JP6450996B2 - 人工骨幹 - Google Patents

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Description

本発明は、人工骨幹の改良、詳しくは、悪性骨腫瘍等の手術によって分離状態となった骨幹同士を、切除分の間隔を空けて繋ぐことができ、また日常生活において治療部位に負荷がかかった場合でも、骨幹と髄内釘の固定部分に負荷が集中し難く、しかも、骨幹間の負荷に対しても充分な強度を有する人工骨幹に関するものである。
一般的に、骨幹の悪性骨腫瘍を切除した場合、骨幹の一部が欠損して分離状態となるケースがある。その場合、骨幹が分離した状態のままでは日常生活に支障をきたすため、骨幹の髄腔に挿入して固定される髄内釘や、骨幹表面に固定される連結プレート等を利用して分離した骨幹同士を繋ぐ必要がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記分離状態となった骨幹を、切除分の間隔を空けて髄内釘や連結プレートで繋いだ場合、骨幹と髄内釘または連結プレートとを固定している両端のボルト留め部分(またはネジ留め部分)に負荷が集中し易いため、日常生活において治療部位に負荷がかかった際にボルト(またはネジ)周辺の骨に罅が入る危険がある。
また上記髄内釘については、骨幹の髄腔に挿入できる太さのものに限定されるため、骨幹間に大きな負荷がかかった際、髄内釘の骨幹間の部位がその負荷に耐えられずに折れ曲がる危険がある。これは連結プレートについても同様で、使用可能な連結プレートの厚さには限界があるため、大きな負荷で折れ曲がる危険がある。
一方、上記のように髄内釘等を用いて分離した骨幹を連結する場合には、骨幹間に生じた隙間に骨セメントを充填する方法も考えられるが、骨セメントは注入時に隙間から漏れ出る等の危険があるだけでなく、強度もそれほど高くないため、治療部位に大きな負荷がかかった際に骨セメントから成る補填部位が損傷する危険がある。
特開2015−217263号公報
そこで本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、悪性骨腫瘍等の手術によって分離状態となった骨幹同士を、切除分の間隔を空けて繋ぐことができ、また取り付けも安全に行うことができ、しかも、日常生活において治療部位に負荷がかかった場合でも、骨幹と髄内釘の固定部分に負荷が集中し難く、骨幹間の負荷に対しても充分な強度を有する人工骨幹を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、分断状態の骨幹B・B’を繋ぐ際に使用される人工骨幹において、前記分断状態となった一対の骨幹B・B’の各髄腔に、骨幹B・B’間に所定大きさの間隔が空くように刺し通して挿入され、更に挿入された両端部を各骨幹B・B’に止着して取り付けられる金属製の髄内釘1と;前記分断状態の骨幹B・B’間の部位において、髄内釘1に被せて装着される筒状、断面円弧型または断面U型の形状を成す金属製の補填部材2と;前記補填部材2と各骨幹B・B’に跨がるように配置され、かつ、補填部材2と各骨幹B・B’にそれぞれ止着して取り付けられる金属製の固定用プレート3とを含んで構成した点に特徴がある(図1〜図6参照)。
また手術時において、上記固定用プレート3を挿入するための切開範囲を小さく抑えるために、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を、長さ方向の中央部で二つに分割して固定用プレート3・3を構成し、これら二枚の固定用プレート3・3を、一方の骨幹B・B’と補填部材2にそれぞれ止着して取り付け可能とするのが望ましい(図1参照)。
また本発明では、手術時において、上記固定用プレート3がネジ留め前に大きく位置ズレしないように、固定用プレート3と補填部材2の対向面に、遊嵌形状の摺動凹部32と摺動凸部22を長さ方向に沿って設けると共に、前記摺動凹部32の両側縁部に、内向きに突出した浮き止め部32a・32aを、また前記摺動凸部22の両側面部に、内向きに凹んだガイド溝21a・21aをそれぞれ形成して、このガイド溝21a・21aに浮き止め部32a・32aが挿入された状態で固定用プレート3を補填部材2上でスライド可能に構成することもできる(図1、図2参照)。
また更に、上記一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を、長さ方向の中央部で二つに分割して固定用プレート3・3を構成する場合には、各固定用プレート3・3の分割端側に、それぞれ摺動凹部32・32を設けると共に、各固定用プレート3・3の摺動凹部32・32の長さを、補填部材2の長さの半分の大きさとすることで、手術時において、各固定用プレート3・3を補填部材2上に位置決めした状態で仮留めすることができる(図1、図2参照)。
