JP6497871B2 - 油脂含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は油脂を含む有機性排水の生物学的処理に関するもので、該排水を安定的にかつ泡やスカムの発生を抑制して処理する方法を提供する。
食品製造排水、厨房排水、生活排水など油脂を含有する有機性排水は通常活性汚泥法などの生物学的方法によって処理されるが、含有する油脂の性状や濃度により、活性汚泥処理曝気槽における汚泥の浮上や発泡、スカム発生などのトラブルを生ずることが多い。
油脂含有排水を良好にかつ安定して処理するために、従来様々な配慮が払われてきた。代表的な例として、前処理工程で加圧浮上処理を行ない油脂分などをフロスとして分離除去して別処理を行ったり、更に曝気工程で発泡が激しい場合に対応策として消泡剤を添加する方法などを挙げることが出来る。
特許文献1には油分を高濃度に含む排水の処理において、前処理として凝集浮上処理を行って油分を浮上フロスとして分離排除するに当り、無機/有機の凝集剤の替わりに活性汚泥処理の第三処理工程で分離された返送汚泥の一部を添加する方法が記載されている。
特許文献2には紙パルプ工業、食品工業などの加工工程や排水処理工程において使用される消泡剤の製造方法が示され、消泡剤がカルボン酸アルミニウム、芳香族炭素含有炭化水素油、ポリオキシアルキレン化合物の混合物であることが記載されている。
特許文献3には、排水の脱窒素方法であって、窒素化合物を含有する排水を嫌気性処理槽に導入し、処理槽には脱窒素細菌を保持させた担体を分散させ、上層部に配設された攪拌翼を回転することにより排水を水平方向及び斜め下方へ吐出する流れを形成し、底部に配設された案内翼により主として外側を下降してきた排水を中央から上方へ案内させ、前記攪拌翼の上方に配設されたバッフル板によって水面からの空気の混入を防止し、嫌気性を保ちつつ均一に分散、流動させた担体中の嫌気性細菌にて窒素化合物を脱窒処理することを特徴とする排水の脱窒素方法及び装置が記載されている。
また、攪拌翼と案内翼の上下位置関係を逆にした排水の脱窒素処理装置や、処理槽内上層部外側に導出機構を設け、水面に臨むようにろ過部を形成したことを特徴とする排水の脱窒素処理装置についても併せて記載されている。
特許4680403号公報 特許4038565号公報 特開2004−188413号公報
特許文献1は、活性汚泥処理の返送汚泥を油脂含有排水の前処理である浮上処理に使用する凝集剤に後段活性汚泥の返送汚泥を使用して薬剤のコストを節減しようとしている。但し、前処理で分離・生成されたフロスは減量されることが無く、また、活性汚泥処理の余剰汚泥と併せて2種類の固形物が発生するため汚泥処理の条件設定が煩雑になるという短所がある。
特許文献2には、各種製造業の加工工程や排水処理工程には消泡剤が使用されるという一般事項や、請求項に明示された消泡剤成分の一部がカルボン酸アルミニウムであることが記載されているが、このような消泡剤が高価であることはよく知られている。
特許文献3には排水処理に担体を保持する嫌気処理槽を使用すること、担体と排水を効率的に接触させるため回転翼を配設すること、処理槽上層外側の排水導出機構に担体のろ過部を形成させることが記載されている。但し、この方法は処理目的が硝酸ないし亜硝酸を脱窒素することが目的であること及び処理槽に空気を吹き込むことが禁じられていることから、油脂含有排水の処理に適さない。
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。
すなわち、本発明の目的は、簡便なプロセスで油脂を含む有機性排水に含まれる油脂分量及び固形分量、並びにスカムの発生量を減量させ、該排水を安定的にかつ泡やスカムの発生を抑制して処理することが可能となる油脂含有排水の処理方法及び処理装置を提供することである。
発明者は上記課題に鑑み鋭意検討した結果、油脂含有排水に第一処理と金属塩等を添加する第二処理(好気性処理)を順次行う方法が当該排水の処理に効果的であることを見出した。
本発明は下記の(1)〜(9)である。
(1)油脂含有排水に含まれる油脂分に、嫌気性環境又は微好気性環境の下、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つによる、分解、乳化及び分散のうち少なくとも一つの作用をさせて、第一処理水を排出する第一処理工程と、前記第一処理水に好気性処理を施して、第二処理水を排出する第二処理工程と、前記第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水と第三処理汚泥とを排出する第三処理工程と、前記第二処理工程において、金属塩を添加する添加処理工程と、を備える油脂含有排水の処理方法。
(2)さらに、前記第三処理水に金属塩を添加し、これを凝集沈殿させて、処理水と凝集汚泥とを排出する第四処理工程を備える上記(1)に記載の油脂含有排水の処理方法。
(3)前記第一処理工程が、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つを保持したろ材に前記油脂含有排水を通水してろ過をする工程である、上記(1)又は(2)に記載の油脂含有排水の処理方法。
(4)前記金属塩が鉄塩及び/又はアルミニウム塩である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の油脂含有排水の処理方法。
(5)前記第三処理汚泥の少なくとも一部を、前記油脂含有排水、前記第一処理工程、及び前記第二処理工程のうち少なくとも一つにおいて供給する汚泥供給工程をさらに備える上記(1)〜(4)のいずれかに記載の油脂含有排水の処理方法。
(6)前記第二処理工程で発生した泡及び/又はスカムを前記第一処理工程に供給する回収供給工程をさらに備える上記(1)〜(5)のいずれかに記載の油脂含有排水の処理方法。
(7)前記第一処理で使用する前記ろ材の材質が合成樹脂である上記(3)〜(6)のいずれかに記載の油脂含有排水の処理方法。
(8)油脂含有排水に含まれる油脂分に、嫌気性環境又は微好気性環境の下、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つによる、分解、乳化及び分散のうち少なくとも一つの作用をさせて、第一処理水を排出する第一処理手段と、前記第一処理水に好気性処理を施して、第二処理水を排出する第二処理手段と、前記第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水と第三処理汚泥とを排出する第三処理手段と、前記第二処理手段において、金属塩を添加する添加処理手段と、を有する油脂含有排水の処理装置。
(9)さらに、前記第三処理水に金属塩を添加し、これを凝集沈殿させて、処理水と凝集汚泥とを排出する第四処理手段を有する上記(8)に記載の油脂含有排水の処理装置。
本発明により、簡便なプロセスで油脂を含む有機性排水に含まれる油脂分量及び固形分量、並びにスカムの発生量を減量させ、該排水を安定的にかつ泡やスカムの発生を抑制して処理することが可能となる。
本発明の装置の好適態様を説明するための概念図である。 本発明の装置の好適態様を説明するための別の概念図である。
本発明は、油脂含有排水に含まれる油脂分に、嫌気性環境又は微好気性環境の下、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つによる、分解、乳化及び分散のうち少なくとも一つの作用をさせて、第一処理水を排出する第一処理工程と、前記第一処理水に好気性処理を施して、第二処理水を排出する第二処理工程と、前記第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水と第三処理汚泥とを排出する第三処理工程と、前記第二処理工程において、金属塩を添加する添加処理工程と、を備える油脂含有排水の処理方法である。
