本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかが判定され、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示が基地局に送信され、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示が基地局に送信されるか、または、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかが判定され、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示が基地局に送信される。それにより、ユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。以下で、添付図面を参照して本発明の諸実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に従うシグナリングを送信するための方法の第1の実施形態の略流れ図である。図1に示すように、当該方法は以下を含んでもよい。
ステップS10で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS11を実施する。ステップS11で、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS12で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS10およびステップS12を任意の順序で行ってもよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択を最初に高電力消費に変更し、次いで低電力消費に変更する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS10の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第4のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS12の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第5のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第4のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、ユーザ機器が取得した第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器が取得した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第6のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを基地局から取得したとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、基地局から取得されたメッセージに従って第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を推定してもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、ユーザ機器が、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さと第7のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態における、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップ、またはユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップ、またはその両方の上述のプロセスが図1に示すプロセスと独立であってもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、ステップS10で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器は、ユーザ機器がデフォルト状態にあるかどうかを先ず判定し、判定結果が肯定的である場合、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかをさらに判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS11を実施する。ステップS12で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器は、ユーザ機器が低電力消費状態にあるかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によりユーザ機器の状態を判定するための方法は、ユーザ機器により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を判定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、ユーザ機器が、不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いてユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、ユーザ機器はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、ユーザ機器はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、ステップS10で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS12で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、ユーザ機器により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を判定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、ステップS10で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS12で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ステップS10で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS12で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器は高電力消費選択指示を基地局に直接送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS10での第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さはユーザ機器で予め設定される。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは、無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスで、基地局によりユーザ機器に対して指定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限するが、高電力消費選択指示の送信は制限されない。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
図2は、本発明に従うシグナリングを送信するための方法の第2の実施形態の略流れ図である。当該第2の実施形態は当該第1の実施形態の拡張である。図2に示すように、当該第2の実施形態は以下を含んでもよい。
ステップS20で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS21を実施する。ステップS21で、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS22で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS23を実施する。ステップS23で、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS20およびステップS22を任意の順序で行ってもよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択を最初に高電力消費に変更し、次いで低電力消費に変更する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS20の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第4のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS22の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第5のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第4のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、ユーザ機器が取得した第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器が取得した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第6のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを基地局から取得したとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、基地局から取得されたメッセージに従って第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を推定してもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、ユーザ機器が、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さと第7のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態における、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップ、またはユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップ、またはその両方の上述のプロセスが図2に示すプロセスと独立であってもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、ステップS20で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器は、ユーザ機器がデフォルト状態にあるかどうかを先ず判定し、判定結果が肯定的である場合、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかをさらに判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS21を実施する。ステップS22で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器はユーザ機器が低電力消費状態にあるかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマ(これを「T_LowerPower」として記録してもよい)が切れたかどうかをさらに判定する。第2のタイマが切れた場合には、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によりユーザ機器の状態を判定するための方法は以下を含んでもよい。
ユーザ機器により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を判定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定する。例えば、ユーザ機器が、不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いてユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、ユーザ機器はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、ユーザ機器はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、ステップS20で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS22で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、ユーザ機器により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を判定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、ステップS20で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS22で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、第2のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ステップS20で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS22で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS20での第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、場合によっては、ステップS22での第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的である、即ち、第2のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると当該上位層に通知してもよい。第2のタイマが切れた後は、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として高電力消費選択指示を送信する必要があると当該上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が高電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定してもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを、無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスにおいて、基地局によりユーザ機器に対して指定してもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限し、第2のタイマを使用して高電力消費選択指示の送信を制限する。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
図3は、本発明に従うシグナリングを送信するための方法の第3の実施形態の略流れ図である。当該実施形態は第2の実施形態に基づく拡張である。図3に示すように、当該実施形態は以下を含んでもよい。
ステップS30で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS31を実施する。
