JP6472354B2 - 弁の圧力試験装置 - Google Patents
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Description
これによると、一方のシリンダ装置211により、一方のシール治具208が移動して弁200の一方のフランジ205に押し当てられ、一方のフランジ205の開口部が密閉され、他方のシリンダ装置212により、他方のシール治具209が移動して弁200の他方のフランジ206に押し当てられ、他方のフランジ206の開口部が密閉される。この状態で加圧装置203を作動し、水圧を弁箱204内の流路に供給し、漏れ等の検査を行う。
上記の弁200はフランジ205,206を有する一般的な汎用弁であるが、その他に、既設管等に設けられる特殊な形状をした特殊弁がある。図16に示すように、特殊弁216は、弁箱217に形成された一対の開口部218,219を有し、両開口部218,219が流路軸心220に対してV形状に傾斜したテーパー状の特殊な形状を有している。
弁の一方の開口部の周縁部に押圧可能な一方の治具と、他方の開口部の周縁部に押圧可能な他方の治具と、少なくとも片方の治具から弁箱内に加圧用流体を供給する加圧用流体供給手段とを有し、
少なくとも一方の治具は他方の治具に対して接近離間する方向へ移動自在であり、
一対の治具で弁を挟んだ状態で、弁箱の一対の開口部間の距離が拡大する所定方向への弁のずれを防止するずれ止め手段が備えられているものである。
その後、加圧用流体供給手段で片方の治具から弁箱内に加圧用流体を供給することにより、弁箱内に流体圧を印加し、漏れ等の検査を行う。
このように、所定方向への弁のずれを防止することができるため、圧力試験に支障を来すことはない。
少なくとも一方の治具の治具端体は弁の一方の開口部の傾斜角度と同角度で傾斜しているものである。
また、口径の異なる別の弁に対して圧力試験を行う場合、治具端体を治具本体から取り外し、上記別の弁の口径に応じた別の治具端体を治具本体に取り付けることにより、口径の異なる複数種類の弁に対して圧力試験を行うことができる。
一対の治具で弁を挟んだ状態で、ずれ止め手段が弁の少なくとも片方の開口部に挿入されて、ずれ止め手段の外周面が弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に押圧されるものである。
一対の治具で弁を挟んだ状態で、ずれ止め手段が弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に外嵌されて、ずれ止め手段の内周面が弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に押圧されるものである。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1〜図3に示すように、1は、既設管に設けられる特殊な形状を有する特殊弁(弁の一例)である。また、図4,図5に示すように、2は特殊弁1に水圧を付加して検査を行う圧力試験装置である。
図4,図5に示すように、圧力試験装置2は、特殊弁1を支持する支持台31と、特殊弁1の一方の開口部13の周縁部21に全周にわたり押圧可能な一方の治具32と、他方の開口部14の周縁部21に全周にわたり押圧可能な他方の治具33と、一方の治具32を保持する一方の保持部材34と、他方の治具33を保持する他方の保持部材35と、一方の保持部材34を他方の保持部材35に対して接近離間させる移動装置36と、一方の治具32から特殊弁1の弁箱11内に水37(加圧用流体の一例)を供給する加圧用流体供給手段38とを有している。
移動装置36としては例えば油圧シリンダ等が用いられ、ピストンロッド44の先端に一方の保持部材34が設けられている。他方の保持部材35は固定フレーム45に固定され、ピストンロッド44の伸縮により、一方の保持部材34が、移動経路42に沿って移動し、他方の保持部材35に対して接近離間する。
上記のような一対の治具32,33で特殊弁1を挟んだときに、上方向Uへの特殊弁1のずれを防止するずれ止め部材68,69(ずれ止め手段の一例)が両方の治具32,33に備えられている。尚、上方向Uは弁箱11の一対の開口部13,14間の距離A(図1参照)が拡大する所定方向の一例であって、上記距離Aは上方向Uほど拡大している。
また、両ずれ止め部材68,69は、先端部下面に、保護部材71を有している。保護部材71は、材質が例えばポリアミド系の樹脂であり、ずれ止め部材68,69が弁箱フランジ部18に係止した際、弁箱フランジ部18の表面を保護するものである。
図4に示すように、特殊弁1を上方から支持台31上に載置することにより、弁箱フランジ部18が支持部31aによって下方から支持される。
また、ずれ止め部材68,69が弁箱フランジ部18に係止した際、保護部材71が弁箱フランジ部18の表面に当接するため、弁箱フランジ部18の表面塗装が剥離したり或いは弁箱フランジ部18の表面が傷付くのを防止することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、図9〜図11に示すように、一方の治具79と他方の治具80とはそれぞれ、円筒部材81と、円筒部材81の基端部に設けられた取付用フランジ51とを有している。一方の治具79の取付用フランジ51は複数のねじ54(図6参照)によって一方の保持部材34に取り付けられ、他方の治具80の取付用フランジ51は複数のねじ54(図6参照)によって他方の保持部材35に取り付けられている。
