以下に図面を参照して、本発明にかかる発表支援プログラム、発表支援方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(発表支援方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかる発表支援方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、課題に対する意見の発表を支援するコンピュータである。例えば、情報処理装置101は、サーバであってもよく、PC(パーソナル・コンピュータ)、ノートPC、タブレット型PCなどであってもよい。
また、情報処理装置101は、ネットワークを介して接続される複数の端末装置T(図1の例では、端末装置T1〜T4)と通信可能である。端末装置T1〜T4は、課題に対する意見の入力を受け付けるコンピュータである。例えば、端末装置T1〜T4は、PC、ノートPC、タブレット型PCなどである。
課題は、題目や主題である。課題は、出題者から回答者に与えられる。出題者は、例えば、学校における教師や、企業における管理職(プロジェクトチームの責任者など)である。また、回答者は、例えば、学校における生徒や、企業におけるプロジェクトチームのメンバなどである。
ここでは一例として、出題者を「教師」とし、回答者を「生徒」とする。また、情報処理装置101から端末装置T1〜T4に課題を送信し、各端末装置T1〜T4で生徒が課題に対する意見を入力欄に入力して情報処理装置101に返信し、教師が意見をまとめてスクリーンなどに表示して、生徒に意見を発表させるような授業を想定する。
このような授業では、教師は、生徒の発表を聞いて、生徒の伝える能力などを評価する。ところが、生徒には得意・不得意の教科があり、不得意な教科であれば自分の意見を発表したがるようなケースは少なく、その教科においては、自分の考えをどのようにまとめて相手に伝えるのかといった、生徒の伝える能力を評価することができない場合がある。
そこで、本実施の形態では、不得意な教科であっても、生徒に自分の意見に自信を持たせ、生徒の自発的な発表を促す発表支援方法について説明する。以下、情報処理装置101の発表支援処理例について説明する。
(1)情報処理装置101は、課題が与えられた複数の利用者それぞれの端末装置T1〜T4に表示させた入力欄に入力された、課題に対する意見内容を取得する。図1の例では、複数の利用者は、教師から課題が与えられた生徒A〜Dである。具体的には、例えば、情報処理装置101は、各端末装置T1〜T4から課題に対する意見内容を含む回答結果を受信することにより、各生徒A〜Dの課題に対する意見内容を取得する。
(2)情報処理装置101は、取得した課題に対する意見内容に基づいて、複数の利用者のうち、発表者候補の利用者と意見内容が類似する他の利用者を検出する。ここで、発表者候補の利用者とは、課題に対する意見の発表者の候補となる利用者である。複数の利用者のうち、どの利用者を発表者候補とするのかは任意に設定可能である。
例えば、課題に対応する特定の分野が不得意な利用者を、発表者候補の利用者として設定することにしてもよい。また、例えば、普段あまり発表しない利用者を、発表者候補の利用者として設定することにしてもよい。また、全ての利用者を、発表者候補の利用者として設定することにしてもよい。
図1の例では、課題に対する教科が不得意な生徒Aを、発表者候補の利用者として設定する場合を例に挙げて説明する。この場合、情報処理装置101は、例えば、既存の形態素解析や構文解析などを利用して、発表者候補の生徒Aの意見内容と他の生徒B〜Dの意見内容とをそれぞれ比較することにより、発表者候補の生徒Aの意見と他の生徒B〜Dの意見との類似度をそれぞれ算出する。
そして、情報処理装置101は、例えば、算出した類似度が閾値以上となる他の生徒の意見を検出する。これにより、発表者候補の生徒と意見内容が類似する他の生徒を検出することができる。図1の例では、発表者候補の生徒Aと意見内容が類似する他の生徒として、生徒Cが検出された場合を想定する。
(3)情報処理装置101は、他の利用者を検出した場合に、発表者候補の利用者の端末装置Tに発表支援情報を送信する。ここで、発表支援情報は、他の意見と意見内容が類似していることを示す情報、すなわち、他の利用者と意見内容が類似していることを示す情報である。発表支援情報には、例えば、発表者候補の利用者と意見内容が類似する他の利用者の名前が含まれていてもよい。
図1の例では、情報処理装置101は、発表者候補の生徒Aの端末装置T1に、生徒Cと意見内容が類似していることを示す発表支援情報110を送信する。この結果、端末装置T1に発表支援情報110が表示され、発表者候補の生徒Aは、課題に対する自分の意見内容が生徒Cと類似していることを知ることができる。
このように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、生徒A〜Dのうち、発表者候補の生徒Aと意見内容が類似する他の生徒Cを検出することができる。また、情報処理装置101によれば、発表者候補の生徒Aの端末装置T1に、他の生徒Cと意見内容が類似していることを示す発表支援情報110を送信することができる。
これにより、発表者候補の生徒Aに対して、他の生徒Cと意見内容が類似していることを知らせることができる。また、発表者候補の生徒Aは、他の生徒Cと意見内容が類似していることを知ることで、自分の意見に自信が持てるようになり、自発的に発表しやすくなる。
(教育支援システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を教育支援システム200の教師端末201に適用した場合について説明する。
図2は、教育支援システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、教育支援システム200は、教師端末201と、電子黒板202と、生徒端末T1〜Tnと、を含む構成である。教育支援システム200において、教師端末201、電子黒板202および生徒端末T1〜Tnは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
ここで、教師端末201は、教師が使用するコンピュータであり、生徒DB(データベース)220、課題DB230、意見DB240および自信フラグDB250を有する。教師端末201は、例えば、PC、ノートPC、タブレット型PCなどである。各種DB220,230,240,250の記憶内容については、図4〜図7を用いて後述する。
電子黒板202は、ディスプレイを有し、教師端末201の表示制御に従って、各種画面(例えば、後述の図11に示す生徒用マトリクス画面1100)を表示可能なコンピュータである。電子黒板202は、例えば、教室内の各生徒から見える位置に設置される。
生徒端末T1〜Tnは、生徒が使用するコンピュータである。生徒端末T1〜Tnは、例えば、タブレット型PC、PC、ノートPCなどである。生徒端末T1〜Tnは、図1に示した端末装置T1〜T4に対応する。以下の説明では、生徒端末T1〜Tnのうちの任意の生徒端末を「生徒端末Ti」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。
(教師端末201等のハードウェア構成例)
つぎに、図2に示した教師端末201、電子黒板202および生徒端末Ti(ここでは、単に「教師端末201等」と称する)のハードウェア構成例について説明する。
