JP6487452B2 - ブリンゾラミドを含む医薬組成物 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、バイオアベイラビリティおよび製造性を改善する、溶解性を非常に高めた形態または非晶質の形態の難不溶性薬物/有効成分に関する。
本発明は、懸濁品として現在販売されている結晶形の化合物よりバイオアベイラビリティが著しく向上した、安定化された非晶質の形態の難不溶性薬物/有効成分を含む医薬組成物に関する。
本発明は、ブリンゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの有効成分および/または他の薬学的に許容される添加剤を含む滅菌眼科用医薬製剤に関する。
発明の背景
ブリンゾラミドは、高眼圧症または開放隅角緑内障を有する患者の眼圧を低下させるために使用される炭酸脱水酵素阻害剤である。ブリンゾラミドは、化学的には(R)−(+)−4−エチルアミノ−2−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシドであり、実験式C1221を有する。ブリンゾラミドの分子量は383.5、融点は約131℃である。
この化合物は、米国特許第5,378,703号(Deanら)に開示されている。この化合物は欧州特許第527801号にも開示されている。米国特許第6,071,904号はブリンゾラミド眼科用組成物の製造方法を開示している。
眼科用懸濁剤の形態のブリンゾラミドは、米国のAlcon Laboratories Inc.によりAzopt(登録商標)(ブリンゾラミド眼科用懸濁剤1%)の商標名で開発され、市販されている。ブリンゾラミドは、開放隅角緑内障または高眼圧症(OHT)を有する患者の高い眼圧(IOP)を低下させるのに使用される。
ブリンゾラミド眼科用懸濁剤を製造するための様々な方法が従来技術で開示されてきた。国際公開第98/25620号は、オートクレーブ処理後に冷却すると化合物が大きい針状結晶として再結晶するため、ブリンゾラミドを含む懸濁剤の製造に従来の滅菌方法を使用できないことを教示している。
国際公開第98/25620号によれば、乾熱滅菌法はこの物質の溶融を引き起こすため、これも適しておらず、一方、エチレンオキサイドやガンマ線照射による滅菌では許容できない分解生成物が生じる。
欧州特許第0941094号に開示されているブリンゾラミド懸濁剤の製造方法では、ブリンゾラミドとチロキサポールとの;またはブリンゾラミドとTriton Xとの濃縮スラリーをミルボトル内でオートクレーブ処理し、オートクレーブ処理後の熱スラリーをボールミル粉砕した後、このスラリーを残りの成分に添加する。ここで、オートクレーブの高温高圧によりブリンゾラミドが溶解することに留意されたい。後で、オートクレーブ処理が終了したとき、冷却時にブリンゾラミドが粒径1000〜5000μmの大形の結晶として析出する。しかし、チロキサポールおよび/またはTriton Xがスラリーに含まれると、結晶をボールミル粉砕により容易に破壊することが可能となる。これらの大きい針状結晶は目を損傷するため、ブリンゾラミドは大きい針状結晶として投与することができない。従って、析出したブリンゾラミド結晶は、粉砕してその粒径を小さくする必要がある。
従って、参考文献は、ブリンゾラミドと界面活性剤とのスラリーをオートクレーブ処理し、そのスラリーをさらにボールミル粉砕することを開示している。しかし、この方法に関連する欠点は、この方法が、最初にブリンゾラミドのスラリーを入れてオートクレーブ処理した後、オートクレーブ処理中に形成されるブリンゾラミドの針状結晶のサイズをさらに小さくするためにそれをボールミル粉砕することができるミルボトルを必要とすることである。
乾熱滅菌法はその物質の溶融を引き起こす。エチレンオキサイドで滅菌すると許容できない分解生成物や残渣が生じ、微粉化された物質をガンマ線照射により滅菌すると、規制当局への申請に許容できない分解生成物が生じる。
たいていの場合、製造中に、炭酸脱水酵素阻害剤のような眼科用に有用な有効成分、または他の有効成分の結晶化が起こる。温度121℃および圧力115lbでオートクレーブ処理することにより滅菌を行うと、製剤中の有効成分の溶解度が増加し、その温度でブリンゾラミドは溶液になる。しかし、冷却時、ブリンゾラミドは針状結晶として析出する。これらの針状結晶は、破壊し、懸濁することが困難である。様々な参考文献では、チロキサポールを溶液中に使用して結晶が破壊し易くなるようにするか、またはボールミルおよび/またはジェットミルなどの特殊な設備を使用して大きい針状結晶を破壊する。
参考文献中に開示される懸濁剤の大部分は、製造中および貯蔵中に有効成分が結晶化し、凝集するという問題に直面する。有効成分の結晶化または凝集により、用量の不均一性、投与の困難さ、大きい薬物粒子による目への刺激および/または高い薬物濃度による眼に対する悪影響が生じる。
従って、薬物の透過性およびバイオアベイラビリティを増加させるために、溶解度の低いブリンゾラミドのような薬物を可溶化することができる、またはその薬物が非晶質の形態で存在する剤形を製剤化することが依然として必要とされている。上記で開示した従来技術のいずれも、ブリンゾラミドの溶解度を増加させることまたはそれを非晶質の形態に変換することについて教示していない。
本発明の発明者らは、水に対する溶解度が低い有効成分(ブリンゾラミドなど)をソルプラス(登録商標)のようなポリマーおよびポリソルベート80のような界面活性剤と組み合わせてオートクレーブ処理するか、または50℃より高温に加熱した後に溶解させて、滅菌眼科用医薬製剤を製剤化した。冷却時、有効成分であるブリンゾラミドは析出せず、溶液として、または部分的に非晶質の形態で存在する。
本発明の目的
本発明の主目的は、炭酸脱水酵素阻害剤と、両親媒性ポリマーと、界面活性剤とを含む水性滅菌眼科用医薬製剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、薬学的に許容される添加剤を任意に含有する眼科用医薬製剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、製剤が水溶液剤の形態である眼科用医薬製剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、製剤が炭酸脱水酵素阻害剤を1%w/v未満含む、眼科用医薬製剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、バイオアベイラビリティおよび製造性が改善された眼科用医薬製剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、ボールミルおよび/またはジェットミルなどの、任意の設備も使用しない、眼科用医薬製剤の製造方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、高眼圧の治療に有用な滅菌眼科用医薬製剤を提供することである。
発明の概要
本発明は、炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの難溶性薬物/有効成分がオートクレーブ処理後の冷却中に、または50℃より高温に加熱した後の冷却中に部分的に非晶質の形態で可溶化する、滅菌眼科用医薬製剤を製剤化することである。
本発明はさらに、ブリンゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの有効成分をソルプラス(登録商標)のようなポリマーおよびポリソルベート80のような界面活性剤、および/または他の薬学的に許容される添加剤と組み合わせて含む、滅菌眼科用医薬製剤にも関する。
