JP6480651B2 - 永久磁石式回転電機ドライブシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ロータに永久磁石を埋め込んだ永久磁石式回転電機とそのドライブシステムに関する。
環境とエネルギー問題からプラグインハイブリッド車や電気自動車の実用化が急速に進められており、低消費電力量で高出力、全運転領域で高効率のモータが必要とされている。希土類元素の永久磁石は従来の数十倍の磁力を生じるため高出力で高効率のモータが得られる。そのようなモータでは、電源電圧の制限下で中〜高速回転域でモータを駆動するため、インバータ制御を用い、弱め磁束制御と言われる永久磁石の磁力(磁束)と逆方向の磁力を形成して磁力(電圧)を制御している。そして、埋め込み型永久磁石式モータ(IPMモータ)はこの制御が効果的に作用する磁気的構造を持つ永久磁石式モータである。
しかしながら、弱め磁束制御を用いると、出力にならない制御電流による銅損と高調波鉄損が発生して効率が大幅に低下する。そのため、この永久磁石式モータをハイブリッド自動車に搭載する場合、モータの高速回転域では燃費が低下する問題点がある。また、この永久磁石式モータを電車に搭載する場合、電車では駅間の高速走行時にはモータから駆動力をもらわない惰行運転モードに移行する。しかし、惰行運転モードでも車輪の高速回転によってモータのロータが回転させられ、これによってロータに埋め込まれている永久磁石によりインバータに高電圧の誘導電圧がかかる。そこで、インバータを保護するため、弱め磁束制御をしているが、駆動力を必要としない惰行運転モードで弱め磁束制御のために電力を消費する必要があり、省エネルギーにならない問題点がある。
堺和人,他:「可変磁力メモリモータの原理と基本特性」,電気学会論文誌D,vol.131−D,No.1,53−60ページ,2011年。 Vlado Ostovic:"Pole−changing permanent magnet machines"IEEE Transactions on Industry Applications,vol.38,No.6,2002年。 新妻孝則,倉持暁,堺和人:「極数・機器定数変換エレク卜ロニクスモータの研究」,平成24年度電会大,No.5,32−33ページ,2012年。
従来のような弱め磁束制御によらずとも、回転速度に応じてモータの極数や機器定数を変化させるならば低速域から高速域まで、可変速の全運転領域で効率の向上が期待できる。そこで、本願発明者らは、電機子巻線を構成する電機子コイルの接続を機械的なスイッチにより切り替えることによりモータの極数や機器定数を変化させ、可変速の全運転領域で効率の良い永久磁石式回転電機とそのドライブシステムを提案している(特願2012−045093)。
本発明は、この提案されている永久磁石式回転電機とそのドライブシステムに対して、電機子巻線を構成する電機子コイルと一体化したパワー半導体素子をスイッチングして極数と機器定数を変化させ、可変速の全運転領域で効率の良い運転ができる永久磁石式回転電機とそのドライブシステムを提供することを目的とする。
本発明の特徴は、円筒状の固定子鉄心に円周方向に並べて配置された複数の電機子コイルで構成される電機子巻線を有する固定子と、電機子巻線に流されて回転子の磁極方向の磁界を形成するd軸により磁化され、かつ磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変化させる、保磁力がそれぞれ500kA/m以下の磁気特性を有する複数個の永久磁石を持つ回転子と、複数のパワー半導体素子を含んで電機子巻線に接続され、複数のパワー半導体素子のスイッチングによって複数の電機子コイルに流れる電流の通電タイミングを電機子コイルごとに独立して制御し、電機子コイルに流れる電流の位相をそれぞれ設定する半導体素子スイッチング回路とを備え、半導体素子スイッチング回路が、電機子コイルそれぞれに流れる電流の位相を設定することにより電機子コイルに流れる電流の位相の組み合わせを変化させて固定子の極数を変換し、かつ、固定子の極数を変換した後に、電機子コイルにU相、V相、W相の電流を流しながら永久磁石の磁気特性である磁化曲線のクニック点を越える磁界が形成される大きさ及びその大きさに到達するまでの通電時間で電機子巻線に流されるd軸電流成分からなる磁化電流により所定の極数の回転磁界を形成し、回転磁界によって回転子の複数個の永久磁石を磁化し、磁化電流の作る磁界によって新たに変化させるまで維持される永久磁石の磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変換する永久磁石式回転電機ドライブシステムである。
