JP6450518B2 - 架橋性組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、架橋性組成物、およびその製造方法に関する。
ヒドロキシル官能基を含む低分子ポリマー(Mnが500〜10,000)(ポリオールとも呼ばれる)は塗布用途において広範に使用され、種々の架橋技術を利用して室温または高温で硬化される。最も典型的な架橋剤は、ポリイソシアネートおよびアミノプラスト樹脂である。ポリイソシアネート系架橋剤は、低温硬化という利点を提供し、かつ優れた特性を備えた塗膜を提供するが、毒性が高く、費用が嵩み、かつ可使時間を乾燥時間とバランスさせる上で制約されるという欠点を有する。アミノプラスト樹脂は、それらがより低い費用と良好な塗膜性能との良好なバランスを提供するので、架橋剤として使用されることが多いが、より高温での硬化を必要とすることが多く、それらは、残留ホルムアルデヒドの毒性という欠点を有する。
米国特許第6,177,514号 米国特許第6,252,121号
したがって、外界条件下(または低温焼付け、例えば60℃)での新たな架橋技術が必要とされている。さらに、塗膜組成物を架橋する場合には、低い毒性レベルを維持すると同時に塗膜特性が必要とされている。
本発明は、架橋性組成物、およびその製造方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、(a)平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオール、(b)ポリアルデヒド、またはそのアセタールもしくはヘミアセタール、(c)6未満のpKを有する酸触媒、および(d)任意選択で1種または複数の有機溶媒、を含む非水性単一相架橋性組成物を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、さらに、(1)平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオールを選択すること、(2)ポリアルデヒドまたはそのアセタールもしくはヘミアセタールを選択すること、(3)6未満のpKを有する酸触媒を選択すること、(4)任意選択で1種または複数の有機溶媒を選択すること、(5)前記成分1〜4を混合すること、および(6)それによって、前記架橋性組成物を製造することを含む、架橋性組成物の製造方法を提供する。別の代わりの実施形態において、本発明は、さらに、該架橋性組成物の架橋生成物を含む架橋された組成物を提供する。
別の代わりの実施形態において、本発明は、さらに、架橋された組成物を含む塗膜層を提供する。
別の代わりの実施形態において、本発明は、さらに、基板、および前記基板の1つまたは複数の表面と少なくとも結合された1つまたは複数の本発明の塗膜層を含む物品を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、架橋性組成物が、0℃から120℃未満の温度で反応して硬化し、架橋された組成物を形成可能であること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、ポリオールが、アクリル、スチレン−アクリル、スチレン−ブタジエン、飽和ポリエステル、ウレタン、アルキド、ポリエーテル、またはポリカーボネートであること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、ポリオールが、1つまたは複数のさらなる架橋性官能基を含むこと以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、1つまたは複数のさらなる架橋性官能基が、ポリアルデヒドと架橋可能であること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、ポリオールが、下記図で示すような、
Figure 0006450518
1,2−または1,3−のOH官能基を含むこと以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、ポリアルデヒドが2〜20個の炭素原子を有すること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、ポリアルデヒドが、20個を超える炭素原子を有するポリアルデヒドは少なくとも10個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基を有するとの条件で、20個を超える炭素原子を有すること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、ポリアルデヒドが、(cis、trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、(cis、trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、ペンタン−1,5−ジアール、エタン−1,2−ジアール、およびこれらの混合物からなる群から選択されること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、酸触媒が、4.0未満のpKaを有すること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、酸触媒が2.0未満のpKaを有すること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、酸触媒がルイス酸であること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、酸触媒が、ポリオールの骨格上の官能基であること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、その製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、組成物が、さらに、アルコールを含む硬化抑制剤を含むこと以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
代わりの実施形態において、本発明は、アルコールが、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、およびジプロピレングリコールモノアルキルエーテルからなる群から選択されること以外は、前記実施形態のいずれかに従った、架橋性組成物、それらの製造方法を提供する。
本発明は、架橋性組成物、およびその製造方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、(a)平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオール、(b)ポリアルデヒド、またはそのアセタールもしくはヘミアセタール、(c)6未満のpKを有する酸触媒、および(d)任意選択で1種または複数の有機溶媒、を含む非水性単一相架橋性組成物を提供する。
ポリオール成分
ポリオール成分は任意のポリオールでよく、例えば、ポリオール成分は、アクリル、スチレン−アクリル、スチレン−ブタジエン、飽和ポリエステル、ウレタン、アルキド、ポリエーテル、またはポリカーボネートからなる群から選択することができる。一実施形態において、ポリオール成分は、1つまたは複数のさらなる架橋性官能基を含む。このような架橋性官能基としては、限定はされないが、ウレア、カルバメート、および/またはメルカプタンが挙げられる。一実施形態において、1つまたは複数のさらなる架橋性官能基は、ポリアルデヒド成分と架橋可能である。1つの典型的な実施形態において、ポリオール成分は、1,2−または1,3−OH官能基を含む。架橋性組成物は、10〜90重量%のポリオール成分、例えば、30〜70重量%のポリオール成分を含むことができる。一実施形態において、ポリオールは、1,2−ジオール、1,3−ジオール、またはこれらの組合せの官能構造を有する。
