JP6490442B2 - サイドライト型照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サイドライト型照明装置、及びこのサイドライト型照明装置と液晶パネルを備えた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、消費電力が低く、低電圧で作動すること、薄型で省スペース化が図れることから、携帯電話等の情報端末等のディスプレイに使用されている。
液晶表示装置は、一般にバックライトと液晶パネルを備えており、バックライトに使用される照明装置としては直下型とサイドライト型が知られている。サイドライト型照明装置は、導光板、導光板の側面に設けられた光源及び導光板の前面に設けられたカバーパネルを備え、導光板を用いて光源からの光を多重反射させることにより、面光源化する装置である。サイドライト型は光源が側面に設けられているため、液晶表示装置を薄型化しやすい(特許文献1、2参照)。
特開2000−35515号公報 特開2012−156082号公報
近年、液晶表示装置の薄型化・軽量化の傾向を背景に、サイドライト型照明装置において、一層高い輝度が求められている。本発明は、高輝度のサイドライト型照明装置を提供することを目的とする。
サイドライト型照明装置では、通常、導光板の前面にカバーパネルが設けられている。本発明においては、導光板とカバーパネルとの間に硬化物層を備え、硬化物層が導光板と接しており、硬化物層を特定の組成物で形成することにより、高輝度が達成できる。
本発明1は、導光板、導光板の側面に設けられた光源、導光板の前面に設けられたカバーパネル、及び導光板とカバーパネルとの間の硬化物層を備えたサイドライト型照明装置であって、硬化物層が、導光板と接しており、硬化物層が、ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、直接結合又は二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサンを含む硬化性組成物から形成される、サイドライト型照明装置に関する。
本発明2は、硬化性組成物が、(A1)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン;(A2)ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)及びケイ素原子に結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン;及び(A3)白金系触媒を含む組成物である、本発明1のサイドライト型照明装置に関する。
本発明3は、硬化性組成物が、(B1)加水分解性基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン;及び(B2)硬化触媒を含む組成物である、本発明1のサイドライト型照明装置に関する。
本発明4は、硬化性組成物が、(C1)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン;(C2)ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基を有するオルガノポリシロキサン;及び(C3)光反応開始剤を含む組成物である、本発明1のサイドライト型照明装置に関する。
本発明5は、硬化性組成物が、(D1)ケイ素原子に結合する式(d):
Figure 0006490442

(式中、Rは、水素原子又はC1〜C6アルキル基であり、
は、二価の有機基である)で示される基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン及び(D2)光反応開始剤を含む組成物である、本発明1のサイドライト型照明装置に関する。
本発明6は、カバーパネルが、ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹脂、ガラス又はそれらの複合材料である、本発明1〜5のいずれかのサイドライト型照明装置に関する。
本発明7は、本発明1〜6のいずれかのサイドライト型照明装置と液晶パネルを備えた液晶表示装置に関する。
本発明によれば、高輝度のサイドライト型照明装置が提供される。本発明のサイドライト型照明装置は、硬化物層が、ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、直接結合又は二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサンを含む硬化性組成物から形成されるため、硬化物層の屈折率を導光板の屈折率と大きくすることができる。そのため、導光板の側面に設けられた光源から入射した光のうち、臨界角を超える角度で入射した光は導光板と硬化物層との界面で全反射することによって、導光板内で効果的に光を多重反射させ、高輝度が達成されると考えられる。
[サイドライト型照明装置]
本発明のサイドライト型照明装置は、導光板、導光板の側面に設けられた光源、導光板の前面に設けられたカバーパネル、及び導光板とカバーパネルとの間の硬化物層を備え、硬化物層は、導光板と接している。
<導光板>
導光板は、側面に設けられた光源からの光を面光源化する部材である。導光板は、特に限定されず、ガラス、ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹脂、(シクロ)ポリオレフィン等が挙げられ、軽量化、落下等による破損防止の点から、プラスチック類:ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。導光板の屈折率は、通常1.5〜1.7である。導光板の背面(光出射面の反対面)には、背面での反射率を高め出射面での高輝度を達成するために、白色インク等で反射ドットを印刷したり、スタンパーやインジェクションで凹凸をつけたり、反射板をドット状の粘着材で貼り付けたり、溝加工を施したりしてもよい。また、導光板から漏れた光を再利用し、出射面での高輝度を達成するために、導光板の背面又は光源を設けていない側面に反射板を設けることもできる。反射シートは、特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム中に酸化チタン等のフィラーと気泡を内填させたシートや、ポリエステルフィルムの一方の面に銀を蒸着したシート等が挙げられる。
<光源>
光源は、特に限定されず、白熱電球、発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光ランプが挙げられ、軽量で、コンパクトなサイズのものがあること、さらには省エネルギーの点から、LED、ELが好ましい。
<カバーパネル>
カバーパネルは、特に限定されず、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ガラス、それらの複合材料等が好ましい。カバーパネルの屈折率は、通常1.5〜1.8である。カバーパネルは指紋付着防止用ハードコート等を設けていてもよい。
<光学シート>
本発明のサイドライト型照明装置は、導光板とカバーパネルの間に光学シートを備えていてもよい。ただし、この場合、導光板は硬化物層と接しており、光学シートは、硬化物層とカバーパネルの間に配置することができる。光学シートは、特に限定されず、光拡散シート、偏光シート、集光シート等が挙げられる。例えば、光拡散シートとしては、表面に凹凸を設けたポリ塩化ビニルシート、透明基材上に無機物や有機物からなる粒子を光拡散剤として用い、樹脂バインダーに分散させた光拡散層を設けたシート等が挙げられる。
<硬化物層>
硬化物層は、導光板とカバーパネルとの間に、導光板と接するようにして設けられる。硬化物層は接着層として機能することができ、硬化物層をカバーパネルに接するようにして、硬化物層によって、導光板とカバーパネルとを接着させてもよい。本発明における硬化物層は、ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、直接結合又は二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサンを含む硬化性組成物から形成される。このような硬化性組成物から形成される硬化物層は、カバーパネル、光学シート等よりも小さい屈折率を有することでき、サイドライト照明装置の高輝度化に寄与していると考えられる。硬化物層の屈折率は、1.30以上、1.40未満とすることができ、好ましくは1.30〜1.39である。