一方、本発明では、上記人工骨幹の基本構成を変更することもでき、具体的には、分断状態となった一対の骨幹B・B’の各髄腔に挿入して取り付けられる金属製の髄内釘1を、挿入される骨幹B・B’ごとに第一髄内釘N1と第二髄内釘N2に分割して構成する一方、前記第一髄内釘N1及び第二髄内釘N2については、各骨幹B・B’に止着可能な一端部を備えると共に、他端部に骨幹B・B’の髄腔よりも断面積が大きく、かつ、端面が相欠き形状を成す骨幹補填部11・11を設けて、これらの骨幹補填部11・11を相欠き接ぎした状態で相欠き部11a・11a同士を止着して骨幹B・B’間で第一髄内釘N1と第二髄内釘N2を連結可能に構成することもできる(図7〜図10参照)。
また、上記の基本構成を採用する場合には、第一髄内釘N1及び第二髄内釘N2の各骨幹補填部11・11において、髄内釘1の長さ方向の対向面に凹凸部P・Qをそれぞれ設けて、これらの凹凸部P・Qを嵌め合わせた状態で骨幹補填部11・11同士を相欠き接ぎ可能に構成することができ、これによって相欠き部のネジ留め部分にかかる負担を軽減できる(図7参照)。
他方、本発明では、上記人工骨幹の基本構成を変更することもでき、具体的には、分断状態となった一対の骨幹B・B’のうち、一方の骨幹Bの髄腔に、分断された側の端部から挿入されて、その挿入された一端部が骨幹Bに止着して取り付けられ釘本体部12と、骨幹Bの髄腔に挿入されない他端部側に形成された、骨幹Bの髄腔よりも断面積が大きい骨幹補填部11とを有する金属製の髄内釘1と;前記骨幹補填部11と各骨幹B・B’に跨がるように配置され、かつ、骨幹補填部11と各骨幹B・B’にそれぞれ止着して取り付けられる金属製の固定用プレート3とを含む構成を採用することができる(図11〜図17参照)。
また、上記構成を採用する場合には、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を、長さ方向の中央部で二つに分割して固定用プレート3・3を構成して、これら二枚の固定用プレート3・3を、一方の骨幹B・B’と骨幹補填部11にそれぞれ止着して取り付け可能とすることにより、手術時における切開範囲を小さく抑えることができる(図12、図13参照)。
また更に、上記構成を採用する場合には、髄内釘1の骨幹補填部11を、長さ方向の中央部で二つに分割して、釘本体部12と一体に形成された第一の骨幹補填片C1と、釘本体部12と別体で構成された第二の骨幹補填片C2とから構成すると共に、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材から成る一枚の固定用プレート3を、骨幹B・B’を跨ぐように配置して、この固定用プレート3を、各骨幹補填片と骨幹B・B’とにそれぞれ止着して取り付け可能とすることにより、手術時において、髄内釘1を骨幹の髄腔に挿入し易くすることができる(図14、図15参照)。
また、上記のように髄内釘1の骨幹補填部11を、第一の骨幹補填片C1と第二の骨幹補填片C2とに分割する構成において、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を、長さ方向の中央部で二つに分割して構成された二枚の固定用プレート3・3を用いることもでき、その場合には、第一の骨幹補填片C1と第二の骨幹補填片C2を相欠き接ぎした状態で相欠き部11a・11a同士を止着して骨幹B・B’間で骨幹補填片同士を連結可能に構成すると共に、各固定用プレート3・3を、第一の骨幹補填片C1と一方の骨幹B、並びに第二の骨幹補填片C2ともう一方の骨幹B’を跨ぐようにそれぞれ配置して、各骨幹補填片と骨幹B・B’に止着して取り付け可能に構成することができる(図16、図17参照)。
本発明では、人工骨幹を、分離状態となった骨幹の髄腔に刺し通して挿入される髄内釘だけでなく、髄内釘の骨幹間の部位に装着される金属製の補填部材、及びこの補填部材と骨幹とを連結する固定プレートを加えて構成したことにより、補填部材によって骨幹間の隙間を埋めることができるため、髄内釘と骨幹のボルト留め部分(またはネジ留め部分)にかかる負担を大幅に軽減できる。
また本発明では、人工骨幹を、骨幹補填部を有する二つの髄内釘から構成することもでき、その場合にも、骨幹補填部で骨幹間の隙間を埋めることができるため、上記と同様の効果が得られる。また本発明では、関節部付近の治療に用いる人工骨幹を、骨幹補填部を有する髄内釘と固定プレートから構成することもでき、その場合にも骨幹補填部で骨幹間の隙間を埋めて上記と同様の効果が得られる。
しかも、本発明では、上記骨幹間の隙間を埋める補填部材や骨幹補填部を、金属製の部材から構成しているため、骨セメント等の充填材よりも強度が高く、骨幹間に大きな負荷がかかった場合でも、人工骨幹が折れ曲がる等の心配がない。また本発明の人工骨幹は、骨セメントのような注入作業が不要であるため、手術の安全性も高い。
したがって、本発明により、手術で簡単に取り付けを行うことができ、日常生活でかかる負荷にも充分に耐えられる安全性に優れた人工骨幹を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
