JP6476443B2 - 波力発電システムとこれに用いる伝達体および回転変換部 - Google Patents

波力発電システムとこれに用いる伝達体および回転変換部 Download PDF

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Description

本発明は、波力発電システムに関し、海水や湖水に浮かべたブイに固定されている発電機が波と共に上下するとき、その大きな自重により水の底(海底等)に沈めさせて静止させた水中移動抑制体(水底設置タイプ)に対して、相対的に発電機が上下することになり、可動の錘(以降、錘と呼称する)により水中に垂れさがったロープなどの伝達体を介して水中に懸垂された錘が上下し、この往復上下運動する伝達体を介して発電機を動作させるようにした波力発電システムとこれに用いる伝達体および回転変換部に関するものである。
従来、再生可能エネルギー源として、太陽光や風力を利用して発電するものもあるが、太陽光は、日照時しか利用できず、曇りや雨天ではその利用が難しく、風力の利用も、凪があり基本的に密度の小さな空気の流れを利用するので、大型化する必要がある。これに対して、波力を利用する場合は、例えば、海洋においては、常時、1−2メートルの波高を有する運動量が大きい海水の波があり、このような波力を利用した方が小型で高効率の発電が達せされる可能性が大きい。このために、従来、海洋などの波の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための波力発電システムが多く提案されてきた。例えば、波力エネルギーを空気エネルギーに変換してから、エアタービンを介して発電機を駆動する発電システムがあり、これは入射波の水平水路を垂直に曲げた空気室を設けておき、ここに連通する空気タンクと、更にこれと大気とを連通するダクトとを設けて、このダクト内部で空気流により回転駆動されるタービン発電システムがあった(特許文献1参照)。しかしながら、水の波の大きなエネルギーを同一の体積の運動量の小さな空気の圧縮に使用するだけなので、大型化の必要があり、しかもエネルギー変換効率が低かった。
また、海水の波により浮動体が上下運動し、浮動体に連結したピストンがシリンダ内で上下に動くが、シリンダの上下の弁の働きにより、ピストンが上方に動くときも下方に動くときもシリンダ内の海水は空気室に送られる。シリンダから空気室に送られる海水の流れにはむらがあるが、空気室内の空気がクッションの働きをし、空気室からタービン発電機に送られるときにはむらが十分に除去され、安定した発電をすることができるようにした海水のタービン発電システムがあった(特許文献2参照)。この方式は、運動量の大きい海水の流れを利用するので、変換効率が高い発電システムであるが、ピストンの上下運動を支持するシリンダを固定する必要があり、このために海底や岸壁に固定していたが耐久性に問題があった。
また、従来、水上に係留可能に形成された浮体とこの浮体に配設された発電機を備えてあり、この浮体を長い筒型に形成し、この浮体の下端に取付けられたバラストとこのバラストから離れた位置の浮体中間部に設けられた浮力調整室の浮力を調整することにより浮体を垂直に浮遊させるとともに、浮体の上端部に空気室を設け、浮体の筒の上部分の凹凸を少なくして浮体の上下運動に対する水の抵抗を少なくする一方、浮体の下部分に水の抵抗を大きくする突起を設け、水面の上下動により空気室の内部と外部の間に生ずる空気流を利用する空気タービンと、この空気タービンにより回転駆動される発電機を浮体の上端部に設けるようにした波力発電システムがあった(特許文献3参照)。この方式では、必ずしも海底や岸壁に固定する必要がなく、浮体中間部に設けられた浮力調整室の浮力を調整することで、海中に浮かし、波の上下運動に対して浮体が動き難くさせる突起を浮体に設けている点は、評価できる。しかしながら、やはり、運動量が大きい海水の波のエネルギーを、運動量が小さい空気流に変換して空気タービンで発電している点で変換効率の低下を招く。更に、浮体を長い筒型に形成しているので、台風などの激しい嵐による横波に対して、激しい横揺れを生じ、特に発電機耐久性が乏しくなるという問題があった。
また、従来、密封のブイと、バネによってブイの内壁に結合された振動子を用いて、海洋の波に浮かび上下振動をするブイに対する振動子の相対運動を利用し、振動子に固定された発電機を、ラックにかみ合わせられたピニオンによって回転駆動させる波力発電システムがあった(特許文献4参照)。この方式は、密封のブイの中に発電機が収納されており、海水から保護される構造であり、耐久性に富む構造であるが、バネと振動子との共振周波数の調整が必要であり、発電負荷に対しても共振周波数が変動するので、安定した振動を得ることが困難であること、波による横揺れに対して、ブイが傾き、発電システムの共振周波数の変動や発電効率の低下などの問題があった。
また、従来、海面上のうねりに合わせて上下運動する浮体部と、浮体部の軸受けにはめ込まれた回転軸部分に発生する反転運動を利用して発電する発電機であって、海底に設置されたアンカーにワイヤーロープ等を用いて接続し係留する係留部を有する波力発電システムがあった(特許文献5参照)。しかし、これには、海底に設置された係留部が必要で、この工事と設置場所の問題があった。また、従来、波の上下振動を浮(または船)の上下振動に換え、浮の上下振動を梃子の原理を利用し油圧装置で圧縮空気を作り、この圧縮空気でタービン発電機を動作させる発電システムがあった(例えば、特許文献6参照)。しかしながら、梃子のアームが堅くしかも長いので、タービン発電機を固定している個所との距離が大きくなり、台風などの嵐に対して破壊されやすいなど耐久性の問題があった。
また、従来、波エネルギー変換機(特許文献7参照)として、ブイとしての浮動部材の中にリニア発電機を設けて、平均喫水線の下方に設けられた没水部材を有する垂直配向の柱の形態にした細長い支持構造が、浮動部材に対して波と共に相対的に上下振動をして、リニア発電機を動作させて、外部に電力を取り出す波力発電システムがあった。この場合、没水部材が波と共に動かない方が良いので、この没水部材の中に回転式発電機を搭載しておき、バラスト手段52から滑車機構54を介して没水部材から懸垂されるように適合された釣合せ手段まで延びるケーブルから成る張力係留システムを利用して、上下変動した時に回転式発電機が動作して発電し、電気的負荷を通して電流が流れることで、回転式発電機の電磁ブレーキを利用して没水部材が波と共に動き難くさせるという提案があった。また、電気的負荷として、バッテリなどにして良いことも提案している。しかしながら、この提案では、回転式発電機の作用は、没水部材を動き難くさせるためのもので、外部に電力を取り出す発電機は、浮動部材に取り付けたリニア発電機であり、波と共に上下振動するのは、主に浮動部材である。従って、没水部材は、そもそも水中にあるので、水の抵抗のために動き難いものであるが、更に、動き難くさせるために回転式発電機の電磁ブレーキを利用してあるので、回転式発電機の発電量はそもそも小さいものである。また、回転式発電機は、没水部材の中に収納されるので、海水に没するものでその耐久性や漏電などの問題があった。
