JP6453037B2 - 汚泥乾燥システムおよび汚泥乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、自然エネルギー/未利用エネルギー活用型の汚泥乾燥システムおよび汚泥乾燥方法に関する。
水処理プロセスから発生した汚泥は、濃縮、消化、調質、脱水、乾燥、焼却、溶融等の汚泥処理プロセスによって処理される。その内、乾燥プロセスは、脱水汚泥の緑農地利用を目的とした水分調整や焼却、溶融プロセスの省エネルギー化や安定化のための前処理として用いられている。その乾燥プロセスでは、自然エネルギーを利用した天日乾燥方式や機械乾燥方法が取られている。機械乾燥方法では、直接加熱乾燥方式と間接加熱乾燥方式とがある。直接加熱乾燥方式は、撹拌機付熱風回転乾燥機を用いて汚泥を回転ドラムに投入し、撹拌粉砕しつつ熱風を吹き込み、汚泥水分を蒸発させ乾燥する。また、気流乾燥機を用いて汚泥を熱風とともに解砕機に投入し、粉砕乾燥する。間接加熱乾燥方式は、撹拌溝型乾燥機を用いて乾燥機の胴部ジャケットおよび楔形撹拌翼に水蒸気を送り、これらの加熱面を介して間接的に汚泥に伝熱し乾燥する。
天日乾燥床は、排泥池または濃縮槽によりスラッジを濃縮したのち、上澄み水の排除とろ過により汚泥の含水率を低下させた後、天日による蒸発を手段として乾燥を行う施設である。天日乾燥床による汚泥乾燥が機械脱水方式よりも有利となるためには、(1)十分な用地の確保が容易な場合、(2)中、小規模浄水場で排泥の頻度が少ない場合、(3)気候条件が乾燥に適する場合、などの条件をクリアする必要がある。
天日乾燥方式は、維持管理の容易さや、設備の運用に関する経済性などの点において他の方式より優れているが、汚泥のかき取りには人手が必要となり、排泥の頻度が高いような水源には向かない。天日乾燥床は、主として上水道、工業用水道事業の汚泥乾燥に使用されるが小規模な場合は下水汚泥に使用されることもある。ただし、上水汚泥の組成が無機質中心であるのと比べると、下水汚泥は有機物を多く含むため悪臭や蝿などの発生による2次公害の恐れがあり、消化汚泥を対象とする透水速度を向上するなどの対策が必要になる。
天日乾燥床に類似する施設として、濃縮しない沈殿スラッジなどを直接受入れるラグーンと呼ばれるものがある。ラグーンは構造が簡単で、濃縮槽を省略できるなどの長所がある反面、天日乾燥床以上に用地を必要とするなどの欠点がある。
したがって、従来の天日乾燥では用地の確保や臭気の問題があり、また機械乾燥方法による汚泥乾燥では化石燃料や電気を多量に使用する問題がある。
特開2013−117333号公報 特許第5443205号公報 特許第4964734号公報 特許第4754282号公報
本発明が解決しようとする課題は、背景技術の問題点を可決すると共に、自然エネルギー/未利用エネルギーを活用して廉価で安全な汚泥乾燥システムおよび汚泥乾燥方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、実施形態の汚泥乾燥システムは、太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱タンクと、暖かい吸気を前記汚泥乾燥炉内の前記汚泥に散気する散気手段と、を有することを特徴とする。
また、他の実施形態の汚泥乾燥システムは、太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱タンクと、発電機又はボイラの排熱で暖められた吸気を前記汚泥乾燥炉内の前記汚泥に散気する散気手段と、を有することを特徴とする。
また、他の実施形態の汚泥乾燥システムは、太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、下水処理場の汚泥処理施設から供給される汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱手段と、前記汚泥乾燥炉から出力される乾燥ガスが供給され、生成した凝縮水を下水処理場の水処理施設を経由して外部に排水する凝縮器と、前記凝縮器から出力される前記乾燥ガスを、前記蓄熱手段を通過する前記熱媒によって温める吸気手段と、前記吸気手段で温められた前記乾燥ガスを前記汚泥乾燥炉に散気する散気手段と、を有することを特徴とする。
また、実施形態の汚泥乾燥方法は、太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱手段と、を有する汚泥乾燥システムの汚泥乾燥方法であって、前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖めると同時に、暖かい吸気を前記汚泥乾燥炉内の撹拌されている前記汚泥に散気して乾燥することを特徴とする。
本発明の各実施形態によれば、蓄熱手段により汚泥乾燥炉の下面から汚泥を温めると共に、汚泥乾燥炉内上部の散気手段から汚泥に向けて散気することにより汚泥表面の乾燥を促進するものであるため、乾燥時間が短く、且つ低コストの汚泥乾燥システムを提供する。また、太陽熱の自然エネルギーを活用した環境に良い汚泥乾燥システムおよび汚泥乾燥方法を提供することができる。