本発明の実施例1における人工骨幹及びそれを骨幹に取り付けた状態を表わす分解斜視図及び状態説明図である。 本発明の実施例1における補填部材、固定用プレート及びそれらの取り付け状態を表わす斜視図および横断面図である。 本発明の実施例2における人工骨幹及びそれを骨幹に取り付けた状態を表わす分解斜視図及び状態説明図である。 本発明の実施例3における人工骨幹及びそれを骨幹に取り付けた状態を表わす分解斜視図及び状態説明図である。 本発明の実施例3における人工骨幹の変更例を表わす分解斜視図及び全体斜視図である。 本発明の実施例4における人工骨幹及びそれを骨幹に取り付けた状態を表わす分解斜視図及び状態説明図である。 本発明の実施例5における人工骨幹、それを骨幹に取り付けた状態及び骨幹補填部同士の連結構造を表わす全体斜視図、状態説明図及び縦断面図である。 本発明の実施例5における人工骨幹の変更例を表わす縦断面図である。 本発明の実施例5における人工骨幹の他の変更例を表わす全体斜視図、状態説明図及び縦断面図である。 本発明の実施例5における人工骨幹の他の変更例を表わす全体斜視図、状態説明図及び縦断面図である。 本発明の実施例6における人工骨幹及びそれを骨幹に取り付けた状態を表わす分解斜視図及び状態説明図である。 本発明の実施例7における人工骨幹、及びそれを骨幹に取り付けた状態、及び固定用プレートと骨幹補填部の取付け構造を表わす分解斜視図及び状態説明図及び拡大斜視図である。 本発明の実施例7における人工骨幹の変更例を表わす分解斜視図及び状態説明図及び拡大斜視図である。 本発明の実施例8における人工骨幹、及びそれを骨幹に取り付けた状態、及び固定用プレートと骨幹補填部の取付け構造を表わす分解斜視図及び状態説明図及び拡大斜視図である。 本発明の実施例8における人工骨幹の変更例を表わす分解斜視図及び状態説明図及び拡大斜視図である。 本発明の実施例9における人工骨幹、及びそれを骨幹に取り付けた状態、及び固定用プレートと骨幹補填部の取付け構造を表わす分解斜視図及び状態説明図及び拡大斜視図である。 本発明の実施例9における人工骨幹の変更例を表わす分解斜視図及び状態説明図及び拡大斜視図である。
『実施例1』
本発明の実施例1について、図1及び図2に基いて説明する。同図において、符号1で指示するものは、髄内釘であり、符号2で指示するものは、補填部材である。また符号3で指示するものは、固定用プレートであり、符号Bで指示するものは、骨幹である。また符号Sで指示するものは、止着部材である。
「人工骨幹の構成及び使用方法」
[1-1]基本構成について
この実施例1では、図1(a)(b)に示すように、分離した骨幹B・B’を繋ぐための人工骨幹を、各骨幹B・B’内に挿入される棒状の髄内釘1、およびこの棒状の髄内釘1に被せて装着される筒状の補填部材2、およびこれらの骨幹B・B’や補填部材2にネジやボルト等の止着部材S・S…で取り付けられる固定用プレート3から構成している。
[1-2]使用方法について
次に上記人工骨幹の使用方法について説明する。まず髄内釘1を、分断状態となった一対の骨幹B・B’の各髄腔に、骨幹B・B’間に所定大きさの間隔が空くように刺し通して挿入する。この際、分断状態の骨幹B・B’間の部位には補填部材2を配置し、この補填部材2の中空部に髄内釘1を刺し通して補填部材2を髄内釘1に装着する。
そして、上記骨幹B・B’に挿入した髄内釘1の両端部を各骨幹B・B’に止着して取り付けた後(図示せず)、これらの補填部材2と各骨幹B・B’に跨がるように固定用プレート3・3を配置して、固定用プレート3・3と補填部材2および固定用プレート3・3と各骨幹B・B’をそれぞれ止着部材S・S…で固定して人工骨幹の取り付けを行う。
[1-3]機能について
上記のように人工骨幹を取り付けることにより、分断状態の骨幹B・B’を繋ぐことができるだけでなく、補填部材2によって骨幹B・B’同士の間に生じる隙間を埋めることができるため、骨幹B・B’と髄内釘1の止着部分にかかる負荷を大幅に軽減できる。また補填部材2を装着することによって、骨幹B・B’間の部位を髄内釘1単体で構成するよりも強度を向上させることができる。
[1-4]髄内釘について
次に上記人工骨幹の各構成要素について説明する。まず上記髄内釘1に関しては、本実施例では図1(a)に示すように、骨幹B・B’の髄腔形状に対応した直線型の棒状としているが、弯曲形状の骨幹B・B’(例えば、肋骨や鎖骨等)に使用する場合には、骨幹B・B’の形状に合わせて弯曲させた形状とすることもできる。
また上記髄内釘1の材質に関しては、本実施例では、軽量で強度に優れたチタン合金を使用しているが、生体親和性に優れた金属材料であれば、チタン合金以外のステンレスや純チタン、コバルトニッケル合金等を使用することもできる。
[1-5]補填部材について
また上記補填部材2に関しては、本実施例では図1及び図2(a)に示すように、骨幹B・B’の断面形状に対応した筒状としているが、骨幹B・B’間の隙間を埋めることができ、かつ、髄内釘1に被せて装着できる形状であれば、筒状以外の断面円弧型または断面U型の形状を採用することもできる(詳しい形状については後述する)。また本実施例では、図1(a)に示すように、止着部材Sとして使用するネジ部材を固定するための雌ネジ孔21・21を補強部材2の所定箇所に設けている。
また上記補填部材2の材質に関しては、本実施例では、軽量で強度に優れたチタン合金を使用しているが、生体親和性に優れた金属材料であれば、チタン合金以外のステンレスや純チタン、コバルトニッケル合金等を使用することもできる。
[1-6]固定用プレートについて