ケイ素原子に結合する−Q−Rf基におけるQは、直接結合又は二価の炭化水素基であり、好ましくはアルキレン基であり、より好ましくはC1〜C8アルキレン基であり、さらに好ましくはメチレン、エチレンである。Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数1〜8のパーフルオロアルキル基であり、特に好ましくは、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルである。−Q−Rf基としては、例えば、トリフルオロプロピル(Qがエチレンであり、Rfがトリフルオロメチルである)、ペンタフルオロプロピル(Qがメチレンであり、Rfがペンタフルオロエチルである)、ペンタフルオロブチル(Qがエチレンであり、Rfがペンタフルオロエチルである)であり、組成物の粘性、作業性および原材料の入手性、経済的理由から好ましくはトリフルオロプロピル基である。
オルガノポリシロキサンにおけるシロキサン結合を形成する全ケイ素原子のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子の割合は25%以上が好ましく、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上であり、また、100%であってもよい。これにより、屈折率を低くすることができ、例えば1.36以上、1.40未満に制御することができる。
ケイ素原子に結合する−Q−Rf基を有するオルガノポリシロキサンを含む硬化性組成物(以下、硬化性組成物ともいう)の硬化メカニズムは、特に限定されない。硬化性組成物としては、例えば、以下が挙げられる。
(硬化性組成物A)
硬化性組成物として、(A1)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン;(A2)ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)及びケイ素原子に結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン;及び(A3)白金系触媒を含む硬化性組成物Aが挙げられる。
(A1)のオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基を有する。脂肪族不飽和基は、脂肪族不飽和結合を有する基を包含し、アルケニル基、(メタ)アクリロイル基が挙げられる。脂肪族不飽和基としては、好ましくはC2〜C6アルケニル基であり、より好ましくビニル基、アリル基である。脂肪族不飽和基の個数は、1分子中、1個以上であることができ、架橋反応の点から、好ましくは1〜20個であり、より好ましくは、1〜10個である。(A1)のオルガノポリシロキサンは、環状、分岐状、直鎖状のいずれであってもよく、得られる硬化物の弾性、合成のしやすさの点から、好ましくは直鎖状である。
(A1)は、23℃における粘度として5〜1,000,000cPを有することができ、組成物の作業性、塗布性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。本願明細書において、粘度は、23℃にして、回転粘度計により測定した値とする。
(A1)としては、式(a1):
Figure 0006490442
(式中、
1aは、独立して、脂肪族不飽和基、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)であるが、少なくとも一方の末端のR1aは脂肪族不飽和基であり、
2aは、独立して、脂肪族不飽和基、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基であり、
3aは、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基、−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)又は脂肪族不飽和基、であり、
naは、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数である)で示される、脂肪族不飽和基、を含有する直鎖状オルガノポリシロキサンが挙げられる。
式(a1)において、R1aは、独立して、脂肪族不飽和基、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)、C6〜C12アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリル等)又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)である。R1aのうち、少なくとも一方は脂肪族不飽和基であり、好ましくは両方が脂肪族不飽和基である。脂肪族不飽和基以外のR1aは、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であることが好ましい。C1〜C6アルキル基としては、好ましくはメチル基であり、C6〜C12アリール基としては、好ましくはフェニル基である。
脂肪族不飽和基としては、アルケニル基、例えばC2〜C6アルケニル基(例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニル等)、(メタ)アクリル基が挙げられる。好ましくは、末端が不飽和基であるアルケニル基であり、合成の容易さ等の点から、より好ましくはビニルである。
2aは、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)又はC6〜C12アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリル等)が好ましく、より好ましくはメチルである。
3aは、C1〜C6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)、C6〜C12アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリル等)、−Q−Rf基又は脂肪族不飽和基である。R3aは、好ましくはC1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基であり、より好ましくはメチル又は−Q−Rf基である。
(A1)は、組成物の作業性の観点から、23℃における粘度が5〜1,000,000cPであり、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
(A2)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)及びケイ素原子に結合する水素原子を有する。ケイ素原子に結合する−Q−Rf基におけるQ、Rf及び−Q−Rf基に関しては、<硬化物層>におけるこれらの記載が、例示及び好ましい例も含めて適用される。
−Q−Rf基と水素原子は、同一のケイ素原子に結合していてもよく、それぞれ異なるケイ素原子に結合していてもよく、好ましくは異なるケイ素原子に結合している。
(A2)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、環状、分岐状、直鎖状のいずれであってもよく、合成のしやすさ、粘性、作業性の点から、好ましくは直鎖状である。
(A2)は、23℃における粘度として2〜10,000cPを有することができ、作業性、反応性、相溶性の点から、好ましくは2〜5,000cPであり、より好ましくは2〜3,000cPである。
(A2)としては、式(a2):
Figure 0006490442
(式中、
4aは、独立して、水素原子、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、
5aは、独立して、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、
6aは、独立して、水素原子、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)であるが、
全てのR4a及びR6aのうち、少なくとも1個は水素原子であり、
6aのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基であり、
maは、23℃における粘度を2〜10,000cPとする数である)で示される、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
式(a2)において、全てのR4a及びR6aのうち、少なくとも1個は水素原子である。R6aは水素原子以外であって、かつ両末端のR4aの1個以上が水素原子であってもよく、両末端のR4aは水素原子以外であって、かつR6aの1個以上が水素原子であってもよく、両末端のR4aの1個以上が水素原子であり、かつR6aの1個以上が水素原子であってもよい。反応性の点から、好ましくは両末端のR4aが2個とも水素原子である。水素原子は、1分子中、好ましくは1〜50個であり、より好ましくは、1〜30個である。
