JP6481413B2 - 電力変換装置の冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に冷媒を供給して冷却を行う冷却構造に関する。
近年、走行用駆動源としてエンジンおよびモータを備えたハイブリッド車両や、モータのみを備えた電気自動車が急速に普及しつつあり、各種方式の駆動装置が実用化されている。モータは、三相同期電動発電機が多用され、力行時には車載のバッテリからの給電で駆動輪を駆動し、制動時には回生発電を行ってバッテリを充電する。ここで、モータに給電する駆動電圧を可変に調整することで車速を制御できるが、一方でバッテリの充電電圧は時間的に変動する。このため、モータとバッテリとの間に電力変換装置を設け、力行時にはバッテリからモータの方向に、制動時にはモータからバッテリの方向に電力変換を行わせることが一般的になっている。電力変換装置は、コンデンサ、リアクトル、およびスイッチング素子を有する電力変換部などにより構成される。この種の電力変換装置は、車載の用途に限定されず、分散型発電設備などにも広く用いられる。
車載の用途に好適な電力変換装置(例えば、パワー半導体モジュール(スイッチング素子)、コンデンサ装置、リアクトル装置、コンバータ装置、およびインバータ装置)が特許文献1〜3などに開示されている。これらの装置は、中空筒型構造を採用することで小型軽量化を図り、車両への搭載性を向上させている。そして、直流回路の高圧側と低圧側とを同軸内外に配置するとともに交流三相回路を回転対称に配置し、さらにはリード長の削減やバスバーの構成にも配慮してノイズの発生を抑制している。
特開2009−88466号公報 特開2013−197486号公報 特開2014−216455号公報
特許文献2に開示されたインバータ装置では、小型軽量化の実現に伴い、スイッチング素子を有する電力変換部での温度上昇が厳しくなる。このため、スイッチング素子の近傍に冷却ジャケットを配置して、冷却ジャケットの内部に冷却水を循環させる特別な冷却構造が必要となる。しかしながら、冷却ジャケットの追加は、装置内部および装置周りのレイアウト設計上の制約となるため、さらなる小型軽量化を難しくしていた。
また、冷却ジャケットを追加してもジャケット壁面の熱抵抗などにより冷却性能が制約される。冷却性能が制約されると、装置の内部温度が上昇して寿命低下や信頼性低下を引き起こすおそれが生じる。このような冷却構造のレイアウト設計上の制約や冷却性能の制約は、特許文献2に開示されたインバータ装置に限定されるものでなく、電力変換装置に共通するものである。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、電力供給用のバスバーによりバス冷媒路を形成して、さらなる小型軽量化を実現した電力変換装置の冷却構造を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の電力変換装置の冷却構造は、電力変換を行う電力変換部に対して、第1バスバーおよび第2バスバーを介して電力供給が成され、前記電力変換部に対して冷媒を供給して冷却を行う電力変換装置の冷却構造であって、中空筒状の第1バスバーと、前記第1バスバーの同軸外側に配置される中空筒状の第2バスバーとにより同軸形状の外部導体と接続が成され、前記第1バスバーと前記第2バスバーとの間に形成されるバス冷媒路、および前記第1バスバーの中空内部に形成される中央冷媒路に前記冷媒が流れる。
これによれば、電力供給用の第1バスバーおよび第2バスバーを利用して冷媒を供給する冷媒路を形成でき、冷媒路を形成する専用部材の少なくとも一部を省略できる。したがって、レイアウト設計上の制約が軽減され、電力変換装置のさらなる小型軽量化が実現される。
本発明を実施する電力変換装置の構成を例示する電気回路図であり、上部はコンバータ部の回路構成を示し、下部はインバータ部の回路構成を示している。 電力変換装置の内部構造を説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 図2に示された第1層〜第6層の断面の中心角の60°相当分をそれぞれ示した矢視図である。 第1実施形態の電力変換装置の冷却構造を示すとともに、その作用を模式的に説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 第2実施形態の電力変換装置の冷却構造を示すとともに、その作用を模式的に説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 第2実施形態における連結部の分離状態を示す側面断面図である。 図6のZ−Z矢視図であり、第1バスバーの中心軸線と直交する断面形状を示している。 連結部の連結状態を示す側面断面図である。
まず、本発明を実施する電力変換装置1の回路構成および構造について、図1〜図3を参考にして説明する。図1は、本発明を実施する電力変換装置1の構成を例示する電気回路図である。電力変換装置1は、直流電源91の電源電圧Vd1を昇圧して直流出力電圧Vd2を生起し、さらに、直流出力電圧Vd2を交流出力電圧Vaに変換して交流負荷99に出力する。図1の上側は電気的な昇圧を行う昇圧部に相当するコンバータ部1CVの回路構成であり、図1の下側は交流負荷を駆動させるインバータ部6の回路構成である。
電力変換装置1は、コンバータ部1CVおよびインバータ部6と、電力供給を成すためのバスバーセット7で回路構成されている。バスバーセット7は、高圧側の第1バスバー71および低圧側の第2バスバー72からなる。
コンバータ部1CVは、入力コンデンサ2、リアクトル3、電力変換部4、および出力コンデンサ5で回路構成されている。入力コンデンサ2の第1端子211は、内部導体921を経由して直流電源91の高圧側端子91Pに電気的に接続されている。入力コンデンサ2の第2端子212は、外部導体922を経由して直流電源91の低圧側端子91Nに電気的に接続されている。リアクトル3の入力側の第3端子311は、入力コンデンサ2の第1端子211に電気的に接続されている。リアクトル3の出力側の第4端子312は、高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。
