JP6491466B2 - 画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラムに関し、特に、3次元画像間の位置合わせを行うための技術に関する。
画像診断において、医師は、複数の撮像装置(モダリティ)、異なる体位、時刻、撮像パラメータ等で撮像した画像を対比しながら診断を行う。しかし、画像間で被検体の姿勢や形状が異なるため、病変部の同定や対比を行うことが困難である。そこで、複数画像間の位置合わせを行うことが試みられている。
これにより、一方の画像に姿勢の変換や変形を施して他方と同一にした画像を生成することが可能となる。また、一方の画像上で注目した点の、他方の画像上における対応する点の位置を算出して提示することが可能となる。その結果、医師は、複数画像間における病変部の同定や対比を容易に行うことが可能となる。医療以外の分野においても、物体の内部状態を検査する等の目的において同様の作業が実施される場合がある。
特許文献1では、複数の3次元画像を位置合わせする方法として、人手で与えた画像間の対応点情報を利用する方法が開示されている。対応点を入力する際、医師は、位置合わせ対象である複数の3次元画像の夫々の断層画像を観察し、これを一枚ずつ送りながら(ページングしながら)画像間の対応点を探索して同定する。
特開2011−142974号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、判断材料となるものが何も無いため、対応点を入力すべき箇所を判断できないという課題があった。
上記の課題に鑑み、本発明は、対応点を入力するべき箇所を把握することを容易にし、対応点入力の負担を軽減することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の一態様による画像処理装置は、以下の構成を備える。すなわち、
複数の3次元画像のそれぞれについて表示断面を指定する指定手段と、
前記複数の3次元画像間の位置合わせを行うための対応点の情報を取得する取得手段と、
前記複数の3次元画像のそれぞれについて指定された表示断面で断層画像を表示させるとともに、前記表示断面の位置情報と、前記対応点の分布情報とを表示させる表示制御手段と、
を備え
前記対応点の分布情報は、前記対応点の、前記表示断面の交差方向における分布情報であることを特徴とする。
本発明によれば、対応点を入力するべき箇所を把握することが容易になり、対応点入力の負担を軽減できる。
第1実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。 第1実施形態に係る画像処理装置が実施する処理の手順を示すフロー図である。 第1実施形態に係る3次元画像の模式図である。 第1実施形態に係る対応点入力の画面を示す模式図である。 第1実施形態に係る対応点の分布情報表示の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る対応点の分布情報表示の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る対応点の分布情報表示の一例を示す模式図である。 変形例1に係るコロナル面に対応情報を示した模式図である。 変形例2に係る表示断面位置と対応断面位置とを表示する一例を示す模式図である。 第2実施形態に係る対応点の分布情報表示の一例を示す模式図である。
以下、添付の図面に従って本発明に係る画像処理装置の好ましい実施形態について詳説する。
<第1実施形態>
本実施形態では、ユーザが入力した対応点の情報に基づいて複数の3次元画像間の位置合わせを行う装置において、入力済み対応点の分布情報を、表示断面位置を特定する情報とともに表示する例を説明する。
まず図1は、本実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。画像処理システムは、画像処理装置1と、データベース2と、表示装置3と、入力装置4とを含む。画像処理装置1は、画像取得部110と、表示断面指定部115と、対応点取得部120と、画像表示制御部130と、対応情報表示制御部140と、位置合わせ部150とを備える。そして、画像処理装置1には、データベース2および表示装置3が接続されている。データベース2は、各種のモダリティで撮像した被検体の3次元画像とその対応点の情報を保存している。表示装置3は、画像処理装置1により処理された画像を表示する。入力装置4は、マウスやキーボード、タッチパネルなどで構成され、ユーザからの入力を受け付ける。
