JP6462397B2 - X線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成方法 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成方法に関する。
X線撮影法は、被検体を通過するX線と、レイ毎のX線減弱を計測するためのX線検出とにより記述される。X線減弱は、同一レイについて、被検体が存在する場合と存在しない場合とのX線検出強度の比較に基づいて計測される。画像を再構成するための幾つかの工程が存在する。例えば、有限サイズのX線発生装置、X線発生装置から発生された低エネルギーのX線を遮蔽するフィルタの性質および形状、X線検出器のジオメトリおよび特性、並びにデータ収集システムの能力は、再構成に影響を及ぼす。再構成において被検体の線減弱係数(LAC:Linear Attenuation Coefficient)のマップが、LACの線積分から逆ラドン変換によって得られる。LACの線積分は、被検体を通過する一次X線の強度の対数に関連する。
第3世代ジオメトリ(geometry)は、離散的に配列されたフォトンカウンティング検出器、すなわち、第4世代ジオメトリを取り込むことができる。このような第3世代と第4世代との複合システムにおいてフォトンカウンティング検出器(第4世代検出器)は、検出器ファン角の範囲に亘って一次X線を検出する。
3世代ジオメトリと第4世代ジオメトリとの複合ジオメトリにおけるスペクトラムCTでは、互いに異なるビュー数を有する第3世代のX線検出器(第3世代検出器)からのデータセットと第4世代検出器からのデータセットとの2つのデータセットが再構成問題に関与する。この複合ジオメトリに関する再構成問題にオーダード・サブセット(OS:0rdered Subset)法を使用するための方法は知られていない。
実施形態の目的は、互いに異なるビュー数を有する2組のデータセットに基づいてOS再構成法による画像再構成を高計算効率で行うことを可能とするX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成方法を提供することにある。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線源と、前記X線源からのX線を検出し、第1のビュー数に関するエネルギー積分データを取得する第1の検出器と、前記X線源からのX線を検出し、前記第1のビュー数よりも小さい第2のビュー数に関するスペクトラムデータを取得する第2の検出器と、前記エネルギー積分データを複数のサブセットに分割し、前記複数のサブセットの各々に前記スペクトラムデータを結合し、複数の結合サブセットを生成する前処理部と、前記複数の結合サブセットにOS再構成を施してCT画像を再構成する再構成部と、を具備する。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図 図1の架台の構成を模式的に示す図。 図1の画像再構成装置による画像再構成処理の典型的な流れを示す図。 図2のステップS202において画像再構成装置により生成される、エネルギー積分データセットから分割された複数のサブセットを模式的に示す図。 図2のステップS202において画像再構成装置により生成される複数の結合サブセットを模式的に示す図。 図2のステップS202において画像再構成装置により生成される複数のサブ結合サブセットを模式的に示す図。 600回の繰り返し後の非OS法による、骨近似画像成分(bone-like image component)に基づく再構成画像を示す図。 6000回の繰り返し後の非OS再構成法による、骨近似画像成分に基づく再構成画像を示す図。 600回の繰り返し後の本実施形態に係るOS再構成法による、骨近似画像成分に基づく再構成画像を示す図。 600回の繰り返し後の非OS再構成法による、水近似画像成分(water-like image component)に基づく再構成画像を示す図。 6000回の繰り返し後の非OS法による、水近似画像成分に基づく再構成画像を示す。 600回の繰り返し後の本実施形態に係るOS再構成法による、水近似画像成分に基づく再構成画像を示す図。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成方法について説明する。
図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、架台10を有する。架台10は、円筒形状を有する回転フレーム11を回転軸Z回りに回転可能に支持している。回転フレーム11は環形状を有する金属枠である。回転フレーム11には回転軸Zを挟んで対向するようにX線源13と第3世代検出器15とが取り付けられている。回転フレーム11の開口(bore)にはFOV(Field Of View)が設定される。回転フレーム11の開口内には天板100が挿入される。天板100には被検体Sが載置される。天板100に載置された被検体Sの撮像部位がFOV内に含まれるように天板100が位置決めされる。回転フレーム11は、回転駆動部17からの動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。回転駆動部17は、例えば、サーボモータ等のモータであり、架台10に収容される。回転駆動部17は、スキャン制御部25からの制御に従って回転フレーム11を回転させるための動力を発生する。
