JP6465530B1 - カード型無線装置 - Google Patents

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【課題】周波数帯域が異なる複数のアンテナを備えたカード型無線装置を提供する。
【解決手段】回路基板50には、第1周波数帯域の電波を受信する第1アンテナ210と、第1周波数帯域より周波数が高い第2周波数帯域の電波を受信する第2アンテナ220と、第2周波数帯域より周波数が高い第3周波数帯域の電波を受信する第3アンテナ230とが形成される。第1アンテナ210、第2アンテナ220、及び第3アンテナ230は、回路基板50の縁(501)に沿って並んで配置される。第1アンテナ210及び第2アンテナ220は、回路基板50の角(511、512)に配置される。第3アンテナ230は、第1アンテナ210と第2アンテナ220との間に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線通信機能を備えたカード型無線装置に関するものである。
無線通信機能を備えたカード型無線装置として、RFIDなどの近距離無線通信の機能を備えたICカードが一般的に知られている。また、Bluetooth(商標)の低消費電力の近距離通信技術であるBLE(Bluetooth Low Energy)を利用して位置検出や情報配信などを行うビーコン通信の機能を備えたカード型の装置も実用化されている。
しかしながら、上述した従来のカード型無線装置は1つの通信機しか備えていないため、適用範囲が限られているという不利益がある。例えば、ビーコンの通信機能を備えたカード型無線装置によれば、屋内での位置を検出することは可能だが、GNSS(global navigation satellite system)受信機を搭載していないため、屋外の広い範囲で位置検出はできない。また、BLEに基づくビーコンの通信機能のみでサーバと通信を行うためには、複数のビーコン通信機によるメッシュネットワークを形成する必要があり、各ビーコン通信機の消費電力が大きくなる。
一方、カード型無線装置は全体的に薄く小型であるため、複数の通信機を搭載した場合にそれぞれ所望の性能を達成することが難しい。特にアンテナの特性は、周囲の導電体の影響を受け易いため、薄くて小型なカード型無線装置の内部に複数のアンテナを配置した場合、装置内の部品や装置外の導電体(人体など)の影響によって所望の特性を得ることが難しい。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数帯域が異なる複数のアンテナを備えたカード型無線装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るカード型無線装置は、複数のアンテナが形成された回路基板を有する。回路基板には、第1周波数帯域の電波を受信する第1アンテナと、第1周波数帯域より周波数が高い第2周波数帯域の電波を受信する第2アンテナと、第2周波数帯域より周波数が高い第3周波数帯域の電波を受信する第3アンテナとが形成されている。第1アンテナ、第2アンテナ、及び第3アンテナは、回路基板の縁に沿って並んで配置されている。第1アンテナ及び第2アンテナは、それぞれ回路基板の角に配置される。第3アンテナは、第1アンテナと第2アンテナとの間に配置される。
好適に、第1アンテナ及び第2アンテナは、それぞれ回路基板の角に沿ってL字状に曲がっていてよい。第3アンテナは、回路基板の縁に沿って直線状に伸びていてよい。
好適に、第1アンテナは、回路基板の角に沿ってL字状に曲がっているとともに、第3アンテナと隣接する場所において、回路基板の縁に沿った方向から当該縁に対して離れる方向へL字状に曲がっていてよい。第1アンテナと第3アンテナとの間には、回路部品を実装しない未実装領域が設けられていてよい。
好適に、第1アンテナ、第2アンテナ、及び第3アンテナは、回路基板の一方の面にのみ形成されてよい。
好適に、回路基板には、近距離無線通信用アンテナと、非接触充電用コイルとが更に形成されていてよい。回路基板は、矩形の形状を持ってよい。第1アンテナ、第2アンテナ、及び第3アンテナは、回路基板の一方の短辺に沿って並んで配置されてよい。近距離無線通信用アンテナ及び非接触充電用コイルは、回路基板の一方の長辺に沿って並んで配置されてよい。
好適に、上記カード型無線装置は、回路基板における一方の短辺と他方の短辺との間の中間領域に配置され、非接触充電用コイルを通じて供給される電気エネルギーを蓄積する板状のバッテリーと、バッテリーと回路基板との間に配置され、バッテリーに対して近距離無線通信用アンテナと非接触充電用コイルとを覆うシート状の磁性部材とを有してよい。
