JP6493760B2 - 頁押え装置、及び書画カメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、頁押え装置、及び書画カメラシステムに関する。
従来、例えば本等の頁を自動でめくる装置としては、重なっている頁を一枚ずつ吸着して頁をめくる頁めくり装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−155179号公報
ところで、頁に対する吸着は、めくり先位置で解除されるために解除後においては頁自体のコシによってめくり元位置に戻ってしまうおそれがあった。
そこで本発明の課題は、めくり先位置からめくり元位置へと頁が戻ってしまうことを防止し、頁めくりの確実性を高めることである。
この発明に係る頁押さえ装置は、本の頁をめくり先位置で押さえ込む頁押さえ装置であって、前記めくり先位置に送られてきた前記頁を所定の押さえ荷重で押さえ込む頁押さえ手段と、前記頁押さえ手段を回転軸を中心に所定の角度範囲で持ち上げ/押し下げ可能に支持する支持手段と、前記支持手段がスライド可能に設置され、前記本の頁のめくり方向と平行に延設されたスライドレールと、前記頁押さえ手段の持ち上げ/押し下げ動作と前記支持手段の前記スライドレールに対するロック動作/解除動作とを連動させるロック機構と、を備えることを特徴とする。
この発明に係る書画カメラシステムは、見開きの本の頁をめくる頁めくり装置と、当該頁めくり装置によってめくった頁を、頁のめくり先位置で押さえ込む頁押さえ装置と、前記頁めくり装置と前記頁押さえ装置の動作、前記頁がめくられるタイミングに同期して撮像手段に前記本の頁を撮像させる動作を繰り返す制御装置とを備える書画カメラシステムであって、前記頁押さえ装置は、前記めくり先位置に送られてきた前記頁を所定の押さえ荷重で押さえ込む頁押さえ手段と、前記頁押さえ手段を回転軸を中心に所定の角度範囲で上げ下ろし可能に支持する支持手段と、前記支持手段がスライド可能に設置され、前記本の頁のめくり方向と平行に延設されたスライドレールと、前記頁押さえ手段の上げ下ろし動作と前記支持手段の前記スライドレールに対するロック動作とを連動させるロック機構と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、めくり先位置からめくり元位置へと頁が戻ってしまうことを防止し、頁めくりの確実性を高めることができる。
本実施形態の書画カメラシステムの概略構成を示す斜視図である。 本実施形態の頁めくり装置の内部構成を模式的に示す側面図である。 本実施形態の台座部が収納ケース内に収納された状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る吸着部がめくり元位置の頁に接触した当初の状態を示す模式図である。 図4に示した状態からさらにアーム部が揺動した状態を示す模式図である。 図4に示した状態を正面から見た模式図である。 本実施形態に係る巻き込み部の概略構成を示す斜視図である。 めくり先位置にある頁Pが少ないときの巻き込み部の状態を示す正面図である。 めくり先位置にある頁Pが多いときの巻き込み部の状態を示す正面図である。 本実施形態に係る書画カメラシステムの主制御構成を示すブロック図である。 本実施形態の頁めくり装置で実行される頁めくり処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による書画カメラシステム10の概略構成を示す斜視図である。 本第2実施形態による頁保持部7の外観構造を示す斜視図である。 本第2実施形態によるロック機構を説明するための上面図及び断面図である。 本第2実施形態による頁押さえ装置75を持ち上げたときの状態を示す上面図及び断面図である。 本第2実施形態による頁押さえ装置75を固定するときの状態を示す上面図及び断面図である。
A.第1実施形態
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は本第1実施形態の書画カメラシステムの概略構成を示す斜視図である。なお、以下の説明においては本Bの頁Pを左から右へとめくる場合について説明する。
図1に示すように、書画カメラシステム1には、本Bの頁Pを撮像する撮像手段としての書画カメラ2と、本Bの頁Pをめくる頁めくり装置3と、書画カメラ2及び頁めくり装置3に通信自在に接続されたパソコン4とを備えている。
書画カメラ2には、スタンド部21と、スタンド部21の上端に取り付けられたカメラ22とが設けられている。スタンド部21は本Bとカメラ22との相対的な位置関係を調整できるように、前後方向、左右方向に傾倒自在であるとともに、上下方向に伸縮自在となっている。カメラ22は、その画角内に本Bが収まるようにレンズが下方を向いている。カメラ22とスタンド部21との接合部には位置調整機構が設けられており、これによってカメラ22のレンズが向く方向も調整できるようになっている。
頁めくり装置3は、開かれた本Bを保持する保持台6と、保持台6上の本Bの頁Pのめくり元位置で頁Pを保持し、頁Pのめくり先位置で頁Pに対する保持を解除するめくり装置本体30と、めくり先位置で頁Pを保持するための頁保持部7と、を備えている。
保持台6は、図示しないヒンジにより折り畳み自在な一対の保持板61,62を備えている。ここで、本Bの頁Pが左から右へとめくられる場合は、一対の保持板61,62のうち、左側に配置された一方の保持板61が卓上に沿うように置かれ、右側に置かれる他方の保持板62が一方の保持板61に対して所定の角度で起き上がるように傾斜して卓上に置かれる。一方の保持板61上には、本Bのめくり元位置となる頁Pが置かれ、他方の保持板62上には、本Bのめくり先位置となる頁Pが置かれることになる。
これにより、保持台6は、めくり元位置にある頁Pよりもめくり先にある頁Pの方が本Bの綴じ目b2に対して起きる方向に傾斜するように本Bを保持することになる。なお、一対の保持板61,62がヒンジにより折り畳み自在となっているので、一対の保持板61,62のなす角度も調整することができ、めくり先位置にある頁Pの水平面に対する傾斜角度θが調整自在となっている。傾斜角度θとしては30〜45度内の範囲で調整することが好ましい。
図2は頁めくり装置3の内部構成を模式的に示す側面図である。
