JP6494669B2 - 分節プレスチモグラフィを用いて反応性充血を検出および評価する方法および装置 - Google Patents

分節プレスチモグラフィを用いて反応性充血を検出および評価する方法および装置 Download PDF

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Description

関連出願
この出願は、2014年3月11日出願の米国特許出願第14/204,736号の優先権を主張する。
技術分野
この技術は、一般に医療装置および診断法に関し、より詳細には分節(segmental)容積プレスチモグラフィおよびオシロメトリで反応性充血および内皮機能不全の測定方法および装置に関する。
背景
内皮機能不全(ED)は、心臓発作および卒中などの血管事象の予測において予後的意義があることが示されている。これはアテローム性動脈硬化症の発症において重要な事象であり、臨床的に明らかな血管病変より何年も前に先行する。EDは、種々の疾患過程、例えば、高血圧、アテローム性動脈硬化症、心臓血管疾患(心臓疾患および発作)、心房細動、鬱血性心不全、末梢血管疾患、敗血性ショック、高コレステロール血症、I型およびII型糖尿病、勃起障害、リウマチ性関節炎、HIV、肝疾患(肝硬変、B型およびC型肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、脂肪肝疾患)、子癇前症、熱中症、あらゆる形態の認知症および精神疾患、局所性または全身性炎症に関連したありとあらゆる疾患、喫煙、高血糖インデックスの炭水化物の摂取、座りがちな生活様式および肥満等の環境要因などに起因する。EDはまた、アテローム性動脈硬化症の原因となるC反応性タンパク質の上昇を伴う軽度の慢性炎症状態にも関係している。
EDは、危険因子の修正:運動、減量、禁煙、スタチン系の薬剤、β遮断、高血圧および高コレステロール血症の治療、トランス脂肪摂取の減少を伴う食事の改善、糖尿病の管理によって改善することができる。それゆえ、EDの早期発見により、ED関連疾患の早期診断および治療だけでなく、EDそのものの治療も可能になる。
プレスチモグラフィは、身体の器官もしくはその他の部分に存在するか、またはこれを通過する血液量を測定する非侵襲的技術である。分節容積プレチスモグラフィは、体肢に沿って種々のレベルに配置された空気カフに基準量の空気を注入することによって実施される。カフの下にある肢(limb)の部分の容積変化は、トランスデューサによって検出される拍動性の圧力に変換され、その後、圧脈波の輪郭として表示される。分節容積プレチスモグラフィは、血液量の変化を測定するために一般的に使用されてきた。それはまた、手足内の血餅を検査するために使用することもある。
要約
この出願の1つの態様は、被験者の反応性充血の測定方法に関する。この方法は、膨張段階および収縮段階を有する第1の分節カフプレスチモグラフィを実施して;被験者の身体の一部でベースラインの動脈コンプライアンス曲線および/またはベースラインの圧力‐面積(P-A)曲線を作成し、カフ圧は、膨張段階の間は第1のピークカフ圧まで増加させ、収縮段階の間は第1のピークカフ圧からすぐに減少させ;膨張段階、保持段階、および収縮段階を有する第2の分節カフプレスチモグラフィを実施し;充血性動脈コンプライアンス曲線および/または充血性P-A曲線を作成し、カフ圧は、膨張段階の間は第2のピークレベルまで増加させ、保持段階の間は第2のカフ圧を所定の期間維持し、その後、収縮期の間は第2のピークカフ圧から減少させ;ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および充血性動脈コンプライアンス曲線の間の差をこれらの動脈コンプライアンス曲線間の面積として、および/またはベースラインのP-A 曲線および充血性P-A曲線の間の差をこれらのP-A曲線間の面積として計算し;動脈コンプライアンス曲線間の面積および/またはP-A曲線間の面積に基づき、反応性充血の程度を測定し、第1のカフコンプライアンス曲線は第1の分節カフプレスチモグラフィの間に第1の分節カフプレスチモグラフィの収縮段階の間に収集されたデータのみに基づいて作成し、第2のカフコンプライアンス曲線は第2の分節カフプレスチモグラフィの間に第2の分節カフプレスチモグラフィの収縮段階の間に収集されたデータのみに基づいて作成する工程を含む。
この出願の他の態様は、被験者の内皮機能不全(ED)の決定方法に関する。この方法は、(a)被験者の身体の一部の周囲にカフを膨張させ、第1のカフ圧に達した後にカフをすぐに収縮させ、収縮過程の間、カフの容積および圧力の変化を測定し;(b) 工程(a)における測定に基づいて第1の曲線を作成し;(c) 第2回目として、被験者の身体の当該一部の周囲にカフを膨張させ、第2のカフ圧で所定の期間の間、膨張を維持し、カフを収縮させ、そして収縮過程の間、カフの容積および圧力の変化を測定し;(d) 工程(c)における測定に基づいて第2の曲線を作成し;(e)第1の曲線および第2の曲線の下の面積の間の差を決定し、第1の曲線と第2の曲線は動脈コンプライアンス曲線または圧力‐面積(P-A)曲線であり;そして(f) 工程(e)において決定された差に基づいて内皮機能不全の程度を決定し、流量計を用いてカフの容積変化を直接測定し、圧力センサを用いてそれぞれの既知の容積変化に対する圧力変化を測定して、工程(a)の間に第1のカフコンプライアンス曲線を作成し、工程(c)の間に第2のカフコンプライアンス曲線を作成し、第1のカフコンプライアンス曲線に基づいて第1の曲線を作成し、第2のカフコンプライアンス曲線に基づいて第2の曲線を作成する工程を含む。
この出願の他の態様は、被験者の反応性充血の測定装置に関する。この装置は:入口と出口を有する膨張式のカフ;カフを膨張させるために前記カフの前記入口に連結されたポンプ;前記カフの前記出口に連結された流量計;カフ内の圧力を測定するための圧力トランスデューサ;そして前記ポンプで前記カフの容積変化および前記圧力トランスデューサでカフ内の圧力変化を直接測定することによってカフコンプライアンス曲線を作成し;カフの膨張および収縮過程の間、動脈コンプライアンス曲線およびP-A曲線を計算し;そして第1の動脈コンプライアンス曲線および第2の動脈コンプライアンス曲線の下の面積の間の差および第1の圧力‐面積(P-A)曲線および第2のP-A曲線の下の面積の間の差を計算する:ように構成されたコンピュータを備える。
図面の簡単な説明
詳細な説明は以下の図面を参照する。なお、同様の符号は同様の要素を参照するものとする。
図1は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムの実施形態を例示するブロック図である。