図3は、教師端末201等のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、教師端末201等は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、I/F(Interface)305と、ディスプレイ306と、入力装置307と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、教師端末201等の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部装置に接続される。そして、I/F305は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。ネットワーク210は、例えば、LAN、WAN、インターネットなどである。
ディスプレイ306は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ306は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
入力装置307は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置307は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
なお、教師端末201等は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ303やディスク304を有さないことにしてもよい。また、教師端末201等は、上述した構成部のほか、例えば、SSD(Solid State Drive)、スキャナ、プリンタなどを有することにしてもよい。
(各種DB220,230,240,250の記憶内容)
つぎに、図4〜図7を用いて、各種DB220,230,240,250の記憶内容について説明する。各種DB220,230,240,250は、例えば、図3に示した教師端末201のメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
図4は、生徒DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、生徒DB220は、生徒ID、生徒名およびIPアドレスのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、生徒情報400−1〜400−8をレコードとして記憶する。
ここで、生徒ID(identification)は、生徒を識別する識別子である。生徒名は、生徒の氏名である。IP(Internet Protocol)アドレスは、生徒が使用する生徒端末Tiを識別する識別子である。例えば、生徒情報400−1は、生徒S1の生徒名「田中×××」とIPアドレス「XXX.YYY.ZZ1」とを示す。
図5は、課題DB230の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、課題DB230は、課題ID、課題内容、回答制限時間(分)および教科のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、課題情報500−1〜500−4をレコードとして記憶する。
ここで、課題IDは、教師から生徒に与えられる課題を識別する識別子である。課題内容は、課題の内容である。回答制限時間(分)は、生徒に課題を与えてから回答を受け付けるまでの制限時間である。回答制限時間(分)は、課題の難易度などに応じて適宜設定される。
教科は、課題に対応する分野を区別するものである。教科としては、例えば、国語、数学、社会、理科などがある。例えば、課題情報500−1は、課題K1の課題内容「瓦礫受け入れについてどう思うか?」と回答制限時間「30分」と教科「社会」とを示す。
図6は、意見DB240の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、意見DB240は、課題ID、生徒ID、賛否および提出意見のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、意見情報600−1〜600−8をレコードとして記憶する。
ここで、課題IDは、課題を識別する識別子である。生徒IDは、生徒を識別する識別子である。賛否は、課題で問われたことについて、生徒が賛成であるか反対であるかを示す。提出意見は、課題に対する生徒の意見内容である。例えば、意見情報600−1は、課題K1に対する生徒S1の賛否「賛成」と提出意見「瓦礫を受け入れるために、場所の確保に工夫ができないか?」とを示す。
図7は、自信フラグDB250の記憶内容の一例を示す説明図である。図7において、自信フラグDB250は、生徒ID、国語、数学、社会および理科のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、自信フラグ情報700−1〜700−8をレコードとして記憶する。
ここで、生徒IDは、生徒を識別する識別子である。国語は、教科「国語」についての自信フラグを示す。自信フラグとは、ある教科について、生徒が得意であるか不得意であるかを示すフラグである。自信フラグには、得意な場合に「1」が設定され、不得意な場合に「2」が設定される。なお、自信フラグは、得意、不得意のどちらでもない場合は未設定となる。
数学は、教科「数学」についての自信フラグを示す。社会は、教科「社会」についての自信フラグを示す。理科は、教科「理科」についての自信フラグを示す。例えば、自信フラグ情報700−1は、生徒S1の教科「国語」についての自信フラグ「2」と教科「社会」についての自信フラグ「1」とを示す。
(課題選択画面800の画面例)
つぎに、教師端末201のディスプレイ306に表示される課題選択画面800の画面例について説明する。以下の説明では、教師端末201の各種画面に表示される項目やボタンをユーザが選択する操作として、クリック操作を行う場合を例に挙げて説明する。
図8は、課題選択画面800の画面例を示す説明図である。図8において、課題選択画面800は、生徒に検討させたい課題の選択を受け付ける画面である。
課題選択画面800において、入力装置307(図3参照)を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン801〜803のいずれかをクリックすると、生徒に検討させたい課題を選択することができる。図8の例では、選択ボタン801がクリックされて、課題K1が選択されている。
また、課題選択画面800において、課題送信ボタン804をクリックすると、選択された課題の情報(例えば、課題K1の課題内容)を、教師端末201から生徒端末T1〜Tnに送信することができる。この結果、例えば、後述の図9に示すような回答画面900が、生徒端末T1〜Tnのディスプレイ306に表示される。
なお、課題選択画面800において、キャンセルボタン805をクリックすると、課題選択画面800の表示を終了させることができる。
(回答画面900の画面例)
つぎに、生徒端末Tiのディスプレイ306に表示される回答画面900の画面例について説明する。以下の説明では、生徒端末Tiの各種画面に表示される項目やボタンをユーザが選択する操作として、タップ操作を行う場合を例に挙げて説明する。
図9は、回答画面900の画面例を示す説明図である。図9において、回答画面900は、教師から与えられた課題に対する意見内容の入力を受け付ける画面である。図9の例では、回答画面900には、課題K1の課題内容「瓦礫受け入れについてどう思うか?」が表示されている。