本発明はさらに、バイオアベイラビリティおよび製造性を改善する、溶解性を非常に高めた形態または非晶質の形態の難不溶性薬物/有効成分にも関する。
本発明はさらに、結晶形の化合物と比較して、溶解およびバイオアベイラビリティが著しく向上した、安定化された非晶質の形態の難不溶性薬物/有効成分を含む医薬組成物にも関する。
本発明はさらに、オートクレーブ処理後の冷却中、または50℃より高温に加熱した後の冷却中に、有効成分であるブリンゾラミドが析出せず、部分的に非晶質および/または可溶化された形態になる、滅菌眼科用医薬製剤の製造方法を提供する。非晶質または可溶化された形態の薬物は、結晶性成分と比較してバイオアベイラビリティを増加させ、これによりブリンゾラミドの治療有効用量が低減すると考えられる。
本発明はさらに、ソルプラス(登録商標){ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(PVCap−PVAc−PEG)}のようなポリマーおよびポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)のような界面活性剤、またはこれらの成分の組み合わせなどの眼科用に許容される成分の使用により、一部、非晶質のまたは可溶化されたブリンゾラミドを形成する方法を提供することにも関する。
この本発明はさらに、効率的で、経済的で且つ工業規模の製造に適しており、ボールミルおよび/またはジェットミルなどの設備の使用を必要としない、製剤の製造方法も提供する。
さらに、本発明は、参考文献に記載の方法の1つ以上の欠点を改善する方法も提供する。
本発明で製造される滅菌眼科用ブリンゾラミド医薬製剤は、ブリンゾラミドで治療可能な状態、例えば、高眼圧症または原発性開放隅角緑内障に罹患している人の高眼圧の治療に有用である。
純粋なAPI(ブリンゾラミド)のDSCサーモグラムである。 純粋なソルプラス(登録商標)のDSCサーモグラムである。 API:ソルプラス(登録商標)の物理的混合物(0.5:0.25)を含む製剤のDSCサーモグラムである。 API:ソルプラス(登録商標)(0.5:0.25)+PS80(1%)を含む製剤のDSCサーモグラムである。 純粋なAPI(ブリンゾラミド)のディフラクトログラムである。 純粋なソルプラス(登録商標)のディフラクトログラムである。 API:ソルプラス(登録商標)の物理的混合物(0.5:0.25)を含む製剤のディフラクトログラムである。 API:ソルプラス(登録商標)(0.5:0.25)+PS80(1%)を含むブリンゾラミド製剤のディフラクトログラムである。 API:ソルプラス(登録商標)の物理的混合物(0.5:0.375)を含む製剤のディフラクトログラムである。 API:ソルプラス(登録商標)(0.5:0.375)+PS80(1%)を含むブリンゾラミド製剤のディフラクトログラムである。 I群、II群、III群、およびIV群の動物での有効性比較結果である。I群はAPI(0.4%)+ソルプラス(0.4%)を有し;II群はAPI(0.4%)+ソルプラス(0.8%)を有し;III群はAPI(0.5%)+ソルプラス(0.4%)を有し;IV群は、Azopt(参考文献に記載の薬物)であるAPI(1.0%)を有する。
本明細書で使用する場合、「ソルプラス(登録商標)」という用語は、記載されている場合は常に、両親媒性ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(PVCap−PVAc−PEG)である。
本明細書で使用する場合、「API」という用語は、記載されている場合は常に、「ブリンゾラミド」の略語である。
本明細書で使用する場合、「商品」という用語は、記載されている場合は常に、米国FDAにより認可された製品「AZOPT」である。
本明細書で使用する場合、「NMT」という用語は、記載されている場合は常に、「以下」の略語である。
本明細書で使用する場合、「BDL」という用語は、記載されている場合は常に、「検出限界未満」の略語である。
本明細書で使用する場合、「ND」という用語は、記載されている場合は常に、「検出せず」の略語である。
本明細書で使用する場合、薬物がブリンゾラミドを含む場合は常に、好ましく測定される不純物は、(S)−4−(エチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド1,1−ジオキシドとしての不純物A;(R)−4−(アミノ)−3,4−ジヒドロ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド1,1−ジオキシドとしての不純物B;(S)−4−(ヒドロキシ)−3,4−ジヒドロ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド1,1−ジオキシドとしての不純物C、および6−(アミノ−ヒドロキシ−オキソ−6−スルファニル)−2−(3−メトキシプロピル)−1,1−ジオキソ−3H−チエノ[3,2−e]チアジン−4−オンとしての不純物Dを含む。
本明細書で使用する場合、「難溶性」という用語は、ある化合物の水または油に対するその溶解度に関して言及する場合、米国薬局方および国民医薬品集(USP−NF)に定義されているとおりである。この定義によれば、溶解度は、溶質1部を溶解するのに必要な溶媒の部数として記述されている。水などの特定の溶媒に対する溶解性がやや低い化合物は、化合物1部を溶解するために溶媒30〜100部を必要とする。溶解性が低い化合物は溶媒100〜1000部を必要とする。溶解性が非常に低い化合物は溶媒1000〜10,000部を必要とする。不溶性の化合物は溶質1部を溶解するために溶媒を10,000部より多く必要とする。
本発明は、炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの難溶性薬物/有効成分がオートクレーブ処理後の冷却中、または50℃より高温に加熱した後の冷却中に部分的に非晶質の形態で可溶化する、滅菌眼科用医薬製剤を製剤化することである。
本発明はさらに、ブリンゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの有効成分をソルプラス(登録商標)のようなポリマーおよびポリソルベート80のような界面活性剤、および/または他の薬学的に許容される添加剤と組み合わせて含む、滅菌眼科用医薬製剤にも関する。
本発明はさらに、バイオアベイラビリティおよび製造性を改善する、溶解性を非常に高めた形態または非晶質の形態の難不溶性薬物/有効成分にも関する。
本発明はさらに、結晶形の化合物と比較して、溶解およびバイオアベイラビリティが著しく向上した、安定化された非晶質の形態の難不溶性薬物/有効成分を含む医薬組成物にも関する。
本発明はさらに、冷却中、ブリンゾラミドが析出せず、部分的に非晶質の形態または可溶化された形態になり、このためブリンゾラミドの治療有効用量が低減する、滅菌眼科用医薬製剤の製造方法も提供する。非晶質成分では結晶性成分と比較してバイオアベイラビリティが増加し、これによりブリンゾラミドの治療有効用量が低減すると考えられる。
本発明はさらに、ソルプラス(登録商標)のようなポリマー、およびポリソルベート80のような界面活性剤、またはこれらの成分の組み合わせなどの眼科用に許容される成分の使用により、一部、可溶化された非晶質ブリンゾラミドを形成する方法を提供することにも関する。
本発明の別の実施形態は、ブリンゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの有効成分を含む滅菌眼科用溶液製剤および前記溶液製剤の製造方法を提供することであり、本方法はボールミルおよび/またはジェットミルなどの特殊な設備の使用を必要としない。
この本発明はさらに、効率的で、経済的で且つ工業規模の製造に適しており、ボールミルおよび/またはジェットミルなどの特殊な設備の使用を必要としない、製剤の製造方法も提供する。
