JP6461716B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来からオープンタイプの使い捨ておむつが広く使用されている。このようなオープンタイプの使い捨ておむつでは、サイドフラップにファスニングテープが設けられている。例えば、特許文献1〜4には、オープンタイプの使い捨ておむつが開示されている。これらの特許文献に記載のおむつでは、フラップやテープを折り畳むことも記載されている。
特開2012−501766号公報 特開2013−146483号公報 特開2013−198693号公報 特表2007−533383号公報
2枚の基材シートの間に前記フラップ先端部を挟みつつ、2枚の基材シートを貼り合わせることによって、ファスニングテープが構成されることがある。このようにファスニングテープが構成された際に、サイドフラップの仮止部の接着剤が本体長手方向に沿って塗布された場合、ファスニングテープと重複する位置に接着剤が塗布されてしまい、基材シートに接着剤が付着してしまう。なお、この問題は、使い捨ておむつに限らず、サイドフラップやファスニングテープを備える他の吸収性物品においても生じる問題である。
本発明は、ファスニングテープを構成する基材シートにサイドフラップの仮止部の接着剤が付着することを防止することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、本体部と、前記本体部から外側に突出して形成されたサイドフラップと、を有し、前記サイドフラップは、ファスニングテープの形成されたフラップ先端部の側の第1折り線部と、前記第1折り線部よりも前記サイドフラップの基端部側の第2折り線部とによって折り畳まれており、前記第1折り線部によって折り返された前記サイドフラップの非肌側の面同士が第1仮止部によって仮止めされており、前記第2折り線部によって折り返された前記サイドフラップの肌側の面と前記本体部の肌側の面とが第2仮止部によって仮止めされており、前記ファスニングテープは、肌側の第1基材シートと非肌側の第2基材シートとを貼り合わせて構成されており、前記第1基材シートと前記第2基材シートの間に前記フラップ先端部が挟まれて接合され、前記第1基材シート及び前記第2基材シートにおいて前記フラップ先端部に接合された領域が前記サイドフラップに属する基端領域となり、前記第1仮止部は、前記サイドフラップが仮止めされたときに前記第2基材シートの前記基端領域と重複する位置には接着剤が塗布されないように、前記本体部の本体長手方向に沿って接着剤が塗布されることによって、形成されていることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、ファスニングテープを構成する基材シートにサイドフラップの仮止部の接着剤が付着することを防止できる。
図1は、展開状態の吸収性物品1を肌側から見た平面図である。 図2Aは、図1のA−A断面における分解説明図である。図2Bは、図1のB−B断面における拡大説明図である。 図3は、着用状態の吸収性物品1の説明図である。 図4A及び図4Bは、展開前のファスニングテープ30の説明図である。図4Aは、展開前のファスニングテープ30の平面図である。図4Bは、展開前のファスニングテープ30の断面図である。図4Cは、図4Bと同じ状態のファスニングテープ30の一部の構成要素を省略して図示した説明図である。 図5Aは、サイドフラップ20の折り線部の説明図である。図5Bは、サイドフラップ20を折り畳んで仮止めした状態(仮止め状態)の吸収性物品1の説明図である。図5Cは、図5BのC−C断面の拡大説明図である。 図6Aは、仮止め状態における第1仮止部51と第2仮止部52の位置関係の説明図である。図6Bは、フラップ展開作業時の様子の説明図である。 図7A〜図7Cは、フラップ展開作業時の断面説明図である。 図8Aは、第1仮止部51の接着剤の塗布範囲の透過平面図である。図8Bは、第2仮止部52の接着剤の塗布範囲の透過平面図である。 図9A及び図9Bは、フラップ先端部23を摘まんでフラップ展開作業を行う様子の説明図である。 図10は、吸収性物品1の包装時における本体折り線部43の説明図である。 図11Aは、変形例の本体折り線部43の説明図である。図11Bは、変形例の本体折り線部43によるサイドフラップ20の折りグセの説明図である。 図12Aは、第2実施形態の断面図である。図12Bは、第3実施形態の断面図である。 図13Aは、比較例における第1仮止部51と第2仮止部52の位置関係の説明図である。図13Bは、比較例におけるフラップ展開作業時の断面説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
本体部と、前記本体部から外側に突出して形成されたサイドフラップと、を有し、前記サイドフラップは、ファスニングテープの形成されたフラップ先端部の側の第1折り線部と、前記第1折り線部よりも前記サイドフラップの基端部側の第2折り線部とによって折り畳まれており、前記第1折り線部によって折り返された前記サイドフラップの非肌側の面同士が第1仮止部によって仮止めされており、前記第2折り線部によって折り返された前記サイドフラップの肌側の面と前記本体部の肌側の面とが第2仮止部によって仮止めされており、前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記第1仮止部の内側の端部が、前記第2仮止部の内側の端部よりも外側に位置することを特徴とする吸収性物品が明らかとなる。このような吸収性物品によれば、第1仮止部よりも先に第2仮止部を剥離させやすくなるため、十分なフラップ展開作業を作業者に促すことができる。
前記サイドフラップが仮止めされた状態で前記第1仮止部と前記第2仮止部が重複しないように、前記第1仮止部及び前記第2仮止部が形成されていることが望ましい。これにより、第2仮止部の接合力が強固になってしまうことを抑制でき、第1仮止部よりも先に第2仮止部を剥離させやすくなる。
前記第1仮止部における単位面積当たりの接着剤の量は、前記第2仮止部における単位面積当たりの接着剤の量よりも多いことが望ましい。これにより、第1仮止部よりも先に第2仮止部を剥離させやすくなる。なお、前記サイドフラップが仮止めされた状態で前記第1仮止部と前記第2仮止部が重複しないしていれば、前記第1仮止部における単位面積当たりの接着剤の量が、前記第2仮止部における単位面積当たりの接着剤の量よりも多くすることは、特に有効である。