画像取得部110は、位置合わせ対象として第1の3次元画像と第2の3次元画像とをデータベース2から取得する。表示断面指定部115は、第1の3次元画像および第2の3次元画像の夫々について、表示断面を指定する情報を取得する。対応点取得部120は、複数の3次元画像間の対応点の情報を取得する。第1の3次元画像と第2の3次元画像との間の対応点の情報をデータベース2から取得したり、あるいは、入力装置4を介したユーザ入力に基づいて対応点の情報を取得したりする。対応点取得部120は、表示されている各断層画像に対する対応点のユーザ入力を受け付けることにより、対応点の情報を取得する。
画像表示制御部130は、表示断面を指定する情報を表示断面指定部115から取得し、第1の3次元画像と第2の3次元画像との夫々の3次元画像から、指定された表示断面の断層画像を生成して表示装置3に表示させる。対応情報表示制御部140は、対応点取得部120が取得した対応点の情報に基づいて、表示する対応点の分布情報を、第1の3次元画像と第2の3次元画像との夫々の3次元画像について生成し、表示装置3に表示させる。位置合わせ部150は、入力された対応点の情報に基づいて複数の3次元画像間の位置合わせ処理を実行する。
次に、図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係る画像処理装置が実施する処理の手順を説明する。
(ステップS2000;データの取得)
ステップS2000において、画像取得部110は、位置合わせ対象として第1の3次元画像と第2の3次元画像とをデータベース2から取得する。そして、取得した2つの3次元画像を、画像表示制御部130および位置合わせ部150へ送信する。また、対応点取得部120は、第1の3次元画像と第2の3次元画像との間の対応点の情報をデータベース2が保持している場合には、当該対応点の情報を取得し、対応情報表示制御部140へ送信する。
ここで、本実施形態における3次元画像について、図3を用いて説明する。3次元画像300は、座標系320を持ち、その原点を原点310とする。3次元画像300は、x方向、y方向、z方向それぞれに等間隔に整列した、Nx×Ny×Nz個のボクセル330の集合で構成されるボリュームデータである。各方向の間隔は、ボクセル間隔としてmmで表現される。全てのボクセルはボクセル値を持つ。ボクセル値としては、例えば、CT画像を用いる場合、CT値(被写体の空間的なエックス線吸収値)が挙げられる。
(ステップS2005;初期表示断面の設定)
ステップS2005において、表示断面指定部115は、表示断面を指定する情報に初期値を与える。
本実施形態において、表示断面は、表示断面の向きと位置の情報で定義される。本実施形態では、表示断面の向きは、xy面(アキシャル面)、yz面(サジタル面)、zx面(コロナル面)の何れかに設定される。一方、表示断面の位置は、表示断面に直交する軸上における0から(N−1)の間の整数値(以下、p_dispと表記する)で定義される。
ここでNは、各軸のボクセル数(すなわちNx,Ny,Nz)を表す。すなわち、表示断面の向きがxy面の場合は、z座標がz=p_dispを満たすxy面(図3の断面340)を表示断面と定義する。同様に、表示断面の向きがyz面の場合は、x座標がx=p_dispを満たすyz面を表示断面と定義する。また、表示断面の向きがzx面の場合は、y座標がy=p_dispを満たすzx面を表示断面と定義する。本実施形態では、表示断面の向きと位置の所定の初期値として、向きはxy面に、位置はNz/2に設定される。
(ステップS2010;表示画像の生成)
ステップS2010において、画像表示制御部130は、表示断面を指定する情報を表示断面指定部115から取得し、ステップS2000で取得した夫々の3次元画像から、指定された表示断面の断層画像を生成する。
(ステップS2020;対応点分布情報の生成)
ステップS2020において、対応情報表示制御部140は、現時点までの処理で対応点取得部120が取得した対応点の情報に基づいて、表示する対応点の分布情報を、夫々の3次元画像について生成する。
ここで、本実施形態における対応点の分布情報とは、夫々の3次元画像における夫々の対応点が存在する断面の位置(以下、対応断面位置)を、表示断面の位置と共通の座標系で表すものである。換言すると、スライスバーの座標系(すなわち、表示断面に交差する座標系)で、対応点の分布を集約して表現した情報である。
すなわち、夫々の3次元画像について、夫々の対応点の3次元座標から表示断面に交差する軸の座標値を取得することで、夫々の3次元画像における対応点の分布情報を生成する。対応点の分布情報は、対応点の、表示断面の交差方向における分布情報である。なお、本ステップの処理は、対応点情報が更新された場合と、表示断面の向きが変更された場合にのみ実行すればよい。
