以下、図1から図29を参照して、本発明を適用した好適な実施例の一例について説明する。但し、本発明を適用可能な実施例が以下説明する実施例に限定されるわけではない。
図1は、第1実施例における第1遊技用システム1Aのシステム構成の一例を表す図である。第1遊技用システム1Aは、不図示の遊技島に設置される遊技機の一種である複数のパチンコ機2と、各パチンコ機2に対応して設けられる遊技用装置の一種であるデータ表示装置4と、各パチンコ機2に対応して設けられる貸出装置及び計数装置の一種であるカードユニット3と、制御装置及び管理装置の一種であるホールコンピュータ6と、制御装置及び管理装置の一種である持玉管理コンピュータ8とを備えて構成される。尚、図1には図示していないが、後述するカードユニット3にて使用される会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するカード管理装置(T−BOX)も備えており、カードユニット3とカード管理装置(T−BOX)とが双方向の通信が可能に接続されている。
本実施例におけるパチンコ機2は、遊技媒体の一種である遊技球(パチンコ玉)を用いて遊技可能であり、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示して表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特別図柄表示器)を備え、可変表示手段に導出表示された表示結果が特定表示結果(例えば大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御される遊技機である。
各パチンコ機2は、台番号によって個々に識別可能に構成されており、各パチンコ機2、データ表示装置4及びカードユニット3は、台端末10を介してホールコンピュータ6や持玉管理コンピュータ8に接続されている。なお、図1では、簡明化のために、遊技島に設置されるパチンコ機2を4台として図示している。
遊技島に設置される各パチンコ機2の上方所定位置には、図3に示すように、大型のカラーの液晶画面によってパチンコ機2での遊技に係る遊技情報や店舗の営業に係る店舗情報等の各種の情報を表示する情報表示装置の一種であるデータ表示装置4が設置されている。データ表示装置4は、大型のカラー液晶による液晶表示部430を有する。データ表示装置4は、遊技者や遊技客に対して情報を公開する端末であるため、情報公開端末と言い換えることもできる。
また、本実施例において、データ表示装置4の液晶表示部430はタッチパネル421を有して構成されており、液晶表示部430に表示された呼出アイコンやメニューアイコン、バージョン情報アイコンを遊技者がタップすることにより、店員の呼出やメニュー選択(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩等)、パチンコ機2のバージョン情報の表示指示を行うことができるように構成されている。従って、データ表示装置4は、呼出ランプ装置と言い換えることもできる。
また、本実施例において、データ表示装置4は、パチンコ機2から出力される遊技信号に基づいて、該パチンコ機2の大当り期間中に遊技者に付与された付与遊技媒体数である賞球数から該大当り期間中に遊技者が遊技に使用した使用遊技媒体数である打込玉数を減算した遊技球の純増数を算出して記憶し、該純増数に応じた特別表示を行うことが可能に構成されている。
カードユニット3は、パチンコ機2の所定側(本例では左方だが、右方であっても良い)の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、遊技場に会員登録をしていないビジター遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるビジターカードや、遊技場に会員登録をした会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受け付けて、該ビジターカード又は会員カード(以下、包括的に「カード」と称する。)に記録された遊技用価値特定情報(プリペイド残額データ)から特定される有価価値の大きさ(プリペイド残額)に基づき、該パチンコ機2での遊技に使用される遊技媒体である遊技球を貸し出すための処理や、該パチンコ機2における遊技において獲得された遊技球を計数して、該計数済みの遊技球数の範囲内の遊技球を払い出す処理等を行う。尚、カードユニット3の最下方位置には、詳細後述する計数払出ユニット380が設けられている。計数払出ユニット380は、遊技球を計数して取り込み、該計数した遊技球を貯留するとともに、遊技者による遊技球の払い戻し操作に応じて、貯留した遊技球を所定数ずつ遊技者に払い戻す機能を有する。
ホールコンピュータ6は、店舗に設置された各パチンコ機2の遊技情報を統括的に管理するとともに、各パチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4を管理し、各データ表示装置4の液晶表示部430の表示に係る設定(表示内容、表示条件、表示態様等の設定)を行う。
持玉管理コンピュータ8は、カードユニット3において計数された計数済の所持球数(持玉数ともいう)の管理や、遊技者が再度の遊技に使用可能に所有するビジターカードに記録された持玉数(所持球数)の管理を行う。
なお、本実施例では、遊技機として通常のパチンコ機2に適用した場合の実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機は通常のパチンコ機2に限らず、封入式のパチンコ機であってもよい。また、遊技機をスロットマシンとすることも可能である。
図2は、第1遊技用システム1Aの各装置間における情報及び信号の流れの一例を示す図である。なお、図2では、説明の簡明化のために、台端末10については図示を省略している。
パチンコ機2からは、大当り中信号や確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号といった遊技に係る信号がデータ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。
大当り中信号は、大当り遊技状態の期間中において出力状態とされる信号である。確変中信号は、確変状態の期間中において出力状態とされる信号である。時短中信号は、時短状態の期間中において出力状態とされる信号である。打込信号は、所定玉数(例えば10玉)がアウト玉計数器により計数される毎に出力される所定幅のパルス信号である。始動信号は、特図可変表示部28の表示結果が導出表示されたときに出力される所定幅のパルス信号である。賞球信号は、所定玉数(例えば10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。これらの信号は、遊技機から出力される遊技信号の一例である。
カードユニット3からは、計数払出ユニット380により計数された遊技者の所持球数を表す所持球信号がデータ表示装置4に出力される。本実施例では、カードユニット3は、間欠的なタイミングで所持球信号をデータ表示装置4に出力するように構成されている。ここで、本実施例における間欠的なタイミングとは、随時(リアルタイム)のタイミングではなく、例えば、所定の時間間隔毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数結果が所定数に達したタイミング、計数払出ユニット380の計数がなくなってから所定時間が経過したら計数を確定し、その確定を待ったタイミングのことをいう。
カードユニット3は、例えば、所定の時間間隔(例えば10秒)毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数数が所定数(例えば25球)に達する毎のタイミングで、所持球信号をデータ表示装置4に出力する。所持球信号は、遊技機で遊技する遊技者の所持遊技媒体数を特定可能な信号の一例である。
この他に、カードユニット3からは、カードが挿入されたことを示すカード挿入信号とカードが排出されたことを示すカード排出信号(カード挿入/排出信号)、並びに挿入されたカードからカードリーダライタ327により読み出されたデータのうち、個々のカードを識別可能とするためのカードIDである受付けカードIDがデータ表示装置4に出力される。また、カードユニット3からは、遊技者の持玉数(所持球数)を含む持玉データが持玉管理コンピュータ8に出力されるとともに、カードのカードIDと利用額とを含む利用情報が図示しないカード管理装置に出力される。
ホールコンピュータ6からは、データ表示装置4の液晶表示部430の表示用の設定データである表示用設定データや、表示部に特定の表示を行わせるための表示指示信号がデータ表示装置4に出力される。
図3は、本実施例におけるパチンコ機2の外観構成の一例を示す正面図である。パチンコ機2は、額縁状に形成されたガラス扉枠22を備え、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23を備えて構成される。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられており、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23に流入できなかった遊技球を貯留する下皿24と、打球を発射する打球操作ハンドル25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27に向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28が設けられている。
また、遊技領域27の中央部には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出可変表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また、遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した(すなわち付与条件が成立した)場合には、各入賞口に応じた賞球が不図示の玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数(付与玉数)に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
また各入賞口に入賞した打玉及びアウト口46に回収された打玉の数は、該パチンコ機2に対応して設けられるアウト玉計数器(不図示)により計数され、該計数された打込玉数に応じた打込信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、打込玉数が外部に通知される。
打球操作ハンドル25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて遊技領域27に達しなかった遊技球は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流される。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特別表示結果(例えば○)となった場合、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して、始動入賞口34が開放され(開放状態となり)、始動入賞口34への遊技球の入賞が可能となる。すなわち、通過ゲート31の通過という普通始動条件が成立した後に、普通図柄の可変表示の開始を許容する普通開始条件(例えば普通図柄の可変表示が実行されておらず且つ可動片35が開放制御されていないこと)が成立したことに基づいて普通図柄の可変表示が実行され、表示結果として予め定められた特別表示結果が導出表示されたときに、始動入賞口34への遊技球の入賞が可能となる(特別図柄の可変表示に係る始動条件が成立可能となる)。
また、始動入賞口34に遊技球が入賞すると、特図可変表示部28において特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出可変表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(例えば大当り図柄)となった場合には、演出可変表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止する。そして、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(例えば777)とされることで、特定遊技状態(大当り遊技状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。すなわち、始動入賞口34への遊技球の入賞という始動条件が成立した後に、特別図柄の可変表示の開始を許容する開始条件(例えば特別図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、大当り遊技状態にも制御されていないこと)が成立したことに基づいて特別図柄の可変表示が実行され、表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。
このように大当り遊技状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して大入賞口が開放され(開放状態となり)、大入賞口への遊技球の入賞が可能となる。大入賞口に遊技球が入賞すると、他の入賞口に遊技球が入賞した場合よりも多くの賞球が付与される。そして、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して大入賞口が開放されてから(開放状態となってから)、所定期間(例えば30秒間)の経過又は遊技球の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立すると、開閉板40が閉成して大入賞口が閉鎖され(閉鎖状態)、大入賞口への遊技球の入賞が不可能となる。
そして開放状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して不図示のVカウントスイッチにより検出されれば、その回の開放状態の終了を待って閉鎖状態から開放状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
なお、特定入賞領域(Vポケット)が設けられていない可変入賞球装置36を定められた回数(例えば15回)だけ閉鎖状態(大入賞口が閉鎖されている状態)から開放状態(大入賞口が開放されている状態)に制御する繰返し継続制御を実行するようにしてもよい。この開放状態は、所定期間(例えば30秒間)の経過又は遊技球の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了する。可変入賞球装置36を閉鎖状態から開放状態に制御する繰返し継続制御の実行回数は、例えば、複数存在する特定遊技状態(大当り遊技状態)の種別に応じて異なるように設定されており、該繰返し継続制御の実行回数が15回の大当りを15ラウンド大当り、該繰返し継続制御の実行回数が2回の大当りを2ラウンド大当りと称する場合がある。すなわち、大当り遊技状態では、大当り遊技状態の種別に応じた回数の繰返し継続制御が実行されることにより、大入賞口への遊技球の入賞が可能な状態となるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。
この大入賞口に打玉が入賞した(即ち付与条件が成立した)場合にも、該入賞に応じた賞球が不図示の玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数(付与玉数)に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
特図可変表示部の表示結果並びに演出可変表示部の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには上記のように、大当り遊技状態が発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、上記の繰返し継続制御による「大当り遊技状態」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常遊技状態(低確率状態)よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
すなわち、確率変動状態においては、大当り遊技状態に制御される割合が通常遊技状態よりも高いため遊技者にとって有利な有利期間となる。例えば、確変大当りに係る大当り遊技状態終了後から次の大当りに係る大当り遊技状態に制御されるまでの期間は、確率変動状態に制御される。なお、確変大当りに係る大当り遊技状態終了後から次の大当りに係る大当り遊技状態に制御されるよりも前に、予め定められた所定回数(例えば100回)の特定表示結果とならない可変表示が実行されたことに基づいて確率変動状態が終了するようにしてもよい(所謂ST機であってもよい)。
また、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、上記の繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示が所定回数に達するか、又は、次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄及び演出可変表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態(非時短状態)よりも短縮される(特別図柄時短制御が実行される)時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
特別図柄時短制御が実行されると、開始条件が成立し易くなり、特別図柄の可変表示が実行される頻度が高められて大当り遊技状態に制御され易くなるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。また、時短状態において、普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態(非時短状態)よりも短縮される普通図柄時短制御が実行されるようにしてもよい。普通図柄時短制御が実行されると、普通開始条件が成立し易くなり普通図柄が可変表示される頻度が高められることに伴い(特別表示結果が導出表示される頻度も高まり)可動片35が開放制御される頻度も高くなるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。また、時短状態において、普通図柄の表示結果が特別表示結果となる割合を通常遊技状態(非時短状態)よりも高める普通図柄確変制御が実行されるようにしてもよい。
普通図柄確変制御が実行されると、特別表示結果が導出表示される頻度が高まり可動片35が開放制御される頻度も高くなるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。また、時短状態において、可動片35が開放制御される期間を延長したり、開放回数を増加させる開放延長制御が実行されるようにしてもよい。開放延長制御が実行されると、始動入賞口34への入賞頻度が高められるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。時短状態では、上記の特別図柄時短制御、普通図柄時短制御、普通図柄確変制御、および開放延長制御のうちの1以上の制御が実行されるようにするとよい。
時短状態は、例えば、通常大当り(確変大当りではない大当り)に係る大当り遊技状態終了後から次の大当りに係る大当り遊技状態に制御されるよりも前に、予め定められた所定回数(例えば50回)の特定表示結果とならない可変表示が実行されたことに基づいて終了する。なお、この実施の形態では、後述する潜伏確変状態に制御される場合を除き、確変変動状態は時短状態を伴うものとする。このように、この実施の形態では、大当り遊技状態、確率変動状態、および時短状態のうち少なくとも1以上の状態に制御されている期間は有利期間であるものとする。
本実施例のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための不図示の情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とデータ表示装置4及びホールコンピュータ6とが、不図示の信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してデータ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。また、これらの信号の他に、不図示のアウト玉計数器によりアウト玉が計数され、このアウト玉の計数値が所定玉数(例えば10玉)に達する毎に、所定のパルス幅の打込信号がアウト玉計数器からデータ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。
大当り中信号は、大当りが発生したことを示す信号であるとともに、大当り遊技状態に制御されていることを示す信号でもある。大当り遊技状態に制御されている期間は、大当り中信号をON状態とし、大当り遊技状態に制御されていない期間は大当り中信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置4やホールコンピュータ6等、パチンコ機2に接続される遊技用装置において大当りが発生したこと及び大当り遊技状態に制御されていることを特定可能となる。
確変中信号は、大当りが発生する割合が通常状態(低確率状態)よりも高められた確変状態(高確率状態)に制御されていることを示す信号である。確変状態に制御されている期間は、確変中信号をON状態とし、確変状態に制御されていない期間は確変中信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置4やホールコンピュータ6等、パチンコ機2に接続される遊技用装置において確変状態に制御されていることを特定可能となる。また、大当り遊技状態の終了に伴い確変状態に制御された場合には、確変大当りが発生したことを、これらの遊技用装置で特定可能となる。また、大当り遊技状態の終了に伴い確変状態に制御されなかった場合には、通常大当りが発生したことを、これらの遊技用装置で特定可能となる。これにより、遊技用装置側では、大当りの発生回数及び確変大当りと通常大当りの内訳を集計可能となる。
時短中信号は、可変表示装置の可変表示時間を短縮する時短状態に制御されていること を示す信号である。時短状態に制御されている期間は、時短中信号をON状態とし、時短状態に制御されていない期間は時短中信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置4やホールコンピュータ6等、パチンコ機2に接続される遊技用装置において時短状態に制御されていることを特定可能となる。
また、大当り遊技状態の終了に伴い確変状態に制御されたものの時短状態には制御されなかった場合には、潜伏確変大当りが発生したことを、これらの遊技用装置で特定可能となる。ここで、潜伏確変大当りとは、大入賞口の開放パターンが小当りと共通の大当りであって、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に制御される大当りである。なお、小当りとは、大入賞口が特定の開放パターン(例えば0.5秒の開放が2回)で開放するものの、大入賞口の開放制御終了後に遊技状態が変化していない制御態様をいう。従って、遊技者は、大入賞口が特定の開放パターンで開放されただけでは、小当りが発生したのか潜伏確変大当りが発生したのかを特定することは困難である。一方、パチンコ機2に接続される遊技用装置においては、確変状態であるにもかかわらず時短状態ではないことに基づいて、遊技者が把握困難な潜伏確変状態であることを特定可能である。
本実施例のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行うとともに、カードユニット3で計数される遊技者の所持球数に基づいて、払出単位である125玉の遊技球を計数して貸出す制御を行う賞球制御基板(不図示)を備えており、該払出単位である125玉の倍数の遊技球の貸出を実施できるようになっている。
本実施例に例示するパチンコ機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や演出図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特図可変表示部28や演出可変表示部29)を備え、可変表示手段に予め定められた特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御し、特定遊技状態終了後に、遊技状態を、通常状態又は通常状態よりも可変表示手段の表示結果が特定表示結果となる確率が向上した高確率状態に制御する遊技機の一例である。
また、本実施例に例示するパチンコ機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や演出図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示装置(例えば特図可変表示部28や演出可変表示部29)における識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な第1遊技状態(開放状態)と遊技者にとって不利な第2遊技状態(閉鎖状態)とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段(大入賞口を開放状態又は閉鎖状態に切り替える特別可変入賞球装置)を第1状態に変化させる遊技機であって、前記可変入賞手段を所定期間第1状態に変化させることを所定回数行う第1遊技状態(例えば最長30秒の開放を15回実行する大当り遊技状態)に制御する第1遊技状態制御手段と、前記可変入賞手段を前記所定期間よりも短い期間及び前記所定回数より少ない回数の少なくともいずれかで第1状態に変化させる第2遊技状態(例えば最長0.5秒の開放を2回実行する大当り遊技状態(潜伏確変大当りに伴う大当り遊技状態))を実行した後、遊技状態を、通常状態よりも前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態に制御する第2遊技状態制御手段と、前記可変入賞手段を前記第2遊技状態と同様に変化させる第3遊技状態(例えば最長0.5秒の開放を2回実行する小当り遊技状態)を実行した後、前記可変入賞手段を第1状態に変化させる前の遊技状態に制御する第3遊技状態制御手段と、前記第1遊技状態に制御するか否かと、前記第2遊技状態に制御するか否かと、前記第3遊技状態に制御するか否かとを、前記可変表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段と、前記第2遊技状態に制御された後と前記第3遊技状態に制御された後とで、同じ演出態様となる特定演出状態に制御する演出状態制御手段と、を備える遊技機の一例である。