図2は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定する方法の実施形態を例示するフローチャートである。
図3は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムおよび方法の実施形態を用いて得られたデータを例示するグラフである。
図4は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムおよび方法の実施形態を用いて得られ、フィルターにかけられたデータを例示するグラフである。
図5は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムおよび方法の実施形態を用いて計算されたカフコンプライアンスを例示するグラフを含む。
図6は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムおよび方法の実施形態を用いて計算されたカフ還付ライアンスを例示するグラフである。
図7は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムおよび方法の実施形態を用いて適用された測定基準を例示するグラフである。
図8は、動脈面積を測定するシステムおよび方法の実施形態を用いて適用された測定基準を例示するグラフである。
図9は、動脈コンプライアンス、面積および末梢動脈流量を測定するシステムおよび方法の他の実施形態を例示するブロック図である。
図10は、図9のシステムの印刷回路基板(PCB)の概略図である。
図11は、例示となるカフ収縮曲線を示す。収縮段階の間、カフ圧は一般的に200 mmHGから0 mmHGに減少する。患者データは一般的に約5 mmHgである中心静脈圧上の圧力で得られる。
図12は、例示となるバンドパスフィルタの周波数応答出力を示す。
図13は、カフ下降データ(上パネル)および標準的なカフ下降データ(下パネル)のバンドパスフィルタ(0.5〜5.0ヘルツ)を示す。
図14は、例示となる圧力‐時間導関数およびドップラー速度波形を示す。
図15は、圧力‐時間導関数から計算される例示となる流量波形を示す。
この明細書では、動脈コンプライアンスを測定し、経壁圧の全範囲にわたる、動脈容積血流量波形および圧力‐面積曲線などの他の測定結果を作成する方法、システムおよび装置について説明する。これらの測定結果は、反応性充血を測定し、内皮機能不全、その他の心臓血管疾患、および子癇前症などの種々の病気を検出し、測定し、モニターするだけでなく、麻酔の効能または効果もモニターするために使用することができる。
実施形態には、数学関数により較正されたカフプレスチモグラフィが含まれる。プレスチモグラフは、器官または肢に存在するか、またはこれを通過する血液量の変化により生じる当該器官または肢のサイズの変動を決定して記録する機器である。較正は、非線形数学関数および定量ポンプ(metering pump)の出力を組み合わせるプロセスによって実現される。実施形態は、分節容積プレスチモグラフィおよびオシロメトリの構想を組み合わせて、経壁圧の全範囲にわたる動脈コンプライアンスの実測値を提供する。分節容積プレスチモグラフィは、体肢に沿って種々のレベルに配置された空気カフに基準量の空気を注入することによって実施される技術である。カフの下にある肢の部分の容積変化は、トランスデューサによって検出される拍動性の圧力に変換され、その後、圧脈波の輪郭として表示される。オシロメトリは、動脈、特に体肢の動脈の脈動の変化を測定するために使用されるプロセスである。実施形態はまた、経壁圧の全範囲にわたる圧力‐面積曲線および動脈容積血流波形をも作成する。経壁圧は、心室壁または血管壁にかかる圧力である。経壁圧は、腔内圧力(すなわち、心室または血管内の圧力)および腔外圧力(すなわち、心室または血管外の圧力)の差として計算される。
実施形態は、内皮の機能的異常の早期の尺度である反応性充血および内皮機能不全を測定するために使用される。内皮は、動脈壁の最内層であり、平坦な内皮細胞の薄層からなる。内皮機能不全、すなわちEDは、心血管系リスク要因に対する十分に実証された反応であり、(プラークを発生させる)アテローム性動脈硬化症の発症に先行する。EDが生じると、一酸化窒素の分泌の程度が減少し、動脈の血管拡張も減少する。これらの変化は、この明細書で説明される方法および装置を用いて測定することができる反応性充血の減少をもたらす。
EDは血管の健康全般の予測因子である。それゆえ、EDは、心臓血管疾患の早期指標となる。実際、EDは、心筋梗塞、卒中、突然死、および心不全などの心臓血管事象に有意で直接相関することが示されている。EDの程度を測定することによって、この明細書に記載の実施形態は、心臓血管事象および疾患を高い精度で予測することができる。臨床的には、EDは、新規のII型糖尿病の発生およびメタボリックシンドロームのII型糖尿病への進行を予測することができる。EDはまた、末梢血管疾患および慢性腎不全とも関係があり、妊婦の子癇前症を予測することが示されている。子癇前症は、既知の治療法が存在しない妊娠後期に発症する重度の病状である。子癇前症は、高血圧およびタンパク尿(尿中のタンパク質)によって特徴付けられる。子癇前症は、失明、腎不全、肝不全、胎盤早期剥離、痙攣、およびHELLPシンドローム(溶血性貧血(Hemolytic anemia)、肝酵素の上昇(Elevated Liver enzymes)、血小板の低下(Low Platelets)の3つの組)を生じることがある。子癇前症は、妊娠全体の10%も生じ、母子両方に致命的になりうる。EDは、子癇前症の初期の兆候であることが示されている。
さらに、食餌療法、運動、減量、禁煙、糖尿病管理、ならびにスタチンおよび脂質低下薬などの薬によるリスク要因の治療によってEDが軽減することが、介入研究によって示されている。結果として、この明細書に記載の実施形態は、心臓血管疾患などのED関連疾患を有する患者において、進行をモニターし、処置および治療の指針となる手段としても用いられることもある。
例えば、内皮機能不全(ED)の測定が臨床的に有益かつ有効である2つの異なる集団がある。1つの集団は、心臓血管疾病(CVD)のリスクがある無症状の患者からなる。もう1つの集団は、内科的治療を受けている既知のCVDを有する患者である。CVDのリスクがある患者において、EDの測定は、進行性の心臓疾患の初期の兆候として役立つことができる。既知のCVDの薬を服用しているリスクがある患者においては、進行をモニターし、処置の指針となることもできる。