電力変換部4は、上側スイッチ部41および下側スイッチ部42を含んで回路構成されている。上側スイッチ部41および下側スイッチ部42は、それぞれスイッチング素子41S、42Sとダイオード41D、42Dの並列接続で構成されている。スイッチング素子41S、42Sとして、本願出願人が特許文献1に開示した正六角形の板形状のパワー半導体モジュールや公知のIGBT素子を例示でき、これらに限定されない。
高圧側のスイッチング素子41Sのコレクタ端子41Cおよびダイオード41Dのカソード端子41Kは、高圧側出力電極43を経由して出力コンデンサ5の第5端子511に電気的に高圧側で接続されている。また、スイッチング素子41Sのエミッタ端子41Eおよびダイオード41Dのアノード端子41Aは、高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。
一方、低圧側のスイッチング素子42Sのコレクタ端子42Cおよびダイオード42Dのカソード端子42Kは、高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。また、スイッチング素子42Sのエミッタ端子42Eおよびダイオード42Dのアノード端子42Aは、低圧側共通電極24を経由して、入力コンデンサ2の第2端子212および出力コンデンサ5の第6端子512に電気的に低圧側で接続されている。出力コンデンサ5の第5端子511および第6端子512は、インバータ部6に電気的に接続されている。
インバータ部6は、三相の上側スイッチ部61U、61V、61W、および下側スイッチ部62U、62V、62Wを含んで回路構成されている。各相上側スイッチ部61U、61V、61W、および各相下側スイッチ部62U、62V、62Wは、それぞれスイッチング素子61S、62Sとダイオード61D、62Dの並列接続で構成されている。スイッチング素子61S、62Sとして、本願出願人が特許文献1に開示した正六角形の板形状のパワー半導体モジュールや公知のIGBT素子を例示でき、これらに限定されない。
図1に示されるように、インバータ部6の回路構成はU相、V相、およびW相で同じであるので、U相を例にして詳細に説明し、V相およびW相の説明は省略する。U相上側スイッチ部61Uのスイッチング素子61Sのコレクタ端子61Cおよびダイオード61Dのカソード端子61Kは、コンバータ部1CVの出力コンデンサ5の第5端子511に電気的に接続されている。また、U相上側スイッチ部61Uのスイッチング素子61Sのエミッタ端子61Eおよびダイオード61Dのアノード端子61Aは、U相インバータ出力電極63Uに電気的に接続されている。
一方、U相下側スイッチ部62Uのスイッチング素子62Sのコレクタ端子62Cおよびダイオード62Dのカソード端子62Kは、U相インバータ出力電極63Uに電気的に接続されている。また、U相下側スイッチ部62Uのスイッチング素子62Sのエミッタ端子62Eおよびダイオード62Dのアノード端子62Aは、出力コンデンサ5の第6端子512に電気的に接続されている。そして、各相インバータ出力電極63U、63V、63Wが交流負荷99に電気的に接続される。
次に、電力変換装置1の構造について説明する。図2は、電力変換装置1の内部構造を説明する中心軸線CLに対して片側の断面図である。また、図3は、図2に示された第1層〜第6層の断面の中心角の60°相当分をそれぞれ示した矢視図である。入力コンデンサ2、リアクトル3、および出力コンデンサ5は、それぞれ中空筒型形状を呈している。
入力側のバスバーセット7は、同軸形状の外部導体を経由して、コンバータ部1CVを直流電源91に接続する。バスバーセット7は、中空筒状の第1バスバー71および第2バスバー72が中心軸線CLの周りに同軸内外に離隔配置されて構成されている。第1バスバー71および第2バスバー72は、銅やアルミニウムなどの導体材料を用いて形成される。同軸外側に配置された第2バスバー72は、フレームグラウンドに接地しても、接地しなくてもよい。接地しない場合には、筒状のフレームグラウンドを第2バスバー72の外周に配置することが好ましい。第1バスバー71および第2バスバー72は、コンバータ部1CVに近い側の端部がそれぞれ径方向外向きに展開されたフランジ状接続部711、721を有している。
入力コンデンサ2の内径側には、リアクトル3が配設されている。リアクトル3の内径側には、電力変換部4が配設されている。つまり、入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4は、中心軸線CLの周りに同軸内外三重構造となっている。なお、三重構造の配置順序は、上記以外に変更することもできる、例えば、同軸外側から内側へリアクトル3、入力コンデンサ2、および電力変換部4の順序に配置してもよい。同軸内外三重構造の軸線方向に並んで(図2では下側に並んで)、出力コンデンサ5およびインバータ部6が同軸内外二重構造に配置されている。出力コンデンサ5は、入力コンデンサ2およびリアクトル3の軸線方向に並んで配設されている。インバータ部6は、電力変換部4の軸線方向に並んで配設されている。
入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、例えば、本願出願人が特許文献2に開示した中空筒型コンデンサとすることができる。すなわち、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、内周筒部およびこの内周筒部の一方の端部から外周側に延在する一側面部を有する一方極接続部と、内周筒部と中心軸線上に同軸に配置された外周筒部およびこの外周筒部の他方の端部から内周側に延在する他側面部を有する他方極接続部と、一方極接続部に接続される一方電極板、この一方電極板と対向し他方極接続部に接続される他方電極板、および一方電極板と他方電極板との間に介在される誘電体を有する静電容量部とを備え、内周筒部、一側面部、外周筒部、および他側面部の間に形成される環状空間内に静電容量部が高密度に収容されている中空筒型コンデンサとすることができる。