X線源13はX線を発生する。X線源13としてはX線管が用いられる。X線源13はケーブル等を介して高電圧発生部19に接続されている。高電圧発生部19は、スキャン制御部25による制御に従いX線源13に高電圧を印加し、フィラメント電流を供給する。高電圧の印加とフィラメント電流の供給とを受けてX線源13はX線を発生する。X線源13には前置コリメータ23が取付けられている。前置コリメータ23はX線源13により発生されたX線のエネルギー及び線量を調節するための金属により形成される。
第3世代検出器15は、X線源13から発生されたX線を検出するX線検出器である。第3世代検出器15は、図示しない複数のX線検出素子と積分型データ収集回路とを有する。複数のX線検出素子は2次元湾曲面状に配列される。各X線検出素子は、X線源13から発生され被検体Sにより減弱されたX線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号を発生する。複数のX線検出素子はシンチレータと光検出器とを有する。シンチレータはX線を受けて蛍光を発生する。光検出器は発生された蛍光を電気信号に変換する。電気信号はX線の強度に応じた波高値を有する。光検出器としては、具体的には、光電子増倍管やフォトダイオード(Photo Diode)等の光子を電気信号に変換する機器が用いられる。積分型データ収集回路は、被検体SによるX線減弱を示すデジタルのデータをビュー毎に収集する。積分型データ収集回路は、例えば、積分回路とA/D変換器とが実装された半導体集積回路により実現される。より詳細には、積分回路は、X線検出素子からの電気信号をビュー期間に亘り積分し、積分信号を生成する。A/D変換器は、生成された積分信号をA/D変換し、当該積分信号の波高値に対応するデータ値を有するデジタルデータを生成する。デジタルデータは、各ビュー期間において検出されたX線のエネルギーの積分を示す。当該デジタルデータをエネルギー積分データと呼ぶことにする。このようにX線源13と第3世代検出器15との組合せは第3世代ジオメトリを構成する。なお、本実施形態に係る第3世代検出器15としては間接検出型の検出器に限定されず、直接検出型の検出器であっても良い。
一方、本実施形態に係る架台10は中心軸Z回りに互いに離間して配列された複数の第4世代検出器25を有する。複数の第4世代検出器25は固定フレーム27に取付けられる。固定フレーム27は、開口が形成された金属体であり、回転フレーム11の内側において架台10に固定される。固定フレーム27は回転フレーム11から独立しており、回転フレーム11の回転に関わらず静止している。各第4世代検出器25はX線源13から発生されたX線を検出するX線検出器である。第4世代検出器25は、図示しない複数のX線検出素子と計数型データ収集回路とを有する。各X線検出素子は、X線源13から発生され被検体Sにより減弱されたX線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号を発生する。X線検出素子の詳細は上記の通りである。計数型データ収集回路は、X線のカウント数のデータをビュー毎に収集する。計数型データ収集回路は、例えば、X線検出素子の個数に応じたチャンネル数の読出チャンネルを並列的に実装する半導体集積回路により実現される。各読出チャンネルは、波高弁別回路と予め設定された複数のエネルギー・ビンにそれぞれ対応する複数の計数器とを有する。波高弁別回路は、X線検出素子からの電気信号の波高値を弁別する。具体的には、波高弁別回路は、X線検出素子からの電気信号の波高値を閾値処理等により特定し、当該電気信号が属するエネルギー・ビンに対応する計数器にパルス信号を供給する。各計数器は、波高弁別回路からのパルス信号の個数をビュー毎に計数する。これにより計数器は、複数のエネルギー・ビンの各々についてビュー毎のカウント数を示すデータを生成する。当該データをスペクトラムデータと呼ぶことにする。このようにX線源13と第4世代検出器25との組合せは第4世代ジオメトリを構成する。なお、本実施形態に係る第4世代検出器25としては間接検出型の検出器に限定されず、直接検出型の検出器であっても良い。
なお、回転フレーム11が所定の微小角度回転する毎にビューが第3世代検出器13と第4世代検出器15とにより切り替えられる。ビューは、エネルギー積分データやスペクトラムデータのサンプリング期間に対応する。
このように本実施形態に係る架台10は、第3世代ジオメトリと第4世代ジオメトリとの両方を装備する複合ジオメトリをなす。なお、架台10の構成要素は上記構成要素のみに限定されず、X線管冷却装置やデータ伝送装置、電源装置、チルト機構等の他の構成要素を含んでも良い。
スキャン制御部31は、架台10に搭載された各種機器の制御を統括する。具体的には、スキャン制御部31は、回転駆動部17と高電圧発生部19とを制御する。具体的には、回転駆動部17は、スキャン制御部31による制御に従う一定の角速度で回転する。高電圧発生部19は、スキャン制御部31による制御に従って高電圧をX線源131に印加し、フィラメント電流をX線源13に供給する。
データ記憶部33は、HDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。データ記憶部33は、第3世代検出器15からのエネルギー積分データと複数の第4世代検出器25からのスペクトラムデータとを記憶する。ここで画像再構成に必要なビュー数のエネルギー積分データの集合をエネルギー積分データセットと呼び、画像再構成に必要なビュー数のスペクトラムデータの集合をスペクトラムデータセットと呼ぶことにする。なお、エネルギー積分データとスペクトラデータとを総称して投影データと呼ぶ場合もある。