前記第1仮止部による接合力は、前記第2仮止部による接合力よりも強いことが望ましい。これにより、第1仮止部よりも先に第2仮止部を剥離させやすくなる。
肌側の面にはエンボス加工面があり、前記エンボス加工面が前記第2仮止部によって仮止めされていることが望ましい。これにより、第1仮止部による接合力を前記第2仮止部による接合力よりも強くしやすくなる。
折り畳まれた前記ファスニングテープの接合面の内側の端部が、前記第1仮止部の内側の端部よりも内側に位置することが望ましい。これにより、第2仮止部の内側の端部にピール力がかかり易くなり、第1仮止部よりも先に第2仮止部を剥離させやすくなる。
前記ファスニングテープが折り畳まれた状態で前記サイドフラップが仮止めされた状態で、前記ファスニングテープの接合面と重複しないように、前記第1仮止部が形成されていることが望ましい。これにより、フラップ展開時にフラップ先端部の下に指を入れてフラップ先端部を摘まみやすくなる。
前記サイドフラップよりも本体幅方向内側の本体部が、前記本体幅方向内側の本体長手方向に沿った本体折り線部によって折り畳まれており、前記本体折り線部を展開しつつ前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記本体折り線部が前記ファスニングテープよりも前記本体幅方向内側に位置することが望ましい。これにより、ファスニングテープに本体折り線部の折りグセが付き難くなる。
前記本体折り線部を展開しつつ前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記本体折り線部が前記第1折り線部よりも前記本体幅方向内側に位置することが望ましい。これにより、サイドフラップに余計な折りグセが付き難くなる。
前記本体折り線部を展開しつつ前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記本体折り線部が前記第1折り線部と前記ファスニングテープのテープ先端部との間に位置することが望ましい。これにより、ファスニングテープのテープ先端部が着用者の肌に接触することを抑制できる。
===第1実施形態===
<吸収性物品1の全体構成>
図1は、展開状態の吸収性物品1を肌側から見た平面図である。図2Aは、図1のA−A断面における分解説明図である。図2Bは、図1のB−B断面における拡大説明図である。図3は、着用状態の吸収性物品1の説明図である。
以下の説明では、着用者の肌側に位置すべき側を「肌側」と呼び、着用者の非肌側に位置すべき側を「非肌側」と呼ぶことがある。
また、図1に示すように、長尺状の吸収性物品1の本体部10の長手方向を「本体長手方向」と呼び、本体部10の幅方向を「本体幅方向」と呼ぶことがある。
本体幅方向において、吸収性物品1の中央側を「内側」と呼び、逆側を「外側」と呼ぶことがある。また、各シートの内側の端部を「基端部」と呼び、各シートの外側の端部を「先端部」と呼ぶことがある。
また、本体長手方向と本体幅方向に直交する方向を「厚み方向」と呼ぶことがある。なお、厚み方向において、吸収性コア11から見てトップシート12の側を「表側」とし、逆側を「裏側」と呼ぶことがある。吸収性物品1を完全に展開させた状態では「肌側」が「表側」になるが、後述するようにシートが折り畳まれた状態では「非肌側」が「表側」になることもあり得る。
吸収性物品1は、着用者の排泄液(例えば尿)を吸収し保持する物品である。本実施形態の吸収性物品1は、大人用の使い捨ておむつである。但し、吸収性物品1は、乳幼児用おむつでも良いし、生理用ナプキン等でも良い。
吸収性物品1は、図1に示すように、前部3と、股下部5と、後部7とを有する。前部3は、着用者の前側(腹側)に位置することになる部分である。後部7は、着用者の後側(臀部側、背側)に位置することになる部分である。股下部5は、前部3と後部7との間に位置することになる部分である。
吸収性物品1は、本体部10と、サイドフラップ20と、ファスニングテープ30とを有する。
本体部10は、吸収性物品1の本体幅方向の中央部に位置する帯状の部位であり、前部3、股下部5及び後部7にわたって長手方向に沿って構成されている。本体部10は、吸収領域10Aとウイング領域10Bとを有する。吸収領域10Aは、液体を吸収し保持する領域であり、本体部10の中央部の形成されている。ウイング領域10Bは、吸収領域10Aの外側の領域である。ウイング領域10Bの後部7の外側にはサイドフラップ20が形成されている。ウイング領域10Bの股下部5には、着用者の脚回りからの尿便漏れを防ぐレッグギャザーLG(図3参照)を構成する伸縮部15(図1参照)が設けられている。
本体部10は、吸収性コア11と、トップシート12と、バックシート13とを有している。吸収性コア11は、液体(排泄液)を吸収し保持する部材である。トップシート12は、吸収性コア11の肌側に配置された液透過性のシート部材である。バックシート13は、吸収性コア11の非肌側に配置された液不透過性のシート部材である。
また、本体部10は、一対のサイドギャザーシート14を有する。一対のサイドギャザーシート14は、トップシート12上に起立する立体ギャザーを構成するシートである。トップシート12の外側の端部は、本体長手方向に沿った接合部においてトップシート12に起立不能に接合されており、逆側の端部は、糸ゴム(不図示)等によって長手方向に収縮力が付与されており、この収縮力によって厚さ方向の肌側に起立して立体ギャザーとして機能する。なお、立体ギャザーを構成しない場合には、本体部10がサイドギャザーシート14を有していなくても良い。
サイドフラップ20は、本体部10から外側に突出して形成された部位である。サイドフラップ20は、不織布であるサイドフラップシート21で構成されている。サイドフラップシート21の内側の差込領域21Aが、バックシート13とサイドギャザーシート14との間に接合されており、サイドフラップシート21の差込領域21Aよりも外側の領域が、サイドフラップ20を構成している。なお、サイドフラップシート21の差込領域21Aがバックシート13とトップシート12との間に接合されていても良い。また、サイドフラップ20が、本体部10を構成するシート(例えばトップシート12やサイドギャザーシート14)によって構成されていても良い。
ファスニングテープ30は、サイドフラップ20のフラップ先端部23に設けられたテープ状の部位である。ファスニングテープ30は、図1に示すように、使用時にはフラップ先端部23よりも外側に突出させて展開されることになる。また、ファスニングテープ30は、図3に示すように、着用時には前部3のターゲット領域3A(バックシート13の非肌側の止着領域)に止着させて用いられる。
