JP6483450B2 - 負荷時タップ切換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、真空バルブ遮断方式の負荷時タップ切換装置に関する。
電力系統には、送電線あるいは配電線の電圧を調整するために負荷時タップ切換装置が用いられている。負荷時タップ切換装置には、変圧器タンクの内部に設置される負荷時タップ切換器が設けられている。負荷時タップ切換器には絶縁油を満たした油槽が設けられており、この油槽内には通電電流の遮断を行う切換開閉器が収納されている。
切換開閉器の遮断方式としては、油中アーク遮断方式が従来から知られている。油中アーク遮断方式では、遮断回路内の主接点を油槽中の絶縁油に露出させた状態で遮断を実施する。そのため、絶縁油中に発生するアークによって接点の摩耗が生じ、それによるカーボンスラッジが油槽内の絶縁油を汚染することがある。したがって、汚染した絶縁油のろ過作業が不可欠となり、メンテナンスコストが増大した。
そこで近年では、油中アーク遮断方式に代わり、真空バルブ遮断方式が注目を集めている。真空バルブ遮断方式では、高真空の真空バルブ内に主接点を密封し、真空バルブを開閉して電流遮断を行う。そのため、真空バルブ遮断方式では優れた絶縁耐力および消弧性能を発揮することができる。しかも、真空バルブ遮断方式では油槽内でアークが発生することがないので、主接点の消耗を抑えることができ、カーボンスラッジによる絶縁油の汚染もなく、絶縁油のろ過作業が不要である。その結果、保守点検作業のインターバルを延ばすことができ、メンテナンスコストが低減する。
特表2013−528942号公報
しかしながら、真空バルブ遮断方式を採用しても、遮断を繰り返していけば電極間の絶縁耐力が低下することは否めない。この場合、タップ間に要求される絶縁耐力を、真空バルブの電極ギャップだけで確保するには限界がある。絶縁耐力の劣化は、真空バルブの小型化に伴って加速するため、絶縁耐力を高い水準で維持しようとすると、真空バルブが大型化することになり、負荷時タップ切換装置のコンパクト化を妨げる要因となる。
また、変圧器本体巻線に対する外乱サージ電流の重畳や、遮断繰り返しによって続弧が発生することがある。この場合には、所定の切換シーケンス時間内に真空バルブによる遮断ができず、極間短絡に至るおそれがある。大容量化が進む現在では、これらのリスクは高まる傾向にあるため、絶縁耐力の低下を回避することが重要な課題となっている。
上記の課題について図18、図19を用いて具体的に説明する。図18は負荷時タップ切換装置の切換開閉器における遮断回路図である。図18に示した遮断回路では、真空バルブとして主バルブ38および抵抗バルブ36、37が設けられ、限流抵抗39、40が配置されている。このうち、主バルブ38は切換スイッチ35でタップA,B側に切換えて通電するように構成されている。限流抵抗39、40には抵抗バルブ36、37が接続される。また、これら抵抗バルブ36、37に直列に回路遮断スイッチ33、34が接続される。回路遮断スイッチ33、34は、真空バルブを保護してその性能低下を抑制するためのものである。
このような遮断回路では、回路遮断スイッチ33、34がOFFとなって遮断回路から分離されると、抵抗バルブ36、37が開極される。このとき、抵抗バルブ36、37のタップ側端子部はフローティング状態となる。これにより、抵抗バルブ36、37が十分に電流を遮断することができず、極間絶縁の観点から見て、不安定な状態に陥るおそれがある。
具体的には図19の切換シーケンスに示すように、主バルブ38投入後にタップA、B各々に対し、対応する回路遮断スイッチ33、34をOFF位置に動作させているが、このとき、主バルブ38および抵抗バルブ36、37の遮断が不十分となる場合がある。その結果、切換スイッチ35でアークによる極間短絡が生じたり、抵抗バルブ36、37で通常より大きな循環電流を遮断する必要が生じたりした。これにより、負荷時タップ切換器の不具合および変圧器本体へ影響が及ぶことがあった。
