JP6475793B2 - 化合物およびこれを用いた有機電子デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、新規化合物およびそれを用いた有機電子デバイスに関し、より詳しくは、正孔輸送体としての新規化合物およびそれを用いた有機電子デバイスに関する。
技術の進歩に伴って、有機材料を利用する様々な有機電子デバイスが精力的に開発されてきた。有機電子デバイスの例としては、有機発光デバイス(OLED:Organic Light Emitting Device)、有機フォトトランジスタ、有機光起電性セル、および有機光検出器が挙げられる。
OLEDは、最初に、真空蒸着法によってEastman Kodak Companyによって発明され提案された。Kodak CompanyのDr.Ching TangおよびSteven Van Slykeは、有機芳香族ジアミンの正孔輸送層が上部に形成された透明なインジウムスズオキシドガラス(ITOガラスと略記)上にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(III)(Alqと略記)などの電子輸送材料を堆積させ、続いて電子輸送層上に金属電極を堆積させてOLEDの製作を完了させた。OLEDは、高速応答速度、軽量、小型、広視野角、高輝度、高コントラスト比、バックライト不要、および低消費電力などの多くの利点のために、多くの注目を集めている。しかしながら、OLEDは依然として低効率、短寿命などの問題を抱えている。
低効率という問題を克服するための手法の1つは、いくつかの中間層をカソードとアノードとの間に介在させることである。図1を参照すると、改質OLED1は、基板11、アノード12、正孔注入層13(HILと略記:Hole Injection Layer)、正孔輸送層14(HTLと略記:Hole Transport Layer)、発光層15(ELと略記:Emission Layer)、電子輸送層16(ETLと略記:Electron Transport Layer)、電子注入層17(EILと略記:Electron Injection Layer)およびカソード18を順にスタックした構造を有し得る。アノード12とカソード18との間に電圧が印加されると、アノード12から注入された正孔はHILおよびHTLを介してELに移動し、カソード18から注入された電子はEILおよびETLを介してELに移動する。EL中で電子と正孔とが再結合して励起子が生成され、それによって励起子が励起状態から基底状態に減衰すると光が放出される。
別の手法は、電子ブロッキング能力を示すようにHTLの材料を変更することである。従来の正孔輸送材料の例としては、N,N1’−(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス(N−(ナフタレン−1−イル)−N,N4’−ジフェニルベンゼン−1,4−ジアミン)またはN,N4’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N4’−ジフェニルビフェニル−4,4’−ジアミン(NPB)が挙げられる。
しかし、上述の正孔輸送材料を用いても、依然としてOLEDの電流効率を改善する必要がある。従って、本発明は、従来技術における問題を軽減または回避するための新規化合物を提供する。
本発明の目的は、有機電子デバイスに有用な新規化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、有機電子デバイスの効率を向上させるために、新規化合物を用いた有機電子デバイスを提供することである。
上述の目的を達成するために、本発明は、以下の式(I)で表される新規化合物を提供する。
式中、XおよびXは、それぞれ独立にC(R)であり、2つの(R)は同一または異なり、XおよびXはそれぞれ独立にC(R)であり、2つの(R)は同一または異なり、2つの(R)が互いに連結してアリール環を形成し、2つの(R)が互いに連結して酸素含有ヘテロアリール環、硫黄含有ヘテロアリール環または多環式芳香環を形成し;
式中、YおよびYは同一または異なり、YおよびYはそれぞれNR’R’’で表され、R’およびR’’は同一または異なり、R’およびR’’の少なくとも1つはアリール基であり;
式中、Z〜Zは、それぞれ独立に、重水素原子、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、2〜40個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜40個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜60個の炭素原子を有するシクロアルキル基、3〜60個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基、6〜60個の炭素原子を有するアリール基、3〜60個の炭素原子を有するヘテロアリール基、1〜40個の炭素原子を有するアルコキシ基、6〜60個の炭素原子を有するアリールオキシ基、1〜40個の炭素原子を有するアルキルシリル基、6〜60個の炭素原子を有するアリールシリル基、1〜40個の炭素原子を有するアルキルボロン基、6〜60個の炭素原子を有するアリールボロン基、1〜40個の炭素原子を有するホスフィン基、および1〜40個の炭素原子を有するホスフィンオキシド基からなる群から選択され;
式中、lは1〜4の整数であり、mは0〜4の整数であり、n1は0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0〜4の整数であり、n1およびlの合計は4以下であり、n2およびmの合計は4以下である。