ファスニングテープ30の肌側の面には止着面34(接合面)が形成されている。止着面34は、ここでは接着剤を塗布して構成されているが、前部3のターゲット領域3Aに引っ掛かるフックシートによって構成しても良い。
本実施形態では、ファスニングテープ30は、張り合わせた2枚の基材シート(第1基材シート31及び第2基材シート32)によって構成されている。肌側に配置された第1基材シート31の肌側の面に止着面34が形成されている。
図2Bに示すように、ファスニングテープ30を構成する2枚の基材シートは、基端領域33Xと、中間領域33Aと、止着領域33Bと、先端領域33Cとに区分できる。
基端領域33Xは、サイドフラップ20に接合された領域である。基端領域33Xでは、第1基材シート31と第2基材シート32との間にサイドフラップシート21の先端部が挟まれて接合されている。基端領域33Xはサイドフラップ20に属し、サイドフラップ20の肌側の面には第1基材シート31の一部(基端領域33X)が配置されており、サイドフラップ20の非肌側の面には第2基材シート32の一部(基端領域33X)が配置されている。
基端領域33X以外の領域(中間領域33A、止着領域33B及び先端領域33C)は、使用時にサイドフラップ20のフラップ先端部23よりも外側に突出させて展開される領域となる。中間領域33Aは、基端領域33Xと止着領域33Bとの間の領域である。止着領域33Bは、止着面34が設けられた領域である。先端領域33Cは、止着領域33Bよりもテープ先端部35側の領域である。先端領域33Cは、非止着面として構成されており、ファスニングテープ30の使用時(展開時や着用時)に指で摘まむ「つまみ」として機能する。ファスニングテープ30を摘まむ部位の視認性を良くするために、先端領域33Cに着色が施されることもある。
図4A及び図4Bは、展開前のファスニングテープ30の説明図である。図4Aは、展開前のファスニングテープ30の平面図である。図4Bは、展開前のファスニングテープ30の断面図である。図示するように、展開前のファスニングテープ30は、止着面34をサイドフラップ20の肌側の面に止着させて、折り畳まれている。なお、接着剤の塗布された止着面34が不織布(サイドフラップシート21)に一旦止着されると、展開後の止着面34に繊維が付着して止着面34の止着性が低下するため、接着剤の塗布された止着面34は、サイドフラップ20上の第1基材シート31に止着されている。また、先端領域33Cを摘まみやすくするために、ファスニングテープ30のテープ先端部35(先端領域33Cの先端部)が第1基材シート31よりも内側に突出するように折り畳まれている。
ファスニングテープ30を折り畳むための折り線部のことを「テープ折り線部36」と呼ぶことがある。テープ折り線部36は、中間領域33A(又は基端領域33Xと中間領域33Aとの境界部)に形成される。
図4Cは、図4Bと同じ状態のファスニングテープ30の一部の構成要素を省略して図示した説明図である。以下の説明では、図4Cのように、基端領域33Xを省略してファスニングテープ30を図示することがある。また、以下の説明では、図4Cのように、ファスニングテープ30を1枚のシートとして図示することがある。
<サイドフラップ20の折り線部と仮止部について>
図5Aは、サイドフラップ20の折り線部の説明図である。図5Bは、サイドフラップ20を折り畳んで仮止めした状態(仮止め状態)の吸収性物品1の説明図である。図5Cは、図5BのC−C断面の拡大説明図である。図示するように、吸収性物品1のサイドフラップ20は、折り畳まれた状態で仮止めされている。これにより、吸収性物品1を着用者に着用させる際に、吸収性物品1の後部7を着用者の下に敷き込み易くなる。
サイドフラップ20は、第1折り線部41と、第2折り線部42とによって折り畳まれている。第1折り線部41は、サイドフラップ20の最もフラップ先端部23の側の折り線部である。第2折り線部42は、サイドフラップ20の最も基端部側の折り線部である。展開状態のサイドフラップ20を肌側から見ると、第1折り線部41は山折り状の折り線部となり、第2折り線部42は谷折り状の折り線部となる(図5A参照)。つまり、サイドフラップ20が互い違いに折り返されることによって、蛇腹状に折り畳まれている。
以下の説明では、サイドフラップ20における第1折り線部41とフラップ先端部23との間の領域を「外側領域20B」と呼ぶことがある。また、折り畳まれたときに本体部10の肌側の面と対向する領域(ここでは、第1折り線部41と第2折り線部42との間の領域)を「内側領域20A」と呼ぶことがある。
第1折り線部41及び第2折り線部42は、サイドフラップ20を折り畳むための折り線部である。本体部10から本体幅方向の外側に突出したサイドフラップ20を折り畳むため、第1折り線部41及び第2折り線部42は、本体長手方向に沿った折り線部となる。なお、サイドフラップ20を構成するシート(ここではバックシート13及びサイドギャザーシート14)には厚みがあるため、サイドフラップ20を折り曲げたときに折り曲がる領域は幅を持つことになるが、ここでは「折り線部」は、折り曲げた領域の中心位置を指す。
サイドフラップ20は、折り畳まれた状態で仮止めされている。なお、「仮止め」とは、製造搬送時等には剥離せず、使用時に人の手で剥離可能な程度に接合されていることを意味する。具体的には、サイドフラップ20は、第1仮止部51と第2仮止部52とによって仮止めされている。第1仮止部51は、第1折り線部41によって折り返されたサイドフラップ20の非肌側の面同士を仮止めする部位である。第2仮止部52は、第2仮止部52によって折り返されたサイドフラップ20の肌側の面と本体部10の肌側の面とを仮止めする部位である。後述するように、第1仮止部51及び第2仮止部52は、接着剤を塗布することによって形成されている。
本実施形態では、図5Cに示すように、第1仮止部51は、第1折り線部41によって折り返されたサイドフラップ20の非肌側の面同士を仮止めし、第2仮止部52は、第2折り線部42によって折り返されたサイドフラップ20の肌側の面と本体部10の肌側の面とを仮止めしている。これにより、第1折り線部41及び第2折り線部42によって蛇腹状に折り畳まれた状態でサイドフラップ20の形状が固定されるため、吸収性物品1の後部7を着用者の下に敷き込み易くなる。