本発明の実施形態は、以上の課題を解消するために提案されたものである。本発明の実施形態の目的は、真空バルブのタップ側端子部がフローティング状態になることを回避して、高い絶縁耐力を確保する負荷時タップ切換装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態は、複数の真空バルブを有する真空バルブ遮断方式の負荷時タップ切換装置において、次の特徴を有している。
(1)前記真空バルブとして抵抗バルブを備える遮断回路部を有する。
(2)前記遮断回路部は、通電位置にて真空バルブの電極間に電位差が無いように、前記抵抗バルブの一方の端子が、中性点に繋がる中性点端子あるいは通電している側のタップに繋がるタップ端子のいずれかに接続される。
(3)前記遮断回路部は、前記真空バルブとして主バルブおよび抵抗バルブを備えると共に、絶縁切換スイッチ機構を組み込む。
(4)前記絶縁切換スイッチ機構は、非通電側の前記抵抗バルブの一方の端子をタップ接続位置から切り離し、中性点短絡位置まで切換えることにより前記抵抗バルブの電位を中性点電位とするように設定する。
(5)前記絶縁切換スイッチ機構におけるタップ接続の切断動作に関して、前記抵抗バルブの一方の端子を前記タップ接続位置から切り離すタイミングが、前記抵抗バルブと同一タップ側に位置する主バルブの遮断時から第一の時間後であり、前記抵抗バルブの遮断時から第二の時間後であり、かつ前記抵抗バルブの相手タップ側に位置する主バルブの閉極時から第三の時間前とするように設定する。
第1の実施形態の遮断回路部の斜視図。 第1の実施形態の切換開閉器および油槽全体の斜視図。 第1の実施形態の切換開閉器の斜視図。 第1の実施形態の絶縁切換スイッチ機構(表側)の斜視図。 第1の実施形態の絶縁切換スイッチ機構(裏側)の斜視図。 第1の実施形態の絶縁切換スイッチ機構のスライド構造部の斜視図。 第1の実施形態の絶縁切換スイッチ機構のスライド構造部の詳細な斜視図。 第1の実施形態の絶縁切換スイッチ機構のスライド構造部の正面図。 第1の実施形態の絶縁切換スイッチ機構と抵抗スイッチホルダの斜視図。 第1の実施形態の抵抗スイッチホルダの斜視図。 上段は第1の実施形態の遮断回路図、下段は絶縁切換スイッチ機構の平面図(M1側通電位置)。 上段は第1の実施形態の遮断回路図、下段は絶縁切換スイッチ機構の平面図(切換中央位置)。 上段は第1の実施形態の遮断回路図、下段は絶縁切換スイッチ機構の平面図(M2側通電位置)。 上段は第1の実施形態の遮断回路図、中段は絶縁切換スイッチ機構の平面図、下段は絶縁切換スイッチ機構の側面図(M1側通電位置)。 上段は第1の実施形態の遮断回路図、中段は絶縁切換スイッチ機構の平面図、下段は絶縁切換スイッチ機構の側面図(切換中央位置)。 上段は第1の実施形態の回遮断路図、中段は絶縁切換スイッチ機構の平面図、下段は絶縁切換スイッチ機構の側面図(M2側通電位置)。 上段は第1の実施形態の切換シーケンス、下段は切換シーケンスのある時点での遮断回路図。 従来の負荷時タップ切換装置の遮断回路図。 従来の負荷時タップ切換装置の切換シーケンス。
(第1の実施形態)
(構成)
以下、本発明に係る第1の実施形態について、図1〜図17を用いて具体的に説明する。第1の実施形態は真空バルブ遮断方式を採用した4バルブの負荷時タップ切換装置である。
(遮断回路部)
図1は第1の実施形態の負荷時タップ切換装置における切換開閉器の遮断回路部を示している。図1に示すように、遮断回路部にはU相、V相、W相の3相が設けられており、各相に4個の円筒形の真空バルブ、合計12個の真空バルブが取り付けられている。遮断回路部の中ほどにはディスク状の遮断ホルダ4が、1相当たりに1個設けられており、ここに前記真空バルブが設置される。
真空バルブは全て、その長手方向が遮断回路部の軸線方向に平行となるように設置されており、開閉機構によって開閉するように構成されている。図1では左側のタップをM1側、右側のタップをその対極であるM2側とし、各相4個の真空バルブは、M1側の主バルブ2、M2側の主バルブ3、M1側の抵抗バルブ5、M2側の抵抗バルブ6からなる。
