JP6458860B2 - 歯冠情報取得プログラム、情報処理装置、及び歯冠情報取得方法 - Google Patents

歯冠情報取得プログラム、情報処理装置、及び歯冠情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、歯冠情報取得プログラム、情報処理装置、及び歯冠情報取得方法に関する。
歯の治療に際し、歯科技工士は、歯科医からの依頼に応じて、歯冠に詰める補綴物を製作する。このとき、虫歯になる前の歯型が歯科医院内に保存されている場合や、支台歯として歯を削る前に歯型を採っている場合、歯を削る前の歯冠形状が「術前模型」として存在することになる。このような場合、歯科技工士は、補綴物について、術前模型に基づき上下の歯の咬合せを考慮して接触面の最適化を行なうことが可能である。
しかし、歯科医院や歯科技工所に依って、術前模型が存在するか否かの頻度にはバラツキがあり、術前模型が有る場合よりも術前模型が無い場合の方が多いと考えられる。術前模型が無い場合、歯科技工士は、補綴物について、歯科技工士の経験や技能に基づき上下の歯の咬合せを考慮して接触面の最適化を行なうことになる。なお、術前模型が無い場合であっても、独自のアルゴリズムに基づき歯冠形状を自動的に決定する技術も存在する。
特開平09−10231号公報 特開2014−512891号公報 特開2009−50632号公報
しかしながら、歯科技工士の経験や技能に基づき歯冠形状を決定したり、独自のアルゴリズムに基づき歯冠形状を決定したりしても、補綴物の歯冠形状を天然歯の歯冠形状に近づけることは難しい。このため、より自然な形状を有する補綴物の製作を可能にすることが望まれる。
そこで、以下のように歯冠形状を決定する技術が提案されている。当該技術では、不特定多数者の歯型情報を保存するデータベース(DB)が予め作成される。或る患者の治療対象の歯Aの歯冠形状を決定する際、歯Aに隣接する歯Bの歯冠形状が特定されるとともに、当該歯Bの歯冠形状と類似する他の患者の歯CがDB内の歯型情報から検索される。そして、検索された歯Cに隣接する上記他の患者の歯Dの歯冠形状が、当該或る患者の歯Aの歯冠形状としてDB内の歯型情報から決定され、歯Aについての補綴物の歯冠形状として出力される。
上述のごとく歯冠形状を検索して決定することを可能にするためには、一本一本の歯毎の歯冠形状と各歯の位置関係とを対応付けて登録されたDBを構築することが望まれる。現状では、歯と歯茎とを含む歯の形状データから一本ずつの歯を切り出す作業と、切り出された各歯の位置情報(例えばFDI方式(two-digit system)のFDI番号)を登録する作業とを人手で実行することによって、上述のようなDBが構築される。したがって、不特定多数者の歯冠形状に係るDBを構築するには、多大な手間および時間を要する。なお、FDIは、Federation Dentaire Internationale(国際歯科連盟)の略称である。
一つの側面で、本件明細書に開示の発明は、歯冠形状に係るデータベースの自動構築を実現することを目的とする。
一つの側面において、歯冠情報取得プログラムは、以下の処理(1)〜(4)をコンピュータに実行させる。
(1)少なくとも一本の歯の歯冠の形状を含む口腔内形状に関するデータの入力を受け付ける処理。
(2)前記データに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点のそれぞれにおける法線ベクトルまたは曲率を取得する処理。
(3)取得した法線ベクトルまたは曲率に基づき、前記複数の頂点から、前記少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を抽出する処理。
(4)抽出した前記頂点群を、前記口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報として出力する処理。
このとき、前記歯冠情報取得プログラムは、前記頂点群を抽出する際、前記複数の頂点のうちの隣接する二つの頂点における前記法線ベクトルの成す角度が所定角度未満である場合、もしくは、前記隣接する二つの頂点の一方から他方を見て当該他方の頂点における前記曲率が所定曲率未満である場合、前記隣接する二つの頂点の一方を含むセグメントと前記隣接する二つの頂点の他方を含むセグメントとを結合する処理を、結合すべき前記セグメントが存在しなくなるまで繰り返し実行する第一結合処理と、前記第一結合処理によって得られた複数の前記セグメントのうちの一セグメントに含まれる頂点を、前記歯の萌出方向と直交する平面上に射影し、射影した頂点の集合の凸包を算出し、算出した凸包内に一以上の頂点を含まれる他セグメントを、前記一セグメントの属する前記歯冠と同一の歯冠に属するセグメントと判定し、前記一セグメントと前記他セグメントとを結合し前記頂点群として抽出する第二結合処理とを、前記コンピュータに実行させる。
また、他の側面において、歯冠情報取得プログラムは、以下の処理(11)〜(17)をコンピュータに実行させる。
(11)口腔内形状に関するデータの入力を受け付ける処理。
(12)前記データに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点のそれぞれにおける法線ベクトルを取得する処理。
(13)前記複数の頂点を含む第一頂点集合から一様に所定数の頂点を第二頂点集合として選択する処理。
(14)選択した第二頂点集合に属する各頂点から前記歯の大きさに応じた所定距離以内に存在する頂点を、前記第一頂点集合から第三頂点集合として抽出する処理。
(15)抽出した第三頂点集合に属する各頂点の前記法線ベクトルに関する頻度分布を算出する処理。
(16)種別特定済みの歯冠について当該歯冠の種別と当該歯冠の形状を規定する各頂点の法線ベクトルに関する頻度分布との関係を予め記憶する記憶部を参照し、算出した頻度分布に基づいて、前記第二頂点集合に属する各頂点が、当該歯冠に含まれるか否かを判定するとともに、当該歯冠に含まれると判定した場合にどの種別の歯冠に含まれるかを推定する処理。
(17)前記種別を推定された前記第二頂点集合に属する各頂点を、前記種別の歯冠に含まれる検出点として出力する処理。
一実施形態によれば、歯冠形状に係るデータベースの自動構築を実現することができる。
本発明の一実施形態としての歯冠情報取得機能を有する情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態としての歯冠情報取得機能を実現する情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 (A)は歯型スキャンデータの例(上顎)を示す図、(B)は歯型スキャンデータ(三角形ポリゴンデータ)を拡大して示す図である。 歯冠を説明する図である。 本実施形態における歯冠データベースのデータ構造の例を示す図である。 図1に示す情報処理装置による歯冠情報取得処理およびデータベース登録処理を説明するフローチャートである。 (A)は咬合状態の歯型スキャンデータの例を示す図、(B)は上顎の歯型スキャンデータの例を示す図、(C)は下顎と支台歯の歯型スキャンデータの例を示す図である。 図1に示す情報処理装置(歯冠形状取得部)による歯冠の切出し処理を説明するフローチャートである。 (A)および(B)は本実施形態におけるリージョングローウィングセグメンテーション処理(第1結合処理)を説明する図である。 (A)〜(C)は本実施形態における凸包算出処理およびセグメント結合処理(第2結合処理)を説明する図である。 (A)は上顎または下顎の歯型スキャンデータの例を示す図、(B)は、(A)に示す歯型スキャンデータの例から、本実施形態の切出し処理によって切出された歯冠セグメントを示す図である。 図1に示す情報処理装置(検出点取得部)による特徴点のFDI番号の推定処理を説明するフローチャートである。 本実施形態において抽出された特徴点と上顎の歯型スキャンデータとを重ね合わせて示す図である。 (A)および(B)は本実施形態における特徴量記述子を説明する図である。 本実施形態において取得された各FDI番号の検出点を上顎の歯型スキャンデータに重ね合わせて示す図である。 図1に示す情報処理装置(歯冠種別推定部)による歯冠セグメントのFDI番号の推定処理を説明するフローチャートである。 本実施形態において切り出された歯冠セグメントと本実施形態において取得された検出点とを重ね合わせて示す図である。 (A)〜(C)は、各歯冠セグメント中の特徴点の数に対する、各歯冠セグメント中の各FDI番号の検出点の数の割合の値の具体例を示す図である。 本実施形態における歯冠セグメントのFDI番号の推定処理の結果の具体例を示す図である。 図1に示す情報処理装置(歯冠種別判定部)による歯冠セグメントのFDI番号の判定処理を説明するフローチャートである。 本実施形態における歯冠セグメントのFDI番号の判定処理の結果の具体例を示す図である。