画像再構成装置35は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。画像再構成装置35は、第3世代検出器15からのエネルギー積分データセットと複数の第4世代検出器25からのスペクトラムデータセットとに基づいて被検体Sに関するCT画像を再構成する。具体的には、画像再構成装置35は、機能的又はソフトウェア的に前処理部351と再構成演算部353とを有する。
前処理部351は、エネルギー積分データセットを複数のサブセットに分割する。前処理部351は、複数のサブセットの各々にスペクトラムデータセットを結合し、複数の結合サブセットを生成する。換言すれば、各結合サブセットのビュー数は、各サブセットのビュー数とスペクトラムデータセットのビュー数との合計に等しい。サブセットの個数と結合サブセットの個数とは同数である。
再構成演算部353は、複数の結合サブセットにオーダード・サブセット再構成法(以下、OS再構成と呼ぶ)を施してCT画像を再構成する。なおOS再構成とはOS法を組み込んだ統計学的画像再構成法であり、例えば、OS−SART(ordered subset simultaneous algebraic reconstruction techniques)法やOS−EM(ordered subset expectation maximization)法等が挙げられる。
画像処理部37は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU等の演算装置とROMやRAM等の記憶装置とを有する。画像処理部37は、画像再構成装置35により再構成されたCT画像に種々の画像処理を施す。例えば、画像処理部37は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を発生する。
表示部39は、表示画像等の種々の情報を表示機器に表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
入力部41は、入力機器によるユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。
主記憶部43は、種々の情報を記憶する、HDDやSSD、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、主記憶部43は、CD−ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。例えば、主記憶部43は、本実施形態に係る画像再構成処理に関する画像再構成プログラム等を記憶する。
システム制御部45は、ハードウェア資源として、CPUやMPU等の演算装置とROMやRAM等の記憶装置とを有する。システム制御部45は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の中枢として機能する。
なお本実施形態において演算装置は、離散論理ゲートとして、特定用途向け集積回路(ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)に実装されても良い。FPGA又はCPLDの実装は、VHDL、Verilog、又は他の任意のハードウェア記述言語でコーディングされてよく、そのコードは、FPGA又はCPLD内の電子メモリに直接格納されてもよいし、別の電子メモリとして格納されてもよい。記憶装置は、ROM、EPROM、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリ等のように不揮発性であって良い。メモリは、スタティックRAM又はダイナミックRAM等のように揮発性であっても良い。マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサ等の演算装置は、電子メモリ並びにFPGA又はCPLDとメモリとの間の相互作用を管理するために設けられてもよい。再構成演算装置35に含まれる演算装置は、本実施形態に係る画像再構成法を実行するためのコンピュータ可読命令を含むコンピュータプログラムを実行することができる。このプログラムは、上述の一時的でない電子メモリやハードディスクドライブ、CD、DVD、フラッシュドライブもしくは他の任意の記憶媒体に格納される。
以下、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の動作例について説明する。
図2は、本実施形態に係る架台10の構成を模式的に示す図である。図2に示すように、本実施形態に係る架台10は第3世代システムと第4世代システムとの複合システムを装備する。すなわち、架台10は、回転軸Z回りに回転するX線源13と第3世代検出器15とがなす第3世代システムに加えて、据え付け型の複数の第4世代検出器25を有している。
以下、画像再構成装置35により行われるCT画像の再構成について詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る画像再構成装置35による画像再構成処理の典型的な流れを示す図である。