図1,図2に示すように、めくり装置本体30は、略直方体形状の収納ケース31と、駆動軸32を有するモータなどの第一駆動部(駆動部)33と、駆動軸32を中心に揺動するアーム部34と、アーム部34の先端に取り付けられ、本Bの頁Pに対して吸着する吸着部35と、第一駆動部33、アーム部34及び吸着部35を支持する台座部38と、めくり元位置にある頁Pの上方に風を通過させることでめくり先位置にある頁Pに対して風を当てる送風部5と、各部を制御する図示しない制御部36(図10参照)とを備えている。この第一駆動部33、アーム部34及び吸着部35が本発明に係るめくり機構である。
収納ケース31は、第一駆動部33、アーム部34、吸着部35、台座部38、送風部5及び制御部36を収納している。収納ケース31の主面には、第一駆動部33、アーム部34、吸着部35及び台座部38を収納するための第一収納凹部311と、送風部5を収納するための第二収納凹部312とが設けられている。なお、制御部36については、露出しないように収納ケース31に内蔵されている。
第一収納凹部311は、不使用時のアーム部34を収納するための第一凹部313と、揺動時のアーム部34の動作を妨げないように形成された第二凹部314とを備えている。第一凹部313は収納ケース31の底部に沿って矩形状に形成されている。第二凹部314は第一凹部313の一端部から連続して扇状に形成されている。また第二凹部314の側部は開放されている。
第二収納凹部312は、第一凹部313の上方に矩形状に形成されている。
台座部38は、第一収納凹部311内で水平方向に回動自在となるように設けられている。台座部38には、底板381と、底板381の奥側の一辺から立設し、第一駆動部33を支持する支持部382と、底板381の一端部から立設し、支持部382に隣接するストッパー383とが設けられている。そして、底板381の一端部には、台座部38を水平方向に回動自在とする回動軸384(図1参照)が設けられている。支持部382によって支持された第一駆動部33の駆動軸32も底板381の一端部側に配置されている。換言すると台座部38の回動軸384が駆動軸32側に配置されている。
図3は台座部38が収納ケース31内に収納された状態を示す斜視図である。ここで、図1においては、台座部38が収納ケース31から引き出された状態(動作状態)を示している。この状態から回動軸384を中心にして台座部38を収納ケース31側に回動させると、図3に示すように第一駆動部33、アーム部34、吸着部35及び台座部38が第一収納凹部311内に収納される。
また、収納ケース31の下端部には、図示しないヒンジによって開閉自在な蓋部42が設けられている。開状態において蓋部42は卓上に載置され、図1に示すように、蓋部42上に保持台6が設置される。
第一駆動部33、アーム部34、吸着部35及び台座部38が第一収納凹部311内に収納されると、蓋部42を閉状態とすることによって第一駆動部33、アーム部34、吸着部35及び台座部38が覆い隠されることになる。
図2に示すように、動作状態においては第一駆動部33の駆動軸32は、本B側に向けて傾いており、駆動軸32が回転するとアーム部34が駆動軸32を中心にして円弧を描くように頁Pのめくり元位置と、頁Pのめくり先位置との間を往復動作するようになっている。以下の説明においては、頁Pのめくり元位置からめくり先位置までの移動を往動とし、めくり先位置からめくり元位置までの移動を復動とする。
次に、アーム部34及び吸着部35の具体的構成について説明する。
図1,図2に示すように駆動軸32の先端部には回転体321が取り付けられている。
この回転体321には、駆動軸32に直交する平面に沿うようにアーム部34が取り付けられている。アーム部34は例えば樹脂製の矩形板状部材である。このアーム部34は、長手方向に垂直な断面の形状が 平な板状となっている。アーム部34の先端には例えばモータなどの第二駆動部37を介して吸着部35が取り付けられている。
第二駆動部37はその駆動軸39(図5参照)がアーム部34の長手方向に対して直交する方向に沿うように配置されている。この駆動軸39には吸着部35が着脱自在に取り付けられていて、当該駆動軸39の回転に伴って吸着部35が回転するようになっている。
吸着部35は略円柱状の粘着部である。吸着部35には、円柱状の回転ローラと、回転ローラの周囲に巻き付けられた粘着部材とが備えられている。
ここで、第二駆動部37の駆動軸39に対する吸着部35の交換作業効率を向上させたいという要望がある。このため、回転ローラを例えばスポンジなどのような弾性体から形成し、その中心部に駆動軸39を嵌合させている。スポンジ以外の弾性体としてはゴムや発泡体等が挙げられる。したがって、交換時においても駆動軸39から回転ローラを引き抜くだけで取り外せることが可能となっている。このように、回転ローラが弾性体であるため、駆動軸39に対する吸着部35の着脱動作を容易に行うことができ、交換作業を容易化することができる。
そして、めくり動作によってアーム部34が往動する際には、めくり元位置の頁Pが吸着部35に吸着しているので、当該頁Pがアーム部34の往動に追従してめくり先位置へと移動することになる。
また、復動時では、往動時と進行方向は逆であり、同経路で吸着部35は頁Pから分離した状態で移動し、最終的に頁Pのめくり元位置で新たな頁Pに吸着する。この往復動作を繰り返すことで頁Pのめくり動作が進行する。
図4は、吸着部35がめくり元位置の頁Pに接触した当初の状態を示す模式図である。
図4に示すように、アーム部34が矢印Y3方向に揺動して吸着部35がめくり元位置の頁Pに接触した当初は、吸着部35の有効面(粘着面)が頁Pに対して斜めに当たっている。具体的には、略円柱状である吸着部35の一方の底面の円周部35aの一部が頁Pに対して斜めに当たるように、駆動軸32,39、アーム部34の長さや角度、取付位置などが予め設定されている。なお、吸着部35の有効面は母線からなる外周面である。
このように有効面が頁Pに対して斜めに当たっていれば、接触当初においては頁Pに対する接触面積が小さいために、高い圧力が頁Pに作用することになり、確実に吸着部35を頁Pに吸着(粘着)させることができる。
図5は、図4に示した状態からさらにアーム部34が揺動した状態を示す模式図である。めくり元位置の頁Pに吸着部35が接触した当初の状態となってもアーム部34の揺動は終わっておらず、第一駆動部33によってアーム部34はさらに矢印Y3方向に進行し続ける。吸着部35は頁Pに接触したままであるため、アーム部34は長手方向に平行な軸回りにねじれる。さらに、弾性体からなる回転ローラに嵌合された駆動軸39も回転ローラの中心T1からねじれ、吸着部35が母線(を含むある幅)で頁Pに密着することになる。これにより、吸着部35の有効面が接触直後よりも広い面積で頁Pに密着する。