以下に、図面を参照し、本願の開示する歯冠情報取得プログラム、情報処理装置、及び歯冠情報取得方法の実施形態について、詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の機能を含むことができる。そして、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔1〕歯冠情報取得機能を実現する本実施形態の情報処理装置のハードウェア構成
まず、図2を参照しながら、本実施形態の歯冠情報取得機能を実現する情報処理装置(コンピュータ)10のハードウェア構成について説明する。図2は、当該ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
コンピュータ10は、例えば、プロセッサ11,RAM(Random Access Memory)12,HDD(Hard Disk Drive)13,グラフィック処理装置14,入力インタフェース15,光学ドライブ装置16,機器接続インタフェース17およびネットワークインタフェース18を構成要素として有する。これらの構成要素11〜18は、バス19を介して相互に通信可能に構成される。
プロセッサ(処理部)11は、コンピュータ10全体を制御する。プロセッサ11は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit),PLD(Programmable Logic Device),FPGA(Field Programmable Gate Array)のいずれか一つであってもよい。また、プロセッサ11は、CPU,MPU,DSP,ASIC,PLD,FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。
RAM(記憶部)12は、コンピュータ10の主記憶装置として使用される。RAM12には、プロセッサ11に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM12には、プロセッサ11による処理に必要な各種データが格納される。アプリケーションプログラムには、コンピュータ10によって本実施形態の歯冠情報取得機能を実現するためにプロセッサ11によって実行される歯冠情報取得プログラム(図1の符号31参照)が含まれてもよい。
HDD(記憶部)13は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行なう。HDD13は、コンピュータ10の補助記憶装置として使用される。HDD13には、OSプログラム,アプリケーションプログラム、及び各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置(SSD:Solid State Drive)を使用することもできる。
グラフィック処理装置14には、モニタ14aが接続されている。グラフィック処理装置14は、プロセッサ11からの命令に従って、画像をモニタ14aの画面に表示させる。モニタ14aとしては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置等が挙げられる。
入力インタフェース15には、キーボード15aおよびマウス15bが接続されている。入力インタフェース15は、キーボード15aやマウス15bから送られてくる信号をプロセッサ11に送信する。なお、マウス15bは、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル,タブレット,タッチパッド,トラックボール等が挙げられる。
光学ドライブ装置16は、レーザ光等を利用して、光ディスク16aに記録されたデータの読み取りを行なう。光ディスク16aは、光の反射によって読み取り可能にデータを記録された可搬型の非一時的な記録媒体である。光ディスク16aには、DVD(Digital Versatile Disc),DVD−RAM,CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等が挙げられる。
機器接続インタフェース17は、コンピュータ10に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば、機器接続インタフェース17には、メモリ装置17aやメモリリーダライタ17bを接続することができる。メモリ装置17aは、機器接続インタフェース17との通信機能を搭載した非一時的な記録媒体、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリである。メモリリーダライタ17bは、メモリカード17cへのデータの書き込み、またはメモリカード17cからのデータの読み出しを行なう。メモリカード17cは、カード型の非一時的な記録媒体である。
ネットワークインタフェース18は、ネットワーク18aに接続される。ネットワークインタフェース18は、ネットワーク18aを介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行なう。
以上のようなハードウェア構成を有するコンピュータ10によって、図6〜図21を参照しながら後述する本実施形態の歯冠情報取得機能を実現することができる。
なお、コンピュータ10は、例えばコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されたプログラム(歯冠情報取得プログラム等)を実行することにより、本実施形態の歯冠情報取得機能を実現する。コンピュータ10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、コンピュータ10に実行させるプログラムをHDD13に格納しておくことができる。プロセッサ11は、HDD13内のプログラムの少なくとも一部をRAM12にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
また、コンピュータ10(プロセッサ11)に実行させるプログラムを、光ディスク16a,メモリ装置17a,メモリカード17c等の非一時的な可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ11からの制御により、HDD13にインストールされた後、実行可能になる。また、プロセッサ11が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
〔2〕歯冠情報取得機能を有する本実施形態の情報処理装置の機能構成
次に、図1を参照しながら、本実施形態の歯冠情報取得機能を有する情報処理装置(コンピュータ)10の機能構成について説明する。図1は、当該機能構成の一例を示すブロック図である。
コンピュータ10は、歯科用三次元(3D)スキャナによって得られた、少なくとも一本の歯の歯冠の形状を含む口腔内形状に関するデータ(以下、歯型スキャンデータと呼称する)32から歯冠情報を取得し、歯冠データベース33を自動的に作成する機能を果たす。このため、コンピュータ10は、図1に示すように、少なくとも処理部20,記憶部30,入力部40および表示部50としての機能を有している。
処理部20は、例えば図2に示すようなプロセッサ11であり、上述した歯冠情報取得プログラム31を実行することで、後述する歯冠形状取得部21,検出点取得部22,歯冠種別推定部23,歯冠種別判定部24としての機能を果たす。
記憶部30は、例えば図2に示すようなRAM12,HDD13であり、歯冠情報取得機能を実現するための各種情報を記憶し保存する。当該各種情報としては、上述した歯冠情報取得プログラム31のほか、歯型スキャンデータ32,歯冠データベース33,学習済みニューラルネットワーク情報34などが含まれる。
入力部40は、例えば図2に示すようなキーボード15aおよびマウス15bであり、ユーザによって操作され、歯冠情報を取得するための各種指示を行なう。なお、マウス15bに代え、タッチパネル,タブレット,タッチパッド,トラックボール等が用いられてもよい。
表示部50は、例えば図2に示すようなモニタ14aであり、ユーザが本実施形態のコンピュータ10を用いて歯冠情報を取得する際に、その取得経過に伴う各種状況を表示する。
歯冠情報取得プログラム31は、上述のごとく、処理部20(プロセッサ11)に、後述する歯冠形状取得部21,検出点取得部22,歯冠種別推定部23,歯冠種別判定部24による処理を実行させるものである。
歯型スキャンデータ32は、図3(A)に示すように、歯科用3Dスキャナによって得られるもので、例えば3Dサーフェスメッシュデータとして出力される。歯型スキャンデータ32は、例えば図3(B)に示すように、三角形ポリゴンの集合である。歯型スキャンデータ32を保存するファイルの形式としては、stl, ply, off, 3dsなどが存在するが、その他にも各企業が独自に開発した様々な形式が存在する。このような歯型スキャンデータ32は、歯科技工所や歯科医院などで歯科用のCAD(Computer Aided Design)/CAM(Computer Aided Manufacturing)を運用する場合、不特定多数者それぞれの歯型情報として、歯科用3Dスキャナによって蓄積されていく。なお、図3(A)には、歯型スキャンデータ32の例(上顎)が示され、図3(B)には、歯型スキャンデータ32の三角形ポリゴンデータが拡大されて示される。
