JP6450108B2 - 航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法 - Google Patents

航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6450108B2
JP6450108B2 JP2014162162A JP2014162162A JP6450108B2 JP 6450108 B2 JP6450108 B2 JP 6450108B2 JP 2014162162 A JP2014162162 A JP 2014162162A JP 2014162162 A JP2014162162 A JP 2014162162A JP 6450108 B2 JP6450108 B2 JP 6450108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aircraft
window
arm
coupling
penetrating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014162162A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016037189A (ja
Inventor
後藤 真吾
真吾 後藤
杉村 利明
利明 杉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Aircraft Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aircraft Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Aircraft Corp filed Critical Mitsubishi Aircraft Corp
Priority to JP2014162162A priority Critical patent/JP6450108B2/ja
Priority to US14/638,020 priority patent/US9617008B2/en
Publication of JP2016037189A publication Critical patent/JP2016037189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6450108B2 publication Critical patent/JP6450108B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D15/00De-icing or preventing icing on exterior surfaces of aircraft
    • B64D15/20Means for detecting icing or initiating de-icing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61DBODY DETAILS OR KINDS OF RAILWAY VEHICLES
    • B61D49/00Other details
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C1/00Fuselages; Constructional features common to fuselages, wings, stabilising surfaces or the like
    • B64C1/14Windows; Doors; Hatch covers or access panels; Surrounding frame structures; Canopies; Windscreens accessories therefor, e.g. pressure sensors, water deflectors, hinges, seals, handles, latches, windscreen wipers
    • B64C1/1476Canopies; Windscreens or similar transparent elements
    • B64C1/1484Windows
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C1/00Fuselages; Constructional features common to fuselages, wings, stabilising surfaces or the like
    • B64C1/18Floors
    • B64C1/20Floors specially adapted for freight
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C1/00Fuselages; Constructional features common to fuselages, wings, stabilising surfaces or the like
    • B64C1/36Fuselages; Constructional features common to fuselages, wings, stabilising surfaces or the like adapted to receive antennas or radomes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D45/00Aircraft indicators or protectors not otherwise provided for
