JP6496900B2 - 光学部材の貼り合せ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表示体などの光学部材同士を貼り合せる方法に関する。
光学表示装置に使用される液晶表示体などの表示体は、薄いガラス基板を使用しているために、ガラス基板の保護を目的として、空気層を介して保護パネルが設置されている。また、アプリケーションの拡大に伴い、表示パネルの前面には保護パネルだけでなく、タッチパネルが設置されることが多くなった。
近年、空気層が原因で起こる視認性の低下と表示体の補強を同時に満たす方法として、保護パネル又はタッチパネルを直接表示体に貼り合せることが行われている。貼り合せには、シート状の両面粘着シート(特許文献1)や液状樹脂(特許文献2)が用いられる。また、タッチパネルと保護パネルとの貼り合せも同様の方法で行われている。
また映像技術の多様化に伴い三次元映像(いわゆる3D映像)や三次元画像(いわゆる3D画像)を表示する光学表示装置(以下、3D表示装置ともいう)が増えているが、これらの光学表示装置の製造において、表示体、保護パネル、タッチパネルなどの光学部品構成部材の貼り合せに両面粘着シートや液状樹脂が用いられている。
これら光学部品構成部材の貼り合せ工程は、通常、一方の部材に液状樹脂などの接着剤を塗工して、もう一方の部材を接着剤が塗工された面に貼り合せ、液状樹脂をエネルギー線の照射により硬化させることで行われる。しかし、液状樹脂を用いた貼り合せ工程においては、液状樹脂に流動性があるため、一方の部材への適用からもう一方の部材との貼り合せの間に、樹脂が塗工面から流れ出し、液垂れが起こる場合がある。また、液状樹脂は貼り合せの際に部材の接着面からはみ出すことがあり、垂れたりはみ出したりした樹脂は、製品の外観に悪影響を与える。
また、液状樹脂を貼り合せに用いた場合、貼り合せ後に位置ずれや気泡、異物の混入などの不具合があったときには、硬化前であればリペアすることはできるが、硬化後では剥離の際に部材が破損したり、剥離後に硬化した樹脂を除去することが困難となってしまう。
一方で、塗工した液状樹脂を一旦ある程度硬化させてからもう一方の部材と貼り合せることも行われているが(特許文献3)、この場合でも、部材へ塗工した後、液状樹脂を硬化するまでの間に液垂れが生じたり、表面の形状が変化し均一な状態でなくなるといった問題を完全に回避することはできない。液状樹脂層の形状変化や気泡の発生は製品の見た目に悪影響を与えるのみならず、表示体の視認性やタッチパネルの操作性にも影響し、更には部材同士の接着性を低下させて光学部品自体の機械的強度を低下させる要因ともなる。
エネルギー線硬化型液状樹脂で貼り合せる表示体サイズは、モバイルサイズからモニター又はTVサイズまで行われるように、年々大きくなっており、このような表示体を接着するために液状樹脂の塗工面積が大きくなると、液垂れや気泡の問題は更に起こりやすくなる。また、モニターやTVサイズの表示体の製造においては、巨大なUV装置(例えば、メタハラ光源又はLED光源を採用するコンベア式又はバッチ式エリア照射用紫外線照射装置)を必要とするため、生産設備費の上昇、ライン面積の拡大、UVプロセス時間の増加も課題となっている。
特開2004−101636号公報 特開2007−169580号公報 特開2013−095794号公報
本発明が解決しようとする課題は、光学部材の貼り合せにおいて、液状樹脂の塗布後硬化するまでの時間経過による端部の液垂れ、塗布面の形状変化、樹脂のはみ出し、気泡残留などの外観不良が起こらない光学部材の貼り合せ方法を提供することである。
本発明は、以下を内容とする。
[1]光学部材(i)と他の光学部材(ii)とを貼り合せる方法であって、
(A)光硬化性液状樹脂組成物を光照射により硬化させて、光学部材(i)上に前記光硬化性液状樹脂組成物の硬化物を作成する工程、及び
(B)前記光学部材(i)上に作成した前記硬化物の上に光学部材(ii)を貼り合せる工程
を含み、前記(A)工程における光照射が、光硬化性液状樹脂組成物を光学部材(i)に塗工するのと同時であるか、前記光硬化性液状樹脂組成物が前記光学部材(i)に接触する直前であるか、又は前記光学部材(i)に前記光硬化性液状樹脂組成物による塗工面が形成された直後に行われる方法。
[2]前記(A)工程において、前記光学部材(i)に前記光硬化性液状樹脂組成物による塗工面が形成された直後に前記光硬化性液状樹脂組成物に光照射し、前記光硬化性液状樹脂組成物を硬化させ、前記光学部材(i)上に硬化物を作製する工程を含む、前記[1]記載の方法。