1つの実施形態では、この明細書に記載の方法および装置は、スタチンを服用している患者において、進行をモニターし、処置および治療の指針となるために使用されている。現在、医師はスタチンを処方しているが、スタチン治療がどのように働いているかの重要な要素であるEDの減少へのスタチンの影響を測定するための方法を確立していない。反応性充血をEDの指標として使用して、この明細書に記載の方法および装置は、EDの改善においてスタチン系の薬剤の他にリスク要因の変更(すなわち、減量、血糖のコントロール、禁煙等)の有効性の測定にも用いられうる。これらの方法は、反応性充血を測定し、異なる段階の治療を受けている患者の充血の程度を比較することを含む。スタチン治療などの、治療法の有効性が決定される場合、反応性充血の最初の測定は、好ましくは治療開始前になされる測定である一方で、次の測定はスタチン治療の経過中になされる。測定の頻度は、医療の提供者が決定することができる。医療の提供者は、測定結果に基づき、治療レジメンをさらに修正することもできる。
この明細書に記載の実施形態を用いて正確な動脈流波形を測定することができることは、外科、通院および外来の健康管理状況に有益となることがある。この明細書に記載の実施形態を用いた動脈流波形によって、単なる血圧のモニターを超えるさらなる効果が得られる。例えば、血液量減少性ショックを受けた患者は、(補償段階と呼ばれる)最も初期の段階において、以下のような身体的な兆候を示すだろう:心拍数の増加、末梢血管の収縮および心拍出量の減少。この明細書に記載の実施形態によって提供されるような、正確な動脈流波形は、任意の経壁圧でも得ることができ、心拍および血管緊張を常時正確にモニターすることに加え、心拍出量の経時的な変化のリアルタイムな非侵襲的測定を提供する。
この明細書に記載の実施形態は、EDおよび反応性充血(一時的に遮断された血流の回復に起因する、身体の一部への血流量の増加)を測定する。いくつかの実施形態では、オシロメトリおよび分節容積プレスチモグラフィの原理を組み合わせてカフコンプライアンス用の非線形方程式を適用することによって、これらの測定を行う。カフコンプライアンスは、血圧カフの所定の圧力変化で生じる容積変化量である。この関係は、先行研究において、非線形関係であることが証明されている。しかしながら、非線形関係は、カフによって異なる他、カフの肢への配置の仕方にも依存する。参照により、この明細書に組み込まれた、先行特許である米国特許第6,309,359(「‘359特許」)もまた、オシロメトリと分節容積プレスチモグラフィの原理を組み合わせて、末梢動脈の内腔面積の非侵襲的な測定を行う。しかしながら、‘359特許に記載の方法および装置は、カフコンプライアンス曲線を作成するために非線形の数式を適用も使用もせず、代わりに実際のカフ圧に最も密接に対応するカフ圧を単に用いるだけである。‘359特許の方法および装置はまた、通常25-35 Hzの範囲の動脈の周期の周波数よりもかなり高い周波数で動作する高周波数ポンプを必要とするものを含む、別の装置も使用する。さらに、‘359特許によって使用されるデータの各点は、膨張(圧力上昇)中および収縮(圧力減少)中とは対照的に、カフ圧の下降時に得られる。
ここで、図1に関して、動脈コンプライアンスの測定用のシステム100の実施形態を例示するブロック図が示される。システム100は、血圧カフ、メーター、ポンプおよびこの明細書に記載のデータの収集に必要なハードウェアおよび/またはソフトウェアを含む。システム100の実施形態は、血圧カフ102、定量ポンプ104、圧力トランスデューサ106、増幅器108およびコンピュータ110を含む。血圧カフ102は、血圧が測定できるように、従来通りに膨張させて肢に圧力をかける標準的な血液カフ102であることもある。血圧カフ102は通常、患者の上腕の周囲に配置される。しかしながら、大人、子供、または動物の肢のいかなる部分の周囲に配置したときも、この装置を使用しうる。血圧カフ102の大きさは、それぞれの場合における使用目的用に設定することもある。定量ポンプ104は、大量の空気で血圧カフ102を膨張させるために使用されるポンプおよびカフの膨張度(カフ102に注入される(例えば、リットル/分単位の)空気の容積)を測定するメーターを含む。1つの実施形態では、ポンプ104は低周波数ポンプである。圧力トランスデューサ106は、カフ内の圧力を測定することによって、肢の動脈の脈動圧を検出する。圧力トランスデューサ106は、増幅器108への入力である脈動圧を示すシグナルを作成する。増幅器108は、脈動圧シグナルを増幅し、増幅したシグナルをコンピュータ110に入力する。
コンピュータ110は、増幅したシグナルのアナログからデジタル(A/D)への変換を行い、必要に応じて、シグナルを加工して必要なデータを収集し、数式を計算して適用し、この明細書に記載の、種々の曲線、グラフおよび他の表示を作成することを含む、方法を実施することもある。コンピュータ110は、プロセッサおよび(例えば、1以上のコンピュータプログラムとして)命令を格納するメモリを有してこれらの機能を実行する汎用コンピュータ、またはそのようにプログラムされた専用コンピュータであることもある。その結果、コンピュータ110に含まれるソフトウェアは、1以上のデータ収集および数学プログラムを含むこともあり、この方法に使用される非線形数学関数を構築することができ、バンドパスフィルタリングおよびその他のフィルタリングを行い、必要に応じてシグナルの加工を行い、例えば、曲線の下の面積の測定および圧力‐面積曲線の作成用の動脈コンプライアンス曲線の数値積分のための数学的変換を行うことができる。また、コンピュータ110の代わりに、またはコンピュータ110に加えて、システム100は、これらの機能の幾つかを実行する電気回路を含み、別個にA/Dコンバーター、バンドパスフィルタおよびその他の特化した回路を含むこともある。
定量ポンプ104、圧力トランスデューサ106、増幅器108およびコンピュータ110などのシステム100の構成要素は、図1の破線で示されるように、血圧カフ102に接続された単一の筐体内に収容することもある。
この明細書に記載の実施形態は、血圧カフ102の膨張および収縮の両方の間にデータを取得/収集する。実施形態では、血圧カフ102内に既知の容積の空気が0 mm Hgから患者の収縮期圧(すなわち、心臓が収縮し、動脈に血液を送り込むときに動脈内の圧力に相当する圧力)よりもかなり高いが、当該患者にとって不快になりすぎない圧力(例えば、約180mm Hg)までそれぞれ増加しつつ注入される。圧力上昇全体にわたって、既知の各容積変化(dV)に対する各圧力変化(dP)が測定される。図3は、膨張過程中に収集されたデータ図である。
いくつかの実施形態では、膨張の間に得られた上記データ(既知の各体積変化に対して測定された圧力変化)は、(dV/dP)カフ 対 平均カフ圧の曲線(平均カフ圧曲線と呼ぶ)を作成するために用いられ、ここで、dVは容積変化、dPは圧力変化、そして(dV/dP)カフは、カフ圧とともに非線形に変化するカフコンプライアンスである。
