JP6474423B2 - N,n−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミドの新規な使用 - Google Patents

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Description

本発明は、公知の重金属キレート化合物の新しい用途に関する。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、慢性的な気流の不足、息切れ、咳、及び痰の産生により特徴付けられる閉塞性の肺疾患である。
世界的にCOPDは約600,000,000人が発症していると考えられる。COPDの患者の大多数は、圧倒的に喫煙者または前喫煙者である。
COPDの考えられる原因は多く知られており、最も一般的に考えられる原因は喫煙であることが知られている。他の原因としては、特に燃料の燃焼(例えば、木材の煙)からの大気汚染が挙げられる。また、疾患には遺伝的要素があるとも考えられている。
COPDは、肺での炎症反応を起こすこれらの刺激物への長期の曝露によって引き起こされると理解されている。その結果、気管支の収縮および肺組織の破壊(肺気腫)が生じる。
COPDは、(例えば、それを引き起こす病原への曝露を減らすことによって)ほとんど予防可能な病気であると考えられているが、それはまだ世界で3番目に一般的な死亡原因である。
患者の治療は重要な課題を提起する。現在の最先端の治療には吸入性気管支拡張剤およびコルチコステロイドが含まれる。しかし、COPD患者の気流の減少は、一般的に、現在使用されている医薬品の投与によってもあまり改善せず、それは多くの場合、酸素療法や肺移植を含むより劇的な手段を意味する。しばしば、症状の悪化には入院が必要となる。
効果的な治療がないために、COPDの経済的負担は巨大であり、2010年には2兆1000億ドルと見積もられている。COPDの社会経済学的費用は、先進国では寿命とともに増大しているようであり、発展途上国では増加している。EUでは、200万人の悪性の罹患患者の治療の直接費用は、年間約300億(30Bn)ユーロ(患者一人あたり年間15,000ユーロ)である。他の2000万人の罹患患者の治療の直接費用は、約100億(10Bn)ユーロ(患者一人あたり年間500ユーロ)である。従って、総費用は、約400億(40Bn)ユーロであり、その費用には、生産性の損失による追加の間接費は含まれていない。併存症は、COPDでは非常に一般的であり、さらに治療の費用を膨らます。
従って、新しい及び/又はより良いCOPDの治療のための、膨大な臨床的に満たされていないニーズがある。また、病気の進行を緩和する可能性のある重要な病理学的プロセスをターゲットとし、病気のより重篤な段階に進行している患者の数を減少できる改良された治療にも明確なニーズがある。
N,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド(NBMI)は、特許文献1で最初に開示された。健康補助食品としての、及び酸化ストレスの軽減におけるその使用は特許文献2に開示されている。NBMIは、水銀、カドミウム及び鉛などの重金属の強力なキレート剤として知られている。非特許文献1も参照のこと。
NBMIのアナログは、特に、特許文献3、特許文献4および特許文献5に開示されている。
しかしながら、前記の文書はいずれもCOPDの潜在的な治療におけるNBMIまたは関連する化合物の使用の可能性を開示していない。
COPD患者においては、タバコの煙自体からと、結果的に活性化される炎症性細胞から活性酸素種(ROS)の遊離が増加することからとの両方の酸化負荷の結果として、肺及び全身で酸化ストレスが増加することが一般的に知られている。
細胞内真核細胞は、アスコルビン酸塩を、その酸化物質であるデヒドロアスコルビン酸塩(DHA)から再産生する酵素システムを有しており、抗酸化機能のない下流の生産物に対するその不可逆的な酸化を防止する(例えば、非特許文献2参照)。したがって、このメカニズムは細胞内のアスコルビン酸塩濃度を維持するために必須であり、グルタレドキシン(非特許文献3参照)及びタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(非特許文献4)などのデヒドロアスコルビン酸塩還元酵素の作用を介して酵素的に引き起こされることもあり、GSHによるその還元を介して非酵素的に引き起こされることもある(非特許文献5)。
最近の研究により、アスコルビン酸塩の注入によりCOPDの患者の骨格筋の疲労抵抗性が増加することが示された(例えば、非特許文献6参照)
我々は、NBMIが、COPD患者で発現することが知られているインターロイキン6(IL−6)、インターロイキン8(IL−8)及び腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)などの主要な抗炎症性マーカーの放出を阻害できる(例えば、非特許文献7、非特許文献8、及び非特許文献9、及び非特許文献10参照)だけでなく、驚くべきことに、NBMIは、気道内膜の体液中のアスコルビン酸塩を再産生できることを発見した。さらに、NBMIはアスコルビン酸塩のリサイクルのための電子ドナーとして機能することによってこの作用を発揮する可能性があることが分かった。また驚くべきことに、我々は、重大で有害な副作用を起こすことなく、症状を改善し、病気の進行を緩和/抑制することによって、NBMIを患者に投与してCOPDを治療的に処置できる可能性も発見した。
米国特許第6,586,600号明細書 米国特許出願公開第2010/0227812号明細書 米国特許第8,426,368号明細書 国際公開第2011/038385号 国際公開第2012/121798号
