JP6453909B2 - 炭酸塩配位子及びカルボン酸配位子により錯体化された多価金属を含む水性組成物及びその使用 - Google Patents

炭酸塩配位子及びカルボン酸配位子により錯体化された多価金属を含む水性組成物及びその使用 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化された多価金属の錯体を含む水性組成物と、紙、板、不織布及びテキスタイルなどの繊維系材料の処理のためのコーティング液における、その組成物の不溶化剤としての使用とに関する。
米国特許第4,350,788号明細書では、接着性ポリマーを架橋させるために酸化亜鉛顔料を使用することができることが提案されている。酸化亜鉛顔料は、水溶液、合成バインダー(例えばラテックス又はポリビニルアルコール)などの中で不溶化したり、不溶性フィルムを形成したりするために使用されることができ、それ故に、水、摩擦、熱及び溶媒への耐性を向上させることが知られている。
しかしながら、酸化亜鉛顔料は、その固体形態では、限られた反応表面しか提供できないので、これらの粉末の使用には、極めて限られた性能しか提供できないという欠点がある。したがって、これらの顔料の使用は、特に水摩擦に対するコーティングの耐性について、十分な結果にならない。
米国特許第3,740,366号明細書及び欧州特許出願公開第0182628号明細書では、ジグリシン亜鉛(ZDG)のような水性多価金属錯体は、水溶液、合成バインダー(例えばラテックス又はポリビニルアルコール)などの中で不溶化したり、不溶性フィルムを形成したりするために使用されることができ、それ故に、水、摩擦、熱及び溶媒への耐性を向上させることが提案されている。
これらの多価金属ジグリシン塩溶液は、多くの技術分野で、詳細には水性インキ及び塗料配合物において、場合により紙又は板のコーティング又は含浸のためのコーティング液において、外観、水研磨耐性、採取性、強度、及び印刷を受ける能力を向上させるために使用される。
しかしながら、これらの溶液の使用には、極めて限られた性能しか提供できないという欠点がある。したがって、これらの組成物の使用は、特に水摩擦に対するコーティングの耐性について、十分な結果にならない。
国際公開第99/06478号には、ポリマーを架橋させるために二酢酸亜鉛(ZDA)溶液などの多価金属錯体を使用することができることが提案されている。これらの錯体の水性組成物は、水溶液、合成バインダー(例えばラテックス又はポリビニルアルコール)などの中で不溶化したり、不溶性フィルムを形成したりするために使用されることができ、それ故に、水、摩擦、熱及び溶媒への耐性を向上させることが知られている。国際公開第99/06478号には、二酢酸亜鉛のような多価金属錯体を含む水性組成物は、水性ポリマー分散体中で使用されることが記述されている。
しかしながら、これらの組成物の使用には、製紙及び繊維工業の標準的な着色コーティング液との不適合性を強く示すという欠点があるため、これらの組成物は、紙又は板のコーティング又は含浸のための着色コーティング液において使用されるものではない。この不適合性によって、一般的なコーティング液が不安定化し、粘度が大きく増加して、コーティング液が利用に適さなくなる。
したがって、本発明の課題は、テキスタイル及び/又は製紙業に使用される、錯体化された多価金属の新規な水性組成物、詳細には、標準的な着色コーティング液と適合可能であり、かつ向上した水摩擦耐性をコーティングに提供する組成物を提供することであった。
この課題は、請求項1に記載の水性組成物により解決される。
本発明に係る水性組成物の実施形態は、従属請求項の対象である。
驚くべきことに、少なくとも1つの多価金属を含む錯体を含む水性組成物であって、少なくとも1つの多価金属は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されており、好ましくは、カルボン酸配位子は、少なくとも1つの更なる親水性基を有する水性組成物が、標準的な着色コーティング液との完全な適合性を維持しながら、十分な水摩擦耐性を得ることを可能にすることが見つかった。
したがって、本発明の第一の態様は、少なくとも1つの多価金属を含む錯体を含む水性組成物であって、少なくとも1つの多価金属は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されている水性組成物に関する。
好ましくは、カルボン酸配位子は、少なくとも1つの更なる親水性基を有する。
特定の実施形態では、少なくとも1つの多価金属は、遷移金属及び典型元素の金属から選択される。好ましくは、少なくとも1つの多価金属は、亜鉛又はアルミニウムである。
特定の実施形態では、少なくとも1つの多価金属源は、対応する金属炭酸塩、金属塩化物、金属酸化物、金属硫酸塩及びそれらの混合物又は組み合わせから選択される。
好ましくは、少なくとも1つの多価金属源は、炭酸亜鉛、塩化亜鉛(ZnCl)、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、並びにそれらの混合物及び組み合わせから選択される。
特定の実施形態では、少なくとも1つの炭酸塩配位子と少なくとも1つのカルボン酸配位子のモル比は、カルボン酸配位子と炭酸塩配位子の量を合計100モル%としたときに、約10モル%以上、好ましくは約20モル%以上、より好ましくは約30モル%以上、かつ約65モル%以下、好ましくは約60モル%以下、より好ましくは約50モル%以下、そして最も好ましくは約30〜約50モル%の炭酸塩配位子と;約35モル%以上、好ましくは約40モル%以上、より好ましくは約50モル%以上、かつ約90モル%以下、好ましくは約80モル%以下、より好ましくは約70モル%以下、そして最も好ましくは約50〜約70モル%のカルボン酸配位子とである。