つまり、本発明は油脂含有排水の処理方法に関するもので、第一処理工程と第二処理工程と第三処理工程とを順次行い、第二処理工程の前段に金属塩を添加することにより処理安定性に優れた油脂含有排水処理方法を提供するものである。
このような油脂含有排水の処理方法を、以下では「本発明の方法」ともいう。
また、本発明は、油脂含有排水に含まれる油脂分に、嫌気性環境又は微好気性環境の下、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つによる、分解、乳化及び分散のうち少なくとも一つの作用をさせて、第一処理水を排出する第一処理手段と、前記第一処理水に好気性処理を施して、第二処理水を排出する第二処理手段と、前記第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水と第三処理汚泥とを排出する第三処理手段と、前記第二処理手段において、金属塩を添加する添加処理手段と、を有する油脂含有排水の処理装置を提供するものである。
このような油脂含有排水の処理装置を、以下では「本発明の装置」ともいう。
本発明の方法は、本発明の装置を用いて行うことが好ましい。
以下において、単に「本発明」と記した場合、本発明の方法及び本発明の装置の両方を意味するものとする。
本発明について図1を用いて説明する。
図1は本発明の装置の好適態様を説明するための概念図である。
図1において本発明の装置100は、油脂含有排水1に第一処理を施して第一処理水3を排出する第一処理手段20と、第一処理水3に好気性処理を施して第二処理水5を排出する第二処理手段30と、第二処理水5を沈殿処理して第三処理水7と第三処理汚泥6とを排出する第三処理手段40と、さらに、油脂含有排水1、第一処理手段20、及び第二処理手段30において、凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を添加する手段(添加処理手段50、55及び56)と、を有する。
また、本発明の装置100は、第三処理水7に金属塩66を添加し凝集沈殿させて、処理水9及び凝集汚泥8を排出する第四処理手段60と、第四処理手段60において金属塩66を添加する添加手段65と、を有する。
また、本発明の装置100は、第三処理手段40から排出される第三処理汚泥6の少なくとも一部を、油脂含有排水1、第一処理手段20、及び第二処理手段30において供給する手段(汚泥供給手段42、43及び45)を有する。
また、本発明の装置100は、第二処理手段30で発生した泡11及び/又はスカム13を第一処理手段20に供給する回収供給手段33を有する。
<油脂含有排水>
本発明でいう油脂含有排水は動植物油(以下、油脂分)を含む。この排水に含まれる油脂分はJIS K0102 24に記載される測定方法によりn−へキサン抽出物質として測定され、形態として遊離・分散・乳化・溶存等の状態で固形物(油脂分以外の不溶成分)と共に存在する。直接好気性処理を行う場合、生物処理槽の生物量に対し油脂が過剰に流入し、負荷に対して生物による分解が追従しないと汚泥表面が覆われることによる代謝の阻害などを生じ、第二処理手段(例えば曝気槽)における汚泥浮上や処理水質の悪化を引き起こす。
上記方法により測定されるn−ヘキサン抽出物濃度は、下限が30mg/l、好ましくは50mg/l、より好ましくは100mg/lであってよく、上限が2,000mg/l、好ましくは1,000mg/l、より好ましくは600mg/lであってよい。以下の説明においてn−ヘキサン抽出物濃度は、このような方法で測定して得た値を意味するものとする。
<第一処理>
本発明において第一処理とは、嫌気性環境下又は微好気性環境下において、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つを、油脂含有排水に含まれる油脂分に作用させることで、主として、これらの菌が生産するバイオサーファクタント等の代謝産物によって油脂分の乳化や分散を促進したり、リパーゼなどの酵素によって一部分解させたりする処理であって、原則として、絶対嫌気性菌であるメタン生成菌による分解に伴うガス(メタンガス、炭酸ガス等)の発生を伴わない処理を意味する。したがって、本発明において第一処理は、従来の嫌気消化とは異なる処理である。
第一処理を行う、嫌気性環境下又は微好気性環境下とは、溶存酸素濃度(DO)が0〜1mg/l、好ましくは0〜0.3mg/lであり、酸化還元電位が−400〜+200mV、好ましくは−300〜+100mVである状態を指す。なお、この溶存酸素濃度(DO)及び酸化還元電位の数値は、局部的に不連続の状態となり得る。
なお、本発明において酸化還元電位は白金電極によるORP電極法により測定して得られた値を意味するものとする。また、溶存酸素量は従来公知のDOメーターにて測定することができる。以下の説明において酸化還元電位及び溶存酸素量は、このような方法で測定して得た値を意味するものとする。
本発明における第一処理は、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを、油脂含有排水に含まれる油脂分に作用させる条件(時間、pH、温度等)を調整することで行うことができる。
以下のような条件の下で行うと、油脂分の乳化や部分分解が進行する傾向にあるため、好ましい。
第一処理において、前述の菌の少なくとも一つを油脂含有排水に含まれる油脂分に作用させる時間は、第一処理手段として採用する装置によって異なる。
第一処理手段として、後述のように内部にろ材を充填した容器に通水させ、ろ過する装置を採用した場合は、2時間〜6時間とすることが好ましい。その他、油脂含有排水を容器内に滞留させ第一処理を行う装置を採用する場合は、その滞留時間の下限を20時間とすることが好ましく、2日とすることがより好ましく、3日とすることがさらに好ましい。また、この時間の上限を15日とすることが好ましく、10日とすることがより好ましい。
また、後述するように2段階以上の第一処理を施す場合、各段階における処理時間の合計が、上記のような、油脂含有排水1に嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つを作用させる時間に相当するものとする。
第一処理は、油脂含有排水1(第一処理手段20で反応槽を用いる場合、その槽内容物)のpHを7.2以上として行うことが好ましくまた、このpHは11.0以下として行うことが好ましく、8.8以下として行うことが好ましい。
第一処理は、油脂含有排水1(第一処理手段20で反応槽を用いる場合、その槽内容物)の温度を20℃以上として行うことが好ましく、30℃以上として行うことがより好ましい。また、この温度は58℃以下として行うことが好ましく、47℃以下として行うことがより好ましい。
本発明の装置100が有する第一処理手段20は、上記のような第一処理を油脂含有排水1に対して施して、第一処理水3を排出できる手段であれば特に限定されない。例えば、嫌気性環境下又は微好気性環境下において生息する嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを内部に有する容器であって、油脂含有排水1を内部に受け入れ、これに嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを作用させて、第一処理水3を排出するものが挙げられる。また、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを保持したろ材を充填した容器であって、これに油脂含有排水1を通水してろ過する、ろ過処理手段が挙げられる。このようなろ過処理手段を用いた場合、その内部を撹拌できる手段をさらに有することが好ましい。
第一処理手段20として、固定床法、流動床法、等の従来公知の処理を行う装置を利用することができる。