ステップS31で、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS32で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS33を実施する。ステップS33で、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS34で、ユーザ機器が第1のタイマまたは第2のタイマまたはその両方を開始する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS30およびステップS32を任意の順序で行ってもよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択を最初に高電力消費に変更し、次いで低電力消費に変更する。ステップ34とステップ30、ステップ31、ステップ32、およびステップ33の間のシーケンスは、ステップ30、ステップ31、ステップ34、またはステップ32、ステップ33、ステップ34である。即ち、ユーザ機器が電力消費選択指示を基地局に送信した後は常に、送信された電力消費選択指示が低電力消費選択指示であるか高電力消費選択指示であるかに関わらず、ステップ34を実施する必要がある。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS30の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第4のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS32の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第5のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第4のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、ユーザ機器が取得した第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器が取得した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第6のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを基地局から取得したとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、基地局から取得されたメッセージに従って第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を推定してもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、ユーザ機器が、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さと第7のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態における、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップ、またはユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップ、またはその両方の上述のプロセスが図3に示すプロセスと独立であってもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、ステップS30で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器は、ユーザ機器がデフォルト状態にあるかどうかを先ず判定し、判定結果が肯定的である場合、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかをさらに判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS31を実施する。ステップS32で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器はユーザ機器が低電力消費状態にあるかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマ(これを「T_LowerPower」として記録してもよい)が切れたかどうかをさらに判定する。第2のタイマが切れた場合には、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によりユーザ機器の状態を判定するための方法が、ユーザ機器により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を判定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、ユーザ機器が、不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いてユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、ユーザ機器はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、ユーザ機器はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、ステップS30で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS32で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、ユーザ機器により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を判定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、ステップS310で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS32で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、第2のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ステップS30で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS32で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、が高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS30での第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、場合によっては、ステップS32での第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的である、即ち、第2のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると当該上位層に通知してもよい。第2のタイマが切れた後は、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として高電力消費選択指示を送信する必要があると当該上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が高電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定してもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを、無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスにおいて、基地局によりユーザ機器に対して指定してもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、「ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信する」ステップをを使用してステップS32およびステップS33を置き換えてもよい。この場合、ステップS34を「ユーザ機器が第1のタイマを開始する」で置き換えてもよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、ユーザ機器が2つの有限状態を有するとき、即ち、ステップS34で、ユーザ機器がデフォルト状態にあるとき、第1のタイマのみを開始してもよく、ユーザ機器が低電力消費状態にあるときは、第2のタイマのみを開始してもよい。ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合には、ユーザが低電力消費状態にあるとステップSで判定されたとき、当該タイマを開始する必要はない。ユーザ機器が当該状態により制限されない場合には、ステップS34で第1のタイマと第2のタイマを同時に開始してもよい。ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合には、第1のタイマのみをステップS34で開始する。ユーザ機器が当該2つのタイマを同時に開始したとき、ユーザ機器が新たな電力消費選択の送信を要求し、送信条件が満たされたため送信が成功した場合には、当該2つのタイマのうち一方が依然として実行されている場合には、当該タイマが停止した後に第1のタイマと第2のタイマを同時に開始する必要がある。当該実施形態と以降の実施形態では、本発明における「開始する」は、初めて開始したこと、および、タイマがその後ゼロにクリアされた後に再開することを含む。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS34を実施した後、ユーザ機器内の第1のタイマが切れたが、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されず、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び低電力消費に変更されたとき、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されるまで、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信できない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS34を実施した後、ユーザ機器内の第2のタイマが切れたが、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されず、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び高電力消費に変更されたとき、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されるまで、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信できない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS34を実施した後、ユーザ機器内の第1のタイマが切れておらず、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信され、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び低電力消費に変更されたとき、第1のタイマが切れるまで、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信できない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS34を実施した後、ユーザ機器内の第2のタイマが切れておらず、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信され、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び高電力消費に変更されたとき、第2のタイマが切れるまで、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信できない。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限し、第2のタイマを使用して高電力消費選択指示の送信を制限する。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
図4は本発明に従うシグナリングを送信するための方法の第4の実施形態の略流れ図である。当該実施形態は第2の実施形態に基づく拡張である。図4に示すように、当該実施形態は以下を含んでもよい。
ステップS40で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS41を実施する。ステップS41で、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS42で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS43を実施する。ステップS43で、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS44で、基地局が、受信した低電力消費選択指示または高電力消費選択指示に従ってユーザ機器に対して無線リソース・パラメータを構成する。ステップS45で、ユーザ機器が、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を受信する。ステップS46で、ユーザ機器が第1のタイマまたは第2のタイマまたはその両方を開始する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS40およびステップS42を任意の順序で行ってもよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択を最初に高電力消費に変更し、次いで低電力消費に変更する。ステップ44乃至ステップ46およびステップ40、ステップ41、ステップ42、およびステップ43の間のシーケンスは、ステップ40、ステップ41、ステップ44乃至ステップ46、またはステップ42、ステップ43、ステップ44乃至ステップ46である。即ち、ユーザ機器が、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を受信した後は常に、送信された電力消費選択指示が低電力消費選択指示であるか高電力消費選択指示であるかに関わらず、ステップ44乃至ステップ46を実施する必要がある。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS40の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第4のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS42の前に、当該方法はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたかどうかを判定するプロセスを含んでもよい。当該プロセスは、ユーザ機器により第5のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第4のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、ユーザ機器が取得した第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器が取得した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が第6のタイマを基地局から取得してもよく、ユーザ機器が第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを基地局から取得したとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、基地局から取得されたメッセージに従って第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を推定してもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、ユーザ機器が、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さおよび第7のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、ユーザ機器は当該タイマの長さを第6のタイマの長さと第7のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、ユーザ機器が第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、ユーザ機器で設定された第4のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定され、ユーザ機器により設定した第5のタイマが切れたとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定される。