また、従来、波エネルギー変換機(特許文献8参照)として、海底に設置されたテトラポットにショートリンクチェーンの一端が係合され、その他端に錘が取り付けられており、また、ショートリンクチェーンは、フロートに設けられたスプロケットに係合している発電システムで、海面の上下によりフロートが同時に上下運動をして、スプロケットの回転が発電機を回すが、可逆ユニットを設けて発電機は一方向にのみ回転させるシステムの波力時発電システムがあった。しかしながら、可逆ユニットは複雑であり効率も落とし、故障の原因にもなると共に、海中に延びるショートリンクチェーンに、海中の貝などの生物、藻類、海草類や浮遊物などが付着して、スプロケットとの噛み合わせを妨害したり、更には、台風等の荒波の時には、フロートショートリンクチェーンの大きな揺れにより、錘が異常に大きく動き、スプロケットから外れてしまうような問題が生じるものであった。
特開2012-2218号公報 特開2011-21590号公報 特開2006-97633号公報 特開2007-297929号公報 特開2006-226274号公報 特開2005-188493号公報 特表2009-542964号公報 特開平11-6472号公報
海上に設置される波力発電システムは、台風などの大暴風雨に晒され、しかも強大な海水の波エネルギーに晒されても、先ず、破壊され難い構造であることが求められる。その意味において、岸壁や堤防などの近くに係留又は固定する波力発電システムは、岸壁や堤防などに衝突する危険をはらみ、耐久性の問題がある。また、発電機は、海水から保護する構造でないと、耐久性の欠如や漏電等の問題があり、これらの課題を克服して、耐久性があり、高効率の発電システムが必要である。また、海洋に設置し大型になると、漁業権の問題や景観の問題も考慮しなければならない。
波のエネルギーは、波のうねりが生じている水面付近では、上下振動エネルギーと水平振動エネルギーとに分けられ、これらの上下振動と水平振動の組合せで水分子は、回転運動をしていることが分かっている。また、回転運動の半径は、水面付近では、波のうねりを作っているが、水面から深くなるにつれて急速にその回転半径が小さくなり、波のうねりの半波長程度以上の深さでは水は殆んど、上下方向には動かず、水平方向振動の成分が残るがこれもまた、深さと共に急激に減少することが分かっている。
本発明は、上述の問題点を解消すると共に、水面から深くなるにつれて急速にその水の回転半径が小さくなることを利用し、水底設置タイプとして、海底に、水中移動抑制体を設置して、この水中移動抑制体に対して、相対的にうねり振動(主に上下運動)をする波に浮かぶブイとの相対運動で、水中に懸垂した錘とロープ状の伝達体とを介してブイに固定した回転式発電機で発電させるもので、可逆ユニット等を設けなくとも良く、交流のままで発電機から出力させるようにして故障が少なく耐久性があり、海中に浸る部分の上下する伝達体に付着物が付き難くさせるようにすると共に、台風などの荒波でも、水中に懸垂した錘を有するロープ状の伝達体が、異常に大きく振れて発電機のロータから外れないようにした、極めて単純な構成の小型の波力発電システムを目指すものである。
上記の目的を達成するために、本発明に関連する参考発明の波力発電システムは、波力発電システムにおいて、少なくとも、水の波に浮かぶブイ10と、該ブイ10に固定された発電機2と、該発電機のロータを回転させて発電させる回転変換部5と、該回転変換部5を回転させる柔軟で細長い伝達体6と、該伝達体6を介して水中に懸垂された錘7と、水中での移動に対し抵抗となるような構造の水中移動抑制体8とを備え、該水中移動抑制体8を水中懸垂タイプとして、水に沈む重量とすると共に錘7より軽くなるようにして水中に懸垂させ、水の抵抗により上下振動し難くさせてあり、上下運動する伝達体6のガイド80、81とを備え、前記伝達体6の一端には、錘7が繋がれ、前記伝達体6の他端には、前記水中移動抑制体8が繋がれ、更に、該水中移動抑制体8と前記錘7とは、所定の長さ以上の距離にならないように、柔軟なワイヤ60で結ばれている構成であり、波のうねり振動と共にブイ10がうねり振動するときに、前記水中移動抑制体8が水抵抗のためにほとんど動かないので、相対的に前記錘7が主に上下振動をして、前記伝達体6を介して前記発電機2のロータを回転させて発電させるようにしたこと、発電機(2)を水上に位置するように、回転数変換機構(9)を介して、回転変換部(5)を発電機(2)の下方に位置するように設置したこと、発電機2は、水に晒され難いように、覆い200の中に収納されている構造としたこと、該発電機(2)の覆い(200)をブイ(1)としても使用できるように構成したこと、を特徴とするものである。
水の波、例えば、海洋の波は、上下振動と水平振動との合成の結果、水面付近では海水が回転運動して、波のうねりを生じている。従って、この波に浮かぶブイ1、10も波のうねりと共に、上下振動ばかりでなく往復の水平運動も生じている。海水の波長は、一般に風速にも依るが数十メートルあり、その半波長程度以上の深さの海中では、ほぼ波のうねりの影響を受けない領域であり、このような表面波の影響を受け難い領域に水中での移動に対し抵抗となるような構造の水中移動抑制体8を、ブイ10に取り付けた発電機からロープ状の達体6を介して海中に懸垂させる。ブイ1,10が波のうねりと共に主に上下振動しても、水中移動抑制体8は水の抵抗やそれ自体の重量のために動き難く、そのために、ブイ10に取り付けた発電機からロープ状の伝達体6のうち、水中移動抑制体8とは反対側の端に結ばれ、海中に懸垂した錘7が、ロープ状の伝達体6を介して引き上げられたり、ブイ10が降下した時には、共に降下する。このとき、伝達体6の往復運動が発電機2のロータを往復回転させて発電させる仕組みである。更に詳細を述べると、上述のように、水中移動抑制体8に対して相対的に発電機2を搭載したブイ10が、波と共にうねり振動(上下振動ばかりでない)で、波の頂上側に移動すれば、水中移動抑制体8とブイ10との間隔が大きくなり、ロープ状の伝達体6が水中移動抑制体8側に引っ張られ(このとき、錘7が引き上げられる)、波の谷間にブイ1,10が入ると、今度は、水中移動抑制体8とブイ10との間隔が縮み、伝達体6は、錘7側に引っ張られる。このような伝達体6の往復運動が、発電機2を動作させるものである。また、ロープ状の伝達体6には、台風などの荒波でも錘7が異常に前記ブイ10から離れてしまい発電機2のロータから外れたりしないように、伝達体6の動きを束縛するようなガイド80,81を備えている。
