JP6450475B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、過給シリンダ及び膨張シリンダを有する内燃機関に関する。
内燃機関の熱効率を向上させるために、ターボチャージャやスーパーチャージャ等の過給機が広く使用されている。しかしながら、これらの過給機は、近年活発に開発が進められた結果、その容積効率の向上や流量域の拡大、応答性等が限界に近づきつつある。特に、ターボチャージャは、内燃機関の熱効率が向上するほど利用可能な排気エネルギーが低下するため、今後適用するメリットが薄れる可能性がある。
このような問題を解決し得る発明として、内燃機関本体に空気又は混合気を圧縮する過給シリンダを設けたものがある(例えば、特許文献1)。過給シリンダは、コンロッドを介して内燃機関のクランクシャフトに結合されたピストンの往復動によって空気又は混合気を圧縮し、圧縮した空気又は混合気を燃焼シリンダに供給する。過給シリンダは、クランクシャフトと連動して駆動されるため、ターボチャージャのような過給応答遅れ(ターボラグ)が発生せず、また排気エネルギーを必要としない。また、特許文献1に係る内燃機関では、燃焼シリンダから排出される既燃焼ガスを内燃機関本体に設けられた膨張シリンダに供給し、既燃焼ガスによって膨張シリンダのピストンを駆動させ、既燃焼ガスから更にエネルギーを取り出すようにしている。
米国特許第8,371,256号公報
上記の内燃機関は、過給シリンダ及び膨張シリンダを内燃機関本体に形成するため、内燃機関の小型化や冷却の観点から各シリンダのレイアウトが問題となる。
本発明は、以上の背景を鑑み、過給シリンダ及び膨張シリンダを有する内燃機関において、小型化及び冷却効率を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の一態様は、吸気通路(2)と接続された過給シリンダ(8)、前記過給シリンダに接続された第1燃焼シリンダ(6)、前記過給シリンダに接続された第2燃焼シリンダ(7)、及び前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダに接続され、かつ排気通路に接続された膨張シリンダ(9)を備えた内燃機関本体(1A)と、前記内燃機関本体に回転可能に支持され、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、及び前記膨張シリンダにそれぞれ受容されたピストン(6A、7A、8A、9A)がそれぞれコンロッドによって接続された共通のクランクシャフト(11)とを有し、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、前記クランクシャフトの軸線方向において前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダの間に配置されていることを特徴とする内燃機関を提供する。
この態様によれば、第1燃焼シリンダ及び第2燃焼シリンダが、クランクシャフトの軸線方向における両端部に配置され、互いに離間しているため、内燃機関本体の放熱が促進される。また、過給シリンダから第1燃焼シリンダへの吸気の通路長と、過給シリンダから第2燃焼シリンダへの吸気の通路長との差を小さくすることができると共に、第1燃焼シリンダから膨張シリンダへの排気の通路長と、第2燃焼シリンダから膨張シリンダへの排気の通路長との差を小さくすることができる。これにより、各燃焼シリンダの出力特性の差を小さくすることができる。
また、上記の態様において、前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記第2燃焼シリンダは前記第1燃焼シリンダと略同一角度に配置され、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダの少なくとも一方を挟むように互いに傾斜してV型に配置されているとよい。または、前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記第2燃焼シリンダは前記第1燃焼シリンダと略同一位置に配置され、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダの少なくとも一方を挟むように、前記第1燃焼シリンダに対して平行にオフセットして配置されているとよい。また、前記クランクシャフトの軸線方向において、前記過給シリンダと前記膨張シリンダとは同位置に配置されているとよい。
この態様によれば、過給シリンダと膨張シリンダとをクランクシャフトの軸線方向において略同一の位置に配置することができ、内燃機関本体のクランクシャフトの軸線方向における長さを短縮することができる。
また、上記の態様において、前記クランクシャフトの軸線に沿った方向であって、前記クランクシャフトが時計回りになる側から見て、前記過給シリンダは前記第1燃焼シリンダに対して左側にオフセットして配置され、前記膨張シリンダは前記第1燃焼シリンダに対して右側にオフセットして配置されているとよい。
また、上記の態様において、前記クランクシャフトの軸線方向において、前記過給シリンダと前記膨張シリンダとは互いにオフセットして配置されているとよい。
この態様によれば、過給シリンダ及び膨張シリンダの、クランクシャフトの軸線と直交する方向における幅を小さくすることができる。
また、上記の態様において、前記第1燃焼シリンダに対応する第1燃焼クランクピン(14A)と、前記第2燃焼シリンダに対応する第2燃焼クランクピン(14D)とは互いに同位相に配置され、前記過給シリンダに対応する過給クランクピン(14C)は、前記第1燃焼クランクピンに対して180°の位相差を有する位置よりも遅角側に配置され、前記膨張シリンダに対応する膨張クランクピン(14B)は、前記第1燃焼クランクピンに対して180°の位相差を有する位置よりも進角側に配置されているとよい。
この態様によれば、過給シリンダが遅角化されることによって、第1及び第2燃焼シリンダの吸気行程の後期に過給シリンダによって吸気を押し込むことが可能になり、過給効率が向上する。また、膨張シリンダが進角化されることによって、第1及び第2燃焼シリンダの排気行程の初期に膨張シリンダによる吸い出しが作用し、ポンピングロスが低減される。
また、上記の態様において、前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記過給クランクピンと前記膨張クランクピンとは少なくとも一部が重なっているとよい。
この態様によれば、クランクシャフトの剛性が向上する。
また、上記の態様において、第1バンク及び第2バンクを備えたシリンダブロックを有し、前記第1バンク及び前記第2バンクのそれぞれは、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、及び前記膨張シリンダを有するとよい。
この態様によれば、V型エンジンが構成される。
また、上記の態様において、前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダは、4サイクルで駆動し、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、2サイクルで駆動するとよい。
この態様によれば、各シリンダを効率良く駆動させることができる。過給シリンダ及び膨張シリンダは2サイクルで駆動されるため、燃焼シリンダを4サイクル(ストローク)とする場合、燃焼シリンダを2個設けることによって、各シリンダの動作を互いに対応させることができる。
また、上記の態様において、前記過給シリンダの往復運動部重量と前記膨張シリンダの往復運動部重量との和が、前記第1燃焼シリンダの往復運動部重量と前記第2燃焼シリンダの往復運動部重量との和と略同じであるとよい。
この態様によれば、各シリンダに生じる慣性力が互いに打ち消し合い、振動が低減される。
また、本発明の他の態様は、吸気通路(2)と、前記吸気通路と接続された過給シリンダ(104)、前記過給シリンダに接続された第1燃焼シリンダ(103)、及び前記過給シリンダに接続された第2燃焼シリンダ(105)を有する第1気筒群(109)と、前記吸気通路に接続された第3燃焼シリンダ(106)、前記吸気通路に接続された第4燃焼シリンダ(108)、及び前記第3燃焼シリンダに接続されると共に前記第4燃焼シリンダに接続された膨張シリンダ(107)を有する第2気筒群(110)とを備えた内燃機関本体(101A)と、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、及び前記膨張シリンダに接続された排気通路(3)と、前記内燃機関本体に回転可能に支持され、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記第3燃焼シリンダ、前記第4燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、及び前記膨張シリンダにそれぞれ受容されたピストン(103A、104A、105A、106A、107A、108A)がそれぞれコンロッドによって接続された共通のクランクシャフト(111)とを有し、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、及び前記過給シリンダは互いに平行に配置され、前記クランクシャフトの軸線方向において前記第1燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、前記第2燃焼シリンダの順で配置され、前記第3燃焼シリンダ、前記第4燃焼シリンダ、及び前記膨張シリンダは互いに平行に配置され、前記クランクシャフトの軸線方向において前記第3燃焼シリンダ、前記膨張シリンダ、前記第4燃焼シリンダの順で配置されていることを特徴とする内燃機関(100)を提供することができる。また、上記の態様において、前記第1気筒群及び前記第2気筒群の少なくとも一方を選択的に休止する気筒休止機構(155A)を有するとよい。