本実施形態のコンピュータ10は、上述した歯型スキャンデータ32から歯冠に係る情報(歯冠情報)を取得する。ここで、図4を参照しながら「歯冠」について説明する。歯冠とは、図4に示すように、歯全体のうち、歯肉から外に現れ口腔内に露出(萌出)している部分をいう。ヒトでは、歯冠の部分はエナメル質によって覆われている。歯冠よりも下方の部分は「歯根」と呼ばれ、歯冠と歯根との境界線は「歯頸線」と呼ばれる。
歯冠データベース33は、後述する機能(図1参照)や処理(図6〜図21参照)によって作成される。歯冠データベース33は、不特定多数者から取得された大量の歯冠形状情報を症例毎に登録保存するもので、例えば図5に示すように、フォルダ(レコード)を症例毎に有する。一つの症例は、歯型スキャンデータ32から切り出された一組(一人分)の歯冠部分(歯冠セグメント)に対応する。各フォルダには、症例を特定可能なフォルダ名(図5では例えばrecord_000024, record_000025, …, record_000055)が付与される。また、各フォルダ(図5では例えばフォルダ名record_000052のフォルダ)には、切り出された歯冠部分毎の歯冠形状情報(後述する頂点群)を含むファイルが保存される。各ファイルには、歯冠の種別に対応するFDI番号(図5では11, 12, 13, 14, …, 44)がファイル名として付与されている。なお、図5に示す各ファイルの形式は、例えばplyである。図5は、本実施形態における歯冠データベース33のデータ構造の例を示す。
ここで、FDI番号は、歯冠の種別(切歯,大臼歯など)と歯冠の位置(上顎,下顎,左右)とに関する情報を表すための記号の一種である。FDI番号は、国際歯科連盟(FDI)が定めた方式で、歯の種類および位置を二桁の番号で表示する。十の位の数字で歯の植立位置が示され、一の位の数字で歯の種類が示される。
つまり、十の位の数字“1”は植立位置が上顎右側であることを示し、十の位の数字“2”は植立位置が上顎左側であることを示し、十の位の数字“3”は植立位置が下顎左側であることを示し、十の位の数字“4”は植立位置が下顎右側であることを示す。また、一の位の数字“1”は歯の種類が中切歯であることを示し、一の位の数字“2”は歯の種類が側切歯であることを示し、一の位の数字“3”は歯の種類が犬歯であること示し、一の位の数字“4”は歯の種類が第一小臼歯であることを示す。同様に、一の位の数字“5”は歯の種類が第二小臼歯であることを示し、一の位の数字“6”は歯の種類が第一大臼歯であることを示し、一の位の数字“7”は歯の種類が第二大臼歯であることを示し、一の位の数字“8”は歯の種類が第三大臼歯であることを示す。
学習済みニューラルネットワーク情報34は、後述するように、処理部20が検出点取得部22として機能する際に用いられ、種別特定済みの歯冠について当該歯冠の種別と当該歯冠の形状を規定する各頂点の法線ベクトルに関する頻度分布との関係を与える。
次に、処理部20(プロセッサ11)によって実現される、歯冠形状取得部21,検出点取得部22,歯冠種別推定部23および歯冠種別判定部24としての機能について説明する。
歯冠形状取得部21は、歯型スキャンデータ32に含まれ口腔内形状を規定する複数の頂点から、少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を、前記口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報(歯冠セグメント)として取得する。このため、歯冠形状取得部21は、以下の処理A1〜A4を実行する。なお、頂点は、例えば、歯型スキャンデータ32の三角形ポリゴン(図3(B)参照)の頂点である。
処理A1は、歯型スキャンデータ32の入力を受け付ける処理である。
処理A2は、処理A1で受け付けた歯型スキャンデータ32に含まれ口腔内形状を規定する複数の頂点のそれぞれにおける法線ベクトルまたは曲率を取得する処理である。
処理A3は、処理A2で取得した法線ベクトルまたは曲率に基づき、複数の頂点から、少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を歯毎に抽出する処理である。
処理A4は、処理A3で歯毎に抽出した頂点群を、口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報(歯冠セグメント)として出力する処理である。
処理A3で頂点群を歯毎に抽出する際、歯冠形状取得部21は、以下の処理A31およびA32を、所定回数(例えば4回)、繰り返し実行してもよい。その際、歯冠形状取得部21は、処理A32によって得られた頂点群を、処理A31における前記複数の頂点に置き換える。また、歯冠形状取得部21は、処理A31およびA32を実行する都度、後述する所定角度または所定曲率などのパラメータを変更してもよい。
処理A31は、複数の頂点のうちの隣接する二つの頂点における法線ベクトルの成す角度が所定角度未満である場合に、当該隣接する二つの頂点の一方を含むセグメントと当該隣接する二つの頂点の他方を含むセグメントとを結合する処理を、結合すべきセグメントが存在しなくなるまで繰り返し実行する第一結合処理である。これに代え、第一結合処理A31は、複数の頂点のうちの隣接する二つの頂点の一方から他方を見て当該他方の頂点における曲率が所定曲率未満である場合に隣接セグメントどうしを結合する処理を、結合すべきセグメントが存在しなくなるまで繰り返し実行してもよい。なお、第一結合処理A31の詳細については図9(A)および図9(B)を参照しながら後述する。
処理A32は、凸包の算出処理、凸包に基づく判定処理、およびセグメントの結合処理を行なう第二結合処理である。ここで、凸包の算出処理では、第一結合処理A31によって得られた複数のセグメントのうちの一セグメントに含まれる頂点が、歯の萌出方向と直交する平面上に射影され、射影された頂点の集合の凸包が算出される。凸包に基づく判定処理では、算出された凸包内に一以上の頂点を含まれる他セグメントが、一セグメントの属する歯冠と同一の歯冠に属するセグメントと判定される。他セグメントが一セグメントの属する歯冠と同一の歯冠に属するセグメントと判定された場合、セグメントの結合処理において、一セグメントと他セグメントとが、結合され、前記少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群として抽出される。なお、第二結合処理A32の詳細については図10(A)〜図10(C)を参照しながら後述する。
なお、歯冠形状取得部21は、処理A5として以下の処理を行なってもよい。つまり、処理A5は、上述した第一結合処理A31または第二結合処理A32によって得られたセグメントの中心位置または平均位置が歯の萌出方向について所定範囲外に存在する場合、当該セグメントを削除する処理である。セグメントの中心位置または平均位置が歯の萌出方向について所定範囲外に存在する場合、当該セグメントは、歯冠に属していない、すなわち歯茎等に属していると判定され削除される。
検出点取得部22は、複数の頂点を含む第一頂点集合Uから所定数の頂点(特徴点)を一様に選択して第二頂点集合Aを抽出する。そして、検出点取得部22は、抽出した第二頂点集合Aの各頂点(特徴点)A[i]を含む歯冠の種別を推定する。さらに、検出点取得部22は、種別を推定された第二頂点集合Aに属する各頂点A[i]を、前記種別の歯冠に含まれる検出点として取得する。このため、検出点取得部22は、以下の処理B1〜B7を実行する。なお、第一頂点集合Uは、例えば、歯型スキャンデータ32が含む全ての三角形ポリゴン(図3(B)参照)の頂点である。
処理B1は、歯型スキャンデータ32の入力を受け付ける処理である。
処理B2は、処理B1で受け付けた歯型スキャンデータ32に含まれ口腔内形状を規定する複数の頂点のそれぞれにおける法線ベクトルを取得する処理である。
処理B3は、複数の頂点を含む第一頂点集合Uから一様に所定数の頂点(特徴点)を第二頂点集合Aとして選択する処理である。
処理B4は、処理B3で選択した第二頂点集合Aに属する各頂点(特徴点)A[i]から歯の大きさに応じた所定距離δ(例えば3〜5mm程度)以内に存在する頂点を、第一頂点集合Uから第三頂点集合B(A[i])として抽出する処理である。
処理B5は、処理B4で抽出した第三頂点集合B(A[i])に属する各頂点の法線ベクトルに関する頻度分布(二次元ヒストグラム)を算出する処理である。
処理B6は、記憶部30(学習済みニューラルネットワーク情報34)を参照し、処理B5で算出した頻度分布に基づいて、第二頂点集合Aに属する各頂点A[i]が、歯冠に含まれるか否かを判定するとともに、歯冠に含まれると判定した場合にどの種別(FDI番号)の歯冠に含まれるかを推定する処理である。記憶部30には、種別特定済みの歯冠について当該歯冠の種別と当該歯冠の形状を規定する各頂点の法線ベクトルに関する頻度分布との関係が予め記憶される。当該関係は学習済みのニューラルネットワークによって与えられる。