(ステップS2030;画像の表示)
ステップS2030において、画像表示制御部130は、ステップS2010で生成した夫々の断層画像を表示装置3に表示する制御を行う。また、現在の表示断面位置の提示、および、表示断面位置の切り替え指示の取得を行うためのGUIであるスライスバーを、表示した夫々の断層画像の付近に表示する制御を行う。
(ステップS2040;対応点分布情報の表示)
ステップS2040において、対応情報表示制御部140は、現時点までの処理で対応点取得部120が取得した対応点の情報を、表示装置3に表示した断層画像上に描画する制御を行う。すなわち、表示断面上に対応点が存在するか否かを判定し、存在する場合には、ステップS2030で表示した断層画像上に、該対応点の位置を表示する。さらに、対応情報表示制御部140は、ステップS2020で生成した対応点の分布情報(対応断面位置)を、表示断面位置の情報とともにスライスバーに表示する制御を行う。
ここで、図4を用いて、ステップS2030およびステップS2040の処理によって表示装置3に表示される画面の例を説明する。本実施形態において、表示装置3には、図4に示すような画面400が表示される。ステップS2030の処理によって、画面400内には、断層画像410と断層画像420とが表示される。
ここで、断層画像410は、第1の3次元画像において設定した断面の断層画像である。一方、断層画像420は、第2の3次元画像において設定した断面の断層画像である。なお、夫々の断層画像上に対応点が存在する場合には、ステップS2040の処理によって、断層画像上の該当位置に、その位置を表すマーク(図4では黒丸で示した対応点430)が表示される。
また、画面400内の断層画像410の上部には、現在の表示断面位置を提示するとともに、表示断面位置の切り替え指示の取得UIとしての機能を有するスライスバー440が表示される。スライスバー440は、第1の3次元画像における表示断面に直交する軸の座標系443を有する。スライスバー440のつまみ441は、該軸における1次元の座標として、現在の表示断面位置を提示している。
また、ユーザは、スライスバー440のつまみ441をマウスやキーボードなどの入力装置4を介して座標系443に沿って操作することで、該軸における1次元の座標として表示断面位置を指定することができる。同様に、断層画像420の上部には、第2の3次元画像のためのスライスバー450が表示される。ユーザは、スライスバー450のつまみ451を、入力装置4を介して座標系453に沿って操作することで、該軸における1次元の座標として表示断面位置を指定することができる。
次に、対応点の分布情報をスライスバー440上に表示するステップS2040の処理について説明する。第1の3次元画像の対応点の場合、座標系443において、ステップS2020で生成した対応断面位置が示す座標に、所定のマークを描画することによって、対応断面位置442を表示する。例えば、図4に示すようにスライスバー440の太さと同じ長さを有する線分を当該位置に描画する。表示画像上に対応点430が存在する場合、スライスバー440のつまみ441は、対応点430の位置を示す対応断面位置と同じ座標を示す。第2の3次元画像についても同様である。
なお、1つの断面位置に複数の対応点が存在する場合には、図5に示すように、同一断面内における対応点の入力状況を示す情報(対応点数510)を対応断面位置442とともに表示する。すなわち、対応情報表示制御部140は、断層画像に対する対応点の入力状況を示す情報をさらに表示させる。その場合、対応情報表示制御部140は、各断層画像の両方に対して対応点が入力された場合に、当該対応点の入力状況として、各断層画像の両方に対して対応点が入力されているという状況を示す情報を表示させるようにしてもよい。
例えば、図5の例に示すように、対応点数510が示す「2」は、対応断面位置442が示す断面上に対応点が2点あることを示す。また、1つの断面位置に複数の対応点があること(対応点の入力状況を示す情報)は、図6に示すように、対応断面位置642の線を対応点数に応じて太く表示することで示してもよい。これによると、対応点が含まれるかどうかだけではなく、複数の対応点が含まれることが把握できるので、3次元空間のz方向の対応点の分布を一目で認識することが可能となる。
また、ある特徴点について、その座標が片方の3次元画像にのみ入力されている場合には、当該点の情報を、図7に示すように、対応断面位置742を点線で表示することによって提示する。これにより、ユーザは対応点を入力し忘れていることに素早く気付くことが可能となる。なお、表示方法はこれに限定されるものではなく、対応の有無の違いが視認できるものであれば、いずれの表示形態であってもよい。