図6は、図4に示した状態を正面から見た模式図である。この図6に示すように、めくり元位置の頁Pに撓みがあったとしても、吸着部35の有効面が頁Pに対して斜めに当たるのであれば接触当初においては頁Pに対する接触面積が小さくなる。したがって、高い圧力を頁Pに作用させることができ、確実に頁Pに吸着させることができる。
このように、吸着時に、吸着部35が2段階で頁Pに吸着するように動作するので、吸着部35を確実に頁Pに吸着させることができる。
図1に示すように、送風部5は、本Bのめくり元位置の上流側に配置されている。例えば本第1実施形態のように本Bの頁Pが左から右へとめくられる場合は、本Bのめくり元位置にある頁Pよりも左側に送風部5は配置される。送風部5は、第二収納凹部312内において水平方向に回動するように回動軸51によって回動自在に軸支されている。これにより、風の進行方向が調整自在となっている。なお、風の進行方向が調整自在であれば、送風部5の回動軸は一軸でなくても二軸以上でもよい。二軸の場合は水平方向への回動と、上下方向への回動ができることが好ましい。また、例えばピボット機構などのような回転軸の定まらない機構によって送風部5を第二収納凹部312内に取り付けてもよい。
または送風部5は固定のままで、可変ルーバーによって風の進行方向を調整してもよい。
頁保持部7(図1参照)は、頁Pがめくり元位置に戻らないようにめくり先位置に巻き込む巻き込み部71と、めくり先位置にある頁Pを留めるクリップ部72とを備えている。
図7は、巻き込み部71の概略構成を示す斜視図である。図8は、めくり先位置にある頁Pが少ないときの巻き込み部71の状態を示す正面図である。図9は、めくり先位置にある頁Pが多いときの巻き込み部71の状態を示す正面図である。
図7〜図9に示すように、巻き込み部71は、他方の保持板62に対して固定される支持部73と、支持部73によって支持される回転駆動部74とを備えている。
支持部73は、他方の保持板62の下面に固定される固定板731と、固定板731に対して垂直に延在する柱部732と、固定板731に対して対向配置されるように柱部732の先端部に対してヒンジ733によって開閉自在に取り付けられた開閉部734(可動支持アーム部)とを備えている。開閉部734が開閉自在(厚さ方向に可動自在)であるために、図8及び図9に示すようにめくり先位置の頁Pの厚さに追従して開閉部734が動作し、どのような厚さでも最適な位置に回転駆動部74を配置することができる。
固定板731には、固定用の貫通孔735が設けられている。他方の保持板62の下面には、前後方向及び左右方向にネジ穴621がマトリクス状に複数配列されている。このネジ穴621に対して貫通孔735からネジ9が螺合されることで固定板731が他方の保持板62に固定される。このネジ9が螺合されるネジ穴621を変更すれば、めくり先位置にある頁Pに対する巻き込み部71の位置を調整することが可能である。
なお、固定板731の設置箇所を調整自在に保持板62に固定できるのであれば、ネジ9以外の固定方法を適用してもよい。例えば、保持板62に対して固定板731をバンドによって固定する方法や、両者をマグネットによって固定する方法などが挙げられる。
回転駆動部74は、開閉部734の先端部に取り付けられたモータ741と、モータ741の回転軸に取り付けられ、モータ741によって回転する円筒状のローラ部742とが設けられている。
ローラ部742は、めくり先位置にある頁P上に頁Pを押圧する方向に配置されている。ローラ部742は、頁Pをめくり先位置に巻き込むようにモータ741によって回転する。ローラ部742の外周面には頁Pを巻き込むための羽根部743が周方向に沿って所定の間隔を空けて複数取り付けられている。羽根部743は、例えばPETなどの樹脂からなる可撓性の板状部材であり、無負荷時においてはローラ部742の接線に沿って延在するように取り付けられている。羽根部743の先端部における頁Pに当接する面には、例えばウレタンゴムなど、頁Pとの摩擦抵抗が高く、耐摩耗性のある素材から形成されたシート部材744が設けられている。
めくり元位置の頁Pがめくり動作によってめくり先位置へと移動する経路の途中位置にローラ部742が配置されているため、ローラ部742の回転によって頁Pは当該ローラ部742に巻き込まれる。さらに、この巻き込み時には、複数の羽根部743も回転しており、頁Pの経路がばらついたとしても羽根部743のシート部材744が頁Pを捕捉し、確実に頁Pを送ることができるようになっている。図7では羽根部743の幅はローラ部742の幅と等しい寸法で描かれているが同じである必要はなく、それぞれの働きに適した寸法でよい。また、羽根部743をローラ部742の外周面に設けることにより小型化しているが、意図せず回転駆動部74を頁Pに必要以上の押さえ荷重を与えてしまったとしても、羽根部743はローラ部742の接線に沿って形成されているので、羽根の根元が折れるようなことはない。なお、寸法上余裕があれば羽根部743とローラ部742を回転軸方向にずれた位置に設けてもよい。その場合、ローラ部742の外周面が頁Pに接するようにしてもよい。さらに、ローラ部742の外周面が頁Pに接するようにした場合には、ローラ部742と頁Pと間の摺動によってスティックスリップ現象が起こり、異音が発生する恐れがある。その異音を防止するために、ローラ部742の外周面にサイプ(切れ込み)を複数設けるのがよい。
このように、めくり先位置で頁Pが吸着部35から離れた後も、ローラ部742の回転が頁Pに作用することで頁Pがめくり元位置に戻ることが防止されている。
次に、本第1実施形態の書画カメラシステム1の主制御構成について説明する。図10は書画カメラシステム1の主制御構成を示すブロック図である。図10に示すように、頁めくり装置3の制御部36には、第一駆動部33を駆動するためのモータドライバ361と、第二駆動部37を駆動するためのモータドライバ362と、送風部5を駆動するためのモータドライバ368と、モータ741を駆動するためのモータドライバ369と、各種プログラムが記録されたROM363と、ROM363中のプログラムの実行時に当該プログラムが展開されるRAM364と、各種指示が入力される操作部365と、操作部365からの指示に基づいてROM363中のプログラムをRAM364に展開し実行することでモータドライバ361,362を制御するCPU366と、パソコン4が接続されるI/F367と、電源370とが備えられている。
操作部365には、頁めくり処理を開始させるための開始スイッチ365aと、頁めくり処理を停止させるための停止スイッチ365b等が設けられている。