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態における、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップ、またはユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップ、またはその両方の上述のプロセスが図4に示すプロセスと独立であってもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、ステップS40で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器は、ユーザ機器がデフォルト状態にあるかどうかを先ず判定し、判定結果が肯定的である場合、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかをさらに判定し、判定結果が肯定的である場合に、ステップS41を実施する。ステップS42で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器はユーザ機器が低電力消費状態にあるかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマ(これを「T_LowerPower」として記録してもよい)が切れたかどうかをさらに判定する。第2のタイマが切れた場合には、ユーザ機器が高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によりユーザ機器の状態を判定するための方法は、ユーザ機器により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を判定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、ユーザ機器が、不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いてユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、ユーザ機器はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、ユーザ機器はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、ステップS40で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS42で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、ユーザ機器により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を判定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、ステップS40で、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。ステップS42で、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用しているとき、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあるとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、第2のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ステップS40で、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信する。ステップS42で、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、が高電力消費選択指示を基地局に送信する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ステップS40での第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、場合によっては、ステップS42での第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的である、即ち、第2のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、ユーザ機器のASは「電力選択指示」の送信が制限されると当該上位層に通知してもよい。第2のタイマが切れた後は、ユーザ機器のASはさらに、送信が制限されていないと上位層に通知してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として高電力消費選択指示を送信する必要があると当該上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が高電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS44で、基地局が低電力消費選択指示を受信した後、基地局が、低電力消費(「lower power consumption」)状態および(CQI、Soundingのような)物理層パラメータに対応するDRXパラメータをユーザ機器に対して構成する。通常は以下のように行われるかもしれない。
RRC接続再構成の最中に、基地局が、ユーザ機器に対して2組の不連続受信DRXパラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用するようにユーザ機器に指示し、基地局が、当該2組の不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器に対して2組の物理層パラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「低電力消費」に対応するDRXパラメータに対応する物理層パラメータを使用するようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ステップS44で、基地局が高電力消費選択指示を受信した後、基地局が、高電力消費(「デフォルト」)状態および(CQI、Soundingのような)物理層パラメータに対応するDRXパラメータをユーザ機器に対して構成する。通常は以下のように行われるかもしれない。
RRC接続再構成の最中に、基地局が、ユーザ機器に対して2組の不連続受信DRXパラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するようにユーザ機器に指示する。基地局が、当該2組の不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器に対して2組の物理層パラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「デフォルト」に対応するDRXパラメータに対応する物理層パラメータを使用するようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局によりDRXパラメータを設定するステップは当該DRXサイクルの長さを設定するステップを含む。低電力消費選択指示を受信した後、基地局が、当該DRXサイクルの長さを、アイドル状態にあるDRXサイクルの長さより短く設定してもよい。高電力消費選択指示を受信した後、基地局が、当該DRXサイクルの長さを、アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを超えない長さに設定してもよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、ユーザ機器が、ユーザ機器の現在状態を決定することで、使用されているDRXパラメータを暗黙的に決定してもよい。即ち、ユーザ機器が現在「デフォルト」状態にあるとき、基地局が必ずしも当該状態を変更するようにユーザ機器に指示しない場合には、ユーザ機器は「デフォルト」状態に対応する新たなDRXパラメータを使用し、そうでない場合には、ユーザ機器が現在「低電力消費」状態にあるとき、基地局が必ずしも当該状態を変更するようにユーザ機器に指示しない場合には、ユーザ機器は「低電力消費」状態に対応する新たなDRXパラメータを使用する。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定してもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを、無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスにおいて、基地局によりユーザ機器に対して指定してもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、「ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信する」ステップを使用してステップS42およびステップS43を置き換えてもよい。この場合、ステップS46を「ユーザ機器が第1のタイマを開始する」で置き換えてもよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、ユーザ機器が2つの有限状態を有する、即ち、ステップS46で、ユーザ機器がデフォルト状態にあるとき、第1のタイマのみを開始してもよく、ユーザ機器が低電力消費状態にあるときは、第2のタイマのみを開始してもよい。ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合には、ユーザが低電力消費状態にあるとステップS46で判定されたとき、当該タイマを開始する必要はない。ユーザ機器が当該状態により制限されない場合には、ステップS46で第1のタイマと第2のタイマを同時に開始してもよく、ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合には、第1のタイマのみをステップS46で開始する。ユーザ機器が当該2つのタイマを同時に開始したとき、ユーザ機器が新たな電力消費選択の送信を要求し、送信条件が満たされたため送信が成功した場合には、当該2つのタイマのうち一方が依然として実行されている場合には、当該タイマが停止した後に第1のタイマと第2のタイマを同時に開始する必要がある。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限し、第2のタイマを使用して高電力消費選択指示の送信を制限する。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
本発明の方法の諸実施形態の各解決策をより良く実現するために、本発明の諸実施形態ではさらに関連装置を提供する。
図5は、本発明の方法の実施形態を実装するために使用できるユーザ機器の第1の実施形態の略構造図である。図5に示すように、本発明のユーザ機器は、指示送信モジュール700、第1の制御モジュール701、および第2の制御モジュール702を備えてもよい。
指示送信モジュール700は、電力消費選択指示を基地局に送信するように構成される。当該電力消費選択指示は低電力消費選択指示または高電力消費選択指示を含む。
第1の制御モジュール701は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール700に通知するように構成される。
第2の制御モジュール702は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信するよう指示送信モジュールに通知するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施してもよい。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、場合によっては、本発明のユーザ機器はさらに、ユーザ機器の状態を判定するように構成された状態判定モジュール704を備える。第1の制御モジュール701は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更され、ユーザ機器がデフォルト状態にあると状態判定モジュール704が示すとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール700に通知する。第2の制御モジュール702は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更され、ユーザ機器が低電力消費状態にあると状態判定モジュール704が示すとき、高電力消費指示を基地局に送信するように指示送信モジュール700に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール704によりユーザ機器の状態を決定するための方法は、状態判定モジュール704により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を決定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、状態判定モジュール704が、ユーザ機器における不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いることでユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、状態判定モジュール704はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、状態判定モジュール704はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、状態判定モジュール704が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用していると判定した、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、指示送信モジュール700は「電力選択指示」を基地局に送信して、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成を使用することを要求してもよい。状態判定モジュール704が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、指示送信モジュール700は「電力選択指示」を基地局に送信して、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール704によるユーザ機器の状態を決定するための方法が、状態判定モジュール704により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を判定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、状態判定モジュール704が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信して、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成を使用することを要求してもよい。状態判定モジュール704が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信して、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ユーザ機器は状態判定モジュール704を備えなくともよい。ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、第1の制御モジュール701が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール700に通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、第2の制御モジュール702が、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール700に直接通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、第1の制御モジュール701による第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第1の制御モジュール701はさらに、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにASに指示するように構成される。対応する第1のタイマが切れた後、第1の制御モジュール701はさらに、送信が制限されていないと上位層にさらに通知するようにASに指示するように構成される。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、ユーザ機器が動作を実施しなくともよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さはユーザ機器で予め設定される。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、ユーザ機器内の第1のタイマの長さを予め設定するように構成された設定モジュール(図示せず)を備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは、無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスで、基地局によりユーザ機器に対して指定される。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、基地局によりユーザ機器に対して指定された第1のタイマの長さを受信するように構成された長さ受信モジュール(図示せず)を備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器はさらに、第4のタイマと第5のタイマのうち少なくとも1つを取得するように構成されたタイマ取得モジュール(図示せず)と、タイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、かつ/または、タイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するように構成された指示決定モジュール(図示せず)とを備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、タイマ取得モジュールは第1の取得サブモジュールと第2の取得サブモジュールのうち少なくとも1つを備える。第1の取得サブモジュールは、第4のタイマを第6のタイマに従って設定するか、または、第4のタイマを基地局から取得するように構成され、第6のタイマは基地局で設定されたタイマであり、第2の取得サブモジュールは、第5のタイマを第7のタイマに従って設定するか、または、第5のタイマを基地局から取得するように構成され、第7のタイマは基地局で設定されたタイマである。
幾つかの実現可能な実装方式では、第4のタイマの長さは第6のタイマの長さ以下であり、第1の取得サブモジュールはさらに、第6のタイマを基地局から取得するか、または基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第6のタイマの長さを推定するように構成され、第5のタイマの長さは第7のタイマの長さ以下であり、第2の取得サブモジュールはさらに、第7のタイマを基地局から取得するか、または、基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第7のタイマの長さを推定するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第4のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールが、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得するとき、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、第1の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第6のタイマを推定するか、または、第2の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第7のタイマの長さを推定するか、または、その両方であってもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、第1の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよく、第2の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、第1の取得サブモジュールまたは第2の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、第1の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第1の取得サブモジュールが第6のタイマに従って第4のタイマをユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態のユーザ機器がタイマ取得モジュールと指示決定モジュールのみを備えてもよく、かかるユーザ機器が専らユーザ機器の電力消費選択を決定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限するが、高電力消費選択指示の送信は制限されない。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
図6は、本発明に従うユーザ機器の第2の実施形態の略構造図である。図6に示すように、本発明のユーザ機器は、指示送信モジュール800、第1の制御モジュール801、および第3の制御モジュール803を備えてもよい。
指示送信モジュール800は、電力消費選択指示を基地局に送信するように構成される。当該電力消費選択指示は低電力消費選択指示または高電力消費選択指示を含む。
第1の制御モジュール801は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール800に通知するように構成される。
第3の制御モジュール803は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール800に通知するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに状態判定モジュール804を備える。ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更され、ユーザ機器がデフォルト状態にあると状態判定モジュール804が示すとき、第1の制御モジュール801は、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール800に通知し、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更され、ユーザ機器が低電力消費状態にあると状態判定モジュール804が示すとき、第3の制御モジュール803は、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマ(これを「T_LowerPower」として記録してもよい)が切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール800に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール804によりユーザ機器の状態を決定する方法が、状態判定モジュール804により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を決定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、状態判定モジュール804が、ユーザ機器における不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いることでユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、状態判定モジュール804はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、状態判定モジュール804はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、状態判定モジュール804が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、「電力選択指示」が基地局に送信され、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。状態判定モジュール804が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、「電力選択指示」が基地局に送信され、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール804によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、状態判定モジュール804により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を決定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、状態判定モジュール804が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。状態判定モジュール804が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、第2のタイマが切れたことを前提に、ユーザ機器は「電力選択指示」を基地局に送信し、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ユーザ機器は状態判定モジュール804を備えなくともよい。ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、第1の制御モジュール801が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール800に通知し、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、第3の制御モジュール803が、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール800に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、第1の制御モジュール801による第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第1の制御モジュール801はさらに、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、第1のコントローラ801がさらに、送信が制限されていないと上位層に通知するようにASに指示してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、第1の制御モジュール801は、動作を実施しないようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、場合によっては、第3の制御モジュール803による第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的である、即ち、第2のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第3の制御モジュール803が、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよく、第2のタイマが切れた後は、第3の制御モジュール803が、送信が制限されていないと上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として高電力消費選択指示を送信する必要があると当該上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が高電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、第3の制御モジュール803は、動作を実施しないようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定してもよい。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、ユーザ機器内の第1のタイマの長さおよび第2のタイマの長さを予め設定するように構成された設定モジュール(図示せず)を備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さが無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスでユーザ機器に対して基地局により指定される。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、ユーザ機器に対して基地局により指定された第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを受信するように構成された長さ受信モジュール(図示せず)を備えてもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器はさらに、第4のタイマと第5のタイマのうち少なくとも1つを取得するように構成されたタイマ取得モジュール(図示せず)と、タイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、かつ/または、タイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するように構成された指示決定モジュール(図示せず)とを備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、タイマ取得モジュールは第1の取得サブモジュールと第2の取得サブモジュールのうち少なくとも1つを備える。第1の取得サブモジュールは、第4のタイマを第6のタイマに従って設定するか、または、第4のタイマを基地局から取得するように構成され、第6のタイマは基地局で設定されたタイマであり、第2の取得サブモジュールは、第5のタイマを第7のタイマに従って設定するか、または、第5のタイマを基地局から取得するように構成され、第7のタイマは基地局で設定されたタイマである。