このようにして得られたデータは、平均カフ圧曲線上に示される。このデータについて非線形回帰を行い、任意のカフ圧で(dV/dP)カフを得ることができる方程式を作成する。1つの実施形態では、逆多項式二次関数を用いて非線形回帰を行う。このような関数を用いて、決定係数の作成に成功している。いくつかの実施形態では、膨張中にデータ点が得られ、ここで、Y = (dV/dP)カフおよびxは、平均カフ圧に等しい。これらの点から、非線形回帰逆二次多項式が生成される。
その他の実施形態では、血圧カフの収縮(平均カフ圧曲線の下降部分)の間、種々の追加データが得られ、追加の機能が実行される。1つの実施形態では、バンドパスフィルタリング法(すなわち、種々の周波数でのバンドパスフィルタリングは、所望の圧力データを決定できるよう、その他のデータをフィルターで除去する)は、オシロメトリを介して、収縮期圧、拡張期血圧、および平均動脈圧(すなわち、1心臓周期(すなわち、所定の動脈圧波形の1サイクルにわたる)の間の平均血圧)を得るために用いられる。他の実施形態では、バンドパスフィルタリングが、各カフ圧 (dP)動脈で生じる脈圧の大きさを提供するために用いられる。
任意の経壁圧における、動脈平滑筋の活動およびその結果生じる内皮機能不全の指標となる、動脈コンプライアンス(dV/dP)動脈は、以下の方程式によって得ることができる:
Figure 0006494669
方程式1を用いて曲線を作成する。方程式1から得られた曲線の積分により、圧力‐面積(P-A)曲線が得られる。(注意:容積を有効カフ長で割ることによって、全容積測定量が面積測定量に変換される)。全てのコンプライアンス測定量は、以下の方程式2を用いることによって正規化でき、ここで、全ての測定量は、有効カフ長でもう一度割ることによって面積に変換できる。
Figure 0006494669
V0は、患者のベース容積である。動脈コンプライアンスを患者のベース容積で割ることによって、動脈コンプライアンスが正規化される。上述のプロセスを用いて、種々の測定を行うこともある。
1つの実施形態では、このプロセスは、任意の経壁圧での(dV/dP)動脈の値を得て、元の圧力下降波形の導関数をとって(dP/dt)動脈である波形を得て、(dP/dt)動脈に(dV/dP)動脈を乗じて正確な流量波形を得ることにより、正確な動脈流波形を作成するために用いられる。その結果は、正確な動脈流波形(dV/dt)動脈である。図14は、圧力‐時間導関数およびドップラー速度波形の例を示し、図15は、圧力‐時間導関数から計算された流量波形の例を示す。
他の実施形態では、このプロセスは、上述のように、ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および圧力‐面積曲線を得て、所定期間、患者の収縮期圧よりも高い血圧カフを保持して(充血を誘発し)、第2の(すなわち、充血)コンプライアンス曲線および圧力‐面積曲線を得て、そしてベースライン曲線および充血曲線間の差を計算することによって、内皮機能不全を測定するために用いられる。2つの曲線間の差は、内皮機能不全の程度を表す。
ここで、図2に関して、動脈コンプライアンスを測定するための方法200を例示するフローチャートが示されている。カフ膨張の間にベースラインのデータを収集する(ブロック202)。カフ膨張の間に収集されたベースラインのデータのグラフについては、図3を参照せよ。ベースラインのデータ収集202は、カフ102膨張の間、定量ポンプ104および圧力トランスデューサ106を用いて、ポンプへの空気の容積の注入およびカフ圧をそれぞれ測定することを含むこともある。ベースラインのデータ収集202は、患者または被験者の末梢の肢のあたりにカフ102を配置し、カフを0 mm Hgから開始することをさらに含むこともある。カフ圧の変化を記録している間、既知の空気の容積をカフ102に注入することもある。ベースラインのデータ収集202は、例えば、コンピュータ110上で実行されるデータ収集ソフトウェアプログラムを用いて遂行することもある。データ収集プログラムは、圧力トランスデューサ106および/または定量ポンプ104からの(例えば、A/D変換器によりデジタルに変換され、および/または別の方法でシグナル加工された)入力を受け取ることもある。例えば、AcknowledgeTMなどの種々のデータ収集プログラムを用いることもある。ベースラインのデータ収集202は、所定の平均カフ圧でカフコンプライアンスを得る。ここで平均カフ圧は、既知の容積の空気が注入された後のカフ圧に既知の容積の空気が注入される前のカフ圧を足して2で割った量に等しい。上述のように、カフの容積の膨張は、被験者の収縮期圧よりもかなり高いが、当該被験者にとって不快になりすぎない圧力(例えば、約180 mm Hg)まで上昇させ続ける。
ベースラインのカフコンプライアンス方程式/式を作成する(ブロック204)。上述のように、これは非線形回帰を用いて実現することもある。実施形態では、カフ膨張が完了したらすぐにベースラインのカフコンプライアンスの式の作成を開始することができる。カフコンプライアンスを表す数学方程式は、(i)平均カフ圧(x)対カフコンプライアンス(y)をプロットし、上記のように非線形回帰を行うことによって作成することもある。ベースラインのカフコンプライアンス方程式/式は、コンピュータ110上で実行される数学ソフトウェアプログラムを用いて作成することもある(204)。数学プログラムは、データ収集プログラムからの入力を受け取ることもあるし、例えば、逆二次多項式関数を用いて、例えば、非線形回帰を行うこともある。例えば、SigmaPlotTMなどの種々のデータ収集プログラムを用いることもある。
続いて図2に関して、上述のカフ収縮の間に追加のベースラインのデータを収集する(ブロック206)。追加のベースラインのデータ収集206は、例えば、データ収集プログラムを用いて実行することもある。この追加のベースラインのデータ収集206が実行された後、バンドパスフィルタリングおよび動脈コンプライアンス曲線、P-A曲線および動脈流波形の作成が行われる(ブロック208)。
ベースラインの曲線および波形を作成するため、カフ圧が患者の収縮期圧を超え、上述の測定がなされた直後にカフ内の圧力が解放される。いいかえれば、患者の収縮期圧を超えるようにカフ圧を上昇し、その直後に解放する。反応性充血曲線および波形を作成するため、内皮の反応を引き起こすのに十分な期間、カフ圧を保持して、上述の測定を行う。この明細書に記載の実施形態では、期間は、患者の平滑筋組織の完全な弛緩を実現するのに必要な時間である。平滑筋組織の弛緩は通常、正確な反応性充血の測定を実現するのに必要である。1つの実施形態では、カフ圧は1〜10分間保持される。他の実施形態では、カフ圧は、2〜5分間保持される。さらに他の実施形態では、カフ圧は、5分間保持される。カフ圧を保持できる時間が長ければ長いほど、患者の平滑筋が弛緩して、正確な反応性充血測定が行われると試験者はより確信するだろう。カフ圧の保持に関する通常の制限は、患者の快適さである;カフ圧をより長く保持すればするほど、より不快になり、結局のところ、処置は苦痛になる。高齢の、病気の、または衰弱した患者は、若くて健康な患者よりも短い時間しか耐えられない傾向がある。