第一処理手段20は、上記のように油脂含有排水1のpH、温度、酸化還元電位を調整できる手段をさらに有するものであることが好ましい。pHや温度は公知の酸、アルカリ添加手段や、加熱手段によって調整することができる。酸化還元電位は、油脂含有排水1に対して適量の空気を吹き付けることで調整することができる。
本発明の装置における第一処理手段20は、2段階以上の第一処理を施すものであることが好ましい。
ここで2段階の第一処理とは、第一処理を2回施すことを意味する。例えば、密閉容器を前段部と後段部との2つの部分に仕切り、油脂含有排水1に前段部で第一処理を施した後、さらに後段部で第一処理を施す態様が挙げられる。また、例えば、2つの装置を用い、油脂含有排水1に1つ目の装置にて第一処理を施した後、さらに2つ目の装置にて第一処理を施す態様が挙げられる。この複数の装置を用いて2段階以上の第一処理を行う態様は、前述のろ過処理手段に適用することが好ましい。第一処理における反応槽の容量が大きくなる点で好ましいからである。
さらに、第一処理手段20は、3回以上の第一処理を施す態様のものであってよい。
このように2段階以上の第一処理を油脂含有排水1に施すと、第三処理水7及び処理水9の水質がより向上するからである。
第一処理手段20において油脂含有排水1に第一処理を施すと、第二処理(好気性処理)において泡やスカムが発生し難い。発生するとしても、その量は従来法と比較して格段に少ない。
第一処理手段20は、第三処理手段40から排出される第三処理汚泥6を受け入れることができるように構成されていることが好ましい。第三処理汚泥6を受け入れて油脂含有排水1とともに処理すると、第三処理水7及び処理水9の水質がより向上するからである。
第一処理手段20は、後述する添加処理手段55により添加される金属塩57を受け入れることができるように構成されていることが好ましい。また、後述する第四処理手段60を有する場合、第一処理手段20は、凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を受け入れることができるように構成されていることがより好ましい。凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を受け入れて油脂含有排水1とともに処理すると、次の第二処理における発泡を抑制することができるからである。
ここで、凝集汚泥8とは、後述する第四処理手段60において、第三処理水7に金属塩66を添加し、これを凝集沈殿させることで得られる汚泥を指す。凝集汚泥8は金属塩を含んでいるため、金属塩57として用いることができる。
本発明の方法が具備する第一処理工程は、油脂含有排水に第一処理を施して第一処理水を排出する工程である。第一処理工程は、上記のような第一処理手段によって行うことができる。
<第二処理>
第二処理について説明する。本発明において第二処理とは、好気性環境下において生息する好気性菌を主体とした微生物を、第一処理で得た第一処理水に作用させて分解する処理を意味する。
なお、第一処理水は後述する第一処理ろ過水を含むものとする。
好気性環境下とは酸素が存在する環境下であり、溶存酸素濃度(DO)が0mg/l以上の状態を指す。
本発明の第二処理として、例えば従来公知の好気性生物処理を適用することができる。具体的には、第一処理水3を第二処理槽内に受け入れ、撹拌しながら曝気する処理が例示される。より具体的には、従来公知の浮遊式生物処理法(回分式活性汚泥法、連続式活性汚泥法等)や担体式生物処理法(回転円板法、好気性ろ床法、流動床法等)が例示される。
また、第二処理は、複数種類の処理を含むことができる。例えば、第一処理水3に曝気処理を施した後、連続式活性汚泥法を適用する処理であってよい。また、前記のプロセスに脱窒素工程を組み込んでも良い。このように複数種類の処理を含む場合、浮遊式、担体式、両者併用と、実施設計にあたり適したものを採用することができる。
第二処理が複数種類の処理を含む場合、そのうちの1つとして従来公知の活性汚泥処理を含むことが好ましい。このような場合、第三処理水7及び処理水9の水質がより向上するからである。
本発明における第二処理は、例えば、好気性菌等を第一処理水3に作用させる条件(時間、pH、温度等)を調整することで行うことができる。
第二処理において、第一処理水3に好気性菌等を作用させる時間の下限を2時間以上とすることが好ましく、6時間以上とすることがより好ましい。第一処理水3に好気性菌を作用させる時間がこのような範囲であると、より清浄度の高い第三処理水7及び処理水9が得られるからである。
なお、後述するように2段階以上の第二処理を施す場合、各段階における処理時間の合計が、上記のような、第一処理水3に好気性菌を作用させる時間に相当するものとする。
第二処理は、第一処理水3(第二処理手段30で反応槽を用いる場合、その槽内容物)のpHを7.2以上として行うことが好ましく、7.5以上として行うことがより好ましい。また、このpHは11.0以下として行うことが好ましく、9.0以下として行うことがより好ましい。このような範囲のpHとして第一処理水3に第二処理を施すと、より清浄度の高い第三処理水7及び処理水9が得られるからである。
第二処理は、第一処理水3(第二処理手段30で反応槽を用いる場合、その槽内容物)の温度を20℃以上として行うことが好ましく、30℃以上として行うことがより好ましい。また、この温度を58℃以下として行うことが好ましく、47℃以下として行うことがより好ましい。このような範囲の温度として第一処理水3に第二処理を施すと、より清浄度の高い第三処理水7及び処理水9が得られるからである。
後述するように、第二処理手段30が2段階以上の第二処理を施すものである場合、第1段目の第二処理は、第一処理水3における溶存酸素量(DO)が2.0mg/l以下となるように行うことが好ましく、1.0mg/l以下となるように行うことがより好ましく、0.6mg/l以下となるように行うことがさらに好ましい。第2段目以降の第一処理水3における溶存酸素量(DO)は1.0mg/l以上となるように行うことが好ましく、2.0mg/l以上となるように行うことがより好ましく、3.0mg/l以上となるように行うことがさらに好ましい。より清浄度の高い第三処理水7及び処理水9が得られるからである。
本発明の装置100が有する第二処理手段30は、上記のような第二処理(好気性処理)を第一処理水3に対して施して、第二処理水5を排出できる手段であれば特に限定されない。例えば、酸素が存在する好気性環境下において生息する好気性菌を内部に有する容器内に第一処理水3を受け入れ、これに好気性菌を作用させて、第二処理水5を排出するものが挙げられる。このような容器の内部を撹拌できる装置を有することが好ましい。
第二処理手段30として、浮遊式生物処理法(回分式活性汚泥法、連続式活性汚泥法等)や担体式処理法(回転円板法、好気性ろ床法、流動床法等)等の従来公知の処理を行う装置を利用することが可能である。
さらに、第二処理手段30では、上記のように、第一処理水3のpH、温度、窒素、リン、溶存酸素量等を調整できる手段をさらに有するものであることが好ましい。pHや温度は従来公知の酸、アルカリ添加手段や、加熱手段によって調整することができる。窒素、リン及び溶存酸素量は、従来公知の窒素源等の補給手段を用いることができる。
第二処理手段30は、2段階以上の第二処理を施すものであることが好ましい。
ここで2段階の第二処理とは、第二処理を2回施すことを意味する。例えば、容器を前段部と後段部との2つの部分に仕切り、第一処理水3に前段部で第二処理を施した後、さらに後段部で第二処理を施す態様が挙げられる。また、例えば、2つの装置を用い、第一処理水3に1つ目の装置にて第二処理を施した後、さらに2つ目の装置にて第二処理を施す態様が挙げられる。このような第二処理の1段階目を、第二処理の前段(第二処理手段前段または第二処理工程前段)ともいう。