[3]前記(A)工程において、前記光学部材(i)に前記光硬化性液状樹脂組成物が接触する直前に前記光硬化性液状樹脂組成物に光照射し、前記光硬化性液状樹脂組成物を硬化させ、前記光学部材(i)上に硬化物を作製する工程を含む、前記[1]記載の方法。
[4]前記(A)工程における硬化物の硬化率が40%以上である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記(A)工程における硬化物の硬化率が90%以上である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]前記(B)工程の後に更に光照射する工程を含む、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、光硬化型液状樹脂組成物を介して光学部材同士を貼り合せて光学部品を製造するプロセスにおいて、液状樹脂を硬化する工程が液状樹脂を塗工する工程と同時又はその直前もしくは直後に行われることで、塗工の段階又は塗工から間もない時点で樹脂の形状が保持されるため、上記課題を解決した光学部材の貼り合せ方法を提供することができる。
従来の方法での、光照射前に部材を貼り合せる貼り合せ体の製造方法の模式図である。 従来の方法での、一度光照射を行う貼り合せ体の製造方法の模式図である。 本発明の方法による貼り合せ体の製造方法の模式図である。
本発明の方法は、光学部材(i)と他の光学部材(ii)とを貼り合せる方法であって、
(A)光硬化性液状樹脂組成物を光照射により硬化させて、光学部材(i)上に前記光硬化性液状樹脂組成物の硬化物を作成する工程、及び
(B)前記光学部材(i)上に作成した前記硬化物の上に光学部材(ii)を貼り合せる工程
を含み、前記(A)工程における光照射が、光硬化性液状樹脂組成物を光学部材(i)に塗工するのと同時であるか、前記光硬化性液状樹脂組成物が前記光学部材(i)に接触する直前であるか、又は前記光学部材(i)に前記光硬化性液状樹脂組成物による塗工面が形成された直後に行われる方法である。
即ち、本発明の方法では、工程(A)において、光硬化性液状樹脂組成物を光学部材に塗工し、並行して当該光硬化性液状樹脂組成物を硬化させ、その後工程(B)において、光学部材(i)及び(ii)を貼り合せる点に特徴がある。
本発明の方法によれば、工程(A)により、塗工から時間を経ることなく、又は塗工面の形成時点で光硬化性樹脂組成物が光学部材(i)上で形状及び接着性を維持できる程度に硬化しているので、液垂れや塗布面の形状変化が起こらず、工程(B)において光学部材(ii)を貼り合せる際にも樹脂のはみ出しや気泡の残留が起こらなくなるものと考えられる。
本発明の方法における各工程について説明する。
本発明の方法では、後述する光硬化性液状樹脂組成物を部材に塗布する塗工機と、光硬化性液状樹脂組成物が硬化する反応を進行させるエネルギー線を照射する光照射装置を用いることができる。塗工の方法としては、ディスペンス方式やコーター方式、印刷方式などがあり、塗工の分野において従来用いられている装置を用いることができる。
光照射装置により照射するエネルギー線としては、電子線、X線、紫外線、低波長領域の可視光などエネルギーの高い電子線又は電磁波が挙げられるが、装置の簡便性及び普及性から紫外線が好ましい。前述の光照射装置と塗工機とは、後述する工程(A)の操作を可能とする配置であればそれらの位置関係は問わない。塗工機と光照射装置が近接するか、又は実質的に同じ場所に位置するように配置すれば、生産ライン面積を抑えられるという利点がある。
工程(A)は、光硬化性液状樹脂組成物を光照射により硬化させて、光学部材(i)上に前記光硬化性液状樹脂組成物の硬化物を作成する工程であって、前記光照射工程が、光硬化性液状樹脂組成物を光学部材(i)に塗工するのと同時であるか、前記光硬化性液状樹脂組成物が前記光学部材(i)に接触する直前であるか、又は前記光学部材(i)に前記光硬化性液状樹脂組成物による塗工面が形成された直後に行われる工程である。すなわち、本工程は、光硬化性液状樹脂組成物の塗工と並行して光照射による硬化を行う、一連の工程である。
[光学部材]
光学部材(i)及び(ii)としては、光学部品を構成する部材であれば特に限定されず、保護パネル、タッチセンサーパネル、表示体、3Dシステム(視差バリアガラス、視差バリアフィルム、視差バリアLCD、レンズユニット)などが挙げられる。これらの光学部材(i)及び(ii)は、透明板であってもよく、遮光インクによって形成される遮光部を有していてもよい。遮光インクは、公知の遮光インクであってよく、例えば、水性インク、溶剤型インク、熱硬化型インク、エネルギー線硬化性インクが挙げられる。ここで、遮光部とは、例えば、保護パネルの遮光インク下と表示体又はタッチセンサーパネルとによって、あるいはタッチセンサーパネルの遮光インク下と表示体とによってできるような、光が届かない箇所をいう。