図2に示されるように、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、本体が中空筒型形状を呈し、互いに外径が等しい。入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、外周電極23および低圧側共通電極24を共有している。外周電極23は、円筒状であって、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5の本体の外周に配置される。外周電極23は、本発明の収容部に相当する。低圧側共通電極24は、円環状であって、外周電極23の内側面の軸線方向の概ね中間位置に接続されている。低圧側共通電極24は、入力コンデンサ2と出力コンデンサ5の間に配置され、出力コンデンサ5よりも径方向内側まで延在している。
入力コンデンサ2の本体の出力コンデンサ5から離れた面(図2では上面)に第1端子211が形成されている。第1端子211は、第1バスバー71のフランジ状電極711に接触して接続されている。さらに、第1端子211は、中空筒型形状の内周側に折り曲げられており、内周に接続面25を有する。また、入力コンデンサ2の本体の出力コンデンサ5に対向する面(図2では下面)に第2端子212が形成されている。第2端子212は、低圧側共通電極24に接触配置されており、外周電極23およびフランジ状電極721を経由して第2バスバー72に電気的に接続されている。
リアクトル3は、例えば、本願出願人が特許文献3に開示した中空筒型リアクトル装置とすることができる。すなわち、リアクトル3は、絶縁被覆された導体を巻回したコイル35を中心軸線CLの周りに有するインダクタンス素子を往路に備え、リターン導体を復路に備えたリアクトル装置であって、インダクタンス素子は、中心軸線CLが中空の筒状または環状であり、リターン導体は、中心軸線CLを共通とする筒状であってインダクタンス素子の同軸外周側に配置されている中空筒型リアクトル装置とすることができる。ここで、リターン導体の役割は、外周電極23が担っている。第1実施形態において、コイル35は、中心軸線CLの周りにトロイダル形状に形成され、コイル35の外側にギャップを有するコア36が配置されている。
リアクトル3の第3端子311は、中空筒型形状の本体の外周面に設けられている。第3端子311は、入力コンデンサ2の第1端子211の接続面25と同軸内外に対向配置されて相互に接触し、リード線を用いることなく直接的に電気的に接続されている。リアクトル3の第4端子312は、本体の内周面に設けられている。第4端子312の内側には、円環状の高圧側中間電極32mが配置されている。高圧側中間電極32mは、外周に接続面33を有している。第4端子312と、高圧側中間電極32mの接続面33とは、同軸内外に対向配置されて相互に接触し、直接的に電気的に接続されている。
電力変換部4は、例えば、本願出願人が特許文献3に開示した中空筒型コンバータ装置に用いられる中空筒型電力変換部とすることができる。電力変換部4は、接続される電極とともに中心軸線CLの軸線方向に沿って配置されている。すなわち、図2に示される上側から下側へと順番に、高圧側出力電極43、上側スイッチ部41、高圧側中間電極32m、下側スイッチ部42、チャンネル材44、および低圧側共通電極24が配置されている。高圧側出力電極43は、内周側が軸線方向に折り曲げられて、インバータ部6の内側まで延在している。
ここで、上側スイッチ部41および下側スイッチ部42のスイッチング素子41S、42Sは、外周電極23(収容部)の中心に近い位置に、軸線方向に離間し並設した状態で配置されている。スイッチング素子41S、42Sは、板形状であって、表面にコレクタ端子41C、42Cが形成され、裏面にゲート端子41G、42Gおよびエミッタ端子41E、42Eが形成されている。そして、高圧側のスイッチング素子41Sのコレクタ端子41Cは、はんだ付けを用いて直接的に高圧側出力電極43に電気的に接続されている。また、スイッチング素子41Sのエミッタ端子41Eも、はんだ付けを用いて直接的に高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。はんだ付けに用いるはんだ材料は、高融点タイプが好ましいがこれに限定されない(以降に説明する他のはんだ付け箇所も同様)。図2に省略された高圧側のダイオード41Dは、高圧側出力電極43と高圧側中間電極32mとの間に配置されて電気的に接続されている。
一方、低圧側のスイッチング素子42Sのコレクタ端子42Cは、はんだ付けを用いて直接的に高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。また、スイッチング素子42Sのエミッタ端子42Eは、断面コ字形状のチャンネル材44を用いて、低圧側共通電極24に電気的に接続されている。図2に省略された低圧側のダイオード42Dは、高圧側中間電極32mと低圧側共通電極24との間に配置されて電気的に接続されている。
出力コンデンサ5の本体の入力コンデンサ2に対向する面(図2では上面)に第6端子512が形成されている。第6端子512は、低圧側共通電極24に接触配置されており、低圧側共通電極24を経由して電力変換部4およびインバータ部6に電気的に接続されている。つまり、低圧側共通電極24は、低圧側インバータ入力電極を兼ねる。出力コンデンサ5の本体の入力コンデンサ2から離れた面(図2では下)に第5端子511が形成されている。第5端子511は、高圧側インバータ入力電極53に接触して電気的に接続されている。