ステップS201において再構成演算部353は、第4世代検出器25からのスパースビュー(sparse-view)のスペクトラムデータに対してデータ領域分解(data domain decomposition)を施し、基準線積分(basis line integrals)を算出する。なお基準線積分とは、レイに沿う基準物質に関する線積分を意味する。基準物質とは、物質弁別画像を発生させる際に基準とする物質である。基準物質としては、例えば、水や骨、ヨード等の任意の物質が挙げられる。基準物質は、予め入力部41等を介して設定されている。以下、ステップS201において算出された線積分を計測基準線積分と呼ぶことにする。なおスパースビューとは、複数の第4世代検出器25が離散的に配列されているため、スペクトラムデータセットのサンプリング点に対応するビューが、時間的に隣接するビュー同士で空間的に乖離していることを示す。データ領域分解は既存の方法により行われる。例えば、データ領域分解を実行する1つの例示的な方法は、その内容が参照により本明細書に組み込まれるProc.SPIE 6913、Medical Imaging 2008:Phys.Med.Im.、2008、691313:1〜12の、Y.Zou及びM.D.Silverによる「Analysis of fast kV−switching in dual energy CT using a pre−reconstruction decomposition technique」に記載されている。
ステップS202において前処理部351は、第3世代検出器15からのエネルギー積分データセットを、第4世代のスペクトラムデータセットのビュー数に応じたn個のサブセットに分割する。サブセットの個数は如何なる数であっても良い。例えば、サブセットの個数は、エネルギー積分データセットのビュー数をスペクトラムデータセットのビュー数で除した値に設定されると良い。また、各サブセットは略同数のビュー数を有する。
ステップS203において前処理部351は、複数のサブセットの各々に、同一のスペクトラムデータセットを結合する。具体的には、スペクトラムデータセットをサブセットの個数だけ複製し、複数のサブセットに複数の同一のスペクトラムデータセットをそれぞれ結合する。これにより複数のサブセットの個数と同数の複数の結合サブセットが生成される。
例えば、エネルギー積分データセット#1のビュー数が1200のビューであり、スペクトラムデータセット#2のビュー数が75であると仮定する。前処理部351は、1200のビューのデータセット#1を、75のビューを含む16個のサブセットに分割する。75のビューのデータセット#2は、75ビューからなる各サブセットに結合され、16個の結合サブセットが生成する。
図4は、ステップS202において画像再構成装置35により生成される、エネルギー積分データセット#1から分割された複数のサブセット#3nを模式的に示す図である。図4において、エネルギー積分データセット#1は1200のビューを含み、スペクトラムデータセット#2は75のビューをものとする。図4に示すように、エネルギー積分データセット#1は、例えば、複数のサブセット#3nに分割される。なおnはサブセットの番号を示すものとする。サブセット#3の個数nは、2以上の如何なる数であっても良い。例えば、個数nは、データセット#1のビュー数をデータセット#2のビュー数で除した値に等しい個数に設定される。この場合、各サブセット#3nは1200/16=75のビューを含む。上記の通り個数nが設定されることにより、各サブセット#3nは、データセット#2が含むビュー数と同数のビュー数を含むこととなる。各サブセット#3nのビュー数がデータセット#2のビュー数に等しい場合、等しくない場合に比して後述の行列計算の効率が向上する。なお必ずしも各サブセット#3nのビュー数がデータセット#2のビュー数と同じである必要はない。例えば、1200のビューを有するデータセット#1が100のビューを有する12個のサブセット#3nに分割されても良い。各サブセット#3nが含むビュー数は、並列計算を最適化するように選択される。
図5は、図2のステップS203において画像再構成装置35により生成される複数の結合サブセット#4mを模式的に示す図である。図5においては、図4と同様、エネルギー積分データセット#1は1200のビューを含み、スペクトラムデータセット#2は75のビューをものとする。ステップS202においてデータセット#2は、まず、サブセット#3nの個数nだけ複製される。複製された各データセット#2は、各サブセット#3nに結合される。データセット#2とサブセット#3nとの結合が結合サブセット#4mをなす。なおmは結合サブセット#4の番号を示すものとする。個数mはサブセット#3nの個数nに等しい。結合サブセット#4mのビュー数はサブセット#3nのビュー数とデータセット#2とのビュー数の和に等しい。
従来例においては互いに異なるビュー数を有するデータセット#1とデータセット#2とを用いて画像再構成を行う場合、ビュー数が少ないデータセット#2を表現する行列の要素数をビュー数が多いデータセット#1を表現する行列の要素数に合わせる必要があるため、データセット#2に関する計算量が増加してしまっていた。本実施形態においてはビュー数が多いデータセット#1を複数のサブセット#3nに分割し、各サブセット#3nとデータセット#2との結合サブセット#4mを生成し、結合サブセット#4mをOS再構成法における処理単位(サブセット)と見做して画像再構成を行う。これにより、効率良く画像再構成を行うことができる。