Patel et al,Toxicology Mechanisms and Methods,22,383(2012) Corti et al,Arch.Biochem.Biophys.,500,107(2010) Saaranen et al,Antioxid.Redox Signal.,12,15(2010) Nardai et al,J.Biol.Chem.,276,8825(2001) Winkler et al,Free Radic.Biol.Med.,17,333(1994) Rossman et al,Am.J.Physiol.Regul.Integr.Comp.Physiol.,305,(2013) Rubini,et al,Inflamm.Allergy Drug Targets,12,315(2013) Thorleifsson et al,Respir.Med.,103,1548(2009) Tang,J.Interferon Cytokine Res.,34,162(2014) Dadvand et al,Eur.Respir.J.,(2014),Feb 20)
図1は、アスコルビン酸塩酸化モデルにおける、9,10−フェナントレンキノン(9,10−PQ)によるアスコルビン酸塩をDHAとする酸化と、それに続くNMBIとジチオスレイトール(DTT)によるDHAのリサイクルを説明する。 図2は、アスコルビン酸塩酸化モデルにおける、CuSOによるアスコルビン酸塩をDHAとする酸化と、それに続く10、20および30分で添加したNMBIとDTTのDHAリサイクルを説明する。左の画面では、アスコルビン酸塩の酸化とリサイクルのキネティクスを示す。また右の画面では、NMBIとDTT添加後の対応するアスコルビン酸塩濃度の急増と継続する増加を示す。
本発明の第一の態様では、COPDの治療方法に使用するための、NBMI、その薬学的に許容される塩又はその誘導体を提供する。その方法には、その治療が必要な患者に対するNBMIの薬学的に有効な量の投与が含まれる。
用語「COPD」は、例えば、慢性的な気流の不足、息切れ、咳、痰の産生によって特徴付けられる慢性閉塞性肺疾患(COLD)または慢性閉塞性気道疾患(COAD)として文献で様々に言及されるこれらの疾患を含むと理解される。
誤解を避けるために、本明細書では、用語「treatment(治療/処置)」、「therapy(治療)」及び「therapy method(治療法)」には、COPD又は本明細書で言及する他の関連する疾患の患者が必要とする治療的または緩和的処置が含まれる。「Patients(患者)」にはヒトである患者も含まれる。
NBMIの薬学的に許容される塩としては、アルカリ土類金属塩と、より具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びフランシウム塩などのアルカリ金属塩を挙げることができる。
このような塩は、従来の方法、例えばNBMIと等量以上の適切な塩基との反応(任意にその塩が不溶である溶媒又は媒体中で反応させ、その後、通常の方法(例えば真空内、凍結乾燥、ろ過)を用いてその溶媒又は媒体を除去する)によって形成できる。また、塩は、例えば適切なイオン交換樹脂を用いて、塩の形態の有効成分の対イオンを別の対イオンと交換することによっても作製できる。
NBMIの薬学的に許容される誘導体としては、グルタチオン、システイン、α−ジヒドロリポ酸、シスタミン、チオールリン酸、5’−チオアデノシン、L−ホモシステイン、補酵素A、2―メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、ヨード酢酸、ブロモ酢酸、フルオロ酢酸またはクロロ酢酸誘導体を挙げることができる。このような誘導体は、例えば米国特許出願公開第2011/0237776号明細書に記載のように作製できる。
NBMI、その薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される誘導体は、以下これらを一緒にまとめて単に「NBMI」という。
本発明の別の態様では、その患者においてアスコルビン酸塩を(例えば、全身的に)再産生するのに十分に薬学的に有効な投薬量のNBMIを投与することにより、患者のCOPDを治療する方法を提供する。
また本明細書において「アスコルビン酸塩」を、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸及び/又はビタミンCと様々に称してもよいことを当業者は十分に承知する。
COPDは、呼吸器の病的状態と死亡に関連することが知られており、本発明によれば、そのリスクはNBMIによって減少する可能性がある。
本発明の別の態様では、患者の呼吸器の病的状態と死亡のリスクを低減させる(すなわち予防)方法を提供する。該方法は、COPDの症状を示すその患者にNBMIを投与することを含む。
用語「病的状態」は、一般的に、衰弱させる病気に少なくともある程度かかった状態、障害や病気及び/又は体調不良を含むことを当業者は理解する。したがって、「呼吸」の病的状態は、例えばCOPDの結果として生じるそのような状態を含む。
NBMIは、疲労(例えば骨格筋疲労)、息切れ、咳および痰の産生を含むCOPDの症状の軽減に有用であることが分かった。
本発明の別の態様では、COPDを患っている患者のCOPDの症状を一つ以上軽減する方法を提供する。該方法は、その患者にNBMIを投与することを含む。
これには制限されないが、本発明の使用と治療方法は、患者として喫煙者または前喫煙者が挙げられることを含む。
本明細書に記載された使用と方法において、NBMIは、好ましくは局所的または全身的に、例えば経口で、静脈内または動脈内に(血管内または他の血管周囲の装置/剤形(例えば、ステント)を含む)、筋肉内に、皮膚に、皮下に、経粘膜的に(例えば、舌下または口腔に)、直腸に、経皮的に、経鼻的に、肺に(例えば、吸入で、気管または気管支に)、局所的に、または、他の非経口ルートによって、薬学的に許容される投与形態で化合物を含む製剤の形で、投与される。送達の好ましい方法は、経口(特に)、静脈、皮膚もしくは皮下、経鼻、筋肉内または腹膜内伝達を含む。
NBMIは、通常、予定された投与のルートおよび標準的な薬学的慣例に鑑みて選択されるであろう薬学的に許容される補助剤、希釈剤または担体との混合物である一つ以上の医薬組成物の形で投与される。そのような薬学的に許容される担体は、活性化合物に対して化学的に不活性であり、使用の状況下では有害な副作用または毒性を有さない。またそのような薬学的に許容される担体は、即時の又は変更されたNBMIの放出を与えることができる。