このような遊技機では、潜伏確変大当りが発生した場合と小当りが発生した場合とで、大入賞口の開放パターンが共通であり且つ演出態様も共通となるため、遊技者は潜伏確変大当りが発生したのか又は小当りが発生したのかを把握し難い構成となっている。
また、本実施例に例示するパチンコ機は、遊技媒体を遊技領域に発射することにより遊技者が遊技を行い、前記遊技領域に設けられ、前記遊技媒体が入賞しにくい又は入賞できない不利状態(閉状態)と、前記遊技媒体が入賞し易い有利状態(開放状態)とに変化可能な可変入賞装置(可動片35(いわゆる電動チューリップ))と、前記遊技領域に設けられた普通始動領域(通過ゲート31)を前記遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の普通識別情報(普通図柄)を可変表示して、該可変表示の表示結果を普通識別情報可変表示装置(可変表示装置30)に導出表示する制御を行う普通識別情報可変表示制御手段と、前記普通識別情報可変表示装置に導出表示された表示結果が所定の表示結果(当りを示すLEDの点灯状態)となったことに基づいて、前記可変入賞装置を有利状態に変化させる制御を行う可変入賞装置制御手段と、所定の条件(例えば高ベース状態を伴う大当り種別(例えば潜伏確変大当り以外の大当り種別)の大当り遊技状態の終了)が成立したことに基づいて、前記可変入賞装置を有利状態とする割合の低い低ベース状態(通常状態:低ベース状態)から、前記可変入賞装置を有利状態とする割合の高い高ベース状態に制御する高ベース状態制御手段と、を備える遊技機の一例である。
このような遊技機では、例えば、低ベース状態で潜伏確変大当りが発生した場合には、大当り遊技状態終了後に高確率低ベース状態となり、小当りが発生した場合には小当り遊技状態終了後に低確率低ベース状態となるため、遊技者は大入賞口の開放制御終了後に低ベース状態に制御された場合に、潜伏確変大当りが発生したのか(高確率低ベース状態に制御されているのか)又は小当りが発生したのか(低確率低ベース状態に制御されているのか)を把握し難い構成となっている。
なお、図柄確定信号、大当り中信号、時短中信号及び確変中信号の出力経路は、本実施
形態に示すものに限定されるわけではない。これらの信号は、いずれも主制御基板から出力されるようにしてもよい。例えば、主制御基板に、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特別図柄表示器)が接続される構成とし、この可変表示手段に予め定められた特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する。そして、特定遊技状態終了後に、遊技状態を、通常状態又は通常状態よりも可変表示手段の表示結果が特定表示結果となる確率が向上した高確率状態に制御する。そして、主制御基板は、可変表示手段により可変表示が実行される毎に図柄確定信号を出力し、特定遊技状態に制御されている場合には大当り中信号を出力し、高確率状態に制御されている場合には確変中信号を出力し、高ベース状態に制御されている場合には時短中信号を出力するようにする。
このような遊技機において、例えば低確率低ベース状態で潜伏確変大当りが発生した場合には、大当り遊技状態終了後(大入賞口が最長0.5秒で2回開放後)に確変中信号はON、時短中信号はOFFとなり、同じく低確率低ベース状態で小当りが発生した場合には、小当り遊技状態終了後(大入賞口が最長0.5秒で2回開放後)に確変中信号はOFF、時短中信号はOFFとなる。そのため信号が入力されるデータ表示装置等の外部装置では、潜伏確変状態(確変中信号ON、時短中信号OFF)であるか否かを確変中信号と時短中信号とに基づいて判定可能となっている。
なお、本実施例におけるパチンコ機2を、通常のパチンコ機2ではなく、遊技媒体が指触不能に内封された封入玉式のパチンコ機(以下、「封入式パチンコ機」と称す。)とすることも可能である。尚、遊技機として封入式パチンコ機を適用する場合は、遊技者の持点を所持遊技媒体数として扱って、後述する所持球数特別表示や純増数特別表示を行うようにすればよい。具体的には、遊技者の現在の持点に対する閾値(第1表示閾値、第1非表示閾値、第2表示閾値及び第2非表示閾値)を定めておき、遊技者の持点に対する閾値判定を行って、所定画像をデータ表示装置4の液晶表示部430に表示/非表示させるようにすればよい。同様に、遊技者の持点の増減から遊技媒体純増数に相当する持点を判定し、判定した持点に対する閾値判定を行って、純増数の突破表示を液晶表示部430に表示させるようにすればよい。後述する所持球数特別表示や純増数特別表示についても遊技者の持点を所持遊技媒体数として扱うようにすれば良い。
図3は、カードユニット3の外観構成の一例を示す正面図であり、図4は、カードユニット3の機能構成の一例を示すブロック図である。カードユニット3の前面には、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302と、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305と、計数済玉数を払出すための計数払出操作を受付けるための払出ボタン311と、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309とが設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードリーダライタ327のカードスロットに連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
ここで、ビジターカード及び会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、所定のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードIDが予め書き換え不能に記憶されている。そして、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データや、振分けの有無を特定可能な振分けフラグ等の各種データ等も記憶されている。
なお、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数した遊技球を、その翌日以降においても再度遊技に使用したり、景品交換に使用できる貯玉を行うことができるようになっているが、該会員カードには、該貯玉が行われた遊技球数である貯玉数は直接記録されておらず、該貯玉数は、後述するように、持玉管理コンピュータ8において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、会員カードには、該会員カードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数(所持球数)も直接記録されておらず、該持玉数(所持球数)も、後述するように、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるように なっており、該持玉数(所持球数)をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において遊技に使用でき、また、景品交換POS端末(不図示)において景品交換に使用できるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された不図示のカード発行・入金機において、購入、発行、追加入金されるとともに、カードユニット3においても発行される。なお、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数(所持球数)と日付とが記憶されており、該持玉数(所持球数)をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において遊技に使用でき、また景品交換POS端末において景品交換に使用できるようになっている。
また、カードユニット3の前面には、前方に突出する態様において突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、各種情報を表示可能な表示部350と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部317とが設けられており、該表示部350の表面には、表示部350に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部350を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチが設けられており、これらが該突出部305に対応する装置内位置に設けられた表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が、該表示制御基板329によって実施さ れる。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット300に出力する紙幣識別ユニット302aが設けられており、該紙幣識別ユニット302aにおいて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット300が設けられており、後述するように、該制御ユニット300によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の最下方位置には、遊技球を計数して取り込み、該計数した遊技球を最大端数分、つまり、対応するパチンコ機2における払出単位である125個未満 の単位未満端数の最大値である24個だけ貯留するとともに、該単位未満端数の遊技球を計数して払出す計数払出ユニット380が設けられている。
尚、本実施例では、1回の払い戻し操作で遊技者に払い戻される単位球数を「125発」として説明する。
また、本実施例において「持玉」とは、遊技者が当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉に変換される。持玉数(所持球数)は、遊技者がパチンコ機2で遊技を行った結果、遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預け入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって、遊技場に預け入れられた玉数を「貯玉」と言う。「遊技玉」とは、パチンコ機2で発射可能な玉であり、プリペイドカードの残額、持玉、又は、貯玉を引き落とすことと引き換えにして生成される。
なお、「貯玉」と「持玉」の違いは、遊技場に預け入れるための貯玉操作が行われて遊技場に預け入れられた玉数であるか、未だに遊技場に預け入れられていない段階の玉数であるかの違いであるため、「持玉」を持玉管理コンピュータ8で管理するようにしてもよい。
図3に示すように、計数払出ユニット380には、パチンコ機2の下皿24と、遊技島の繕板との間に配置される横長の箱状とされた連結ボックス340が連結されるようになっている。
この連結ボックス340は、連結ボックス340の終端側に形成された、高さ方向の厚みが比較的大きな終端ボックス(不図示)と、高さ方向の厚みが比較的小さく、終端ボックスと計数払出ユニットとの連結部とを繋ぐように形成された経路ボックス(不図示)とから構成されている。
連結ボックス340は、計数払出ユニット380に連結することで、終端ボックスが下皿24の下方に位置するようになっており、該終端ボックスの上面には、下皿24から排出される遊技球が投入されるホッパ形状とされた投入部345が形成されている。また、終端ボックスの前面下部位置には、遊技者が開閉自在とされ、通常において閉状態となるように付勢されている開閉シャッタを有し、計数払出ユニット380から払い戻し(返却)される端数の遊技球が排出される返却口342が設けられている。
また、経路ボックス内の上部位置には、計数払出ユニット380に向けて傾斜するように設けられ、該投入部345に投入された遊技球を自然流下において計数払出ユニット380に導く2条の流路から成る計数通路343が設けられている。また、該計数通路343の下方位置に返却口342に向けて傾斜するように設けられ、計数払出ユニット380から払出された遊技球を自然流下において返却口342に導く返却通路344が設けられている。
なお、終端ボックスの前面上部位置には、遊技者がスライド操作可能とされた計数レバー341が設けられており、該計数レバー341を、付勢に抗してスライドさせることで、投入部345から計数通路343への侵入口に設けられた開閉シャッタ346が開放されるようになっている。
連結ボックス340が連結される計数払出ユニット380の内部には、計数通路343と連結され、カードユニット3の前面側からカードユニット3の内方側に向けて傾斜するように設けられた流入路を有し、該流入路の終端位置には、該流入路を流下する遊技球を検出して計数する計数センサ(不図示)が各条の流路毎に設けられており、計数通路343を通じて計数払出ユニット380に流入した遊技球が、該計数センサにより検出されて計数されるようになっている。計数センサによって計数された場合には、1球の遊技球の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット300に対して出力される。制御ユニット300は、その検出信号が入力される毎に、記憶している所持球数を1加算する。
なお、遊技者の所持球数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておくことでパチンコ機2から排出された遊技球が下皿24から計数通路343に随時に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機2から排出された遊技球を下皿に溜めた状態としておき、ある程度遊技球が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められた遊技球が一気に計数通路343に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで一気に増加する場合との2つのケースがある。
また、遊技者の所持球数が減少する場合は、遊技者の払い戻し操作により遊技球が遊技者に払い戻される場合であり、前述したように1回の払い戻し操作による払い戻し数は125発であるため、1回の払い戻し操作により所持球数は125発減少する。制御ユニット300は、1回の払い戻し操作が行われる毎に、記憶している所持球数を125減算し、所持球数データを更新する。ただし、所持球数が125未満であるときに払い戻し操作が行われた場合には、所持球数を0とする。すなわち、記憶している所持球数に相当する球数を減算する。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、払出単位として予め定められた複数個の遊技球の貸出に伴う貸出関連信号を送受可能に構成されている。貸出関連信号には、カードユニット3からパチンコ機2に遊技球の貸出しを行わせるための貸出要求信号や、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号や台READY信号、台間計数ユニットREADY信号、台端末貸出要求完了確認信号等の信号が含まれる。尚、図2および図4には図示していないが、パチンコ機2から出力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号等の遊技信号や、該パチンコ機2に対応して設けられる打込玉カウンタ(不図示)から出力される打込玉信号も受信可能に構成されていて、カードユニット3においても、後述する台データボタン318を操作することで、簡易な台データが表示可能とされている。
図4は、カードユニット3の機能構成の一例を示すブロック図である。カードユニット3は、紙幣識別ユニット302aと、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット300とから構成されており、紙幣識別ユニット302a、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は制御ユニット300と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し及び書き込みを行う。
制御ユニット300は、処理部310と、ROM320と、RAM330と、時計部335とを備えて構成される。
処理部310は、カードユニット3を統括的に制御するCPUやDSP等のプロセッサを有して構成される制御装置及び演算装置である。
ROM320は、不揮発性の読み出し専用の記憶装置であり、処理部310により読み出され、カードユニット処理(図23)やタイマ割込処理(図24)として実行されるカードユニット処理プログラム321や各種の設定用テーブル等を記憶している。
RAM330は、揮発性の読み書き可能な記憶装置であり、カードリーダライタ327に受付中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数(所持球数)、貯蓄数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報、所持球数データ331と、カード情報333と、処理用データ334等の各種のデータを記憶する。RAM330は、不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても所定期間において記憶されているデータが保持される。
また、制御ユニット300は、装置前面の突出部305の下方位置に設けられた払出ボタン311に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン311の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン311の操作の有無を把握できるようになっている。払出ボタン311が押下されたことを検知すると、制御ユニット300は、所持球数のうちの所定の単位球数である125発を遊技者に払い戻す。
また、制御ユニット300には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付中の会 員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却 ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できると ともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
また、制御ユニット300に接続された表示制御基板329は、表示部350を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や、前述した再プレイ表示部内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報が表示制御基板329を介して制御ユニット300に出力される。
尚、本実施例では、台データボタンを設けることでカードユニット3においても簡易な台データを表示可能としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、データ表示装置4とともに設置される場合には、該台データボタン318による台データの表示機能を有しないようにしても良い。
また、制御ユニット300は、第2通信部303とHUBを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているホールコンピュータ6や持玉管理コンピュータ8やカード管理装置(T−BOX)等の外部装置とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が可能とされている。
また、制御ユニット300には、データ表示装置4との間でデータの授受や信号の送受を行うための第1通信部304が接続されており、該第1通信部304を介して遊技者の所持球を示す所持球信号や、カード挿入/排出信号、受付けカードID等のデータをデータ表示装置4に送信する。
図5は、ホールコンピュータ6の機能構成の一例を示す図である。ホールコンピュータ6は、処理部610と、入力部620と、表示部625と、音出力部630と、時計部635と、第1通信部640と、第2通信部650と、ROM670と、ハードディスク680と、RAM690とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部610は、ROM670に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、ホールコンピュータ6の各部を統括的に制御するCPUやDSP等プロセッサを有して構成される制御装置及び演算装置である。本実施例において、処理部610は、主要な機能部として、表示設定部611と、遊技集計部612と、当日の営業開始から各カードユニット3にて受付けたカードIDを管理するカードID管理部613とを有する。
入力部620は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部610に出力する。この入力部620からの操作入力により、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの編集等の指示操作がなされる。
表示部625は、処理部610から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部625には、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの内容等が表示される。
音出力部630は、処理部610から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行うスピーカなどの音出力装置である。音出力部630からは、例えば、注意を促す場合や、異常が発生した場合に、それを管理者に報知する警告音等が音出力される。
時計部635は、ホールコンピュータ6が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部635の計時時刻(日付を含む。)は処理部610に出力される。
第1通信部640は、パチンコ機2との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部640は、パチンコ機2から、大当り中信号や確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号等の遊技信号を受信する。なお、これらの遊技信号の他に、セーフ球の数を示すセーフ信号や、アウト球の数を示すアウト球信号を受信することとしてもよい。
第2通信部650は、データ表示装置4との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。処理部610の制御に従って、第2通信部650は、表示用設定データ691や、一斉演出表示指示信号をデータ表示装置4に送信するとともに、カードユニット3からのカードの返却時において各データ表示装置4から送信される返却カードIDの受信、および、該受信した返却カードIDを当日来店カードIDとして、返却カードIDを送信したデータ表示装置4以外の他のデータ表示装置4に対して送信する。
ROM670は、読み出し専用の不揮発性の記憶装置であり、ホールコンピュータ6のシステムプログラム等の各種のプログラムを記憶している。本実施例において、ROM670には、処理部610によって読み出され、管理処理として実行される管理プログラム671が記憶されている。管理プログラム671は、メイン処理として実行される表示設定プログラム671aをサブルーチンとして含む。
なお、ホールコンピュータ61Aが記憶装置としてROM670を備えないような構成とすることも可能であり、この場合は、上記の各種プログラムを、例えばハードディスク680に記憶させるようにすればよい。
ハードディスク680は、読み書き可能な不揮発性の記憶装置であり、データ表示装置4の表示設定に係る各種のデータや、パチンコ機2での遊技に係る各種のデータベースを記憶する。具体的には、表示内容設定用テーブル681と、一斉演出時表示設定用テーブル682と、表示態様設定用テーブル683と、遊技集計データベース684と、売上管理データベース689とが記憶される。尚、これらに加えて、当日来店カードIDが登録される当日来店者テーブルを記憶するようにしても良い。
表示内容設定用テーブル681は、データ表示装置4の表示内容の設定に係るテーブルである。表示内容設定用テーブル681には、パチンコ機IDと、機種名と、表示種別と、表示内容とが対応付けて記憶されている。
パチンコ機IDは、各パチンコ機2をユニークに識別するための番号(ID)であり、各パチンコ機2に個別に割り当てられている。機種名は、該パチンコ機IDのパチンコ機2の機種名である。表示種別は、データ表示装置4の表示の種別であり、本実施例では「通常」と「一斉演出」との2種類が定められている。
