JP6482682B2 - 光信号発生装置、光信号受信装置、及び光通信システム - Google Patents

光信号発生装置、光信号受信装置、及び光通信システム Download PDF

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Description

本発明は、光信号として信号系列を送信する光信号発生装置、光信号として送信された信号系列を受信する光信号受信装置、並びにそれらを備えた光通信システムに関するものである。
近年、LED(Light Emitting Diode)照明装置の照明光を用いてデータを送受信する光通信システムが注目されている。照明光を用いた光通信システムは、既設のインフラを利用して構築することができる。
照明光等の可視光を通信媒体として用いる光通信システムは、通信可能な範囲を明確に規定することができること及び無線電波の使用が制限されているエリアにおける通信が可能であること等の利点を持つ。このため、無線電波を用いる既存の無線通信システム及び赤外線を用いる既存の赤外線通信アプリケーションによる通信を補完する利用法以外の、新しい利用法が検討されている。可視光を用いる光通信システムの利用法としては、信号灯及びデジタルサイネージ等の屋外設備に使用されているLED光源を用いる利用法が考えられる。例えば、高速のデータ通信、車両運転の補助及び制御を行うためのポジショニングのためのデータ通信、及び、商業施設における利用客の動線情報の取得のためのデータ通信等のような新しい利用法が考えられる。
照明光を用いる通信方法の代表例として、1又は0(すなわち、1/0)のデータをパルス信号のON又はOFFに対応させ、このパルス信号のON又はOFFをLEDの明滅に変換して、光信号(変調光)を送出(送光)するものがある。この方法では、光信号受信装置は、受光素子を用いて光信号を検出し、光信号の明滅パターンからパルス信号を復元する。また、パルス変調方式、振幅変調方式、角度変調方式などを用いてデータを変調し、その変調信号の振幅や強度をLEDの明滅に対応させて送光すれば、データの送受信速度を向上することができる。
図1は、照明光を用いる光通信システムの構成例を示す図である。図1に示される光通信システムでは、照明装置#1から送出された光信号は、複数の受信端末α、β、及びγによって受信される。図1に示される光通信システムは、通信エリア内で複数の受信端末α、β、及びγに共通のデータを配信する場合等に適用される。
図2は、照明光を用いる光通信システムの他の構成例を示す図である。図2に示される光通信システムでは、照明装置#1から送出された光信号は受信端末αによって受信され、照明装置#2から送出された光信号は受信端末βによって受信され、照明装置#3から送出された光信号は受信端末γによって受信される。図2に示される光通信システムは、複数の照明装置#1、#2、及び#3から、互いに異なるデータを、複数の受信端末α、β、及びγにそれぞれ配信する場合等に適用される。
一般に、照度確保のために設置される照明装置は、通信装置としての利用が想定されていない。図1に示される光通信システムでは、複数の受信端末α、β、及びγに配信されるデータは共通のデータであるため、送出された光信号の干渉は発生しない。しかし、図2に示される光通信システムでは、照明装置#1、#2、及び#3が同一室内に配置される場合など、各照明装置の照明光を完全に遮蔽する壁などの物体が存在しない場合、受信端末α、β、及びγは、最も近い照明装置#1、#2、又は#3から送出された所望の光信号だけでなく、近接する他の照明装置から送出された不要な光信号をも検出するおそれがある。言い換えれば、図2に示される光通信システムでは、受信端末α、β、及びγは、不要な光信号をも検出するので、所望の光信号を正確に検出することができないおそれがある。
また、照明光を用いる光通信システムでは、例えばデータにおける0と1の配列に偏りがある場合などにおいて、ある程度長い期間毎にみると照明光の照度に揺らぎが生じる。図1に示される光通信システムでは、配信されるデータは共通であるため、照度の揺らぎへの対策は容易である。例えば特許文献1では、変調された照明光の所定期間当たりの光量が一定となるような制御を行う光量制限手段を備えた照明光通信装置が提案されている。この光量制御手段では、例えば、変調パルス信号の振幅や、変調パルス信号に付加する調整パルス信号の振幅、デューティ比、長さを変化させることで、変調された照明光の光量制御を可能とし、もって照明光の揺らぎを軽減している。
一方で、図2に示される光通信システムにおいては、複数の光信号から所望の光信号を検出させるために、照明装置#1、#2、及び#3からそれぞれ異なる変調方式で変調された光信号が送出される。
国際公開第2007/004530号
図2に示される光通信システムにおいても、特許文献1に記載のような光量制御の手法により、照明装置個々に照明光の所定期間当たりの光量が一定の設定値になるようにし、その設定値を全ての照明装置において共通化することで、全ての照明装置から発せされる全体の照明光の揺らぎを軽減することはできる。
しかしながら、図2で示される光通信システムにおいて照明装置毎に異なる変調光を送出する場合、特許文献1に記載の光量制御の手法により照明光の揺らぎを軽減しようとすると、変調方式に依存して受信品質に差異が生じることがある。例えば、変調方式Aを用いた変調信号を照明aから送光し、変調方式Bを用いた変調信号を照明bから送光するような場合、照明aと照明bの光量設定値が等しくても受信信号の品質に差異が生じ、所望の変調信号が正確に受信できなくなる可能性がある。また、特許文献1に記載の光量制御の手法において、調整パルス信号を挿入するとデータ伝送速度が低下する場合がある。
本発明は、上述のごとき実状に鑑みてなされたものであり、複数の光源から複数の信号系列をそれぞれ異なる変調方式で送光するに際し、複数の信号系列の受信品質のばらつきを小さくできるように送光することが可能な光信号発生装置、その光信号発生装置から送信された複数の光信号から所望の光信号を受信する光信号受信装置、並びにそれらの光信号発生装置及び光信号受信装置を備えた光通信システムを提供することを、その目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の光信号発生装置は、複数の信号系列の値に対応する複数の発光強度で複数の発光部を発光させる光信号発生装置であって、複数の送信情報系列を、前記複数の送信情報系列のそれぞれに対応する複数の変調多値数により変調して、前記複数の送信情報系列に対応する複数の変調信号系列を生成する信号変調部と、前記複数の変調信号系列をそれぞれ識別する複数の識別信号を出力する識別信号出力部と、前記複数の変調信号系列についての振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列のそれぞれに対応する前記複数の変調多値数に基づいて決定し、前記複数の第1の強度値に応じて前記複数の変調信号系列を変更する信号変更部と、前記信号変更部で変更された前記複数の変調信号系列と前記複数の識別信号との内の、互いに対応する変調信号系列と識別信号とを時間的に多重して、前記複数の信号系列を生成する信号多重部と、を備え、前記信号変更部は、前記複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列の内、前記変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定することを特徴とする。
また、上述の課題を解決するために、本発明の光信号受信装置は、光信号として送信された複数の信号系列を受光部で受光する光信号受信装置であって、前記複数の信号系列は、複数の送信情報系列が前記複数の送信情報系列のそれぞれに対応する複数の変調多値数により変調され、変調後の振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第1の強度値が前記複数の変調信号系列のそれぞれに対応する前記複数の変調多値数に基づいて変更された複数の変調信号系列と、前記複数の変調信号系列をそれぞれ識別する複数の識別信号との内、互いに対応する変調信号系列と識別信号とを時間的に多重化することで生成されたものであり、前記複数の第1の強度値は、前記複数の変調信号系列の内、前記変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定されており、前記光信号受信装置は、前記受光部で受光された前記光信号の受光強度の値を振幅に変換することで、解析信号を生成する受信処理部と、前記解析信号から前記複数の識別信号の内の少なくとも1つの識別信号を検出し、検出された前記識別信号について、周期的に変化する同期信号を生成する識別信号検出部と、前記同期信号の周期に基づいて、前記解析信号から前記複数の送信情報系列の内の前記識別信号に対応付けられた送信情報系列を検出する情報検出部と、を備えることを特徴とする。
また、上述の課題を解決するために、本発明の光通信システムは、複数の発光部を備え、複数の信号系列の値に対応する複数の発光強度で前記複数の発光部を発光させることで、前記複数の信号系列を光信号として送信する光信号発生装置と、前記光信号を受光する受光部を備える光信号受信装置と、を有する光通信システムであって、前記光信号発生装置は、複数の送信情報系列を、前記複数の送信情報系列のそれぞれに対応する複数の変調多値数により変調して、前記複数の送信情報系列に対応する複数の変調信号系列を生成する信号変調部と、前記複数の変調信号系列をそれぞれ識別する複数の識別信号を出力する識別信号出力部と、前記複数の変調信号系列についての振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列のそれぞれに対応する前記複数の変調多値数に基づいて決定し、前記複数の第1の強度値に応じて前記複数の変調信号系列を変更する信号変更部と、前記信号変更部で変更された前記複数の変調信号系列と前記複数の識別信号との内の、互いに対応する変調信号系列と識別信号とを時間的に多重して、前記複数の信号系列を生成する信号多重部と、を備え、前記信号変更部は、前記複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列の内、前記変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定し、前記光信号受信装置は、前記受光部で受光された前記光信号の受光強度の値を振幅に変換することで、解析信号を生成する受信処理部と、前記解析信号から前記複数の識別信号の内の少なくとも1つの識別信号を検出し、検出された前記識別信号について、周期的に変化する同期信号を生成する識別信号検出部と、前記同期信号の周期に基づいて、前記解析信号から前記複数の送信情報系列の内の前記識別信号に対応付けられた送信情報系列を検出する情報検出部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数の光源から複数の信号系列をそれぞれ異なる変調方式で送光するに際し、変調時の変調多値数に応じて変調信号系列の振幅値及び電力値の少なくとも一方を変更するため、複数の信号系列の受信品質のばらつきが小さくなるように送光することが可能となる。