上述のように、ベースラインのデータが作成された後、短期間の患者の充血の後、上記ステップを基本的に繰り返すことによって、充血データを作成することもある。充血データは、カフの膨張中に収集する(ブロック210)。0 mm Hgからカフを再び開始して、上述のようにカフを膨張させることによって、充血データを収集することもある。収集210は、カフ102膨張の間、定量ポンプ104および圧力トランスデューサ106を使用し、それぞれポンプへの空気容積の注入およびカフ圧を測定することを含むこともある。さらに、カフ圧の変化を記録しつつ、既知の容積の空気をカフ102に注入することもある。
続いて図2に関して、充血カフコンプライアンス数学方程式を作成する(ブロック212)。さらに、上述のように、充血カフコンプライアンス数学方程式を作成することもある。カフ収縮の間、追加の充血データを収集する(ブロック214)。この追加のデータの収集後、バンドパスフィルタリングおよび充血用の動脈コンプライアンス曲線、P-A曲線および動脈流波形の作成が行われる(ブロック216)。状態を検出し、または患者をモニターする測定基準(metrics)が計算される(ブロック218)。この測定基準は、例えば、(a) ベースラインのデータおよび充血データの種々の曲線を比較し、(b) これらの曲線間の面積として、これらの曲線間の差を計算し、そして、計算された面積に基づき、例えば、(c) ED(または、例えば、子癇前症またはその他の疾病等)の程度を決定することを含むこともある。例えば、そのような測定基準は、例えば、EDの存在を示す出力を提供することもある。
1つの実施形態では、208で作成された動脈コンプライアンス正規(ベースライン)曲線、および216で作成された動脈コンプライアンス充血曲線の間の変化を所定の経壁圧で計算する。
他の実施形態では、208で作成された動脈コンプライアンス正規(ベースライン)曲線、および216で作成された動脈コンプライアンス充血曲線の間の変化を種々の範囲の経壁圧にわたって計算することができる。
他の実施形態では、208で作成されたP-A正規(ベースライン)曲線、および216で作成されたP-A反応充血曲線の間の変化を所定の経壁圧で計算する。
他の実施形態では、208で作成されたP-A正規(ベースライン)曲線、および216で作成されたP-A反応充血曲線の間の変化を種々の範囲の経壁圧にわたって計算することができる。
他の実施形態では、正規(ベースライン)曲線および/または反応性充血曲線の(任意の所定の経壁圧または種々の経壁圧における)動脈流波形を計算して比較する。
他の実施形態では、正規(ベースライン)曲線および/または反応性充血曲線の(任意の所定の経壁圧または種々の経壁圧における)平均動脈流波形を計算して比較する。
他の実施形態では、コンピュータ110は、カフの膨張および収縮過程の間、動脈コンプライアンス曲線およびP-A曲線を計算する手段、第1の動脈コンプライアンス曲線と第2の動脈コンプライアンス曲線の下の面積間の差および第1の圧力‐面積(P-A)曲線と第2のP-A曲線の下の面積間の差を計算する手段、ならびにバンドパスフィルタリングデータのための手段とを含む。
これらの測定基準の多くは、種々の経壁圧にわたって実行されたことが一度もないという点で意義深い。同様の測定基準を実行するその他の装置は、単一のデータ点に対してそのようにするだけである。種々の経壁圧にわたるこれらの測定基準により、より多くのデータを比較し、結果からより多くの情報を収集することが可能となる。上記の測定基準は、種々の圧力にわたる結果の比較を可能にする。さらに重要なことは、上記データ曲線の比較によって、曲線間の差を面積として計算することが可能になる(図7〜8参照)。曲線間の差が小さければ小さいほど、EDの程度は高くなる;いいかえれば、面積とED量との間には、反比例関係がある。ある実施形態では、曲線間の差から計算される、ある量の面積(例えば、ある範囲の面積)は、ある程度のEDに相当する評価システムが開発されている。
図3に関して、カフ膨張および収縮中のサンプルデータ収集のグラフが示される。グラフは経時的なカフ圧を示す。時間に注目することによって、所定時間にわたるカフ圧の変化を決定し、同じ時間にわたる(図示しない)カフ注入容積の変化と比較することができる。このデータを用いて、カフコンプライアンスおよび平均カフ圧を計算することができる。
図4に関して、動脈圧パルスを提供するためにバンドパスフィルタされた下降(カフの収縮)中に得られたサンプルデータのグラフが示される。バンドパスフィルタリングによって、圧力トランスデューサから受け取った他の圧力データが除去され、この例において、動脈圧パルスデータのみが残される。この例において、0.5〜5.0ヘルツでバンドパスフィルタリングを実行することもある。
図5に関して、圧力上昇(カフの膨張)中に作成されたカフコンプライアンス曲線の例が示される。カフコンプライアンス曲線は、上述のように作成することもある。
図6に関して、上述の非線形回帰を用いて作成された係数を用いて、圧力上昇中に作成されたカフコンプライアンス曲線の例が示される。例えば、逆二次多項式関数を用いることもある。
以下は、上述のようにカフコンプライアンスの非線形方程式が作成された方程式の出力例である。具体的には、以下の情報は、カフコンプライアンス曲線を作成するために実行される(逆二次多項式関数を用いた)非線形回帰からの出力例である。
Figure 0006494669
結果として得られた動脈コンプライアンス対経壁圧の曲線(動脈コンプライアンス曲線)は、Y軸をml/mm Hgまたはmlの単位で、Y軸をcm2/mm Hgまたはcm2の単位で示すことができ(図7および8参照)、ml/mm Hgまたはmlの体積を有効カフ長で割ることによって導かれる。いくつかの実施形態では、最終の動脈コンプライアンス曲線は、Y軸をml/mm Hgまたはmlの単位で示す。その他の実施形態では、最終の動脈コンプライアンス曲線は、Y軸をcm2/mm Hgまたはcm2の単位で示す。
正常領域の測定量および充血測定量の間の差は、内皮機能不全の定量的尺度を提供する。例えば、図7は、ベースラインおよび充血動脈コンプライアンス曲線を例示するグラフである。2つの曲線間の差/変化は、陰影のついた領域によって示され、内皮機能不全の存在を示す。この陰影のついた領域の大きさは、内皮機能不全/ED関連疾病の存在(例えば、子癇前症のリスク/存在)の大きさに反比例する。