特定の実施形態では、少なくとも1つのカルボン酸配位子は、アルコール基、アミン基、アミド基、スルホン酸基、カルボン酸基、エステル基、リン酸素酸(phosphorus−oxygen acid)基、炭酸塩基、及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの更なる親水性基を有する。
特定の実施形態では、少なくとも1つの炭酸塩配位子源は、無機炭酸塩から選択され、例えば、少なくとも1つの炭酸塩配位子源は、炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogenocarbonate)、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム(ammonium hydrogenocarbonate)、炭酸水素カリウム(potassium hydrogenocarbonate)、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される。
特定の実施形態では、少なくとも1つのカルボン酸源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される。
特定の実施形態では、少なくとも1つの多価金属源は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され;少なくとも1つの炭酸塩配位子源は、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され;かつ少なくとも1つのカルボン酸配位子源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される。
特定の実施形態では、上記組成物のpH値は、アルカリ性を示す。好ましくは、上記組成物のpH値は、7より大きいか、約8より大きいか、又は約9より大きく、かつ約10より小さい。
特定の実施形態では、ZnO又はAlとして表されるZn又はAlイオンの濃度は、約3〜約20質量%の範囲内である。
特定の実施形態では、上記組成物は、少なくとも1つの添加剤をさらに含む。好ましくは、少なくとも1つの添加剤は、複数の安定化剤から成る群から選択される。
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの多価金属塩を少なくとも1つの炭酸塩及び少なくとも1つのカルボン酸と混ぜる工程を含む、本明細書で開示される組成物の製造方法に関する。
さらに別の態様では、本発明は、繊維含有基材、例えば、紙、板、不織布又はテキスタイル基材などのセルロース含有基材に、本明細書で開示される組成物を接触させる工程を含む、これらの基材のコーティング方法に関する。
さらに別の態様では、本発明は、繊維含有基材、例えば、紙、板、不織布又はテキスタイル材料などのセルロース含有基材の処理(例えば、含浸又はコーティング)における水性組成物中の不溶化剤としての、本明細書で開示される組成物の使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、本明細書で開示される組成物を含む着色コーティング液に関する。
したがって、第一の態様では、本発明は、少なくとも1つの多価金属を含む錯体を含む水性組成物であって、少なくとも1つの多価金属は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されている水性組成物に関する。
本明細書で使用される用語「錯体」は、少なくとも2つの配位子により錯体化されている少なくとも1つの多価金属を含む。
本発明に係る錯体は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されている少なくとも1つの多価金属を含む。
用語「炭酸塩」は、原則として、本技術分野で知られる如何なる種類の炭酸塩も伴い、詳細には、無機及び有機炭酸塩を含む。本発明の範囲内で適切に使用される典型的な炭酸塩は、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム若しくは炭酸水素カリウム、又はそれらの化合物の混合物であり、炭酸水素カリウム及び炭酸水素アンモニウムが好ましい。
カルボン酸配位子は、本技術分野で知られる如何なるカルボン酸に由来してもよい。用語「カルボン酸」は、少なくとも1つのカルボン酸基を含む任意の酸を伴う。一実施形態では、カルボン酸配位子は、モノカルボン酸に由来する。一実施形態では、本発明の範囲内で使用されるカルボン酸配位子は、少なくとも1つの更なる親水性基を有する。上記少なくとも1つの更なる親水性基は、アルコール基、アミン基、アミド基、スルホン酸基、カルボン酸基、エステル基、リン酸素酸基、炭酸塩基、及びそれらの組み合わせから選択されることができる。
一実施形態では、カルボン酸配位子は、少なくとも1つのカルボン酸基及び少なくとも1つの他の水溶性基(例えば、アルコール及び/又はアミンなど)を含む酸、並びにそれらの化合物の混合物に由来する。好ましい実施形態では、カルボン酸配位子は、少なくとも1つの更なる親水性基を含むモノカルボン酸配位子に由来し、グリコール酸、乳酸及びグリシンが好ましい。