[光硬化性液状樹脂組成物]
光硬化性液状樹脂組成物としては、ラジカル反応硬化型樹脂組成物、カチオン反応硬化型樹脂組成物、アニオン反応硬化型樹脂組成物、重縮合・重付加反応硬化型樹脂組成物などが例示できる。光硬化性液状樹脂組成物としては、エネルギー線による硬化の速度などの観点から、ラジカル反応硬化型樹脂組成物が好ましい。光硬化性液状樹脂組成物には、硬化の反応機構が異なる樹脂同士を含む、2種類以上の樹脂を混合して用いてもよい。
ラジカル反応硬化型樹脂組成物に使用されるラジカル反応硬化型樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及びビニルエステル樹脂が挙げられる。好ましくは(メタ)アクリル樹脂、シリコーン樹脂、及びビニルエステル樹脂であり、より好ましくは(メタ)アクリル樹脂である。ここで、(メタ)アクリル樹脂として、具体的には、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート;(水添)ポリイソプレン(メタ)アクリレート、(水添)ポリブタジエン(メタ)アクリレート、UV3630ID80(日本合成化学工業(株)製)のようなポリウレタンアクリレートなどの(メタ)アクリレート変性オリゴマー又は(メタ)アクリレート変性ポリマーが挙げられる。
カチオン反応硬化型樹脂組成物に使用されるカチオン反応硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、オキセタン化合物、ビニルエーテル樹脂、及びポリスチレン系樹脂が挙げられる。好ましくは、エポキシ樹脂、及びオキセタン化合物である。
アニオン反応硬化型樹脂組成物に使用されるアニオン反応硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、シアノアクリレート系樹脂、オキセタン化合物、ポリスチレン系樹脂、及びポリエチレン系樹脂が挙げられる。好ましくは、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、シアノアクリレート系樹脂、及びポリスチレン系樹脂であり、より好ましくは、シアノアクリレート系樹脂、及びポリスチレン系樹脂である。
重縮合・重付加反応硬化型樹脂組成物に使用される重縮合反応硬化型樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びシリコーン樹脂が挙げられる。好ましくは、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びシリコーン樹脂であり、より好ましくは、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びシリコーン樹脂である。
光硬化性液状樹脂組成物中に、エネルギー開裂型開始剤を含めることができる。エネルギー開裂型開始剤として、例えば、光開始剤として、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、及び2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド類;2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステルなどのアシルフォスフィン酸エステル類;4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ2−2プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1,4−(メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、4−ジフェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンなどのアセトフェノン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ジフェノキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、1,10−ジアミノデカン、4,4’−トリメチレンジピペラジン、カルバメート類及びその誘導体、コバルト−アミン錯体類、アミノオキシイミノ類、アンモニウムボレート類、アリールジアゾニウム塩、ジアリールハロニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリホスホニウム塩、鉄アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノールアルミニウム錯体などのイオン性光酸発生剤;ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナートなどの非イオン性光酸発生剤などが挙げられる。