1つの実施形態では、10%またはそれ以下の差のパーセンテージ(すなわち、ベースラインの動脈コンプライアンスの下の面積によって割ったベースラインの動脈コンプライアンス曲線および充血動脈コンプライアンス曲線の間の面積)は、EDまたはED関連疾病のリスク/存在を示す。別の実施形態では、7%未満の差のパーセンテージは、EDまたはED関連疾病のリスク/存在を示す。別の実施形態では、4.5%未満の差のパーセンテージは、EDまたはED関連疾病のリスク/存在を示す。要約すると、ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および充血動脈コンプライアンス曲線の間の差の面積が小さければ小さいほど、EDまたはED関連疾患のリスクおよび存在の兆候も大きくなる。他の実施形態では、異なる年齢、性別、人種または地理的な位置の患者の集団に異なる閾値が与えられる。他の実施形態では、この地域に基づくEDの評価表が開発され、異なる程度のEDが異なる陰影のついた領域の大きさに対応する。
好ましい実施形態では、動脈コンプライアンス曲線の差は、経壁圧0から最大の経壁圧までの部分で決定される。
ある実施形態では、患者の正規(ベースライン)動脈コンプライアンス曲線からの一点は、同じ経壁圧の当該患者の充血動脈コンプライアンス曲線からの一点と比較される。好ましい実施形態では、動脈コンプライアンス曲線の一点の比較は、経壁圧0から最大の経壁圧までの部分でなされる。
同様に、図8は、ベースラインおよび充血P-A曲線を例示するグラフである。2つの曲線間の差/変化は、陰影の付けられた領域によって示され、内皮機能不全の存在に反比例する。この陰影の付けられた領域は、内皮機能不全またはその他の疾病(例えば、子癇前症の存在)の大きさに反比例する。1つの実施形態では、10%またはそれ以下の差のパーセンテージ(すなわち、ベースラインのP-A曲線の下の面積によって割ったベースラインのP-A曲線および充血P-A曲線の間の面積)は、EDまたはED関連疾病のリスク/存在を示す。他の実施形態では、7%未満の差のパーセンテージは、EDまたはED関連疾病のリスク/存在を示す。他の実施形態では、4.5%未満の差のパーセンテージは、EDまたはED関連疾病のリスク/存在を示す。要約すると、ベースラインのP-A曲線および充血P-A曲線の間の差の面積が小さければ小さいほど、EDまたはED関連疾患のリスクおよび存在の兆候も大きくなる。他の実施形態では、異なる年齢、性別、人種または地理的な位置の患者の集団に異なる閾値が与えられる。他の実施形態では、この地域に基づくEDの評価表が開発され、異なる程度のEDが異なる陰影のついた領域の大きさに対応する。
好ましい実施形態では、P-A曲線の差は、経壁圧0から最大の経壁圧までの部分で決定される。
ある実施形態では、患者の正規(ベースライン)P-A曲線からの一点は、同じ経壁圧の当該患者の充血P-A曲線からの一点と比較される。好ましい実施形態では、動脈コンプライアンス曲線の一点の比較は、経壁圧0から最大の経壁圧までの部分でなされる。
他の実施形態では、任意の所定の経壁圧における実際の流量波形が計算される。カフ圧によって血流が可能になる任意の所定の経壁圧における実際の流量波形を計算することもある。
他の実施形態では、EDの程度は、病気の状態の指標として、または、病気の状態のリスクの指標として用いられる。そのような病気の状態は、子癇前症、高血圧、アテローム性動脈硬化症、心臓血管疾患(冠動脈疾患および発作)、心房細動、鬱血性心不全、末梢血管疾患、敗血性ショック、熱ストレス、高コレステロール血症、I型およびII型糖尿病、勃起障害、リウマチ性関節炎、HIV、および肝疾患(肝硬変、B型およびC型肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、脂肪肝疾患)、子癇前症、あらゆる形態の認知症および精神疾患、局所性または全身性炎症および肥満に関連したありとあらゆる疾患を含むが、これらに限定されない。
他の実施形態では、分節カフプレスチモグラフィの間に行われた圧力/容積測定は、EDの測定以外の目的に使用される。例えば、圧力/容積測定は、圧力波形の導関数をとり、非線形カフコンプライアンス関係で全ての点を数学的に重ね合わせて較正された流量波形を作成することによって心臓機能をモニターするために使用することができる。
ここで、図9に関して、動脈コンプライアンスを測定するためのシステム300の他の実施形態を例示するブロック図が示される。いくつかの実施形態では、システム300は、空気吸入口および空気吹出口を有する血圧カフ302、カフ302の空気吸入口に接続されたポンプ304、圧力トランスデューサ306、増幅器308、コンピュータ310およびカフ302の空気吹出口に流量計312を含む。1つの実施形態では、ポンプ304は、多量の空気で血圧カフ302を膨張させる回転ポンプである。1つの実施形態では、ポンプ304は、動脈の周期の周波数より低い周波数で動作する低周波数ポンプである。他の実施形態では、ポンプ304は、10ヘルツ未満、5ヘルツ未満、2ヘルツ未満、1ヘルツ未満、0.5ヘルツ未満、0.2ヘルツ未満、0.1ヘルツ未満、0.05ヘルツ未満、0.02ヘルツ未満、または0.01ヘルツ未満の周波数で動作する低周波数ポンプである。いくつかの実施形態では、ポンプ304は、カフ膨張中にカフ302に注入される空気の容積を測定するメーターを含む。流量計302は、カフ収縮中にカフ302から放出される空気の容積を測定する。圧力トランスデューサ306は、圧力センサ314によってカフ302中の圧力を測定することにより、肢の動脈内の脈動圧力を検出する。圧力トランスデューサ306は、増幅器308への入力である脈動圧力を示す信号を発生させる。増幅器308は、脈動圧力信号を増幅させ、増幅信号をコンピュータ310に入力する。いくつかの実施形態では、システム300は、周囲温度および圧力をそれぞれ測定する温度センサ318および圧力センサ322も、コンピュータ310で処理するための周囲の温度信号および周囲の圧力信号を発生させる温度トランスデューサ316および圧力トランスデューサ320もさらに備える。周囲の圧力/温度測定の目的は、理想気体の法則PV=nRTを用いて流量計312で生じる容積測定用の補正係数を提供することである。
ここで、図10に関して、システム300用の集積プリント回路基板(PCB)350の実施形態を例示する概略図が示される。集積PCB350は、ポンプ304、流量計312、圧力トランスデューサ306、増幅器308、およびコンピュータ310を備える。