幾つかの実現可能な実装方式では、第4のタイマの長さは第6のタイマの長さ以下であり、第1の取得サブモジュールはさらに、第6のタイマを基地局から取得するか、または基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第6のタイマの長さを推定するように構成され、第5のタイマの長さは第7のタイマの長さ以下であり、第2の取得サブモジュールはさらに、第7のタイマを基地局から取得するか、または、基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第7のタイマの長さを推定するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第4のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールが、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得するとき、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、第1の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第6のタイマを推定するか、または、第2の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第7のタイマの長さを推定するか、または、その両方であってもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、第1の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよく、第2の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、第1の取得サブモジュールまたは第2の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、第1の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第1の取得サブモジュールが第6のタイマに従って第4のタイマをユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態のユーザ機器がタイマ取得モジュールと指示決定モジュールのみを備えてもよく、かかるユーザ機器が専らユーザ機器の電力消費選択を決定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限し、第2のタイマを使用して高電力消費選択指示の送信を制限する。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
図7は、本発明に従うユーザ機器の第3の実施形態の略構造図である。当該実施形態は第2の実施形態に基づく拡張である。図7に示すように、ユーザ機器は、指示送信モジュール900、第1の制御モジュール901、第2の制御モジュール902、第3の制御モジュール903、および第1のタイマ管理モジュール904を備えてもよい。第2の制御モジュール902および第3の制御モジュール903のうち少なくとも1つが本発明のユーザ機器に存在する。
指示送信モジュール900は、電力消費選択指示を基地局に送信するように構成される。当該電力消費選択指示は低電力消費選択指示または高電力消費選択指示を含む。
第1の制御モジュール901は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知するように構成される。
第2の制御モジュール902は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知するように構成される。
第3の制御モジュール903は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知するように構成される。
第1のタイマ管理モジュール904は、指示送信モジュール900が電力消費選択指示を基地局に送信した後かつユーザ機器が第1のタイマを備えるとき、第1のタイマを開始し、指示送信モジュール900が電力消費選択指示を基地局に送信した後かつユーザ機器が第1のタイマと第2のタイマを備えるとき、第1のタイマまたは第2のタイマまたは第1のタイマと第2のタイマの両方を開始するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、場合によっては、本発明のユーザ機器はさらに、ユーザ機器の状態を判定するように構成された状態判定モジュール905を備える。第1の制御モジュール901は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更され、ユーザ機器がデフォルト状態にあると状態判定モジュール905が示すとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知する。第2の制御モジュール902は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更され、ユーザ機器が低電力消費状態にあると状態判定モジュール905が示すとき、高電力消費指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更され、ユーザ機器が低電力消費状態にあると状態判定モジュール905が示すとき、第3の制御モジュール903は、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマ(これを「T_LowerPower」として記録してもよい)が切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール905によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、状態判定モジュール905により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を決定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、状態判定モジュール905が、ユーザ機器における不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いることでユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、状態判定モジュール905はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、状態判定モジュール905はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、状態判定モジュール905が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、「電力選択指示」が基地局に送信され、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。状態判定モジュール905が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、「電力選択指示」が基地局に送信され、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール905によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、状態判定モジュール905により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を決定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、状態判定モジュール905が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、指示送信モジュール900は「電力選択指示」を基地局に送信して、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成を使用することを要求してもよい。状態判定モジュール905が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、第2のタイマが切れたことを前提に(ユーザ機器が第3の制御モジュール903を備えることを前提に)、指示送信モジュール900は「電力選択指示」を基地局に送信して、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求してもよい。状態判定モジュール904が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、指示送信モジュール900は(ユーザ機器が第2の制御モジュール902を備えることを前提に)「電力選択指示」を基地局に送信してもよく、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ユーザ機器は状態判定モジュール905を備えなくともよい。ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、第1の制御モジュール901が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、第2の制御モジュール902が、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に直接通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、第3の制御モジュール903が、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール900に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、第1の制御モジュール901による第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第1の制御モジュール901はさらに、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、ユーザ機器のASは、送信が制限されていないと上位層に通知するように指示される。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、第1の制御モジュール901は、動作を実施しないようにユーザ機器に通知してもよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、場合によっては、第3の制御モジュール903による第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的である、即ち、第2のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第3の制御モジュール903が、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよく、第2のタイマが切れた後は、第3の制御モジュール903が、送信が制限されていないと上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として高電力消費選択指示を送信する必要があると当該上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が高電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、第3の制御モジュール903は、動作を実施しないようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定してもよい。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、ユーザ機器内の第1のタイマの長さおよび第2のタイマの長さを予め設定するように構成された設定モジュール(図示せず)を備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さが無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスでユーザ機器に対して基地局により指定される。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、ユーザ機器に対して基地局により指定された第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを受信するように構成された長さ受信モジュール(図示せず)を備えてもよい。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器はさらに、第4のタイマと第5のタイマのうち少なくとも1つを取得するように構成されたタイマ取得モジュール(図示せず)と、タイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、かつ/または、タイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するように構成された指示決定モジュール(図示せず)とを備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、タイマ取得モジュールは第1の取得サブモジュールと第2の取得サブモジュールのうち少なくとも1つを備える。第1の取得サブモジュールは、第4のタイマを第6のタイマに従って設定するか、または、第4のタイマを基地局から取得するように構成され、第6のタイマは基地局で設定されたタイマであり、第2の取得サブモジュールは、第5のタイマを第7のタイマに従って設定するか、または、第5のタイマを基地局から取得するように構成され、第7のタイマは基地局で設定されたタイマである。
幾つかの実現可能な実装方式では、第4のタイマの長さは第6のタイマの長さ以下であり、第1の取得サブモジュールはさらに、第6のタイマを基地局から取得するか、または基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第6のタイマの長さを推定するように構成され、第5のタイマの長さは第7のタイマの長さ以下であり、第2の取得サブモジュールはさらに、第7のタイマを基地局から取得するか、または、基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第7のタイマの長さを推定するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第4のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールが、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得するとき、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、第1の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第6のタイマを推定するか、または、第2の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第7のタイマの長さを推定するか、または、その両方であってもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、第1の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよく、第2の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、第1の取得サブモジュールまたは第2の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、第1の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第1の取得サブモジュールが第6のタイマに従って第4のタイマをユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態のユーザ機器がタイマ取得モジュールと指示決定モジュールのみを備えてもよく、かかるユーザ機器が専らユーザ機器の電力消費選択を決定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、ユーザ機器が2つの有限状態を有し、ユーザ機器がデフォルト状態にあるとき、第1のタイマ管理モジュール904が第1のタイマのみを開始してもよく、ユーザ機器が低電力消費状態にあるとき、第1のタイマ管理モジュール904が第2のタイマのみを開始してもよい。ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合には、ユーザが低電力消費状態にあるとき第1のタイマ管理モジュール904が当該タイマを開始する必要はない。ユーザ機器が当該状態により制限されない場合には、第1のタイマ管理モジュール904が第1のタイマと第2のタイマを同時に開始してもよく、ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合、第1のタイマ管理モジュール904は第1のタイマのみを開始する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器はさらに構成受信モジュール908を備えてもよく、構成受信モジュール908を備えることに基づいて、ユーザ機器はさらに、第6の制御モジュール909と第7の制御モジュール910のうち少なくとも1つを備えてもよい。(この場合、ユーザ機器は第8の制御モジュール911と第9の制御モジュール912を備えなくともよい)。