回答画面900において、入力装置307(図3参照)を用いたユーザの操作入力により、チェックボックス901,902のいずれかをタップすると、課題で問われたことについて、賛成であるか反対であるかを選択することができる。図9の例では、チェックボックス901がタップされた状態となっている。
また、回答画面900において、意見欄903をタップすると、課題に対する意見内容を入力することができる。図9の例では、課題に対する意見内容が意見欄903に入力されていない未入力の状態である。なお、回答画面900において、意見クリアボタン904をタップすると、意見欄903に入力された内容をクリアすることができる。
また、回答画面900において、送信ボタン905をタップすると、生徒端末Tiから教師端末201に回答結果を送信することができる。回答結果には、例えば、課題で問われたことについての賛否の選択結果と、意見欄903に入力された意見内容と、が含まれる。
この結果、例えば、後述の図10に示すような教師用マトリクス画面1000が、教師端末201のディスプレイ306に表示される。また、生徒端末Tiから教師端末201に回答結果が送信されると、生徒端末Tiのディスプレイ306には、例えば、課題で問われたことについての賛否の選択結果と、意見欄903に入力された意見内容とが表示される。
(教師用マトリクス画面1000の画面例)
つぎに、教師端末201のディスプレイ306に表示される教師用マトリクス画面1000の画面例について説明する。
図10は、教師用マトリクス画面1000の画面例を示す説明図(その1)である。図10において、教師用マトリクス画面1000は、教師から与えられた課題に対する生徒の意見内容を表示する画面である。図10の例では、課題K1に対する生徒の意見内容1001〜1008が表示されている。
例えば、意見内容1001は、課題K1に対する生徒S1の賛否「賛成」と提出意見「瓦礫を受け入れるために、場所の確保に工夫ができないか?」と生徒名「田中」とを示している。ただし、図10の例では、生徒名として名字のみ表示されている。
教師用マトリクス画面1000において、指名生徒候補表示ボタン1010をクリックすると、例えば、後述の図13に示すような指名生徒候補画面1300を、教師用マトリクス画面1000に重畳表示あるいは並列表示することができる。
また、教師用マトリクス画面1000において、電子黒板表示ボタン1020をクリックすると、例えば、後述の図11に示すような生徒用マトリクス画面1100を、電子黒板202のディスプレイ306に表示することができる。
また、教師用マトリクス画面1000において、意見内容1001〜1008のいずれかをクリックすると、課題K1に対する意見の発表者を選択することができるようにしてもよい。この際、教師は、例えば、発表者の選択操作に合わせて、課題K1に対する意見の発表者を口頭で指名する。
ただし、教師端末201は、教師用マトリクス画面1000において発表者として選択された生徒の端末装置Tiに、課題K1に対する意見の発表者として指名されたことを示す情報を送信することにしてもよい。また、教師用マトリクス画面1000において、終了ボタン1030をクリックすると、教師用マトリクス画面1000の表示を終了することができる。
なお、教師用マトリクス画面1000の表示内容は、例えば、教師端末201が生徒端末Tiから回答結果を受信すると、その都度更新される。また、教師用マトリクス画面1000において、各生徒の意見内容の表示位置は、例えば、各生徒の座席位置などに応じて予め設定されている。
(生徒用マトリクス画面1100の画面例)
つぎに、電子黒板202のディスプレイ306に表示される生徒用マトリクス画面1100の画面例について説明する。
図11は、生徒用マトリクス画面1100の画面例を示す説明図である。図11において、生徒用マトリクス画面1100は、教師から与えられた課題に対する生徒の意見内容を表示する画面である。図11の例では、課題K1に対する生徒の意見内容1101〜1108が表示されている。
意見内容1101〜1108は、図10に示した教師用マトリクス画面1000に表示された意見内容1001〜1008と同一内容である。生徒用マトリクス画面1100によれば、各生徒は、課題K1に対する他の生徒の意見内容を確認することができる。
(教師端末201の機能的構成例)
図12は、教師端末201の機能的構成例を示すブロック図である。図12において、教師端末201は、受付部1201と、表示制御部1202と、抽出部1203と、送信部1204と、受信部1205と、検出部1206と、を含む構成である。受付部1201〜検出部1206は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。
受付部1201は、課題選択画面800(図8参照)の表示要求を受け付ける。具体的には、例えば、受付部1201は、教師端末201の入力装置307を用いたユーザの操作入力により、課題選択画面800の表示要求を受け付ける。また、受付部1201は、例えば、ネットワーク210(図2参照)を介して、外部装置から課題選択画面800の表示要求を受け付けることにしてもよい。
表示制御部1202は、教師端末201のディスプレイ306に課題選択画面800を表示する。具体的には、例えば、表示制御部1202は、課題選択画面800の表示要求を受け付けたことに応じて、課題DB230(図5参照)を参照して、課題選択画面800の画面情報を生成することにより、ディスプレイ306に課題選択画面800を表示する。
これにより、教師端末201のディスプレイ306に、生徒に検討させたい課題を選択可能な課題選択画面800を表示することができる。
受付部1201は、生徒に検討させたい課題の課題IDの選択を受け付ける。具体的には、例えば、受付部1201は、課題選択画面800において、ユーザの操作入力により、課題IDの選択を受け付ける。また、受付部1201は、例えば、ネットワーク210を介して、外部装置から課題IDの選択を受け付けることにしてもよい。
以下の説明では、選択を受け付けた課題IDに対応する課題を「課題K」と表記する場合がある。
抽出部1203は、課題Kの課題情報を課題DB230(図5参照)から抽出する。具体的には、例えば、抽出部1203は、課題IDの選択を受け付けたことに応じて、選択された課題IDに対応する課題情報を課題DB230から抽出する。一例として、課題ID「K1」が選択された場合を例に挙げると、課題DB230から課題ID「K1」に対応する課題情報500−1が抽出される。
表示制御部1202は、生徒端末T1〜Tnのディスプレイ306に回答画面900(図9参照)を表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部1202は、課題選択画面800において課題送信ボタン804がクリックされたことに応じて、生徒DB220(図4参照)を参照して、生徒端末T1〜TnのIPアドレスを特定する。そして、表示制御部1202は、送信部1204を制御して、抽出された課題情報を生徒端末T1〜TnのIPアドレス宛にそれぞれ送信する。
これにより、生徒端末T1〜Tnのディスプレイ306に、教師から与えられた課題Kに対する意見内容を入力可能な回答画面900を表示することができる。
受信部1205は、課題Kに対する回答結果を生徒端末Tiから受信する。回答結果には、例えば、課題ID、生徒ID、課題で問われたことについての賛否の選択結果、課題に対する意見内容などが含まれる。受信された回答結果は、例えば、意見DB240(図6参照)に記憶される。
