JP6489109B2 - 溶融金属の攪拌方法、攪拌装置、脱硫方法および脱硫装置 - Google Patents
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本発明は上記の課題に鑑みてなされてものであり、溶融金属の攪拌能力を安定的に高めることができる溶融金属の攪拌方法および攪拌装置、または攪拌能力を安定的に高めることで脱硫処理における反応効率を安定的に高めることができる溶融金属の脱硫方法および脱硫装置を提供することを目的としている。
本発明者らは、機械攪拌式脱硫装置における溶銑の脱硫処理方法において、攪拌能力を高め、溶銑とCaO系脱硫剤との反応効率を高める方法について検討を重ねた結果、溶銑に浸漬させる攪拌部に、後述する吸入口と吐出口とを設けることにより、より多くのエネルギーを溶銑に与えられることを見出した。以下に検討内容の詳細を示す。
本発明者らは、図1〜図4に示す実機を模した攪拌装置1を用いて水モデル実験を行い、攪拌部の形状の違いによる攪拌挙動の違いを確認した。図1に示すように、攪拌装置1は、円筒容器2と、回転軸3と、回転用モータ4と、回転数制御盤5と、トルク計6と、攪拌部7とを備える。
本発明は、上記の水モデル実験等の検討結果に基づいてなされたものであり、以下、本発明の一実施形態に係る溶融金属の脱硫装置14の構成について説明する。本実施形態に係る溶融金属の脱硫装置14は、溶融金属である溶銑15から硫黄成分を除去する精錬装置であり、溶銑15を攪拌させる攪拌装置でもある。脱硫装置14は、図8に示すように、回転軸3と、攪拌部7である回転体7bと、容器16と、台車17と、投入シュート18とを備える。
さらに、脱硫装置14は、不図示の昇降装置や回転装置、集塵フード、排気ダクト、集塵器等の設備を有する。昇降装置は、回転軸3を高さ方向に昇降させる。回転装置は、回転軸3を回転軸3の長手方向の軸を中心に回転させることで、回転軸3および回転体7bを所定の回転数で回転させる。集塵フードは、容器16の上方に、容器16の高さ方向上端の開口部を覆って設けられる。集塵器は、処理中の排ガスやダストを、集塵フードを貫通して設けられた排気ダクトを介して吸引する。
上記構成の脱硫装置14では、以下の攪拌方法および脱硫方法を用いて溶銑15の脱硫処理が行われる。まず、溶銑15が収容された容器16が台車17に載せられる。次いで、容器16と回転軸3とが同心となる位置まで、台車17が移動する。さらに、昇降装置によって、回転体7bが所定の浸漬深さhとなるまで、回転軸3および回転体7bが降下し、溶銑15に浸漬する。その後、回転装置によって、回転軸3および回転体7bが回転することで、溶銑15が攪拌される。次いで、回転体7bによって攪拌されている溶銑15に、投入シュート18を介してCaO系脱硫剤19や使用済み耐火物等の副原料が投入される。さらに、回転体7bによる攪拌が所定時間行われることで、脱硫処理が完了する。
このような脱硫方法において、本実施形態では、回転体7bで溶銑15を攪拌する際に、攪拌能力を高めるため、(3)式を満たす条件で攪拌が行われることが好ましい。
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例または実施形態も網羅すると解すべきである
さらに、上記実施形態では、回転体7bは、回転軸3の下端と穴状の接続部9とが接続されることで回転軸3に固定されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、回転体7bは、回転軸3の下端と上端との間に接続されることで回転軸3に固定されてもよい。この際、回転体7bは、孔状の接続部9を有し、回転軸3の下端側が回転体7bの下面から突出した状態で、回転軸3に固定されてもよい。
(1)本発明の一態様に係る溶融金属の攪拌方法は、溶融金属を収容する容器16の高さ方向に延在して配され、高さ方向の自身の軸を中心に回転可能に設けられる回転軸3と、回転軸3の延在する方向の下端または下端と上端との間に回転軸3と同心に接続され、回転軸3の回転によって回転し、吸入口12と、吸入口12と内部で連通し、回転軸3が回転する軸に対して吸入口12よりも外側に設けられる吐出口13a〜13hとを表面に有する回転体7bとを備える攪拌装置(例えば、脱硫装置14)を用いて、容器16に収容された溶融金属に回転体7bを浸漬させ、回転軸3を回転することで回転体7bを回転させて溶融金属を攪拌する。
さらに、上記構成によれば、攪拌部7である回転体7bの挿入位置を偏心させなくても、攪拌能力を高めることができる。このため、特許文献2に記載の方法に比べ、容器16を精度よく設置する必要がなくなり、攪拌能力を安定的に高めることができる。
上記構成によれば、簡易な構成で攪拌能力の向上効果を得ることができるようになる。また、吸入口12を回転体7bの上面に設ける構成においては、浴面近傍の溶融金属や浴面に浮かぶ副原料に対して、吸入口12へと向かう流れが生じるため、副原料の巻き込みの促進を図ることができる。
(3)上記(1)または(2)の構成において、攪拌装置を(3)式の条件で用いる。
