JP6457184B2 - レトルト効率改善のための熱抑制したフラワー - Google Patents

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Description

当該出願は、レトルト効率改善のための熱抑制したフラワーに関する。
序論
缶詰食品や瓶詰食品は、レトルト装置内での加熱調理及び滅菌のために加熱されることが多い。十分な高温における暴露時間が、食品安全を確保するのに必要である。通常、これはF0値によって特徴づけられる。食品安全のための必要なF0値が大きければ大きいほど、食物が所要のレトルト加工温度に晒されるのに必要な時間が長くなる。これは、レトルト食品製造企業の稼働率における律速要因である。さらに、高温での加熱、特に、長時間にわたるそれは、食品に対して有害であることが多く、食品の官能的性質、例えば味、香り、色、又は食感など、を変えてしまう。
多くのレトルト製品で使用されている材料の1つが、フラワーである。フラワーは、粘性を提供し、例えば、クリーミーなスープ、家庭料理風のグレイビー、及びソースを連想させる独特な口当たりを持っている。他の人達は、例えば、フラワーをデンプンに置き換えることによって、食品安全を確保するのに必要な時間−温度プロフィールを低減するためにレトルト処理効率を高めようと試みた。これらの変更は、例えばデンプンをフラワーの代わりに用いた結果として生じる外観、味、又は食感や深みにおける変化などの様々な意味で完全に受け入れられているわけではない。
概要
一態様において、当該出願は、熱抑制したフラワーを含んでいる食品を約15分間〜約80分間レトルト処理し、少なくとも10のF0値を達成することを含む方法を提供する。
詳細な説明
一態様において、当該出願は、熱抑制したフラワーを含んでいる食品を約15分間〜約80分間レトルト処理し、少なくとも10のF0値を達成することを含む方法を提供する。
一実施形態において、前記時間は約50分間〜約70分間である。
一実施形態において、熱抑制したフラワーが、レトルト食品の全重量の約0.1wt%〜約20wt%を占める。
別の実施形態において、熱抑制したフラワーは、レトルト食品の全重量の約5%(wt/wt)〜約7%(wt/wt)含まれている。
一実施形態において、前記少なくとも10のF0値を達成する時間は、熱抑制していないフラワーで少なくとも10のF0値を達成する時間よりも少なくとも10%短い。
別の実施形態において、前記少なくとも10のF0値を達成する時間は、熱抑制していないフラワーで少なくとも10のF0値を達成する時間よりも少なくとも20%短い。
別の実施形態において、前記少なくとも10のF0値を達成する時間は、熱抑制していないフラワーで少なくとも10のF0値を達成する時間よりも少なくとも30%短い。
一実施形態において、前記熱抑制したフラワーは、食品中のデンプン及び/又はフラワーの約10wt%〜約100wt%を占める。
別の実施形態において、前記熱抑制したフラワーは、食品中の唯一のデンプン又はフラワーである。
一実施形態において、前記熱抑制したフラワーで、レトルト食品中の1:1wt/wtを基準に、等量の熱抑制していない同じフラワーが置き換えられた。
一実施形態において、レトルト食品は、スープ、ソース、グレイビー、又は飲料である。
一態様において、当該出願は、次の:
a)熱抑制したフラワーで、食品中の1:1wt/wt未満を基準に、より大量の熱抑制していないフラワーを置き換えること;そして、
b)熱抑制したフラワーを含んでいる前記食品を約15分間〜約80分間レトルト処理して、少なくとも10のF0値を達成すること、
を含む工程を提供する。
一実施形態において、前記熱抑制したフラワーの量は、熱抑制していないフラワーよりも少なくとも5%(wt/wt)少ない量である。
別の実施形態において、前記熱抑制したフラワーの量は、熱抑制していないフラワーよりも少なくとも10%(wt/wt)少ない量である。
別の実施形態において、前記熱抑制したフラワーの量は、熱抑制していないフラワーよりも少なくとも15%(wt/wt)少ない量である。
一実施形態において、前記熱抑制したフラワーは、食品中のデンプン及び/又はフラワーの約10wt%〜約100wt%を占める。
別の実施形態において、前記熱抑制したフラワーは、食品中の唯一のデンプン又はフラワーである。
一実施形態において、前記熱抑制したフラワーは、レトルト食品の全重量の約0.1wt%〜約20wt%を占める。
一実施形態において、熱抑制したフラワーを含んでいる食品を約15分間〜約80分間レトルト処理し、少なくとも10のF0値を達成することを含む方法のレトルト製品。
一実施形態において、次の:
a)熱抑制したフラワーで、食品中の1:1wt/wt未満を基準に、より大量の熱抑制していないフラワーを置き換えること;そして、
b)熱抑制したフラワーを含んでいる前記食品を約15分間〜約80分間レトルト処理して、少なくとも10のF0値を達成すること、
を含む方法のレトルト製品。
熱抑制したフラワーの使用が必要なF0値を達成するのに必要な時間を短縮し、そして、レトルト食物の官能的性質に有害な影響を及ぼすことなくレトルト処理工程の効率を増強し得ることをここで発見した。前記フラワーは、熱抑制によって加工される。当該出願はまた、そのような熱抑制した機能的なフラワーを使用して製造される、改善されたレトルト食品も包含する。
一実施形態において、当該出願は、熱抑制したフラワーを含んでいる食品をF0を達成する時間レトルト処理することを含んで成るレトルト食品の調製方法を提供する。こうした方法で、F0を達成する時間は、熱抑制していないフラワーでF0を達成する時間より少なくとも10%短かくてもよい。或いはこうした方法では、食品中の熱抑制したフラワーの量は、F0にて同じ粘性を呈するのに、熱抑制していないフラワーの量より少なくとも5% wt/wt少なくてよい。
本出願は、必要なF0値を達成するのに必要とされる時間を短縮し、そして、レトルト食物の官能的性質に有害な影響を及ぼすことなくレトルト処理工程の効率を増強するための熱抑制したフラワーの使用に関係する。前記熱抑制したフラワーは、化学的に抑制したフラワーのそれに類似した非粘着性食感及び粘性プロフィールを有するフラワーを得るために、脱水処理工程及び熱処理工程によって加工される。当該出願はまた、こうした熱抑制したフラワーを使用して製造された、改善されたレトルト食品を含んでいる。