処理B7は、種別(FDI番号)を推定された第二頂点集合Aに属する各頂点A[i]を、種別(FDI番号)の歯冠に含まれる検出点として出力する処理である。
処理B5で頻度分布(二次元ヒストグラム)を算出する際、検出点取得部22は、以下の処理B51およびB52を実行してもよい。なお、処理B5で頻度分布を算出する処理の詳細については図14(A)および図14(B)を参照しながら後述する。
処理B51は、第三頂点集合B(A[i])に属する各頂点の法線ベクトルの主成分分解によって、第二頂点集合Aに属する各頂点A[i]についての局所座標系を定める処理である。
処理B52は、処理B51で定めた局所座標系に基づいて、第三頂点集合B(A[i])に属する各頂点の法線ベクトルに関する頻度分布(二次元ヒストグラム)を、第二頂点集合Aに属する各頂点A[i]における特徴量記述子として算出する処理である。
歯冠種別推定部23は、歯冠形状取得部21が歯冠形状情報(歯冠セグメント)として取得した頂点群と、検出点取得部22が取得した検出点(特徴点)とを重ね合わせることで、歯冠毎に当該歯冠の種別を推定する。その際、歯冠種別推定部23は、歯冠毎に、当該歯冠について取得した頂点群の頂点数に対する、各種別(各FDI番号)について取得した検出点の数の比を算出し、算出した比に基づいて、歯冠毎に当該歯冠の種別を推定する。このような歯冠の種別の推定処理の詳細については図16〜図19を参照しながら後述する。
歯冠種別判定部24は、歯冠種別推定部23が歯冠毎に推定した当該歯冠の種別(FDI番号)と、複数の歯冠の全体の配置関係とに基づいて、各歯冠の種別を判定(決定)する。そして、歯冠種別判定部24は、判定した各歯冠の種別(FDI番号)を、歯冠形状取得部21が取得した歯冠形状情報(歯冠セグメント)とともに出力する。上述のような歯冠の種別の判定処理(決定処理)の詳細については図20および図21を参照しながら後述する。
〔3〕歯冠情報取得機能を有する本実施形態の情報処理装置の動作
次に、図6〜図21を参照しながら、上述した歯冠情報取得機能を有する本実施形態のコンピュータ10の動作について説明する。
〔3−1〕本実施形態の情報処理装置による処理全体の流れ
まず、図6に示すフローチャート(ステップS1〜S7)に従って、図1に示すコンピュータ(情報処理装置)10による処理全体の流れ(歯冠情報取得処理およびデータベース登録処理)について説明する。ステップS1〜S7の処理は、全ての症例の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて繰り返し実行される。
ステップS1において、処理対象の一症例についての歯型スキャンデータ32が、歯科用3Dスキャナ(図示略)から記憶部30へ入力される。このとき、図7(A)〜図7(C)に示すような上顎,下顎,支台歯それぞれの歯型スキャンデータ32が、stlファイルやplyファイルなどの形式で保存されており、三角形ポリゴンデータとして記憶部30に読み込まれる。なお、図7(A)は咬合状態の歯型スキャンデータ32の例を示す図、図7(B)は上顎の歯型スキャンデータ32の例を示す図、図7(C)は下顎と支台歯の歯型スキャンデータ32の例を示す図である。ステップS1の処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A1および検出点取得部22による処理B1に対応する。
ステップS2において、三角形ポリゴンデータとして読み込まれた歯型スキャンデータ32から法線付き点群が作成される。法線付き点群の座標値は、三角形ポリゴンデータの頂点を代入することで算出される。また、法線付き点群の単位法線ベクトルは、三角形ポリゴンデータの各ポリゴンの単位法線ベクトルを算出した上で、各頂点を要素とするポリゴンの単位法線ベクトルを平均することで算出される。ステップS2の処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A2および検出点取得部22による処理B2に対応する。
ステップS3において、図11(A)および図11(B)に示すごとく上顎と下顎の歯型スキャンデータ32から歯冠の部分だけを切り出す処理が、歯冠形状取得部21としての機能によって自動的に実行される。ステップS3の処理により取得される歯冠の部分のポリゴンは「歯冠セグメント」と呼称される。ステップS3の処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A3(処理A31,A32を含む)に対応する。ステップS3の処理の詳細については図8〜図11(B)を参照しながら後述する。
ステップS3の処理によって切り出される歯冠セグメントは、理想的には各歯冠ごとに分けられている。ただし、ステップS3の処理によって歯冠の部分だけが歯冠セグメントとして切り出されるわけではなく、一つの歯冠が複数の歯冠セグメントに分割されて切り出されたり、歯冠ではない箇所(歯茎等)が歯冠セグメントとして出力されたりする場合がある。この場合、各歯冠セグメントの種別(FDI番号)を判定することはできない。
ステップS4において、上顎もしくは下顎の歯型スキャンデータ32から特徴点を抽出し、各特徴点が歯型スキャンデータ32中のどのFDI番号の歯に属するかを推定する処理が、検出点取得部22としての機能によって自動的に実行される。或るFDI番号の歯(歯冠)に属すると推定された特徴点は、当該FDI番号に対する「検出点」と呼称される。ステップS4の処理は、上述した検出点取得部22による処理B3〜B6(処理B51,B52を含む)に対応する。ステップS4の処理の詳細については図12〜図15を参照しながら後述する。
なお、図6において、ステップS3およびステップS4の処理は、並列的に実行されているが、ステップS3の処理を実行してからステップS4の処理が実行されてもよいし、逆にステップS4の処理を実行してからステップS3の処理が実行されてもよい。
ステップS5において、ステップS3で切り出された歯冠セグメントと、ステップS4で得られた各FDI番号の検出点とを重ね合わせることにより、歯冠セグメントのFDI番号の候補を推定する処理が、歯冠種別推定部23としての機能によって自動的に実行される。その際、各歯冠セグメントに含まれる全ての特徴点の数に対する、各FDI番号の検出点の数の割合(比)から、各歯冠セグメントのFDI番号の候補が推定される。このとき、各歯冠セグメントのFDI番号の候補として複数のFDI番号が推定される場合がある。ステップS5の処理の詳細については図16〜図19を参照しながら後述する。
ステップS5での推定処理を完了した時点では、各歯冠セグメントのFDI番号の候補は複数存在する場合があり、各歯冠セグメントのFDI番号は、まだ決定されておらず曖昧なままである。つまり、ステップS5では、各歯冠セグメントのFDI番号の絞り込みは行なわれていたが、各歯冠セグメントのFDI番号の決定はされていない。
そこで、ステップS6においては、一つの症例の上下顎の歯型スキャンデータ32から得られた全ての歯冠セグメント、および支台歯の位置関係から、各歯冠セグメントのFDI番号を判定し最終的に決定する処理が、歯冠種別判定部24としての機能によって自動的に実行される。つまり、ステップS6では、一つの歯型スキャンデータ32から得られた歯冠セグメント全体の位置関係とステップS5で得られた各歯冠セグメントのFDI番号の候補とを入力とした時に最も尤もらしい各歯冠セグメントへのFDI番号の割り振りが決定される(図19および図21参照)。ステップS6の処理の詳細については図20および図21を参照しながら後述する。
そして、ステップS7において、ステップS6で各歯冠セグメントに割り振られたFDI番号を含むファイル名を付与されたポリゴンデータファイル(図5参照)が、歯冠データベース33における処理対象の症例のフォルダ(図5参照)に出力され登録される。各ポリゴンデータファイルには、ファイル名のFDI番号に応じた歯冠についてステップS3で切り出された歯冠形状情報(歯冠セグメント,頂点群)が保存される。
上述したステップS1〜S7の処理は全ての症例の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて繰り返し実行される。これにより、例えば図5に示すような歯冠データベース33が作成されるとともに、当該歯冠データベース33に対し、各症例の歯冠形状情報(ポリゴンデータファイル)が登録される。
〔3−2〕歯冠の自動切出し処理
次に、図8に示すフローチャート(ステップS11〜S14)に従って、図9(A)〜図11(B)を参照しながら、図1に示すコンピュータ10(歯冠形状取得部21)による歯冠の切出し処理(図6のステップS3の処理)について説明する。なお、ステップS11の処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A1およびA2に対応し、ステップS14の処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A4に対応する。また、ステップS12およびS13の処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A31およびA32に対応し、所定角度または所定曲率などのパラメータを変更しながら、例えば4回、繰り返し実行される。繰り返し実行回数は、4回に限定されるものではない。さらに、図8に示す処理は、上顎の歯型スキャンデータ32および下顎の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて、別個に実行される。