表示制御部1202は、教師端末201のディスプレイ306に教師用マトリクス画面1000(図10参照)を表示する。具体的には、例えば、表示制御部1202は、意見DB240を参照して、教師用マトリクス画面1000の画面情報を生成することにより、ディスプレイ306に教師用マトリクス画面1000を表示する。
これにより、教師端末201のディスプレイ306に、生徒から提出された課題Kに対する意見内容を閲覧可能な教師用マトリクス画面1000を表示することができる。
受付部1201は、生徒用マトリクス画面1100の表示要求を受け付ける。具体的には、例えば、受付部1201は、教師用マトリクス画面1000において、ユーザの操作入力により、生徒用マトリクス画面1100の表示要求を受け付ける。また、受付部1201は、例えば、ネットワーク210を介して、外部装置から生徒用マトリクス画面1100の表示要求を受け付けることにしてもよい。
表示制御部1202は、電子黒板202のディスプレイ306に生徒用マトリクス画面1100を表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部1202は、教師用マトリクス画面1000において電子黒板表示ボタン1020がクリックされたことに応じて、意見DB240を参照して、生徒用マトリクス画面1100の画面情報を生成する。そして、表示制御部1202は、送信部1204を制御して、生成した生徒用マトリクス画面1100の画面情報を電子黒板202に送信する。
これにより、電子黒板202のディスプレイ306に、各生徒の課題Kに対する意見内容を閲覧可能な生徒用マトリクス画面1100を表示することができる。
以下の説明では、生徒端末T1〜Tnを使用する複数の生徒を「生徒S1〜Sn」と表記し、生徒S1〜Snのうちの任意の生徒を「Si」と表記する場合がある。
抽出部1203は、生徒S1〜Snから発表者候補の生徒Siを抽出する。ここで、発表者候補の生徒とは、課題Kに対する意見の発表者となる候補の生徒である。すなわち、教師が発表者を指名する場合には、発表者候補の生徒は、教師により指名される候補の生徒となる。
具体的には、例えば、抽出部1203は、自信フラグDB250を参照して、発表者候補の生徒として、課題Kに対応する教科が不得意な生徒Siを抽出する。一例として、課題Kを「課題K1」とすると、発表者候補の生徒は、課題K1に対応する教科「社会」が不得意な生徒S2,S6,S7となる。
検出部1206は、意見DB240を参照して、生徒S1〜Snのうち、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjを検出する(j≠i、j=1,2,…,n)。具体的には、例えば、検出部1206は、既存の形態素解析や構文解析を利用して、発表者候補の生徒Siの意見内容と他の生徒Sjの意見内容とを比較することにより、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjを検出する。
この際、検出部1206は、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似し、かつ、課題Kに対応する教科が得意な他の生徒Sjを検出することにしてもよい。一例として、課題Kを「課題K1」とすると、課題K1に対応する教科「社会」が得意な生徒は、生徒S1,S3,S4,S5である(図7参照)。
また、図9に示した回答画面900では、課題Kで問われたことについての賛否を選択するものとなっている。このような回答方式の場合には、検出部1206は、意見内容の比較対象となる他の生徒Sjを、課題Kで問われたことについての賛否が、発表者候補の生徒Siと一致する生徒としてもよい。
一例として、発表者候補の生徒Siを、課題K1に対応する教科「社会」が不得意な「生徒S2」とする。また、他の生徒Sjを、課題K1に対応する教科「社会」が得意な「生徒S1」とする。この生徒S1は、課題Kで問われたことについての賛否が、発表者候補の生徒S2と一致する。
ここで、課題K1に対する生徒S2の意見内容と生徒S1の意見内容とを比較すると、例えば、「瓦礫」、「受け入れ」、「場所」などの単語が一致する。このため、検出部1206は、発表者候補の生徒S2と意見内容が類似し、かつ、課題K1に対応する教科「社会」が得意な他の生徒として生徒S1を検出する。
表示制御部1202は、他の生徒Sjが検出された場合に、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiのディスプレイ306に、発表支援メッセージM1を表示する制御を行う。ここで、発表支援メッセージM1とは、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを示す情報である。例えば、発表支援メッセージM1には、他の生徒Sjの名前が含まれている。
具体的には、例えば、表示制御部1202は、他の生徒Sjが検出された場合に、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを示す発表支援メッセージM1を生成する。そして、表示制御部1202は、送信部1204を制御して、生成した発表支援メッセージM1を発表者候補の生徒Siの端末装置Tiに送信する。
これにより、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiのディスプレイ306に、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを示す発表支援メッセージM1を表示することができる。なお、発表支援メッセージM1の具体例については、図15を用いて後述する。
また、表示制御部1202は、教師端末201のディスプレイ306に、発表者指名支援情報を表示することにしてもよい。ここで、発表者指名支援情報は、例えば、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjが存在するか否かを示す情報である。
具体的には、例えば、表示制御部1202は、検出部1206によって検出された検出結果に基づいて、後述の図13に示すような指名生徒候補画面1300の画面情報を生成する。指名生徒候補画面1300は、発表者指名支援情報(例えば、後述する発表者指名支援情報1301,1302)を含む画面である。
そして、表示制御部1202は、教師用マトリクス画面1000において指名生徒候補表示ボタン1010がクリックされたことに応じて、教師端末201のディスプレイ306に指名生徒候補画面1300を表示することにしてもよい。なお、発表者指名支援情報の具体例については、図13および図14を用いて後述する。
また、表示制御部1202は、課題Kに対する意見の発表者として、発表者候補の生徒Siが選択されたことに応じて、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiのディスプレイ306に、発表支援メッセージM1を表示する制御を行うことにしてもよい。課題Kに対する意見の発表者の選択は、例えば、後述の図13に示すような指名生徒候補画面1300において行われる。
これにより、発表者候補の生徒Siが発表者として指名された場合に、当該生徒Siの端末装置Tiのディスプレイ306に、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを示す発表支援メッセージM1を表示することができる。