本発明の第1成分のポリオールは、平均で2.0個以上のヒドロキシル基、平均で3個以上のヒドロキシル基、または平均で4個以上のヒドロキシル基を有することができる。本明細書中で使用する場合、用語「ヒドロキシル基の平均個数」は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定されるようなポリオールの全数平均分子量を、ポリオールのヒドロキシル当量重量で除算した数、すなわち56,100mg KOH/KOH(モル)をヒドロキシル価(mg KOH/樹脂(g))で除算した数を意味する。
ポリオールは、非環式直鎖または分枝状、環式非芳香族、環式芳香族、またはこれらの組合せでよい。一部の実施形態において、ポリオールは、1つまたは複数の非環式直鎖または分枝状ポリオールを含む。例えば、ポリオールは、1つまたは複数の非環式直鎖または分枝状ポリオールから本質的になることができる。
好ましくは、ポリオールは、炭素、水素、および酸素原子から本質的になる。さらにより好ましくは、ポリオールは、第1級ヒドロキシル基からなり、最も好ましくは、ヒドロキシル基は、1,2−および/または1,3−配置で存在する。例示の目的で、若干の好ましいポリオール構造を下に示す。理論によって拘束されるものではないが、ヒドロキシル基をこれらの好ましい配置で含むポリオールは、安定な5または6員環の形成により、アルデヒドでより有効な架橋をもたらすことが期待される。
Figure 0006450518
ポリアルデヒド成分、またはそのアセタールもしくはヘミアセタール;
架橋性組成物は、ポリアルデヒド成分、またはそのアセタールもしくはヘミアセタールを含む。一実施形態において、ポリアルデヒド成分は、2〜20個の炭素原子を含む。別の代わりの実施形態において、ポリアルデヒドは、20個を超える炭素原子を有するポリアルデヒドは少なくとも10個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基を有するとの条件で、20個を超える炭素原子を含む。架橋性組成物は、2〜50重量%のポリアルデヒド成分またはそのアセタールもしくはヘミアセタール、例えば、5〜25重量%のポリアルデヒド成分またはそのアセタールもしくはヘミアセタールを含むことができる。一実施形態において、ポリアルデヒドは、(cis、trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、(cis、trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、ペンタン−1,5−ジアール、エタン−1,2−ジアール、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
例えば、ポリアルデヒド成分は、2つのアルデヒド基を有することができ(本明細書中ではジアルデヒドとも呼ばれる)、ここで、2つのアルデヒド基の少なくとも一方は、同じポリオール鎖(分子)に由来する2つのヒドロキシル基と反応して架橋された組成物を形成する。ジアルデヒドの2つのアルデヒド基は、2つの異なるポリオール鎖に由来する2つのヒドロキシル基と反応して架橋された組成物を形成することができる。本発明の適切なポリアルデヒドは、2つ、3つ、4つまたはそれ以上のアルデヒド基を有する。3つのアルデヒド基を有するポリアルデヒドは、本明細書中でトリアルデヒドとも呼ばれる。
ポリアルデヒド成分としては、2〜20個の炭素原子を有する任意のこのような分子を挙げることができ、あるいは、それは、20個を超える炭素原子を有するポリアルデヒドは11個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基、例えば10個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基を有するとの条件で、20個を超える、すなわち100個までの炭素原子を有することができる。ポリアルデヒドは、環状の、直鎖または分枝鎖状の;環状非芳香族の;環状芳香族のもの(例えば、3−ホルミルベンズアルデヒド)、またはこれらの組合せでよい。
本発明のポリアルデヒドは、実質上ホルムアルデヒド不含である。本明細書中で使用する場合、用語「実質上ホルムアルデヒド不含」は、多成分組成物または外界温度硬化性組成物が、ポリアルデヒド固形分の全重量を基準にして、500ppm未満、好ましくは300ppm未満、より好ましくは200ppm未満の遊離ホルムアルデヒドを含むことを意味する。本発明の組成物は、アミノプラストおよびフェノールまたはレゾールホルムアルデヒド縮合物のようにホルムアルデヒドから作られる樹脂をほとんど含まないので、このような組成物中の遊離ホルムアルデヒド量は、「実質上ホルムアルデヒド不含」の定義に合致する。
好ましくは、本発明のポリアルデヒドは、1種または複数の環式非芳香族ポリアルデヒド、あるいは1種または複数の芳香族ポリアルデヒドからなる。例えば、ポリアルデヒドは、3〜20個の環炭素原子を有する1種または複数の環式非芳香族ポリアルデヒドからなり、3〜20個の環炭素原子を有する1つまたは複数の環式非芳香族ポリアルデヒドから本質的になることができる。
より好ましくは、本発明の架橋性組成物中のそれぞれの環式非芳香族ポリアルデヒドは、独立に、5〜12個の環炭素原子を有し、さらにより好ましくは、(cis、trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドと(cis、trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドとの混合物である。
本発明によれば、ポリアルデヒドは、2〜16個の炭素原子を有する1種または複数の非環式直鎖もしくは分枝状ポリアルデヒドからなることができる。
別の実施形態において、16個以上の炭素原子を有する1種または複数の非環式直鎖もしくは分枝状ポリアルデヒドのそれぞれは、脂肪酸エステル、またはより好ましくは種子油から誘導される実質上非水溶性のマルチオレフィン含有化合物をヒドロホルミル化することによって調製される。例えば、16個以上の炭素原子を有する1種または複数の非環式直鎖または分枝状ポリアルデヒドのそれぞれは、マルチオレフィン含有オリゴマーまたはポリマーをヒドロホルミル化することによって調製される。好ましくは、種子油から誘導されるマルチオレフィン含有化合物は、48個以上の炭素原子を有するマルチオレフィン含有脂肪酸トリグリセリドである。
適切な環式ポリアルデヒドの例が、trans−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドと1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドとの混合物、好ましくはその1対1混合物、exo,exo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,exo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、endo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、endo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド生成物(endoとexoとの混合物)、3−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、3−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、2−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、2−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、およびシクロドデカン−1,4,8−トリカルバルデヒドである。