照明光を用いる光通信システムの構成例を示す図である。 照明光を用いる光通信システムの他の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る光通信システムに含まれる光信号受信装置の構成例を示すブロック図である。 図3に示される光信号発生装置において入力される送信情報系列と信号変調部から出力される変調信号系列の一例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置において識別信号出力部から出力される識別信号の構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置において識別信号出力部から出力される識別信号の他の構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置において識別信号出力部から出力される識別信号の他の構成例を示す図である。 (a)から(c)は、図3に示される光信号発生装置の信号変更部の入出力信号である変調信号系列及び新変調信号系列の振幅値の平均値の例を示す図である。 (a)から(c)は、図3に示される光信号発生装置の信号変更部の入出力信号である識別信号及び新識別信号の振幅値の平均値の例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置において送信対象となるデータセットの一構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の信号変更部において、図11のデータセットの内、変調信号系列及び識別信号を変更した結果の振幅値の平均値の例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の信号変更部において、図11のデータセットの内、変調信号系列及び識別信号を変更した結果の振幅値の平均値の他の例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の信号変更部において、図11のデータセットの内、変調信号系列及び識別信号を変更した結果の振幅値の平均値の他の例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の多重部が生成する1フレームのデータの構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の多重部が生成する1フレームのデータの他の構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の多重部が生成する複数フレームのデータの構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置の多重部が生成する複数フレームのデータの他の構成例を示す図である。 図3に示される光信号発生装置において、送信情報系列に対し送信処理部から出力される送信用電気信号の例を示す図である。 図19に示される送信用電気信号を時間軸方向に拡大した図である。 本発明の実施の形態2に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置の構成例を示すブロック図である。 (a)から(c)は、図22に示される光信号発生装置の信号変更部において、図11のデータセットの内、変調信号系列及び識別信号を変更した結果の振幅値の平均値の例を示す図である。 図22に示される光信号発生装置から送信されたデータセットを光信号受信装置で受光した際の受光強度の例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1から4に係る光信号発生装置の変形例の構成を示すハードウェア構成図である。 実施の形態1から4に係る光信号受信装置の変形例の構成を示すハードウェア構成図である。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。実施の形態では、光信号を通信媒体としてデータの送受信を行う光通信システム、及びその構成要素である光信号発生装置(光信号生成装置)及び光信号受信装置について説明する。なお、光信号としては、可視光を用いることができる。さらに、この可視光を照明光として利用することができ、その場合、この光通信システムは可視光照明通信システムと呼べる。但し、本発明は、可視光よりも長い波長の光信号又は可視光よりも短い波長の光信号にも適用可能である。
光信号発生装置は、例えば、LED光源などの発光素子を有する照明装置である。但し、光信号発生装置は、照明装置以外の発光素子を有する装置(例えば、信号灯、表示装置等)にも適用可能である。光信号受信装置は、例えば、受光素子を有する情報端末装置である。また、光信号受信装置は光信号受信処理装置、又は単に光信号処理装置とも呼べ、受光素子を有する装置であれば、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型情報端末、パーソナルコンピュータ、映像機器、音響機器、空調機器等のような各種電気機器に適用可能である。また、このような各種電気機器に光信号発生装置をさらに具備することで、電気機器同士での双方向通信も可能となる。それらの電気機器は、送信した光信号を送信側の電気機器自身で受光しないようにする必要がある。例えば、後述する識別信号に機器を特定する機器情報を含めておくこと、又は一方の電気機器では照明光を用いて他方の電気機器では可視光より短い波長の光信号を用いることなどの工夫を施しておけばよい。
《1》実施の形態1
《1−1》実施の形態1の構成
図3は、本発明の実施の形態1に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置1の構成例を示すブロック図である。また、図4は、実施の形態1に係る光通信システムに含まれる光信号受信装置2の構成例を示すブロック図である。光通信システムは、光信号発生装置1と光信号受信装置2とを有する。
図3に示されるように、光信号発生装置1は、信号変調部11、信号変更部12、識別信号出力部13、信号多重部14、及び送信処理部15を備え、複数の信号系列の値に対応する複数の発光強度(発光輝度、光度、光量などで表わされる強度)で複数の発光部16を発光させる装置である。また、光信号発生装置1は、その全体を制御する制御部(図示せず)を有するように構成してもよい。
図3では、光信号発生装置1にN個(Nは2以上の整数)の発光部16が外部接続された構成例を挙げるが、N個の発光部16は光信号発生装置1の一部として備えてもよい。発光部16から発生される光は照明光として利用することができ、その場合、発光部16は照明灯に該当する。また、図3の構成例では、光信号発生装置1は送信処理部15をさらに備え、この送信処理部15が、N個(N種類)の信号系列の値に対応するN個の発光強度で、N個の発光部16をそれぞれ発光させる。なお、1つの発光部16は1つの発光素子で構成してもよいし、複数の発光素子の集合として構成してもよい。例えば、N個の発光部16のそれぞれが、単一のLED照明灯を構成する複数の発光素子の集合であってもよい。また、以下では、送信する信号系列の系列数をN個として説明し、送信のために光信号発生装置1がN個の発光部16を備えることを前提として説明するが、光信号発生装置1は信号系列を送信せずに、信号系列の送信を目的としない発光を行う発光部を別途備えてもよい。
光信号発生装置1は、送信対象となるN個の情報系列(N個の送信情報系列)B(1)〜B(N)を外部から受信するか、又は内部の記憶部(図示せず)から読み出し、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)に対して後述するような信号処理を実行し、N個の発光部16にN個の送信用電気信号L(1)〜L(N)をそれぞれ出力する。N個の送信情報系列B(1)〜B(N)は、例えば1又は0で表現されるデジタル信号系列である。また、N個の送信用電気信号L(1)〜L(N)は、例えば電圧値又は電流値である。
信号変調部11は、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)を、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)のそれぞれに対応するN個の変調多値数F(1)〜F(N)により変調して、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)に対応するN個の変調信号系列P(1)〜P(N)を生成する。また、信号変調部11は、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)とともに、それらに一対一に対応したN個の変調多値数F(1)〜F(N)を信号変更部12に出力する。信号変調部11は、処理速度向上のために送信信号系列B(1)〜B(N)のそれぞれを並列的に処理するN個の変調部11aを有することが好ましい。N個の変調部11aは、送信情報系列B(1)〜B(N)をN個の変調多値数F(1)〜F(N)によりそれぞれ変調して、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)をそれぞれ信号変更部12に出力する。
信号変更部12は、N個の変調多値数F(1)〜F(N)に基づいて、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)についての強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)であるN個の第1の強度値を決定する。N個の変調多値数F(1)〜F(N)は、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)のそれぞれ、つまりN個の変調信号系列P(1)〜P(N)のそれぞれに対応している。具体的には、信号変更部12は、変調多値数F(1)〜F(N)に応じて、変調信号系列P(k)の他の変調信号系列P(w)に対する第1の強度値の相対比率を決定する。ここで、kは1≦k≦Nの整数であり、wはkとは異なる1≦w≦Nの整数である。ここで、信号変更部12は、N個の第1の強度値を、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)の内、変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定する。
そして、信号変更部12は、決定されたN個の第1の強度値に応じて、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)を変更し、信号多重部14に出力する。変更後のN個の変調信号系列P(1)〜P(N)を、それぞれN個の新変調信号系列Q(1)〜Q(N)と呼ぶ。結果として、信号変更部12から出力される新変調信号系列Q(1)〜Q(N)の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)は、変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるような相対比率になる。
信号変更部12は、処理速度向上のためにN個の変調信号系列P(1)〜P(N)に対して並列処理を行うN個の変更部12aを有するとともに、N個の変更部12aを一元的に制御する制御信号生成部12bを有することが好ましい。
次に、制御信号生成部12b及びN個の変更部12aにおける処理について説明する。まず、制御信号生成部12bは、N個の変調多値数F(1)〜F(N)に基づいて、N個の第1の強度値を示すN個の制御信号C(1)〜C(N)を生成し、N個の制御信号C(1)〜C(N)をN個の変更部12aにそれぞれ出力する。具体的には、制御信号生成部12bは、変調多値数F(k)に基づいてk番目の制御信号C(k)を生成し、それをk番目の変更部12aに出力する。但し、制御信号生成部12bは、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)の内、変調多値数F(k)が大きい変調信号系列P(k)ほど変調信号系列P(k)の第1の強度値を大きくするように、N個の制御信号C(1)〜C(N)を生成する。例えば、制御信号生成部12bは、変調多値数F(k)を含むN個の変調多値数F(1)〜F(N)に基づいて、変調多値数F(k)が大きい変調信号系列P(k)ほど変調信号系列P(k)の第1の強度値を大きくするように、k番目の制御信号C(k)を生成する。なお、制御信号生成部12bは、変調多値数に応じてN個の第1の強度値、つまり変調信号系列P(k)の変更後のレベルを決定するため、レベル制御部とも呼べる。
N個の変更部12aは、N個の制御信号C(1)〜C(N)に応じて、信号変調部11から入力されたN個の変調信号系列P(1)〜P(N)の第1の強度値を変更し、N個の新変調信号系列Q(1)〜Q(N)として信号多重部14に出力する。つまり、k番目の変更部12aは、k番目の変調部11aから入力された変調信号系列P(k)の第1の強度値を、制御信号生成部12bから入力された制御信号C(k)に応じて変更し、新変調信号系列Q(k)として信号多重部14に出力する。
識別信号出力部13は、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)をそれぞれ識別する(つまりN個の変調信号系列P(1)〜P(N)をそれぞれ識別する)N個の識別信号X(1)〜X(N)を、信号変更部12に出力する。このように、識別信号出力部13は、変調信号系列の系列数と同数(つまり送信情報系列の系列数と同数)の識別信号を出力する。識別信号出力部13は、N個の識別信号X(1)〜X(N)を出力するに際し、識別信号X(k)をk番目の変更部12aに出力する。