また、表示制御部1202は、課題Kに対する意見の発表者として、発表者候補の生徒Siが選択されたことに応じて、他の生徒Sjの端末装置Tjのディスプレイ306に、発表支援メッセージM2を表示することにしてもよい。他の生徒Sjは、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する生徒である。
ここで、発表支援メッセージM2は、発表者と意見内容が類似していることを示す情報である。具体的には、例えば、表示制御部1202は、送信部1204を制御して、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjの端末装置Tjに発表支援メッセージM2を送信する。
これにより、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjの端末装置Tjのディスプレイ306に、発表者と意見内容が類似していることを示す発表支援メッセージM2を表示することができる。なお、発表支援メッセージM2の具体例については、図15を用いて後述する。
なお、上述した説明では、教師端末201が各機能部1201〜1206の機能を実現することにしたが、これに限らない。具体的には、例えば、教師端末201、電子黒板202および生徒端末T1〜Tnと通信可能なサーバが、各機能部1201〜1206の機能を実現する形態としてもよい。
(指名生徒候補画面1300の画面例)
つぎに、教師端末201のディスプレイ306に表示される指名生徒候補画面1300の画面例について説明する。
図13は、指名生徒候補画面1300の画面例を示す説明図である。図13において、指名生徒候補画面1300は、課題K1に対する意見の発表者として指名される候補の生徒、すなわち、発表者候補となる生徒を表示する画面である。
指名生徒候補画面1300には、発表者候補となる生徒として、課題K1に対応する教科「社会」が不得意な生徒S2,S6,S7の生徒名「山田」、「本田」、「佐藤」が、課題K1で問われたことについての賛否の選択結果とともに表示されている。
また、指名生徒候補画面1300には、生徒S2,S6の生徒名「山田」、「本田」と対応付けて、発表者指名支援情報1301が表示されている。発表者指名支援情報1301は、発表者候補となる生徒S2,S6と意見内容が類似する他の生徒の存在を示す情報である。
また、指名生徒候補画面1300には、生徒S7の生徒名「佐藤」と対応付けて、発表者指名支援情報1302が表示されている。発表者指名支援情報1302は、発表者候補となる生徒S7と意見内容が類似する他の生徒が存在しないことを示す情報である。
指名生徒候補画面1300において、発表者候補となる生徒S2,S6,S7のいずれかの生徒名をクリックすると、課題K1に対する意見の発表者を選択することができる。この際、教師は、例えば、発表者の選択操作に合わせて、課題K1に対する意見の発表者を口頭で指名する。
ただし、教師端末201は、指名生徒候補画面1300において発表者として選択された生徒Siの端末装置Tiに、課題K1に対する意見の発表者として指名されたことを示す情報を送信することにしてもよい。また、指名生徒候補画面1300において、終了ボタン1303をクリックすると、指名生徒候補画面1300の表示を終了することができる。
指名生徒候補画面1300によれば、教師は、各生徒の意見内容(例えば、教師用マトリクス画面1000内の意見内容1001〜1008)を確認しなくても、発表者候補の生徒S2,S6,S7と意見内容が類似する他の生徒が存在するか否かを知ることができる。また、教師は、課題K1に対応する教科「社会」が不得意であっても、自信を持って発表できるような生徒を指名しやすくなり、発表者を指名する際の負荷の軽減を図ることができる。
なお、図13の例では、発表者指名支援情報を、教師用マトリクス画面1000とは別画面(指名生徒候補画面1300)に表示することにしたが、図14に示すように教師用マトリクス画面1000内に表示することにしてもよい。
図14は、教師用マトリクス画面1000の画面例を示す説明図(その2)である。図14において、教師用マトリクス画面1000には、発表者候補となる生徒S2,S6,S7の意見内容1002,1006,1007と対応付けて、発表者指名支援情報1401〜1403が表示されている。
発表者指名支援情報1401,1402は、発表者候補となる生徒S2,S6と意見内容が類似する他の生徒の存在を示す情報である。また、発表者指名支援情報1403は、発表者候補となる生徒S7と意見内容が類似する他の生徒が存在しないことを示す情報である。
発表者指名支援情報1401〜1403は、例えば、図10に示した教師用マトリクス画面1000において、指名生徒候補表示ボタン1010をクリックすると表示されることにしてもよい。また、発表者指名支援情報1401〜1403は、教師用マトリクス画面1000において、指名生徒候補非表示ボタン1410をクリックすると表示が終了することにしてもよい。
発表者指名支援情報1401〜1403によれば、教師は、各生徒の意見内容1001〜1008を確認しなくても、発表者候補の生徒S2,S6,S7と意見内容が類似する他の生徒が存在するか否かを知ることができる。
なお、図14の例では、発表者指名支援情報1401〜1403として、発表者候補の生徒S2,S6,S7と意見内容が類似する他の生徒の存否を示すメッセージを表示することにしたが、これに限らない。例えば、発表者指名支援情報1401〜1403は、他の生徒の存否を示すマークなどであってもよい。
(発表支援メッセージM1,M2の具体例)
つぎに、生徒端末Tiのディスプレイ306に表示される発表支援メッセージM1,M2の具体例について説明する。
図15は、発表支援メッセージM1,M2の具体例を示す説明図である。図15において、生徒S2(生徒名:山田)の端末装置T2のディスプレイ306に表示された画面1510と、生徒S1(生徒名:田中)の端末装置T1のディスプレイ306に表示された画面1520とが示されている。
生徒S2(生徒名:山田)は、課題K1に対する意見の発表者として選択(指名)された生徒であり、課題K1に対応する教科「社会」が不得意な生徒である。また、生徒S1(生徒名:田中)は、生徒S2(生徒名:山田)と意見内容が類似する他の生徒であり、課題K1に対応する教科「社会」が得意な生徒である。
ここで、画面1510には、課題K1に対する生徒S2(生徒名:山田)の意見内容(賛否も含む)とともに発表支援メッセージM1が表示されている。ここでは、発表支援メッセージM1は、生徒S2(生徒名:山田)の意見内容が、生徒S1(生徒名:田中)と生徒S5(生徒名:黒田)の意見内容と類似していることを示す情報である。
発表支援メッセージM1によれば、生徒S2(生徒名:山田)は、教科「社会」が得意な生徒S1,S5(生徒名:田中、黒田)と意見内容が類似していることがわかり、自分の意見に自信を持って発表することができるようになる。
また、画面1520には、課題K1に対する生徒S1(生徒名:田中)の意見内容(賛否も含む)とともに発表支援メッセージM2が表示されている。ここでは、発表支援メッセージM2は、生徒S1(生徒名:田中)と意見内容が類似する人が発表中であることを示す情報である。発表支援メッセージM2によれば、生徒S1(生徒名:田中)は、類似意見の生徒が発表中であることが分かり、発表者の意見に興味が沸いて、発表者の意見を聞きやすくなる。
(教師端末201の各種処理手順)
つぎに、教師端末201の各種処理手順について説明する。まず、教師端末201の生徒意見収集処理手順について説明する。
<生徒意見収集処理手順>