trans−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、およびcis−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドは、後に記載のヒドロホルミル化条件を使用して、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒドをヒドロホルミル化することを含む方法により調製することができる。1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドの1:1混合物は、アクロレインと1,3−ブタジエンをディールス−アルダー反応で反応させて3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド(1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒドとも呼ばれる)を得ること、および該3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒドをヒドロホルミル化することを含む方法で調製することができる。exo,exo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,exo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、endo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、およびendo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド生成物(endoとexoとの混合物)は、アクロレインとシクロペンタジエンとをディールス−アルダー反応で反応させて2−ノルボルネン−5−カルボキシアルデヒドを得ること、および該2−ノルボルネン−5−カルボキシアルデヒドをヒドロホルミル化することを含む方法で調製することができる。3−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、3−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、2−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、および2−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナールは、ビニルシクロヘキセンをヒドロホルミル化することを含む方法で調製することができる。シクロドデカン−1,4,8−トリカルバルデヒドは、1,3−ブタジエンを三量化して1,4,8−シクロドデカトリエンを得ること、および該1,4,8−シクロドデカトリエンをヒドロホルミル化することを含む方法で調製することができる。
本発明のポリアルデヒドは、非ブロックおよび非保護型でよく、あるいはブロックもしくは保護型でよい。ブロックまたは保護型のポリアルデヒドは、非ブロックおよび非保護型のポリアルデヒドを適切なブロック基または保護基と反応させることによって形成することができる。アルデヒド基のための保護基またはブロック基の例が、重亜硫酸エステル(例えば、ポリアルデヒドと重亜硫酸ナトリウムとの反応に由来する)、ジオキソラン(例えば、ポリアルデヒドとエチレングリコールとの反応に由来する)、オキシム(例えば、ポリアルデヒドとヒドロキシルアミンとの反応に由来する)、イミン(例えば、ポリアルデヒドとメチルアミンとの反応に由来する)、およびオキサゾリジン(例えば、ポリアルデヒドと2−アミノエタノールとの反応に由来する)である。
アルデヒドの好ましい保護基は、水和された基(>C(OH))、ヘミアセタール、アセタール、またはイミンであり、保護された好ましいポリアルデヒドは、それらを含む。これらの保護された好ましいポリアルデヒドは、ポリアルデヒドを、それぞれ、水、1モル当量のアルカノール(例えば、メタノールまたはエタノール);2モル当量のアルカノール、またはアンモニアもしくは第1級アミン(例えば、メチルアミン)と反応させることによって調製することができる。ヘミアセタール、アセタール、またはイミン保護基は、所望なら、加水分解などの脱保護によって除去して、ポリアルデヒドの非保護形に戻すことができる。アルデヒドのこのような保護基またはブロック基、ならびにそれらの形成および除去(すなわち、脱保護)は、例えば、米国特許第6,177,514号中に教示されている。
好ましくは、ポリアルデヒドは、そのままの形態で安定であり(すなわち、実質的に自己重合しない)、より好ましくは、実質上非水溶性であり、そのままの形態で安定である。
本発明のポリアルデヒドは、対応するポリオールの酸化を含む任意の適切な手段で、かつポリアルデヒドを調製するためのバッチ法および連続法により調製することができる。好ましくは、ポリアルデヒドは、実質的に非水溶性の1つのオレフィン結合を含むアルデヒド化合物、実質的に非水溶性のマルチオレフィン含有アルデヒド化合物、または実質的に非水溶性のマルチオレフィン含有出発化合物(本明細書中では、便宜上実質的に非水溶性のオレフィン含有化合物と集合的に呼ばれる)をヒドロホルミル化することによって調製される。ヒドロホルミル化ステップは、水素ガス、一酸化炭素、およびオレフィン含有出発化合物などを用いる通常的な任意の手段によって実施することができる。好ましくは、ヒドロホルミル化ステップは、改善された分離方法を記述している米国特許第6,252,121号中に概略的に記述されているような方式で実施される。
ポリアルデヒドの調製は、任意選択でさらに、ポリアルデヒドのアルデヒド基をアルデヒド用のブロック基または保護基で可逆的にブロックまたは保護して、それぞれブロックされたまたは保護されたポリアルデヒドを得ることを含むことができる。保護されたポリアルデヒドは、本発明の多成分組成物中のポリアルデヒドの代わりに、または該ポリアルデヒドに加えて採用することができる。このような実施形態において、本発明の架橋された組成物を調製する本発明の方法は、ポリアルデヒドの代わりにまたはポリアルデヒドに加えて保護されたポリアルデヒドを採用することができ、該方法は、ポリオールを保護されたポリアルデヒドと共に直接的に硬化することを含むことができ、あるいは、該方法は、本明細書中に記載のように、任意選択でさらに、保護されたポリアルデヒドを脱保護して、インサイチュでポリアルデヒドを得ること、およびそれを第1ポリオール成分と共に硬化することを含むことができる。
好ましくは、本発明のポリアルデヒドは、trans−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、およびcis−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、あるいはこれらのポリアルデヒドの保護されたまたはブロックされた形態の中の2種以上を含む混合物である。
酸触媒;
酸触媒成分は、カルバメート官能基とポリアルデヒド成分との反応を促進するのに適した任意の酸触媒でよい。一実施形態において、酸触媒はルイス酸でよい。別の実施形態において、酸触媒は、プロトン酸でよい。一実施形態において、酸触媒は、6.0未満のpKa、または4.0未満のpKaを有する。別の実施形態において、酸触媒は、ポリオール成分の骨格上の官能基である。