いくつかの実施形態では、全データ収集は、カフ収縮中に行われ、動脈コンプライアンス曲線、P-V曲線およびP-A曲線は、カフ収縮段階の間で収集されるデータにのみ基づいて全て作成される。図11は、カフ収縮曲線の一例を示す。収縮段階の間、カフ圧は、約200 mmHgから約0 mmHgに減少する。以下の情報が得られる。
i.平均カフ圧 (MCP)
ii.減分容積変化 (dV)
iii.減分圧力変化 (dP)
容積の減分(dV)は、流量計312によって直接測定される。減分圧力変化(dP)は、圧力センサ314およびカフ302を介して圧力トランスデューサ306によっても直接測定される各容積減分(dV)に対応する。カフコンプライアンス(CC)が、各MCPに対して計算される。
CC = (dV/dP)カフ
その後、カフコンプライアンス曲線が、収縮中に得られた各測定容積変化に対する測定圧力変化に基づき作成される。収縮中に、全てのカフ圧で圧力が下降したとき、カフコンプライアンス値の策定において、実際の容積測定は高い精度をもたらす。これは、動脈コンプライアンス項の精度を増加させる。この精度の利益は、臨床医が任意の期間にわたって測定を比較することができる時間データを有するという点である。
次に、バンドパスフィルタ(0.5〜5.0ヘルツ)がカフ圧曲線データに適用される。図12は、バンドパスフィルタ周波数応答出力の一例を示す。図13は、カフ下降データ(上パネル)および標準的なカフ下降データ(下パネル)のバンドパスフィルタ(0.5〜5.0ヘルツ)を示す。1つの実施形態では、追加のDCローパスフィルタ(0〜0.5ヘルツ)が、空気がカフを出るときに流速データを得るために用いられる。これは実際の容積変化を得るために用いられる。この平均動脈圧(MAP)、収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)は、以下の規則を用いて計算される:
(a) MAPは、最大ピーク間測定に相当する。大きさを記録する;
(b) SBPは、最大ピーク間測定の約55%に一致する。(MAPよりも大きなカフ圧
における)この値に最も近いものに相当するピーク間の値を見出し、カフ圧
を見出す。このカフ圧はSBPに等しい;そして
(c) DBPは、最大ピーク間測定の約85%に一致する。(MAPよりも大きなカフ圧
における)この値に最も近いものに相当するピーク間の値を見出し、カフ圧
を見出す。このカフ圧はDBPに等しい
その後、動脈コンプライアンス曲線((dV/dP)動脈 対 経壁圧)が以下の計算により作成される。
i.(dV/dP)動脈 = [(dV/dP)カフ x dPカフ]/dP動脈
ii.dP動脈 = SBP − DBP
iii.経壁圧= MAP − カフ圧
圧力‐体積(P-V)曲線および圧力‐面積(P-A)曲線は、(ベースラインの動脈コンプライアンス、P-VおよびP-A曲線として示される)動脈コンプライアンス曲線の積分によって作成される。その後、第2の分節プレスチモグラフィの間、この手順が繰り返される。ここで、カフ圧は、1〜10分、2〜8 分、2〜5 分または約5分の期間保持され、(充血動脈コンプライアンス、P-VおよびP-A曲線として示される)動脈コンプライアンス、圧力‐容積(P-V)および圧力‐面積(P-A)曲線を作成する。いくつかの実施形態では、ベースラインおよび充血動脈コンプライアンス曲線の間の面積が計算され、EDの評価用に用いられる。いくつかの実施形態では、0〜120 mmHg, 0〜100 mmHg, 0〜80 mmHg, 20〜120 mmHg, 20〜100 mmHgまたは20〜80 mmHgの経壁圧内にある面積のみが計算される。
いくつかの実施形態では、ベースラインおよび充血P-A曲線の間の面積が計算され、EDの評価に用いられる。いくつかの実施形態では、0〜120 mmHg, 0〜100 mmHg, 0〜80 mmHg, 20〜120 mmHg, 20〜100 mmHgまたは20-80 mmHgの経壁圧内にある面積のみが計算される。
この明細書に記載の実施形態は、医師に、例えば、反応性充血、ED、ED関連疾患、心臓血管状態および種々の治療形態を測定し、モニターすることを可能にする。得られた主要な測定基準は、末梢動脈流、動脈コンプライアンス、および経壁圧全体の範囲にわたる動脈面積の実際の測定を含む。
この明細書に記載の実施形態の大きな利益は、ED関連疾患の早期診断である。医師は、例えば、反応性充血の測定から有益な情報を得ることができる。装置の実施形態は、現在無症状であると分類される患者を診断する簡単な方法を提供し、また、すでに病気と診断された患者の現在および新規な治療の有効性を定量化する点において、臨床医に利益をもたらす。この明細書に記載のもう1つの実施形態の大きな利益は、ED用の治療の有効性をモニターすることができる点である。
この明細書に使用される用語および説明は、例示のみによって説明されるものであり、限定を目的とするものではない。当業者は、以下の特許請求の範囲、およびその等価物に規定されるものとして発明の精神および範囲内で多くの変形が可能であり、全ての用語は、特に指示のない限り、最も広い可能な意味で理解されるべきものと認識するものである。

Claims (20)

  1. 膨張段階および収縮段階を有する第1の分節カフプレチスモグラフィを実施して;
    被験者の身体の一部でベースラインの動脈コンプライアンス曲線および/またはベースラインの圧力‐面積(P-A)曲線を作成し、カフ圧は、膨張段階の間は第1のピークカフ
    圧まで増加させ、収縮段階の間は第1のピークカフ圧からすぐに減少させ;
    膨張段階、保持段階、および収縮段階を有する第2の分節カフプレチスモグラフィを実施し;
    充血性動脈コンプライアンス曲線および/または充血性P-A曲線を作成し、カフ圧は、
    膨張段階の間は第2のピークレベルまで増加させ、保持段階の間は第2のカフ圧を所定の期間維持し、その後、収縮期の間は第2のピークカフ圧から減少させ;
    ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および充血性動脈コンプライアンス曲線の間の差をこれらの動脈コンプライアンス曲線間の面積として、および/またはベースラインのP-A 曲線および充血性P-A曲線の間の差をこれらのP-A曲線間の面積として計算し;
    動脈コンプライアンス曲線間の面積および/またはP-A曲線間の面積に基づき、反応性充血の程度を測定し:そして
    第1のカフコンプライアンス曲線は第1の分節カフプレチスモグラフィの間に第1の分節カフプレチスモグラフィの収縮段階の間に収集されたデータのみに基づいて作成し、第2のカフコンプライアンス曲線は第2の分節カフプレチスモグラフィの間に第2の分節カフプレチスモグラフィの収縮段階の間に収集されたデータのみに基づいて作成すること:を含む被験者の反応性充血の測定方法。