好ましくはZ〜Zは、それぞれ独立に、重水素原子、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜30個の炭素原子を有するシクロアルキル基、3〜30個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基、6〜30個の炭素原子を有するアリール基、3〜30個の炭素原子を有するヘテロアリール基、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基、6〜30個の炭素原子を有するアリールオキシ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキルシリル基、6〜30個の炭素原子を有するアリールシリル基、1〜12個の炭素原子を有するアルキルボロン基、6〜30個の炭素原子を有するアリールボロン基、1〜12個の炭素原子を有するホスフィン基、および1〜12個の炭素原子を有するホスフィンオキシド基からなる群から選択される。
好ましくは、酸素含有ヘテロアリール環は、少なくとも1つのフラン基を含む。
例えば、化合物は、以下の式(I−I)〜(I−VI)のいずれか1つで表される。
式中、AおよびAは、それぞれ独立にC(R)であり、2つの(R)は同一または異なり、2つの(R)はAとAの二重結合と共に互いに連結して酸素含有ヘテロアリール環に含まれる芳香族構造を形成する。
好ましくは、2つの結合したC(R)並びにAおよびAの二重結合によって形成された、酸素含有ヘテロアリール環に含まれる芳香族構造は、置換または無置換の6〜20員の炭素環状構造であってもよく、例えば置換または無置換のベンゼン構造であってもよいが、これらに限定されない。6〜20員の炭素環状構造の置換基としては、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基であってもよいが、これらに限定されない。
好ましくは、硫黄含有ヘテロアリール環は、少なくとも1つのチオフラン基を含む。
例えば、化合物は、以下の式(II−I)〜(II−VI)のいずれか1つで表される。
式中、AおよびAはそれぞれ独立にC(R)であり、2つの(R)は同一または異なり、2つの(R)はAおよびAの二重結合と共に互いに連結して、硫黄含有ヘテロアリール環に含有される芳香族構造を形成する。
好ましくは、2つの結合したC(R)並びにAおよびAの二重結合によって形成された、硫黄含有ヘテロアリール環に含まれる芳香族構造は、置換または無置換の6〜20員の炭素環状構造であってもよく、例えば置換または無置換のベンゼン構造であってもよいが、これらに限定されない。6〜20員の炭素環状構造の置換基としては、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基であってもよいが、これらに限定されない。
好ましくは、2つの連結したC(R)並びにXおよびXの二重結合によって形成される多環式芳香族環は、ベンゼン環、ジメチルフルオレン、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、テトラセン環、クリセン環、トリフェニレン環、ピレン環、ペリレン環、ペンタセン環、ベンゾピレン環、コランヌレン環、ベンゾペリレン環、コロネン環、オバレン環、ベンゾフルオレン環、インデン環、フルオランテン環およびベンゾフルオランテン環からなる群から選択される。
例えば、化合物は、以下の式(III−I)〜(III−XVIII)のいずれか1つで表される。
好ましくは、2つの連結したC(R)並びにXおよびXの二重結合により形成されるアリール環は、置換または無置換のベンゼン環、置換または無置換のジメチルフルオレン、置換または無置換のナフタレン環、置換または無置換アントラセン環、置換または無置換のフェナントレン環、置換または無置換のテトラセン環、置換または無置換のクリセン環、置換または無置換のトリフェニレン環、置換または無置換のピレン環、置換または無置換のペリレン環、置換または無置換のペンタセン環、置換または無置換のベンゾピレン環、置換または無置換のコランニュレン環、置換または無置換のベンゾペリレン環、置換または無置換のコロネン環、置換または無置換のオバレン環、置換または無置換のベンゾフルオレン環、置換または無置換のインデン環、置換または無置換のフルオランテン環、および置換または無置換のベンゾフルオランテン環からなる群から選択される。
好ましくは、2つの連結したC(R)並びにXおよびXの二重結合によって形成されるアリール環は、置換または無置換の6〜60員のアリール環である。6〜60員の炭素環の置換基は、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基であってもよいが、これらに限定されない。
好ましくは、Yおよび/またはYに含まれるR’はアリール基であり、Yおよび/またはYに含まれるR’’は、1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、2〜40個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜40個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜60個の炭素原子を有するシクロアルキル基、および6〜60個の炭素原子を有するアリール基からなる群から選択される。
より好ましくは、Yおよび/またはYに含まれるR’およびR’’は、それぞれ独立に、6〜60個の炭素原子を有するアリール基であってもよい。R’のアリール基およびR’’のアリール基は、同一または異なっていてもよい。