この態様によれば、気筒休止が可能な2つの気筒群を有する内燃機関を構成することができる。
また、上記の態様において、記第1気筒群と前記第2気筒群とはV型に配置されているとよい。或いは、前記第1気筒群と前記第2気筒群とは、互いに平行に配置されているとよい。
また、上記の態様において、前記吸気通路(4)の下流端は、前記過給シリンダに接続される第1分岐通路(2E)、及び前記第3燃焼シリンダ及び前記第4燃焼シリンダに接続される第2分岐通路(2F)を有し、前記第1分岐通路には第1スロットルバルブ(2E)が設けられ、前記第2分岐通路には第2スロットルバルブ(2F)が設けられ、前記内燃機関は、燃焼ガスを前記吸気通路に供給するべく、前記排気通路に接続された一端と、前記第1分岐通路の前記第1スロットルバルブよりも下流側部分に接続された他端とを備えたEGR通路(5A)を有するとよい。
この態様によれば、内燃機関の熱効率が向上する。吸気が過給シリンダを経て燃焼シリンダに供給される構成では、低負荷時にスロットルバルブが絞られることによって吸入負圧が大きくなり、ポンピングロスが比較的大きくなるが、EGRガスを吸気通路に導入する本態様では、吸入負圧を低減させ、ポンピングロスを低減させることができる。また、EGRガスの導入によって、燃焼シリンダでの燃焼温度が低下して冷却損失が低減する。また、燃焼温度の低下に伴う燃焼室温度の低下によってノッキングが抑制される。
また、上記の態様において、前記EGR通路の他端は、分岐して前記第2分岐通路の前記第2スロットルバルブよりも下流側部分にも接続されているとよい。或は、上記の態様において、前記第3燃焼シリンダと前記膨張シリンダとを接続する通路と、前記第2分岐通路と前記第3燃焼シリンダとを接続する通路とを接続する第2EGR通路(171)、及び前記第4燃焼シリンダと前記膨張シリンダとを接続する通路と、前記第2分岐通路と前記第4燃焼シリンダとを接続する通路とを接続する第3EGR通路(172)の少なくとも一方を有するとよい。
これらの態様によれば、第3燃焼シリンダ及び第4燃焼シリンダにもEGRガスが供給され、ポンピングロスの低減や、冷却損失の低減、ノッキングの抑制が可能になる。
また、上記の態様において、前記過給シリンダの往復運動部重量と前記膨張シリンダの往復運動部重量との和が、前記第1燃焼シリンダの往復運動部重量、前記第2燃焼シリンダの往復運動部重量、前記第3燃焼シリンダの往復運動部重量、及び前記第4燃焼シリンダの往復運動部重量との和と略同じであるとよい。
これらの態様によれば、各シリンダに生じる慣性力が互いに打ち消し合い、振動が低減される。
以上の構成によれば、過給シリンダ及び膨張シリンダを有する内燃機関において、小型化及び冷却効率を向上させることができる。
第1実施形態に係る内燃機関の構成図 (A)第1実施形態に係る各シリンダ及び各クランクピンの位置関係を示す透視側面図、(B)第1実施形態に係る各シリンダ及び各クランクピンの位置関係を示す透視平面図 第1実施形態に係るクランクシャフトを示す斜視図 第1実施形態に係る動弁機構を示す透視側面図 第1実施形態に係る動弁機構を示す平面図 第1実施形態に係る内燃機関の動作行程図 第1実施形態の変形例に係る内燃機関の各シリンダの配置を示す(A)平面図、(B)側面図、(C)正面図 第1実施形態の変形例に係る内燃機関の各シリンダの配置を示す(A)平面図、(B)側面図 第2実施形態に係る内燃機関の構成図 第2実施形態に係る内燃機関を示す透視側面図 第2実施形態に係る各シリンダの配置を示す平面図 第2実施形態に係るクランクシャフトを示す斜視図 第2実施形態に係る内燃機関の動作行程図 第2実施形態の変形例に係る内燃機関の構成図 第3実施形態に係る内燃機関の各シリンダの配置を示す平面図 (A)第3実施形態に係るクランクシャフトを示す平面図、(B)第3実施形態に係る各シリンダ及び各クランクピンの位置関係を示す透視側面図 (A)第3実施形態の変形例に係るクランクシャフトを示す平面図、(B)第3実施形態の変形例に係る各シリンダ及び各クランクピンの位置関係を示す透視側面図
以下、図面を参照して本発明に係る内燃機関の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2に示すように、内燃機関1は、内燃機関本体1Aと、吸気装置2と、排気装置3と、インタークーラー4と、EGR装置5とを有する。内燃機関本体1Aは、シリンダブロック1Bと、シリンダブロック1Bの上部に結合されたシリンダヘッド1Cと、シリンダヘッド1Cの上部に結合されたヘッドカバー1Dと、シリンダブロック1Bの下部に結合されたオイルパン1Eとを有する。
シリンダブロック1Bの上部には、第1燃焼シリンダ6、第2燃焼シリンダ7、過給シリンダ8、及び膨張シリンダ9が形成されている。各シリンダ6〜9の上端は、シリンダブロック1Bの上端面に開口し、シリンダヘッド1Cによって閉塞されている。各シリンダ6〜9の下端は、シリンダブロック1Bの下部に形成されたクランク室に繋がっている。クランク室にはクランクシャフト11が配置されている。クランクシャフト11は、シリンダブロック1Bに回転可能に支持されている。説明の便宜上、クランクシャフト11の軸線Aは左右に延在しているものとする。
各シリンダ6〜9は、クランクシャフト11の軸線Aに沿った方向に一側(右側)から、第1燃焼シリンダ6、膨張シリンダ9、過給シリンダ8、第2燃焼シリンダ7の順で配置されている。すなわち、軸線Aに沿った方向において、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の間に、膨張シリンダ9及び過給シリンダ8が配置されている。
クランクシャフト11の軸線Aを含み、略上下に延びる面を基準面とすると、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の軸線は、概ね基準面上に配置されている。なお、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の軸線は、基準面に対して若干前後にオフセットして配置されてもよい。また、基準面は、クランクシャフト11の軸線Aを中心として前後に傾斜していてもよい。膨張シリンダ9の軸線は基準面に対して前方に傾斜し、過給シリンダ8の軸線は基準面に対して後方に傾斜している。膨張シリンダ9及び過給シリンダ8は、いわゆるV型に配置されている。膨張シリンダ9及び過給シリンダ8は、前後方向から見て、少なくとも一部が互いに重なりを有することが好ましい。このようにすると、内燃機関1の軸線A方向における長さを短縮することができる。
図3に示すように、クランクシャフト11は、右側から第1ジャーナル12A、右第1アーム13AR、第1クランクピン14A、左第1アーム13AL、第2ジャーナル12B、右第2アーム13BR、第2クランクピン14B、中央第2アーム13BC、第3クランクピン14C、左第2アーム13BL、第3ジャーナル12C、右第3アーム13CR、第4クランクピン14D、左第3アーム13CL、第4ジャーナル12Dを有している。第1〜第4ジャーナル12(12A〜12D)は、互いに同軸に配置され、クランクシャフト11の回転軸を構成する。左右の第1アーム13AR、13AL、左右の第2アーム13BR、13BL、左右の第3アーム13CR、13CLのそれぞれは、各ジャーナル12から径方向に延びている。中央第2アーム13BCは、クランクシャフト11の周方向に延びている。第1〜第4クランクピン14(14A〜14D)は、それぞれクランクシャフト11の軸線Aと平行に配置されている。第2クランクピン14Bと第3クランクピン14Cとの間にはジャーナルはなく、第2クランクピン14Bと第3クランクピン14Cとは中央第2アーム13BCによって接続されている。図2(A)に示すように、クランクシャフト11の軸線Aに沿った方向から見て、第2クランクピン14Bと第3クランクピン14Cとは少なくとも一部が重なるように配置されているとよい。このようにすると、クランクシャフト11の剛性が向上する。
第1燃焼シリンダ6に往復動可能に受容された第1燃焼ピストン6Aは、コンロッド(不図示)を介して第1クランクピン14Aに接続されている。膨張シリンダ9に往復動可能に受容された膨張ピストン9Aは、コンロッドを介して第2クランクピン14Bに接続されている。過給シリンダ8に往復動可能に受容された過給ピストン8Aは、コンロッドを介して第3クランクピン14Cに接続されている。第2燃焼シリンダ7に往復動可能に受容された第2燃焼ピストン7Aは、コンロッドを介して第4クランクピン14Dに接続されている。
過給シリンダ8の往復運動部重量と膨張シリンダ9の往復運動部重量との和が、第1燃焼シリンダ6の往復運動部重量と第2燃焼シリンダ7の往復運動部重量との和と略等しく設定されている。これにより、各シリンダ6〜9に生じる慣性力が互いに打ち消し合い、振動が低減される。
図2(A)に示すように、クランクシャフト11の軸線Aに沿った方向であって、クランクシャフト11が時計回りになる側(右側)から見て、第1クランクピン14A及び第4クランクピン14Dは、同位相(クランク角0°とする)に配置されている。第2クランクピン14B及び第3クランクピン14Cは、第1燃焼ピストン6Aが下死点にあるときに膨張ピストン9A及び過給ピストン8Aが上死点付近に位置するように、第1クランクピン14Aとの位相差が設定されている。
また、第2クランクピン14Bは、第1燃焼ピストン6Aが下死点にあるときに膨張ピストン9Aが上死点を過ぎた位置にあるように若干の角度が進角されてもよい。また、第3クランクピン14Cは、第1燃焼ピストン6Aが下死点にあるときに過給ピストン8Aが上死点の手前の位置にあるように若干の角度が遅角されてもよい。