なお、図4及び図5においては1番から1200番までのビューが16個のサブセット#3nに1ビューずつ順番に繰り返し振り分けられるとした。この場合、各結合サブセット#4mには中心軸Z回りの全方位のビューのエネルギー積分データが均等に振り分けられていることとなる。一方、複数の第4世代検出器25は中心軸Z回りに離散的に配列されているので、データセット#1は本来的には全方位のビューのスペクトラムデータを含んでいる。すなわち、この振り分け方の場合、複数の結合サブセット#4mの各々について、エネルギー積分データに含まれる複数のビューの空間的分布がスペクトラムデータに含まれる複数のビューの空間的分布に略一致するので、OS再構成に係る計算を早めに収束させることができる。なお、上記のデータセット#1に含まれるビューの複数のサブセットへの振り分けは、一例であり、如何なる規則により振り分けられても良い。

図6は、図2のステップS203において画像再構成装置35により生成される複数のサブ結合サブセット#5kを模式的に示す図である。なおkはサブ結合サブセット#5の番号を示すものとする。図6に示すサブ結合サブセットは、図5の結合サブセット4に基づくサブ結合サブセットであるとする。図6に示すように、例えば、各サブ結合サブセット5kは、15のビューを含む5つのサブセットに分割されても良い。これにより、OS再構成法における処理単位の要素数をさらに少なくし、OS再構成法の計算効率をさらに向上することができる。
本実施形態に係る再構成法において費用関数(cost function)は、下記(1)式により規定される。
なお、上記(1)式のL(j)は下記の(2)式により規定される。(2)式に示すL(j)は、第3世代検出器データに基づく物質nの線積分(合成基準線積分(Combined basis line integral))を示す。
また、上記(1)式の各要素は以下のように規定される。
ji:第4世代のシステム行列
ji:第3世代のシステム行列
n(i):基準画像(例えば、水または骨)
V(c):正規化(w=0)
(j):第3世代検出器15からのエネルギー積分データ
(BH):第3世代検出器15からのエネルギー積分データに対するビームハードニング補正項
(M)(j):第4世代検出器25からのスペクトラムデータにデータ領域分解を施すことにより生成される計測基準線積分
μ nM:スペクトラムMに対する物質nの平均線減弱係数
σjn :L (M)(j)の分散
σ :g(j)の分散
上記(1)式の第1項は第4世代のスペクトラムデータに係る費用関数であり、第2項は第3世代のエネルギー積分データに係る費用関数である。すなわち、上記(1)で規定される本実施形態に係る費用関数は、第4世代のスペクトラムデータに係る費用関数と第3世代のエネルギー積分データに係る費用関数との和により規定される。
なお本実施形態に係る費用関数は上記(1)により規定される関数に限定されず、他の如何なる関数が用いられても良い。
ステップS204において再構成演算部353は基準画像を初期化する。具体的には、cn (0)(i)=0である。物質nは水または骨を表し、iは全ての画像について実行される。他の、例えば、骨や水のFPBセグメントを用いた初期化が実行されても良い。
以下のステップS205からステップS209までの処理は複数の結合サブセットについて順番に行われる。複数の結合サブセットの処理順序は、入力部41等を介して任意に設定可能である。また、ステップS205からステップS208までの処理は、各結合サブセットに含まれる複数のビューについて順番に行われる。
ステップS205において再構成演算部353は、第4世代ジオメトリにおいて基準画像に再投影処理を施し、第4世代ジオメトリに関する基準線積分を算出する。以下、算出された線積分を第4世代ジオメトリに関する再投影基準線積分と呼ぶことにする。第4世代ジオメトリに関する再投影基準線積分は、下記(3)式に示す総和により規定される。添字jはレイを示す。
ステップS206において再構成演算部353は、第3世代ジオメトリにおいて基準画像に再投影処理を施し、第3世代ジオメトリに関する基準線積分を算出する。算出された線積分を第3世代ジオメトリに関する合成基準線積分と呼ぶことにする。第3世代ジオメトリに関する合成基準線積分は、下記(4)式に示す総和により規定される。
ステップS207において再構成演算部353は、エネルギー積分データにビームハードニング補正項を適用してビームハードニング補正を施す。ビームハードニング補正が施されたエネルギー積分データを補正データと呼ぶことにする。補正データは、エネルギー積分データg(j)にビームハードニング補正項gM (BH)(L)を適用することにより、具体的には、エネルギー積分データg(j)にビームハードニング補正項gM (BH)(L)を加算することにより生成される。具体的には、ビームハードニング補正項gM (BH)(L)は、ベクトルLが下記(5)式により規定されるビームハードニングテーブルからの補間により算出される。
ステップS208において再構成演算部353は、第4世代ジオメトリに関する計測基準線積分と再投影基準線積分との差分と、第3世代ジオメトリに関する補正データと合成基準線積分との差分とに基づいて基準画像を更新する。より詳細には、上記(1)式に示すように再構成演算部353は、第4世代ジオメトリに関する計測基準線積分と再投影基準線積分との差分と、第3世代ジオメトリに関する補正データと合成基準線積分に対する平均線減弱係数の積との差分とに基づいて基準画像を更新しても良い。具体的には、基準画像c(i)は下記(6)式により規定される。
