JP6468626B2 - 生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法及び生体牛用放射性セシウム測定システム - Google Patents

生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法及び生体牛用放射性セシウム測定システム Download PDF

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本発明は生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法、及び、生体牛用放射性セシウム測定システムに関する。
東日本大震災に起因して福島第1原子力発電所で発生した大規模な放射性物質の漏洩事故により、多量の放射性同位元素が福島第1原子力発電所の周囲に放出された。特に、揮発性の高いヨウ素(131I)及びセシウム(134Cs及び137Cs)が大量に大気中に放出されたと考えられている。ここで、放射性ヨウ素131Iの半減期は8.04日であるのに対して、134Csの半減期は2.06年であり、137Csの半減期は30.1年である。本出願時において、事故発生から2年以上経過しているため、ほぼ全ての放射性ヨウ素131Iはすでにベータ壊変して、放射能を持たない131Xeに壊変している。環境に残留するγ線源として特に問題となっているのが、134Csと137Csである。134Csからは、主に、605keV、796keVのエネルギーを持つγ線が、それぞれ、100壊変あたり97.6回、85.5回の頻度で放出される。137Csからは、主に、662keVのエネルギーを持つγ線が、100壊変あたり85.1回の頻度で放出される。
環境に残留する放射性セシウムの一部が稲藁や牧草などの飼料に付着することがあり、このような、放射性セシウムで汚染された飼料を食べた牛の牛肉からも放射性セシウムが検出されることが確認されている。そこで、例えば福島県においては、と畜された全ての肉牛を対象として、基準値以上の濃度の放射性セシウムが含まれているかどうかを調べるための汚染検査(全頭検査)が行われている。この汚染検査において、仮に基準値を上回る濃度の放射性セシウムを含む肉牛が発見された場合、当然、その肉牛からの牛肉は全て廃棄処分となり市場に出回ることはない。しかしながら、検査結果は全て公表されることになるため、仮に1頭でも基準値を上回る濃度の放射性セシウムを含む肉牛が発見された場合には、風評被害が広がることが懸念される。このような風評被害を防ぐためには、と畜前に肉牛に放射性セシウムが含まれているかどうかの検査を行うことが求められている。そこで、非特許文献1に記載されているように、と畜前に採取した牛の血液から放出されるγ線をゲルマニウム半導体検出器を用いて検出するという手法が開発されている。
http://www4.pref.fukushima.jp/nougyou−centre/kenkyuseika/kenkyu_seika_radiologic_H23.html 「肉用牛における筋肉中放射性セシウム(セシウム)濃度の血液からの推定」
ここで、非特許文献1に記載されているような、と畜前に採取した牛の血液から放出されるγ線をゲルマニウム半導体検出器を用いて検出するという手法には、以下のような問題がある。
一般的に言って、測定装置に含まれる検出器の台数を増やしたり、一台当たりの検出効率を大きくしたりすることによって、装置全体の検出効率を上げることができれば、その分測定時間を短くすることができる。しかしながら、装置全体の検出効率を上げることができない場合には、十分な統計精度を得るまで測定を行うためには測定時間を長くせざるを得ない。つまり、装置全体の検出効率と測定時間との間には、反比例の関係が成り立つ。