第二処理手段30は、3回以上の第二処理を施す態様のものであってよい。
このように2段階以上の第二処理を第一処理水3に施すと、より水質が優れる第三処理水7及び処理水9が得られるからである。
第二処理手段30(好ましくは前段)は、添加処理手段56により添加される、金属塩57を受け入れることができるように構成されている。金属塩57を受け入れて、第一処理水3とともに処理すると、第二処理手段における発泡を抑制することができるからである。また、後述する第四処理手段60を有する場合、第二処理手段30は、凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を受け入れることができるように構成されていることが好ましい。
本発明の方法が具備する第二処理工程は、第一処理水に第二処理を施して第二処理水を排出する工程である。第二処理工程は、上記のような第二処理手段によって行うことができる。
<第三処理>
第三処理手段40では、第二処理水5に沈殿処理を行い、第三処理水7と第三処理汚泥6とを排出する。第三処理手段40は、第二処理水5に含まれる第三処理汚泥6を沈殿させることができる手段であれば特に限定されず、従来公知の装置、例えば沈殿槽を利用することができる。
また、本発明における第二処理は活性汚泥処理を含むことが好ましく、活性汚泥処理は、通常、曝気槽及び沈殿槽からなる装置を用いる。そのため該沈殿槽のような第三処理手段を含んでいてもよい。
処理水を放流できるか否かは地域の水質規制により異なるものの、第二処理工程にて活性汚泥処理を行なえば水質規制をクリアすることが多く、第三処理工程で得られる第三処理水7を放流することは可能な場合が多い。しかし、第三処理水7が水質規制により放流できないこともあり、その場合にはさらに第四処理工程を行い、水質規制の値をクリアしなければならない。第四処理工程を行う際には、第四処理工程で得られた凝集汚泥8を一部第一処理手段又は第二処理手段に添加し、有効活用することができる。
本発明の方法が具備する第三処理工程は、第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水と第三処理汚泥とを排出する工程である。第三処理工程は、上記のような第三処理手段によって行うことができる。
<第四処理>
本発明の装置は、第三処理水7に金属塩66を添加し、これを凝集沈殿させて処理水9と凝集汚泥8とを排出する第四処理手段60を有することが好ましい。第三処理水7よりも清浄度の高い処理水9が得られるからである。第四処理手段60は、第三処理水7に金属塩66を添加し、凝集汚泥8を沈殿させることができる手段であれば特に限定されない。また、第三処理水7と金属塩66とを混合するための撹拌手段を有することが好ましい。さらに、第四処理手段60において、第三処理水7に金属塩66を添加する、添加手段65を有することが好ましい。
また、金属塩66は鉄塩またはアルミニウム塩であることが好ましい。例えば、塩化第二鉄、PAC、硫酸バンドが挙げられる。第三処理水7に対する金属塩66の添加量は、第三処理水7を凝集沈殿させ、かつ処理水9の水質が放流できるくらいの清浄度であれば、特に制限されないが、金属として、0.1〜10mmol/lが好ましく、0.2〜5mmol/lがより好ましく、0.4〜4mmol/lがさらに好ましい。
このようにして得られた凝集汚泥8は金属塩66を含むため、金属塩57として用いることができる。この場合、添加処理手段56を用いて、第二処理手段において、凝集汚泥8を添加することができる。また、添加処理手段(50、55)を用いて、油脂含有排水及び/又は第一処理手段において、凝集汚泥8を添加してもよい。
本発明の方法は、第三処理水7に金属塩66を添加し、これを凝集沈殿させて処理水9と凝集汚泥8とに固液分離する第四処理工程を備える場合、金属塩の代わりに凝集汚泥8を有効利用することが好ましい。第四処理工程は、上記のような第四処理手段によって行うことができる。
<添加処理>
本発明では、第二処理手段(工程)において金属塩を添加する。金属塩の添加により、第二処理における泡及び/又はスカムの量を抑制することができるからである。ここでスカムとは、油脂分や固形物からなる浮遊物が好気性処理を経ることによって疎水性が増し、液中に混合されにくくなって水表面に浮上した固形分を意味する。
金属塩は鉄塩またはアルミニウム塩であることが好ましい。この凝集剤として使用される金属塩は、塩化第二鉄、PAC、硫酸バンドなどであってよいが、本発明の装置における第四処理手段で、これらの薬剤を使用する凝集処理が行われている場合は、薬剤費を節減するために、この凝集処理により得られる凝集汚泥8を利用することが出来る。本発明における金属塩として、このような金属塩を含有する凝集汚泥を用いてもよい。
金属塩を多量に使用するとアルカリを補給することが必要な場合があるが、pHが中性域の凝集処理であれば金属塩に比較してアルカリの添加が不要になる点でも凝集汚泥が有利である。
金属塩は一定量を常時添加してもよいし、第二処理における発泡が盛んになってきた状況下で添加量を増やしてもよい。安定処理を継続するには常時添加することが望ましい。凝集汚泥の添加のみで消泡、抑泡できない場合は金属塩を併用することが望ましい。
金属塩の添加量は、金属として、0.1〜10mmol/lが好ましく、0.2〜5mmol/lがより好ましく、0.4〜4mmol/lがさらに好ましい。この添加量は、第二処理手段(工程)に導入される前の第一処理水3、又は第二処理手段(工程)において反応槽を用いる場合のその槽の内容物に対する添加量である。凝集汚泥と金属塩とを併用する場合、凝集汚泥に含まれる金属塩の量と、新たに添加する金属塩の量との合計が、上記の金属塩の添加量よりも多くなってもよい。
また、第二処理手段における凝集汚泥の添加量は、5〜1000mg/lが好ましく、10〜750mg/lがより好ましく、20〜500mg/lがさらに好ましい。この添加量は、第二処理手段(工程)に導入される前の第一処理水3、又は第二処理手段(工程)において反応槽を用いる場合のその槽の内容物に対する添加量である。
金属塩等が第二処理(好気性処理)における消泡・抑泡に効果を有する機構は不明であるが、第二処理手段(工程)に供給された金属と油脂の分解生成物である高級脂肪酸などが金属石鹸を形成することが関与しているのではないかと想定している。
本発明の装置100が有する添加処理手段56は、第二処理手段30において金属塩57を添加できる手段であれば特に限定されない。また、第四処理手段60を有する場合、添加処理手段56は、第二処理手段30において凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を添加できる手段であることが好ましい。添加処理手段56は、例えば、専用タンク内にPACや凝集汚泥を溶液又は分散液として貯留し、ポンプの作用によって配管を通じて所望の供給量で、第二処理手段30において、PACや凝集汚泥を供給することができるものが例示される。また、凝集汚泥8を第二処理手段30において添加する場合、第四処理手段60から排出される凝集汚泥8の貯留槽(図示なし)から注入ポンプを用いて添加することが例示される。
また、本発明の装置は、油脂含有排水及び/又は第一処理手段(工程)において、金属塩を添加する添加処理手段(50、55)を有することが好ましい。また、第四処理手段60を有する場合、添加処理手段(50、55)は、凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を添加する手段であることがより好ましい。この場合、凝集汚泥8や金属塩57の添加量は、それぞれ上記の第二処理手段(工程)における添加量と同じであることが好ましい。なお、これら添加量は、油脂含有排水、又は第一処理手段(工程)において反応槽を用いる場合のその槽の内容物に対する添加量である。