製品中の微生物を死滅させるのに必要な熱量は、熱死滅時間(TDT)試験によって決定される。TDT試験は、いくつかの温度にて、且つ、各温度におけるいくつかの時間間隔における、緩衝溶液又は食物中の既知量の微生物を加熱することを伴う。TDT試験からの結果は、D値及びz値を計算するのに使用される。これらの値は、関連のある特定の微生物の熱抵抗性を規定するのに使用される。TDT試験を行う際に、微生物の熱的特性(D値及びz値)が決定される。D値は、特定の温度において、既知数の微生物を90%低減するのに必要とされる時間、又は微生物数の1logの低減をもたらす必要とされる時間として規定される。様々な温度におけるD値を決定することによって、z値が、温度に対するD値の対数のプロットからもたらされる線の傾きから決定できる。z値(温度に基づく死亡率の変化の標示)は生物の抵抗性における10倍の変化(1logサイクル)の間の度数である。異なった温度について計算された熱工程を比較するために、標準的なF0値が各製品について決められている。
このF0値は、(121℃の基準温度及び10℃のz値における)適当な胞子死滅(最小限の健康保護又は商業的無菌)を提供する分単位の時間である。121℃における参照値、並びにD値及びz値を使用することで、商業的無菌のための時間を他の温度に変換できる。さまざまな要因(例えば、胞子の死滅に対する食物の影響)のため、異なる食物には、異なったF0値がある。F0値は、生物の間で異なり、そして、異なった食品中では同じ生物の間でも異なる。
本願を準備する際に使用されるフラワーは、あらゆる天然起源に由来することができる。天然のフラワーが好適である。異種交配、転座、逆位、形質転換、挿入、放射線照射、化学的若しくは他の誘発突然変異、又はその変異株を取り込むための遺伝子工学若しくは染色体工学のその他の方法を含めた標準的な育種方法によって得られた植物に由来するフラワーもまた好適である。加えて、突然変異育種の既知の標準的方法によって作製され得る先の一般的な組成物の誘発された突然変異及び変異株から育種された植物に由来するフラワーもまた、本明細書においては好適である。
本出願のフラワーのための典型的な起源は、穀類、塊茎類、根菜類、マメ類及び果実である。天然起源としては、トウモロコシ(メイズ)、エンドウマメ、ジャガイモ、サツマイモ、バナナ、オオムギ、コムギ、コメ、サゴ、アマランス、タピオカ、クズウコン、カンナ、又はソルガム、さらに、その高アミロペクチン又は高アミロース変種を挙げることができる。
一実施形態において、前記フラワーはコムギに由来する。
別の実施形態において、前記小麦粉には、デンプンの少なくとも27重量%のアミロース含量がある。さらに別の実施形態において、前記小麦粉には、デンプンの少なくとも40重量%のアミロース含量がある。また別の実施形態において、小麦粉はワキシー小麦粉である。
一実施形態において、本出願で使用されるフラワーはトウモロコシに由来する。別の実施形態において、コーンフラワーには、デンプンの少なくとも50重量%のアミロース含量がある。さらに別の実施形態において、コーンフラワーには、デンプンの少なくとも70重量%のアミロース含量がある。
一実施形態において、使用されるフラワーは、フラワーの重量に基づいて、少なくとも5%のタンパク質を含んでおり、そして、別の実施形態において、少なくとも10%のタンパク質を含んでいる。一実施形態において、使用されるフラワーは、フラワーの重量に基づいて、少なくとも1%の脂質を含んでおり、そして、別の実施形態において、少なくとも3%の脂質を含んでいる。
別の実施形態において、高アミロースフラワーは、(劣性又は優性)アミロース増量遺伝子型を有する植物源から抽出される。別の実施形態において、前記フラワーは、ブタノール分留法によって測定されるとき、10重量%未満のアミロペクチンしか含んでいないデンプンを含んでいる。さらに別の実施形態において、前記フラワーは、生殖細胞質の選択の遺伝子複合体(genetic composite of germplasm selections)である植物育種集団、特にトウモロコシに由来し、そして、少なくとも75重量%のアミロースを含み、そして、ある場合には、少なくとも85重量%のアミロース(すなわち、通常のアミロース)を含む。さらに別の実施形態において、前記フラワーは、アミロペクチンを、重量に基づいて、10%未満しか含まず、そして、別の実施形態において、5%未満のアミロペクチンしか含んでいない。さらに別の実施形態において、前記フラワーは、約8%〜約25%の低分子量アミロースを含んでいる。さらなる実施形態において、前記フラワーは、多数のアミロース増量変更遺伝子と合わせた劣性アミロース増量遺伝子型を有するデンプンを含む植物のグレインから抽出される。そのような植物は、当該技術分野において公知であり、且つ、記載されている。
前記フラワーは、フラワー製造の分野で知られている方法を使用して、例えば、乾式粉砕によって、天然源から得られる。他の可能な方法としては、これだけに限定されるものではないが、湿式粉砕と分離又は乾式手法と湿式手法の組み合わせが挙げられる。当業者は、フラワーの成分が操作され得る;例えば、フラワーのタンパク質量が、例えば微粉砕や風力選別などの公知の技術によって高められ得ること、を理解している。
本出願のフラワーを準備する際に、フラワーは、デンプンがその粒状構造を実質的に保持する(例えば、フラワーの少なくとも90wt%が粒状構造を保持する)ように、フラワーのデンプン成分の糊化を回避するか又は最小限にする条件下で加工されることが必要である。わずかな糊化は、起こってもよいが、最小限にすべきである。一実施形態において、糊化は実質的に存在しない。
前記フラワーは任意に、脱水及び熱処理ステップ中、少なくとも5のpHにpHを維持するのに効果的なpHレベルに調整され得る。一実施形態において、そのpHは、約6〜約8の中性の範囲内にある。別の実施形態において、そのpHは、少なくとも8.5の塩基性又はアルカリの範囲内にある。少なくとも6以上の値にpHを調整することは、これらのステップ中のフラワーの加水分解を軽減又は排除し得る。そのため、特に脱水ステップが温熱であるとき、脱水ステップ前にpHの調節をおこなってもよい。脱水ステップが高熱(100℃以上)でないときには、脱水ステップの後、又はその前後の両方にpH調節をおこなってもよい。本発明の一態様において、pHは調整されない。
一実施形態において、pHは約6〜約12の値に調整され、そして、別の実施形態において、pHは約7〜約9.5である。12より高いpHが使用される可能性もあるが、こうしたpHは、熱抑制処理中のフラワーの褐変を増強する傾向があり、そして、糊化などの他の有害反応を引き起こし得る。そのため、12以下のpHへのpH調節が、一般的に最も効果的である。フラワーが熱抑制される正確なpHを選択する際に、実施者は、色形成と、例えば食感、安定性、増粘などの特性との間のバランスを選択する。