図16は、教師端末201の生徒意見収集処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、教師端末201は、ディスプレイ306に課題選択画面800を表示する(ステップS1601)。そして、教師端末201は、生徒に検討させたい課題Kの課題IDの選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1602)。
ここで、教師端末201は、課題IDの選択を受け付けるのを待つ(ステップS1602:No)。そして、教師端末201は、課題IDの選択を受け付けた場合(ステップS1602:Yes)、課題DB230から、選択された課題IDに対応する課題情報を抽出する(ステップS1603)。
つぎに、教師端末201は、課題選択画面800の課題送信ボタン804がクリックされたことに応じて、抽出した課題情報を生徒端末T1〜TnのIPアドレス宛にそれぞれ送信する(ステップS1604)。そして、教師端末201は、課題Kの回答制限時間の計時を開始する(ステップS1605)。
つぎに、教師端末201は、課題Kに対する回答結果を生徒端末Tiから受信したか否かを判断する(ステップS1606)。ここで、回答結果を受信していない場合(ステップS1606:No)、教師端末201は、ステップS1610に移行する。一方、回答結果を受信した場合(ステップS1606:Yes)、教師端末201は、受信した回答結果を意見DB240に記録する(ステップS1607)。
そして、教師端末201は、意見DB240を参照して、教師用マトリクス画面1000の画面情報を生成することにより、ディスプレイ306に教師用マトリクス画面1000を表示する(ステップS1608)。つぎに、教師端末201は、生徒全員の回答結果を受信したか否かを判断する(ステップS1609)。
ここで、生徒全員の回答結果を受信した場合(ステップS1609:Yes)、教師端末201は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。一方、生徒全員の回答結果を受信していない場合(ステップS1609:No)、教師端末201は、課題Kの回答制限時間が経過したか否かを判断する(ステップS1610)。
ここで、課題Kの回答制限時間が経過していない場合(ステップS1610:No)、教師端末201は、ステップS1606に戻る。一方、課題Kの回答制限時間が経過した場合(ステップS1610:Yes)、教師端末201は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、課題Kに対する生徒Siの回答結果を収集することができる。
<マトリクス画面表示処理手順>
つぎに、教師端末201のマトリクス画面表示処理手順について説明する。
図17は、教師端末201のマトリクス画面表示処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、教師端末201は、生徒用マトリクス画面1100の表示要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1701)。ここで、教師端末201は、生徒用マトリクス画面1100の表示要求を受け付けるのを待つ(ステップS1701:No)。
そして、教師端末201は、生徒用マトリクス画面1100の表示要求を受け付けた場合(ステップS1701:Yes)、意見DB240から課題Kの課題IDに対応する意見情報を抽出する(ステップS1702)。つぎに、教師端末201は、抽出した意見情報から生徒用マトリクス画面1100の画面情報を生成して、生徒用マトリクス画面1100の画面情報を電子黒板202に送信する(ステップS1703)。
そして、教師端末201は、発表支援処理を実行する(ステップS1704)。発表支援処理の具体的な処理手順については、図18および図19を用いて後述する。つぎに、教師端末201は、教師用マトリクス画面1000の終了要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1705)。ここで、教師端末201は、教師用マトリクス画面1000の終了要求を受け付けるのを待つ(ステップS1705:No)。
そして、教師端末201は、教師用マトリクス画面1000の終了要求を受け付けた場合(ステップS1705:Yes)、教師用マトリクス画面1000の表示を終了する(ステップS1706)。つぎに、教師端末201は、生徒用マトリクス画面1100の表示終了命令を電子黒板202に送信して(ステップS1707)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、電子黒板202のディスプレイ306に、各生徒の課題Kに対する意見内容を閲覧可能な生徒用マトリクス画面1100を表示することができる。
<発表支援処理の具体的処理手順>
つぎに、図17に示したステップS1704の発表支援処理の具体的な処理手順について説明する。
図18および図19は、発表支援処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、教師端末201は、自信フラグDB250を参照して、発表者候補の生徒として、課題Kに対応する教科が不得意な生徒を抽出する(ステップS1801)。
そして、教師端末201は、課題Kに対応する教科が不得意な生徒が抽出されたか否かを判断する(ステップS1802)。ここで、課題Kに対応する教科が不得意な生徒が抽出されなかった場合(ステップS1802:No)、教師端末201は、発表支援処理を呼び出したステップに戻る。
一方、課題Kに対応する教科が不得意な生徒が抽出された場合(ステップS1802:Yes)、教師端末201は、自信フラグDB250を参照して、発表者候補の生徒として、課題Kに対応する教科が得意な生徒を抽出する(ステップS1803)。そして、教師端末201は、課題Kに対応する教科が得意な生徒が抽出されたか否かを判断する(ステップS1804)。
ここで、課題Kに対応する教科が得意な生徒が抽出されなかった場合(ステップS1804:No)、教師端末201は、発表支援処理を呼び出したステップに戻る。一方、課題Kに対応する教科が得意な生徒が抽出された場合(ステップS1804:Yes)、教師端末201は、意見DB240から、課題Kに対応する教科が不得意な生徒の意見内容(例えば、賛否、提出意見)と、課題Kに対応する教科が得意な生徒の意見内容を取得する(ステップS1805)。
つぎに、教師端末201は、発表者候補の生徒のうちの未選択の生徒を選択する(ステップS1806)。そして、教師端末201は、選択した生徒の意見内容と、課題Kに対応する教科が得意な生徒の意見内容とを比較する(ステップS1807)。つぎに、教師端末201は、比較した結果に基づいて、選択した生徒の意見内容と、課題Kに対応する教科が得意な生徒の意見内容とが類似するか否かを判断する(ステップS1808)。
ここで、意見内容が類似する場合(ステップS1808:Yes)、教師端末201は、選択した生徒について、他の生徒に類似意見ありと記録し(ステップS1809)、ステップS1811に移行する。一方、意見内容が類似しない場合(ステップS1808:No)、教師端末201は、選択した生徒について、他の生徒に類似意見なしと記録する(ステップS1810)。
つぎに、教師端末201は、発表者候補の生徒のうち選択されていない未選択の生徒がいるか否かを判断する(ステップS1811)。ここで、未選択の生徒がいる場合(ステップS1811:Yes)、教師端末201は、ステップS1806に戻る。一方、未選択の生徒がいない場合(ステップS1811:No)、教師端末201は、図19に示すステップS1901に移行する。