添加処理手段50を用いて、油脂含有排水1に凝集汚泥8や金属塩57を添加する場合、例えば、容器または構造物に貯留した油脂含有排水1に添加する態様や、第一処理手段20に油脂含有排水1を導入する配管に、凝集汚泥8や金属塩57を導入する配管を接続し、油脂含有排水1と凝集汚泥8と金属塩57とを合流させることで添加する態様が挙げられる。
添加処理手段55を用いて、第一処理手段20に凝集汚泥8や金属塩57を供給する場合、凝集汚泥8や金属塩57の添加は、例えば、該溶液の貯留槽と薬注ポンプからなる注入設備を用いて実施することが出来る。
本発明の方法が具備する添加処理工程は、第二処理工程において、金属塩を添加する工程である。このような添加処理工程は、上記の添加処理手段によって行うことができる。
<汚泥供給>
本発明の方法は、第三処理工程から排出される第三処理汚泥の少なくとも一部を、油脂含有排水、第一処理工程、及び第二処理工程のうち少なくとも一つにおいて供給することが好ましい。このような第三処理汚泥の供給は、図1に示す汚泥供給手段(42、43、及び45)によって行うことができる。汚泥供給手段45は生物処理における汚泥濃度を維持するために常法に従い返送するものである。
図1の装置100が有する汚泥供給手段42、43及び45について説明する。汚泥供給手段42は、その第三処理汚泥6の少なくとも一部を油脂含有排水1へ供給する手段である。また、汚泥供給手段43は、第三処理手段40から排出される第三処理汚泥6の少なくとも一部を、第一処理手段において供給する手段である。さらに汚泥供給手段45は、その第三処理汚泥6の少なくとも一部を第二処理手段30において供給する手段である。この汚泥供給手段45は、第三処理汚泥6の主要部分を、第二処理手段30前段に供給する手段であることが好ましい。
汚泥供給手段42として、例えば、第三処理手段40における第三処理汚泥6の排出口から、第一処理手段20の前段に配置した油脂含有排水1を貯留する槽(図示なし)までを配管で繋ぎ、ポンプの作用によって第三処理汚泥6を移送し、第三処理汚泥6を油脂含有排水1へ供給する手段が例示される。また、汚泥供給手段43として、汚泥供給手段42の配管を分岐させ、第一処理手段20に繋ぎ、ポンプの作用によって第三処理汚泥6を移送して、第一処理手段20において第三処理汚泥6を供給する手段が例示される。また、汚泥供給手段45として、例えば、汚泥供給手段42の配管を分岐させ、第二処理手段30の前段に繋ぎ、ポンプの作用によって第三処理汚泥6を移送して、第二処理手段30の前段の第一処理水3へ添加する手段が例示される。汚泥供給手段(42、43及び45)による油脂含有排水1または第一処理水3(第一処理手段20及び第二処理手段30で反応槽を用いる場合、それぞれの槽内容物)への第三処理汚泥6の添加量は、添加後のSS濃度が500〜5,000mg−SS/Lとなる量であることが好ましい。
本発明の装置が、第三処理汚泥6の少なくとも一部を油脂含有排水1、第一処理手段20、及び第二処理手段30のうち少なくとも一つにおいて供給する汚泥供給手段(42、43及び45)と、凝集汚泥8の少なくとも一部及び/又は金属塩57を添加する添加処理手段(50、55及び56)を有すると、より水質が優れる第三処理水7及び処理水9が得られ、かつ第二処理手段30において泡11及びスカム13が発生し難くなることを、本発明者は見出した。また、第二処理手段30前段へ第三処理汚泥6を返送する従来方法に加え油脂含有排水1へ返送することが、このような効果がより高いことを、本発明者は見出した。
<泡及び/スカムの回収供給>
本発明の方法は、第二処理工程で発生した泡及び/又はスカムを第一処理工程に供給することが好ましい。例えば、図1に示す回収供給手段33によって行うことができる。
図1における装置100が有する回収供給手段33について説明する。回収供給手段33は、第二処理手段30で発生した泡11及び/又はスカム13を第一処理手段20に供給する手段である。
回収供給手段33として、例えば、第二処理手段30の側面に越流経路を設け、この越流経路から、第一処理手段20の前段までを配管で繋ぎ、ポンプ等の作用によって泡11及び/スカム13を移送して、第一処理手段20へ導入する手段が例示される。
本発明の装置(装置100)が、第二処理手段30で発生した泡11及び/又はスカム13を第一処理手段20に供給する手段を有すると、第二処理手段30として曝気槽を用いた場合、泡11及び/又はスカム13による曝気槽内の汚泥の流出を防ぐことを本発明者は見出した。
第二処理として活性汚泥処理を用いた場合、第二処理手段前段に相当する活性汚泥処理の第1曝気槽は有機物負荷が高いために後段槽よりも発泡が起こりやすい。
発泡の対応策の一つが泡及び/又はスカムの回収と油脂含有排水への供給(泡及び/又はスカム供給)であり、もう一つが金属塩等の第二処理手段前段への添加であって、両者を併用することで油脂含有排水のより安定的な処理を行う。これらの対応策で第二処理手段における発泡がどうしても抑制できない場合は消泡剤を使用することが出来る。
次に本発明の装置の好適態様について図2を用いて説明する。本発明では、図2に示す態様のように第一処理として、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを保持したろ材に油脂含有排水を通水してろ過する、ろ過処理を行うことが好ましい。
図2に示す装置200は、第一処理ろ過槽80、添加処理手段50、55及び56、汚泥供給手段42、43及び45、回収供給手段33を有する。また、装置200は、第二処理手段として曝気槽31を、第三処理手段として沈殿池41を有する。曝気槽31は槽内が3つに仕切られており、前段の第1曝気槽31a、中段の第2曝気槽31b、後段の第3曝気槽31cからなる。さらに、装置200は、第四処理手段として凝集沈殿池61を有する。
以下では第一処理ろ過槽80について詳しく説明する。なお、図2では装置200について、図1に示した本発明の装置100と同じ構成要素については同じ符号を付している。
図2における第一処理ろ過槽80は、躯体82、充填したろ材からなるろ材充填層86、ろ材を保持する多孔板85、多孔板85の直上に配される散気用配管87、ろ材を切り返すために設置される攪拌翼81、その攪拌翼を有する軸83、図示しない攪拌翼の駆動装置とから構成される。ろ材充填層86を通過した第一処理ろ過水4は躯体82下部の受水部89に貯留されポンプ等によって曝気槽31へ送水される。また、受水部89の水位はろ材充填層86よりも低い位置に配置する。
本発明では、油脂含有排水1は先ず図2に示される第一処理ろ過槽80に導入され、油脂分及び固形物の大半はろ材に補足され更に嫌気性環境下又は微好気性環境下で生物分解を受け、第一処理ろ過水4は第二処理(好気性処理)に供される。油脂含有排水1は散水板などの分配機構によって第一処理ろ過槽80上部からろ材表層になるべく均等に散水されることが望ましい。油脂含有排水1(第一処理ろ過槽80の内容物)のpHは少なくとも生物処理に適切とされる中性域であることが必要で、好ましくは弱アルカリ領域(好ましくはpH7.2〜9.0、より好ましくはpH7.5〜8.0)に制御することが望ましい。また、第一処理ろ過槽80の担体充填部における通水速度は充填高さにもよるが、概ね1〜150(m/d)が好ましく、2〜50(m/d)がより好ましい。また、第一処理ろ過槽80に導入される油脂含有排水1(第一処理ろ過槽80の内容物)の温度は20℃以上が好ましく、30℃以上であることがより好ましい。
なお、第一処理ろ過水は、第一処理水に包含される。