pHの調節は、当該技術分野で公知の任意の方法によって実行され得る。一実施形態において、pHは、水中(例えば、1.5〜2倍容の水対1倍容のフラワー)又は水性媒質中でフラワーをスラリー化し、そして、任意の好適な塩基の添加によってpHを上げることによって調整される。フラワーのpHを所望のpH範囲内に入れた後に、そのスラリーは、一般的に約2%(wt/wt)〜フラワーの平衡水分含量まで、脱水され、次いで、乾燥されても、そのまま乾燥されてもよい。平衡水分含量は、とりわけフラワーの起源(例えば、ジャガイモ、トウモロコシ)に依存していることは、当該技術分野では公知である。この乾燥手順は、フラワーが5%未満の水分含量まで脱水する脱水ステップと区別されるべきである。別の実施形態において、pHは、塩基(アルカリ)の溶液をフラワーにスプレーすることによって調整される。必要であれば、アルカリ炭酸塩又はアルカリリン酸塩などのバッファーが、pHを維持するために使用されてもよい。
食物適用のために、食品グレードの塩基が使用される。規制法規下で食品用途が承認されたその他の塩基と一緒に、工程のpH調節ステップに使用するための好適な食品グレードの塩基としては、これだけに限定されるものではないが、炭酸塩、水酸化物、及びオルトリン酸塩を含めたリン酸塩が挙げられる。これらの規制下で承認されていない塩基もまた使用し得るが、但し、それらは、最終産物が食品用途のための製造管理及び品質管理に関する基準に従うようにフラワーから洗い流すことができることを条件とする。本願発明の一態様において、食品グレードの塩基は炭酸ナトリウムである。
前記フラワーは、約5%(wt/wt)未満の水分含量まで脱水され、本発明の一態様において、無水又は実質的に無水の状態まで脱水される。本明細書中で使用される場合、「実質的に無水」という用語は、約2%未満の水含量、一実施形態において、約1.5%未満の水含量、そして、さらに別の実施形態において、約1%(w/w)未満の水を意味することを意図する。前記脱水は、当該技術分野で公知の任意の手段によって達成されることができ、そしてそれには、熱的方法、及び例えば、アルコール(例えば、エタノール)などの親水性溶媒、凍結乾燥、真空乾燥、又は乾燥剤などを使用した非熱的方法が挙げられる。非熱的脱水は、熱抑制したフラワーの味を改善し得る。
湿気を除去し、実質的に無水のフラワーを得る脱水ステップは、水分含量を所望の水分含量に低減するのに十分な時間と温度、加熱装置を使用する熱的脱水手順によって実施され得る。一実施形態において、使用される温度は、約125℃以下であり、そして、別の態様において、約100℃以下である。別の実施形態において、その温度は約80℃〜約140℃の範囲に及ぶ。脱水温度は80℃未満である可能性があるが、少なくとも80℃の温度が、熱的方法を使用するとき湿気を除去する際に、より効果的になる。
脱水ステップは、湿気を除去できる任意の工程又は工程の組み合わせを使用して行われ得る。一実施形態において、脱水ステップは、1インチ未満の薄膜中、そして、別の実施形態において、半インチ未満の薄膜中で行われる。デンプンが脱水される典型的な手順は、1999年8月3日にChiuらに対して交付された米国特許第5,932,017号及び2001年7月17日にJeffcoatらに対して交付された米国特許第6,261,376号で開示されている。
本出願のある実施形態において、フラワーの脱水は、真空を使用し、そして任意に、高温で加熱すると同時に、ガスパージと組み合わせて行われる。パージガスは、これだけに限定されるものではないが、二酸化炭素又は窒素を含めた任意の不活性ガスであってもよく、そして、一実施形態において、窒素である。一実施形態において、真空がシステム中に存在している水蒸気を取り除くのに不十分であるとき、パージオプションが使用される。別の実施形態において、フラワーは、流動層反応器内で無水又は実質的に無水の状態まで真空乾燥させる。
別の実施形態において、フラワーは、高温及び高圧力にて加圧反応器内で脱水される。一実施形態において、圧力は、約大気圧〜約525kPagであり、さらに、別の実施形態において、圧力は、約145kPag〜約515kPagである。さらに別の実施形態において、容器の雰囲気は、混合窒素/酸素ガス流を使用して限界酸素濃度(LOC)より低く保たれており、より更なる実施形態において、酸素は、環境ガスの8〜12体積%の範囲内にある。LOCは、粉塵爆発が粉塵/空気/不活性ガス混合物中でもはや不可能である最大の酸素濃度である。
熱処理ステップは、脱水したフラワーを約100℃以上の温度にてそのフラワーを抑制するのに十分な時間加熱することによって行われる。水の存在下でフラワーが加熱されるとき、加水分解又は分解が起こる可能性がある。加水分解又は分解は、粘性を低減し、粘着性が増加することによって一般的に食感が変化し、そして、着色の増強をもたらす。そのため、脱水条件は、加水分解及び分解を最小限に抑えるように選ばれなければならない。当該出願の一態様において、フラワーは、熱処理温度に達する前に、実質的に無水であり、そして、当該出願の別の態様において、フラワーは、熱処理の少なくとも90パーセントを通じて、実質的に無水である。
本出願の一実施形態において、酸素濃度(すなわち、mole酸素/m3)は、脱水及び/又は熱処理ステップ中、特定のレベルに維持され得る。一実施形態において、少なくとも6.5mole/m3の有効酸素濃度を維持することで、着色の高い阻害率及び驚くほど低い着色率をもたらし、そして、色、味、及び臭いを含めた改善された官能特性をもたらす。別の実施形態において、有効酸素濃度は、少なくとも9mole/m3まで、別の実施形態において、少なくとも12mole/m3まで、そして、さらに別の実施形態において、少なくとも25mole/m3まで高められる。一実施形態において、高い酸素濃度は、(大気の約21%(v/v)の酸素含有量より高い)高酸素ガスを使用することによって達成される。この実施形態は、安全が維持される限り、周囲圧力又はより高い圧力にて、そして、一実施形態において、周囲圧力にて存在し得る。別の実施形態において、高い酸素濃度は、周囲を超えてガスの圧力を高めることによって達成される。
熱処理は、少なくとも100℃の温度範囲を超えて行われてもよい。別の実施形態において、その温度は、約100℃〜約200℃の範囲に及び、そして、別の実施形態において、約120〜約180℃に及び、そして、さらに別の実施形態において、約150〜約170℃に及ぶ。