第1の実施形態の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第1の実施形態の変形例の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第2の実施形態の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第2の実施形態の変形例の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第3の実施形態の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第4の実施形態の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第5の実施形態の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第4の実施形態の汚泥乾燥システムに適用される汚泥乾燥炉の詳細な構成を示す図。 第5の実施形態の汚泥乾燥システムに適用される汚泥乾燥炉の詳細な構成を示す図。 第6の実施形態の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第6の実施形態の第1変形例の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 第6の実施形態の第2変形例の汚泥乾燥システムの構成を示す図。 下水処理における汚泥乾燥システムの構成を示す図。 全ての実施形態における日射量と熱源との関係を示す図。 全ての実施形態における排気ガスの温度若しくは汚泥乾燥炉内温度と温水循環流量との関係を示す図。 全ての実施形態における汚泥乾燥システムの汚泥の含水率の24時間の測定結果を示す図。
以下、図面を参照して、実施形態に係る汚泥乾燥システムを説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る汚泥乾燥システムの構成を示す図である。
第1実施形態の汚泥乾燥システムは、太陽熱集熱器10と、第1ポンプ15と、蓄熱槽20と、補助熱源30と、第2ポンプ40と、汚泥乾燥炉50と、第1FAN60と、熱交換器70と、第2FAN80と、スクラバ90などを有して構成されている。
太陽熱集熱器10は、日中太陽光が照射される屋上や空き地などの場所に設置される。この太陽熱集熱器10で集めた太陽熱を用いて循環熱媒(例えば、水)を加熱する。第1ポンプ15は、太陽熱が得られる時間帯において、循環熱媒を太陽熱集熱器10内に繰り返し循環させて、高温に加熱した循環熱媒を蓄熱槽20に供給する。補助熱源30は、蓄熱槽20内の循環熱媒の温度が低下した時に、内部ヒータを温める熱源(電源)である。
汚泥乾燥炉50は、汚泥を乾燥する乾燥炉である。汚泥乾燥炉50の内部には、乾燥対象の汚泥を撹拌するための攪拌機51と、上面から汚泥に向けて暖かい空気を散気する散気部材52が設けられている。攪拌機51は、乾燥時間中、図示しないモータによって回転される。汚泥乾燥炉50の上面に設けられた散気部材52には、暖かい空気を散気する多数の散気穴53が設けられている。更に、汚泥乾燥炉50の下面には、蓄熱タンク55が取り付けられている。ここでは、汚泥乾燥炉50の下面に蓄熱タンク55を取り付けるとしたが、汚泥乾燥炉50の外側から暖めるものであれば、側面又は下面および側面又は下面および側面および上面に蓄熱タンク55を取り付けても良い。蓄熱タンク55は、汚泥乾燥炉50の側面又は下面および側面に接する長さを有する蓄熱タンクなどで構成される。
蓄熱タンク55には、第2ポンプ40の動作により蓄熱槽20から高温の循環熱媒が供給されている。これにより、汚泥乾燥炉50内の汚泥が下面から温められ、汚泥乾燥が行われる。蓄熱タンク55を通過した循環熱媒は、蓄熱槽20に戻され、温かい循環熱媒と混合される。言い換えると、太陽熱集熱器10が作動している時間帯は、太陽熱集熱器10により高温に温められた循環熱媒によって汚泥乾燥炉50の下面が温められていることになる。
汚泥乾燥炉50には、図示しない吸気孔と排気孔とが設けられている。汚泥乾燥炉50に吸気する空気は、熱交換器70を通過して温められたものが、吸気孔から汚泥乾燥炉50内に吸気されている。そして、汚泥乾燥炉50内の空気は、外側の第1FAN60によって循環し、散気部材52の散気穴53から汚泥に向けて散気される。これにより、汚泥乾燥炉50内の汚泥は、撹拌と下面と上面の両方からの乾燥作用により、汚泥乾燥を促進することができる。
一方、汚泥乾燥炉50の排気孔から排出された排気ガス(排気物)には、汚泥乾燥で発生した蒸気などが含まれており、熱交換器70を経由して第2FAN80によって排気され、スクラバ90によって脱臭・洗浄された後に、外に排気される。なお、熱交換器70は、汚泥乾燥炉50から排出される暖かい排気ガスによって、吸気する空気を暖める動作を行っている。これにより、汚泥乾燥炉50内には常に暖かい空気が供給され、散気部材52の散気穴53から汚泥に向けて散気されている。
次に、上記構成を有する第1実施形態の汚泥乾燥システムの動作を説明する。
太陽熱集熱器10では、第1ポンプ15を用いて循環熱媒を太陽熱集熱器10内で循環させて、太陽熱を用いて循環熱媒を高温に温める。その高温に温めた循環熱媒は、蓄熱槽20に供給され、蓄熱される。汚泥乾燥炉50の下面に設けられた蓄熱タンク55には、第2ポンプ40の動作により蓄熱槽20からの高温の循環熱媒が循環して供給されている。これにより、汚泥乾燥炉50内の汚泥が蓄熱タンク55によって外側(下面等)から温められ、乾燥動作が行われる。