処理対象のビューについてステップS205からS208までの処理が行われると再構成演算部353は、ステップS209において処理対象の結合サブセットに含まれる未処理のビューの中から次の処理対象のビューを選択する。そして新たに選択されたビューについて同様にステップS205からS208までが繰り返される。例えば、結合サブセットにm個のビューが含まれる場合、ステップS205からS208までがm回繰り返される。そして処理対象の結合サブセットに含まれる全てのビューについてステップS205からS208までの処理が行われた場合、ステップS210において再構成演算部353は、未処理の結合サブセットの中から次の処理対象の結合サブセットを選択する。そして新たに選択された結合サブセットについて同様に、当該結合サブセットに含まれる全てのビューについてステップS205からS209までの処理が繰り返される。例えば、n個の結合サブセットが含まれる場合、ステップS205からS209までがn回繰り返される。
そして全ての結合サブセットについてステップS205からS209までの処理が行われた場合、ステップS211において再構成演算部353は、収束条件を満たすか否かを判定する。収束条件を満たさないと判定した場合、再びステップS205からS210を繰り返す。そしてステップS211において収束条件を満たすと判定した場合、再構成演算部353は、本実施形態に係るOS再構成法を終了する。
なお、エネルギー積分データセットに欠落データが存在する場合、再構成演算部353は、次の方法を使用して基準画像の更新を行っても良い。
下記(7)式により規定される費用関数f(x)について検討する。下記(7)式のxは再構成画像上での画素値を示し、gは測定した投影データを示す。(7)式は、再構成画像上の線積分を測定した投影データに対して比較し、誤差等が最小もしくは所定の規則に適合するように反復する反復画像再構成法を示す。
結合サブセットに関する費用関数f(x)は、下記(8)式により規定される。下記(8)式においてnは結合サブセットの番号を示す。
上記(8)式に示す結合サブセットに関する費用関数f(x)は、次に、順次最小化される。OS再構成法は、全ての結合サブセットについて費用関数f(x)の勾配が略等しいと仮定する。この仮定は、一般に、CTシステムの従来のジオメトリに当てはまる。しかし、この仮定は、データが欠落している状況下においては成立しない。例えば、先端が切り取られた区域において画素は、360度のサンプルを有さない。また、第4世代検出器25が第3世代検出器15の内側に配置されるという複合システムのジオメトリにおいてもデータ欠落が発生する。複合システムにおいては、第3世代検出器15へのX線が第4世代検出器25により遮蔽され、第3世代検出器15からのエネルギー積分データの欠落を引き起こす場合がある。換言すれば、第4世代検出器25が第3世代検出器15に影をつける。以下、第4世代検出器25による第3世代検出器15への影に起因するデータ欠落を単に影起因のデータ欠落と呼ぶことにする。影起因のデータ欠落は、全ての結合サブセットに亘り一様に分散されないため、上記仮定が成立しない。この場合、従来例に係るOS法をデータが欠落したエネルギー積分データセット又はスペクトラムデータセットに適用すると、収束条件を満たさないことがある。
OS法の画像更新式は、下記(9)式のように規定される。なお、Nは結合サブセットの総数を示す。すなわち、画像更新式は、xと、結合サブセットの総数Nと行列Dの逆数とナブラ演算子が作用された費用関数f(x)との積との差分により規定される。すなわち、再構成演算部353は、(9)式に示すように、複数の結合サブセットの総数と前記複数の結合サブセットの各々の対角行列と費用関数とに基づいて基準画像を更新する。
上記(9)式の行列Dは、下記(10)式により規定される対角行列である。式中の太字の1は、全成分が値1であるベクトルであり、Aは投影行列であり、Wは重み行列である。すなわち、対角行列Dは投影行列の転置Aと重み行列Wと投影行列Aと1ベクトルとの積により規定される。
本実施形態においては、OS法の堅牢さを改善するため、行列Dが下記(11)式の条件を満たすことを要請する。(11)式においてHnはn番目の結合サブセットに関するヘッセ行列(Hessian)であり、Nは結合サブセットの総数を示す。すなわち、行列Dは総数Nとヘッセ行列Hとの積以上に規定される。
従来例に係るCTジオメトリについて(10)式を適用した場合、上記(11)式の条件はほぼ満足する。しかし、データの欠落が発生している場合、Wは、複数の結合サブセット間で均衡の取れていない多くのゼロ又はゼロに近い値を有するため、(11)式の条件を満たさない。
上記費用関数に関して(9)式の行列Dは、下記(12)式により規定される対角要素D(ni)を有する。
本実施形態においてOS法の堅牢さを改善するため、(11)式に規定される条件がほぼ当てはまるように、画像更新式の対角行列Dが変更されても良い。以下、対角行列Dを計算する3つの方法について説明する。
第1の計算方法において再構成演算部353は、下記(13)式により各結合サブセットnの対角行列Dnを算出する。(13)式のAnは各結合サブセットnの投影行列を示し、Wnは各結合サブセットnの重み行列を示す。また、式中のtは転置を示す。すなわち、対角行列Dnは総数Nと投影行列の転置A と重み行列Wと投影行列Aと1ベクトルとの積により規定される。再構成演算部353は、下記(13)式の通り、総数Nと投影行列の転置A と重み行列Wと投影行列Aと1ベクトルとに基づいて対角行列Dを算出する。この対角行列Dが上記(9)式等の画像更新式に適用される。
