JP6452232B2 - 磁石解析装置 - Google Patents
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Description
本発明は、磁束検出部をより正確に位置決めすることができる磁石解析装置を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態に係る磁石解析装置1の全体構成図である。図2は、磁石Mとプローブ14との位置関係を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る磁石解析装置1は、制御部10、チャック11、モータ12、エンコーダ13、及びプローブ14、を備える。また、磁石解析装置1は、モータドライバ15、D/A変換器16、カウンタ17、センサ出力検出部18、A/D変換器19、及び位置決め部20を備える。更に、磁石解析装置1は、表示装置21、入力装置22、及び出力装置23を備える。
エンコーダ13は、モータ12の出力軸の回転角度に対応したパルス信号を出力する装置(ロータリーエンコーダ)である。エンコーダ13から出力されたパルス信号は、カウンタ17を介して、制御部10に入力される。後述する制御部10は、エンコーダ13から出力されるパルス信号に基づいて、磁石M(チャック11)の回転角度を判断することができる。
制御部10(位置補正部)は、プローブ14から得た正弦波信号のN極側のピーク値及びS極側のピーク値(以下、「NSのピーク値」ともいう)が互いに近づくように位置決め部20を制御して、プローブ14(プローブセンサ24)のX方向における位置を補正する。また、制御部10(位置補正部)は、プローブ14から得た正弦波信号の電気角45°(度)における磁束量及び電気角225°における磁束量が互いに近づくように位置決め部20を制御して、プローブ14のY方向における位置を補正する。
N極側において正弦波信号に波形歪みが生じる範囲と、S極側において正弦波信号に波形歪みが生じる範囲は、位相が180°異なる。そのため、N極側の範囲において設定した電気角(以下、「第1電気角」ともいう)における磁束量と、この第1電気角と位相が180°異なるS極側の電気角(以下、「第2電気角」ともいう)における磁束量とを比較することにより、プローブセンサ24のY方向における位置ずれの方向、及び位置ずれ量をより正確に判定することができる。
プローブセンサ24の中心A2がチャック11の回転軸A1に対してY+方向(図2参照)に位置ずれている場合、図4(b)に示すように、プローブ14から取得される正弦波信号において、第1電気角45°における磁束量は、位相が180°異なる第2電気角225°における磁束量よりも大きくなる。この場合、制御部10は、プローブセンサ24がY+方向に位置ずれしていると判定し、プローブ14(プローブセンサ24)がY−方向に所定量だけ移動するように位置決め部20を制御して、プローブ14のY方向における位置を補正する。
なお、本出願人による実験では、第1電気角を上記範囲において設定した場合、プローブ14の位置ずれ精度を50μm以下にできることが確認された。即ち、本実施形態に係る磁石解析装置1では、先に説明した特許文献1(特開2008−286723号公報)に記載された装置よりも更に高い位置ずれ精度を達成できることが立証された。
ステップS2において、制御部10は、プローブ14から出力された検出信号の変化を正弦波信号として取得し、その正弦波信号におけるNSのピーク値の差分(X方向の差分)が規定値未満か否かを判定する。ステップS2の判定がYESであれば、処理は、ステップS4へ移行する。また、ステップS2の判定がNOであれば、処理は、ステップS3へ移行する。
磁石解析装置1において、制御部10は、プローブ14から得た正弦波信号のNSのピーク値が互いに近づくようにプローブ14のX方向における位置を補正すると共に、プローブ14から得た正弦波信号の検出電気角(電気角45°及び電気角225°)における磁束量が互いに近くようにプローブ14のY方向における位置を補正する。これによれば、プローブ14のXY方向の位置ずれが最も顕著に表れる位置で検出された値に基づいてプローブ14の位置が補正されるため、本実施形態に係る磁石解析装置1は、チャック11の回転軸A1に対してプローブ14をより正確に位置決めすることができる。
本実施形態では、プローブ14の位置決め処理(図5参照)において、取得した正弦波信号におけるNSのピーク値の差分及び検出電気角での磁束量の差分が、それぞれ規定値未満となるようにプローブ14の位置を補正する例について説明した。これに限らず、取得した正弦波信号におけるNSのピーク値及び検出電気角での磁束量が、それぞれ最小値となるようにプローブ14の位置を補正してもよい。
Claims (4)
- 着磁された磁石の磁束量を第1の方向で検出する磁束検出部と、
基準軸を中心とする軌道上において前記磁石を回転させる磁石回転部と、
前記磁束検出部を前記第1の方向及び当該第1の方向と平面視において直交する第2の方向に移動自在に支持する位置決め部と、
前記磁石回転部により前記磁石を回転させたときに、前記磁束検出部で検出される磁束量の変化を正弦波信号として取得する信号取得部と、
前記信号取得部で取得された正弦波信号のN極側のピーク値及びS極側のピーク値が互いに近づくように、前記位置決め部において前記磁束検出部の前記第1の方向における位置を補正する共に、前記信号取得部で取得された正弦波信号に波形歪みが生じる範囲に設定された第1電気角における磁束量と、前記第1電気角と位相が180度異なる第2電気角における磁束量とが互いに近づくように、前記位置決め部において前記磁束検出部の前記第2の方向における位置を補正する位置補正部と、
を備える磁石解析装置。 - 請求項1に記載の磁石解析装置において、
前記位置補正部は、前記信号取得部で取得された正弦波信号の電気角15度から75度までの間又は電気角115度から165度までの間に設定される第1の電気角における磁束量と、前記第1の電気角と位相が180度異なる第2の電気角における磁束量とが互いに近づくように、前記位置決め部において前記磁束検出部の前記第2の方向における位置を補正すること、
を特徴とする磁石解析装置。 - 請求項2に記載の磁石解析装置において、
前記位置補正部は、前記信号取得部で取得された正弦波信号の電気角45度又は電気角135度のいずれかを前記第1の電気角とし、当該第1の電気角における磁束量と、前記第1の電気角と位相が180度異なる第2の電気角における磁束量とが互いに近づくように、前記位置決め部において前記磁束検出部の前記第2の方向における位置を補正すること、
を特徴とする磁石解析装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の磁石解析装置において、
前記位置補正部は、前記磁束検出部の前記第1の方向における位置の補正と、前記磁束検出部の前記第2の方向における位置の補正と、を交互に実行すること、
を特徴とする磁石解析装置。
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