また、汚泥乾燥炉50から排気される暖かい排気物は熱交換器70に供給され、この熱交換器70で温められた空気が汚泥乾燥炉50内に吸気されている。そして、汚泥乾燥炉50内に吸気された空気は、外側の第1FAN60の作用により吸い上げられ、汚泥乾燥炉50内の上面に取り付けられた散気部材52の散気穴53から汚泥に向けて散気する動作を循環して行われる。これにより、撹拌機51で撹拌される汚泥表面の乾燥を一段と促進することができる。
汚泥乾燥炉50から排出された排気ガスには、汚泥乾燥で発生した蒸気が含まれているが、熱交換器70での再利用と、スクラバ90によって脱臭・洗浄された後に外に排気されるため、排気ガスに対する環境汚染対策も講じられている。
そして、日中は太陽熱集熱器10で温めた循環熱媒を蓄熱タンク55の熱源として用い、日没後の夜間は、昼間に蓄熱槽20に蓄熱した循環熱媒を蓄熱タンク55の熱源として用いることで汚泥乾燥が行われる。なお、冬場や日射量が少ない場合、或いは日没後の夜間などで、蓄熱槽20内の循環熱媒の温度が低くなった時には、蓄熱槽20内に設けられるヒータを加熱する補助熱源30を用いて循環熱媒を所定温度に温めるなどの対策が行われる。ここでは、ヒータを加熱する補助熱源30を用いるとしたが、消化ガスを燃料とする温水ボイラを用いても良い。以下の実施形態の補助熱源30についても同様である。
このように第1実施形態の汚泥乾燥システムでは、蓄熱タンク55により汚泥乾燥炉50の下面から汚泥を温めると共に、汚泥乾燥炉50内上部の散気部材52の散気穴53から汚泥に向けて散気することにより汚泥を乾燥するものであるため、乾燥時間が短く、且つ低コストの汚泥乾燥システムを提供することができる。また、太陽熱の自然エネルギーを活用した環境に良い汚泥乾燥システムを提供することができる。
また、攪拌機51の回転速度は、低速もしくは間欠駆動で動かしても十分な乾燥効果が得られるので、モータ回転に必要とするエネルギー消費量を低減することができる。更に、攪拌機51による汚泥撹拌と上面からの散気との連動により、汚泥表面の水分蒸発速度を早めることができる。更にまた、乾燥により生じる湿り排気ガスを排気し、排気ガスのもつ熱エネルギーで吸気用の空気を熱交換器70で加熱し、その空気を汚泥乾燥機50内に吸気しているので、汚泥乾燥機50の内部温度が低下することなく散気することができ、効率良く乾燥することができる。
(第1実施形態の変形例)
図2は、第1実施形態の変形例の汚泥乾燥システムを示す図である。
図1では、第1FAN60を汚泥乾燥炉50の外部に設ける構成としたが、図2に示すように第1FAN60と散気部材52の構成に代えて、汚泥乾燥炉50の上部に内部FAN65a,65b,65c,‥を用いる構成としても良い。この場合、汚泥乾燥システムの動作は、内部FAN65a,65b,65cによる散気動作以外は、上述した第1実施形態と同じであるので、その説明は省略する。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の汚泥乾燥システムを示す図である。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を中心に第2実施形態を説明する。
図3の第2実施形態では、第1温度センサ100と第1制御器110、第2温度センサ120と第2制御器130、第3温度センサ140と第3制御器150とが新たに設けられている点が、第1実施形態と異なっている。
第1温度センサ100は、太陽熱集熱器10の出口部や、太陽熱集熱器10と蓄熱槽20との間の配管上に設けられ、循環熱媒の温度を検出する。第1温度センサ100によって検出された温度値は、第1制御器110に出力される。第1制御器110は、第1温度センサ100によって検出された温度値に従い第1ポンプ15を駆動制御する。
第2温度センサ120は、汚泥乾燥炉50の出口部や、汚泥乾燥炉50と熱交換器70との間の配管上に設けられ、汚泥乾燥炉50の排気ガス温度を検出する。第2温度センサ120によって検出された排気ガス温度値は、第2制御器130に出力される。第2制御器130は、第2温度センサ120によって検出された排気ガス温度値に従い第2ポンプ40を駆動制御する。
第3温度センサ140は、蓄熱槽20の出口部や、蓄熱槽20と蓄熱タンク55との間の配管上に設けられ、蓄熱槽20から出力される循環熱媒の温度を検出する。第3温度センサ140によって検出された温度値は、第3制御器150に出力される。第3制御器150は、第3温度センサ140によって検出された温度値に従いヒータの補助熱源30のON/OFFを制御する。
次に、第2実施形態の汚泥乾燥システムの動作について説明する。
太陽熱集熱器10では、第1ポンプ15を用いて循環熱媒を太陽熱集熱器10内で循環させて、太陽熱を用いて循環熱媒を高温に温める。その高温に温めた循環熱媒は、蓄熱槽20に供給され、蓄熱される。