および/またはYに含まれるR’およびR’’は、それぞれ独立に、1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、2〜40個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜40個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜60個の炭素原子を有するシクロアルキル基、および6〜60個の炭素原子を有するアリール基からなる群から選択される。
さらに、Yおよび/またはYに含まれるR’およびR’’は互いに連結して結合して芳香族環構造を形成できる。
好ましくは、式(I)中のYおよびYは、それぞれ独立に、以下からなる群から選択される。
式中、*は結合位置を表し;
式中、R〜Rは、それぞれ独立に、重水素原子、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜30個の炭素原子を有するシクロアルキル基、3〜30個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基、6〜30個の炭素原子を有するアリール基、3〜30個の炭素原子を有するヘテロアリール基、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基、6〜30個の炭素原子を有するアリールオキシ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキルシリル基、6〜30個の炭素原子を有するアリールシリル基、1〜12個の炭素原子を有するアルキルボロン基、6〜30個の炭素原子を有するアリールボロン基、1〜12個の炭素原子を有するホスフィン基、および1〜12個の炭素原子を有するホスフィンオキシド基からなる群から選択され;
式中、pは0〜5の整数であり、nは0〜4の整数であり、qは0〜3の整数である。
好ましくは、式(I)はまた、炭素原子の通し番号で示された以下の式(I’)によって表されてもよい。
式中、Yは2*炭素原子または3*炭素原子に結合していてもよく、Yは6*炭素原子または7*炭素原子に結合していてもよい。lが2である場合、2つの(Y)は2*および3*炭素原子の両方に結合していてもよい。mが2である場合、2つの(Y)は、6*および7*炭素原子の両方に結合していてもよい。
好ましくは、化合物は、以下からなる群から選択される。
本発明によれば、式(I)中のZは、重水素原子、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、および2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基からなる群から選択される。
本発明はまた、第1の電極、第2の電極、および第1の電極と第2の電極との間に配置された有機層を含む有機電子デバイスを提供する。有機層は、上記に記載される新規化合物を含む。
好ましくは、有機電子デバイスは、有機発光デバイス(OLED)である。より好ましくは、本発明の新規化合物は、正孔輸送層または電子ブロッキング層の材料として使用されてもよい。
具体的に、有機発光デバイスは、
第1電極上に形成された正孔注入層、
正孔注入層上に形成された正孔輸送層、
正孔輸送層上に形成された発光層、
発光層上に形成された電子輸送層、
電子輸送層と第2電極との間に形成された電子注入層、を含んでいてもよい。
一実施形態では、有機層は、正孔輸送層であってもよく、すなわち、正孔輸送層は、上述の新規化合物を含む。
好ましくは、正孔注入層は2層構造であってもよく、すなわち、OLEDは第1正孔注入層および第1電極と正孔輸送層との間に配置された第2正孔注入層を含む。
好ましくは、正孔輸送層は2層構造であってもよく、すなわち、OLEDは、第1正孔輸送層および2層の正孔注入層と発光層との間に配置された第2正孔輸送層を含む。
好ましくは、電子輸送層は、例えば、2−(4−(9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル)フェニル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール;ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(p−フェニルフェノラト)アルミニウム;および2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)で作製できるが、これらに限定されない。
好ましくは、OLEDは、発光層から電子輸送層への正孔のオーバフローをブロッキングするために、電子輸送層と発光層との間に形成された正孔ブロッキング層を含む。この正孔ブロッキング層は、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)または2,3,5,6−テトラメチル−フェニル−1,4−(ビス−フタルイミド)(TMPP)で作製されてもよいが、これらに限定されない。
好ましくは、OLEDは、発光層から正孔輸送層への電子のオーバフローをブロッキングするために、正孔輸送層と発光層との間に形成された電子ブロッキング層を含む。この電子ブロッキング層は、9,9’−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイルビス−9H−カルバゾール(CBP)または4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)−トリフェニルアミン(TCTA)で作製されてもよいが、これらに限定されない。さらに別の実施形態では、有機層は電子ブロッキング層であってもよい、すなわち、電子ブロッキング層は上述の新規化合物を含む。
