JP6470500B2 - 蒸気発生装置 - Google Patents
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Description
本実施形態の蒸気発生装置1は、図1に示すように、ガスエンジン200のジャケット冷却水の排熱等の比較的低温の熱源流体を利用して蒸気を発生させる。この蒸気発生装置1は、タンク部11と、タンク部11の内部に配置されるチューブ12及び噴霧ノズル13と、熱源流体供給ラインとしての温水供給ライン14と、熱源流体排出ラインとしての温水排出ライン15と、噴霧水供給ライン16と、補給水ライン17と、バイパスライン18と、流量調整弁としての三方弁19と、蒸気供給ライン20と、制御部30と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
タンク部11の内部は負圧もしくは低圧(例えば、−0.05MPaG〜0.1MPaG程度)に維持され、蒸発タンク111の内部において蒸気が生成される。蒸発タンク111の上部には、後述の蒸気供給ライン20の基端部が接続される。
また、蒸発タンク111には、安全弁113が設けられる。安全弁113は、タンク部11の内部の圧力が所定の圧力を超えた場合に、蒸気を外部に放出してタンク部11の内部の圧力を低下させる。
以上の蒸発タンク111と水ヘッダ112とは、配管114を介して接続される。より具体的には、配管114の上端部は、蒸発タンク111の下面に接続される。また、配管114の下端部は、水ヘッダ112の上部に接続される。
温水供給ライン14は、チューブ12に熱源となる温水を供給する。温水供給ライン14の上流側は、熱源となる温水を供給するガスエンジン200等に接続される。温水供給ライン14の下流側は、チューブ12の一端部に接続される。
噴霧水供給ライン16は、水ヘッダ112と噴霧ノズル13とを接続し、水ヘッダ112の下部に貯留された水を、噴霧水として噴霧ノズル13に供給する。噴霧水供給ライン16には、噴霧水ポンプ161が配置されている。
噴霧水ポンプ161は、水ヘッダ112に貯留された水を噴霧ノズル13まで汲み上げる。
補給水ポンプ171は、貯留槽等から供給された水を昇圧して水ヘッダ112の内部に供給する。
三方弁19は、温水供給ライン14とチューブ12との接続部分の近傍に配置され、温水供給ライン14、チューブ12及びバイパスライン18を接続する。三方弁19は、温水供給ライン14からチューブ12側に流れる温水の量及びバイパスライン側に流れる温水の流量を調整する。即ち、三方弁19により温水供給ライン14からバイパスライン18への流路を閉止した状態(全開状態)では、温水供給ライン14を流通する温水は、全量チューブ12側に流れる。この状態からバイパスライン18への流路を開くように三方弁19の開度を調整すると、温水供給ライン14を流通する温水の一部は、バイパスライン18側に流れる。また、三方弁19により温水供給ライン14からチューブ12への流路を閉止した状態(全閉状態)では、温水供給ライン14を流通する温水は、全量バイパスライン18側に流れる。このように、三方弁19の開度を調整することで、チューブ12側に流れる温水の流量を調整できる。
蒸気供給ライン20には、蒸気圧測定部としての蒸気圧センサ21が配置される。蒸気圧センサ21は、蒸気供給ライン20の内部における蒸気の圧力を測定する。
一方、蒸発タンク111の内部においては、噴霧ノズル13からチューブ12に向けて、噴霧水が噴霧される。また、タンク部11の内部は、負圧もしくは低圧(例えば、−0.05MPaG〜0.1MPaG程度)に維持されている。これにより、チューブ12を流通する温水は、噴霧水によって熱を奪われて85℃程度まで降温し、温水排出ライン15を通じて排出される。
蒸発タンク111の内部で蒸気にならなかった水は、蒸発タンク111の下方に配置された水ヘッダ112に貯留される。水ヘッダ112に貯留された水は、噴霧水供給ライン16を通じて、噴霧水ポンプ161によって噴霧ノズル13まで汲み上げられ、再びチューブ12に噴霧される。
水ヘッダ112に貯留される水が少なくなった場合には、補給水ライン17から水ヘッダ112に補給水が補給される。
より具体的には、制御部30は、蒸気圧センサ21により測定される蒸気供給ライン20を流通する蒸気の圧力が予め設定された第1基準圧力を超えた場合に噴霧水ポンプ161を停止させると共に、チューブ12に温水が供給されないように三方弁19を制御する。
