JP6471395B2 - ガス発生装置 - Google Patents
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Description
特許文献1は、有機物を燃焼する燃焼部が、有機物を燃焼によりガス化する一次燃焼部と、一次燃焼部の下流側に形成される二次燃焼部からなり、一次燃焼部と二次燃焼部との間に、空気を供給する空気供給口を配置し、一次燃焼部に有機物を供給する燃焼物収容部を備えた燃焼装置を提案している。
この燃焼装置は、燃焼物収容部の下部と、一次燃焼部とでガス化発生室を形成し、ガス化発生室の下部に、通気孔を形成したキャスタブルを設け、キャスタブルの下方に空気を供給するガス化用空気供給管を設けている。従って、燃焼装置は、有機物を適切にガス化させることができ、熱交換効率がよく、特に電力を使わない点で優れている。
また、特許文献2は、一次燃焼空間と二次燃焼空間との間に位置する燃焼室内壁に、邪魔板を設け、一次燃焼空間に位置する垂直送気管に、複数の第1ノズルを設け、二次燃焼空間に位置する垂直送気管に、複数の第2ノズルを設け、一次燃焼空間に位置する燃焼室内壁に、複数の第3ノズルを設けた燃焼装置を提案している。邪魔板は、上昇流を阻止する。第1ノズルは、一次燃焼空間内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する。第2ノズルは、二次燃焼空間内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する。第3ノズルは、一次燃焼空間内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する。
この燃焼装置は、一次燃焼空間での燃焼ガスの滞留時間を長くでき、二次燃焼空間での二次燃焼効率を高めることができる。
特許文献1では、電力を使わないため、停電に対する安全装置を必要としない。
しかし、木チップ、蓄糞、籾殻、食物残渣などの有機物を熱源とした燃焼装置は、燃焼が安定しにくく、煙や灰に対する対策やメンテナンスが容易ではない。
そこで、燃焼装置内を、有機物から燃焼ガスを発生させるガス発生装置と、発生させたガスで燃焼するガスバーナーとに分離することが好ましい。
しかし、ガス発生装置で発生させたガスを導出する配管内にカーボンやタールなどの炭化物が付着しやすい。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のガス発生装置において、前記外壁筒の内部に、上面と下面とを開放したすり鉢状の耐火キャスターを設け、前記耐火キャスターの下部に火格子を配置し、前記火格子の下部に炭化物を落下させる炭化物収容空間を形成し、前記耐火キャスター内を前記ガス化空間とし、前記火格子の上部を前記燃焼空間としたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載のガス発生装置において、前記耐火キャスターの傾斜角度を、水平面に対して45度〜65度の範囲としたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス発生装置において、前記天面部材には、前記可燃物を投入する投入口と、前記外壁筒の内部圧力が異常に高まった場合に開口される圧力抜け口とを有し、前記圧力抜け口を、前記ガス導入口の鉛直上方に形成したことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス発生装置において、前記ガス滞留空間の温度を検出するガス温度検出手段と、前記空気供給管に前記燃焼用空気を供給するブロワーと、前記ガス温度検出手段で検出される前記温度によって前記ブロワーから供給される前記燃焼用空気の量を制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス発生装置において、前記ガス導出管から導出されたガスを用いて燃焼するガスバーナーと、前記ガスバーナーでの燃焼ガス温度を検出する燃焼温度検出手段と、前記空気供給管に前記燃焼用空気を供給するブロワーと、前記燃焼温度検出手段で検出される前記燃焼ガス温度によって前記ブロワーから供給される前記燃焼用空気の量を制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
図1は本発明の一実施例によるガス発生装置の外観および構成を示す図である。
本実施例によるガス発生装置は、外壁筒1の上面を天面部材2で覆い、内部で可燃物を燃焼することによってガス化する。
外壁筒1は、下部外壁筒1aと上部外壁筒1bとからなり、下部外壁筒1aの上端フランジと上部外壁筒1bの下部フランジとは突き合わせて接合される。
上部外壁筒1bの上面は、傾斜面となっており、天面部材2で覆われている。
天面部材2には、有機物などの可燃物を投入する投入口3と、外壁筒1の内部圧力が異常に高まった場合に開口される圧力抜け口4とを有している。投入口3には投入蓋3aが設けられ、投入口3は一定量の可燃物を投入した後には投入蓋3aによって閉じられる。可燃物は間欠的に投入される。なお、可燃物は連続して投入してもよい。
圧力抜け口4には開閉蓋4aが設けられている。
上部外壁筒1bには、外壁筒1の内部温度を検出するガス温度検出手段5を取り付けている。下部外壁筒1aには、燃焼用空気を供給する空気供給管6と、点検口7、8と、攪拌部材操作口9と、ガス導出管10とが設けられている。
制御部24は、ガス温度検出手段5で検出される温度によって、または燃焼温度検出手段23で検出される燃焼ガス温度によって、ブロワー21から供給される燃焼用空気の量を制御する。