具体的には、パチンコ機IDがP1〜P20のパチンコ機2は、その機種名が「パチンコXXX」である。そして、通常時における液晶表示部430の表示内容として、(1)パチンコ機機種名、(2)スタート回数、(3)大当り回数、(4)確変大当り回数、(5)通常大当り回数、(6)前日大当り回数、(7)前々日大当り回数、(8)所持球数特別表示、(9)バージョン情報、(10)純増数特別表示、が定められている。
(8)所持球数特別表示は、該データ表示装置4が対応して設けられたパチンコ機2で遊技する遊技者の所持球を、所定画像を用いて表示する特別表示である。遊技者の所持球を、所定画像を用いて簡易的に表す所持球簡易表示と言い換えることもできる。本実施例では、データ表示装置4の液晶表示部430に所持球数特別表示を行わせる場合を例に挙げて説明する。
(10)純増数特別表示は、該データ表示装置4が対応して設けられたパチンコ機2で遊技する遊技者が所持し、増加した遊技球の数であって、例えば、大当り遊技状態後の所定回数の遊技内に再度大当り遊技状態となる一連の大当り遊技状態が発生している(連荘中、連チャン中)等の所定状態において、純増数が規定数に達したことを遊技者に報知する報知演出の一例であり、例えば「連チャン××××発突破」といった表示メッセージによって純増数の規定数突破を祝福する突破表示演出である。本実施例では、データ表示装置4の液晶表示部430に純増数特別表示を表示させて突破表示演出を行う場合を例に挙げて説明する。
また、一斉演出時の液晶表示部430の表示内容としては、(1)大当りランニング演出、(2)パチンコ機特別映像、(3)特別キャラクタ映像、が定められている。
(1)大当りランニング演出は、同機種のパチンコ機2の中に大当りしたパチンコ機2が存在する場合に、同機種の全てのパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4の液晶表示部430に大当りを祝う特別映像を表示させる演出である。ランニング演出は、遊技島の端から端までデータ表示装置4に一定の時間差で大当り映像を表示させることにより実現する。
(2)パチンコ機特別映像は、該機種のパチンコ機2のプロモーション映像であり、同機種の全てのパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4の液晶表示部430に一斉演出表示させる。
(3)特別キャラクタ映像は、該機種のパチンコ機2の隠れキャラクタやマスコットキャラクタの映像であり、同機種の全てのパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4の液晶表示部430に一斉演出表示させる。
上記の表示内容設定用テーブル681には、データ表示装置4の液晶表示部430に表示させる表示内容が定められており、処理部610は、この表示内容設定用テーブル681を用いて表示用設定データ691を作成することで、データ表示装置4の表示部の表示内容を設定する。従って、ホールコンピュータ6は、データ表示装置4の表示内容を設定する表示内容設定手段を有する。
一斉演出時表示設定用テーブル682は、一斉演出時におけるデータ表示装置4の表示設定に係るテーブルである。一斉演出時表示設定用テーブル682には、機種名と、一斉演出種別と、一斉演出表示条件と、一斉演出映像データ493とが対応付けて定められている。
表示態様設定用テーブル683は、データ表示装置4の液晶表示部430に表示させる情報の表示パターンを定めたテーブルであり、情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末を受付けた場合において表示する表示パターン(表示内容)が規定された情報会員用表示態様設定用テーブルと、情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末を受付けていない場合において表示する表示パターン(表示内容)が規定された非情報会員用表示態様設定用テーブルとが含まれており、情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末を受付けた場合には、情報会員用表示態様設定用テーブルにより図25(b)の表示画面が生成されて表示され、情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末を受付けていない場合には、非情報会員用表示態様設定用テーブルにより図25(a)の表示画面が生成されて表示される。
つまり、情報会員用表示態様設定用テーブルおよび非情報会員用表示態様設定用テーブルには、データ表示装置4の表示部にどのような表示対象でデータを表示させるかが定められており、処理部610は、該テーブルを用いて表示用設定データ691を作成することで、データ表示装置4の表示態様を設定する。
表示用設定データ691は、処理部610が、上述した表示内容設定用テーブル681、一斉演出時表示設定用テーブル682、情報会員用表示態様設定用テーブル及び非情報会員用表示態様設定用テーブルに基づいて各データ表示装置4に対して個別に設定する表示用の設定データである。
表示用設定データ691には、パチンコ機IDと、機種名と、設定データと、一斉演出時設定データとが対応付けて記憶される。
設定データには、表示種別と、表示内容と、表示パターンとが対応づけて記憶される。表示内容及び表示パターンは、液晶表示部430の表示内容及び表示パターンをそれぞれ含む。一斉演出時設定データには、一斉演出種別と、一斉演出表示条件と、一斉演出映像データ493とが対応付けて記憶される。
このような表示用設定データ691を複数のデータ表示装置4それぞれについて個別に作成し、対応するデータ表示装置4に送信することで、パチンコ機2の機種に関わらず、各データ表示装置4に適切な表示を行わせることが可能となる。
遊技集計データベース684は、各パチンコ機2における遊技に関連するデータが記憶されたデータベースである。遊技集計データベース684には、パチンコ機2別に遊技集計データが記憶される。各遊技集計データには、パチンコ機2の識別情報であるパチンコ機IDと、機種名と、発生回数データと、平均大当り回数データ等の台データが対応付けて記憶される。
発生回数データには、例えば、日付と、スタート回数と、アウトと、セーフと、大当り回数とが対応付けて記憶される。大当り回数には、通常大当り回数と、確変大当り回数と、潜伏確変回数と、時短回数とが含まれる。なお、パチンコ機2の機種によっては小当りや突確が存在する機種があるため、これらの発生回数も発生回数データに記憶させるようにするとよい。平均大当り回数データには、通常大当りの発生回数の平均値と、確変大当りの発生回数の平均値とが記憶される。
なお、ホールコンピュータ6が集計するデータは、上記のデータに限られるわけではない。ホールコンピュータ6は、パチンコ機2毎に、店舗の損益に係るデータも集計・管理している。例えば、割数(機械割数や景品割数)や出玉率、客滞率、売上玉、景品玉、景品金額、玉粗利といったデータも集計しており、これらのデータもハードディスク680にデータベース化して記憶される。
売上管理データベース689は、店舗に設置されるパチンコ機2における売上に関連するデータが記憶されたデータベースである。売上管理データベース689には、店舗の売り上げに関する情報を管理する売上管理データが記憶され、例えば、割数(機械割数や景品割数)や出玉率、客滞率、売上玉、景品玉、景品金額、玉粗利といった売上管理用のデータが、処理部610によって集計されて記憶される。
RAM690は、読み書き可能な揮発性のメモリであり、本実施例では各データ表示装置4に対する表示内容や表示条件、表示態様を設定した表示用設定データ691が記憶される。RAM690は不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
尚、本実施例のホールコンピュータ6は、図示しない管理処理を実行することで、各データ表示装置4について表示設定処理を行うとともに、各パチンコ機2からの遊技信号の受信に応じて各パチンコ機2の遊技集計データを更新する。また、大当りランニング演出の表示条件が成立したと判定した場合には、大当りランニング演出表示指示信号を各データ表示装置4に送信する。また、一斉演出表示条件が成立したと判定した場合には、成立した一斉演出表示条件に対応する一斉演出映像の表示指示信号を各データ表示装置4に送信する。
図6は、持玉管理コンピュータ8の機能構成の一例を示す図である。持玉管理コンピュータ8は、処理部810と、入力部820と、表示部830と、通信部840と、時計部850と、記憶部860とを備えて構成される。
処理部810は、記憶部860に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、持玉管理コンピュータ8の各部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPU等のプロセッサを有して構成される。
入力部820は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部810に出力する。
表示部830は、処理部810から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部830には、記憶部860に記憶された各種データベースのデータの内容等が表示される。
通信部840は、カードユニット3との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。通信部840は、カードユニット3からカード情報を受信する。
時計部850は、持玉管理コンピュータ8が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部850の計時時刻(日付を含む。)は処理部810に随時出力される。
記憶部860には、処理部810により持ち玉管理処理として実行される持ち玉管理プログラム861と、会員データ863と、カード管理データ865と、ユニット管理データ867とが記憶される。
図7は、会員データ863のデータ構成の一例を示す図である。会員データ863には、会員情報データと、会員遊技履歴データとが記憶される。会員情報データには、会員の個人情報が記憶される。具体的には、例えば、会員をユニークに識別するための会員IDと、該会員が自身で設定する暗証番号と、店舗に来店する度に該会員に付与される来店ポイントと、来店ポイントに応じて該会員に設定されるランクと、該会員の名字と、該会員の名前とが記憶される。
会員遊技履歴データには、会員IDと、来店日と、台番号と、機種名と、開始時刻と、終了時刻とが対応付けて記憶される。開始時刻は、該会員が該台番号のパチンコ機2で遊技を開始した時刻である。終了時刻は、該会員が該台番号のパチンコ機2で遊技を終了した時刻である。
図8は、カード管理データ865のデータ構成の一例を示す図である。カード管理データ865には、会員カード管理データと、ビジターカード管理データとが記憶される。
会員カード管理データは、会員カードを管理するためのデータであり、例えば、会員カードをユニークに識別するためのカードIDと、会員IDと、持玉数(所持球数)と、貯玉数と、大当り回数とが対応付けて記憶される。
ビジターカード管理データは、ビジターカードを管理するためのデータであり、例えば、ビジターカードをユニークにするためのカードIDと、該ビジターカードの最新の発行日時である最新発行日時と、持玉数(所持球数)と、大当り回数とが対応付けて記憶される。
図3には、本実施例のデータ表示装置4の外観構成の一例が示されている。本実施例のデータ表示装置4は、図3に示すように、中央に大型の液晶表示部430を有し、その周囲上方部に複数色に発光可能なカラーLEDを内蔵したLED表示部440を備える。
尚、以下の説明では、パチンコ機2で遊技する遊技者を基準として、遊技者に対する手前方向及び奥方向を前後方向、遊技者を基準とする右方向及び左方向を左右方向、遊技者を基準とする上方向及び下方向を上下方向とそれぞれ定義する。
LED表示部440は3つの区画に分割されており、各区画毎に個別に点灯・非点灯とすることができるとともに、各区画毎に異なる色に点灯することが可能とされている。
また、液晶表示部430の下方位置には、遊技者が所持する携帯電話端末と近距離非接触通信(NFC)を行うためのNFCリーダライタ460が、下方に突出するように設けられている。尚、液晶表示部430の表面には、タッチパネル421が設けられており、液晶表示部430におけるタッチ操作が可能とされている。尚、本実施例では、NFCリーダライタ460を、遊技者が携帯電話端末を近接させ易くするために、下方位置に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらNFCリーダライタ460をデータ表示装置4の側方位置に設けるようにしたり、或いは、データ表示装置4の本体とは別体として、データ表示装置4の下方位置に配置するようにしても良い。
図9は、データ表示装置4の機能構成の一例を示すブロック図である。データ表示装置4は、処理部410と、操作部420と、液晶表示部430と、音出力部450と、時計部455と、NFCリーダライタ460と、第1通信部470と、第2通信部480と、第3通信部485と、記憶部490とを備えて構成される。
処理部410は、記憶部490に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、データ表示装置4の各部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPUやDSP等のプロセッサを有して構成される。処理部410は、主要な機能部として、初期表示設定部411と、表示制御部412と、カードID処理部413と、所持球数特別表示処理部414と、純増数特別表示処理部415と、純増数記憶制御部416を有する。
操作部420は、液晶表示部430と一体的に構成されたタッチパネル421を有する入力手段であり、タッチパネル421に対する操作入力信号を処理部410に出力する。タッチパネル421に対するタップ操作により、店員の呼び出しや、メニューの選択等の各種指示操作がなされる。
液晶表示部430は、前述したように大型の液晶ディスプレイであり、表示制御部412から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
音出力部450は、処理部410から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行う音出力装置である。処理部410からは、該データ表示装置4の液晶表示部430に表示させる映像に係る音声等が音出力される。
NFCリーダライタ460は、遊技者が所持する携帯電話端末と近距離非接触通信(NFC)を行うとともに、遊技場の関係者である店員が所持する後述するリモコン端末(図11参照)との近距離非接触通信(NFC)を行う。これらNFCリーダライタ460は、近距離非接触通信(NFC)の通信規格に基づく通信が可能なものであれば、公知のものを使用することができる。
時計部455は、データ表示装置4の内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部455の計時時刻(日付を含む。)は処理部410に出力される。時計部455は、計時手段に相当する。
第1通信部470は、パチンコ機2との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部470は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってパチンコ機2から各種の遊 技信号を受信する。なお、パチンコ機2を封入式パチンコ機とする場合は、封入式パチンコ機から持点に関する情報を含む遊技信号をシリアル通信方式で受信するためのシリアル通信端子を第1通信部470に設けることとし、シリアル通信方式に従って、封入式パチンコ機から遊技信号を受信するようにしてもよい。
第2通信部480は、ホールコンピュータ6との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部480は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってホールコンピュータ6から表示用設定データ691や一斉演出表示指示信号を受信するとともに、ホールコンピュータ6に対し返却カードIDを送信し、ホールコンピュータ6から当日来店カードIDを受信する。
第3通信部485は、カードユニット3との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第3通信部485は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってカードユニット3から所持球信号、カード挿入信号、カード排出信号、受付けカードIDを受信する。
記憶部490は、ROMやフラッシュROM、RAM等のメモリを有して構成される記憶装置である。記憶部490には、処理部410により読み出され、メイン処理として実行されるメインプログラム491が記憶されている。メインプログラム491は、初期表示設定処理(図示略)として実行される初期表示設定プログラム491aと、表示処理(図14〜図16参照)として実行される表示処理プログラム491bと、所持球数特別表示処理(図18参照)として実行される所持球数特別表示処理プログラム491cと、純増数特別表示処理(図21参照)として実行される純増数特別表示処理プログラム491dと、純増数記憶更新処理(図20参照)として実行される純増数記憶更新プログラム491eとをサブルーチンとして含む。これらの処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
また、記憶部490には、表示用画像データ492と、一斉演出映像データ493と、当日来店カードIDデータ494と、所持球数特別表示用閾値テーブル495と、純増数特別表示用閾値テーブル496と、表示態様設定用テーブル683と、表示用設定データ691と、所持球数データ497と、純増数データ498と、処理用データ499とが記憶される。
表示用画像データ492は、液晶表示部430に表示させる画像のデータである。本実施例において、表示用画像データ492には、所持球数特別表示を行う際の第1所定画像及び第2所定画像のデータが含まれる。
一斉演出映像データ493は、パチンコ機2の一斉演出時に液晶表示部430に表示させる一斉演出の映像データである。一斉演出映像データ493には、大当りランニング演出を行うための映像データや、パチンコ機2のプロモーション映像データ、パチンコ機2の隠れキャラクタやマスコットキャラクタの映像データ、パチンコ機2のライブ映像データといった一斉演出に係る各種の映像データが含まれる。
当日来店カードIDデータ494は、カードユニット3から受信した受付けカードIDが記憶されているか否かの比較に用いられるデータであって、対応するカードユニット3を含む、当該遊技場に設置されている各カードユニット3において受付けられたカードのカードIDが、対応するカードユニット3からの受付けカードID並びにホールコンピュータ6から受信した当日来店カードIDに基づいて記憶されている。
所持球数特別表示用閾値テーブル495は、液晶表示部430に所持球数特別表示を行わせる際の所持球に対する表示用閾値を定めたテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図10(a)に示す。所持球数特別表示用閾値テーブル495には、第1表示閾値と、第1非表示閾値と、第2表示閾値と、第2非表示閾値との4つの表示用閾値が定められている。
第1表示閾値は、液晶表示部430に第1所定画像を表示させるための所持球数に対する閾値であり、例えば1000発が定められている。第1表示閾値は第1値に相当する。第1非表示閾値は、液晶表示部430に表示させた第1所定画像を非表示とさせるための所持球数に対する閾値であり、例えば800発が定められている。第1非表示閾値は第2値に相当する。
第1表示閾値と第1非表示閾値とは、所定球数分の差(以下、「第1所定数」と称する。)を有するように定められている。具体的には、図10(a)の例では、第1表示閾値は1000発であり、第1非表示閾値は800発であるため、第1非表示閾値は第1表示閾値よりも第1所定数として200発小さい値が定められている。このように第1表示閾値と第1非表示閾値との間に第1所定数分の差を持たせているのは、閾値間際の所持球数の増減で第1所定画像の表示非表示が頻繁に切り替わることを防止することを目的としたものである。
本実施形態において、第1所定数である200発は、所定の契機に遊技者の所持球数が減少する数に基づいて設定している。本実施形態では、所定の契機を、遊技者の払い戻し操作による遊技球の1回の払い戻しとする場合を例示する。遊技者の払い戻し操作により、1回に125発の遊技球が遊技者に払い戻される。つまり、1回の払い戻し操作により減少する遊技者の所持球数は125発である。この125発という払い戻し数に75発分の余裕を持たせた200発を第1所定数としている。
第2表示閾値は、液晶表示部430に第2所定画像を表示させるための所持球数に対する閾値であり、例えば5000発が定められている。第2表示閾値は第3値に相当する。第2非表示閾値は、液晶表示部430に表示させた第2所定画像を非表示とさせるための所持球数に対する閾値であり、例えば4600発が定められている。第2非表示閾値は第4値に相当する。
第2表示閾値及び第2非表示閾値ついても、所定球数分の差(以下、「第2所定数」と称する。)を有するように閾値を定めている。具体的には、図10(a)の例では、第2表示閾値は5000発であり、第2非表示閾値は4600発であるため、第2非表示閾値は第2表示閾値よりも第2所定数として400発小さい値が定められている。このように第2表示閾値と第2非表示閾値との間に第2所定数分の差を持たせているのも、閾値間際の所持球数の増減で第2所定画像の表示非表示が頻繁に切り替わることを防止することを目的としたものである。
さらに、本実施形態では、第2所定数が第1所定数よりも大きくなるように閾値を設定している。図10(a)の例では、第1所定数は200発であり、第2所定数は400発であるため、第2所定数の方が第1所定数よりも大きい。これは、第2所定画像を非表示とする条件を、第1所定画像を非表示とする条件と比べて厳しくすることを目的としたものである。第2所定画像は、所持球数が5000発や10000発といった大きな数に達した場合に表示させる第1所定画像とは異なる特別な画像であり、遊技者に優越感を与えるとともに、周囲の遊技客にアピールすることを目的としたものであるため、第1所定画像と比べて第2所定画像は非表示とされにくくなるようにしている。
なお、第1所定数及び第2所定数は、第1表示閾値を超えない数とする必要がある。また、上記の例では、1回の払い戻し操作により遊技者の所持球数が減少する数(125発)に余裕を持たせた数(200発)を第1所定数として定めているが、これに代えて、1回の払い戻し操作により遊技者の所持球数が減少する数(125発)を第1所定数として定めておくこととしてもよい。また、第1表示閾値に基づいて第1所定数を定めることとしてもよい。この場合、好適には第1表示閾値の1/3以下の数、より好適には第1表示閾値の1/5以下の数を第1所定数として定めておくとよい。
また、本実施形態では、第2所定数は第1所定数よりも大きい数が定められていることとして説明するが、第1所定数と同じ数を第2所定数として定めておくこととしてもよい。つまり、上記の例では、第2所定数を第1所定数と同じ200発としてもよい。但し、第2所定数は第1所定数よりも大きい数であることが望ましく、好適には第1所定数の1.5倍〜2倍程度の数を第2所定数として定めておくとよい。
また、上記とは異なり、カードユニット3から出力される所持球信号が1回の信号で示す数を第1所定数として定めておくこととしてもよい。例えば、カードユニット3が、遊技球の計数値が100発に達する毎に所持球信号をデータ表示装置4に出力するように構成するのであれば、所持球信号が1回の信号で示す数は100発であるため、この100発を第1所定数として定めておくこととしてもよい。
純増数特別表示用閾値テーブル496は、液晶表示部430に純増数特別表示を行わせる際の純増数に対する表示用閾値を定めたテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図10(b)に示す。純増数特別表示用閾値テーブル496には、純増数単位閾値と、規制解除用タイマ閾値と、規制解除用始動カウンタ閾値と、純増数クリア用始動カウンタ閾値との4つの表示用閾値が定められている。
純増数単位閾値は、液晶表示部430に純増数特別表示に係る所定のメッセージ表示(純増数の突破表示等)を行うための純増数に対する閾値であり、例えば1000発が定められている。
規制解除用タイマ閾値は、純増数特別表示の規制解除を行うまでの時間数をカウントするために設定されるタイマ値であり、例えば「600秒」が定められている。規制解除用始動カウンタ閾値は、純増数特別表示の規制解除を行うまでの始動回数をカウントするために設定されるカウント値であり、例えば「101」が定められている。
なお、詳細は後述するが、一旦純増数特別表示が規制された場合は、設定された規制解除用タイマ閾値と規制解除用始動カウンタ閾値とのうちのいずれかが「0」となった場合に、該規制された純増数特別表示が解除される。
純増数クリア用始動カウンタ閾値は、純増数記憶更新処理において、純増数の計数を中断するために設定されるカウント値であり、例えば「50」が定められている。具体的に、大当り遊技状態が終了した後、純増数クリア用始動カウンタ閾値に設定されている回数の可変表示が行われた場合に、純増数の計数が中断され、それまで計数された純増数がクリア(純増数データが「0」に更新)される。
所持球数データ497は、該データ表示装置4に対応するパチンコ機2で遊技する遊技者の所持球数を記憶したデータであり、カードユニット3から間欠的なタイミングで受信する所持球信号に基づいて更新される。
純増数データ498は、該データ表示装置4に対応するパチンコ機2で遊技する遊技者の純増数を記憶したデータであり、後述する純増数記憶更新処理において純増数が算出されて更新される。
処理用データ499は、処理部410が所持球数特別表示処理において所持球数特別表示を行うための処理用データであり、後述する第1表示カウンタ値や第2表示カウンタ値、第1整数n、第2整数m、中間所持球数といった処理用のデータが一時記憶される。