本発明のろ過処理におけるろ材には様々な材質が使用できるが、油脂が付着しやすいスポンジ状であることが好ましい。また、ろ材は物理的・生物学的に高い耐久性と適切な大きさ、形状を有するものがより好ましい。ろ材の材質は合成樹脂であることが好ましく、合成樹脂として、ポリウレタン、ポリエチレンなどであることがより好ましい。また、材質により方形、球状、円筒型、鞍型などの形状から選ばれ、ろ材充填層86の閉塞を避けるためサイズの小さすぎるものは適切でなく、大きさは通常10〜30mm程度であるのが望ましい。
また、ろ材は、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを含む水に、予め1〜7日間浸漬させることが好ましい。これら微生物群をろ材中に保持するためである。この浸漬の際のpH及び温度は、上記のろ過処理の条件と同じであることが好ましい。これにより、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも1つを保持したろ材を得ることができる。
また、ろ材の充填量は、油脂含有排水中の油脂分量や供給する第三処理汚泥の量にも依るが、充填高さ2m程度を有し、容量として第二処理槽の1/10〜1/3程度が望ましい。
ろ材は全量交換することも可能である。しかし、再度微生物を保持させるには最初に微生物を保持させたのと同等の時間がかかり、その間処理が停滞する。そのため、全量交換ではなく、損耗分を補充するほうが良い。損耗分は、ろ材の充填量の5〜10%程度となる。
ろ材充填層86では上部から散水された油脂含有排水1は散気用配管87から通気された空気と向流で接触・流下し、ろ材の表面と内部には油脂含有排水1に含まれる油脂や固形分が捕捉される。ろ材に捕捉された油脂分等の汚濁成分はろ材中に固着し、第一処理ろ過槽80内に繁殖した微生物群により徐々に分解される。
攪拌翼81は回転駆動することで、第一処理ろ過槽80内のろ材を切り返し油脂含有排水が充填層を均等に流下させるようにする。
攪拌翼81を備えたろ材の切り返し装置が停止していると、ろ材表層が固形物によって閉塞してしまうため油脂含有排水1並びに空気の流動・接触が阻害され、固形物の分解が不十分となり、油脂含有排水1の躯体82上部からの越流が生じて適切な処理が行われなくなる。
第一処理ろ過槽80は油脂含有排水1中の油脂及び固形物の捕捉装置であると共に油脂及び固形物の生物学的分解装置であって両方の機能を発揮させるために攪拌翼81は適切な速度で運転されなければならない。速度が速すぎると捕捉した汚濁分(油脂及び固形物)及び固着した微生物が十分な滞留時間を得られないまま剥落する量が増加してろ過水中に抜けてしまうため、第一処理ろ過槽80における油脂分等の加水分解と部分酸化が不十分となり後段の曝気槽31による活性汚泥処理の負荷が上昇する。逆に速度が遅すぎると捕捉された固形物によってろ材表層閉塞による油脂含有排水1の躯体82上部からの越流が起こり、ろ材層内部で油脂含有排水や固形物が片流れを生じて加水分解と部分酸化の性能低下を招く。
攪拌翼81の適切な回転速度は躯体の直径や排水性状にも影響されるが、概ね0.1〜5.0rpmが望ましく、さらには0.2〜3.0rpmであることが望ましい。周速としては概ね0.6〜31m/minであることが望ましくは、さらには1.2〜18m/minであることが望ましい。前記を目安として個別の条件を設定することが望ましい。
散気用配管87から通気する空気はなるべく均一にして、ろ材内部を油脂含有排水1中の油脂分及び固形物、並びに生息する微生物と接触させることが重要である。通気量は処理される油脂含有排水1の性状によるが、第一処理であるため油脂含有排水量当りでは通常の活性汚泥処理で必要とされる量よりも少量でよい。具体的には、溶存酸素濃度(DO)が好ましくは0〜1mg/l、より好ましくは0〜0.3mg/lであり、酸化還元電位が好ましくは−400〜+250mV、より好ましくは−300〜+100mVとなるように通気する。
油脂分や固形物の分解に関して第一処理ろ過槽80で期待される機能は分散・加水分解・酸化などであるが、生物による酸化分解を最終到達段階まで完遂させるものではないからである。
第一処理ろ過槽80は、添加処理手段55により添加される金属塩57を受け入れることができるように構成されていることが好ましい。また、第四処理手段を有する場合、第一処理ろ過槽80は、添加処理手段55により添加される凝集汚泥18の少なくとも一部及び/又は金属塩57を受け入れることができるように構成されていることがより好ましい。凝集汚泥18の少なくとも一部及び/又は金属塩57を受け入れて油脂含有排水1とともに処理すると、第二処理における発泡を抑制することができるからである。
第一処理ろ過槽80には油脂含有排水1のほかに沈殿池41から得られる第三処理汚泥16の一部について、汚泥供給手段43を用いて、油脂含有排水1とともに供給することが好ましい。また、汚泥供給手段42を用いて、油脂含有排水1を貯留する貯留部へ、第三処理汚泥16の少なくとも一部を供給することが好ましい。直接油脂含有排水1をろ材表層に散水すると油脂分等で被覆されて分散や加水分解に長時間かかる場合があるが、第三処理汚泥16と予め混合して供給することでその影響が軽減され微生物の供給による分解促進に効果がある。油脂の分解を更に促進するためには、第三処理汚泥に加えて油脂分解酵素や市販の油脂分解菌を使用してもよい。
また、油脂の分散を進めるための追加手段として、油脂含有排水1に分散剤を混合した後、これを第一処理ろ過槽80に導入することも可能である。
第三処理汚泥16の主要な部分は通常通り曝気槽31の流入端へ供給され、第三処理汚泥16の別の一部は生物処理の余剰汚泥として系外に排出される。
第一処理ろ過槽80には油脂含有排水1と第三処理汚泥16のほかに第二処理で発生した泡11及び/又はスカム13を回収して供給することが好ましい。第一処理ろ過槽80における固形物の第一処理は活性汚泥処理での抑泡を目的としているが完全に発泡を抑制できないことがある。複数槽を直列に接続した曝気槽31においても発泡が収まらなかったりスカムが発生したりするとき、これを回収して第一処理ろ過槽80に戻し再度油脂含有排水1と共に第一処理に供する。これにより曝気槽31における分解を経てなお残留した難分解性の固形物等を第一処理ろ過槽80において更なる生物処理の循環に供して発泡成分の分解と発生汚泥量の削減を図る。
流入する油脂含有排水1の性状によっては、第一処理ろ過槽80を一つ配するだけでは前処理が不十分となることがある。この場合は油脂及び固形分の分解を推進するためにろ材の充填層86の厚さを増したり、2段以上の複数の第一処理ろ過槽80を直列に設置して処理した後に曝気槽31に導入することも可能である。泡11及び/又はスカム13の回収方法としては例えば特開昭58−20294号公報に開示される方法で吸引回収・貯留した後に第一処理ろ過槽80に供給しても良い。
第一処理ろ過槽80を通過した第一処理ろ過水4はポンプ等により次工程である曝気槽31に導入される。油脂含有排水中の油脂分・固形物は大半がろ別されて一旦生物分解を受けるため、曝気槽31流入水による油脂並びに有機物の負荷は、第一処理ろ過槽80無しの場合に比べて大幅に軽減される。
本発明におけるろ過処理工程は、上記の第一処理ろ過槽80のような第一処理手段により行うことができる。
図2に示す装置と同等の実験装置を用いて実施例を以下に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例では食品加工排水処理実設備の生物処理後の排水(以下、生物処理水ともいう)を採取して、これに廃糖蜜をCODcrとして1500mg/l、食品廃油を油脂(n−へキサン抽出物質)濃度が概ね430mg/lとなるように加えた。別に尿素と第一リン酸カリウムを全窒素として40mg/l、全リンとして10mg/l添加・混合して、これを油脂含有排水1とした。
油脂含有排水1は定量ポンプを用いて実験装置に供給した。油脂含有排水1の供給経路から、汚泥供給手段43としての定量ポンプを用いて、沈殿池41から得られる第三処理汚泥16の一部を供給した。曝気槽31で生成した泡11及び/又はスカム13が多い場合は、回収供給手段33からポンプで第一処理ろ過槽80に戻した。