ロープ状の伝達体6の往復運動により、発電機2のロータを往復回転させるが、これにより発電される電流は、交流となり、しかも波のうねりの周期により定まるものである。波のうねりの周期も数十秒にもなり、発電機2のロータに取り付けたプーリなどの回転変換部は、一般にはゆっくりした回転となる。そして、その波の高さ(波高)も一般には、1から2メートル(m)程度であり、ロープ状の伝達体6の往復運動も、一般には、この程度の振幅となる。ブイ1,10が波の谷間で降下するときは、錘7の重さのみで発電機2のロータを回転させることになるが、このロータに取り付けられているプーリの半径が小さいと、このプールに掛けられた伝達体6の曲率半径が小さくなり、スムーズな回転が得られ難くなる。このためには、伝達体6の柔軟性を考慮し、プーリの半径を大きくすることが必要で、直径1メートル程度の大きいプーリを用いることが推奨される。また、プーリのシャフトもブイ1,10の大きな浮力と錘7の重量などで大きな負荷がかかるので、これらを考慮して、シャフトの直径の選択、両端支持にするなどの配慮が必要である。また、必要に応じて、補助プーリを配置して、ロータへの過剰な負荷を軽減させるようにしても良い。また、錘7の重量も伝達体6の上下移動等に絡む各種の摩擦による力の損失を考慮して設計されるべきである。実際のロータの回転速度が、発電電力を決めるので、ギヤ―比を変えた回転数変換機構を設けて、ロータの回転速度を適切に上昇させることもできる。しかし、波高も時々刻々と変化するものであり、発電量もそれに応じて変化して、時間的に安定な交流電力が発生し難いという問題点がある。このためには、交流の発電電力を整流して直流に変換して、これをバッテリ等に蓄えて、外部に取り出すようにすることが推奨される。
波力発電システムは、湖上に浮かべて湖水の波を用いても良いが、その波の振幅が一般に小さいので、望ましくは、海洋に浮かべ、大きな波高のうねりを持ち運動エネルギーが大きい海水の波を利用して発電した方が良い。
上述のように水中移動抑制体8を水中に懸垂するようにした水中懸垂タイプでは、錘7が水中移動抑制体8よりも重くしてあるので、波が小さく穏やかな場合には、錘7が水中移動抑制体8を引き上げ、水中移動抑制体8の位置がブイ10に接近してしまい、水中移動抑制体8が波のうねりに晒されてしまうことが予想される。このためには、錘7と水中移動抑制体8とをワイヤ60で結び、錘7が深い位置に降下しても、水中移動抑制体8に結ばれたワイヤ60によりそれ以上深く降下しないようにしている。すなわち、ワイヤ60の長さの調整により、錘7と水中移動抑制体8の間隔が所定の長さ以上の距離にならないようにしている。
水中移動抑制体8は、錘7により柔軟なワイヤ60を通して水中に引き戻される(沈む)ようになるので、その重さは、必ずしも水より重くする必要はないが、ブイ1,10により上方に引き上げられようとしたときに、水の抵抗でこれに抗する作用が求められるから、水より重くさせ、自重で水中に沈むようにした方が良い。また、水中での錘7の重さは、水中移動抑制体8の水中での重さより十分重くなければ、伝達体6を上下運動させることができない。推奨される形態では、水中移動抑制体8の水中での重さは、水よりも少しだけ重くしておき、水中での錘7の重さは、発電機等を搭載した総合的なブイ1,10が水上に浮かぶ時の浮力の半分程度の大きさにすると良い。なお、錘7の形状は、錘7の上下運動時に水に対して抵抗になり難いように、流線型にすることが推奨される。
水中移動抑制体8が、水上の波に浮かぶブイ1,10により引き上げられようとしたときに、水中移動抑制体8の下部領域が負圧となり、水中移動抑制体8の周辺から下部領域の負圧部分に水が入り込み、この流れが渦を作り、この渦(カルマン渦)が水中移動抑制体8の上方移動に対する水の抵抗となる。この渦の発生を大きくして、水の抵抗を大きくさせるように、水中移動抑制体8の周辺に、周辺突起部を形成して、水中での上下移動に一層の抑制を与えるようにすることも推奨される。
上述の波力発電システムは、基本的には、水上にブイ10により浮かせておくシステムであるが、海洋に浮かせたときには、海流により流される危険がある。このために、本波力発電システムを、陸地や海底など、海流などにより動かない個所に係留すると良い。このような目的の係留システムでは、海上で船舶を係留するように、錨を用いて係留しても良い。
本発明の請求項1に係わる波力発電システムは、少なくとも、水の波に浮かぶブイ(10)と、該ブイ(10)に固定された交流の発電機(2)と、該発電機のロータを回転させて発電させる回転変換部(5)と、該回転変換部(5)を回転させる柔軟で細長い伝達体(6)と、該伝達体(6)を介して水中に懸垂された錘(7)と、水中での移動に対し抵抗となるような構造の水中移動抑制体(8)とを備え、該水中移動抑制体(8)を水底設置タイプとして、前記ブイ(10)の浮力と錘(7)の水中での重さより重くなるようにして海底等の水底に沈ませ、その自重により上下振動し難くさせてあり、上下運動する伝達体(6)のガイド(80、81)とを備え、伝達体(6)の一端には、錘(7)が繋がれ、伝達体(6)の他端には、水中移動抑制体(8)が繋がれ、且つ、波のうねり振動と共に前記ブイ(10)が上下振動するときに、水中移動抑制体(8)がほとんど動かないので、相対的に錘(7)が伝達体(6)と共に主に上下振動をして、伝達体(6)の上下運動が回転変換部(5)を、直接往復回転させて発電機(2)のロータに伝え、該ロータを往復回転させて発電させるようにした波力発電システムにおいて、発電機(2)を水上に位置するように、回転数変換機構(9)を介して、回転変換部(5)を発電機(2)の下方に位置するように設置したこと、発電機(2)は、水に晒され難いように、覆い(200)の中に収納されている構造としたこと、該発電機(2)の覆い(200)をブイ(1)としても使用できるように構成したこと、を特徴とするものである。
水中移動抑制体8を水底設置タイプとして、前記ブイ1,10の浮力と錘7の水中での重さより重くなるようにして海底等の水底に沈ませ、その自重により上下振動し難くさせた場合であり、上述の水中懸垂タイプの場合と同様、水中移動抑制体8がほとんど動かないので、その波力発電システムの動作は、水中懸垂タイプとしての上述と同様であるので、その詳細な説明はここでは省略する。ただ、水中懸垂タイプの場合は、水中移動抑制体8と前記錘7とは、所定の長さ以上の距離にならないように、柔軟なワイヤ60で結ばれている構成にしてあるが、ここでの水底設置タイプでは、水中移動抑制体8が海底に沈んでおり、これ以上降下がることがほとんどないので、必ずしも柔軟なワイヤ60で結ぶ構成にする必要はない。ただ、海流等でブイ1、10が流されて、錘7が想定していた深さよりも引き上げれてしまうことを避けるために、所定の長さの柔軟なワイヤ60で、水中移動抑制体8と錘7とを結ぶようにすることが推奨される。