式(a2)において、R6aのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)。−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、上記のとおりである。屈折率、硬化性の制御の点から、シロキサン結合を形成する全ケイ素原子(ただし、水素原子が結合しているケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子の割合は20%以上であることができ、好ましくは30%以上であり、より好ましくは40%以上であり、また、100%であってもよい。
4a、R5a及びR6aについて、C1〜C6アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル等が挙げられ、好ましくはメチルであり、C6〜C12アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル等が挙げられ、好ましくはフェニルである。中でも、メチルが好ましい。
maは、式(a2)について、23℃における粘度を2〜10,000cPとする数であり、作業性、反応性、相溶性の点から、好ましくは2〜5,000cPとする数であり、より好ましくは2〜3,000cPとする数である。
(A3)の白金系触媒は、特に限定されず、白金、ロジウム、パラジウムのような白金族金属原子の化合物が挙げられ、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールの反応生成物、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ケトン錯体、白金−ホスフィン錯体のような白金化合物;ロジウム−ホスフィン錯体、ロジウム−スルフィド錯体のようなロジウム化合物;パラジウム−ホスフィン錯体のようなパラジウム化合物等が挙げられる。触媒活性が良好な点から、塩化白金酸とアルコールの反応生成物、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体等が好ましい。
(A1)中のケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基の個数をViaとし、(A2)中のケイ素原子に結合する水素原子の個数をHaとしたとき、適切な硬度及び弾性を硬化物にもたせる点から、Viaに対するHaの比(Ha/Via)は、0.7〜30であることができ、ダンピング特性、貼り合わせ特性、硬化性の点から、好ましくは0.7〜20であり、より好ましくは0.7〜10である。
硬化性組成物Aにおける(A3)は、(A1)に対して、白金族金属原子として0.2〜1000ppmとなる量であることができ、硬化性、耐久性の点から、好ましくは0.5〜500ppmであり、より好ましくは0.5〜200ppmである。
硬化性組成物Aは、さらに(A2)以外のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含んでいてもよい。例えば、R’HSiO1/2単位(ここで、R’は水素原子又はC−Cアルキル基である)及びSiO4/2単位からなり、両単位の比率が、SiO4/2単位1モルに対してR’HSiO1/2単位1.5〜2.2モルである、環状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、ケイ素原子に結合する−Q−Rf基を含まない、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられる。(A2)以外のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、架橋反応を促進するために用いられ、相溶性を維持できるような量であれば、特に限定されない。
硬化性組成物Aは、さらにシランカップリング剤を含んでいてもよい。シランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリエトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが挙げられ、好ましくは3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
硬化性組成物Aは、本発明の効果を損なわない範囲で、無機フィラー(シリカ、酸化チタン、ジルコニウム等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、耐熱向上剤等を含んでいてもよい。
硬化性組成物Aは、23℃の粘度が5〜1,000,000cPであることができ、作業性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
硬化性組成物Aに含まれるオルガノポリシロキサンにおいて、シロキサン結合を形成する全ケイ素原子(ただし、脂肪族不飽和基又は水素原子が結合しているケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子は30%以上が好ましく、より好ましくは40%以上であり、さらに好ましくは50%以上であり、また、100%であってもよい。これにより、屈折率を低くすることができ、例えば1.30以上、1.40未満、好ましくは1.35以上、1.40未満に制御することができる。
硬化性組成物Aは、(A1)〜(A3)及び任意の成分を配合することにより調製することができる。(A1)及び(A3)と、(A2)とを、それぞれ別々にした処方として、使用時にこれらを混合して使用してもよい。
硬化性組成物Aを、例えば、導光板又はカバーパネルの一方に塗布し、他方を重ねあわせた後、加熱することにより、硬化物層を形成することができる。塗布の方法は、特に限定されず、ディスペンシングマシン、ダイコータ、スロットコータ等のコーティング機や手動での貼り合わせが挙げられる。加熱は、30〜100℃で行うことができ、好ましくは40〜90℃であり、より好ましくは50〜80℃である。
(硬化性組成物B)
硬化性組成物として、(B1)加水分解性基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン;及び(B2)硬化触媒を含む硬化性組成物Bが挙げられる。
(B1)における加水分解性基としては、アルキコキシ基等が挙げられ、ヒドロキシ基も含むこととする。好ましくはC1〜C6アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。
(B1)のオルガノポリシロキサンは、加水分解性基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有する。−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
加水分解性基の個数は、1分子中、1個以上であることができ、反応性の点から、好ましくは2個以上が好ましく、例えば2〜20個とすることができる。
−Q−Rf基と加水分解性基は、同一のケイ素原子に結合していてもよく、それぞれ異なるケイ素原子に結合していてもよく、好ましくは異なるケイ素原子に結合している。得られる硬化物の弾性、合成のしやすさ、入手容易性の点から、加水分解性基は末端のケイ素原子に結合していることが好ましく、加水分解性基の反応性、合成のしやすさの点から、−Q−Rf基は非末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。
(B1)のオルガノポリシロキサンは、環状、分岐状、直鎖状のいずれであってもよく、得られる硬化物の弾性、合成のしやすさ、入手容易性の点から、好ましくは直鎖状である。
(B1)は、23℃における粘度として5〜1,000,000cPを有することができ、粘性、作業性の点から、好ましくは5〜500,000cPであり、より好ましくは5〜300,000cPである。
(B1)としては、式(b1):
Figure 0006490442
(式中、
1bは、独立して、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、
2bは、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)であるが、
2bのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基であり、
Xは、加水分解性基であり、
pbは、0〜3の数であり、qbは、0〜3の数であるが、pb及びqbが同時に3であることはなく、
nbは、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数である)で示される、直鎖状オルガノポリシロキサンが挙げられる。