一実施形態において、熱処理の時間は、約0〜約12時間であり、別の実施形態において、約0.25〜約6時間であり、そして、さらに別の実施形態において、約0.5〜約2時間である。熱処理の時間は、温度が安定した(目標温度に達した)時から計測されるので、そのため、こうした温度に達している間に熱抑制が起これば、熱処理時間はゼロになり得る。例えば、比較的に遅い温度上昇をする装置内で工程を行うとき、フラワーはいったん実質的に無水条件に達し、温度が十分に高ければ、熱抑制が始まり、いったん脱水が達成され、そして、装置が最終温度に達する前に完了する可能性もある。
昇温(ランプ)時間は、使用される装置、工程条件、及び使用されるフラワーにより変動し得る。一実施形態において、得られたフラワーにおける着色及び不利なフレーバ生成を避けるために、短い昇温時間を有していることが望ましい。別の実施形態において、昇温時間は5分未満であり、そして、別の実施形態において、昇温時間は1分未満である。脱水及び/又は熱処理ステップは、常圧でも、減圧下でも、圧力下でも実施されることができ、当該技術分野で公知の任意の手段を使用して実行され得る。1つの方法において、使用されるガスは、あらゆる湿気を取り除くために、あらかじめ乾かされる。脱水及び熱処理ステップは、同じ装置で達成されても、異なった装置で達成されてもよい。一実施形態において、脱水及び熱処理ステップは、同じ装置によるものであり、そして、別の実施形態において、連続している(バッチではない)。脱水及び熱処理ステップは、(単独又は複数の)任意の装置で実施され得る。脱水及び熱処理ステップが湿気を除去するのに非常に効果的である装置で実施されるとき、その2つのステップがほとんど同時に起こってもよい。その2つのステップは、温度の上昇中に両方とも起こり得る。脱水ステップは、フラワーへの湿気の蓄積及び/又は凝結を実質的に予防するために水分除去する手段(例えば、装置のヘッドスペースからガス、つまり流動化ガスを一掃するための通気口、真空室、又は送風機)に合致した装置で典型的に行われる;しかしながら、熱処理ステップは、こうした水分除去手段を備えた装置でも、備えていない装置でも行われ得る。一実施形態において、熱抑制装置は、装置から水蒸気を取り除く手段を備えている。(単独又は複数の)脱水及び熱処理装置は、任意の熱的に制御された容器であることができ、そしてそれには、これだけに限定されるものではないが、工業用オーブン、例えば従来のオーブン又は電子レンジ(microwave ovens)、デキストリナイザー(dextrinizers)、流動層反応器及び乾燥機、ミキサー、又はブレンダーが挙げられる。
脱水及び熱処理ステップの時間と温度の組み合わせは、使用される装置に依存し、処理されるフラワーのタイプ、pH、水分含量、及び実施者によって特定及び選択された他の要素によっても影響され得る。初期pH、脱水方法、及び条件を含めた工程条件、並びに熱処理温度、時間、及び条件を変えることによって、抑制のレベルは、最終的な熱抑制したフラワーに異なった粘性特性を与えるように変えられる。当該技術に使用するための熱抑制したフラワーを得るための条件は、デンプンの粒状構造が破壊(糊化)されることなく、その結晶及び複屈折性を保持するような条件である。さらに、粒状構造が偏光下で見られるときに、天然デンプン中に存在しているいずれのマルテーゼクロスの喪失があってはならない。一部の条件下では、デンプン粒は、部分的に膨潤される場合があるが、その結晶性は完全には破壊されない。
デンプンの結晶性は維持するが、熱抑制処理はフラワーの他の成分を変化させ、そしてそれは構造変化を含み得る。一態様において、熱抑制の条件は、レトルト処理においてフラワーの有効性を最大にするにもかかわらず、望ましくない熱誘発作用、例えば栄養価の減少(例えば、ビタミンの分解)又は官能特性の低下(例えば、望ましくない味、増強された色)を最小化するように選ばれる。フラワーは、そうした工程がデンプンの粒状構造を破壊しない限り、熱抑制工程の前又は後にさらに加工されてもよい。一実施形態において、そうした追加的な処理は、α−アミラーゼ又は酸による処理を使用した分解を含んでもよく、別の実施形態において、化学修飾を含んでもよい。一実施形態において、フラワーに対して化学修飾は行われない。
フラワーの粒子サイズは、熱抑制の前又は後のいずれかに、例えば、粉砕、凝集、及び/又はふるいによって調整されてもよい。一実施形態において、熱抑制したフラワーの少なくとも90%は、少なくとも250ミクロン(μm)且つ約590ミクロン(μm)以下の粒子サイズを有し、そして、別の実施形態において、熱抑制したフラワーの少なくとも90%は、少なくとも180ミクロン(μm)且つ約590ミクロン(μm)以下の粒子サイズを有する。さらに別の実施形態において、熱抑制したフラワーは、70%が少なくとも180ミクロン(μm)の粒子サイズを有している約590ミクロン(μm)以下の粒子サイズを有し、そして、さらなる実施形態において、フラワーは、80%が少なくとも125ミクロン(μm)の粒子サイズを有している約590ミクロン(μm)以下の粒子サイズを有する。あらゆる場合において、熱抑制したフラワーの粒子サイズは、処理前のフラワーの粒子サイズに起因し得るか、又は当該技術分野で知られている方法を使用した処理後の粒子サイズの変更に起因し得る。一実施形態において、処理後のサイズは処理前のフラワーのサイズに起因する。どんな穀粒サイズの調節もフラワー中のデンプンを糊化することなく行われなければならない。
フラワーは、例えば透析、濾過、イオン交換工程、又は遠心分離などの当該技術分野で知られている方法によって、不純物、副産物、異臭、又は色を取り除くために精製され得る。こうした精製は、その方法が得られたフラワーに悪影響を与えない限り、元の(天然の)フラワー又は熱抑制したフラワーに対して行われてもよい。一実施形態において、フラワーは、色を低減するために当該技術分野で知られている方法を使用して漂白される。フラワーのpHもまた、当該技術分野で知られている方法を使用することで調整され得る。使用される前処理法及び/又は後処理法は、レトルト処理工程におけるフラワーの有効性をさらに高め得るか、そうでなければ、フラワーは食物中に使用するためにより望ましくする。
熱抑制した得られたフラワー製品は、顕微鏡下で観察した場合に、その複屈折特徴によって、及び偏光下で観察した場合に、天然デンプン中に存在するあらゆるマルテーゼクロスの喪失がないことによって裏付けられるその粒状構造を保持したデンプンを含む。フラワーのデンプンは糊化されない。得られたフラワーは、天然のフラワーとずれていない又は最小限しかずれていない許容される色を有する。一実施形態において、0〜100の等級の白色度を表すHunter Colorimeter試験におけるL値の変化は、熱抑制したフラワーと天然のフラワーとの間で10未満である。別の実施形態において、L値の変化は5未満であり、そして、別の実施形態において、L値の変化は2未満である。