構成受信モジュール908は、ユーザ機器に対して基地局により構成された無線リソース・パラメータ構成結果を受信するように構成される。
第6の制御モジュール909は、ユーザ機器内の第1のタイマが切れていないが、構成受信モジュール908が無線リソース・パラメータ構成結果を受信し、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び低電力消費に変更されたとき、第1のタイマが切れる前に、指示送信モジュール900が低電力消費選択指示を基地局に送信できないと指示送信モジュール900に通知するように構成される。
第7の制御モジュール910は、ユーザ機器内の第2のタイマが切れていないが、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を構成受信モジュール908が受信し、ユーザ機器の電力消費選択が再び高電力消費に変更されたとき、第2のタイマが切れる前に、指示送信モジュール900が高電力消費選択指示を基地局に送信できないと指示送信モジュール900に通知するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器はさらに構成受信モジュール908を備えてもよい。構成受信モジュール908を備えることに基づいて、ユーザ機器はさらに、第8の制御モジュール911と第9の制御モジュール912のうち少なくとも1つを備えてもよい(この場合、ユーザ機器は第6の制御モジュール909および第7の制御モジュール910を備えなくともよい)。
構成受信モジュール908は、ユーザ機器に対して基地局により構成された無線リソース・パラメータ構成結果を受信するように構成される。
第8の制御モジュール911は、ユーザ機器内の第1のタイマが切れたが、構成受信モジュール908が基地局により送信された無線リソース・パラメータ構成結果を受信せず、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び低電力消費に変更されたとき、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を構成受信モジュール908が受信する前に、指示送信モジュール900が低電力消費選択指示を基地局に送信できないと指示送信モジュール900に通知するように構成される。
第9の制御モジュール912は、ユーザ機器内の第2のタイマが切れたが、構成受信モジュール908が基地局により送信された無線リソース・パラメータ構成結果を受信せず、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び高電力消費に変更されたとき、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を構成受信モジュール908が受信する前に、指示送信モジュール900が高電力消費選択指示を基地局に送信できないと指示送信モジュール900に通知するように構成される。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限し、第2のタイマを使用して高電力消費選択指示の送信を制限する。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
図8は本発明に従う第4の実施形態のユーザ機器の略構造図である。図8に示すように、当該実施形態のユーザ機器は、指示送信モジュール1000、第1の制御モジュール1001、第2の制御モジュール1002、第3の制御モジュール1003、構成受信モジュール1004、および第3のタイマ管理モジュール1005を備えてもよい。第2の制御モジュール1002および第3の制御モジュール1003のうち少なくとも1つが本発明のユーザ機器に存在する。
指示送信モジュール1000は、電力消費選択指示を基地局に送信するように構成される。当該電力消費選択指示は低電力消費選択指示または高電力消費選択指示を含む。
第1の制御モジュール1001は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知するように構成される。
第2の制御モジュール1002は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知するように構成される。
第3の制御モジュール1003は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知するように構成される。
構成受信モジュール1004は、ユーザ機器に対して基地局により構成された無線リソース・パラメータ構成結果を受信するように構成される。
第3のタイマ管理モジュール1005は、構成受信モジュール1004が当該無線リソース・パラメータ構成結果を受信した後かつユーザ機器が第1のタイマを備えるとき、第1のタイマを開始し、ユーザ機器が第1のタイマと第2のタイマを備えるとき、第1のタイマまたは第2のタイマまたは第1のタイマと第2のタイマの両方を開始するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信は、ユーザ機器の2つの有限状態に基づいて実施される。この場合、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態(「default」状態)と低電力消費状態(「lower power consumption」状態)を有する。ユーザ機器が「デフォルト(default)」状態にあるとユーザ機器が判定したとき、ユーザ機器は、「低電力消費(lower power consumption)」選択指示を基地局(例えば、発展型NodeB eNB)に送信できるのみである。逆に、ユーザが「低電力消費」状態にあるとユーザが判定した場合には、ユーザは「デフォルト」状態(高電力消費)に戻るための選択指示を基地局に送信できるのみである。この場合、場合によっては、本発明のユーザ機器はさらに、ユーザ機器の状態を判定するように構成された状態判定モジュール1006を備える。第1の制御モジュール1001は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更され、状態判定モジュール1006が、ユーザ機器がデフォルト状態にあると示すとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマ(これを「T_Default」と記録してもよい)が切れた(即ち、当該タイマが実行されていない)かどうかかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知する。第2の制御モジュール1002は、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、状態判定モジュール1006は、ユーザ機器が低電力消費状態にあると示し、高電力消費指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、状態判定モジュール1006は、ユーザ機器が低電力消費状態にあると示し、第3の制御モジュール1003は、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマ(これを「T_LowerPower」として記録してもよい)が切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール1006によりユーザ機器の状態を決定するための方法は、状態判定モジュール1006により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を決定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。例えば、状態判定モジュール1006が、ユーザ機器における不連続受信サイクル(DRXサイクル)の長さを用いることでユーザ機器の状態を決定してもよい。ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル(IDLE)状態にあるDRXサイクルの長さより短いとき、状態判定モジュール1006はユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定し、ユーザ機器に対して現在構成されているDRXサイクルの長さがアイドル状態にあるDRXサイクルの長さ以上であるとき、状態判定モジュール1006はUEが「低電力消費」状態にあるとみなす。アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを上では「デフォルト」状態と「低電力消費」状態を区別するための閾値として使用しているが、これは例にすぎない。具体的な実装では、他のパラメータの長さを、判定を実行するための閾値として使用してもよい。それにより、状態判定モジュール1006が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、「電力選択指示」が基地局に送信され、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。状態判定モジュール1006が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXサイクルの長さを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、「電力選択指示」が基地局に送信され、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求する。
幾つかの実現可能な実装方式では、状態判定モジュール1006によるユーザ機器の状態を決定するための方法は、状態判定モジュール1006により、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を判定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含んでもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が、ユーザ機器に対するデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータおよび低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを同時に構成してもよく、当該パラメータに対応する状態をユーザに明示的または暗黙的に通知してもよい。あるいは、基地局が、ユーザ機器に対して1組のDRXパラメータのみを毎回構成し、当該DRXパラメータに対応する状態を明示的に示してもよい。例えば、基地局が、無線リソース管理RRC接続を構成するときユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成してもよい。さらに、基地局が、UEがRRC接続状態に入ったときにどの組のDRXパラメータを使用するか(「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するか、または、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用する)、即ち、UEがどの状態にあるかを明示的に示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「デフォルト」状態に直接入り、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよく、または、デフォルトで、ユーザ機器が、RRC接続状態に入ったとき「低電力消費」状態に直接入り、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用すると示してもよい。別の例として、基地局がRRC接続再構成プロセスで当該構成を実施してもよい。即ち、基地局は、RRC接続再構成プロセスでユーザ機器に対して2組の異なるDRXパラメータを構成する。したがって、基地局が、RRC接続再構成プロセスの後にどの組のDRXパラメータがユーザ機器により使用されるか、即ち、ユーザ機器がどの状態にあるかを示してもよい。別の例として、基地局がユーザ機器の状態を暗黙的に示す。通常は、現在使用されているDRXパラメータを決定することでユーザ機器がユーザ機器の状態を決定する。即ち、基地局により新たに構成された2組のDRXパラメータのうち一方の組がユーザ機器により現在使用されているDRXパラメータと同じであることをユーザ機器が発見した場合には、UEは、当該1組のDRXパラメータに対応する状態を使用することで、再構成の後のUEの状態を決定する。それにより、状態判定モジュール1006が、ユーザ機器が「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「デフォルト」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が低電力消費を期待する場合には、第1のタイマが切れたことを前提に、指示送信モジュール1000は「電力選択指示」を基地局に送信して、「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータ構成を使用することを要求してもよい。状態判定モジュール1006が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、第2のタイマが切れたことを前提に(ユーザ機器が第3の制御モジュール1003を備えることを前提に)、指示送信モジュール1000は「電力選択指示」を基地局に送信して、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求してもよい。状態判定モジュール1006が、ユーザ機器が「低電力消費」状態に対応するDRXパラメータを使用している、即ち、ユーザ機器が「低電力消費」状態にあると判定したとき、ユーザ機器の電力選択が変化しユーザ機器が高性能、即ち、高電力消費を期待する場合には、(ユーザ機器が第2の制御モジュール1002を備えることを前提に)指示送信モジュール1000は「電力選択指示」を基地局に送信して、「デフォルト」状態に対応するDRXパラメータ構成の使用を要求してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、電力消費選択指示(「電力選択指示」。低電力消費選択指示と高電力消費選択指示を含む)の送信をユーザ機器の状態により制限しなくともよい。即ち、ユーザ機器の電力消費選択が変化する限り、電力消費選択指示を基地局に送信してもよい。この場合、ユーザ機器は状態判定モジュール1006を備えなくともよい。ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、第1の制御モジュール1001が、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、第2の制御モジュール1002は、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に直接通知する。ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、第3の制御モジュール1003が、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを直接判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように指示送信モジュール1000に通知する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、第1の制御モジュール1001による第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、即ち、第1のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第1の制御モジュール1001はさらに、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよく、対応する第1のタイマが切れた後、ユーザ機器のASは、送信が制限されていないと上位層に通知するように指示される。