図11は、本実施例において用いたリモコン端末を示す図である。リモコン端末200は、図11に示すように、薄型の方形状の端末であって、遊技場の店員が手に把持できる大きさとされており、その表面に、液晶表示パネルからなる表示部201と、電源スイッチ(ON/OFF)及びメニュー選択のための選択スイッチから成る選択スイッチからなる操作部202とが設けられている。
また、リモコン端末200の背面側の筐体内部には、近距離非接触通信を行うためのコイルアンテナ101が設けられているともに、該コイルアンテナ101に接続された非接触ICチップ100が設けられており、データ表示装置4が有するNFCリーダライタ460との近距離非接触通信が可能とされている。
図12は、本実施例において用いたリモコン端末200の機能ブロック図である。リモコン端末200は、図12示すように、CPUやDSP等のプロセッサを有し、制御プログラムを実行することによりリモコン端末200の動作を制御する制御部255と、LCDドライバやLCD表示デバイス等で構成され、各種の情報を表示するための表示部201と、上述した各種のスイッチから成る操作部202と、バッテリ電源を元に各ブロックに必要な動作電力を供給するための電源部259と、非接触ICチップ100とから構成されている。尚、制御部255の内部には図示しない内部ROMが内蔵されており、該内部ROMに、制御部255が実行する制御プログラムが格納されている。
非接触ICチップ100としては、実用化されているモバイルFeliCa ICチップ(ソニー(株)製商品名)を好適に使用することができ、その構成は、図12に示すように、主に、アナログ部102と、デジタル制御部103と、メモリ104と、接続インタフェース105とで構成されており、該アナログ部102にはコイルアンテナ101が接続され、これらコイルアンテナ101は、上記したように、リモコン端末200の筐体に配設される。
コイルアンテナ101は、データ表示装置4に設けられているNFCリーダライタ460との間で電磁波による非接触での近距離データ送受信を行う。アナログ部102は、検波、変復調、クロック抽出など、コイルアンテナ101から送受信されるアナログ信号の処理を行う。
デジタル制御部103は、送受信データの処理やその他、非接触ICチップ100内の動作やメモリ104の記憶データへのアクセスを統括的にコントロールする。デジタル制御部103は、アドレス可能なメモリ104をローカルに接続しており、該メモリ104の記憶領域内には、リモコン操作のために割り当てられた記憶領域が設定されている。
この記憶領域には、当該端末が正規のリモコン端末200である旨を示す識別データが格納されており、リモコン端末200がNFCリーダライタ460に近接された際に、該識別データが送信されることにより、データ表示装置4が正規のリモコン端末200であるか否かを判定できるようになっている。
接続インタフェース105は、データ表示装置4に設けられているNFCリーダライタ460との間の非接触通信インタフェースとは相違するインタフェース・プロトコルにより、デジタル制御部103が制御部255と接続するための機能モジュールである。
本実施例のリモコン端末200は、電源部259や表示部201や操作部202を有することで、リモコン端末200において予めデータ表示装置4に設定する時刻や設定内容を設定しておき、該設定内容を表示している状態でデータ表示装置4に設けられているNFCリーダライタ460に近接させることで、該表示されている設定内容を設定するためのデータが送信されることにより、データ表示装置4において後述するメンテナンスメニューが表示されることなく設定内容が設定され、リモコン端末200において設定内容を表示していない状態でデータ表示装置4に設けられているNFCリーダライタ460に近接させることで、データ表示装置4において後述するメンテナンスメニューが表示されるようになっており、このようにリモコン端末200側においても設定内容を設定しておく機能を設けることは、例えば、同一の設定内容を多数のデータ表示装置4に設定する場合等において、個々のデータ表示装置4において同一の設定操作を何回の繰り返す手間を省くことができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら表示部201や操作部202を有しないカード状のものであっても良い。
尚、本実施例では、リモコン端末を専用端末とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、市販のタブレット端末や携帯電話端末(店員が所有しているものでも良い)が近距離非接触通信機能を有するものであれば、該市販のタブレット端末や携帯電話端末をリモコン端末として登録するとともに、タブレット端末や携帯電話端末にリモコン用の専用アプリをインストールすることにより、これら市販のタブレット端末や携帯電話端末をリモコン端末として使用するようにしても良い。
図13は、データ表示装置4の処理部410が、記憶部490に記憶されているメインプログラム491に従って実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、初期表示設定部411は、ホールコンピュータ6との通信を確立する(B1)。そして、初期表示設定部411は、該データ表示装置4の表示用設定データ691の送信をホールコンピュータ6に要求する(B3)。
次いで、初期表示設定部411は、ホールコンピュータ6から第2通信部480を介して表示用設定データ691を受信し、記憶部490に記憶させる(B5)。そして、受信した表示用設定データ691に基づいて、記憶部490に記憶されている初期表示設定プログラム491aに従って液晶表示部430の初期表示設定処理を行う(B7)。初期表示設定を行ったならば、表示制御部412が、記憶部490に記憶されている表示処理プログラム491bに従って表示処理の実行を開始する(B9)。そして、初期表示設定部411は、メイン処理を終了する。
図14〜図16は、表示処理の流れを示すフローチャートである。最初に、処理部410は、対応して設けられたパチンコ機2が稼働状態であるか否かを判定する稼働判定処理を行う(C1)。具体的には、前述したように、パチンコ機2から送信される遊技信号やカードユニット3から送信されるカード挿入信号やカード排出信号に基づいて、該パチンコ機2が現在稼働状態であるか否か(又は現在空き台であるか否か)を判定する。その結果、稼働中でない(空き台である)と判定したならば(C3;No)、表示制御部412は、稼働中フラグを「OFF」に設定するとともに(C4a)、受付け端末IDが記憶されている場合には、該受付け端末IDの記憶をクリアした後(C4b)、空き台情報を液晶表示部430に表示させるように制御する(C6)。そして、C7へと処理を移す。
なお、稼働中であるか否か、すなわち、該パチンコ機2が空き台であるか否か、の判定は、パチンコ機2から送信される遊技信号やカードユニット3から送信されるカード挿入信号やカード排出信号の他にも、例えば、該パチンコ機2に撮像装置(カメラ)を設けておき、撮像による遊技者の立ち去りを判定して、該パチンコ機2から遊技者が立ち去ったことを示す信号を送信することにより判定してもよい。また、赤外線センサ等の検出センサを設けておき、遊技者が立ち去ったことを示す信号を送信するようにしてもよい。
一方、現在稼働中である(空き台ではない)と判定したならば(C3;Yes)、処理部410は、稼働中フラグを「ON」に設定し(C5)、C7へと処理を移す。
次いで、処理部410は、該パチンコ機2で遊技が開始されたか否かを判定し(C7)、開始されたと判定したならば(C7;Yes)、液晶表示部430に表示させた空き台情報を非表示に制御する(C9)。遊技が開始されなかったと判定したならば(C7;No)、処理部410は、C10へと処理を移す。
次いで、処理部410は、対応するパチンコ機2において遊技中であるか否かを判定する(C10)。パチンコ機2が遊技中ではないと判定したならば(C10;No)、処理部410は、C15へと処理を移す。一方、対応するパチンコ機2において遊技中であると判定したならば(C10;Yes)、情報会員として登録した遊技者の携帯電話端末の受付けがあったことを示す受付け端末IDが記憶されているか否か、つまり、対応しているパチンコ機2で遊技している遊技者が情報会員として登録した遊技者であるか否かを判定する。
受付け端末IDが記憶されている場合(C11;Yes)、遊技信号と情報会員用表示態様設定用テーブルと該記憶されている受付け端末IDの携帯電話端末の受付け時点からの経過時間を示す経過時間タイマ値とに基づいて情報会員用の表示内容を更新表示することにより、図25(b)の情報会員用表示態様の表示画面が液晶表示部430に表示されるとともにその表示内容が逐次更新され(C12a)、その後、C13へ処理を移す。尚、本実施例では、経過時間タイマ値による経過時間が長くなる、つまり、対応するパチンコ機2における遊技時間が長くなるに従って、表示される遊技情報として、通常においては表示されないより詳細な遊技情報が表示されるようになっている。
一方、受付け端末IDが記憶されていない場合は(C11;No)、遊技信号と非情報会員用表示態様設定用テーブルとに基づいて非情報会員用の表示内容を更新表示することにより、図25(a)の情報会員用表示態様の表示画面が液晶表示部430に表示されるとともにその表示内容が逐次更新され(C12b)、C13へ処理を移す。
具体的に、C12a及びC12bにおいては、パチンコ機2から受信した遊技信号に基づいて、液晶表示部430に表示させている大当り回数や、スタート回数等の各種の項目の表示情報を更新する。
C13においては、大当り中信号の入力中であるか否かを判定し、大当り中信号の入力中である場合には(C13;Yes)、LED表示部440を大当り点灯状態に制御した後(C14)、C15へと処理を移す。尚、大当り中信号の入力中でない場合には(C13;No)、図示していないが、LED表示部440が大当り点灯状態である場合には、大当り点灯状態の制御を解除した後、C15へと処理を移す。これにより、対応するパチンコ機2が大当り中においては、LED表示部440が大当り点灯状態にて点灯されることで、対応するパチンコ機2で大当りが発生していることが報知される。
次いで、処理部410は、カードユニット3から所持球信号を受信したか否かを判定し(C15)、受信したと判定したならば(C15;Yes)、受信した所持球信号に基づいて記憶部490の所持球数データ497を更新する(C16)。そして、処理部410は、記憶部490に記憶されている所持球数特別表示処理プログラム491cに従って所持球数特別表示処理を行う(C17)。そして、C18へと処理を移す。カードユニット3から所持球信号を受信しなかったと判定したならば(C15;No)、処理部410は、C18へと処理を移す。
そして、処理部410は、記憶部490に記憶されている純増数記憶更新プログラム491eに従って純増数記憶更新処理を行う(C18)。C18の処理を実行した後は、記憶部490に記憶されている純増数特別表示処理プログラム491dに従って純増数特別表示処理を行う(C19)。
その後、表示制御部412は、NFCリーダライタ460における受付け有るか否かを判定する(C21)。受付けが無ければ(C21;No)、C29に処理を移す。
NFCリーダライタ460において受付けが有る場合には(C21;Yes)、受付けた端末がリモコン端末200であるか否かを判定する(C23)。受付けた端末がリモコン端末200であるか否かは、上述したように、受付けた端末からリモコン端末200であることを示す識別情報の受信があったか否かにより判定することができる。
受付けた端末がリモコン端末200である場合には(C23;Yes)、C41に処理を移して、新たに受付けたリモコン端末200から取得した端末IDを、受付け端末IDとして更新記憶せずに、該リモコン端末200の受付け前に記憶されていた端末IDの記憶を保持し、図17に示すメンテナンス処理(C43)を実行した後、C1に戻る。
受付けた端末がリモコン端末200でない場合には(C23;No)、受付けた端末が情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末であるか否かを判定する(C25)。情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末であるか否かは、携帯電話端末に搭載されている非接触ICから、情報会員に登録した際に該非接触ICに記憶される情報会員である旨を示す情報会員識別データを受信したか否かにより判定することができる。
受付けた端末が情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末ではない場合には(C25;No)、情報会員登録用処理を実行し(C45)、その後、C29に処理を移す。
C45の情報会員登録用処理においては、NFCリーダライタ460を介して、情報会員の登録を行うための会員登録サイトのURLを受付けた端末に対して送信するとともに、該送信したURLにアクセスして情報会員の登録を行うことを促すメッセージ表示を液晶表示部430に所定時間に亘って表示中の画面に重ねて表示する。これにより、情報会員ではない遊技者は、送信されたURLのサイトにアクセスして情報会員として登録することにより、自身が所持する携帯電話端末の非接触ICに、情報会員である旨を示す情報会員識別データが記憶されるため、自己の携帯電話端末が情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末としてデータ表示装置4に受付けられるようになる。
受付けた端末が情報会員の登録をした遊技者の携帯電話端末である場合には(C25;Yes)、受付けた携帯電話端末から受信した端末ID(非接触ICのIDでも良い)が、既に記憶されている受付け端末IDと同一であるか否かを判定する。同一である場合(C27;Yes)、つまり、遊技者が誤って携帯電話端末をNFCリーダライタ460に近接させてしまった場合には、C29に処理を移す一方、同一でない場合には(C27;No)、新たに受付けた帯電話端末から受信した端末IDを受付け端末IDとして更新記憶するとともに、経過時間タイマをリスタートさせ(C28)、その後、C29に処理を移す。
C29においては、接続されているカードユニット3からカード挿入信号の入力が有るか否かを判定する。カード挿入信号の入力が無い場合にはC31に処理を移す。カード挿入信号の入力が有る場合、つまり、接続されているカードユニット3において新たなカードの受付けがあった場合には、入力されたカード挿入信号とともに受信した受付カードIDを、カードユニットに受付け中のカードIDとして更新登録する(C51)。そして、受信した受付カードIDが当日来店カードIDデータ494に存在する(記憶されている)か否か、つまり、当日来店カードIDデータ494に存在する(記憶されている)場合には、挿入されたカードを所持する遊技者が、当日において他のパチンコ機2から移動してきた遊技者であると判定し、当日来店カードIDデータ494に存在しない(記憶されていない)場合には、挿入されたカードを所持する遊技者が、当日において他のパチンコ機2から移動してきた遊技者ではなく、対応するパチンコ機2において当日において最初に遊技する遊技者と判定する(C53)。
当日来店カードIDデータ494に存在しない(記憶されていない)場合には(C53;No)、所定時間に亘って所定の来店時表示(例えば、いらっしゃいませ!等のメッセージ表示)を液晶表示部430に表示するとともに、図示していないが、該カードIDを当日来店カードIDデータ494に追加記憶する(C57)。その後C35の処理に移る。
一方、当日来店カードIDデータ494に存在する(記憶されている)場合には(C53;Yes)、所定時間に亘って所定の台移動時表示(例えば、まだまだこれからです!この台ならいいかも!等のメッセージ表示)を液晶表示部430に表示する(C55)。その後C35の処理に移る。
C31においては、接続されているカードユニット3からカード排出信号の入力が有るか否かを判定する。カード排出信号の入力が無い場合には(C31;No)、C35の処理に移る。一方、カード排出信号の入力が有る場合には、返却されたカードのカードID、つまり、その時点において対応するカードユニットに受付け中のカードIDとして記憶しているカードIDを返却カードIDとしてホールコンピュータ6に送信し(C33)、C35の処理に移る。尚、この返却カードIDが送信されることに応じてホールコンピュータ6は、該送信されてきた返却カードIDがカードID管理部613にて管理している当日来店カードIDとして管理していないカードIDであるか否かを判定し、当日来店カードIDとして管理していない場合には当日来店カードIDに追加するとともに、返却カードIDの送信元のデータ表示装置4以外の全てのデータ表示装置4に対して当日来店カードIDとして配信する。
尚、本実施例では、カードが返却されたときにカードIDをホールコンピュータ6に送信するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、C53でNoと判定されることで当日来店カードIDデータ494にカードIDを追加記憶するときに該カードIDを新規来店者カードIDとしてホールコンピュータ6に送信するとともに、他のデータ表示装置4に送信して該カードIDを当日来店カードIDデータ494に記憶させるようにしても良い。
C35においては、ホールコンピュータ6から当日来店カードIDの受信が有るか否かを判定する。当日来店カードIDの受信が無い場合には(C35;No)、C61の処理に移り、当日来店カードIDの受信が有る場合には(C35;Yes)、受信した当日来店カードIDを、当日来店カードIDデータ494に追加記憶した後(C38)、C61の処理に移る。
その後、表示制御部412は、ホールコンピュータ6から一斉演出表示指示信号を受信したか否かを判定し(C61)、受信したと判定したならば(C61;Yes)、大当りランニング演出の実行指示がなされたか否かを判定する(C63)。
大当りランニング演出の実行指示がなされたと判定したならば(C63;Yes)、表示制御部412は、表示用設定データ691に基づいて、大当りランニング映像を液晶表示部430に表示させる制御を行う(C65)。上記のように、ホールコンピュータ6から出力されるランニング演出用の表示指示信号には、所定の時間差に相当する遅延時間分の遅延がかけられている。これにより、各データ表示装置4は、液晶表示部430に上記の時間差をもって大当りランニング映像を表示させることになり、これにより大当りランニング演出が実現される。
一方、大当りランニング演出の実行指示がなされなかったと判定したならば(C63;No)、表示制御部412は、一斉演出表示指示信号に含まれる一斉演出表示条件に応じた一斉演出映像を液晶表示部430に表示させる制御を行う(C67)。
次いで、表示制御部412は、一斉演出表示を終了するか否かを判定し(C69)、終了しないと判定したならば(C69;No)、そのまま待機する。また、終了すると判定したならば(C69;Yes)、液晶表示部430の一斉演出表示を終了させる制御を行う(C71)。
C61においてホールコンピュータ6から一斉演出表示指示信号を受信しなかったと判定したならば(C61;No)、表示制御部412は、バージョン情報の表示タイミングであるか否かを判定する(C73)。バージョン情報の表示タイミングは、所定時間が経過する毎のタイミングとしてもよいし、遊技者や遊技客により液晶表示部430に表示されたバージョン情報表示アイコンがタップされたことを検知したタイミングとしてもよい。また、バージョン情報の表示を一斉演出表示に含めることとし、パチンコ機2の一斉演出と同期して、バージョン情報の一斉演出表示を行わせるようにしてもよい。
バージョン情報の表示タイミングであると判定したならば(C73;Yes)、表示制御部412は、該データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2のバージョン情報を液晶表示部430に表示させる制御を行う(C75)。ここで液晶表示部430に表示させるバージョン情報には、パチンコ機2の機種名や第何弾の機種(シリーズ)であるか、通常大当り確率、確変大当り確率、確変突入率、継続率等の情報が含まれる。
次いで、表示制御部412は、バージョン情報の表示終了タイミングであるか否かを判定し(C77)、表示終了タイミングではないと判定したならば(C77;No)、そのまま待機する。また、表示終了タイミングであると判定したならば(C77;Yes)、液晶表示部430のバージョン情報の表示を終了させる制御を行う(C79)。
C77でNo、C71又はC79の後、処理部410は、処理を終了するか否かを判定する(C81)。例えば、データ表示装置4の電源を切断する操作がなされた場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続すると判定したならば(C81;No)、処理部410は、C1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(C81;Yes)、表示処理を終了する。
図17は、C43において実行されるメンテナンス処理の一例を示すフロー図である。該メンテナンス処理において処理部410は、まず、液晶表示部430において、図29(a)に示すメンテナンスメニューの表示を開始する(M1)。そして、処理部410は、いずれかのメニュー選択が有るか否か、つまり、タッチパネル421においていずれかのメニューの選択操作が実行されたか否かを判定する(M2)。
メニューの選択操作が無い場合は(M2;No)M5に移行し、いずれかのメニューの選択操作が有る場合は(M2;Yes)M20に移行する。
M20において処理部410は、選択されたメニューに対応する処理を実行する(M20)。例えば、図29(a)に示すメンテナンスメニューのうち、「日時設定」のメニュー項目が選択された場合には、図29(b)に示す日時設定画面を液晶表示部430に表示して、日時設定を受付ける処理を実行する。そして、処理部410は、該実行した処理の終了に対応するメニュー画面を液晶表示部430に表示し、M5に移行する(M22)。
M5において処理部410は、カードユニット3から所持球数信号を受信したか否かを判定する(M5)。カードユニット3から所持球数信号を受信していない場合は(M5;No)、M7に移行し、カードユニット3から所持球数信号を受信している場合は(M5;Yes)、受信した所持球信号に基づいて記憶部490の所持球数データ497を更新してM7に移行する(M24)。
M7において処理部410は、対応するパチンコ機2から大当り中信号の入力が有るか否かを判定する(M7)。大当り中信号の入力が無い場合は(M7;No)、特に図示はしていないが、LED表示部440が大当り点灯状態に制御されていれば大当り点灯状態を解除(LED表示部440を消灯)する。そして、M9に移行する。また、大当り中信号の入力が有る場合は(M7;Yes)、LED表示部440を大当り点灯状態に制御してM9に移行する(M26)。
これにより、リモコン端末200の受付けによってメンテナンス処理が実行されている期間においても、対応するパチンコ機2において大当りが発生した場合には、該発生がLED表示部440の点灯により報知される。
M9において処理部410は、大当中信号以外のその他の信号、例えば、始動信号等の入力が有るか否かを判定する(M9)。その他の信号の入力が無い場合は(M9;No)M11に移行し、その他の信号の入力が有る場合は(M9;Yes)、処理部410は入力された遊技信号に対応する表示データを更新してM11に移行する(M28)。
M11において処理部410は、タッチパネル421において終了操作が実行されたか否かを判定する(M11)。終了操作が実行されていない場合は(M11;No)、M1に移行し、終了操作が実行された場合は(M11;Yes)、該メンテナンス処理を終了する。
ここで、リモコン端末200の受付けに応じて上記したメンテナンス処理が実行されることにより液晶表示部430に表示される表示内容を、図29を用いて説明すると、本実施例におけるメンテンナンスメニューとしては、図29(a)に示すように、「日時設定」、「対応台設定」、「所持球数特別表示設定」、「入力信号設定」、「表示項目設定」、「純増数特別表示設定」、「終了」等の複数の項目(メニューが)液晶表示部430に表示される。尚、これらメニュー項目は、図29(a)に示す例に限定されるものではなく、これら例示したもの以外の項目(メニュー)を設けるようにしても良いことはいうまでもない。
「日時設定」の項目(メニュー)を選択した場合には、図29(b)に示すように、日時設定の画面が液晶表示部430に表示されることで、日時設定をデータ表示装置4において行うことができる。
本実施例の日時設定の画面としては、日付及び時刻を表示するダイアログと、0〜9までの数字及び左右矢印が表示されている。遊技場の従業員等は、タッチパネル421を介してこれら0〜9までの数字や矢印をタッチ(操作)することで、ダイアログ内に表示されている日付及び時刻を設定することが可能となっている。
また、日時設定の画面には前述した数字や矢印とともに「終了」のメニューが表示されており、遊技場の従業員等は、タッチパネル421の操作により該「終了」のメニューを選択することで日付及び時刻の設定を終了することができる。
尚、図29(b)に示すように、本実施例におけるデータ表示装置4は、液晶表示部430にメンテナンスメニューまたは各メニューに対応する処理が実行されている場合に大当り中信号の入力が有った場合は(図17のM7参照)、LED表示部440が大当り点灯状態に制御されることで、メンテンナンス処理中であっても対応するパチンコ機2で大当りが発生したことが報知される。
また、「対応台設定」の項目(メニュー)を選択した場合には、対応するパチンコ機2のバージョン情報が表示され、該バージョン情報を修正することができる。また、「入力信号設定」は、パチンコ機2から入力される信号の仕様、例えば、パルスで出力される信号のパルス幅や、各種信号の出力態様(期間中において継続して出力される仕様か、それとも、期間の開始時において一定期間出力される仕様か等)を設定することができる。「表示項目設定」では、情報会員用表示態様設定用テーブルや非情報会員用表示態様設定用テーブルに基づく表示内容を追加・変更・削除できるとともに、情報会員用表示態様設定用テーブルについては、経過時間により追加される遊技情報の内容や経過時間を設定変更することができる。