ここで、ゲルマニウム半導体検出器は非常に高価であるため、牛肉の汚染検査用として、多数台のゲルマニウム半導体検出器を導入することは難しい。また、検出素子であるゲルマニウム結晶を大型化することは技術的に困難であることから、大型のゲルマニウム結晶を備えたゲルマニウム半導体検出器は特に高価なものとなる。そのため、牛肉の汚染検査用として、たとえ一台又は少数台であっても、大型のゲルマニウム半導体検出器を導入することは難しい。そのため、牛肉の汚染検査に用いられるゲルマニウム半導体検出器は、実際上、台数を増やしたり、一台当たりの検出効率をあまり大きくすることはできない。そのため、通常は一台の(あまり大型でない)ゲルマニウム半導体検出器を備えた測定装置が用いられている。そのため、十分な統計精度を得るまで測定を行うためには長い測定時間が必要となり、多数の牛について迅速に検査を行うことができない。また、大量の血液をと畜前の牛から採取することは不可能であるため、少量の血液を用いて検査を行わざるを得ない。さらに、牛の体内に入った放射性セシウムは、筋肉に最も移行しやすく、血液における放射性セシウムの濃度は筋肉に比べると低くなる。具体的には、牛の体内に入った放射性セシウムのうち、血液に移行する割合は筋肉に移行する割合の1/30以下であることが知られている。これらのことも、十分な統計精度を得るまで測定を行うためには時間がかかることの要因の一つとなる。
また、ゲルマニウム半導体検出器はエネルギー分解能に優れたγ線検出器であるが、その取り扱いには細心の注意が必要で有り、十分に経験を積んだ者が測定に携わらなければならない。ゲルマニウム半導体検出器においては、検出素子であるゲルマニウム結晶を常に液体窒素温度に冷却する必要があるため、液体窒素タンクが不可欠であり、検出素子の大きさに比べて、装置全体が大型になってしまう。さらに、振動等の外乱による影響を受けやすいため、検出器を振動のない場所に静置する必要がある。これらのことを勘案すると、牛の体内に入った放射性セシウムは筋肉に最も移行しやすいことが分かっているものの、生体牛の筋肉部分にゲルマニウム半導体検出器を押し当てて測定を行うことは実際上は不可能である。なお、仮に振動等の外乱に起因する問題を解決できたとして、ゲルマニウム半導体検出器を生体牛の筋肉部分に直接押し当てて測定を行うことができたとしても、上述のように、ゲルマニウム半導体検出器の検出効率をあまり高くすることができないため、十分な統計精度を得るまで測定を行うためにはやはり長い測定時間が必要となる。
例えば、農家の庭先や家畜セリ市場において、測定対象となる生体牛に含まれる放射性セシウムの濃度を、その場で精度よく推定することができれば、検査の遅延による出荷の遅れなどを防止することができ、畜産農家の経営負担を大幅に軽減することができる。しかしながら、上述のような理由により、ゲルマニウム半導体検出器を用いた場合には、農家の庭先や家畜セリ市場等において、測定対象となる生体牛をその場で測定することはできなかった。そのため、筋肉部分に比べて放射性セシウムの濃度が低いことを承知の上で、生体牛から少量の血液サンプルを採取し、振動の少ない専用の測定室に配置したゲルマニウム半導体検出器まで持っていき、そこで測定を行うということが行われていた。
そこで本発明の目的は、畜産農家の出荷の手間や経営負担を軽減するため、と畜前の牛に含まれる放射性セシウムの濃度を推定するための方法であって、測定対象となる牛の生体を直接測定して、即時に推定結果を得るための方法及びシステムを提供することである。
本発明の第1の態様に従えば、生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法であって、
牛を保定することと、
保定した前記牛の体表面にシンチレーション検出器を押し当てて、γ線のエネルギースペクトルを測定することと、
前記γ線のエネルギースペクトルから、放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を算出することと、
前記シンチレーション検出器で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を放射性セシウム濃度に換算するための検量線データを用いて、前記算出されたγ線ピークの計数率から、前記牛の筋肉中の放射性セシウム濃度を算出することとを備える、生体牛の筋肉中の放射性セシウム濃度の測定方法が提供される。
本発明の第1の態様に従えば、生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法であって、
牛を保定することと、
保定した前記牛の体表面にシンチレーション検出器を押し当てて、γ線のエネルギースペクトルを測定することと、
前記γ線のエネルギースペクトルから、放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を算出することと、
前記シンチレーション検出器で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を放射性セシウム濃度に換算するための検量線データを用いて、前記算出されたγ線ピークの計数率から、前記牛の筋肉中の放射性セシウム濃度を算出することとを備え、