例えば、点線で表示する方法以外にも、対応点が片方の3次元画像しか入力されていなければ赤、両方の3次元画像に入力されていれば青とするように、対応点の入力状況によって、対応断面位置の線分の色を変更してもよい。すなわち、対応点の入力状況に応じて、対応点の分布情報(対応断面位置)の表示形態(太線、点線、色など)を変更してもよい。このように、各断層画像の両方に対して対応点が入力された場合の対応点の分布情報の表示形態(線、青色)と、各断層画像の一方に対して対応点が入力された場合の対応点の分布情報の表示形態(細線、赤色)とを異ならせて表示させることで、ユーザが一目で違いを認識することが可能となる。
(ステップS2050;対応点の取得)
ステップS2050において、対応点取得部120は、ユーザが入力した、第1の3次元画像および第2の3次元画像の対応点を取得する。そして、取得した対応情報を、対応情報表示制御部140に送信する。
ユーザはマウスなどの入力装置4を用いて、対応点の追加、修正などの操作を実行し、対応点情報を入力する。対応点を追加する場合、まず、ユーザは、第1の3次元画像と第2の3次元画像のそれぞれにおいて、血管や病変など解剖学的に特徴のある部位を探索し、同定する。そして、同定した第1の3次元画像の部位と第2の三次元画像の部位、夫々をマウスクリックにより指定し、対応点を追加する。追加する際、対応点を対応付けるために、対応点取得部120は、夫々の3次元画像に、追加した順に対応点に通し番号を設定する。そして、同じ番号を持つ対応点同士を対応付ける。また、入力済の対応点を選択し、座標の修正や削除が可能に構成してもよい。
(ステップS2060;対応点の変更判定)
ステップS2060において、対応情報表示制御部140は、入力された対応点の情報に変更があるか否かを判定する。
ステップS2050の処理で対応点を追加、修正、削除した場合には変更があったと判定し、その状態を不図示のメモリに記憶する。そして、変更がある場合は、処理をステップS2020に戻して、ユーザ入力により取得された対応点の情報に基づいて対応点の分布情報を更新して表示する。一方、変更がない場合は、処理をステップS2070に進める。
(ステップS2070;表示断面位置の取得)
ステップS2070において、表示断面指定部115は、第1の3次元画像および第2の3次元画像の夫々について、表示断面を指定する情報を取得し、対応情報表示制御部140へ送信する。
ユーザは、第1の3次元画像の表示断面位置を、図4に示すスライスバー440のつまみ441を用いて指定する。同様に、第2の3次元画像の表示断面位置を、スライスバー450のつまみ451を操作し設定する。また、マウスなどの入力装置4を用いて、表示断面の向きに関するユーザからの指示を取得する。例えば、「xy面(アキシャル面)」、「yz面(サジタル面)」、「zx面(コロナル面)」を選択するボタンを図4の画面400上に配置しておき、入力装置4を用いて面を選択することでユーザの指示を取得する。なお、表示断面の向きは、任意の向きをユーザが指定するようにしても良い。
(ステップS2080;表示断面の変更判定)
ステップS2080において、画像表示制御部130は、表示断面に変更があるか否かを判定する。そして、表示断面位置が変更された場合は、処理をステップS2010へ戻し、新しい断層画像の表示を行う。一方、変更がない場合は、処理をステップS2090に進める。
(ステップS2090;位置合わせ実行判定)
ステップS2090において、位置合わせ部150は、ユーザによる位置合わせ実行の指示があるか否かを判定する。そして、指示がなかった場合は処理をステップS2050に戻して、対応点取得処理を継続する。一方、指示があった場合は処理をステップS2100に進める。
(ステップS2100;位置合わせ)
ステップS2100において、位置合わせ部150は、入力された対応点を用いて複数の3次元画像の位置合わせ処理を実行する。すなわち、第1の3次元画像から第2の3次元画像への変形情報(写像(剛体変換や非剛体変換のパラメータ))を算出する。また、算出した変形情報を用いて第1の3次元画像を変形させた変形画像を生成する。
ユーザは、マウスなどの入力装置4を用いて画面400の位置合わせボタン460を押すことで位置合わせ処理を開始する指示を入力する。位置合わせ処理は、対応点を用いて位置合わせする方法であれば、既存の手法で良い。