膨張シリンダ9の行程容積及び過給シリンダ8の行程容積のいずれも、第1燃焼シリンダ6の行程容積及び第2燃焼シリンダ7の行程容積のいずれよりも大きく設定されている。本実施形態では、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の行程容積が等しく、膨張シリンダ9及び過給シリンダ8の行程容積が等しく設定されている。他の実施形態では、膨張シリンダ9の行程容積と過給シリンダ8の行程容積とが互いに相違するように設定されてもよい。本実施形態では、各シリンダ6〜9のストロークは等しく設定されており、膨張シリンダ9及び過給シリンダ8の直径が各燃焼シリンダの直径よりも大きく設定されている。
図1に示すように、内燃機関1は、吸気通路を構成する吸気装置2と過給シリンダ8とを接続する過給吸気通路21と、過給シリンダ8とインタークーラー4のクーラー入口4Aとを接続する過給排気通路22と、インタークーラー4の第1出口4Bと第1燃焼シリンダ6とを接続する第1吸気通路23と、第1燃焼シリンダ6と膨張シリンダ9とを接続する第1排気通路24と、インタークーラー4の第2出口4Cと第2燃焼シリンダ7とを接続する第2吸気通路25と、第2燃焼シリンダ7と膨張シリンダ9とを接続する第2排気通路26と、膨張シリンダ9と排気通路を構成する排気装置3とを接続する膨張排気通路27とを有する。各通路21〜27は、シリンダヘッド1Cに形成された通路や、管部材によって構成されている。
吸気装置2は、上流側からエアインレット2A、エアクリーナ2B、スロットルバルブ2C、吸気ヘッダ2Dを有している。過給吸気通路21は、吸気装置2の下流端に接続されている。排気装置3は、上流側から三元触媒3A、消音器3B、排気出口3Cを有している。膨張排気通路27は、排気装置3の上流端に接続されている。
インタークーラー4は、過給シリンダ8の近傍であって、シリンダヘッド1C及びヘッドカバー1Dの上方、かつ後方に配置されている。より詳細には、インタークーラー4は、後述する動弁機構40の後方に配置されているとよい。インタークーラー4は、空冷式の熱交換器や、水や他の冷媒を使用する公知の熱交換器であってよい。インタークーラー4は、上述したように、過給排気通路22に接続されるクーラー入口4Aと、第1吸気通路23に接続される第1出口4Bと、第2吸気通路25に接続される第2出口4Cとを有する。インタークーラー4は、クーラー入口4Aから第1出口4B及び第2出口4Cに流れる空気(混合気)を冷却する。図2(B)に示すように、インタークーラー4は、クランクシャフト11の軸線Aと平行に左右に延び、第1燃焼シリンダ6に対向する右端と第2燃焼シリンダ7に対向する左端とを有する。クーラー入口4Aはインタークーラー4の長手方向における中央に設けられ、第1出口4Bはインタークーラー4の右端に設けられ、第2出口4Cはインタークーラー4の左端に設けられている。これにより、過給排気通路22、第1吸気通路23、及び第2吸気通路25を短縮することができる。
過給吸気通路21及び過給排気通路22の過給シリンダ8側の開口端、第1吸気通路23及び第1排気通路24の第1燃焼シリンダ6側の開口端、第2吸気通路25及び第2排気通路26の第2燃焼シリンダ7側の開口端、及び膨張排気通路27の膨張シリンダ9側の開口端は、それぞれ2股に分岐し、各シリンダ6〜9に接続している。
図1に示すように、過給吸気通路21の分岐した開口端のそれぞれと過給シリンダ8との境界には、それぞれ過給吸気通路21を開閉する過給吸気弁31が設けられている。過給排気通路22の分岐した開口端のそれぞれと過給シリンダ8との境界には、それぞれ過給排気通路22を開閉する過給排気弁32が設けられている。第1吸気通路23の分岐した開口端のそれぞれと第1燃焼シリンダ6との境界には、それぞれ第1吸気通路23を開閉する第1吸気弁33が設けられている。第1排気通路24の分岐した開口端のそれぞれと第1燃焼シリンダ6との境界には、それぞれ第1排気通路24を開閉する第1排気弁34が設けられている。第2吸気通路25の分岐した開口端のそれぞれと第2燃焼シリンダ7との境界には、それぞれ第2吸気通路25を開閉する第2吸気弁35が設けられている。第2排気通路26の分岐した開口端のそれぞれと第2燃焼シリンダ7との境界には、それぞれ第2排気通路26を開閉する第2排気弁36が設けられている。膨張排気通路27の分岐した開口端のそれぞれと膨張シリンダ9との境界には、それぞれ膨張排気通路27を開閉する膨張排気弁37が設けられている。過給吸気弁31、過給排気弁32、第1吸気弁33、第1排気弁34、第2吸気弁35、第2排気弁36、及び膨張排気弁37は、公知のポペットバルブであり、図示しないバルブスプリングに付勢されて通常時には各通路を閉じ、動弁機構40の作動によって所定のタイミングで各通路21〜27を開く。第1排気通路24と膨張シリンダ9との境界、及び第2排気通路26と膨張シリンダ9との境界には、開閉弁は設けられていない。
図4に示すように、動弁機構40は、シリンダヘッド1Cとヘッドカバー1Dとの間に形成された動弁室1Fに配置されている。図5に示すように、動弁機構40は、クランクシャフト11と平行に延びる前側カムシャフト41及び後側カムシャフト42と、前側ロッカシャフト43及び後側ロッカシャフト44とを有する。前側カムシャフト41及び前側ロッカシャフト43は、概ね膨張シリンダ9の上方に配置され、後側カムシャフト42及び後側ロッカシャフト44は、概ね第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の上方に配置されている。前側カムシャフト41及び後側カムシャフト42は、図示しないタイミングチェーン及びスプロケットからなる動力伝達機構によってクランクシャフト11と連結され、クランクシャフト11の1/2の回転数で回転する。
前側ロッカシャフト43には、第1排気ロッカアーム43A、膨張排気ロッカアーム43B、及び第2排気ロッカアーム43Cが回動可能に支持されている。後側ロッカシャフト44には、第1吸気ロッカアーム44A、過給吸気ロッカアーム44B、過給排気ロッカアーム44C、及び第2吸気ロッカアーム44Dが回動可能に支持されている。前側カムシャフト41に形成された各カム山にそれぞれ所定のタイミングで押圧されることによって、第1排気ロッカアーム43Aは第1排気弁34を開き、膨張排気ロッカアーム43Bは膨張排気弁37を開き、第2排気ロッカアーム43Cは第2排気弁36を開く。後側カムシャフト42に形成された各カム山にそれぞれ所定のタイミングで押圧されることによって、第1吸気ロッカアーム44Aは第1吸気弁33を開き、過給吸気ロッカアーム44Bは過給吸気弁31を開き、過給排気ロッカアーム44Cは過給排気弁32を開き、第2吸気ロッカアーム44Dは第2吸気弁35を開く。このように、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7を開閉する各弁33〜36を開閉駆動する前側カムシャフト41及び後側カムシャフト42が、過給シリンダ8を開閉する弁31、32及び膨張シリンダ9を開閉する弁37を開閉駆動する。
図6に示すように、過給シリンダ8は、クランクシャフト11が1回転する間に吸気行程と圧縮行程とを有する2サイクルで駆動される。吸気行程は、過給ピストン8Aが上死点から下死点まで下降する期間であり、このとき過給吸気弁31が開かれ、過給排気弁32が閉じられることによって過給吸気通路21から過給シリンダ8に空気(混合気)が吸入される。圧縮行程は、過給ピストン8Aが下死点から上死点まで上昇する期間であり、このとき過給吸気弁31が閉じられ、過給排気弁32が開かれることによって過給シリンダ8から過給排気通路22に空気(混合気)が送られると共に圧縮される。
第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7は、公知の4サイクルレシプロエンジンと同様に、クランクシャフト11が2回転する間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程、及び排気行程を行う4サイクルで駆動される。第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7は、位相が360°ずれている。
膨張シリンダ9は、クランクシャフト11が1回転する間に膨張行程と排気行程とを有する2サイクルで駆動される。膨張行程は、膨張ピストン9Aが上死点から下死点まで下降する期間であり、このとき膨張排気弁37が閉じられることによって第1排気通路24又は第2排気通路26から膨張シリンダ9に既燃焼ガスが流れ、膨張ピストン9Aが押し下げられる。排気行程は、膨張ピストン9Aが下死点から上死点まで上昇する期間であり、このとき膨張排気弁37が開かれることによって膨張シリンダ9から膨張排気通路27に既燃焼ガスが流れる。
クランクシャフト11が2回転する間において、過給シリンダ8の1回目の圧縮行程は第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の一方の吸気行程と同じタイミングで行われ、過給シリンダ8の2回目の圧縮行程は第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の他方の吸気行程と同じタイミングで行われる。これにより、過給シリンダ8の圧縮行程では、過給シリンダ8から過給排気通路22及びインタークーラー4を介して第1燃焼シリンダ6又は第2燃焼シリンダ7に空気(混合気)が圧送される。過給シリンダ8の行程容積は第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7のそれぞれの行程容積よりも大きいため、第1燃焼シリンダ6又は第2燃焼シリンダ7に供給される空気(混合気)は加圧される。すなわち、過給シリンダ8は、第1燃焼シリンダ6又は第2燃焼シリンダ7に過給することができる。