高圧側インバータ入力電極53は、円環状であって、出力コンデンサ5よりも径方向内側まで延在している。高圧側インバータ入力電極53の内周寄りに、インバータ部6が電気的に接続されている。高圧側インバータ入力電極53の内縁は、電力変換部4の高圧側出力電極43の軸線方向に延在する端部に電気的に接続されている。
インバータ部6は、例えば、本願出願人が特許文献1や特許文献2に開示したインバータ装置とすることができる。すなわち、インバータ部6は、6つの正三角形のパワー半導体モジュール(スイッチング素子)を正六角形状に配置し、これを三相の上側スイッチ部61U、61V、61Wおよび下側スイッチ部62U、62V、62Wにそれぞれ用いた構成のインバータ装置とすることができる。各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sは、中心軸線CLの周りに120°ピッチで回転対称に配置されている。同様に、各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sも、中心軸線CLの周りに120°ピッチで回転対称に配置されている。
また、インバータ部6は、接続される電極とともに中心軸線CLの軸線方向に沿って配置されている。すなわち、図2に示される上側から下側へと順番に、低圧側インバータ入力電極に相当する低圧側共通電極24、チャンネル材64、各相下側スイッチ部62U、62V、62W、インバータ出力電極63U、63V、63W、各相上側スイッチ部61U、61V、61W、および高圧側インバータ入力電極53が配置されている。
ここで、各相上側スイッチ部61U、61V、61Wおよび各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子61S、62Sは、外周電極23(収容部)の中心に近い位置に、軸線方向に離間し並設した状態で配置されている。スイッチング素子61S、62Sは、板形状であって、表面にコレクタ端子61C、62Cが形成され、裏面にゲート端子61G、62Gおよびエミッタ端子61E、62Eが形成されている。そして、各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sのコレクタ端子61Cは、はんだ付けを用いて直接的に高圧側インバータ入力電極53に電気的に接続されている。また、スイッチング素子61Sのエミッタ端子61Eも、はんだ付けを用いて直接的に各相インバータ出力電極63U、63V、63Wに電気的に接続されている。図2に省略された各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのダイオード61Dは、高圧側インバータ入力電極53と各相インバータ出力電極63U、63V、63Wとの間に配置されて電気的に接続されている。
一方、各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sのコレクタ端子62Cは、はんだ付けを用いて直接的に各相インバータ出力電極63U、63V、63Wに電気的に接続されている。また、スイッチング素子62Sのエミッタ端子62Eは、断面コ字形状のチャンネル材64を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。図2に省略された各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのダイオード62Dは、各相インバータ出力電極63U、63V、63Wと低圧側共通電極24との間に配置されて、電気的に接続されている。
三相のインバータ出力電極63U、63V、63Wは、中心軸線CLの周りに120°ピッチで回転対称に配置されている。各相インバータ出力電極63U、63V、63Wは、出力コンデンサ5とインバータ部6との間で折り曲げられて軸線方向(図2の下方)に引き出され、交流負荷99に電気的に接続される。
なお、第1バスバー71のフランジ状接続部711と、第2バスバー72のフランジ状接続部721との間に、絶縁部材941が介挿されている。同様に、外周電極23と入力コンデンサ2との間に絶縁部材942が介挿され、外周電極23と出力コンデンサ5との間に絶縁部材943が介挿されている。さらに、リアクトル3のコア36とフランジ状接続部711との間に絶縁部材944が介挿され、コア36と低圧側共通電極24との間に絶縁部材945が介挿されている。また、フランジ状接続部711と高圧側出力電極43との間にも、絶縁部材946が介挿されている。これらの絶縁部材941〜946により、所定の絶縁距離が確保されて絶縁性能が維持される。
図3の第1層には、第1バスバー71および第2バスバー72のフランジ状接続部721が示されている。第2層には、第1バスバー71のフランジ状接続部711が示されている。第3層には、入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4(高圧側スイッチング部41)の同軸内外三重構造が示されている。第4層には、低圧側共通電極24が示されている。第5層には、出力コンデンサ5およびインバータ部6の同軸内外二重構造が示されている。第6層には、出力コンデンサ5の第5端子511およびインバータ部6の各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sが示されている。
電力変換装置1は、直流電源91がバッテリであって電源電圧Vd1が変化しても、コンバータ部1CVの可変昇圧機能により所望する直流出力電圧Vd2を生起できる。さらに、電力変換装置1は、インバータ部6により所望する周波数および実効値の交流出力電圧Vaを交流負荷99に出力できる。加えて、電力変換装置1は、逆方向の電力変換機能を有する。つまり、電力変換装置1は、交流負荷99に相当するモータジェネレータから入力された三相交流電力を直流に変換して、直流電源91に相当するバッテリを充電できる。