本発明と関連して、用語「多価金属」は、少なくとも二価の金属に関する。この金属は、原子又はイオン形態で錯体中に存在してよい。一実施形態では、この金属は、イオン形態で存在する。
特定の実施形態では、少なくとも1つの多価金属は、PSE(元素の周期系)に従って、遷移金属及び典型元素の金属から選択される。一実施形態では、少なくとも1つの多価金属は亜鉛又はアルミニウムである。
特定の実施形態では、少なくとも1つの多価金属源は、対応する金属炭酸塩、金属塩化物、金属酸化物、金属硫酸塩、及びそれらの混合物又は組み合わせから選択される。
好ましくは、少なくとも1つの多価金属源は、炭酸亜鉛、塩化亜鉛(ZnCl)、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、並びにそれらの混合物及び組み合わせから選択される。
本発明について使用されることができる炭酸亜鉛、塩化亜鉛(ZnCl)、酸化亜鉛、及び硫酸亜鉛は、固体形態で一般に入手可能な市販品である。
典型的には、本発明の組成物は、亜鉛化合物と炭酸塩及びカルボン酸の水溶液との反応により調製される。亜鉛化合物と炭酸塩及びカルボン酸との反応は、周囲温度で、又は加熱により、行なわれることができる。
好ましい実施形態によれば、周囲温度で、炭酸塩及びカルボン酸の水溶液へ亜鉛化合物を加えた後に、得られた溶液は、30〜80℃へ、好ましくは70℃へ、1時間〜24時間に亘って、好ましくは24時間に亘って、撹拌される。
特定の実施形態では、少なくとも1つの炭酸塩配位子と少なくとも1つのカルボン酸配位子のモル比については、カルボン酸配位子及び炭酸塩配位子の量を合計100モル%としたときに、炭酸塩配位子が、約10モル%以上、好ましくは約20モル%以上、より好ましくは約30モル%以上、かつ約65モル%以下、好ましくは約60モル%以下、より好ましくは約50モル%以下、そして最も好ましくは約30〜約50モル%であり、かつカルボン酸配位子が、約35モル%以上、好ましくは約40モル%以上、より好ましくは約50モル%以上、かつ約90モル%以下、好ましくは約80モル%以下、より好ましくは約70モル%以下、そして最も好ましくは約50〜約70モル%である。
特定の実施形態では、少なくとも1つのカルボン酸配位子は、アルコール基、アミン基、アミド基、スルホン酸基、カルボン酸基、エステル基、リン酸素酸基、炭酸塩基、及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの更なる親水性基を有する。
特定の実施形態では、少なくとも1つの炭酸塩配位子源は、無機炭酸塩から選択される。好ましくは、少なくとも1つの炭酸塩配位子源は、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される。
特定の実施形態では、少なくとも1つのカルボン酸配位子源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される。
特定の実施形態では、少なくとも1つの多価金属源は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され、少なくとも1つの炭酸塩配位子源は、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され、かつ少なくとも1つのカルボン酸配位子源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される。
特定の実施形態では、本組成物のpH値はアルカリ性を示す。好ましくは、本組成物のpH値は、7より大きいか、約8より大きいか、又は約9より大きく、かつ約10未満である。
特定の実施形態では、ZnO又はAlとして表される濃度は、約3〜約20質量%の範囲にある。この割合及びその決定法(すなわち、個別の酸化物の形態における決定法)は、本発明の範囲内にある全ての他の多価金属錯体にも適用される。
特定の実施形態では、本組成物は、少なくとも1つの添加剤をさらに含む。好ましくは、上記少なくとも1つの添加剤は、複数の安定化剤から成る群から選択される。
本発明の水性組成物の安定性は、本技術分野の水準として説明される安定化剤により向上されることができる。一実施形態では、安定化剤は、酒石酸などのポリ酸から選択される。有利には、安定化剤は、生成溶液の重量に対して、約1〜2%の割合で添加される。安定化剤は、亜鉛化合物と炭酸塩の反応の前又は後に、好ましくは、その反応前に、添加されることができる。一実施形態では、水性組成物は、ポリカルボン酸から選択された安定化剤と、炭酸塩配位子及び少なくとも1つの更なる親水性基を有するモノカルボン酸配位子により錯体化された多価金属とを含む。好ましくは、ポリカルボン酸は、本組成物中に遊離酸として存在する。
別の態様では、本発明は、多価金属の少なくとも1つの塩と少なくとも1つの炭酸塩及び少なくとも1つのカルボン酸とを混ぜる工程を含む、本明細書で説明される組成物の製造方法に関する。
本発明により得られる組成物は、経時的に安定であり、かつ繊維含有製品(詳細には、セルロース含有製品)の処理のための組成物中に、より詳細には着色コーティング液中に、導入されるときに有利な性質を示す。
それらは、詳細には、処理された基材、例えば、繊維含有基材、例えば不織布、テキスタイル、紙又は板など;例えば、文書印刷に適した種類の紙、新聞紙、再生紙、包装紙、試験ライナー(test liner)のための紙、粘着性ラベルの裏地、又は平板などについて、水研磨耐性、水擦過耐性及び水に対する不活性を向上させることを可能にする。