適切な医薬組成物は市販されている場合もあり、それ以外の場合は文献に記載されている。例えば、Remington‐The Science and Practice of Pharmacy,19th ed.,Mack Printing Company,Easton,Pennsylvania(1995)およびMartindale‐The Complete Drug Reference(35th Edition)並びにそれらの中で参照される文献であり、これらの全ての文献に関連した開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。あるいは、適切な製剤の製造は、通常の技術を用いる当業者によって非発明的に達成されうる。NBMIを用いた使用のための適切な医薬組成物は、米国特許出願公開第2010/0227812号明細書にも記載されている。
製剤中のNBMIの量は、疾患の深刻さ、治療を受ける患者および使用する化合物に依存するが、当業者によって非発明的に決定されうる。
治療を受ける患者および投与のルートに応じて、NBMIは、それを必要とする患者に様々な治療的に有効な投薬量で投与することができる。
しかしながら、ヒトに投与される投薬量は、(上述のように)本発明においては合理的な時間枠において治療反応をもたらすのに十分でなければならない。当業者は、正確な投薬量および組成並びに最も適切な送達の計画の選択は、とりわけ製剤の薬学的特性、治療を施す疾患の特質および深刻さ、レシピエントの健康状態と知力、並びに、治療を受ける患者の年齢、状態、体重、性別および反応、病気の段階/深刻さ、および、患者間の遺伝的差異にも影響されることを認識する。
NBMIの投与は、連続的であっても断続的(例えば大量瞬時投与による)であってもよい。投薬量は、投与のタイミングと頻度で決定できる。
したがって、NBMIの適切な投薬量は、1日につき患者の総体重のキログラム当たり、化合物が、約0.5mgと約100.0mgの範囲にあり、約1mgと約60mgの間、例えば約1.5mgと約40mgの間が挙げられる。
いずれにしても、医師または他の当業者は、個々の患者に最も適切な実際の投薬量を日常的に決定することができる。上記の投薬量は典型的な平均的ケースである;当然に、より高い又はより低い投薬量の範囲が適する個々の例がありうる。そして、それは本発明の範囲内である。
本明細書に記載された使用と方法では、NBMIは、COPDの治療において潜在的に有用な又は使用のために示された1つ以上の活性成分と併用することができる。すなわち、そのような患者は、1つ以上のその活性成分の投与に基づく治療も(及び/又は、すでに)受けることができる。これは、NBMIによる治療の前に、NBMIによる治療に加えて、及び/又はNBMIによる治療の後に、本明細書に記載された1つ以上の活性成分の規定された投薬量が与えられることを意味する。
そのような活性成分には、短時間で作用する気管支拡張薬(サルブタモール/アルブテロール、レボサルブタモール/レバルブテロール、ピルブテロール、エピネフリン、エフェドリン及びテルブタリンなど)、持続性の気管支拡張薬(サルメテロール、クレンブテロール、ホルモテロール、バンブテロール及びインダカテロールなど)、抗コリン作用薬(チオトロピウム及びイプラトロピウム臭化物など)、コルチコステロイド(フルニソリド、フルチカゾンプロピオン酸塩、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート及びブデソニドなど)並びに長期型抗生物質(例えば、エリスロマイシンなどのマクロライド剤)、粘液溶解薬および酸素などのCOPDの治療で使用される他の薬剤が含まれる。
またNMBIは、ビタミン−E、ビタミン−D、システイン、シスチン、グルタチオン、リポ酸グルタチオン(GSH)、ジヒドロリポ酸(DLPA)、リポ酸(LPA)、N−アセチルシステイン(NAC)、ジメルカプトプロパンスルホン酸塩(DMPS)、ジメルカプトコハク酸(DMSA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びこれらの混合物を含む酸化防止剤またはキレート化剤と共に同時投与され得る。
COPDの治療において有用な他の活性成分の薬学的に許容される塩としては、酸付加塩と塩基付加塩を挙げることができる。そのような塩は従来の方法で形成することができる。
COPDの治療に有用な他の活性成分の適切な投薬量は、当業者に公知であり、問題の薬物として医学文献にリストされたものが挙げられる。例えば、Martindale‐The Complete Drug Reference(35th Edition)及びその中で参照される文献であり、これらの文献の全てに関連した開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。
本明細書中で、例えば量(例えば、活性成分の投薬量)についての文脈において、用語「約」が使用された場合は常に、その値がおおよその値であり、そのため明細書中で規定された数値から±10%、例えば±5%、好ましくは±2%(例えば±1%)変動しうることは言うまでもない。
COPDの治療において本明細書中に記載される使用/方法は、その治療で使用される公知の先行技術の類似する方法(治療)に比べて、医師及び/又は患者にとってより便利であり、より有効であり、より毒性が低く、活性の範囲がより広く、より強力であり、副作用がより少ないであろう点や、他の有益な薬理学的特性を有するであろう点で有利であろう。
以下の実施例によって本発明を説明するが、決して制限されるものではない。
図1は、アスコルビン酸塩酸化モデルにおける、9,10−フェナントレンキノン(9,10−PQ)によるアスコルビン酸塩をDHAとする酸化と、それに続くNMBIとジチオスレイトール(DTT)によるDHAのリサイクルを説明する。