海洋に設置するようにした波力発電システムは、水深が深い場合(数十メートル以上)は、水中に水中移動抑制体8を懸垂する水中懸垂タイプが最適である。しかしながら、水深が数十メートル程度以下の浅い場合は、海底を利用することができるので、水中移動抑制体8自体の水中での重さが、前記ブイ10の浮力と錘7の水中での重さより充分重くなるようにした水底設置タイプにすることにより、水中移動抑制体8を海底に沈めておくだけで、波浪の大きさに依らず、ほぼ水中移動抑制体8がほぼ動かない状態を作り出すことができる。もちろん、この場合でも、前記ブイ1、10の浮力により錘7が、波の上下振動により細長いロープ状伝達体6を介して、持ち上げられたり、降下したりして、これに連結した発電機を動作させるものである。
本発明の波力発電システムは、発電機2が水に晒され難いように、覆い200の中に収納されている構造としている。
発電機2は、電気を生み出すので、海水などに晒されると、漏電の危険があり、また、腐食などのために耐久性が顕著に悪くなる。このためには、少なくとも発電機2をカバー等で覆い、海水などに水に晒されないように保護する必要がある。ここでは、少なくとも発電機2をブイ1としても使用できる覆い200の中に収納させた構造にした場合である。もちろん、発電機2ばかりでなく、整流器やバッテリ等も一緒に覆い200の中に収納させても良い。また、補助ブイとして使用することもできる。
本発明の請求項2に係わる波力発電システムは、ガイド80、81には、互いに上下振動する伝達体6が所定の範囲内のみ動けるようにする制限機能と、少なくとも1個のガイド80、81には、伝達体6に付着する異物を除去させるようにした異物除去機能を有するようにした場合である。
細長い伝達体6には、ガイド80、81を設けて、台風などの荒波で、ブイ10や錘7が異常に大きく振れ、錘7が前記ブイ10から離れてしまい、これに結ばれている細長い伝達体6が、発電機2のロータに直結したプーリ等から外れたりしないように、伝達体6の動きを束縛して所定の範囲内のみ動けるようにする制限機能と、海中に延びる部分の細長い伝達体6に、海中の貝などの生物、藻類、海草類や浮遊物などが付着して、発電機2のロータに直結したプーリ等から外れたり、伝達体6のスムーズな動きを妨げたり、また故障の原因にならないような伝達体6に付着する異物を除去させるようにした異物除去機能を持たせるものである。
本発明の請求項に係わる波力発電システムは、伝達体6を細長いロープ状もしくはベルト状とした場合である。
ブイ10に取り付けた回転変換部5からの伝達体6は、一方の端を水中移動抑制体8に固定し、他方の端に錘7に取り付けて海中に懸垂させ、その波のうねりによるブイ10の動きと共に、往復運動をして発電機2に取り付けた回転変換部5を往復回転させて、発電に寄与させるものである。伝達体6は、撚り線のナイロンやカーボンファイバのようなロープでも良いし、チェーンにしても良い。耐食性と柔軟性があれば、丈夫な金属性のワイヤでも良い。また、海洋に浮上させた波力発電システムにおいては、台風や暴風にも晒され、ブイ10も上下振動や水平振動ばかりでなく、回転運動もする。少なくとも錘7を海中に懸垂させているので、ロープ状の伝達体6は、回転運動により捩れながら上下の往復運動をすることになる。このように捩れながら上下の往復運動する伝達体6が、しっかりと回転変換部5のプーリに収まり、回転変換部5をスムーズに回転させるためには、細長いロープ状の伝達体6の断面形状が、その直径方向(太さ方向)に対称性がある略円形であることが望ましい。
伝達体6として、ベルト状にしても良い。特に、タイミングベルトとして、プーリに刻んだ凹凸とで、摩擦を大きくさせて接触面で滑り難くすることもできる。
本発明の請求項に係わる波力発電システムは、回転変換部5をプーリもしくは歯車とした場合である。
回転変換部5をプーリとした場合は、伝達体6が滑り難いように、摩擦面を有するようにする必要があり、また、伝達体6が外れないように、プーリの側面に伝達体6用のプーリガイドを設けるようにした方が良い。
回転変換部5を歯車やスプロケットとした場合は、歯車やスプロケットのピッチに合うピッチを持つチェーンやタイミングベルトにする必要がある。チェーンは必ずしも金属である必要は無い。
本発明の請求項に係わる波力発電システムは、発電機2のロータの回転数を、回転変換部5の回転数とは異なるようにする回転数変換機構9を備えた場合である。
一般に、海洋の波のうねりの周期は、数十秒であり、波の振幅も2メートル程度である。従って、海上に浮かぶ本波力発電システムのロープ状の伝達体6は、ブイ10の浮力による大きな力と錘7の重量で、ゆっくりと2メートル程度上下する。このとき回転変換部5のプーリの直径にもよるが、その回転数は、必ずしも大きくはない。発電機2の出力は、ロータの回転数が大きい方が大きくなるので、発電機2のロータの回転数が、回転変換部5の回転数よりも許容される範囲で大きくなるような回転数変換機構9にした方が望ましい。
回転数変換機構9では、複数の歯車の直径の大小の組合せにより回転比が調節できるし、ベルトと大小のプーリのサイズを利用して回転比を調節しても良い。歯車を利用した場合でも、大きな力が加わったときには、滑り機構を設けておき、スリップできるようにしておくことも大切である。
本発明の請求項に係わる波力発電システムは、発電機2からの交流電流を直流電流にする整流器40を備えた場合である。
波力発電システムでは、波のうねりに依存し、そのうねり具合が時々刻々と変化するので、発電機2から安定した交流出力を得ることが困難である。本発明では、この発電機2で発生した交流電流を、整流器40を通して直流電流に変換するようにした場合である。整流器40も発電機2と共に、ブイ10に固定し、覆い200の中に収容するようにした方が良い。
本発明の請求項に係わる波力発電システムは、整流器40を介した直流電流を蓄積するバッテリ50を搭載した場合である。
発電機からの交流電力をそのまま外部に出力したり、整流器40を介した直流電流をそのまま外部に出力するようにしても構わないが、ここでは、バッテリ50をも搭載して、これに蓄電しておき、バッテリ50を介して、外部に直流電力が取り出せるようにしても良いし、蓄電したバッテリ50を未充電のバッテリ50と交換できるようにして、この蓄電したバッテリ50を外部の運び出してこれから電力を取り出すようにしても良い。バッテリ50も上述の整流器40と共に、ブイ10に固定するようにした方が良い。
本発明の請求項に係わる波力発電システムは、発電機2で発生した電力を外部に取り出すためのケーブル25を備えた場合である。