  2. 前記第1および第2のカフコンプライアンス曲線は、収縮段階の間カフの容積変化を直接測定する流量計を用いて作成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カフは低周波ポンプを用いて第1および第2の分節カフプレチスモグラフィの間膨張させる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記低周波ポンプは、10ヘルツまたはそれよりも低い動作周波数を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記低周波ポンプは、2ヘルツまたはそれよりも低い動作周波数を有する、請求項3に
    記載の方法。
  6. 測定工程の結果に基づき、被験者の内皮機能不全(ED)の程度を計算する:
    ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 測定工程の結果に基づき、ED関連疾患のリスクを計算する:
    ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. ED関連疾患は、高血圧、アテローム性動脈硬化症、心臓血管疾患、発作、心房細動、鬱血性心不全、末梢血管疾患、敗血性ショック、高コレステロール血症、I型およびII型糖尿病、勃起障害、リウマチ性関節炎、HIV、肝疾患および子癇前症からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
  9. 第1のピークカフ圧および第2のピークカフ圧は、150〜180 mmHgの範囲内にある、請
    求項1に記載の方法。
  10. 所定の期間は、約2〜10分である、請求項1に記載の方法。
  11. 計算工程は、ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および充血性動脈コンプライアンス曲線の間の差を0〜100 mmHgの経壁圧の範囲内の動脈コンプライアンス曲線の間の面積として計算し、そして、計算工程は、ベースラインのP-A曲線および充血性P-A曲線の間の差を0〜100 mmHgの経壁圧の範囲内のP-A曲線の間の面積として計算する、請求項1に記載の方法。
  12. 計算工程は、ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および充血性動脈コンプライアンス曲線の間の差を20〜80 mmHgの経壁圧の範囲内の動脈コンプライアンス曲線の間の面積として計算し、そして、計算工程は、ベースラインのP-A曲線および充血性P-A曲線の間の差を20〜80 mmHgの経壁圧の範囲内のP-A曲線の間の面積として計算する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ベースラインの動脈コンプライアンス曲線および/またはベースラインの圧力‐面積(P-A)曲線の作成は、前記第1の分節カフプレチスモグラフィの収縮段階の間に収集
    されたカフ圧データに0.5〜5.0ヘルツのバンドパスフィルタを適用することを含み、前記充血性動脈コンプライアンス曲線および/または充血性圧力‐面積(P-A)曲線の作成は、前記第2の分節カフプレチスモグラフィの収縮段階の間に収集されたカフ圧データに0.5〜5.0ヘルツのバンドパスフィルタを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記第1および第2の分節カフプレチスモグラフィの収縮段階の間に流速データを作成するために、追加のDCローパスフィルタ(0〜0.5 Hz)が用いられる、請求項13に記載の方法。
  15. (a) 被験者の身体の一部の周囲にカフを膨張させ、第1のカフ圧に達した後にカフをすぐに収縮させ、収縮過程の間においてのみ、カフの容積および圧力の変化を測定し;(b) 工程(a)における測定に基づいて第1の曲線を作成し;(c) 第2回目として、被験者の身体の当該一部の周囲にカフを膨張させ、第2のカフ圧で所定の期間の間、膨張を維持し、カフを収縮させ、そして収縮過程の間においてのみ、カフの容積および圧力の変化を測定し;(d) 工程(c)における測定に基づいて第2の曲線を作成し;(e) 第1の曲線および第2の曲線の下の面積の間の差を決定し、第1の曲線と第2の曲線は動脈コンプライアンス曲線または圧力‐面積(P-A)曲線であり;そして(f) 工程(e)において決定された差に基づいて内皮機能不全の程度を決定し、流量計を用いてカフの容積変化を直接測定し、圧力センサを用いてそれぞれの既知の容積変化に対する圧力変化を測定して、工程(a)の間に第1のカフコンプライアンス曲線を作成し、工程(c)の間に第2のカフコンプライアンス曲線を作成し、第1のカフコンプライアンス曲線に基づいて第1の曲線を作成し、第2のカフコンプライアンス曲線に基づいて第2の曲線を作成し、前記工程(a)‐(f)の結果に基づいて、被験者の内皮機能不全(ED)の程度を決定する工程:
    を含む、コンピュータによる測定装置の制御による被験者の反応性充血測定方法。
  16. カフは、10ヘルツまたはそれより低い周波数で動作する低周波数ポンプで膨張させる、請求項15に記載の方法。
  17. 工程(e)の結果に基づき、ED関連疾患のリスクを決定する:
    ことをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. 工程(e)の第1および第2曲線の下の面積の差は、0〜100 mmHgの経壁圧の範囲内で決定される、請求項15の方法。
  19. 入口と出口を有する膨張式のカフ;
    カフを膨張させるために前記カフの前記入口に連結されたポンプ;
    前記カフの前記出口に連結された流量計;
    カフ内の圧力を測定するための圧力トランスデューサ;そして
    前記流量計で前記カフの容積変化および前記圧力トランスデューサでカフ内の圧力変化を直接測定することによってカフコンプライアンス曲線を作成し;
    カフの収縮過程の間においてのみ第1の動脈コンプライアンス曲線および第2の動脈コンプライアンス曲線を含む、動脈コンプライアンス曲線および第1の圧力‐面積(P-A)曲線および第2のP-A曲線を含む、P-A曲線を計算し;
    そして
    第1の動脈コンプライアンス曲線および第2の動脈コンプライアンス曲線の下の面積の間の差および第1のP-A曲線および第2のP-A曲線の下の面積の間の差を計算する
    ように構成されたコンピュータ:
    を備えた装置。
  20. 前記ポンプは、10ヘルツまたはそれより低い周波数で動作する低周波数ポンプである、請求項19に記載の装置。
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