図2は、アスコルビン酸塩酸化モデルにおける、CuSOによるアスコルビン酸塩をDHAとする酸化と、それに続く10、20および30分で添加したNMBIとDTTのDHAリサイクルを説明する。左の画面では、アスコルビン酸塩の酸化とリサイクルのキネティクスを示す。また右の画面では、NMBIとDTT添加後の対応するアスコルビン酸塩濃度の急増と継続する増加を示す。
実施例1
NBMIを用いたIL−6およびIL−8の抑制
粒子曝露に反応したときの炎症性サイトカインであるインターロイキン(IL)−6、IL−8(並びにGM−CSFおよびMCP−1)の細胞培養液中への分泌は、以下の方法を用いてA549およびBEAS−2B細胞で測定した。
24穴のプレートに肺上皮細胞を5×10個播種した。事前にNBMI、陽性対照として用いられる抗酸化化合物であるN−アセチル−L−システイン(NAC)または溶媒と共に3時間インキュベートした後、培養液を除去した。
異なった濃度で様々な粒子(下記)を含む新鮮な培養液を総量で0.5ml添加し、さらに24時間インキュベートした。その後、遠心によって細胞から上清を分取した。
細胞外液中のIL−8、IL−6、GM−CSFおよびMCP−1を、メーカーの説明書に従って、DuoSet ELISA Development kit(R&D Systems,アビンドン,UK)を用いて測定した。
陰性対照として培養液のみの曝露を用いた。個々の実験は4連で2回実施した。
概して、二酸化チタン型P25および都市粉塵(基準 SRM 1649 b)の両方が、肺上皮細胞株A549およびBEAS−2Bの炎症性サイトカインの産生を誘導した。
粒子によって誘導されるサイトカイン産生に対する50μMのNBMIを用いた事前インキュベーションの影響を様々な濃度の関連粒子で検討した。
本検討によって、NBMIが両方の細胞株の炎症性サイトカインの粒子誘導性分泌を減少させることができるが、その減少はいくつかの場合では、バックグランドレベルまでのみであることが示された。
IL−8およびIL−6は、75μg/cmのTiO P25を曝露したA549細胞の上清において最も高い濃度に達した。この濃度のとき、50μMのNBMIはIL−8の分泌を29%、IL−6の分泌を38%減少させた。
A549細胞に対する100μg/cmの都市粉塵において、50μMのNBMIを用いたプレインキュベートは、IL−8の分泌を30%、IL−6の分泌を38%減少させた。
BEAS−2B細胞に対する100μg/cmのTiO P25において、50μMのNBMIを用いたプレインキュベートは、IL−8の分泌を49%、IL−6の分泌を37%減少させた。
BEAS−2B細胞に対する100μg/cmの都市粉塵において、50μMのNBMIを用いたプレインキュベートは、IL−6の分泌を47%減少させた。
また、5mMのNACを用いたプレインキュベートは、炎症性サイトカインの分泌の減少に効果的であった。
実施例2
NBMIを用いたアスコルビン酸塩の再産生
NBMIがアスコルビン酸塩の再産生のための電子ドナーとして機能するかどうかを調べるために試験を実施した。
1μMの9,10−PQ及び2μMの硫酸銅(CuSO)によって提供されたアスコルビン酸塩の酸化のキネティクスを、アスコルビン酸塩減少アッセイ(Kelly et al,Res.Rep.Health Eff.Inst.,163,3(2011))を用いて調べた。NBMIの作用をそのキレート性と独立して調べるために9,10−PQを使用した。
すべての試験は、最終量200μLでUV96穴平底プレート(Greiner bio−one)を用いて3連で実施した。Chelex−100レジンで処理した160μLの水(10%DMSOを含む)と10μLの水、4mMのCuSO保存液または2mMの9,10−PQ保存液および10μLのNMBI(4mMおよび200μL)を含む各ウェルに、20μLの高濃度のアスコルビン酸塩保存液(2mM)を添加することによって曝露を開始した。
すべての溶液はChelex−100レジンで処理した水(10%DMSOを含む)で調製した。これにより、最終濃度は、ウェル中でアスコルビン酸塩200μM、CuSO 2μMまたは9,10−PQ 1μMおよびNBMI 10〜200μMとなった。
アスコルビン酸塩を各アッセイウェルに添加する直前に、プレートリーダー(Spectra Max 190)中でプレートを37℃で10分間、プレインキュベートした。曝露中、そのプレートをこの温度で維持した。アスコルビン酸塩を添加後、各ウェルに残存する濃度を265nmで吸光度を測定することによって2分ごとに2時間モニターした。アスコルビン酸塩濃度は、Microcal Software Limited’s OriginLab(version 5.0)を使用した濃度時間プロットの最初の部分の線形回帰を実施することによってアスコルビン酸塩酸化率を用いて標準曲線を参照し測定した。これは各3連で実施し、最終的にアスコルビン酸塩減少率は、アスコルビン酸塩の1×10−9減少モル平均±標準偏差として表した。
アスコルビン酸塩に添加するNBMIの影響を調べる実験のために、その後、CuSOおよび9,10−PQ減少アッセイをタイムコースで試験した。最初の55〜60分間に190μLのみでプレートを測定し、プレートリーダーから取り外した後、10μLのNMBIまたは公知の還元剤であるDTT保存液または水のいずれかを各ウェルに添加した。その後、プレートを、プレートリーダーに戻し、265nmで吸光度をさらに60分間モニターした。
測定されたアスコルビン酸塩濃度の即時の増加を測定し、即時のリサイクル能力の測定として「急増(Jump)」と称した。インキュベーションの残りの60分にわたって持続した「増加」も測定した。2つの間の違いは、CuSO4−または9,10−PQ−が提供したアスコルビン酸塩酸化率を引き続き抑制する添加化合物の能力を反映している。
図1は、実験の最初の60分間にわたる9,10−PQを用いたインキュベーションによって提供されたアスコルビン酸塩酸化のキネティクスを示す。この時、NMBI(200μM)を添加し、その結果、42.8μMのアスコルビン酸塩の即時のリバウンドが示された。その後、アスコルビン酸塩酸化率は最初の60分間に比べて減少した。