位置合わせ処理が終了すると、断層画像410の位置には、生成された変形画像の断層画像が表示される。その際、対応点430も変形画像へ写像され、変形画像上に表示される。さらに、対応点430が写像されたことにより、スライスバー440の対応断面位置442も写像後の対応点430の座標を用いて変更される。位置合わせ後の変形画像と写像した対応点をデータベース2に保存し、変形画像と第2の3次元画像とをさらに処理することにより、位置合わせ結果を向上することも可能である。以上のようにして図2に示した画像処理装置1の各処理が実施される。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは、複数の画像を位置合わせする場合に、対応点が存在する断面の位置をスライスバーとともに表示できる。ユーザはこの情報を参考にして、対応点が一様に分布するように対応点を入力することが可能になる。
(変形例1;コロナル面に対応断面位置を表示する)
第1実施形態では、スライスバーとともに対応断面位置を表示する処理について説明した。一方、スライスバーの代わりに、表示断面(例えば,アキシャル面)に直交する面(例えば、コロナル面)に、対応断面位置を表示しても良い。例えば、図8に示すように、コロナル面を表す図形901を表示し、そのz方向につまみ902を操作することで表示断面位置を変更するように構成してもよい。
このとき、対応点903の座標が(x, y, z)とすると、コロナル面の(x, z)座標に該対応点903を表す図形(バツ印)を表示できる。さらに、対応点903のz座標位置にx=0からx=Nxまで線分を描画することで、対応断面位置を示す線(対応断面位置904)を表示できる。このように処理することで、コロナル面に投影した対応断面位置と表示断面位置を確認しながら、断層画像をページングし、対応点を入力することが可能となる。
(変形例2;スライスバーとは独立して、表示断面位置と対応断面位置を表示する)
第1実施形態では、表示断面位置と対応断面位置の表示をスライスバー上で行っていたが、この表示はスライスバーとは異なる場所で行ってもよい。例えば、図9に例示するように、スライスバー440とは独立して、表示断面に直交する軸である座標系を示す図形を座標系443として断層画像410上に重畳表示する。そして、該座標系443の上に、表示断面位置941と対応断面位置442の夫々を、お互いの位置関係が示されるように表示してもよい。
<第2実施形態>
第1実施形態では、対応点の分布情報として、対応断面位置をスライスバーに表示する例を説明した。これに対して、表示する対応点の分布情報は、対応断面位置だけではなく、対応点の充足度のような3次元画像上に3次元的に分布する情報を1次元に集約したものであってもよい。また、例えば、画像上における注目すべき点の分布(以下、注目度の分布)のような、対応点の分布情報以外の他の3次元的な情報の分布であってもよい。第2実施形態では、それらの情報をスライスバーに表示する例を説明する。
以下、本実施形態に係る画像処理装置について、第1実施形態と異なる部分について説明する。なお、本実施形態に係る画像処理システムの構成例は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。ただし、第1実施形態と異なり、本実施形態に係る画像処理装置の対応情報表示制御部140は、3次元画像上における3次元分布情報である対応点の充足度を算出し、これを対応点の分布情報として1次元の情報に集約し、スライスバーに表示する制御を行う。
次に、本実施形態における画像処理装置の各処理部の動作と処理手順を説明する。本実施形態では、図2における、対応点の分布情報を生成するステップS2020の処理と、生成した分布情報をスライスバーに表示する制御を行うステップS2040の処理とが、第1実施形態と異なる。それ以外のステップの処理は第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
(ステップS2020)
ステップS2020において、対応情報表示制御部140は、所定の情報として、対応点の情報から3次元画像上の各点における、3次元画像と他の3次元画像との間の対応点の充足度を算出することで、充足度の3次元分布情報である充足度マップを生成する。そして、これを対応点の分布情報として1次元の情報に集約することで、スライスバーに表示可能な情報に変換する。
以下、対応点の情報に基づいて充足度を算出する処理について説明する。ここで、充足度とは、3次元画像空間中の任意の座標において、どの程度に十分な対応点が与えられているかを表す情報であり、その位置における位置合わせの正確性を見積もることができる情報である。対応点に基づく位置合わせでは、一般に、対応点に近い点ほど位置合わせは正確であり、遠い点ほど位置合わせは正確ではなくなる。