続いて、本発明の第1実施形態の電力変換装置1の冷却構造8について説明する。図4は、第1実施形態の電力変換装置1の冷却構造8を示すとともに、その作用を模式的に説明する中心軸線CLに対して片側の断面図である。冷却構造8は、電力変換部4およびインバータ部6に対して冷媒を供給して冷却を行うものである。冷却構造8は、冷媒が循環するバス冷媒路81、本体冷媒路82、圧送ポンプ85、および冷却装置86などで構成されている。冷媒は、流体であり、液相、気相、および液相と気相の混合のいずれでもよい。冷媒として、冷却油、フロン、および二酸化炭素などを例示でき、これらに限定されない。
バス冷媒路81は、筒状バス冷媒路811および径方向バス冷媒路812からなる。図4に示されるように、バスバーセット7を構成する第1バスバー71と第2バスバー72との間の筒状空間によって、筒状バス冷媒路811が形成されている。また、絶縁部材941によって離隔配置された高圧側のフランジ状接続部711と低圧側のフランジ状接続部721との間に、径方向バス冷媒路812が形成されている。径方向バス冷媒路812の内周は、筒状バス冷媒路811に連通している。第2バスバー72の軸線方向の途中に冷媒導入口87が穿設されている。冷媒導入口87は、図略の管路を用いて密閉性を維持しつつ圧送ポンプ85の吐出口851に連通されている。なお、第2バスバー72と管路との電気的な絶縁は、図略の絶縁体により確保されている。
本体冷媒路82は、電気回路を構成する複数の部材の隙間、および部材に穿設された液孔831〜833により形成されている。本体冷媒路82は、径方向冷媒路であるリアクトル冷媒路821、電力変換部内向き冷媒路822、電力変換部外向き冷媒路823、インバータ内向き冷媒路824、およびインバータ外向き冷媒路825と、これらを順番に連通させる符号略の軸線方向冷媒路との組合せにより形成されている。本体冷媒路82について、以下に詳述する。
リアクトル冷媒路821は、絶縁部材944によって離隔配置された高圧側のフランジ状接続部711とリアクトル3のコア36との間に、径方向内向きに形成されている。径方向バス冷媒路812の外周からリアクトル冷媒路821の外周に連通する液孔831が、高圧側のフランジ状接続部711に穿設されている。液孔831の大きさおよび個数は、必要とされる冷媒の流量に応じて適宜定めることができる(後述の液孔832、833も同様)。
電力変換部内向き冷媒路822は、電力変換部4の高圧側スイッチング部41と高圧側中間電極32mとの間に、径方向内向きに形成されている。リアクトル冷媒路821の内周と、電力変換部内向き冷媒路822の外周とは、屈折を含んだ軸線方向冷媒路で連通されている。電力変換部外向き冷媒路823は、低圧側スイッチング部42と低圧側共通電極24との間に、径方向外向きに形成されている。電力変換部内向き冷媒路822の内周と電力変換部外向き冷媒路823の内周とは、軸線方向冷媒路で連通されている。
インバータ内向き冷媒路824は、低圧側共通電極24と各相下側スイッチ部62U、62V、62Wとの間に、径方向内向きに形成されている。電力変換部外向き冷媒路823の外周からインバータ内向き冷媒路824の外周に連通する液孔832が、低圧側共通電極24に穿設されている。インバータ外向き冷媒路825は、各相インバータ出力電極63U、63V、63Wと各相上側スイッチ部61U、61V、61Wとの間に、径方向外向きに形成されている。インバータ内向き冷媒路824の内周とインバータ外向き冷媒路825の内周とは、軸線方向冷媒路で連通されている。インバータ外向き冷媒路825の外周から外部に連通する液孔833が、高圧側インバータ入力電極53に穿設されている。
以上の説明で分かるように、本体冷媒路82は、断面視で交差せずに一筆書きができるように形成されている。また、本体冷媒路82は、電力変換部4およびインバータ部6の内部で、軸線方向冷媒路と径方向冷媒路とを交互に組み合わせて形成されている。したがって、本体冷媒路82により、軸線方向に離間したスイッチング素子41S、42S、61S、62S間をクランク状に流して冷却を行うことができる。見方を変えれば、本体冷媒路82により、軸線方向に離間したスイッチング素子41S、42S、61S、62S間を径方向内向きおよび外向きに向きを変えながら流して、外周電極23内(収容部内)の冷却を行うことができる。
高圧側インバータ入力電極53の液孔833は、図略の管路を用いて密閉性を維持しつつ冷却装置86の流入口861に連通されている。なお、高圧側インバータ入力電極53と管路との電気的な絶縁は、図略の絶縁体により確保されている。冷却装置86の流出口862は、直結構造によりあるいは図略の管路を用いて、圧送ポンプ85の吸入口852に連通されている。これにより、閉じた循環路が形成される。圧送ポンプ85および冷却装置86には、公知の各種装置を適宜用いることができる。
次に、上述のように構成された第1実施形態の電力変換装置1の冷却構造8の作用について説明する。電力変換装置1が運転されると、電気回路で損失熱が発生する。入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、発生する損失熱がわずかであるので、空気の対流などによる自然冷却でよい。一方、リアクトル3、電力変換部4、およびインバータ部6は、損失熱が相当量発生するので、冷媒の循環が必要になる。
図4の白抜き矢印A1に示されるように、電力変換部4の高圧側のスイッチング素子41Sで発生した損失熱は、はんだ付けを介して高圧側出力電極43に伝達される。同様に、白抜き矢印A2に示されるように、低圧側のスイッチング素子42Sで発生した損失熱は、はんだ付けを介して高圧側中間電極32mに伝達される。これにより、電力変換部4のスイッチング素子41S、42Sの放熱表面積は、等価的に増加する。