さらに、本発明の一態様では、本発明の発明者らは広範な試験を行った後、ソルプラス(登録商標)のようなポリマーまたはポリソルベート80のような界面活性剤またはこれらの成分の組み合わせなどの眼科用に許容される成分を添加する。
本発明の好ましい実施形態では、約0.01重量%〜5.0重量%の量のブリンゾラミド、および/または薬学的に許容される添加剤を含む、本明細書に記載の方法により製造される滅菌眼科用医薬製剤を提供する。
一実施形態によれば、本発明は、ブリンゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)などの有効成分を含む滅菌眼科用医薬製剤、およびこのような製剤の製造方法を提供することに関し、本方法はボールミルおよび/またはジェットミルなどの特殊な設備の使用を必要としない。
本発明の態様の1つでは、本発明の発明者らは広範な試験を行い、オートクレーブ処理後に冷却するとき、または50℃より高温に加熱した後に冷却するとき、ブリンゾラミドの結晶形成を部分的に非晶質の形態または可溶化された形態に変化させる無害の成分(ソルプラス(登録商標)のようなポリマーまたはポリソルベート80のような界面活性剤またはこれらの成分の組み合わせなど)を添加した。
実施形態の1つでは、本発明は、効率的で、経済的で且つ工業規模の製造に適しており、ボールミルおよび/またはジェットミルなどの、どのような特殊な設備の使用も必要としない、滅菌ブリンゾラミド眼科用製剤の製造方法を提供する。
本発明で製造される滅菌眼科用ブリンゾラミド医薬製剤は、ブリンゾラミドで治療可能な状態、例えば、高眼圧症または原発性開放隅角緑内障に罹患している人の高眼圧の治療に有用である。
本発明の別の実施形態は、参考文献に記載の方法の1つ以上の欠点を改善する方法を提供することである。
本発明の一実施形態によれば、0.01重量%〜5.0重量%の量のブリンゾラミドを含む、本明細書に記載の方法により製造される滅菌眼科用製剤を提供する。
好ましい実施形態では、本発明は、水性液剤、溶液剤、乳剤、固体分散体、懸濁剤、逆エマルジョンおよびマイクロエマルジョン、ナノエマルジョン、ナノリザーバシステム、in-situゲル液滴、ナノ粒子系、リポソーム液滴、生体接着性ゲル液滴および液滴等の形態の滅菌眼科用製剤を提供する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、前記組成物を目に投与することを含む、眼局所送達用の眼科用製剤を提供する。他の好ましい実施形態は、ヒトまたは動物の耳および/または鼻に投与される耳用および/または鼻用製剤を含む。
本発明のより好ましい実施形態では、薬学的に許容される添加剤は、少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の等張化剤、少なくとも1種の増粘剤、少なくとも1種の溶媒、少なくとも1種の緩衝剤、少なくとも1種のpH調整剤、少なくとも1種の抗酸化剤、少なくとも1種のキレート剤、および少なくとも1種の保存剤から選択されるが、これらに限定されるものではない。
実施形態の1つでは、使用できるポリマーは、カルボマー 974Pなどのカルボマー(登録商標)、ソルプラス(登録商標)(ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー)などの両親媒性ポリマー、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびこれらの混合物からなる群から選択されるが、これらに限定されるものではなく、前記ポリマーは0.01%〜5.0%の量で使用することができる。
実施形態の1つでは、使用できる保存剤は、塩化ベンゼトニウム、フェニルエタノール、フェニルプロパノール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、酢酸クロルヘキシジンまたはグルコン酸クロルヘキシジン、セトリミド、クロロクレゾール、安息香酸、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、プロピルパラベン、メチルパラベン、クロロブタノール、フェノキシエタノール、メチルパラベンナトリウム、プロピルパラベンナトリウム、チメロサール、塩化ベンザルコニウム、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択されるが、これらに限定されるものではなく、前記保存剤は0.005%〜0.5%の量で使用することができる。
別の実施形態では、使用できる界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシルアルキルフェニルエーテル、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(クレモフォール RH40)、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシ硬化ヒマシ油、チロキサポール、ポリオキシソルビタンエステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート80などのポリソルベート、ポリオキシル35ヒマシ油、ソルビタンモノラウレート、ポロキサマーおよびこれらの混合物からなる群から選択されるが、これらに限定されるものではなく、前記界面活性剤は0.001%〜15%、好ましくは0.01%〜5.0%の量で使用することができる。
実施形態の1つでは、使用できる等張化剤または浸透圧剤は、マンニトール、デキストロース、グリセリン、塩化カリウム、塩化ナトリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択されるが、これらに限定されるものではなく、等張化剤は約0.1%〜5.0%の量で使用することができるか、または組成物の浸透圧が涙液の浸透圧と同一になるような量で添加される。
他の実施形態では、溶媒、好ましくは極性有機溶媒は、N−メチルピロリジノン、脂肪族および芳香族アルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド、エトキシジグリコール、ミリスチン酸イソプロピル、トリアセチン、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールからなる群から選択されるが、これらに限定されるものではない。
別の実施形態では、使用できる増粘剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースカルボマー、ポロキサマー、ポリビニルアルコール、ポビドン、ポリエチレンオキサイド、カルボキシメチルセルロースカルシウムを含む群から選択されるが、これらに限定されるものではない。
好ましい実施形態の1つでは、滅菌眼科用医薬製剤に使用される有効成分は、炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)である。好ましい実施形態では、炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)はブリンゾラミドである。
本発明の別の実施形態では、緩衝剤としては、酢酸ナトリウムなどの酢酸塩;リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウムおよびリン酸水素二カリウムなどのリン酸塩;ε−アミノカプロン酸;グルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸の塩;およびホウ酸およびその塩が挙げられ、緩衝剤は一般に、組成物全体に対して0.01〜2.0w/v%の割合で含有される。