また上記固定用プレート3については、本実施例では図1及び図2(b)に示すように、断面円弧型の形状としているが、少なくとも当接面が、骨幹B・B’及び補填部材2の外周面に沿う形状であれば、片面のみが凹面となった形状を採用することもできる。また本実施例では、図1(a)に示すように、止着部材Sを差し込むための挿通孔31・31…を固定用プレート3の所定箇所に設けている。
また本実施例では、上記固定用プレート3・3を、図1(a)(b)に示すように、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を長さ方向の中央部で二つに分割して構成し、この二枚の固定用プレート3・3を、一方の骨幹B・B’と補填部材2とにそれぞれ止着して取り付けている。これにより、手術時において、骨幹B・B’に跨がる長さの一枚のプレート材を挿入するよりも切開範囲を小さく抑えることができるため、患者の身体にかかる負担を軽減することができる。
また上記固定用プレート3の材質に関しては、本実施例では、軽量で強度に優れたチタン合金を使用しているが、生体親和性に優れた金属材料であれば、チタン合金以外のステンレスや純チタン、コバルトニッケル合金等を使用することもできる。
[1-7]固定用プレートの仮留め構造について
また本実施例では、図1(a)及び図2(a)(b)に示すように、補填部材2と固定用プレート3の対向面に、遊嵌形状の摺動凸部22と摺動凹部32を長さ方向に沿って設けると共に、摺動凹部32の両側縁部に、内向きに突出した浮き止め部32a・32aを、また摺動凸部22の両側面部に、内向きに凹んだガイド溝21a・21aをそれぞれ形成している。
これにより、図2(c)に示すように、上記補填部材2のガイド溝22a・22aに、固定用プレート3の浮き止め部32a・32aを挿入した状態で、固定用プレート3を補填部材2の端部からスライドさせて取り付けることができるため、手術時において固定用プレート3を補填部材2に止着部材S・S…で固定する前に、固定用プレート3が浮いて大きく位置ズレする問題を防止できる。
また本実施例では、図2(b)に示すように、二枚の固定用プレート3・3の分割端側に、それぞれ摺動凹部32・32を設けると共に、各固定用プレート3・3に設ける摺動凹部32・32の長さを、補填部材2の長さの半分の大きさとすることで、手術時において、固定用プレート3・3同士の境界部分が補填部材2の中央からズレないように位置決めした状態で、固定用プレート3・3の仮留めを行うことができる。
『実施例2』
[1-8]断面U型の補填部材
次に本発明の実施例2について、図3に基いて以下に説明する。この実施例2では、図3(a)(b)に示すように、固定用プレート3を、一対の骨幹B・B’に跨がる長さの一枚のプレート材から構成すると共に、骨幹B・B’間に配置される固定用プレート3の中央部の形状を平板型の形状としている。また、補填部材2については、断面U型の形状として、両側の端面に止着部材Sとして使用するネジ部材を止着するための雌ネジ孔21・21…をそれぞれ設けている。(※その他の条件は実施例1と同様である。)
そして上記のように構成したことにより、各骨幹B・B’の髄腔に髄内釘1を刺し通した後、骨幹B・B’間のスペースに露出した髄内釘1に断面U型の補填部材2を被せ、更にこの補填部材2の両側の端面に固定用プレート3の中央部を当接させた状態でネジ部材を止着することにより、補填部材2と固定用プレート3とを連結一体化することができる。
『実施例3』
[1-9]半円筒型に分割した補填部材
次に本発明の実施例3について、図4及び図5に基いて以下に説明する。この実施例3では、図4(a)(b)に示すように、補填部材2・2’を、断面円弧型の一対の半円筒体から構成すると共に、一方の補填部材2’に止着部材Sを差し込むための挿通孔23・23…を、もう一方の補填部材2の両側の端面に、止着部材Sとして使用するネジ部材を止着するための雌ネジ孔21・21をそれぞれ設けている。また本実施例では、筒状としたときに対向する補填部材2・2’の端面に嵌合形状の凹凸部24・24’をそれぞれ設けている。(※その他の条件は実施例1と同様である。)
そして上記のように構成したことにより、各骨幹B・B’の髄腔に髄内釘1を刺し通した後、骨幹B・B’間のスペースに露出した髄内釘1に半円筒型の一対の補填部材2・2’を筒状にして被せ、更に端面の凹凸部24・24’を嵌合させた状態で、一方の補填部材2’の挿通孔23から差し込んだ止着部材Sを、もう一方の補填部材2の雌ネジ孔21に止着することにより、一対の補填部材2・2’を連結一体化することができる。
また本実施例では、上記一対の補填部材2・2’同士を連結するためのネジ部材の頭部が固定プレート3に触れないように、固定プレート3の側縁部に切欠部33・33を設けている。一方、上記半円筒型の補填部材2・2’同士を連結するための構造としては、図5(a)(b)に示すような凹凸部24・24’のみによる構造(例えば、抜止め用のツメ部を有する係止突起を用いた構造等)を採用することもできる。
『実施例4』
[1-10]骨幹補填部を備えた固定用プレート