図9に示すように、特殊弁1を支持台31上に載置して両方の治具79,80間に設置し、一方の治具79を他方の治具80に対して接近させて、図10に示すように、一対の治具79,80間に特殊弁1を挟む。この状態で、両方の治具79,80の円筒部材81が特殊弁1の両方の開口部13,14に挿入されて、図11に示すように、両方の円筒部材81のシール部83の外周面83aが特殊弁1の両方の開口部13,14の周縁部21に押圧される。これにより、両方の治具79,80の円筒部材81が上方向Uにおいて弁箱11に係止し、上方向Uへの特殊弁1のずれが防止される。この際、特殊弁1と治具79,80との間はシール部83によってシールされる。
第3の実施の形態では、図12〜図14に示すように、一方の治具85と他方の治具86とはそれぞれ、円筒部材87と、円筒部材87の基端部に設けられた取付用フランジ51とを有している。一方の治具85の取付用フランジ51は複数のねじ54(図6参照)によって一方の保持部材34に取り付けられ、他方の治具86の取付用フランジ51は複数のねじ54(図6参照)によって他方の保持部材35に取り付けられている。
図12に示すように、特殊弁1を支持台31上に載置して両方の治具85,86間に設置し、一方の治具85を他方の治具86に対して接近させて、図13に示すように、一対の治具85,86間に特殊弁1を挟む。この状態で、両方の治具85,86の円筒部材87が特殊弁1の両方の開口部13,14の周縁部21に外嵌され、両方の円筒部材87のシール部89の内周面89aが特殊弁1の両方の開口部13,14の周縁部21に押圧される。これにより、両方の治具85,86の円筒部材87が上方向Uにおいて弁箱11に係止し、上方向Uへの特殊弁1のずれが防止される。この際、特殊弁1と治具85,86との間はシール部89によってシールされる。
上記各実施の形態では、加圧用流体の一例として水37を用いているが、油やその他の液体又は気体を用いてもよい。
2 圧力試験装置
11 弁箱
13,14 開口部
15 弁箱流路
15a 軸心
16 弁体
17 弁棒
21 周縁部
32,33 治具
37 水(加圧用流体)
38 加圧用流体供給手段
47 治具本体
48 治具端体
68,69 ずれ止め部材(ずれ止め手段)
79,80 治具
81 円筒部材(ずれ止め手段)
83a 外周面
85,86 治具
87 円筒部材(ずれ止め手段)
89a 内周面
A 両開口部間の距離
U 上方向(所定方向)
Claims (8)
- 弁箱に形成された一対の開口部と、これら両開口部間に形成された弁箱流路と、弁箱流路を開閉する弁体と、弁棒とを有し、少なくとも一方の開口部が弁箱流路の軸心に対して傾斜している弁の圧力試験装置であって、
弁の一方の開口部の周縁部に押圧可能な一方の治具と、他方の開口部の周縁部に押圧可能な他方の治具と、少なくとも片方の治具から弁箱内に加圧用流体を供給する加圧用流体供給手段とを有し、
少なくとも一方の治具は他方の治具に対して接近離間する方向へ移動自在であり、
一対の治具で弁を挟んだ状態で、弁箱の一対の開口部間の距離が拡大する所定方向への弁のずれを防止するずれ止め手段が備えられていることを特徴とする圧力試験装置。 - 少なくとも一方の治具は、治具本体と、治具本体に着脱自在に設けられた治具端体とを有し、
少なくとも一方の治具の治具端体は弁の一方の開口部の傾斜角度と同角度で傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の圧力試験装置。 - ずれ止め手段は、少なくとも片方の治具に設けられ、一対の治具で弁を挟んだ状態で、所定方向において弁箱の外面に係止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力試験装置。
- ずれ止め手段は、少なくとも片方の治具に設けられ、一対の治具で弁を挟んだ状態で、弁の少なくとも片方の開口部に挿入され、所定方向において弁箱に係止することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の圧力試験装置。
- ずれ止め手段は先端ほど縮径するテーパー状の外周面を有し、
一対の治具で弁を挟んだ状態で、ずれ止め手段が弁の少なくとも片方の開口部に挿入されて、ずれ止め手段の外周面が弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に押圧されることを特徴とする請求項4記載の圧力試験装置。 - ずれ止め手段は、少なくとも片方の治具に設けられ、一対の治具で弁を挟んだ状態で、弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に外嵌され、所定方向において弁箱に係止することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の圧力試験装置。
- ずれ止め手段は先端ほど拡径するテーパー状の内周面を有し、
一対の治具で弁を挟んだ状態で、ずれ止め手段が弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に外嵌されて、ずれ止め手段の内周面が弁の少なくとも片方の開口部の周縁部に押圧されることを特徴とする請求項6記載の圧力試験装置。 - 弁は既設管に設置されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の圧力試験装置。
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