このような正孔ブロッキング層および/または電子ブロッキング層がOLEDに存在する場合、OLEDは、典型的なOLEDに比べて高い発光効率を有する。
前記第1および第2の正孔輸送層は、化合物1〜17のような新規化合物から作製される。新規化合物を正孔輸送材料として使用するOLEDは、正孔輸送材料として、N,N1’−(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス(N−(ナフタレン−1−イル)−N,N4’−ジフェニルベンゼン−1,4−ジアミン);またはN,N4’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N4’−ジフェニルビフェニル−4,4’−ジアミン(NPB)のような既知の正孔輸送材料を用いる市販のOLEDに比べて改善された効率を有することができる。
前記正孔注入層は、例えば、ポリアニリンまたはポリエチレンジオキシチオフェンから作製されてもよいが、これに限定されない。
前記発光層は、ホストとドーパントとを含む発光材料から作製できる。発光材料のホストは、例えば、9−(4−(ナフタレン−1−イル)フェニル)−10−(ナフタレン−2−イル)アントラセンであるが、これに限定されない。
赤色OLEDの場合、発光材料のドーパントは、例えば、キノリン配位子、イソキノリン配位子またはペリフランテン配位子を有するイリジウム(II)の有機金属化合物であるが、これに限定されない。緑色OLEDについては、発光材料のドーパントは、例えば、ジアミノフルオレン;ジアミノアントラセン;またはフェニルピリジン配位子を有するイリジウム(II)の有機金属化合物であるが、これらに限定されない。青色OLEDについては、発光材料のドーパントは、例えば、ジアミノフルオレン;ジアミノアントラセン;ジアミノピレン;またはフェニルピリジン配位子を有するイリジウム(II)の有機金属化合物であるが、これらに限定されない。発光層の様々なホスト材料を用いて、OLEDは赤色、緑色または青色の光を放射することができる。
前記電子注入層は、電子注入材料、例えば、(8−オキシドナフタレン−1−イル)リチウム(II)で作製されてもよいが、これに限定されない。
前記第1の電極は、例えば、インジウムドープスズオキシド電極であるが、これに限定されない。
前記第2電極は、前記第1電極の仕事関数よりも低い仕事関数を有する。第2の電極は、例えば、アルミニウム電極、インジウム電極、またはマグネシウム電極であるが、これらに限定されない。
本発明の他の目的、利点および新規な特徴は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からさらに明らかになる。
OLEDの模式的な断面図を示す。 それぞれ化合物1〜17のH核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)スペクトルである。
以降、当業者は、以下の実施例から、本発明に従う新規化合物およびそれを用いた有機発光デバイスの利点および効果を容易に実現することができる。本明細書で提案された説明は、例示の目的のためだけの単なる好ましい例であり、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明を実施または適用するために、様々な修正および変更を行うことができる。
中間体A1の合成
新規化合物の調製に用いた中間体A1は以下の工程により合成した。中間体A1の合成経路をスキームA1に要約した。
工程1:中間体A1−1の合成
四塩化炭素(CCl)(430ml)中の3−ブロモジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン(86g、1.0当量)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(106g、2当量)、ベンジルペルオキシド(0.7g、0.01当量)の混合物を85℃に加熱した。反応を高速液体クロマトグラフィ(HPLC)でモニターした。反応終了後、沈殿物を濾過により分離し、CHOHで洗浄し、これを次いで再結晶で精製した。精製された生成物を濃縮乾固すると、白色の固体生成物が123gの量および収率92.3%で得られた。
この固体生成物は、電解脱離質量分析(FD−MS)法によって中間体A1−1と同定された。FD−MS分析:C15BrO:理論値444.94および観測値444.94。
工程2:中間体A1−2の合成
得られた中間体A1−1(116.0g、1.0当量)を960mlのフラン/THF(v/v=2/1)に溶解し、反応生成物を0℃に冷却し、次いでカリウムtert−ブトキシド(KO−t−Bu)(87.8g、3.0当量)で処理した。反応生成物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温でさらに12時間撹拌した。DI水でクエンチし、有機層を溶媒抽出操作によって回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で蒸留によって有機層から溶媒を除去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。精製された生成物を濃縮乾固すると、淡黄色の固体生成物が46.8gの量および収率51.1%で得られた。
FD−MS分析により、固体生成物を中間体A1−2と同定した。FD−MS分析C1911BrO:理論値351.19および観測値351.19。
工程3:中間体A1−3の合成