次に本発明の実施例4について、図6に基いて以下に説明する。この実施例4では、図6(a)(b)に示すように、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材から構成される固定用プレート3の中央部に、髄内釘1を被覆可能な断面円弧型の骨幹補填部34を設けると共に、この骨幹補填部34の所定箇所に、止着部材Sを差し込むための挿通孔31・31を設けている。また補填部材2については、断面円弧型の形状にすると共に、両側の端面に止着部材Sとして使用するネジ部材を止着するための雌ネジ孔21・21をそれぞれ設けている。(※その他の条件は実施例1と同様である。)
そして上記のように構成したことにより、各骨幹B・B’の髄腔に髄内釘1を刺し通した後、骨幹B・B’間のスペースに露出した髄内釘1に、固定用プレート3の骨幹補填部34と半円筒型の補填部材2を筒状にして被せ、更に固定用プレート3の挿通孔31から差し込んだネジ部材を補填部材2の雌ネジ孔21に止着することにより、固定用プレート3と補填部材2とを連結一体化することができる。
『実施例5』
「人工骨幹の構成及び使用方法」
[2-1]基本構成について
次に本発明の実施例5について、図7〜図10に基いて以下に説明する。この実施例5では、図7(a)(b)に示すように、分離した骨幹B・B’を繋ぐための人工骨幹を、挿入される骨幹B・B’ごとに第一髄内釘N1と第二髄内釘N2に分割して構成された髄内釘1から構成している。また第一髄内釘N1と第二髄内釘N2には、図7(c)に示すように、各骨幹B・B’に止着される側と反対側の端部に、骨幹B・B’の髄腔よりも断面積が大きく、かつ、端面が相欠き形状を成す骨幹補填部11・11をそれぞれ設けている。
[2-2]使用方法について
次に上記人工骨幹の使用方法について説明する。まず髄内釘1の第一髄内釘N1と第二髄内釘N2を、分断状態となった一対の骨幹B・B’の各髄腔にそれぞれ挿入して、第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の骨幹補填部11・11を相欠き接ぎする。そして、この第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の相欠き部11a・11a同士を止着部材S・S…で連結一体化して人工骨幹の取り付けを行う。
[2-3]機能について
上記のように人工骨幹を取り付けることにより、分断状態の骨幹B・B’を繋ぐことができるだけでなく、第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の骨幹補填部11・11によって骨幹B・B’間に生じる隙間を埋めることができるため、骨幹B・B’と髄内釘1の止着部分にかかる負荷を大幅に軽減できる。また骨幹補填部11・11の断面積を骨幹B・B’の髄腔の断面積よりも大きくする(骨幹補填部11・11を太く形成する)ことによって、骨幹B・B’間の部位を髄腔に挿入可能な細い髄内釘1で構成するよりも強度を高めることができる。
[2-4]髄内釘について
次に上記人工骨幹の各構成要素について説明する。まず上記髄内釘1の第一髄内釘N1と第二髄内釘N2に関しては、本実施例では図7(a)(b)に示すように、骨幹B・B’の髄腔形状に対応した直線型の棒状としているが、弯曲形状の骨幹B・B’(例えば、肋骨や鎖骨等)に使用する場合には、骨幹B・B’の形状に合わせて弯曲させた形状とすることもできる。
また本実施例では、図7(c)に示すように、第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の相欠き部11a・11aに、止着部材Sとして使用するボルト部材を挿入するための挿通孔11b・11bをそれぞれ設けている。そして、この挿通孔11b・11bに挿入したボルト部材をナット部材で締結して相欠き部11a・11a同士を連結できるように構成している。
また上記髄内釘1の材質に関しては、本実施例では、軽量で強度に優れたチタン合金を使用しているが、生体親和性に優れた金属材料であれば、チタン合金以外のステンレスや純チタン、コバルトニッケル合金等を使用することもできる。
[2-5]骨幹補填部の相欠き形状について
また本実施例では、図7(c)に示すように、上記第一髄内釘N1及び第二髄内釘N2の各骨幹補填部11・11に、髄内釘1の長さ方向の対向面に凹凸部P・Qをそれぞれ設けている。そして、これらの凹凸部P・Qを嵌め合わせた状態で骨幹補填部11・11同士を相欠き接ぎすることによって相欠き部11a・11a同士を仮留めできると共に、相欠き部11a・11aの止着部分にかかる負担を軽減できる。
[2-6]骨幹補填部の相欠き形状の変更例について
また本実施例では、図7(c)に示すように、第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の相欠き部11a・11aの形状を、一方(第二髄内釘N2の相欠き部11a)を厚く、他方(第一髄内釘N1の相欠き部11a)を薄く形成しているが、図8に示すように、双方(第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の相欠き部11a・11a)が同じ厚みとなるように構成することもできる。