以下、書画カメラシステム1による頁めくり処理について説明する。図11は頁めくり処理の流れを示すフローチャートである。
まず、頁めくり処理が実行される前の準備について説明する。
ユーザは、収納状態にあるめくり装置本体30から蓋部42を開いて開状態とし、さらに回動軸384を中心にして台座部38を収納ケース31から引き出すように回動させて、アーム部34が動作する動作状態へと切り替える(図1参照)。その後、ユーザは、開状態にある蓋部42上に保持台6を設置して、当該保持台6上に本Bを設置する。
本Bの設置後、ユーザは頁保持部7をセットする。具体的には、他方の保持板62と本Bの表紙とをクリップ部72によって固定する。また、巻き込み部71の支持部73を位置調整しつつ他方の保持板62に固定する。このとき、図8に示すように、めくり先位置の最上位にある頁P(初期状態では他方の保持板62に固定された本Bの表紙)の側端部と、ローラ部742の回転中心との間隔Hが5〜10mmの範囲に収まるように、支持部73を位置調整することが好ましい。
そして、ユーザは、送風部5からの風が、頁Pのめくり元位置にある頁Pの上方を通過するとともに、頁のめくり先位置にある頁Pに当たるように送風部5の風の進行方向を調整する。図中、矢印Y2は風の進行方向を示している。具体的には、送風部5からの風は、ローラ部742とめくり先位置にある頁Pとの接触位置付近に向けて流れていることが好ましい。このとき、風の進行方向が見えるように送風部5の送風口にはリボン紐で構成される吹流しを設けてもよい。
また、ユーザは、予め起点(復動の終点位置)に吸着部35が配置されるようにアーム部34の位置を合わせる。具体的には、めくり元位置にある頁Pの左上付近に吸着部35が当たるように保持台6の位置も合わせる(図1参照)。
そして、ユーザは、本Bを開き、取り込み始めたい頁Pの一頁前の頁Pを開いて、吸着部35を往動の終点位置(復動の起点位置)に移動させておく。
また、ユーザは、めくり元位置にある頁Pがカメラ22の画角に収まるように、カメラ22の位置調整をする。
これで準備が完了したためユーザが頁めくり装置3の電源370をONにすると、CPU366がROM363中の頁めくり処理用のプログラムをRAM364に展開し実行する。
図11に示すようにステップS1では、CPU366は、ユーザにより開始スイッチ365aが操作されたか否かを判断し、操作されていない場合はそのままの状態を継続し、操作された場合はステップS2に移行する。
ステップS2では、CPU366は、RAM364に記憶されているN値を0にリセットする。
ステップS3では、CPU366は、送風部5を駆動して当該送風部5からの送風を実行する。
ステップS4では、CPU366は、モータ741を駆動してローラ部742を回転させる。
ステップS5では、CPU366はアーム部34が右から左に移動(復動)するように第一駆動部33を制御する。
ステップS6では、CPU366は第一駆動部33の駆動時間が第一所定時間を超えたか否かを判断し、第一所定時間以下である場合にはそのまま第一駆動部33の駆動を継続し、第一所定時間を超えた場合にはステップS6に移行する。第一所定時間は、復動の起点から終点までアーム部34を移動させることのできる時間に設定されている。
ステップS7では、CPU366は第一駆動部33を停止する。これにより、吸着部35の回転が停止された状態で左側の頁Pに吸着することになる(図1参照)。
ステップS8では、CPU366はアーム部34が左から右に移動(往動)するように第一駆動部33を制御する。これによりめくり元位置にあった頁Pが吸着部35に吸着した状態でめくり先位置へと移動しはじめる。
ステップS9では、CPU366は第一駆動部33の駆動時間が第二所定時間を超えたか否かを判断し、第二所定時間以下である場合にはそのまま第一駆動部33の駆動を継続し、第二所定時間を超えた場合にはステップS9に移行する。第二所定時間は、第一所定時間よりも短い時間に設定されており、特にアーム部34が往動し始めてから往動の半分地点を通過する付近から往動を終える前までの時間に設定されていることが好ましい。
ステップS10では、CPU366は第一駆動部33を駆動させたままの状態で第二駆動部37を制御して吸着部35を回転させる。この回転によって、吸着部35を頁Pから分離させる際に吸着部35の吸着強度が変化することになり、吸着部35を頁Pから確実に分離させることが可能となっている。さらに、往動時では、アーム部34は時計回りに回転している。より分離性能を高めるためには、第二駆動部37がアーム部34の揺動とは反対方向、つまり反時計回りに吸着部35を回転させることが好ましい。
ステップS11では、CPU366は第一駆動部33の駆動時間が第一所定時間を超えたか否かを判断し、第一所定時間以下である場合にはそのまま第一駆動部33及び第二駆動部37の駆動を継続し、第一所定時間を超えた場合にはステップS11に移行する。
そして、第二駆動部37が回転している期間内で、頁Pは吸着部35から分離される。
この際、送風部5からの風が吸着部35から分離した頁Pに当たるため、当該頁Pはめくり先位置へと案内された上で、当該頁Pがめくり元位置に戻ってしまうことを防止することができる。また、吸着部35はめくり先位置の頁Pから離れた位置に頁Pから分離した状態で配置されることになる。この位置であると吸着部35及びアーム部34はカメラ22の画角から外れることになる。
また、ステップS8からステップS11の間で、頁Pがめくり元位置からめくり先位置へとめくられる。このめくり動作の途中位置でローラ部742が回転しているために、複数の羽根部743によって頁Pが捕捉されローラ部742の外周面まで案内されることになる。ローラ部742にまで至った頁Pはローラ部742に巻き取られてめくり先位置へと送られる。その後のめくり動作においてもローラ部742が回転しているために、めくり先位置の頁Pはその位置に留まることになる。
ステップS12では、CPU366は第一駆動部33及び第二駆動部37を停止する。
このとき、アーム部34は慣性力によってそのまま時計回りの回転を続けようとするが、ストッパー383によってそれ以上の回転が規制される。
ステップS13では、CPU366はパソコン4に頁めくり完了信号を出力する。