535mlの酢酸エチル(EA)中の中間体A1−2(53.5g、1.0当量)および5%Pd/C(8.1g、0.025当量)の懸濁液を、水素のバルーンによって提供される水素雰囲気(H)下で3時間〜6時間撹拌した。得られた混合物をセライトパッドで濾過し、EAで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、黄色固体生成物100g(100%)を得た。
FD−MS分析により、固体生成物を中間体A1−3と同定した。FD−MS分析C1913BrO:理論値353.21および観測値353.21。中間体A1−3は、さらに精製することなく以下の工程で直接使用することができる。
工程4:中間体A1−4の合成
530mlのトルエン中の中間体A1−3(53g、1.0当量)およびp−トルエンスルホン酸(PTSA)(57g、2.0当量)を12時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層を水、ブライン(塩水)で洗浄し、続いて無水NaSOで乾燥させた。次いで、得られた溶液を減圧下で濃縮し、溶離剤としてCHCl/ヘキサン(1:1v/v)を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィにより精製して、淡黄色固体生成物を46.0gの量および91.5%の収率で得た。
FD−MS分析により、固体生成物を中間体A1と同定した。FD−MS分析C1911BrO:理論値335.19および観測値335.19。
中間体A2の合成
新規化合物を調製するために使用される中間体A2は、出発物質3−ブロモジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オンを2−ブロモジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン(CAS番号198707−82−3)に置き換えた以外は、工程1から4を通して中間体A1と同様の方法で合成した。中間体A2の合成経路をスキームA2に要約した。すべての中間体を上記の方法に従って分析し、その結果を表1に列挙した。
中間体A3の合成
新規化合物を調製するために使用される中間体A3は、出発物質3−ブロモジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オンを3,7−ジブロモジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン(CAS番号226946−20−9)に置き換えた以外は、工程1から4を通して中間体A1と同様の方法で合成した。中間体A3の合成経路をスキームA3に要約した。すべての中間体を上記のように分析し、その結果を表1に列挙した。
中間体A1〜A3の変更
中間体A1〜A3に加えて、当業者は他の出発物質を採用し、スキームA1〜A3と同様の反応機構により他の所望の中間体を首尾よく合成することができる。中間体A1〜A3の適用可能な変更は、例えば、以下の中間体A4〜A15であってもよいが、これらに限定されない。
中間体B1〜B8の合成
1−ブロモ−2−ヨードベンゼンおよびアリールボロン酸(反応体A)を反応させることにより中間体B1〜B8を合成した。中間体Bの一般合成経路をスキームB1に要約した。以下のスキームB1において、「反応体A」は、表2に列挙された反応体A1〜A8のいずれか1つであってもよく、反応体AにおけるRHRは、フラン基またはチオフラン基を含むヘテロアリール環である。「中間体B」は、表2に列挙される中間体B1〜B8のいずれか1つであってもよい。
スキームB1によれば、中間体B1〜B8のそれぞれは以下のような工程によって合成された。
水およびトルエンを、凝集器およびアルゴン流を備えた丸底フラスコに注ぎ、アルゴンでバブリングした。炭酸カリウム(1.5当量)、1−ブロモ−2−ヨードベンゼン(1.0当量)、反応体A(1.05当量)、トリ(m−トリル)ホスフィン(P(m−トリル))(0.04当量)およびPd(OAc)(0.01当量)を混合物に添加し、65℃で5時間油浴中で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、トルエンを蒸発させ、水およびEAを添加した。層を分離し、水層をEAで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて黄色油状物を得た。黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶液離剤:ヘプタン中30%EA)を用いてさらに精製し、中間体Bを得た。すべての中間体を上記の方法に従って分析し、結果を表2に列挙した。
中間体B9〜B12の合成
1−ブロモ−2−ヨードベンゼンおよびアリールボロン酸(反応体A)を反応させることにより中間体B9〜B12を合成した。中間体B9〜B12の一般的な合成経路をスキームB2に要約した。以下のスキームB2において、「反応体A」は、表2に列挙された反応体A9〜A12のいずれか1つであってもよく、反応体AにおけるRPAは、多環式芳香族基である。「中間体B」は、表2に列挙される中間体B9〜B12のいずれか1つであってもよい。
スキームB2によれば、中間体B9〜B12のそれぞれは、以下のような工程によって合成された。
1−ブロモ−2−ヨードベンゼン(1.0当量)、反応体A(1.2当量)、炭酸カリウム(3.0当量)、200mlのトルエン、トリ(m−トリル)ホスフィン(P(m−トリル))(0.06当量)およびPd(OAc)(0.015当量)を混合し、80℃で12時間攪拌した。次いで反応混合物を室温まで冷却し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液およびEAで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで活性炭で処理した後、シリカゲルで濾過した。濾液を減圧濃縮して調製された固体をヘキサンに懸濁させた後、この懸濁液を再度濾過し、ヘキサンで洗浄して中間体Bを得た。すべての中間体を上記に記載される方法に従って分析し、その結果を表2に列挙した。