また、「所持球数特別表示設定」や「純増数特別表示設定」においては、所持球数特別表示用閾値の設定変更や、純増数特別表示閾値の設定変更を実行することができる。
図18は、所持球数特別表示処理の流れを示すフローチャートである。本処理では、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値の2つの表示カウンタ値に応じて、第1所定画像及び第2所定画像の表示数を決定し、該表示数に基づいて第1所定画像及び第2所定画像を液晶表示部430に表示させるように制御する。本処理では、第1所定画像の表示制御及び非表示制御に用いる係数(パラメーター値)の頭に「第1」を付し、第2所定画像の表示制御及び非表示制御に用いる係数(パラメーター値)の頭に「第2」を付して説明する。第1表示カウンタ値は、第1所定画像の表示数を示すカウンタ値であり、第2表示カウンタ値は、第2所定画像の表示数を示すカウンタ値であり、これらは処理用データ499の一種である。なお、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値は0に初期設定されていることとして説明する。
最初に、所持球数特別表示処理部414は、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部を算出する(D1)。第2整数mは、第2表示カウンタ値を設定するために用いる係数であり、処理用データ499の一種である。
次いで、所持球数特別表示処理部414は、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)を算出する(D3)。中間所持球数は、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定するために用いる係数であり、処理用データ499の一種である。
次いで、所持球数特別表示処理部414は、中間所持球数が第2非表示閾値に達しているか否かを判定する(D5)。この条件は、中間所持球数が第2非表示閾値と同じであるか、第2非表示閾値を超えている場合に成立する。
D5において条件が成立すると判定したならば(D5;Yes)、所持球数特別表示処理部414は、第2表示カウンタ値がmよりも大きいか否かを判定する(D7)。そして、この条件が成立すると判定したならば(D7;Yes)、所持球数特別表示処理部414は、第2表示カウンタ値にm+1を設定する(D9)。これは、最新の第2表示カウンタ値を維持することを意味する。そして、所持球数特別表示処理部414は、第1表示カウンタ値に0を設定した後(D11)、D25へと処理を移行する。
D5において条件が成立しないと判定した場合(D5;No)、又は、D7において条件が成立しないと判定した場合(D7;No)、所持球数特別表示処理部414は、第2表示カウンタ値にmを設定する(D13)。そして、所持球数特別表示処理部414は、第1整数n=[中間所持球数/第1表示閾値]の整数部を算出する(D15)。第1整数nは、第1表示カウンタ値を設定するために用いる係数であり、処理用データ499の一種である。
次いで、所持球数特別表示処理部414は、中間所持球数−(n×第1表示閾値)が第1非表示閾値に達しているか否かを判定する(D17)。この条件は、中間所持球数−(n×第1表示閾値)が第1非表示閾値と同じであるか、第1非表示閾値を超えている場合に成立する。そして、この条件が成立すると判定したならば(D17;Yes)、所持球数特別表示処理部414は、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かを判定する(D21)。
D21において条件が成立すると判定したならば(D21;Yes)、所持球数特別表示処理部414は、第1表示カウンタ値にn+1を設定する(D23)。これは、最新の第1表示カウンタ値を維持することを意味する。そして、所持球数特別表示処理部414は、D25へと処理を移行する。
D17の条件が成立しないと判定した場合(D17;No)、又は、D21の条件が成立しないと判定した場合(D21;No)、所持球数特別表示処理部414は、第1表示カウンタ値にnを設定する(D19)。
次いで、所持球数特別表示処理部414は、第1表示カウンタ値に応じて第1所定画像を液晶表示部430に表示させる制御を行う(D25)。具体的には、第1表示カウンタ値と同数の第1所定画像を液晶表示部430に表示させる。
また、所持球数特別表示処理部414は、第2表示カウンタ値に応じて第2所定画像を液晶表示部430に表示させる制御を行う(D27)。具体的には、第2表示カウンタ値と同数の第2所定画像を液晶表示部430に表示させる。そして、所持球数特別表示処理部414は、所持球数特別表示処理を終了する。
図19は、上記の所持球数特別表示処理における所持球数特別表示の原理の説明図である。ここでは、第1表示閾値を1000発、第1非表示閾値を800発とし、第1所定画像としてドル箱を液晶表示部430に表示させる場合を例に挙げて説明する。
図18の所持球数特別表示処理では、第1表示閾値である1000発を1つの表示単位数とし、所持球数がこの表示単位数に達する毎に(1000発、2000発、3000発、・・・)、ドル箱の表示を1つ増やす。また、第1非表示閾値である800発を1の非表示単位数とし、所定球数がこの非表示単位数を下回る毎に(800発、1800発、2800発、・・・)、ドル箱の表示を1つ減らす。
図19において、一番左には、所持球数=1800発である場合を図示しており、所持球数が表示単位数である1000発を超えているため、ドル箱が1つ表示されている。その後、所持球数が増加して所持球数=1900発となったが、所持球数は未だ表示単位数である2000発を超えていないため、ドル箱の表示は1つのままで変わらない。その後、所持球数が2000発に達すると、ドル箱が1つ増えて2つ表示される。
その後、所持球数が増加して2100発となったが、所持球数は表示単位数である3000発を超えていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。その後、遊技者が遊技球を払い戻したことで所持球数が減少し、所持球数が1900発まで減少したとする。この場合、所持球数が表示単位数である2000発を下回ったが、非表示単位数である1800発を下回っていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。
注目すべきは、所持球数が1800発から増加して1900発となった場合と、所持球数が2100発から減少して1900発となった場合とで、表示させるドル箱の数が異なる点である。これは、同じ所持球数であっても、所持球数が増加する方向に変化する場合と減少する方向に変化する場合とで、表示させるドル箱の数が異なる場合があることを意味する。この詳細は具体例を挙げて後述する。
その後、所持球数が減少して所持球数1800発となったが、所持球数は非表示単位数である1800発を下回っていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。そして、所持球数が減少して非表示単位数である1800発を下回ると、ドル箱が1つ減って1つ表示される。
次に、所持球数が異なる場合の複数の具体例を挙げて、図18の所持球数特別表示処理の詳細について説明する。以下の説明では、図18の所持球数特別表示処理の各ステップを参照して、各ステップにおける処理について説明する。
(1)具体例1
最初に、所持球数=1900発のケースを考える。D1では、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部=[1900/5000]の整数部=0が算出される。D3では、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)=1900−(0×5000)=1900発が算出される。D5では、中間所持球数=1900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は否定判定となるため、D13へと処理が移される。
D13では、m=0であるため、第2表示カウンタ値に0が設定される。D15では、第1整数n=[中間所持球数/第1表示閾値]の整数部=[1900/1000]の整数部=1が算出される。
D17では、中間所持球数−(n×第1表示閾値)=1900−(1×1000)=900発が第1非表示閾値である800発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D21へと処理が移される。
D21では、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持球数が1900発まで増加した場合と、所持球数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合とでは、第1表示カウンタ値が異なるため、D21の判定結果が異なってくる。
所持球数が1900発まで増加した場合は、所持球数が1000発に達した時点で第1表示カウンタ値=1となるため、n=1と同じ値となる。このため、D21の判定結果は否定判定となり、D19へと処理が移される。D19では、第1表示カウンタ値にn(=1)が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=1、第2表示カウンタ値=0となるため、D25における第1所定画像の表示数は1、D27における第2所定画像の表示数は0となる。
それに対して、所持球数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合は、所持球数が2000発に達した時点で第1表示カウンタ値=2となるため、n=1よりも大きくなる。このため、D21の判定結果は肯定判定となり、D23へと処理が移される。D23では、第1表示カウンタ値にn+1(=1+1=2)が設定される。つまり、第1表示カウンタ値が維持される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=2、第2表示カウンタ値=0となるため、D25における第1所定画像の表示数は2、D27における第2所定画像の表示数は0となる。
上記の例から、所持球数が同じ1900発であっても、所持球数が1900発まで増加した場合と、所持球数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合とで、表示される第1所定画像の数が異なることがわかる。
(2)具体例2
次に、所持球数=7900発のケースを考える。D1では、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部=[7900/5000]の整数部=1が算出される。D3では、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)=7900−(1×5000)=2900発が算出される。D5では、中間所持球数=2900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は否定判定となるため、D13へと処理が移される。
D13は、m=1であるため、第2表示カウンタ値に1が設定される。
D15では、第1整数n=[中間所持球数/第1表示閾値]の整数部=[2900/1000]の整数部=2が算出される。
D17では、中間所持球数−(n×第1表示閾値)=2900−(2×1000)=900発が第1非表示閾値である800発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D21へと処理が移される。
D21では、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持球数が7900発まで増加した場合と、所持球数が8000発に達した後に7900発まで減少した場合とでは、第1表示カウンタ値が異なるため、D21の判定結果が異なってくる。
所持球数が7900発まで増加した場合は、所持球数が7000発に達した時点で第1表示カウンタ値=2となるため、n=2と同じ値となる。このため、D21の判定結果は否定判定となり、D19へと処理が移される。D19では、第1表示カウンタ値にn(=2)が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=2、第2表示カウンタ値=1となるため、D25における第1所定画像の表示数は2、D27における第2所定画像の表示数は1となる。
それに対し、所持球数が8000発に達した後に7900発まで減少した場合は、所持球数が8000発に達した時点で第1表示カウンタ値=3となるため、n=2よりも大きくなる。このため、D21の判定結果は肯定判定となり、D23へと処理が移される。D23では、第1表示カウンタ値にn+1(=2+1=3)が設定される。つまり、第1表示カウンタ値が維持される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=3、第2表示カウンタ値=1となるため、D25における第1所定画像の表示数は3、D27における第2所定画像の表示数は1となる。
(3)具体例3
次に、所持球数=9900発のケースを考える。D1では、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部=[9900/5000]の整数部=1が算出される。D3では、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)=9900発−(1×5000)=4900発が算出される。
D5では、中間所持球数=4900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D7へと処理が移される。
D7では、第2表示カウンタ値がmよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持球数が9900発まで増加した場合と、所持球数が10000発に達した後に9900発まで減少した場合とでは、第2表示カウンタ値が異なるため、D7の判定結果が異なってくる。
所持球数が9900発まで増加した場合は、所持球数が5000発に達した時点で第2表示カウンタ値=1となるため、m=1と同じ値となる。このため、D7の判定結果は否定判定となり、D13へと処理が移される。D13では、第2表示カウンタ値にm(=1)が設定される。
それに対し、所持球数が10000発に達した後に9900発まで減少した場合は、所持球数が10000発に達した時点で第2表示カウンタ値=2となるため、m=1よりも大きくなる。このため、D7の判定結果は肯定判定となり、D9へと処理が移される。D9では、第2表示カウンタ値にm+1(=1+1=2)が設定される。つまり、第2表示カウンタ値が維持される。そして、D11では、第1表示カウンタ値に0が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=0、第2表示カウンタ値=2となるため、D25における第1所定画像の表示数は0、D27における第2所定画像の表示数は2となる。
前述したように、遊技者の所持球数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておき、パチンコ機2から排出された遊技球が下皿24から計数通路343に随時に流入して計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機2から排出された遊技球が下皿24に溜めた状態としておき、ある程度遊技球が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められた遊技球が一気に計数通路343に流入して計数されることで、一気に増加する場合との2つのケースがある。
特に問題となるのは後者のケース(所持球数が一気に増加する場合)である。前述したように、データ表示装置4は間欠的なタイミングでカードユニット3から所持球信号を受信するため、一のタイミングで受信した所持球信号から特定される所持球数と、次のタイミングで受信した所持球信号から特定される所持球数とに大きな差が生ずる場合がある。具体的には、遊技者が大当り中に賞球される遊技球を、下皿24が満タンとなるまで溜めておくことで、多量の遊技球が一気に計数され、所持球数が、例えば1000発〜2000発といった数値範囲で一度に増加する場合がある。この場合、第1表示閾値が1000発であることから、場合によっては、一度に第1表示閾値2つや3つ分を跨いで所持球数が増加するようなケースも考えられる。
このようなケースを想定し、図18の所持球数特別表示処理では、第1整数n及び第2整数mの2つの整数を算出し、これらの整数を用いて第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定することにしている。これにより、所持球数の増加の程度(増加度合)に関わらず、常に正しい数の所定画像を表示させることができる。
なお、表示カウンタ値(第1表示カウンタ及び第2表示カウンタ値)は、所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の表示段階を特定するための係数であり、表示段階が1段上がる毎に1ずつ増加するカウンタ値である。このような表示カウンタ値を記憶する代わりに、ある所持球数を基準遊技媒体数とする表示フラグを設定し、この表示フラグに基づいて、所定画像の表示を行わせるようにしてもよい。
具体的には、第1表示閾値の整数倍に第1非表示閾値を加算した値を基準遊技媒体数とし、この基準遊技媒体数に対する表示フラグを設定するようにすることが可能である。例えば、第1表示閾値を1000発、第1非表示閾値を800発とするのであれば、800発、1800発、2800発、・・・を基準遊技媒体数とし、この基準遊技媒体数に対する表示フラグを設定する。具体的には、所持球数が増加して第1表示閾値の整数倍に達する毎に表示フラグに「1」を設定する。また、所持球数が増加して基準遊技媒体数に達するか、又は、所持球数が減少して基準遊技媒体数を下回る毎に、表示フラグに「0」を設定する。そして、この表示フラグと、所持球数とに基づいて、所定画像の表示数を決定する。
基準遊技媒体数を1800発とする場合を説明する。前述したように、例えば、所持球数が増加して1900発となった場合の第1所定画像の表示数は1とし、所持球数が2000発に達した後に減少して1900発となった場合の第1所定画像の表示数は2とする必要がある。そこで、所持球数が増加して1800発に達した時点で表示フラグに「0」を設定し、所持球数が増加して2000発に達した時点で表示フラグに「1」を設定する。この場合、所持球数が2000発から減少したとしても、基準遊技媒体数である1800発を下回らなければ表示フラグは「1」に設定されたままである。つまり、所持球数が増加して1900発となった場合は表示フラグに「0」が設定されているのに対し、所持球数が2000発に達した後に減少して1900発となった場合は表示フラグに「1」が設定されていることになる。従って、所持球数の千の位が1であることに基づいて、前者の場合は第1所定画像の表示数を1と決定し、後者の場合は第1所定画像の表示数を2と決定することができる。
図20は、純増数記憶更新処理の流れを示すフローチャートである。本処理では、パチンコ機2から出力される遊技信号に基づいて、遊技者に賞球された賞球玉数及びアウト口46に回収された打込玉数を特定し、これに基づいて純増数を算出して、記憶部490の純増数データ498を更新する記憶制御を行う。また、本処理では、記憶部490に記憶されている純増数特別表示用閾値テーブル496における純増数クリア用始動カウンタ閾値に応じて、該純増数データ498を初期値である「0」にクリアする制御を行う。
最初に、純増数記憶制御部416は、パチンコ機2から第1通信部470を介して送信される大当り中信号、確変中信号、及び時短中信号のいずれかの信号(以下、「有利期間中信号」と称す。)の受信中であるか否かを判定する(R1)。この有利期間中信号は、パチンコ機2から出力され、該パチンコ機2において有利期間に制御されたか否かを外部
装置において特定可能とするための信号である。大当り遊技状態(通常大当り又は確変大当り)、確変状態及び時短状態のいずれかに制御された場合に、データ表示装置4は該パチンコ機2が有利状態に制御されたと判定する。
有利期間中信号の受信中であると判定した場合(R1;Yes)、純増数記憶制御部416は、パチンコ機2から第1通信部470を介して送信される賞球信号を受信したか否かを判定する(R3)。賞球信号を受信したと判定した場合(R3;Yes)、純増数記憶制御部416は、記憶部490に記憶されている純増数データ498に「10」を加算して更新する(R5)。そして、R21へと処理を移す。なお、賞球信号は、10玉に1パルスの単位で送信されることから、R3の処理では、パルス数に応じて、パルス数の10倍の値を純増数データ498に加算して更新してもよい。
一方、賞球信号を受信していないと判定した場合(R3;No)は、パチンコ機2から第1通信部470を介して送信される打込信号を受信したか否かを判定する(R7)。打込信号を受信したと判定した場合(R7;Yes)、純増数記憶制御部416は、記憶部490に記憶されている純増数データ498から「10」を減算して更新する(R9)。そして、R21へと処理を移す。なお、打込信号は、10玉に1パルスの単位で送信されることから、R5の処理では、パルス数に応じて、パルス数の10倍の値を純増数データ498から減算して更新してもよい。
R1において有利期間中信号の受信中でないと判定した場合(R1;No)、純増数記憶制御部416は、パチンコ機2から第1通信部470を介して送信される始動信号を受信したか否かを判定する(R11)。始動信号を受信したと判定した場合(R11;Yes)、純増数記憶制御部416は、第1始動カウンタ値に「1」を加算して更新する(R13)。
次いで、純増数記憶制御部416は、第1始動カウンタ値が純増数クリア用始動カウンタ閾値を超えたか否かを判定する(R15)。具体的には、図10(b)に示すように、純増数クリア用始動カウンタ閾値には「50」が設定されていることから、R15の処理では、第1始動カウンタ値が「50」を超えているか、すなわち、「51」以上であるか否かを判定する。
第1始動カウンタ値が純増数クリア用始動カウンタ閾値を超えたと判定した場合(R15;Yes)、純増数記憶制御部416は、記憶部490に記憶されている純増数データ498を初期値である「0」にリセットする(R17)。そして、第1始動カウンタ値を「0」にリセットする(R19)。つまり、有利期間の終了後、パチンコ機2での遊技回数(スタート回数)が規定回数を超えた場合に、記憶している純増数を消去する。なお、R17の処理では、後述する突破表示カウンタ値を「00」にリセットする処理も含んでいる。
R5、R9、R19の処理を実行した後、又は、打込信号を受信していないと判定した場合(R7;No)、純増数記憶制御部416は、パチンコ機2から第1通信部470を介して送信される大当り中信号を受信したか否かを判定する(R21)。大当り中信号を受信したと判定した場合(R21;Yes)、第1始動カウンタ値を「0」にリセットして(R23)、純増数記憶更新処理を終了する。一方、大当り中信号を受信していないと判定した場合(R21;No)、そのまま純増数記憶更新処理を終了する。
このように、純増数記憶更新処理では、第1始動カウンタ値が純増数クリア用始動カウンタ閾値に設定された値を超えるまでに大当り中信号を受信した場合には、純増数の加算又は減算といった純増数の算出・記憶が継続され、大当り中信号を受信することなく、第1始動カウンタ値が純増数クリア用始動カウンタ閾値に設定された値を超えた場合には、純増数の算出・記憶は中断・停止され、純増数データ498は「0」にリセットされる。
図21は、純増数特別表示処理の流れを示すフローチャートである。本処理では、記憶部490に記憶されている純増数特別表示用閾値テーブル496における純増数単位閾値と、記憶部490に記憶されている純増数データ498と(後述する突破表示カウンタ値も含む)を用いて、純増数が基準値となる数を超えたことを示すメッセージ(純増数の突破表示)を液晶表示部430に表示させるように制御する。
また、本処理では、一旦純増数が所定の基準値を超えたことを示すメッセージ(純増数
の突破表示)を液晶表示部430に表示させた後、純増数が該所定の基準値を下回った場
合に、(1)基準値を下回ってから純増数特別表示用閾値テーブル496における規制解除用タイマ閾値に設定された時間が経過すること(経過時間に基づく条件)、(2)基準値を下回ってからの始動回数(遊技回数)が規制解除用始動カウンタ閾値に設定された始動回数に達すること(遊技回数に基づく条件)、(3)稼働中フラグがオン状態からオフ状態となってパチンコ機2が空き台になったと判定されること(遊技終了の判定に基づく条件)、の各条件のうちのいずれかの条件が成立するまでの間、純増数が再び該所定の基準値を超えた場合であっても、純増数の突破表示を規制する制御を行う。また、上記いずれかの条件が成立した場合には、該規制を解除する制御を行う。
最初に、純増数記憶制御部416は、パチンコ機2から有利期間中信号が非入力の状態であるか否かを判定し(T1)、非入力の状態ではない、つまり入力中の状態であると判定したならば(T1;No)、T15へと処理を移行する。
一方、有利期間中信号が非入力の状態であると判定したならば(T1;Yes)、純増数記憶制御部416は、タイマ値と第2始動カウンタ値のうち、少なくともいずれか一方が「0」であるか否かを判定する(T2)。タイマ値と第2始動カウンタ値は、初期値としてそれぞれ「0」が設定されている。
いずれか一方が「0」であると判定した場合(T2;Yes)、純増数記憶制御部416は、記憶部490に記憶されている純増数データ498を読み出す(T3)。そして、純増数データ498により示される純増数の万の位と千の位の値を特定し(例えば、純増数が「10000」である場合には「10」、「01100」である場合には、「01」などを、純増数/10000及び純増数/1000の解により特定し)、突破表示カウンタ値が、該特定した純増数の万の位と千の位の値(特定値)未満であるか否かを判定する(T5)。