DHAのアスコルビン酸塩への再産生を示すアスコルビン酸塩のリバウンドは驚きであり、200μMのDTTを用いて行われた、持続しない、5.1μMのアスコルビン酸塩の低い即時の回復に比べて非常に大きかった。
図2は、10、20および30分でインキュベーションしたときのCuSOアスコルビン酸塩モデルにおけるDHAをリサイクルするNMBIの能力を示す。これらの早い時点に焦点をあてると、NMBI添加後のアスコルビン酸塩増加のリバンウンドは、おそらく化合物のキレート化の性質のために、クエンチされたその後の酸化率を用いた2つの試験された高濃度のものでは最も顕著であった。
これらの実験は、60分間でNMBIおよびDTT(いずれも200μM)の添加を繰り返した。これは、NMBIでは24.98±5.54μMの増加であるのに対し、DTTでは7.93±6.58μMのアスコルビン酸塩濃度での即時の「急増」であることを明らかにした。インキュベーションの残りの60分にわたるアスコルビン酸塩の持続的な「増加」は、DTTおよびNBMIでそれぞれ10.79±2.45μMおよび25.45±2.45μMであった。
これらの結果は、NBMIの今まで未知であった驚くべき性質を示し、DHAをアスコルビン酸塩に再産生できることを示唆する。
実施例3
COPD患者の治療
数年前にCOPDと医学的に診断された米国在住の退職した女性は、定期的に24時間中2〜4回の咳の発作を起こし、それは昼でも夜でもいつでも始まり、約40〜75分間続いた。
これらの咳の発作の結果として、その患者の呼吸は浅く、彼女の喉はヒリヒリし、彼女の声はかすれ、彼女の活力レベルは非常に低く、彼女の生活の質は非常に低下していた。
100mgのNBMIをカプセルで1日3回(食事時)、8日間投与した結果、症状に著しい改善が見られた。8日間の投与によって、その患者は咳の発作が無くなり、呼吸がかなり改善した。
実施例4
「喫煙マウス」のIn vivo試験I
タバコの煙を1日あたり5〜6本分、週に5日間曝露したときに、C57B1/6およびBalb/cマウスの両方において炎症性の肺の反応を誘導できることが研究によって示されている(例えば、D’hulst et al,Eur.Respir.J.,26,204(2005) and Jung et al,BMC Complement.Altern.Med.,13,219(2013)参照)。
タバコの煙(CS)によって誘導される気道疾患のマウスモデルを開発し、フィルターのついた研究用タバコからの副流煙および主流煙の組み合わせを作り出すタバコの煙の装置を用いてBALB/cマウス4群に対して2週間にわたって週7日間CSを曝露(鼻のみ)した。
14日間の用量設定試験の一部として、CSを曝露する前にNMBIを3群のマウスに皮下投与した(5,30または150mg/kg)。気管支肺胞洗浄(BAL)中の炎症細胞数、BAL中のフローサイトメトリー(FACS)解析およびサイトカイン解析を実施した。
材料と方法
本試験では雌性BALB/cマウス(Harlem laboratories,オランダ)を使用した。それらは、吸収性の床敷材料を敷いたプラスチックケージで飼育し、12時間の日照サイクルで維持した。餌と水は自由摂食で与えた。それらの世話と実験プロトコルはウーメオの動物実験の地域倫理委員会によって承認された。タバコの曝露プロトコルを開始したときのマウスは12週齢であった。
CS−曝露プロトコル
CS(副流煙および主流煙)の吸入を動物に実施した。研究用タバコから煙を産生するマイクロプロセッサで制御したタバコの煙の装置(TE−10,Teague Enterprises,CA,USA)でCS曝露を実施した(1R5F,University of Kentucky,レキシントン,KY,USA)。
タバコは自動的にホイールにロードされ、点火され、膨らみ、放出される。それぞれのタバコは10分間吸われ、装置を通した気流は12L/分の流速に設定された。タバコは必要になるまで−20℃で保管した。2週間にわたって週7日間1日1回、毎回10分間に4本のタバコ×3(すなわち、30分間にわたって12本のタバコ)をマウスに施した。煙は、同等かつ同時にCSへの曝露を提供するスモークタワー(EMMS,UK)に移動させた。
マウスをプラスチックチャンバーに置き、「鼻だけ」の吸入によってCSを施した。コントロールマウスは毎日世話し、部屋の空気を吸わせたが、これらのケージからは出さなかった。
したがって、5つの投与群は以下の通りである。
1.毎日、清浄な空気を曝露(プラセボ群)
2.毎日、CSを曝露(CS−曝露プラセボ群)
3.毎日、CSを曝露;5mg/kg用量でNBMIを投与(NBMI 5mg/kg群)
4.毎日、CSを曝露;30mg/kg用量でNBMIを投与(NBMI 30mg/kg群)
5.毎日、CSを曝露;150mg/kg用量でNBMIを投与(NBMI 150mg/kg群)
15日目にマウスを放血させ、気管支肺胞洗浄(BAL)を実施した。総量1mL+3×1mLのCa2±/Mg2+フリーのハンクス平衡塩溶液(HBSS,Sigma−Aldrich,シュタインハイム,ドイツ)を用いて、気管チューブを介して4回肺を洗浄した。
その後、直ぐにBAL液を遠心した(10分,4℃,1750rpm)。さらなる解析まで上清を除去した後、細胞のペレットを再懸濁し、0.5mLのPBSで希釈した。20,000個の白血球をロードできるように、血球計算板で手作業で計数し、Cytospin(登録商標)centrifuge(Shandon(登録商標)cytospin 3cyto−centrifuge,細胞調製システム)を用いて遠心した。
細胞遠心された調製物をメイグリュンワルドギムザ染色液で染色し、炎症性肺細胞(マクロファージ、好中球、リンパ球および好酸球)の種々の細胞を標準の形態学的基準を用いてカウントし、サイトスピンの1調製あたり300細胞とした。