本実施形態では、図5B及び図5Cに示すように、サイドフラップ20が仮止めされた状態(仮止め状態)では、フラップ先端部23が第1折り線部41よりも外側に位置している。これにより、仮止め状態では、サイドフラップ20の外側領域20B(第1折り線部41とフラップ先端部23との間の領域)が、フラップ先端部23を外側にして、表側に配置されることになる。このため、フラップ先端部23を外側に引き出してサイドフラップ20を展開する作業(フラップ展開作業)が容易になる。なお、仮にフラップ先端部23が第1折り線部41よりも内側になるようにサイドフラップ20が折り畳まれていると、フラップ先端部23が内側になっているために、吸収性物品1の後部7を着用者の下に敷き込んだときにフラップ先端部23が着用者の下側になってしまい、この結果、フラップ先端部23を外側に引き出し難くなり、フラップ展開作業が困難になってしまう。これに対し、本実施形態では、吸収性物品1の後部7を着用者の下に敷き込んだ後でも、フラップ先端部23を外側に引き出しやすいため、フラップ展開作業が容易になる。
ところで、既に説明したように、ファスニングテープ30は、止着面34をサイドフラップ20の肌側の面に止着させて折り畳まれている。このようにファスニングテープ30が折り畳まれた状態で、フラップ先端部23が第1折り線部41よりも外側に位置していると、ファスニングテープ30がサイドフラップ20の表側に配置されることになる。このため、本実施形態では、ファスニングテープ30を展開させる作業(テープ展開作業)も容易になる。
その一方、ファスニングテープ30がサイドフラップ20の表側に配置されると、ファスニングテープ30のテープ先端部35が着用者の肌に接触しやすくなる。そこで、本実施形態では、図5B及び図5Cに示すように、サイドフラップ20が仮止めされた状態(仮止め状態)では、ファスニングテープ30のテープ先端部35が第1折り線部41よりも外側に位置している。これにより、仮止め状態で表側に配置されたファスニングテープ30のテープ先端部35は、折り畳まれたサイドフラップ20から内側に突出していないため、着用者の肌に接触しにくくなる。このため、本実施形態では、吸収性物品1の後部7を着用者の下に敷き込むときに、着用者に不快感を与えずに済む。
図6Aは、仮止め状態における第1仮止部51と第2仮止部52の位置関係の説明図である。図6Bは、フラップ展開作業時の様子の説明図である。
図6AのX51は、第1仮止部51の内側の端部の位置(本体幅方向の位置)を示している。また、図6AのX52は、第2仮止部52の内側の端部の位置(本体幅方向の位置)を示している。本実施形態では、位置X51は、位置52よりも外側(本体幅方向の外側)になっている。すなわち、本実施形態では、第1仮止部51の内側の端部が、第2仮止部52の内側の端部よりも外側に位置している。これにより、図6Bに示すようにフラップ展開作業を行った際に、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52が剥離し易くなる。以下、この理由について説明する。
図7A〜図7Cは、フラップ展開作業時の断面説明図である。
図7A(及び図6A)に示すように、フラップ展開作業を行う作業者は、ファスニングテープ30のテープ先端部35を摘まみ、フラップ展開作業とテープ展開作業とを同時に行おうとする。図7Aのようにテープ先端部35が引き上げられると、図7Bに示すように、外側領域20Bも一緒に引き上げられることになる。そして、第1仮止部51の内側の端部が第2仮止部52の内側の端部よりも外側に位置している場合には(すなわち、図6Aの位置X51が位置X52よりも外側の場合には)、第2仮止部52の内側の端部上方の内側領域20Aと外側領域20Bとが接合されていないため、図7Bに示すように、内側領域20Aと外側領域20Bとの間に空間Sが形成される。これにより、図7Bに示す状態から更にテープ先端部35が引き上げられると、内側領域20Aが内側から捲り上げられるように変形し、第2仮止部52の内側の端部にピール力がかかる。本実施形態では、このようなピール力が第2仮止部52の内側の端部にかかることによって、図7Cに示すように、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52が剥離する。
図13Aは、比較例における第1仮止部51と第2仮止部52の位置関係の説明図である。図13Bは、比較例におけるフラップ展開作業時の断面説明図である。
図13Aに示すように、比較例では、位置X51が位置X52よりも「内側」になっている。すなわち、比較例では、第1仮止部51の内側の端部が第2仮止部52の内側の端部よりも「内側」に位置している。なお、比較例では、第1仮止部51と第2仮止部52の接合力は同程度である。
比較例では、第1仮止部51が、第2仮止部52の内側の端部よりも内側で内側領域20Aと外側領域20Bとが接合されているため、比較例では、図7Bに示すような空間Sが形成されにくくなり、第2仮止部52の内側の端部にピール力がかかりにくくなる。このため、比較例では、第2仮止部52の内側の端部にピール力がかかるのは、図13Bに示すように、第1仮止部51が剥離した後に内側領域20Aが引き上げられてからである。すなわち、比較例では、第2仮止部52よりも先に第1仮止部51が剥離しやすくなる。
フラップ展開作業を行う作業者は、自らに近い側の第1仮止部51が剥離した段階でフラップ展開作業を終えてしまうことがある。このため、比較例のようにフラップ展開作業時に第2仮止部52よりも先に第1仮止部51が剥離してしまうと、作業者は、第2仮止部52が未剥離のままフラップ展開作業を終えてしまうことがある。図13Bに示すように、第2仮止部52に未剥離の部分が残っていると、サイドフラップ20の実質的な長さが短くなってしまうため、前部3のターゲット領域3A(図3参照)にファスニングテープ30をしっかりと止着させることができず、漏れや装着時の違和感につながるおそれがある。これに対し、本実施形態では、作業者に近い第1仮止部51が剥離した段階では、既に第2仮止部52も剥離が完了した状態であるため、十分なフラップ展開作業を作業者に促すことができる。