発電機2で発生した電力を外部に取り出すためには、種々の方法があるが、ここでは、ケーブル25を通して外部に取り出す場合で、発電機2からの交流出力をそのまま外部に取り出す場合と、一旦、直流に変換してから直流出力を外部に取り出す場合がある。ケーブル25は、漏電を起こさないように、その電線の露出個所は、海水などの水に濡れない構造にする必要がある。密閉した覆い200に、防水を施したコネクタ30を取り付けて、そこから外部に取り出すようにすると良い。また、ケーブル25も海底を通す海底ケーブルにしても良いし、水中や水面を浮かせるようにして陸地まで送電させるようにしても良い。
本発明の請求項に係わる伝達体6は、細長いロープ状の伝達体6の表面形状を、長さ方向に周期的な凹凸を形成したことを特徴とするものである。
一般に、ロータが回転すると発電機2の負荷に流れる電流により反作用としての電磁ブレーキが働き、ロータを動かないようにブレーキがかかる。発電とは、この電磁ブレーキに抗してロータを回転させたときに達成されるものである。伝達体6は、回転変換部5を介して、発電機2のロータに回転運動を与えるもので、電磁ブレーキがかかり回転し難くなったロータを回転させるので、伝達体6と回転変換部5との間で、スリップが発生しやすい。このためには、伝達体6の表面と回転変換部5との接触部分を大きくすると共に、摩擦が大きくなりスリップが発生し難い構造にする必要がある。ここでは、伝達体6の表面形状に長さ方向に周期的に凹凸を形成した場合である。この場合、回転変換部5の外周にも、これに合致する周期的な凹凸を形成しておくと良い。
本発明の請求項10に係わる伝達体6は、伝達体6の周期的な凹凸が、伝達体6の長さ方向に垂直な断面の半径方向(直径方向)に対称性があるように、その凹凸の断面が、伝達体6の長さ方向に沿って直径が異なる略円形となるようにした場合である。
伝達体6が水中から捩れて引き上げられても、その断面が略円形であるために、回転変換部5の周期的な凹凸形状にフィットして、スリップも起こり難く安定して回転変換部5を回転駆動させることができる。
本発明の請求項11に係わる回転変換部は、伝達体6に適合するように、回転変換部5の外周に沿って、伝達体6の凹凸に対応する周期的な凹凸を形成したことを特徴とするものである。
上述のように、回転変換部5としてのプーリと伝達体6とは、スリップがし難くする必要がある。このために、伝達体6にもその長さ方向に周期的な凹凸を施してあるが、これにフィットするようにプーリにも同一の周期的な凹凸を施したものである。これにより、摩擦も大になりスムーズに伝達体6の往復運動がプーリの回転運動に換えることができる。
本発明に関連する参考発明の波力発電システムは、海洋などの水深が数十メートル以上で深い場合は、水上にブイ10により浮かせ、このブイ10に固定された発電機2がブイ10と共に、波で主に上下運動をして、水中懸垂タイプとして水の抵抗を大きくさせてほぼ静止状態になる水中移動抑制体8に対して、水中に懸垂させているロープ状の伝達体6で錘7を相対的に引き揚げたり、下ろしたりして、この伝達体6を介して回転式の発電機2を駆動するもので、海底等に固定する必要がないという利点がある。
本発明の波力発電システムは、海洋などの水深が数十メートル以下で浅い場合は、水上にブイ10により浮かせ、このブイ10に固定された発電機2がブイ10と共に、波で主に上下運動をして、水底設置タイプとして重量を大きくして海底に沈ませたためにほぼ不動の水中移動抑制体8に対して、水中に懸垂させているロープ状の伝達体6で錘7を相対的に引き揚げたり、下ろしたりして、この伝達体6を介して回転式の発電機2を駆動させることができる。従って、海底等に固定する必要がなく、単に自重の大きい水中移動抑制体8を置くだけで済み、水中移動抑制体8がほとんど動かないので、単純な構造で、高効率の発電ができるという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、発電機2は、ブイ10に固定され、本質的に水上に位置し、更に覆い200で覆う構造にしているので、水に晒されないで済む構造にしている。従って、漏電の心配が少なく、耐久性も大きいという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、覆い200を密閉系にするなどして、これもブイ1としても利用できるという利点がある。
水上に浮かぶ覆い200(ブイ1に対応)やブイ10は、波のうねりの一波長に比べて充分小さくできるので、波のうねりと共にほぼ上下運動をしており、台風などの暴風雨に晒されても破壊され難いという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、錘7を懸垂し、ほとんど動かない水中移動抑制体8に固定している伝達体6は、細長いロープ状もしくはベルト状にしているので、この伝達体6は、ガイド80,81の範囲内で動くことになり(制限機能)、ブイ10が傾いても発電機2のロータのプーリ等から外れ難くなる。また、更に、伝達体6は、細く柔軟性があるので、波の影響や水の流れの影響なども小さく、また、捩れても復元性に富み、水の抵抗が小さく、水中浮遊物に対しても衝突断面積が小さい。更に、伝達体6は、常に上下振動しているので、貝等の付着物も付き難く、仮に、付着しまっても、伝達体6のガイド80,81を通る時に剥がれるようにしているので(異物除去機能)、長期間スムーズに波と共に上下運動することができるという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、回転式の発電機2が使用できるので、細長いロープ状もしくはベルト状の伝達体6を介して、容易にロータの回転運動に換えて交流の発電が容易に得られる。従って、敢えて、発電機の回転方向を一方向になるような機構を設ける必要がなく、単純な構成の波力発電システムとなるので、故障が少なく耐久性が向上するという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、設置場所の波浪の大きさに応じて、錘7と水中移動抑制体8との距離を、細長いロープ状もしくはベルト状の伝達体6の適当な長さの選択により、調節できるという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、従来の気流によるタービン発電機と異なり、比重の大きい海水などの水による大きな浮力がブイ10を介して容易に得られることで、エネルギー密度が大きく、その分、小型化できること、また、昼夜を問わず発生している波浪を利用するので、発電電力量が極めて大きくできること、更に、普通の回転式発電機が使用できることで単純な構成で発電できるという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、海水などの水による大きな浮力が小型のブイ10を介して容易に得られることで、回転数変換機構9を通して発電機2のロータの回転数を容易に上げることができるという利点がある。
