JP6466100B2 - 風力発電制御装置および風力発電制御方法 - Google Patents
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Description
た場合に過大風力状態であると判定して、風車にトルク指令の増加分の減速するトルクを掛け、発電機の回転数を下降させていくというものである。
太陽光は雲による影の影響により日照が変化するが、雲の移動による日照の変化は急激なものではなく、頻繁に発生するものではないため、発電電圧が低下してパワーコンディショナーが停止しても、一日の時間の長さから見れば、発電に与える影響は小さい。
このようなパワーコンディショナーを風力発電に用いると、無風または微風のときに、発電電圧が低下してしまうため、パワーコンディショナーの始動開始電圧を下回り、パワーコンディショナーが停止状態となるが、直ぐに風速が上昇してパワーコンディショナーの始動開始電圧を超えても、パワーコンディショナーは初期状態となってすぐには電流を消費しない。従って、風車が発電して直ぐの状態では、風車は無負荷状態になってしまい、過大な風速でなくても、風車が回り過ぎてしまい風車に負担を与えてしまう。
パワーコンディショナーが初期状態となることによる問題は、小規模な風力発電を数多く普及させ、安全に風力発電を行うためには重要である。
従って、本発明は、パワーコンディショナーが動作しない停止状態であるときに、無負荷状態で異常な回転になってしまうことを防止しつつ、過度な消費電流により電力消費手段が風車の大きな負荷となって風車の回転が低下してしまうことを抑止することができる。ここで、回転力とは、風力を電力に変換する風車が、風力に応じて回転しようとする力を指す。この回転力は、風車の単位時間あたりの回転数、風車からの発電電圧、周波数などにより表すことができる。
回転力測定手段を電圧測定手段とし、消費量測定手段を電流測定手段とし、テーブルの最適負荷値を最適負荷電流とすると、制御手段が、電流測定手段により測定された負荷電流と、テーブルの最適負荷電流との差を演算することにより、電力消費手段にて消費させる消費電流を算出することができる。
図1に示すように、風力発電制御装置10は、風力発電する風車100からの交流電力を直流電力に変換して、太陽光発電に用いられるようなパワーコンディショナー200へ出力するものである。
パワーコンディショナー200は、風力発電制御装置10からの直流電力を交流電力に変換し、電力系統に連系して出力電力を売電したり、家庭内やオフィス内の電気機器に供給して自家消費したりする。
電流測定手段12は、パワーコンディショナー200および電力消費手段17が消費する消費量を示す第2の値を測定する消費量測定手段として機能するものである。電流測定手段12は、整流手段11が整流した直流電流を第2の値として測定することで、パワーコンディショナー200へ供給する電流(以下、これを供給電流と称す。)と、電力消費手段17が消費する電流(以下、これを消費電流と称す。)との合計となる電流(以下、これを負荷電流と称す。)を測定する。
ブレーキ指示手段15は、風車100のブレードの回転を機械的に停止するために、電磁ブレーキへブレーキ信号を出力するものである。本実施の形態では、ブレーキ指示手段15は継電器としている。
まず、風力発電制御装置10に外部商用電源入力が無い状態を説明する。この状態は、風力発電制御装置10の外部商用電源入力が電灯線に接続されていない、または風力発電制御装置10が電灯線に接続されているが、電力系統が停電状態である場合である。
外部商用電源入力に電源が入力されない場合には、第2電源供給手段19からの電源が供給されないため、制御手段16は動作していない状態である。また、短絡手段14は短絡状態であるため、風車100からの三相交流は最大負荷となるので、風車100のブレードの回転は抑止される。
従って、風力発電制御装置10が動作していない状態で、風車100のブレードが過度に回ることを防止することができる。
また、第1電源供給手段18から制御手段16に電源が供給され、制御手段16は制御を開始する。
過回転制御は、図3に示すように、まず、風車100の回転数を測定する(ステップS110)。回転数の測定は、風車100からの三相交流の波形から周波数を計数する。制御手段16は、風車100の回転数が、暴風による過剰な回転であることを示す過回転しきい値より大きいか否かを判定する(ステップS120)。
制御手段16は、風車100の発電電圧が、過剰な回転による過電圧であることを示す過電圧しきい値より大きいか否かを判定する(ステップS140)。過電圧しきい値は、パワーコンディショナー200の仕様にもよるが、例えば、160Vとすることができる。
ステップS120、ステップS140またはステップS160により過回転または異常な負荷電流であると判定された場合には、風車100は過回転状態であるため、制御手段16は、ブレーキ指示手段15に短絡の指示を出力して、風車100の電磁ブレーキを有効とするブレーキ信号を送信する(ステップS170)。