前記検量線データは、第1の濃度の放射性セシウムを含有する第1物体と、前記第1の濃度と異なる第2の濃度の放射性セシウムを含有する第2物体とに含まれる放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率を前記シンチレーション検出器で測定した結果と、前記第1物体と前記第2物体の放射性セシウム濃度をゲルマニウム半導体検出器で測定した結果に基づいた、前記シンチレーション検出器で測定された前記放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率と前記ゲルマニウム半導体検出器で測定した前記放射性セシウム濃度との間の相関を表すデータである、生体牛の筋肉中の放射性セシウム濃度を推定する方法が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、生体牛の筋肉中の放射性セシウムを検出して濃度を推定する生体牛用放射性セシウム測定システムであって、
測定対象となる牛を保定する保定部と、
γ線のエネルギーを検出するシンチレーション検出器と、
前記保定部に保定された前記牛の体表面に前記シンチレーション検出器を押し当てた状態で保持する保持部と、
前記シンチレーション検出器により検出されたγ線のエネルギー情報を取得してエネルギースペクトルを作製するデータ処理部とを備え、
前記データ処理部は、前記シンチレーション検出器で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を、放射性セシウム濃度に換算するための検量線データを保持するメモリを有し、
前記データ処理部は、前記エネルギースペクトルにおける放射性セシウムからのγ線のピーク面積から、放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を算出し、前記メモリに保持されている前記検量線データに基づいて、前記牛の筋肉中の放射性セシウム濃度を算出するように構成され、
前記検量線データは、第1の濃度の放射性セシウムを含有する第1物体と、前記第1の濃度と異なる第2の濃度の放射性セシウムを含有する第2物体とに含まれる放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率を前記シンチレーション検出器で測定した結果と、前記第1物体と前記第2物体の放射性セシウム濃度をゲルマニウム半導体検出器で測定した結果に基づいた、前記シンチレーション検出器で測定した前記放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率と前記ゲルマニウム半導体検出器で測定した前記放射性セシウム濃度との間の相関を表すデータである、生体牛用放射性セシウム測定システムが提供される。
図1は本発明に係る生体牛用放射性セシウム測定システム1の概略図である。 図2は保定枠場10の概略図である。 図3はγ線検出部20の概略図である。 図4はファントム40の概略図である。 図5(a)、(b)は、ゲルマニウム半導体検出器で測定した放射性セシウム濃度に対する、NaIシンチレーション検出器21で測定したγ線ピークの計数率をプロットした検量線を示すグラフである。 図6は、本発明に係る生体牛の放射性セシウムの濃度を推定する方法を示すフローチャートである。 図7は、バックグランド測定において測定されたγ線のエネルギースペクトルと、生体牛の腿後方部にNaIシンチレーション検出器21を押し当てて測定したγ線のエネルギースペクトルである。 図8は、牛個体番号8606の筋肉中の放射性セシウム濃度の比較を示すグラフである。 図9は、牛個体番号4809の筋肉中の放射性セシウム濃度の比較を示すグラフである。 図10は、牛個体番号4805の筋肉中の放射性セシウム濃度の比較を示すグラフである。
本発明にかかる、と畜前の牛の筋肉中に含まれる放射性セシウムの濃度を推定するためのシステム(以下、生体牛用放射性セシウム測定システム1と呼ぶ)について、図面を参照しつつ説明する。図1に示されるように、生体牛用放射性セシウム測定システム1は、牛を保定するための保定枠場10と、放射性セシウムから放出されるγ線を検出するためのγ線検出部20(図3参照)と、γ線検出部20からの検出信号を解析してエネルギースペクトルを得るとともに、当該エネルギースペクトルから、測定対象となる生体牛における放射性セシウムの濃度を算出するデータ処理部30と、後述するような汚染牛、非汚染牛の代替として作製されたファントム40(図4参照)とを主に備える。