さらに、抵抗バルブ5、6に隣接してそれぞれ、M1側の通電導体7とM2側の通電導体8が設けられている。これら通電導体7、8は、タップ切換後に閉極して通電を行うことで、遮断回路における遮断性能の劣化を抑制して耐久性能を高め、切換開閉器の小型化および簡素化に寄与している。これら通電導体7、8は、通電スイッチ機構により半径方向に平行に出入りすることにより、M1側およびM2側のタップ間を、交互に短絡して通電切換を行う。抵抗バルブ5、6の下部には抵抗スイッチホルダ9が設置されている。抵抗スイッチホルダ9は絶縁性を持った樹脂製の筐体部から形成され、ここに遮断回路部の構成部品が取り付けられている。
抵抗スイッチホルダ9の内側には非通電側の絶縁切換スイッチ機構が取り付けられている。非通電側の絶縁切換スイッチ機構とは非通電側タップの絶縁を確保するための機構であり、遮断回路部に組み込まれた本実施形態の主要構成部である。絶縁切換スイッチ機構は、極間の絶縁を真空バルブ以外の部分で持たせるようにしたものであって、通電位置において真空バルブの電極間に電位差が無いように、遮断回路部を構成する全部品が、中性点か、あるいは通電している側のタップのいずれかに接続されるようになっている。
遮断回路部には、このような非通電側の絶縁切換スイッチ機構に加えて、前述した真空バルブの開閉機構および通電導体7、8を移動させる通電スイッチ機構が組み込まれている。これらの機構は、遮断回路部の上部に配置された切換クランク1が、後述する蓄勢機構19からの付勢力を受けて駆動することによって動作する。
(切換開閉器)
本実施形態の主要部である絶縁切換スイッチ機構を説明する前に、まず切換開閉器の概要について、図2及び図3を用いて説明する。前述したように、負荷時タップ切換装置には負荷時タップ切換器が設けられ、負荷時タップ切換器には切換開閉器が設けられている。図2は本実施形態における切換開閉器と、それを収納する油槽全体を示している。
図2に示すように、油槽50は、円筒形状の絶縁筒12と、その下部に固定される油槽底17から構成されており、絶縁筒12の内部に、図3に示す切換開閉器が収納されている。油槽50の上部にはタップトウブ10が設置されており、ここに、減速ハグルマ機構11が取り付けられている。減速ハグルマ機構11はタップ切換のための回転力を、切換開閉器側に伝えるものである。
絶縁筒12の外周表面には、1相ごとに、中性点接続端子14、M1側のタップ接続端子15、M2側のタップ接続端子16が取り付けられており、3相の中性点を連結するための中性点リング13が設けられている。中性点接続端子14は中性点リング13の下方に配置され、タップ接続端子15、16は中性点接続端子14の下方に配置されている。タップ接続端子15、16は所定の距離を持って水平方向に並んで配置されている。
図3は切換開閉器の斜視図を示している。図3に示すように、切換開閉器では上部に対地シールド18が設けられ、その下に、蓄勢機構19が取り付けられている。蓄勢機構19の下部には図1で説明した遮断回路部が配置される。蓄勢機構19はその付勢力にて遮断回路部内に組み込まれた3つの機構、すなわち真空バルブの開閉機構、通電スイッチ機構および非通電側の絶縁切換スイッチ機構を駆動する。
遮断回路部の外周部分には、スライド中性点接点20、スライドM1接点21、スライドM2接点22が設けられている。これらの接点20〜22は、図2で説明した中性点接続端子14、タップ接続端子15、16に当接することにより切換開閉器に電流を引き込むものである。遮断回路部の下部には限流抵抗23と、タップ間への異常サージ電圧印加時に切換開閉器を保護するバリスタ24が設けられている。
(非通電側の絶縁切換スイッチ機構)
図4〜図10を用いて本実施形態の主要構成部である非通電側の絶縁切換スイッチ機構について説明する。図4は非通電側の絶縁切換スイッチ機構の表側、図5は同機構の裏側、図6は同機構のスライド構造部、図7〜図9は図6のスライド構造部の詳細図、図10は絶縁切換スイッチ機構を組み込む抵抗スイッチホルダ9の斜視図を示している。