また、信号変更部12は、N個の識別信号X(1)〜X(N)をN個の第1の強度値に基づき変更してもよい。その場合、信号変更部12は、N個の第1の強度値に基づき、N個の識別信号X(1)〜X(N)についての強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)であるN個の強度値(第3の強度値と称す)を決定し、N個の第3の強度値に基づき、N個の識別信号X(1)〜X(N)を変更し、信号多重部14に出力する。N個の第3の強度値は、N個の第1の強度値のそれぞれに対応している。以下、変更後のN個の識別信号X(1)〜X(N)を、それぞれN個の新識別信号Y(1)〜Y(N)と呼ぶ。
なお、信号変更部12は、N個の変調多値数F(1)〜F(N)からN個の第3の強度値を決定するようにしてもよいが、その場合にもN個の第3の強度値はN個の第1の強度値にそれぞれ依存する値とする。
このように、信号変更部12が変調信号系列の変更に協調させて識別信号も変更する場合、信号変更部12は協調制御部と呼べる。信号変更部12が変調信号系列P(k)だけでなく識別信号X(k)の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)も変調信号系列P(k)の変更に従って変更することで、発光部16での発光強度を安定化させることができる。具体的には、後述する送信処理部15は、発光部16の発光強度を後述する多重信号系列E(k)に応じて決めるが、時間的に多重された識別信号X(k)と変調信号系列P(k)(実際には新識別信号Y(k)と新変調信号系列Q(k))の振幅値等の差が大きいとちらつくことがある。信号変更部12が識別信号X(k)の第3の強度値も変更することで、このようなちらつきを防止することができる。
識別信号X(k)に対する処理を説明すると、k番目の変更部12aは、制御信号C(k)に応じて識別信号X(k)の第3の強度値を変更し、新識別信号Y(k)として信号多重部14に出力する。以下では、このように信号変更部12が識別信号X(k)も変更し、信号多重部14に新識別信号Y(k)として出力する例を説明する。但し、信号変更部12で識別信号X(k)の変更を行わず、識別信号X(k)が識別信号出力部13から直接又は信号変更部12を経由して信号多重部14に出力される例でも同様であり、その例は新識別信号Y(k)が識別信号X(k)と同一である例に相当する。
信号多重部14は、N個の新変調信号系列Q(1)〜Q(N)とN個の新識別信号Y(1)〜Y(N)との内の、互いに対応する新変調信号系列Q(k)と新識別信号Y(k)とを時間的に多重して、N個の信号系列(N個の多重信号系列)E(1)〜E(N)を生成し、送信処理部15に出力する。信号多重部14は、処理速度向上のために、N個の新変調信号系列Q(1)〜Q(N)及びN個の新識別信号Y(1)〜Y(N)に対して並列処理を行うN個の多重部14aを有することが好ましい。k番目の多重部14aは、新識別信号Y(k)と新変調信号系列Q(k)を時間的に多重することで、多重信号系列E(k)を生成し、送信処理部15に出力する。
上述したように、N個の多重信号系列E(1)〜E(N)は、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)がそれぞれに対応するN個の変調多値数F(1)〜F(N)により変調され、変調後の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)であるN個の第1の強度値がN個の送信情報系列B(1)〜B(N)のそれぞれに対応するN個の変調多値数F(1)〜F(N)に基づいて変更されたN個の変調信号系列P(1)〜P(N)と、変更後のN個の変調信号系列P(1)〜P(N)(N個の新変調信号系列Q(1)〜Q(N))をそれぞれ識別するN個の新識別信号Y(1)〜Y(N)との内、互いに対応する変調信号系列Q(k)と新識別信号Y(k)とを時間的に多重化することで生成される。そして、N個の第1の強度値は、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)の内、変調多値数F(k)が大きい変調信号系列P(k)ほど大きくなるように、決定される。
図3に例示される光信号発生装置1は、N個の発光部16を発光させるN個の発光強度を決定する送信処理部15を備える。具体的には、送信処理部15は、N個の多重信号系列E(1)〜E(N)を信号多重部14から受け取り、N個の多重信号系列E(1)〜E(N)からN個の発光部16を制御するためのN個の送信用電気信号L(1)〜L(N)を生成し、N個の発光部16にそれぞれ出力する。ここで、送信用電気信号L(k)は、多重信号系列E(k)の第2の強度値に対応する発光強度でk番目の発光部16を制御するための信号である。ここで、第2の強度値は、多重信号系列E(k)の振幅値及び電力値のいずれか一方の値を指す。
送信処理部15は、処理速度向上のために、N個の多重信号系列E(1)〜E(N)に対して並列処理を行うN個の処理部15aを有することが好ましい。k番目の処理部15aは、多重信号系列E(k)をk番目の多重部14aから受け取り、その多重信号系列E(k)からk番目の発光部16を制御するための送信用電気信号L(k)を生成し、それをk番目の発光部16に出力する。これにより、k番目の発光部16は、多重信号系列E(k)の第2の強度値に対応する発光強度で発光する。
図4に示されるように、光信号受信装置2は、受信処理部22、識別信号検出部23、及び情報検出部24を備え、光信号として送信された複数の信号系列(複数の多重信号系列)を受光部21で受光する。また、光信号受信装置2は、その全体を制御する制御部(図示せず)を有するように構成してもよい。
図4では、光信号受信装置2にM個(Mは正の整数であり、2以上の整数であってもよい)の受光部21が外部接続された構成例を挙げるが、M個の受光部21は光信号受信装置2の一部として備えてもよい。また、M=Nであってもよく、その場合、光信号受信装置2は、光信号発生装置1で光信号として送信されるN個の多重信号系列E(1)〜E(N)を、異なるN個の受光部21でそれぞれ受信することができる。なお、1つの受光部21は1つの受光素子で構成してもよいし、複数の受光素子の集合として構成してもよい。例えば、M個の受光部21のそれぞれが、単一の受光モジュールを構成する複数の受光素子の集合であってもよい。受光部21は、光信号を受光し、受光した際の受光強度を電気信号として出力する。M個の受光部21から出力される電気信号を受信信号系列(受信電気信号系列)R(1)〜R(M)とする。
光信号受信装置2は、M個の受光部21からM個の受信信号系列R(1)〜R(M)を受け取り、受信信号系列R(1)〜R(M)に対して後述するような信号処理を実行し、M個の復元信号系列(受信情報系列)Z(1)〜Z(M)を出力する。M個の復元信号系列Z(1)〜Z(M)は、光信号発生装置1で送信対象となったN個の送信情報系列B(1)〜B(N)の内のM個の情報系列を示す信号に該当する。
受信処理部22は、M個の受信信号系列(受光強度を示す電気信号の系列)R(1)〜R(M)の値を振幅に変換することで、M個の解析信号G(1)〜G(M)を生成し、識別信号検出部23及び情報検出部24に出力する。受信処理部22は、処理速度向上のために、M個の受信信号系列R(1)〜R(M)に対して並列処理を行うM個の処理部22aを有することが好ましい。i番目の処理部22aは、受信信号系列R(i)の値を振幅に変換することで解析信号G(i)を生成し、識別信号検出部23及び情報検出部24に出力する。ここで、iは1≦i≦Mの整数である。
識別信号検出部23は、生成された解析信号G(1)〜G(M)から、多重されているM個の識別信号(光信号発生装置1で送信対象となったN個の識別信号X(1)〜X(N)の内のM個の識別信号)を検出し、検出されたM個の識別信号について、周期的に変化する同期信号D(1)〜D(M)を生成する。識別信号検出部23は、処理速度向上のために、M個の解析信号G(1)〜G(M)に対して並列処理を行うM個の信号検出部23aを有することが好ましい。i番目の信号検出部23aは、i番目の処理部22aから入力された解析信号G(i)から識別信号X(i)を検出し、検出された識別信号X(i)について周期的に変化する同期信号D(i)を生成し、情報検出部24に出力する。
情報検出部24は、生成された同期信号D(1)〜D(M)の周期に基づいて、生成されたM個の解析信号G(1)〜G(M)からM個の復元信号系列Z(1)〜Z(M)を検出し、出力する。情報検出部24は、処理速度向上のために、同期信号D(1)〜D(M)に対して並列処理を行うM個の検出部24aを有することが好ましい。i番目の検出部24aは、i番目の信号検出部23aから入力された同期信号D(i)の周期に基づいて、i番目の処理部22aから入力された解析信号G(i)から復元信号系列Z(i)を検出し、出力する。
実施の形態1に係る光通信システムは、上述のように、複数の発光部16を備え複数の信号系列の値に対応する複数の発光強度で複数の発光部16を発光させることで、それら複数の信号系列を光信号として送信する光信号発生装置1と、それらの光信号を受光する受光部21を備える光信号受信装置2と、を有する。
この光通信システムによれば、光信号発生装置1では、複数の光源から複数の信号系列をそれぞれ異なる変調方式で送光するに際し、変調時の変調多値数に応じて変調信号系列の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)を変更するため、複数の信号系列を、同じ受信位置において信号系列間のばらつきの小さい(望ましくは、同等の)受信品質(同等の誤り耐性、換言すれば同等の誤り率)で受信できるように送光することが可能となる。つまり、光信号受信装置2では、異なる変調方式で変調されて送光された複数の信号系列がばらつきの小さい(望ましくは、同等の)受信品質で受信できる。
《1−2》実施の形態1の動作
《1−2−1》光信号発生装置1
図5は、光信号発生装置1に入力される送信情報系列と、信号変調部11から出力される変調信号系列の一例を示す図である。図6は、光信号発生装置1において識別信号出力部13から出力される識別信号の構成例を示す図、図7及び図8は、図6の識別信号の他の構成例を示す図である。図9(a)から(c)は、信号変更部12の入出力信号である変調信号系列及び新変調信号系列の振幅値の平均値の例を示す図、図10(a)から(c)は、信号変更部12の入出力信号である識別信号及び新識別信号の振幅値の平均値の例を示す図、図11は、光信号発生装置1において送信対象となるデータセットの一構成例を示す図である。図12、図13、及び図14は、図11のデータセットの内、変調信号系列及び識別信号を信号変更部12で変更した結果の振幅値の平均値の例を示す図である。図15は、信号多重部14が生成する1フレームのデータの構成例を示す図、図16は、その1フレームデータの他の構成例を示す図である。図17は、信号多重部14が生成する複数フレームのデータの構成例を示す図、図18は、その複数フレームのデータの他の構成例を示す図である。図19は、送信情報系列に対し送信処理部15から出力される送信用電気信号の例を示す図、図20は、図19に示される送信用電気信号を時間軸方向に異なる倍率で拡大した図である。なお、図5から図8、図11、図15、及び図16において横方向は時間軸である。
信号変調部11の各変調部11aは、例えば、パルス変調方式、すなわち、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)、パルス振幅変調(PAM:Pulse Amplitude Modulation)、パルス密度変調(PDM:Pulse Density Modulation)、パルス位置変調(PPM:Pulse Position Modulation)、パルス符号変調(PCM:Pulse Code Modulation)などを信号変調に用いることができる。この場合、変調多値数F(k)としては、変調を行うシンボル単位で表現可能な(1シンボルで表現可能な)信号波形の種類の数(最大種類数)を採用できる。ここで、PWM、PAM、PDM、PPM、PCMの場合、シンボル単位で表現可能なパルス幅の最大種類数、パルス振幅の最大種類数、パルス密度の最大種類数、パルス位置の最大種類数、パルス符号の最大種類数が、変調多値数F(k)として採用できる。
また、信号変調部11の各変調部11aは、例えば、デジタル変調方式、すなわち、振幅偏移変調(ASK:Amplitude Shift Keying)、位相偏移変調(PSK:Phase Shift Keying)、周波数偏移変調(FSK:Frequency Shift Keying)、直角位相振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)などを信号変調に用いることもできる。この場合も、変調多値数F(k)としては、変調を行う1シンボルで表現可能な信号波形の種類の数(最大種類数)を採用できる。ここで、ASK、PSK、FSK、QAMの場合、シンボル単位で表現可能な振幅の最大種類数、位相の最大種類数、周波数の最大種類数、振幅と位相の組合せの最大種類数が、変調多値数F(k)として採用できる。