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64FGROUND OR AIRCRAFT-CARRIER-DECK INSTALLATIONS SPECIALLY ADAPTED FOR USE IN CONNECTION WITH AIRCRAFT; DESIGNING, MANUFACTURING, ASSEMBLING, CLEANING, MAINTAINING OR REPAIRING AIRCRAFT, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; HANDLING, TRANSPORTING, TESTING OR INSPECTING AIRCRAFT COMPONENTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B64F5/00Designing, manufacturing, assembling, cleaning, maintaining or repairing aircraft, not otherwise provided for; Handling, transporting, testing or inspecting aircraft components, not otherwise provided for
    • B64F5/60Testing or inspecting aircraft components or systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Description

本発明は、航空機の機外における物理量を計測する装置などを機体に取り付けるための構造および方法に関する。
航空機の飛行試験時、機体への着氷状況を把握するため、大気中の水分含有量を計測する計測装置が用いられる(例えば、特許文献1)。
その計測装置は、機体に設けられて機外へと突出するアームに固定されている。機体のアームを支持する箇所には、計測装置およびアームに加えられる大きな空力荷重が作用する。
特表2007−521463号公報
航空機の機体に対しては、軽量で必要な強度・剛性を実現することが要求される。機体の構造部材(フレーム、スキン、ストリンガ等)の強度・剛性を上げると機体の重量が増加し、飛行性能や燃費に影響する。そのため、機体の構造部材の剛性は、飛行時に加わる曲げや、機内と機外との圧力差などを受け持つことができる程度に留まり、計測装置の機外設置によって機体に作用する大きな荷重を受け持つことができる程には高くない。
したがって、飛行試験に際しては、製造された機体に対し、計測装置が固定されるアームを支持する箇所の改修(改造、補強)を実施する必要がある。その改修は、機体構造の一部を壊して欠損させ、その欠損箇所にアームの支持部を構築する大規模な工事となる。
そして、計測装置による計測が完了したならば、計測装置およびアームを取り外し、機体を元の状態に復元する必要がある。アームは機内の気密を保持しながら機体に頑強に固定されており、容易には取り外せない構造となっている。そして、アームを取り外せば、機体構造を含む改修部を元の状態に復元する大規模な工事を行わなくてはならない。
以上より、機外に設置される計測装置やその他の装置を機体に取り付けるにあたり、機体の改修、および改修部の復元に多大な労力、時間を要し、コストも高い。
そこで、本発明は、航空機の機体の改修規模を縮小し、機外に設置される装置を機体に容易に取り付けることができる構造および方法を提供することを目的とする。
本発明の航空機は、航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための構造として、機体に備わる開口を介して機体を内外に貫通し、装置が設けられる部位、および機内に位置する部位を有する貫通部材と、機内に配置される座席を支持する第1および第2のレール部材を有する座席支持部材と、貫通部材と機内で結合され、貫通部材から入力された荷重を座席支持部材へと伝達する荷重伝達部材と、を備え、荷重伝達部材は、第1および第2のレール部材からそれぞれ立ち上がる支柱を含み、支柱は、貫通部材から入力された荷重を第1および第2のレール部材へとそれぞれ伝達することを特徴とする。
本発明において、「機体に備わる開口」は、装置を取り付けるために行う機体の改修により機体に備えられたものではなく、種々の用途のために機体に予め用意された窓や扉などの開口そのもの、あるいは、そういった開口を塞ぐパネル部材と置き換えることが可能な代替部材に用意された開口である。
また、「機体に備わる開口」は、機内と機外とを連通させるものであり、この開口を介して貫通部材が機体を内外に貫通する。
本発明において、「前」は、航空機の機首側を意味し、「後」は、航空機の尾翼側を意味するものとする。
また、「上」は、航空機の機体の上側を意味し、「下」は、航空機の機体の下側を意味するものとする。
本発明では、機外に設置される装置を機体に取り付けるために、機体に備わる開口、および座席を支持する座席支持部材を利用する。
具体的には、機体に備わる開口を介して機体に貫通部材を貫通させるとともに、貫通部材および装置に加えられる荷重を座席支持部材に受け持たせる。
座席支持部材には、機体の急な旋回や速度変化を伴う非常時に大荷重が加えられる。座席支持部材は、その大荷重に耐えることができるように、機体の構造部材に比べて非常に高い剛性を備えている。そのため、貫通部材および装置に加えられる空力荷重を座席支持部材により負荷することが十分に可能である。
そこで、貫通部材と座席支持部材との間に荷重伝達部材を介在させることにより、貫通部材から座席支持部材へと荷重を伝達する経路を形成する。それにより、機外から入力される荷重を座席支持部材へと伝達し、座席支持部材により当該荷重を確実に負荷することができる。