この(13)式は(11)式の条件を満足する。第1の計算方法を使用する場合、各結合サブセットnの対角行列Dnを保存するための多くの記憶領域を確保する必要がある。以下に説明する第2の計算方法及び第3の計算方法は、対角行列Dnを保存するための記憶領域を削減することができる。
第2の計算方法において再構成演算部353は、上記(13)式と同様に対角行列Dnを算出する。第2の計算方法において上記(13)式と同様に算出された対角行列を対角行列候補と呼ぶことにする。第2の計算方法において再構成演算部353は、複数の結合サブセットの総数Nと当該複数の結合サブセットの各々の投影行列の転置A と重み行列Wと投影行列Aと1ベクトルとに基づいて、複数の結合サブセットに関する複数の対角行列候補Dを算出する。次に、下記(14)式に規定される対角行列Diiを計算する。すなわち、再構成演算部353は、下記(14)式の通り、複数の対角行列候補Dのうちの最大の対角行列候補を対角行列Diiとして決定する。この対角行列Diiが上記(9)式等の画像更新式に適用される。
この第2の計算方法により計算された行列Dは、第1の計算方法により計算された全てのDnよりも大きいので、(11)式の条件を満足する。
第3の計算方法において再構成演算部353は、影起因のデータ欠落を有する重み行列W~を計算する。重み行列W~は、欠落データが存在しない場合、統計学的重み行列に相当し、W~≧Wを満たす。例えば、影起因の欠落データの発生がある場合、重み行列Wは下記(15)式により規定される。(15)式においてIiはレイiのフラックス、giはレイiの影起因のデータ欠落を有する基準線積分を示す。すなわち、レイiに関する重み行列Wはレイiのフラックスとeの−g乗との積により規定される。
重み行列W~を計算するため、影起因のデータ欠落が補正された基準線積分g~を使用することができ、重み行列W~は下記(16)式により規定される。レイiに関する重み行列W~はレイiのフラックスとeの−g~乗との積により規定される。
次に、行列Dは下記(17)式により規定される。すなわち、対角行列Dは投影行列の転置Aと重み行列W~と投影行列Aと1ベクトルとの積により規定される。再構成演算部353は、下記(17)式の通り、投影行列の転置Aと重み行列W~と投影行列Aと1ベクトルとに基づいて対角行列Dを算出する。この対角行列Dが上記(9)式等の画像更新式に適用される。
g~≦giであるので、W~≧Wであることは明らかである。第3の計算方法により計算された行列Dは、第1の計算方法において規定された行列Dn以上であるので、(11)式の条件を満足する。
図7A、7B、及び7Cは、骨近似画像成分(bone-like image component)にOS再構成法を使用した場合と使用しない場合との比較を示す。具体的には、図7Aは600回の繰り返し後の非OS法による再構成画像を示し、図7Bは6000回の繰り返し後の非OS再構成法による再構成画像を示す。図7Cは、600回の繰り返し後の本実施形態に係るOS再構成法による再構成画像を示す。
図8A、8B及び8Cは、水近似画像成分(water-like image component)にOS再構成法を使用しない場合と使用した場合との比較を示す。具体的には、図8Aは600回の繰り返し後の非OS再構成法による再構成画像を示し、図8Bは6000回の繰り返し後の非OS法による再構成画像を示す。図8Cは、600回の繰り返し後の本実施形態に係るOS再構成法による再構成画像を示す。
以上で本実施形態に係る画像再構成装置35によるOS再構成の説明を終了する。
なお、本実施形態に係る画像再構成装置35は、図1及び図2に示す複合システムから取得されたエネルギー積分データセットとスペクトラムデータセットとに基づくOS再構成を行うとしたが、2つのデータセットのビュー数が異なれば如何なる種類のデータが用いられても良い。
上記の通り、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線源13、第3世代検出器15、第4世代検出器25、前処理部351、及び再構成演算部353を有する。X線源13は、X線を発生する。第3世代検出器15は、X線源13からのX線を検出し、第1のビュー数に関するエネルギー積分データを取得する。第4世代検出器25は、X線源13からのX線を検出し、第1のビュー数よりも小さい第2のビュー数に関するスペクトラムデータを取得する。前処理部351は、エネルギー積分データを複数のサブセットに分割し、複数のサブセットの各々にスペクトラムデータを結合し、複数の結合サブセットを生成する。再構成演算部353は、複数の結合サブセットにOS再構成を施してCT画像を再構成する。
上記の構成により、本実施形態に係る再構成演算部353は、第3世代ジオメトリと第4世代ジオメトリとの複合ジオメトリにおいて、第3世代検出器15からの稠密な複数のビューに関するエネルギー積分データと第4世代検出器25からの疎な複数のビューに関するスペクトラムデータとに基づいてOS再構成法によりCT画像を再構成することができる。OS再構成法による画像再構成を行うことにより、他の再構成法に比して、高速に画像再構成を行うことができる。
かくして本実施形態によれば、互いに異なるビュー数を有する2組のデータセットに基づいてOS再構成法による画像再構成を高計算効率で行うことができる。