まず、ステップS11において、歯冠形状取得部21は、処理対象の症例について、歯型スキャンデータ32の法線付き点群を取得する(図のステップS1,S2参照)。法線付き点群は、当該点群に属する点毎に、各点のXYZ座標値と各点における単位法線ベクトルとの計6自由度を有するデータである。
この後、ステップS12において、歯冠形状取得部21は、図9(A)および図9(B)に示すように、前述した第1結合処理A31に相当するリージョングローウィングセグメンテーション(region growing segmentation)処理を実行する。図9(A)および図9(B)は、本実施形態におけるリージョングローウィングセグメンテーション処理を説明する図である。
リージョングローウィングセグメンテーション処理では、まず、一つの症例の歯型スキャンデータ32から取得した法線付き点群の全ての点が、一点ずつ、異なるセグメントに属するものとして登録される。この後、或る点Xに注目した時、点Xに隣接する点Yが参照される。そして、当該点Yにおける曲率が所定曲率未満である場合、もしくは、点Yの法線ベクトルと点Xの法線ベクトルとの成す角度が所定角度未満である場合、点Xは、隣接点Yと滑らかに繋がっていると判断される。この場合、点Xを含むセグメントと、隣接点Yを含むセグメントとが結合される。以上の結合処理が、結合すべきセグメントが存在しなくなるまで繰り返し実行される。
このようなリージョングローウィングセグメンテーション処理を行なうことにより、例えば、図9(A)に示すような点群は、図9(B)に示すような三つのセグメント(後述する小セグメント)#1,#2,#3に断片化される。図9(B)において、セグメント#1には、丸付き数字1で示す頂点が含まれ、セグメント#2には、丸付き数字2で示す頂点が含まれ、セグメント#3には、丸付き数字3で示す頂点が含まれる。
上述のごとく歯型スキャンデータ32に対しリージョングローウィングセグメンテーション処理を施す場合、隣接する頂点どうしが滑らかに繋がっているか否かを判定する閾値となる所定曲率や所定角度を、入力パラメータとして適切に設定することが望まれる。図8に示す処理において、曲率の閾値(所定曲率)や角度の閾値(所定角度)は、ステップS12およびS13のループを4回繰り返す都度、以下のように設定変更されてもよい。例えば、1〜4回目の曲率の閾値(所定曲率)としてそれぞれ0.004, 0.004, 0.004, 0.020が設定される。隣接する二点の法線ベクトルの成す角度で判定を行なう場合、1〜4回目の角度の閾値(所定角度)として、いずれも5度が設定される。
上述した入力パラメータは、歯型スキャンデータ32のメッシュ長(例えば、三角形ポリゴンメッシュの一辺の長さの代表的な値)によって異なり、歯科用3Dスキャナの仕様に応じて調整することが好ましい。
なお、ステップS12の処理によって断片化された法線付き点群、例えば図9(B)に示すセグメント#1〜#3のそれぞれを、「小セグメント」と呼称する。
ついで、ステップS13において、歯冠形状取得部21は、閾値違反の小セグメントを削除するとともに、各小セグメントの凸包を算出し、当該凸包に基づく小セグメントの結合を行なう。
閾値違反の小セグメントを削除する処理は、上述した歯冠形状取得部21による処理A5に対応する。当該処理では、咬合面に最も近いと推定される咬合方向(歯の萌出方向;図9,図10のZ軸方向)に直交する平面が定義される。そして、当該平面から咬合方向に所定距離以上離れた位置(所定範囲外の位置)に、小セグメントに属する頂点のZ座標の平均位置または中心位置が存在する場合、当該小セグメントは、処理対象外である(例えば歯茎等に属している)と判定され、処理対象から削除される。
また、ステップS13における凸包算出処理およびセグメント結合処理は、上述した歯冠形状取得部21による第2結合処理A32に対応し、図10(A)〜図10(C)に示すように実行される。図10(A)〜図10(C)は、本実施形態における凸包算出処理およびセグメント結合処理を説明する図である。図9(B)と同様、図10(A)〜図10(C)において、丸付き数字1はセグメント#1に含まれる頂点を示し、丸付き数字2はセグメント#2に含まれる頂点を示し、丸付き数字3はセグメント#3に含まれる頂点を示す。
単純に、リージョングローウィングセグメンテーション処理を施しただけでは、歯型スキャンデータ32から歯冠をうまく切り出せない場合がある。例えば、歯冠の頬側と舌側とが、異なる小セグメントに含まれるように断片化される場合が多いほか、特に、臼歯の咬合面側に多数の小セグメントが発生する。このため、これらの小セグメントを歯冠毎に結合させる処理を行なうことが好ましい。
そこで、ステップS13において、図10(A)に示すような、各小セグメントに含まれる頂点が、図10(B)に示すように、歯の咬合方向(萌出方向;Z軸方向)と直交する平面(XY平面)上に射影される。この後、図10(B)に示すように、一の小セグメントについてXY平面に射影された頂点の集合の凸包が算出される。そして、算出された凸包内に一以上の頂点を含まれる他の小セグメントが、上記一の小セグメントの属する歯冠と同一の歯冠に属するセグメントと判定される。他の小セグメントが一の小セグメントの属する歯冠と同一の歯冠に属するセグメントと判定された場合、一の小セグメントと他の小セグメントとが、結合され、一の歯冠の形状を規定する頂点群として抽出される。
例えば、図10(B)では、小セグメント#1に属する頂点(丸付き数字1)の射影像について算出された凸包内には、小セグメント#3に属する頂点(丸付き数字3)の射影像の全てが含まれる。また、同凸包内には、小セグメント#2に属する頂点(丸付き数字2)の射影像の一部が含まれる。このため、三つの小セグメント#1〜#3は、同一の歯冠に属するセグメントであると判定され、例えば、図10(C)に示すように、一つのセグメント#1として結合される。
本実施形態において、上述したステップS12およびS13の処理は、図8に示すように、4回、繰り返し実行される。1回目の処理で、歯茎等の歯冠以外の部分が取り除かれるが、一本の歯の歯冠について100個程度の小セグメントが抽出される。そして、2〜4回目の処理で、小セグメントの結合処理が繰り返され、より高い確度で歯冠の部分が切り出される。
このとき、上述のようにステップS12およびS13の処理を繰り返す度に、より大きな歯冠断片(歯冠セグメント)が得られるように、リージョングローウィングセグメンテーション処理での入力パラメータによる条件設定が行なわれてもよい。当該入力パラメータ(所定曲率,所定角度等)は、上述したように所定の値に予め設定されてもよいし、処理を繰り返す都度、当該処理の結果に応じて手動もしくは自動で設定変更されてもよい。
以上のようにして、本実施形態によれば、例えば、図11(A)に示すような歯型スキャンデータ32から、最終的に、図11(B)に示すような、歯茎等の歯冠以外の部分を取り除いた歯冠の形状を成す歯冠セグメントが切り出されることになる。なお、図11(A)は上顎または下顎の歯型スキャンデータ32の例を示す図、図11(B)は、図11(A)に示す歯型スキャンデータ32の例から、本実施形態の切出し処理によって切出された歯冠セグメントを示す図である。
ステップS12およびS13の処理を繰り返し実行することで抽出された歯冠セグメント(頂点群)は、ステップS14において、歯冠形状情報として出力され、記憶部30等において保存される。歯冠セグメントは、入力された法線付き点群のインデクスであってもよいし、点群またはポリゴンデータを含むファイルであってもよい。
〔3−3〕特徴点(検出点)のFDI番号の推定処理
次に、図12に示すフローチャート(ステップS21〜S25)に従って、図13〜図15を参照しながら、図1に示すコンピュータ10(検出点取得部22)による特徴点のFDI番号の推定処理(図6のステップS4の処理)について説明する。なお、ステップS21の処理は、上述した検出点取得部22による処理B1およびB2の処理に対応し、ステップS22の処理は、上述した検出点取得部22による処理B3に対応する。また、ステップS23の処理は、上述した検出点取得部22による処理B4およびB5(処理B51およびB52を含む)に対応する。ステップS24およびS25の処理は、それぞれ上述した検出点取得部22による処理B6およびB7に対応する。さらに、図12に示す処理は、上顎の歯型スキャンデータ32および下顎の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて、別個に実行される。