得られたフラワーは、レトルト製品に不透明度、口内での広がり特性(mouth-coating properties)、粘性、及び/又はクリーミーさ(creaminess)を与える。フラワーは、唯一の増粘剤又は追加の増粘剤として加えられてもよく、この目的のためには、例えばゴムやデンプンなどが当該技術分野で周知である。当該出願の一態様において、フラワーは、加えられる唯一の増粘剤である。得られたデンプンはまた、その粘性が期間を通じて実質的に変化しない、そして、一実施形態において、レトルト製品の粘性が24時間以内に10%未満しか変化しないような、食物組成物の高い工程寛容性の追加的な利益も有する。
得られたフラワーは、レトルト処理する際に高い有効性を有し、そのフラワーで熱抑制していない同じフラワー(例えば、未処理の天然のフラワー)を置き換えることで、F0に達するのに必要なレトルト時間を少なくとも10%短縮する、一実施形態において、F0に達するのに必要なレトルト時間を少なくとも20%短縮する、別の実施形態において、F0に達するのに必要なレトルト時間を少なくとも30%短縮する、別の実施形態において、F0に達するのに必要なレトルト時間を少なくとも40%短縮する、さらに別の実施形態において、F0に達するのに必要なレトルト時間を少なくとも50%短縮する、或いはこれらのうちの2つの値の間又はそれらの2つの値を含めた範囲だけ短縮するようなフラワーである。
当該出願の別の態様において、前記フラワーは、レトルト処理する際に高い有効性を有し、熱抑制したフラワーでの熱抑制していない同じ又は同等のフラワーの置き換えは、F0にて同じ粘性を達成するにもかかわらず、使用されるフラワーの量を少なくとも5%減少させ、一実施形態において、フラワーの量を少なくとも10%減少させ、そして、さらに別の実施形態において、フラワーの量を少なくとも15%減少させるようなものである。さらにまた他の実施形態において、F0にて同じ粘性を達成すると同時に、熱抑制したフラワーの使用に起因する必要とされるフラワー量の削減量としては、これだけに限定されるものではないが、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、或いはそれらのうちの2つの値の間又はそれらの2つの値を含めた範囲が挙げられる。本明細書中に使用されるとき、同じ粘性としては、事実上同じ;すなわち、比較される食品の粘性の間に50ブラベンダーユニット以下の違いしかない、ものが挙げられる。
本出願のフラワーは、あらゆるレトルト食品にも使用できる。典型的なレトルト食品としては、これだけに限定されるものではないが、スープ、ソース及びグレイビー、又は、例えばジュースなどの飲料が挙げられる。ソース及びグレイビーとしては、ソース及びグレイビーとしてレトルト処理されたものと、他の食品と一緒にレトルト処理されたもの、例えばベークドビーンズのソース及び飲食サービス又は袋詰めされた冷蔵食品若しくは冷凍食品に使用される食べ物に使用されるソース又はグレイビーの両方が挙げられる。食品にはまた、医薬又は栄養製品として分類され得るもの、例えば糖尿病食やサプリメント、特別食、血糖反応を制御するための食物、嚥下障害向けの食物、又はスポーツドリンクなど、も含まれる。いくつかの実施形態において、レトルト食品は、液体又は半液体などの高水分食物である。
任意の特定の食物中に加えることができる及び使用できるフラワーの量は、食物の消費者が許容できる量によってかなり決定される。言い換えれば、使用されるフラワーの量は、ほとんどの場合、食物の官能評価で許容される量まで達していてもよい。一実施形態において、本出願のフラワーは、熱抑制していないフラワーと同じ量(1:1 wt/wt基準)、例えば天然のフラワーと同じ量、で使用される。別の実施形態において、本出願のフラワーは、食物の重量に基づいて約0.1%〜約20%の量で使用される。別の実施形態において、本出願のフラワーは、食物の重量に基づいて、約0.5%〜約16%の量で使用される。別の実施形態において、本出願のフラワーは、食物の重量に基づいて、約1%〜約12%の量で使用される。
熱抑制したフラワーは、レトルト製品中のデンプン及び/又はフラワーを部分的に又は完全に置き換えるのに使用され得る。一実施形態において、熱抑制したフラワーは、レトルト食品中に従来使用されるデンプン及び/又はフラワーの約10重量%〜約100重量%を置き換えるために使用される。別の実施形態において、熱抑制したフラワーは、レトルト食品中で従来使用されるデンプン及び/又はフラワーの約25重量%〜約75重量%を置き換えるために使用される。別の実施形態において、熱抑制したフラワーは、レトルト食品中で従来使用されるデンプン及び/又はフラワーの約40重量%〜約60重量%を置き換えるために使用される。当該出願の一態様において、熱抑制したフラワーは、製品をレトルト処理する前に製品に加えられた唯一のフラワー又はデンプンである。
熱抑制したフラワーは、レトルト製品で同等の粘性を達成するように異なった比率で典型的なデンプン及びフラワーを部分的に又は完全に置き換えるのに使用できる。一実施形態において、典型的なデンプン及びフラワーを置き換えるために、約1:1 wt/wtの比の熱抑制したフラワーが使用され得る。別の実施形態において、少なくとも、0.2:1(wt/wt)の熱抑制したフラワーが、従来のデンプン又はフラワーを置き換えるのに使用される(例えば、0.2gの熱抑制したフラワーが、1gの従来のデンプン又はフラワーを置き換えるのに使用される)。他の実施形態、少なくとも0.3:1、少なくとも0.4:1、少なくとも0.5:1、少なくとも0.6:1、少なくとも0.7:1、少なくとも0.8:1、少なくとも0.9:1、又は少なくとも0.95:1(wt/wt)の熱抑制したフラワーが、従来のデンプン又はフラワーを置き換えるのに使用される。さらに別の実施形態において、3:1(wt/wt)以下の熱抑制したフラワーが、従来のデンプン又はフラワーを置き換えるのに使用される。本出願のフラワーを使用して作り出された製品は、あらゆる動物に、一実施形態において、哺乳動物に、そして、別の実施形態において、ヒトに与えられ(摂取され)得る。
定義
文脈で別段の指示がない限り、以下の定義は本願の化合物に関して使用される。頭字語TIは、熱抑制を意味する。頭字語APFは、中力粉を意味する。
本明細書中で使用される場合、「商業的に無菌」という語句は、商業的販売において許容されることを意味し、そして、クロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)の死滅を含むことが意図される。一実施形態において、「商業的に無菌」とはまた、例えば健康被害、腐敗、及び/又は分解を引き起こし得る微生物などの他の病害性及び/又は腐敗性微生物の不活性化も含むであろう。