ステップS14では、パソコン4は、入力された頁めくり完了信号に基づいてカメラ22を制御し、現在開かれている頁Pのうち、めくり元位置にある頁Pの撮像を行う。このとき、吸着部35、アーム部34、送風部5及び頁保持部7はカメラ22の画角から離れており、めくり元位置にある頁Pのみが撮像されることになる。カメラ22での撮像画像データは、一枚毎(一撮像毎)にナンバリングされてパソコン4の記録部41に記録される。このように、めくり元位置に対応する頁P、例えば奇数頁のみが撮像される場合には、別途めくり元位置の頁Pが偶数頁になるようにして偶数頁のみを撮像した画像とともに、互い違いに頁順に並び替えるようにして、全頁のスキャン画像としてまとめる。
ステップS15では、CPU366はN値に1を加えてRAM364に記憶する。このようにCPU366及びRAM364が、めくり回数を計測する本発明に係る計測部である。
ステップS16では、CPU366はN値が所定値であるか否かを判断し、所定値でない場合にはステップS21に移行し、所定値である場合にはステップS17に移行する。
所定値とは、ローラ部742による頁Pの巻き込みが安定して行える上限値であり、頁Pの紙の種類や、本Bの大きさによってその最適値が異なる。本第1実施形態では所定値として例えば50を用いる。
ステップS17では、CPU366は第一駆動部33及び第二駆動部37の停止を継続する。
ステップS18では、CPU366は、モータ741を停止してローラ部742を停止させる。
ステップS19では、CPU366は、RAM364に記憶されているN値を0にリセットする。
ローラ部742が停止すると、ユーザは頁保持部7を再度セットしなおす。具体的には、めくり先位置にある複数の頁Pをクリップ部72によって他方の保持板62に固定する。また、ユーザは、めくり先位置の最上位にある頁Pの側端部と、ローラ部742の回転中心との間隔Hが5〜10mmの範囲に収まるように、支持部73を位置調整する。セットが完了するとユーザは開始スイッチ365aを操作する。
ステップS20では、CPU366は、ユーザにより開始スイッチ365aが操作されたか否かを判断し、操作されていない場合はそのままの状態を継続し、操作された場合はステップS5に移行する。
ステップS21では、CPU366は、ユーザにより停止スイッチ365bが操作されたか否かを判断し、操作されていない場合にはステップS5に移行し、操作されている場合には頁めくり処理を終了する。これにより、頁めくり動作と撮像動作が繰り返され、所望の頁Pの撮像が完了する。
以上のように、本第1実施形態によれば、ローラ部742が回転することで、めくり動作途中の頁Pを巻き込んでめくり先位置に送る。これにより、めくり動作の途中で頁Pがめくり元位置へと戻ってしまうことが防止される。また、めくり先位置で頁Pが吸着部35から離れた後も、ローラ部742の回転が頁Pに作用するため、頁Pがめくり元位置に戻ることが防止されている。これらのことから、頁めくりの確実性を高めることが可能となる。
また、ローラ部742の外周面に、頁Pを巻き込むための羽根部743が複数取り付けられているので、複数の羽根部743によって頁Pが捕捉されローラ部742の外周面まで案内されることになる。したがって、ローラ部742の回転を確実に頁Pに作用させることができる。
また、羽根部743が可撓性を有するので、頁Pの形状に応じて羽根部743が撓むこととなり、より確実に頁Pを捕捉することができる。さらに、羽根部743の先端部に頁Pよりも摩擦抵抗の高い素材から形成されたシート部材744が設けられているので、シート部材744が頁Pに触れた後においては頁Pが離れにくくなり、頁Pを捕捉した状態を維持することができる。
また、頁Pのめくり回数が所定値になると、第一駆動部33、第二駆動部37及びモータ741が停止して、めくり動作及びローラ部742の回転が停止する。ユーザは、この停止時に、頁保持部7を再度セットすることができるので、めくり先位置で増加した頁Pに対しても最適な位置に頁保持部7をセットすることができる。
また、めくり先位置にある頁Pに対するローラ部742の位置が調整自在であるので、本Bの種類、厚さに応じて最適な位置にローラ部742を設置することができる。また、めくり途中においてもローラ部742の位置を調整することも可能である。
また、めくり先位置の厚さに応じてローラ部742の厚さ方向の位置が変動するので、めくり先位置の頁Pの厚さに追従してローラ部742を配置することができる。
また、送風部5が、めくり途中位置にある頁Pに対して風を当てるので、めくり元位置にある頁Pに対する風の影響を抑えつつもめくり先位置に頁Pをスムーズに送ることができる。
また、風の進行方向が調整自在となるように送風部5が設けられているので、本Bの大きさ、厚さなどに合わせて最適な位置へ風の進行方向を調整することができる。最適な位置としては、例えば、ローラ部742とめくり先位置にある頁Pとの接触位置付近が挙げられる。この位置に風を当てると、めくり先位置に向かう頁Pが折れ曲がってしまうことを抑制することができる。
また、カメラ22で頁Pを撮像する際には、めくり機構(第一駆動部33、アーム部34及び吸着部35)及びローラ部742がカメラ22の画角から外れているので、撮像画像内にめくり機構及びローラ部742が写り込むことが防止され、好適な撮像画像を取得することができる。
B.第2実施形態
図12は、本発明の第2実施形態による書画カメラシステム10の概略構成を示す斜視図である。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図12に示すように、書画カメラシステム10は、本Bの頁Pをめくる頁めくり装置3と、本Bを設置する保持台6と、めくり先位置で頁Pを保持するための頁保持部7とを備えている。なお、本Bの頁Pを撮像する撮像手段を有する情報処理端末(スマートフォンや、タブレットなど)を設置するスタンド部を別途備えていてもよい。
頁保持部7は、頁押さえ装置75として、第1実施形態で述べた、頁Pがめくり元位置に戻らないようにめくり先位置に巻き込む巻き込み部71に加え、引き込みローラ751と押さえローラ752とを備えている。引き込みローラ751は、巻き込み部71と同軸上で回転し、吸着部35より搬送され、巻き込み部71によって巻き込まれた頁Pがめくり元位置に戻らないように、頁Pを引き込む。押さえローラ752は、頁Pをめくり先位置で押え込む。
アーム部34及び吸着部35、並びに巻き込み部71の動作は、上述した第1実施形態と同様である。本第2実施形態による頁押さえ装置75では、巻き込み部71の動作に加えて、吸着部35より搬送され、巻き込み部71で巻き込まれた頁Pを、引き込みローラ751でさらに引き込んで、押さえローラ752でめくり先位置に確実に押さえ込んで留めるようになっている。