この時、第1温度センサ100によって検出された温度値に従い、第1制御器110が第1ポンプ15を駆動制御するように動作する。例えば、夏場の場合、循環熱媒の温度の適正温度値として、例えば70度前後の適正値K度を設定する。この適正値K度は、春夏秋冬に応じて任意に設定することができる。勿論、日々の天候に応じて任意に設定しても良い。第1制御器110は、第1温度センサ100の温度が設定した適正値K度に達するまで、第1ポンプ15を駆動して、循環熱媒を太陽熱集熱器10内で循環させる。これにより、蓄熱槽20には、適正値K度に達した循環熱媒が蓄熱されることになる。
汚泥乾燥炉50の下面に設けられた蓄熱タンク55には、第2ポンプ40の動作により蓄熱槽20からの高温の循環熱媒が循環して供給されている。これにより、汚泥乾燥炉50内の汚泥が蓄熱タンク55によって外側(下面等)から温められ、乾燥動作が行われる。
この時、汚泥乾燥炉50の排気ガス温度を第2温度センサ120によって検出し、その検出された排気ガス温度値に従い第2制御器130が第2ポンプ40を駆動制御するように動作する。汚泥乾燥炉50の蓄熱タンク55は蓄熱槽20からの熱源で温められるので、汚泥乾燥炉50内の温度も適正値K度を少し下回る程度の温度であることが望ましい。
そして、汚泥乾燥炉50の排気ガス温度を第2温度センサ120によって検出し、排気ガス温度値が低い場合、第2制御器130は蓄熱槽20からの循環熱媒の流量が多くなるように第2ポンプ40を駆動することで、蓄熱タンク55の温度が高くなるように制御する。一方、排気ガス温度値が高い場合、第2制御器130は蓄熱槽20からの循環熱媒の流量が少なくなるように第2ポンプ40を駆動することで、蓄熱タンク55の温度が低くなるように制御する。これは、夏場などで循環熱媒の温度が予想以上に高くなった場合の対策として作動する。このような熱媒流量調整により、汚泥乾燥炉50内の汚泥が乾燥しすぎないように乾燥炉内温度を調整することができる。
また第1実施形態と同様に、汚泥乾燥炉50から排気される暖かい排気物は熱交換器70に供給され、この熱交換器70で温められた空気が汚泥乾燥炉50内に吸気されている。そして、汚泥乾燥炉50内に吸気された空気は、外側の第1FAN60の作用により吸い上げられ、汚泥乾燥炉50内の上面に取り付けられた散気部材52の散気穴53から汚泥に向けて散気する動作を循環して行われる。これにより、撹拌機51で撹拌される汚泥表面の乾燥を一段と促進することができる。
汚泥乾燥炉50から排出された排気ガスには、汚泥乾燥で発生した蒸気が含まれているが、熱交換器70での再利用と、スクラバ90によって脱臭・洗浄された後に外に排気されるため、排気ガスに対する環境汚染対策も講じられている。
そして、日中は太陽熱集熱器10で温めた循環熱媒を蓄熱タンク55の熱源として用い、日没後の夜間は、昼間に蓄熱槽20に蓄熱した循環熱媒を蓄熱タンク55の熱源として用いることで汚泥乾燥が行われる。また、冬場や日射量が少ない場合、或いは日没後の夜間などで、蓄熱槽20内の循環熱媒の温度が低くなった時には、蓄熱槽20内に設けられるヒータを加熱する補助熱源30を用いて循環熱媒を所定温度に温めるなどの対策が行われる。
この蓄熱槽20内の循環熱媒の温度が低くなったことを、蓄熱槽20から出力される循環熱媒の温度を第3温度センサ140によって検出し、その検出された温度値が所定値より低い場合、第3制御器150はヒータの補助熱源30をONとし、高い場合はOFFとする。これにより、蓄熱槽20の熱源が所定の温度値をキープすることができ、安定した汚泥乾燥が行われる。
(第2実施形態の変形例)
図4は、第2実施形態の変形例の汚泥乾燥システムを示す図である。
図3では、第2制御器130と第3制御器150を別々に設ける構成としたが、図4に示すように第2制御器130と第3制御器150に代えて、共通の制御器160を用いる構成としても良い。この場合、汚泥乾燥システムの動作は、第2制御器130と第3制御器150の動作を制御器160が担うこと以外は、上述した第2実施形態と同じであるので、その説明は省略する。なお、この第2実施形態に、図2に示した第1実施形態の変形例を適用しても良い。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態の汚泥乾燥システムを示す図である。以下の説明では、図3および図4に示した第2実施形態と異なる点を中心に第3実施形態を説明する。
図5の第3実施形態では、熱交換器70の代わりに吸気部材200の空気層が形成されている点が第2実施形態と異なっている。
吸気部材200は、蓄熱タンク55の外壁(例えば、下面)に取り付けられている。従って、蓄熱槽20からの熱源で温められた蓄熱タンク55によって吸気部材200の空気層も温められることになる。ここでは、吸気部材200を蓄熱タンク55の下面に取り付けるとしたが、蓄熱タンク55の側面又は下面および側面に取り付けても良い。この吸気部材200で温められた空気が汚泥乾燥炉50内に吸気され、それが第1FAN60によって汚泥乾燥炉50内に循環散気されること以外は、第1実施形態および第2実施形態の動作と同じであるので、その説明は省略する。
したがって、第3実施形態によれば、図1乃至図4の各実施形態に示した熱交換器70が無くなる分、部品コストを削減することができる。また、蓄熱タンク55を吸気部材200で覆っているため、吸気部材200が蓄熱タンク55の保温材となり、蓄熱タンク55の保温性を高めることができ、一石二鳥の効果がある。なお、第3実施形態と図1乃至図4の各実施形態とを適宜組み合わせて構成しても良い。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態の汚泥乾燥システムを示す図である。以下の説明では、図4に示した第2実施形態、および図5に示した第3実施形態と異なる点を中心に第4実施形態を説明する。