好ましくは、本発明において、外界温度硬化性組成物の硬化温度は、120℃以下、より好ましくは80℃以下、さらにより好ましくは60℃以下、一層より好ましくは40℃以下である。好ましい最低有効硬化温度は、本発明の外界温度硬化性組成物を硬化して、7日以内に本発明の架橋された組成物をもたらすのに有効な最低温度である。本発明の外界温度硬化性組成物を採用する本発明の方法の硬化ステップは、注目すべきことに、外界温度(すなわち、60℃以下)で実施することができる。一部の実施形態において、硬化のための外界温度は、少なくとも0℃、一部の実施形態では少なくとも10℃、一部の実施形態では少なくとも20℃である。一部の実施形態において、硬化のための外界温度は、50℃以下、一部の実施形態では40℃以下、一部の実施形態では35℃以下、一部の実施形態では30℃以下である。硬化のための好ましい外界温度は、19℃〜29℃である。
本発明の外界温度硬化性組成物を外界温度で硬化するにもかかわらず、本発明の方法は、本発明の架橋された組成物を7日間以下の硬化時間内で調製する。一部の実施形態において、外界温度硬化性組成物は、5日間以下、より好ましくは24時間以下、さらにより好ましくは12時間以下、一層より好ましくは1時間以下の硬化時間で硬化される。このような短い硬化時間は、外界温度での硬化ステップにとって注目すべきである。
好ましくは、本発明により調製される架橋された組成物は、良好〜優れたクロス−ハッチ接着性、耐水性、メチルエチルケトンでの擦りに対する耐性、高い振り子硬度、またはこれらの任意の2つ以上の組合せを示す塗膜を形成する。
好ましくは、本発明の方法の硬化ステップは、揮発性有機化合物(VOC)である反応副産物を発生しない。好ましくは、本発明の方法は、さらに、架橋された組成物を乾燥して、副産物である水の少なくとも80重量%(wt%)、好ましくは少なくとも90wt%、より好ましくは95wt%を除去し、それによって乾燥され架橋された組成物を調製することを含む。
好ましくは、本発明の架橋された組成物は、耐水性のある架橋された組成物である。さらに、架橋された組成物は、有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン(MEK))による劣化に対して耐性がある可能性がある。
本発明の硬化ステップは、好ましくは、本明細書中でトリガー剤とも呼ばれる酸触媒、トリガー事象、またはこれらの組合せによって開始される。このような開始は、本発明の架橋性組成物をトリガー事象、トリガー剤、またはこれらの組合せへの暴露を開始すること;およびこのような暴露を、本発明の架橋された組成物をもたらすのに十分な時間継続することによって実施される。トリガー事象の例が、熱である。好ましくは、熱は、放射で印加されるが、対流などのその他の手段または手段の組合せを使用することができる。好ましくは、トリガー剤は、組成物中の固形分の総重量を基準にして、多成分組成物の0.001wt%〜10wt%、より好ましくは0.01wt%〜5wt%、または好ましくは0.1wt%〜2wt%の量で使用される。トリガー剤のこのような量は、本明細書中で、トリガー剤の「有効量」と呼ばれる。
ヒドロキシル基(−O−H)とアルデヒド基(−C(=O)H)との反応速度を増加させるのに適した任意の化合物、物質または材料を、トリガー剤として採用することができる。トリガー剤の例が、ルイス酸(例えば、三フッ化ホウ素エーテレート)およびプロトン酸(すなわちブレンステッド酸)である。好ましくは、トリガー剤は、6以下のpKを有することで特徴付けることのできるプロトン酸を含み、ここで、pKは、プロトン酸の酸解離定数Kの10を底とする対数の負の値である。したがって、本発明の外界温度硬化性組成物は、7.0以下のpH、好ましくはpH3〜pH<6を有する。好ましいプロトン酸は、無機プロトン酸または有機プロトン酸である。好ましい無機プロトン酸は、リン酸または硫酸である。好ましい有機プロトン酸は、カルボン酸、ホスホン酸、またはスルホン酸である。好ましいカルボン酸は、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、またはジカルボン酸である。好ましいホスホン酸は、メチルホスホン酸である。好ましいスルホン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸;p−トルエンスルホン酸、またはドデシルベンゼンスルホン酸である。適切なルイス酸硬化触媒の例が、AlCl、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(TEBAC)、Cu(OSCF、(CHBrSBr、FeCl(例えば、FeCl・6HO)、HBF、BF・O(CHCH、TiCl、SnCl、CrCl、NiCl、およびPd(OC(O)CHである。
トリガー剤は、非支持型(固体支持体がない)でも、支持型すなわち固体支持体に共有結合で結合されたものでもよい。支持型トリガー剤の例が、カチオン交換型ポリマー樹脂[例えば、NAFION NR50(E.I.du Pont de Nemours & Co.,Inc.,Wilmington,デラウェア州)の商品名で販売されている2−[1−[ジフルオロ[(1,2,2−トリフルオロエテニル)オキシ]メチル]−1,2,2,2−テトラフルオロエトキシ]−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸と1,1,2,2−テトラフルオロエタンとのポリマー、およびAMBERLYST(商標)15(Rohm and Haas Co.,The Dow Chemical Companyの子会社、Midland,ミシガン州、米国)として販売されているジエチルベンゼンとエチルベンゼンスルホン酸とのポリマー]の酸(H)形態などの支持型酸触媒などの支持型硬化触媒である。
本発明の外界温度硬化性組成物を形成するには、ポリアルデヒド成分、有効量のトリガー剤、およびポリオール成分を一緒に混合する。
有機溶媒(複数可)
架橋性組成物は、5〜90重量%の1種または複数の溶媒、例えば20〜70重量%の1種または複数の溶媒を含むことができる。溶媒は、架橋性組成物の粘度を低下させて、基板への塗布を容易にするために必要とされることがある。溶媒は、また、架橋性組成物のすべての成分を1つの単一相に維持するために要求されることもある。このような溶媒としては、限定はされないが、有機溶媒が挙げられる。典型的な溶媒としては、限定はされないが、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、およびジプロピレングリコールモノアルキルエーテルが挙げられる。
適切な有機溶媒の代わりの例は、例えば、アルカン(例えば、(C〜C12)アルカン)、エーテル(例えば、(C〜C12エーテル、例えば(C〜C12)ジアルキルエーテル)、カルボン酸エステル(例えば、(C〜C12)カルボン酸エステル)、ケトン(例えば、(C〜C12)ケトン)、第2級もしくは第3級カルボキサミド(例えば、第2級もしくは第3級(C〜C12)カルボキサミド)、スルホキシド(例えば、(C〜C12)スルホキシド)、またはこれらの2種以上の混合物などの、非極性または極性有機溶媒である。
本発明の組成物は、非水性組成物であるが、水の量が二相組成物をもたらさないとの条件で、少量の水を溶媒または添加物として使用することができる。好ましくは、水は、組成物中の固形分の全重量を基準にして、多くても20wt%、またはより好ましくは多くても10wt%、さらにより好ましくは多くても5wt%の濃度で存在する。
その他の成分;
一実施形態において、架橋性組成物は、1種または複数の硬化抑制剤を含む。このような硬化抑制剤は、当業者にとって、概して公知である。典型的な硬化抑制剤としては、限定はされないが、アルコールおよび水が挙げられる。
架橋性組成物は、0.5〜50重量%の1種または複数の硬化抑制剤、例えば2〜20重量%の硬化抑制剤を含むことができる。