本発明の別の実施形態では、緩衝剤はpH4.5〜8.5の範囲で緩衝能を有していなければならない。
本発明の別の実施形態の1つでは、pH調整剤としては、塩酸、クエン酸、リン酸、酢酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の別の実施形態の1つでは、キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、ジエチレンアミン五酢酸およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、キレート剤は一般に、組成物全体に対して0.005〜0.2w/v%の量で存在する。
本発明の別の実施形態の1つでは、抗酸化剤としては、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸マグネシウム、重亜硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カルシウム、チオ硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、トコフェロール、ならびに亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸マグネシウム、亜硫酸カルシウムのような亜硫酸塩が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、亜硫酸塩は一般に0.01〜1.0%w/vの量で存在する。
本発明の一実施形態では、溶液剤は、約0.05%〜約5.0%のパーセンテージ範囲のブリンゾラミド、約0.01〜約5.0%のパーセンテージ範囲のポリマー、約0.002〜約0.05%のパーセンテージ範囲の保存剤、約0.01〜約2.5%のパーセンテージ範囲の界面活性剤、約0.01〜約10.0%のパーセンテージ範囲の等張化剤または浸透圧剤、約0.00〜約2.0%のパーセンテージ範囲の緩衝剤、約0.005〜約1.0%のパーセンテージ範囲のキレート剤、約0.001〜1.0%のパーセンテージ範囲の抗酸化剤を含む。
本発明の別の実施形態の1つでは、滅菌眼科用医薬製剤の無菌的滅菌は、孔径約0.45μm〜0.22μmのPES(ポリエーテルスルホン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などのメンブレンフィルタを用いて製剤溶媒を濾過することにより行うことができる。
本発明の別の実施形態では、本明細書に記載の方法により製造される眼科用ブリンゾラミド製剤を、容積0.5〜20mLの好適な容量のLDPEまたはHDPEまたはPETまたはポリカーボネート製のバイアルに充填することができる。
本発明の別の実施形態は、高眼圧症または開放隅角緑内障を有する患者の高眼圧、眼表面痛(ocular surface pain)、ぶどう膜炎、強膜炎、上強膜炎、角膜炎、手術によって誘発される炎症、眼内炎、虹彩炎、萎縮型黄斑変性(atrophic macular degeneration)、網膜色素変性症、医原性網膜症、網膜裂孔、網膜静脈および動脈閉塞、視神経症、新生血管緑内障、角膜新生血管、毛様体炎、鎌状赤血球網膜症、翼状片、季節性アレルギー性結膜炎、眼瞼結膜および眼球結膜、酒さ性ざ瘡、点状表層角膜炎、帯状疱疹角膜炎、虹彩炎、毛様体炎、選択感染性結膜炎(selected infective conjunctivitides)、および眼科手術後の術後炎症のような目に関連する疾患の治療または予防に有用な有効成分からなる。
本発明の別の実施形態では、滅菌眼科用医薬製剤に使用される有効成分は、ブリンゾラミド、アセタゾラミド、ドルゾラミド、メタゾラミドなどの炭酸脱水酵素阻害剤(CAI);ネパフェナク、フルルビプロフェン、ジクロフェナクおよびケトロラクトロメタミンなどの非ステロイド系抗炎症薬(NSAID);ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロストなどのプロスタグランジン類似体;フルオロメトロン、ヒドロコルチゾン、デキサメサゾン、プレドニゾロン、ロテプレドノールまたはメドリゾンなどのステロイド,および/または眼科用製剤に使用される他の有効成分またはこれらの薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形、立体異性体、エステル、プロドラッグ、錯体およびその代謝物の群から選択されるが、これらに限定されるものではない。
本発明の主な実施形態は、
a)炭酸脱水酵素阻害剤としてのブリンゾラミドと、
b)両親媒性ポリマーと、
c)界面活性剤と、
を含み、任意に薬学的に許容される添加剤またはこれらの組み合わせを共に含む、水性滅菌眼科用医薬製剤を提供する。
本発明の別の実施形態では、ブリンゾラミドは製剤の0.01重量%〜5.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、ブリンゾラミドは製剤の0.05重量%〜3.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、ブリンゾラミドは製剤の0.1重量%〜1.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、両親媒性ポリマーは、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはヒドロキシエチルセルロース、またはこれらの2種以上の組み合わせを含む群から選択される。
本発明の別の実施形態では、両親媒性ポリマーはポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーである。
本発明の別の実施形態では、両親媒性ポリマーは製剤の0.01重量%〜5.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、両親媒性ポリマーは製剤の0.05重量%〜3.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、両親媒性ポリマーは製剤の0.1重量%〜2.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシルアルキルフェニルエーテル、ポリオキシル40硬化ヒマシ油、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシ硬化ヒマシ油、ポリオキシソルビタンエステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート、ポリオキシル35ヒマシ油、ソルビタンモノラウレート、ポロキサマー、またはこれらの2種以上の組み合わせを含む群から選択される。
本発明の別の実施形態では、界面活性剤はポリソルベート、好ましくはポリソルベート80である。
本発明の別の実施形態では、界面活性剤は製剤の0.01重量%〜5.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、界面活性剤は製剤の0.05重量%〜3.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、界面活性剤は製剤の0.1重量%〜2.0重量%の量で存在する。
本発明の別の実施形態では、薬学的に許容される添加剤は、等張化剤、増粘剤、非水性溶媒、緩衝剤、pH調整剤、抗酸化剤、キレート剤、保存剤、またはこれらの2種以上の組み合わせを含む群から選択される。
本発明の別の実施形態では、炭酸脱水酵素阻害剤は、溶解した形態または非晶質の形態のいずれかで存在する。
本発明の別の実施形態では、製剤は水溶液剤の形態である。