本発明の別の特徴は、円筒状の固定子鉄心に円周方向に並べて配置された複数の電機子コイルで構成される電機子巻線を有する固定子と、電機子巻線に流されて回転子の磁極方向の磁界を形成するd軸電流により磁化され、かつ磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変化させる、保磁力がそれぞれ500kA/m以下の磁気特性を有する複数個の永久磁石を持つ回転子と、複数のパワー半導体素子をそれぞれ含んで構成され、複数の電機子コイル各々に1つずつ接続され、複数のパワー半導体素子のスイッチングによって電機子コイルへの通電と通電切断及び前記電機子コイルに流れる電流の方向の設定を電機子コイルごとに行い、電機子コイルに流れる電流の位相を設定する複数の半導体素子スイッチング回路とを備え、半導体素子スイッチング回路が、複数のパワー半導体素子のスイッチング態様の組合せによって複数の電機子コイル各々に流れる電流の位相を設定することにより電機子コイルに流れる電流の位相の組み合わせを変化させて固定子の極数を変換し、かつ、固定子の極数を変換した後に、電機子コイルにU相、V相、W相の電流を流しながら永久磁石の磁気特性である磁化曲線のクニック点を越える磁界が形成される大きさ及びその大きさに到達するまでの通電時間で電機子巻線に流されるd軸電流成分からなる磁化電流により所定の極数の回転磁界を形成し、回転磁界によって回転子の複数個の永久磁石を磁化し、磁化電流の作る磁界によって新たに変化させるまで維持される永久磁石の磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変換する永久磁石式回転電機ドライブシステムである。
本発明の永久磁石式回転電機及びそのドライブシステムによれば、電機子巻線を構成する電機子コイルと一体化したパワー半導体素子をスイッチングして極数と機器定数を変化させ、可変速の全運転領域で効率の良い回転電機が実現できる。
本発明の1つの実施の形態の永久磁石式モータの断面図。 上記実施の形態の永久磁石式モータをドライブする永久磁石式モータドライブシステムのブロック図。 上記実施の形態の永久磁石式モータドライブシステムの半導体スイッチング回路のブロック図。 上記実施の形態の永久磁石式モータにおける電機子コイルの3相8極接続の説明図。 上記実施の形態の永久磁石式モータにおける電機子コイルの3相4極接続の説明図。 上記実施の形態の永久磁石式モータにおける電機子巻線の3相8極モードでの磁束密度分布の解析図。 上記実施の形態の永久磁石式モータにおける電機子巻線の3相4極モードでの磁束密度分布の解析図。 実施例の永久磁石式モータの諸元説明図。 上記実施の形態の永久磁石式モータの8極から4極への極数変換中の磁束密度分布の解析図。 上記実施の形態の永久磁石式モータに採用した可変磁力永久磁石の配置位置A,Bによる8極から4極への極数変換時の磁化特性の違いを示すグラフ。 上記実施の形態の永久磁石式モータの4極から8極への極数変換中の磁束密度分布の解析図。 上記実施の形態の永久磁石式モータに採用した可変磁力永久磁石の配置位置C,Dによる4極から8極への極数変換時の磁化特性の違いを示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。尚、以下の説明では、同一若しくは類似する構成要素には同一若しくは類似する符号を付して説明する。また、磁極数、用いる永久磁石数、巻線極数等については、あくまでも例示であり、その増減は任意であり、説明に用いるものに限定されるわけではない。
図1、図2に示す本発明の1つの実施の形態は、極数・機器定数可変永久磁石式モータ及びそのドライブシステムである。本実施の形態の極数・機器定数可変永久磁石式モータは、円筒状の固定子10とその内部にエアギャップを隔てて挿入された回転子20と、この回転子20の中心に設けられた回転軸30で構成されている。尚、図1、図2では該モータの半分の断面を示してある。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11の内周側に形成されている複数の(ここでは12個の)スロット13を利用して、電機子巻線12を構成する12個の電機子コイル121〜1212それぞれを集中巻き式に巻き付けて構成されている。図2に詳しいように、電機子コイル121〜1212各々の巻き始端と巻き終端との間には半導体素子スイッチング回路411〜4112それぞれが接続されている。