図2に示されるように、保定枠場10は、金属製の柱を組み合わせて形成された略箱状の柵である。保定枠場10は、牛の胴体部分を側面及び上面から覆って保定する第1保定部11と、第1保定部11の上面から前方(図2の左側)に向かって延在するとともに、下方に折れ曲がった、略L字状の第2保定部12と、第1保定部11の後方(図2の右側)に設けられた、γ線検出部20を保持するためのクレーン13とを備える。第2保定部12の下方に折れ曲がった部分には、牛の頭部に取り付けられた綱が固定される。つまり、牛は前方(図2の左側)に頭を向けた状態で保定枠場10に保定される。また、第1保定部11の内側の両側面には、タイヤ等のクッション材を取り付けることができる。この場合には、牛の胴体をタイヤ等のクッション材で挟むことにより、牛をより確実に保定することができる。
図3に示されるように、γ線検出部20は、放射線測定器としてのNaIシンチレーション検出器21と、NaIシンチレーション検出器21の結晶部分を覆うように配置される遮蔽体22とを備える。NaIシンチレーション検出器21は、発光中心としてのタリウム(Tl)がドープされた、NaI結晶23(直径5インチ、厚さ3インチの円柱形状)と、NaI結晶23に光学的に接続された光電子増倍管(不図示)が内部に配置された円筒形状の測定部24と、光電子増倍管に所定の電圧を印加する高圧電源や光電子増倍管からのアナログ出力信号を成形し、AD変換して波高分別するための電子回路(アンプ、ADC、マルチチャンネルアナライザ(MCA)等)が配置された本体部25とを主に備える。なお、測定部24と本体部25とは一体として筐体の中に配置されており、測定部24と本体部25とは内部で配線されている。NaIシンチレーション検出器21には、本体部25において波高分別された波高データを出力するためのUSBケーブルが設けられている。このUSBケーブルを通じて、本体部25及び測定部24に電力が供給されている。
ここで、NaI結晶23の内部にγ線、X線などの放射線が入射した場合、NaI結晶23を構成する原子と放射線との相互作用により、高エネルギーの電子が放出されることがある。放出された高エネルギーの電子は、周りの原子を励起させつつエネルギーを失うが、励起された周りの原子からはシンチレーション光が発せられる。言い換えると、放出された高エネルギーの電子の運動エネルギーがシンチレーション光に変換される。このシンチレーション光の光量は、放出された電子の運動エネルギーの大きさに依存し、放出された電子の運動エネルギーの大きさは、NaI結晶23を構成する原子と放射線との相互作用の大きさに依存する。このことから、NaI結晶23から発せられるシンチレーション光の光量を測定することにより、γ線、X線などの放射線がNaI結晶23を構成する原子との相互作用によって結晶内部で失ったエネルギーの大きさを求めることができる。具体的には、NaI結晶23から発せられたシンチレーション光の光量を、NaI結晶23に光学的に接続された不図示の光電子増倍管により測定する。光電子増倍管からの出力信号は、本体部25に配置された電子回路により信号処理され、波高弁別される。
遮蔽体22は、厚さ約5cmの筒状の鉛であって、NaIシンチレーション検出器21の側面及び後面を覆うようにNaIシンチレーション検出器21に被せられる。遮蔽体22を被せた状態では、NaI結晶23の側面及び後面は遮蔽体22により覆われているが、NaI結晶23の前面は開放されている。そのため、後述のように、NaIシンチレーション検出器21を測定対象となる牛の体表面に押し当てた場合、NaIシンチレーション検出器21の前面から入射するγ線、すなわち、牛の体内から放出されるγ線は遮蔽体22に遮られずに、NaIシンチレーション検出器21の前面からNaI結晶23に入射することができる。環境に残留する放射性核種から放出されるγ線の大部分は、遮蔽体22により遮られるため、環境からの放射線の影響を低減することができる。さらに、NaIシンチレーション検出器21の前面にコリメータ(例えば、鉛製のコリメータ)を装着することもできる。この場合には、NaIシンチレーション検出器21の前面から入射するγ線のような、1方向からくるγ線のみを検出するように構成することができる。