図6の第4実施形態では、第2実施形態と同様に第1温度センサ100と第1制御器110、第2温度センサ120と第2制御器130、第3温度センサ140と第3制御器150を有している。また、第3実施形態と同様に、熱交換器70の代わりに吸気部材200の空気層が蓄熱タンク55の外壁(下面等)に取り付けられている。そして、吸気部材200内で温められた空気が汚泥乾燥炉50内に吸気され、それが第1FAN60によって汚泥乾燥炉50内の散気部材52から散気される。
更に、第4実施形態では、汚泥乾燥炉50内の乾燥ガス(湿り蒸気)が凝縮器300に供給され、この凝縮器300を通した乾燥ガスを吸気部材200に戻す循環ルートを形成する構造としている。凝縮器300では、汚泥乾燥炉50からの乾燥ガスを冷やすことで凝縮水が生成されるので、これを排水する。図6では、凝縮器300の乾燥ガスを吸気部材200に戻して循環するとしたが、凝縮器300の乾燥ガスをそのままスクラバ90を通じて脱臭・洗浄して外に排気しても良い。また、制御器130,150を図4のように共通制御器160としても良い。
このように第4実施形態では、汚泥乾燥炉50内で生じた乾燥ガス(湿り蒸気)を循環させる過程で凝縮器300を通して乾燥ガス(湿り蒸気)の水分を凝縮水として回収するとともに、凝縮器300を通過した乾燥ガスを循環ガスとして吸気部材200に供給する構成としている。しかし、凝縮器300を通過した循環ガス(乾燥ガス)は、温度が低下しているため、そのまま汚泥乾燥炉50内に送気すると汚泥乾燥炉50内の温度が低下して乾燥能力が低下する。このため、蓄熱タンク55の外壁(下面等)に配した吸気部材200の空気層(温度は蓄熱タンク55と同等の温度になっている)に循環ガスを通し、循環ガス温度を上げて汚泥乾燥炉50内へ供給することで乾燥能力を維持することができるようにしている。
(第4実施形態の変形例)
図7は、第4実施形態の変形例の汚泥乾燥システムを示す図である。以下の説明では、図6と異なる点を中心に変形例を説明する。
図7では、図6の第2FAN80,スクラバ90を無くして、汚泥乾燥炉50−凝縮器300−吸気部材200−第1FAN60−汚泥乾燥炉50−散気部材52の循環ルートを形成すると共に、凝縮器300からの乾燥ガスにより汚泥乾燥を実現するものである。即ち、乾燥ガス(湿り蒸気)を汚泥乾燥炉50の外へ排気することなく、凝縮器300を用いて汚泥の水分を汚泥乾燥炉50の外へ排出する構成としている。この場合、汚泥乾燥炉50の出口部又は汚泥乾燥炉50と凝縮器300との間の配管上に第4温度センサ170を取り付け、その第4温度センサ170で検出した乾燥ガスの温度を第4制御器180に入力している。第4制御器180は、第4温度センサ170で検出した乾燥ガスの温度に従い第2ポンプ40を制御して、上述した熱媒流量調整を行う。
(汚泥乾燥炉の形状)
図8は、図6の実施形態に適用可能な汚泥乾燥炉50の形状の一例を示す。
図8では、汚泥乾燥炉55の上面部を除く周囲を囲むように、温水蓄熱槽55aが取り付けられている。この温水蓄熱槽55aは、蓄熱タンク55に相当するものである。そして、吸気部材200の代わりに、熱交換パイプ400を温水蓄熱槽55aの内底部に複数本配列する構成としている。2つの凝縮器300は、汚泥乾燥炉55と熱交換パイプ400との間に設けられている。また、凝縮器300と熱交換パイプ400との結合、熱交換パイプ400と第1FAN60との結合には、循環送風ヘッダ管410が設けられている。排気管420は、例えば図6の第2FAN80に接続されている。そして、汚泥乾燥炉50の上部430は、天井蓋兼空気蓄熱槽であると共に、送風管兼散気管の役割を担っている。
上記構成の汚泥乾燥炉50では、汚泥乾燥で生じた乾燥ガス(湿り蒸気)を循環させる過程で凝縮器300を通して乾燥ガス(湿り蒸気)の水分を凝縮水として回収するとともに、乾燥ガスを温水蓄熱槽55a内に設けた複数の熱交換パイプ400を通過させて暖める。その暖められた乾燥ガス(水分除去)は、第1FAN60によって、汚泥乾燥炉50の上部430に供給され、汚泥乾燥炉50内の汚泥に向けて散気される。
図9は、図7の実施形態に適用可能な汚泥乾燥炉50の形状の一例を示す。即ち、図9では、図8の排気管420が無くなった構成であり、図7の乾燥を実現する。
上述した汚泥乾燥炉50によれば、複数の熱交換パイプ400の全体が温水蓄熱槽55aによって暖められるので、凝縮器300からの乾燥ガスを有効に利用することができる。なお、ここでは2つの凝縮器300を左右に設けるとしたが、1つの凝縮器300であっても良い。
(第5実施形態)
図10は、第5実施形態の汚泥乾燥システムを示す図である。以下の説明では、図1の第1実施形態と異なる点を中心に第5実施形態を説明する。
図10では、図1の第1実施形態と同様に、太陽熱集熱器10と、第1ポンプ15と、蓄熱槽20と、補助熱源30と、第2ポンプ40と、汚泥乾燥炉50と、第1FAN60と、第2FAN80と、スクラバ90などを有して構成されているが、熱交換器70は無い。