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として低電力消費選択指示を送信する必要があると上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が低電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、第1の制御モジュール1001は、動作を実施しないようにユーザ機器に通知してもよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、場合によっては、第3の制御モジュール1003による第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的である、即ち、第2のタイマが依然として実行されているとき、ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と異なるプロトコル層で当該電力選択の変化を決定した場合、(説明の簡単さのため、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層をAS(Access Stratum、アクセス層)と称してもよく、電力選択が決定されるプロトコル層をASの上位層(upper layer)と称する)、第3の制御モジュール1003が、「電力選択指示」の送信が制限されると上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよく、第2のタイマが切れた後は、第3の制御モジュール1003が、送信が制限されていないと上位層に通知するようにユーザ機器のASに指示してもよい。しかし、当該ASの上位層が当該非制限指示を受信した後、ユーザ機器が依然として高電力消費選択指示を送信する必要があると当該上位層が判定した場合には、アクセス層ASに通知してもよい。そうでなく、ユーザ機器が高電力消費選択指示を送信する必要がない場合には、動作は実施されない。ユーザ機器が、ユーザ機器が「電力選択指示」の送信とタイマ管理動作を実施するプロトコル層と同じプロトコル層で電力選択を決定する場合、(当該プロトコル層はここでは具体的に定義されず、その実行体を集合的にユーザ機器と称する)、第3の制御モジュール1003は、動作を実施しないようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定してもよい。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、ユーザ機器内の第1のタイマの長さおよび第2のタイマの長さを予め設定するように構成された設定モジュール(図示せず)を備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さが無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスでユーザ機器に対して基地局により指定される。この場合、場合によっては、ユーザ機器はさらに、するユーザ機器に対して基地局により指定された第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを受信するように構成された長さ受信モジュール(図示せず)を備えてもよい。幾つかの実現可能な実装方式では第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器はさらに、第4のタイマと第5のタイマのうち少なくとも1つを取得するように構成されたタイマ取得モジュール(図示せず)と、タイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、かつ/または、タイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がタイマ取得モジュールにより取得された第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するように構成された指示決定モジュール(図示せず)とを備えてもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、タイマ取得モジュールは第1の取得サブモジュールと第2の取得サブモジュールのうち少なくとも1つを備える。第1の取得サブモジュールは、第4のタイマを第6のタイマに従って設定するか、または、第4のタイマを基地局から取得するように構成され、第6のタイマは基地局で設定されたタイマであり、第2の取得サブモジュールは、第5のタイマを第7のタイマに従って設定するか、または、第5のタイマを基地局から取得するように構成され、第7のタイマは基地局で設定されたタイマである。
幾つかの実現可能な実装方式では、第4のタイマの長さは第6のタイマの長さ以下であり、第1の取得サブモジュールはさらに、第6のタイマを基地局から取得するか、または基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第6のタイマの長さを推定するように構成され、第5のタイマの長さは第7のタイマの長さ以下であり、第2の取得サブモジュールはさらに、第7のタイマを基地局から取得するか、または、基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第7のタイマの長さを推定するように構成される。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第4のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを基地局から取得してもよい。第4のタイマまたは第5のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第4のタイマの長さは基地局における第6のタイマの長さ以下であり、第5のタイマの長さは基地局における第7のタイマの長さ以下である。第6のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、低電力消費をトリガするためのトリガであり、第7のタイマは基地局で維持され基地局側により使用される、高電力消費をトリガするためのトリガである。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールが、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得してもよい。第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方を、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち少なくとも1つから取得してもよい。具体的な実装では、第1の取得サブモジュールが第6のタイマを基地局から取得するとき、第4のタイマを第6のタイマに従ってユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第7のタイマを基地局から取得するとき、第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器自体が、第1の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第6のタイマを推定するか、または、第2の取得サブモジュールが基地局から取得したメッセージに従って第7のタイマの長さを推定するか、または、その両方であってもよい。例えば、UEがデータ送受信動作を実施した後タイマを開始し、UEが次のデータ送受信動作を実施した後に当該タイマを再開する。基地局が再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージをユーザ機器に配信すると仮定すると、第1の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよく、第2の取得サブモジュールが、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージの内容に従って、当該タイマの長さを第7のタイマの長さとして記録するかどうかを判定してもよい。例えば、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがハンドオーバ・コマンドであるか、または、新たな無線ベアラをセットアップするか、もしくは、元の無線ベアラを解放する等のために使用される場合には、第1の取得サブモジュールまたは第2の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録せず、再構成メッセージまたはRRC接続解放メッセージがDRXを構成するかまたはより多くの電力節約DRXを構成するために使用される場合には、第1の取得サブモジュールは当該タイマの長さを第6のタイマの長さとして記録する。
具体的な実装では、第6のタイマの長さと第7のタイマの長さを記録するとき、第1の取得サブモジュールが第6のタイマに従って第4のタイマをユーザ機器において設定してもよく、第2の取得サブモジュールが第5のタイマを第7のタイマに従って設定してもよい。さらに、設定した第4のタイマの長さが第6のタイマの長さ以下であってもよく、設定した第5のタイマの長さが第7のタイマの長さ以下であってもよい。それにより、指示決定モジュールが、第1の取得サブモジュールが取得した第4のタイマが切れたと知ったとき、指示決定モジュールはユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定し、指示決定モジュールが、第2の取得サブモジュールが取得した第5のタイマが切れたと知ったとき、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器が、複数の推定を実施することで、例えば、複数の推定結果を平均することで、または、最小値を用いることで、または、最大値を用いることで、第6のタイマの長さまたは第7のタイマまたはその両方を取得してもよい。各推定プロセスは上述の推定方法と同じでありここでは繰り返さない。これにより、第6のタイマまたは第7のタイマまたはその両方の取得した長さの精度が高まる。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器がデータ送受信動作を完了しアイドル状態を入ったとき、ユーザ機器がユーザ機器のアイドル状態の期間、例えば、10秒を推定してもよい(具体的な実装では、ユーザ機器が、ユーザ機器が送信または受信しているデータのサービス・タイプや現在のネットワーク条件のような因子に従ってユーザ機器のアイドル状態の期間を推定してもよい)。一方、ユーザ機器が、基地局から受信した第6のタイマに従って第4のタイマを設定してもよく、第6のタイマが8秒であると仮定すると、ユーザ機器が、第4のタイマを5秒に設定するか、または、基地局から直接第4のタイマ(例えば、11秒)を受信してもよい。それにより、ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、5秒)以上であるとユーザ機器が推定したとき、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定される。ユーザ機器のアイドル状態の期間(例えば、10秒)がユーザ機器の第4のタイマの長さ(例えば、11秒)より短いとユーザ機器が推定した場合には、選択が低電力消費に変更されたとの結論に達することはできない。第5のタイマはそれと同様でありここでは繰り返さない。
具体的な実装では、本発明の当該実施形態のユーザ機器がタイマ取得モジュールと指示決定モジュールのみを備えてもよく、かかるユーザ機器が専らユーザ機器の電力消費選択を決定してもよい。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が低電力消費選択指示を受信した後、基地局が、低電力消費(「lower power consumption」)状態および(CQI、Soundingのような)物理層パラメータに対応するDRXパラメータをユーザ機器に対して構成する。通常は以下のように行われるかもしれない。
RRC接続再構成の最中に、基地局が、ユーザ機器に対して2組の不連続受信DRXパラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「低電力消費」に対応するDRXパラメータを使用するようにユーザ機器に指示し、基地局が、当該2組の不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器に対して2組の物理層パラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「低電力消費」に対応するDRXパラメータに対応する物理層パラメータを使用するようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局が高電力消費選択指示を受信した後、基地局が、高電力消費(「デフォルト」)状態および(CQI、Soundingのような)物理層パラメータに対応するDRXパラメータをユーザ機器に対して構成する。通常は以下のように行われるかもしれない。
RRC接続再構成の最中に、基地局が、ユーザ機器に対して2組の不連続受信DRXパラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「デフォルト」に対応するDRXパラメータを使用するようにユーザ機器に指示する。基地局が、当該2組の不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器に対して2組の物理層パラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施したとき、「デフォルト」に対応するDRXパラメータに対応する物理層パラメータを使用するようにユーザ機器に指示する。
幾つかの実現可能な実装方式では、基地局により当該DRXパラメータを設定するステップは当該DRXサイクルの長さを設定するステップを含む。低電力消費選択指示を受信した後、基地局が、当該DRXサイクルの長さを、アイドル状態にあるDRXサイクルの長さより短く設定してもよい。高電力消費選択指示を受信した後、基地局が、当該DRXサイクルの長さを、アイドル状態にあるDRXサイクルの長さを超えない長さに設定してもよい。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、ユーザ機器が、ユーザ機器の現在状態を決定することで、使用されているDRXパラメータを暗黙的に決定してもよい。即ち、ユーザ機器が現在「デフォルト」状態にあるとき、基地局が必ずしも当該状態を変更するようにユーザ機器に指示しない場合には、ユーザ機器は「デフォルト」状態に対応する新たなDRXパラメータを使用し、そうでない場合には、ユーザ機器が現在「低電力消費」状態にあるとき、基地局が必ずしも当該状態を変更するようにユーザ機器に指示しない場合には、ユーザ機器は「低電力消費」状態に対応する新たなDRXパラメータを使用する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定してもよく、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しないか、または、基地局は高電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、ユーザ機器が低電力消費選択指示を基地局に送信した後、基地局は無線リソース・パラメータ構成をユーザ機器に対して現在更新できるかどうかを判定し、判定結果が否定的である場合には、基地局は低電力消費選択指示に応答しない。
幾つかの実現可能な諸実施形態では、ユーザ機器が2つの有限状態を有し、ユーザ機器がデフォルト状態にあるとき、第3のタイマ管理モジュール1005が第1のタイマのみを開始してもよく、ユーザ機器が低電力消費状態にあるとき、第3のタイマ管理モジュール1005が第2のタイマのみを開始してもよい。ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合には、ユーザが低電力消費状態にあるとき第3のタイマ管理モジュール1005が当該タイマを開始する必要はない。ユーザ機器が当該状態により制限されない場合には、第3のタイマ管理モジュール1005が第1のタイマと第2のタイマを同時に開始してもよく、ユーザ機器が第1のタイマのみを含む場合、第3のタイマ管理モジュール1005は第1のタイマのみを開始する。