突破表示カウンタ値には、初期値として「00」が設定されている。特定した値が「00」で突破表示カウンタ値が「01」などのように、突破表示カウンタ値が特定値未満であると判定した場合(T5;Yes)、純増数記憶制御部416は、該特定値を突破表示カウンタ値として設定する(T7)。
一方、突破表示カウンタ値が特定値以上であると判定した場合(T5;No)、T7の処理を行わず、T9へと処理を移す。従って、純増数が増加して一旦突破表示カウンタ値に特定値が設定された場合には、純増数が減少したとしても、突破表示カウンタ値は更新されないこととなる。例えば、3000発の突破表示を行った後、純増数が減少して3000発を下回った場合であっても、突破表示カウンタ値は「03」のままで更新されないため、2000発の突破表示ではなく、3000発の突破表示が維持されることになる。このようにすることで、規定値間際の純増数の増減を考慮した適切な突破表示を行うことが可能となる。
なお、設定されて突破表示カウンタ値は、図20の純増数記憶更新処理において純増数をクリアする際に、「00」にリセットされればよい。また、純増数単位閾値が、図10に示すように「1000発」となっていることから、T5の処理では、純増数の万の位と千の位の値を特定して突破表示カウンタ値と比較する例を示したが、純増数単位閾値が「100発」である場合には、純増数の万の位と千の位と百の位の値を特定してもよい。この場合、突破表示カウンタ値は3桁の数値とすればよい。
T7の処理を実行した後、又は突破表示カウンタ値が特定値以上であると判定した場合(T5;No)、純増数記憶制御部416は、純増数−(純増数単位閾値×突破表示カウンタ値)を単位純増数として算出する(T9)。そして、算出した単位純増数が純増数単位閾値に達したか否かを判定する(T11)。この条件は、算出した単位純増数が純増数単位閾値と同じであるか、純増数単位閾値を超えている場合に成立する。
そして、この条件が成立すると判定したならば(T11;Yes)、純増数特別表示処理部415は、純増数が「純増数単位閾値×突破表示カウンタ値」により示される数(基準値)を突破したことを示すメッセージの純増数特別表示(例えば、「連チャン3000発突破!」等)を液晶表示部430に表示させることで、純増数が規定値に達したことを遊技者に報知する突破表示演出制御を行う(T13)。尚、突破表示演出制御を行う場合は、例えば、図25に示すように、液晶表示部430に表示されている最大連荘回数を一時的に純増数特別表示に切り替えことにより表示したり、或いは、図25に示す表示に重ねて、所定期間に亘り表示するようにしても良い。
次いで、純増数記憶制御部416は、突破表示フラグを「ON」にセットし(T15)、タイマ値を「0」にリセットするともに(T17)、第2始動カウンタ値を「0」にリセットする(T19)。なお、T17及びT19の処理では、該タイマ値及び第2始動カウンタ値が「0」であるか否かをそれぞれ判定し、「0」でなかった場合に「0」にリセットするようにしてもよい。
一方、T11において算出した単位純増数が純増数単位閾値に達していないと判定した場合(T11;No)、純増数記憶制御部416は、突破表示フラグがONにセットされているか否かを判定する(T21)。
突破表示フラグがONにセットされていると判定した場合には(T21;Yes)、純増数記憶制御部416は、一旦、T13の処理により突破表示演出制御が行われた後、純増数が「純増数単位閾値×突破表示カウンタ値」により示される数よりも減少したものと判定し、表示中の突破表示を消去するための条件となる突破表示消去条件が成立したか否かを判定する(T23)。
この突破表示消去条件は、例えば、T13における突破表示演出制御が行われてからの始動回数や時間経過であればよい。具体的には、T13の処理が実行された後、突破表示消去用の始動カウンタ値を設定しておき、該突破表示消去用の始動カウンタ値が予め定められた値(始動回数)(例えば「10回」など)となった場合に、突破表示消去条件が成立したと判定すればよい。また、T13の処理が実行された後に、突破表示消去用のタイマ値を設定しておき、該突破表示消去用のタイマ値が予め定められた値(例えば「60秒」)となった場合に、突破表示消去条件が成立したと判定すればよい。
このように、突破表示消去条件が設定されることにより、一旦突破表示が行われた後、純増数が基準値を下回ったとしても、該突破表示消去条件が成立するまでの期間は突破表示が継続して行われるため、純増数が減少したことの印象を遊技者に強く印象づけることを防止することができる。また、突破表示消去条件として設定されるタイマ値や始動回数は、純増数特別表示用閾値テーブル496における規制解除用タイマ閾値に設定された時間や、規制解除用始動カウンタ閾値に設定された始動回数よりも少ない値とすることが望ましい。これによれば、一旦突破表示が行われた後、再び突破表示が行われる前には該表示された突破表示が消去されるため、突破表示が継続して行われることを防止することができる。
なお、突破表示消去条件を設定せず、T23の処理をスキップすることとしてもよい。この場合には、突破表示が行われた後、純増数が基準値を下回った場合に、先に表示された突破表示を即座に消去することが可能となる。
T23において突破表示消去条件が成立したと判定した場合(T23;Yes)、T13の処理において表示した突破表示を消去する制御を行う(T25)。そして、T15においてONにセットされた突破表示フラグをOFFに設定する(T27)。
単位純増数が純増数単位閾値に達していないにも関わらず(T11;No)、突破表示フラグがONに設定されている場合は(T21;Yes)、純増数が規定値に達して突破表示が行われた後、純増数が規定値を下回ったことを意味する。そこで、この場合には、純増数が再び規定値に達したときにも、所定条件が成立するまで再度の突破表示を規制する。具体的には、純増数記憶制御部416は、タイマ値に規制解除用タイマ閾値をセットしてタイマをスタートさせ(T29)、第2始動カウンタ値に規制解除用カウンタ閾値をセットする(T31)。そして、純増数記憶制御部416は、タイマ値と第2始動カウンタ値のうち、少なくともいずれか一方が「0」となるまで(T2;Yes)、再度の突破表示の実行を規制する。
T31の処理を実行した後、T23において突破表示消去条件が成立していないと判定した場合(T23;No)、T21において突破表示フラグがOFFにセットされていると判定した場合(T21;No)、純増数記憶制御部416は、純増数特別表示処理を終了する。なお、T21において突破表示フラグがOFFにセットされている場合とは、突破表示演出制御が未だ行われていないことを示す。
T1においてタイマ値と第2始動カウンタ値とのいずれも「0」ではないと判定した場合(T1;No)、純増数記憶制御部416は、稼働中フラグがONからOFFに変化したか否かを判定する(T33)。稼働中フラグがONからOFFに変化したと判定した場合(T33;No)、パチンコ機2が空き台であるとして、T3へと処理を移行する。この場合には、タイマ値及び第2始動カウンタ値を「0」にリセットし、突破表示カウンタ値を「00」にリセットする。
一方、稼働中フラグがONからOFFに変化しなかったと判定した場合(T33;No)、純増数記憶制御部416は、パチンコ機2から第1通信部470を介して送信される始動信号を受信したか否かを判定する(T35)。始動信号を受信したと判定した場合、純増数記憶制御部416は、T31においてセットされた第2始動カウンタ値から「1」を減算する(T37)。T37の処理を実行した後、又は始動信号を受信していないと判定した場合(T35;No)、純増数記憶制御部416は、T29においてセットされたタイマ値を更新して(T39)、純増数特別表示処理を終了する。
このように、本実施例では、一旦純増数が所定の基準値を超え、突破表示演出が行われ、純増数が該所定の基準値を下回った場合に、(1)基準値を下回ってからの経過時間が規定時間に達すること、(2)基準値を下回ってからの遊技回数が規定回数に達すること、(3)遊技者による遊技が終了したと判定されること、の各条件のうちのいずれかの条件の成立を所定条件の成立として、突破表示演出の実行が規制される。
図22は、突破表示が規制されてから該規制が解除されるタイミングを示すタイミングチャートである。図22(a)は、一旦突破表示が行われた後、純増数が減少して規制解除用カウンタ閾値となって第2始動カウンタ値に「101」がセットされた後、第2始動カウンタ値が「0」となり突破表示の規制が解除される例を示している。
図21のT35において始動信号を受信したと判定した場合(T35;Yes)、「101」にセットされている第2始動カウンタ値は、T37の処理により「100」に減算される。そして、この処理(T35とT37の処理)を繰り返し、第2始動カウンタ値が「1」となり、パチンコ機2における始動回数が100回目の変動表示が終了して始動信号を受信すると、第2始動カウンタ値が「0」となり、図21のT1において第2始動カウンタ値が「0」であると判定され(T1;Yes)、T3以降の処理が実行可能となる。これにより、T35とT37の処理を繰り返し行うのみで突破表示を行う処理を実行しない突破表示を規制している規制状態から、T3移行の処理に移行してT13の突破表示を実行可能な突破表示の規制を解除した解除状態へと移行することとなる。
図22(b)は、一旦突破表示が行われた後、純増数が減少して、規制解除用タイマ閾値としてタイマ値に「600」秒(s)がセットされた後、タイマ値が「0」となり突破表示の規制が解除される例を示している。図21のT29においてセットされたタイマ値「600」は、T39の処理において更新される。そして、T39の処理を繰り返し、タイマ値が「0」となると、図21のT1においてタイマ値が「0」であると判定され(T1;Yes)、T3以降の処理が実行可能となる。これにより、T39の処理を繰り返し行うのみで突破表示を行う処理を実行しない突破表示を規制している規制状態から、T3移行の処理に移行してT13の突破表示を実行可能な、突破表示の規制を解除した解除状態へと移行することとなる。
なお、図22(a)及び(b)に示す例では、第2始動カウンタ値とタイマ値のそれぞれについて説明したが、図21に示すように、第2始動カウンタ値とタイマ値のいずれかが「0」となった場合には突破表示の規制は解除される。また、第2始動カウンタ値とタイマ値のいずれも「0」になっていなくとも、稼働中フラグがオフ状態となった場合には、突破表示の規制は解除される(図21のT33)。
この処理では、例えば通常状態から大当り遊技状態に制御されて純増数が規定値に達すると、報知演出として突破表示が行われる。この場合、確変状態や時短状態において再び大当り遊技状態に制御された場合は、賞球により純増数が再び増加するため、純増数の増加数が規定値に達する毎に、新たな突破表示が表示される。
また、確変状態に制御された場合も、時短状態に制御された場合も、純増数の記憶更新は継続されるが、確変状態又は時短状態において遊技者が遊技球を消化することにより純増数が減少し、記憶されている純増数が規定値を下回ると、突破表示の表示を直ちに消去する(非表示とする)のではなく、その後の始動回数が10回といった値に達した場合や、タイマ値が60秒といった値に達した場合に、突破表示消去条件が成立したとして、突破表示の表示を消去する。
また、記憶されている純増数が規定値に達した後、上記のように規定値を下回った場合には、純増数が再び規定値に達したときにも、所定条件が成立するまで報知演出の実行が規制される。つまり、大当り遊技状態において純増数が増加して突破表示が実行されたにも関わらず、その後の確変状態又は時短状態において遊技者が遊技球を消化することにより純増数が減少し、純増数が規定値を下回った場合には、タイマ値や第2始動カウンタ値に規制解除用の閾値を設定し、これらのタイマ値や第2始動カウンタ値が0になるまでの間、再度の突破表示の実行が規制される。この突破表示の実行の規制は、タイマ値や第2始動カウンタ値が0になることで解除され、先の突破表示と同様に、純増数が規定値に達する毎に突破表示が実行される。
なお、純増数の記憶更新は、有利期間が終了したタイミングで直ちに終了することとしてもよいし、有利期間が終了した後、一定期間が経過するまでの間、純増数の記憶更新を継続的に実行することとしてもよい。
図23は、カードユニット3の制御ユニット300が、ROM320に記憶されているカードユニット処理プログラム321に従って実行するカードユニット処理の流れを示すフローチャートである。
カードユニット処理において制御ユニット300は、まず、Sb1の起動処理を実施して、対応するパチンコ機2の接続状況の確認や、カード管理コンピュータやホールコンピュータ6、持玉管理コンピュータ8への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じて返信される設定情報に基づく初期値の各設定データへの設定等を実施する。
そして、該起動処理の完了後においてSb2〜Sb10の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)、払出ボタン311の操作、メニューボタン316の操作(表示制御基板329からのメインメニュー表示操作情報の受信)、を検知する待機状態となる。
尚、制御ユニット300は、Sb1の起動処理の後、これら図23に示す通常処理と平行して、図24に示すタイマ割り込み処理をタイマに設定された所定時間間隔毎に実行することで、計数払出ユニット380から計数結果を入力に応じて所持球数を更新や、更新した所持球数の所持球数信号をデータ表示装置4に対して送信できようになっている。
上記したSb2〜Sb8の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット300に出力されることで、制御ユニット300は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、カード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施例のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数(所持球数)データ(ビジターカードのみ)、振分けフラグ等を読み出す。
そして制御ユニット300は、受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をカード管理コンピュータに送信し、カード管理コンピュータからの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてカード管理コンピュータは、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カード又はビジターカードの利用を許諾する。
カード管理コンピュータから返信された認証結果が「認証NG」である場合に制御ユニット300は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカード情報333に格納するともに、プリペイド残額を対応するパチンコ機2の残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb8の待機状態に戻る。
尚、この際、持玉管理コンピュータ8に対して、受付けたカードのカードID等を含むカード受付け通知を送信することで、該カードを挿入した遊技者が所持する持玉数(所持球数)、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)等が返信され、これらのデータもカード情報333に格納される。
上記したように、残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット300に出力されることで、制御ユニット300は、Sb2〜Sb8の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理では、上記したように、対応するパチンコ機2との間における貸出関連信号の授受により、払出単位である125球の遊技球(パチンコ玉)が対応するパチンコ機2から払い出され、該払い出しに応じて125球に相当するプリペイド額が残額表示器に表示されているプリペイド残額(プリペイド残額データも同じ)から減算更新される。
そして、カード管理コンピュータに対してカードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中のカードのカードIDと、125球に相当するプリペイド額とを含む貸出完了通知を送信して、カード管理コンピュータの会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにて該カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額から該プリペイド額(使用額)を減算更新させる。そして、該貸出処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。尚、この際、受付け中のカードがビジターカードである場合であって、プリペイド残額が0である場合には、持玉数(所持球数)が存在しない場合において当該ビジターカードが回収される。
また、前述したSb2〜Sb8の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット302aから制御ユニット300に出力されることで、制御ユニット300は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中のカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中のカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット300は、図示しないカード貯留部に収納されているビジターカードをカードスロット上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をカード管理コンピュータに送信する。
この発行要求の受信に応じてカード管理コンピュータは、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、受信した発行要求に含まれるカードIDに対応するプリペイド残額に、受信した投入金額を格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
上記した「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット300)は、カードスロットに移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額を書き込み記憶するとともに、カード情報333に、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。
尚、カード管理コンピュータから「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時において受付け中のカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中のカード並びにカード情報333に記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中のカードのカードIDとを含むカード入金通知をカード管理コンピュータに送信して、該カード管理コンピュータの会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb8の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット300に入力されることで、制御ユニット300は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
この返却処理においては、まず、カードリーダライタ327に受付け中のカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には当該操作を無効とする一方、存在する場合には、払出ボタン311の操作を無効とするとともに、計数払出ユニット380に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。
この計数禁止指示の出力によって計数払出ユニット348においては、新たなパチンコ玉の計数が禁止されるとともに、該禁止中に流入してきたパチンコ玉は、図示しない環流路と流出路並びに返却通路344を介して返却口342に返却されるようになる。
そして制御ユニット300は、持玉管理コンピュータ8に対して当該カードユニット3の装置IDと返却したカードのカードIDと記憶されている持玉数(所持球数)と貯玉数(会員のみ)を含む返却通知を送信する。
この返却通知の受信に応じて持玉管理コンピュータ8は、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した返却通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数(所持球数)並びに貯玉数(会員のみ)を、受信した返却通知に含まれる持玉数(所持球数)並びに貯玉数に更新して、該返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
この更新完了通知の受信に応じて制御ユニット300は、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードである場合には、該ビジターカードに持玉数を記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中のビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309から排出させるともに、カード情報333をリセットし、払出ボタン311の操作無効と計数禁止とを解除してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb8の待機状態において、遊技者が再プレイボタン319の操作を実施した場合には、該再プレイボタン319の操作を検知した表示制御基板329から再プレイ操作情報が制御ユニット300に入力されることで、制御ユニット300は、Sb6において再プレイボタン319の操作有りと判断してSb24に進み、再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、暗証番号による本人確認が実施され、暗証番号の一致により本人であると確認された場合には、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であってLED320aが点灯状態である場合において、払出単位である125球のパチンコ球が、前述した貸出処理の場合と同じく貸出関係信号がパチンコ機2との間において授受されることにより、対応するパチンコ機2から払い出される(返却される)。そして、該払い出された125球に相当する貯玉数が、持玉管理コンピュータ8にて管理されている貯玉数とカード情報333に記憶されている貯玉数から減算更新された後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb8の待機状態において、払出ボタン311が操作された場合には、払出ボタンスイッチ311’からの操作信号が制御ユニット300に入力されることで、制御ユニット300は、Sb7において払出ボタン311の操作有りと判断してSb25に進み、払出処理を実施する。尚、払出操作が無効とされている場合には、Sb25に進むことなく、Sb2〜Sb8の待機状態を継続する。
この払出処理においては、はじめに、持玉数(所持球数)が、対応するパチンコ機2から払い出しが可能な払出単位である125球以上であるか否かが判定され、払出単位数以上である場合には、前述した貸出処理の場合と同じく貸出関係信号がパチンコ機2との間において授受されることにより、対応するパチンコ機2から払い出される(返却される)。そして、該払い出された125球に相当する持玉数(所持球数)が、持玉管理コンピュータ8にて管理されている持玉数(所持球数)とカード情報333に記憶されている持玉数(所持球数)から減算更新された後、該払出処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。
一方、持玉数(所持球数)が払出単位数未満である場合には、対応するパチンコ機2において払い出しが可能な最低単位である25球の倍数で、最大数の払い出し数を特定し、該払い出し数(25球、50球、75球、100球のいずれか)の払い出しが対応するパチンコ機2から実行され、払い出し数が持玉管理コンピュータ8にて管理されている持玉数(所持球数)とカードユニット3に記憶されている持玉数(所持球数)から減算更新された後、該払出処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。
また、持玉数(所持球数)が対応するパチンコ機2において払い出しが可能な最低単位である25球未満である場合には、計数払出ユニット380から端数の持玉数(所持球数)が返却通路344を通じて返却口342に払い出し(返却)されるとともに、払い出し数が持玉管理コンピュータ8にて管理されている持玉数(所持球数)とカードユニット3に記憶されている持玉数(所持球数)が「0」に更新された後、該払出処理を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。尚、持玉数が「0」となった場合において、受付け中のカードがビジターカードであって、プリペイド残額も「0」である場合には、該ビジターカードは回収されることになる。
また、前述したSb2〜Sb8の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施した場合には、該メニューボタン316の操作を検知した表示制御基板329からメインメニュー表示操作情報が制御ユニット300に入力されることで、制御ユニット300は、Sb8においてメニューボタン316の操作有りと判断してSb26に進み、受付け中のカードの種別(会員かビジター)に応じたメニュー画面を表示するメニュー表示処理を実施する。