図6AのX34は、ファスニングテープ30の止着面34(接合面)の内側の端部の位置(本体幅方向の位置)を示している。本実施形態では、図6Aに示すように、位置X34は、位置X51よりも内側(本体幅方向の内側)になっている。すなわち、本実施形態では、ファスニングテープ30の止着面34の内側の端部が、第1仮止部51の内側の端部よりも鬱側に位置している。これにより、図6Bに示すように作業者がテープ先端部35を摘まんでフラップ展開作業を行う際に、図7Bに示すように内側領域20Aと外側領域20Bとの間に空間Sが形成されやすくなり、第2仮止部52の内側の端部にピール力がかかりやすくなる。但し、後述するように、作業者がテープ先端部35を摘まむ代わりにフラップ先端部23を摘まんでフラップ展開作業を行う場合には(図9A参照)、仮に位置X34が位置51よりも外側になっていても、内側領域20Aと外側領域20Bとの間に空間Sを形成することが可能であり(図9B参照)、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52を剥離することが可能である。
本実施形態では、第1仮止部51の接合力が第2仮止部52の接合力よりも強くなるように、第1仮止部51及び第2仮止部52を形成している。これにより、フラップ展開作業時に、接合力の弱い第2仮止部52が第1仮止部51よりも先に剥離しやすくなる。また、これにより、作業者に近い第1仮止部51が剥離した段階では、既に第2仮止部52も剥離が完了した状態であるため、十分なフラップ展開作業を作業者に促すことができる。
接合力は、引張試験機(インストロンジャパンカンパニイリミテッド製、型式 5543)で測定可能である。例えば、接合力は次のように測定する。まず、引張試験機の上部固定部及び下部固定部に、サイドフラップ20の試験片を固定する。上部固定部及び下部固定部に固定する試験片は幅10mmとする。上部固定部に固定する試験片と下部固定部に固定する試験片との間には、第1仮止部51(又は第2仮止部52)に相当する接合面が形成されている。つまり、上部固定部と下部固定部との間の略中間位置に、第1仮止部51(又は第2仮止部52)に相当する接合面が形成されている。引張試験機の上部固定部と下部固定部との相対変位速度を100mm/分に設定し、接合部を剥離している間の最大荷重点を接合力(接着強度)とする。
第1仮止部51の接合力は、例えば2〜10N/25mm2の範囲であり、より望ましくは2〜7N/25mm2の範囲である。また、第2仮止部52の接合力は、例えば0〜4N/25mm2の範囲である。このような数値範囲において、第1仮止部51の接合力が第2仮止部52の接合力よりも強いことが望ましい。
図8Aは、第1仮止部51の接着剤の塗布範囲の透過平面図である。図8Aでは、サイドフラップ20及びファスニングテープ30を透過させて、接着剤の塗布範囲を示している。第1仮止部51の接着剤は、線状の接着剤を本体幅方向に6.25mmの幅で往復させつつ、本体長手方向に沿ってジグザグに塗布されている。第1仮止部51は、ホットメルト接着剤を非接触で塗工することによって、形成されている。サイドフラップ20の内側領域20Aの非肌側の面にホットメルト接着剤が塗布された後、第1折り線部41にてサイドフラップ20が折り曲げられて、第1折り線部41によって折り返されたサイドフラップ20の非肌側の面同士が第1仮止部51によって仮止めされることになる。
第1仮止部51の接着剤は、ファスニングテープ30と重複する位置には、第1仮止部51の接着剤は塗布されていない。つまり、ファスニングテープが折り畳まれた状態でサイドフラップ20が仮止めされた状態では、第1仮止部51が、ファスニングテープの接合面と厚さ方向に重複しないように形成されている。これにより、ファスニングテープ30とサイドフラップ20との間の接着されていない空間ができるため、作業者は、テープ先端部35を摘まむ代わりにフラップ先端部23を摘まんでフラップ展開作業を行う際に、図9Aに示すように、指を入れやすくなる。特にファスニングテープ30がサイドフラップ20よりも剛性の高い素材を使用している場合には、作業者は、ファスニングテープ30の下側に指を滑り込ませ易くなり、フラップ先端部23を摘まんでフラップ展開作業を行いやすくなる。
また、ファスニングテープ30と重複する位置に第1仮止部51の接着剤が塗布されていないため、作業者がフラップ先端部23を外側に引き出そうとしたときに、図9Bに示すように、内側領域20Aと外側領域20Bとの間に空間Sが形成される。このため、テープ先端部35を摘まむ代わりにフラップ先端部23を摘まんでフラップ展開作業を行う際にも、図9Bに示すように、内側領域20Aが内側から捲り上げられるように変形し、第2仮止部52の内側の端部にピール力がかかることによって、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52が剥離することが可能となる。
なお、図2Bに示すようにサイドフラップ20の非肌側の面に第2基材シート32の一部(基端領域33X)が配置されているため、ファスニングテープ30と重複する位置に第1仮止部51の接着剤が塗布されていないことによって、第2基材シート32に接着剤が付着することを防止でき、さらに使用時に肌に接着材が付着することを防止できる。
図9Aには、第1折り線部41と第2折り線部42との間隔L1と、フラップ先端部23と第1折り線部41との間隔L2が示されている。本実施形態では、図9Aに示すように、間隔L1が間隔L2よりも広い。これにより、図9Aに示すように、フラップ先端部23と第2折り線部42との間の領域(第2折り線部42で折り返されたサイドフラップ20の表側に露出した非肌側の面)を指で押さえながら、フラップ先端部23を指で摘まむことができるので、フラップ展開作業が容易になる。
図8Bは、第2仮止部52の接着剤の塗布範囲の透過平面図である。図8Bにおいても、サイドフラップ20及びファスニングテープ30を透過させて、接着剤の塗布範囲を示している。第2仮止部52の接着剤は、細線状の接着剤を本体幅方向に25mmの幅で往復させつつ、本体長手方向に沿ってジグザグに塗布されている。第2仮止部52は、ホットメルト接着剤を非接触で塗工することによって、形成されている。本体部10の肌側の面にホットメルト接着剤が塗布された後、第2折り線部42にてサイドフラップ20が折り曲げられて、第2仮止部52によって折り返されたサイドフラップ20の肌側の面と本体部10の肌側の面とが第2仮止部52によって仮止めされることになる。
図8A及び図8Bに示すように、第1仮止部51に塗布される線状の接着剤は、第2仮止部52に塗布される細線状の接着剤よりも太い。このため、第1仮止部51における単位面積当たりの接着剤の量は、第2仮止部52における単位面積当たりの接着剤の量よりも多くなっている。これにより、第1仮止部51の接合力が第2仮止部52の接合力よりも強くなるように、第1仮止部51及び第2仮止部52が形成されている。これにより、フラップ展開作業時に、接合力の弱い第2仮止部52が第1仮止部51よりも先に剥離しやすくなる。