本明細書中で使用される場合、「フラワー」とは、デンプンを含み、且つ、タンパク質、脂肪(脂質)、繊維、ビタミン、及び/又はミネラルを含み得る多成分組成物を意味することを意図する。フラワーとは、これだけに限定されるものではないが、粗挽き粉(meal)、全粒粉(whole meal)、コネ(cone)、マサ(masa)、グリッツ(grits)又はフレーキンググリッツ(flaking grits)を含むことを意図するが、例えば先に記載した成分などの他の成分の除去により、例えばフラワーなどから抽出された純粋なデンプンを含むことは意図していない。
本明細書中で使用される場合、「流動層反応器」、「流動層乾燥機」、「流動層ミキサー」「流動床反応器」、「流動床乾燥機」、又は「流動床ミキサー」といった語句は、フラワーが、ガスか、機械か又は他の手段によって実質的に流動化されるあらゆる装置を意味することを意図する。
本明細書中で使用される場合、「糊化」とは、それによりデンプンが加熱調理により粉っぽさをなくす、及び粒状構造をなくす工程を意味することを意図する。本明細書中に使用される「糊化」の間、デンプンは、複屈折性、並びにその天然状態では存在していたいずれかのマルテーゼクロスを喪失する。
本明細書中で使用される場合、「粒状」とは、水溶性ではなく(まだ少なくとも一部が結晶性)且つ偏光下で複屈折性及び典型的なマルテーゼクロスを示す天然のデンプンの構造を意味することを意図する。高アミロースデンプンにおいて、いくつかの天然粒状物は、マルテーゼクロス、特に繊維状粒状物を呈さない。
本明細書中で使用される場合、「加熱時間」とは、目標温度での時間であり、昇温(ランプ)時間は含まない。
本明細書中で使用される場合、「昇温時間」又は「ランプ時間」とは、室温から目標温度までフラワーを加熱するのに必要な時間を意味することを意図する。
本明細書中に使用される場合、「高アミロースフラワー」という用語は、小麦粉及び米粉に関して、そのデンプンが少なくとも27%のアミロースを含んでいるフラワー、又はその他の起源に関して、そのデンプンが少なくとも50%のアミロースを含んでいるフラワーを含むことを意図する。一実施形態において、その他の起源からのフラワーは、少なくとも70%のアミロースを含んでいる。一実施形態において、その他の起源からのフラワーは、少なくとも80重量%のアミロースを含んでいる。一実施形態において、その他の起源からのフラワーは、少なくとも90重量%のアミロースを含んでいる。アミロース(ひいてはアミロペクチン)の割合は、電位差法を使用して測定される。
デンプン又はフラワーは、それらのデンプン又はフラワーが、水中に分散及び/又は加熱調理されたときに、化学的に架橋したデンプン又はフラワーの食感や粘性特徴を呈する場合、「抑制した」と言われる。デンプン穀粒は、粘性の低下に対してより抵抗性である。低下に対するこの抵抗性は、非粘着性又は「コシがない」食感のペーストと主観的に見なされるものをもたらし、そしてそれは、糊化したデンプン又はフラワーが、軟膏のようになり、且つ垂れやすいというよりむしろ粘性が高いか又はベトベトする傾向にあることを意味している。予備糊化していない熱抑制した粒状デンプン又はフラワーは、変わらない又は低下した糊化温度を呈する。対照的に、大部分のアニール及び熱/水分処理したデンプン又はフラワーは、高い糊化温度を示す。化学的に架橋したデンプン又はフラワーは、変わらない糊化温度を示す。熱抑制したデンプン又はフラワー中のデンプンの全粒状構造が改変されたと考えられる。実質的に完全に熱抑制したデンプンは、糊化に対して抵抗性である。高度に抑制されたデンプンは、限定的に糊化するので、粘性の連続的な上昇を示すが、ピーク粘性に達しない。適度に抑制したデンプンは、抑制していない同じデンプンと比較して、低いピーク粘性及び粘性の低い低下率を呈する。軽く抑制したデンプンは、抑制していない同じデンプンと比較して、わずかに高いピーク粘性及び粘性の低い低下率を示すであろう。予備糊化していない熱抑制したデンプンに関しては、ブラベンダー粘性は、熱抑制していない同じデンプンより早いか又は実質的にそれと同時に初期化する(構築し始める)。加えて、熱抑制したデンプンは、熱抑制していない同じデンプンよりわずかしか粘性低下しないであろう。
デンプン又はフラワー抑制は、ブラベンダー曲線を特徴とすることができる。高度に抑制したデンプン又はフラワーに関しては、ベンダー曲線は平坦になり、更なる糊化に抵抗するようにデンプン又はフラワーが抑制されたことを示すか、又は曲線は上昇するブラベンダー曲線になり、更なる糊化がゆっくりと限定的に起こっているのを示す。わずかに抑制したデンプン又はフラワーに関しては、ブラベンダー曲線は降下曲線を示すが、ピーク粘性からの総合的な粘性の低下は、抑制していないデンプン又はフラワーのそれよりも低くなるであろう。熱抑制したデンプン及びそれらの製造方法は公知であり、米国特許第5,725,676号、同第5,932、01号、又は同第6,231,675号に記載されている。
本明細書中に使用される場合、「低アミロースフラワー」、「高アミロペクチンフラワー」又は「ワキシーフラワー」といった語句は、そのデンプンが10重量%未満のアミロース、一実施形態において、5重量%未満のアミロース、別の実施形態において、2重量%未満のアミロース、そして、さらに別の実施形態において、1重量%未満のアミロースしか含んでいないフラワーを意味することを意図する。
本明細書中に使用される場合、「天然のフラワー」という用語は、天然に見られる植物に由来する。
本明細書中で使用される場合、「処理媒体(processing medium又はprocessing media)」という語句は、その中でレトルト処理が達成されるあらゆる液体を含むことが意図され、そしてそれには、これだけに限定されるものではないが、飽和蒸気、空気、蒸気、水、又はそれらのあらゆる組み合わせが含まれる。
本明細書中に使用される場合、「レトルト処理装置」という語句は、その中でレトルト処理工程が行われ得るあらゆる装置を意味することが意図され、そしてそれには、これだけに限定されるものではないが、静止型レトルト処理装置、撹拌型レトルト処理装置、又は回転型レトルト処理装置、又は静水圧型レトルト処理装置が含まれる。