市販品として、I−184(BASF社製、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)、ルシリンTPO(BASF社製、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)が挙げられる。これらの光開始剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
光開始剤の量は、光硬化性液状樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜20質量部であるのが好ましく、0.1〜15質量部であるのがより好ましく、0.5〜10質量部であるのが更に好ましい。
光硬化性液状樹脂組成物に、エネルギー開裂型開始剤を含めておく場合、光硬化性液状樹脂組成物に含まれる樹脂として、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂組成物が挙げられる。エネルギー開裂型開始剤の量は、特に限定されないが、上記した光開始剤の量が挙げられる。
光硬化性液状樹脂組成物には、光学透明性安定性の観点から、熱・光安定剤を配合することができる。熱・光安定剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、ヒドロキシルアミン系加工熱安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、及びベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、及びヒンダードアミン系光安定剤であり、より好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤である。
ここで、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、具体的には、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート)、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ピクリン酸、ターシャリーブチルカテコール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、及び4,4’−チオビス[エチレン(オキシ)(カルボニル)(エチレン)]ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール]が挙げられる。これらの酸化防止剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。酸化防止剤は市販品として、イルガノックス1010(I’nox1010)(BASF社製)が挙げられる。
熱・光安定剤の量は、光硬化性液状樹脂組成物に対して、好ましくは0.01〜15質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.5〜5質量%である。
光硬化性液状樹脂組成物には、エネルギー線の非存在下、光硬化性液状樹脂組成物と混合すると、60℃以下の温度でラジカル、カチオン又はアニオンを発生し、光硬化性液状樹脂組成物を硬化させる化合物を含めておくことができる。例として、有機過酸化物(例えば、クメンパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート)、ポリアミン、酸無水物(無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸など)、芳香族アミン、ヒドラジド、アミンアダクト類、ジシアンジアミド、ポリスルフィド樹脂、ルイス酸(三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化スズなど)、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)など)、酸(有機酸又は低温加熱で酸を発生するスルホニウム塩系の酸発生剤など)、塩基(脂肪族ポリアミンなどのポリアミン、イミダゾール、ヒドラジド及びケチミンなどのアミン化合物、低温加熱によってアミン化合物を発生する化合物など)、ポリアミド樹脂、ポリメルカプタン、及び白金族系金属化合物又はその錯体(塩化白金(IV)、塩化白金酸六水和物、ビス(アルキニル)ビス(トリフェニルホスフィン)白金錯体など)などが挙げられる。有機過酸化物の量は、光硬化性液状樹脂組成物中、好ましくは0.001〜15質量%であり、より好ましくは0.01〜10質量%であり、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