また本実施例では、図7(a)(b)に示すように、第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の相欠き部11a・11aの形状を、相欠き接ぎした際の両者の境界線がほゞ直角に屈曲する直線から描かれる形状としているが、これも図9(a)(b)または図10(a)(b)に示すように、両者の境界線が波状に屈曲する曲線から描かれる形状に変更することもできる。なお図10に示される人工骨幹は、第一髄内釘N1と第二髄内釘N2の相欠き部11a・11aの先端が、図9に示される人工骨幹よりも細くなるように形成している。
『実施例6』
「人工骨幹の構成及び使用方法」
[3-1]基本構成について
次に本発明の実施例1について、図11に基いて以下に説明する。この実施例6では、図11(a)(b)に示すように、分離した骨幹B・B’を繋ぐための人工骨幹を、一方の骨幹Bの髄腔に挿入される釘本体部12を有し、かつ、骨幹Bの髄腔に挿入されない端部側に、骨幹Bの髄腔よりも断面積が大きい骨幹補填部11が形成された棒状の髄内釘1と、この髄内釘1の骨幹補填部11と各骨幹B・B’に対して止着部材S・S…で取り付けられる固定用プレート3とから構成している。
[3-2]使用方法について
次に上記人工骨幹の使用方法について説明する。まず髄内釘1の釘本体部12を、分断状態となった一対の骨幹B・B’のうち、一方の骨幹Bの髄腔に、分断された側の端部から差し込んで挿入し、髄腔に挿入された端部を、止着部材S(ネジ部材やボルト部材等)で骨幹Bに止着して取り付ける。その後、髄内釘1と分断された各骨幹B・B’に跨がるように固定用プレート3を配置して、固定用プレート3と骨幹補填部11、及び固定用プレート3と各骨幹B・B’をそれぞれ止着部材S(ネジ部材やボルト部材等)で固定して人工骨幹の取り付けを行う。
[3-3]機能について
上記のように人工骨幹を取り付けることにより、分断状態の骨幹B・B’を繋ぐことができるだけでなく、骨幹補填部11によって骨幹B・B’同士の間に生じる隙間を埋めることができるため、骨幹B・B’と髄内釘1の止着部分にかかる負荷を大幅に軽減できる。また骨幹補填部11の断面積を骨幹Bの髄腔の断面積よりも大きくする(骨幹補填部11を太く形成する)ことによって、骨幹B・B’間の部位を髄腔に挿入可能な細い髄内釘1で構成するよりも強度を高めることができる。また本実施例では、一方の骨幹B’の髄腔に髄内釘1を挿入しなくても人工骨幹の取り付けを行うことができるため、関節部付近の治療に用いることができる。
[3-4]髄内釘について
次に上記人工骨幹の各構成要素について説明する。まず上記髄内釘1に関しては、本実施例では図11(a)(b)に示すように、骨幹Bの髄腔形状に対応した直線型の棒状としているが、弯曲形状の骨幹B(例えば、肋骨や鎖骨等)に使用する場合には、骨幹Bの形状に合わせて弯曲させた形状とすることもできる。また本実施例においては、図11(a)に示すように、髄内釘1の骨幹補填部11と釘本体部12に対し、止着部材Sを差し込むための挿通孔11b・12aを所定箇所にそれぞれ設けている。
また上記髄内釘1の材質に関しては、本実施例では、軽量で強度に優れたチタン合金を使用しているが、生体親和性に優れた金属材料であれば、チタン合金以外のステンレスや純チタン、コバルトニッケル合金等を使用することもできる。
[3-5]固定用プレートについて
また上記固定用プレート3については、本実施例では図11(a)に示すように、断面円弧型の形状としているが、少なくとも当接面が、骨幹B・B’及び骨幹補填部11の外周面に沿う形状であれば、片面のみが凹面となった形状を採用することもできる。また本実施例では、図11(a)に示すように、止着部材Sを差し込むための挿通孔31・31…を固定用プレート3の所定箇所に設けている。また本実施例では、上記固定用プレート3の一端側を、二股形状とすることによって膝蓋骨を避けて取り付けが行えるようにしている。
また上記固定用プレート3の材質に関しては、本実施例では、軽量で強度に優れたチタン合金を使用しているが、生体親和性に優れた金属材料であれば、チタン合金以外のステンレスや純チタン、コバルトニッケル合金等を使用することもできる。
『実施例7』
[3-6]固定プレートを分割した構造について
次に本発明の実施例7について、図12及び図13に基いて以下に説明する。この実施例7では、図12(a)(b)に示すように、固定用プレート3・3を、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を長さ方向の中央部で二つに分割して構成している。そして、この二枚の固定用プレート3・3を、一方の骨幹B・B’と髄内釘1の骨幹補填部11とにそれぞれ止着して取り付けている。これにより、手術時において、骨幹B・B’に跨がる長さの一枚のプレート材を挿入するよりも切開範囲を小さく抑えることができるため、患者の身体にかかる負担を軽減できる。
[3-7]固定用プレートの仮留め構造について
また本実施例では、図12(a)(c)に示すように、髄内釘1の骨幹補填部11と固定用プレート3の対向面に、遊嵌形状の摺動凸部13と摺動凹部32を長さ方向に沿って設けると共に、摺動凹部32の両側縁部に、内向きに突出した浮き止め部32a・32aを、また摺動凸部13の両側面部に、内向きに凹んだガイド溝13a・13aをそれぞれ形成している。