本明細書中に使用される場合、「レトルト食品」という語句は、当該技術分野で知られているレトルト処理工程を受けたあらゆる食物を意味することを意図する。典型的な「レトルト食品」としては、これだけに限定されるものではないが、スープ、ソース及びグレイビー、又は例えばジュースなどの飲料が挙げられる。ソース及びグレイビーとしては、ソース及びグレイビーとしてレトルト処理されたものと、他の食品と一緒にレトルト処理されたもの、例えばベークドビーンズのソース及び飲食サービス又は袋詰めされた冷蔵食品若しくは冷凍食品に使用される食べ物に使用されるソース又はグレイビーの両方が挙げられる。
本明細書中に使用される場合、「レトルト処理工程」という語句は、食物媒体がそれを商業的無菌状態にするために密閉容器内で熱に晒される工程を意味することを意図する。レトルト処理としては、これだけに限定されるものではないが、ガラスや金属を含めた任意の素材の、これだけに限定されるものではないが、缶、パウチ、又は瓶を含めた任意の密閉容器内でのこうした工程が挙げられる。
本明細書中に使用される場合、「レトルト処理温度」という語句は、着目の物質を安全に加工するのに好適である任意の範囲内であり得る。どのような形であっても、前記温度は約90℃〜約150℃の範囲内であり得る。
本明細書中に使用される場合、「構造変化」という語句は、フラワー成分のいずれかの天然構造に対する変化を意味することを意図し、そしてそれには、これだけに限定されるものではないが、タンパク質変性、デンプンのアニーリング若しくは結晶化、又はフラワー成分の間の複合体形成若しくは他の相互作用が挙げられる。
本明細書中に使用される場合、「標的温度」という語句は、フラワーが熱処理される温度を意味することが意図され、そして、一実施形態において、フラワーが約100℃に達したときに始まる。
本明細書中に使用される場合、「熱抑制したフラワー」という語句は、約5重量%未満の水分含量までフラワーを脱水し、そして、フラワー中のデンプンを糊化しないか又はその粒状性質を破壊しない条件を使用して、少なくとも4.5のpHにて、最長2時間、100℃〜180℃の目標温度にて当該技術分野で公知の方法を使用して脱水したフラワーを加熱処理することを意味することを意図する。さらに、いくつかの実施形態において、熱抑制は、レトルト食品の調製におけるその後の加熱調理やレトルト処理工程に対するフラワーの抵抗性を増強する。
以下の実施例を参照して、さらに詳細に本願の特定の態様及び実施形態を説明する。それらの実施例は、例示の目的のみに提供され、どのような形であっても当該出願の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。記載した手順の合理的な変形は、本発明の範囲内であることが意図される。本発明の特定の態様を説明及び記載してきたが、本発明の要旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修飾を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本願発明の範囲内にあるこうしたすべての変更及び修飾を、添付の特許請求の範囲内に網羅するものとする。
実施形態
以下の実施形態は、本発明をさらに例示及び説明するために提供しているので、あらゆる点で限定するものとみなされるべきではない。
1.熱抑制したフラワーを含んでいる食品を約15分間〜約80分間レトルト処理し、少なくとも10のF0値を達成することを含んで成る方法。
2.前記時間が、約50分間〜約70分間である、実施形態1に記載の方法。
3.前記熱抑制したフラワーが、レトルト食品の全重量の約0.1wt%〜約20wt%を占める、実施形態1に記載の方法。
4.前記熱抑制したフラワーが、レトルト食品の全重量の約5%(wt/wt)〜約7%(wt/wt)を占める、実施形態3に記載の方法。
5.前記の少なくとも10のF0値を達成する時間が、熱抑制していないフラワーで少なくとも10のF0値を達成する時間より少なくとも10%短い、実施形態1に記載の方法。
6.前記の少なくとも10のF0値を達成する時間が、熱抑制していないフラワーで少なくとも10のF0値を達成する時間より少なくとも20%短い、実施形態5に記載の方法。
7.前記の少なくとも10のF0値を達成する時間が、熱抑制していないフラワーで少なくとも10のF0値を達成する時間より少なくとも30%短い、実施形態6に記載の方法。
8.前記熱抑制したフラワーが、食品中のデンプン及び/又はフラワーの約10wt%〜約100wt%を占める、実施形態1に記載の方法。
9.前記熱抑制したフラワーが、食品中の唯一のデンプン又はフラワーである、実施形態8に記載の方法。
10.前記熱抑制したフラワーで、レトルト食品中の1:1 wt/wtを基準に、等量の熱抑制していない同じフラワーを置き換えた、実施形態1に記載の方法。
11.前記レトルト食品が、スープ、ソース、グレイビー、又は飲料である、実施形態1に記載の方法。
12.次の:
a)熱抑制したフラワーで、食品中の1:1 wt/wt未満を基準に、より大量の熱抑制していないフラワーを置き換えること;そして、
b)熱抑制したフラワーを含んでいる食品を約15分間〜約80分間レトルト処理して、少なくとも10のF0値を達成すること、
を含んで成る方法。
13.前記の熱抑制したフラワーの量が、熱抑制していないフラワーよりも少なくとも5%(wt/wt)少ない量である、実施形態12に記載の方法。
14.前記の熱抑制したフラワーの量が、熱抑制していないフラワーよりも少なくとも10%(wt/wt)少ない量である、実施形態13に記載の方法。
15.前記の熱抑制したフラワーの量が、熱抑制していないフラワーよりも少なくとも15%(wt/wt)少ない量である、実施形態14に記載の方法。
16.前記熱抑制したフラワーが、食品中のデンプン及び/又はフラワーの約10wt%〜約100wt%を占める、実施形態12に記載の方法。
17.前記熱抑制したフラワーが、食品中の唯一のデンプン又はフラワーである、実施形態16に記載の方法。
18.前記熱抑制したフラワーが、レトルト食品の全重量の約0.1wt%〜約20wt%を占める、実施形態12に記載の方法。
19.実施形態1のレトルト製品。
20.実施形態12のレトルト製品。
別段の注意がない限り、すべての部分とパーセンテージは重量によって表され、そして、すべての温度は摂氏温度(℃)で表される。以下の分析手法を実施例を通じて使用した。
電位滴定によるアミロース含量
デンプン(1.0gの粉末穀物)サンプル0.5g分を、10mLの濃塩化カルシウム(約30重量%)中で95℃にて30分間加熱した。サンプルを、室温に冷まし、5mLの2.5% 酢酸ウラニル溶液で希釈し、よく混合し、そして、2000rpmにて5分間遠心分離した。そして、サンプルを濾過して、透明な溶液を得た。サンプルのデンプン濃度を、標準手法を使用して1cmの偏光セル内で偏光分析によりに測定した。そして、サンプルのアリコート(通常5mL)を、KCl基準電極を備えた白金電極を使用して電位を記録しながら、標準化0.01Nヨウ素溶液によって直接滴定した。変曲点に達するのに必要なヨウ素量を、結合ヨウ素として直接計測した。1.0グラムのアミロースが200ミリグラムのヨウ素と結合すると仮定することによって、アミロースの量を計算した。