式(b1)において、pb又はqbが同時に3であることはない。すなわち、式(1b)の両末端のケイ素原子の少なくとも一方には、少なくとも1個の加水分解性基であるXが結合している。好ましくは、pb及びqbは、0〜2であり、より好ましくは0又は1であり、さらに好ましくは0(すなわち、両末端のケイ素原子の両方に、3個の加水分解性基であるXが結合している)である。
1b及びR2bについて、C1〜C6アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル等が挙げられ、好ましくはメチルであり、C6〜C12アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル等が挙げられ、好ましくはフェニルである。中でも、メチルが好ましい。
式(b1)において、R2bのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)。−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。R2bのうち、屈折率の点から、全ケイ素原子(ただし、両末端のケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合したケイ素原子の割合は70%以上であることができ、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、また、100%であってもよい。
nbは、式(b1)について、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数であり、作業性、粘性の点から、好ましくは5〜100,000cPとする数であり、より好ましくは10〜50,000cPとする数である。
(B2)の硬化触媒は、特に限定されず、オクタン酸マンガン、オクタン酸鉄、オクタン酸亜鉛、オクタン酸スズ、デカン酸スズ、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸スズ、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジオクトアート、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズジオレアート、ジフェニルスズジアセタート、ジオクチルスズジラウラート、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズジフェノキシド、酸化ジブチルスズ、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズのような有機スズ化合物;アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムトリイソブトキシドのようなアルミニウムアルコキシド類;ジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセタト)アルミニウム、トリス(アセチルアセタト)アルミニウムのようなアルミニウムキレート化合物;チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキシドのようなチタンアルコキシド類;ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセタト)チタン、1,3−プロパンジオキシビス(エチルアセトアセタト)チタン、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、1,3−プロパンジオキシビス(アセチルアセトナト)チタンのようなチタンキレート化合物;ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、トリブトキシジルコニウムステアラートのようなジルコニウムアルコキシド類;及びトリブトキシアセチルアセトナトジルコニウムのようなジルコニウムキレート化合物が挙げられる。微量の存在で大きな触媒能を示すことから、好ましくは、有機スズ化合物、チタンアルコキシド類及びチタンキレート化合物である。
硬化性組成物Bにおける(B2)は、(B1)100質量部に対して、0.001〜20質量部であることができ、反応性、透明性、着色の抑制の点から、好ましくは0.01〜10質量部であり、より好ましくは0.01〜5質量部である。
硬化性組成物Bは、貯蔵安定性、硬化性、弾性の点から、さらに架橋剤を含んでいてもよい。架橋剤としては、加水分解性基を有するケイ素化合物、その部分加水分解縮合物が挙げられる。具体的には、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン及びそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン及びそれらの部分加水分解縮合物のような置換アルコキシ基含有化合物;メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノキシシラン及びそれらの部分加水分解縮合物のようなエノキシ基含有化合物;メチルトリス(メチルエチルケトキシマト)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシマト)シラン及びそれらの部分加水分解物のようなケトキシマト基含有化合物;メチルトリアセトキシシラン及びそれらの部分加水分解物のようなアシロキシ基含有化合物等が挙げられる。1,1,1−トリフルオロプロピルトリメトキシシランのようなフッ素置換アルコキシシランも使用することができる。
架橋剤の配合量は、特に限定されず、(B1)100質量部に対し、0.01〜20質量部であることができ、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは0.1〜5質量部である。
硬化性組成物Bは、本発明の効果を損なわない範囲で、無機フィラー(シリカ、酸化チタン、ジルコニウム等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、耐熱向上剤等を含んでいてもよい。
硬化性組成物Bは、23℃の粘度が5〜1,000,000cPであることができ、作業性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
硬化性組成物Bに含まれるオルガノポリシロキサンにおいて、シロキサン結合を形成するケイ素原子(ただし、加水分解性基が結合しているケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子の割合は30%以上が好ましく、より好ましくは40%以上であり、さらに好ましくは50%以上であり、また、100%であってもよい。これにより、屈折率を低くすることができ、例えば1.30以上、1.40未満、好ましくは1.35以上、1.40未満に制御することができる。
硬化性組成物Bは、(B1)及び(B2)及び任意の成分を配合することにより調製することができる。(B1)と、(B2)とを、それぞれ別々にした処方として、使用時にこれらを混合してもよい。
硬化性組成物Bを、例えば、導光板又はカバーパネルの一方に塗布し、他方を重ねあわせ、空気中の湿気により硬化させて、硬化物層を形成することができる。塗布の方法は、特に限定されず、ディスペンシングマシン、ダイコータ、スロットコータ等のコーティング機や手動での貼り合わせ等が挙げられる。
(硬化性組成物C)
硬化性組成物として、(C1)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン;(C2)ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基を有するオルガノポリシロキサン;及び(C3)光反応開始剤を含む硬化性組成物Cが挙げられる。
(C1)のオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有する。脂肪族不飽和基及び−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
脂肪族不飽和基の個数は、1分子中、1個以上であることができ、架橋反応性、得られる硬化物の弾性の点から、好ましくは1〜20個であり、より好ましくは、2〜10個である。
−Q−Rf基と脂肪族不飽和基は、同一のケイ素原子に結合していてもよく、それぞれ異なるケイ素原子に結合していてもよく、好ましくは異なるケイ素原子に結合している。得られる硬化物の弾性、合成のしやすさの点から、脂肪族不飽和基は末端のケイ素原子に結合していることが好ましく、架橋反応性の点から、−Q−Rf基は非末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。