本実施形態では、データ処理部30として、ノート型のパーソナルコンピュータが用いられている。データ処理部30には、専用のデータ収集・解析ソフトウェアがインストールされている。これらの専用ソフトウェアにより、本体部25において波高分別されたデータを取り込んで、エネルギースペクトルを作製し、ディスプレイに表示することができる。また、エネルギースペクトル及び校正用データに基づいて、放射性セシウムの濃度を算出することができる。後述する検量線データ等の種々のデータは、HDDなどの記憶装置に保存されている。なお、本実施形態においては、データ処理部30としてノート型のパソーナルコンピュータが用いられていたが、必ずしもそのような構成には限定されない。例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータを用いてもよい。あるいは、ネットワークを介して通信可能であれば、遠隔に配置されたサーバコンピュータを利用することもできる。
ファントム40は、ドラム缶状のプラスチック製の円筒容器の内部に放射性セシウムを含むゲル状の高分子体(高分子吸収体CP−1)を封入したものであり、本実施形態では図4に示すような、5つのファントム40a〜40eを用意した。ファントム40aは、プラスチック製の円筒容器に水のみを封入したものである。ファントム40b〜40eは、同じ容器に放射性セシウムの濃度がそれぞれ25Bq/kg,55Bq/kg,100Bq/kg,120Bq/kgとなるように、放射性セシウムを含むゲル状の高分子体を封入したものである。
ファントム40aは、放射性セシウムに汚染されていない非汚染牛に見立てたものである。後述するように、測定対象となる生体牛を測定する前に行われる、環境からの放射線の影響を測定するためのバックグラウンド測定に用いられる。ファントム40b〜40eは放射性セシウムに汚染された汚染牛に見立てたものであり、以下に示すような検量線の測定に用いられる。ここで、検量線とは、生体牛についてNaIシンチレーション検出器21で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率(単位時間当たりの計数;cps)から、放射性セシウムの濃度(Bq/kg)を推定するための校正曲線のことであり、以下のようにして求められる。
まず、ファントム40b〜40eの中からゲル状の高分子体の一部(約700cc)を取り出して、その中に含まれる放射性セシウムの量をゲルマニウム半導体検出器を用いて測定する。ゲルマニウム半導体検出器を用いているので、取り出したゲル状の高分子体に含まれる放射性セシウムの量を正確に測定することができる。そのため、ファントム40b〜40eにおける放射性セシウム濃度を正確に求めることができる。表1に、各ファントム40b〜40eについて、ゲルマニウム半導体検出器を用いて測定した放射性セシウム濃度のデータを示す。
Figure 0006468626
次に、NaIシンチレーション検出器21を用いて、ファントム40b〜40eから放出されるγ線の測定を行い、134Cs、137Csから放出されるγ線ピークの計数率を求める。そして、図5(a),(b)に示されるような、上述のようにしてゲルマニウム半導体検出器で測定した放射性セシウム濃度に対する、NaIシンチレーション検出器21で測定したγ線ピークの計数率をプロットして検量線を作製する。このようなプロットを例えば直線で近似することにより、NaIシンチレーション検出器21で測定したγ線ピークの計数率から、放射性セシウム濃度を推定することができる。
次に、本発明に係る生体牛用放射性セシウム測定システム1を用いた、生体牛の放射性セシウムの濃度の推定方法について、図6を参照しつつ説明する。なお、測定の前に、予め上述の方法により検量線を作製しておくものとする。
まず、NaIシンチレーション検出器21に遮蔽体22を取り付けた状態で、クレーン13に固定する(S10)。次に、第1保定部11に牛を保定した際に、牛の胴体が位置する場所に、ファントム40aを配置する。なお、上述のように、ファントム40aには、水のみが封入されており、放射性セシウムを含むゲル状の高分子体は混入されていない。ファントム40aにNaIシンチレーション検出器21を押し当てた状態で、バックグランドのγ線の計測を行う(S20)。本実施形態では5分間の測定を行っている。なお、環境に残留する放射性セシウムなどの放射性核種からのγ線の影響を低減させるために、第1保定部11を取り囲むように鉛製の板材などの遮蔽体を配置することが好ましい。なお、以下の説明においては、上述の遮蔽体22と区別するために、第2遮蔽体と呼ぶことにする。本実施形態においては、第1保定部11の外側の両側面に、それぞれ、幅30cm、長さ100cm、厚さ3mmの鉛板を5枚ずつ並べて配置した。表2は、第2遮蔽体を配置した場合と、配置していない場合とで、それぞれバックグラウンド測定を行った際の、環境からの134Cs、137Csからのγ線ピークのピーク面積の変化を示したものである。これによれば、上述の第2遮蔽体を第1保定部11の両側面に配置することにより、バックグランドの134Cs、137Csからのγ線を約30%低減させることがわかった。