本発明によれば、機体の一部を損壊することで貫通部材が貫通する開口を設け、その開口の周囲で大きな荷重を受け持つことができるように機体の構造部材を補強するといった大規模な改修が必要ない。機体の改修を殆ど行うことなく、座席支持部材に荷重伝達部材を設置し、機体に備わる開口に通した貫通部材と荷重伝達部材とを結合することにより、機外設置の装置を機体に容易に取り付けることができる。
そして、飛行試験における装置の役割を終えたならば、貫通部材および荷重伝達部材を機体から撤去し、上述の代替部材を用いた場合には元々設けられていたパネル部材を窓や扉の開口に戻すことにより、機体を元の状態に容易に回復させることができる。本発明では、装置を取り付けるにあたり機体の大規模な改修を行わないので、改修に伴う大規模な復元工事が発生しない。
以上により、装置を機体に取り付けるために要していた改修および復元の規模を大幅に縮小することができるので、労力、コスト、作業時間を大幅に削減することができる。
本発明における「装置」は、例えば、機外において物理量を計測、検出する計器や、機外より地表等の撮影対象を撮影するカメラなどである。当該装置には、種々の目的において機外に設置される各種の装置が包含される。
本発明の航空機においては、機体にある窓の窓枠に元々設けられていた窓パネル(本来の窓パネル)に代えて設けられる窓代替部材に、貫通部材が通される開口を形成することができる。その場合、窓枠の開口内に、窓代替部材の開口が配置されており、窓枠の開口と、窓代替部材の開口の双方の内側に、貫通部材が通されることとなる。
本発明の航空機において、貫通部材は、横断面が翼形に形成されていることが好ましい。
そうすると、貫通部材の空気抵抗を減らするとともに、貫通部材による気流の乱れを抑制することができる。
本発明の航空機においては、機外の大気に含まれる水滴についての物理量を計測する計測装置を機体に取り付けることができる。
かかる計測装置は、機体への着氷状況を把握するために用いることができる。
本発明の航空機において、第1および第2のレール部材は、互いに平行に配置され荷重伝達部材は、第1レール部材から貫通部材に向けて立ち上がる2本の支柱、および第2レール部材から貫通部材に向けて立ち上がる2本の支柱を含む骨組を備えることが好ましい。
上記構成において、荷重伝達部材は、骨組に設けられる側壁を構成する板材をさらに備えることが好ましい。
骨組に板が設けられていると、荷重伝達部材の面内せん断力を受け持つことができるので、荷重伝達部材は、貫通部材から入力される荷重に対して変形せずに形状を留める。
そして、主として、第1支柱および第2支柱により、貫通部材から入力された荷重を座席支持部材へと十分に伝達することができる。荷重は、第1支柱の下端が接続される第1レール部材と、第2支柱の下端が接続される第2レール部材とに分担される。そのため、2つのレール部材において荷重を確実に負荷することができる。
後述するように、空力荷重に起因する貫通部材の支持部のモーメントによって偶力を生じさせることで、空力荷重をアームから架台へと流すことが好ましい。
本発明の航空機において、貫通部材は、第1結合部を有し、荷重伝達部材は、第1結合部に結合される第2結合部を有し、第1結合部および第2結合部のうちの少なくとも一方は、前後方向に間隔をおいて配置される一対の部材から構成されており、一対の部材は、前後方向に沿ったピンにより、第1結合部材および第2結合部材のいずれかである結合相手に結合されることが好ましい。
そうすると、空気抵抗により貫通部材に前方から後方に向けて曲げモーメントが生じた際に、一対の部材の一方と他方とに、貫通部材の支持部に生じるモーメントに基づいて偶力が生じる(図5(b)の力F1,F2参照)。こうしてモーメントが切り返されることで、貫通部材に加えられる空力荷重を第1結合部および第2結合部を介して荷重伝達部材に効率よく流すことができるので、空力荷重を座席支持部材へとより確実に伝達することができる。
本発明の航空機において、貫通部材は、横断面が翼形に形成されるとともに、第1結合部を有し、荷重伝達部材は、第1結合部に結合される第2結合部を有し、第1結合部と第2結合部とは、いずれも前後方向に沿っていて上下方向に並んで配置される第1ピンおよび第2ピンにより、結合されることが好ましい。
そうすると、揚力により貫通部材に曲げモーメントが生じた際に、貫通部材の支持部に生じるモーメントに基づいて第1結合部および第2結合部における第1ピンおよび第2ピンのそれぞれを起点として、偶力が生じる(図6(b)の力F1,F2参照)。こうしてモーメントが切り返されることで、貫通部材に加えられる荷重を第1結合部および第2結合部を介して荷重伝達部材に効率よく流すことができるので、空力荷重を座席支持部材へとより確実に伝達することができる。
本発明の航空機においては、貫通部材と、開口を形成する部材(機体の構造部材や代替部材。以下、開口形成部材)との間に設定された間隙を封止するシールと、シールを貫通部材と開口形成部材とに対して押さえるリテーナと、を備え、貫通部材および開口形成部材は、シールを受ける受け部をそれぞれ有し、受け部はいずれも、間隙を挟んで間隙の一方側と他方側とを結ぶ方向に沿って配置され、シールは、貫通部材の受け部および開口形成部材の受け部のうちの一方のみに固定されていることが好ましい。
上記構成において、シールは、貫通部材および開口形成部材のうちの一方のみに固定されており、他方には変位可能に単純支持されている。
そのため、空力荷重により貫通部材が変形することで貫通部材と開口形成部材とが相対変位するに際して、シールは、単純支持された側においてスライド変位する。これによって、貫通部材から開口形成部材に直接的に荷重が入るのを避けることができ、また貫通部材と開口形成部材との間の気密を保持することができる。