BALおよび血清中の炎症性メディエーターは、インターロイキン(IL)−1α,IL−1β,IL−2,IL−3,IL−4,IL−5,IL−6,IL−9,IL−10,IL−12p40,IL−12p70,IL−13,IL17,エオタキシン,G−CSF,INFγ,GM−CSF,KC,MCP−1,MIP−1α,MIP−lβ,RANTESおよびTNFαの存在について解析した。すべてのサイトカインの分析は、メーカーの説明書(Bio−Rad)に従いmultiplex kit(BioPlex(商品名)Pro Mouse Cytokine 23−plex panel)を用いて同時に実施し、Bio−Plex(商品名)system(Luminex Bio−Plex 200 System,Bio−Rad,ハーキュリーズ,CA)で解析した。
BALからの白血球はBD FACSort(商品名)(Becton Dickinson,サンノゼ,CA)を用いたフローサイトメトリーで解析した。BALからの細胞は上述のようにPBSで再懸濁した。抗体染色は96穴プレート中でサンプルあたり2.0×10個を用いて実施した。
細胞は非特異的な結合を減らすためにFcRブロッキングAb(抗体)(ant−CD16/CD32;クローン2.4G2)と事前にインキュベートした。T細胞のサブタイプを同定するために用いたmAb(モノクローナル抗体)は、CD3−FITC(クローン17A2),CD4−PE(クローンH129.19)及びCD8a−PE−Cy5(クローン53−6.7)であった。アイソタイプ適合抗体を陰性コントロールとして使用した。標準手順に従いBD FACSort(Becton Dickinson,サンノゼ,CA)を用いてフローサイトメトリーを実施し、BD FACSDiva Softwareを用いて解析した。すべての抗体はBD Sciences Pharmingen(サンディエゴ,CA)製であった。T細胞はCD3細胞として定義した。
結果は、平均±標準誤差(S.E.M)として示した。群間の差を調べるために2元配置分散分析(ANOVA)を用いたパラメータ法によって統計的有意差を評価し、次いで、Bonferroni法での事後検定を実施した。適切な場合には、一元配置ANOVAまたは対応のないスチューデントt検定を用いた。統計解析結果のp<0.05を有意であるとみなした。
統計解析を実施し、GraphPad Prism(version 6.0 GraphPad software Inc.,サンディエゴ,CA,USA)を用いてグラフを作成した。
結果
すべての動物は、1日目から15日目の間、最後の煙の曝露から24時間の体重を測定した。1日目においてマウスに有意な体重の違いはなかった。15日目においてNBMI 5mg/kg群のマウスの最終体重(19.5±0.3g)はCSを曝露したマウス(20.3±0.3g,p<0.05)に比べて低かった。NBMIの用量にかかわらずCSを曝露したすべてのマウスが1日目から15日目で有意に体重が減少した。
CS曝露動物の総BAL細胞数(15日目)はコントロール群に比べて有意には高くなかった(CS曝露:296,700±43,650及びCS曝露なし:284,670±63,200細胞/mL,p>0.05)。CS曝露はBAL液中の好中球の有意な増加を誘導した(CS曝露:940±250及びCS曝露なし:260±160細胞/mL,p<0.05)。15日目において、NBMI 150mg/kg群およびNBMI 30mg/kg群の動物の好中球数はCSを曝露されたマウスに比べて有意に低かった。
2週間のCS曝露は、G−CSFを除いてBAL中の炎症性メディエーターの濃度を有意に増加させなかった。NBMI 5mg/kg群のMIP−1α濃度は、CS曝露プラセボ群に比べて低かった(p<0.05)。分析された炎症性メディエーター間で他に有意な差はなかった。
2週間のCS曝露は、血清中の炎症性メディエーターの濃度を有意に増加させなかった。NBMI 150mg/kg群のIL−1β,IL−3,IL−6,エオタキシン,MIP−1αおよびRANTES濃度はCS曝露プラセボ群に比べて有意に低かった。NMBI 30mg/kg群は血清中のIL−10濃度を増加させた。分析された炎症性メディエーター間で他に有意な差はなかった。
2週間のCS曝露は、BAL液中のCD4細胞またはCD8細胞の濃度を有意に増加させなかった。いずれの群間でも有意な差はなかった。
NBMI 150mg/kg群のマウスは首に傷を形成していた。他の2つのNBMI群には潰瘍の兆候は見られず、プラセボ群のいずれにおいてもみられなかった。
実施例5
「喫煙マウス」のIn vivo試験II
上記の実施例4で述べられた試験の結果から、2週間のタバコ喫煙は炎症性反応を引き起こすのに、おそらく十分な時間ではなかったことが結論づけられた。
したがって、14日間の用量設定試験に引き続いて、上記の実施例4で述べたものと基本的に同じ装置およびプロトコルを用いて90日間の試験を実施した。
今回は、5つの投与群は以下の通りであった:
1.毎日、清浄な空気を曝露(プラセボ群;Gr.1)
2.毎日、CSを曝露(CS−曝露プラセボ群;Gr.2)
3.毎日、CSを曝露;30mg/kg用量でNBMIを投与(NBMI 30mg/kg群;Gr.3)
4.毎日、CSを曝露;60mg/kg用量でNBMIを投与(NBMI 60mg/kg群;Gr.4)
5.毎日、CSを曝露;150mg/kg用量でNBMIを投与(NBMI 150mg/kg群;Gr.5)
91日目において、動物の体重を測定し、ペントバルビタールナトリウムを用いて麻酔した(90mg/kg 体重,i.p.)。マウスを18ゲージのカニューレで気管切開し、小動物用呼吸装置(flexiVent(商品名),SCIREQ(登録商標))を用いて、3Hzの周波数および12mL/kg(体重)の呼吸量(VT)で機械的に準正弦法で人工呼吸した。3cm HOの呼吸終末陽圧を適用した。
動物の心機能の結果を、呼吸メカニズム評価を通じてモニターした。実験前に安定したベースラインの呼吸メカニズムを確立し、同様の量的な履歴を保証する実験の開始時に3×VTでの4回の操作を行う前に、マウスをパンクロニウム(0.1mg/kg 体重,i.p.(地元供給業者))を用いて麻痺させた。