また、頁保持部7は、本Bの大きさに応じて、保持板62上における固定位置を調整するとともに保持板62に固定するための位置調整部76を備えている。頁押さえ装置75は、位置調整部76によって、めくり先位置にめくられた頁Pの端部に、引き込みローラ751、及び押さえローラ752のロール面が乗るように、保持板62の所定位置に固定されるように調整される。なお、図1には、位置調整部76の一部(スライドレール)のみが表示されており、他の構成部については後述する。
そのため、本Bを保持台6に設置し、表紙を保持板62にめくった状態で、頁押さえ装置75をスライドさせて位置決めをすることになる。このとき、本Bを設置するときや、頁めくり装置3によって頁めくりが進むと本Bの開き状態が変化するので、頁のめくり数の増加につれて、頁押さえ装置75の位置調整を何度か行なう必要があり手間がかかった。また、頁押さえ装置75の位置調整の際に、ユーザの操作として、頁押さえ装置75、特に、引き込みローラ751と押さえローラ752とで本B(又は頁P)を擦るなどして、本B(又は頁P)にダメージを与えてしまう可能性があった。
そこで、本第2実施形態では、簡単な操作(動作)だけで、本B(又は頁P)にダメージを与えることなく、頁押さえ装置75の位置調整を行えるようにする。以下、その詳細について説明する。
図13(a)、(b)は、本第2実施形態による頁保持部7の外観構造を示す斜視図である。頁押さえ装置75を構成する、巻き込み部71、引き込みローラ751、及び押さえローラ752は、同軸上に配設され、ローラカバー100で覆われている。頁めくり動作中、巻き込み部71、引き込みローラ751、及び押さえローラ752は、図示しないモータにより駆動される回転軸80を中心に同一方向に回転するように駆動力が与えられる。
巻き込み部71は、第1実施形態と同様、吸着部35より頁Pが搬送されてくると、巻き込み部71が頁面を擦るようしてめくり先位置に巻き込む。引き込みローラ751は、自由形状において、巻き込み部71の径より小さく、かつ押さえローラ752より大きい径を有する、柔軟性を有するスポンジ状の素材からなる。引き込みローラ751は、巻き込み部71の羽根部743により巻き込まれた頁Pを引き込む。
引き込みローラ751の径が巻き込み部71の径より小さいので、巻き込み部71によって巻き込まれた頁Pを容易に引き込むことができる。また、引き込みローラ751は、頁Pを押える箇所ではつぶれて押さえローラ752と同径になるので、引き込みローラ751が必要以上の押圧力を頁Pに加えることがない。
押さえローラ752は、引き込みローラ751の径よりさらに小さな径を有し、頁Pとの摩擦係数が大きい材質(ウレタンゴム等)で形成された表面を有する。押さえローラ752は、引き込みローラ751より小さな径を有するので、引き込みローラ751によって巻き込まれた頁Pを容易にめくり先位置で押さえ込むことができる。
アーム部101には、巻き込み部71、引き込みローラ751、及び押さえローラ752を回転させる図示しないモータが内蔵されている。該モータには、所定のケーブル(例えばUSBケーブル等)を介してめくり装置3側から電源が供給されており、頁めくり動作に連動して駆動制御される。なお、押さえローラ752には不図示のトルクリミッタが備えられ、駆動力の伝達トルクを制限し、用紙P上で押さえローラ752が空転し続けて用紙Pにダメージを与えるのを防止している。
また、アーム部101は、めくり先位置の頁Pの厚さに追従して本体フレーム部102内の回転軸81を中心に回動し、どのような厚さでも最適な高さ方向の位置に巻き込み部71、引き込みローラ751、及び押さえローラ752を配置することができる。言い換えると、ローラカバー100とアーム部101とは連結されており、アーム部101を本体フレーム部102に対して回転させることで、ローラカバー100(巻き込み部71、引き込みローラ751、及び押さえローラ752)全体を連動して回転させることが可能となっている。
また、アーム部101は、図示しないバネ等の付勢手段、及び自重によって、巻き込み部71、引き込みローラ751、及び押さえローラ752を、頁Pに対して所定の押圧力で付勢するようになっている。なお、上記バネ等の付勢手段による押圧力は、本Bのサイズ、用紙種類、本Bの開き角度に応じて調整可能となっている。
本体フレーム部102は、位置調整部76を構成するスライドレール110に矢印aの方向に移動可能に固定されている。スライドレール110には、矢印aと直交する向きに複数のレール溝111が所定の間隔で形成されている。本体フレーム部102に内蔵されているスライダ(後述)をいずれかのレール溝111に嵌合させることで、頁押さえ装置75がそのレール溝111の位置で固定される。固定スイッチ112は、頁保持部7を保持板62に固定する機構を動作/解除するための操作子である。
図13(a)には、頁押さえ装置75をスライドレール110の左側にスライドさせて固定した状態を示している。一方、図13(b)には、頁押さえ装置75をスライドレール110の右側にスライドさせて固定した状態を示している。
図14(a)、(b)は、本第2実施形態によるロック機構を説明するための上面図及び断面図である。図14(b)に示すように、本体フレーム部102の内部には、位置調整部76として、カム120とスライダ121と付勢バネ122とからなるロック機構が配置されている。カム120は、回転軸81を中心に回転するアーム部101のセット動作(持ち上げ動作、下ろし動作)に連動して回転する。カム120は、回転中心から円周までの距離が変化する輪郭形状を有している。なお、カム120とスライダ121はポリアセタール(POM)やナイロン(PA)など、摩擦係数が小さく、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性の高い樹脂を素材として用いるのが好ましい。
スライダ121は、上記カム120の下部に配設されており、下方から付勢バネ122により上方向に付勢され、常時、カム120に当接している。スライダ121は、アーム部101が押し下げられているとき、付勢バネ122の付勢力に抗して上記カム120によって押し下げられている。スライダ121の下部には、スライドレール110に形成されているレール溝111に係合する突起部123が形成されている。カム120によって押し下げられている状態で、突起部123がレール溝111のどれかに係合することで、スライダ121は、その位置にロック(固定)される。図示の例では、スライダ121の突起部123がスライドレール110の最も左側のレール溝111に係合している。