クランクシャフト11が2回転する間において、膨張シリンダ9の1回目の膨張行程は第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の一方の排気行程と同じタイミングで行われ、膨張シリンダ9の2回目の膨張行程は第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の他方の排気行程と同じタイミングで行われる。これにより、膨張シリンダ9の膨張行程では、第1燃焼シリンダ6又は第2燃焼シリンダ7から既燃焼ガスが膨張シリンダ9に流入し、膨張ピストン9Aが下死点に向って押し下げられる。このとき、膨張シリンダ9の行程容積は第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7のそれぞれの行程容積よりも大きいため、既燃焼ガスからエネルギーを取り出すことができる。
なお、図6に示すタイミングに対して、過給シリンダ8の各行程を遅角させてもよい。この場合、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の吸気行程の後期において、過給シリンダ8による圧縮効果が強くなり、過給圧(過給効率)が上昇する。また、なお、図6に示すタイミングに対して、膨張シリンダ9の各行程を進角させてもよい。この場合、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の排気行程が開始するときに、膨張シリンダ9では膨張ピストン9Aが既に下降しているため膨張シリンダ9に負圧が発生し、吸い出し効果によって第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7から膨張シリンダ9に排気が円滑に流れる。これらの過給シリンダ8の遅角化及び膨張シリンダ9の進角化は、第2クランクピン14B及び第3クランクピン14Cの位置調節や、過給シリンダ8及び膨張シリンダ9の位置調節によって達成される。
図1に示すように、EGR装置5は、排気装置3と吸気装置2とを接続するように設けられている。EGR装置5は、排気装置3の三元触媒3Aよりも下流側かつ消音器3Bよりも上流側の通路部分と、吸気装置2のスロットルバルブ2Cよりも下流側の通路部分とを接続するEGR通路5Aを有する。EGR通路5Aが三元触媒3Aよりも下流側に接続されることによって、EGRガスに起因するデポジットが抑制される。他の実施形態では、EGR通路5Aの排気側の端部は、三元触媒3Aよりも上流側の通路部分に接続されてもよい。EGR装置5は、EGR通路5Aに排気側から順に設けられたEGRクーラー5Bと、EGRバルブ5Cとを有する。EGRクーラー5Bは、空冷又は水冷の熱交換器であり、内部を通過するEGRガス(既燃焼ガス)を冷却する。EGRバルブ5Cは、開度調節可能な制御弁であり、EGR通路5Aを流れるEGRガスの流量を調節する。排気装置3の三元触媒3Aよりも上流側の通路部分は膨張シリンダ9から排出される排気ガスによって圧力が高く、吸気通路のスロットルバルブ2Cよりも下流側の通路部分は過給シリンダ8の吸い込みによって負圧が発生しているため、圧力差によってEGRガスがEGR通路5Aを排気側から吸気側に流れる。
内燃機関1は、燃料であるガソリンを噴射する第1インジェクタ46及び第2インジェクタ47を有する。第1インジェクタ46は、過給シリンダ8、及び第1及び第2燃焼シリンダ6、7の少なくとも一方に燃料を供給するように設けられており、吸気装置2のスロットルバルブ2Cより下流側の通路部分、過給吸気通路21、過給シリンダ8、第1吸気通路23、第1燃焼シリンダ6、第2吸気通路25、及び第2燃焼シリンダ7のいずれかに設けられている。本実施形態では、第1インジェクタ46が過給吸気通路21に設けられた例を示す。第1インジェクタ46が、インタークーラー4よりも下流側に設けられる場合、各燃焼シリンダ6、7に対応して分岐した各通路に第1インジェクタ46が設けられる。すなわち、第1インジェクタ46は、第1吸気通路23又は第1燃焼シリンダ6に1つ、第2吸気通路25又は第2燃焼シリンダ7に1つ設けられる。第1インジェクタ46が過給シリンダ8を含みその上流側に設けられた場合、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7までの距離が長く確保されると共に、過給シリンダ8における圧縮、撹拌作用よって混合気の均質化が向上する。また、燃料の気化に伴う吸気の冷却によって、過給シリンダ8に供給される吸気の密度が増加するため、過給シリンダ8の過給効率が向上すると共に、熱効率が向上する。
第2インジェクタ47は、膨張シリンダ9に燃料を供給するべく、第1排気通路24、第2排気通路26、及び膨張シリンダ9のいずれかに設けられる。
第1インジェクタ46は、空燃比が理論空燃比よりも希薄となるように燃料噴射量が制御される。これにより、各燃焼シリンダでは、燃費に有利な希薄燃焼が行われる。第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7には、それぞれ点火プラグ(不図示)が設けられており、燃焼は点火プラグの火花によって開始する。
第2インジェクタ47は、膨張シリンダ9に直接に燃料を噴射する。第2インジェクタ47は、全ての第1インジェクタ46による燃料噴射量と合わせて、空燃比が略理論空燃比となるように燃料噴射量が制御される。膨張シリンダ9には、点火プラグが設けられており、燃焼は点火プラグの火花によって開始する。膨張シリンダ9では第1燃焼シリンダ6又は第2燃焼シリンダ7で発生した既燃焼ガスのエネルギーに加えて、第2インジェクタ47からの燃料の燃焼エネルギーによって膨張ピストン9Aが駆動される。
第2インジェクタ47による燃料噴射によって、三元触媒3Aに流れる既燃焼ガス(排気ガス)は理論空燃比で燃焼したガスになるため、三元触媒3Aが適切に機能することができる。また、第2インジェクタ47から噴射された燃料の燃焼エネルギーは、膨張シリンダ9を駆動するために使用されるため燃費の更なる向上が図れる。
他の実施形態では、膨張シリンダ9の点火プラグを省略し、第2インジェクタ47から噴射された燃料を自着火させるようにしてもよい。また、第2インジェクタ47による燃料噴射を休止可能にしてもよい。
以下、第1実施形態に係る内燃機関1の効果について説明する。内燃機関1は、EGR装置5によってEGRガスを吸気装置2に導入するため、低負荷時におけるスロットルバルブ2Cの開度を比較的大きくして、過給シリンダ8に起因するポンピングロスを低減させることができる。また、EGRガスの導入によって、燃焼シリンダ6、7での燃焼温度が低下して冷却損失が低減する。また、燃焼温度の低下に伴う燃焼室温度の低下によってノッキングが抑制される。過給シリンダ8は、クランクシャフト11によって駆動されるため、負荷変動時の過給応答性が高い。EGRガスは、過給シリンダ8が発生する負圧によって吸気装置2への導入量が増加するため、負荷上昇時に応答性良く導入量が増加する。そのため、第1及び第2燃焼シリンダ6、7においてノッキングが抑制され、点火タイミングのリタードが不要になる。これにより、内燃機関1の熱効率が上昇する。
内燃機関1では、過給シリンダ8の吸入負圧によってEGRガスが吸気通路に導入される。また、EGRガスがスロットルバルブ2Cを通過しないため、スロットルバルブ2Cへの煤の付着が抑制される。また、EGRクーラー5Bによって冷却されたEGRガスが各燃焼シリンダ6、7に導入されることによって、各燃焼シリンダ6、7の温度が低下して、更にノッキングが抑制されると共に、燃焼温度が低下して冷却損失が低減される。
内燃機関1では、第1インジェクタ46から供給される燃料によって、各燃焼シリンダ6、7において希薄燃焼を行って、熱効率を向上させる。そして、第2インジェクタ47から供給される燃料によって、排気ガスの空燃比を三元触媒3Aの活性に適した理論空燃比にする。また、第2インジェクタ47から供給される燃料は、膨張シリンダ9で燃焼することによって膨張シリンダ9を駆動させるため、燃費の低下が抑制される。
内燃機関1では、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7がクランクシャフト11の軸線A方向における両端部に配置され、互いに離間しているため、内燃機関本体1Aの放熱が促進される。また、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の間に過給シリンダ8が配置されているため、過給シリンダ8から第1燃焼シリンダ6への吸気の通路長と、過給シリンダ8から第2燃焼シリンダ7への吸気の通路長との差を小さくすることができる。また、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7の間に膨張シリンダ9が配置されているため、第1燃焼シリンダ6から膨張シリンダ9への排気の通路長と、第2燃焼シリンダ7から膨張シリンダ9への排気の通路長との差を小さくすることができる。これにより、各燃焼シリンダ6、7への吸気量及び排気量が均一になる。
第1実施形態に係る内燃機関1では、過給シリンダ8及び膨張シリンダ9は基準面に対して傾斜し、V型に配置されているが、図7(A)〜(C)に示すように、第1燃焼シリンダ6、第2燃焼シリンダ7、過給シリンダ8、及び膨張シリンダ9は、それぞれの軸線が互いに平行となるように配置されてもよい。この場合、右側から、第1燃焼シリンダ6、膨張シリンダ9、過給シリンダ8、第2燃焼シリンダ7の順で配置し、第1燃焼シリンダ6及び第2燃焼シリンダ7を基準面上に配置し、膨張シリンダ9を基準面に対して前方にオフセットさせ、過給シリンダ8を基準面に対して後方にオフセットさせるとよい。或は、膨張シリンダ9を基準面に対して後方にオフセットさせ、過給シリンダ8を基準面に対して前方にオフセットさせてもよい。また、前方から見て、膨張シリンダ9と過給シリンダ8とが、少なくとも一部において互いに重なりを有するようにするとよい。このように配置すると、第1燃焼シリンダ6、膨張シリンダ9、過給シリンダ8、及び第2燃焼シリンダ7をコンパクトに配置することができ、内燃機関1の小型化が図れる。