まず、ステップS21において、歯冠形状取得部21は、処理対象の症例について、歯型スキャンデータ32の法線付き点群を取得する(図6のステップS1,S2参照)。法線付き点群は、当該点群に属する点毎に、各点のXYZ座標値と各点における単位法線ベクトルとの計6自由度を有するデータである。当該ステップS21の処理は、図8に示すステップS11の処理と共通化されてもよい。
この後、ステップS22において、検出点取得部22は、歯型スキャンデータ32から得た法線付き点群(第一頂点集合)Uから、一様に(言い換えると「集合の全領域から満遍なく」)サンプリングを行なって、所定数の頂点を特徴点(第二頂点集合A)として選択し抽出する。ここで、第一頂点集合Uにおける頂点数が例えば20万〜60万程度である場合、第二頂点集合Aにおける頂点数(つまり前記所定数)は例えば1万程度である。
また、ここで抽出される特徴点は、下記ステップS23で特徴量記述子の算出対象になる点である。法線付き点群U中の全ての点について特徴量記述子を算出すると計算量が不必要に多くなる。このため、本実施形態では、特徴量記述子の算出対象の頂点は、法線付き点群Uから一様にサンプルした特徴点に絞られている。図13に、本実施形態において抽出された特徴点(図13中の黒丸の点)と上顎の歯型スキャンデータ32とを重ね合わせて示す。
ついで、ステップS23において、検出点取得部22は、ステップS22で抽出された各特徴点について特徴点記述子(頻度分布;後述する二次元ヒストグラム)を算出する。ここで、図11(A),図14(A)および図14(B)を参照しながら、本実施形態における特徴量記述子について説明する。
特徴量記述子(descriptor)とは、主にコンピュータビジョンの分野で用いられる用語である。種々の特徴量記述子が提案されているが、ここでは、3D点群または3Dサーフェスメッシュにおける特徴量記述子について説明する。3D点群や3Dサーフェスメッシュのデータそのものは、コンピュータプログラムにとって極めて解釈し難く、入力データが表す空間中のどこに何があるのかは未知であり、また、非常に扱い難い。3D点群や3Dサーフェスメッシュにおいて、特徴量記述子は、局所的な形状情報を圧縮して表現するものである。特徴量記述子を用いることで得られる重要な効果は、形状情報の対応付けが可能になることである。
例えば図11(A)に示す、3D点群や3Dサーフェスメッシュの歯型スキャンデータの領域P1と領域P2とは、そのままでは形状について相互に対応付けることが極めて難しく、形状の比較を行なうことができない。そこで、本実施形態では、図11(A)の領域P1および領域P2における特徴点について、それぞれ図14(A)および図14(B)に示すような特徴量記述子(頻度分布;二次元ヒストグラム)が算出される。そして、算出された特徴量記述子によって、領域P1と領域P2とは、形状について相互に対応付けることが可能になり、形状の比較を行なうことが可能になる。
特徴量記述子を算出するためには、当該特徴量記述子を算出したい点(頂点,特徴点)での局所座標系が作成される。歯型スキャンデータ32は、絶対座標系に対して様々な方向に移動・回転された状態でデータ化されており、また、ポリゴン抜けなどのノイズを含むほか、症例毎に形状が違っている。局所座標系は、上述のようなノイズや症例毎の形状の相違に対してロバストであることが望ましい。例えば、犬歯の頂端で局所座標系を作成する場合、症例間で同様の向きで局所座標系が定まっていることが望ましい。
ロバストな局所座標系を作成する手法としては、特徴量記述子を算出したい点周辺の点群(上述した第三頂点集合B(A[i]))の法線ベクトルの主成分分解によって局所座標系を定める手法がある。ここで、主成分分解とは、或る次元数の空間中でバラついている標本集団を入力とした時、最もバラつく方向を検出し、その方向を基底とする直交座標系を定める方法である。
ステップS23では、まず、特徴量記述子を算出したい点周辺、例えば当該点から所定距離δ以内に存在する法線付き点群が抽出される(前述した処理B4に対応)。ここで、当該点は上述した点A[i]であり、当該点A[i]から所定距離δ以内に存在する法線付き点群は、第三頂点集合B(A[i]))である。そして、第三頂点集合B(A[i])に属する各頂点の法線ベクトルの主成分分解によって、第二頂点集合Aに属する各頂点A[i]についての局所座標系が定められる(前述した処理B51に対応)。
そして、検出点取得部22は、局所座標系から見た時の各法線の向きを極座標系θとφにより表現する。これにより、各頂点A[i]周辺の所定距離δ内に存在する法線付き点群の、θ-φを階級値(bin)とする二次元ヒストグラム(頻度分布;特徴量記述子)が、例えば図14(A)および図14(B)に示すように、算出される(前述した処理B52に対応)。なお、図14(A)および図14(B)において、横軸は、θ-φを一次元化した値(θ-φ座標系の区分)であり、縦軸は、θ-φ座標系の区分内に頂点が出現する頻度である。
ついで、ステップS24において、検出点取得部22は、各特徴点で得られた特徴量記述子に対して学習済みニューラルネットワークによりFDI番号の推定処理を行なう(前述した処理B6に対応)。
ここで、ステップS24の処理で用いられるニューラルネットワークについて簡単に説明する。ニューラルネットワークとは、多くの数値のベクトルデータが得られた時にそこにパターンがある場合、そのパターンを学習し、学習したパターンに基づいた出力を行なう学習アルゴリズムの一つである。
各FDI番号の歯冠の部分に属する特徴点を歯型スキャンデータから検出し特定する、ニューラルネットワークによる検出器は、例えば、以下の手順(i)〜(iii)で作成される。
(i)数千件の歯型スキャンデータから、各FDI番号の歯冠の中心位置における特徴量記述子(二次元ヒストグラム)を取得する。
(ii)各FDI番号と特徴量記述子との対応をニューラルネットワークに学習させる。
(iii)手順(ii)で得られる学習済みのニューラルネットワークが、所定の検出性能を有することを確認し、当該学習済みのニューラルネットワークを検出器として用いる。
以上の手順で作成した検出器により、各FDI番号の歯冠の部分を歯型スキャンデータ32から特定する場合、学習の段階で、歯茎の部分が含まれた状態で特徴量記述子が算出される場合がある。このように歯茎の部分が含まれた状態で算出された特徴量記述子に基づいて学習されたニューラルネットワークを用いる場合、実際の検出時には学習の際に算出した特徴量記述子と同じ手法で算出した特徴量記述子をニューラルネットワークへ入力することが望ましい。このため、歯冠形状情報の取得時にも、歯茎の部分の法線付き点群を含む歯型スキャンデータが必要になる。
本実施形態では、上述したように、記憶部30に、FDI番号特定済みの歯冠について当該歯冠のFDI番号と当該歯冠の形状を規定する各頂点の法線ベクトルに関する二次元ヒストグラム(特徴量記述子)との関係が予め記憶される。当該関係が、上述のごとく作成された学習済みのニューラルネットワークによって与えられ、当該ニューラルネットワークに係る情報34が、記憶部30に予め保存される。検出点取得部22は、記憶部30(学習済みニューラルネットワーク情報34)を参照し、ステップS23で算出した特徴量記述子(二次元ヒストグラム)に基づいて、各特徴点A[i]が、歯冠に含まれるか否かを判定する。そして、検出点取得部22は、歯冠に含まれると判定した場合にどのFDI番号の歯冠に含まれるかを推定する。
このようにして、本実施形態では、上下顎の各FDI番号の歯冠上の特徴点における特徴量記述子を高確率で検出する学習済みニューラルネットワークと、ステップS23で得られた特徴量記述子とに基づいて、各FDI番号の歯冠に属する各特徴点A[i]が推定される。
ここで用いられるニューラルネットワークとしては、例えば、上顎の1番、上顎の2番、上顎の3番、上顎の4番、上顎の5番、上顎の6,7番、下顎の1番、下顎の2番、下顎の3番、下顎の4番、下顎の5番、下顎の6,7番をそれぞれ検出する、全部で12種類のニューラルネットワークが、別個に学習させて作成される。また、ここで用いられるニューラルネットワークは、例えば、入力層,中間層および出力層の3層を有し、入力層に145ノードが設定され、中間層に100ノードが設定され、出力層に3ノードが設定される。
ステップS24でFDI番号を推定された特徴点A[i]は、ステップS25において、当該FDI番号の歯冠に含まれる検出点として出力され、記憶部30等において保存される。当該出力結果としては、例えば図15に示すように、FDI番号毎に検出された検出点に関する情報が得られる。ここで、図15は、本実施形態において取得された各FDI番号の検出点(図15中の黒丸の点)を上顎の歯型スキャンデータ32に重ね合わせて示す図である。
なお、各FDI番号の検出点の座標値に関するデータを「検出点」と呼称する場合がある。また、出力される各FDI番号の検出点に関する情報は、点群の座標値を保存するファイルであってもよく、入力された法線付き点群のインデックスであってもよい。
〔3−4〕歯冠セグメントのFDI番号の推定処理