図3に示すように、この半導体素子スイッチング回路411〜4112各々は、電源51から電機子コイル121〜1212それぞれに交流を流す単相インバータ回路INVとゲートドライブ回路DRVで構成されており、マイクロコンピュータで構成されるゲート制御装置50(図2参照)からのスイッチング信号SW1〜SW12それぞれにて半導体スイッチング素子Q1〜Q4をオン/オフ制御することにより電機子コイル121〜1212それぞれへの通電と通電タイミングを制御する。例えば、図3のインバータINVにおいては、スイッチング信号SW1により半導体スイッチング素子Q1,Q4−ON、半導体スイッチング素子Q2,Q3−OFFであれば電機子コイル121には正側の電流が流れ、半導体スイッチング素子Q1,Q4−OFF、半導体スイッチング素子Q2,Q3−ONになれば電機子コイル121には逆向きの電流が流れ、電機子コイル121としては正負の電流が流れることになって、交流が流れることになる。そして、ゲート制御装置50は12個のすべての半導体素子スイッチング回路411〜4112に対して個別に、かつ適切なタイミングにオン/オフ制御することにより、2相〜12相の相数切替ができ、またオン/オフ期間の調整により4極、8極の両方の極数切替ができる。
図1、図2に示すように、回転子20は、回転軸30と共に回転する回転子鉄心21の中に複数の(ここでは16個の)永久磁石221〜2216を放射線状に埋め込んで構成されている。尚、これら16個の永久磁石は、説明を簡明にするために符号22で代表させて説明することがある。
永久磁石22各々は、後述する電機子電流により電機子巻線12が誘起する磁界により容易に磁化方向を反転変化させることができる低保磁力の可変磁束永久磁石であり、用途と定格により適切な保磁力のものが採用される。例えば、保磁力が500kA/m以下のもので、サマリウム・コバルト磁石のような希土類永久磁石を採用することができる。また、本実施の形態の場合、4極−8極の極数切替ができるように16個の永久磁石221〜2216を、それらの磁化方向が円周方向(径方向に直角な方向)になるように、かつ等角度ずつ離して放射状に埋め込まれている。
そして、回転子20側の極数を4極と8極との間で極数切替できる。回転子20を8極から4極に切り替える場合、固定子10側の電機子巻線12を4極接続に切り替えてからパルス状で通常の運転電流よりも大きな磁化電流を通電することにより、電機子巻線12が作る4極の磁化磁界によりその強い磁界が通る位置に位置している回転子20側の可変磁束永久磁石が磁化され、回転子20側も4極に切り替えられることになる。逆には回転子20を8極に切り替える場合には、固定子10側の電機子巻線12を8極接続に切り替えてからパルス状で通常の運転電流よりも大きな磁化電流を通電することにより、電機子巻線12が作る8極の磁化磁界によりその強い磁界が通る位置に位置している回転子20側の可変磁束永久磁石が磁化され、回転子20側も8極に切り替えられることになる。
図4、図5は電機子コイル12の接続例を示している。図4に示す3相8極スイッチング切替時の巻線構成はY結線の2並列接続に相当し、図5に示す3相4極スイッチング切替時の巻線構成はY結線の4並列接続に相当する。これにより、極数と機器定数を変換することができ、それによって、極数変換による誘導電圧を広い範囲で可変にし、可変速の運転領域が広がる。
<3相8極の場合>
図1、図4に示すように、電機子コイル121,124,127,1210をU相、電機子コイル122,125,128,1211をV相、電機子コイル123,126,129,1212をW相とする。そして、電機子コイル121〜1212は全て同方向に巻かれたコイル(図4の各相のコイル左側の(+)から右側の(−)に巻く)であり、U相、V相、W相の電流がこれらのコイルに流れる。例えば、U相コイル121,124,127,1210に流れるU相電流が正の最大値の瞬間では、V相コイル122,125,128,1211に流れるV相電流は負の1/2の大きさであり、W相コイル123,126,129,1212に流れるW相電流は負の1/2の大きさである。この相順でスイッチング制御をし、パルス的に通常よりも大きい磁化電流を流す。これにより、回転子20側の可変磁力磁石22の隣り合う2個のN極、S極を揃え、その次の隣り合う2個のS極、N極を逆向きに揃えるように磁化する。これにより、回転子20側に90度ずつ離れた4つのN極と、隣り合うN極の中間の位置それぞれに4つのS極を作り、8極の極数にする。その後、運転電流として、U,V,W各相の電機子コイルに通電して回転磁界をかけるようにスイッチング制御する。図6は、無負荷時の8極の磁束密度分布を示している。