したがって、別の態様では、本発明は、繊維含有基材、例えば、紙、板、不織布又はテキスタイル基材などのセルロース含有基材のコーティング方法に関し、この方法は、上記基材に、本明細書で開示された組成物を接触させる工程を含む。
さらに別の態様では、本発明は、本発明による組成物について、繊維含有基材(例えば、紙、板、不織布又はテキスタイル材料などのセルロース含有基材)の処理(例えば、含浸又はコーティング)のための水性組成物における不溶化剤としての使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、本明細書で開示された組成物を含む着色コーティング液に関する。好ましくは、上記コーティング液は、紙、板、不織布又はテキスタイルの含浸又はコーティング用である。
特定の実施形態では、繊維含有基材は、セルロース含有製品である。
特定の実施形態では、セルロース含有製品は、紙及び板から選択される。
特定の実施形態では、セルロース含有製品は、不織布及びテキスタイルから選択される。
本発明と関連して、用語「コーティング液(coating bath)」とは、少なくとも1つのバインダー、不溶化剤及び顔料、並びに所望により機能性添加剤を含む水性混合物をいう。一般に、使用顔料は、カオリン、炭酸カルシウム、二酸化チタン及びそれらの混合物から選択される。他の顔料、例えば、アルミナ白、サテンホワイト、シリケート又は合成顔料なども、特定の用途で使用されることができる。
本発明と関連して、用語「不溶化剤」とは、コーティング液を構成する少なくとも1つのバインダーを架橋することにより、より疎水性にすることができる組成物をいう。不溶化剤は、不溶化剤を含むコーティング液で処理された繊維含有製品の表面特性を向上させるように、詳細には繊維含有製品の水研磨耐性を向上させるように機能する。
本発明の好ましい実施形態によれば、不溶化剤は、炭酸水素カリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムとグリコール酸及び/又はグリシンを含む亜鉛系水性組成物である。
本発明では、コーティング液は以下のいずれかでよい:
コーティング液は、被処理面内の侵入を抑制しながら、繊維含有製品上の面で単層又は複層として堆積することができる(コーティングとして通常知られる操作);又は
コーティング液は、単数又は複数の段階において繊維含有製品内の侵入を目的として、繊維含有製品と接触することができる(含浸として通常知られる操作)。
バインダーは、天然物又は合成物に由来することができる。
複数の天然バインダーのうちで、デンプン、加工デンプン(例えば、酵素酸化物又は酵素加工物)、大豆プロテイン及びカゼインが挙げられる。
より一般的には、合成バインダー、例えば、スチレン/ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックス、スチレン/アクリレート及びアクリレートラテックス又はポリビニルアルコール等が使用される。
好ましい態様によれば、本発明に使用されるバインダーは、官能基により変性されたラテックス、例えば、水酸基により、詳細にはカルボキシル基により、詳細にはカルボン酸ナトリウム基により、修飾されたラテックス等から選択されることができる。例としては、ダウ(Dow)社により販売されるスチレン/ブタジエンDL950ラテックスが挙げられる。
また、本発明に使用されることができるコーティング液は、添加剤、例えば、分散剤、粘性改質剤(例えば、カルボキシメチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロース)、潤滑剤、殺菌剤、pH調整剤、防虫剤、光沢剤、染料又は消泡剤等を含むことができる。
上記コーティング液のpHは、一般に7〜9、好ましくは7〜8.7である。
一般に、コーティング液中の本発明に係る不溶化剤の量は、乾燥条件下でバインダー100部当たり、1〜20部であり、好ましくは3〜15部である。
コーティング液は、当業者にとって既知の方法により塗布される。例としては、塗布ロール、サイズ・プレス又は計量型(premetering)サイズ・プレスを用いるプロセスが挙げられる。
別の態様では、本発明は、繊維含有基材、好ましくは紙、板、不織布又はテキスタイル、好ましくはセルロース含有製品の処理方法に関し、その処理方法において、少なくとも1つのバインダー、不溶化剤及び顔料を含むコーティング液は、上記繊維含有製品の面に塗布され、その処理方法は、上記の通り、不溶化剤が、少なくとも1つの多価金属を含む錯体を含む水性組成物であり、かつ上記少なくとも1つの多価金属が、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されていることを特徴とする。好ましくは、上記不溶化剤は、炭酸塩及びカルボン酸を含む亜鉛系水性組成物である。
別の態様では、本発明は、セルロース含有製品のような繊維含有基材(好ましくは、紙又は板、不織布又はテキスタイル)の処理方法に関し、その処理方法において、少なくとも1つのバインダー、不溶化剤及び所望により顔料を含むコーティング液は、上記繊維含有製品に接触させられ、その処理方法は、上記の通り、不溶化剤が、少なくとも1つの多価金属を含む水性組成物であり、かつ上記少なくとも1つの多価金属が、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されていることを特徴とする。好ましくは、上記不溶化剤は、上記の通り、炭酸塩及びカルボン酸を含む亜鉛系水性組成物である。
以下の実施例により本発明を説明するが、本発明に対する何らかの限定を意味するものではない。
比較例1