また、図8に示すように、第1実施形態に係る内燃機関1の、第1燃焼シリンダ6、過給シリンダ8、膨張シリンダ9、第2燃焼シリンダ7の構成を1つの気筒群としてそれぞれ含む2つのシリンダバンク71、72を形成し、V型に配置してもよい。すなわち、4つの燃焼シリンダと、2つの過給シリンダ8と、2つの膨張シリンダ9とを有する合計8気筒の内燃機関としてもよい。このとき、各シリンダバンク71、72の気筒群は、内燃機関の中心を上下に延びる軸線を中心として互いに回転対称形になるように配置されるとよい。この配置では、各シリンダバンク71、72の膨張シリンダ9の干渉が避けられるため、各シリンダバンク71、72を互いに近接させることができ、内燃機関1の小型化が可能になる。各気筒群を構成する過給シリンダ8及び膨張シリンダ9は、上記の変形例(図7参照)のように互いに平行に配置されてもよく、第1実施形態に係る内燃機関1のようにV型に配置されてもよい。また、気筒群どうしは、互いに平行に配置されてもよく、水平対向に配置されてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る内燃機関100について説明する。第2実施形態に係る内燃機関100の内で、第1実施形態に係る内燃機関1と同様の構成については説明を省略し、また同一の符号を付す。
図9〜図11に示すように、第2実施形態に係る内燃機関100の内燃機関本体101Aは、左右に延びるクランクシャフト111を回転可能に支持するクランクケース101Bと、クランクケース101B上部に結合され、それぞれ左右に延びる前シリンダブロック101C及び後シリンダブロック101Dと、前及び後シリンダブロック101C、101Dの上部にそれぞれ結合された前シリンダヘッド101E及び後シリンダヘッド101Fと、前及び後シリンダヘッド101E、101Fの上部にそれぞれ結合された前ヘッドカバー101G及び後ヘッドカバー101Hと、クランクケース101Bの下部に結合されたオイルパン101Jとを有する。前シリンダブロック101C及び後シリンダブロック101Dはそれぞれ左右に延びている。
後シリンダブロック101Dには、右側から第1燃焼シリンダ103、過給シリンダ104、第2燃焼シリンダ105が直列に形成されている。前シリンダブロック101Cには、右側から第3燃焼シリンダ106、膨張シリンダ107、第4燃焼シリンダ108が直列に形成されている。各シリンダ103〜108の上端は、前及び後シリンダブロック101C、101Dの上端面に開口し、シリンダヘッド101E、101Fによって閉塞されている。各シリンダ103〜108の下端は、シリンダブロック1Bの下部に形成されたクランク室に繋がっている。第1燃焼シリンダ103、過給シリンダ104、及び第2燃焼シリンダ105は第1気筒群109を構成し、第3燃焼シリンダ106、膨張シリンダ107、及び第4燃焼シリンダ108は第2気筒群110を構成する。
第1〜第4燃焼シリンダ103、105、106、108は互いに同じ大きさに形成されている。過給シリンダ104及び膨張シリンダ107は、互いに同じ大きさに形成され、かつ第1燃焼シリンダ103よりも大きく形成されている。第1〜第4燃焼シリンダ103、105、106、108と過給シリンダ104及び膨張シリンダ107とは長さが互いに等しく形成され、過給シリンダ104及び膨張シリンダ107は第1〜第4燃焼シリンダ103、105、106、108よりも直径が大きく形成されている。
クランクシャフト111の軸線Aを含み、略上下に延びる基準面に対して、第1気筒群109の各シリンダ103〜105は同じ角度だけ後傾し、第2気筒群110の各シリンダ106〜108は同じ角度だけ前傾している。すなわち、第1気筒群109及び第2気筒群110はV型に形成されている。前方から見て、第1燃焼シリンダ103と第3燃焼シリンダ106は同じ位置に配置され、過給シリンダ104と膨張シリンダ107とは同じ位置に配置され、第2燃焼シリンダ105と第4燃焼シリンダ108は同じ位置に配置されている。
図12に示すように、クランクシャフト111は、右側から第1ジャーナル112A、右第1アーム113AR、第1クランクピン114A、左第1アーム113AL、第2ジャーナル112B、右第2アーム113BR、第2クランクピン114B、左第2アーム113BL、第3ジャーナル112C、右第3アーム113CR、第3クランクピン114C、左第3アーム113CL、第4ジャーナル112Dを有している。
図10に示すように、第1クランクピン114Aは、親子コンロッド116を介して、第1燃焼シリンダ103に往復動可能に受容された第1燃焼ピストン103Aと、第3燃焼シリンダ106に往復動可能に受容された第3燃焼ピストン106Aとに接続されている。親子コンロッド116は、第1クランクピン114Aと第1燃焼ピストン103A及び第3燃焼ピストン106Aの一方とを接続するマスターコンロッド117と、マスターコンロッド117と第1燃焼ピストン103A及び第3燃焼ピストン106Aの他方とを接続するリンクコンロッド118とを有する。本実施形態では、マスターコンロッド117は、第1クランクピン114Aに回動可能に支持された筒部117A及び筒部の両端部から径方向外方に突設された一対の支持壁117Bとを有する大端部117Cと、第1燃焼ピストン103Aのピストンピンに回動可能に支持された小端部(番号省略)と、小端部と大端部117Cの各支持壁117Bとを接続するロッド部117Dとを有する。ロッド部117Dの大端部側部分は、クランクシャフト111の軸線方向に二股に分岐しており、各支持壁117Bに結合されている。リンクコンロッド118は、マスターコンロッド117の大端部117Cの筒部117Aの外周面に回動可能に支持された大端部118Aと、第3燃焼ピストン106Aのピストンピンに回動可能に支持された小端部(番号省略)と、小端部と大端部118Aとを接続するロッド部118Bとを有する。マスターコンロッド117の大端部117Cとリンクコンロッド118の大端部118Aとは、第1クランクピン114Aを中心として互いに同軸に配置されている。マスターコンロッド117のロッド部117Dの小端部側部分とリンクコンロッド118のロッド部118Bとは、クランクシャフト111の軸線方向において同位置に配置されている。なお他の実施形態では、リンクコンロッド118の大端部118Aは、マスターコンロッド117の大端部117Cの一部に、第1クランクピン114Aの軸線と異なる回動軸線を有して回動可能に支持されてもよい。また、マスターコンロッド117が第3燃焼ピストン106Aに接続され、リンクコンロッド118が第1燃焼ピストン103Aに接続されてもよい。第2クランクピン114Bは、上述したものと同様の親子コンロッド116を介して、過給シリンダ104に往復動可能に受容された過給ピストン104Aと、膨張シリンダ107に往復動可能に受容された膨張ピストン107Aとに接続されている。同様に、第3クランクピン114Cは、上述したものと同様の親子コンロッド116を介して、第2燃焼シリンダ105に往復動可能に受容された第2燃焼ピストン105Aと、第4燃焼シリンダ108に往復動可能に受容された第4燃焼ピストン108Aとに接続されている。
吸気通路を構成する吸気装置2は、上流側からエアインレット2A、エアクリーナ2Bを有し、下流端が第1分岐通路2E及び第2分岐通路2Fに分岐している。第1分岐通路2Eには第1スロットルバルブ2Gが設けられ、第2分岐通路2Fには第2スロットルバルブ2Hが設けられている。
図9に示すように、内燃機関100は、吸気装置2の第1分岐通路2Eと過給シリンダ104とを接続する過給吸気通路121と、過給シリンダ104とインタークーラー4のクーラー入口4Aとを接続する過給排気通路122と、インタークーラー4の第1出口4Bと第1燃焼シリンダ103とを接続する第1吸気通路123と、第1燃焼シリンダ103と排気装置3とを接続する第1排気通路124と、インタークーラー4の第2出口4Cと第2燃焼シリンダ105とを接続する第2吸気通路125と、第2燃焼シリンダ105と排気装置3とを接続する第2排気通路126とを有する。各通路121〜126は、後シリンダヘッド101Fに形成された通路や、管部材によって構成されている。
後シリンダヘッド101Fの上部には、第1実施形態と同様のインタークーラー4が設けられている。インタークーラー4は左右に延び、クランクシャフト111の軸線A方向において第1燃焼シリンダ103に対向する右端と第2燃焼シリンダ105に対応する左端とを有する。
内燃機関100は、吸気装置2の第2分岐通路2Fと第3燃焼シリンダ106とを接続する第3吸気通路131と、第3燃焼シリンダ106と膨張シリンダ107とを接続する第3排気通路132と、吸気装置2の第2分岐通路2Fと第4燃焼シリンダ108とを接続する第4吸気通路133と、第4燃焼シリンダ108と膨張シリンダ107とを接続する第4排気通路134と、膨張シリンダ107と排気装置3とを接続する膨張排気通路135とを有する。各通路131〜135は、前シリンダヘッド101Eに形成された通路や、管部材によって構成されている。
排気装置3は、第1実施形態と同様の構成を有する。第1排気通路124、第2排気通路126、及び膨張排気通路135は、排気装置3の上流端に接続されている。
EGR装置5は、排気装置3の三元触媒3Aよりも下流側かつ消音器3Bよりも上流側の通路部分と、第1分岐通路2Eのスロットルバルブ2Cよりも下流側の通路部分とを接続するEGR通路5Aと、EGR通路5Aの下流端から分岐して第2分岐通路2Fのスロットルバルブ2Hよりも下流側の通路部分に接続する分岐通路5Dとを有する。EGR通路5Aの分岐通路5Dが分岐した部分よりも排気側部分にはEGRクーラー5Bが設けられ、EGR通路5Aの分岐通路5Dが分岐した部分よりも吸気側部分には第1EGRバルブ5Cが設けられ、分岐通路5Dには第2EGRバルブ5Eが設けられている。