制御手段16は、図4に示すように、風車100の回転力として電圧測定手段13により第1の値となる発電電圧を測定する(ステップS210)。
図6の特性グラフが示すように、負荷電流が増加すると、発電電圧が低下し、負荷電流が減少すると、発電電圧が増加することがわかる。
図7に示す最適化テーブルでは、例えば、発電電圧が0Vのときには0A、発電電圧が55Vのときに20Aが対応付けられている。
次に、制御手段16は、負荷電流を最適負荷電流に合わせるために、消費電流を調整する(ステップS240)。つまり、制御手段16は、最適化テーブルから導出された最適負荷電流と、電流測定手段12により測定された負荷電流との差を演算し、最適負荷電流に対して、負荷電流が不足している場合には、電力消費手段17への消費電流を増加させ、負荷電流が超えている場合には、電力消費手段17への消費電流を減少させる。
例えば、風速が無風状態から徐々に上昇する風速(回転)上昇状態(図5参照)において、風車100の発電電圧がパワーコンディショナー200の始動開始電圧が60Vであれば、60V未満の発電電圧では、パワーコンディショナー200は停止状態である。
従って、制御手段16は、最適化テーブル(図7参照)に従って、発電電圧に応じた電力消費手段17に流れる消費電流(図5では、消費電流を一点鎖線にて示す。)を指示する。そうすることで、発電電圧が増加すれば、増加した発電電圧に応じて消費電流を増加させることができる。
このように、制御手段16が、供給電流の増加、減少に応じて、消費電流を減少、増加させることにより、パワーコンディショナー200が消費する供給電流に応じて、電力消費手段17に流れる消費電流を調整するので、最適化テーブルの最適負荷電流に基づいて、最適な負荷で風車100を運転させることができる。
また、パワーコンディショナー200への供給電流が、定常運転状態の電流となれば、電力消費手段17への消費電流は無くなるため、無駄な電流の消費を防止することができる。
例えば、回転力測定手段が測定する第1の値は、本実施の形態では、制御手段16が内蔵した風車100の回転を測定する回転測定手段20からの回転数とすることができる。また、消費量測定手段が測定する第2の値は、発電電圧を負荷電流で割ったインピーダンスとすることができる。
なお、本実施の形態では、制御手段16が回転測定手段20を内蔵していたが、制御手段16の外部に回転測定手段を設けるようにして、回転測定手段が測定した回転数を制御手段16へ通知するようにしてもよい。
11 整流手段
12 電流測定手段
13 電圧測定手段
14 短絡手段
15 ブレーキ指示手段
16 制御手段
17 電力消費手段
17a 電力用スイッチ素子
17b 抵抗素子
18 第1電源供給手段
19 第2電源供給手段
20 回転測定手段
100 風車
200 パワーコンディショナー
Claims (4)
- 風車による発電電力の負荷となって消費電流を消費する電力消費手段と、
前記発電電力に基づいて動作するパワーコンディショナーが、前記パワーコンディショナーへの供給電流を消費しないときに、前記風車の回転力に応じた前記消費電流を前記電力消費手段にて消費させる制御手段と、
前記風車の回転力を示す第1の値を測定する回転力測定手段と、
前記パワーコンディショナーおよび前記電力消費手段が消費する消費量を示す第2の値を測定する消費量測定手段とを備え、
前記制御手段は、前記第1の値と、前記第1の値に応じた最適負荷値とが対応付けられたテーブルから、前記第1の値に基づいて前記最適負荷値を導出した後に、前記電力消費手段にて消費させる消費電流を調整して、前記第2の値を該最適負荷値に合わせる風力発電制御装置。 - 前記制御手段は、前記供給電流の増加、減少に応じて、前記消費電流を減少、増加させる請求項1記載の風力発電制御装置。
- 前記回転力測定手段は、前記風車による発電電圧を測定する電圧測定手段であり、
前記消費量測定手段は、前記供給電流と前記消費電流との合計の電流を負荷電流として測定する電流測定手段であり、
前記テーブルの前記最適負荷値は、最適負荷電流である請求項1または2記載の風力発電制御装置。 - 風車による発電電力に基づいて動作するパワーコンディショナーが、前記パワーコンディショナーへの供給電流を消費しないときに、風力発電制御装置が、回転力測定手段により測定される前記風車の回転力を示す第1の値と、前記第1の値に応じた最適負荷値とが対応付けられたテーブルから、前記第1の値に基づいて前記最適負荷値を導出した後に、前記風車による発電電力の負荷となる電力消費手段にて消費させる消費電流を調整して、消費量測定手段により測定される第2の値であり、前記パワーコンディショナーおよび前記電力消費手段が消費する消費量を示す第2の値を、前記最適負荷値に合わせる風力発電制御方法。
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