(C1)のオルガノポリシロキサンは、環状、分岐状、直鎖状のいずれであってもよく、得られる硬化物の弾性、合成のしやすさ、入手容易性の点から、好ましくは直鎖状である。
(C1)は、23℃における粘度として5〜1,000,000cPを有することができ、粘性、作業性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
(C1)としては、式(c1):
Figure 0006490442
(式中、
1cは、独立して、脂肪族不飽和基、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であるが、いずれか一方は脂肪族不飽和基であり、
2cは、独立して、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、
3cは、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)であるが、
3cのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基であり、
ncは、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数である)で示される、直鎖状オルガノポリシロキサンが挙げられる。
式(c1)において、R1cのうち、少なくとも一方は脂肪族不飽和基であり、好ましくは両方が脂肪族不飽和基である。脂肪族不飽和基の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
式(c1)において、R3cのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)。−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
1c、R2c及びR3cが、C1〜C6アルキル基及びC6〜C12アリール基の場合、それらの例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
ncは、式(a2)について、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数であり、粘性、作業性の点から、好ましくは5〜100,000cPとする数であり、より好ましくは5〜50,000cPとする数である。
(C2)のオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基を有する。メルカプトアルキル基の個数は、1分子中、1個以上であることができ、架橋性を確保し、透明性への影響を抑制する点から、好ましくは2〜30個であり、より好ましくは2〜20個である。
(C2)において、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基のアルキル部分は、C1〜C6アルキル基であることができる。メルカプトアルキル基としては、メルカプトメチル、2−メルカプトエチル、3−メルカプトプロピル、4−メルカプトブチル、6−メルカプトヘキシル等が挙げられるが、合成の容易さ等の点から、メルカプトメチル、3−メルカプトプロピルが好ましく、より好ましくは3−メルカプトプロピルである。
(C2)において、ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基以外の有機基は、アルキル基、例えばC1〜C6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)、アリール基、例えばC6〜C12アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリル等)等が挙げられる。合成の容易さ等の点からアルキル基が好ましく、中でもメチル、エチル、プロピルが好ましく、より好ましくはメチルである。
(C2)は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、例えば直鎖状のものを使用できる。
(C2)は、23℃における粘度として1〜1,000cPを有することができ、相溶性の点から、好ましくは1〜700cPであり、より好ましくは1〜500cPである。
(C2)としては、式(c2):
Figure 0006490442
(式中、
4cは、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又はメルカプトアルキル基であり、
5cは、独立して、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基又はメルカプトアルキル基であり、
6cは、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又はメルカプトアルキル基であるが、
4c、R5c及びR6cのうち、少なくとも1個はメルカプトアルキル基であり、
ncは、23℃における粘度を1〜1,000cPとする数である)
式(c2)において、R4c、R5c及びR6cのうち、少なくとも1個はメルカプトアルキル基であり、架橋反応性の点から、2個以上がメルカプトアルキル基であることができ、好ましくは3個以上である。メルカプトアルキル基は末端のケイ素原子のみに結合していても(すなわち、R4c、R5cの少なくとも1個がメルカプトアルキル基であり、他はC1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、R6cは、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基である)、非末端のケイ素原子のみに結合していてもよい(すなわち、R4c及びR5cはC1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、R6cの少なくとも1個はメルカプトアルキル基であり、他はC1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基である)。メルカプト基は、末端及び非末端のケイ素原子に結合していてもよい。
4c、R5c及びR6cが、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基の場合、これらの例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
mcは、式(c2)について、23℃における粘度を1〜1,000cPとする数であり、相溶性の点から、好ましくは1〜700cPとする数であり、より好ましくは1〜500cPとする数である。
(C3)の光反応開始剤は、特に限定されず、反応性の観点から、芳香族炭化水素、アセトフェノン及びその誘導体、ベンゾフェノン及びその誘導体、o−ベンゾイル安息香酸エステル、ベンゾイン及びベンゾインエーテル並びにその誘導体、キサントン及びその誘導体、ジスルフィド化合物、キノン化合物、ハロゲン化炭化水素及びアミン類、有機過酸化物が挙げられる。例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651:BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR 1173:BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE 184:BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE 2959:BASF社製)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRGACURE 127:BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907:BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE 369:BASF社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(IRGACURE 379:BASF社製);2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(LUCIRIN TPO:BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE 819:BASF社製);1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE 01:BASF社製)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(IRGACURE OXE 02:BASF社製);オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物(IRGACURE 754:BASF社製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(DAROCUR MBF:BASF社製)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート (DAROCUR EDB:BASF社製)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EHA:BASF社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(CGI 403:BASF社製)、ベンゾイルペルオキシド、クメンペルオキシド等が挙げられる。