<3相4極の場合>
図5に示すように、前記で電機子コイル121〜1212は全て同方向に巻かれたコイルとしたので、図5のV相のコイル122に示した左側の(−)から右側の(+)は図4の場合(8極)とは逆向きに電流を流すことを意味する。同様にU相コイル124も図4の場合(8極)とは逆向きに電流を流すことを意味する。そして、U相コイル121(左+),V相コイル122(左−),W相コイル123(左+),U相コイル124(左−),V相コイル124(左+),W相コイル125(左−),U相コイル126(左+),V相コイル127(左−),W相コイル128(左+),U相コイル129(左+),V相コイル1210(左−),W相コイル1211(左+)とする。例えば、U相コイル121,127に流れるU相電流が正の最大値の瞬間では、V相コイル122,128に流れるV相電流は負の1/2の大きさであるが、コイル左側(−)なので、電流の向きを逆方向に流すことを意味する。このとき、W相コイル123,129に流れるW相電流は負の1/2の大きさであるが、コイル左側(+)なので、そのままでW相電流を流す。残りのコイルも電流方向は逆パターンで同様に行う。このように3相交流電流が流れるようにスイッチング制御をし、パルス的に通常よりも大きい磁化電流を流す。これにより、回転子20側の可変磁力磁石22の隣り合う4個のN極、S極を揃え、その次の隣り合う4個のS極、N極を逆向きに揃えるように磁化する。これにより、回転子20側に180度ずつ離れた2つのN極と、隣り合うN極の中間の位置それぞれに2つのS極を作り、4極の極数にする。その後、運転電流として、U,V,W各相の電機子コイルに通電して回転磁界をかけるようにスイッチング制御する。図7は、無負荷時の4極の磁束密度分布を示している。
次に、上記構成の極数・機器定数可変永久磁石式モータの動作特性について説明する。図8は実施例の諸元を示す。基本は3相8極であり、定格電流3.32Arms、各電機子コイル巻数は114ターン、固定子径120mm、回転子径72mm、回転子埋め込みの永久磁石は残留磁束密度Brは1T、保磁力は170kA/m、磁石厚1.5mmである。
また、図3に示すインバータ回路INV、ゲートドライブ回路DRVで構成される半導体スイッチング回路411〜4112)をコイル121〜1212各々に接続してモータの駆動と極数変換を行った。ゲート制御装置50はマイクロコンピュータで構成し、図6に示す8極モードと図7に示す4極モードにインバータ出力パターンが切り替えられるようにプログラムを組込み、出力モードの切替はスイッチで行い、マイコン制御によりゲート信号を変え、逆方向の電流をつくることで8極磁界と4極磁界を形成するようにした。そして、特性解析を実施した。
<極数変換による特性>
極数変換時のモータ特性について述べる。誘起電圧について、8極の基本波成分の振幅値は106V、4極の基本波成分は26Vである。この結果から、極数変換時には誘導電圧が100%から24.5%まで可変できるので高速回転域の可変速運転の範囲が極数変換を行わない場合と比較すると約4倍となった。鉄損については、8極時の鉄損を100%とすると4極時の鉄損は28.2%低減できる。鉄損成分では、渦電流損は31.2%、ヒステリシス損は18.7%低減する。
磁化解析は磁石の極性を可変させる磁化電流を定格電流の0倍から20倍まで電流を変化させて行った。図9はモータが8極に磁極形成された状態で4極を形成する磁化電流を10pu流した時の磁束密度分布を示す。図中のAとBは極性を可変させる低保磁力の可変磁力永久磁石22である。図11は4極に磁極形成した状態で8極を形成する磁化電流を10pu流したものである。図中の符号Cと符号Dは極性を可変させる低保磁力の可変磁力永久磁石22である。8極から4極に極数変換する永久磁石の磁化率を図10に表す。また、4極から8極に極数変換する永久磁石の磁化率を図12に表す。縦軸は磁石の磁化率であり、磁化率が正から負は逆の極性に磁化することを意味している。横軸は磁化電流であり、定格電流を1で正規化したものを示している。