図19のフローチャートにおいて、まず、教師端末201は、図18に示したステップS1809およびステップS1810において記録された結果に基づいて、指名生徒候補画面1300の画面情報を生成する(ステップS1901)。
つぎに、教師端末201は、指名生徒候補画面1300の表示要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1902)。ここで、教師端末201は、指名生徒候補画面1300の表示要求を受け付けるのを待つ(ステップS1902:No)。そして、教師端末201は、指名生徒候補画面1300の表示要求を受け付けた場合(ステップS1902:Yes)、指名生徒候補画面1300をディスプレイ306に表示する(ステップS1903)。
つぎに、教師端末201は、課題Kに対する意見の発表者となる生徒Siの選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1904)。ここで、発表者となる生徒Siの選択を受け付けた場合(ステップS1904:Yes)、教師端末201は、発表者として選択された生徒Siについて、他の生徒に類似意見があるか否かを判断する(ステップS1905)。
ここで、類似意見がない場合(ステップS1905:No)、教師端末201は、1908に移行する。一方、類似意見がある場合(ステップS1905:Yes)、教師端末201は、発表者となる生徒Siの発表支援メッセージM1を生成して、発表者となる生徒Siの端末装置Tiに発表支援メッセージM1を送信する(ステップS1906)。
つぎに、教師端末201は、類似意見を持つ他の生徒Sjの端末装置Tjに発表支援メッセージM2を送信する(ステップS1907)。なお、類似意見を持つ他の生徒Sjは、発表者となる生徒Siと意見内容が類似する他の生徒であり、複数人存在する場合もある。
そして、教師端末201は、指名生徒候補画面1300の表示を終了して(ステップS1908)、発表支援処理を呼び出したステップに戻る。また、ステップS1904において、発表者となる生徒Siの選択を受け付けていない場合(ステップS1904:No)、教師端末201は、指名生徒候補画面1300の終了要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1909)。
ここで、指名生徒候補画面1300の終了要求を受け付けていない場合(ステップS1909:No)、教師端末201は、ステップS1904に戻る。一方、指名生徒候補画面1300の終了要求を受け付けた場合(ステップS1909:Yes)、教師端末201は、ステップS1908に移行する。
これにより、課題Kに対する意見の発表者を指名する際の教師の負荷を軽減させるとともに、教師から指名された課題Kに対する意見の発表者を支援することができる。
(生徒端末Tiの発表支援処理手順)
つぎに、生徒端末Tiの発表支援処理手順について説明する。
図20は、生徒端末Tiの発表支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図20のフローチャートにおいて、まず、生徒端末Tiは、教師端末201から課題Kの課題情報を受信したか否かを判断する(ステップS2001)。ここで、生徒端末Tiは、課題Kの課題情報を受信するのを待つ(ステップS2001:No)。
そして、生徒端末Tiは、課題Kの課題情報を受信した場合(ステップS2001:Yes)、ディスプレイ306に回答画面900を表示する(ステップS2002)。つぎに、生徒端末Tiは、回答画面900において課題Kに対する意見内容の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS2003)。
ここで、生徒端末Tiは、課題Kに対する意見内容の入力を受け付けるのを待つ(ステップS2003:No)。そして、生徒端末Tiは、課題Kに対する意見内容の入力を受け付けた場合(ステップS2003:Yes)、入力された意見内容を含む回答結果を教師端末201に送信する(ステップS2004)。
つぎに、生徒端末Tiは、回答画面900に入力された意見内容(例えば、賛否、提出意見)をディスプレイ306に表示する(ステップS2005)。そして、生徒端末Tiは、教師端末201から発表支援メッセージM1を受信したか否かを判断する(ステップS2006)。
ここで、発表支援メッセージM1を受信した場合(ステップS2006:Yes)、生徒端末Tiは、受信した発表支援メッセージM1をディスプレイ306に表示して(ステップS2007)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、発表支援メッセージM1を受信していない場合(ステップS2006:No)、生徒端末Tiは、教師端末201から発表支援メッセージM2を受信したか否かを判断する(ステップS2008)。ここで、発表支援メッセージM2を受信していない場合(ステップS2008:No)、生徒端末Tiは、ステップS2006に戻る。
一方、発表支援メッセージM2を受信した場合(ステップS2008:Yes)、生徒端末Tiは、受信した発表支援メッセージM2をディスプレイ306に表示して(ステップS2009)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiのディスプレイ306に、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを示す発表支援メッセージM1を表示することができる。また、他の生徒Sjの端末装置Tjのディスプレイ306に、類似意見を持つ発表者が発表中であることを示す発表支援メッセージM2を表示することができる。
以上説明したように、実施の形態にかかる教師端末201によれば、意見DB240を参照して、生徒S1〜Snのうち、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjを検出することができる。また、教師端末201によれば、他の生徒Sjが検出された場合に、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiに、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを示す発表支援メッセージM1を送信することができる。
これにより、発表者候補の生徒Siに対して、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを知らせることができる。また、発表者候補の生徒Siは、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを知ることで、自分の意見に自信が持てるようになり、自発的に発表しやすくなる。
また、教師端末201によれば、発表者候補の生徒Siが発表者として選択されたことに応じて、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiに発表支援メッセージM1を送信することができる。これにより、発表者候補の生徒Siは、発表者として指名された際に、他の生徒Sjと意見内容が類似していることを知ることができ、自分の意見に自信を持って発表することができる。
また、教師端末201によれば、発表者候補の生徒Siが発表者として選択されたことに応じて、他の生徒Sjの端末装置Tjに発表支援メッセージM2を送信することができる。これにより、他の生徒Sjに対して、類似意見を持つ発表者が発表中であることを知らせることができる。他の生徒Sjは、類似意見の生徒が発表中であることが分かると、発表者の意見に興味が沸いて聞く態度がよくなるとともに、発表者の意見に同調して頷きなどの行為が多くなる。また、発表者は、自分の意見に同調してくれていることが分かると、より自信を持って発表することができる。