なお、第1仮止部51の接着剤を吐出するディスペンサ(以下、第1ディスペンサ)と、第2仮止部52の接着剤を吐出するディスペンサ(以下、第2ディスペンサ)は、単位時間当たりに同じ量の接着剤を吐出する。このため、第1仮止部51に塗布される接着剤の量と、第2仮止部52に塗布される接着剤の量は、ほぼ同じ量になる。但し、第1ディスペンサが本体幅方向に往復する幅が第2ディスペンサよりも狭く(ここでは6.25mm)、第1仮止部51の塗布面積が第2仮止部52よりも狭いため、第1仮止部51における単位面積当たりの接着剤の量が、第2仮止部52における単位面積当たりの接着剤の量よりも多くなる。このように、第1仮止部51及び第2仮止部52に塗布される接着剤が同じ量であっても、1仮止部51の接合力が第2仮止部52の接合力よりも強くなるように、第1仮止部51及び第2仮止部52を形成することが可能である。
本実施形態では、本体部10の肌側の面にはエンボス加工面(不図示)があり、このエンボス加工面に第2仮止部52を構成する接着剤が塗布されており、エンボス加工面が第2仮止部52によって仮止めされている。エンボス加工面に接着剤を塗布すると凹部に接着剤が入り込むため、エンボス加工面での接着力は弱くなりやすい。このため、第1仮止部51と第2仮止部52の接着剤の目付が同じであっても、エンボス加工面で接着力が低下することを利用して、第2仮止部52の接合力が第1仮止部51の接合力よりも弱くすることができる。なお、エンボス加工は、凹凸を有するエンボスローラーと平らなローラーとの間にシート(不織布)を挟むことによって加工処理されており、エンボスローラー側のシート面がエンボス加工面となり、逆側のシート面が非エンボス加工面となる。エンボスローラーの凸部がシート(不織布)の繊維を熱で接合し、不織布がフィルム化されて、このフィルム化された部分がエンボス加工面の凹部となる。通常、エンボス加工面に凹凸が形成された状態になり、反対側の非エンボス加工面には凹凸が形成されない状態になるため、凹凸の有無からエンボス加工面と非エンボス加工面とを識別可能である。薄いシート(不織布)にエンボス加工を施した場合には、非エンボス加工面にも凹凸が視認されることもあるが、この場合には、エンボス加工面の凹部が非エンボス加工面の凹部よりも大きくなるため、シートの凹部の大小関係からエンボス加工面と非エンボス加工面とを識別可能である(凹部の大きい面がエンボス加工面である)。エンボス加工面と非エンボス加工面とで凹部の大きさが異なる理由は、非エンボス加工面ではエンボスローラーの凸部の頂部の大きさがフィルム化されて凹部として視認されるのに対して、エンボス加工面では凸部とその周囲がフィルム化されて凹部として視認されるためである。
なお、第2仮止部52を構成する接着剤は肌側の面に塗布されているため、フラップ展開後に第2仮止部52の接着剤が残っていると、残留した接着剤が肌に触れるおそれがある。但し、本実施形態では、エンボス加工面が第2仮止部52によって仮止めされているので、仮にフラップ展開後に接着剤が残っていても、エンボス加工による凹凸があるため、肌へのダメージは少なくて済むという利点もある。
なお、本体長手方向に沿って接着剤を塗布する方法としては、前述のジグザグに塗工するだけでなく、波形や円形を繰り返すパターンで塗布しても良いし、本体長手方向に沿って接着剤を連続的に塗布しても良い。また、接着剤を非接触で塗工するのではなく、接触塗工しても良い。
<包装時の本体折り線部43について>
図10は、吸収性物品1の包装時における本体折り線部43の説明図である。図中の吸収性物品1は、本体折り線部43を展開しつつサイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態である。
吸収性物品1の包装時には、サイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態から更に、本体部10(サイドフラップ20よりも本体幅方向内側の本体部10)が、本体長手方向に沿った本体折り線部43によって折り畳まれている。本体長手方向に沿った本体折り線部43は2つある。本体折り線部43を展開させた状態で吸収性物品1を肌側から見ると、2つの本体折り線部43は、谷折り状の折り線部となる。つまり、サイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態の吸収性物品1は、包装時に、2つの本体折り線部43によって本体長手方向に沿って3つに折り畳まれることになる(なお、このように3つに折り畳まれた吸収性物品1は、本体幅方向に沿った折り線部によって更に3つに折り畳まれるが、ここでは説明を省略する)。
本実施形態では、本体折り線部43を展開しつつサイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態(図10参照)では、本体折り線部43がファスニングテープ30よりも本体幅方向内側に位置している。仮に本体折り線部43がファスニングテープ30を横切るように配置されていると、本体折り線部43で本体部10を折り畳んだときにファスニングテープ30に折りグセが付いてしまう。谷折り状の折りグセがファスニングテープ30に付いてしまうと、本体折り線部43を展開したときにテープ先端部35(先端領域33C)が起立してしまい、ファスニングテープ30のテープ先端部35が着用者の肌に接触しやすくなるという問題が生じてしまう。これに対し、本実施形態では、本体折り線部43がファスニングテープ30よりも本体幅方向内側に位置しているため、ファスニングテープ30に本体折り線部43の折りグセが付かずに済む。
また、本実施形態では、本体折り線部43を展開しつつサイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態(図10参照)では、本体折り線部43が第1折り線部41よりも本体幅方向内側に位置している。これにより、本体折り線部43で本体部10を折り畳んだときにサイドフラップ20に余計な折りグセが付かずに済む。
図11Aは、変形例の本体折り線部43の説明図である。変形例においても、本体折り線部43を展開しつつサイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態では、本体折り線部43がファスニングテープ30よりも本体幅方向内側に位置している。このため、変形例においても、ファスニングテープ30に本体折り線部43の折りグセが付かずに済む。