光硬化性液状樹脂組成物には、可塑剤を配合することができる。可塑剤として、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル;アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジイソノニル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル等の多価カルボン酸アルキルエステル(例えば、多価カルボン酸のC3〜C12アルキルエステル等);トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル;トリメリット酸エステル;トリエチレングリコール ビス(2−エチルヘキサノエート)等のポリオキシアルキレングリコールのアルキルエステル(例えば、ジ、トリ又はテトラエチレングリコールのC3〜C12アルキルエステル等);ゴム系ポリマー、ゴム系コポリマー(例えば、ポリイソプレン、ポリブタジエンもしくはポリブテン、又はこれらの水素化物、これらの両末端に水酸基を導入した誘導体もしくはこれらの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体等);熱可塑性エラストマー;石油樹脂;脂環族飽和炭化水素樹脂;テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;ロジンフェノール等のロジン系樹脂;不均化ロジンエステル系樹脂、重合ロジンエステル系樹脂、水添(水素化)ロジンエステル系樹脂等のロジンエステル系樹脂;キシレン樹脂等;アクリルポリマー、アクリルコポリマーが挙げられる。これらの可塑剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。可塑剤の量は、光硬化性液状樹脂組成物100質量部に対して、1〜60質量部、好ましくは10〜30質量部である。
光硬化性液状樹脂組成物には、更に、粘着性付与剤を含有することができる。粘着性付与剤として、例えば熱可塑性エラストマー;石油樹脂;脂環族飽和炭化水素樹脂;テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;天然ロジン、変性ロジン、水添ロジン、ロジンフェノール等のロジン系樹脂;不均化ロジンエステル系樹脂、重合ロジンエステル系樹脂、水添(水素化)ロジンエステル系樹脂等のロジンエステル系樹脂;キシレン樹脂等;アクリルポリマー、アクリルコポリマーが挙げられる。これらの粘着付与剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。粘着性付与剤の量は、光硬化性液状樹脂組成物100質量部に対して、1〜60質量部、好ましくは10〜30質量部である。
光硬化性液状樹脂組成物には、更に、光学部材の表面に対する濡れ性を改善するための界面活性剤及びシランカップリング剤、並びに光学部材の表面に膜を形成するための膜形成剤を含むことができる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン(ノニオン)型界面活性剤が挙げられる。これらは、1種類、又は2種類以上を組み合せて使用することができる。
アニオン界面活性剤として、石ケン、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、及びメチルタウリン酸塩などが挙げられる。アニオン界面活性剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
両性界面活性剤としては、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、脂肪酸アルキルベタイン、スルホベタイン、及びアミオキサイドなどが挙げられる。両性界面活性剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