このように、信号変調部11は、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)のそれぞれについて、指定ビット数毎に分割することによって得られた送信情報系列を1シンボルとして変調することができる。その場合、送信情報系列B(k)に対応する変調多値数F(k)は、1シンボルで表現可能な信号波形の種類の数(最大種類数)とすることができる。
また、信号変調部11の説明では、送信情報系列B(k)毎に変調方式(つまりk番目の変調部11aでの変調方式)が予め定められていることを前提とするが、送信情報系列B(k)毎の変調方式は予め定められた複数の変調方式の中から適応的に選択するようにしてもよい。これにより、例えば送信情報系列B(k)の系列数N及び情報種類(例えば映像情報、音声情報、制御情報のいずれの種類に該当する情報であるか)の少なくとも一方に応じて、送信情報系列B(k)に用いる変調方式を変更することができる。但し、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)の変調方式は、互いにその種類及び変調多値数の少なくとも一方が異なる。
また、指定ビット数は、送信情報系列B(k)に依らず一定数であってもよいし、変調方式に応じて送信情報系列B(k)毎に異ならせるようにしてもよい。また、指定ビット数は、光信号発生装置1内で(好ましくは信号変調部11)で予め指定してもよいが、例えば変調方式の適応的な変更とともに指定ビット数も適応的に選択するようにしてもよい。
特に、信号変調部11では、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)に対するN個の変調方式として、全て同種の変調方式を採用し、変調多値数F(k)だけ全て異ならせるようにすることが好ましい。つまり、N個の変調部11aでは、いずれも同種の変調方式を採用し、変調多値数F(k)を互いに異ならせることが好ましい。ここで、同種でかつ変調多値数が互いに異なる変調方式のセットとしては、例えば、BPSK、QPSK、8PSKのセット、2値PPM、4値PPM、8値PPMのセットなど、様々なセットが挙げられる。このように同種の変調方式を取り扱うことで、信号変調部11で採用したN個の変調方式についての受信品質の比較が変調多値数の比較となるため、信号変更部12での変更の割合(換言すれば、上述した第1の強度値の相対比率)を同じ受信品質になるように決定し易くなる。
図5は、k=1,2,3について、送信情報系列B(k)に対して信号変調部11で変調された変調信号系列P(k)の一例を概略的に示している。図5において、横軸は時間軸であり、送信情報系列B(1)を変調多値数2の変調方式で変調した変調信号系列P(1)、送信情報系列B(2)を変調多値数4の変調方式で変調した変調信号系列P(2)、及び送信情報系列B(3)を変調多値数8の変調方式で変調した変調信号系列P(3)を例示している。図5で例示したように、変調多値数を高くすることで、伝送レートを向上させることができる。
また、信号変調部11は、パルス変調方式又はデジタル変調方式により変調された信号を所定周波数のキャリアに重畳し、これを変調信号系列P(1)〜P(N)として出力することもできる。すなわち、信号変調部11は、シングルキャリア変調又はマルチキャリア変調を行う機能を有していてもよい。
識別信号出力部13は、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)をそれぞれ識別するN個の識別信号X(1)〜X(N)を、N個の変更部12aにそれぞれ出力する。識別信号出力部13は、予め記憶された識別信号を順次出力してもよいし、識別信号を生成して出力してもよい。
識別信号X(1)〜X(N)は、送信情報系列B(1)〜B(N)を区別するための固有信号J(1)〜J(N)そのものであってもよいし、固有信号J(1)〜J(N)を含む信号であってもよい。固有信号J(1)〜J(N)は、例えばインデックス値として次式(1)のように定義することができる。
J(k)=k (但し、kは1≦k≦Nの整数) 式(1)
また、送信情報系列B(1)〜B(N)をそれぞれ送信するためのN個の発光部16を独立したN個の照明装置で構成する場合、識別信号J(1)〜J(N)は、N個の照明装置に対応するID(識別情報)とすることもできる。
識別信号X(1)〜X(N)は、固有信号J(1)〜J(N)の他に、プリアンブル(Preamble)信号Ha(1)〜Ha(N)、情報系列X(1)〜X(N)の種類や属性を示すための属性信号Hb(1)〜Hb(N)を含むこともできる。プリアンブル信号Ha(1)〜Ha(N)は、受信側における光信号検出時に参照するための信号であり、N個の送信情報系列B(1)〜B(N)の開始時間位置を示している。
図6〜図8は、N=3とした場合の、識別信号X(1)〜X(3)の構成例を示している。図6〜図8で例示するように、プリアンブル信号Ha(1)〜Ha(N)の各々は、一部又は全部が同一の信号であってもよいし、属性信号Hb(1)〜Hb(N)の各々も、一部又は全部が同一の信号であってもよい。なお、図6〜図8に示した例では、識別信号X(1)〜X(3)の時間長は互いに同一であるが、互いに異なる時間長であってもよい。
次に信号変更部12について説明する。制御信号生成部12bは、変調多値数F(1)〜F(N)に基づいて、変調信号系列P(1)〜P(N)についてのN個の第1の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)を決定し、N個の第1の強度値を示すN個の制御信号C(1)〜C(N)を生成し、N個の変更部12aに出力する。ここで、制御信号生成部12bは、変調多値数F(1)〜F(N)に応じて、変調多値数F(k)が大きいほど変調信号系列P(k)の第1の強度値が大きくなるようなN個の制御信号C(1)〜C(N)を生成する。例えば、制御信号生成部12bは、変調信号系列P(k)の他の変調信号系列に対する第1の強度値の相対比率(つまり振幅比率及び電力比率の少なくとも一方)が変調多値数F(k)の大きさの比率に一致するように、N個の制御信号C(1)〜C(N)を生成する。そして、N個の変更部12aは、N個の制御信号C(1)〜C(N)に基づき、変調信号系列P(1)〜P(N)を新変調信号系列Q(1)〜Q(N)にそれぞれ変更する。
ここで、信号変更部12で決定される第1の強度値は、新変調信号系列Q(k)の強度値(振幅値及び電力値のいずれか一方)を指し、変調信号系列P(k)の第1の強度値が全てのk(k=1,2,・・・,N)について同じ場合には、変調信号系列P(k)を新変調信号系列Q(k)にするための乗算係数とすることもできる。以下では、簡略化のため、変更前の変調信号系列P(k)の第1の強度値が全てのk(k=1,2,・・・,N)について同じであることを前提に説明する。
信号変更部12は、上述のような処理により、異なる送信情報系列のそれぞれについて、所要信号品質に適したレベルの第1の強度値を算出することができる。以下、「第1の強度値」として振幅値を採用した例を説明するが、電力値を採用した場合も同様である。振幅値は、瞬時に変化することがあるため、実際には第1の強度値の一例としての振幅値は振幅平均値を適用することが望ましい。また、第1の強度値の一例としての電力値も同様に電力平均値を適用することが望ましい。
N=3とし、変調信号系列P(1)、P(2)、P(3)が、BPSK(F(1)=2)、QPSK(F(2)=4)、8PSK(F(3)=8)でそれぞれ変調された信号である場合について説明する。なお、ここでは説明の簡略化のため、k=1,2,3の例を挙げる。この場合、制御信号生成部12bは、新変調信号系列Q(1)、Q(2)、Q(3)の振幅値の平均値(振幅平均値)を、それぞれ例えば変調信号系列P(1)の振幅平均値の1/2倍、変調信号系列P(2)の振幅平均値と同じ(1倍)、変調信号系列P(3)の振幅平均値の2倍とするような、制御信号C(1)、C(2)、C(3)を生成する。そして、1〜3番目の変更部12aは、制御信号C(1)〜C(3)に応じて変調信号系列P(1)〜P(3)を変更する。図9(a)、図9(b)、及び図9(c)は、このようにして変調信号系列P(k)の振幅値を変更することで生成した新変調信号系列Q(k)の振幅平均値の例(k=1,2,3の場合)を示している。図9(a)はk=1の場合、図9(b)はk=2の場合、図9(c)はk=3の場合を示している。
ここで、振幅平均値とは、変調信号系列P(1)が複数シンボルのセット(セットSpと称す)でなる信号系列である例で説明すると、例えば、変調信号系列P(1)の振幅値をセットSp内で時間的に平均した値を指す。簡略化のため、図9(a)から(c)では、変調信号系列P(k)及び新変調信号系列Q(k)の双方についての振幅平均値が時間経過に拘わらず一定である例を挙げている。但し、一般的に変調信号系列P(k)の振幅平均値は、送信情報系列B(k)に応じて時間的に変化するものであり、またそのような時間的な変化に応じて新変調信号系列Q(k)の振幅平均値も時間的に変化する。よって、信号変更部12は、変調信号系列P(k)の振幅平均値を予め定めた一次式などの算出式に代入して新変調信号系列Q(k)の振幅平均値を算出し、それらの振幅平均値の比率から新変調信号系列Q(k)の振幅値を算出してもよい。他の例として、信号変更部12は、変調信号系列P(k)の振幅平均値の時間的変化に拘わらず、新変調信号系列Q(k)の振幅平均値が時間的に一定になるように新変調信号系列Q(k)の振幅値を算出してもよい。
また、k番目の変更部12aは、制御信号C(k)に基づき、識別信号X(k)についての強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)である第3の強度値を決定し、その第3の強度値に応じて識別信号X(k)を変更し、変更後の新識別信号Y(k)を出力する。例えば、1〜3番目の変更部12aは、上述した制御信号C(1)〜C(3)に応じて識別信号X(1)〜X(3)を変更する。なお、変更前の識別信号X(k)の第3の強度値はk(1≦k≦N)について同じとすればよく、以下ではそのことを前提に説明するが、異ならせることも可能である。また、説明の簡略化のため、変更前の識別信号X(k)の第3の強度値と変更前の変調信号系列P(k)の第1の強度値も同じであることを前提に説明する。
ここでは、1〜3番目の変更部12aが、制御信号C(1)〜C(3)が示す値の2倍になるように識別信号X(1)〜X(3)を変更する例を挙げる。この場合、新識別信号Y(1)、Y(2)、Y(3)の振幅平均値が、それぞれ識別信号X(1)の振幅平均値と同じ(1倍)、識別信号X(2)の振幅平均値の2倍、識別信号X(3)の振幅平均値の4倍となる。図10(a)から(c)には、このようにして識別信号X(k)の振幅値を変更することで生成した新識別信号Y(k)の振幅平均値の例(k=1,2,3の場合)を示している。図10(a)はk=1の場合、図10(b)はk=2の場合、図10(c)はk=3の場合を示している。
識別信号X(k)の振幅平均値は、変調信号系列等について説明した振幅平均値と同様に、識別信号X(1)が複数シンボルのセット(セットSxと称す)でなる信号系列である例で説明すると、識別信号X(1)の振幅値をセットSx内で時間的に平均した値を指す。セットSxのシンボル数は、セットSpのシンボル数と同じであってもよいが、実際に送信したい変調信号の情報量を多くするため、セットSpのシンボル数より少なくしておくことが望ましい。k番目の変更部12aは、変調信号系列P(k)と同様の方法で、セットSxについての振幅平均値の算出、及び算出された振幅平均値に基づく識別信号X(k)の変更を行う。
図11に示すように、複数のシンボル単位からなる変調信号系列P(k)とこれに対応する識別信号X(k)とで構成される信号系列を1データセットと仮定する。この1データセットにおいて、新識別信号Y(k)及び新変調信号系列Q(k)の振幅平均値は、例えば図12に示すような値になる。図12において、φ0は新識別信号Y(k)の振幅平均値を指し、φは新変調信号系列Q(k)の振幅平均値を指す。また、Txは1データセット内の識別信号X(k)の送信に要する送信時間、例えばセットSxの送信に要する送信時間を指す。Tpは1データセット内の変調信号系列P(k)の送信(つまり新変調信号系列Q(k)の送信)に要する送信時間、例えばセットSpの送信に要する送信時間を指す。1データセット内の新変調信号系列Q(k)の振幅平均値φは、図9(a)等で例示したように変調信号系列P(k)の振幅平均値から変更されたものであり、1データセット内の新識別信号Y(k)の振幅平均値φ0は、図10(a)等で例示したように識別信号X(k)の振幅平均値から変更されたものとすることができる。この例では、φ0=2×φである。