加熱調理前の手順
乾燥材料を適宜、水及び/又は湿潤材料中でスラリー化した。スラリーを、撹拌しながら沸騰した水浴中で所望の温度に加熱し、そして、所望の時間保持した。加熱したスラリーを、10oz.容の缶に入れ、そして、密封した。
レトルト処理手順
その缶を、Stock 900 Pilot Retort Full Water Immersion Retort rotary内で121℃(250°F)にて40分間静置した。F0データを、Ellab Softwareを使用して採取した。
粘性評価の手順
サンプルの粘性と外観を、次のとおり評価した:(i)Brookfield Viscosity:パラメーター:「B」t−バー(#92)、ヘリオパス オフ、10rpmにてセンチポアズ単位での30秒の測定を用いてModel DV-II+ Brookfield装置を使用した。その装置のスイッチを入れ、缶に入れる前とレトルト処理後に粘性を測定した(cps)。(ii)外観:サンプルをスプーンで4回撹拌して、粘性を感じ取った。スプーンをサンプルから持ち上げ、そして、スプーンを流れ落ちるのを観察した。表面と透明度を調べた。
水煮(Water Cooks)におけるフラワーの調製手順
加熱調理手順:デンプンとフラワーを計量し、そして、水を加えずに一緒に混ぜ合わせた。水及び/又は湿潤材料をビーカー内に計り取った。デンプンとフラワーの混合物を、撹拌しながら水及び/又は湿潤材料に加えた。得られたスラリーを、撹拌を続けながら沸騰水浴中で、以下の表に示した温度及び保持時間で加熱した。そして、300gのデンプン加熱調理サンプルを、10oz.容の缶に入れ、そして、その缶を密閉した。レトルト処理手順:その缶を、Stock 900 Pilot Retort Full Water Immersion Retort rotary内に入れ、そして、121℃にて40分間レトルト処理した。F0データを、Ellab Softwareを使用して採取した。
鶏肉入りクリームスープの調理手順:加熱調理手順:フラワー、デンプン、塩、砂糖、MSG、及び鶏肉用シーズニングを計量し、そして、一緒に混ぜ合わせた。水、ホイップクリーム、及び油をビーカー内に計り取った。乾燥材料混合物を、撹拌しながら水、クリーム、及び油の混合物中に加えた。バターを融かし、そして、ビーカーに加えた。混合物を、温度が90℃に達するまで、撹拌し続けながら沸騰水浴中で加熱した。300gのスープ混合物サンプルを、10oz.容の缶に入れ、そしてそれを密封した。レトルト処理手順:その缶を、Stock 900 Pilot Retort Full Water Immersion内に入れ、そして、121℃にて60分間、静置してレトルト処理した。F0データを、Ellab Softwareを使用して採取した。
DSCによる熱分析
天然のフラワー及び水熱的に処理したフラワーの熱分析を、液体窒素冷却型補助装置を備えたPerkin Elmer Differential Scanning Calorimeter 7を使用して実施した。10mgの無水サンプルを、ステンレス製の密閉皿内に計り取り、そして、3:1の水対フラワーの比になるように水を加えた。前記皿を密封し、そして、10℃/分の加熱速度にて10℃から160℃まで解析した。サンプルを二重反復で処理し、そして、融解開始温度、ピーク温度、及び融解終了温度(℃)の平均値、並びに糊化エンタルピー値(J/g)を決定した。
材料と方法
TI1フラワー、つまり、熱抑制され、且つ、工程抵抗性を有する市販の機能性小麦粉、及びTI2フラワー、つまり、熱抑制した別の小麦粉を使用した。中力粉は、食料品店の標準的な小麦粉であった。加工コーンスターチは、ワキシートウモロコシから作られたヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンであった。
実施例1及び2の水煮におけるデンプン及びフラワー
表1は、熱抑制したフラワー混合物及び熱抑制していないフラワー混合物に適用した先の加熱調理手順の結果を示す。各ケースにおいて、熱抑制したフラワーの添加は、熱抑制していないフラワーと比較して、F0を短縮し、且つ、粘性を増強した。
Figure 0006457184
実施例3
鶏肉入りクリームスープ
鶏肉入りクリームスープを、以下の表2に示した材料を使用して、先の鶏肉入りクリームスープの調理手順に従って調理した。表3には、この調理の条件と結果を示す。今回も同様に、F0を短縮した。一方、粘性は、熱抑制していないフラワーを用いて調理した鶏肉入りクリームスープと比較できる程度にわずかに低かった。
Figure 0006457184
Figure 0006457184
本出願を通して様々な刊行物を参照している。これらの刊行物の開示を、本明細書中に記載及び主張している当該出願の日付における当業者に公知の技術水準をより完全に記載するために、参照によってそれらの全体を本出願に援用する。
本願の特定の実施形態を例示及び記載してきたが、当該出願の要旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修飾を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、こうしたすべての変更及び修飾を、添付の特許請求の範囲内に網羅するものとする。

Claims (2)

  1. 熱抑制されていないベースフラワー部と熱抑制されたベースフラワー部とを含む食品のレトルト効率を増大させる方法であって、
    a)食品中の熱抑制されていないベースフラワー部の25重量%〜75重量%を、熱抑制されていないベースフラワーより少なくとも5重量%少ない量の熱抑制されたベースフラワー部で置き換えること、及び
    b)該食品を15分間〜80分間レトルト処理して、少なくとも10のF0値と、レトルト処理された試験食品の粘性とを有するレトルト処理された食品を形成することによって、レトルトプロセスの効率を増大させることであって、該試験食品は該ベースフラワーを含むが該熱抑制されたフラワーを含まない試験食品であること
    を含む、方法。
  2. 熱抑制されたフラワーを含むレトルト製品の製造方法であって、
    請求項1に記載の方法を実施することを含む、方法。
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