好適に、バッテリーが配置された回路基板の中間領域が、回路部品を実装しない未実装領域となっていてよい。
好適に、第1アンテナ、第2アンテナ、及び第3アンテナは、回路基板の一方の面にのみ形成されてよい。近距離無線通信用アンテナ及び非接触充電用コイルは、少なくとも回路基板の他方の面に形成されてよい。
本発明によれば、周波数帯域が異なる複数のアンテナを備えたカード型無線装置を提供できる。
図1は、本実施形態に係るカード型無線装置の構成の一例を示す図である。 図2Aは、カード型無線装置の外観の一例を示す斜視図であり、図2Bは、カード型無線装置の内部構造の一例を示す拡大断面図である。 図3は、回路基板の表面における部品の配置の一例を示す図である。 図4は、回路基板の表面に形成される導体パターンの一例を示す図である。 図5は、回路基板の裏面に形成される導体パターンの一例を示す図である。
図1は、本実施形態に係るカード型無線装置1の構成の一例を示す図である。図2Aは、カード型無線装置1の外観の一例を示す斜視図であり、図2Bは、カード型無線装置1の内部構造の一例を示す拡大断面図である。本実施形態に係るカード型無線装置1は、図2Aに示すように、クレジットカードなどの一般的なカードの形状(矩形の薄い板形状)を持っており、図1に示すように複数の通信機を備えている。
図1に示すカード型無線装置1は、加速度センサ11と、入力部12と、表示部13と、処理部14と、記憶部15と、LPWA通信部21と、GNSS受信部22と、BLE通信部23と、近距離無線通信部24と、充電部25と、バッテリー30とを有する。LPWA通信部21には第1アンテナ210が接続され、GNSS受信部22には第2アンテナ220が接続され、BLE通信部23には第3アンテナ230が接続され、近距離無線通信部24には近距離無線通信用アンテナ240が接続され、充電部25には非接触充電用コイル250が接続される。
加速度センサ11は、カード型無線装置1に加わる加速度を検出するセンサであり、例えば、直交する3方向の加速度を検出する。
入力部12は、使用者の指示を入力する装置であり、例えば押しボタンスイッチを含む。
表示部13は、情報を表示する装置であり、例えばLEDなどの発光素子を含む。
処理部14は、カード型無線装置1の各部の動作を統括的に制御する装置であり、例えば記憶部15に格納されるプログラムの命令コードに従って処理を実行するコンピュータを含む。処理部14は、コンピュータの他に、特定の処理を実行する専用のハードウェアを含んでいてもよい。
記憶部15は、処理部14における処理の実行過程で一時的に保存されるデータや、特定の処理において繰り返し利用される定数データ、処理部14のコンピュータにおいて実行されるプログラムなどを記憶する。記憶部15は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを含む。
LPWA通信部21は、例えばLoRa(商標)などのLPWA(low power wide area)型の通信を行う装置であり、周波数帯域としてサブGHz帯(例えば920MHz)を用いる。LPWA通信部21による伝送距離は1〜2km程度であり、後述するBLE通信部23に比べて長距離の通信が可能である。
GNSS受信部22は、例えばGPS(global positioning system)などの複数の測位衛星から放送される測位用の信号を第2アンテナ220において受信し、受信した信号に基づいて地理的な位置の情報を取得する。GNSS受信部22は、1.2GHz〜1.5GHzの周波数帯域において電波を受信する。
BLE通信部23は、屋内などに配置された通信機との間でBLE規格に基づくビーコン通信を行う。BLE通信部23による伝送距離は数m〜数十mであり、LPWA通信部21に比べて通信可能な距離が短い。BLE通信部23が使用する周波数帯域は2.4GHzであり、LPWA通信部21やGNSS受信部22に比べて周波数が高い。
近距離無線通信部24は、RFID(radio frequency identifier)などの無線通信を行う装置であり、通信可能な距離は例えば数cm〜1m程度である。近距離無線通信部24は、近接するリーダ装置から送信された電波を近距離無線通信用アンテナ240において受信すると、その電波を整流することによって得た直流電圧により処理部14をスリープ状態から起動させる。