さらに、図4の白抜き矢印A3に示されるように、インバータ部6の各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sで発生した損失熱は、はんだ付けを介して各相インバータ出力電極63U、63V、63Wに伝達される。同様に、白抜き矢印A4に示されるように、各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sで発生した損失熱は、はんだ付けを介して高圧側インバータ入力電極53に伝達される。これにより、インバータ部6のスイッチング素子61S、62Sの放熱表面積は、等価的に増加する。
また、電力変換装置1の運転に伴って、圧送ポンプ85も運転される。圧送ポンプ85は、冷媒を圧送して循環する。冷媒は、圧送ポンプ85から筒状バス冷媒路811に導入され(図4の矢印F1示)、径方向バス冷媒路812へと流れる(矢印F2示)。そして、冷媒は、液孔831を通ってリアクトル3に流入する(矢印F3示)。冷媒は、リアクトル冷媒路821を径方向内向きに流れ、コア36に直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F4示)。
続いて、冷媒は、電力変換部4に流入する。冷媒は、電力変換部内向き冷媒路822を径方向内向きに流れ、高圧側のスイッチング素子41Sおよび高圧側中間電極32mに直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F5示)。さらに、冷媒は、電力変換部外向き冷媒路823を径方向外向きに流れ、スイッチング素子42Sおよび低圧側共通電極24に直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F6示)。
その後、冷媒は、液孔832を通りインバータ部6に流入する。冷媒は、インバータ内向き冷媒路824を径方向内向きに流れ、低圧側共通電極24およびスイッチング素子62Sに直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F7示)。さらに、冷媒はインバータ外向き冷媒路825を径方向外向きに流れ、各相インバータ出力電極63U、63V、63Wおよびスイッチング素子61Sに直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F8示)。
本体冷媒路82を流れて温度上昇した冷媒は、液孔833から流入口861を経て冷却装置86に導入され(矢印F9示)、冷却装置86の内部で冷却される。冷却された冷媒は、冷却装置86の流出口862から圧送ポンプ85の吸入口852へと吸入される(矢印F10示)。これにより、冷媒は循環される。また、バス冷媒路81は、循環する往路の役割を果たす。
第1実施形態の電力変換装置1の冷却構造8は、電力変換を行う電力変換部4およびインバータ部6に対して、第1バスバー71および第2バスバー72を介して電力供給が成され、電力変換部4およびインバータ部6に対して冷媒を供給して冷却を行う電力変換装置1の冷却構造8であって、中空筒状の第1バスバー71と、第1バスバー71の同軸外側に配置される中空筒状の第2バスバー72とにより同軸形状の外部導体と接続が成され、第1バスバー71と第2バスバー72との間に形成されるバス冷媒路81に冷媒が流れる。
これによれば、電力供給用の第1バスバー71および第2バスバー72を利用して冷媒を供給する冷媒路を形成でき、冷媒路を形成する専用部材の少なくとも一部を省略できる。したがって、レイアウト設計上の制約が軽減され、電力変換装置1のさらなる小型軽量化が実現される。また、第1バスバー71および第2バスバー72を同軸内外に配置したので、電気力線が外部に漏れず低ノイズである。加えて、第1バスバー71および第2バスバー72を接続することで電気回線の接続と冷媒路の接続とを同時に行え、作業工数が低減される。また、高圧側の第1バスバー71が低圧側の第2バスバー72で被覆され守られているので、信頼性および安全性が向上する。
さらに、第2バスバー72は径方向に拡張した収容部(外周電極23)を有し、収容部内に電気的な昇圧を行う昇圧部(コンバータ部1CV)と、交流負荷99を駆動させるインバータ部6とを設け、昇圧部およびインバータ部6のいずれかに有するスイッチングを行う複数のスイッチング素子41S、42S、61S、62Sを収容部の中心に近い位置に、軸線方向に離間し並設した状態で配置している。
これによれば、収容部(外周電極24)の内側に入力コンデンサ2からインバータ部6までの回路要素を組み付けて接続すればよいので、組み付け工数および電気接続工数が低減される。また、入力コンデンサ2からインバータ部6までの回路要素が低圧側の収容部(外周電極23)で被覆され守られているので、信頼性および安全性が向上する。さらに、直流回路の同軸内外配置および三相交流回路の回転対称配置により、インピーダンス不整合が排除される。
さらに、複数のスイッチング素子41S、42S、61S、62Sを軸線方向に沿って離間した状態で配置し、冷媒をバス冷媒路81から収容部(外周電極23)内の複数のスイッチング素子41S、42S、61S、62Sに向けて流す場合、軸線方向に離間したスイッチング素子41S、42S、61S、62S間をクランク状に流して冷却を行う。これによれば、スイッチング素子41S、42S、61S、62Sが高密度に配置された配置空間の隙間を利用して、効率の良い冷却を行える。
さらに、複数のスイッチング素子41S、42S、61S、62Sを軸線方向に沿って離間した状態で配置し、冷媒をバス冷媒路81から収容部(外周電極23)内の複数のスイッチング素子41S、42S、61S、62Sに向けて流す場合、軸線方向に離間したスイッチング素子41S、42S、61S、62S間を径方向内向きおよび外向きに向きを変えながら流して収容部(外周電極23)内の冷却を行う。これによれば、スイッチング素子41S、42S、61S、62Sが高密度に配置された配置空間の隙間を利用して、効率の良い冷却を行える。