このように、N個の変更部12aにおいて振幅制御値φと振幅制御値φ0の関係を予め定めておけば、制御信号生成部12bは、各変更部12aに対して制御信号を1つずつ出力するだけで、変調信号系列P(k)とこれに対応する識別信号X(k)とで構成される1データセットについての変更を行うことができる。一方、N個の変更部12aにおいて振幅制御値φと振幅制御値φ0の関係を予め定めていない場合には、制御信号生成部12bは、k番目の第1の振幅値を示す情報とk番目の第3の振幅値を示す情報とを含む信号を制御信号C(k)として生成し、k番目の変更部12aに出力するようにしておけば、各変更部12aにおいて1データセットについての変更を行うことができる。
また、同様に図11に示される1データセットの場合には、この1データセットにおいて、k番目の変更部12aは、新識別信号Y(k)及び新変調信号系列Q(k)の振幅平均値は、例えば図13又は図14に示される値にすることもできる。
図13において、ψxはφと同様に新識別信号Y(k)の振幅平均値を指し、ψpはφ0と同様に新変調信号系列Q(k)の振幅平均値を指す。図13ではこのψxとψpとの関係性をも定めた例を示している。具体的に説明すると、まず、N個の変調信号系列P(1)〜P(N)の変更に用いるN個の第1の強度値と、N個の識別信号X(1)〜X(N)の変更に用いるN個の第3の強度値は、振幅値及び電力値のいずれか一方の値、つまり同じ種類の値であることを前提とする。ここでは引き続き、これらの強度値が振幅値であるものとして説明する。振幅値自体は瞬時に変化するため、この振幅値としては振幅平均値を用いることが好ましい。
k番目の変更部12aは、k番目の第1の振幅値(第1の強度値の一例)とk番目の第3の振幅値(第3の強度値の一例)について、1データセット内における第1の振幅値の積算値と第3の振幅値の積算値が同じになるように、k番目の第1の振幅値とk番目の第3の振幅値を変更する。この場合、制御信号生成部12bは、k番目の第1の振幅値を示す情報とk番目の第3の振幅値を示す情報とを含む信号を制御信号C(k)として生成し、k番目の変更部12aに出力すればよい。ここでも、振幅値としては振幅平均値を用いることができる。図13では、振幅平均値を用いた例を示しており、ψx・Tx=ψp・Tpの関係が成り立っている。この場合、制御信号生成部12bは、例えば、まず振幅平均値ψpを決定し、次式(2)により振幅平均値ψxを算出することで、制御信号C(k)を生成することができる。
ψx=Tp・ψp/Tx 式(2)
図13の例では、ψx>ψpである。上式(2)とψx>ψpの双方の式を満たすことは、1データセット内での新識別信号Y(k)の送信時間Txを新変調信号系列Q(k)の送信時間Tpより短くすることを意味する。これにより、実際の送信対象である送信情報系列の情報量を、識別信号の情報量より大きくすることもできる。
この例のように、制御信号生成部12bは、k番目の第3の振幅値がk番目の第1の振幅値より大きい値になるように、N個の第1の振幅値とN個の第3の振幅値を決定することが好ましい。これにより、k番目の変更部12aは、新識別信号Y(k)の振幅値が新変調信号系列Q(k)の振幅値より大きい値となるように、変調信号系列P(k)及び識別信号X(k)を変更することができ、識別信号X(k)を送出する際の発光強度を、変調信号系列P(k)を送出する際の発光強度に比べて大きくすることができるため、信号受信時の同期確度を向上させることができる。
また、ψx>ψpとするような第3の振幅値と第1の振幅値の決定方法は、上式(2)を満たすような決定の方法に限ったものではない。例えば、制御信号生成部12bは、単にk番目の第1の振幅値に予め定められた正の値を足した値がk番目の第3の振幅値となるように制御信号C(k)を生成することによっても、ψx>ψpを満足させることができる。また、図12で説明した例によっても、第3の振幅値が第1の振幅値より大きくできることが分かる。
次に、図14の例について説明する。この例でも、第1、第3の強度値としていずれも振幅値を採用した例を挙げる。この例におけるk番目の変更部12aは、k番目の第3の振幅値をk番目の第1の振幅値と同じにするように、N個の第1の振幅値とN個の第3の振幅値を決定する。この場合、制御信号C(k)はk番目の第1の振幅値を示す信号であればよい。振幅値自体は瞬時に変化することがあるため、これらの振幅値としては振幅平均値を用いることが好ましく、振幅平均値を用いた例が図14で示すものとなる。図14では、新変調信号系列Q(k)の振幅平均値と新識別信号Y(k)の振幅平均値が、同じ値φとなっていることが分かる。
このように、k番目の変更部12aが新変調信号系列Q(k)の振幅値と新識別信号Y(k)の振幅値を同一(完全に同一でなくても略同等であってよい。以下同様。)とするように、変調信号系列P(k)及び識別信号X(k)の双方を変更することで、信号送出時の発光強度をより安定させることができる。また、図14の例は、k番目の変更部12aが、変調信号系列P(k)の振幅平均値と識別信号X(k)の振幅平均値とを制御信号C(k)によって示される値と同一にする制御を、1データセット内において変調信号系列P(k)と識別信号X(k)に対して個別に行う例でもある。この制御により、識別信号C(k)を送出する際の発光強度を調整できるようになり、信号受信時の同期確度を制御できる効果がある。また、図12〜図14を参照して、第1の強度値及び第3の強度値を決定する例を挙げたが、他の方法によってこれらを決定してもよい。
次に、信号多重部14について説明する。図3に示されるように、k番目の多重部14aは、k番目の変更部12aから出力された新変調信号系列Q(k)とそれに対応する新識別信号Y(k)とを時間的に多重し、多重信号系列E(k)を生成し、k番目の処理部15aに出力する。より具体的には、k番目の多重部14aでは、多重信号系列E(k)が、新識別信号Y(k)の後部に新変調信号系列Q(k)が接続される構成(つまり新変調信号系列Q(k)の前方に新識別信号Y(k)を付加した構成)となるよう、信号多重処理が行われる。
k番目の多重部14aは、図15に例示されるように新識別信号Y(k)と新変調信号系列Q(k)とが時間的に多重された1フレームのデータ(多重信号)を生成する。図15の例では、新識別信号Y(k)は、プリアンブル(Preamble)信号と固有信号(ID)とから構成される。
また、k番目の多重部14aは、図16に例示されるように、k番目の新変調信号系列Q(k)及びk番目の新識別信号Y(k)の少なくとも一方に対応するエラーチェック信号(CRC:Cyclic Redundancy Code)を生成して、新識別信号Y(k)及び新変調信号系列Q(k)に時間的に多重して多重信号系列E(k)を生成することもできる。但し、新変調信号系列Q(k)、新識別信号Y(k)、及びCRCの多重順序は、この例に限られるものではない。
図15及び図16に示すように、新識別信号Y(k)、新変調信号系列Q(k)、CRC(CRCは付加されない場合もある)で構成される信号系列を1フレーム単位とした場合について説明する。この場合、N個の多重部14aは、各フレームの開始時間位置を制御する機能をも有する。例えば、k番目の多重部14aは、図17に示されるフレーム配置例のように、隣接フレームが時間的に連続となるように制御することができる。また、k番目の多重部14aは、図18に示されるフレーム配置例のように、隣接フレームが時間軸上で間欠的に配置されるように制御することもできる。
次に、送信処理部15について説明する。k番目の処理部15aは、k番目の多重部14aから入力された多重信号系列E(k)の第2の強度値(以下、振幅値で例示)に対応する発光強度になるような送信用電気信号L(k)を生成し、これをk番目の発光部16に出力する。k番目の処理部15aは、例えば多重信号系列E(k)の振幅値を発光強度に変換する機能を有し、変換した値を送信用電気信号L(k)としてk番目の発光部16に出力する。k番目の発光部16は、入力された送信用電気信号L(k)で制御され、多重信号系列E(k)の振幅値に対応する発光強度で発光する。
各発光部16は、例えばPWM制御(ON/OFF比、つまりデューティ比の制御)でその発光強度を制御することができる。以下、PWM制御の例を挙げるが、各発光部16は、PWM制御の代わりに、電源電圧は一定値で制限抵抗の値を可変する(電流値を変える)制御を採用することもでき、またPWM制御とその電流値を変える制御とを組み合わせた制御を採用することもできる。
図19には、k=1,2,3について、送信情報系列B(k)に対し処理部15aから出力されるPWM制御用の送信用電気信号L(k)の電圧値の例を示している。但し、図19では、k=1,2,3の全てについて共通の送信情報系列B(k)を用いた例を示すとともに、送信用電気信号L(k)の内、新変調信号系列Q(k)に対応する部分のみ図示し、識別信号X(k)(又は新識別信号Y(k))に対応する部分については省略している。
図19におけるL(1)は、図5の変調信号系列P(1)に対し図9(a)で例示したような振幅平均値を持つ新変調信号系列Q(1)が生成された場合の送信用電気信号の例である。同様に、図19におけるL(2)は、図5の変調信号系列P(2)に対し図9(b)で例示したような振幅平均値を持つ新変調信号系列Q(2)が生成された場合の送信用電気信号の例である。図19におけるL(3)は、図5の変調信号系列P(3)に対し図9(c)で例示したような振幅平均値を持つ新変調信号系列Q(3)が生成された場合の送信用電気信号の例である。つまり、この例での送信用電気信号L(1)、L(2)、L(3)に対応する変調多値数F(1)、F(2)、F(3)は、それぞれ2、4、8である。
図20には、図19に示される送信用電気信号L(1)、L(2)、及びL(3)を時間軸方向に異なる倍率で拡大した様子(t1=2×t2=4×t3)を示している。図20から、変調多値数が大きくなるに連れて発光部16に対するON制御の割合が増えている様子が分かる。但し、図19及び図20において、PWM制御によるデューティ信号(ON/OFF信号)は定性的に図示したに過ぎない。実際には、この例におけるPWM制御の場合、例えば単位時間毎のON時間の合計値を比較すると、送信用電気信号L(3)が送信用電気信号L(2)の2倍となり、送信用電気信号L(2)が送信用電気信号L(1)の2倍となる。
図19で説明した例は、変調多値数の異なる3個の変調信号系列(この例ではBPSK、QPSK、8PSK)を、3個の発光部16を用いて送信する(例えばBPSK信号を1番目の発光部16から送信し、QPSK信号を2番目の発光部16から送信し、8PSK信号を3番目の発光部16から送信する)という環境に対応する例である。この例の場合、1番目の発光部16の光量を一番弱く、3番目の発光部16の光量を一番強く、2番目の発光部16の光量をそれらの中間の光量にするような制御が行われるため、1〜3番目の発光部16から送信される光信号の品質(受信時の誤り率)のばらつきを小さくすることができる。
また、送信処理部15は、N個の発光部16をそれぞれ発光させるN個の発光強度を決定するに際し、外部入力により又は内部の記憶部(図示せず)に予め記憶されることにより設定されたオフセット値を印加する機能(オフセット印加機能)を有するように構成することもできる。具体的には、送信処理部15のk番目の処理部15aは、多重信号系列E(k)の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)である第2の強度値に、設定されたオフセット値を印加して、印加後の第2の強度値に対応する発光強度になるような送信用電気信号L(k)を生成し出力すればよい。若しくは、k番目の処理部15aは、多重信号系列E(k)の第2の強度値に対応する発光強度に、設定されたオフセット値を印加して、印加後の発光強度になるような送信用電気信号L(k)を生成し、出力することもできる。若しくは、k番目の処理部15aは、多重信号系列E(k)の第2の強度値に対応する発光強度に対応する送信用電気信号L(k)を生成し、設定されたオフセット値をこれに印加し、印加後の送信用電気信号L(k)を出力することもできる。このようなオフセット印加機能により、N個の発光部16の特性(発光素子の特性)に応じた発光強度の最適化を行うことが可能となる。