Figure 0006468626
次に、ファントム40aを取り除いて、測定対象となる牛を保定枠場10に保定する(S30)。この際、上述のように、第1保定部11の内側の両側面には、牛をより確実に保定するためのタイヤ等のクッション材が取り付けられていることが好ましい。牛を保定枠場10に保定した状態で、牛の腿後方部の体表面に、遮蔽体22を取り付けたNaIシンチレーション検出器21を略水平に押し当てて、γ線の測定を行う(S40)。なお、NaIシンチレーション検出器21を押し当てる場所は、必ずしも牛の腿後方部である必要はなく、例えば、尻部、腿側部などでもよい。しかしながら、腿側部にNaIシンチレーション検出器21を配置しようとすると、上述の遮蔽体の一部を取り除く必要がある。また、尻部にNaIシンチレーション検出器21を配置しようとすると、NaIシンチレーション検出器21を牛の上方から下向きに向けて配置する必要があり、測定者が不自然な体勢を強いられてしまう。そこで、本実施形態においては、牛の腿後方部にNaIシンチレーション検出器21を押し当てることとした。
前述のように、牛が放射性セシウムで汚染された飼料や稲藁を食べた場合、牛の体内に入った放射性セシウムは、筋肉に最も移行しやすいことが確認されている。筋肉に移行する割合は血液に移行する割合の30倍以上に達することが知られている。そのため、比較的放射性セシウム濃度が高くなっていると考えられる牛の筋肉部分において放射性セシウム濃度を測定することは、食肉の安全面を担保する上で好ましい。このような観点からも、NaIシンチレーション検出器21を、筋肉の厚い腿後方部、尻部等に押し当てて、放射性セシウムの濃度を測定することは好ましいと言える。
所定時間(1〜5分間)の測定を行い、γ線のエネルギースペクトルを得る。得られたエネルギースペクトルから、134Csの、605keV、796keVのγ線ピークの計数率、及び、137Csの、662keVのγ線ピークの計数率を求める(S50)。上述の検量線を用いることにより、これらの計数率から、生体牛中の放射性セシウムの濃度を推定する(S60)。なお、その際に、バックグランドで測定された放射性セシウムのγ線の寄与分は減算する。
図7に、バックグランドで測定されたγ線のエネルギースペクトルと、上述の手順に従って、生体牛の腿後方部にNaIシンチレーション検出器21を押し当てて測定したγ線のエネルギースペクトルを示す。これらのエネルギースペクトルを見ると、134Cs,137Csに起因するγ線のピークがはっきりと検出されていることがわかる。また、800ch付近には環境中に存在する天然の放射性同位元素である40Kからのγ線(1460keV)のピークが検出されている。図7に示すエネルギースペクトルの横軸は、本体部25において波高分別された波高データ(ch)であるが、134Cs,137Csに起因するγ線、40Kからのγ線を用いて、エネルギー対chの校正曲線を作製して、横軸をエネルギーとして表示することもできる。
なお、表3に、生体牛用放射性セシウム測定システム1を用いて、実際の生体牛(三頭)についての筋肉中の放射性セシウム濃度を推定した結果を示す。なお、表3には、同じ三頭の生体牛について、筋肉の一部の肉片を採取して、ゲルマニウム半導体検出器を用いて放射性セシウムの濃度を推定した結果も示されている。また、同じ結果を表すグラフを図8〜10に示す。これをみると、本発明に係る生体牛用放射性セシウム測定システム1を用いて放射性セシウムの濃度を推定した結果は、ゲルマニウム半導体検出器を用いて推定した結果と、誤差の範囲でほぼ一致していることがわかる。このことから、本発明に係る生体牛用放射性セシウム測定システム1は、実際の生体牛を用いた測定においても有効であることが分かった。
Figure 0006468626