中間体B13の合成
スキームB1およびB2に加えて、中間体Bの別の合成経路をスキームB3に要約した。
工程1:o−(フェニルエチニル)ベンズアルデヒドの合成
Chemistry−A European Journal,2007,13(19),5632を参照して、2−ブロモベンズアルデヒド(1当量、CAS番号6630−33−7)、CuI(0.025当量)、Pd(PPhCl(0.05当量)、EtN(0.6ml)、およびエチニルベンゼン(1.2当量、CAS番号536−74−3)を、アルゴン下、無水DMF(2−ブロモベンズアルデヒドに対して1.0M)中のキノリン(1mmol)の撹拌溶液に添加した。混合物を室温で撹拌し、薄層クロマトグラフィ(TLC)でモニターした。真空下で蒸発させた後、粗混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、o−(フェニルエチニル)ベンズアルデヒドを得た。
工程2:中間体B13(2−ブロモ−3−フェニルナフタレン)の合成
Journal of the American Chemical Society,2003,125(36),10921を参照して、1,2−ジクロロエタン(2ml)中のo−(フェニルエチニル)ベンズアルデヒド(0.5mmol、CAS番号59046−72−9)およびCu(OTf)(5mol%)の混合物を、(ブロモエチニル)ベンゼン(0.6mmol、CAS番号932−87−6)およびCFHCOH(0.5mmol)と共に室温にてN雰囲気下で連続的に添加した。得られた混合物を100℃で15分間撹拌し、次いで室温に冷却した。NaHCOの飽和水溶液を添加し、混合物をエーテルで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、蒸発させて粗生成物を残し、これを溶離剤としてヘキサンを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して2−ブロモ−3−フェニルナフタレン(0.43mmol)を収率86%で得た。
中間体B1〜B13の変更
中間体B1〜B12に加えて、当業者は、1−ブロモ−2−ヨードベンゼン以外のいずれかのジハロベンゼンおよび反応体A1〜A12以外のいずれかのアリールボロン酸を採用して、スキームB1またはスキームB2と同様の反応機構を介して他の所望の中間体Bを首尾良く合成することができる。同様に、当業者は、スキームB3と同様の反応機構によって、他の所望の中間体Bも合成することができる。
中間体Cの合成
上述の中間体B1〜B13をさらに用いて中間体Cを合成した。中間体Cの一般的な合成経路をスキームCに要約した。以下のスキームCにおいて、「中間体A」は上述の中間体A1〜A3のいずれか1つであってもよく、「中間体B」は、上述の中間体B1〜B13のいずれか1つであってもよく、「中間体C」は、表3に示す中間体C1〜C29のいずれか1つであってもよい。中間体C1〜C29はそれぞれ以下の工程で合成した。
工程1:アルコール中間体の合成
1.3g(52mmol)のマグネシウムを200mlの三つ口フラスコに入れ、ロータリーポンプで減圧しながら0.5時間攪拌した。次に、5.0mlのジエチルエーテルおよび1滴のジブロモエタンを窒素気流下で添加した。中間体B(50mmol)を15mlのジエチルエーテルに溶解した溶液を、この混合物に還流を維持したペースで滴下した。滴下終了後、反応混合物を40℃で3時間加熱してグリニャール試薬とした。上述の中間体A(45mmol)を200mlの三つ口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した後、40mlのジエチルエーテルをフラスコに添加した。この溶液に、合成したグリニャール試薬を滴下し、滴下終了後、溶液を50℃で3時間還流した後、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を水で洗浄し、水層を酢酸エチルで抽出した。抽出液および有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した後、MgSOで乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引濾過し、濾液を濃縮して「アルコール中間体」の淡黄色粉末状固体を得た。
アルコール中間体は、さらに精製することなく、工程2において直接使用することができた。異なる中間体Aを中間体Bと反応させることによって合成した各アルコール中間体をFD−MSにより同定した。各アルコール中間体の化学構造を表3に列挙した。
工程2:中間体Cの合成
93mmolの工程1で得られたアルコール中間体、900mlの酢酸、および0.5mlのHClを添加し、混合物を110℃で6時間攪拌した。ロータリーエバポレータで溶媒を除去し、残った物質をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体Cを得た。
異なるアルコール中間体から得られた中間体C1〜C29をFD−MSによって同定した。中間体C1〜C29の化学構造を表3に列挙した。
中間体C1〜C29の変更
当業者は、中間体C1〜C29に加えて、中間体A1〜A3以外のいずれかの中間体Aおよび中間体B1〜B13以外のいずれかの中間体Bを採用して、スキームCと同様の反応機構により他の所望の中間体Cを首尾よく合成することができる。