非イオン(ノニオン)型界面活性剤としては、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型化合物、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキルエーテル型化合物、ポリオキシソルビタンエステルなどのエステル型化合物、アルキルフェノール型化合物、フッ素型化合物、及びシリコーン型化合物などが挙げられる。非イオン(ノニオン)型界面活性剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
シランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシランなどのトリアルコキシシラン類;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ジメトキシジイソプロポキシシラン、ジエトキシジイソプロポキシシラン、ジエトキシジブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、フェニルエチルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類を例示でき、トリアルコキシシラン類が好ましく、ビニルトリメトキシシランがより好ましい。これらのシランカップリング剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
膜形成剤としては、特に限定されないが、レベリング性の観点から、好ましくはシリコーン系添加剤、アクリル系レベリング剤、ワックス系表面調整剤、及びフッ素系表面改質剤である。より好ましくは、シリコーン系添加剤、アクリル系レベリング剤、及びフッ素系表面改質剤であり、更に好ましくは、アクリル系レベリング剤、及びフッ素系表面改質剤である。このような膜形成剤として、具体的には、ラウリルアクリレートが挙げられる。
界面活性剤、シランカップリング剤、及び膜形成剤の量は、光硬化性液状樹脂組成物中、各々好ましくは0.01〜15質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
工程(A)で、光硬化性液状樹脂組成物を光学部材(i)に塗工する方法としては、ディスペンス方式やコーター方式、印刷方式などがあり、光学部材(i)への光硬化性液状樹脂組成物の適用量は、塗工した樹脂組成物層の厚みで好ましくは10〜1000μm、より好ましくは25〜500μm、更に好ましくは50〜350μmである。
工程(A)において、光照射により光硬化性液状樹脂組成物を硬化させるタイミングは、前記光学部材(i)に光硬化性液状樹脂組成物を塗工した後とすることができるが、塗工から時間が経過すると液垂れなどが発生することから、光照射は、光硬化性液状樹脂組成物を光学部材(i)に塗工した直後であることが好ましい。塗工から光照射までの間隔は、塗工する光硬化性液状樹脂組成物の粘度にもよるが、塗工面の形状保持のため、塗工から1秒以内であることが好ましい。あるいは、工程(A)は、前記光学部材(i)に前記光硬化性液状樹脂組成物が接触する前に前記光硬化性液状樹脂組成物に光照射して前記光硬化性液状樹脂組成物を硬化させ、前記光学部材(i)上に硬化物を作製する工程としてもよい。この場合、ディスペンサーなどから前記光硬化性液状樹脂組成物が吐出された直後から光照射をすることができるが、塗工面の均一性などの問題が生じ得ることから、光照射は、前記光硬化性液状樹脂組成物と前記光学部材(i)が接触する直前とすることが好ましい。光照射から塗工までの間隔は、塗工する光硬化性液状樹脂組成物の硬化反応速度にもよるが、塗工まで1秒以内であることが好ましい。塗工しながら光照射を行うために、工程(A)は例えば、樹脂が塗工される部材をベルトコンベアで流しながら、塗工が行われる部位か又は塗工が行われる部位から部材の進行方向に僅かにずらした部位に光照射が行われる構成とすることができる。
工程(A)において、エネルギー線を照射することにより光硬化性液状樹脂組成物を硬化させる条件は、特に限定されず、例えば、積算光量は、好ましくは30〜15,000mJ/cmであり、より好ましくは50〜10,000mJ/cmであり、更に好ましくは100〜10,000mJ/cmであり、光硬化性液状樹脂組成物に要求される硬化率に合わせて適宜設定される。エネルギー線の種類は、光学部材が有する物性が光照射によって損なわれない種類のものであれば特に限定されない。エネルギー線の種類の非限定的例として電子線、X線、紫外線、低波長領域の可視光などエネルギーの高い電子線若しくは電磁波が挙げられるが、通常装置の簡便性及び普及性から紫外線が好ましい。