本発明の別の実施形態では、製剤は水性懸濁剤の形態である。
本発明の別の実施形態では、製剤は保存剤を含まない。
本発明の別の実施形態では、製剤は、前記製剤を目に投与することを含む眼局所送達用である。
本発明の別の実施形態では、製剤は、前記製剤をヒトまたは動物の耳および/または鼻に投与することを含む眼局所送達用である。
本発明の別の実施形態では、滅菌溶液剤は眼科用に好適である。
本発明の別の実施形態では、滅菌懸濁剤は眼科用に好適である。
本発明の別の実施形態では、製剤はそれを必要とする各目に1日1回投与される。
本発明の別の実施形態では、製剤はそれを必要とする各目に1日2回投与される。
本発明の好ましい実施形態では、製剤はブリンゾラミド、ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリソルベート80を、任意に薬学的に許容される添加剤またはこれらの組み合わせと共に含む。
本発明のさらに別の実施形態は、
a)水と、両親媒性ポリマーと、炭酸脱水酵素阻害剤とを含む第1の組成物を製造する工程と;
b)工程(a)で製造した第1の組成物を組成物の滅菌に好適な高温に曝し;最終製品である第2の組成物を得るためにその組成物を周囲温度に冷却する工程と;
を含み、
第2の組成物中の炭酸脱水酵素阻害剤が溶解した形態、または非晶質の形態、または溶解した形態および非晶質の形態の両方を含む;
水性製剤の製造方法を提供する。
本発明のさらに別の実施形態では、炭酸脱水酵素阻害剤は、組成物の冷却中、結晶形態で析出しない。
本発明のさらに別の実施形態では、本方法はボールミルおよび/またはジェットミルの使用を含まない。
本発明のさらに別の実施形態は、有効量の炭酸脱水酵素阻害剤を有する製剤を得る工程と、有効量の製剤を患者のそれを必要とする少なくとも一方の目に投与する工程とを含む、それを必要とする患者の高眼圧の治療方法を提供する。
本発明のさらに別の実施形態では、製剤は炭酸脱水酵素阻害剤を1%w/v未満含む。
本発明のさらに別の実施形態では、それを必要とする患者に対する炭酸脱水酵素阻害剤の有効投与量を低減する方法は、前記患者のそれを必要とする少なくとも一方の目に、有効量の製剤を患者に投与する工程を含み、製剤は炭酸脱水酵素阻害剤を1%w/v未満含む。
本発明のさらに別の実施形態では、製剤はそれを必要とする各目に1日1回投与される。
本発明のさらに別の実施形態では、製剤はそれを必要とする各目に1日2回投与される。
本発明のさらに別の実施形態では、治療可能な状態は高眼圧を含む。
DSC測定を行うために、次の製剤を製造する。
方法:
1.適量の試料(ブリンゾラミドでは、計り取る試料の量は約3mgである)を正確に秤量し、試料容器に入れて試験した。
2.ブリンゾラミド試料のDSC試験の初期温度、加熱速度、および最終温度は次のように設定する:
初期温度:30℃、
加熱速度:毎分10℃
最終温度:200℃
3.不活性環境(好ましくはN流)を提供した後、試料と参照物質容器(例えば、DSC設備のメーカーやモデルにより異なることがある)との温度差を測定する。
4.分析を開始し、示差熱分析曲線を記録する。
DSC分析結果:
表1および図1〜図4に示すように、試料1(比較)は、製造業者から入手した状態で結晶性ブリンゾラミドを使用し;試料2はオートクレーブ処理したブリンゾラミドであり;試料3はブリンゾラミドおよびソルプラス(登録商標)の0.5:0.25の比での物理的混合物を含有し、試料4は本発明のものである(ブリンゾラミドおよびソルプラス(登録商標)を0.5:0.25の比で含有する)。
結論:
API(ブリンゾラミド)のDSCサーモグラムは、薬物が結晶性であることを示す、薬物の融点に対応する134.21℃で鋭い吸熱を示した。ソルプラス(登録商標)は、ポリマーが非晶質であることを示す、ソルプラス(登録商標)のガラス転移温度に対応する76.16℃でブロードな吸熱ピークを示した。物理的混合物では、融解エンタルピーの低下があり(δΗ)、それはAPI:ソルプラス(登録商標)の複合体の場合はさらにより著しく低下したが、これは、溶融時、その格子を破壊するのに要するエネルギーが比較的少なくて済むことを示し、APIの結晶化度が低下したことが確認される。この結果は、ソルプラス(登録商標)により非晶質/可溶性の性質がAPIに付与されたことをさらに裏付け、それによりAPIの可溶化の改善が説明される。
粉末X線回折(PXRD):
X’Pert PRO、X線回折装置(Pananalytical、オランダ)を使用し、Cuを陽極管球として用いて試料の粉末回折パターンを得た。X線回折図形を次の条件下で記録した:電圧45kV、40mA、発散スリット10、および角度範囲5および50°(2θ)。X’Pert High Scoreソフトウェアを用いて、実験PXRDパターンを精密化(refined)した。
XRD(X線回折)では、化合物の全X線散乱を使用してその結晶化度を求め、外部標準は必要としない。XRDスペクトルにおいて、結晶性物質ではいずれもある一定のパターンが得られ;同じ物質では常に同じパターンが得られ;物質の混合物では、それぞれが互いに独立してそのパターンを生じさせる。純粋な物質のX線回折パターンは、物質の指紋のようなものである。従って、粉末回折法は、異なる結晶相の特徴付けおよび同定に理想的に適している。従って、本試験では、試料の結晶化度を求める手段としてXRD(X線回折)を使用した。それにより比較的正確な結果が得られ、全てのデータ収集およびプロセス変数は制御されていると仮定している。表2に示すように、XRD(X線回折)により非常に精度の高い試料間の相対比較が得られる。
観測および結果:
典型的な回折スペクトルは、反射強度対検出器角度2θのプロットからなる。本方法では、X線ビームは一定の結晶面に衝突し、回折される。従って、XRDスペクトルの解釈では、位置(2θ)の値を使用して、特定の2θ値に対するピークの位置を特定する。
最大強度(100%の強度)は、X線波のビームが同相のときに起こる。本試験では、2θ値約12.4で全ての試料に100%の強度のピークが出現している。従って、本発明者らはこの2θ角度に対応するデータをまとめた。
結晶性化合物は非晶質化合物より電子密度が高い面を有する、従って、純粋なAPIの対応する強度は本発明の製剤より高い。カウント数は強度を示すため、本発明の製剤の発明者らは、従って、結晶性化合物のカウント数は非晶質化合物より高いと結論付ける。
本試験において、純粋なAPIを含む製剤では、カウント数は6000以下の範囲にあり、APIの結晶性の性質を示すことが観測される。純粋なソルプラス(登録商標)を含む製剤では、突出した鋭いピークがなく、代わりにブロードなハロー(halo)パターンを示し、カウント数は2000以下の範囲にあり、ソルプラス(登録商標)の非晶質の性質を示す。純粋なAPIおよびソルプラス(登録商標)のそれぞれ0.5:0.25の比での物理的混合物を含む製剤では、カウント数は5000以下の範囲にあり、APIの結晶性の性質の低下を示す。
さらに、APIをソルプラス(登録商標)およびポリソルベート80とそれぞれ0.5:0.25:1の比で組み合わせて含む製剤では、カウント数は6000以下の範囲にあり、100%相対強度ピークが、純粋なAPIで観測される12.4から13.06にシフトすることを示す。第1に、表3に要約するように突出したピークの相対強度の低下があり、第2に、ピークが僅かにソルプラス(登録商標)の場合に観測されたハローパターンの後を追って、APIの結晶化度が低下し、これはソルプラス(登録商標)とAPIとの相互作用により非晶質の性質がAPIに付与されたことを示唆した。