本発明の方法は、航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法であって、機体にある窓に設けられた窓パネルを窓枠から取り外すステップと、機体を内外に貫通する貫通部材を窓枠の内側に通すステップと、機内に配置される座席を支持する第1および第2のレール部材を有する座席支持部材に、第1および第2のレール部材からそれぞれ立ち上がり、貫通部材から入力された荷重を第1および第2のレール部材へとそれぞれ伝達する支柱を含む荷重伝達部材を設置するステップと、荷重伝達部材と貫通部材とを機内で結合するステップと、貫通部材を貫通させる開口を形成する窓代替部材を窓枠に設けるステップと、貫通部材に装置を設けるステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の方法では、さらに、貫通部材と開口を形成する部材との間を封止するステップを備えることが好ましい。
上記の各ステップは、任意の順序で行うことができる。
また、本発明は、航空機の他に、高速で走行する鉄道車両にも展開することができる。かかる鉄道車両には、例えば、超電導磁気浮上リニアモーターカーが含まれる。そういった鉄道車両においても、走行試験などのために車外に装置を設置する必要がある場合には、航空機について上述したものと同様の課題が存在する。
そこで、本発明の鉄道車両は、鉄道車両の車外に設置される装置を構体に取り付けるための構造として、前記構体に備わる開口を介して前記構体を内外に貫通し、前記装置が設けられる部位、および車内に位置する部位を有する貫通部材と、車内に配置される座席を支持する第1および第2のレール部材を有する座席支持部材と、貫通部材と車内で結合され、貫通部材から入力された荷重を座席支持部材へと伝達する荷重伝達部材と、を備え、荷重伝達部材は、第1および第2のレール部材からそれぞれ立ち上がる支柱を含み、支柱は、貫通部材から入力された荷重を第1および第2のレール部材へとそれぞれ伝達することを特徴とする。
本発明によれば、機体(あるいは構体)の改修規模を大幅に縮小し、機外に設置される装置を機体に容易に取り付けることができる。
本発明の実施形態に係る航空機を示し、(a)は航空機の全体を示す図、(b)はアームを介して航空機の機体に取り付けられた計測装置を示す図である((a)に一点鎖線で示した範囲の拡大図)。 計測装置およびアームを機体に支持する構造を示す図である。 (a)はアームの全体斜視図、(b)はアームの分解斜視図である。 アームとシートレールとの間に介在する架台の分解斜視図である。 アームと架台との結合部におけるモーメントの切り返しを説明するための模式図である。 アームと架台との結合部におけるモーメントの切り返しを説明するための模式図である。 アーム、窓、および封止部を示す図である。 窓および封止部の分解図である。 (a)は図7のIX−IX線矢視図である。(b)は封止部の上部を示し((a)の一点鎖線で示す範囲の拡大図)、(c)は封止部の下部を示す((a)の二点鎖線で示す範囲の拡大図)。 計測装置を機体に取り付けるための作業手順を示す図である。 計測装置を機体に取り付けるために設けられた部材を撤去するための作業手順を示す図である。 アームと架台との結合部を示す模式図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1(a)に示すように、航空機10は、胴体11と、胴体11の左右に設けられる主翼12,12と、垂直尾翼13および水平尾翼14とを備える。主翼12,12の各々に、エンジン15,15が支持される。
飛行試験にあたり、航空機10の機体には、図1(b)に示すように、計測装置20が取り付けられる。計測装置20は、機体の着氷状況を把握するために機外に設置されるもので、機体の右の側壁にある窓16から機外へと延びたアーム30に固定されている。
機体(特に主翼12)への着氷による空力性能の低下を避けるため、着氷状況をモニタリングし、氷を融解させるなどの装置の性能を確認する必要がある。
窓16は、キャビン18(客室)における前側に位置する。
計測装置20を設置するため、窓16は、アクリル樹脂等から形成された既設の樹脂パネルを窓代替部材である窓上部8Aおよび窓下部8B(図8)に置き換えて構成される。キャビン18に設けられた他の窓17には、樹脂パネルが設置されている。
窓16のより具体的な構成については後述する。
計測装置20は、大気中に含まれる水滴の直径および大気中の単位体積あたりの水の質量を計測する。計測装置20の前端には、レーザービームを用いて大気中の水滴の直径を計測する計測部が設けられている。また、大気中の単位体積あたりの水の質量、大気の圧力を計測するそれぞれの計測部も計測装置20の前端に設けられている。
計測装置20による計測値は、計測装置20に設けられた図示しない電線を介して機内の制御装置へと送信される。機体の複数の箇所には、着氷量を計測する装置や気圧を計測する装置が設けられている。
制御装置は、計測装置20から送信された水滴の直径および単位体積あたりの水滴の質量、他の計測装置から送信された着氷量および気圧などを適宜に用いることにより、着氷の有無や氷の成長状況を含む着氷状況を継続的にモニタリングする。制御装置は、着氷状況に基づいて、機体に付着した氷を熱で融解させる装置の性能を確認する。
着氷状況を正確に把握するため、一方向に向きが揃った一様流またはそれに近い状態の気流が形成される位置に計測装置20を設置することが望まれる。そのため、境界層が形成される機体表面からは所定の距離だけ離すとともに、胴体11が一定の径で連続する範囲内に計測装置20を設置することが好ましい。また、主翼12の後方を避けて、気流が安定している主翼12よりも前方側に計測装置20を設置することが好ましい。キャビン18における前側は、一様流に近い位置に該当する。