上記構成によれば、溶融金属浴面の渦の凹み深さHを回転体7bの浸漬深さhよりも大きくすることができるようになるため、攪拌能力をより高めることができる。
上記構成によれば、上記(1)の構成と同様な効果を得ることができる。
上記構成によれば、溶融金属浴面の渦の凹み深さHを回転体7bの浸漬深さhよりも大きくすることができるようになるため、攪拌能力をより高めることができる。
(7)本発明の一態様に係る溶融金属の脱硫装置14は、溶融金属を収容する容器16の高さ方向に延在して配され、高さ方向の自身の軸を中心に回転可能に設けられる回転軸3と、回転軸3の延在する方向の下端に回転軸3と同心に接続され、回転軸3の回転によって回転し、吸入口12と、吸入口12と内部で連通し、回転軸3が回転する軸に対して吸入口12よりも外側に設けられる吐出口13a〜13hとを表面に有する回転体7bと、容器16に収容された溶融金属にCaO系脱硫剤19を投入する投入手段(例えば、投入シュート18)とを備える。
上記構成によれば、上記(5)と同様な効果を得ることができる。
2 円筒容器
3 回転軸
4 回転用モータ
5 回転数制御盤
6 トルク計
7 攪拌部
7a インペラ
7b 回転体
8 水
9 接続部
10 羽根
11 接続部
12 吸入口
13a〜13h 吐出口
14 脱硫装置
15 溶銑
16 容器
17 台車
18 投入シュート
19 CaO系脱硫剤
Claims (7)
- 溶融金属を収容する容器の高さ方向に延在して配され、前記高さ方向の自身の軸を中心に回転可能に設けられる回転軸と、
前記回転軸の延在する方向の下端または下端と上端との間に前記回転軸と同心に接続され、前記回転軸の回転によって回転し、吸入口と、前記吸入口と内部で連通し、前記回転軸が回転する軸に対して前記吸入口よりも外側に設けられる吐出口とを表面に有する回転体と
を備える攪拌装置を用いて、
前記容器に収容された溶融金属に前記回転体を浸漬させ、前記回転軸を回転させ、前記回転体を回転させることで、前記吸入口から前記溶融金属を前記回転体の内部に吸入させ、吸入された前記溶融金属に遠心力を働かせて前記吐出口から吐出させて前記溶融金属を攪拌し、
前記吸入口は、前記高さ方向に対向する前記回転体の上面または下面に、前記回転軸と前記回転体との接続部を中心に環状に形成されることを特徴とする溶融金属の攪拌方法。 - 前記吐出口が前記回転体の前記上面と前記下面との間の側面に設けられた前記攪拌装置を用いることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属の攪拌方法。
- 溶融金属を収容する容器の高さ方向に延在して配され、前記高さ方向の自身の軸を中心に回転可能に設けられる回転軸と、
前記回転軸の延在する方向の下端または下端と上端との間に前記回転軸と同心に接続され、前記回転軸の回転によって回転し、吸入口と、前記吸入口と内部で連通し、前記回転軸が回転する軸に対して前記吸入口よりも外側に設けられる吐出口とを表面に有する回転体と
を備え、
前記吸入口は、前記容器に収容された前記溶融金属を吸入し、
前記吐出口は、前記吸入口から吸引された前記溶融金属を吐出し、
前記吸入口は、前記高さ方向に対向する前記回転体の上面または下面に、前記回転軸と前記回転体との接続部を中心に環状に形成されることを特徴とする溶融金属の攪拌装置。 - 溶銑を収容する容器の高さ方向に延在して配され、前記高さ方向の自身の軸を中心に回転可能に設けられる回転軸と、
前記回転軸の延在する方向の下端または下端と上端との間に前記回転軸と同心に接続され、前記回転軸の回転によって回転し、吸入口と、前記吸入口と内部で連通し、前記回転軸が回転する軸に対して前記吸入口よりも外側に設けられる吐出口とを表面に有する回転体とを備える攪拌装置を用いて、
前記容器に収容された前記溶銑に前記回転体を浸漬させ、前記回転軸を回転させ、前記回転体を回転させることで、前記吸入口から前記溶銑を前記回転体の内部に吸入させ、吸入された前記溶銑に遠心力を働かせて前記吐出口から吐出させて前記溶銑を攪拌し、
前記攪拌装置を用いた前記溶銑の攪拌中に、前記溶銑にCaO系脱硫剤を投入し、
前記吸入口は、前記高さ方向に対向する前記回転体の上面または下面に、前記回転軸と前記回転体との接続部を中心に環状に形成されることを特徴とする溶銑の脱硫方法。 - 溶銑を収容する容器の高さ方向に延在して配され、前記高さ方向の自身の軸を中心に回転可能に設けられる回転軸と、
前記回転軸の延在する方向の下端または下端と上端との間に前記回転軸と同心に接続され、前記回転軸の回転によって回転し、吸入口と、前記吸入口と内部で連通し、前記回転軸が回転する軸に対して前記吸入口よりも外側に設けられる吐出口とを表面に有する回転体と、
前記容器に収容された前記溶銑にCaO系脱硫剤を投入する投入手段と
を備え、
前記吸入口は、前記容器に収容された前記溶銑を吸入し、
前記吐出口は、前記吸入口から吸引された前記溶銑を吐出し、
前記吸入口は、前記高さ方向に対向する前記回転体の上面または下面に、前記回転軸と前記回転体との接続部を中心に環状に形成されることを特徴とする溶銑の脱硫装置。
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