光学部材(i)に塗工された光硬化性液状樹脂組成物は、要求される硬化率に合わせて硬化状態を設定できる。例えば、光照射によりBステージと呼ばれる半硬化状態とすることもできるし、完全硬化に近い状態まで硬化することもできる。工程(B)の後に追照射を実施する場合においては、液垂れなどが発生しない程度の硬さを保ちつつ、光学部材(ii)との接着性を確保する観点から、光照射によりBステージと呼ばれる半硬化状態とすることが好ましい。この場合、工程(A)での硬化後における光硬化性液状樹脂組成物の硬化率は、40%〜90%の範囲とすることが好ましく、45%〜80%の範囲とすることがより好ましく、50%〜70%の範囲とすることが更に好ましい。工程(B)の後に追照射を実施しない場合は、工程(A)での硬化後における光硬化性液状樹脂組成物の硬化率は90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましい。ここで、本明細書において、「硬化率」とは、硬化性樹脂組成物の硬化度合を示す値であり、硬化性樹脂組成物中の硬化反応に関与する官能基の、硬化反応による消費率として表される。硬化率は、例えば硬化物のIR分析による吸収ピーク強度の変化によって算出することができる。光硬化性液状樹脂組成物がアクリル樹脂である場合、光照射の前後でのアクリル基のIR吸収を測定し、その吸光度の変化率を硬化率とする。
光照射の工程においては、一旦Bステージの半硬化樹脂層を形成させたのち、更に所定の硬化率にするために追照射を行ってもよい。追照射後の硬化率は、樹脂の使用方法、要求される硬化率によって上記のように設定できる。
工程(B)は、光学部材(i)上で硬化した光硬化性液状樹脂組成物を介して、光学部材(ii)と光硬化性液状樹脂組成物とが接触するように、光学部材(i)及び(ii)を貼り合せる工程である。これにより、光学部材(i)及び(ii)の貼り合せ体が得られる。工程(B)において、光学部品構成部材(i)及び(ii)を貼り合せる際に、硬化した光硬化性液状樹脂組成物と光学部材(ii)との接触を促進させるために、圧縮などの手段を用いてもよい。
貼り合せた後、光硬化性樹脂が完全には硬化していない場合、更に光照射を行うことにより、樹脂を完全に硬化させて、光学部材を貼り合せた光学部品を得ることができる。
〔光学部品及び光学表示装置〕
本発明の方法は、具体的には、保護パネルとタッチセンサーパネルとの貼り合せ、保護パネルと表示体との貼り合せ、タッチセンサーパネルと表示体との貼り合せ、保護パネル付タッチセンサーパネルと表示体との貼り合せ、保護パネルとタッチセンサー付表示体との貼り合せ、3Dシステムと表示体との貼り合せ、保護パネルと3Dシステム付表示体との貼り合せ、タッチセンサーパネルと3Dシステム付表示体との貼り合せ、保護パネル付タッチセンサーパネルと3Dシステム付表示体との貼り合せ、及び保護パネルとタッチセンサー付3Dシステム付表示体との貼り合せなどの、光学部品構成部材の貼り合せに用いられる。本発明の方法で得られる光学部品は先に挙げられた光学部品構成部材同士の貼り合せ体である。また、本発明の方法で得られる光学部品を含む光学表示装置の例として、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイが挙げられる。
以下に実施例により本発明を説明する。
〔光硬化性液状樹脂組成物〕
表1に示す組成(質量部)を有する光硬化性液状樹脂組成物を調製した。各アクリレート化合物を容量約200mlのナンコー容器に入れ、室温(25℃)にてスリーワンモータ(新東科学社製)で混ぜ、そこにI−184、ルシリンTPO、DINCH、KE−311を加え、オーブンで約60℃に加温して溶解させ、その後常温に戻した後、室温(25℃)にてスリーワンモータ(新東科学社製)で混ぜ、光硬化性液状樹脂組成物を得た。
UV3630ID80(日本合成化学工業(株)製;紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂)
FA512AS(日立化成(株)製;単官能アクリレートモノマー)
LA(共栄社化学社製;ラジカル反応硬化型樹脂)
4−HBA(日本化成(株)製;アクリレートモノマー)
I−184(BASF社製;エネルギー開裂型開始剤)
TPO(BASF社製;エネルギー開裂型開始剤)
DINCH(BASF社製;可塑剤)
KE−311(荒川化学工業(株)製;粘着付与剤)
〔試験例〕
試験方法
(実施例1)