本発明の波力発電システムでは、細長いロープ状の伝達体6の表面に、長さ方向に周期的な凹凸を形成させて、更に、回転変換部5にも伝達体6の凹凸にフィットする凹凸を形成し、伝達体6と発電機2の回転変換部5との摩擦を大きくさせて、滑り(スリップ)が小さくなるようにさせることができるので、高効率の発電システムが達成できるという利点がある。
本発明の伝達体6では、この伝達体6に施した周期的な凹凸が、伝達体6の長さ方向に垂直な断面の半径方向に対称性があるように、その凹凸の断面が、伝達体6の長さ方向に沿って直径が異なる略円形となるようにしているので、ブイ10、錘7や水中移動抑制体8などの波などによる回転で伝達体6が捩れても、形状がほぼ変わらない。従って、伝達体6が捩れても、回転変換部5の凹凸にフィットし、回転変換部5から伝達体6が外れないようにすることができるという利点がある。
本発明に関連する参考発明の波力発電システムの動作を説明するため基本的な構成の一実施例で、水中移動抑制体8を水中に懸垂させた水中懸垂タイプの一実施例を示す概略構成図であるが、水中移動抑制体8の構成が異なるだけで、ブイ1,10や発電機2、回転数変換機構9、回転変換部5などの構成は、図3に示す本発明の水中移動抑制体8を海底に沈めて置く水底設置タイプにもそのまま適用することができる。(参考例) 本発明に関連する参考発明の波力発電システムで、水中懸垂タイプにおいて、海底に係留できるようにした一実施例を示した概略構成図である。(参考例) 本発明の波力発電システムで、水中移動抑制体8を海底に沈めて置く水底設置タイプの一実施例を示した概略構成図である。なお、ここでは図示しないが、ブイ1,10や発電機2、回転数変換機構9、回転変換部5などの構成は、図1の場合と同一の場合である。(実施例1) 本発明の波力発電システムに用いる伝達体6の一実施例を示す概略縦断面図である。(実施例2) 図4のX−X線に沿った伝達体6の横断面概略図である。(実施例2) 本発明の波力発電システムに用いる回転変換部5の一実施例を示す概略図である。(実施例3) 本発明の波力発電システムのガイド81の一実施例を示す概略図である。(実施例4)
以下、本発明の波力発電システムとこれに用いる伝達体6と回転変換部5は、従来の技術で容易に製造できるもので、図面を参照して、実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に関連する参考発明の波力発電システムの動作を説明するため基本的な構成の一実施例で、水中移動抑制体8を水中に懸垂させた水中懸垂タイプの一実施例を示す概略構成図であり、洋上に浮かべて動作させるようにした例である。本実施例では、密度が水より充分小さい充填材11を包含するブイ10に、支持台100で固定した回転式の発電機2を備えている。発電機2には、図では見えないがロータ21があり、これが回転することにより発電機2が交流発電をする。ロータ21に直結した回転数変換機構9を介して、回転変換部5としてのプーリの回転がロータ21の回転数を上げるようにしている。ロータ21がプーリの回転数よりも例えば10倍の回転数で回転して、発電機2が交流発電をするようにしている。本実施例では、ブイ10や発電機2をも覆い200で覆うようにしており、更に、海水に対して密閉系になるようにした場合であり、この密閉系の覆い200もブイ1(浮き)の作用をして、海面に浮かぶようにした場合である。従って、ブイは本実施例では、安全を見込み覆い200のブイ1と充填材を有するブイ10との2重構造になっている場合である。これは、たとえ、台風などの暴風により覆い200が破損して、海水が覆い200の内部に入って来ても、密度が水より充分小さい充填材11を包含するブイ10は、多少表面が傷ついても、海中に沈まないように配慮した構造にしている。回転変換部5としてのプーリから柔軟なロープ状の伝達体6を介して、一方の端には錘7が海中に懸垂しており、他方の端は、波に依る水の上下運動に対して水の抵抗が大きくなるように水平に広げた水中移動抑制体8を繋いでいる。従って、実質的に水中移動抑制体8は、海中の中で留まっているような状態になるようにしている。海中において、喫水線から波のうねりの波長の半波長程度以上の深さにすると、海面付近の水の波動の回転運動によるうねりが急激に小さくなり(回転運動の半径が急速に小さくなり)、ほとんど海上の波のうねりの影響が極めて無視できる領域であることが分かっている。このような深さの領域に水中移動抑制体8を水平に保持するようにした場合である。もちろん、ブイ10が上昇するときに、ブイ10と水中移動抑制体8との距離が離れるように作用させること、ブイ10が下降するときには、ブイ10と水中移動抑制体8との距離が縮むように作用させることで、これに伴い往復運動する伝達体6で発電機を駆動することが本波力発電の原理であるので、波のうねりが未だ存在している比較的浅い個所の適当な水域に水中移動抑制体8を保持するようにしても良い。また、錘7と水中移動抑制体8とは、その距離が離れすぎてしまわないようにワイヤ60で結ばれているような構成にしている。
水中懸垂タイプの図1を用いて、本発明に関連する参考発明の波力発電システムの動作の概要を説明すると、次のようである。海洋の波のうねりにより発電機2は、第一のブイ1としての役割も有する覆い200とその中にある第二のブイ10に固定されているので、これらの二重のブイ1、10と共に海面の波のうねりと共に上下運動と共に左右の運動もしている。海水中にある水中移動抑制体8は、水の抵抗のために抑制されて波のうねりと共に動かないので、柔軟なロープ状の伝達体6に繋がれた錘7が、上下運動をすることになる。このとき、柔軟なロープ状の伝達体6は、往復運動になり、波のうねりの高さの分だけ上下運動をする。波浪の振幅が例えば、2メートル(m)あると、伝達体6もほぼ2m程度の上下運動をするので、伝達体6と連携した回転変換部5のプーリの往復回転で発電機2を動作させて、交流発電をすることになる。
本実施例では、更に回転式の発電機2で発電した交流電流を整流して直流に変換する整流器40を搭載し、更にこの直流電流でバッテリ50に充電できるようにしている例であり、これらの整流器40とバッテリ50も共に、ブイ1でもある密閉系の覆い200の中に収納されて、海水から保護されるようにしている。外部への発電した電力を取り出すために、密閉系の覆い200の上部に設けたコネクタ30を介して耐水性のケーブル25で陸地などへ伝送できるようにした場合である。ここでは、配線24を介してバッテリ50に充電した直流電力を、ケーブル25を用いて送電するようにした例でもある。