加えて、計測装置20を機体に取り付けることによって航空機10の全体の空力特性に影響を及ぼすことのないように、さらに、計測装置20と他の装置とが空力的に干渉しないように、計測装置20の適切な設置位置を選定する。
アーム30は、窓16を介して機体を内と外とに貫通しており、図2に示すように、計測装置20が固定される先端30Aと、機内に設けられた支持装置50に結合される基端30Bとを有する。アーム30は、胴体11に対して略垂直に機外へと突出している。
アーム30は、軽量で剛性が高い構造とするために主翼12と同様のボックス構造とされている。また、アーム30は、空気抵抗を減らし、アーム30により気流を乱すこと(バフェット)を防ぐために、横断面が薄い翼形に形成されている。
アーム30は、図3(a)(b)に示すように、上下に配置されるスキン31,32と、スキン31,32を前側および後側でそれぞれ連結する前桁33および後桁34と、スキン31,32を内側から支持する複数のリブ35〜37と、アーム30の前後に位置する前縁38および後縁39とを備える。アーム30の構成部品は、アルミニウム合金等の金属材料から形成することができる。炭素繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂から形成することも可能である。
アーム30の先端30Aに位置するエンドリブ37(図3(b))は、計測装置20が固定されるフランジ371を有する。計測装置20はフランジ371にファスナで着脱可能に固定される。
計測装置20に設けられた電線は、エンドリブ37に形成された開口370からアーム30の内部に引き込まれ、下側のスキン32に沿って配線される。リブ35,36には、それぞれ、電線を通す開口350,360が形成されている。
下側のスキン32は、基端30B側で2つのパネル32A,32Bに分割されている。大きい方のパネル32Bを取り外して、電線を敷設することができる。
前桁33の機内側の端部には、窓16の内側で支持装置50に結合される結合部43が設けられている。
後桁34の機内側の端部にも、窓16の内側で支持装置50に結合される結合部44が設けられている。
これらの一対の結合部43,44は、スキン31,32の機内端部311,321(図3(b))に対してより機内側へと突出している(図3(a))。
結合部43には、前後方向に貫通する2つの孔431,432が形成されている。孔431,432は、上下方向に並んでいる。
結合部44にも、上記の孔431,432と同様の2つの孔441,442が形成されている。
結合部43,44は、各々に形成された上記の2つの孔にそれぞれ挿通されるピン57,58(図2)で、支持装置50に設けられる一対の結合部と結合される。アーム30および支持装置50の結合部同士が2つのピン57,58で結合されることにより、アーム30が支持装置50に固定される。
アーム30の基端30B側では、窓16との間の気密を確保することで機内の与圧を維持する必要がある。アーム30の基端30B側の外周には、後述する封止部70が固定されるシール固定部45(図3(a))が設けられている。
シール固定部45は、図3(b)に示すように、上下に配置される一対の部品45U,45Dから構成される。
シール固定部45は、全体として矩形状に形成され、アーム30の軸方向に対して直交するように配置される。部品45U,45Dにより囲まれた空間を介して前桁33および後桁34がシール固定部45を貫通する。前桁33の結合部43および後桁34の結合部44は、シール固定部45よりも機内側に位置する。
結合部43と結合部44との間には、アーム30の内部から電線が引き出される電線引出部46が設けられる。電線引出部46に付く別のフィッティング461により結合部43と結合部44との間の空間が塞がれる。
電線引出部46に形成された開口460を介して機内へと電線が引き出され、制御装置に接続される。開口460の周縁部と電線との間の隙間はフィッティング461及び図示しないシールにより封止される。
前縁38および後縁39は、スキン31,32の長さよりも短く形成されており、前縁38および後縁39の機内端部381,391(図3(b))がスキン31,32の機内端部311,321に対して機外側に向けてオフセットされている(図3(a)参照)。それにより、前縁38の機内端部381とシール固定部45との間、および後縁39の機内端部391とシール固定部45との間に、窓16の一部を収容する収容空間47(図3(a))が形成される。
アーム30および計測装置20への被雷に備え、アーム30は、図示しないボンディングジャンパにより胴体11のフレームに接地されている。
アーム30は、図2に示すように窓16から機外に向けて突出している。アーム30および計測装置20は、飛行時に空気抵抗を生ずる。
さらに、飛行時にアーム30に揚力が働く。アーム30は断面翼形に形成されているので、揚力が大である。
支持装置50は、空気抵抗や揚力によりアーム30および計測装置20に加えられる大きな空力荷重を受け持つことのできる剛性を備え、空力荷重が入力されても変形せずにアーム30を確実に支持する必要がある。
支持装置50は、図2に示すように、キャビン18内の図示しない座席を支持する2つのシートレール51,52(シートトラックとも呼ばれる)と、シートレール51,52に設けられる架台60とを備える。シートレール51,52は、乗客の座席を有する航空機10には必ず設けられる標準設備であり、これから飛行試験に臨む航空機には既に用意されている。標準設備であって既に用意されている点は、窓16も同様である。
シートレール51,52は、キャビン18内で前後方向に平行に延びており、キャビン18の床に設置されている。本実施形態のシートレール51,52は、キャビン18内を前後に延びる通路よりも右側に配置される座席を支持する。通路よりも左側に配置される座席は、シートレール51,52に平行に設けられる他のシートレールにより支持される。