充電部25は、外部のワイヤレス充電器の給電用コイルと非接触充電用コイル250との電磁誘導により伝送される電力に基づいて、バッテリー30を充電する。バッテリー30の充電電圧に基づく電源電圧が、カード型無線装置1の各電子回路に供給される。
バッテリー30は、非接触充電用コイル250を通じて外部のワイヤレス充電器から供給される電気エネルギーを蓄積する。バッテリー30は、カード型無線装置1の内部に収まるように、薄い板状の形状を持つ。
ここで、図1に示すカード型無線装置1の動作を簡単に説明する。
処理部14は、基本的にスリープ状態となっており、例えば加速度センサ11においてしきい値を超える加速度が検出された場合や、入力部12において入力操作が行われた場合、充電部25においてワイヤレス充電器の給電用コイルと非接触充電用コイル250との電磁誘導が検出された場合などにおいて起動する。スリープ状態から起動した処理部14は、所定の処理を実行した後、再びスリープ状態に戻る。
処理部14は、加速度センサ11の検出信号に応じて起動した場合、BLE通信部23においてビーコン通信を行い、屋内等に設置された他のBLE通信機からの受信信号の強度に基づく位置情報を取得する。また、処理部14は、GNSS受信部22において測位衛星からの信号を受信し、地理的な位置情報を取得する。処理部14は、これらの位置情報を取得すると、BLE通信部23及びGNSS受信部22の動作を停止させ、次にLPWA通信部21を起動させる。処理部14は、BLE通信部23及びGNSS受信部22においてそれぞれ取得した位置情報を、LPWA通信部21によって遠隔地のサーバへ送信する。処理部14は、サーバへの位置情報の送信が完了すると、LPWA通信部21の通信動作を停止させ、スリープ状態に戻る。
また処理部14は、入力部12における入力操作(押しボタンスイッチの押下など)により起動した場合、LPWA通信部21を起動させて、入力操作の通知信号をLPWA通信部21からサーバに送信する。処理部14は、サーバへの通知信号の送信が完了すると、LPWA通信部21の動作を停止させ、スリープ状態に戻る。
また処理部14は、充電部25においてワイヤレス充電器との電磁誘導が検出されたことにより起動した場合、充電部25によるバッテリー30の充電を監視し、充電が完了するとスリープ状態に戻る。
次に、カード型無線装置1の各電子回路の部品が実装される回路基板50について説明する。図3は、回路基板50の表面における部品の配置の一例を示す図である。図4は、回路基板50の表面に形成される導体パターンの一例を示す図である。図5は、回路基板50の裏面に形成される導体パターンの一例を示す図である。
図2A、図2B、図3〜図5の例では、カード型無線装置1を基準とする互いに直交した3つの方向(X、Y、Z)が規定されている。X方向は、互いに逆向きのX1方向及びX2方向を含む。Y方向は、互いに逆向きのY1方向及びY2方向を含む。Z方向は、互いに逆向きのZ1方向及びZ2方向を含む。Z1側は表側とも呼ばれ、Z2側は裏側とも呼ばれる。図4〜図5は、それぞれ回路基板50を表側から見た図である。ただし、図5は、回路基板50の裏面に形成された導体パターンを表側から透視しているように図解したものである。
回路基板50は、図2Bに示すように、表面が表カバー61により覆われ、裏面が裏カバー62により覆われている。表カバー61は接着層41によって回路基板50の表面に接着され、裏カバー62は接着層42によって回路基板50の裏面に接着される。図2Bに示すように、ICチップなどの回路部品70は回路基板50の表面に実装されており、回路基板50の裏面には実装されていない。
回路基板50は、例えば多層基板であり、図2Bの例では4つの層(51〜54)を持つ。図4に示す表面の導体パターンは回路基板50の第1層51に形成されたものであり、図5に示す裏面の導体パターンは回路基板50の第4層54に形成されたものである。
回路基板50は、図3〜図5に示すように、カード型無線装置1の外形とほぼ同じ矩形の形状を持つ。図3〜図5において、「501」及び「502」は矩形形状の短辺を示し、「503」及び「504」は矩形形状の長辺を示す。また、「511」は短辺501と長辺503とが交わる角を示し、「512」は短辺501と長辺504とが交わる角を示し、「513」は短辺502と長辺504とが交わる角を示し、「514」は短辺502と長辺503とが交わる角を示す。短辺501及び502はY方向に対して平行であり、短辺501が短辺502よりX1側に位置する。長辺503及び504はX方向に対して平行であり、長辺503が長辺504よりY1側に位置する。