図4、図5に示すように、絶縁切換スイッチ機構は、1相当たりの分割領域ごとに配置され、3相(U相,V相,W相)分が120度の間隔で配置されている。絶縁切換スイッチ機構には、切換軸26、金属導体からなる切換レバー25及び切換スライダー27、ワタリ板バネ28、抵抗スイッチカム29が設けられている。切換軸26は抵抗スイッチホルダ9の中心に回転自在に支持されており、切換レバー25及び切換スライダー27は抵抗スイッチホルダ9の周囲に取り付けられている。
(切換レバー25)
図5〜図9に示すように、切換レバー25は左右一対となって切換スライダー27に3組取り付けられている。3組の切換レバー25は互いに平行であって、切換スライダー27の長手方向と直交するように配置されている。切換レバー25は1相あたりM1、M2側各々3対ずつ、厚み方向に一定の間隔で、切換軸26のセンターに対して放射状に配置されている。負荷時タップ切換器が3相器の場合、切換レバー25は1相あたりM1、M2側各々3対ずつ、3×2×3=18対、設けられている。
図7、図8に示すように、3組の切換レバー25は回転支持ピン30により連結されて左右一対の構成をなしている。左右一対の切換レバー25の下端部には向かい合うようにして接点25aが設けられている。図8に示すように接点25aは切換スライダー27の側面に対し接する位置に配置されている。
一対の切換レバー25のいずれかの端部には固定ボルト・ナット32によってリード金具31が取り付けられており、他の回路構成部品である端子に接続される。切換レバー25はリード金具31により外周方向から、タップ端子、抵抗バルブ端子、中性点端子に接続される。図6では、M1側の切換レバーを符号251、M2側の切換レバーを符号252で示しているが、後段で述べる図11〜図13では、M1側の切換レバー251に接続されるタップ端子を251a、抵抗バルブ端子を251b、中性点端子を251cとし、M2側の切換レバー252に接続されるタップ端子を252a、抵抗バルブ端子を252b、中性点端子を252cとする。
さらに一対の切換レバー25にワタリ板バネ28が取り付けられている。ワタリ板バネ28はその付勢力を切換レバー25の接点25aに与えるようになっている。つまり、切換レバー25は固定ボルト・ナット32を介してワタリ板バネ28によって図8中の矢印方向に回転付勢されると共に電気的にも接続される。
左右一対の切換レバー25は、抵抗スイッチホルダ9に放射状に形成されたガイドリブ9bにより支持されている(図9及び図10参照)。抵抗スイッチホルダ9にはガイドリブ9bに挟まれるようにして6本のスライド溝9aが設けられており、各スライド溝9aに切換スライダー27がスライド自在に取り付けられている。
(切換スライダー27)
図5〜図9に示すように、切換スライダー27はM1、M2側各1本ずつ、切換レバー25の回転軸を通る垂直面上において半径方向にスライド自在に支持されている。切換スライダー27は、切換軸26から放射状に切換開閉器の半径方向に延びて設けられている。切換スライダー27はM1、M2側に各1本、3相で合計6本使用される。
切換スライダー27の端部にはカムフォロア27aとローラー27bが回転自在に取り付けられている。ローラー27bは抵抗スイッチホルダ9のスライド溝9aに摺動自在に嵌め込まれている(図9参照)。切換スライダー27は、抵抗スイッチカム29の作用により抵抗スイッチホルダ9のスライド溝9aをスライドする。このとき、切換レバー25の接点25aがワタリ板バネ28の付勢力を受けることで、絶縁切換スイッチ機構が導通状態あるいは非導通状態となる。
(抵抗スイッチカム29)
抵抗スイッチカム29は図6に示すように、切換軸26に取り付けられており、抵抗スイッチカム29の周縁部には、120度の間隔で幅広の突状部を持つカム溝29aが形成されている。カム溝29aには切換スライダー27のカムフォロア27aが摺動自在に嵌め込まれている。このため、切換軸26と共に抵抗スイッチカム29が回転すると、カム溝29aに沿ってカムフォロア27aが摺動し、切換スライダー27が半径方向にスライドする。
(動作)