上から分かるように、本発明の幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマを使用してユーザ機器による低電力消費選択指示の送信を制限し、第2のタイマを使用して高電力消費選択指示の送信を制限する。それによりユーザ機器による低電力消費選択指示の送信と高電力消費選択指示の送信が別々に制限され、制限が同一のタイマを用いて実施される先行技術よりも、柔軟であり、かつ、より良いユーザ・エクスペリエンスが実現される。さらに、本発明の当該実施形態では、ネットワーク側の第6のタイマにより制御される第4のタイマが、ユーザ機器が低電力消費選択に入るかどうかを制御し、当該ネットワーク側の第7のタイマにより制御される第5のタイマが高電力消費選択を制御する。したがって、当該ネットワーク側とユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。ネットワーク側のタイマとユーザ機器側のタイマの期間の衝突に起因して電力選択を適時に調節できないという欠点を効果的に解決することができる。さらに、本発明の当該実施形態では、第4のタイマおよび第5のタイマを、ユーザ機器により推定されるユーザ機器のアイドル状態の期間とともに使用してユーザ機器が低電力消費または高電力消費選択に入るかどうかを一緒に制御する。したがって、ユーザ機器の電力選択要件がより効果的に調整され、ユーザ機器が電力選択を最短時間で調節することが保証される。
上記に対応して、本発明の1実施形態はさらにシグナリングを送信するためのシステムを提供する。当該システムはユーザ機器131と基地局132を備えてもよい。ユーザ機器131は本発明のユーザ機器の上述の実施形態における任意の1つであり、基地局132は、ユーザ機器により送信された電力消費選択指示を受信し、無線リソース管理プロセスでユーザ機器に対して無線リソース・パラメータ構成を実施するように構成される。当該電力消費選択指示は低電力消費選択指示または高電力消費選択指示を含む。基地局はさらに、第4のタイマ、第5のタイマ、第6のタイマ、および第7のタイマのうち少なくとも1つをユーザ機器に送信するように構成される。
ユーザ機器が2つの状態、即ち、デフォルト状態と低電力消費状態を有するとき、基地局により、ユーザ機器に対する無線リソース・パラメータ構成を無線リソース管理プロセスで実施するステップは、無線リソース管理接続セットアップの間に、基地局により、ユーザ機器に対して2組の不連続受信DRXパラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理接続を実施するときに使用されるDRXパラメータを示すステップであって、一方の組のパラメータはユーザ機器がデフォルト状態にあることを示すのに使用され、他方の組のパラメータはユーザ機器が低電力消費状態にあることを示すのに使用されるステップと、基地局により、異なる不連続受信DRXパラメータに従って、ユーザ機器に対する2組の対応する物理層を構成するステップを含み、または、基地局により、ユーザ機器に対する無線リソース・パラメータ構成を無線リソース管理プロセスで実施するステップは、無線リソース管理再構成プロセスにおいて、基地局により、ユーザ機器に対して2組の不連続受信DRXパラメータを構成し、ユーザ機器が無線リソース管理再構成を完了した後に使用されるDRXパラメータを示すステップであって、一方の組のパラメータはユーザ機器がデフォルト状態にあることを示すのに使用され、他方の組のパラメータはユーザ機器が低電力消費状態にあることを示すのに使用されるステップと、基地局により、異なる不連続受信DRXパラメータに従って、ユーザ機器に対する2組の対応する物理層を構成するステップを含む。
具体的な実装では、本発明はさらにコンピュータ記憶媒体を提供する。当該コンピュータ記憶媒体はプログラムを格納することができ、当該プログラムが実行されたとき、当該プログラムが、本発明に従うシグナリングを送信するための方法または電力消費選択を決定するための方法の実施形態におけるステップの全部または一部を含んでもよい。当該記憶媒体が、磁気ディスク、光ディスク、読取専用メモリ(Read−OnlyMemory、ROM)、またはランダム・アクセス・メモリ(RおよびomAccessMemory、RAM)等であってもよい。
具体的な実装では、図10に示すように、本発明はさらにユーザ機器14を提供する。ユーザ機器14は、入力装置141、出力装置142、およびプロセッサ144(具体的な実装では、ユーザ機器14の複数のプロセッサ144が存在してもよく、図10では1つのみのプロセッサ144の例を使用する)を備えてもよい。プロセッサ144は、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、低電力消費選択指示を基地局に送信するように出力装置142に指示するステップと、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、高電力消費選択指示を基地局に送信するように出力装置142に指示するか、または、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費選択指示を基地局に送信するように出力装置142に指示するステップとを実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、ユーザ機器は2つの状態、即ち、デフォルト状態と低電力消費状態を有し、したがってプロセッサ144はさらに、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあるかどうかに関する第1の判定を実行し、当該第1の判定の判定結果が肯定的である場合には、低電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第1のタイマが切れたかどうかに関する第2の判定を実行し、当該第2の判定の判定結果が肯定的である場合には、低電力消費選択指示を基地局に送信するように出力装置142に指示するステップと、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあるかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、高電力消費指示を基地局に送信するように出力装置142に指示するステップと、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあるかどうかに関する第3の判定を実行し、当該第3の判定の判定結果が肯定的である場合には、高電力消費選択指示の送信を制限するために使用される第2のタイマが切れたかどうかに関する第4の判定を実行し、当該第4の判定の判定結果が肯定的である場合には、高電力消費選択指示を基地局に送信するように出力装置142に指示するステップと、を実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144によりユーザ機器の状態を決定するための方法は、プロセッサ144により、指定されたパラメータ長に従ってユーザ機器の状態を決定し、デフォルト状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、または、低電力消費状態が要求する長さを当該パラメータ長が満たすとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含み、または、プロセッサ144によりユーザ機器の状態を決定するための方法は、プロセッサ144によって、ユーザ機器に対して基地局により構成された不連続受信DRXパラメータに従ってユーザ機器の状態を決定し、ユーザ機器がデフォルト状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器がデフォルト状態にあると判定するか、もしくは、ユーザ機器が低電力消費状態に対応する不連続受信DRXパラメータを使用しているとき、ユーザ機器が低電力消費状態にあると判定するステップを含む。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、低電力消費選択指示を送信するために使用されるユーザ機器内のプロトコル層に通知して、ユーザ機器の電力消費選択の変化を学習するために使用されるプロトコル層に、低電力消費選択指示の送信が制限されることを通知するステップ、または、第1のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、動作を実施しないようにユーザ機器に通知するステップを実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、高電力消費選択指示を送信するために使用されるユーザ機器内のプロトコル層に通知して、ユーザ機器の電力消費選択の変化を学習するために使用されるプロトコル層に高電力消費選択指示の送信が制限されることを通知するステップ、または、第2のタイマが切れたかどうかの判定結果が否定的であるとき、動作を実施しないようにユーザ機器に通知するステップを実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144が低電力消費選択指示を基地局に送信するかまたは高電力消費選択指示を基地局に送信した後、プロセッサ144はさらに、ユーザ機器が第1のタイマを備えるとき第1のタイマを開始するステップと、ユーザ機器が第1のタイマと第2のタイマを備えるとき、第1のタイマまたは第2のタイマまたはその両方を開始するステップと、を実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、ユーザ機器内の第1のタイマが切れておらず、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信され、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び低電力消費に変更されたとき、第1のタイマが切れるまで、出力装置142が低電力消費選択指示を基地局に送信できないと示すステップと、ユーザ機器内の第2のタイマが切れておらず、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信され、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び高電力消費に変更されたとき、第2のタイマが切れるまで、出力装置142が高電力消費選択指示を基地局に送信できないと示すステップと、を実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、ユーザ機器内の第1のタイマが切れたが、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されず、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び低電力消費に変更されたとき、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されるまで、出力装置142が低電力消費選択指示を基地局に送信できないと示すステップと、ユーザ機器内の第2のタイマが切れたが、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されず、かつ、ユーザ機器の電力消費選択が再び高電力消費に変更されたとき、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果が受信されるまで、出力装置142が高電力消費選択指示を基地局に送信できないと示すステップと、を実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を受信するステップと、ユーザ機器が第1のタイマを備えるとき第1のタイマを開始するステップと、ユーザ機器が第1のタイマと第2のタイマを備えるとき、第1のタイマまたは第2のタイマまたはその両方を開始するステップとを実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、基地局が送信した無線リソース・パラメータ構成結果を入力装置141が受信したとき、第3のタイマを停止するステップを実施する。幾つかの実現可能な実装方式では、第1のタイマの長さは第2のタイマの長さ以上である。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144はさらに、第1のタイマの長さと第2のタイマの長さをユーザ機器で予め設定するステップ、または、無線リソース管理接続セットアップ・プロセスまたは無線リソース管理接続再構成プロセスで、ユーザ機器に対して基地局により指定された第1のタイマの長さと第2のタイマの長さを受信するステップを実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、場合によっては、プロセッサ144はさらに、第4のタイマを取得するステップと、取得した第4のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間が第4のタイマの長さ以上であるとユーザ機器が推定したとき、プロセッサにより、ユーザ機器の電力消費選択が低電力消費に変更されたと判定するステップと、第5のタイマを取得するステップと、ユーザ機器の第5のタイマが切れるか、または、ユーザ機器のアイドル状態の期間がユーザ機器の第5のタイマの長さ以下であるとユーザ機器が推定したとき、プロセッサにより、ユーザ機器の電力消費選択が高電力消費に変更されたと判定するステップと、を実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144により、第4のタイマを取得するステップは特に、プロセッサにより、第6のタイマに従って第4のタイマを設定するか、または、プロセッサにより、第4のタイマを基地局から取得するステップであって、第6のタイマは基地局で設定されたタイマであるステップを含み、プロセッサにより第5のタイマを取得するステップは特に、プロセッサにより、第7のタイマに従って第5のタイマを設定するか、または、プロセッサにより、第5のタイマを基地局から取得するステップであって、第7のタイマは基地局で設定されたタイマであるステップを含む。
幾つかの実現可能な実装方式では、第4のタイマの長さは第6のタイマの長さ以下であり、プロセッサ144が第4のタイマを第6のタイマに従って設定する前に、プロセッサはさらに、第6のタイマを基地局から取得するか、または、基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第6のタイマの長さを推定するステップを実施し、第5のタイマの長さは第7のタイマの長さ以下であり、プロセッサが第7のタイマに従って第5のタイマを設定する前に、プロセッサはさらに、第7のタイマを基地局から取得するか、または、基地局から取得されたメッセージに従って、基地局で設定された第7のタイマの長さを推定するステップを実施する。
幾つかの実現可能な実装方式では、プロセッサ144が第4のタイマを基地局から取得するとき、第4のタイマは、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち何れか1つで運搬され、プロセッサ144が第5のタイマを基地局から取得した、第5のタイマは、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち何れか1つで運搬され、プロセッサ144が第6のタイマを基地局から取得するとき、第6のタイマは、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち何れか1つで運搬され、プロセッサ144が第7のタイマを基地局から取得するとき、第7のタイマは、基地局により送信された無線リソース制御プロトコル・メッセージ、物理層メッセージ、データ・リンク層メッセージ、およびセル・ハンドオーバ・メッセージのうち何れか1つで運搬される。
本発明の範囲または趣旨から逸脱せずに本発明に様々な修正や変形を加えうることは当業者には明らかである。本発明は、添付の特許請求の範囲またはその均等物により定義される保護範囲に入る修正や変形を包含する。