第1アンテナ210、第2アンテナ220、及び第3アンテナ230は、図4に示すように、それぞれ回路基板50の導体パターンとして形成されており、回路基板50の縁(短辺501)に沿って並んでいる。第1アンテナ210は角511に配置され、第2アンテナ220は角512に配置される。第3アンテナ230は、第1アンテナ210と第2アンテナ220との間に配置される。
図3に示すように、第1アンテナ210が形成される領域211と第3アンテナ230が形成される領域231との間には、回路部品を実装しない未実装領域530が設けられている。また、第3アンテナ230が形成される領域231と第2アンテナ220が形成される領域221との間にも、回路部品を実装しない未実装領域531が設けられている。
図4に示すように、第1アンテナ210は、回路基板50の角511に沿ってL字状に曲がっているとともに、第3アンテナ230と隣接する場所において、回路基板50の縁(短辺501)に沿った方向(Y2方向)から当該縁(短辺501)に対して離れる方向(X2方向)へL字状に曲っている。すなわち第1アンテナ210は、長辺503に沿って伸びた導体部分210Cと、短辺501に沿って伸びた導体部分210Bと、短辺501から離れる方向に伸びた導体部分210Aとを有しており、導体部分210Bの一端と導体部分210Cの一端とが角511においてL字状に交わり、導体部分210Bの他端と導体部分210Aの一端とが短辺501の中間部においてL字状に交わっている。LPWA通信部21の送信出力及び受信入力は、導体部分210Aの他端に接続される。
図4に示すように、第2アンテナ220は、回路基板50の角512に沿ってL字状に曲っている。すなわち第2アンテナ220は、長辺504に沿って伸びた導体部分220Aと、短辺501に沿って伸びた導体部分220Bとを有しており、導体部分210Bの一端と導体部分210Aの一端とが角512においてL字状に交わっている。GNSS受信部22の受信入力は、導体部分220Aの他端に接続される。
図4に示すように、第3アンテナ230は、回路基板50の縁(短辺501)に沿って直線状に伸びている。BLE通信部23の送信出力及び受信入力は、第3アンテナ230の一端(Y2側の端部)に接続される。
図4及び図5に示すように、第1アンテナ210、第2アンテナ220、及び第3アンテナ230は回路基板50の表面のみに形成されており、回路基板50の裏面には形成されていない。
図4及び図5に示すように、近距離無線通信用アンテナ240及び非接触充電用コイル250は、回路基板50の長辺504に沿って並んで配置されている。近距離無線通信用アンテナ240及び非接触充電用コイル250は、それぞれ渦巻き状の導体パターンであり、近距離無線通信用アンテナ240は全体的に矩形の渦巻きをなし、非接触充電用コイル250は全体的に円形の渦巻きをなしている。近距離無線通信用アンテナ240は、非接触充電用コイル250よりも短辺501側(X1側)に配置される。近距離無線通信用アンテナ240は回路基板50の裏面に形成され、非接触充電用コイル250は回路基板50の両面(裏面及び表面)に形成される。
図3に示すように、板状のバッテリー30は平面視において概ね矩形の形状を持つ。バッテリー30は、回路基板50の表面であって、短辺501及び502の間の中間領域550に配置される。中間領域550には、図4及び図5に示すように、近距離無線通信用アンテナ240及び非接触充電用コイル250も配置されており、これらの導体パターンとバッテリー30とが近接した状態となる。そこで、回路基板50とバッテリー30との間には、図2Bに示すように、シート状の磁性部材31が配置される。磁性部材31は、バッテリー30に対して近距離無線通信用アンテナ240と非接触充電用コイル250とを覆っている。バッテリー30が配置された中間領域550は、図3に示すように、回路部品を実装しない未実装領域となっている。
図3に示すように、LPWA通信部21を含むLPWA用ICチップ71は、第1アンテナ210が形成される領域211のX2側に隣接して配置される。GNSS受信部22を含むGNSS用ICチップ72は、第2アンテナ220が形成される領域221のX2側に隣接して配置される。BLE通信部23を含むBLE用ICチップ73は、第3アンテナ230が形成される領域231のX2側に隣接して配置される。
回路基板50において非接触充電用コイル250が配置された領域の短辺502側(X2側)には、図3に示すように、充電部25を含んだ充電用ICチップ74が配置される。