ケーブル25を用いても、用いなくても良いが、ブイ1に、ライトを取り付けて、標識や灯台等として利用することもできる。また、送電をしなくとも、ケーブル25を介して、外部に電力を取り出せるように防水性を高めた特別なコネクタを覆い200に備えて、例えば、航行する船舶への電力エネルギー補給の基地としても使用できるように、本発明の波力発電システムを、海洋の航路の至る所に浮遊させておくようにしても良い。
また、本実施例では、密閉系の覆い200を覆い本体210と覆い蓋220に分割できるようにした例であり、密閉させる覆い接合部250で上下の覆い本体210と覆い蓋220とを閉じるようにしている。また、波浪により海面が揺れるので、海中に懸垂されている柔軟なロープ状の伝達体6も揺らぎ、密閉系の覆い200との接触が起こるので、覆い200の下部には、穴90が開いており、そこには、伝達体6の摩擦が小さくなるようなガイド80が取り付けてあり、台風などの荒波においても上下する2本の伝達体6同士が異常に離れて、発電機に付けたプーリから伝達体6外れないような制限を加えている(制限機能)。また、ブイ10と錘7とが荒波で異常に離れないように、ガイド81を水中に懸垂している平板状の水中移動抑制体8に取り付けている(制限機能)。更に、貝などの異物、海草や海中の大きな浮遊物の付着が伝達体6の海水に漬かっている個所に存在した時には、この付着物を除去するように(異物除去機能を持たせる)、敢えて、ガイド80にリング状のガイド突起部80aを設けている場合である。もちろん、ガイド80の穴90の寸法の選択により、ガイド突起部80aを設けないで済むこともある。また、穴91に設けた上述のガイド81もその穴の小さな寸法により異物除去機能を有している。また、隔壁110と支持台100とで、海水が発電機2等を収納している密閉系の覆い200の中の上部の部屋に入らないようにする構造になっている。
また、本実施例では、上述のように、海水中に懸垂された平板状の水中移動抑制体8の中央にも穴91があり、柔軟なロープ状の伝達体6の他端に繋がれた錘7がその穴を通して海中に懸垂されており、その伝達体6は、穴91に取り付けたガイド81内を波と共に上下の往復運動をすることになる。発電機2の回転変換部5から伝達体6が、荒波でも外れないように伝達体6用のガイド80,81を備えている。このとき、ガイド80、81とロープ状の伝達体6とが、波の大きさや揺らぎにより接触するので、制限機能と異物除去機能とを共に有するガイド80,81は、摩擦が少ないような堅く丈夫な材料と形状にする必要がある。
水中での錘7は、水中移動抑制体8より重くしてある必要があり、波が最も低い状態になった時に、ブイ1,10から懸垂した錘7が最も海中深く、最下位に位置し、その錘7で下方にワイヤ60により水中移動抑制体8が引かれており、ワイヤ60が最大に伸びきった状態になっている。この時のワイヤ60の伸びきった状態以上に錘7と水中移動抑制体8との距離が離れないようになっている。うねりのために波高が高くなると、水中移動抑制体8は海水の抵抗により上方への動きが抑制されるので、錘7が持ち上げられて、ワイヤ60が弛むことになる。従って、最大波高の高さを予想しておき、それよりも充分長くなるようにワイヤ60の長さを設定する必要がある。
本参考例の図1では、水中移動抑制体8には、水中移動抑制体8が水上の波に浮かぶブイにより引き上げられようとしたときに、水中移動抑制体8の下部が負圧になり、カルマン渦を発生させて水の抵抗が大きくなるように、水中移動抑制体8の周辺に周辺突起部800を形成して、水中での上下移動に一層の抑制を与えるようにした例を示している。
図2は、前記参考例の図1で示した本発明に関連する参考発明の水中懸垂タイプの波力発電システムにおいて、海上に浮遊している波力発電システムが、海流等で流されないように、水中移動抑制体8から係留ロープ65と錨70を用いて海底に係留できるようにした例を示した概略構成図である。
もちろん、係留は、海底ばかりでなく、岸壁、桟橋など陸地に形成した構造体に繋ぎとめても良い。なお、この係留は、水上の波に浮かぶブイによる上下振動に抵抗させるものではなく、単に、海流などの流れや風等により波力発電システムが流されないようにするためのものである。
図3は、本発明の波力発電システムにおける水中移動抑制体8を海底に沈めて置く水底設置タイプの一実施例を示した概略構成図である。本実施例は、水中懸垂タイプとしての先の参考例の図1と図2で示した本発明の波力発電システムと動作原理は同様であるが、違いは、参考例の図1と参考例の図2では、水中移動抑制体8を水中に懸垂させた状態で広げてあり、その上下運動に対して水の抵抗により動き難くさせているのに対し、本実施例では、水底設置タイプとして、水中移動抑制体8自体の重量を大きくさせて、海底に沈めた状態で置くようにしてあり、ブイ1の波による上下運動に対しても、その大きな自重がゆえに動かないようにしたタイプである。もちろん、先の参考例の図1と参考例の図2で示した本発明の波力発電システムと同様に、ブイ1の波による上下運動に対して水中移動抑制体8が動かないので、相対的に錘7が細長いロープ状の伝達体6を介して上下運動することになり、この伝達体6に連結している回転変換部5を介して発電機2が動作して発電するものである。錘7や水中移動抑制体8が細長いロープ状の伝達体6に結ばれているので、自由度が大きく、伝達体6が細いので、海中の浮遊物の影響や、波による影響も極力小さくできるので、台風などの荒波にも耐えやすいという特長を有する。
本発明の波力発電システムで、上述の水中移動抑制体8を海底に沈めて置く水底設置タイプでは、海底を水中移動抑制体8の上下移動のストッパとして利用するので、先の参考例の図1と参考例の図2で示した錘7と水中移動抑制体8とを結ぶワイヤ60は、本来、不要であり、また、係留用の錨も不要となる。しかし、上記したように、海流などを考慮するとワイヤ60を用いて、所定の距離以上に互いが離れないようにすることが推奨される。この水底設置タイプの波力発電システムは、水深が数十メートル以下の比較的浅い海洋に設置する場合に好適である。
図4は、本発明の波力発電システムに用いる伝達体6の一実施例を示す概略縦断面図であり、図5は、図4のX−X線に沿ったその横断面概略図である。伝達体6は、柔軟な細長いロープ状であるが、その長さ方向に周期的な凹凸600を形成してあり、その直径方向(半径方向)が対称形状になるように、図5に示すように略円形の断面形状にした場合である。このようにすることにより、細長いロープ状の伝達体6が捩れても、形状がほぼ変わらないので、この形状にフィットするように回転変換部5の外周に形成している周期的な凹凸600にも、フィットするようになり、伝達体6の捩れにもかかわらず滑りがほぼない状態で回転変換部5を回転駆動することができる。