また、発明者らは、本実施形態のように、直径5インチ、厚さ3インチのNaIシンチレーション検出器21を用いることにより、数Bq/kg程度の低濃度の放射性セシウムまで検出しうることを検証した。本件出願時における牛肉の出荷に係る放射性セシウム濃度の基準値は100Bq/kgであるため、本発明に係る生体牛用放射性セシウム測定システム1を用いることにより、十分な精度でスクリーニングを行うことができる。
上記実施形態において説明した態様はあくまでも一例である。本発明は、上記実施形態の態様に限定されるわけでは無く、必要に応じて適宜修正することができる。例えば、上記実施形態においては、直径5インチのNaI結晶を有するシンチレーション検出器を用いたが本発明はそのような構成には限られず、異なるサイズの結晶を有するNaIシンチレーション検出器を用いることができる。また、比較的安価に大型の結晶を入手することできるため、γ線の検出効率を高くすることができるという観点から、γ線検出器として、NaIシンチレーション検出器を用いることが好ましい。しかしながら、必ずしも、γ線検出器としてNaIシンチレーション検出器を用いなければならないわけでは無く、例えば、BaFシンチレーション検出器や、CsIシンチレーション検出器などの、他のシンチレーション検出器を用いることもできる。また、上記実施形態において示された遮蔽体22の形状、材質等はあくまでも例示であり、必要に応じて適宜変更しうる。また、遮蔽体の形状、材質についても同様である。
また、本実施形態において、ファントム40として、5種類のファントムを用意したが、本発明はこのような構成に限定されるわけでは無く、汚染牛に見立てたファントムとして、2種類以上の放射性セシウム濃度のファントムが用意されていればよい。また、上記実施形態において、バックグランド測定を、生体牛の測定を行う前に行うこととしたが、本発明は必ずしもこのような構成には限られない。例えば、生体牛用放射性セシウム測定システム1を定位置に固定した状態で数日間にわたって繰り返し測定を行う場合などには、最初に又は適当な時期にバックグランドの測定を行えばよく、必ずしも毎日測定を始める前にバックグランドの測定を行う必要はない。また、上記実施形態において、測定時間は1〜5分としたが、必要に応じて変更しうることは言うまでもない。例えば、1分以下(30秒程度)であってもよく、5分以上(例えば10分程度)であってもよい。なお、本発明にかかる生体牛用放射性セシウム測定システムは、必ずしも肉牛を対象としなくてもよい。肉牛以外の家畜や猪、鹿などの野生動物を測定対象とすることもできる。
1 生体牛用放射性セシウム濃度測定システム
10 保定枠場
20 γ線検出部
30 データ処理部
40 ファントム

Claims (6)

  1. 生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法であって、
    牛を保定することと、
    保定した前記牛の体表面にシンチレーション検出器を押し当てて、γ線のエネルギースペクトルを測定することと、
    前記γ線のエネルギースペクトルから、放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を算出することと、
    前記シンチレーション検出器で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を放射性セシウム濃度に換算するための検量線データを用いて、前記算出されたγ線ピークの計数率から、前記牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定することとを備え、
    前記検量線データは、第1の濃度の放射性セシウムを含有する第1物体と、前記第1の濃度と異なる第2の濃度の放射性セシウムを含有する第2物体とに含まれる放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率を前記シンチレーション検出器で測定した結果と、前記第1物体と前記第2物体の放射性セシウム濃度をゲルマニウム半導体検出器で測定した結果に基づいた、前記シンチレーション検出器で測定された前記放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率と前記ゲルマニウム半導体検出器で測定した前記放射性セシウム濃度との間の相関を表すデータである、生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法。