回路基板50の表面においてアンテナ類(第1アンテナ210、第2アンテナ220、第3アンテナ230、近距離無線通信用アンテナ240、非接触充電用コイル250)が形成される領域以外の領域には、図4に示すように、グランドパターン521が広範囲に形成されている。また、回路基板50の裏面において上記のアンテナ類が形成される領域以外の領域には、図5に示すように、グランドパターン524が広範囲に形成されている。
上述した構成を有するカード型無線装置1によれば、次に述べるような効果が得られる。
(1) 第1アンテナ210、第2アンテナ220、及び第3アンテナ230が回路基板50の縁(短辺501)に沿って並んで配置されているため、回路基板50の縁(短辺501)より内側に実装される導電性の回路部品が各アンテナ(210、220、230)の電波の送信や受信に対して与える影響を低減できる。
(2) カード型無線装置1は、角の部分を指などで把持されて使用される場合が多いことから、角(511、512)に配置された第1アンテナ210や第2アンテナ220は人体(特に指)と近接し易い。しかしながら、第1アンテナ210及び第2アンテナ220は、第3アンテナ230に比べて周波数帯域が低周波であり、電波の伝搬距離が長いため、第3アンテナ230に比べて人体の影響を受け難い。従って、角の部分を把持された場合でも、通信への影響を生じ難くすることができる。
(3) 第1アンテナ210及び第2アンテナ220が、それぞれ回路基板50の角(511、512)に沿ってL字状に曲がっているため、これらのアンテナが特定の方向へ指向性を持ち難くすることができる。これにより、カード型無線装置1の向きや姿勢などに応じた送受信の性能のばらつきを抑えることができる。
(4) 第3アンテナ230が回路基板50の縁(短辺501)に沿って直線状に伸びているため、回路基板50の縁(短辺501)より内側に実装される導電性の回路部品が第3アンテナ230の電波の送信や受信に対して与える影響を低減できる。
(5) 第1アンテナ210が回路基板50の角511に沿ってL字状に曲がっているとともに、第3アンテナ230と隣接する場所において、回路基板50の縁(短辺501)に沿った方向から当該縁(短辺501)に対して離れる方向(X2方向)へL字状に曲がっている。これにより、第1アンテナ210の指向性を更に緩和できる。また、第1アンテナ210と第3アンテナ230との間に未実装領域530が設けられているため、第1アンテナ210の導体部分210Aにおいて送受信される電波が回路部品の影響を受け難くなる。
(6) 第1アンテナ210、第2アンテナ220、及び第3アンテナ230が回路基板50の表面にのみ形成されており、回路基板50の裏面に形成されていないため、例えばカード型無線装置1の裏側を人体に向けた近接させた状態でカード型無線装置1が使用されても、これらのアンテナにおける送受信の性能が人体の影響を受け難くすることができる。また、近距離無線通信用アンテナ240及び非接触充電用コイル230が回路基板50の裏面に形成されているため、カード型無線装置1の裏側を近距離無線通信のリーダ装置や非接触充電用のワイヤレス充電器に向けて使用する場合に、これらの機器に対して近距離無線通信用アンテナ240や非接触充電用コイル230を近接させ易くなる。
(7) 回路基板50の中間領域550に配置されたバッテリー30と回路基板50との間にシート状の磁性部材31が配置され、近距離無線通信用アンテナ240及び非接触充電用コイル250がバッテリー30に対して磁性部材31により覆われている。これにより、近距離無線通信用アンテナ240や非接触充電用コイル250において生じた磁界が磁性部材31に集中し易くなり、バッテリー30を構成する金属性の部材(例えば金属ケース)に磁界が到達し難くなる。そのため、金属性の部材に渦電流が流れることによる磁界の減少を抑制し、近距離無線通信用アンテナ240や非接触充電用コイル250の性能低下を抑えることができる。
(8) バッテリー30が配置された回路基板50の中間領域550が、回路部品を実装しない未実装領域となっているため、長辺(503、504)の中央付近において回路基板50の湾曲が生じることによる回路部品の離脱や接触不良を生じ難くすることができる。
(9) 回路基板50の中間領域550に板状のバッテリーが配置されるため、長辺(503、504)の中央付近における回路基板50の湾曲を生じ難くすることができる。
本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲又はその均等範囲において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、上述した実施形態における各通信機能の通信方式は一例であり、それぞれ他の通信方式であってもよい。