これにより、上記摺動凸部13のガイド溝13a・13aに、摺動凹部32の浮き止め部32a・32aを挿入した状態で、固定用プレート3を骨幹補填部11の端部からスライドさせて取り付けることができるため、手術時において固定用プレート3を骨幹補填部11に止着部材S・S…で固定する前に、固定用プレート3が浮いて大きく位置ズレする問題を防止できる。
また本実施例では、図12(c)に示すように、二枚の固定用プレート3・3の分割端側に、それぞれ摺動凹部32・32を設けると共に、各固定用プレート3・3に設ける摺動凹部32・32の長さを、骨幹補填部11の長さの半分の大きさとすることで、手術時において、固定用プレート3・3同士の境界部分が骨幹補填部11の中央からズレないように位置決めした状態で、固定用プレート3・3の仮留めを行うことができる。
[3-8]固定用プレートの形状の変更例について
また本実施例では、上記固定用プレート3の一方を二股形状とすることによって膝蓋骨を避けて取り付けが行えるようにしているが、図13(a)(b)(c)に示すように、分割された両方の固定用プレート3・3を直線状に形成して、膝以外の例えば肘等の関節部付近に人工骨幹を使用することもできる。(※その他の条件は実施例6と同様である。)
『実施例8』
[3-9]骨幹補填部を分割した構造について
次に本発明の実施例8について、図14及び図15に基いて以下に説明する。この実施例7では、図14(a)(b)(c)に示すように、髄内釘1の骨幹補填部11を長さ方向の中央部で二つに分割して、釘本体部12と一体に形成された第一の骨幹補填片C1と、釘本体部12と別体で構成された第二の骨幹補填片C2とから骨幹補填部11を構成している。
また本実施例では、図14(a)(c)に示すように、上記第一の骨幹補填片C1と第二の骨幹補填片C2を端面が相欠き形状を成すように構成すると共に、これらの骨幹補填片の所定箇所に、止着部材S(ボルト部材)を差し込むための挿通孔11b・11bを設けて、この挿通孔11b・11bにボルト部材を差し込んでナットで締結することにより、第一の骨幹補填片C1と第二の骨幹補填片C2を相欠き接ぎした状態で連結一体化できるように構成している。
そして本実施例では、上記髄内釘1を取り付けた、骨幹B・B’を跨ぐように一枚の固定用プレート3を配置して、この固定用プレート3を、第一の骨幹補填片C1と一方の骨幹B、及び第二の骨幹補填片C2ともう一方の骨幹B’にそれぞれ止着して人工骨幹の取り付けを行えるようにしている。
上記のように構成したことにより、手術時において、小型の第一の骨幹補填片C1のみが付いた状態で髄内釘1の釘本体部12を骨幹Bの髄腔に挿入することができるため、大型の骨幹補填部11が付いた状態で釘本体12を髄腔に挿入するよりも、髄内釘1の挿入をよりスムーズに行うことができる。
また本実施例では、図14(a)(c)に示すように、上記第一の骨幹補填片C1と第二の骨幹補填片C2に、骨幹補填部11の長さ方向の対向面に凹凸部P・Qをそれぞれ設けて、これらの凹凸部P・Qを嵌め合わせた状態で骨幹補填片同士を相欠き接ぎ可能に構成しているため、相欠き部11a・11a同士を仮留めが行えるだけでなく、相欠き部11a・11aの止着部分にかかる負担も軽減できる。(※その他の条件は実施例6と同様である。)
[3-10]固定用プレートの形状の変更例について
また本実施例では、上記固定用プレート3の一方を二股形状とすることによって膝蓋骨を避けて取り付けが行えるようにしているが、図15(a)(b)(c)に示すように、分割された両方の固定用プレート3・3を直線状に形成して、膝以外の例えば肘等の関節部付近に人工骨幹を使用することもできる。
『実施例9』
[3-11]固定プレートと骨幹補填部の両方を分割した構造について
次に本発明の実施例9について、図16及び図17に基いて以下に説明する。この実施例9では、図16(a)(b)(c)に示すように、固定用プレート3・3を、一対の骨幹B・B’に跨がる長さのプレート材を長さ方向の中央部で二つに分割して構成すると共に、髄内釘1の骨幹補填部11を長さ方向の中央部で二つに分割して構成している。。
また、上記骨幹補填部11の第一の骨幹補填片C1と第二の骨幹補填片C2については、実施例8と同様、相欠き接ぎした状態で相欠き部11a・11a同士を止着して骨幹B・B’間で骨幹補填片同士を連結可能に構成している。また二枚の固定用プレート3・3は、第一の骨幹補填片C1と一方の骨幹B、並びに第二の骨幹補填片C2ともう一方の骨幹B’を跨ぐようにそれぞれ配置して、各骨幹補填片と骨幹B・B’に止着部材Sで固定できるように構成している。
そして上記のように構成したことにより、本実施例の人工骨幹では、実施例7の人工骨幹で得られる切開範囲を小さく抑える効果と、実施例8の人工骨幹で得られる髄内釘1が挿入し易くなる効果を両方とも得ることができる。(※その他の条件は実施例6と同様である。)
[3-12]固定用プレートの形状の変更例について