第1曝気槽31aにて添加する金属塩のうち、金属塩57はPACまたは塩化第二鉄を用いた。添加量はアルミニウムないし鉄として同等となるようにそれぞれ薬注ポンプで第1曝気槽31aに供給した。
第一処理ろ過槽80は直径20cm高さ50cmの円筒プラスチック製とし、ろ材は10mm×10mm×10mmの方形スポンジ状ポリウレタンを用い充填容量が8lとなるよう充填した。この時のろ材充填層86の厚さは25.5cmとなった。駆動部を持つ軸83には長さ15cm直径5mmの攪拌翼81をろ材表層下3cmの位置から深さ5cmごとに合計4つ付設し、槽上部から見て互いに90度ずれるように配置した。ろ材を保持する多孔板85の上部には散気用配管87を固定し空気出口に複数個の散気ストーン88を付設して通気を行った。
第一処理ろ過槽80では、槽内温度が30℃となるように調整した。また、第一処理ろ過槽80における通水速度は2.2m/dとした。また、第一処理ろ過槽80内における溶存酸素濃度(DO)が0〜0.3mg/lとなるよう、通気を行った。
なお、pH調整をしなくても処理性能は発揮できるが、本試験では、アルカリ剤(NaOH)を加えて槽内pHを7.5〜8.0に調整した。
第一処理ろ過槽80に設置した攪拌翼81は1rpmで駆動させ、ろ材が閉塞しないようにした。また、第一処理ろ過槽80下部の受水部89はコーン型としてコーン端部にも散気ストーン88を配して緩やかな散気によって攪拌を行わせ、第一処理ろ過水4をポンプで曝気槽31に供給した。
曝気槽31は総容量18lで隔壁を設けて直列3区画(第1曝気槽31a、第2曝気槽31b、第3曝気槽31c)に等分し、第1曝気槽31a(すなわち、第二処理手段としての曝気槽の前段)に第一処理ろ過水4と金属塩57と凝集汚泥18とが供給できるようにした。各曝気槽の側面には流下方向に平行させて散気管を配し曝気液が上下に旋回しながら流下するようにし、曝気液の第2曝気槽31b及び第3曝気31c槽への移動は散気管と逆側側面に近い隔壁下部にある開口部を経て行われた。
各曝気槽の液旋回流が下降する側面の槽壁が、その他の面に配された槽壁・隔壁よりも液面に近くなるよう高さを下げて、泡やスカムの量が多い場合にはここを越流して容器に回収できるように排出経路を設けた。こうして発泡等が激しい場合でも活性汚泥が槽外に失われる悪影響を緩和し、回収された泡11及び/又はスカム13を第一処理ろ過槽80に供給できるようにした。
曝気槽31では、槽内温度が30℃以上となるように調整した。また、曝気槽31における滞留時間は5日間とした。また、pH調整をしなくても処理性能は発揮できるが、本試験ではpHを7.5〜8.0に調整した。さらに、槽内液の溶存酸素濃度がおおよそ0.5mg/Lとなるよう、通気しながら槽内を撹拌した。
第3曝気槽31c(最終曝気槽)から排出される第二処理水15は汚泥掻寄機を有する沈殿池41に導入されて上澄みは第三処理水17となり、沈殿池41の底に濃縮された第三処理汚泥16はポンプによって、第一処理ろ過槽80と曝気槽31に戻した。また一部は余剰汚泥として排出した。
次に、凝集沈殿池61では、第三処理水17に、金属塩66を添加して、凝集沈殿を行った。凝集沈殿により固液分離された上澄みは、処理水19として排出された。
また、沈殿物として排出された凝集汚泥18は、ポンプによって添加処理手段56へ送られ、曝気槽31に添加された。
<実施例1>
前記の実験装置にCODcrが1650mg/l、n−へキサン抽出物濃度が432mg/lの油脂含有排水1を1日当り70l通水し、通水速度2.23m/dでろ過処理を行った。ここで曝気槽31におけるMLSS濃度が約5,000mg/lとなるように、汚泥供給手段45を用いて第三処理汚泥16を供給した。ここで、汚泥供給手段45から曝気槽31へ添加する第三処理汚泥16の量は、第一処理ろ過水4に対して体積比で30〜60%(すなわち、第一処理ろ過水4:第三処理汚泥16=100:30〜60の体積比)となるように添加した。
また、汚泥供給手段43から第一処理ろ過槽へ添加する第三処理汚泥16の量は油脂含有排水1に対して体積比で1〜3%となるように添加した。
なお、実験装置の立ち上げ当初において、食品加工排水生物処理の実施設で採取した活性汚泥を曝気槽に投入して運転を開始し、第三処理汚泥16が得られるようにした。
第1曝気槽31aの流入端には第一処理ろ過水4、第三処理汚泥16のほかに凝集汚泥18を添加した。
凝集汚泥18は、第三処理水17に対し薬剤として塩化第二鉄250mg/lと水酸化ナトリウム40mg/lと、ポリマー(水ing株式会社製、エバグロースA−151)1mg/lとを添加し、凝集沈殿させることにより得た。この凝集汚泥18の発生量は、第三処理水17に対し約80mg/lであった。こうして得たスラリー状汚泥を固形物として第一処理ろ過水4に対し約100mg/l添加した。
曝気槽31の側面に設けた越流経路に溢れ出た泡11及び/又はスカム13はポンプないし人手を介してなるべく連続的に第一処理ろ過槽80に循環させた。
第一処理ろ過槽80におけるろ材充填層及び曝気槽31の生物を馴養させるため当初1ヶ月は立上期間として装置の運転を行い、処理成績が安定した後約2週間の処理成績を評価した。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対し第一処理ろ過水(採取したろ過水を30分間静置して得た分離水。以降同様。)平均で約67%(113〜160mg/l)、第三処理水で98%以上(5mg/l以下)であった。曝気槽31における発泡は第1曝気槽31a・第2曝気槽31b・第3曝気槽31cと逓減したが、抑制しきることが出来なかったため一部が側面越流壁を越えた(越流経路へ溢れ出た)のでその越流分は第一処理ろ過槽80に供給した。沈殿池41におけるスカムの浮上は認められなかった。また、凝集沈殿池61(第四処理手段)からは、第三処理水よりも清浄度の高い処理水19が排出された。
評価結果を他の実施例、比較例と併せて第1表に示す。なお、曝気槽31の発泡について、泡11及び/又はスカム13が排水経路に溢れ出て越流した量が1日当り1000ml以上の場合は「越流」、その越流量が500ml以上の場合は「多」、200ml以上の場合は「中」、100ml以下の場合は「少」と評価した。また、沈殿池41における浮上スカムが確認されなかった場合は「無」、浮上スカム量が50ml以上、100ml以下の場合は「中」、100ml以上の場合は「多」と評価した。
また、処理成績を評価した期間中、1日1回の頻度で第一処理ろ過水及び第三処理水のn−ヘキサン抽出物濃度(mg/l)を測定し、その平均値を求めた。結果を第1表に示す。
<実施例2>
第四処理を行わなかったこと、および第1曝気槽31aへ凝集汚泥18の代わりに、金属塩として塩化第二鉄250mg/lを添加すること以外は実施例1と同一の条件で実験装置の運転を行った。第1曝気槽31aには、薬剤使用によるpH低下の影響を防ぐため水酸化ナトリウム40mg/lを併せて添加した。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対しろ過水平均で約70%(105〜142mg/l)、第三処理水で98%以上(5mg/l以下)であった。曝気槽20における発泡は第1曝気槽31a・第2曝気槽31b・第3曝気槽31cと逓減したが、完全に抑制出来なかったため一部が側面越流壁を越えたので越流分は第一処理ろ過槽80に供給した。沈殿池41におけるスカムの浮上は認められなかった。
<実施例3>