さらに、純粋なAPIとソルプラス(登録商標)とのそれぞれ0.5:0.375の比での物理的混合物を含む製剤では、カウント数は5000以下の範囲にあり、APIの結晶性の性質の低下を示す。しかし、ソルプラス(登録商標)の濃度が0.25から0.375に上昇すると、カウント数の急激な低下があり、カウント数は2500以下の範囲にあり、100%相対強度ピークが、APIで観測された12.4から20.6にシフトすることを示す。第1に、表4に要約したように、突出したピークの相対強度の変化があり、第2に、ピークが僅かにソルプラス(登録商標)の場合に観測されたハローパターンの後を追って、APIの結晶化度は低下し、これはソルプラス(登録商標)とAPIとの相互作用により非晶質の性質がAPIに付与されたことを示唆した。
結論:
上記データから、製剤中で、突出したピークの相対強度のパーセンテージが低下したことが観測され、そのピークはハローパターンの後を追い、これは、APIが結晶性状態から非晶質状態に変化し、それによりAPIの可溶化が増加したことを示す。この解釈は、DSC分析によりさらに確認される。
溶解度試験:
ブリンゾラミドの溶解度を求める手順:
Schott瓶に精製水を入れた。連続撹拌しながらブリンゾラミドを添加した。30分後、そのpHを6に調整した。それを24時間撹拌した。その後、上清を0.45mシリンジフィルタで濾過し、次いでその溶解度を求めた。
オートクレーブ処理したブリンゾラミドの溶解度を求める手順:
Schott瓶に精製水を入れた。連続撹拌しながらブリンゾラミドを添加した。30分後、そのpHを6に調整し、121℃/30分でオートクレーブ処理した。オートクレーブ処理後、試料を室温に冷却した。それを24時間撹拌した。その後、上清を0.45mシリンジフィルタで濾過し、次いでその溶解度を求めた。
本発明の製剤の製造手順:
Schott瓶に精製水を入れる。10〜15分間撹拌しながら、それにソルプラス(登録商標)を添加する。10〜20分間撹拌しながら、それにポリソルベート80を添加する。それが完全に溶解した後、連続撹拌しながらブリンゾラミドを添加する。30分後、pHを確認し、0.1N NaOHで6に調整する。それを121℃/30分でオートクレーブ処理する。オートクレーブ処理後、撹拌しながら製剤を室温に冷却する。
溶解度を求めるために、試料を3500rpmで5分間遠心分離した後、0.45mシリンジフィルタで濾過し、分析した。
溶解度データ:
文献によるpH6.25でのブリンゾルミドの溶解度は0.059%w/vであり、実験室ではそれはpH6.0で0.0545%w/vと求められた。興味深いことに、APIをオートクレーブ処理し、冷却すると、溶解度は、僅かに高くなる、即ち、pH6.0で0.082%となる。下記に示す表5に、溶解度データを示す。
上記データに基づいて、ポリソルベート80により、ブリンゾラミドの溶解度が0.085%w/vから0.2%w/vに増加することが明らかである。PEG 400もブリンゾラミドの溶解度を増加させるが、ポリソルベート80程ではない。
非晶質の形態の可溶化されたブリンゾラミドはむしろ液状であり、純粋なブリンゾラミドよりバイオアベイラビリティが大きく、このため、本発明の製剤は販売されている従来のブリンゾラミド製剤より有利であると考えられる。
本発明の物質は結晶性の物質より眼組織透過性が高く、そのためバイオアベイラビリティが向上すると考えられ、予想される。開示された本発明の滅菌眼科用医薬製剤は従来技術で製造された製剤より優れていると考えられる。
実施例:
以下の実施例を参照して本発明をさらに説明するが、それは例示の目的で説明するに過ぎず、決して本発明の範囲を限定するものではない。
「適量(q.s.)」という用語は、実施例に記載されている場合は常に、本発明の組成物中にそれを使用するのにちょうど足りるだけの量の添加剤の量である「十分量」の略語である。
実施例1:
製造方法:
製造方法は2部に分けられる。
第I部:
ビーカーに注射用水300mlを入れ、必要量のポリソルベート80を添加し、十分撹拌する。次いで、連続撹拌しながら必要量のソルプラス(登録商標)を添加する。適量のブリンゾラミドを秤量し、ビーカーに添加する。混合物のpHを4.0に調整し、30分間撹拌し続ける。次いで、混合物の温度を70℃に上昇させ、それを30分間維持する。30分後、溶液を室温に冷却する。溶液を滅菌濾過して、無菌容器に入れる。
第II部:
オートクレーブ処理可能な好適な1000mlのSchott瓶に、注射用水700mlを入れる。それに、必要量のエデト酸二ナトリウム、マンニトール、カルボマー 974P、塩化ナトリウム、および塩化ベンザルコニウムを順に、次の成分を添加する前に、前の成分が溶解していることを確認して添加する。全ての成分が完全に溶解した後、pHを7.6に調整する。pHを調整した後、溶液の粘度が増加する。溶液をさらに30分間撹拌し、確実に、均一に混合する。次いで、溶液を121℃、圧力151bで30分間オートクレーブ処理する。オートクレーブ処理した後、溶液を室温に冷却する。溶液を室温に冷却した後、第I部を第II部に、それを十分量、無菌的に添加し、それを30分間撹拌する。均質混合した後、完成品を予め滅菌した20フィルタを通過させる。
実施例2:
製造方法:この手順は4つの主な段階に分けられる:
1.残りの製品溶媒(RPV)の調製
2.滅菌Milli Q水の製造
3.APIを含有する溶液の調製
4.バルク製造
1.0 残りの製品溶媒(RPV)の調製
1)milli Q水の(実際のバッチサイズの)60%を清浄なガラスビーカーに入れる。
2)連続撹拌しながら(rpm800±100)、調合量のエデト酸二ナトリウム、続いてマンニトールをゆっくり添加する。
3)散布することにより高いrpm(2000±100)で、調合量のカルボマーを上記溶液にゆっくり添加する。完全に添加した後、撹拌速度を1200±100に低下させる。
4)カルボマーが完全に溶解した後、連続撹拌しながら調合量の塩化ナトリウム、続いて塩化ベンザルコニウムを添加し、溶液が透明になるまで撹拌する。
5)溶液の初期pHを確認し、5N水酸化ナトリウム溶液でpHを7.5に調整する。
6)その容積をmilli Q水で(実際のバッチサイズの)80%にする。
7)バルク溶液を47mm、20μmポリプロピレンフィルタで濾過する。
8)RPVをSchottガラス瓶に入れて121℃で30分間オートクレーブ処理する。
注:濾過およびオートクレーブ処理中のRPVの損失を補償するために、約10%過剰のRPVを調製する。製剤は正確な量を記載していることに留意されたい。しかし、調合量は10%過剰となるであろう。
2.0 滅菌milli Q水の製造
1)Schottガラス瓶に製品の全重量の20%を構成する十分な水を入れてオートクレーブ処理する。RPVをオートクレーブ処理する時、これを別の瓶に入れてオートクレーブ処理することができる。オートクレーブ処理は121℃で30分間行う。
3.0 API(ブリンゾラミド)を含有する溶液の調製
1)200mLビーカー内でチロキサポール溶液0.25%を調製する。
2)清浄なガラスビーカーに、添加される0.25%チロキサポール溶液を(実際のバッチサイズの)10%入れる(製剤に必要な場合、他の場合は単に水を使用する)。
3)撹拌しながら、それに調合量のポリソルベート80、続いてソルプラスをゆっくり添加する。
4)連続撹拌しながら、それに調合量のAPI(ブリンゾラミド)をゆっくり添加する。
5)APIが完全に溶解するまで、5N塩酸でスラリーのpHを約3.5に低下させる。
6)層流フード下、47mm、0.45μmのPVDFフィルタ、続いて47mm、0.22μmのPVDFフィルタで濾過して大きい滅菌容器に入れる。
7)溶液の容積をバルク溶液の20%にし、5N水酸化ナトリウムで溶液のpHを6.0に調整する。
4.0 バルク製造
1)バルク溶液の20%である上記で調製した滅菌API溶液に、予めオートクレーブ処理したRPVを添加し、その重量を90%にする。それは、重量でRPVの約70%の添加となる。