そしてSb27に進み、所定期間内にメニュー画面に表示されたいずれかのメニュー項目が選択されたか否かを判定する。所定期間内にメニュー項目の選択がなければ、メニュー画面の表示を終了してSb2〜Sb8の待機状態に戻る。一方、所定期間内にメニュー項目の選択があれば、選択されたメニュー項目に対応した処理、例えば、「振分け」のメニュー項目が選択された場合には、貯玉数または持玉数(所持球数)を他の遊技者のカードに振り分ける振分処理を実行した後、Sb2〜Sb8の待機状態に戻る。
図24は、本実施例におけるタイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。先ず、制御ユニット300は、計数払出ユニット380から計数結果の入力が有るか否かを判定する(E1)。計数払出ユニット380からの計数結果の入力が有る場合は(E1;Yes)制御ユニット300は、所持球数データを更新してE3に移行し(E2)、計数払出ユニット380からの入力が無い場合は(E1;No)E2を経由せずにE3に処理を移す。
その後、制御ユニット300は、所持球信号の出力タイミングであるか否かを判定する(E3)。そして、出力タイミングであると判定したならば(E3;Yes)、データ表示装置4に所持球信号を出力するように制御する(E4)。所持球信号の出力タイミングではないと判定したならば(E3;No)、制御ユニット300は、E4を経由せずにタイマ割込処理を終了する。
このようにタイマ割り込み処理を実行することで、Sb20〜Sb28の各種の処理の実行中であっても、所持球数データの更新と所持球信号の出力が確実に実行される。
図25(a)は、液晶表示部430における非情報会員用表示態様の表示画面の一例を示す図である。表示画面が非情報会員用表示態様にて表示されている液晶表示部430の上部には、該データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2の機種名が表示されている。その下には、大当り回数と、スタート回数と、確変大当り回数と、通常大当り回数と、前日大当り回数と、前々日大当り回数と、最大連荘回数と、所持球数特別表示と、純増数特別表示とが、それぞれ個別に設けられた表示窓内に表示されている。
また、図25(b)は、液晶表示部430における情報会員用表示態様の表示画面の一例を示す図である。表示画面が情報会員用表示態様にて表示されている液晶表示部430の上部には、該データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2の機種名が表示されている。その下には、大当り回数と、確変大当り回数と、通常大当り回数と、前々回の大当りから前回の大当りとなるまでのスタート回数(スタート1)と、3回前の大当りから前々回の大当りとなるまでのスタート回数(スタート2)と、4回前の大当りから3回前の大当りとなるまでのスタート回数(スタート3)と、総スタート回数と、大当り確率と、平均連荘回数と、前日の大当り回数及び確変大当り回数と、前々日の大当り回数及び確変大当り回数と、3日前の大当り回数及び確変大当り回数と、最大連荘回数と、所持球数特別表示と、純増数特別表示とが、それぞれ個別に設けられた表示窓に表示されている。尚、情報会員用表示態様の表示画面に表示される大当り確率とは、パチンコ機2における大当り確率ではなく、大当り回数を総スタート回数で除算した値を指す。
このように、本実施例では、情報会員の携帯電話端末の受付けによって表示される情報会員用表示態様の表示画面である図25(b)の方が、非情報会員用表示態様の表示画面である図25(a)よりも、詳細な遊技情報が表示されるようになっており、遊技者は、情報会員の会員登録を行って、自己の携帯電話端末をNFCリーダライタ460に近接させて受付けを行うことにより、図25(b)の情報会員用表示態様の表示画面を表示させて、データ表示装置4が対応しているパチンコ機2に関する詳細な遊技情報を入手することができる。
また、図25(a)及び図25(b)に示すように、表示画面が非情報会員用表示態様にて表示されている液晶表示部430の下部及び表示画面が情報会員用表示態様にて表示されている液晶表示部430の下部には、いずれも、呼出アイコンとメニューアイコンとバージョン情報アイコンとが表示されている。遊技者は、呼出アイコンを指でタップすることにより、店員を呼び出すことができる。また、遊技者は、メニューアイコンを指でタップすることにより、メニュー選択を行うことができる。メニューアイコンを指でタップすると、メニュー選択画面(不図示)に表示が切り替わり、過去のデータの表示や、各種のサービス(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩等)の提供を選択することができる。また、遊技者は、バージョン情報アイコンをタップすることで、液晶表示部430にパチンコ機2のバージョン情報を表示させることができる
図26は、液晶表示部430に表示される所持球数特別表示の表示画面の一例を示す図である。図26には、遊技者の所持球数に応じて第1所定画像及び第2所定画像の表示が変化する様子を示している。ここでは、第1所定画像としてドル箱を、第2所定画像として特箱を表示する場合を図示する。また、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を5000発として説明する。
所持球数が1000発に達すると、ドル箱が1つ表示される(ドル箱第1表示段階)。所持球数が2000発に達すると、ドル箱が2つ表示される(ドル箱第2表示段階)。同様に、所持球数が3000発に達するとドル箱が3つ表示され(ドル箱第3表示段階)、所持球数が4000発に達するとドル箱が4つ表示される(ドル箱第4表示段階)。
所持球数が5000発に達すると、ドル箱の表示数は5となるが、特箱の表示条件が成立するため、全てのドル箱の表示を非表示とし、新たに特箱が1つ表示される(特箱第1表示段階)。所持球数が6000発に達すると、5000発を基準として所持球数が1000発増加したため、ドル箱が1つ表示され、特箱が1つ表示される(ドル箱第1表示段階&特箱第1表示段階)。
以下同様にして、所持球数が9000発に達すると、ドル箱4つと特箱1つとが表示される(ドル箱第4表示段階&特箱第1表示段階)。
所持球数が10000発に達すると、ドル箱の表示数は5となるが、特箱の表示条件が成立するため、全てのドル箱の表示を非表示とし、新たに特箱を1つ追加して特箱が2つ表示される(特箱第2表示段階)。そして、所持球数が11000発に達すると、10000発を基準として所持球数が1000発増加したため、ドル箱が1つ表示され、特箱2つが表示される(ドル箱第1表示段階&特箱第2表示段階)。
以下同様であり、例えば所持球数が15000発に達すると、特箱3つが表示される(特箱第3表示段階)。
この表示画面例では、所持球数1000発毎にドル箱(第1所定画像)の表示を1つずつ増やしていくが、所持球数の増分が5000発に達すると、ドル箱(第1所定画像)の表示を非表示として、特箱(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持球数の増分が5000発に達した場合に、表示されているドル箱(第1所定画像)を非表示とせず、ドル箱(第1所定画像)の表示を継続させて、特箱(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
図27は、液晶表示部430に表示される所持球数特別表示の表示画面の別例を示す図である。ここでは、第1所定画像として千両箱に積まれる遊技球の玉嵩を、第2所定画像として万両箱を表示する場合を図示している。ここでは、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を10000発とする場合を例示する。
所持球数が1000発に達すると、千両箱に遊技球1段が表示される(千両箱第1玉嵩表示段階)。所持球数が2000発に達すると、千両箱に遊技球2段が表示される(千両箱第2玉嵩表示段階)。同様に、所持球数が3000発に達すると千両箱に遊技球3段が表示され(千両箱玉嵩第3玉嵩表示段階)、所持球数が4000発に達すると千両箱に遊技球4段が表示される(千両箱第4玉嵩表示段階)。
以下同様にして、所持球数が9000発に達すると、千両箱に遊技球9段が表示される(千両箱第9玉嵩表示段階)。そして、所持球数が10000発に達すると、千両箱の玉嵩が10段となるが、千両箱にこれ以上遊技球を積み上げることができないため、千両箱の玉嵩を全てクリアして、新たに万両箱が1つ表示される(万両箱第1表示段階)。
その後、所持球数が11000発に達すると、千両箱に遊技球1段が表示され、万両箱が1つ表示される(千両箱第1玉嵩表示段階&万両箱第1表示段階)。以下同様にして、所持球数が19000発に達すると、千両箱に遊技球9段が表示され、万両箱が1つ表示される(千両箱第9玉嵩表示段階&万両箱第1表示段階)。そして、所持球数が20000発に達すると、千両箱の玉嵩が10段となるが、千両箱にこれ以上遊技球を積み上げることができないため、千両箱の玉嵩を全てクリアして、新たに万両箱を1つ追加し、万両箱が2つ表示される(万両箱第2表示段階)。
この表示画面例では、所持球数1000発毎に千両箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を1段ずつ増やしていくが、所持球数の増分が10000発に達すると、千両箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示として、万両箱(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持球数の増分が10000発に達した場合に、表示されている千両箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示とせず、千両箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を継続させて、万両箱(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
図28は、液晶表示部430に表示される所持球数特別表示の表示画面の別例を示す図である。ここでは、第1所定画像として一の玉箱に積まれる遊技球の玉嵩を、第2所定画像として別の玉箱に積まれる遊技球の玉嵩を表示する場合を図示している。ここでは、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を10000発とする場合を例示する。
所持球数が1000発に達すると、1つ目の箱に遊技球1段が表示される(第1玉嵩表示段階)。所持球数が2000発に達すると、1つ目の箱に遊技球2段が表示される(第2玉嵩表示段階)。同様に、所持球数が3000発に達すると1つ目の箱に遊技球3段が表示され(第3玉嵩表示段階)、所持球数が4000発に達すると1つ目の箱に遊技球4段が表示される(第4玉嵩表示段階)。
以下同様にして、所持球数が9000発に達すると、1つ目の箱に遊技球9段が表示される(第9玉嵩表示段階)。そして、所持球数が10000発に達すると、1つ目の箱に遊技球10段が表示される。この際、1つ目の箱に遊技球がそれ以上積み上げられない状態となるため、2つ目の箱が表示される(第10玉嵩表示段階)。
以下同様であり、所持球数が11000発に達すると、2つ目の箱に遊技球1段が表示される(第11玉嵩表示段階)。そして、所持球数が20000発に達すると、2つの目の箱に遊技球10段が表示される。この際、2つ目の箱に遊技球がそれ以上積み上げられない状態となるため、3つ目の箱が表示される(第20玉嵩表示段階)。
この表示画面例では、所持球数1000発毎に玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を1段ずつ増やしていき、所持球数の増分が10000発に達した場合に、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示をそのまま残して(継続して)、次の玉箱の玉嵩(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持球数の増分が10000発に達した場合に、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を継続させず、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示として、次の玉箱の玉嵩(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
上記した実施例1のデータ表示装置4(遊技用装置)によれば、近距離非接触通信手段であるNFCリーダライタ460を利用して遊技場の関係者である店員による専用操作であるメンテナンスに関する設定操作を可能にできるので、NFCリーダライタ460を有効に活用できる。また、従来のように、赤外線リモコンを利用する場合には、赤外線を受光する受光センサ等をデータ表示装置の前面に設けなければならないのに対し、NFCリーダライタ460を利用して店員のリモコンの受付けや通信を行うので、これら受光センサ等をデータ表示装置の前面に設けなくても良く、データ表示装置の省スペース化のために、リモコンにしか使用されない受光センサ等を省くことができる。
また、上記実施例1によれば、リモコン端末200が受付けられてメンテナンス処理が実行されることにより、専用操作である各種の設定操作の受付けが可能とされている場合であっても、対応するパチンコ機2にて大当りが発生したことが報知されるので、これら大当りが発生したことが報知されなくなってしまうことによる不都合の発生を防ぐことができる。
尚、上記実施例では、報知の対象を大当りとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら報知の対象の遊技状体は、確変状態(潜伏状態を含む)であっても良いし、時短状態であっても良いし、或いは、これらのうちの複数の遊技状体であっても良く、報知の対象の遊技状体は適宜に選択すれば良い。
また、上記実施例1によれば、対応するカードユニット3にカードが挿入された際に、挿入されたカードのカードIDが当日来店カードIDデータ494に存在しない場合には、来店時表示である「いらっしゃいませ!」等のメッセージが表示され、挿入されたカードのカードIDが当日来店カードIDデータ494に存在する場合には、台移動時表示である「まだまだこれからです!この台ならいいかも!」の等のメッセージが表示されるので、既に、カードユニット3にて遊技球の貸出にカードを使用することにより記録媒体識別情報記憶手段となる記憶部490の当日来店カードIDデータ494にカードID(記録媒体識別情報)が既に記憶されている遊技者と、記憶されていない遊技者とで、異なるメッセージ表示(特定表示)を表示することができる。
また、上記実施例1によれば、処理部410は、記憶している純増数が所定の基準値を超えた場合に、突破表示演出を行い、一旦純増数が所定の基準値を超え、突破表示演出が行われた後、純増数が該所定の基準値を下回った場合、純増数特別表示用閾値テーブル496における規制解除用タイマ閾値に設定された時間が経過したこと、規制解除用始動カウンタ閾値に設定された始動回数となったこと、稼働中フラグがオフ状態となりパチンコ機2が空き台となったこと、の各所定条件のうちいずれかの条件が成立するまでの間、突破表示演出の実行を規制する。これにより、遊技者に違和感を与えて遊技興趣が低下してしまうことを防ぎつつ、突破表示を行うことができる。
また、上記実施例1によれば、データ表示装置4の処理部410は 、所持球数信号に基づき特定した所持球数が第1表示閾値に達した場合に第1所定画像を液晶表示部430に表示させる表示制御処理を実行し、液晶表示部430に第1所定画像が表示されているときに所持球数が第1表示閾値を下回っても、第1表示閾値よりも所定数分小さい第1非表示閾値に達していれば第1所定画像を非表示とせず、第1非表示閾値を下回った場合に、第1所定画像を非表示とさせる非表示制御処理を実行するので、遊技者の所持球数に基づいて液晶表示部430に第1所定画像を表示させることで、遊技機で遊技する遊技者や周囲の遊技客に、該遊技者の遊技状態(遊技媒体の所持数)を分かり易い形で報知することができる。また、所定画像を非表示とする第1非表示閾値は、所定画像を表示させる第1表示閾値よりも所定数分小さい。この所定数の閾値の差を設けたことにより、閾値間際の所持球数の増減によって所定画像の表示/非表示が頻繁に切り替わることを防止することができる。
また、上記実施例1によれば、リモコン端末200の受付けに応じて、データ表示装置4の液晶表示部430には、店員専用のメンテナンスメニュー画面が表示されるため、表示領域が小さく、操作がしにくいリモコン端末200で操作せずに、データ表示装置4側において設定操作ができるので、設定操作(専用操作)の操作性を高めることができる。
また、上記実施例1によれば、リモコン端末200の受付けた場合には、他の携帯電話端末を受付けた場合とは異なり、受付け端末IDの書き換えが行われないとともに、当日来店カードIDデータ494のクリアも行われないので、情報会員である遊技者が携帯電話端末を受付けてからの経過時間が大きくなることによる遊技者の利益が損なわれてしまうことを防ぐことができるとともに、これらリモコン端末200の受付けによってメッセージ表示(特定表示)が適切に表示されなくなってしまうことを防ぐことができる。
次に、実施例2に係る遊技用装置につき、図30から図40を参照して説明する。尚、本実施例2は、前述した実施例1が遊技情報を表示するデータ表示装置4に本願発明を適用した形態を例示していたのに対し、本実施例2では、遊技媒体を貸し出すカードユニット3’に本願発明を適用した点が異なり、実施例1のカードユニット3と重複する部分については、説明を省略するものとする。
図30は、本実施例2の第2遊技用システム1Bのシステム構成の一例を表す図である。実施例1の第1遊技用システム1Aと同様の構成とされているが、実施例1のデータ表示装置4に代えて、通常の呼出ランプ装置9がパチンコ機2に対応して設けられている。
本実施例2のカードユニット3’は、図31に示すように、本実施例1のカードユニット3とほぼ同様の外観とされているが、表示部350の下方位置に、電子マネーを用いた遊技媒体の貸し出しを可能とするために、電子マネー機能を有する遊技者の携帯電話端末を受付けるためのNFCリーダライタ360が設けられている点が異なり、該NFCリーダライタ360に関する機能以外は、実施例1のカードユニット3の機能を全て有しているとともに、実施例1のデータ表示装置4における突破表示の機能や所持球数を所定画像により表示する機能を有する。
このNFCリーダライタ360は、実施例1のNFCリーダライタ460と同様の機能を有するものであり、遊技者の携帯電話端末に搭載されている非接触ICとの近距離非接触通信(NFC)を行うことができるものであれば良い。
図32は、本実施例2のカードユニット3’の機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施例2の処理部310は、主要な機能部として、所持球数特別表示処理部310aと、純増数特別表示処理部310bと、純増数カウント処理部310cとを含む。
本実施例2のROM320には、カードユニット処理プログラム321に加えて所持球数特別表示を行うための所持球数特別表示用閾値テーブル322と、純増数特別表示用閾値テーブル323とが記憶されている。
本実施例2のカードユニット処理プログラム321は、所持球数特別表示処理として実行される所持球数特別表示処理プログラム321aと、純増数特別表示処理として実行される純増数特別表示処理プログラム321bと、純増数カウント処理として実行される純増数カウント処理プログラム321cとをサブルーチンとして含む。
尚、本実施例2における所持球数特別表示処理については、実施例1のデータ表示装置4において説明した所持球数特別表示処理(図18参照)と同様の処理を適用可能であるため、再度の説明を省略する。また、所持球数特別表示用閾値テーブル322は、実施例1で説明した所持球数特別表示用閾値テーブル495(図10参照)を同様に適用可能であるため、再度の説明を省略する。
また、純増数特別表示処理についても、実施例1のデータ表示装置4において説明した純増数特別表示処理(図21)と同様の処理を適用可能であるため、再度の説明を省略する。また、純増数特別表示用閾値テーブル323は、実施例1で説明した純増数特別表示用閾値テーブル496(図10参照)を同様に適用可能であるため、再度の説明を省略する。純増数カウント処理については、図36のフローチャートを用いて詳細に後述する。
RAM330には、前述した実施例1のカードユニット3と同様の各種のデータに加えて、所持球数データ331と、純増数データ332と、カード情報333と、処理用データ334とが記憶される。所持球数データ331及び処理用データ334は、処理部310が所持球数特別表示処理において所持球数特別表示を行うための処理用データであり、前述した第1表示カウンタ値や第2表示カウンタ値、第1整数n、第2整数mといった処理用のデータが一時記憶される。
また、RAM330には、当日来店者データも記憶されている。この当日来店者データは、実施例1のデータ表示装置4における当日来店カードIDデータ494と同様のデータである。つまり、当日来店者データには、その当日において当該遊技場に設置されているいずれかのカードユニット3’に挿入されたビジターカードまたは会員カードのカードIDが記憶されているともに、その当日において当該遊技場に設置されているいずれかのカードユニット3’において受付けられた携帯電話端末の端末IDが記憶されており、新たなカードを受付けた際に、該受付けたカードのカードIDが当日来店者データに記憶されていない場合、および、携帯電話端末を受付けた際に該受付けた携帯電話端末の端末IDが当日来店者データに記憶されていない場合には、所定の来店時表示(例えば、いらっしゃいませ!等のメッセージ表示)が表示部350に表示される一方、新たなカードを受付けた際に、該受付けたカードのカードIDが当日来店者データに記憶されている場合、および、携帯電話端末を受付けた際に該受付けた携帯電話端末の端末IDが当日来店者データに記憶されている場合には、所定の非来店時表示(例えば、いつもご利用ありがとうございます!等のメッセージ表示)が表示部350に表示される。
図33、図34は、本実施例2のカードユニット処理の処理内容を示すフロー図である。尚、図33において、実施例1のカードユニット処理と同一のステップ符号が付されている処理は、同一の処理内容であるので、ここでの説明は省略し、本実施例2のカードユニット処理に特有の処理(Hのステップ符号が付されている処理)についてのみ以下に説明する。
Sb2〜H35までの待機状態において、NFCリーダライタ360に端末の受付けがあった場合には、H11に進んで、図35に示す受付け時処理を実行する。
本実施例2の受付け時処理において制御ユニット300(処理部310)は、図35に示すように、まず、受付けた端末が、遊技場の店員が所持するリモコン端末200であるか否かを判定する(G1)。受付けた端末がリモコン端末200であるか否かは、前述したように、受付けた端末からリモコン端末200であることを示す識別情報の受信があったか否かにより判定することができる。
受付けた端末がリモコン端末200でない場合には(G1;No)、G11の電子マネー貸出処理を実行する。尚、図35には図示していないが、受付けた端末がカードユニット3’で使用可能な種別の電子マネーを有しない端末である場合や、受付けた端末が電子マネー機能を有しない端末である場合には、所定のエラー表示を表示部350に表示して、電子マネー貸出処理を実行することなく、Sb2へ移行する。
この電子マネー貸出処理においては、まず、電子マネー残高として払出単位である125玉に相当する金額が存在するか否かが判定され、払出単位である125玉に相当する電子マネー残高が存在しない場合には、チャージが必要な旨のメッセージを表示部350に表示して、電子マネー貸出処理を終了してSb2へ移行する。
電子マネー残高として払出単位である125玉に相当する電子マネー残高が存在する場合には、125球に相当する電子マネー額が受付けた携帯電話端末(非接触IC)の電子マネー残高から減算更新されるとともに、払出単位である125球のパチンコ球が、前述した貸出処理の場合と同じく貸出関係信号がパチンコ機2との間において授受されることにより、対応するパチンコ機2から払い出された後、電子マネー貸出処理を終了してSb2へ移行する。
一方、受付けた端末がリモコン端末200である場合には(G1;Yes)、表示部350に図40に示すメンテナンスメニュー画面の表示を開始する(G3)。
本実施例2におけるメンテナンスメニュー画面も、図29に示す実施例1のメンテナンスメニュー画面と同様の項目を含んでいる。但し、本実施例2はカードユニット3’であるので、カードユニット3’に特有のメニューとして、図40に示すように、「消費税対応設定」や後述するロック処理によるロックを解除するための「ロック解除設定」の項目が設けられている。
尚、本実施例2のカードユニット3’においても、リモコン端末200において予め設定を行った状態でリモコン端末200をNFCリーダライタ360に近接させることで、上記したメンテナンスメニュー画面を表示させることなく、設定を行うことができるようになっている。
図40に示すメンテナンスメニュー画面が表示されている状態において、いずれかのメニューの選択操作が実行されたか否の判定(G5)、計数払出ユニット380から計数結果を入力したか否かの判定(G7)、終了操作の有無判定を繰返し実行する(G9)。
いずれかのメニューの選択操作が有る場合は(G5;Yes)、G13に移行して、選択されたメニューに対応する処理を実行する。例えば、図40に示すメンテナンスメニューのうち、「ロック解除設定」のメニュー項目が選択された場合には、後述するロック処理によってロック(無効化)された各種操作やカードの返却等を有効とするための操作画面を表示して、操作に応じてロックを解除するロック解除処理を実行する。そして、処理部310は、該実行した処理の終了に対応するメニュー画面を表示部350に表示し、G7に移行する(G15)。