(C2)中のケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基の個数をSHとし、(C1)中の脂肪族不飽和基の個数をViCとしたとき、適切な硬度及び弾性を硬化物にもたせる点から、Vicに対するSHの比(SH/Vic)は、0.3〜3であることができ、得られる硬化物の弾性、銅系、貴金属系の配線部の腐食防止等の点から、好ましくは0.5〜2であり、より好ましくは0.5〜1である。
硬化性、着色抑制の点から、(C3)は、(C1)100質量部に対して、0.001〜20質量部とすることができ、好ましくは0.005〜15質量部であり、より好ましくは0.01〜10質量部である。
硬化性組成物Cは、シランカップリング剤を含むことができる。シランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリメトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリエトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが挙げられる。密着性、硬化物への影響、相溶性の点から、好ましくは、脂肪族不飽和基を有するシランカップリング剤である3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリメトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレートであり、より好ましくは3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
硬化性組成物Cは、本発明の効果を損なわない範囲で、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、無機フィラー(シリカ、酸化チタン、ジルコニウム等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、耐熱向上剤等を含んでいてもよい。
硬化性組成物Cは、23℃の粘度が5〜1,000,000cPであることができ、作業性、粘性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
硬化性組成物Cに含まれるオルガノポリシロキサンにおいて、シロキサン結合を形成するケイ素原子(ただし、脂肪族不飽和基又はメルカプトアルキル基が結合しているケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子の割合は30%以上が好ましく、より好ましくは40%であり、さらに好ましくは50%であり、また、100%であってもよい。これにより、屈折率を低くすることができ、例えば1.30以上、1.40未満、好ましくは1.35以上、1.40未満に制御することができる。
硬化性組成物Cは、(C1)〜(C3)及び任意の成分を配合することにより調製することができる。(C1)、(C2)を配合した後、(C3)及び任意の重合禁止剤を配合することが好ましい。
硬化性組成物Cを、例えば、導光板又はカバーパネルの一方に塗布し、他方を重ねあわせた後、紫外線を照射することによって硬化させ、硬化物層を形成することができる。塗布の方法は、特に限定されず、ディスペンシングマシン、ダイコータ、スロットコータ等のコーティング機や手動での貼り合わせ等が挙げられる。紫外線照射には、例えば、ウシオ電機株式会社製の高圧水銀ランプ(UV−7000)、メタルハライドランプ(MHL−250、MHL−450、MHL−150、MHL−70)、韓国:JM tech社製のメタルハライドランプ(JM−MTL 2KW)、三菱電機株式会社製の紫外線照射灯(OSBL360)、日本電池株式会社製 紫外線照射機(UD−20−2)、株式会社東芝製蛍光ランプ(FL−20BLB))、Fusion社製のHバルブ、Hプラスバルブ、Dバルブ、Qバルブ、Mバルブ等が挙げられる。照射量は、100〜20,000mJ/cmとすることができ、好ましくは500〜10,000mJ/cmであり、さらに好ましくは500〜8,000mJ/cmである。
(硬化性組成物D)
硬化性組成物として、(D1)ケイ素原子に結合する式(d):
Figure 0006490442
(式中、Rは、水素原子又はC1〜C6アルキル基であり、
は、二価の有機基である)で示される基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン及び(D2)光反応開始剤を含む硬化性組成物Dが挙げられる。
(D1)のオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合する式(d)で示される基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基を有する。−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Aで述べたとおりである。
式(d)において、Rは、水素原子又はC1〜C6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)であり、反応性の点から、好ましくは水素原子又はメチルである。Qは、二価の有機基であり、例えば、−O−及び−SiY−O−SiY−(ここで、Yは、独立して、C1〜C6アルキル基(好ましくはメチル)である)から選ばれる1個以上で中断されていてもよい、C1〜C20アルキレン基であり、好ましくはC1〜C10アルキレン基である。
−Q−Rf基と式(d)で示される基は、同一のケイ素原子に結合していてもよく、それぞれ異なるケイ素原子に結合していてもよく、好ましくは異なるケイ素原子に結合している。合成のしやすさ、得られる硬化物の弾性の点から、式(d)で示される基は末端のケイ素原子に結合していることが好ましく、架橋反応性、合成のしやすさの点から、−Q−Rf基は非末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。
(D1)は、23℃における粘度として5〜1,000,000cPを有することができ、作業性、粘性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
(D1)としては、式(d1):
Figure 0006490442
(式中、
1dは、式(d):
Figure 0006490442
(式中、Rは、水素原子又はC1〜C6アルキル基であり、
は、二価の有機基である))で示される基、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であるが、少なくとも一方は、式(d)で示される基であり、
2dは、独立して、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、
3dは、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)であるが、
3dのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基であり、
ndは、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数である)で示される、直鎖状オルガノポリシロキサンが挙げられる。
式(d1)において、R1dのうち、少なくとも一方は式(d)で示される基であり、好ましくは両方が式(d)で示される基である。式(d)で示される基の例示及び好ましい例は、上記のとおりである。
式(d1)において、R3dのうち、少なくとも1個は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)である。−Q−Rf基の例示及び好ましい例は、上記のとおりである。合成の容易さの点から、全ケイ素原子(ただし、式(d)が結合しているケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子の割合は、30%以上であることができ、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上であり、また、100%であってもよい。