新規化合物の合成
中間体C1〜C29のそれぞれを種々の反応体と反応させて、種々の特許請求された新規化合物を合成することができた。特許請求された新規化合物の一般的な合成経路をスキームIに要約した。以下のスキームIにおいて、「中間体B」は表4に列挙された反応体B1〜B5のいずれか1つであってもよく、「中間体C」は上述の中間体C1〜C29のいずれか1つであってもよい。化合物はそれぞれ以下の工程で合成した。
反応体B1〜B5を用いて新規化合物を調製した。そのうち、反応体B1〜B2の反応体は、AldrichまたはAlfaから購入し、CAS番号を表4に列挙した。さらに、反応体B3〜B5は以下のスキームI−Iにより合成した。
反応体B3〜B5の合成
反応体B3〜B5は、スキームI−Iによって合成した。反応体B3〜B5は、上記スキームI−Iに従って調製することができる。反応体B3〜B5を調製するための出発物質Ar−NH(アリールアミン)およびBr−Ar(アリールブロミド)を以下の表5に列挙する。
アリールブロミド(1.0当量)、アリールアミン(1.05当量)、Pd(OAc)(0.01当量)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)(0.04当量)、ナトリウムtert−ブトキシド(1.5当量)およびトルエンの混合物を圧力管に入れ、80℃で12時間、N雰囲気下で加熱した。反応完了後、揮発性物質を真空下で除去し、得られた溶液を60mLのジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機抽出物をブライン溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮すると黄色の固体が残った。さらに、粗生成物を、溶離剤としてヘキサン/ジクロロメタン混合物(2:1v/v)を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィにより精製した。得られた生成物、すなわち反応体B3〜B5の分析データを以下の表5に列挙する。
中間体C(1.0当量)および反応体B(2.1当量)をトルエン(105ml)中に溶解させ、Nで飽和させた。Pd(OAc)(0.02g、0.005当量)、キシレン中の10%(w/w)P(t−Bu)およびNaO−t−Bu(5.24g、3.0当量)を連続して溶液に添加し、80℃で12時間加熱した。得られた懸濁液にDI水(20ml)を注ぎ、混合溶液を30分間攪拌した。その後、混合溶液を吸引濾過して固体を得た。次いで、固体をHOおよびメタノールで洗浄し、トルエンで再結晶(3回)して、特許請求された新規化合物の白色固体を得た。
化合物1〜17を合成するために採用した反応体Bおよび中間体Cを表6に示した。化合物1〜17をH−NMRおよびFD−MSで同定し、化合物1〜17それぞれの化学構造、収率、化学式および質量も表6に列挙した。化合物1〜17を例として、H−NMRスペクトルを図2〜18に示した。
化合物1〜17の変更
化合物1〜17に加えて、当業者は、スキームIと同様の反応機構を介して、いずれかの中間体Cをいずれかの反応体Bと反応させて、他の所望の特許請求された新規化合物を合成することができる。
OLEDデバイスの調製
ITO層を1500Åの厚さでコーティングしたガラス基板を、洗浄剤を溶解した蒸留水に入れ、超音波洗浄した。洗浄剤はFischer社の製品であり、蒸留水はフィルタ(Millipore社)で2回濾過した蒸留水であった。ITO層を30分間洗浄した後、蒸留水で2回10分間超音波洗浄した。洗浄終了後、ガラス基板をイソプロピルアルコール、アセトン、メタノール溶媒で超音波洗浄し、次いで乾燥させた後、プラズマ清浄装置に搬送した。次いで、基板を酸素プラズマで5分間清浄し、次いで真空蒸発器に移した。
その後、ITO基板上に種々の有機材料および金属材料を順次堆積させて、実施例1〜43のOLEDデバイスを得た。堆積中の真空度は、1×10−6〜3×10−7torrに維持した。ここで、ITO基板には、第1正孔注入層(HIL−1)、第2正孔注入層(HIL−2)、第1正孔輸送層(HTL−1)、第2正孔輸送層(HTL−2)、青色/緑色/赤色発光層(BEL/GEL/REL)、電子輸送層(ETL)、電子注入層(EIL)およびカソード(Cthd)を堆積させた。
ここで、HATは、HIL−1およびHIDを形成するための材料であり、HI−2は、HIL−2を形成するための材料であり、HT−1、HT−1’および本発明の新規化合物はHTL−1を形成するための材料であり、HT−2、HT−2’および本発明の新規化合物はHTL−2を形成するための材料であり、従来のETはETLを形成するための材料であり、Liqは、ETDおよびEILを形成するための材料であった。RH、GHおよびBHはそれぞれREL、GELおよびBELを形成するためのホスト材料であり、RD、GDおよびBDはそれぞれ、REL、GELおよびBELを形成するためのドーパントであった。上述の市販材料の詳細な化学構造を表7に示し、本発明の新規化合物を表6に列挙した。
赤色OLEDデバイスの調製
赤色OLEDデバイスを調製するために、表8に列挙された順序に従って複数の有機層をITO基板上にそれぞれ堆積させ、赤色OLEDデバイスの有機層の材料および厚さもまた表8に列挙した。
緑色OLEDデバイスの調製
緑色OLEDデバイスを調製するために、表9に列挙された順序に従って複数の有機層をITO基板上にそれぞれ堆積させ、緑色OLEDデバイスの有機層の材料および厚さも表9に列挙した。
青色OLEDデバイスの調製
青色OLEDデバイスを調製するために、表10に列挙された順序に従って複数の有機層をITO基板上にそれぞれ堆積させ、青色OLEDデバイスの有機層の材料および厚さもまた表10に列挙した。