次に、図16に示すフローチャート(ステップS31〜S34)に従って、図17〜図19を参照しながら、図1に示すコンピュータ10(歯冠種別推定部23)による歯冠セグメントのFDI番号の推定処理(図6のステップS5の処理)について説明する。なお、図16に示す処理は、上顎の歯型スキャンデータ32および下顎の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて、別個に実行される。
まず、ステップS31において、歯冠種別推定部23は、図8のステップS14で出力された歯冠セグメントと、図12のステップS25で出力された各FDI番号の検出点とを、記憶部30等から取得する。
そして、歯冠種別推定部23は、例えば図17に示すように、取得した歯冠セグメントと各FDI番号の検出点とを重ね合わせることで、以下のように、歯冠セグメントのFDI番号の候補を推定する。なお、図17は、上顎の歯型スキャンデータ32から切り出された歯冠セグメントの一部と、同上顎の歯型スキャンデータ32から得られた検出点とを重ね合わせて示す図である。図17中に表記された数字(1〜6)は、上顎の歯冠のFDI番号の一の位の数値に対応している。また、図17において当該数字(1〜6)を表記された位置が、当該数字を一の位に有するFDI番号の検出点の位置に対応している。数字6は、例えば図15に示す上顎6,7番のFDI番号に相当する。
ここで、歯冠種別推定部23は、上述のごとく歯冠セグメントと検出点とを重ね合わせることで、各FDI番号の各検出点がどの歯冠セグメントに含まれるかに関する情報を得ることが可能である。また、歯冠種別推定部23は、図12のステップS22で抽出される各特徴点(第二頂点集合Aに属する頂点)が、各歯冠セグメントのうちのどの歯冠セグメントに含まれるかに関する情報を取得することも可能である。
そこで、歯冠種別推定部23は、ステップS32において、各歯冠セグメントについて、下記数式のようなベクトルFを算出する。当該ベクトルFは、各歯冠セグメント中の特徴点の数に対する、各歯冠セグメント中の各FDI番号の検出点の数の割合(比)を要素F1,F2,F3,F4,F5,F67として有する。また、図18(A)〜図18(C)に、3種類の歯冠セグメントについて得られる当該ベクトルFの要素F1,F2,F3,F4,F5,F67の値の具体例を示す。
Figure 0006458860
そして、歯冠種別推定部23は、ステップS33において、歯冠セグメント毎に算出されたベクトルFに基づいて、例えば、以下のように各歯冠セグメントのFDI番号の候補を推定する。ここでは、上顎の歯冠セグメントのFDI番号(歯の種類を示す一の位の番号)の候補を推定するための条件の例を示す。なお、下顎の歯冠セグメントのFDI番号の候補を推定するための条件も同様に設定される。
1番がFDI番号の候補として推定される条件:
1が0.2以上、F3が0.1以下、F5,F67がともに0.05以下
2番がFDI番号の候補として推定される条件:
1が0.1以上、F3が0.2以下、F5,F67がともに0.05以下
3番がFDI番号の候補として推定される条件:
3が0.2以上、F1が0.1以下、F5,F67がともに0.05以下
4番がFDI番号の候補として推定される条件:
5が0.05以上0.5以下、F3が0.5以下、F1,F67がともに0.05以下
5番がFDI番号の候補として推定される条件:
5が0.15以上0.6以下、F1,F3がともに0.05以下、F67が0.4以下
6番がFDI番号の候補として推定される条件:
67が0.1以上0.6以下、F1,F3がともに0.05以下、F5が0.3以下
7番がFDI番号の候補として推定される条件:
67が0.1以上0.8以下、F1が0.05以下、F3が0.1以下、F5が0.3以下
上述のような推定処理によって、例えば、歯冠セグメントA,B,Cのそれぞれについて、以下のようなFDI番号の候補が推定される。
歯冠セグメントAのFDI番号候補: 16 or 26 or 17 or 27
歯冠セグメントBのFDI番号候補: 11 or 21 or 12 or 22
歯冠セグメントCのFDI番号候補: 13 or 23 or 14 or 24 or 15 or 25
上顎の各歯冠セグメントについてFDI番号の推定処理を行なった結果(歯冠セグメント毎のFDI番号の候補)の具体例を図19に示す。
ステップS33で各歯冠セグメントについてFDI番号の推定処理を行なった結果(FDI番号の候補)は、ステップS34において出力され、記憶部30等において保存される。
〔3−5〕歯冠セグメントのFDI番号の判定処理
次に、図20に示すフローチャート(ステップS41〜S43)に従って、図21を参照しながら、図1に示すコンピュータ10(歯冠種別判定部24)による歯冠セグメントのFDI番号の判定処理(図6のステップS6の処理)について説明する。なお、図20に示す処理は、上顎の歯型スキャンデータ32および下顎の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて、別個に実行される。
まず、ステップS41において、歯冠種別判定部24は、歯冠セグメントと支台歯の歯型スキャンデータ32、および、図16のステップS34で出力された各歯冠セグメントのFDI番号候補の推定結果を、記憶部30等から取得する。
そして、歯冠種別判定部24は、ステップS42において、各歯冠セグメントの中心位置、および、事前にFDI番号の分かっている支台歯の歯型スキャンデータの中心位置から歯冠全体の配置関係を算出し、算出した配置関係に基づいて、各歯冠セグメントのFDI番号を判定し最終的に決定する。その際、例えば、以下のような判定条件に基づいて、各歯冠セグメントへのFDI番号の割り振りが決定される。
・FDI番号13の隣りにFDI番号16は存在しない。
・FDI番号14と15は、FDI番号13から見て同じ方向に存在し、FDI番号25は同じ方向に存在しない。
・FDI番号16と26は、所定距離以上、離れている。
歯冠種別判定部24は、このような判定条件に基づいて、多くのFDI番号候補から最も尤もらしい各歯冠セグメントへのFDI番号の割り振りを自動的に決定する。その際、入力された各歯冠セグメントの候補以外は、判定の対象から外すことで、実用的な時間内かつ十分な精度でFDI番号の決定処理を実行することができる。
上顎の各歯冠セグメントについてFDI番号の判定処理を行なった結果(各歯冠セグメント毎のFDI番号)の具体例を図21に示す。図21に示される判定処理の結果は、図19に示した推定処理の結果に対し、上述した判定処理を行なって得られたものである。
ステップS42で各歯冠セグメントについてFDI番号の判定処理を行なった結果(各歯冠セグメントのFDI番号)は、ステップS43において出力され、記憶部30等において保存される。
〔4〕歯冠情報取得機能を有する本実施形態の情報処理装置の効果
このように、本実施形態のコンピュータ10(歯冠形状取得部21)によれば、各症例の歯型スキャンデータ32から、歯茎等の歯冠以外の部分を取り除いた歯冠部分(歯冠セグメント)が、確実かつ正確に切り出される。
また、本実施形態のコンピュータ10(検出点取得部22)によれば、上下顎の各FDI番号の歯冠上の特徴点における特徴量記述子を高確率で検出する学習済みニューラルネットワークと、処理対象の歯型スキャンデータ32から得られた特徴量記述子とに基づいて、各FDI番号の歯冠に属する各特徴点A[i]が検出点として推定される。
さらに、本実施形態のコンピュータ10(歯冠種別推定部23および歯冠種別判定部24)によれば、歯冠形状取得部21によって切り出された歯冠セグメントと、検出点取得部22によって得られた各FDI番号の検出点とに基づいて、歯型スキャンデータ32における各歯冠セグメントのFDI番号が確実かつ正確に特定される。
これにより、本実施形態のコンピュータ10によれば、図6に示すステップS1〜S7の処理を多数の症例の歯型スキャンデータ32のそれぞれについて繰り返し実行することにより、例えば図5に示すような歯冠データベース33が自動的に作成され構築される。また、当該歯冠データベース33に対し、各症例の歯冠形状情報(ポリゴンデータファイル)が自動的に登録される。
したがって、本実施形態のコンピュータ10によれば、歯冠形状を検索するシステムを構築することができるとともに、学術研究等を目的とする歯冠形状の統計処理を行なうためのデータを自動収集することができるほか、歯科用CADソフトウェアにおける歯冠部分の認識機能や切り出し機能を実現することができるなど、様々な作用効果を得ることができる。
〔5〕その他
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。
例えば、上述した歯冠形状取得部21としての機能を一症例の歯型スキャンデータ32の一部へ局所的に作用させることにより、歯冠の部分へのマウスクリック等で、クリックした歯冠の部分のみを自動的に切り出し、データとして出力するように構成してもよい。