また本実施例では、上記固定用プレート3の一方を二股形状とすることによって膝蓋骨を避けて取り付けが行えるようにしているが、図16(a)(b)(c)に示すように、分割された両方の固定用プレート3・3を直線状に形成して、膝以外の例えば肘等の関節部付近に人工骨幹を使用することもできる。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、止着部材Sについては、ナットを使用して締結するボルト部材であっても、下孔に捻じ込んで固定するネジ部材であってもよく、何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
1 髄内釘
11 骨幹補填部
11a 相欠き部
11b 挿通孔
12 釘本体部
12a 挿通孔
13 摺動凸部
13a ガイド溝
2 補填部材
21 雌ネジ孔
22 摺動凸部
22a ガイド溝
23 挿通孔
24 凹凸部
3 固定用プレート
31 挿通孔
32 摺動凹部
32a 浮き止め部
33 切欠部
34 骨幹補填部
B 骨幹
P 凸部
Q 凹部
S 止着部材
C 骨幹補填片

Claims (4)

  1. 分断状態の骨幹(B)(B’)を繋ぐ際に使用される人工骨幹であって、
    前記分断状態となった一対の骨幹(B)(B’)の各髄腔に、骨幹(B)(B’)間に所定大きさの間隔が空くように刺し通して挿入され、更に挿入された両端部を各骨幹(B)(B’)に止着して取り付けられる金属製の髄内釘(1)と;
    前記分断状態の骨幹(B)(B’)間の部位において、髄内釘(1)に被せて装着される筒状、断面円弧型または断面U型の形状を成す金属製の補填部材(2)と;
    前記補填部材(2)と各骨幹(B)(B’)に跨がるように配置され、かつ、補填部材(2)と各骨幹(B)(B’)にそれぞれ止着して取り付けられる金属製の固定用プレート(3)とを含んで構成される一方、
    前記固定用プレート(3)と補填部材(2)の対向面に、遊嵌形状の摺動凹部(32)と摺動凸部(22)が長さ方向に沿って設けられると共に、前記摺動凹部(32)の両側縁部に、内向きに突出した浮き止め部(32a)(32a)が、また前記摺動凸部(22)の両側面部に、内向きに凹んだガイド溝(22a)(22a)がそれぞれ形成されて、このガイド溝(22a)(22a)に浮き止め部(32a)(32a)が挿入された状態で固定用プレート(3)が補填部材(2)上でスライド可能に構成されていることを特徴とする人工骨幹。
  2. 固定用プレート(3)(3)が、一対の骨幹(B)(B’)に跨がる長さのプレート材を、長さ方向の中央部で二つに分割して構成されて、これら二枚の固定用プレート(3)(3)が、一方の骨幹(B)(B’)と補填部材(2)にそれぞれ止着して取り付けられることを特徴とする請求項1記載の人工骨幹。
  3. 分断状態の骨幹(B)(B’)を繋ぐ際に使用される人工骨幹であって、
    前記分断状態となった一対の骨幹(B)(B’)の各髄腔に、骨幹(B)(B’)間に所定大きさの間隔が空くように刺し通して挿入され、更に挿入された両端部を各骨幹(B)(B’)に止着して取り付けられる金属製の髄内釘(1)と;
    前記分断状態の骨幹(B)(B’)間の部位において、髄内釘(1)に被せて装着される筒状、断面円弧型または断面U型の形状を成す金属製の補填部材(2)と;
    前記補填部材(2)と各骨幹(B)(B’)に跨がるように配置され、かつ、補填部材(2)と各骨幹(B)(B’)にそれぞれ止着して取り付けられる金属製の固定用プレート(3)とを含んで構成される一方、
    前記補填部材(2)(2’)が、断面円弧型の一対の半円筒体から構成されると共に、一方の補填部材(2’)に止着部材(S)を差し込むための挿通孔(23)(23)…が、もう一方の補填部材(2)の両側の端面に、止着部材(S)として使用するネジ部材を止着するための雌ネジ孔(21)(21)が設けられると共に、筒状としたときに対向する補填部材(2)(2’)の端面に嵌合形状の凹凸部(24)(24’)がそれぞれ設けられていることを特徴とする人工骨幹
  4. 分断状態の骨幹(B)(B’)を繋ぐ際に使用される人工骨幹であって、
    前記分断状態となった一対の骨幹(B)(B’)の各髄腔に、骨幹(B)(B’)間に所定大きさの間隔が空くように刺し通して挿入され、更に挿入された両端部を各骨幹(B)(B’)に止着して取り付けられる金属製の髄内釘(1)と;
    前記分断状態の骨幹(B)(B’)間の部位において、髄内釘(1)に被せて装着される筒状、断面円弧型または断面U型の形状を成す金属製の補填部材(2)と;
    前記補填部材(2)と各骨幹(B)(B’)に跨がるように配置され、かつ、補填部材(2)と各骨幹(B)(B’)にそれぞれ止着して取り付けられる金属製の固定用プレート(3)とを含んで構成される一方、
    前記一対の骨幹(B)(B’)に跨がる長さのプレート材から構成される固定用プレート(3)の中央部に、髄内釘(1)を被覆可能な断面円弧型の骨幹補填部(34)が設けられて、この骨幹補填部(34)に、止着部材(S)を差し込むための挿通孔(31)(31)が設けられると共に、前記補填部材(2)は、断面円弧型に形成されて両側の端面に止着部材(S)として使用するネジ部材を止着するための雌ネジ孔(21)(21)が設けられていることを特徴とする人工骨幹
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