過給吸気通路121と過給シリンダ104との境界には過給吸気通路121を開閉する過給吸気弁141が設けられ、過給排気通路122と過給シリンダ104との境界には、過給排気通路122を開閉する過給排気弁142が設けられている。第1吸気通路123と第1燃焼シリンダ103との境界には、第1吸気通路123を開閉する第1吸気弁143が設けられ、第1排気通路124と第1燃焼シリンダ103との境界には第1排気通路124を開閉する第1排気弁144が設けられている。第2吸気通路125と第2燃焼シリンダ105との境界には、第2吸気通路125を開閉する第2吸気弁145が設けられ、第2排気通路126と第2燃焼シリンダ105との境界には第2排気通路126を開閉する第2排気弁146が設けられている。第3吸気通路131と第3燃焼シリンダ106との境界には第3吸気通路131を開閉する第3吸気弁147が設けられ、第3排気通路132と第3燃焼シリンダ106との境界には第3排気通路132を開閉する第3排気弁148が設けられている。第4吸気通路133と第4燃焼シリンダ108との境界には、第4吸気通路133を開閉する第4吸気弁149が設けられ、第4排気通路134と第4燃焼シリンダ108との境界には第4排気通路134を開閉する第4排気弁150が設けられている。膨張排気通路135と膨張シリンダ107との境界には、膨張排気通路135を開閉する膨張排気弁151が設けられている。各弁141〜151は、公知のポペットバルブであり、図示しないバルブスプリングに付勢されて通常時には各通路を閉じ、後述する後動弁機構155又は前動弁機構156の作動によって所定のタイミングで各通路を開く。第3排気通路132と膨張シリンダ107との境界、及び第4排気通路134と膨張シリンダ107との境界には、開閉弁は設けられていない。
図10に示すように、後動弁機構155は、第1気筒群109の各シリンダ103〜105の各弁を開閉駆動する装置であり、後シリンダヘッド101Fと後ヘッドカバー1Dとの間に形成された後動弁室に配置されている。後動弁機構155は、クランクシャフト111によって駆動される後第1カムシャフト及び後第2カムシャフトと、後第1ロッカシャフト及び後第2ロッカシャフトと、後第1ロッカシャフトに回転可能に支持され、後第1カムシャフトによって所定のタイミングで第1吸気弁143、過給排気弁142、第2吸気弁145をそれぞれ押圧する各ロッカアームと、後第2ロッカシャフトに回転可能に支持され、後第2カムシャフトによって所定のタイミングで第1排気弁144、過給吸気弁141、第2排気弁146をそれぞれ押圧する各ロッカアームとを含む。
後動弁機構155は、公知の気筒休止機構155Aを含む。気筒休止機構155Aは、例えば各ロッカアームに組み込まれるものであってよい。具体例として、気筒休止機構155Aは、ロッカアームをカムシャフトに押圧される部分を含む第1部分と、各弁を押圧する部分を含む第2部分とに分割し、第1部分及び第2部分に変位可能に支持され、油圧によって移動する連結ピンよって、第1部分と第2部分との連結、解除を選択的に行うものであってよい。気筒休止機構155Aは、選択的に、第1気筒群109の全ての弁の開作動を停止させ、第1気筒群109の駆動を休止させる。
前動弁機構156は、第2気筒群110の各シリンダ106〜108の各弁を開閉駆動する装置であり、前シリンダヘッド101Eと前ヘッドカバー101Gとの間に形成された前動弁室に配置されている。前動弁機構156は、クランクシャフト111によって駆動される前第1カムシャフト及び前第2カムシャフトと、前第1ロッカシャフト及び前第2ロッカシャフトと、前第1ロッカシャフトに回転可能に支持され、前第1カムシャフトによって所定のタイミングで第3吸気弁147及び第4吸気弁149をそれぞれ押圧する各ロッカアームと、前第2ロッカシャフトに回転可能に支持され、前第2カムシャフトによって所定のタイミングで第3排気弁148、膨張排気弁151、第4排気弁150をそれぞれ押圧する各ロッカアームとを含む。
図13は、内燃機関100の各シリンダ103〜108における行程を示す。第1〜第4燃焼シリンダ103、105、106、108は4サイクルで駆動される。第2燃焼シリンダ105は第1燃焼シリンダ103に対して360°の位相がずれており、第3燃焼シリンダ106は第1燃焼シリンダ103に対して、第1燃焼シリンダ103と第3燃焼シリンダ106がなす角度だけ位相がずれており、第4燃焼シリンダ108は第3燃焼シリンダ106に対して360°の位相がずれている。すなわち、第1〜第4燃焼シリンダ103、105、106、108は不等間隔爆発となる。過給シリンダ104及び膨張シリンダ107は2サイクルで駆動される。過給シリンダ104の圧縮行程は、第1燃焼シリンダ103又は第2燃焼シリンダ105の吸気行程と重なるように設定されている。また、膨張シリンダ107の吸気行程は、第3燃焼シリンダ106又は第4燃焼シリンダ108の排気行程と重なるように配置されている。
図9に示すように、後側の第1気筒群109に対して設けられる後側インジェクタ161は、過給吸気通路121、過給シリンダ104、第1吸気通路123、第1燃焼シリンダ103、第2吸気通路125、第2燃焼シリンダ105のいずれかに設けられている。本実施形態では、後側インジェクタ161は、第1燃焼シリンダ103と第2燃焼シリンダ105とに設けられている。後側インジェクタ161は、気筒休止機構155Aが第1気筒群109を休止させるとき、燃料噴射を停止する。前側の第2気筒群110に対して設けられる前側インジェクタ162は、第3吸気通路131又は第3燃焼シリンダ106に1つと、第4吸気通路133又は第4燃焼シリンダ108に1つ設けられている。また、膨張シリンダ107に追加のインジェクタ163が設けられてもよい。膨張シリンダ107に設けられる追加のインジェクタ163は、第1実施形態と同様の効果を奏する。
第2実施形態に係る内燃機関100は、気筒休止機構155Aを備えているため、高負荷時に第1気筒群109及び第2気筒群110の双方を駆動して高出力運転を行い、低負荷時に第1気筒群109を休止して第2気筒群110のみを駆動して高効率運転を行うことができる。第1気筒群109に過給シリンダ104を設け、第2気筒群110に膨張シリンダ107を設けたため、第1気筒群109及び第2気筒群110の出力特性の差が大きくなる。そのため、第1気筒群109の駆動及び休止を選択することによって、内燃機関100の出力特性を大きく変化させ、低負荷状態から高負荷状態まで広く対応することができる。内燃機関100は、低負荷状態では、膨張シリンダ107を含む高効率な第2気筒群110を使用するため、高効率な運転を行うことができる。
上記の第2実施形態に係る内燃機関100において、過給シリンダ104は第1及び第2燃焼シリンダ103、105に対して遅角側にオフセットした位置に配置されてもよい。また、膨張シリンダ107を第3及び第4燃焼シリンダ106、108に対して進角側にオフセットした位置に配置されてもよい。
上記の第2実施形態に係る内燃機関100では、第1気筒群109及び第2気筒群110はV型に配置されているが、第1気筒群109及び第2気筒群110は互いに平行に配置されてもよい。また、第1気筒群109及び第2気筒群110が互いに平行に配置された状態で、過給シリンダ104は第1及び第2燃焼シリンダ103、105に対して遅角側にオフセットした位置に配置されてもよい。また、膨張シリンダ107を第3及び第4燃焼シリンダ106、108に対して進角側にオフセットした位置に配置されてもよい。
上記の第2実施形態に係る内燃機関100の変形例として、図14に示すように、EGR装置5の分岐通路5D及び第2EGRバルブ5Eを省略し、代わりに第3排気通路132と第3吸気通路131とを接続する第2EGR通路171と、第4排気通路134と第4吸気通路133とを接続する第3EGR通路172とを設けてもよい。第2EGR通路171及び第3EGR通路172は前シリンダヘッド101Eに形成された通路であることが好ましい。EGRガス(排気ガス)は、第3排気通路132と第3吸気通路131との圧力差によって第2EGR通路171を第3吸気通路131側に流れ、第4排気通路134と第4吸気通路133との圧力差によって第3EGR通路172を第4吸気通路133側に流れる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る内燃機関200は、図15に示すように、上記の第2実施形態に係る内燃機関100において、第1気筒群109に対して第2気筒群110をクランクシャフト111の軸線A方向に沿って左側にオフセットさせた形態を有する。第3実施形態に係る内燃機関200では、クランクシャフト201の軸線A方向において、第3燃焼シリンダ106の中心は第1燃焼シリンダ103の中心と過給シリンダ104の中心との間に位置し、膨張シリンダ107の中心は過給シリンダ104の中心と第2燃焼シリンダ105の中心との間に位置し、第4燃焼シリンダ108の中心は第2シリンダの中心よりも過給シリンダ104側と相反する側(左側)に配置されている。第3実施形態に係る内燃機関200では、第1及び第2気筒群109、110の配置に対応して、クランクシャフト201の構成が第2実施形態に係る内燃機関100のクランクシャフト111の構成と異なる。第3実施形態に係る内燃機関200において、第2実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図16(A)に示すように、第3実施形態に係る内燃機関200のクランクシャフト201は、右側から第1ジャーナル202A、右第1アーム203AR、第1クランクピン204A、第2クランクピン204B、左第1アーム203AL、第2ジャーナル202B、右第2アーム203BR、第3クランクピン204C、第4クランクピン204D、左第2アーム203BL、第3ジャーナル202C、右第3アーム203CR、第5クランクピン204E、第6クランクピン204F、左第3アーム203CL、第4ジャーナル202Dを有している。第1クランクピン204Aと第2クランクピン204Bとは、直接に接続されていてもよく、間にクランクアーム(ウエブ)を介して接続されてもよい。第3クランクピン204Cと第4クランクピン204Dとは、直接に接続されていてもよく、間にクランクアーム(ウエブ)を介して接続されてもよい。第5クランクピン204Eと第6クランクピン204Fとは、直接に接続されていてもよく、間にクランクアーム(ウエブ)を介して接続されてもよい。