硬化抑制剤としては、例えば、アルカノール、水、もしくはこれらの混合物、またはより好ましくは第1級アルカノールを挙げることができる。好ましくは、アルカノールは、組成物中の固形分の全重量を基準にして、0.5wt%〜50wt%、またはより好ましくは多くても30wt%、より好ましくは多くても20wt%の濃度で存在する。より好ましくは、アルカノールの濃度は、組成物中の固形分の全重量を基準にして、少なくとも1wt%、さらにより好ましくは少なくとも2wt%である。好ましくは、水は、組成物中の固形分の全重量を基準にして、多くても20wt%、より好ましくは多くても10wt%、より好ましくは多くても5wt%の濃度で存在する。
典型的な顔料としては、限定はされないが、TiO、ランプブラック、タルク、炭酸カルシウム、およびクレイが挙げられる。
本発明の架橋性組成物は、脱水剤を欠いていてもよく、分散媒体を欠いていてもよく、界面活性剤を欠いていてもよく、分散剤を欠いていてもよく、湿潤化剤を欠いていてもよく、接着促進剤を欠いていてもよく、UV光吸収剤を欠いていてもよく、光安定剤を欠いていてもよく、着色剤または染料を欠いていてもよく、あるいは酸化防止剤を欠いていてもよい。
本発明の架橋された組成物は、室温での硬化によって製造された塗膜組成物でさえも、高い架橋度を有する。この高い架橋度は、好ましくは、スペクトル特性(例えば、プロトン−核磁気共鳴(H−NMR)分光法、13C−NMR分光法、またはFT−IR分光法から得られる)、またはより好ましくは1つまたは複数の改善された性能特性によって証明される。好ましくは、改善された性能特性の少なくとも1つは、クロスハッチ接着性、耐水性、メチルエチルケトンでの擦りに対する耐劣化性、または高い振り子硬度である。
好ましくは、本発明の架橋された組成物の使用方法は、架橋性組成物で形成される塗膜を包含し、ここで、該塗膜は、耐水性、メチルエチルケトンでの擦りに対する耐性、高い振り子硬度、クロスハッチ接着性、またはこれらのいずれか2つ以上の組合せを示す。
本発明の接着組成物は、互いに接着可能である2つの基板のそれぞれの少なくとも一部の間に、およびその少なくとも一部と独立に有効に接触して配置された、本発明の架橋された組成物を構成することができる。
本発明の塗膜組成物は、塗布されることのできる基板の少なくとも一部に有効に接触した塗膜の状態で存在する、本発明の架橋された組成物の層を構成する。
本発明の塗布された基板は、任意の適切な方法により調製することができる。例えば、基板表面を塗布する方法において、該方法は、本発明の外界温度硬化性組成物を基板表面の少なくとも一部に塗布すること、および複合材料の外界温度硬化性組成物の硬化性塗膜を、80℃以下、例えば、30℃以下の硬化温度で硬化して、硬化された組成物を含む塗布された基板を調製することを含む。
好ましくは、本発明の塗膜は、30秒以上、より好ましくは50秒以上、さらにより好ましくは80秒以上、一層より好ましくは100秒以上の振り子硬度を示す。
好ましくは、本発明の塗膜は、有機溶媒、すなわちメチルエチルケトン(MEK)での30回以上、より好ましくは50回以上、さらにより好ましくは70回以上、一層より好ましくは100回以上、さらに一層より好ましくは200回超(>200)の往復二重擦り(すなわち、1回の後退、1回の前進が1回の二重擦りに相当する)に対する耐性を示す。このような耐有機溶媒性は、架橋して架橋された組成物を形成したことの証拠である。
好ましくは、本発明の塗膜は、2〜6、より好ましくは3〜6、さらにより好ましくは4〜6、一層より好ましくは5〜6、さらに一層より好ましくは6の耐水性を示す。これらの数値については、後で説明する。
好ましくは、本発明の塗膜は、1B〜5B、より好ましくは2B〜5B、さらにより好ましくは3B〜5B、一層より好ましくは4B〜5B、さらに一層より好ましくは5Bのクロス−ハッチ接着性の値を示す。
前記の振り子硬度、MEK二重擦り(往復)の回数、およびクロス−ハッチ接着性の値の中の任意の1種または複数の測定において、塗膜は、本明細書中に記載のような鋼鉄基板上に形成される。耐水性の値の測定において、塗膜は、本明細書中に記載のような鋼鉄基板またはポプラ木材基板上に形成される。好ましくは、そのように形成された本発明の塗膜は、後に記載のように測定した場合に、10マイクロメートル(μm)〜70μm、より好ましくは50μm以下、さらにより好ましくは40μm未満、一層より好ましくは30μm未満の厚さを有する。一部の実施形態において、そのように形成された本発明の塗膜は、14μm以上、さらにより好ましくは20μm以上の厚さを有する。
本発明の架橋された組成物は、シールされることのできる基板に、シールするのに有効な接触状態で配置されたシーラントを構成する。好ましくは、本発明のシーラントは、液体または気体、粉塵または煤煙、より好ましくは液体または気体、さらにより好ましくは液体、さらにより好ましくは水の通過を防止または抑制する。一部の実施形態において、シーラントは、さらに、不活性充填材料(例えば、不活性微粉砕粉末)を含む。本発明のシーラントを使用する方法において、シールされる基板は、任意の適切な方法で調製することができる。例えば、基板をシールする方法は、本発明の外界温度硬化性組成物を基板の少なくとも一部に接触させて、基板の少なくとも一部と有効に接触した外界温度硬化性組成物の硬化性塗膜を含む複合材料を生じさせること;および基板の少なくとも一部にシールするのに有効な接触状態で本発明の架橋された組成物のシーラント層を含むシールされた基板を調製するように、複合材料中の外界温度硬化性組成物の硬化性塗膜を0℃〜80℃未満の硬化温度で硬化することを含む。例えば、硬化性組成物は30℃以下の硬化温度で硬化することができる。
本発明の外界温度硬化性組成物は、例えば、刷毛塗り、カレンダー掛け、ローリング、噴霧、モップ塗り、鏝塗り、または浸漬などの任意の適切な塗布手段で、基板(複数可)の表面に塗布することができる。塗布される、接着される、またはシールされる基板は、例えば、平らなシートまたは巻き取りシート(例えば、円筒)、球、ビーズ、微粉砕粒子などを含む任意の形状を有することができる。塗布される、接着される、またはシールされる基板の表面は、不規則または規則的、連続または不連続、多孔性または非多孔性、結合または結合されていないものでよい。
接着、塗布、またはシールされるのに適した基板は、独立に、任意の材料を含むことができる。適切な材料の例が、木材、金属、セラミック、プラスチック、およびガラスである。
接着性物品は、接着された基板を含み、該接着された基板は、2つの基板の間に、および2つの基板の少なくとも一部への接着に有効な接触状態で配置された本発明の架橋された組成物を含む。2つの基板は、同一または異なる種類である。
塗布された物品は、本発明の架橋された組成物の層を、基板の少なくとも一部への塗布に有効な接触状態で含む塗布された基板を含む。
シールされた物品は、本発明の架橋された組成物の層を、基板の少なくとも一部へのシールに有効な接触状態で含むシールされた基板を含む。
好ましくは、架橋性組成物は、キットで提供される。
以下の実施例は、本発明を例証するが、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
製剤成分:
ポリオール1は、BayerからDesmophene A365の商品名で入手可能なアクリルポリオールであり、3:1の酢酸ブチル/キシレン中で65%の固形分含有量、92mg KOH/gのヒドロキシル価、586g/モルの当量重量、および2.9重量%OHを有する。
ポリオール2は、HEMAを25%、IDMAを28%、EHMAを12%、tBMAを35%含むアクリルポリオールであり;溶液のヒドロキシル価は56.2mg KOH/g、当量重量は998g/モルであり、ここで、前記ポリオール2は、2180g/モルの数平均分子量(M)、3590g/モルの重量平均分子量(M)、D=1.65の分散度、ほぼ49%の固形分%、131.02mg KOH/gのヒドロキシル値計算値を有する。
ポリオール3は、PCCR USA IncorporatedからDURAMAC(商標)52−5205の商品名で入手可能なココヤシ油をベースにした短油性アルキド樹脂であり、キシレン中で60%の固形分含有量、175mg KOH/gのヒドロキシル価(固形分に基づいて)、321g/モルの当量重量(固形分に基づいて)を有する。ポリオール3は、ほぼ66%のモノオール含有量、および34%の1,3−ジオール含有量を有する。