一方、変形例では、本体折り線部43を展開しつつサイドフラップ20が折り畳まれて仮止めされた状態では、本体折り線部43が、第1折り線部41とテープ先端部35との間に位置している。このため、変形例では、サイドフラップ20に本体折り線部43の折りグセが付いてしまう。
図11Bは、変形例の本体折り線部43によるサイドフラップ20の折りグセの説明図である。サイドフラップ20に谷折り状の折りグセが付くと、本体折り線部43を展開したときに、折り畳まれて仮止めされた状態のサイドフラップ20の内側(第1折り線部41の側)が起立する。この結果、折りグセによって起立したサイドフラップ20が、外側のファスニングテープ30のテープ先端部35を内側から覆うことになる。これにより、折りグセによって起立したサイドフラップ20によって、ファスニングテープ30のテープ先端部35が着用者の肌に接触することを抑制する効果が得られる。このため、サイドフラップ20に本体折り線部43による折りグセが付くことが許容される場合には、本体折り線部43が、第1折り線部41とテープ先端部35との間に位置することが望ましい。
===別の実施形態===
前述の実施形態では、図5Cに示すように、第1仮止部51と第2仮止部52とが厚さ方向に一部重複していた。但し、第1仮止部51と第2仮止部52とが厚さ方向に重複していると、不織布であるサイドフラップ20(内側領域20A)の両面から浸透した第1仮止部51及び第2仮止部52の接着剤が一体的に固化し、第1仮止部51及び第2仮止部52の接合力が想定以上に強固になるおそれがある。
また、第1仮止部51と第2仮止部52とが厚さ方向に重複していると、不織布であるサイドフラップ20が両面から接着剤を既に吸収した状態であるために、第1仮止部51の接着剤が、サイドフラップ20を透過して、第2仮止部52へ流入しやすくなる。特に、第1仮止部51の接合力を第2仮止部52の接合力よりも強くするために、第1仮止部51の接着剤の量を多くした場合には、第1仮止部51の接着剤がサイドフラップ20を透過してしまい、第2仮止部52の接合力が強固になるおそれがある。
このため、第1仮止部51と第2仮止部52とが厚さ方向に一部重複していると、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52を剥離させにくくなるおそれがある。そこで、次に説明するように、第1仮止部51と第2仮止部52が重複しないようにしても良い。
図12Aは、第2実施形態の断面図である。第2実施形態では、第1仮止部51の全体が第2仮止部52よりも外側(本体幅方向の外側)に位置している。すなわち、第1仮止部51の内側の端部が、第2仮止部52の外側の端部よりも外側に位置している。これにより、第2実施形態では、仮止め状態で第1仮止部51と第2仮止部52が厚さ方向に重複しないように、第1仮止部51及び第2仮止部52が形成されている。このため、第1仮止部51の接着剤がサイドフラップ20(内側領域20A)に浸透しても、その接着剤が第2仮止部52へ流入しない。このため、仮止め状態で第1仮止部51と第2仮止部52が厚さ方向に重複しないことによって、第2仮止部52の接合力が強固になることを抑制できる。
また、第1仮止部51の接着剤の塗布領域の裏側には接着剤が塗布されていないため、第1仮止部51の接着剤がサイドフラップ20を透過しても、裏側から染み出る量は極僅かであるので、第1仮止部51の接着剤の塗布領域の裏面と本体部10の肌側の面との接合力はほとんど生じない。このため、第1仮止部51の接合力を第2仮止部52の接合力よりも強くするために、第1仮止部51の接着剤の量を多くする場合には、第2実施形態の構成が特に有効である。
なお、第2実施形態においても、前述の実施形態と同様に、仮止め状態では、第1仮止部51の内側の端部が、第2仮止部52の内側の端部よりも外側に位置している。これにより、前述の実施形態と同様に、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52が剥離し易くなる。
図12Bは、第3実施形態の断面図である。第3実施形態では、第2仮止部52が本体幅方向に2つに分けられて形成されており、第1仮止部51が、いずれの第2仮止部52にも厚さ方向に重複しないように、2つの第2仮止部52の間に形成されている。第3実施形態においても、仮止め状態で第1仮止部51と第2仮止部52が厚さ方向に重複しないので、第2仮止部52の接合力が強固になることを抑制できる。また、第1仮止部51の接着剤の塗布領域の裏側には接着剤が塗布されていないため、第1仮止部51の接合力を第2仮止部52の接合力よりも強くするために、第1仮止部51の接着剤の量を多くする場合には、第3実施形態の構成が特に有効である。
ところで、例えば吸収性物品1が大型の大人用おむつの場合、サイドフラップ20が本体幅方向に長くなる。このように長いサイドフラップ20を折り畳んで仮止めする際に、第3実施形態に示すように、複数の第2仮止部52によって、サイドフラップ20の肌側の面と本体部10の肌側の面とを仮止めすると良い。なお、幅広く接着剤を塗布して仮止部を形成すると吸収性物品1が接着剤によって硬くなってしまうのに対し、図12Bに示すように第2仮止部52を2つに分けて形成すれば、第2仮止部52と第2仮止部52との間において吸収性物品1が曲がりやすくなるため、吸収性物品1が硬くなることを抑制できる。
第3実施形態においても、前述の実施形態と同様に、仮止め状態では、第1仮止部51の内側の端部が、第2仮止部52の内側の端部よりも外側に位置している。これにより、前述の実施形態と同様に、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52が剥離し易くなる。
前述の実施形態では、一対のサイドフラップ20のそれぞれに2つずつファスニングテープ30が設けられていた。但し、サイドフラップ20に設けられるファスニングテープ30の数はこれに限られるものではなく、1つずつでも良いし、2以上ずつでも良い。
また、前述の実施形態では、ファスニングテープ30が2枚の基材シート(第1基材シート31及び第2基材シート32)で構成されていた。但し、ファスニングテープ30が1枚の基材シートで構成されても良いし、2以上の基材シートで構成されても良い。
また、前述の実施形態では、ファスニングテープ30の止着面34が接着剤によって構成されていたが、ファスニングテープ30をこのような粘着テープで構成するのではなく、他の構成であっても良い。