そして、第5実施形態では、既存で発電機、ボイラ等500(コージェネレーション)などの排ガスが利用できる場合、図10に示すように、その排ガスを熱交換器510に供給することで吸気した空気を加熱する。その加熱した空気をFAN520を経由して汚泥乾燥炉50内に吸気するものである。また、FAN520を制御するために、温度センサ530と制御器540を設けている。なお、FAN520に代えて、ダンパを使用しても良い。
温度センサ530は、汚泥乾燥炉50の出口部や、汚泥乾燥炉50と第2FAN80との間の配管上に設けられ、汚泥乾燥炉50の排気ガス温度を検出する。温度センサ530によって検出された排気ガス温度値は、制御器540に出力される。これは、図3の第2温度センサ120と第2制御器130の構成と同じである。制御器540は、温度センサ530によって検出された排気ガス温度値に従いFAN520を駆動制御する。
また、図11に示すように、図10の熱交換器510を無くして、発電機、ボイラ等500からの排ガスを吸気ガスとして、直接汚泥乾燥炉50内に吸気しても良い。
また、図5の第3実施形態の汚泥乾燥システムに、既存で発電機、ボイラ等500などの排ガスを適用すると、図12に示す構成となる。この場合、発電機、ボイラ等500などの排ガスが吸気部材200に吸気されること以外は、図5の第3実施形態の動作と同じである。
図10および図11では、発電機、ボイラ等500の排ガス温度が高いため(100℃以上)、汚泥の乾燥が進むと、乾燥汚泥の過熱により発火の恐れがある。発火を防止するために、温度センサ530によって汚泥乾燥炉50の排気ガスの温度を計測し、それを受けて制御器540がFAN520のファン回転数(もしくはダンパ開度)を制御することで送風量を調整し、乾燥汚泥の表面温度が発火温度に上昇しないように制御している。なお、第5実施形態を図2乃至図7に示した各実施形態の汚泥乾燥システムに適用しても良い。
(第6実施形態)
図13は、第6実施形態の汚泥乾燥システムを示す図である。第6実施形態は、下水処理場における汚泥乾燥システムの一例を示した図である。ここでは、図7の実施形態に下水処理場の施設を接続する構成としたが、他の実施形態の汚泥乾燥システムに適用しても良い。
第6実施形態では、下水処理場の汚泥処理施設600から出る濃縮・脱水された汚泥を汚泥乾燥炉50に送り込むように構成している。図7で説明した汚泥乾燥により、凝縮器300から排出される水(凝縮水)は、下水処理場の水処理施設650に返流する。そして、水処理施設650で洗浄された処理水は、河川に放水する。
この第6実施形態によれば、乾燥した排気ガスがなく、スクラバ等の排気脱臭装置を必要としない。また、乾燥水蒸気を凝縮器で凝縮・回収した水(凝縮水)を既存の水処理施設に返流することで、乾燥処理で生じる蒸気の排気・排水処理装置が不要となる。併せて、臭気対策に係る装置も不要となる。
(汚泥乾燥システムの運転)
図14は、関東地区における5月頃〜10月頃の汚泥乾燥システムの一日の運転状況の一例を示す図である。この例では、実線で示す午前7時頃〜午後5時半頃までの太陽熱が利用可能な時間帯では、太陽熱集熱器10で暖めた循環熱媒を蓄熱タンク55の熱源として用いて汚泥乾燥を行う一方、蓄熱槽20の循環熱媒を加温する動作を並行して行う。そして、午後5時半頃以降〜翌日の午前7時前までの時間帯は、蓄熱槽20を熱源として蓄熱タンク55を暖め、撹拌と下面と上面の両方からの乾燥作用による汚泥乾燥を行う。
汚泥乾燥炉50では、その下面に設けた蓄熱タンク55の温水循環と、汚泥乾燥炉50内への循環送風散気とが24時間行われる。これらの乾燥処理を24時間行うことで、短時間で汚泥乾燥が実施できる。なお、図14の破線で示すように、冬場や曇りなどで太陽の日射量が不足する場合には、蓄熱槽20のヒータ補助熱源30を併用することで汚泥乾燥作業を維持する。
図15は、熱媒流量調整の一例を示す図である。図15の線Aは排気ガスの温度若しくは汚泥乾燥炉50の内部温度の上限値を示すラインである。図3などで示す第2温度センサ120は、これらの温度を測定している。そして、排気ガスの温度若しくは汚泥乾燥炉50の内部温度が線Aの値に近づく、若しくは超えた場合は、熱媒流量調整を実施して、一点鎖線で示すように線Aを下回るように調整する。即ち、排気ガスの温度若しくは汚泥乾燥炉50の内部温度が線Aを超える場合、第2制御器130は蓄熱槽20からの循環熱媒の流量が少なくなるように第2ポンプ40を駆動することで、蓄熱タンク55の温度が低くなるように制御する。
図16は、汚泥乾燥システムの実験結果の一例である。24時間運転で、汚泥の含水率が30%以下に乾燥できていることが分る。
以上の説明の通り、本発明の実施形態によれば、蓄熱手段により汚泥乾燥炉の下面から汚泥を温めると共に、汚泥乾燥炉内上部の散気手段から汚泥に向けて散気することにより汚泥を乾燥するものであるため、乾燥時間が短く、且つ低コストの汚泥乾燥システムを提供する。また、太陽熱の自然エネルギーを活用した環境に良い汚泥乾燥システムおよび汚泥乾燥方法を提供することができる。