以降、本実施形態の動作について説明する。図11〜図13は全体の切換シーケンスにおける絶縁切換スイッチ機構の動きを示しており、上段が遮断回路図、下段が絶縁切換スイッチ機構の平面図である。図11、図12、図13はそれぞれ、M1側通電位置、切換中央位置、M2側通電位置における絶縁切換スイッチ機構の動きを示す。ここで、通電位置とは図11及び図13に示すように、一方の抵抗バルブ(例えば抵抗バルブ5)がタップ端子(例えばM1側タップ端子251a)に接続され、他方の抵抗バルブ(例えば抵抗バルブ6)が中性点端子(例えばM2側中性点端子252c)に接続される状態を表している。絶縁切換スイッチ機構の切換動作は、切換スライダー27が抵抗スイッチホルダ9のカム溝29aに導かれて半径方向にスライドして出入りすることにより行われる。
図11に示すように、M1側通電位置では、M1側の切換レバー251がM1側タップ端子251a側と短絡、M2側の切換レバー252はM2側中性点端子252c側に短絡される。この状態では、非通電タップであるM2側において、M2側抵抗バルブ6は開極しているが、電極の両端が短絡される。そのため、限流抵抗23を通して中性点と同電位となる。つまり、タップ間では、M2側の切換レバー252の抵抗バルブ端子252bとM2側の切換レバー252のタップ端子252a間、およびM2側の通電導体8と油槽50側の中性点接続端子14、M2タップ接続端子16(図2参照)間において、絶縁がなされる。
図12に示すように、M1側通電位置から全切換シーケンスの中間位置に移行する場合、絶縁切換スイッチ機構では、切換軸26と共に抵抗スイッチカム29が反時計回転方向に回転する。このとき、カム溝29aに沿ってカムフォロア27aが摺動し、M2側の切換スライダー27が半径方向の外側にスライドする。この状態では、M2側抵抗バルブ6は閉極し、M1,M2側の各抵抗切換レバー251、252は共に、M1、M2側の各タップ端子251a、252aに短絡されることになり、回路上には横流を流している。
図13に示すように、全切換シーケンスの中間位置からM2側通電位置に移行する場合には、絶縁切換スイッチ機構では、切換軸26と共に抵抗スイッチカム29が反時計回転方向に回転する。このとき、カム溝29aに沿ってカムフォロア27aが摺動し、M1側の切換スライダー27が半径方向の内側にスライドする。図13では、図11に対してM1とM2が入れ替わった位置関係となり、タップ間の絶縁は、抵抗バルブ端子251bとタップ端子251a間およびM1側の通電導体7と接油槽50側の中性点接続端子14、M1タップ接続端子15(図2参照)間においてなされる。
以上、図11〜図13に示したように、本実施形態では、通電位置においてバルブの電極間に電位差は無く、遮断回路内は全て、中性点か、通電している側のタップのいずれかに接続された状態となる。したがって、真空バルブのタップ側端子部がフローティング状態になることは一切ない。
次に、絶縁切換スイッチ機構部のスライド構造部の動作について図14〜図16で説明する。これらの図は切換スライダー27と切換レバー25の接触状態と遮断回路の関係を表したものであり、上段は遮断回路図、中段は絶縁切換スイッチ機構の平面図、下段は絶縁切換スイッチ機構の側面図を示している。
図14では、切換スライダー27が図面の右側、抵抗スイッチホルダ9の中心から見ると外側に移動する。この位置では、M1、M2側において抵抗バルブ端子251b、252bとタップ端子251a、252aに接続された切換レバー25の接点25aが、切換スライダー27の側面に接触する。これにより、タップ端子及び抵抗バルブ端子間が短絡される。
図15では、回路切換動作の途中であり、切換スライダー27が動作の中間位置に移動している。ここでは、M1、M2側においてタップ端子251a、252aと抵抗バルブ端子251b、252bと中性点端子251c、252cは、いずれも独立した状態にある。
図16では、切換スライダー27が図面の左側、抵抗スイッチホルダ9の中心から見ると内側に移動する。この位置では、M1、M2側において抵抗バルブ端子251b、252bと中性点端子251c、252cに接続された切換レバー25の接点25aが、切換スライダー27の側面に接触する。これにより、抵抗バルブ端子及び中性点端子間が短絡される。このとき、タップ端子251a、252aに接続された切換レバー25の接点25aは、切換スライダー27の側面から離れた位置にある。そのため、タップ端子及び抵抗バルブ端子間は絶縁されている。