そこで、本実施形態では、夫々の3次元画像について、画像空間中の夫々のボクセルにおいて、該ボクセルから各対応点までの3次元距離を計算し、その距離に基づいて、該ボクセルの位置における対応点の充足度を算出する。例えば、これらの距離の最短距離に基づいて、充足度を算出する。
充足度は、例えば、最短距離が大きいほど線形に下がるように算出する。すなわち、最短距離が0の場合(対応点の座標と注目ボクセルの座標とが一致する場合)に充足度は最大(例えば、1.0)に、離れるほど充足度は低くなり、一定以上離れると0.0になるように定義する。このようにして、全てのボクセルについて充足度を算出し、その値を充足度マップのボクセル値として設定することにより、充足度マップを生成する。
次に、生成した充足度マップをスライスバーに表示できるように1次元充足度マップに変換する処理(3次元の分布情報を集約して1次元の分布情報を取得する処理)について説明する。まず、充足度マップのスライス(表示断面と直交する軸の座標(例えばz座標)が同じボクセルの集合)毎に代表値を決定する。代表値は、例えば、各スライス上のボクセルに設定された充足度の平均値を用いる。
この場合、対応点までの距離が短いボクセルがスライス上に多く含まれるほど平均値が高くなり、充足度が高いことを示す。反対に、対応点までの距離が遠いボクセルが多い場合、平均値が低くなり、充足度が低いことを示す。各スライスの代表値をz座標順に並べることにより、z方向の1次元充足度マップを生成する。なお、代表値は充足度の平均値に限定されるものではなく、充足度の中央値など他の値を用いてもよい。
また、本実施形態で表示する分布情報は、対応点の分布情報に限らず、他の3次元空間の分布情報を表示する構成であってもよい。例えば、ユーザの指示に応じて、医師が読影したい部位や病変部の3次元分布情報をマップにした注目度マップをスライスバーに表示しても良い。すなわち、ステップS2020でいう所定の情報は、3次元画像上の各点の注目度であってもよい。
例えば、第1の3次元画像と第2の3次元画像とが同じ部位を異なる時刻に撮像した画像である場合、二つの画像の各ボクセル値の差を算出し生成できる差分3次元画像を注目度マップとすることが考えられる。これにより、時間が経過し、がんのような病変領域の大きさが変わる部位の注目度を高く設定することができる。注目度マップについても充足度マップと同様に、各スライスの代表値を決め、1次元注目度マップを生成する。代表値は、例えば差分3次元画像の各スライス上のボクセル値の最大値とする。これにより、図10に示すように、最も変化が大きい領域の注目度が高くなる分布情報1070を生成することが可能となる。
(ステップS2040)
ステップS2040において、対応情報表示制御部140は、ステップS2020で生成した対応点の分布情報を、表示断面位置の情報と合わせてスライスバーに表示する制御を行う。本実施形態における分布情報は、第1実施形態とは異なり全てのスライス毎に値が算出される。そこで、本実施形態における対応情報表示制御部140は、スライスバー上における各スライスを表す位置に、夫々のスライスに対して算出した値を、濃淡情報として表示する。例えば、充足度1.0を輝度値0で、充足度0.0を輝度値255で、中間の充足度を中間の輝度値で表示する。
例えば、z方向のボクセル数が100である場合、図10に示すように、スライスバー440において、座標系443にz=0からz=99の間の1次元充足度マップを割り当てる。ここで、例えば、z=10、40、90のスライス上に夫々対応点が1つ、5つ、1つあった場合には、分布情報1070のように、z=10、40、90の対応断面位置442で充足度が高くなる(色が濃くなる)ような1次元充足度マップがスライスバー440に表示される。
これにより、1次元の充足度マップを見ながら、充足度が低い断面位置にユーザがつまみ441を移動させると、次に対応点を入力すべき断層画像へ素早くアクセスして表示することが可能となる。
なお、ステップS2020で注目度の分布情報を生成している場合には、本ステップS2040では、注目度の分布情報を正規化した上で、充足度と同様にスライスバー上にその分布を提示する。なお、対応点の充足度と注目度の何れかの表示を選択する構成であってもよいし、夫々の分布を並べて表示する構成であってもよい。