水にナノ分散された40%の乾燥ZnOを含む市販の酸化亜鉛ナノ分散体の使用
比較例2
溶液そのものに対して13%の乾燥ZnO、及び亜鉛1モル当たり2モルの炭酸塩を含む二炭酸亜鉛アンモニウムの調製
61.7gの水を周囲温度で撹拌する。次に、25.3gの重炭酸アンモニウムを加え、次に13.0gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加える。この添加の完了時、この懸濁液のpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に溶液を77℃で4時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
強いアンモニア臭がある100gの無色透明溶液を得る。
比較例3
溶液そのものに対して10%の乾燥ZnO、及び亜鉛1モル当たり2モルの酢酸を含む二酢酸亜鉛の調製
79.9gの水を周囲温度で撹拌する。次に、20.1gの市販の二酢酸亜鉛を加える。この添加の完了時、懸濁液を完全に溶解するまで撹拌する。
100gの無色透明溶液を得る。
比較例4
溶液そのものに対して15%の乾燥ZnO、及び亜鉛1モル当たり2モルのグリシンを含むジグリシン亜鉛の調製
61.9gの水を周囲温度で撹拌する。次に、38.1gの市販のジグリシン亜鉛を加える。この添加の完了時、そのpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に懸濁液を完全に溶解するまで撹拌する。
100gの無色透明溶液を得る。
実施例5
50:50のモル比で炭酸水素アンモニウムとグリシン酸塩の両方、及び溶液そのものに対して15%の乾燥ZnOを含む、亜鉛溶液の調製
亜鉛1モル当たり、1モルの炭酸塩及び1モルのグリシンを使用した。
54.8gの水を周囲温度で撹拌する。次に、14.4gのグリシンを加え、次に15.6gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に15.2gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、この懸濁液のpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に溶液を78℃で2時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの無色透明溶液を得る。
実施例6
炭酸水素アンモニウムとグリシン酸塩の両方(モル比は、40%の炭酸水素アンモニウムと60%のグリシン酸塩である)、及び溶液そのものに対して15%の乾燥ZnOを含む(つまり亜鉛1モル当たり0.8モルの炭酸塩及び1.2モルのグリシンを含む)、亜鉛溶液の調製
55gの水を周囲温度で撹拌する。次に、17.2gのグリシンを加え、次に15.6gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に12.2gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、この懸濁液のpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に溶液を70℃で5時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの無色透明溶液を得る。
実施例7
炭酸水素アンモニウムとグリシン酸塩の両方(モル比は、30%の炭酸水素アンモニウムと70%のグリシン酸塩である)、及び溶液そのものに対して15%の乾燥ZnOを含む(つまり亜鉛1モル当たり0.6モルの炭酸塩及び1.4モルのグリシンを含む)、亜鉛溶液の調製
55.1gの水を周囲温度で撹拌する。次に、20.2gのグリシンを加え、次に15.6gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に9.1gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、この懸濁液のpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に溶液を70℃で7時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの無色透明溶液を得る。
実施例8
炭酸水素アンモニウムとグリシン酸塩の両方(モル比は、20%の炭酸水素アンモニウムと80%のグリシン酸塩である)、及び溶液そのものに対して15%の乾燥ZnOを含む(つまり亜鉛1モル当たり0.4モルの炭酸塩及び1.6モルのグリシンを含む)、亜鉛溶液の調製
55.2gの水を周囲温度で撹拌する。次に、23.1gのグリシンを加え、次に15.6gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に6.1gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、この懸濁液のpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に溶液を70℃で24時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの無色透明溶液を得る。
実施例9
炭酸水素アンモニウムとグリシン酸塩の両方(モル比は、10%の炭酸水素アンモニウムと90%のグリシン酸塩である)、及び溶液そのものに対して15%の乾燥ZnOを含む(つまり亜鉛1モル当たり0.2モルの炭酸塩及び1.8モルのグリシンを含む)、亜鉛溶液の調製