次に図17により、本実施形態の切換シーケンスについて説明する。図17は上段で第1の実施形態の切換シーケンスを、下段で切換シーケンスのある時点(シーケンスからの矢印部分)での遮断回路図を、それぞれ示している。本実施形態では切換角度範囲は0〜75°として、M1側は、0〜10°閉極し、10〜75°開極と設定されている。また、M2側は、0〜65°まで開極し、65〜75°閉極と設定されている。
図17では、上段から通電導体7、8、主バルブ2、3、抵抗バルブ5、6、切換レバー251、252の動作タイミングを表す。図17のシーケンスでは、通電導体7、8の動作について通電スイッチのON、OFFとして示し、切換レバー251、252の動作については抵抗スイッチのON、OFFとして示す。既に述べたように、通電導体7、主バルブ2、抵抗バルブ5、切換レバー251がM1側の部材、通電導体8、主バルブ3、抵抗バルブ6、切換レバー252がM2側の部材である。
図17はM1からM2への切換動作時の通電経路の移動を表しており、各スイッチの動作タイミング間隔について重要となる部分を第一の時間T1、第二の時間T2、第三の時間T3で明示している。これらT1、T2、T3は全て真空バルブによる遮断が不完全であった場合に、過電流遮断や極間短絡のリスクを低減するために設定される時間である。
図17に示す切換シーケンスでは、初期状態においてM1側の通電導体7である通電スイッチがON状態であるが(回路図のア)、この状態からM1側の通電導体7(図17では通電SW)をOFFすることからスタートする(回路図のイ)。続いてM1側の主バルブ2が開極する(回路図のウ)。この時点から限流抵抗23への通電が始まる。
M1側の主バルブ2の開極後から、M1側の抵抗スイッチがOFFとなるまでの時間が第一の時間T1であり、M1側の主バルブ2で遮断不具合が発生した場合にM2側の主バルブ3が閉極する前に、M1側の抵抗スイッチで強制的に電流を遮断するために必要な時間を設定している。例えば本回路の場合、0点を3回以上通らせる事を想定し30ms以上の設定となる。
その後、切換スライダー27の移動に伴いM2側の切換レバー252がM2側の中性点端子252cから離脱し(回路図のエ)、タップ端子252aに接続される(図17ではM2側の抵抗SWがON、回路図のオ)。続いて、M2側の抵抗バルブ6が閉極する(回路図のカ)。このため、M1側とM2側が限流抵抗23を介して短絡して循環電流が流れる。
その後、M1側の抵抗バルブ5が開極する(回路図のキ)。M1側の抵抗バルブ5が開極してから第二の時間T2時間後に、M1側の切換レバー251がM1側のタップ端子251aから離脱し(回路図のク)、中性点端子251c側に接続される(図17ではM1側の抵抗SWがOFF、回路図のケ)。第二の時間T2とは、M1側の抵抗バルブ5の遮断不具合が発生した場合に過電流遮断で更なる不具合に繋がらないように、同じくM1側の抵抗スイッチつまり絶縁切換スイッチ機構により強制的に遮断するための時間である。
さらに、M1側の切換レバー251がM1側のタップ端子251aからの離脱を開始した時点から第三の時間T3時間後に、M2側の主バルブ3が閉極する(回路図のコ)。これにより、主電流の移し替えが終了する。第三の時間T3は、M1側の抵抗スイッチで完全に遮断するために必要となるM2側の主バルブ3閉極までの適正な時間間隔を設定する。例えば第二の時間T2及び第三の時間T3は、0点を1回以上通らせる事を想定し10ms以上の設定とする。最後にM2の側通電導体8(図17では通電SW)がONとなって全動作が終了する(回路図のサ)。
(作用と効果)
以上の構成を有する第1の実施形態の作用および効果は、次の通りである。第1の実施形態では、絶縁切換スイッチ機構にて、極間の絶縁を真空バルブ以外の部分で持たせている。すなわち、本実施形態では、通電位置において真空バルブの電極間に電位差が無いように、遮断回路部を構成する全部品を、中性点か通電している側のタップのいずれかに接続している。