図15(a)、(b)は、本第2実施形態による頁押さえ装置75を持ち上げたときの状態を示す上面図及び断面図である。ユーザは、本Bの大きさに合せるべく頁押さえ装置75を移動させる場合、図15(b)に示すように、頁押さえ装置75を、矢印bの方向に持ち上げる。
頁押さえ装置75を持ち上げると、時計回りに回転する回転軸81に連動してカム120も回転し、回転中心から円周までの距離が短い部分がスライダ121に当接する。このため、スライダ121は、図15(b)に示すように、付勢バネ122の付勢力によって持ち上げられ、スライダ121の突起部123がレール溝111から外れる(ロック解除)。このときスライダ121がカム120に沿って急進し、ロックが外れたことを操作者に知らせるクリック音となるように、スライダ121とカム120は形成されている。
このロック解除状態では、頁押さえ装置75は、スライドレール110に沿って自在に移動可能である。ユーザは、図15(b)に示すように、本Bの大きさに合せるべく頁押さえ装置75をスライドレール110に沿って矢印cの方向に移動させる。
図16(a)、(b)は、本第2実施形態による頁押さえ装置75を固定するときの状態を示す上面図及び断面図である。上述したように、本Bの大きさに合せて頁押さえ装置75をスライドレール110に沿って移動させた後、図16(b)に示すように、頁押さえ装置75を、矢印dの方向に押し下げる。
この頁押さえ装置75を押し下げる操作によって、反時計周りに回転する回転軸81に連動してカム120も回転し、回転中心から円周までの距離が長い部分がスライダ121に当接する。このため、スライダ121は、付勢バネ122の付勢力に抗して押し下げられ、スライダ121の突起部123がレール溝111に嵌合する。この結果、頁押さえ装置75は、その位置で固定される(ロック状態)。
上述した第2実施形態によれば、頁押さえ装置75の持ち上げ/下ろし動作と、頁押さえ装置75のスライドレール110に対するロック動作(ロック状態/ロック解除状態)とを連動させるロック機構を設けるようにしたので、頁押さえ装置75の持ち上げ/下ろし動作を行うという簡単な操作(動作)で、頁押さえ装置75の位置を容易に調整することができる。また、位置調整中、頁押さえ装置75が持ち上げられているので、本B(又は頁P)にダメージを与えることがない。
上述した第2実施形態によれば、ロック機構として、頁押さえ装置75の持ち上げ/下ろし動作に連動して回転軸81を中心にカム120を回転させ、該カム120の回転に連動してスライダ121を上下動させて、当該スライダ121のスライドレール110に対するロック動作を連動させるようにしたので、簡単な構造で、頁押さえ装置75の位置を容易に調整することができる。
また、上述した第2実施形態によれば、スライドレール110の長手方向に沿って所定の間隔で複数のレール溝111を形成し、頁押さえ装置75の押し下げ動作に連動させて、該複数のレール溝111のいずれかに、スライダ121の突起部123を嵌合させることで頁押さえ装置75をスライドレール110に固定するようにしたので、簡単な構造で、頁押さえ装置75の位置を容易に調整することができる。
また、上述した第2実施形態によれば、スライダ121を常時カム120に当接させるよう上方向に付勢する付勢バネ122を設けるようにしたので、頁押さえ装置75の持ち上げ/下ろし動作に連動させて容易に頁押さえ装置75をロックしたり、ロックを解除したりすることができる。
また、上述した第2実施形態によれば、カム120、スライダ121、付勢バネ122からなるロック機構を本体フレーム部102に内蔵するようにしたので、簡単な構造で、容易に頁押さえ装置75をロックしたり、ロックを解除したりすることができる。
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限らず適宜変更可能である。
例えば、上記第1及び第2実施形態では、吸着部35が粘着部材を備えていて当該粘着部材の粘着性によって頁Pに吸着する場合を例示して説明したが、吸引等によって頁Pに吸着部を吸着させることも可能である。この場合、例えば吸着部の周面に内部空間と連通する連通孔を形成し、吸着部の内部空間とポンプとを連通させることによって、ポンプを駆動し内部空間を負圧にすれば連通孔に対して吸引力が作用することになる。この吸引力を用いて吸着部に頁Pを吸着させることが可能である。
また、吸引、粘着以外にも静電吸着による吸着を吸着部に適用することも可能である。
また、上記第1及び第2実施形態では、頁めくり装置3と書画カメラ2とが別体である場合を例示して説明したが、書画カメラを収納ケースに収納させることも可能である。
また、本第1及び第2実施形態では、ローラ部742の外周面に複数の羽根部743が設けられている場合を例示して説明したが、羽根部のないローラ部を用いることも可能である。このとき、ローラ部の表面に滑り止め加工を施しておくことが頁Pを巻き込みやすくするうえで好ましい。
また、上記第2実施形態では、押さえローラ752を頁上で回転しないようにしたが、頁の強度と印刷に耐久性があれば、押さえローラ752を省略してもよい。
なお、羽根部743が複数の場合を好ましい例として説明したが、一枚の場合を除外するものではない。
また、羽根部743は可撓性の板状部材としたが、弾性のある金属ワイヤーをループ状に形成して羽根と同様の働きを持たせてもよい。この場合、羽根部の面積が減るので羽根部の発生する騒音を軽減する効果がある。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
付記1に記載の発明は、本の頁をめくり先位置で押さえ込む頁押さえ装置であって、前記めくり先位置に送られてきた前記頁を所定の押さえ荷重で押さえ込む頁押さえ手段と、前記頁押さえ手段を回転軸を中心に所定の角度範囲で持ち上げ/押し下げ可能に支持する支持手段と、前記支持手段がスライド可能に設置され、前記本の頁のめくり方向と平行に延設されたスライドレールと、前記頁押さえ手段の持ち上げ/押し下げ動作と前記支持手段の前記スライドレールに対するロック動作/解除動作とを連動させるロック機構と、を備えることを特徴とする頁押さえ装置である。
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記ロック機構は、前記頁押さえ手段の持ち上げ/押し下げ動作に連動して前記回転軸を中心に回転するカムと、前記カムの回転に連動して上下動するスライダと、を備え、前記スライダの上下動と前記スライドレールに対するロック動作/解除動作とを連動させる、ことを特徴とする付記1に記載の頁押さえ装置である。