シートレール51,52には、図示しない固定具により座席が固定される。シートレール51,52の各々には、その固定具を係合することが可能な多数の係合部53(孔)が長さ方向において所定間隔で形成されている。適宜な係合部53を選択することにより、座席位置の調整が可能である。
シートレール51,52は、座席および座席に座る乗客を支持しており、機体の急な旋回や速度変化を伴う非常時に大荷重が印加される。これらのシートレール51,52は、非常時の大荷重を受け持つために必要な剛性を備えているので、アーム30および計測装置20に加えられる空力荷重をシートレール51,52により負荷することが十分に可能である。そこで、シートレール51,52を、計測装置20およびアーム30の空力荷重を受け持つ部材として利用する。
シートレール51,52は、例えば、アルミニウム合金、チタン合金等の比強度の高い金属材料により形成されることが好ましい。
キャビン18の床に設置されたシートレール51,52と、キャビン18の壁に設置された窓16を貫通するアーム30との間には架台60が介在する。
架台60は、アーム30から入力される空力荷重をシートレール51,52へと伝達する。その全空力荷重は、十分な剛性を有するシートレール51,52によって負荷されることとなる。
窓16の直下にあるシートレール51上の前後2箇所と、それらの箇所に対応する位置にあるシートレール52上の前後2箇所とにおいて、架台60のテンション部材63が固定される。そのテンション部材63は、シートレール51,52に対して着脱可能である。
架台60は、図2および図4に示すように、シートレール51,52に設置される跳び箱形状の骨組600に薄い4枚の側板66が設けられたものである。架台60の上端60Aは、シートレール51,52間の中心から窓16側にシフトした位置にある。架台60は、軽量化のため、アルミニウム合金により形成されることが好ましい。
骨組600を構成する2本の第1支柱61,61は、窓16の直下の一方のシートレール51から窓16の正面に向けて立ち上がっている。同じく骨組600を構成する2本の第2支柱62,62は、他方のシートレール52から窓16の正面に向けて傾斜して立ち上がっている。アーム30から入力された空力荷重は、主として、これらの第1支柱61,61および第2支柱62,62および上端60Aに位置する天板55を介してシートレール51,52へと伝達される。
第1支柱61,61および第2支柱62,62は、断面L字状に形成されている。これら第1支柱61,61および第2支柱62,62を介して、シートレール51,52に主として上下方向の引張荷重・圧縮荷重が印加される。
4枚の側板66は、架台60の四方の側壁を形成しており、支柱61,61,62,62の隣り合うもの同士を連結している。天板55は、架台60の上壁を形成しており、支柱61,61,62,62を連結している。これらの側板66および天板55は、架台60の壁の面内せん断力を受け持ち、骨組600を補強する。架台60は、アーム30から入力される荷重に対して変形せずに形状を留める。
架台60のより詳細な構成について説明する。
架台60は、第1支柱61,61と、第2支柱62,62と、これらの支柱61,61,62,62をシートレール51,52に固定するテンション部材63と、第1支柱61および第2支柱62の間で枠体69から立ち上がる縦補強材64と、支柱61,61,62,62の隣り合うもの同士の間で水平に設けられる複数の横補強材65と、合計5枚の面材である側板66及び天板55と、アーム30の基端30Bの結合部43,44に結合される一対の結合部材67,68とを備える。
横補強材65は、側板66の内側及び外側に配置され、縦補強材64は側板66の外側に配置される。なお、図2にAで示す側板66に設けられた横補強材65は、その側板66の外側に設けられ、残りの横補強材65は側板66の内側に設けられている。
架台60の下端には、側板66を内側から支持する枠体69が設けられている。枠体69は複数の部品により矩形状に組まれている。
架台60の各構成部品は、互いにファスナ等で組み付けられる。
テンション部材63は、第1支柱61,61および第2支柱62,62の各々の下端に固定される部品63Aからなる。テンション部材63は、シートレール51,52上の適切な係合部53に着脱可能に固定される。
テンション部材63は、アーム30から支柱61,61,62,62を介して伝わる引張荷重・圧縮荷重に対して、各部品63Aに荷重を分担しながら抵抗し、支柱61,61,62,62をシートレール51,52に確実に固定する。そうすることで、空力荷重を支柱61,61,62,62を介してシートレール51,52へと十分に伝達することが担保される。
第1支柱61,61に対応する部品63A,63Aは、シートレール51の長さ方向において架台60を外側から挟むように配置され、第1支柱61の下端に固定されるとともに、シートレール51の係合部53に固定される。
第2支柱62,62に対応する部品63A,63Aは、シートレール52の長さ方向において架台60を外側から挟むように配置され、第2支柱62の下端に固定されるとともに、シートレール52の係合部53に固定される。それらの部品63A,63Aは、それぞれ、側板66の角に配置される補強材633を介して第2支柱62に固定される。
第1支柱61,61および第2支柱62,62の上端が集まる架台60の上端60Aには、天板55が水平に設けられる。天板55は、第2支柱62,62の各々の上端に水平に形成された支持部621によって支持されている。支持部621,621の端部は、第1支柱61,61の上端に設けられる横支柱611に固定される。この横支柱611、支持部621と天板55の上面とに、結合部材67,68が固定される。