このため、真空バルブのタップ側端子部がフローティング状態になることがない。したがって、真空バルブが十分に電流を遮断することが可能であり、真空バルブ遮断の不具合時の過電流遮断や、タップ間短絡のリスクを低減させて、安定した極間絶縁を行うことができる。特に、第1の実施形態では、図17に示した第一の時間T1、第二の時間T2、第三の時間T3を設定したことで、過電流遮断や極間短絡のリスクをさらに低減することが可能である。このように、本実施形態によれば、真空バルブのタップ側端子部がフローティング状態になることを回避することができ、高い絶縁耐力を確保して、信頼性の向上を図ることが可能である。
さらに、第1の実施形態では、切換スライダー27のローラー27bを抵抗スイッチホルダ9のスライド溝9aに嵌め込み、切換レバー25を抵抗スイッチホルダ9のガイドリブ9bに支持している。すなわち、第1の実施形態においては、樹脂製の筐体部からなる抵抗スイッチホルダ9の内部に絶縁切換スイッチ機構を組み込んでいる。このような第1の実施形態によれば、省スペース化、部品点数及び工数の低減化を実現することができ、コンパクト性や経済性がいっそう向上する。
(他の実施形態)
上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことが可能である。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。例えば、過電流遮断や極間短絡のリスクを低減させる第一の時間T1、第二の時間T2、第三の時間T3の各時間などは適宜変更可能である。
1…切換クランク
2…M1側主バルブ
3…M2側主バルブ
4…遮断ホルダ
5…M1側抵抗バルブ
6…M2側抵抗バルブ
7…M1側通電導体
8…M2側通電導体
9…抵抗スイッチホルダ
9a…スライド溝
9b…ガイドリブ
10…タップトウブ
11…減速ハグルマ機構
12…絶縁筒
13…中性点リング
14…中性点接続端子
15…M1タップ接続端子
16…M2タップ接続端子
17…油槽底
18…対地シールド
19…蓄勢機構
20…スライド中性点接点
21…スライドM1接点
22…スライドM2接点
23…限流抵抗
24…バリスタ
25…切換レバー
25a…接点
251…M1側の切換レバー
252…M2側の切換レバー
251a…M1側タップ端子
251b…M1側抵抗バルブ端子
251c…M1側中性点端子
252a…M2側タップ端子
252b…M2側抵抗バルブ端子
252c…M2側中性点端子
26…切換軸
27…切換スライダー
27a…カムフォロア
27b…ローラー
28…ワタリ板バネ
29…抵抗スイッチカム
29a…カム溝
30…回転支持ピン
31…リード金具
32…固定ボルト・ナット
50…油槽

Claims (2)

  1. 複数の真空バルブを有する真空バルブ遮断方式の負荷時タップ切換装置において、
    前記真空バルブとして抵抗バルブを備える遮断回路部を有し、
    前記遮断回路部は、通電位置にて真空バルブの電極間に電位差が無いように、前記抵抗バルブの一方の端子が、中性点に繋がる中性点端子あるいは通電している側のタップに繋がるタップ端子のいずれかに接続され
    前記遮断回路部は、前記真空バルブとして主バルブおよび抵抗バルブを備えると共に、絶縁切換スイッチ機構を組み込み、
    前記絶縁切換スイッチ機構は、非通電側の前記抵抗バルブの一方の端子をタップ接続位置から切り離し、中性点短絡位置まで切換えることにより前記抵抗バルブの電位を中性点電位とするように設定し、
    前記絶縁切換スイッチ機構におけるタップ接続の切断動作に関して、前記抵抗バルブの一方の端子を前記タップ接続位置から切り離すタイミングが、前記抵抗バルブと同一タップ側に位置する主バルブの遮断時から第一の時間後であり、前記抵抗バルブの遮断時から第二の時間後であり、かつ前記抵抗バルブの相手タップ側に位置する主バルブの閉極時から第三の時間前とするように設定した負荷時タップ切換装置。
  2. 前記遮断回路部に樹脂製の筐体部を設け、この筐体部に前記絶縁切換スイッチ機構を取り付けた請求項に記載の負荷時タップ切換装置。
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