ポリオール4は、キシレン中72%の固形分含有量、101mg KOH/gのヒドロキシル価、ほぼ556g/モルの当量重量を有する(中油アルキドをベースにした)ポリエステルアルキドである。ポリオール4は、ほぼ25%のモノオール含有量、および75%の1,3−ジオール含有量を有する。
CHDA(アルデヒド成分)は、140.1g/モルの重量平均分子量(Mw)、および70.05g当量/モルの当量重量(EW)を有する、1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドおよび1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドとほぼ1:1である。
酸触媒1は、1%DDBSA(ドデシルベンゼンスルホン酸)溶液、すなわち0.15gのDDBSAと14.85gのMEK(メチルエチルケトン)からなる。
酸触媒2は、25%p−トルエンスルホン酸(PTSA)溶液、すなわち1gのPTSAおよび3gのMEK(メチルエチルケトン)からなる。
基板は、次の寸法を有する鋼鉄金属板(Act試験パネル):すなわち4インチ×12インチ×0.032インチの研磨、洗浄された冷間圧延鋼鉄からなる。
塗膜組成物は、5ミルの隙間を有するドクターブレードを使用して基板に塗布された。
本発明の組成物1
本発明の組成物1は、(a)5.0gのポリオール1、(b)0.3gのCHDA、(c)1.1gの酸触媒1、および(d)2gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)、(b)および(d)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(c)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
比較用組成物A
比較用組成物Aは、(a)5.0gのポリオール1、(b)0.9gの酸触媒1、および(c)2gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)および(c)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(b)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
塗布された本発明のサンプル1および比較用サンプルA
本発明の組成物1および比較用組成物Aを、5ミルの隙間を有するドクターブレードを使用して基板(鋼鉄)に塗布し、次いで24時間風乾し、次いで、140℃で30分間熱処理し、それぞれ単一層の塗布された本発明のサンプル1および比較用サンプルAを形成した。塗布されたサンプル1および比較用サンプルAの種々の標準的特性を試験し、表1に報告した。
Figure 0006450518
本発明の組成物2
本発明の組成物2は、(a)6.0gのポリオール1、(b)0.09gのCHDA、(c)1.2gの酸触媒1、および(d)1gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)、(b)および(d)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(c)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
比較例B
比較用組成物5は、(a)6.0gのポリオール1、(b)0.9gの酸触媒1、および(c)1gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)および(c)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(b)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
塗布された本発明のサンプル2および比較用サンプルB
本発明の組成物2および比較用組成物Bを、5ミルの隙間を有するドクターブレードを使用して基板(鋼鉄)に塗布し、次いで24時間風乾し、次いで、40℃または120℃で30分間熱処理し、それぞれ塗布された本発明のサンプル2(i)、本発明のサンプル2(ii)、比較用サンプルB(i)、および比較用サンプルB(ii)を形成した。塗布された本発明のサンプル2(i)、本発明のサンプル2(ii)、比較用サンプルB(i)、および比較用サンプルB(ii)の種々の標準的特性を試験し、表2に報告した。
Figure 0006450518
本発明の組成物3
本発明の組成物3は、(a)10.0gのポリオール4、(b)0.63gのCHDA、(c)0.425gの酸触媒2、および(d)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)、(b)および(d)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(c)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
本発明の組成物4
本発明の組成物4は、(a)10.0gのポリオール3、(b)0.65gのCHDA、(c)0.426gの酸触媒2、および(d)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)、(b)および(d)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(c)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
本発明の組成物5
本発明の組成物5は、(a)10.0gのポリオール4、(b)0.95gのCHDA、(c)0.438gの酸触媒2、および(d)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)、(b)および(d)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(c)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
本発明の組成物6
本発明の組成物6は、(a)10.0gのポリオール3、(b)0.98gのCHDA、(c)0.439gの酸触媒2、および(d)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分(a)、(b)および(d)をフラスコに仕込み、高速ミキサーを使用して混合して澄明溶液を形成し、続いて、成分(c)を添加し、高速ミキサーを用いほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
本発明の組成物7
本発明の組成物7は、(a)10.0gのポリオール4、(b)1.26gのCHDA、(c)0.450gの酸触媒2、および(d)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分a、bおよびdをフラスコに入れ、高速ミキサーを使用して混合し、澄明な溶液を形成し、続いて成分cを添加し、高速ミキサーを使用し、ほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
本発明の組成物8
本発明の組成物8は、(a)10.0gのポリオール3、(b)1.31gのCHDA、(c)0.452gの酸触媒2、および(d)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分a、bおよびdをフラスコに入れ、高速ミキサーを使用して混合し、澄明な溶液を形成し、続いて成分cを添加し、高速ミキサーを使用し、ほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