また、前述の実施形態では、サイドフラップ20が仮止めされた状態(仮止め状態)では、ファスニングテープ30のテープ先端部35が第1折り線部41よりも外側に位置していた(図5B及び図5C参照)。但し、ファスニングテープ30のテープ先端部35が、折り畳まれたサイドフラップ20よりも内側に突出していても良い。この場合、テープ先端部35が着用者の肌に接触しやすくなってしまうが、第1仮止部51の内側の端部が第2仮止部52の内側の端部よりも外側に位置していれば、第1仮止部51よりも先に第2仮止部52が剥離し易くなるため、作業者に近い第1仮止部51が剥離した段階では、既に第2仮止部52も剥離が完了した状態になるので、十分なフラップ展開作業を作業者に促すことができる。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 吸収性物品、
3 前部3A ターゲット領域、
5 股下部、7 後部、
10 本体部、
10A 吸収領域、10B ウイング領域、
11 吸収性コア、12 トップシート、13 バックシート、
14 サイドギャザーシート、15 伸縮部、
20 サイドフラップ、
20A 内側領域、20B 外側領域、
21 サイドフラップシート、21A 差込領域、
23 フラップ先端部、
30 ファスニングテープ、
31 第1基材シート、32 第2基材シート、
33X 基端領域、33A 中間領域、
33B 止着領域、33C 先端領域、
34 止着面(接合面)、35 テープ先端部、
36 テープ折り線部、
41 第1折り線部、42 第2折り線部、
43 本体折り線部、
51 第1仮止部、52 第2仮止部、
LG レッグギャザー、
X51 第1仮止部51の内側の端部の位置、
X52 第2仮止部52の内側の端部の位置、
S 空間

Claims (11)

  1. 本体部と、
    前記本体部から外側に突出して形成されたサイドフラップと、
    を有し、
    前記サイドフラップは、ファスニングテープの形成されたフラップ先端部の側の第1折り線部と、前記第1折り線部よりも前記サイドフラップの基端部側の第2折り線部とによって折り畳まれており、
    前記第1折り線部によって折り返された前記サイドフラップの非肌側の面同士が第1仮止部によって仮止めされており、
    前記第2折り線部によって折り返された前記サイドフラップの肌側の面と前記本体部の肌側の面とが第2仮止部によって仮止めされており、
    前記ファスニングテープは、肌側の第1基材シートと非肌側の第2基材シートとを貼り合わせて構成されており、
    前記第1基材シートと前記第2基材シートの間に前記フラップ先端部が挟まれて接合され、前記第1基材シート及び前記第2基材シートにおいて前記フラップ先端部に接合された領域が前記サイドフラップに属する基端領域となり、
    前記第1仮止部は、前記サイドフラップが仮止めされたときに前記第2基材シートの前記基端領域と重複する位置には接着剤が塗布されないように、前記本体部の本体長手方向に沿って接着剤が塗布されることによって、形成されている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記ファスニングテープの接合面を前記第1基材シートに止着させることによって、前記ファスニングテープが折り畳まれていることを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    折り畳まれた前記ファスニングテープのテープ先端部が前記第1折り線部よりも外側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記第1折り線部と前記第2折り線部との間隔が、前記フラップ先端部と前記第1折り線部との間隔よりも広いことを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    折り畳まれた前記ファスニングテープの接合面の内側の端部が、前記第1仮止部の内側の端部よりも内側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記第1仮止部の内側の端部が、前記第2仮止部の内側の端部よりも外側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項6に記載の吸収性物品であって、
    前記第1仮止部は、所定幅で前記本体部の本体長手方向に沿って接着剤が塗布されることによって、形成されており、
    前記第2仮止部は、前記所定幅よりも広い幅で前記本体部の本体長手方向に沿って接着剤が塗布されることによって、形成されており、
    前記サイドフラップが仮止めされた状態で前記第1仮止部と前記第2仮止部が重複しないように、前記第1仮止部及び前記第2仮止部が形成されている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    肌側の面にはエンボス加工面があり、
    前記エンボス加工面が前記第2仮止部によって仮止めされている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記サイドフラップよりも本体幅方向内側の本体部が、前記本体幅方向内側の本体長手方向に沿った本体折り線部によって折り畳まれており、
    前記本体折り線部を展開しつつ前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記本体折り線部が前記ファスニングテープよりも前記本体幅方向内側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項9に記載の吸収性物品であって、
    前記本体折り線部を展開しつつ前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記本体折り線部が前記第1折り線部よりも前記本体幅方向内側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項9に記載の吸収性物品であって、
    前記本体折り線部を展開しつつ前記サイドフラップが仮止めされた状態では、前記本体折り線部が前記第1折り線部と前記ファスニングテープのテープ先端部との間に位置することを特徴とする吸収性物品。
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