1d、R2d及びR3dについて、C1〜C6アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル等が挙げられ、好ましくはメチルであり、C6〜C12アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル等が挙げられ、好ましくはフェニルである。中でも、メチルが好ましい。
ndは、式(d1)について、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数であり、作業性、粘性の点から、好ましくは5〜100,000cPとする数であり、より好ましくは5〜50,000cPとする数である。
(D2)の光反応開始剤の例示及び好ましい例は、(C3)の光反応開始剤についての記載が適用される。
硬化性、着色抑制の点から、(D2)は、(D1)100質量部に対して、0.001〜20質量部とすることができ、好ましくは0.005〜15質量部であり、より好ましくは0.01〜10質量部である。
硬化性組成物Dは、シランカップリング剤を含むことができる。シランカップリング剤の例示及び好ましい例は、硬化性組成物Cにおけるシランカップリング剤についての記載が適用される。
硬化性組成物Dは、本発明の効果を損なわない範囲で、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、無機フィラー(シリカ、酸化チタン、ジルコニウム等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、耐熱剤等を含んでいてもよい。
硬化性組成物Dは、23℃の粘度が5〜1,000,000cPであることができ、作業性、粘性の点から、好ましくは5〜100,000cPであり、より好ましくは5〜50,000cPである。
硬化性組成物Dに含まれるオルガノポリシロキサンにおいて、シロキサン結合を形成する全ケイ素原子(ただし、式(d)が結合しているケイ素原子は除く)のうち、−Q−Rf基が結合しているケイ素原子の割合は30%以上が好ましく、より好ましくは40%以上であり、さらに好ましくは50%以上であり、100%であってもよい。これにより、屈折率を低くすることができ、例えば1.30以上、1.40未満、好ましくは1.35以上、1.40未満に制御することができる。
硬化性組成物Dは、(D1)及び(D2)及び任意の成分を配合することにより調製することができる。(D1)を配合した後、(D2)及び任意の重合禁止剤を配合することが好ましい。
硬化性組成物Dを、例えば、導光板又はカバーパネルの一方に塗布し、他方を重ねあわせた後、紫外線を照射することによって硬化させ、硬化物層を形成することができる。塗布の方法は、特に限定されず、ディスペンシングマシン、ダイコータ、スロットコータ等のコーティング機や手動での貼り合わせ等が挙げられる。紫外線照射に使用される装置、照射量については、硬化性組成物Cにおける記載が適用される。
<任意の部材>
本発明のサイドライト型照明装置は、さらに反射シート:光拡散シート、指紋付着防止用ハードコート等を備えてもよい。反射シートを備える場合、反射シートは、導光板の背面に設けられることが好ましい。光拡散シートは、通常、画像表示面に設けられる。反射シートとしては、3M社製:BEF、DBEF、ESRシリーズ、光拡散シートとしては、三菱レイヨン社製:ダイヤアートY、Cシリーズ、綜研化学社製:ケミスノーシリーズ等が挙げられる。
[液晶表示装置]
本発明はまた、本発明のサイドライト型照明装置と液晶パネルを備えた液晶表示装置に関する。液晶表示装置は、本発明のサイドライト型照明装置の導光板のカバーパネルが設けられている面と反対の面に、液晶パネルを接着させることにより作製することができる。本発明のサイドライト型照明装置と液晶パネルを接着するための接着剤は、特に限定されない。本発明において、導光板とカバーパネルの硬化物層の形成に用いる硬化性組成物を用いてもよい。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明する。部、%は、他に断りのない限り、質量部、質量%を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
〔硬化性組成物の調製〕
<単位の説明>
本明細書において、各単位は、以下のとおりである。
M単位 (CHSiO1/2
単位 H(CHSiO1/2
Vi単位 (CH=CH)(CHSiO1/2
(OCH3)3単位 (CHO)SiO1/2
MA単位 [CH=C(CH)−C(=O)−O−(CH)](CHSiO1/2
D単位 (CHSiO
単位 H(CH)SiO
単位 (CH)(CFCHCH)SiO
vi単位 (CH=CH)(CH)SiO
SH単位 (SH(CH)(CHSiO
SH単位 (SH(CH)(CHSiO3/2
<硬化性組成物A>
表1−1の1欄に記載の各成分を、万能混合攪拌機により、混合、脱泡して、混合物1を調製した。2欄に記載の各成分を、万能混合攪拌機により、混合、脱泡して、混合物2調製した。得られた混合物1及び混合物2を、遠心撹拌脱泡器により、混合して、硬化性組成物Aを調製した。
物性の評価に使用した硬化物は、得られた硬化性組成物Aを、60℃、30分の条件により硬化させることにより作製した。
輝度測定用のサンプルは、以下のようにして作製した。硬化組成物Aを、ポリメタクリレート(PMMA)と防眩処理されたPETフィルムの間に、ディスペンシングマシンにより塗布し、60℃、30分の条件により硬化させて硬化物層を形成させ、三層構造の透明基板を得た。次いでこの透明基板とE−INK社製のLED付随の液晶パネル(130mm×100mm)とを、透明基板のポリメタクリレート(PMMA)側が接するようにして、OP2012(モメンティブ社製加熱硬化型シリコーン組成物)により60℃、30分間の条件下で接着して、輝度測定用のサンプルを作製した。
温度サイクル接着試験用のサンプルは、硬化組成物Aを、ガラス板(1mm厚、104mm×142mm)の表面に、テフロンスペーサーを用いて、厚みが200μmになるように、ドッグボーンの形状に塗布し、PMMA板(1mm厚、152mm×203mm)と貼り合合わせ、60℃、30分の条件により硬化させることにより作製した。
比較例A−1は、市販のアクリル系樹脂:HRJ−40(協立化学産業株式会社)であり、硬化物、輝度測定、温度サイクル接着試験を行った。
<硬化性組成物B>
表2に記載の各成分を、万能混合攪拌機により、混合、脱泡して、硬化性組成物Bを調製した。
物性の評価に使用した硬化物は、得られた硬化性組成物Bを、23℃、50%RH、7日間の条件により硬化させることにより作製した。
輝度測定用のサンプルは、以下のようにして作製した。硬化組成物Bを、ポリメタクリレート(PMMA)と防眩処理されたPETフィルムの間に、ディスペンシングマシンにより塗布し、23℃、50%RH、28日間の条件により硬化させて硬化物層を形成させ、三層構造の透明基板を得た。次いでこの透明基板とE−INK社製のLED付随の液晶パネル(130mm×100mm)とを、透明基板のポリメタクリレート(PMMA)が接するようにして、OP2012(モメンティブ社製加熱硬化型シリコーン組成物)により60℃、30分間の条件下で接着して、輝度測定用のサンプルを作製した。液晶パネルは、硬化性組成物Aで記載したものと同様である。
温度サイクル接着試験用のサンプルは、硬化組成物Bを、ガラス板(1mm厚、104mm×142mm)の表面に、テフロンスペーサーを用いて、厚みが200μmになるように、ドッグボーンの形状に塗布し、PMMA板(1mm厚、152mm×203mm)と貼り合合わせ、23℃、50%RH、28日間の条件により硬化させることにより作製した。
<硬化性組成物C>
表3に記載の各成分を、万能混合攪拌機により、混合、脱泡して、硬化性組成物Cを調製した。
物性の評価に使用した硬化物は、得られた硬化性組成物Cを、ウシオ電機製 メタルハライドランプ(UVL−4001M3−N1))を用いて、照射エネルギー:5000mJ/cmの条件により硬化させることにより作製した。
輝度測定用のサンプルは、以下のようにして作製した。硬化組成物Cを、ポリメタクリレート(PMMA)と防眩処理されたPETフィルムの間に、ディスペンシングマシンにより塗布し、FUSION社製 Vバルブランプを用いて、照射エネルギー:5000mJ/cmの条件により硬化させて硬化物層を形成させ、三層構造の透明基板を得た。次いでこの透明基板とE−INK社製のLED付随の液晶パネル(130mm×100mm)とを、透明基板のポリメタクリレート(PMMA)が接するようにして、OP2012(モメンティブ社製加熱硬化型シリコーン組成物)により60℃、30分間の条件下で接着して、輝度測定用のサンプルを作製した。液晶パネルは、硬化性組成物Aで記載したものと同様である。