(付記3)
付記3に記載の発明は、前記スライドレールは、その長手方向に沿って所定の間隔で形成された複数のレール溝を備え、前記スライダは、当該スライダの上下動に応じて前記スライドレールに当接する箇所に突起部を備え、前記支持手段は、前記頁押さえ手段が前記回転軸を中心に持ち上げられると、前記スライダが上昇して前記突起部が前記複数のレール溝のいずれかから外れてロックが解除され、前記頁押さえ手段が前記回転軸を中心に押し下げられると、前記スライダが下降して前記突起部が前記複数のレール溝のいずれかに嵌合してロックされる、ことを特徴とする付記2に記載の頁押さえ装置である。
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記ロック機構は、前記スライダを常時上方向に付勢する付勢手段を更に備える、ことを特徴とする付記2又は3に記載の頁押さえ装置である。
(付記5)
付記5に記載の発明は、前記ロック機構は、前記支持手段に内蔵されている、ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか一つに記載の頁押さえ装置である。
(付記6)
付記6に記載の発明は、見開きの本の頁をめくる頁めくり装置と、当該頁めくり装置によってめくった頁を、頁のめくり先位置で押さえ込む頁押さえ装置と、前記頁めくり装置と前記頁押さえ装置の動作、前記頁がめくられるタイミングに同期して撮像手段に前記本の頁を撮像させる動作を繰り返す制御装置とを備える書画カメラシステムであって、前記頁押さえ装置は、前記めくり先位置に送られてきた前記頁を所定の押さえ荷重で押さえ込む頁押さえ手段と、前記頁押さえ手段を回転軸を中心に所定の角度範囲で上げ下ろし可能に支持する支持手段と、前記支持手段がスライド可能に設置され、前記本の頁のめくり方向と平行に延設されたスライドレールと、前記頁押さえ手段の上げ下ろし動作と前記支持手段の前記スライドレールに対するロック動作とを連動させるロック機構と、を備えることを特徴とする書画カメラシステムである。
1、10 書画カメラシステム
2 書画カメラ(撮像手段)
3 頁めくり装置
4 パソコン
5 送風部
6 保持台
61、62 保持板
7 頁保持部
9 ネジ
30 装置本体
31 収納ケース
33 第一駆動部(めくり機構)
34 アーム部(めくり機構)
35 吸着部(めくり機構)
36 制御部
37 第二駆動部
71 巻き込み部
72 クリップ部
73 支持部
74 回転駆動部
75 頁押え装置
76 位置調整部
80、81 回転軸
100 ローラカバー
101 アーム部
102 本体フレーム部
110 スライドレール
111 レール溝
112 固定スイッチ
120 カム
121 スライダ
122 付勢バネ
123 突起部
311 第一収納凹部
312 第二収納凹部
364 RAM(計測部)
366 CPU(計測部)
731 固定板
732 柱部
733 ヒンジ
734 開閉部
735 貫通孔
741 モータ
742 ローラ部
743 羽根部
744 シート部材
751 引き込みローラ
752 押さえローラ
753 アーム部
754 本体フレーム部
B 本
P 頁

Claims (6)

  1. 本の頁をめくり先位置で押さえ込む頁押さえ装置であって、
    前記めくり先位置に送られてきた前記頁を所定の押さえ荷重で押さえ込む頁押さえ手段と、
    前記頁押さえ手段を回転軸を中心に所定の角度範囲で持ち上げ/押し下げ可能に支持する支持手段と、
    前記支持手段がスライド可能に設置され、前記本の頁のめくり方向と平行に延設されたスライドレールと、
    前記頁押さえ手段の持ち上げ/押し下げ動作と前記支持手段の前記スライドレールに対するロック動作/解除動作とを連動させるロック機構と、
    を備えることを特徴とする頁押さえ装置。
  2. 前記ロック機構は、
    前記頁押さえ手段の持ち上げ/押し下げ動作に連動して前記回転軸を中心に回転するカムと、
    前記カムの回転に連動して上下動するスライダと、
    を備え、
    前記スライダの上下動と前記スライドレールに対するロック動作/解除動作とを連動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の頁押さえ装置。
  3. 前記スライドレールは、その長手方向に沿って所定の間隔で形成された複数のレール溝を備え、
    前記スライダは、当該スライダの上下動に応じて前記スライドレールに当接する箇所に突起部を備え、
    前記支持手段は、前記頁押さえ手段が前記回転軸を中心に持ち上げられると、前記スライダが上昇して前記突起部が前記複数のレール溝のいずれかから外れてロックが解除され、前記頁押さえ手段が前記回転軸を中心に押し下げられると、前記スライダが下降して前記突起部が前記複数のレール溝のいずれかに嵌合してロックされる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の頁押さえ装置。
  4. 前記ロック機構は、
    前記スライダを常時上方向に付勢する付勢手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の頁押さえ装置。
  5. 前記ロック機構は、前記支持手段に内蔵されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の頁押さえ装置。
  6. 見開きの本の頁をめくる頁めくり装置と、当該頁めくり装置によってめくった頁を、頁のめくり先位置で押さえ込む頁押さえ装置と、前記頁めくり装置と前記頁押さえ装置の動作、前記頁がめくられるタイミングに同期して撮像手段に前記本の頁を撮像させる動作を繰り返す制御装置とを備える書画カメラシステムであって、
    前記頁押さえ装置は、
    前記めくり先位置に送られてきた前記頁を所定の押さえ荷重で押さえ込む頁押さえ手段と、
    前記頁押さえ手段を回転軸を中心に所定の角度範囲で上げ下ろし可能に支持する支持手段と、
    前記支持手段がスライド可能に設置され、前記本の頁のめくり方向と平行に延設されたスライドレールと、
    前記頁押さえ手段の上げ下ろし動作と前記支持手段の前記スライドレールに対するロック動作とを連動させるロック機構と、
    を備えることを特徴とする書画カメラシステム。
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