2)容積を予め滅菌したmilli Q水で(実際のバッチサイズの)100.0%にする。
3)溶液を無菌状態で2時間撹拌する。
4)眼科用に好適な予め滅菌した瓶に最終溶液を充填する。
安定性データ:
加速安定性試験(40℃/NMT25%RH)の条件での物理化学的パラメータの結果を下記に要約する。評価した物理的パラメータは:浸透圧モル濃度、pHおよび製品説明である。評価した化学的パラメータはブリンゾラミドの濃度、その不純物プロファイル、EDTAおよび塩化ベンザルコニウム濃度である。
本発明の安定性結果をイノベーターの販売製品であるブリンゾラミド眼科用懸濁剤1%(Azopt)と比較し、ブリンゾラミドの濃度およびその不純物プロファイルの比較を表1に記載する。
pHの影響:
最終pHをそれぞれpH6.0および7.5に調整した2種の製剤の安定性データ(40℃/NMT25%RH)を表6に要約する。
結論:上記データから、加速安定性条件では不純物が経時的に増加すると結論付けることができる。しかし、不純物Aの増加率は、他の不純物と比較して最大である。従って、それを制御し、それをイノベーターの製品であるAZOPTと同じレベルまたはそれより低いレベルに保つことが重要であった。
pH6.0での不純物Aの増加は、pH7.5で観測されるものより少ないことが観測される(例えば、3ヶ月の時点で不純物Aは、pH6の製剤の場合、0.12%から0.93に増加したのに対して;pH7.5の製剤の場合、それは同じ測点で0.04%から1.19%に増加した)。従って、不純物Aをより低いレベルに保つためには、pH6.0の方がpH7.5より望ましい。
参考文献に記載の薬物(AZOPT)の不純物Aは、pH6.0の製剤で観測されるものと同等である(例えば、3ヶ月の時点で不純物Aは、AZOPTの場合は0.96に、pH6の本発明の製剤の場合は0.93%に増加した)。しかし、興味深いことに、初期の時点での不純物Aは、pH6の本発明の製剤(0.12)と比較して、AZOPTの場合はずっと高い(0.91%)ことが分かる。上記の観測から、製剤の製造に最適なpHは6.0であると結論付けることができる。
製造中の熱の影響:APIスラリー製造中の熱の影響を比較するために、2種のバッチを製造した。一方のバッチは、前述の手順による加熱を行うことなく製造した。しかし、他方のバッチは、APIスラリーを濾過できるように、APIスラリーのpHを約4.0に低下させる前にAPIスラリーを70±5℃(ポリマーの転移温度)で10〜15分間加熱すること以外、類似の方法で製造した。次いで、これらの製剤を加速安定性条件で充填したが、それらの結果を表7にまとめる。
結論:上記データから、加熱して製造したものおよび加熱せずに製造したものの2種のバッチを40℃/NMT25%RHで充填したときの分析および不純物に顕著な変化はないことが分かる。
製剤の安定性に対する温度の影響:最終製剤の安定性に対する温度の影響を調べるために、同じバッチを苛酷安定性条件(50℃)および加速安定性条件(40℃/NMT25%RH)で充填した。この試験の結果を表8に要約する。
結論:上記データから、不純物AおよびBは経時的に増加し、温度が高いほど増加率が高いと結論付けることができる。不純物Bより不純物Aの方が温度の影響を大きく受ける。RLDの場合、初期の時点では不純物Aが本発明の製剤より多い。不純物は増加するが、それらは40℃/NMT25%RHで3ヶ月後に規格内に十分入り、RLDと同等である。
ソルプラス(登録商標)濃度の増加の影響:ポリマー(ソルプラス(登録商標))の濃度の増加の影響を調べるために、表9に示すように、ソルプラス(登録商標)濃度を0.4%から0.8%に増加させ、通常のバッチと比較したことが観測された。
結論:上記データから次のように、即ち、ソルプラスの濃度の増加に伴って不純物Aが減少すると推論することができる(3ヶ月の時点で、不純物Aは、ソルプラス(登録商標)濃度0.4%では0.93%、2倍のソルプラス(登録商標)濃度0.8%では0.56%である)。従って、ソルプラス(登録商標)はブリンゾラミドに安定化効果を及ぼす。
動物有効性試験:本発明の製剤の動物有効性を商品(AZOPT)と比較するために試験を行った、そして目の眼圧(IOP)を測定する。バッチの詳細は次のとおりである。
眼圧(IOP)測定:初日に、最初にベースラインIOPを測定した後、ウサギに70mL/kgの水を経口胃管で投与し、ベースラインIOPに達するまで(2時間)0.25時間の間隔でIOPを測定し、IOPパターンを観測した。そのベースラインの読みと比較して、統計学的に有意な(p<0.05)眼圧の上昇が、I群のウサギの左目では15分〜60分で、右目では15分〜75分で、II群のウサギの両目では15分〜60分で、III群のウサギの左目では15分〜60分で、右目では15分〜90分で、ならびにIV群のウサギの左目では15分〜60分で、右目では15分〜75分で観測された。
同時に、群内で左目を右目と比較したとき、それは同等のIOP上昇を示し、全ての用量群についてIOPの統計学的に有意な(p<0.05)変化は観測されなかった。同様、異なる群の左目および右目を他の群の左目および右目と比較したとき、IOPの統計学的に有意な(p<0.05)変化は観測されなかった。
翌日、ベースラインIOP測定後、各群の左目に試験品を点眼した。試験品を点眼して1時間後に、動物に水70mL/kgを速やかに経口投与した。この時間の隔たりは、1〜3時間であった番号142099の正常血圧ウサギ試験で観測される薬物の最大眼圧低下効果に達するまでの時間と、番号142100のこの試験で水を負荷した(loaded)未治療動物で観測される最大IOP上昇時間(15分〜90分)とから導出した。
ベースラインと比較して、I群〜III群の右目では15〜60分で、およびIV群の右目では15〜75分でIOPの統計学的に有意な(p<0.05)上昇があった。全ての用量群の左目(治療した目)は、ベースラインと比較して統計学的に有意な(p<0.05)変化を示さなかった。
同時に、左目および右目の両方を比較した場合、I群およびIV群では15分〜75 75分で、ならびにII群およびIII群では15分〜60分で、右目と比較して左目ではIOPの統計学的に有意な(p<0.05)低下が観測された。また、I群の左目では右目と比較して105分および120分でIOPの統計学的に有意な(p<0.05)低下を示した。90分でベースラインに達した後、この変化が観測され、従って、それは生物学的変動と見なされた。
同様に、異なる群の左目および右目を他の群の左目および右目と比較した場合、III群の左目と比較してI群の左目では30分の時点でIOPの有意な(p<0.05)僅かな上昇が観測され、III群の左目と比較してIV群の左目では45分の時点でIOPの僅かな上昇があったこと以外、IOPの統計学的に有意な(p<0.05)変化は観測されなかった。この差は各群の左目のベースラインの差によるものである可能性があり、生物学的変動と見なされる可能性がある。
未治療の目と比較して、試験群は全てIOP低減効果を示した。同時に、治療した全ての用量群の左目(治療した目)は、ベースラインIOPと比較して、眼圧上昇の有意差を示さなかったのに対して、右目(対照の目)はベースラインIOPと比較して様々な時点で統計学的有意差を示した。SRS/B05MD/77は、30分および45分の時点で他の製剤と比較してIOPレベルの僅かに大きい低減を示したが、その低減は統計学的に有意ではなく、従って、他の製剤と異なるとは見なされなかった。
本試験から得られる観測に基づき、4種の本製剤、SRC/B04MD/73A、SRC/B04MD/74A1、SRC/B05MD/77およびSRC/B1MD/231374Fは統計学的に有意なIOP低下有効性を有し、互いに同等であると結論付けられる。