特定の実施形態について説明してきたが、これらの実施形態は、例として提示したにすぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。実際には、本明細書で説明する新規な方法およびシステムは、さまざまな他の形態で具現化されることができる。そのうえ、本明細書で説明する方法およびシステムの形態における種々の省略、置き換え、および変更は、本発明の趣旨から逸脱することなく行うことができる。添付の特許請求の範囲およびその等価物は、本発明の範囲および趣旨に含まれるようなこのような形態または変形例を包含することを意図するものである。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台、11…回転フレーム、13…X線源、15…第3世代検出器、17…回転駆動部、19…高電圧発生部、23…前置コリメータ、25…第4世代検出器、27…固定フレーム、31…スキャン制御部、33…データ記憶部、35…画像再構成装置、37…画像処理部、39…表示部、41…入力部、43…主記憶部、100…天板、351…前処理部、353…再構成演算部

Claims (10)

  1. X線を発生するX線源と、
    前記X線源からのX線を検出し、第1のビュー数に関するエネルギー積分データを取得する第1の検出器と、
    前記X線源からのX線を検出し、前記第1のビュー数よりも小さい第2のビュー数に関するスペクトラムデータを取得する第2の検出器と、
    前記エネルギー積分データを複数のサブセットに分割し、前記複数のサブセットの各々に前記スペクトラムデータを結合し、複数の結合サブセットを生成する前処理部と、
    前記複数の結合サブセットにOS再構成を施してCT画像を再構成する再構成部と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記再構成部は、前記複数の結合サブセットの各々について、前記スペクトラムデータにデータ領域分解を施して初期的な線積分を算出する算出工程と、基準画像を初期化する初期化工程とを実行する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記再構成部は、
    前記基準画像を第4世代ジオメトリにおいて再投影して第1の線積分を算出し、前記基準画像を第3世代ジオメトリにおいて再投影して第2の線積分を算出する再投影工程と、
    前記エネルギー積分データにビームハードニング補正を施して補正データを生成する補正工程と、
    前記初期的な線積分と前記第1の線積分との差分と、前記補正データと第2の線積分との差で前記基準画像を更新する更新工程と、
    前記複数の結合サブセットとの各々について前記再投影工程、前記補正工程、及び前記更新工程とを繰り返す反復工程と、を実行する、
    請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記再構成部は、所定の収束条件が満たされるまで、前記再投影工程、前記補正工程、前記更新工程、及び前記反復工程を繰り返す、請求項3記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記複数の結合サブセットの個数は、前記第1のビュー数を前記第2のビュー数で除算した値に等しい、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記再構成部は、前記更新工程において、前記複数の結合サブセットの総数と前記複数の結合サブセットの各々の対角行列と費用関数とに基づいて前記基準画像を更新する、請求項3記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記再構成部は、前記更新工程において、前記複数の結合サブセットの総数と前記複数の結合サブセットの各々の投影行列の転置と重み行列と前記投影行列と1ベクトルとに基づいて前記対角行列を算出する、請求項6記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記再構成部は、前記更新工程において、前記複数の結合サブセットの総数と前記複数の結合サブセットの各々の投影行列の転置と重み行列と前記投影行列と1ベクトルとに基づいて前記複数の結合サブセットに関する複数の対角行列候補を算出し、前記複数の対角行列候補のうちの最大の対角行列候補を前記対角行列として決定する、請求項6記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記再構成部は、前記更新工程において、前記複数の結合サブセットの各々の投影行列の転置と影起因のデータ欠落を有する重み行列と前記投影行列と1ベクトルとに基づいて前記対角行列を算出する、請求項6記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 第1検出器によりX線管からのX線を検出して第1のビュー数に関するエネルギー積分データを取得し、
    第2検出器により前記X線管からのX線を検出して前記第1のビュー数よりも小さい第2のビュー数に関するスペクトラムデータを取得し、
    前記エネルギー積分データを複数のサブセットに分割し、前記複数のサブセットの各々に前記スペクトラムデータを結合し、複数の結合サブセットを生成し、
    前記複数の結合サブセットにOS再構成を施してCT画像を再構成する、
    ことを具備する画像再構成方法。
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