即ち、汚泥乾燥、つまり水分を蒸発させるのに必要なエネルギー/熱量は、エネルギー源が太陽熱や化石燃料など種類によらず同じである。加えるエネルギー/熱量だけに着目すれば、単位時間あたりに加えるエネルギー量が多ければ、それだけ乾燥時間が短縮できることになる。例えば、40℃で乾燥させるのと、100℃で乾燥させる(単位時間あたりに加える熱量が大きい)では、後者の方が数分の一程度に乾燥時間を短縮できる。つまり化石燃料を使った方が、容易に装置を小型化して乾燥時間を短縮することができるが、燃料代(ランニングコスト)が掛り、大きなデメリットになる。
一方、太陽熱をエネルギー源とした場合には、従来の天日乾燥では日中しか汚泥を乾燥させることができない。これに対し、本発明の各実施形態では、蓄熱したエネルギー/熱量で夜間も汚泥乾燥することができるので、同じ設備規模であれば、従来の天日乾燥よりも短時間で汚泥乾燥できる。散気による汚泥表面の乾燥促進に着目すれば、実施形態の特徴の一つである“乾燥機内の散気部材で汚泥表面の乾燥促進する”ことで、化石燃料を使う場合や太陽熱(天日乾燥含む)で汚泥乾燥する場合のどちらであっても、相対的に乾燥時間を短縮することがでる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、各実施形態では、循環熱媒として水を用いるとしたが、水に代えて油を用いても良い。
10‥太陽熱集熱器、 15…第1ポンプ、 20‥蓄熱槽、 30‥補助熱源
40‥第2ポンプ、 50‥汚泥乾燥炉、 51‥撹拌機、 52‥散気部材、
53‥散気穴、 55‥蓄熱タンク、 55a‥温水蓄熱槽、 60‥第1FAN
70‥熱交換器、 80‥第2FAN、 90‥スクラバ、 100‥第1温度センサ
110‥第1制御器、 120‥第2温度センサ、 130‥第2制御器
140‥第3温度センサ、 150‥第3制御器、 160‥共通制御器
170…第4温度センサ、 180…第4制御器、200‥吸気部材
300‥凝縮器、 400‥熱交換パイプ、 410‥循環送風ヘッダ管
420‥排気管、 430‥送風管/散気管、500‥発電機、ボイラ等
510‥熱交換器、520‥FAN(又はダンパ) 530‥温度センサ、
540‥制御器、 600‥汚泥処理施設、650‥水処理施設

Claims (18)

  1. 太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、
    前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、
    汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、
    前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱タンクと、
    暖かい吸気を前記汚泥乾燥炉内の前記汚泥に散気する散気手段と、
    を有することを特徴とする汚泥乾燥システム。
  2. 前記太陽熱集熱器と前記蓄熱槽の間で前記熱媒を循環する第1ポンプと、
    前記蓄熱槽と前記蓄熱タンクとの間で前記熱媒を循環する第2ポンプと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の汚泥乾燥システム。
  3. 前記汚泥乾燥炉内又は前記汚泥乾燥炉外に設けられたFANを用いて前記散気が行われることを特徴とする請求項1に記載の汚泥乾燥システム。
  4. 前記汚泥乾燥炉から排気される排出ガスを用いて前記汚泥乾燥炉内の前記汚泥に散気する前記吸気を暖めることを特徴とする請求項1に記載の汚泥乾燥システム。
  5. 前記太陽熱集熱器から出力される前記熱媒の温度を検出する第1温度センサと、
    前記第1温度センサによって検出された温度値に従い前記第1ポンプの駆動を制御する第1制御手段と、
    前記汚泥乾燥炉から排気される排出ガスの温度を検出する第2温度センサと、
    前記第2温度センサによって検出された前記排気ガスの温度値に従い前記第2ポンプの駆動を制御する第2制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の汚泥乾燥システム。
  6. 第2制御手段は、
    前記第2温度センサによって検出した前記汚泥乾燥炉の排気ガスの温度値が低い場合、前記蓄熱槽からの前記熱媒の流量が多くなるように前記第2ポンプを駆動して前記蓄熱手段の温度が高くなるように制御し、
    前記排気ガスの温度値が高い場合、前記蓄熱槽からの前記熱媒の流量が少なくなるように前記第2ポンプを駆動して前記蓄熱タンクの温度が低くなるように制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の汚泥乾燥システム。
  7. 前記蓄熱槽から出口される熱媒の温度を検出する第3温度センサと、
    前記第3温度センサによって検出された温度値に従い前記蓄熱槽のヒータ補助熱源のON/OFFを制御する第3制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項5に記載の汚泥乾燥システム。
  8. 前記第3制御手段と前記第2制御手段が共通な1つの制御手段によって制御されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の汚泥乾燥システム。
  9. 前記蓄熱タンクを通過する前記熱媒によって吸気用の暖められた空気を生成する吸気手段を更に有し、