次に、第2実施形態の電力変換装置1Aの冷却構造8Aについて、第1実施形態の冷却構造8と異なる点を主に説明する。図5は、第2実施形態の電力変換装置1Aの冷却構造8Aを示すとともに、その作用を模式的に説明する左側半分の断面図である。第2実施形態では、リアクトル3の冷却方法、ならびに冷媒を循環する復路の構成が第1実施形態と異なり、その他は第1実施形態に類似する。
第2実施形態において、本体冷媒路82Aに第2リアクトル冷媒路826が追加される。第2リアクトル冷媒路826は、絶縁部材945によって離隔配置されたリアクトル3のコア36と低圧側共通電極24との間に、径方向内向きに形成されている。そして、リアクトル冷媒路821および第2リアクトル冷媒路826の外周同士を連通する符号略の軸線方向分流冷媒路が形成されている。これにより、高圧側のフランジ状接続部711の液孔831から電気回路本体のリアクトル3に流入した冷媒は、リアクトル冷媒路821と第2リアクトル冷媒路826とに分流する。
リアクトル冷媒路821に分流した冷媒は、第1実施形態と同様に、リアクトル冷媒路821を径方向内向きに流れ、コア36の一方の面(図5の上面)に直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F4示)。続いて、この冷媒は、電力変換部4に流入し、電力変換部内向き冷媒路822および電力変換部外向き冷媒路823を流れる(矢印F5、F6示)。
一方、第2リアクトル冷媒路826に分流した冷媒は、第2リアクトル冷媒路826を径方向内向きに流れ、コア36の他方の面(図5の下面)に直接触れながら流れて冷却を行う(矢印F11示)。続いて、この冷媒は、電力変換部外向き冷媒路823の外周に合流する。合流後の冷媒は、第1実施形態と同様に、液孔832からインバータ部6に流入し、インバータ内向き冷媒路824およびインバータ外向き冷媒路825を流れて、液孔833に達する(矢印F7、F8示)。
本体冷媒路82Aを流れて温度上昇した冷媒を冷却装置86に導入するための復路として、中央冷媒路813が用いられる。中央冷媒路813は、第1バスバー71の中空内部に形成されている。さらに、図5に示されるように、第1バスバー71および第2バスバー72を径方向に貫通して、戻り管路88が配設されている。戻り管路88の一端は中央冷媒路813に開口し、他端は冷却装置86の流入口861に連通されている。なお、第1バスバー71および第2バスバー72と戻り管路88との電気的な絶縁は、図略の絶縁体により確保されている。
高圧側インバータ入力電極53の液孔833から流出した冷媒は、中央冷媒路813を流れ(矢印F12示)、戻り管路88を経由して冷却装置86に導入される(矢印F13示)。これにより、冷媒は循環される。また、筒状バス冷媒路811および径方向バス冷媒路812は循環する往路の役割を果たし、中央冷媒路813は循環する復路の役割を果たす。
次に、第2実施形態においてバスバーセット7と外部導体7Xとが軸線方向に連結される連結部7Jの構成、および連結作業の方法について説明する。図6は、第2実施形態における連結部7Jの分離状態を示す側面断面図である。図7は、図6のZ−Z矢視図であり、バスバーセット7の中心軸線CLと直交する断面形状を示している。また、図8は、連結部7Jの連結状態を示す側面断面図である。
図7の左側にバスバーセット7が示され、右側に外部導体7Xが示されている。外部導体7Xは、第1バスバー71と同径の第1導体71X、および第2バスバー72と同径の第2導体72Xが中心軸線CL上に同軸内外配置されて構成されている。同軸外側に配置された第2バスバー72および第2導体72Xは、連結される先端部分を除いて外周面が絶縁被覆78で覆われている。また、第2バスバー72と第1バスバー71との間、および第2導体72Xと第1導体71Xとの間には、それぞれ軸線方向の複数箇所に絶縁支持部材79が介挿されている。図7に示されるように、絶縁支持部材79は、周方向に3分割されて120°ピッチで配置されている。絶縁支持部材79により、絶縁性能が確保されるとともに、筒状バス冷媒路811が確実に形成される。
外部導体7Xの第1導体71Xの連結される先端部分は、テーパ形状に拡大された拡大テーパ圧接部731となっている。第2導体72Xの先端付近の外周面に、環状のシール溝761が刻設されている。シール溝761は、溝底面が滑らかに仕上げられ、シール部材としてのOリング765が嵌め込まれている。第2導体72Xのシール溝761よりも少し後ろの外周面に、雄ねじ771が刻設されている。
一方、バスバーセット7の第1バスバー71の連結される先端部分は、テーパ形状に縮小された縮小テーパ圧接部732となっている。また、第2バスバー72の先端に、拡径された拡径部74が設けられている。拡径部74の内周面は、滑らかに仕上げられたシール面762となっている。さらに、拡径部74の外周に、段付き環形状のナット部材75が嵌め込まれている。ナット部材75は、拡径部74から脱落不能でかつ中心軸線CLの周りに回動可能とされている。ナット部材75は、第2バスバー72の外周に常時接触して電気的な導通が確保されつつ、軸線方向に移動可能とされている。ナット部材75の先端寄りの内周に雌ねじ772が刻設されている。ナット部材75の外周面は、絶縁被覆751で覆われている。
連結作業において、まず、バスバーセット7および外部導体7Xを図6に示されるように対向配置し、徐々に両者7、7Xを接近させる。すると、第2導体72Xの雄ねじ771と、第2バスバー72のナット部材75の雌ねじ772とが当接するので、ナット部材75を中心軸線CLの周りに回転駆動する。ナット部材75の螺進に応じ、第1導体71Xの拡大テーパ圧接部731と、第1バスバー71の縮小テーパ圧接部732とが接近する。やがて、拡大テーパ圧接部731に縮小テーパ圧接部732が入り込んで圧接される。この時点で、ナット部材75の回転駆動に要する操作力が過大となるので、回転駆動を打ち切り、連結作業を終了する。