正弦標準呼吸を適用することによって動的な肺メカニズムを測定し、単一のコンパートメントモデルおよび多重線形回帰を用いて解析し、呼吸の抵抗(RRS)、エラスタンス(弾性)(ERS)およびコンプライアンス(柔軟性)(CRS)を得た。RRSの測定は、誘導気道の狭窄および肺の変化の両方を反映する。CRSおよびERSの測定は、肺周囲の事象のみ、特に、肺胞の虚脱を引き起こす気道閉鎖を反映する。反対にCRSの選択的な変化はより末梢部の作用を示している。
肺メカニズムのより詳細な評価は、Jonasson et al.,Respir.Res.,9,23(2008)及びRespir.Physiol.Neurobiol.,165,229(2009)に従い、強制オシレーション法(FOT)を用いて実施した。本試験のFOT測定から得られたパラメータは以下であった:ニュートン抵抗(RN)、組織ダンピング(G)(これは、組織抵抗と密接に関係し、肺組織でのエネルギー消耗を反映する)および組織エラスタンス(弾性)(H)(これは、組織の剛性を特徴づけ、組織のエネルギー保管を反映する)。
動的圧量(PV)曲線は、30cm HOの最大圧力に肺を膨らますことによって決定し、量と圧力について測定するために、コンピューターで制御したFlexivent排気装置を用いて受動的に呼吸させた。各動物の個々の結果をまとめた。すべてのPV測定は3連で実施した。準静的PVループはゆっくりとした段階的な肺の膨張と収縮によって得られた。PVループは3cm HOのPEEPレベルで行われた。PVループの下降部分の形状係数(k)はSalazar−Knowlesの方程式にデータを適合させることによって算出した。パラメータkの値は、線維症と気腫の両方で特徴的に変化すると考えられている。準静的なコンプライアンス(柔軟性)(Cst)およびエラスタンス(弾性)(Est)及び20cmの水に到達するのに十分に吸入された空気量も得られた。
基本的に、上記の実施例4で述べたように気管支肺胞洗浄(BAL)を実施し、BALの細胞のフローサイトメトリーおよびBALおよび血清中の炎症性メディエーターの解析を行った。
凍結された肺組織を2mLのチューブ内で1mL PBSとともに4℃で2分間ミキサーミル(Retch mm400)を用いてホモジナイズした。ホモジナイズ後直ぐに、チューブを15分間遠心した(1500rpm,4°C)。上清を除去し、NanoDrop分光光度計(Proteins A280)を用いてタンパク濃度を測定するために取っておいた。タンパク含有量を分析後、各サンプルからの等量のタンパクをトランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−β)1〜3の分析のために取っておいた。肺組織ホモジネート中のTGF−β 1〜3を、メーカーの説明書(Bio−Rad)に従いmultiplex kit(Bio−Plex Pro TGF−β 3−Plex Immunoassay)を用いて同時に分析し、Bio−Plex(商品名)system(Luminex Bio−Plex 200 System,Bio−Rad,ハーキュリーズ,CA)で解析した。
組織学的解析を行う動物は、組織の完全性を維持するために呼吸機能試験を実施しなかった。右の肺葉を除去し、パラフィン包埋するときまで4%パラホルムアルデヒドで固定した。パラフィン包埋後、組織を3μmの厚さの切片に切り、プラスに帯電したスライド上に設置した。炎症細胞の浸潤を評価するために、その切片を脱パラフィンし、脱水し、ヘマトキシリンとエオシンを用いて染色した。染色した切片の病理組織学的評価は、スウェーデンのウプサラにあるNational Veterinary Institute(SVA)にて小動物専門のプロフェッショナルな病理学者によって実施された。
統計解析は、基本的に上記の実施例4で述べられたように実施した。
結果
下記表1に、種々の分析に使用したマウスの数を示す。血液はすべてのマウスから収集した。
Figure 0006474423
90日の曝露の間、5匹のマウスが死亡した。ほとんどの場合、それらのマウスは大きな体重減少および昏睡などの健康状態の悪化のために安楽死させた(表5参照)。分析中、6匹のマウスが著しく異常値であり、そのため、データセットから除いた(表2)。
Figure 0006474423
すべてのCS曝露マウスは、曝露によって視覚的な影響を受けた。それらは、毛並みが乱れ、筋力が低下した。NBMIを投与された動物(Gr.3及びGr.4)は、プラセボを投与された他の群のマウスに比べていくらか健康であるように見えた(動物の専門家の観察)。瘢痕化および潰瘍形成を避けるためにNBMIの皮下注射部位を変えた。この努力にもかかわらず、Gr.5のマウスの首に傷と腱膜瘤が形成された。他の2つのNBMI群に潰瘍の兆候は見られず、プラセボ群にも見られなかった。コントロールマウスにはGr.5のNBMIと同じ濃度でDMSOを投与した。
CS曝露マウスは、90日目にコントロール動物に比べて有意な体重変化を示した。コントロールマウスは体重が15%増加したが(2.8±0.2g)、CS曝露マウスの体重は有意な程度には増加しなかった(−0.1±0.3g)。NBMIを投与した動物はすべて開始時に比べて体重が増加した(Gr.3:1.0±0.4g,Gr.4:0.7±0.2g及びGr.5:0.6±0.2g)。
90日目におけるCS曝露マウスの総BAL細胞数は、コントロール群に比べて有意に高かった(CS曝露:246,700±21,980細胞/mL及びCS曝露なし:152,000±20,540細胞/mL,p<0.01)。CS曝露マウスはBAL液中のマクロファージを有意に増加させた(CS曝露:229,300±21,400細胞/mL及びCS曝露なし:134,200±18,600細胞/mL,p<0.01)。
CS曝露はコントロール群に比べて、BAL液中の浸潤好中球およびリンパ球の数を増加させなかった(Gr.1)。NBMIを投与した動物(30,60および150mg/kg)のBAL液中のマクロファージ数は有意に低くはなかった。しかし、Gr.4およびGr.5の好中球数は低い傾向にあり、NMBIを投与した群ではリンパ球数が低い傾向にあった。