OLEDデバイスの性能
OLEDデバイスの性能を評価するために、赤色、緑色および青色OLEDデバイスを、光度計としてのPR650および電源としてのKeithley 2400によって測定した。色座標(x,y)は、CIE色度スケール(Commission Internationale de L’Eclairage,1931)に従って決定した。結果を表11に示した。青色および赤色OLEDデバイスについては、データを1000nitで収集した。緑色OLEDデバイスについては、データを3000nitで収集した。実施例1〜43および比較例1〜4のHTLの材料、色およびCIEのデータ、駆動電圧および電流効率を表11に列挙した。
この結果に基づいて、市販の電子輸送材料と比較して、正孔輸送材料として本発明の新規化合物1〜17を採用したことにより、駆動電圧を低減し、赤色、緑色または青色OLEDの電流効率を改善することができる。このことは、本発明の新規化合物が任意のカラーOLEDのための正孔輸送材料として適切であり、これを使用するOLEDが低い駆動電圧および改善された電流効率を有することを可能にすることを実証した。
本発明の多くの特徴および利点が、本発明の構造および機能の詳細と共にに前述の説明に記載されているが、本開示は例示的なものに過ぎない。添付の特許請求の範囲が表現されている用語の広範な一般的意味によって示されるように完全な範囲において、詳細、特に本発明の原理内の部分の形状、サイズ、および配置の問題において変更してもよい。

Claims (3)

  1. 以下の式(I)で表される化合物:

    式中、XおよびXは、それぞれ独立にC(R)であり、前記2つの(R)は同一または異なり;XおよびXはそれぞれ独立にC(R)であり、前記2つの(R)は同一または異なり;前記2つの(R)は互いに連結してベンゼン環を形成し、前記2つの(R)は互いに連結して酸素含有ヘテロアリール環、硫黄含有ヘテロアリール環または多環式芳香環を形成し、
    前記2つの(R )が互いに連結して酸素含有ヘテロアリール環を形成する場合、前記化合物は以下の式(I−I)〜(I−VI)で表され、
    式中、A およびA は、それぞれ独立にC(R )であり、前記2つの(R )は同一または異なり、前記2つの(R )は互いに連結して前記酸素含有ヘテロアリール環に含まれる芳香族構造を形成し、
    前記2つの(R )が互いに連結して硫黄含有ヘテロアリール環を形成する場合、前記化合物は、以下の式(II−I)〜(II−VI)で表され、
    式中、A およびA は、それぞれ独立にC(R )であり、前記2つの(R )は同一または異なり、前記2つの(R )は互いに連結して、前記硫黄含有ヘテロアリール環に含まれる芳香族構造を形成し、
    前記2つの(R )が互いに連結して多環式芳香環を形成する場合、前記化合物は、以下の式(III−I)〜(III−XVIII)で表され、
    およびY は、それぞれ独立に、以下からなる群から選択され、

    式中、R 〜R は、それぞれ独立に、重水素原子、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜30個の炭素原子を有するシクロアルキル基、3〜30個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基、6〜30個の炭素原子を有するアリール基、3〜20個の炭素原子を有するヘテロアリール基、1〜40個の炭素原子を有するアルコキシ基、6〜30個の炭素原子を有するアリールオキシ基、1〜40個の炭素原子を有するアルキルシリル基、6〜30個の炭素原子を有するアリールシリル基、1〜40個の炭素原子を有するアルキルボロン基、6〜30個の炭素原子を有するアリールボロン基、1〜30個の炭素原子を有するホスフィン基、および1〜30個の炭素原子を有するホスフィンオキシド基からなる群から選択され、
    式中、pは0〜5の整数であり;nは0〜4の整数であり;qは0〜3の整数であり、
    式中、Z〜Zは、それぞれ独立に、重水素原子、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、2〜40個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜40個の炭素原子を有するアルキニル基、3〜60個の炭素原子を有するシクロアルキル基、3〜60個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基、6〜60個の炭素原子を有するアリール基、3〜60個の炭素原子を有するヘテロアリール基、1〜40個の炭素原子を有するアルコキシ基、6〜60個の炭素原子を有するアリールオキシ基、1〜40個の炭素原子を有するアルキルシリル基、6〜60個の炭素原子を有するアリールシリル基、1〜40個の炭素原子を有するアルキルボロン基、6〜60個の炭素原子を有するアリールボロン基、1〜40個の炭素原子を有するホスフィン基、および1〜40個の炭素原子を有するホスフィンオキシド基からなる群から選択され、
    式中、lは1〜4の整数であり;mは0〜4の整数であり;n1は0〜3の整数であり;n2は0〜4の整数であり;n3は0〜4の整数であり;n1およびlの合計は4以下であり;n2およびmの合計は4以下である。
  2. 前記化合物は、以下からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された有機層とを含み、前記有機層が請求項1または2に記載の化合物を含む、有機電子デバイス。
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