図16(B)に示すように、クランクシャフト201の軸線A方向から見て、第1クランクピン204Aと第2クランクピン204Bとは少なくとも一部において重なりを有することが好ましい。同様に、クランクシャフト201の軸線A方向から見て、第3クランクピン204Cと第4クランクピン204Dとは少なくとも一部において重なりを有することが好ましい。クランクシャフト201の軸線A方向から見て、第5クランクピン204Eと第6クランクピン204Fとは少なくとも一部において重なりを有することが好ましい。この構成によれば、クランクシャフト201の剛性が向上する。
第1クランクピン204Aはコンロッドを介して第1燃焼ピストン103Aに接続され、第2クランクピン204Bはコンロッドを介して第3燃焼ピストン106Aに接続され、第3クランクピン204Cはコンロッドを介して過給ピストン104Aに接続され、第4クランクピン204Dはコンロッドを介して膨張ピストン107Aに接続され、第5クランクピン204Eはコンロッドを介して第2燃焼ピストン105Aに接続され、第6クランクピン204Fはコンロッドを介して第4燃焼ピストン108Aに接続されている。
第1クランクピン204A及び第5クランクピン204Eは、同位相に配置されている。第3クランクピン204Cは、第1燃焼ピストン103Aが下死点に位置するときに過給ピストン104Aが上死点に位置するように配置されている。なお、第3クランクピン204Cは、第1燃焼ピストン103Aが下死点に位置するときに過給ピストン104Aが上死点より手前に位置するように遅角されていてもよい。
第2クランクピン204B及び第6クランクピン204Fは、互いに同位相に配置されている。第2クランクピン204Bは、第1燃焼ピストン103Aが上死点に位置するときに第3燃焼ピストン106Aが上死点に位置するように配置されている。第4クランクピン204Dは、第2燃焼ピストン105Aが下死点に位置するときに膨張ピストン107Aが上死点に位置するように配置されている。なお、第4クランクピン204Dは、第3燃焼ピストン106Aが下死点に位置するときに膨張ピストン107Aが上死点を過ぎた位置にあるように進角されていてもよい。
内燃機関200は、第1燃焼シリンダ103と、第3燃焼シリンダ106及び第4燃焼シリンダ108の一方とが同時に爆発した後、360°の間隔をおいて第2燃焼シリンダ105と第3燃焼シリンダ106及び第4燃焼シリンダ108の他方とが同時に爆発を行う。
内燃機関200では、過給シリンダ104の位置を第1燃焼シリンダ103に対して遅角側にオフセットさせてもよい。また、膨張シリンダ107の位置を第3燃焼シリンダ106に対して進角側にオフセットさせてもよい。
内燃機関200では、第1気筒群109と第2気筒群110との配置は、V型でも平行配置でもよい。
第3実施形態の内燃機関200の一部の構成を変形したものを、第3実施形態の変形例に係る内燃機関300とする。内燃機関300は、内燃機関200と比較して、クランクシャフト301の構成が異なる。また、過給シリンダ104の位置が第1燃焼シリンダ103に対して遅角側にオフセットされ、膨張シリンダ107の位置が第3燃焼シリンダ106に対して進角側にオフセットさせている。内燃機関300の他の構成は、内燃機関200と同様である。
図17(A)に示すように、右側から第1ジャーナル302A、右第1アーム303AR、第1クランクピン304A、左第1アーム303AL、第2ジャーナル302B、右第2アーム303BR、第2クランクピン304B、左第2アーム303BL、第3ジャーナル302C、右第3アーム303CR、第3クランクピン304C、左第3アーム303CL、第4ジャーナル302D、右第4アーム303DR、第4クランクピン304D、左第4アーム303DL、第5ジャーナル302E、右第5アーム303ER、第5クランクピン304E、左第5アーム303EL、第6ジャーナル302F、右第6アーム303FR、第6クランクピン304F、左第6アーム303FL、第7ジャーナル302Gを有している。
第1クランクピン304Aはコンロッドを介して第1燃焼ピストン103Aに接続され、第2クランクピン304Bはコンロッドを介して第3燃焼ピストン106Aに接続され、第3クランクピン304Cはコンロッドを介して過給ピストン104Aに接続され、第4クランクピン304Dはコンロッドを介して膨張ピストン107Aに接続され、第5クランクピン304Eはコンロッドを介して第2燃焼ピストン105Aに接続され、第6クランクピン304Fはコンロッドを介して第4燃焼ピストン108Aに接続されている。
第1クランクピン204A及び第5クランクピン204Eは、同位相に配置されている。第3クランクピン204Cは、第1燃焼ピストン103Aが下死点に位置するときに過給ピストン104Aが上死点に位置するように配置されている。また、第3クランクピン204Cは、第1燃焼ピストン103Aが下死点に位置するときに過給ピストン104Aが上死点より手前に位置するように遅角されていてもよい。
第2クランクピン204B及び第6クランクピン204Fは、互いに同位相に配置されている。第2クランクピン204Bは、第1燃焼ピストン103Aが下死点に位置するときに第3燃焼ピストン106Aが上死点に位置するように配置されている。第4クランクピン204Dは、第2燃焼ピストン105Aが下死点に位置するときに膨張ピストン107Aが上死点に位置するように配置されている。また、第4クランクピン204Dは、第3燃焼ピストン106Aが下死点に位置するときに膨張ピストン107Aが上死点を過ぎた位置にあるように進角されていてもよい。
内燃機関300は、第1燃焼シリンダ103、第3燃焼シリンダ106及び第4燃焼シリンダ108の一方、第2燃焼シリンダ105、第3燃焼シリンダ106及び第4燃焼シリンダ108の他方の順に180°の等間隔で爆発を行う。
内燃機関300では、第1気筒群109と第2気筒群110との配置は、V型でも平行配置でもよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、内燃機関200、300では、第1気筒群109と第2気筒群110との前後位置は逆であってもよい。また、クランクシャフト201、301の軸線が前後に延びるように配置され、第1気筒群109と第2気筒群110とが左右に配置されてもよい。
1 :内燃機関
1A :内燃機関本体
2 :吸気装置(吸気通路)
2C :スロットルバルブ
3 :排気装置(排気通路)
3A :三元触媒
4 :インタークーラー
5 :EGR装置
5A :EGR通路
5B :EGRクーラー
5C :EGRバルブ
6 :第1燃焼シリンダ
7 :第2燃焼シリンダ
8 :過給シリンダ
9 :膨張シリンダ
11 :クランクシャフト
46 :第1インジェクタ
47 :第2インジェクタ
100 :内燃機関
101A :内燃機関本体
103 :第1燃焼シリンダ
104 :過給シリンダ
105 :第2燃焼シリンダ
106 :第3燃焼シリンダ
107 :膨張シリンダ
108 :第4燃焼シリンダ
109 :第1気筒群
110 :第2気筒群
111 :クランクシャフト
155A :気筒休止機構
171 :第2EGR通路
172 :第3EGR通路
A :軸線

Claims (26)

  1. 吸気通路と接続された過給シリンダ、前記過給シリンダに接続された第1燃焼シリンダ、前記過給シリンダに接続された第2燃焼シリンダ、及び前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダに接続され、かつ排気通路に接続された膨張シリンダを備えた内燃機関本体と、
    前記内燃機関本体に回転可能に支持され、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、及び前記膨張シリンダにそれぞれ受容されたピストンがそれぞれコンロッドによって接続された共通のクランクシャフトとを有し、
    前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、前記クランクシャフトの軸線方向において前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダの間に配置されていることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記第2燃焼シリンダは前記第1燃焼シリンダと略同一角度に配置され、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダを挟むように互いに傾斜してV型に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記第2燃焼シリンダは前記第1燃焼シリンダと略同一位置に配置され、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダを挟むように、前記第1燃焼シリンダに対して平行にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  4. 前記クランクシャフトの軸線に沿った方向であって、前記クランクシャフトが時計回りになる側から見て、前記過給シリンダは前記第1燃焼シリンダに対して左側にオフセットして配置され、前記膨張シリンダは前記第1燃焼シリンダに対して右側にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記クランクシャフトの軸線方向において、前記過給シリンダと前記膨張シリンダとは同位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  6. 前記クランクシャフトの軸線方向において、前記過給シリンダと前記膨張シリンダとは互いにオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  7. 前記第1燃焼シリンダに対応する第1燃焼クランクピンと、前記第2燃焼シリンダに対応する第2燃焼クランクピンとは互いに同位相に配置され、