例えば、N個の発光部16として、既存の調光制御機能付きのLED照明機器を用いる場合、部屋の壁面などに設置された外部機器から指示された調光制御値に応じて、LED駆動用電流値などが調整される。このような既存のLED照明機器に発光部16を具備しない光信号発生装置1を接続する場合、光信号発生装置1がオフセット値印加済みの送信用電気信号L(1)〜L(N)をそのLED照明機器に送信すれば、その送信用電気信号L(1)〜L(N)を受信したLED照明機器が、オフセット値印加済みの調光制御値で調光制御を行うことができる。例えば、送信処理部15がLED照明機器を制御するための調光制御値として、そのLED照明機器の発光特性に応じたオフセット値を印加した値を示すような送信用電気信号L(1)〜L(N)を生成し、そのLED照明機器に出力すればよい。
《1−2−2》光信号受信装置2
図4に示されるように、M個の受光部21は、光信号発生装置1のN個の発光部16から送光されたN個の多重信号系列Q(1)〜Q(N)の内、M個の多重信号系列が含まれた光信号を受光し、その光信号の受光強度の値を変換した結果の電気信号を、受信信号系列(受信電気信号系列)R(1)〜R(M)として光信号受信装置2に出力する。例えば、発光部16と受光部21が1対1に対応するような光通信システムである場合は、N=Mとなる。
受信処理部22のi番目の処理部22aは、i番目の受光部21から入力された受信信号系列(受光強度の値を示す電気信号の系列)R(i)の値(振幅値又は電力値などの値)を振幅に変換することで、解析信号G(i)を生成し、識別信号検出部23のi番目の信号検出部23aと情報検出部24のi番目の検出部24aに出力する。また、i番目の処理部22aは、解析信号G(i)を生成するに際し、受信信号系列R(i)にノイズ除去処理を施して、ノイズ除去処理後の受信信号系列R(i)の値を振幅に変換するように構成してもよい。このノイズ除去処理は、例えば受信信号系列R(i)の値(振幅値及び電力値及び受光強度の値のいずれか1つから予め定められた値(オフセット値))を差し引くなどの処理が挙げられる。これにより、i番目の受光部21で受光された外乱光などの影響を低減することができる。
識別信号検出部23のi番目の信号検出部23aは、入力された解析信号G(i)から、多重されているM個の識別信号(光信号発生装置1で送信対象となったN個の識別信号X(1)〜X(N)の内のM個の識別信号)を検出する処理を開始し、i番目の識別信号X(i)が検出された時点でその処理を停止し、検出された識別信号X(i)について、周期的に変化する同期信号D(i)を生成し、k番目の検出部24aに出力する。同期信号D(i)は、例えば識別信号X(i)の開始時間位置又は終了時間位置に同期して周期的に立ち上がるパルス信号である。
情報検出部24のi番目の検出部24aは、入力された同期信号D(i)の周期に基づいて、入力された解析信号G(i)から復元信号系列Z(i)を検出し、出力する。より具体的には、i番目の検出部24aは、識別信号X(i)の時間位置を示すi番目の同期信号D(i)に基づいて、解析信号G(i)から識別信号X(i)を除去し、k番目の変調された送信情報系列B(k)に相当する復元信号系列Z(i)を抽出し、出力する。解析信号G(i)には他の送信情報系列についての信号も混在しているが、この信号については、解析信号G(i)の振幅変化から所望の復元信号系列Z(i)だけを抽出するなどの既存の技術で取り除くことができる。このように、光信号受信装置2では、復元信号系列Z(i)を送信情報系列B(k)と一致させることが所望の信号処理動作となる。
なお、光信号受信装置2に受光部21を処理系列の数(M個)接続した例を挙げたが、光信号受信装置2に例えばM個未満の受光部21を接続した構成でもよく、その場合、受信処理部22は、そのM個未満の受光部21から入力された受信信号系列を分岐(又は分岐及び増幅)させ、N個の処理部22aに入力するように構成すればよい。
《1−3》実施の形態1の効果
実施の形態1によれば、複数の光源(発光部16)から複数の信号系列をそれぞれ異なる変調方式で送光するに際し、変調時の変調多値数に応じて変調信号系列の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)を変更する(強度値の相対比率を決定し、その相対比率に従って変更する)ため、同じ受信位置で比較した場合、複数の光源から送光される複数の信号系列の受信品質のばらつきを小さくするように(例えば、同等とするように)受信できるように送光すること(例えば、同等の送信品質で送光すること)が可能となる。つまり、実施の形態1によれば、複数光源から異なる変調方式で変調され送光された複数の信号系列が同等の受信品質で受信可能であり、いずれの信号系列においても安定したデータ伝送速度を維持することが可能である。
さらに、実施の形態1によれば、複数の変調信号系列を識別するための識別信号(例えば固有信号)を時間的に多重しているため、光信号受信装置2において受光した光信号から元の変調信号系列に対応する信号系列を識別することができる。よって、実施の形態1によれば、所望の信号系列のみを正確に検出することが可能となる。また、実施の形態1によれば、上述のように複数の信号系列が同じ受信位置において同等の受信品質で受信可能に送光できるため、複数の光源から複数の信号系列をそれぞれ送光した場合に生じ得る複数の信号系列の光信号同士での干渉を抑圧し易い状態で送光することができ、それにより、信号系列の識別も容易になる。このように、実施の形態1によれば、安定した受信品質を維持しつつ、複数光源から発せられる光信号による干渉を抑圧し、所望の信号系列を正確に検出することができる。
《2》実施の形態2
《2−1》実施の形態2の構成
図21は、本発明の実施の形態2に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置1aの構成例を示すブロック図である。図21において、図3と同じ機能を持つ部位については図3で用いられた符号と同じ符号が付されている。
図21に示されるように、実施の形態2に係る光信号発生装置1aは、信号変更部12cを有し、信号変更部12cが外部から基準値(以下、レベル指示値Aと称す)を受け取り、そのレベル指示値Aに応じてN個の第1の強度値を決定する。信号変更部12cは、図3における信号変更部12においてこのレベル指示値Aに基づく処理を行う機能を付加したものである。なお、図21では光信号発生装置1aがレベル指示値Aを外部から受け取る例を挙げるが、レベル指示値AはN個の第1の強度値の決定時に参照できればよく、光信号発生装置1aの内部に予め記憶された値であってもよい。
図21に示される光信号発生装置1aは、図3に示される光信号発生装置1において、制御信号生成部12dにレベル指示値Aが入力され、そのレベル指示値Aに応じて変調信号系列P(1)〜P(N)が変更される構成を持つ。制御信号生成部12dは、図3における制御信号生成部12bにおいてレベル指示値Aに基づき処理を行う機能を付加したものである。
制御信号生成部12dは、N個の変調多値数F(1)〜F(N)だけでなくレベル指示値Aにも基づき、N個の第1の強度値を決定し、N個の第1の強度値を示すN個の制御信号C(1)〜C(N)を、N個の変更部12aにそれぞれ出力する。レベル指示値Aは、例えばN個の発光部16全体の発光強度(又はN個の発光部16の位置に対して予め定められた計測位置での照度)等のレベルを指示するための値である。なお、実施の形態2に係る光信号受信装置としては、実施の形態1において図4を挙げて例示した光信号受信装置2が適用できる。
実施の形態2によれば、N個の発光部16から異なる変調方式で変調された光信号が発せられる場合であっても、レベル指示値Aに基づきN個の発光部16での発光強度を決定することで、N個の発光部16から発せられる全体の光の照度を安定して維持することができる。なお、ここでの照度とは、例えばN個の発光部16の位置に対して予め定められた計測位置での照度を指す。
《2−2》実施の形態2の動作
実施の形態2に係る光信号発生装置1aの動作の例の一部を挙げて説明するが、実施の形態1の光信号発生装置1の動作として説明した様々な例が適用できる。また、実施の形態2に係る光信号受信装置2の動作については実施の形態1で説明した通りである。実施の形態2においても、信号変更部12cが変調信号系列P(k)だけでなくそれに対応する識別信号X(k)も変更する例を挙げて説明する。
図21に示されるように、制御信号生成部12dは、入力されたN個の変調多値数F(1)〜F(N)及びレベル指示値Aから、N個の第1の強度値を決定する。具体的には、制御信号生成部12dは、実施の形態1と同様に、変調多値数F(1)〜F(N)に基づき変調多値数F(k)が大きいほど変調信号系列P(k)の第1の強度値が大きくなるように、N個の第1の強度値を決定する。例えば、制御信号生成部12dは、変調信号系列P(w)に対する変調信号系列P(k)の第1の強度値の相対比率(つまり振幅比率及び電力比率の少なくとも一方)が変調多値数F(w)に対する変調多値数F(k)の大きさの比率に一致するように、N個の第1の強度値を決定する。
さらに、制御信号生成部12dは、N個の第1の強度値の決定を、レベル指示値Aに応じて、部屋等に設置されたN個全ての発光部16から発せられる全体の光(部屋等の設置場所に発せされる全体の光)の照度を安定して維持できるように行う。実際には、制御信号生成部12dは、N個の発光部16の全体の発光強度(発光輝度の合計値若しくは平均値、又は光度の平均値若しくは合計値など)を安定して維持できるように、N個の第1の強度値を決定する。
レベル指示値Aに応じた処理について、より具体的な例を挙げる。例えば、制御信号生成部12dは、N個の第1の強度値の平均値をレベル指示値Aに近づけるように、N個の第1の強度値を決定する。また、N個の第1の強度値の平均値をレベル指示値Aに「近づける」とは、その平均値をレベル指示値Aと同じにする場合も含む。以下でも同様に「近づける」とは「同じにする」ことも含むものとする。
また、レベル指示値Aは、第1の強度値を決定するために用いる値であるが、振幅又は電力を示す値に限らず、振幅値及び電力値の少なくとも一方に基づき算出される他の値で規定することもできる。例えば、レベル指示値Aとして、複数の発光部16の全体での発光強度又は複数の発光部16と予め定められた位置関係にある点での照度(例えば電流値に比例)を、所定値とするために必要な電流量に対応する値を採用することもできる。また、レベル指示値Aは、固定値に限らず、時間的に変化する値としてもよい。
制御信号生成部12dは、このようにして決定されたN個の第1の強度値をそれぞれ示すN個の制御信号C(1)〜C(N)を生成し、N個の変更部12aにそれぞれ出力する。例えば、制御信号生成部12dは、変調多値数F(1)〜F(N)に応じてN個の制御信号C(1)〜C(N)を仮決めした後、それらのN個の制御信号C(1)〜C(N)の平均値がレベル指示値Aとなるように、N個の制御信号C(1)〜C(N)を修正し、出力することもできる。
なお、制御信号生成部12dは、レベル指示値A及び変調多値数に応じてN個の第1の強度値、つまり変調信号系列P(k)の変更後のレベルを決定するため、レベル制御部とも呼べる。実施の形態1と同様に、制御信号生成部12dで生成される制御信号C(k)にはk番目の変調信号系列P(k)の第1の強度値を示す情報だけでなくk番目の識別信号X(k)の第3の強度値を示す情報を含むこともできる。
以下、N個の制御信号C(1)〜C(N)を生成する具体例について、実施の形態1と同様に、「第1の強度値」及び「第3の強度値」として振幅平均値を採用した例を挙げて説明するが、例えば瞬時値としての振幅値、又は電力値(瞬時値又は平均値)を採用した場合も同様に説明できる。
N=3、A=7とし、変調信号系列P(1)、P(2)、P(3)がBPSK(F(1)=2)、QPSK(F(2)=4)、8PSK(F(3)=8)でそれぞれ変調された信号である場合について説明する。制御信号生成部12dは、次の2つの条件に基づき制御信号C(1)〜C(3)を生成する。
第1の条件は、変調多値数F(1)〜F(N)の比率と制御信号C(1)〜C(N)の比率を同一とするといった条件であり、具体的には、変調信号系列P(1)の振幅平均値に対する変調信号系列P(2)、P(3)の振幅平均値をそれぞれ2倍、4倍とする制御信号C(1)〜C(3)を生成するといった条件である。第1の条件を式で表わすと、4×C(1)=2×C(2)=C(3)となる。なお、ここではC(1)〜C(3)が対応する制御信号の値であるとして説明している。