なお、本実施形態ではユーザが手動でつまみを移動させる例を説明したが、不図示のボタンなどが押されたときに、充足度や注目度の分布に基づいて表示断面を決定する処理を、ステップS2070の表示断面指定部115の処理として追加してもよい。例えば、最も充足度が低い(あるいは、注目度が高い)断面位置へつまみ441を自動で移動させ、次に対応点を入力するべき部位が表示されるようにしてもよい。また、閾値以下の充足度(あるいは、閾値以上の注目度)のスライスを順次表示するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは、対応点の充足度や注目度のような3次元の分布情報をスライスバーに表示できる。ユーザは当該情報を参考にして、充足度が低い箇所や注目度の高い箇所を知ることが可能となる。充足度が低い箇所に、次に対応点を入力すれば、充足度が改善され、充足度を向上させることが可能となる。また、注目度の高い場所に対応点を多く入力することにより、特に注目部位の位置合わせ精度を向上することができる。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る画像処理装置(画像処理装置1)は、複数の3次元画像のそれぞれについて表示断面を指定する指定部(表示断面指定部115)と、複数の3次元画像間の位置合わせを行うための対応点の情報を取得する取得部(対応点取得部120)と、複数の3次元画像のそれぞれについて指定された表示断面で断層画像(断層画像410、断層画像420)を表示させるとともに、前記表示断面の位置情報(つまみ441、451が示す位置、表示断面位置941)と、前記対応点の分布情報(対応断面位置442、452、904、対応点の充足度、注目すべき点の注目度の分布、分布情報1070)とを表示させる表示制御部(画像表示制御部130、対応情報表示制御部140)とを備える。
また、本発明の一実施形態に係る画像処理装置(画像処理装置1)は、3次元画像の表示断面を指定する指定部(表示断面指定部115)と、3次元画像上に3次元的に分布する所定の情報を、表示断面と交差する軸方向の1次元に集約した1次元の分布情報(1次元充足度マップ)を取得する取得部(対応情報表示制御部140)と、表示断面における3次元画像の断層画像を表示させるとともに、表示断面の位置情報と、取得部が取得した所定の情報の1次元の分布情報(1次元充足度マップ)とを表示させる表示制御部(画像表示制御部130)とを備える。
これにより、対応点を入力するべき箇所を把握することが容易になり、対応点入力の負担を軽減できる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1:画像処理装置、2:データベース、3:表示装置、4:入力装置、110:画像取得部、115:表示断面指定部、120:対応点取得部、130:画像表示制御部、140:対応情報表示制御部、150:位置合わせ部、410,420:断層画像、440,450:スライスバー、441,451:つまみ、442,452:対応断面位置

Claims (17)

  1. 複数の3次元画像のそれぞれについて表示断面を指定する指定手段と、
    前記複数の3次元画像間の位置合わせを行うための対応点の情報を取得する取得手段と、
    前記複数の3次元画像のそれぞれについて指定された表示断面で断層画像を表示させるとともに、前記表示断面の位置情報と、前記対応点の分布情報とを表示させる表示制御手段と、
    を備え
    前記対応点の分布情報は、前記対応点の、前記表示断面の交差方向における分布情報であることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記表示制御手段は、断層画像に対する対応点の入力状況を示す情報をさらに表示させることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記表示制御手段は、各断層画像の両方に対して対応点が入力された場合に、当該対応点の入力状況として、各断層画像の両方に対して対応点が入力されているという状況を示す情報を表示させることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記表示制御手段は、前記対応点の入力状況に応じて、前記対応点の分布情報の表示形態を変更することを特徴とする請求項またはに記載の画像処理装置。
  5. 前記表示制御手段は、各断層画像の両方に対して対応点が入力された場合の対応点の分布情報の表示形態と、各断層画像の一方に対して対応点が入力された場合の対応点の分布情報の表示形態とを異ならせて表示させることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記対応点の情報に基づいて、前記複数の3次元画像間の位置合わせを行う位置合わせ手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 3次元画像の表示断面を指定する指定手段と、