(実施例1−1)10cm×10cmのガラス板に、スリットコーターを用いて前記光硬化性液状樹脂組成物を8cm×8cmの面積に塗工した。ガラス板上に光硬化性液状樹脂組成物による塗工面が形成されてから1秒以内に、塗工面が形成された部位に、光硬化性液状樹脂組成物の硬化率が40%となるように光量を調節して、ライン照射タイプのLED(CCS社製、HLUV)を用いて波長365nmの紫外線を照射させ、光硬化性液状樹脂組成物を硬化させた。硬化率は、FT−IRにより硬化前の液状樹脂組成物及び硬化物の、アクリル基のピークの吸光度を測定し、その大きさの差により算出した。光硬化性液状樹脂組成物を塗工したガラス板に同じ大きさのガラス板を貼り合せた後再度光照射を行い、未反応の光硬化性液状樹脂組成物を完全に硬化させて、貼り合せ体を得た。
(実施例1−2)光硬化性液状樹脂組成物の硬化率が60%となるようにした以外は、実施例1−1と同様にして、貼り合せ体を製造した。
(実施例1−3)光硬化性液状樹脂組成物の硬化率が80%となるようにした以外は、実施例1−1と同様にして、貼り合せ体を製造した。
(実施例2)
実施例1−2の方法と同様にして貼り合せ体を製造したが、紫外線の照射位置を、光硬化性液状樹脂組成物が塗工される部位に変更し、光硬化性液状樹脂組成物がガラス板に塗工される直前に光照射を受けるように調整して、塗工を行った。
(実施例3)
実施例1−1の方法と同様にして貼り合せ体を製造したが、光硬化性液状樹脂組成物をガラス板に塗布し、半硬化樹脂層を形成した後、硬化率が80%となるように更に光照射を行い、その後もう一方のガラス板と貼り合せた。
(実施例4)
光硬化性液状樹脂組成物の硬化率が95%となるようにした以外は、実施例1−1と同様にして、貼り合せ体を製造した。
(実施例5)
光硬化性液状樹脂組成物の硬化率が95%となるようにした以外は、実施例2と同様にして、貼り合せ体を製造した。
(実施例6)
追照射後の光硬化性液状樹脂組成物の硬化率が95%となるようにした以外は、実施例3と同様にして、貼り合せ体を製造した。
(比較例1)
実施例1と同様にして光硬化性液状樹脂組成物をガラス板に塗工したが、光照射を行わずに、もう一方のガラス板と貼り合せた。その後、光照射を行い、光硬化性液状樹脂組成物を完全に硬化させて、貼り合せ体を得た。
(比較例2)
実施例1−2と同じ条件で貼り合せ体を製造したが、最初の光照射を、光硬化性液状樹脂組成物の塗工後別の生産ラインに移した後に行って、貼り合せ体を得た。
(比較例3)
実施例2と同じ条件で貼り合せ体を製造したが、最初の光照射を、光硬化性液状樹脂組成物の塗工後別の生産ラインに移した後に行って、貼り合せ体を得た。
[評価]
液垂れについては、光学部材(ii)を貼り合せた後の樹脂外周部を目視で確認し、液垂れがない場合を○(良好)とし、液垂れが観察された場合を×(不良)とした。気泡についても同様に、目視で気泡が確認できない場合を○(良好)とし、気泡が確認された場合を×(不良)とした。結果を表2に示す。
上記表2から明らかなように、従来の方法(比較例)により貼り合せた部材には、液垂れ又は気泡が見られ、良好な部材が得られなかったが、本発明の方法により貼り合せた部材には、液垂れや気泡が見られず、良好な部材を製造することができた。
本発明の方法によれば、接着剤用樹脂の液垂れや接着面での気泡の発生などの光学部品の見た目に悪影響を与える問題を生じることなく、光学部品を接着することが出来るようになり、均一に良好な品質の光学部品を提供することができる。このため、本発明の方法は、タッチパネル、3D表示画像などの液晶ディスプレイをはじめとした光学表示装置を製造する分野において有用である。
1:光硬化性液状樹脂組成物
2:光学部材
3:完全硬化後の光硬化性液状樹脂組成物
4:光硬化性液状樹脂組成物が塗工される部分
5:半硬化した光硬化性液状樹脂組成物

Claims (3)

  1. 光学部材(i)と他の光学部材(ii)とを貼り合せる方法であって、
    (A)光硬化性液状樹脂組成物を光照射により硬化させて、光学部材(i)上に前記光硬化性液状樹脂組成物の硬化物を作成する工程、及び
    (B)前記光学部材(i)上に作成した前記硬化物の上に光学部材(ii)を貼り合せる工程
    を含み、前記(A)工程における光照射が前記光硬化性液状樹脂組成物が前記光学部材(i)に接触する直前に行われ、前記(A)工程における硬化物の硬化率が40%以上である、方法。
  2. 前記(A)工程における硬化物の硬化率が90%以上である、請求項記載の方法。
  3. 前記(B)工程の後に更に光照射する工程を含む、請求項1又は2記載の方法。
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