温度サイクル接着試験用のサンプルは、硬化組成物Cを、ガラス板(1mm厚、104mm×142mm)の表面に、テフロンスペーサーを用いて、厚みが200μmになるように、ドッグボーンの形状に塗布し、PMMA板(1mm厚、152mm×203mm)と貼り合わせ、ウシオ電機製 メタルハライドランプ(UVL−4001M3−N1))を用いて、照射エネルギー:5000mJ/cmの条件により硬化させることにより作製した。
<硬化性組成物D>
表4に記載の各成分を、万能混合攪拌機により、混合して、硬化性組成物Dを調製した。
物性の評価に使用した硬化物は、得られた硬化性組成物Dを、ディスペンシングマシンにより塗布し、ウシオ電機製 メタルハライドランプ(UVL−4001M3−N1))を用いて、照射エネルギー:5000mJ/cmの条件により硬化させることにより作製した。
輝度測定用のサンプルは、以下のようにして作製した。硬化組成物Dを、ポリメタクリレート(PMMA)と防眩処理されたPETフィルムの間に、ディスペンシングマシンにより塗布し、FUSION社製 Vバルブランプを用いて、照射エネルギー:5000mJ/cmの条件により硬化させて硬化物層を形成させ、三層構造の透明基板を得た。次いでこの透明基板とE−INK社製のLED付随の液晶パネル(130mm×100mm)モジュールとを、透明基板のポリメタクリレート(PMMA)が接するようにして、OP2012(モメンティブ社製加熱硬化型シリコーン組成物)により60℃、30分間の条件下で接着して、輝度測定用のサンプルを作製した。液晶パネルは、硬化性組成物Aで記載したものと同様である。
温度サイクル接着試験用のサンプルは、硬化組成物Dを、ガラス板(1mm厚、104mm×142mm)の表面に、テフロンスペーサーを用いて、厚みが200μmになるように、ドッグボーンの形状に塗布し、PMMA板(1mm厚、152mm×203mm)と貼り合わせ、ウシオ電機製 メタルハライドランプ(UVL−4001M3−N1)を用いて、照射エネルギー:5000mJ/cmの条件により硬化させることにより作製した。
硬化性組成物等の評価は、以下のように行った。
〔物性の評価条件〕
(1)相溶性
各組成物を調製した後の外観を目視で評価した。
(2)粘度
回転粘度計(ビスメトロン VDA−L)(芝浦システム株式会社製)を使用して、400cP以下の範囲は、No.2ローターを使用し、400cP超〜1500cPの範囲は、No.3ローターを使用し、1500cP超の範囲は、No.4ローターを使用し、所定の回転数で、23℃における粘度を測定した。
(3)硬化物のE硬度
JIS K 6253 Eに準拠し、DUROMETER HARDNESS TYPE E(ASKER製)にて、23℃における硬化物のE硬度を測定した。
(4)針入度
JIS J 2220に準拠し、円錐状金属を用い、尖った方を上方から硬化物に乗せて、円錐が入り込む深さを測定した。
(5)曇り及びイエローインデックス(YI)
硬化物を、温度85℃、湿度85%の条件下で500時間保管した後、23℃、湿度50%の状態に戻した。保管前・保管後の硬化物について、JIS K 7105に準拠し、ヘーズメータNDH5000(日本電色工業株式会社製)により曇りを測定した。また、分光測式計((株)ミノルタ製CM−3500d)によりイエローインデックスを測定した。
(6)輝度
輝度測定用のサンプルについて、光を遮断した暗所にて、輝度測定用に作製したパネルサンプルの透明基板側が、10cmの距離で分光輝度計(ミノルタ社製CS−2000)と向いあうように配置して、液晶モジュールのLEDを発光させて、輝度を測定した。
(7)屈折率
硬化性組成物の硬化物について、アッベ屈折計(NAR-1T SOLID)により屈折率を測定した。
(8)温度サイクル接着試験
温度サイクル接着試験用のサンプルについて、23℃で1時間放置、次いで85℃に加熱し、その温度で6時間放置した後、23℃の状態に戻すことを1サイクルとして、3サイクル繰り返した(機器名:エスペック株式会社製小型環境試験機 SU-661)。
各サイクル後、23℃の状態に戻した状態における硬化物及びPMMA、ガラスの状態を光学顕微鏡(10倍)で観察した。
−クラックなしの場合を「優良」、
−微細のもの数個の場合を「良好」、
−クラック確認の場合を「不良」
とした。
Figure 0006490442

Figure 0006490442

Figure 0006490442

Figure 0006490442

Figure 0006490442

Figure 0006490442
Figure 0006490442
Figure 0006490442
Figure 0006490442
本発明によれば、高輝度のサイドライト型照明装置が提供される。

Claims (6)

  1. 導光板、導光板の側面に設けられた光源、導光板の前面に設けられたカバーパネル、及び導光板とカバーパネルとの間の硬化物層を備えたサイドライト型照明装置であって、
    硬化物層が、導光板と接しており、
    硬化物層が、(A1)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン;(A2)ケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)及びケイ素原子に結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン;及び(A3)白金系触媒を含む硬化性組成物から形成される、サイドライト型照明装置。
  2. 導光板、導光板の側面に設けられた光源、導光板の前面に設けられたカバーパネル、及び導光板とカバーパネルとの間の硬化物層を備えたサイドライト型照明装置であって、
    硬化物層が、導光板と接しており、
    硬化物層が、(B1)式(b1):
    Figure 0006490442

    (式中、
    1b は、独立して、C1〜C6アルキル基又はC6〜C12アリール基であり、
    2b は、独立して、C1〜C6アルキル基、C6〜C12アリール基又は−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)であるが、
    2b のうち、少なくとも1個は−Q−Rf基であり、
    Xは、加水分解性基であり、
    pbは、0〜3の数であり、qbは、0〜3の数であるが、pb及びqbが同時に3であることはなく、
    nbは、23℃における粘度を5〜1,000,000cPとする数である)で示される、直鎖状オルガノポリシロキサン並びに(B2)カルボン酸金属塩;有機スズ化合物;アルミニウムアルコキシド類;アルミニウムキレート化合物;チタンアルコキシド類;チタンキレート化合物;ジルコニウムアルコキシド類;及びジルコニウムキレート化合物から選ばれる硬化触媒を含む硬化性組成物から形成される、サイドライト型照明装置。
  3. 導光板、導光板の側面に設けられた光源、導光板の前面に設けられたカバーパネル、及び導光板とカバーパネルとの間の硬化物層を備えたサイドライト型照明装置であって、
    硬化物層が、導光板と接しており、
    硬化物層が、(C1)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン;(C2)ケイ素原子に結合するメルカプトアルキル基を有するオルガノポリシロキサン;及び(C3)光反応開始剤を含む硬化性組成物から形成される、サイドライト型照明装置。
  4. 導光板、導光板の側面に設けられた光源、導光板の前面に設けられたカバーパネル、及び導光板とカバーパネルとの間の硬化物層を備えたサイドライト型照明装置であって、
    硬化物層が、導光板と接しており、
    硬化物層が、(D1)ケイ素原子に結合する式(d):
    Figure 0006490442

    (式中、Rは、水素原子又はC1〜C6アルキル基であり、
    は、二価の有機基である)で示される基及びケイ素原子に結合する−Q−Rf基(ここで、Qは、二価の炭化水素基であり、Rfは、炭素原子数1〜12のパーフルオロアルキル基である)を有するオルガノポリシロキサン及び(D2)光反応開始剤を含む硬化性組成物から形成される、サイドライト型照明装置。
  5. カバーパネルが、ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹脂、ガラス又はそれらの複合材料である、請求項1〜のいずれか1項記載のサイドライト型照明装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載のサイドライト型照明装置と液晶パネルを備えた液晶表示装置。
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