第2の条件は、N個の第1の強度値(振幅平均値で例示)の平均値をレベル指示値Aに近づけるといった条件、例えば等式(C(1)+C(2)+C(3))/3=Aを満たすといった条件である。これらの条件を満たすように、制御信号生成部12bは、例えばC(1)=3、C(2)=6、C(3)=12のセットを選択することができる。なお、第2の条件は、例えば等式(C(1)+C(2)+C(3))/3=η×Aを満たすといったより厳しい条件でもよい。ここで、ηは正の定数である。
なお、上記の第1の条件を採用しない場合、上記の第2の条件を満たす制御信号C(1)〜C(3)の組合せは複数存在することになる。制御信号生成部12dは、このように上記の第1の条件を採用しない代わりに、この組合せのうち最も小さい値を選択するなどの他の条件を採用すればよく、それにより制御信号C(1)〜C(N)を一意に決定することができる。
また、図21における変更部12a、信号多重部14、送信処理部15、及びN個の発光部16の動作は、実施の形態1で説明した通りであるが、これらの動作のいくつかの例を挙げる。k番目の変更部12aは、k番目の制御信号C(k)に応じて変調信号系列P(k)の振幅平均値と識別信号X(k)の振幅平均値を制御し、新変調信号系列Q(k)と新識別信号Y(k)をk番目の多重部14aに出力する。
例えば、k番目の変更部12aは、変調信号系列P(k)の振幅平均値と識別信号X(k)の振幅平均値との双方を、制御信号C(k)に応じて変更すればよい。ここでも、図11に示される1データセットを仮定すると、この1データセットにおいて、k番目の変更部12aで変更した結果である新識別信号Y(k)の振幅平均値及び新変調信号系列Q(k)の振幅平均値は、図14に示すようになる。図14におけるφは制御信号C(k)の値を指す。
また、制御信号生成部12dは、図13で例示したように、新識別信号Y(k)の振幅平均値が新変調信号系列Q(k)の振幅平均値より大きい値となるような制御信号C(k)を生成してもよい。その場合、k番目の変更部12aは、その制御信号C(k)に応じて、変調信号系列P(k)及び識別信号X(k)を変更する。図13で示される例の場合、制御信号C(k)の値を示すφは、次式(3)の関係を満たす。
φ=(Tx・ψx+Tp・ψp)/(Tx+Tp) 式(3)
その後、k番目の多重部14aは、生成された新識別信号Y(k)及び新変調信号系列Q(k)から多重信号系列E(k)を生成し、送信処理部15のk番目の処理部15aに出力する。k番目の処理部15aは、多重信号系列E(k)の第2の強度値に対応する発光強度になるように、k番目の発光部16を発光させる。そのために、k番目の処理部15aは、多重信号系列E(k)からk番目の発光部16を制御する送信用電気信号L(k)を生成し、k番目の発光部16に出力する。
送信用電気信号L(k)の例については、図19を参照して説明したように、光信号発生装置1aでも、1番目の発光部16の光量を一番弱く、3番目の発光部16の光量を一番強く、2番目の発光部16の光量をそれらの中間の光量にするような制御により、1〜3番目の発光部16の品質(受信時の誤り率)のばらつきを小さくしている。例えば、変調信号系列の「1」をLEDの「明(点灯)」、「0」をLEDの「滅(消灯)」に割り当て、変調に起因するちらつきが発光部16で視認されないように高速に明滅させて光通信を行う場合を想定する。この想定では、1〜3番目の全ての発光部16からの発光強度は発光部16での明暗比率(平均値)を3つの発光部16について合計した値で決まり、その値が3つの発光部16の設置場所での全体の明るさに対応することになる。実施の形態2に係る光信号発生装置1aでは、この全体の明るさをレベル指示値Aにより決めることが可能になる。レベル指示値Aは、上述のように外部から入力することができ、例えば壁面に設置した調光制御ダイヤルなどで調整することもできる。
以上のような処理により、異なる送信情報系列のそれぞれについて、所要信号品質に適したレベルの第1の強度値及び第3の強度値を算出することができるだけでなく、N個の発光部16から発せられる全体の光(部屋全体の光)の照度を安定して維持させることができる。
また、第2の条件として示したN個の第1の強度値の平均値をレベル指示値Aに近づけるといった条件は、送信処理部15に上述したオフセット印加機能と備えることとともに採用することが望ましい。例えば発光部16として既存の調光制御機能付きのLED照明機器を用いる場合、光信号発生装置1aは、そのLED照明機器の発光特性に応じたオフセット値を印加した調光制御値を送信用電気信号L(1)〜L(N)として出力できる。よって、LED照明機器の発光特性に応じてレベル指示値Aにオフセット値を印加した値をN個の発光部16の発光強度とすることができる。
次に、レベル指示値Aに応じた制御の3つの変形例を挙げる。なお、上述した例におけるレベル指示値Aの最適値と以下の3つの変形例におけるレベル指示値Aの最適値は基本的に異なるものとする。
第1の変形例として、制御信号生成部12dは、N個の第1の強度値を合計した合計値をレベル指示値Aに近づけるように、N個の第1の強度値を決定してもよい。第1の変形例では、送信処理部15に上述したオフセット印加機能を有しなくてもN個の発光部16の全体の発光強度を規定できる。よって、光信号発生装置1にN個の発光部16を備えた一体型の構成を採用する場合、又は光信号発生装置1とそれに接続されたN個の発光部16とを一体的に開発する場合には、特に有益となる。
第2の変形例として、制御信号生成部12dは、N個の多重信号系列E(1)〜E(N)のN個の第2の強度値を平均化した平均値を、レベル指示値Aに近づけるように、N個の第1の強度値を決定してもよい。つまり、この変形例における制御信号生成部12dは、新変調信号系列Q(k)だけでなく、それに対応する新識別信号Y(k)も含めた多重信号系列E(k)について、全てのk(k=1,2,・・・,N)についての第2の強度値を平均した平均値をレベル指示値Aに近づけるような制御信号C(k)を生成する。第2の変形例は、第2の条件の場合と同様の理由から、送信処理部15に上述したオフセット印加機能を備えることとともに、採用することが望ましい。
第3の変形例として、制御信号生成部12dは、N個の多重信号系列E(1)〜E(N)のN個の第2の強度値を合計した合計値をレベル指示値Aに近づけるように、N個の第1の強度値を決定してもよい。第3の変形例でも、第1の変形例と同様に、送信処理部15に上述したオフセット印加機能を有しなくてもN個の発光部16の全体の発光強度を規定できる効果が得られる。
《2−3》実施の形態2の効果
実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加え、光信号発生装置1aにおいて、異なる変調方式で変調された複数の変調信号系列の強度値(振幅値及び電力値の少なくとも一方)の平均値等をレベル指示値(基準値)に近づけるように制御するなど、レベル指示値に基づき複数の発光部での全体の発光強度を決定することで、複数光源となる上記複数の発光部から発せられる全体の光の照度を安定して維持することができる。
《3》実施の形態3
図22は、本発明の実施の形態3に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置1bの構成例を示すブロック図である。図23(a)、図23(b)、及び図23(c)は、光信号発生装置1bの信号変更部12cにおいて、図11のデータセットの内、変調信号系列及び識別信号を変更した結果の振幅平均値の例を示す図で、それぞれk=1、k=2、k=3の場合の例を示している。図24は、光信号発生装置1bから送信されたデータセットを光信号受信装置で受光した際の受光強度の例を示す図である。実施の形態3について実施の形態2の一例に適用した例を挙げて説明するが、実施の形態3では実施の形態1及び2で説明した様々な例が適用できる。図22において、図21と同じ機能を持つ部位については図21で用いられた符号と同じ符号が付されている。
図22に示される光信号発生装置1bは、図21に示される光信号発生装置1aにおいて、タイミング生成部17を備えるとともに、N個の多重部14aを有する信号多重部14を、N個の多重部14cを有する信号多重部14bとしたものである。タイミング生成部17は、信号多重部14bからN個の多重信号系列E(1)〜E(N)を出力するタイミングを制御するタイミング制御部の一例である。
タイミング生成部17は、タイミング信号Tを生成し、そのタイミング信号TをN個の多重部14cに出力する。タイミング生成部17から出力されるタイミング信号Tは、周期的なパルス信号である。多重信号系列E(1)〜E(N)が図17又は図18に示される構成である場合、タイミング信号Tは、フレーム先頭の時間位置においてパルスが立ち上がるようなタイミング信号であることが望ましい。
k番目の多重部14cは、入力されたタイミング信号Tに同期して多重信号系列E(k)を出力する機能を有し、それ以外の機能については図21におけるk番目の多重部14aと同じである。k番目の多重部14cは、タイミング信号Tに含まれるパルス信号に同期して多重信号系列E(k)を出力することができる。そして、全てのk(k=1,2,・・・,N)について同じタイミング信号Tを用いることで、全ての新識別信号Y(1)〜Y(N)の出力時間の周期を一致させることができ、光信号受信装置側における受信時の同期確度を向上させることができる。但し、新識別信号Y(k)(又は識別信号X(k))と新変調信号系列Q(k)との内、いずれを前に配置するかを、全てのk(k=1,2,・・・,N)について共通にする。
一例として、N=3であり、多重信号系列E(1)、E(2)、E(3)が図23(a)、図23(b)、及び図23(c)にそれぞれ示される構成である場合について説明する。この場合、1〜3番目の多重部14cは、多重信号系列E(1)〜E(3)におけるプリアンブルの出力タイミングをk=1,2,3について一致させることができる。同様に、1〜3番目の多重部14cは、多重信号系列E(1)〜E(3)におけるIDの出力タイミング、新変調信号系列Q(1)〜Q(3)の出力タイミングを、k=1,2,3について一致させることができる。なお、図23(a)、図23(b)、及び図23(c)で図示するように、多重信号系列E(1)、E(2)、及びE(3)の振幅平均値φ1、φ2、及びφ3は、変調多値数又は変調多値数及びレベル指示値Aに応じて互いに異なっている。
このとき、識別信号出力部13が識別信号X(1)〜X(3)の全てにおいて同一のプリアンブル波形を使用していれば、多重信号系列E(1)〜E(3)の全てにおいて同一のプリアンブル波形を有することとなり、図24に示すように、1〜3番目の発光部16から出力される合計の光信号はプリアンブル部分のみ受光強度が大きくなる。これにより、光信号受信装置側における信号受信時の同期確度をさらに向上させることができる。このように、N個の識別信号X(1)〜X(N)のそれぞれ、換言すればN個の新識別信号Y(1)〜Y(N)のそれぞれは、プリアンブル波形を含み、それらのプリアンブル波形は、互いに同じ波形であることが好ましい。なお、このように全ての識別信号に同一のプリアンブル波形を含む例は、実施の形態1及び2並びに後述の実施の形態4にも適用することができる。
図23(a)から(c)及び図24の例は、多重信号系列E(1)〜E(3)を構成するフレームの時間長が全て同一である場合の例であるが、例えば新変調信号系列Q(1)〜Q(3)の時間長が異なる場合であっても、プリアンブルの出力タイミングを同一にしておけば、上述した効果と同様の効果が得られる。
以上のように、実施の形態3によれば、実施の形態1の効果又は実施の形態2の効果に加えて、複数の多重信号系列のそれぞれに対応する光信号の発光強度が小さい場合であっても、光信号受信装置側における信号受信時の同期確度を向上することが可能となる。
《4》実施の形態4
図25は、本発明の実施の形態4に係る光通信システムに含まれる光信号発生装置1cの構成例を示すブロック図である。実施の形態4では実施の形態1から3で説明した様々な例が適用できる。実施の形態4について実施の形態3の一例に適用した例を挙げて説明するが、実施の形態4では実施の形態1から3で説明した様々な例が適用できる。図25において、図22と同じ機能を持つ部位については図22で用いられた符号と同じ符号が付されている。
図25に示される光信号発生装置1cは、図22に示される光信号発生装置1bにおいて、N個の処理部15aを有する送信処理部15を、N個の処理部15c及びオフセット制御部15dを有する送信処理部15bとしたものである。N個の処理部15cは、上述したオフセット印加機能を有する。