図9における磁石Aは磁化電流5puで100%から−100%に磁化できるように磁化しやすい位置にある。一方、磁石Bは10puで100%から−61%、20puで100%から−92%となり、磁化し難い位置にある。磁石Bの磁化率が悪いのは、磁界に対して直角に近い位置に属するので、磁界と磁石の方向の向きが同じ磁石Aより、磁化率が悪くなったからである。
図11における磁石Cの磁化率は、10puで100%から−83%、20puで100%から−96%に磁化できる。磁石Dの一度目の磁化の磁化率は10puで−45%、20puで−68%である。磁石Dの磁石の磁化率が磁石Cと比べ極端に悪いのは、図11から磁石Dは磁界に対して直角の向きの位置に属しており、磁化が難しくなっている。この場合、磁化がしやすい磁石Cの場所に磁石Dを回転子20ごと回転させ再度磁化すれば磁化が可能となり、磁石Cの磁化率とほぼ同等の結果となる。この結果から、集中巻の永久磁石式モータの極数変換を行う場合で磁界が一様に分布されていない場合、一度磁化を行った後に再度磁化を行う2回磁化方法が有効である。
このように、本実施の形態によれば、巻線接続を切り替え、パルス的に大きな磁化電流を流して形成する磁界で低保磁力の可変磁力永久磁石22を磁化することにより極数を相互に変換できる。さらに、極数変換による誘導電圧が25〜100%に可変できることで可変速の運転領域が広がる。さらに、極数変換により高速回転域の鉄損が28.2%低減できるので、高速回転域側の効率向上が見込める。
さらに、半導体スイッチング回路411〜4112のタイミングの調整により、単相、3相、4相、6相、12相の電機子巻線を任意に構成することができる。また、UVW3相であっても、U相の隣に240度位相のずれたW相にし、そのW相の隣にU相と120度位相のずれたV相を作るということも可能であり、機器変数の自在な変換が可能である。
尚、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、同様の構成で永久磁石式発電機を構成することもできる。また、回転子20の可変磁力永久磁石の数、固定子10のスロットの数とコイルの数も変更可能である。さらに、可変磁力永久磁石の配置は、回転子鉄心内に放射状に配置するものにとどまらない。例えば、径方向に磁化された可変磁力磁石を円周方向に配置した構成、また各一対の可変磁力磁石を回転子の外周側に開く逆八の字の配置にした構成でもよい。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 電機子巻線
121〜1212 電機子コイル
13 スロット
20 回転子
21 回転子鉄心
221〜2216 可変磁力永久磁石
30 回転軸
411〜4112 半導体スイッチング回路
50 ゲート制御装置
51 直流電源
Q1〜Q4 スイッチング半導体素子
INV インバータ回路
DRV ゲートドライブ回路
SW1〜SW12 スイッチング信号

Claims (8)

  1. 円筒状の固定子鉄心に円周方向に並べて配置された複数の電機子コイルで構成される電機子巻線を有する固定子と、
    前記電機子巻線に流されて前記回転子の磁極方向の磁界を形成するd軸電流により磁化され、かつ磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変化させる、保磁力がそれぞれ500kA/m以下の磁気特性を有する複数個の永久磁石を持つ回転子と、
    複数のパワー半導体素子を含んで前記電機子巻線に接続され、前記複数のパワー半導体素子のスイッチングによって前記複数の電機子コイルに流れる電流の通電タイミングを前記電機子コイルごとに独立して制御し、前記電機子コイルに流れる電流の位相をそれぞれ設定する半導体素子スイッチング回路と
    を備え、