    前記3次元画像上に3次元的に分布する所定の情報を、前記表示断面と交差する軸方向の1次元に集約した1次元の分布情報を取得する取得手段と、
    前記表示断面における前記3次元画像の断層画像を表示させるとともに、前記表示断面の位置情報と、前記取得手段が取得した前記所定の情報の1次元の分布情報とを表示させる表示制御手段と、
    を備え
    前記所定の情報は、前記3次元画像上の各点における、前記3次元画像と他の3次元画像との間の対応点の充足度であることを特徴とする画像処理装置。
  8. 前記指定手段は、表示断面の向きをさらに指定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  9. 指定手段と、取得手段と、表示制御手段とを備える画像処理装置の制御方法であって、
    前記指定手段が、複数の3次元画像のそれぞれについて表示断面を指定する工程と、
    前記取得手段が、前記複数の3次元画像間の位置合わせを行うための対応点の情報を取得する工程と、
    前記表示制御手段が、前記複数の3次元画像のそれぞれについて指定された表示断面で断層画像を表示させるとともに、前記表示断面の位置情報と、前記対応点の分布情報とを表示させる工程と、
    を有し、
    前記対応点の分布情報は、前記対応点の、前記表示断面の交差方向における分布情報であることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  10. 前記表示制御手段は、断層画像に対する対応点の入力状況を示す情報をさらに表示させることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置の制御方法。
  11. 前記表示制御手段は、各断層画像の両方に対して対応点が入力された場合に、当該対応点の入力状況として、各断層画像の両方に対して対応点が入力されているという状況を示す情報を表示させることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置の制御方法。
  12. 前記表示制御手段は、前記対応点の入力状況に応じて、前記対応点の分布情報の表示形態を変更することを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理装置の制御方法。
  13. 前記表示制御手段は、各断層画像の両方に対して対応点が入力された場合の対応点の分布情報の表示形態と、各断層画像の一方に対して対応点が入力された場合の対応点の分布情報の表示形態とを異ならせて表示させることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置の制御方法。
  14. 前記画像処理装置は位置合わせ手段をさらに備え、
    前記画像処理装置の制御方法は、
    前記位置合わせ手段が、前記対応点の情報に基づいて、前記複数の3次元画像間の位置合わせを行う工程をさらに有することを特徴とする請求項9乃至13の何れか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  15. 指定手段と、取得手段と、表示制御手段とを備える画像処理装置の制御方法であって、前記指定手段が、3次元画像の表示断面を指定する工程と、
    前記取得手段が、前記3次元画像上に3次元的に分布する所定の情報を、前記表示断面と交差する軸方向の1次元に集約した1次元の分布情報を取得する工程と、
    前記表示制御手段が、前記表示断面における前記3次元画像の断層画像を表示させるとともに、前記表示断面の位置情報と、前記取得された前記所定の情報の1次元の分布情報とを表示させる工程と、
    を有し、
    前記所定の情報は、前記3次元画像上の各点における、前記3次元画像と他の3次元画像との間の対応点の充足度であることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  16. 前記指定手段は、表示断面の向きをさらに指定することを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置の制御方法。
  17. 請求項9乃至16の何れか1項に記載の画像処理装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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