55.4gの水を周囲温度で撹拌する。次に、25.9gのグリシンを加え、次に15.6gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に3.0gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、この懸濁液のpHをアンモニアで塩基性pHへ調整し、次に溶液を70℃で3時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの無色透明溶液を得る。
実施例10
溶液そのものに対して13.1%の乾燥ZnOを含み、かつ亜鉛1モル当たり1モルの炭酸塩及び1モルの乳酸塩を含む亜鉛・ラクテート・カーボネート(zinc lactate carbonate)溶液の調製
58.7gの水を周囲温度で撹拌する。次に、16.1gの乳酸(90%)を加え、そのpHをアンモニアで塩基性pHへ調整する。次に、13.1gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に12.1gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、溶液を70℃で5時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの透明溶液を得る。
実施例11
溶液そのものに対して15%の乾燥ZnOを含み、かつ亜鉛1モル当たり0.6モルの炭酸塩及び1.4モルの乳酸塩を含む亜鉛・ラクテート・カーボネート溶液の調製
55.9gの水を周囲温度で撹拌する。次に、19.2gの乳酸(90%)を加え、そのpHをアンモニアで塩基性pHへ調整する。次に、15.6gの酸化亜鉛(純度:約97%)を加え、次に9.3gの炭酸水素アンモニウムを加える。この添加の完了時、溶液を70℃で24時間に亘って加熱する。
次に、その溶液を30℃へ冷却する。
100gの透明溶液を得る。
適用例
使用物は、Omya社により販売されている炭酸カルシウム(Hydrocarb(登録商標)90)、フーバー・エンジニアード・マテリアルズ(Huber Engineered Materials)社により販売されているカオリン(Hydragloss(登録商標))、ダウ社により販売されているスチレン/ブタジエンラテックス(DL950)、及びノビアント(Noviant)社により販売されているカルボキシメチルセルロース(CMC)(Finfix(登録商標)10)で形成された。
様々な配合物F0〜F14を調整した。それらの組成を下記表1.1及び1.2に示す。表中の量は、乾燥部に基づく。
配合物F0は、不溶化剤を含まない。
配合物F1は、市販の酸化亜鉛ナノ分散体の使用と対応する(比較例1)。
配合物F2は、二炭酸亜鉛組成物の使用と対応する(比較例2)。
配合物F3は、二酢酸亜鉛組成物の使用と対応する(比較例3)。
配合物F4は、市販のジグリシン亜鉛の使用と対応する(比較例4)。
配合物F5は、本発明による亜鉛、グリシン酸塩及び炭酸塩(モル比は、50%の炭酸水素アンモニウムと50%のグリシン酸塩である)の組成物の使用と対応する(実施例5)。
配合物F6は、本発明による亜鉛、グリシン酸塩及び炭酸塩(モル比は、40%の炭酸水素アンモニウムと60%のグリシン酸塩である)の組成物の使用と対応する(実施例6)。
配合物F7は、本発明による亜鉛、グリシン酸塩及び炭酸塩(モル比は、30%の炭酸水素アンモニウムと70%のグリシン酸塩である)の組成物の使用と対応する(実施例7)。
配合物F8は、亜鉛、グリシン酸塩及び炭酸塩(モル比は、20%の炭酸水素アンモニウムと80%のグリシン酸塩である)の組成物の使用と対応する(実施例8)。
配合物F9は、亜鉛、グリシン酸塩及び炭酸塩(モル比は、10%の炭酸水素アンモニウムと90%のグリシン酸塩である)の組成物の使用と対応する(実施例9)。
配合物F10は、亜鉛、乳酸塩及び炭酸塩(モル比は、50%の炭酸水素アンモニウムと50%の乳酸である)の組成物の使用と対応する(実施例10)。
配合物F11は、亜鉛、乳酸塩及び炭酸塩(モル比は、30%の炭酸水素アンモニウムと70%の乳酸である)の組成物の使用と対応する(実施例11)。
Figure 0006453909
Figure 0006453909
各配合物の粘度を測定した。
ブルックフィールド粘度計を用いて100rpmの速度で粘度を測定し、mPa・s単位で表示する。粘度は、700mPa・s〜最大1000mPa・sに入らなければならない。得られた結果を下記表2.1及び2.2に示す。重大な粘度増加が観察されるとき、コーティング液の不安定化も分かり、コーティング液と不溶化剤の非適合性が示される。
Figure 0006453909
表2.1で示される結果の分析から、従来技術に従って調製されたコーティング片については、二炭酸亜鉛(ZDC)を用いる組成F2と二酢酸亜鉛(ZDA)を用いる組成F3は、両方ともに比較例として使用されているが、コーティング液の目視での不安定化を起こし、それによりコーティング液を用途に適さないものにしていることが分かる。本技術分野の水準として説明された二炭酸亜鉛(ZDC)と二酢酸亜鉛(ZDA)は、両方ともに有効ではない。
Figure 0006453909
表2.2に示される結果の分析から、本発明に係る組成(実施例5〜11)は、液を不安定化する欠点を有さず、かつ有効な液を得ることを可能にすることが分かる。
実施例では、使用物は、80g/mの坪量を示している非コーティング紙で形成されたものである。