    前記半導体素子スイッチング回路が、前記電機子コイルそれぞれに流れる電流の位相を設定することにより前記電機子コイルの流れる電流の位相の組み合わせを変化させて前記固定子の極数を変換し、かつ、前記固定子の極数を変換した後に、前記電機子コイルにU相、V相、W相の電流を流しながら前記永久磁石の磁気特性である磁化曲線のクニック点を越える磁界が形成される大きさ及びその大きさに到達するまでの通電時間で前記電機子巻線に流されるd軸電流成分からなる磁化電流により所定の極数の回転磁界を形成し、前記回転磁界によって前記回転子の複数個の永久磁石を磁化し、前記磁化電流の作る磁界によって新たに変化させるまで維持される前記永久磁石の磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変換することを特徴とする永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  2. 円筒状の固定子鉄心に円周方向に並べて配置された複数の電機子コイルで構成される電機子巻線を有する固定子と、
    前記電機子巻線に流されて前記回転子の磁極方向の磁界を形成するd軸電流により磁化され、かつ磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変化させる、保磁力がそれぞれ500kA/m以下の磁気特性を有する複数個の永久磁石を持つ回転子と、
    複数のパワー半導体素子をそれぞれ含んで構成され、前記複数の電機子コイル各々に1つずつ接続され、前記複数のパワー半導体素子のスイッチングによって前記電機子コイルへの通電と通電切断及び前記電機子コイルに流れる電流の方向の設定を前記電機子コイルごとに行い、前記電機子コイルに流れる電流の位相を設定する複数の半導体素子スイッチング回路と
    を備え、
    前記半導体素子スイッチング回路が、前記複数のパワー半導体素子のスイッチング態様の組合せによって前記複数の電機子コイル各々に流れる電流の位相を設定することにより前記電機子コイルに流れる電流の位相の組み合わせを変化させて前記固定子の極数を変換し、かつ、前記固定子の極数を変換した後に、前記電機子コイルにU相、V相、W相の電流を流しながら前記永久磁石の磁気特性である磁化曲線のクニック点を越える磁界が形成される大きさ及びその大きさに到達するまでの通電時間で前記電機子巻線に流されるd軸電流成分からなる磁化電流により所定の極数の回転磁界を形成し、前記回転磁界によって前記回転子の複数個の永久磁石を磁化し、前記磁化電流の作る磁界によって新たに変化させるまで維持される前記永久磁石の磁化態様に応じて当該回転子としての極数を変換することを特徴とする永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  3. 前記半導体素子スイッチング回路は、前記複数の電機子コイル各々に接続された前記複数のパワー半導体素子それぞれのスイッチング態様の組合せによって当該複数の電機子コイル各々に流れる電流の位相を変化させ、当該複数の電機子コイル各々の相の種類と共に当該電機子巻線の相数を変え、あるいは当該複数の電機子コイル各々の相の種類か当該電機子巻線の相数のいずれかを変えることを特徴とする請求項2に記載の永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  4. 前記回転子の前記永久磁石がサマリウム・コバルト磁石であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  5. 前記半導体素子スイッチング回路は、前記複数の電機子コイルのうちの一部の電機子コイルに通電して磁界を発生させ、前記回転子の複数の永久磁石を磁化させて当該回転子の極数を変換させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  6. 前記回転子の極数を、低速回転域では多極に変換し、高速回転域では前記多極よりも少ない少極に変換することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  7. 前記回転子の永久磁石の磁化過程に関して、1回目の永久磁石の磁化を行い、前記回転子の回転位置を移動させて2回目の永久磁石の磁化を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機ドライブシステム。
  8. 前記固定子の電機子巻線は集中巻のコイルから構成され、
    前記回転子の永久磁石の磁化過程に関して、1回目の永久磁石の磁化を行い、前記回転子の回転位置を移動させて2回目の永久磁石の磁化を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機ドライブシステム。
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