連結作業の終了時点で、連結部7Jは、図8に示された連結状態となる。連結状態において、内側の拡大テーパ圧接部731および縮小テーパ圧接部732は、相互に圧接されたテーパ圧接部73となり、電気的な導通が確保される。ただし、液密性は確保されないので、筒状バス冷媒路811と中央冷媒路813との間に若干量の冷媒の行き来が生じ得る。また、外側の第2導体72Xと第2バスバー72との相互間は、雄ねじ771とナット部材75の雌ねじ772とが締結された締結部77によって電気的な導通が確保される。さらに、第2導体72Xと第2バスバー72との相互間は、シール溝761に嵌め込まれたOリング765がシール面762に圧接される液密部76によって密閉性が確保される。これにより、冷媒の筒状バス冷媒路811から外部への漏出が防止される。
第2実施形態の電力変換装置1Aの冷却構造8Aでは、冷媒を圧送して循環する圧送ポンプ85をさらに備え、冷媒循環時にはバス冷媒路81および中央冷媒路813の一方が往路となり、他方が復路となる。
これによれば、往路と復路の間でも熱交換が行われるので、冷却性能が高い。また、往路と復路とを入れ替えることができ、冷媒を流す方向が限定されないので、設計上の自由度が大きい。さらに、冷媒は流体であれば、液相、気相、および液相と気相の混合のいずれでもよく、冷媒選択の自由度が大きい。
さらに、第1バスバー71および第2バスバー72を外部導体7Xと接続する連結部7Jにおいて、第1バスバー71は縮小テーパ圧接部732を有し、縮小テーパ圧接部732が外部導体7Xの第1導体71Xの拡大テーパ圧接部731に挿入されるとともに、第2バスバー72は径方向外側に締結部(雌ねじ772)が設けられ、締結部が外部導体7Xの第2導体72Xの雄ねじ771と締結され、第1バスバー71および第2バスバー72は同軸内外で電気的接続が成される。
これによれば、縮小テーパ圧接部732および拡大テーパ圧接部731が接続作業のガイドの役割も兼ねるので、作業性が良好である。また、縮小テーパ圧接部732および拡大テーパ圧接部731は、クサビ効果によって接触面圧を上げることができるので、接触抵抗が低減される。さらに、外側のシール構造が確保できていれば内側の冷媒の若干の漏れは許容されるので、簡易な構造を採用してコストダウンに寄与できる。
なお、リアクトル3の冷却構造として、冷媒をコア36のギャップからコイル35へ導く構造を採用することも可能である。また、電力変換装置1、1Aの自然冷却への依存度は小さいので、設置方向は制約されず、中心軸線CLは水平方向および垂直方向のいずれに配置されてもよい。さらになお、第2実施形態の連結部7Jにおいて、バスバーセット7および外部導体7Xの構造を入れ替えてもよい。つまり、バスバーセット7側に拡大テーパ圧接部731、シール溝761、および雄ねじ771を設けてもよい。本発明は、その他にも様々な応用や変形などが可能である。
1、1A:電力変換装置 1CV:コンバータ部(昇圧部)
2:入力コンデンサ 23:外周電極(収容部) 3:リアクトル
4:電力変換部 41S、42S:スイッチング素子 5:出力コンデンサ
6:インバータ部 61S、62S:スイッチング素子
7:バスバーセット 71:第1バスバー 72:第2バスバー
7J:連結部 7X:外部導体 73:テーパ圧接部
731:拡大テーパ圧接部 732:縮小テーパ圧接部
77:締結部 771:雄ねじ 772:雌ねじ
8、8A:電力変換装置の冷却構造 81:バス冷媒路
813:中央冷媒路 82、82A:本体冷媒路 85:圧送ポンプ
CL:中心軸線

Claims (6)

  1. 電力変換を行う電力変換部に対して、第1バスバーおよび第2バスバーを介して電力供給が成され、前記電力変換部に対して冷媒を供給して冷却を行う電力変換装置の冷却構造であって、
    中空筒状の第1バスバーと、前記第1バスバーの同軸外側に配置される中空筒状の第2バスバーとにより同軸形状の外部導体と接続が成され、
    前記第1バスバーと前記第2バスバーとの間に形成されるバス冷媒路、および前記第1バスバーの中空内部に形成される中央冷媒路に前記冷媒が流れる電力変換装置の冷却構造。
  2. 前記冷媒を圧送して循環する圧送ポンプをさらに備え、冷媒循環時には前記バス冷媒路および前記中央冷媒路の一方が往路となり、他方が復路となる請求項1に記載の電力変換装置の冷却構造。
  3. 前記第1バスバーおよび前記第2バスバーを前記外部導体と接続する連結部において、
    前記第1バスバーは縮小テーパ圧接部を有し、前記縮小テーパ圧接部が前記外部導体の拡大テーパ圧接部に挿入されるとともに、
    前記第2バスバーは径方向外側に締結部が設けられ、前記締結部が前記外部導体と締結され、
    前記第1バスバーおよび前記第2バスバーは同軸内外で電気的接続が成される請求項1または請求項2に記載の電力変換装置の冷却構造。
  4. 前記第2バスバーは径方向に拡張した収容部を有し、
    前記収容部内に電気的な昇圧を行う昇圧部と、交流負荷を駆動させるインバータ部とを設け、前記昇圧部および前記インバータ部のいずれかに有するスイッチングを行う複数のスイッチング素子を前記収容部の中心に近い位置に、軸線方向に離間し並設した状態で配置した請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置の冷却構造。
  5. 前記複数のスイッチング素子を軸線方向に沿って離間した状態で配置し、
    前記冷媒を前記バス冷媒路から前記収容部内の前記複数のスイッチング素子に向けて流す場合、軸線方向に離間したスイッチング素子間をクランク状に流して冷却を行う請求項4に記載の電力変換装置の冷却構造。
  6. 前記複数のスイッチング素子を軸線方向に沿って離間した状態で配置し、
    前記冷媒を前記バス冷媒路から前記収容部内の前記複数のスイッチング素子に向けて流す場合、軸線方向に離間したスイッチング素子間を径方向内向きおよび外向きに向きを変えながら流して前記収容部内の冷却を行う請求項4に記載の電力変換装置の冷却構造。
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