1…カード型無線装置、11…加速度センサ、12…入力部、13…表示部、14…処理部、15…記憶部、21…LPWA通信部、22…GNSS受信部、23…BLE通信部、24…近距離無線通信部、210…第1アンテナ、220…第2アンテナ、230…第3アンテナ、240…近距離無線通信用アンテナ、250…非接触充電用コイル、25…充電部、30…バッテリー、31…磁性部材、41,42…接着層、50…回路基板、61…表カバー、62…裏カバー、70…回路部品、71…LPWA用ICチップ、72…GNSS用ICチップ、73…BLE用ICチップ、74…充電用ICチップ、501,502…短辺、503,504…長辺、511〜514…角、521,524…グランドパターン、530,531…未実装領域、550…中間領域

Claims (8)

  1. 複数のアンテナが形成された回路基板を有するカード型無線装置であって、
    前記回路基板には、
    第1周波数帯域の電波を受信する第1アンテナと、
    前記第1周波数帯域より周波数が高い第2周波数帯域の電波を受信する第2アンテナと、
    前記第2周波数帯域より周波数が高い第3周波数帯域の電波を受信する第3アンテナとが形成されており、
    前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、及び前記第3アンテナは、前記回路基板の縁に沿って並んで配置されており、
    前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、それぞれ前記回路基板の角に配置され、
    前記第3アンテナは、前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間に配置される、
    カード型無線装置。
  2. 前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、それぞれ前記回路基板の角に沿ってL字状に曲がっており、
    前記第3アンテナは、前記回路基板の縁に沿って直線状に伸びている、
    請求項1に記載のカード型無線装置。
  3. 前記第1アンテナは、前記回路基板の角に沿ってL字状に曲がっているとともに、前記第3アンテナと隣接する場所において、前記回路基板の縁に沿った方向から当該縁に対して離れる方向へL字状に曲がっており、
    前記第1アンテナと前記第3アンテナとの間には、回路部品を実装しない未実装領域が設けられている、
    請求項2に記載のカード型無線装置。
  4. 前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、及び前記第3アンテナは、前記回路基板の一方の面にのみ形成される、
    請求項1〜3の何れか一項に記載のカード型無線装置。
  5. 前記回路基板には、
    近距離無線通信用アンテナと、
    非接触充電用コイルとが更に形成されており、
    前記回路基板は、矩形の形状を持ち、
    前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、及び前記第3アンテナは、前記回路基板の一方の短辺に沿って並んで配置され、
    前記近距離無線通信用アンテナ及び前記非接触充電用コイルは、前記回路基板の一方の長辺に沿って並んで配置される、
    請求項1〜4の何れか一項に記載のカード型無線装置。
  6. 前記回路基板における前記一方の短辺と他方の短辺との間の中間領域に配置され、前記非接触充電用コイルを通じて供給される電気エネルギーを蓄積する板状のバッテリーと、
    前記バッテリーと前記回路基板との間に配置され、前記バッテリーに対して前記近距離無線通信用アンテナと前記非接触充電用コイルとを覆うシート状の磁性部材とを有する、
    請求項5に記載のカード型無線装置。
  7. 前記バッテリーが配置された前記回路基板の前記中間領域が、回路部品を実装しない未実装領域となっている、
    請求項6に記載のカード型無線装置。
  8. 前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、及び前記第3アンテナは、前記回路基板の一方の面にのみ形成され、
    前記近距離無線通信用アンテナ及び前記非接触充電用コイルは、少なくとも前記回路基板の他方の面に形成される、
    請求項5〜7の何れか一項に記載のカード型無線装置。
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