k番目の処理部15cは、送信用電気信号L(k)にオフセット値を含むように、送信用電気信号L(k)を生成してk番目の発光部16に出力する。オフセット制御部15dはこのオフセット値を制御する。このオフセット値は、上述したように多重信号系列E(k)の第2の強度値に印加する値(最終的にこの第2の発光強度に対応する発光強度になるような送信用電気信号L(k)が生成される)、k番目の発光部16で発光させる発光強度に印加する値(最終的にk番目の発光部16がこの発光強度になるような送信用電気信号L(k)が生成される)、送信用電気信号L(k)に印加する値、のいずれかを指す。
例えば、オフセット制御部15dは、オフセット値を示す信号であるオフセット信号UをN個の処理部15cに出力する。k番目の処理部15cは、オフセット信号で示されるオフセット値を、第2の強度値及び発光強度及び送信用電気信号のいずれかに印加し、送信用電気信号L(k)を生成し、k番目の発光部16に出力する。
オフセット制御部15dから出力されるオフセット信号Uは、送信対象となる送信情報系列B(1)〜B(N)の系列数Nに依存する値であり、系列数Nの増加に従い相対的に減少する値であることが望ましい。
このように、送信処理部15bは、上述の系列数Nに応じてN個の発光部16をそれぞれ発光させるN個の発光強度を決定する。送信処理部15bは、特に系列数Nの増加に従い相対的にN個の発光強度を減少させるように、N個の発光強度を決定することが望ましい。なお、送信処理部15bは、オフセット信号Uを出力するオフセット制御部15dを別途設けない構成も採用できる。例えば、送信処理部15bの各処理部15cが、予め系列数Nに応じて定められたオフセット値を印加すればよい。
実施の形態4によれば、送信対象の送信情報系列数Nが増加しても、N個の発光部16を増加に対応した発光強度で発光させることができる。特に、系列数Nの増加に従い相対的に減少するようなオフセット値を用いることで、系列数Nが増加した場合でもN個の発光部の全体の発光強度を一定レベルに維持することが可能になる。
《5》変形例I
図26は、上記実施の形態1から4に係る光信号発生装置の変形例の構成を示すハードウェア構成図である。図3、図21、図22、及び図25に示される光信号発生装置1,1a,1b,1cはいずれも、ソフトウェアとしてのプログラムを格納する記憶装置としてのメモリ51と、メモリ51に格納されたプログラムを実行する情報処理部としてのプロセッサ52とを用いて(例えば、コンピュータにより)実現することができる。この場合には光信号発生装置1,1a,1b,1cにおける信号変調部11、信号変更部12,12c、信号多重部14,14b、及び送信処理部15,15bの一部は、プログラムを実行するプロセッサ52によって実現することができる。また、このような送信側のソフトウェアとしてのプログラムは非一時的な記録媒体に記憶させて頒布することで流通させること、或いはサーバ装置に格納しておきインターネットを介して流通させることができる。
また、図27は、上記実施の形態1から4に係る光信号受信装置の変形例の構成を示すハードウェア構成図である。図4に示される光信号受信装置2は、ソフトウェアとしてのプログラムを格納する記憶装置としてのメモリ53と、メモリ53に格納されたプログラムを実行する情報処理部としてのプロセッサ54とを用いて(例えば、コンピュータにより)実現することができる。この場合には、図4における受信処理部22、識別信号検出部23、及び情報検出部24の一部は、プログラムを実行するプロセッサ54によって実現することができる。また、このような受信側のソフトウェアとしてのプログラムも非一時的な記録媒体に記憶させて頒布することで流通させること、或いはサーバ装置に格納しておきインターネットを介して流通させることができる。
《6》変形例II
上記実施の形態1から4に係る光通信システムは、本発明が適用された光通信システムを例示したものであって、本発明は、これらの内容に限られるものではない。また、上記実施の形態1から4において説明した光信号発生装置及び光信号受信装置は、本発明が適用された光信号発生装置及び光信号受信装置を例示したものであって、本発明は、これらの内容に限られるものではない。
1,1a,1b,1c 光信号発生装置、 2 光信号受信装置、 11 信号変調部、 11a 変調部、 12,12c 信号変更部、 12a 変更部、 12b,12d 制御信号生成部、 13 識別信号出力部、 14,14b 信号多重部、 14a,14c 多重部、 15,15b 送信処理部、 15a,15c 処理部、 15d オフセット制御部、 16 発光部、 17 タイミング生成部、 21 受光部、 22 受信処理部、 22a 処理部、 23 識別信号検出部、 23a 信号検出部、 24 情報検出部、 24a 検出部、 51,53 メモリ、 52,54 プロセッサ。

Claims (15)

  1. 複数の信号系列の値に対応する複数の発光強度で複数の発光部を発光させる光信号発生装置であって、
    複数の送信情報系列を、前記複数の送信情報系列のそれぞれに対応する複数の変調多値数により変調して、前記複数の送信情報系列に対応する複数の変調信号系列を生成する信号変調部と、
    前記複数の変調信号系列をそれぞれ識別する複数の識別信号を出力する識別信号出力部と、
    前記複数の変調信号系列についての振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列のそれぞれに対応する前記複数の変調多値数に基づいて決定し、前記複数の第1の強度値に応じて前記複数の変調信号系列を変更する信号変更部と、
    前記信号変更部で変更された前記複数の変調信号系列と前記複数の識別信号との内の、互いに対応する変調信号系列と識別信号とを時間的に多重して、前記複数の信号系列を生成する信号多重部と、を備え、
    前記信号変更部は、前記複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列の内、前記変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定する
    ことを特徴とする光信号発生装置。
  2. 前記信号変更部は、外部から基準値を受け取り、前記基準値に応じて前記複数の第1の強度値を決定することを特徴とする請求項1に記載の光信号発生装置。
  3. 前記信号変更部は、前記複数の第1の強度値の平均値を前記基準値に近づけるように、前記複数の第1の強度値を決定することを特徴とする請求項2に記載の光信号発生装置。
  4. 前記信号変更部は、前記複数の信号系列についての振幅値及び電力値のいずれか一方である複数の第2の強度値を平均化した平均値を前記基準値に近づけるように、前記複数の第1の強度値を決定することを特徴とする請求項2に記載の光信号発生装置。
  5. 前記複数の発光強度を決定する送信処理部をさらに備え、
    前記送信処理部は、前記複数の送信情報系列の系列数に応じて前記複数の発光強度を決定する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  6. 前記信号変更部は、前記複数の第1の強度値に基づき、前記複数の第1の強度値のそれぞれに対応する、前記複数の識別信号についての振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第3の強度値を決定し、前記複数の第3の強度値に応じて、前記信号多重部に入力される前記複数の識別信号を変更することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  7. 前記信号変更部は、前記複数の第3の強度値を、前記複数の第3の強度値のそれぞれに対応する前記複数の第1の強度値より大きな値に決定することを特徴とする請求項6に記載の光信号発生装置。
  8. 前記信号変更部は、前記複数の第3の強度値を、前記複数の第3の強度値のそれぞれに対応する前記複数の第1の強度値と同じ値に決定することを特徴とする請求項6に記載の光信号発生装置。
  9. 前記信号変調部は、前記複数の送信情報系列のそれぞれについて、指定ビット数毎に分割することによって得られた送信情報系列を1シンボルとして変調し、
    前記送信情報系列に対応する前記変調多値数は前記1シンボルで表現可能な信号波形の種類の数である最大種類数である
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  10. 前記信号多重部から前記複数の信号系列を出力するタイミングを制御するタイミング制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  11. 前記複数の識別信号のそれぞれはプリアンブル波形を含み、
    前記複数の識別信号の前記プリアンブル波形は互いに同じ波形である
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  12. 前記光信号発生装置は、前記複数の発光部を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  13. 前記複数の発光部は照明灯であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の光信号発生装置。
  14. 光信号として送信された複数の信号系列を受光部で受光する光信号受信装置であって、
    前記複数の信号系列は、複数の送信情報系列が前記複数の送信情報系列のそれぞれに対応する複数の変調多値数により変調され、変調後の振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第1の強度値が前記複数の変調信号系列のそれぞれに対応する前記複数の変調多値数に基づいて変更された複数の変調信号系列と、前記複数の変調信号系列をそれぞれ識別する複数の識別信号との内、互いに対応する変調信号系列と識別信号とを時間的に多重化することで生成されたものであり、
    前記複数の第1の強度値は、前記複数の変調信号系列の内、前記変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定されており、
    前記光信号受信装置は、
    前記受光部で受光された前記光信号の受光強度の値を振幅に変換することで、解析信号を生成する受信処理部と、
    前記解析信号から前記複数の識別信号の内の少なくとも1つの識別信号を検出し、検出された前記識別信号について、周期的に変化する同期信号を生成する識別信号検出部と、
    前記同期信号の周期に基づいて、前記解析信号から前記複数の送信情報系列の内の前記識別信号に対応付けられた送信情報系列を検出する情報検出部と、
    を備えることを特徴とする光信号受信装置。
  15. 複数の発光部を備え、複数の信号系列の値に対応する複数の発光強度で前記複数の発光部を発光させることで、前記複数の信号系列を光信号として送信する光信号発生装置と、前記光信号を受光する受光部を備える光信号受信装置と、を有する光通信システムであって、
    前記光信号発生装置は、
    複数の送信情報系列を、前記複数の送信情報系列のそれぞれに対応する複数の変調多値数により変調して、前記複数の送信情報系列に対応する複数の変調信号系列を生成する信号変調部と、
    前記複数の変調信号系列をそれぞれ識別する複数の識別信号を出力する識別信号出力部と、
    前記複数の変調信号系列についての振幅値及び電力値の少なくとも一方である複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列のそれぞれに対応する前記複数の変調多値数に基づいて決定し、前記複数の第1の強度値に応じて前記複数の変調信号系列を変更する信号変更部と、
    前記信号変更部で変更された前記複数の変調信号系列と前記複数の識別信号との内の、互いに対応する変調信号系列と識別信号とを時間的に多重して、前記複数の信号系列を生成する信号多重部と、を備え、
    前記信号変更部は、前記複数の第1の強度値を、前記複数の変調信号系列の内、前記変調多値数が大きい変調信号系列ほど大きくなるように決定し、
    前記光信号受信装置は、
    前記受光部で受光された前記光信号の受光強度の値を振幅に変換することで、解析信号を生成する受信処理部と、
    前記解析信号から前記複数の識別信号の内の少なくとも1つの識別信号を検出し、検出された前記識別信号について、周期的に変化する同期信号を生成する識別信号検出部と、
    前記同期信号の周期に基づいて、前記解析信号から前記複数の送信情報系列の内の前記識別信号に対応付けられた送信情報系列を検出する情報検出部と、を備える
    ことを特徴とする光通信システム。
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