G7において、計数払出ユニット380から計数結果が入力されたと判定された場合には(G7;Yes)、所持球数データ331を更新する。このように、メンテナンスメニュー画面が表示されている間において計数結果が入力された場合でも、所持球数データ331への更新(加算)が実行されるので、リモコン端末200の近接による設定操作中において遊技者が計数を実行した場合であっても、該計数された所持球が所持球数データ331に加算されなくなってしまうことはない。
G9において処理部310は、表示部350において終了操作が実行されたか否かを判定する。終了操作が実行されていない場合は(G9;No)、G5に移行し、終了操作が実行された場合は(G9;Yes)、該受付け時処理を終了する。
図33に戻り、Sb2〜H35までの待機状態において、持玉合算操作がなされた場合には、H12においてYesと判定してH13の持玉合算処理(図37)を行う。
また、Sb2〜H35までの待機状態において、ロック操作がなされた場合には、H14においてYesと判定してH15のロック処理を行う。H15のロック処理においては、遊技球の貸出や再プレイや払い出しが実行されないように操作をロック(無効化)し、NFCリーダライタ360における新たな携帯電話端末の受付け(リモコン端末200の受付けは可能)をロック(無効化)するとともに、挿入されているカードを返却ボタンの押下のみでは返却しないようにロックする。該ロックした後は、例えば暗証番号の入力を遊技者に求めるようにし、正しい暗証番号が入力されない限り、ロックが解除されないようにする。このようにロックすることで、安心して遊技者は離席をすることができるようになる。
また、Sb2〜H35までの待機状態において持玉分割操作がなされた場合には、H17の持玉分割処理(図38)を実行する。
また、Sb2〜H35までの待機状態において情報照会操作がなされた場合には、H19の情報照会操作処理を実行する。具体的に、この情報照会操作処理においては、遊技者の操作に応じて、プリペイド残額(入金残額)や持玉数(所持球数)、貯玉数等の情報を表示部350に表示する。つまり、遊技者は、情報照会操作を行うことで、プリペイド残額(入金残額)や持玉数(所持球数)、貯玉数を確認することができる。
処理部310は、H20において、ROM320に記憶されている純増数カウント処理プログラム321cに従って純増数カウント処理を行う。
次いで、計数払出ユニット380から計数結果を入力したか否かを判定し(H21)、入力したと判定したならば(H21;Yes)、所持球数データ331を更新する(H23)。そして、処理部310は、ROM320に記憶されている所持球数特別表示処理プログラム321aに従って所持球数特別表示処理(図18参照)を実行する(H25)。次いで、処理部310は、ROM320に記憶されている純増数特別表示処理プログラム321bに従って純増数特別表示処理(図21参照)を実行する(H26)。
また、処理部310は、払出ボタン311が押下されたか否かを判定し(H27)、押下されたと判定したならば(H27;Yes)、球払戻制御処理を行う(H29)。そして、処理部310は、所持球数データ331及び純増数データ332を減算して更新した後(H31)、ROM320に記憶されている所持球数特別表示処理プログラム321aに従って所持球数特別表示処理(図18参照)を実行する(H33)。次いで、処理部310は、ROM320に記憶されている純増数特別表示処理プログラム321bに従って純増数特別表示処理(図21参照)を実行する(H34)。
その後、処理部310は、処理を終了するか否かを判定し(H35)、処理を継続すると判定したならば(H35;No)、Sb2に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(H35;Yes)、カードユニット処理を終了する。
図36は、処理部310の純増数カウント処理部310cが、ROM320に記憶されている純増数カウント処理プログラム321cに従って実行する純増数カウント処理の流れを示すフローチャートである。なお、この純増数カウント処理におけるS1〜S13までの処理については、実施例1において説明した図20における純増数記憶更新処理におけるR1〜R23までの処理とほぼ同様であるため、詳細な説明を省略する。但し、この純増数カウント処理では、純増数記憶更新処理におけるR3〜R9の処理は除外されている。
本実施例2の純増数記憶更新処理において純増数カウント処理部310cは、パチンコ機2から出力される大当り中信号を受信したか否かを判定する。大当り中信号を受信したと判定した場合(S11;Yes)、第1始動カウンタ値を「0」にリセットする(S13)。
次いで、純増数カウント処理部310cは、計数払出ユニット380から計数結果が入力されたか否かを判定し(S15)、入力されたと判定したならば(S15;Yes)、純増数データ332を更新する(S17)。S17の処理では、大当り中に賞球として払い出された遊技球の数が計数結果として入力されているため、該計数結果が加算される。
S17の処理を実行した後、又は大当り中信号を受信していないと判定した場合(S11;No)、純増数カウント処理部310cは、純増数信号の出力タイミングであるか否かを判定する(S19)。そして、出力タイミングであると判定したならば(S19;Yes)、呼出ランプ装置9に純増数信号を出力するように制御する(S21)。
S21の処理を実行した後、又は純増数信号の出力タイミングでないと判定した場合(S19;No)、純増数カウント処理部310cは、純増数カウント処理を終了する。
このように、本実施例2では、大当り中に賞球された遊技球の数が計数払出ユニット380から計数結果として入力されることで純増数データ332を更新する(加算する)。また、図35のH27の処理により、払出ボタン311が押下された場合に、純増数データ332を更新する(減算する)。
尚、本実施例2は、上記したように、大当り中に賞球された遊技球の数が計数払出ユニット380から計数結果として入力されることで純増数データ332を更新する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ機2からの賞球信号及び打込信号に基づいて純増数データ332を更新するようにしてもよい。
図37は、本実施例2の持玉合算処理の流れを示すフローチャートである。持玉合算処理とは、複数枚のカードに対応付けられた持玉を合算して1枚のカードに対応付ける処理をいう。
処理部310は、会員カード受付中であるか否かを判定する(J3)。会員カード受付中である場合は(J3;Yes)、処理部310は、暗証番号の入力指示を行う(J5)。次いで、処理部310は、照合結果がOKであるか否かを判定し(J7)、OKであったならば(J7;Yes)、会員カードに持玉があるか否かを判定する(J9)。
持玉があると判定したならば(J9;Yes)、処理部310は、カードリーダライタ327の読取り位置のビジターカードを無効に変更して、会員カードを排出させる(J11)。そして、処理部310は、会員カード又はビジターカードを挿入するように遊技者に指示する(J13)。
次に、処理部310は、所定時間内にカードが挿入されたか否かを判定し(J15)、挿入されたと判定したならば(J15;Yes)、持玉を挿入カードに移行する(J17)。そして、処理部310は、挿入カードのカード情報を持玉管理コンピュータ8に送信した後(J19)、挿入カードを排出させる(J21)。そして、処理部310は、持玉合算処理を終了する。
J3、J7、J9又はJ15の判定結果が否定判定であった場合は、処理部310は、エラー報知を行う(J23)。そして、処理部310は、持玉合算処理を終了する。
図38は、持玉分割処理の流れを示すフローチャートである。持玉分割処理とは、1枚のカード(分割元カード)の持玉を分割して複数のカードに対応付ける処理をいう。本実施形態では、受け付けられている会員カード(以下、「分割元カード」という。)の持玉のうち、一部の持玉を他の新たなビジターカード(以下、「分割先カード」という。)に対応付け、残りの持玉を分割元カードに残存させる。
最初に、処理部310は、暗証番号の入力指示を行う(K3)。次いで、照合結果がOKであるか否かを判定し(K5)、OKであると判定したならば(K5;Yes)、持玉が貸出単位額に相当する数の2倍以上あるか否かを判断する(K7)。持玉数が貸出単位額に相当する数に満たない場合は(K7;No)、通常は持玉を払出すことができないため、該カードと分割するカードとの分を合わせて、持玉数が貸出単位額に相当する数の2倍以上あることを必要とする。
2倍以上であると判定したならば(K7;Yes)、処理部310は、分割する持玉数を入力するための画面を表示制御する(K9)。分割数は、選択肢から選択できるようにしてもよいし、増加又は減少ボタンを操作することで貸出単位額に相当する数単位で増減させて入力できるようにしてもよいし、直接、数値入力できるようにしてもよい。
処理部310は、分割数が入力されるまで待機し(K11;No)、入力されたと判定したならば(K11;Yes)、会員カード受付中であるか否かを判定する(K13)。会員カード受付中であると判定したならば(K13;Yes)、処理部310は、持玉数から分割数を減算する(K15)。
次いで、処理部310は、会員カードを排出させる(K17)。次いで、処理部310は、カードリーダライタに設けられたカード貯留部からビジターカードを読取り位置に取出し、取出したビジターカードの発行処理を行う(K19)。具体的には、持玉管理コンピュータ8のビジター貯蓄管理テーブルの状況を利用中に変更して、最新発行日時を更新して、持玉管理コンピュータ8のビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時を更新し、両テーブルのその他の項目をリセットする。
そして、処理部310は、分割数を持玉数として該ビジターカードに対応付ける(K21)。具体的には、持玉管理コンピュータ8のビジター貯蓄管理テーブルの持玉数として分割数を記憶させる。次いで、処理部310は、該ビジターカードを排出させる(K23)。
次に、処理部310は、先に排出された会員カードの再挿入を促す旨を報知する(K25)。処理部310は、会員カードが挿入されるまで待機し(K27;Yes)、挿入されたならば(K27;Yes)、カード情報を持玉管理コンピュータ8に送信する(K41)。そして、処理部310は、持玉分割処理を終了する。
一方、会員カード受付中ではないと判定したならば(K13;No)、処理部310は、受付中のビジターカードのカード情報を、一旦、他のメモリ領域に退避させる(K29)。そして、処理部310は、受付中の読書き位置のビジターカードのカード情報をリセットし、発行処理を行う(K31)。次いで、処理部310は、分割数を持玉数として該ビジターカードに記録し(K33)、該ビジターカードを排出させる(K35)。
次に、処理部310は、カードリーダライタのカード貯留部からビジターカードを読取り位置に取出し、取出したビジターカードの発行処理を行う(K37)。そして、処理部310は、K29で退避させたカード情報を該ビジターカードに記録する(K39)。そして、処理部310は、K41へと処理を移行する。
図39は、カードユニット3’の表示部350における表示の一例を示す図である。表示部350の液晶表示器313には、遊技者の所持球数に応じた所持球数特別表示と、所持球数と、純増数特別表示とが表示されている。
所持球数特別表示は、遊技者の所持球に応じた特別表示であり、図39では、第1所定画像としてドル箱が、第2所定画像として特箱が表示された状態を示している。これらの画像の表示方法は実施例1と同様であるため、再度の説明を省略する。なお、図39に限らず、第1所定画像及び第2所定画像の表示態様としては、実施例1で図26〜図28に示したような各種の表示態様を適用することが可能である。
また、所持球数は、遊技者の現在の所持球数であり、計数払出ユニット380から出力される計数結果と、遊技者の払い戻された払い戻し数とに基づいて、リアルタイムに表示更新される。また、純増数特別表示は、遊技者の純増数に応じた特別表示であり、図39では、基準値となる3000発を突破したことをメッセージ画像により表示した状態を示している。なお、この場合の表示方法は、実施例1と同じように、最大連荘回数を一時的に純増数特別表示に切り替えことにより表示するのではなく、単に、3000発を突破したことを示す純増数特別表示を行うようにしても良い。
上記した実施例2のカードユニット3’によれば、近距離非接触通信手段であるNFCリーダライタ360を利用して遊技場の関係者である店員による専用操作であるメンテナンスに関する設定操作を可能にできるので、NFCリーダライタ360を有効に活用できる。また、従来のように、赤外線リモコンを利用する場合には、赤外線を受光する受光センサ等をカードユニットの前面に設けなければならないのに対し、NFCリーダライタ360を利用して店員のリモコンの受付けや通信を行うので、これら受光センサ等をデータ表示装置の前面に設けなくても良く、カードユニットの省スペース化のために、リモコンにしか使用されない受光センサ等を省くことができる。
また、上記実施例2のカードユニット3’によれば、遊技場の関係者(店員)は、NFCリーダライタ360を用いて、ロック状態(不能化の状態)を解除することができる。
また、上記実施例2のカードユニット3’によれば、カードや携帯電話端末を受付けた際に、受付けたカードのカードIDや携帯電話端末の端末IDが当日来店者データに存在しない場合には、来店時表示である「いらっしゃいませ!」等のメッセージが表示され、当日来店者データに存在する場合には、非来店時表示である「いつもご利用ありがとうございます!」等のメッセージが表示されるので、既に、カードユニット3にて遊技球の貸出にカードや携帯電話端末を使用することにより当日来店者データに既に記憶されている遊技者と、記憶されていない遊技者とで、異なるメッセージ表示(特定表示)を表示することができる。
また、上記実施例2によれば、リモコン端末200の受付けに応じて、カードユニット3’の表示部350には、店員専用のメンテナンスメニュー画面が表示されるため、表示領域が小さく、操作がしにくいリモコン端末200で操作せずに、カードユニット3’側において設定操作ができるので、設定操作(専用操作)の操作性を高めることができる。
また、上記実施例2によれば、リモコン端末200の受付けた場合には、他の携帯電話端末を受付けた場合とは異なり、受付け端末IDの書き換えが行われないとともに、当日来店者データの追加の書き換えやクリア等も行われないので、これらリモコン端末200の受付けによってメッセージ表示(特定表示)が適切に表示されなくなってしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1のデータ表示装置4では、対応するカードユニット3が、カードのみを受付けるものであることから、当日来店カードIDデータ494に基づいて所定の来店時表示や台移動時表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、実施例2のカードユニット3’のように、カードに加えて、電子マネーが記憶された携帯電話端末を受付けるものである場合には、実施例2と同じく、遊技場内のいずれかのカードユニット3’において受付けた携帯電話端末の端末IDをも含む当日来店者データを記憶部490に記憶しておき、データ表示装置4において受付けた携帯電話端末の端末IDが当日来店者データに含まれるか否かにより、処理部410が、前述した来店時表示や非来店時表示を液晶表示部430に表示するようにしてもよい。
また、実施例2のカードユニット3’においては、実施例1のカードユニット3のカードユニットのように、タイマ割り込みによる処理を実行せずに、通常処理においてH212の処理等を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例2のカードユニット3’についても、実施例1のカードユニット3のカードユニットのように、タイマ割り込みによる処理を実行するようにしても良い。
また、前記各実施例では、有利期間を、大当り遊技状態、確変状態及び時短状態のいずれかに制御されている期間とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技機がスロットマシンである場合においては、これら有利期間を、
ボーナス(BB(ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)等)状態、チャンスタイム(ART(アシストリプレイタイム)、AT(アシストタイム)及びRT(リプレイタイム)等)状態とすれば良い。
また、前記各実施例では、図10に示す純増数特別表示用閾値テーブル496における純増数単位閾値が1種類であり、該1種類の純増数単位閾値に基づいて判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら純増数単位閾値は複数種類あってもよい。具体的には、例えば、純増数が「1000」、「2000」、「3000」と増加した場合、それぞれ、「連チャン1000発突破」、「連チャン2000発突破」、「連チャン3000発突破」といったように、1000発単位で突破表示が行われるようにしたり、或いは、純増数単位閾値として、純増数特別表示用閾値テーブル496に設定されている1/2の値(この例では「500」)を第2純増数単位閾値として設定するようにしてもよい。尚、単位純増数が第2純増数単位閾値に達した場合に行う突破表示演出は、例えば、「純増数単位閾値×突破表示カウンタ値」の突破表示を行う場合とは異なる表示色としたり、メッセージのフォントを変更するなどして、表示態様を異ならせるようにしてもよい。
また、該データ表示装置4に設けられているLED表示部440を、単位純増数が第2純増数単位閾値に達した場合において行う突破表示演出を、該LED表示部440を点灯/点滅させる突破発光演出としてもよい。
また、実施例2のカードユニット3’においては実施していないが、カードユニット3’が実行する持玉合算処理や持玉分割処理において、所持球数特別表示に関する例外的な処理を行うこととしてもよい。具体的には、例えば、持玉分割処理で持玉が分割された場合に、分割前のカードに記録された所持球数(持玉数)に基づいて、分割元のカードに記録された所持球数での画像の表示数と、分割先のカードに記録された所持球数での画像の表示数とを決定してもよい。
例えば、所持球数が3100発であり、遊技者がこれを1900発と1200発とに分割したとする。分割元のカードに記録された持玉数を1900発とし、分割先のカードに 記録された持玉数を1200発とする。上記の所持球数特別表示処理によれば、所持球数が3100発の場合は、第1所定画像の表示数は3となる。そこで、例えば、分割元のカードと分割先のカードとで、第1所定画像の表示数の和が3となるように第1所定画像の 表示数を振り分ける。具体的には、分割元のカードについては持玉数が1900発である が、この場合の第1所定画像の表示数を例外的に2とし、分割先のカードについては持玉 数が1200発であるため、原則通り第1所定画像の表示数を1とする。第2所定画像についても同様である。
また、前記実施例1のデータ表示装置4は、液晶表示部430を1つのみとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図41に示すように、データ表示装置4が複数の表示部を有するものであっても良い。
具体的には、図41に示すデータ表示装置4’のように、対応するパチンコ機2で遊技する遊技者向けに少なくとも該パチンコ機2から出力される情報に基づく遊技情報を表示する第1表示部430Aと、該パチンコ機2で遊技する遊技者以外の遊技客、つまり周囲の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440Aとの2つのディスプレイを有して構成してもよい。つまり、扉部4Bの左右の面のうちの片面には、パチンコ機2で遊技する遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440Aが形成されている。第2表示部440Aは、遊技者から見て右側の扉部4Bについては右面に、遊技者から見て左側の扉部4Bについては左面に形成されている。つまり、第2表示部440Aは、それぞれの扉部4Bのうちの外側の面に形成されており、遊技者は第2表示部440Aを遊技位置から視認することはできない。一方で、パチンコ機2を正面視しない遊技者以外の遊技客、例えば、遊技島の端からその遊技島のパチンコ機2を見渡して遊技を開始するパチンコ機2を選んでいるような遊技客は、第2表示部440Aを視認することができる。
図41(b)に示すように、左右の扉部4Bは、内側に向けて折り畳み収納可能に構成されている。具体的には、左右の扉部4Bは、それぞれヒンジ部4Cによって内側に向けて折り畳むことが可能である。左右の扉部4Bの幅はいずれもヒンジ部4Cを除いた基体部4Aの幅の半分となるように設計されているため、左右の扉部4Bを閉じると基体部4Aとちょうど重なり合った状態となり、このとき左右の扉部4Bは基体部4Aと平行になり、第1表示部430Aは左右の扉部4Bで覆われる。このように、左右の扉部4Bを内側に折り畳むことが可能となっているため、データ表示装置4’を遊技島に設置する際や遊技島から取り外す際は、左右の扉部4Bを折り畳んだ状態で設置作業や取り外し作業を容易に行うことができる。
また、第2表示部440Aは、該第2表示部440Aの全体を覆う透明なプラスチック蓋を着脱可能に構成されている。このプラスチック蓋には、各種の情報を遊技客に報知するためのPOP広告を入れ込むことが可能に構成されている。POP広告には、例えば、パチンコ機2が設置された店舗の営業に関する情報や、店舗で行われるイベントに関する情報を掲載することができる。
POP広告445の一例として、当日がイベントデーの1つであるレディースデーであることを示すPOP広告などがある。また、プラスチック蓋は透光性を有するため、入れ込まれたPOP広告は、外部から遊技客が視認可能である。対応するデータ表示装置4’にレディースデーのPOP広告が掲げられたパチンコ機2は女性専用台となり、女性のみが遊技をすることができる。なお、POP広告は上記のイベントデーを告知するものに限らず、例えば、データ表示装置4’が対応して設置されたパチンコ機2が新台であることを示す新台情報や、該パチンコ機2が4円パチンコや2円パチンコ、1円パチンコであることを示す情報、該パチンコ機2の機種名を示す情報といった各種の情報を掲載することが可能である。
このように第2表示部440Aにプラスチック蓋を取り付け可能とすることで、遊技者以外の遊技客向けの情報を遊技者が視認してしまうことを防止することができる。また、POP広告を介在させてプラスチック蓋を取り付けることで、周囲の遊技客は、店舗やパチンコ機2に関する情報を確認することができる。また、このようにPOP広告等によって第2表示部440Aを覆うことにより、第2表示部440Aに潜伏確変状態であることが表示されるような場合など、その表示を遊技者にも遊技者以外の遊技客にも見せたくないような場合に、第2表示部440Aの表示自体を視認できないようにすることができる。
なお、データ表示装置4’の第2表示部440Aを覆う覆体としてプラスチック蓋を例示したが、覆体はこれに限られるわけではない。覆体を蓋とするのであれば、プラスチック蓋に限らず、ガラスの蓋や木製の蓋としてもよい。また、蓋以外の覆体として、第2表示部440Aを囲う庇体を本発明に係る覆体としてもよい。庇体は、例えば、付色されたプラスチック製やビニール製、木製の庇体とすることができる。
第2表示部440Aが形成された扉部4Bには、その全体を囲うように庇体448が着脱可能に構成されている。具体的には、扉部4Bのうちヒンジ部4Cの接着面以外の面を囲うように正面視コの字型に成形された庇体448が扉部4Bに取り付け可能に構成されている。このような庇体448を扉部4Bに取り付けることで、遊技機で遊技している遊技者から第2表示部440Aがより一層視認できない状態を作り出すことができる。
また、データ表示装置4’の第1表示部430A及び第2表示部440Aの表示内容に関して、第1表示部430Aにはパチンコ機2の種類に応じた情報を表示させ、第2表示部440Aにはパチンコ機2の種類に因らない情報を表示させるようにしてもよい。パチンコ機2の種類に因らない情報としては、大当り中、確変中、空き台中、回転数、入賞数等のパチンコ機2のスペックに直接的に依存しない情報が挙げられる。第1表示部430Aには、潜伏確変情報や時短情報、突確情報、小当り情報等のパチンコ機2の種類に依存する情報を表示させるように制御し、第2表示部440Aには、大当り中、確変中、空き台中、回転数、入賞数等のパチンコ機のスペックに直接的に依存しない情報を表示させるように制御すればよい。
また、前記実施例1のリモコン端末200は、データ表示装置4のみに特化したリモコンとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、実施例1のカードユニット3が、赤外線リモコンにより操作可能なものである場合には、これらカードユニット3を操作するための赤外線リモコンの機能を有するものであっても良い。
また、前記実施例1では、データ表示装置4において、情報会員が所持する携帯電話端末の受付けにNFCリーダライタ460を利用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、データ表示装置4において飲み物等の注文等が可能である場合において、実施例2のように、注文品の代金の精算等に電子マネーを使用できるようにするために利用するようにしても良い。
また、前記実施例では、会員用記録媒体を会員カードとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、非接触ICを内蔵することで会員用記録媒体の機能を有する携帯電話端末としても良く、このような場合には、実施例2のカードユニット3’のように、NFCリーダライタ360において会員用記録媒体の機能を有する携帯電話端末を受付けて、該受付けにおいて会員の携帯電話端末である場合には、会員カードを受付けた場合と同様に、貯玉を使用した再プレイ処理等を可能とするようにすれば良い。