結合部材68は、天板55から窓16に向けて突出する結合受部604を有する。その結合受部604に上下方向に並ぶ2つの孔にそれぞれ挿通されるピン57,58(図2)により、結合受部604と結合部44(図3(a))とが結合される。ピン57,58は、いずれも前後方向に沿って配置され、結合受部604および結合部44に対して着脱可能に設けられる。
結合部材67は、結合受部604と同様の結合受部603を有する。その結合受部603に上下方向に並ぶ2つの孔にそれぞれ挿通されるピン57,58(図5)により、結合受部603と結合部43(図3(a))とが結合される。
アーム30および計測装置20に加えられる空力荷重は、結合部43,44および結合受部603,604を介して架台60に入力される。
結合部43,44および結合受部603,604は、簡素な構造でありながら、以下に示すように、アーム30の支持部に生じるモーメントM1,M2の双方を受けることができる。
図5(a)に示すように、空気抵抗によりアーム30に前方から後方に向けて抗力(白抜き矢印)が作用し、アーム30に曲げモーメントが生じると、アーム30の基端30Bを機体側に片持ち支持する結合部において、アーム30の曲げモーメントとつり合うモーメントM1が生じる。
本実施形態では、このモーメントM1により、図5(a)および(b)に示すように、アーム30の結合部43と結合部44とに偶力F1,F2を生じさせている。具体的に、アーム30の前側に位置する結合部43には、機内側に向けて押す力F1が生じ、後側に位置する結合部44には、機外側に向けて引く力F2が生じる。結合部43とピン57,58で結合される架台60の結合受部603(図2)にも結合部43と同様の力F1が生じ、結合部44とピンで結合される架台60の結合受部604(図4)にも結合部44と同様の力F2が生じる。
図5(a)に示すように、結合部43と結合部44との距離をLと置くと、距離Lを二等分する中心線の両側で生じる偶力F1,F2の各々に係るモーメントと、モーメントM1とは、次式(1)のようにつり合う。
−M1−(L/2)F1−(L/2)F2=0 (1)
つまり、偶力F1,F2の押し引きにより、モーメントM1が切り返されるので、結合部43,44および結合受部603,604を介して、架台60がアーム30の軸方向の荷重および軸方向に垂直な方向の荷重をアーム30から十分に受け取ることができる。
さらに、図6(a)に示すように、アーム30に下方から上方に向けて働く揚力(白抜き矢印)により、アーム30に曲げモーメントが生じると、アーム30の基端30Bを機体側に片持ち支持する結合部において、その曲げモーメントとつり合うモーメントM2が生じる。モーメントM2は、図6(b)に示すように、結合部43に生じるモーメントM3と結合部44に生じるモーメントM4との和である(M2=M3+M4)。
本実施形態では、モーメントM3により、アーム30の結合部43において、2つのピン57,58を起点とする偶力F1,F2を生じさせているとともに、モーメントM4により、アーム30の結合部44において、2つのピン57,58を起点とする偶力F1,F2を生じさせている。具体的に、結合部43にピン58を起点として機内側に向けて押す力F1が生じ、結合部43にピン57を起点として機外側に向けて引く力F2が生じる。これらと同様の力F1,F2が結合受部603にも生じる。
また、結合部44についても、ピン58を起点として機内側に向けて押す力F1が生じ、ピン57を起点として機外側に向けて引く力F2が生じ、これらと同様の力F1,F2が結合受部604にも生じる。
図6(b)に示すように、結合部44に設けられるピン57とピン58との距離をdと置くと、距離dを二等分する中心線の両側で生じる偶力F1,F2の各々に係るモーメントと、モーメントM4とは、次式(2)のようにつり合う。
M4+(d/2)F1+(d/2)F2=0 (2)
同様に、結合部43についても、偶力F1,F2の各々に係るモーメントとモーメントM3とは、次式(3)のようにつり合う。
M3+(d/2)F1+(d/2)F2=0 (3)
以上で述べたように、モーメントM2(M3+M4)と、偶力F1,F2に係るモーメントとがつり合うことで、結合部43,44および結合受部603,604を介して、架台60がアーム30の軸方向の荷重および軸方向に垂直な方向の荷重をアーム30から十分に受け取ることができる。
上記の力F1および力F2の偶力と、モーメントM2がつり合う。
それに加えて結合部43,44と結合受部603,604とはピンで結合されているので、結合部43,44と結合受部603,604との間で軸力荷重のみを伝えることが出来る。
以上より、結合部43,44および結合受部603,604を介して、架台60がアーム30の軸方向の荷重および軸方向に垂直な方向の荷重をアーム30から十分に受け取ることができる。
次に、窓16の構成を説明した後、アーム30が窓16を貫通する箇所の気密を確保する封止部70について説明する。
窓16は、図7および図9に示すように、金属パネル161と、金属パネル161の機内側の面に設けられた図示しない補強材と、金属パネル161の面外方向に突出する上サポート81および下サポート82とを備える。
金属パネル161は、図示しない複数のクリップを用いて、胴体11に形成された窓枠162(図7)に機内側から固定される。金属パネル161の外周と、窓枠162の内周との間は、ゴム製のガスケット163(図2)により封止される。これらのクリップおよびガスケット163は、窓17に設けられるものと同様である。
本実施形態の窓16は、図8に示すように、上下に二分割されており、窓上部8Aと、窓下部8Bとを備える。これら窓上部8Aおよび窓下部8Bによってアーム30を上下から挟み込むことにより、アーム30と窓16とを組み付けることができる。