FACS解析で示されるように、90日間のCS曝露は、BAL液中のヘルパーT細胞(CD4+/CD3+)または細胞傷害性Tリンパ球(CD8+/CD3+)の濃度を有意に増加させなかった。両方のリンパ球タイプのパーセンテージは、NBMI投与後に有意に変化はしなかった。しかし、リンパ球はNBMI投与後に減少したので、NBMI投与動物のBAL液中の細胞障害性Tリンパ球(CD8+/CD3+)はGr.2に比べて有意に低下した。
90日間のCS曝露は、減少したCRSとともにERSおよびHの増加による、比較的大きい及び比較的小さい気道におけるCS誘導変化に見られるように、コントロール動物に比べての肺の構造の変化を引き起こした(Gr.2対Gr.1)。CSで減少したhysteresivity係数ηは肺の不均質性の減少を反映した。
NBMIの比較的高い用量(Gr.4とGr.5)は、比較的小さい及び比較的大きい気道抵抗性(RRS及びG)を有意に増加させた。
PV曲線を、CSに曝露したマウス(Gr.2)において測定し、部屋の空気に曝露したマウス(Gr.1)と比較した。CS曝露は著しく肺を硬化させ、肺を膨らませるためにより大きな圧力が必要であった。NBMI(30、60、および150mg/kg)を投与したマウスは、プラセボ群(Gr.2)に比べて、有意な呼吸機能の変化は示さなかった。Cst、Estおよびkは煙の曝露による影響はなかった。
90日間のCS曝露は、BALと血清中の炎症性メディエーターの濃度を有意に増加させることはなかった。NBMI 150mg/kg群(Gr.5)において、CS曝露されたプラセボ群(Gr.2)に比べて、MIP−1β(p<0.05)およびGM−CSF(p<0.01)の濃度は低下した。分析された炎症性メディエーター間には他に有意な違いはなかった。
CS曝露動物(Gr.2)は、コントロール群(Gr.1)に比べて肺ホモジネート中のTGFβの濃度を増加させなかった。NBMI投与された動物は、CSを曝露されたプラセボ群(Gr.2)に比べて、TGFβ 1−3の量を有意に変化させなかった。
すべての肺の気管支内腔および肺胞に少数のマクロファージが認められた。投与群において、マクロファージは少し数が多く、細胞質性の黄色の色素または黒の色素の顆粒を示した。黒の色素はタバコの曝露による煤のようであり、黄色の色素はリポフスチンかもしれない。
白血球(好中球、好酸球、単球、マクロファージ)の数の少なさは、CS曝露動物において、時々肺胞中隔に、また、肺領域周辺の胸膜下に観察された。タバコを曝露された群で若干増加したマクロファージ数はわずかであり、肺の炎症は閾値以下のままであった。観察された変化に臨床的兆候を引き起こすような激しいものはなかった。
本試験のコントロール動物は、CS曝露マウスに比べて、非常に良好な気道機能を示し、体重もより大きく増加したが、BAL液中の細胞の増加はGr.2と有意に相違しなかった。コントロールマウスはCSの煙に曝露されないだけでなくGr.2と同じ処置を受けた。しかし、すべての動物は研究所の同じ設備を共有した。
結論
CS曝露マウスは、体重減少(または、体重増加の減少)、マクロファージの増加、および呼吸のコンプライアンス(柔軟性)の低下に伴う肺の硬化を示した。
NBMI投与(Gr.3およびGr.4)は、90日間毎日CSを曝露したマウスの健康状態を改善する。肯定的な投与効果は、CS曝露したプラセボ群(Gr.2)に比べたときの、体重増加、BAL液中のリンパ球数の減少傾向、CD8+細胞の減少によって裏づけされる。

Claims (14)

  1. 慢性閉塞性肺疾患の治療の、N,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド又はその薬学的に許容される塩を活性成分として含む医薬組成物
  2. 投与されるN,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド又はその薬学的に許容される塩の投薬量が、全身的にアスコルビン酸塩を再産生することができる量である、請求項1に記載の医薬組成物
  3. 前記治療が患者の呼吸器の病的状態及び/又は死亡のリスクを低減させる、請求項1又は2に記載の医薬組成物
  4. 慢性閉塞性肺疾患を患っている患者のその症状を一つ以上軽減する方法に使用するための、N,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド又はその薬学的に許容される塩を活性成分として含む医薬組成物
  5. 前記症状が骨格筋の疲労及び/又は咳及び/又は痰の産生である、請求項4に記載の医薬組成物
  6. 前記治療の方法の患者が喫煙者又は前喫煙者である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組成物
  7. 前記患者が気管支拡張薬、抗コリン作用薬又はコルチコステロイドから選択される活性成分の投与を含む治療も受けている、請求項6に記載の医薬組成物
  8. 慢性閉塞性肺疾患の治療薬の製造のための、N,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド又はその薬学的に許容される塩の使用。
  9. 投与されるN,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド又はその薬学的に許容される塩の投薬量が、全身的にアスコルビン酸塩を再産生することができる量である、請求項8に記載の使用。
  10. 前記治療が患者の呼吸器の病的状態及び/又は死亡のリスクを低減させる、請求項8又は9に記載の使用。
  11. 慢性閉塞性肺疾患を患っている患者のその症状を一つ以上軽減する方法のための薬の製造のための、N,N−ビス−2−メルカプトエチルイソフタルアミド又はその薬学的に許容される塩の使用。
  12. 前記症状が骨格筋の疲労及び/又は咳及び/又は痰の産生である、請求項11に記載の使用。
  13. 前記治療の方法の患者が喫煙者又は前喫煙者である、請求項8〜12のいずれか一項に記載の使用。
  14. 前記患者が気管支拡張薬、抗コリン作用薬又はコルチコステロイドから選択される活性成分の投与を含む治療も受けている、請求項13に記載の使用。
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