また、上述した検出点取得部22としての機能を用いて、口腔内の形状に関するデータ(歯型スキャンデータ32)の前後軸や左右軸、前歯、奥歯等の位置をデータとして出力するように構成してもよい。
10 コンピュータ(歯冠情報取得機能を有する情報処理装置)
11 プロセッサ(処理部)
12 RAM(記憶部)
13 HDD(記憶部)
14 グラフィック処理装置
14a モニタ(表示部)
15 入力インタフェース
15a キーボード(入力部)
15b マウス(入力部)
16 光学ドライブ装置
16a 光ディスク
17 機器接続インタフェース
17a メモリ装置
17b メモリリーダライタ
17c メモリカード
18 ネットワークインタフェース
18a ネットワーク
19 バス
20 処理部
21 歯冠形状取得部
22 検出点取得部
23 歯冠種別推定部
24 歯冠種別判定部
30 記憶部
31 歯冠情報取得プログラム
32 歯型スキャンデータ
33 歯冠データベース
34 学習済みニューラルネットワーク情報
40 入力部
50 表示部

Claims (10)

  1. 少なくとも一本の歯の歯冠の形状を含む口腔内形状に関するデータの入力を受け付け、
    前記データに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点のそれぞれにおける法線ベクトルまたは曲率を取得し、
    取得した法線ベクトルまたは曲率に基づき、前記複数の頂点から、前記少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を抽出し、
    抽出した前記頂点群を、前記口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報として出力する、
    処理をコンピュータに実行させ
    前記頂点群を抽出する際、
    前記複数の頂点のうちの隣接する二つの頂点における前記法線ベクトルの成す角度が所定角度未満である場合、もしくは、前記隣接する二つの頂点の一方から他方を見て当該他方の頂点における前記曲率が所定曲率未満である場合、前記隣接する二つの頂点の一方を含むセグメントと前記隣接する二つの頂点の他方を含むセグメントとを結合する処理を、結合すべき前記セグメントが存在しなくなるまで繰り返し実行する第一結合処理と、
    前記第一結合処理によって得られた複数の前記セグメントのうちの一セグメントに含まれる頂点を、前記歯の萌出方向と直交する平面上に射影し、射影した頂点の集合の凸包を算出し、算出した凸包内に一以上の頂点を含まれる他セグメントを、前記一セグメントの属する前記歯冠と同一の歯冠に属するセグメントと判定し、前記一セグメントと前記他セグメントとを結合し前記頂点群として抽出する第二結合処理とを、前記コンピュータに実行させる、歯冠情報取得プログラム。
  2. 前記第二結合処理によって得られた前記頂点群を前記複数の頂点に置き換え、前記第一結合処理および前記第二結合処理を所定回数繰り返し実行する、
    処理を前記コンピュータに実行させる、請求項に記載の歯冠情報取得プログラム。
  3. 前記第一結合処理または前記第二結合処理によって得られた前記セグメントの中心位置もしくは平均位置が前記歯の萌出方向について所定範囲外に存在する場合、当該セグメントを前記歯冠に属していないと判定して削除する、
    処理を前記コンピュータに実行させる、請求項または請求項に記載の歯冠情報取得プログラム。
  4. 口腔内形状に関するデータの入力を受け付け、
    前記データに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点のそれぞれにおける法線ベクトルを取得し、
    前記複数の頂点を含む第一頂点集合から一様に所定数の頂点を第二頂点集合として選択し、
    選択した第二頂点集合に属する各頂点から前記歯の大きさに応じた所定距離以内に存在する頂点を、前記第一頂点集合から第三頂点集合として抽出し、
    抽出した第三頂点集合に属する各頂点の前記法線ベクトルに関する頻度分布を算出し、
    種別特定済みの歯冠について当該歯冠の種別と当該歯冠の形状を規定する各頂点の法線ベクトルに関する頻度分布との関係を予め記憶する記憶部を参照し、算出した頻度分布に基づいて、前記第二頂点集合に属する各頂点が、当該歯冠に含まれるか否かを判定するとともに、当該歯冠に含まれると判定した場合にどの種別の歯冠に含まれるかを推定し、
    前記種別を推定された前記第二頂点集合に属する各頂点を、前記種別の歯冠に含まれる検出点として出力する、
    処理をコンピュータに実行させる、歯冠情報取得プログラム。
  5. 前記頻度分布を算出する際、
    前記第三頂点集合に属する各頂点の前記法線ベクトルの主成分分解によって、前記第二頂点集合に属する各頂点についての局所座標系を定め、
    定めた局所座標系に基づいて、前記第三頂点集合に属する各頂点の前記法線ベクトルに関する頻度分布を、前記第二頂点集合に属する各頂点における特徴量記述子として算出する、
    処理を前記コンピュータに実行させる、請求項に記載の歯冠情報取得プログラム。
  6. 少なくとも一本の歯の歯冠の形状を含む口腔内形状に関するデータに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点から、前記少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を、前記口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報として取得し、
    前記複数の頂点を含む第一頂点集合から一様に選択された所定数の頂点を含む第二頂点集合の各頂点を含む前記歯冠の種別を推定することで、前記種別を推定された前記第二頂点集合に属する各頂点を、前記種別の歯冠に含まれる検出点として取得し、
    前記歯冠形状情報として取得した前記頂点群と取得した前記検出点とを重ね合わせることで、前記歯冠毎に当該歯冠の種別を推定し、
    前記歯冠毎に推定した当該歯冠の種別を出力する、
    処理をコンピュータに実行させる、歯冠情報取得プログラム。
  7. 前記歯冠毎に当該歯冠の種別を推定する際、
    前記歯冠毎に、当該歯冠について取得した前記頂点群の頂点数に対する、各種別について取得した前記検出点の数の比を算出し、
    算出した比に基づいて、前記歯冠毎に当該歯冠の種別を推定する、
    処理を前記コンピュータに実行させる、請求項に記載の歯冠情報取得プログラム。
  8. 前記歯冠毎に推定した当該歯冠の種別と、複数の前記歯冠の全体の配置関係とに基づいて、各歯冠の種別を判定し、
    取得した前記歯冠形状情報、および、判定した各歯冠の種別を出力する、
    処理を前記コンピュータに実行させる、請求項または請求項に記載の歯冠情報取得プログラム。
  9. 少なくとも一本の歯の歯冠の形状を含む口腔内形状に関するデータに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点から、前記少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を、前記口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報として取得する歯冠形状取得部と、
    前記複数の頂点を含む第一頂点集合から一様に選択された所定数の頂点を含む第二頂点集合の各頂点を含む前記歯冠の種別を推定することで、前記種別を推定された前記第二頂点集合に属する各頂点を、前記種別の歯冠に含まれる検出点として取得する検出点取得部と、
    前記歯冠形状情報として取得した前記頂点群と取得した前記検出点とを重ね合わせることで、前記歯冠毎に当該歯冠の種別を推定する歯冠種別推定部と、
    前記歯冠毎に推定した当該歯冠の種別と、複数の前記歯冠の全体の配置関係とに基づいて、各歯冠の種別を判定する歯冠種別判定部と、を有し、
    取得した前記歯冠形状情報、および、判定した各歯冠の種別を出力する、情報処理装置。
  10. 少なくとも一本の歯の歯冠の形状を含む口腔内形状に関するデータに含まれ前記口腔内形状を規定する複数の頂点から、前記少なくとも一本の歯の歯冠の形状を規定する頂点群を、前記口腔内形状における歯冠部分を特定する歯冠形状情報として取得し、
    前記複数の頂点を含む第一頂点集合から一様に選択された所定数の頂点を含む第二頂点集合の各頂点を含む前記歯冠の種別を推定することで、前記種別を推定された前記第二頂点集合に属する各頂点を、前記種別の歯冠に含まれる検出点として取得し、
    前記歯冠形状情報として取得した前記頂点群と取得した前記検出点とを重ね合わせることで、前記歯冠毎に当該歯冠の種別を推定し、
    前記歯冠毎に推定した当該歯冠の種別と、複数の前記歯冠の全体の配置関係とに基づいて、各歯冠の種別を判定し、
    取得した前記歯冠形状情報、および、判定した各歯冠の種別を出力する、歯冠情報取得方法。
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