    前記吸気手段からの前記空気を散気として前記汚泥乾燥炉内に供給することを特徴とする請求項1に記載の汚泥乾燥システム。
  10. 前記汚泥乾燥炉から出力される乾燥ガスが供給される凝縮器を更に有し、
    前記凝縮器で生成された凝縮水を外部に排水すると共に、前記凝縮器から出力される前記乾燥ガスを前記吸気手段に供給することを特徴とする請求項9に記載の汚泥乾燥システム。
  11. 前記汚泥乾燥炉から出力される前記乾燥ガスの温度を検出する第4温度センサと、
    前記第4温度センサによって検出された前記乾燥ガスの温度値に従い前記第2ポンプの駆動を制御する第4制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項2又は10に記載の汚泥乾燥システム。
  12. 前記凝縮器から出力される前記乾燥ガスを前記蓄熱タンク内に設けられた複数の熱交換パイプに供給し、前記複数の熱交換パイプで暖められた前記乾燥ガスを散気として前記汚泥乾燥炉内に供給することを特徴とする請求項1に記載の汚泥乾燥システム。
  13. 太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、
    前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、
    汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、
    前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱タンクと、
    発電機又はボイラの排熱で暖められた吸気を前記汚泥乾燥炉内の前記汚泥に散気する散気手段と、
    を有することを特徴とする汚泥乾燥システム。
  14. 太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、
    前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、
    汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、
    前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱タンクと、
    発電機又はボイラの排熱で暖められた空気が供給され、前記蓄熱タンクを通過する前記熱媒によって前記空気を暖める吸気手段と、
    前記吸気手段からの前記空気を前記汚泥乾燥炉内の前記汚泥に散気する散気手段と、
    を有することを特徴とする汚泥乾燥システム。
  15. 太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、
    前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、
    下水処理場の汚泥処理施設から供給される汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、
    前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱手段と、
    前記汚泥乾燥炉から出力される乾燥ガスが供給され、生成した凝縮水を前記下水処理場の水処理施設を経由して外部に排水する凝縮器と、
    前記凝縮器から出力される前記乾燥ガスを、前記蓄熱手段を通過する前記熱媒によって温める吸気手段と、
    前記吸気手段で温められた前記乾燥ガスを前記汚泥乾燥炉に散気する散気手段と、
    を有することを特徴とする汚泥乾燥システム。
  16. 太陽熱で熱媒を加温する太陽熱集熱器と、
    前記太陽熱集熱器で加温された前記熱媒を蓄熱する蓄熱槽と、
    汚泥を撹拌しながら乾燥する汚泥乾燥炉と、
    前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖める蓄熱タンクと、
    を有する汚泥乾燥システムの汚泥乾燥方法であって、
    前記太陽熱集熱器からの前記熱媒又は前記蓄熱槽からの前記熱媒を熱源として前記汚泥乾燥炉を外側から暖めると同時に、暖かい吸気を前記汚泥乾燥炉内の撹拌されている前記汚泥に散気して乾燥する
    ことを特徴とする汚泥乾燥方法。
  17. 前記蓄熱槽から出口される熱媒の温度を検出し、その検出された前記熱媒の温度値に従い前記蓄熱槽のヒータ補助熱源のON/OFFを制御して前記蓄熱槽の前記熱媒の温度を維持することを特徴とする請求項1に記載の汚泥乾燥方法。
  18. 前記汚泥乾燥炉から排気される排出ガスの温度を検出し、
    前記検出した前記汚泥乾燥炉の排気ガスの温度値が低い場合、前記蓄熱槽からの前記熱媒の流量が多くして前記汚泥乾燥炉を外側の前記蓄熱タンクの温度が高くなるように制御し、
    前記排気ガスの温度値が高い場合、前記蓄熱槽からの前記熱媒の流量が少なくして前記汚泥乾燥炉を外側の前記蓄熱タンクの温度が低くなるように制御する
    ことを特徴とする請求項16に記載の汚泥乾燥方法。
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