制御部24によって、ガス温度検出手段5で検出される温度によってブロワー21から供給される燃焼用空気の量を制御することで、効率的に可燃物をガス化することができる。ガス温度検出手段5で検出される温度が設定値以下となった場合には、ブロワー21から供給される燃焼用空気の量を増加させる。一方、ガス温度検出手段5で検出される温度が設定値を超えた場合には、ブロワー21から供給される燃焼用空気の量を減少させる。
また、制御部24が、燃焼温度検出手段23で検出される燃焼ガス温度によってブロワー21から供給される燃焼用空気の量を制御することで、ガスバーナー22での燃焼ガス温度を一定に保つようにガス発生量を調整することができる。燃焼温度検出手段23で検出される燃焼ガス温度が設定値以下となった場合には、ブロワー21から供給される燃焼用空気の量を増加させる。一方、燃焼温度検出手段23で検出される燃焼ガス温度が設定値を超えた場合には、ブロワー21から供給される燃焼用空気の量を減少させる。
燃焼空間S2では、600℃以下の未燃状態として燃焼ガスを発生させる。
耐火キャスター31は、例えば耐火骨材と粘土を原料として焼結することで形成し、耐火煉瓦や断熱煉瓦と同様に耐火壁として機能する。耐火キャスター31には、複数の貫通孔31aを設け、耐火キャスター31外周から空気をガス化空間S1に導入してもよい。
炭化物を落下させる炭化物収容空間S4は、火格子32の下部に形成している。
耐火キャスター31内は、ガス化空間S1となり、耐火キャスター31内で、火格子32の上部が燃焼空間S2となる。火格子32の上部には攪拌部材33が配置される。
すり鉢状の耐火キャスター31内をガス化空間S1とすることで、収容されている可燃物が自然落下によって燃焼空間S2に導かれやすく、また新たな可燃物の投入時にガス滞留空間S3に入り込む酸素が燃焼空間S2に入り込むことを制限できるため、可燃物の燃焼温度の上昇を防止して効率よくガス化させることができる。
ガス導入口11はガス滞留空間S3に配置する。直管部12はガス化空間S1に配置する。曲管部13の一端は直管部12と接続し、曲管部13の他端は下部外壁筒1aの外部に配置する。
耐火キャスター31には、直管部12および曲管部13が貫通するガス導出管用孔31bを形成している。
直管部12をガス化空間S1に配置することで、ガス導出管10が加熱された状態となり、ガス導出管10内へのカーボンやタールなどの炭化物の付着を少なくすることができる。
圧力抜け口4は、ガス導入口11の鉛直上方に配置することで、圧力抜け口4をガス導出管10の点検や整備に利用することができる。
2 天面部材
3 投入口
4 圧力抜け口
5 ガス温度検出手段
6 空気供給管
10 ガス導出管
11 ガス導入口
12 直管部
13 曲管部
21 ブロワー
22 ガスバーナー
23 燃焼温度検出手段
24 制御部
S1 ガス化空間
S2 燃焼空間
S3 ガス滞留空間
S4 炭化物収容空間
Claims (6)
- 可燃物が収容されるガス化空間と、
前記ガス化空間の下部に形成される燃焼空間と、
前記燃焼空間の下方から燃焼用空気を供給する空気供給管と、
前記ガス化空間の上部に形成されるガス滞留空間と、
を外壁筒の内部に有し、
前記外壁筒の上面を天面部材で覆い、
前記可燃物を燃焼によりガス化するガス発生装置であって、
前記ガス滞留空間のガスを前記外壁筒の外部に導くガス導出管が、
前記天面部材に対向させたガス導入口と、
鉛直方向に垂下させた直管部と、
前記直管部の下部に接続される曲管部と
で構成され、
前記ガス導入口を前記ガス滞留空間に配置し、
前記直管部を前記ガス化空間に配置し、
前記曲管部の一端を前記直管部と接続し、
前記曲管部の他端を前記外壁筒の外部に配置した
ことを特徴とするガス発生装置。 - 前記外壁筒の内部に、上面と下面とを開放したすり鉢状の耐火キャスターを設け、
前記耐火キャスターの下部に火格子を配置し、
前記火格子の下部に炭化物を落下させる炭化物収容空間を形成し、
前記耐火キャスター内を前記ガス化空間とし、
前記火格子の上部を前記燃焼空間とした
ことを特徴とする請求項1に記載のガス発生装置。 - 前記耐火キャスターの傾斜角度を、水平面に対して45度〜65度の範囲としたことを特徴とする請求項2に記載のガス発生装置。
- 前記天面部材には、
前記可燃物を投入する投入口と、
前記外壁筒の内部圧力が異常に高まった場合に開口される圧力抜け口と
を有し、
前記圧力抜け口を、前記ガス導入口の鉛直上方に形成した
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス発生装置。 - 前記ガス滞留空間の温度を検出するガス温度検出手段と、
前記空気供給管に前記燃焼用空気を供給するブロワーと、
前記ガス温度検出手段で検出される前記温度によって前記ブロワーから供給される前記燃焼用空気の量を制御する制御部と
を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス発生装置。 - 前記ガス導出管から導出されたガスを用いて燃焼するガスバーナーと、
前記ガスバーナーでの燃焼ガス温度を検出する燃焼温度検出手段と、
前記空気供給管に前記燃焼用空気を供給するブロワーと、
前記燃焼温度検出手段で検出される前記燃焼ガス温度によって前記ブロワーから供給される前記燃焼用空気の量を制御する制御部と
を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス発生装置。
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