比較用組成物C
比較用組成物Cは、(a)10.0gのポリオール4、(b)0.425gの酸触媒2、および(c)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分aおよびcをフラスコに入れ、高速ミキサーを使用して混合し、澄明な溶液を形成し、続いて成分bを添加し、高速ミキサーを使用し、ほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
比較用組成物D
比較用組成物Dは、(a)10.0gのポリオール3、(b)0.426gの酸触媒2、および(c)8gのMEK(メチルエチルケトン)を含む。成分aおよびcをフラスコに入れ、高速ミキサーを使用して混合し、澄明な溶液を形成し、続いて成分bを添加し、高速ミキサーを使用し、ほぼ22℃でほぼ1分間混合した。
塗布された本発明のサンプル3〜8
本発明の組成物3〜8を、5ミルの隙間を有するドクターブレードを使用して基板(鋼鉄)にそれぞれ塗布し、次いで7日間風乾し、それぞれ塗布された本発明のサンプル3〜8を形成した。塗布された本発明のサンプル3〜8の種々の標準的特性を試験し、表3に報告した。
塗布された比較用サンプルC〜D
比較用組成物CおよびDを、5ミルの隙間を有するドクターブレードを使用して基板(鋼鉄)にそれぞれ塗布し、次いで7日間風乾し、それぞれ塗布された比較用サンプルC〜Dを形成した。塗布された比較用サンプルC〜Dの種々の標準的特性を試験し、表3に報告した。
Figure 0006450518
試験方法
試験方法としては、次のものが挙げられる:
固形分%は、下記のことを除いて、ASTM D2369−07(塗膜の揮発分含有量に関する標準試験法(2007))に従って測定することができる。測定は、三連で行われる。各測定で、0.5g〜0.7gの試験すべき材料サンプルを、風袋の重さを測定したアルミニウムパンに秤量し、重量を0.1mgの精度で記録する。サンプルを3mLのトルエンで覆う。パンを、予熱した110℃の対流式オーブン中に60分間入れて置き、次いで再秤量して、残留固形分の重量を求める。残留固形分の重量に基づいて固形分%を計算する。
別法として、固形分%は、10mgのサンプルを、窒素ガスでパージした標準的な熱重量分析ユニット中に入れ、熱重量分析(TGA)によって測定することができる。サンプルを25℃〜300℃まで1分当たり10℃の加熱速度(℃/分)で加熱する。時間の関数としての%重量損失曲線のグラフから、その重量損失が固形分%(固形分の分率)として横ばいになる、曲線勾配の急変を利用する。
塗膜の厚さ:ASTM D7091−05(フェラスメタルに塗布された非磁性塗膜および非フェラスメタルに塗布された非磁性、非伝導性塗膜の乾燥膜厚の非破壊測定のための標準的実施法(2005))。
ヒドロキシル価:ASTM D4274−05(ポリウレタン原料を試験するための標準試験法:ポリオールのヒドロキシル価の測定(2005))に従って測定され、試験物質1g当たりの水酸化カリウム(KOH)のミリグラム数(mgKOH/g)として表現される。
光沢:測定は、BYK Labotron光沢計(gloss unit)を用い、ASTM D523−08(鏡面光沢に関する標準試験法(2008))に従って行われる。
衝撃耐性:ガードナー衝撃試験機を使用し、ASTM D2794−93(急速変形現象(衝撃)に対する有機性塗膜の耐性に関する標準試験法(1993))に従って測定される。
摩耗耐性:Taber式摩耗試験機(CS−17型回転輪、1000gの荷重、500サイクル)を使用する。
振り子硬度:ANSI ISO1522に従ったケーニッヒ振り子硬度試験(振り子減衰試験)による。
鉛筆硬度:ASTM D3363−05(鉛筆試験による膜硬度に関する標準試験法(2005))。鉛筆の芯−軟かい:6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、5H、6H:硬い。
酸腐食耐性:塗膜表面上に数滴の10%HSO溶液を置き、2時間待機し、塗膜に対する目視可能な影響を観察し、その目視可能な影響を、影響なし、中度の腐食、または激しい腐食のいずれかとして類別することによって判定される。影響なしは、塗膜表面に変化がないことを意味し、中度の腐食は塗膜表面の白化を意味し、激しい腐食は、塗膜表面のふくれを意味する。
耐水浸透性(塗膜の):塗膜表面上に数滴の脱イオン水を置き、水滴をカバーガラスで覆い、24時間待機し、塗膜に対する目視可能な影響を観察し、その目視可能な影響を、影響なし、中度の腐食、または激しい腐食のいずれかとして類別することによって判定される。影響なしは、塗膜表面に変化がないことを意味し、中度の腐食は塗膜表面の白化を意味し、激しい腐食は、塗膜表面のふくれを意味する。1から6までの相対的評点を割り当て、6は最高の耐水性であり、1は最低の耐水浸透性であり、次のように特徴付けられる。
1=塗膜を通り抜け、溶解し、亀裂/剥離あり。
2=水が基板を腐食。
3=激しいブラッシング、泡/しわを形成。
4=軽度のブラッシング/黄化、感触に変化なし
5=目視または別の方法で影響なし。
6=影響なし、ブラッシングはまったくない。
耐溶媒性またはMEK試験(塗膜の):塗膜を十分に除去し、それによって基板表面を暴露するのに必要とされるメチルエチルケトン(MEK)での往復擦りの回数として報告される。
ポリアルデヒドの水に対する溶解度:ASTM E1148−02(水溶性の測定に関する標準試験法(2002))。
クロスハッチ接着性:ASTM D3359−09(テープ試験により接着性を測定するための標準試験法)(スケール0B〜5B、5Bが最高の接着性)。
耐ステイン性:(塗膜の)Rは、塗膜表面と直接的に接触している一片の吸取り紙上に数滴の攻撃性材料(水、50%エタノール/水、skydrol、およびwindex)を置き、湿った紙をカバーガラスで完全に覆い、24時間待機し、塗膜に対する目視可能な影響を観察し、その目視可能な影響を、影響なし、中度の腐食、または激しい腐食のいずれかとして類別することによって判定される。影響なしは、塗膜表面に変化がないことを意味し、中度の腐食は塗膜表面の白化を意味し、激しい腐食は、塗膜表面のふくれを意味する。1から6までの相対的評点を割り当て、6は最も激しい損傷であり、1は塗膜に影響のない最低の損傷であり、次のように特徴付けられる:
1=塗膜を通り抜け、溶解し、亀裂/剥離あり。
2=水が基板を腐食。
3=激しいブラッシング、泡/しわを形成。
4=軽度のブラッシング/黄化、感触に変化なし
5=目視または別の方法で影響なし。
6=影響なし、ブラッシングはまったくない。
ゲル画分(塗膜材料の):ポリマー膜をソックスレー抽出器中で還流アセトンに24時間暴露した後に残存している膜サンプルの%として報告される。膜サンプルは、塗膜と同様の製剤を使用して調製され、アルミ箔のボート中に注ぎ、厚さが約0.1mmの乾燥塗膜を作製する。硬化した膜を、箔から剥がし、約1gの膜をソックスレー抽出器の金属筒に入れ、正確な重量を記録する。金属筒/膜サンプルを、還流溶媒としてアセトンを使用するソックスレー抽出器中に配置する。サンプルを、還流アセトンを使用して24時間抽出する。金属筒/膜サンプルを取り出し、一夜乾燥させて、秤量する。抽出後に残存している材料の%を計算する。
本発明は、その精神および本質的特性から逸脱することなしに、その他の形態で具体化することができ、したがって、前述の明細書よりも、むしろ本発明の範囲を指摘する添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
また、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
(1)a.平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオール、