ネジ棒を用いて、この紙を、約20g/mの堆積量として配合物F0及びF4〜F11でコーティングし、次にオーブン内において105℃で2分間に亘ってオーブン乾燥した。
次に、コーティングされた紙上でのテーバー水摩耗性を決定した。
改訂された仏国標準規格(amended French Standard)Q 03−055に従って、外径及び内径がそれぞれ120mm及び7mmである環状試験片を用いて、1Nの圧力下及び10mlの水の存在下、複数のCS Oホイールを10回転させて、テーバー水摩耗を行い、次に10mlの水で濯ぎ、これらの計20mlの水を回収し、追加の水で25mlにして、次に、これらの計25mlの水の濁度をハック(Hach)社製濁度計で決定する。判明した濁度をNTU単位で表し(濁度値が低いほど、コーティングの水研磨耐性も良くなる)、得られた結果を下記表3に示す。
Figure 0006453909
表3に示される結果の分析から、従来技術(比較配合物 F4)に従って調製されたコーティング片については、ZDGの使用は、十分な水研磨耐性を有するコーティングを提供できないことが分かる。
しかしながら、本発明に係る配合物F5〜F11は、水研磨耐性の向上したコーティングを提供する。
本発明に係る組成物の他の利点は、調製が非常に速く、かつアンモニア臭がごく僅かなことである。本発明の態様の一部を以下の項目1〜16に記載する。
[1]
少なくとも1つの多価金属を含む錯体を含む水性組成物であって、前記少なくとも1つの多価金属は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されており、好ましくは、前記カルボン酸配位子は、少なくとも1つの更なる親水性基を有する、前記水性組成物。
[2]
前記少なくとも1つの多価金属は、遷移金属及び典型元素の金属から選択され、好ましくは、前記少なくとも1つの多価金属は、亜鉛又はアルミニウムである、項目1に記載の組成物。
[3]
前記少なくとも1つの多価金属の源は、対応する金属炭酸塩、金属塩化物、金属酸化物、金属硫酸塩、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され、好ましくは炭酸亜鉛、塩化亜鉛(ZnCl)、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム(AlCl)及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、項目1又は2に記載の組成物。
[4]
前記少なくとも1つの炭酸塩配位子と前記少なくとも1つのカルボン酸配位子のモル比は、前記カルボン酸配位子と前記炭酸塩配位子の量を合計100モル%としたときに、
前記炭酸塩配位子が、約10モル%以上、好ましくは約20モル%以上、より好ましくは約30モル%以上、かつ約65モル%以下、好ましくは約60モル%以下、より好ましくは約50モル%以下、そして最も好ましくは約30〜約50モル%であり;かつ
前記カルボン酸配位子が、約35モル%以上、好ましくは約40モル%以上、より好ましくは約50モル%以上、かつ約90モル%以下、好ましくは約80モル%以下、より好ましくは約70モル%以下、そして最も好ましくは約50〜約70モル%である、
項目1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
[5]
前記少なくとも1つのカルボン酸配位子は、前記少なくとも1つの更なる親水性基を有する、項目1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
[6]
前記親水性基は、アルコール基、アミン基、アミド基、スルホン酸基、カルボン酸基、エステル基、リン酸素酸基、炭酸塩基、及びそれらの組み合わせから選択される、項目5に記載の組成物。
[7]
前記少なくとも1つの炭酸塩配位子の源は、無機炭酸塩から選択され、好ましくは、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、項目1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
[8]
前記少なくとも1つのカルボン酸配位子の源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、項目1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
[9]
前記少なくとも1つの多価金属の源は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され;
前記少なくとも1つの炭酸塩配位子の源は、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され;かつ
前記少なくとも1つのカルボン酸配位子の源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、
項目1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
[10]
前記組成物のpH値は、アルカリ性を示し、好ましくは、7より大きいか、約8より大きいか、又は約9より大きく、かつ約10より小さい、項目1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
[11]
ZnOとして表されるZnイオンの濃度が、約3〜約20質量%の範囲内にある、項目1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