    前記過給シリンダに対応する過給クランクピンは、前記第1燃焼クランクピンに対して180°の位相差を有する位置よりも遅角側に配置され、
    前記膨張シリンダに対応する膨張クランクピンは、前記第1燃焼クランクピンに対して180°の位相差を有する位置よりも進角側に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  8. 前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記過給クランクピンと前記膨張クランクピンとは少なくとも一部が重なっていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関。
  9. 第1バンク及び第2バンクを備えたシリンダブロックを有し、
    前記第1バンク及び前記第2バンクのそれぞれは、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、及び前記膨張シリンダを有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  10. 前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダは、4サイクルで駆動し、
    前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、2サイクルで駆動することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  11. 前記過給シリンダの往復運動部重量と前記膨張シリンダの往復運動部重量との和が、前記第1燃焼シリンダの往復運動部重量と前記第2燃焼シリンダの往復運動部重量との和と略同じであることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  12. 吸気通路と、
    前記吸気通路と接続された過給シリンダ、前記過給シリンダに接続された第1燃焼シリンダ、及び前記過給シリンダに接続された第2燃焼シリンダを有する第1気筒群と、前記吸気通路に接続された第3燃焼シリンダ、前記吸気通路に接続された第4燃焼シリンダ、及び前記第3燃焼シリンダに接続されると共に前記第4燃焼シリンダに接続された膨張シリンダを有する第2気筒群とを備えた内燃機関本体と、
    前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、及び前記膨張シリンダに接続された排気通路と、
    前記内燃機関本体に回転可能に支持され、前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記第3燃焼シリンダ、前記第4燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、及び前記膨張シリンダにそれぞれ受容されたピストンがそれぞれコンロッドによって接続された共通のクランクシャフトとを有し、
    前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、及び前記過給シリンダは互いに平行に配置され、前記クランクシャフトの軸線方向において前記第1燃焼シリンダ、前記過給シリンダ、前記第2燃焼シリンダの順で配置され、
    前記第3燃焼シリンダ、前記第4燃焼シリンダ、及び前記膨張シリンダは互いに平行に配置され、前記クランクシャフトの軸線方向において前記第3燃焼シリンダ、前記膨張シリンダ、前記第4燃焼シリンダの順で配置されていることを特徴とする内燃機関。
  13. 前記第1気筒群及び前記第2気筒群の少なくとも一方を選択的に休止する気筒休止機構を有することを特徴とする請求項12に記載の内燃機関。
  14. 前記第1気筒群と前記第2気筒群とはV型に配置されていることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の内燃機関。
  15. 前記第1気筒群と前記第2気筒群とは、互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の内燃機関。
  16. 前記クランクシャフトの軸線に沿った方向であって、前記クランクシャフトが時計回りになる側から見て、前記第1気筒群は前記第2気筒群に対して左側に配置され、前記過給シリンダは前記第1燃焼シリンダ及び前記第2燃焼シリンダに対して左側にオフセットして配置され、前記膨張シリンダは前記第3燃焼シリンダ及び前記第4燃焼シリンダに対して右側にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項15に記載の内燃機関。
  17. 前記クランクシャフトの軸線方向において、前記第1燃焼シリンダ及び前記第3燃焼シリンダが略同位置に配置され、前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダが略同位置に配置され、前記第2燃焼シリンダ及び前記第4燃焼シリンダが略同位置に配置されていることを特徴とする請求項12〜請求項16のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  18. 前記第2気筒群は、前記第1気筒群に対して前記クランクシャフトの軸線方向にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項12〜請求項16のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  19. 前記第1燃焼シリンダに対応する第1燃焼クランクピンと、前記第2燃焼シリンダに対応する第2燃焼クランクピンとは互いに同位相に配置され、
    前記第3燃焼シリンダに対応する第3燃焼クランクピンと、前記第4燃焼シリンダに対応する第4燃焼クランクピンとは互いに同位相に配置され、
    前記過給シリンダに対応する過給クランクピンは、前記第1燃焼クランクピンに対して180°の位相差を有する位置よりも遅角側に配置され、
    前記膨張シリンダに対応する膨張クランクピンは、前記第3燃焼クランクピンに対して180°の位相差を有する位置よりも進角側に配置されていることを特徴とする請求項12〜請求項18のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  20. 前記第1燃焼クランクピンと前記第3燃焼クランクピンとは、同軸に連続し、
    前記過給クランクピンと前記膨張クランクピンとは、同軸に連続し、
    前記第2燃焼クランクピンと前記第4燃焼クランクピンとは、同軸に連続していることを特徴とする請求項19に記載の内燃機関。
  21. 前記クランクシャフトの軸線に沿った方向から見て、前記過給クランクピンと前記膨張クランクピンとは少なくとも一部が重なっていることを特徴とする請求項19に記載の内燃機関。
  22. 前記第1燃焼シリンダ、前記第2燃焼シリンダ、前記第3燃焼シリンダ、前記第4燃焼シリンダは、4サイクルで駆動し、
    前記過給シリンダ及び前記膨張シリンダは、2サイクルで駆動することを特徴とする請求項12〜請求項21のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  23. 前記吸気通路の下流端は、前記過給シリンダに接続される第1分岐通路、及び前記第3燃焼シリンダ及び前記第4燃焼シリンダに接続される第2分岐通路を有し、
    前記第1分岐通路には第1スロットルバルブが設けられ、
    前記第2分岐通路には第2スロットルバルブが設けられ、
    当該内燃機関は、燃焼ガスを前記吸気通路に供給するべく、前記排気通路に接続された一端と、前記第1分岐通路の前記第1スロットルバルブよりも下流側部分に接続された他端とを備えたEGR通路を有することを特徴とする請求項12〜請求項22のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  24. 前記EGR通路の他端は、分岐して前記第2分岐通路の前記第2スロットルバルブよりも下流側部分にも接続されていることを特徴とする請求項23に記載の内燃機関。
  25. 前記第3燃焼シリンダと前記膨張シリンダとを接続する通路と、前記第2分岐通路と前記第3燃焼シリンダとを接続する通路とを接続する第2EGR通路、及び前記第4燃焼シリンダと前記膨張シリンダとを接続する通路と、前記第2分岐通路と前記第4燃焼シリンダとを接続する通路とを接続する第3EGR通路の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項23に記載の内燃機関。
  26. 前記過給シリンダの往復運動部重量と前記膨張シリンダの往復運動部重量との和が、前記第1燃焼シリンダの往復運動部重量、前記第2燃焼シリンダの往復運動部重量、前記第3燃焼シリンダの往復運動部重量、及び前記第4燃焼シリンダの往復運動部重量との和と略同じであることを特徴とする請求項12〜請求項25のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
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