結論:この試験から得られる観測に基づき、本発明の異なる製剤、SRC/B04MD/73A、SRC/B04MD/74A1、SRC/B05MD/77および市販の製剤SRC/B1MD/231374Fは、水を負荷したニュージーランドホワイト種ウサギに経眼経路で投与したとき、統計学的に有意なIOP低下有効性を示したと結論付けられる。
統計学的に有意なIOP低下有効性の発現は全ての製剤でほぼ類似しており、全ての製剤は観測された各時点で同等であると判明したが、それにより全ての試験製剤(SRC/B04MD/73A、SRC/B04MD/74A1、SRC/B05MD/77およびSRC/B1MD/231374F)のIOP低下有効性は統計学的に同等であったと結論付けられる。
本発明の利用
本発明者らは、炭酸脱水酵素阻害剤および/または薬学的に許容される添加剤を含む滅菌眼科用医薬製剤を提供し、水に対する溶解度が低い有効成分は、オートクレーブ処理後の冷却中、または50℃より高温に加熱した後の冷却中に非晶質の形態または溶液の形態で可溶化し、バイオアベイラビリティおよび製造性が改善される。さらに、製剤の製造方法は比較的簡単で、費用効果が高く、効率的であり、ボールミルおよび/またはジェットミルなどの設備を必要としない。さらに、製造した製剤は、高眼圧の治療に有用である。

Claims (29)

  1. 製剤であって、
    a)ブリンゾラミドを含む炭酸脱水酵素阻害剤と、
    b)ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフト共重合体と、
    c)界面活性剤と、
    を含み、任意に薬学的に許容される添加剤またはこれらの組み合わせを共に含み、かつ前記製剤が溶液の形態である、水性滅菌眼科用医薬製剤。
  2. 前記ブリンゾラミドが前記製剤の0.01重量%〜5.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の製剤。
  3. 前記ブリンゾラミドが前記製剤の0.05重量%〜3.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の製剤。
  4. 前記ブリンゾラミドが前記製剤の0.1重量%〜1.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の製剤。
  5. 前記ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフト共重合体が前記製剤の0.01重量%〜5.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の製剤。
  6. 前記ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフト共重合体が前記製剤の0.05重量%〜3.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の製剤。
  7. 前記ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフト共重合体が前記製剤の0.1重量%〜2.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の製剤。
  8. 前記界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシルアルキルフェニルエーテル、ポリオキシル40硬化ヒマシ油、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシ硬化ヒマシ油、ポリオキシソルビタンエステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート、ポリオキシル35ヒマシ油、ソルビタンモノラウレート、ポロキサマー、コリフォール TPGS(D−αトコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート)、アラビアゴム、またはこれらの2種以上の組み合わせを含む群から選択される、請求項1に記載の製剤。
  9. 前記界面活性剤がポリソルベート、好ましくはポリソルベート80である、請求項1またはに記載の製剤。
  10. 前記界面活性剤が前記製剤の0.01重量%〜5.0重量%の量で存在する、請求項1またはに記載の製剤。
  11. 前記界面活性剤が前記製剤の0.05重量%〜3.0重量%の量で存在する、請求項1またはに記載の製剤。
  12. 前記界面活性剤が前記製剤の0.1重量%〜2.0重量%の量で存在する、請求項1またはに記載の製剤。
  13. 前記薬学的に許容される添加剤が、等張化剤、増粘剤、非水性溶媒、緩衝剤、pH調整剤、抗酸化剤、キレート剤、保存剤、またはこれらの2種以上の組み合わせを含む群から選択される、請求項1に記載の製剤。
  14. 前記炭酸脱水酵素阻害剤は、溶解した形態または非晶質の形態のいずれかで存在する、請求項1に記載の製剤。
  15. 前記製剤が水溶液剤の形態である、請求項1に記載の製剤。
  16. 前記製剤が、前記製剤を目に投与することを含む眼局所送達用である、請求項1に記載の製剤。
  17. 前記製剤が、前記製剤をヒトまたは動物の耳および/または鼻に投与することを含む眼局所送達用である、請求項1に記載の製剤。
  18. 前記滅菌溶液剤が眼科用に好適である、請求項に記載の製剤。
  19. 前記製剤がそれを必要とする各目に1日1回または1日2回のいずれかで投与される、請求項に記載の製剤。
  20. 前記製剤が好ましくはブリンゾラミドと、ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーと、ポリソルベート80とを含み、任意に薬学的に許容される添加剤またはこれらの組み合わせを共に含み、かつ前記製剤が溶液の形態である、請求項1に記載の製剤。
  21. 請求項1に記載の製剤を製造するための方法であって、
    a)水と、ポリビニルカプロラクタム−ポリ酢酸ビニル−ポリエチレングリコールグラフト共重合体と、ブリンゾラミドを含む炭酸脱水酵素阻害剤とを含む第1の組成物を製造する工程と;
    b)前記工程(a)で製造した第1の組成物を前記組成物の滅菌に好適な50℃より高い高温に曝し;最終製品である第2の組成物を得るために前記組成物を周囲温度に冷却する工程と;
    を含み、前記第2の組成物中のブリンゾラミドが、溶解した形態で存在する、方法。
  22. ブリンゾラミドが前記組成物の冷却中に結晶形態で析出しない、請求項21に記載の方法。
  23. ボールミルおよび/またはジェットミルの使用を含まない、請求項21に記載の方法。
  24. 前記炭酸脱水酵素阻害剤を有効量含む請求項1に記載の製剤であって、それを必要とする患者の高眼圧を治療するための、かつ前記患者のそれを必要とする少なくとも一方の目に前記製剤を有効量投与するための、製剤
  25. 前記製剤が炭酸脱水酵素阻害剤を1%w/v未満含む、請求項24に記載の製剤
  26. 前記炭酸脱水酵素阻害剤を1%w/v未満含む、請求項1に記載の製剤であって、それを必要とする患者に対する前記炭酸脱水酵素阻害剤の有効投与量を低減するための、かつ前記患者のそれを必要とする少なくとも一方の目に前記製剤を有効量前記患者に投与するための、製剤
  27. 前記製剤を、それを必要とする各目に1日1回投与する、請求項24〜26のいずれか一項に記載の製剤
  28. 前記製剤を、それを必要とする各目に1日2回投与する、請求項24〜26のいずれか一項に記載の製剤
  29. 治療可能な状態が高眼圧を含む、請求項24〜28のいずれか一項に記載の製剤
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