[12]
前記組成物は、少なくとも1つの添加剤、好ましくは複数の安定化剤から成る群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、項目1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
[13]
少なくとも1つの多価金属塩と少なくとも1つの炭酸塩及び少なくとも1つのカルボン酸とを混ぜる工程を含む、項目1〜12のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
[14]
繊維含有基材、例えば紙、板、不織布又はテキスタイル基材などのセルロース含有基材に項目1〜12のいずれか1項に記載の組成物を接触させる工程を含む、前記基材のコーティング方法。
[15]
繊維含有基材、例えば紙、板、不織布又はテキスタイル材料などのセルロース含有基材の処理、例えば含浸又はコーティングのための水性組成物における項目1〜12のいずれか1項に記載の組成物の不溶化剤としての使用。
[16]
項目1〜12のいずれか1項に記載の組成物を含む着色コーティング液。

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの多価金属を含む錯体を含む水性組成物であって、前記少なくとも1つの多価金属は、少なくとも1つの炭酸塩配位子及び少なくとも1つのカルボン酸配位子により錯体化されており、前記カルボン酸配位子は、少なくとも1つの更なる親水性基を有し、前記少なくとも1つの炭酸塩配位子は、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択されることを特徴とする水性組成物。
  2. 前記少なくとも1つの多価金属は、遷移金属及び典型元素の金属から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記少なくとも1つの多価金属の源は、対応する金属炭酸塩、金属塩化物、金属酸化物、金属硫酸塩、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記少なくとも1つの炭酸塩配位子と前記少なくとも1つのカルボン酸配位子のモル比は、前記カルボン酸配位子と前記炭酸塩配位子の量を合計100モル%としたときに、
    前記炭酸塩配位子が、約10モル%以上、かつ約65モル%以下であり;かつ
    前記カルボン酸配位子が、約35モル%以上、かつ約90モル%以下である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記少なくとも1つのカルボン酸配位子は、前記少なくとも1つの更なる親水性基を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記親水性基は、アルコール基、アミン基、アミド基、スルホン酸基、カルボン酸基、エステル基、リン酸素酸基、炭酸塩基、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記少なくとも1つのカルボン酸配位子の源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記少なくとも1つの多価金属の源は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され;
    前記少なくとも1つの炭酸塩配位子の源は、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択され;かつ
    前記少なくとも1つのカルボン酸配位子の源は、グリコール酸、乳酸、グリシン、及びそれらの組み合わせ又は混合物から選択される、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記組成物のpH値は、アルカリ性を示、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. ZnOとして表されるZnイオンの濃度が、約3〜約20質量%の範囲内にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記組成物は、少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 少なくとも1つの多価金属塩と少なくとも1つの炭酸塩及び少なくとも1つのカルボン酸とを混ぜる工程を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
  13. 繊維含有基材、例えば紙、板、不織布又はテキスタイル基材などのセルロース含有基材に請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を接触させる工程を含む、前記基材のコーティング方法。
  14. 繊維含有基材、例えば紙、板、不織布又はテキスタイル材料などのセルロース含有基材の処理、例えば含浸又はコーティングのための水性組成物における請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物の不溶化剤としての使用。
  15. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を含む着色コーティング液。
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