図6は、本発明の波力発電システムに用いる回転変換部5の一実施例を示す概略図で、実施例4で述べた長さ方向に周期的に凹凸を形成し伝達体6にフィットするようにその外周に周期的な凹凸600を形成した回転変換部5の一実施例を示す概略側断面透視図(上図)と、これをシャフト550が上下になるようにして外周部を上部から見た場合の回転変換部5の概略図(下図)である。
回転変換部5は、プーリの形にし、そのプーリ外周520に沿って、伝達体6の凹凸に対応するように周期的な凹凸600を形成したプーリでスプロケットとも呼ばれるものである。このようなスプロケットにすることにより大きな力が掛かっても細長いロープ状の伝達体6が滑り難く、効率のよい発電システムが得られるようにしている。
図7は、本発明の波力発電システムにおけるガイド81として、細長いロープ状の伝達体6を挟むように自由回転できる伝達体6のガイドとしての2個のプーリ85を設けた一実施例を示す概略図であり、プーリ85にガイド81としての制限機能を持たせた場合である。また、ここでは示していないが、ヨーク700から飛び出させた金具などを設けるなどして、さらに異物除去機能をも持たせることができる。
錘7側の上下運動する細長いロープ状の伝達体6は、ガイド81としての2個のプーリ85中で動き、2個のプーリ85は自由回転できるようにしてあり、むしろスムーズに回転できて摩擦が少ないようにプーリ85の外周に沿って凹凸がないようにしておいた方が良い。2個のプーリ85は、頑丈なヨーク700に固定してある。
上述の本発明の波力発電システムとこれに用いる伝達体および回転変換部は、本実施例に限定されることはなく、本発明の主旨、作用および効果が同一でありながら、種々の変形がありうることは言うまでもない。
本発明の波力発電システムは、波が高い湖上や海上に浮かし、波のうねりと共に上下運動するブイ1、10と、水底設置タイプであり、ほぼ静止できる水中移動抑制体8との相対的な上下運動を、錘7と細長いロープ状の伝達体6を利用してブイ10に固定した回転式の発電機2を動作させて発電するものである。海流などに流されることを防ぐ程度の係留を除けば、本質的に海底や岸壁などに固定する必要がない発電システムであり、また、気流のタービンを利用した発電などに比較して運動エネルギーが大きい水の波である波力を利用するから小型で、昼夜を問わず運転できる発電システムである。海上などの水上に浮かぶブイ1、10もコンパクトにできる発電システムであるから、台風などの暴風雨に晒されても破壊され難く、耐久性に富む高効率の発電システムが提供できる。ゆっくりした波のうねりを利用するので、定常的な安定な交流発電出力が得難いが、整流して直流に変換してバッテリ等に蓄電しておくことが推奨される。また、ケーブル等で送電して用いることもできるが、海上に浮かぶ標識灯や灯台等にも利用できるものである。
1、10 ブイ
2 発電機
5 回転変換部
6 伝達体
7 錘
8 水中移動抑制体
9 回転数変換機構
11 充填材
16 支持ワイヤ
21 ロータ
24 配線
25 ケーブル
30 コネクタ
40 整流器
50 バッテリ
60 ワイヤ
65 係留ロープ
70 錨
80、81 ガイド
80a ガイド突起部
85 プーリ
90,91 穴
100 支持台
110 隔壁
200 覆い
210 覆い本体
220 覆い蓋
250 覆い接合部
300 留め金
510 プーリガイド
520 プーリ外周
550 シャフト
600 周期的な凹凸
700 ヨーク
800 周辺突起部

Claims (11)

  1. 少なくとも、水の波に浮かぶブイ(10)と、該ブイ(10)に固定された交流の発電機(2)と、該発電機のロータを回転させて発電させる回転変換部(5)と、該回転変換部(5)を回転させる柔軟で細長い伝達体(6)と、該伝達体(6)を介して水中に懸垂された錘(7)と、水中での移動に対し抵抗となるような構造の水中移動抑制体(8)とを備え、該水中移動抑制体(8)を水底設置タイプとして、前記ブイ(10)の浮力と錘(7)の水中での重さより重くなるようにして海底等の水底に沈ませ、その自重により上下振動し難くさせてあり、上下運動する伝達体(6)のガイド(80、81)とを備え、伝達体(6)の一端には、錘(7)が繋がれ、伝達体(6)の他端には、水中移動抑制体(8)が繋がれ、且つ、波のうねり振動と共に前記ブイ(10)が上下振動するときに、水中移動抑制体(8)がほとんど動かないので、相対的に錘(7)が伝達体(6)と共に主に上下振動をして、伝達体(6)の上下運動が回転変換部(5)を、直接往復回転させて発電機(2)のロータに伝え、該ロータを往復回転させて発電させるようにした波力発電システムにおいて、発電機(2)を水上に位置するように、回転数変換機構(9)を介して、回転変換部(5)を発電機(2)の下方に位置するように設置したこと、発電機(2)は、水に晒され難いように、覆い(200)の中に収納されている構造としたこと、該発電機(2)の覆い(200)をブイ(1)としても使用できるように構成したこと、を特徴とする波力発電システム。
  2. ガイド(80、81)には、互いに上下振動する伝達体(6)が所定の範囲内のみ動けるようにする制限機能と、少なくとも1個のガイド(80、81)には、伝達体(6)に付着する異物を除去させるようにした異物除去機能を有するようにした請求項1に記載の波力発電システム。
  3. 伝達体(6)を細長いロープ状もしくはベルト状とした請求項1もしくは2のいずれかに記載の波力発電システム。
  4. 回転変換部(5)をプーリもしくは歯車とした請求項1からのいずれかに記載の波力発電システム。
  5. 発電機(2)のロータの回転数を、回転変換部(5)の回転数とは異なるようにする回転数変換機構(9)を備えた請求項1から4のいずれかに記載の波力発電システム。
  6. 発電機(2)からの交流電流を直流電流にする整流器(40)を備えた請求項1からのいずれかに記載の波力発電システム。
  7. 整流器(40)を介した直流電流を蓄積するバッテリ(50)を搭載した請求項記載の波力発電システム。
  8. 発電機(2)で発生した電力を外部に取り出すためのケーブル(25)を備えた請求項1からのいずれかに記載の波力発電システム。
  9. 細長い伝達体(6)の表面形状を、長さ方向に周期的な凹凸を形成したことを特徴とする請求項記載の波力発電システムに用いる伝達体。
  10. 周期的な凹凸が、伝達体(6)の長さ方向に垂直な断面の半径方向に対称性があるように、その凹凸の断面が、伝達体(6)の長さ方向に沿って直径が異なる略円形となるようにした請求項記載の伝達体。
  11. 請求項もしくは10のいずれかに記載の伝達体(6)に適合するように、回転変換部(5)の外周に沿って、伝達体(6)の凹凸に対応する周期的な凹凸を形成したことを特徴とする請求項記載の波力発電システムに用いる回転変換部。
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