第1曝気槽31aへ、塩化第二鉄及び水酸化ナトリウム・ポリマーを用いてなる凝集汚泥18の代わりに、PAC及び水酸化ナトリウム・ポリマーを用いてなる凝集汚泥18を添加すること以外は実施例1と同一の条件で実験装置の運転を行った。この凝集汚泥18は、第三処理水17に対し、薬剤としてPACを300mg/lと水酸化ナトリウム25mg/l、ポリマー(水ing株式会社製、エバグロースA−151)1mg/lとを添加し、凝集沈殿させることにより得た。この凝集汚泥18の発生量は、第三処理水17に対し約60mg/lであった。こうして得た凝集汚泥18を、固形物として第一処理ろ過水4に対し80mg/l添加した。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対し第一処理ろ過水平均で約69%(118〜167mg/l)、第三処理水で98%以上(5mg/l以下)であった。曝気槽における発泡は第1曝気槽31a・第2曝気槽31b・第3曝気槽31cと逓減したが、完全に抑制出来なかったため一部が側面越流壁を越えたので越流分は第一処理ろ過槽80に供給した。沈殿池41におけるスカムの浮上は認められなかった。また、凝集沈殿池61(第四処理手段)からは、第三処理水よりも清浄度の高い処理水19が排出された。
<実施例4>
第四処理を行わなかったこと、および第1曝気槽31aへ凝集汚泥18の代わりに、金属塩としてPAC300mg/lを添加すること以外は実施例1と同一の条件で実験装置の運転を行った。第1曝気槽31aには、薬剤使用によるpH低下を防ぐため水酸化ナトリウム25mg/lを併せて添加した。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対し第一処理ろ過水平均で約70%(110〜157mg/l)、第三処理水で98%以上(5mg/l以下)であった。曝気槽における発泡は第1曝気槽31a・第2曝気槽31b・第3曝気槽31cと逓減したが、完全に抑制出来なかったため一部が側面越流壁を越えたので越流分は第一処理ろ過槽80に供給した。沈殿池41におけるスカムの浮上は認められなかった。
<比較例1>
第四処理を行わなかったこと、第一処理ろ過槽80を有しないこと、汚泥供給手段43及び45による第三処理汚泥16の供給をしないこと、回収供給手段33による泡11及び/又はスカム13の供給をしないこと、並びに金属塩等の添加を行わなかったこと以外の構成が、実施例1と同一である実験装置に、同じ油脂含有排水1を同水量で通水して処理した。曝気槽31の総容量を実施例1の第一処理ろ過槽80と曝気槽31との合計と同一とするために第4槽を備える。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対し第三処理水平均で182mg/l、除去率58%であった。第1曝気槽31a・第2曝気槽31bにおける発泡が特に多く常時越流したため、汚泥が槽外に失われることを防ぐために必要なだけのシリコン系消泡剤を添加した。沈殿池41表面にはスカムが浮上して溜まるようになったため、これを回収して曝気槽31に戻すようにした。消泡剤を使用したりやスカムの処理を行わないと発泡により汚泥が槽外に流出するので処理を継続することが出来なかった。
<比較例2>
第四処理を行ったこと、および第1曝気槽31aに塩化第二鉄による凝集汚泥18を添加すること以外は同じ条件で、構成が比較例1と同一の実験装置に同じ油脂含有排水1を同水量で通水して処理した。凝集汚泥18の作製及び添加量は、実施例1と同様である。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対し第三処理水平均で135mg/l、除去率69%であった。比較例1と同様第1曝気槽31a・第2曝気槽31bにおける発泡が特に多く常時越流しそうになったため、汚泥が槽外に失われることを防ぐために必要なだけのシリコン系消泡剤を添加した。また、スカムが沈殿池41表面に浮上するようになったため、これを回収して曝気槽31に戻すようにしたが、消泡剤を使用したりやスカムの処理を行わないと処理を継続することが出来なかったのは比較例1と同様であった。
<比較例3>
第四処理を行わなかったこと、および金属塩等の添加を行わなかったこと以外は実施例1と同じ条件で同じ油脂含有排水1を同水量で通水して処理した。
油脂分の除去成績はn−ヘキサン抽出物濃度432mg/lに対し第一処理ろ過水平均で約57%(120〜210mg/l)、第三処理水で92.6%(32mg/l)となり、実施例の処理成績に比べて劣るものであった。曝気槽31における発泡が実施例より多く、第3曝気槽31cではやや少なかったものの、第1曝気槽31a・第2曝気槽31bからは常時泡が越流したので側面越流壁を越えた分は第一処理ろ過槽80に供給した。沈殿池41におけるスカム浮上は防止できなかったが処理を継続することが出来た。
1:油脂含有排水、3:第一処理水、4:第一処理ろ過水、5,15:第二処理水、6,16:第三処理汚泥、7,17:第三処理水、9,19:処理水,8,18:凝集汚泥、11:泡、13:スカム、20:第一処理手段、30:第二処理手段、31:曝気槽、31a:第1曝気槽、31b:第2曝気槽、31c:第3曝気槽、33:回収供給手段、40:第三処理手段、41:沈殿池、42,43,45:汚泥供給手段、50,55,56:添加処理手段、57,66:金属塩、60:第四処理手段、61:凝集沈殿池、65:添加手段、80:第一処理ろ過槽、81:攪拌翼、82:躯体、83:軸、85:多孔板、86:ろ材充填層、87:散気用配管、88:散気ストーン、89:受水部、100,200:装置

Claims (6)

  1. 油脂含有排水を導入し、嫌気性環境又は微好気性環境の下、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つによる、分解、乳化及び分散のうち少なくとも一つの作用をさせ、絶対嫌気性であるメタン生成菌による分解に伴うガス発生を伴わない処理を行って、第一処理水を得る第一処理工程と、
    前記第一処理水に好気性処理をして、第二処理水を排出する第二処理工程と、
    前記第二処理工程において金属塩を添加する添加処理工程と、
    前記第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水を排出する第三処理工程と
    を備えたことを特徴とする油脂含有排水の処理方法。
  2. さらに、前記第三処理水に金属塩を添加し、これを凝集沈殿させて、処理水と凝集汚泥とを排出する第四処理工程を備える請求項1に記載の油脂含有排水の処理方法。
  3. 前記第一処理工程が、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つを保持したろ材に前記油脂含有排水を通水してろ過をする工程である、請求項1又は2に記載の油脂含有排水の処理方法。
  4. 前記金属塩が鉄塩及び/又はアルミニウム塩である、請求項1〜3のいずれかに記載の油脂含有排水の処理方法。
  5. 油脂含有排水を導入し、嫌気性環境又は微好気性環境の下、嫌気性菌、通性嫌気性菌、微好気性菌、及び好気性菌のうち少なくとも一つによる、分解、乳化及び分散のうち少なくとも一つの作用をさせ、絶対嫌気性であるメタン生成菌による分解に伴うガス発生を伴わない処理を行って、第一処理水を得る第一処理手段と、
    前記第一処理水に、好気性環境下で生息する好気性菌を主体とした微生物を作用させた好気性処理をして、第二処理水を排出する第二処理手段と、
    前記油脂含有排水、前記第一処理手段及び前記第二処理手段の少なくともいずれかへ金属塩を添加し、前記第二処理水の発泡及びスカム発生を抑制する添加処理手段と、
    前記第二処理水に沈殿処理を行い、第三処理水を排出する第三処理手段と
    を有することを特徴とする油脂含有排水の処理装置。
  6. さらに、前記第三処理水に金属塩を添加し、これを凝集沈殿させて、処理水と凝集汚泥とを排出する第四処理手段を有する請求項5に記載の油脂含有排水の処理装置。
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