ここで、蒸気発生装置1は、蒸発に用いられなかった水が貯留される水ヘッダ112をチューブ12が配置される蒸発タンク111の下方に配置しているので、チューブ12への水の噴霧を停止させ、チューブ12の内部への温水の供給を停止させることで、蒸気の生成を速やかに停止させられる。これにより、発生させた蒸気の圧力を好適に制御できるので、第1基準圧力として、蒸気発生装置を緊急停止させる設定圧力よりも低い圧力(例えば、65kPa)を設定することで、蒸気供給ライン20を流通する蒸気の圧力が異常判定圧力を超えないように蒸気発生装置1の運転を制御できる。
例えば、蒸気発生装置1がガスエンジン200のジャケット冷却水を熱源流体として使用し、蒸気発生装置1により生成された低圧蒸気を、蒸気供給ライン20を介して蒸気昇圧装置(図示せず)に供給する蒸気システムの一部を構成する場合、制御部30は、ガスエンジン200の運転信号に基いて待機制御を行う。即ち、制御部30は、ガスエンジン200からの運転信号が取得されなかった場合、噴霧水ポンプ161を停止させると共に、チューブ12に温水が供給されないように三方弁19を制御する。
例えば、本実施形態では、タンク部11を、一つの蒸発タンク111及び一つの水ヘッダ112により構成したが、これに限らない。即ち、タンク部を、複数の蒸発タンクと、一つの水ヘッダとを含んで構成し、水ヘッダに、複数の蒸発タンクで蒸発しなかった水を貯留させてもよい。これにより、一つの水ヘッダに貯留された水の量を監視することで、蒸気発生装置における水の供給等を制御できる。よって、複数の蒸発タンクにより蒸気発生装置を構成した場合であっても、蒸気発生装置の管理を容易に行える。
11 タンク部
12 チューブ
13 噴霧ノズル
14 温水供給ライン(熱源流体供給ライン)
15 温水排出ライン(熱源流体排出ライン)
16 噴霧水供給ライン
18 バイパスライン
19 三方弁(流量調整弁)
20 蒸気供給ライン
21 蒸気圧センサ(蒸気圧測定部)
30 制御部
111 蒸発タンク
112 水ヘッダ
161 噴霧水ポンプ
Claims (3)
- 内部において蒸気が生成される蒸発タンク、及び該蒸発タンクの下方に設けられ、前記蒸発タンクの内部において蒸発しなかった水が貯留される水ヘッダを有するタンク部と、
前記蒸発タンクの内部に水平方向に延びて配置され、内部に熱源となる熱源流体が流通するチューブと、
前記チューブに供給される熱源流体の流量を調整する流量調整弁と、
前記蒸発タンクの内部における前記チューブよりも上方に配置され、該チューブに水を噴霧する噴霧ノズルと、
前記水ヘッダの内部に貯留された水を前記噴霧ノズルに供給する噴霧水供給ラインと、
前記噴霧水供給ラインに設けられる噴霧水ポンプと、
前記蒸発タンクにおいて生成された蒸気を外部に供給する蒸気供給ラインと、
前記蒸気供給ラインに接続された蒸気昇圧装置と、を備える蒸気発生装置であって、
前記蒸気供給ラインを流通する蒸気の圧力を測定する蒸気圧測定部と、
前記蒸気発生装置の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
(i)前記蒸気圧測定部により測定される蒸気の圧力が異常判定圧力を超えた場合に、前記蒸気発生装置を緊急停止させ、
(ii)前記蒸気圧測定部により測定される蒸気の圧力が前記異常判定圧力よりも低い第1基準圧力を超えた場合に、前記噴霧水ポンプを停止させると共に、前記チューブに熱源流体が供給されないように前記流量調整弁を制御する待機制御を実行し、
(iii)前記蒸気圧測定部により測定される蒸気の圧力が前記第1基準圧力よりも低い第2基準圧力を下回った場合に、前記噴霧水ポンプを起動させると共に、前記チューブに熱源流体を供給するように前記流量調整弁を制御する起動制御を実行し、
(iv)前記蒸気昇圧装置の吐出圧力が所定の閾値となった場合に、前記待機制御を実行する蒸気発生装置。 - 前記チューブに熱源流体を供給する熱源流体供給ラインと、
前記チューブから排出された熱源流体が流通する熱源流体排出ラインと、
前記熱源流体供給ラインと前記熱源流体排出ラインとを接続し、該熱源流体供給ラインを流通する熱源流体を前記熱源流体排出ラインにバイパスさせるバイパスラインと、を更に備え、
前記流量調整弁は、前記熱源流体供給ライン、前記蒸気発生装置及び前記バイパスラインを接続し、前記チューブ側に流れる熱源流体の流量及び前記バイパスライン側に流れる熱源流体の流量を調整可能な三方弁により構成される請求項1に記載の蒸気発生装置。 - 前記タンク部は、複数の前記蒸発タンクと、該複数の蒸発タンクそれぞれに接続される一つの前記水ヘッダと、を備える請求項1又は2に記載の蒸気発生装置。
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