b.ポリアルデヒド、またはそのアセタールもしくはヘミアセタール、
c.6未満のpKを有する酸触媒、および
d.任意選択で1種または複数の有機溶媒、を含む非水性単一相架橋性組成物。
(2)0℃から120℃未満の温度で反応して硬化し、架橋された組成物を形成可能である、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(3)ポリオールが、アクリル、スチレン−アクリル、スチレン−ブタジエン、飽和ポリエステル、ウレタン、アルキド、ポリエーテル、またはポリカーボネートである、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(4)ポリオールが、1種または複数のさらなる架橋性官能基を含む、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(5)1種または複数のさらなる架橋性官能基が、ポリアルデヒドにより架橋可能である、上記(4)に記載の架橋性組成物。
(6)ポリオールが、1,2−または1,3−配置のヒドロキシル基を含む、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(7)ポリアルデヒドが、2〜20個の炭素原子を有する、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(8)ポリアルデヒドが、20個を超える炭素原子を有するポリアルデヒドは少なくとも10個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基を有するとの条件で、20個を超える炭素原子を有する、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(9)ポリアルデヒドが、(cis、trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、(cis、trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、ペンタン−1,5−ジアール、エタン−1,2−ジアール、およびこれらの混合物からなる群から選択される、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(10)酸触媒が、4.0未満のpKaを有する、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(11)酸触媒が、2.0未満のpKaを有する、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(12)酸触媒が、ルイス酸である、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(13)酸触媒が、ポリオールの骨格上の官能基である、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(14)アルコールおよび/または水を含む硬化抑制剤をさらに含む、上記(1)に記載の架橋性組成物。
(15)前記アルコールが、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、およびジプロピレングリコールモノアルキルエーテルからなる群から選択される、上記(14)に記載の架橋性組成物。
(16)上記(1)に記載の架橋性組成物の架橋生成物を含む、架橋された組成物。
(17)上記(16)に記載の架橋された組成物を含む塗膜層。
(18)基板、および前記基板の1つまたは複数の表面と少なくとも結合された上記(17)に記載の1つまたは複数の塗膜層を含む物品。
(19)架橋性組成物の製造方法であって、
a.平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオールを選択すること、
b.ポリアルデヒド、またはそのアセタールもしくはヘミアセタールを選択すること、
c.6未満のpKを有する酸触媒を選択すること、および任意選択で
d.少なくとも1種または複数の有機溶媒を選択すること、および
e.前記成分a〜dを混合することを含み、それによって前記架橋性組成物を製造する方法。

Claims (16)

  1. a.平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオール、
    b.ポリアルデヒド、またはそのアセタールもしくはヘミアセタール、
    c.6未満のpKを有する酸触媒、および
    d.任意選択で1種または複数の有機溶媒、を含み、
    さらに、アルコールおよび/または水を含む硬化抑制剤を含む非水性単一相架橋性組成物。
  2. 0℃から120℃未満の温度で反応して硬化し、架橋された組成物を形成可能である、請求項1に記載の架橋性組成物。
  3. ポリオールが、アクリル、スチレン−アクリル、スチレン−ブタジエン、飽和ポリエステル、ウレタン、アルキド、ポリエーテル、またはポリカーボネートである、請求項1に記載の架橋性組成物。
  4. ポリオールが、1種または複数のさらなる架橋性官能基を含む、請求項1に記載の架橋性組成物。
  5. 1種または複数のさらなる架橋性官能基が、ポリアルデヒドにより架橋可能である、請求項4に記載の架橋性組成物。
  6. ポリオールが、1,2−または1,3−配置のヒドロキシル基を含む、請求項1に記載の架橋性組成物。
  7. ポリアルデヒドが、2〜20個の炭素原子を有する、請求項1に記載の架橋性組成物。
  8. ポリアルデヒドが、20個を超える炭素原子を有するポリアルデヒドは少なくとも10個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基を有するとの条件で、20個を超える炭素原子を有する、請求項1に記載の架橋性組成物。
  9. ポリアルデヒドが、(cis、trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、(cis、trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、ペンタン−1,5−ジアール、エタン−1,2−ジアール、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の架橋性組成物。
  10. 酸触媒が、4.0未満のpKaを有する、請求項1に記載の架橋性組成物。
  11. 酸触媒が、2.0未満のpKaを有する、請求項1に記載の架橋性組成物。
  12. 酸触媒が、ルイス酸である、請求項1に記載の架橋性組成物。
  13. 酸触媒が、ポリオールの骨格上の官能基である、請求項1に記載の架橋性組成物。
  14. 前記アルコールが、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、およびジプロピレングリコールモノアルキルエーテルからなる群から選択される、請求項1に記載の架橋性組成物。
  15. 請求項1に記載の架橋性組成物の架橋生成物を含む、架橋された組成物。
  16. 非水性単一相架橋性組成物の製造方法であって、
    a.平均で2個以上のヒドロキシル官能基を有するポリオールを選択すること、
    b.ポリアルデヒド、またはそのアセタールもしくはヘミアセタールを選択すること、
    c.6未満のpKを有する酸触媒を選択すること、
    d.任意選択で少なくとも1種または複数の有機溶媒を選択すること、
    e.アルコールおよび/または水を含む硬化抑制剤を選択すること、および
    f.前記成分a〜eを混合することを含み、それによって前記硬化抑制剤を含む前記非水性単一相架橋性組成物を製造する方法。
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