  2. 生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法であって、
    牛を保定することと、
    保定した前記牛の体表面にシンチレーション検出器を押し当てて、γ線のエネルギースペクトルを測定することと、
    前記γ線のエネルギースペクトルから、放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を算出することと、
    前記シンチレーション検出器で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を放射性セシウム濃度に換算するための検量線データを用いて、前記算出されたγ線ピークの計数率から、前記牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定することと、
    ある濃度の放射性セシウムを含有する第1ファントムと、別の濃度の放射性セシウムを含有する第2ファントムとを用意することと、
    ゲルマニウム半導体検出器を用いて前記第1ファントム及び第2ファントムに含まれる放射性セシウムの濃度をそれぞれ測定することと、
    前記シンチレーション検出器を用いて前記第1ファントム及び第2ファントムに含まれる放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を測定することと、
    前記シンチレーション検出器を用いて測定された前記γ線ピークの計数率と、前記ゲルマニウム半導体検出器を用いて測定された前記放射性セシウムの濃度から、前記検量線データを算出することとを備える、生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法。
  3. 前記γ線のエネルギースペクトルを測定する際の、測定時間が1〜5分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体牛の筋肉中の放射性セシウムの濃度を推定する方法。
  4. 生体牛の筋肉中の放射性セシウムを検出して濃度を推定する生体牛用放射性セシウム測定システムであって、
    測定対象となる牛を保定する保定部と、
    γ線のエネルギーを検出するシンチレーション検出器と、
    前記保定部に保定された前記牛の体表面に前記シンチレーション検出器を押し当てた状態で保持する保持部と、
    前記シンチレーション検出器により検出されたγ線のエネルギー情報を取得してエネルギースペクトルを作製するデータ処理部とを備え、
    前記データ処理部は、前記シンチレーション検出器で測定された放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を、放射性セシウム濃度に換算するための検量線データを保持するメモリを有し、
    前記データ処理部は、前記エネルギースペクトルにおける放射性セシウムからのγ線のピーク面積から、放射性セシウムからのγ線ピークの計数率を算出し、前記メモリに保持されている前記検量線データに基づいて、前記牛の筋肉中の放射性セシウム濃度を算出するように構成され、
    前記検量線データは、第1の濃度の放射性セシウムを含有する第1物体と、前記第1の濃度と異なる第2の濃度の放射性セシウムを含有する第2物体とに含まれる放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率を前記シンチレーション検出器で測定した結果と、前記第1物体と前記第2物体の放射性セシウム濃度をゲルマニウム半導体検出器で測定した結果に基づいた、前記シンチレーション検出器で測定した前記放射性セシウムからの前記γ線ピークの計数率と前記ゲルマニウム半導体検出器で測定した前記放射性セシウム濃度との間の相関を表すデータである、生体牛用放射性セシウム測定システム。
  5. 前記シンチレーション検出器がNaIシンチレーション検出器であることを特徴とする請求項4に記載の生体牛用放射性セシウム測定システム。
  6. さらに、前記保定部の外側に取り付けられて、前記保定部の外側からのγ線が前記シンチレーション検出器に入射することを遮蔽する遮蔽体を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の生体牛用放射性セシウム測定システム。
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