また、教師端末201によれば、他の生徒Sjが検出された場合に、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の利用者Sjが存在することを示す発表者指名支援情報をディスプレイ306に表示することができる。さらに、教師端末201によれば、他の生徒Sjが検出されなかった場合には、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の利用者Sjが存在しないことを示す発表者指名支援情報をディスプレイ306に表示することができる。
これにより、教師に対して、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の生徒Sjの存否を通知することができる。このため、教師は、各生徒の意見内容を確認しなくても、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似する他の利用者Sjが存在するか否かを知ることができる。また、教師は、自信を持って発表できるような生徒を指名しやすくなり、発表者を指名する際の負荷の軽減を図ることができる。
また、教師端末201によれば、自信フラグDB250を参照して、発表者候補の生徒として、課題Kに対応する教科が不得意な生徒Siを抽出することができる。これにより、不得意な教科のために、自分の意見が突拍子もない意見だと思って発表できないでいるような生徒に対して、類似意見を持つ人が他にもいることを知らせることができる。この結果、生徒に自信を持って発表させることができ、不得意な教科での成功体験を得る機会を与えることができる。
また、教師端末201によれば、発表者候補の生徒Siと意見内容が類似し、かつ、課題Kに対応する教科が得意な他の生徒Sjを検出することができる。さらに、教師端末201によれば、他の生徒Sjが検出された場合に、発表者候補の生徒Siの端末装置Tiに、他の生徒Sj(課題Kに対応する教科が得意な生徒)の生徒名を含む発表支援メッセージM1を送信することができる。
これにより、発表者候補の生徒Siに対して、課題Kに対応する教科が得意な他の生徒Sjと意見内容が類似していることを通知することができる。発表者候補の生徒Siは、課題Kに対応する教科が得意な他の生徒Sjと意見内容が類似していることを知ることで、より自信を持って発表することができる。
なお、本実施の形態で説明した発表支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本発表支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本発表支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
課題に対応する意見の入力欄を端末装置に表示させ、前記入力欄に入力された意見内容に基づいて、前記端末装置で入力された意見と意見内容が類似する、他の端末装置で入力された他の意見を検出し、
前記他の意見が検出された場合に、前記端末装置に、前記他の意見と意見内容が類似していることを示す情報を送信する、
処理を実行させることを特徴とする発表支援プログラム。
(付記2)前記送信する処理は、
前記端末装置の利用者が、前記課題に対する意見の発表者として選択されたことに応じて、前記端末装置に、前記他の意見と意見内容が類似していることを示す情報を送信することを特徴とする付記1に記載の発表支援プログラム。
(付記3)前記コンピュータに、
前記端末装置の利用者が、前記発表者として選択されたことに応じて、前記他の端末装置に、前記発表者と意見内容が類似していることを示す情報を送信する、処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の発表支援プログラム。
(付記4)前記コンピュータに、
前記他の意見が検出された場合に、前記課題に対する意見の発表者を選択可能な端末装置のディスプレイに、前記端末装置の利用者と意見内容が類似する他の利用者が存在することを示す情報を表示する、処理を実行させることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の発表支援プログラム。
(付記5)前記コンピュータに、
前記他の意見が検出されなかった場合には、前記ディスプレイに、前記端末装置の利用者と意見内容が類似する他の利用者が存在しないことを示す情報を表示する、処理を実行させることを特徴とする付記4に記載の発表支援プログラム。
(付記6)前記課題は、特定の分野についての課題であり、
前記端末装置の利用者は、前記特定の分野が不得意な利用者である、
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の発表支援プログラム。
(付記7)前記他の端末装置の利用者は、前記端末装置の利用者と意見内容が類似し、かつ、前記特定の分野が得意な利用者であることを特徴とする付記6に記載の発表支援プログラム。
(付記8)前記他の意見と意見内容が類似していることを示す情報は、前記他の端末装置の利用者の名前を含むことを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の発表支援プログラム。
(付記9)前記コンピュータに、
前記特定の分野が得意な利用者と不得意な利用者とを特定可能な情報を記憶する記憶部を参照して、前記端末装置の利用者として前記特定の分野が不得意な利用者を抽出するとともに、前記特定の分野が得意な利用者を抽出する、処理を実行させ、
前記検出する処理は、
前記入力欄に入力された意見内容に基づいて、抽出した前記特定の分野が得意な利用者の意見のうち、前記端末装置の利用者として抽出した前記特定の分野が不得意な利用者と意見内容が類似する他の意見を検出することを特徴とする付記7に記載の発表支援プログラム。
(付記10)コンピュータが、
課題が与えられた複数の利用者それぞれの端末装置に入力された、前記課題に対する意見内容に基づいて、前記複数の利用者のうち、前記課題に対する意見の発表者候補の利用者と意見内容が類似する他の利用者を検出し、
前記他の利用者が検出された場合に、前記発表者候補の利用者の端末装置に、前記他の利用者と意見内容が類似していることを示す情報を送信する、
処理を実行することを特徴とする発表支援方法。
(付記11)課題に対応する意見の入力欄を端末装置に表示させ、前記入力欄に入力された意見内容に基づいて、前記端末装置で入力された意見と意見内容が類似する、他の端末装置で入力された他の意見を検出し、
前記他の意見が検出された場合に、前記端末装置に、前記他の意見と意見内容が類似していることを示す情報を送信する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記12)コンピュータに、
課題に対応する意見の入力欄を端末装置に表示させ、前記入力欄に入力された意見内容に基づいて、前記端末装置で入力された意見と意見内容が類似する、他の端末装置で入力された他の意見を検出し、
前記他の意見が検出された場合に、前記端末装置に、前記他の意見と意見内容が類似していることを示す情報を送信する、
処理を実行させる発表支援プログラムを記録したことを特徴とする前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。