窓上部8Aの機内側には、上サポート81が設けられている。窓下部8Bの機内側には、下サポート82が設けられている。これらの上サポート81および下サポート82は、アーム30の外周を包囲する箱形の構造を形成する。上サポート81および下サポート82は、アーム30の収容空間47に収容される。
上サポート81と下サポート82とは、窓16の正面視左右に形成された固定部811と固定部821とによって固定される。
すると、図9(a)に示すように、金属パネル161にはパネル開口160が形成され、上サポート81および下サポート82の内側にはサポート開口83が形成される。アーム30は、これらのパネル開口160およびサポート開口83を介して窓16を貫通している。
パネル開口160は、収容空間47(図3(a))におけるアーム30の外形に対して少し大きい。このパネル開口160内において、アーム30と金属パネル161との間に所定の寸法の間隙S1が全周に亘り設定されている。
サポート開口83は、アーム30のシール固定部45の外形に対して少し大きい。
上サポート81および下サポート82の各々の機内側には、図8に示すように、サポート開口83の外側に拡がるフランジ81F,82Fが形成されている。サポート開口83内において、フランジ81F,82Fの内周と、シール固定部45の外周との間に、所定の寸法の間隙S2(図9(a))が全周に亘り設定されている。これらのフランジ81F,82Fは、シール固定部45の機内側の面と、間隙S2を挟んで面一に配置されている(図9(b))。フランジ81F,82Fは、シール固定部45と共に、アーム30の軸方向に直交する方向に沿ってシール71を受けるシール受け面として機能する。上述のように上サポート81および下サポート82を箱形に設けることにより、アーム30の軸方向に直交する方向に沿ってシール71を受けるシール受け面を上サポート81および下サポート82のフランジ81F,82Fとして窓16の部材に容易に設けることができる。そして、後述するように、これらのフランジ81F,82Fに沿ってシール71をスライドさせることで、アーム30から窓16へと荷重が入力されないようにすることができる。
本実施形態におけるフランジ81F,82Fおよびシール固定部45のいずれも、図9(a)に示すように、間隙S2を挟んで、間隙S2の一方側と他方側とを結ぶ方向D1に沿って配置されている。間隙S2は、シール固定部45とフランジ81F,82Fとが対向することで形成されており、間隙S2を形成する一方の部材であるシール固定部45と、間隙S2を形成する他方の部材であるフランジ81F,82Fとを結ぶ方向が、間隙S2の一方側と他方側とを結ぶ方向D1に相当する。そして、本実施形態では、間隙S2の一方側と他方側とを結ぶ方向D1は、アーム30の軸方向D0に直交または略直交する方向に相当する。したがって、シール固定部45およびフランジ81F,82Fは、アーム30の軸方向D0に直交または略直交する方向に沿って配置されている。
次に、封止部70について説明する。
封止部70は、図8、図9に示すように、間隙S2を封止するシール71と、シール71を押圧するリテーナ72とを備える。シール71およびリテーナ72は、間隙S2を挟んで配置されたシール固定部45とフランジ81F,82Fとに沿って延在している。
シール71は、額縁状に形成されており、フランジ81F,82F(窓16)と、シール固定部45(アーム30)との間の間隙S2を封止する。
シール71は、適宜なゴム系材料を用いることができる。本実施形態のシール71は、難燃性を有するクロロプレンゴムから形成されている。
リテーナ72は、複数の部品721〜724からなる。部品721〜724は、それぞれ板バネであり、額縁状に組み付けられる。リテーナ72は、シール71と同様の寸法に形成されており、シール71の全周をフランジ81F,82Fおよびシール固定部45に向けて機内側から押圧する。リテーナ72は、例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼などの金属材料から形成することができる。リテーナ72は、シール71に用いられる材料よりも弾性率が大きい。ここでいう弾性率は、ヤング率(縦弾性係数)であるものとする。
シール71およびリテーナ72は、それらを厚み方向に貫通するファスナ73(図7、図9)により、シール固定部45に締結される。シール固定部45の全周に亘り、所定の間隔をおいて複数のファスナ73が配置される。フランジ81F,82Fには、シール71およびリテーナ72がファスナで固定されていない。
ファスナ73を締めると、シール71がリテーナ72とシール固定部45との間で圧縮され、間隙S2が封止される。
リテーナ72のフランジ81F,82Fに重ねられる部分は、図9(b)に示すように、シール固定部45に重ねられる部分に対し、機外側に向けて少し傾斜しており、シール71をフランジ81F,82Fへと確実に押し付ける。
ところで、間隙S2を封止するシール71には、機内の与圧と機外の外気圧との圧力差が作用する。機内の与圧を保持するため、シール71により間隙S2が隙間なく封止されている必要がある。
ところが、特にフライト開始直後など、飛行高度の上昇により機外の気圧が急激に下がると、シール71がずれて、シール71とシール固定部45およびフランジ81F,82Fとの間に隙間が生じやすい。それを未然に防いで機内の与圧を保持するために、シール71をリテーナ72によりシール固定部45およびフランジ81F,82Fに押さえている。
ここで、シール固定部45とフランジ81F,82Fとの両方にシール71およびリテーナ72を固定していると、空力荷重によりアーム30が変形した際にアーム30から窓16へと荷重が入力されてしまう。それによってシール71が間隙S2からずれたり、過度に変形してシール固定部45やフランジ81F,82Fから浮いたり、窓上部8Aおよび窓下部8Bや窓枠162が破損したりすることで気密が失われることを未然に防ぐために、シール固定部45のみにシール71を固定している。つまり、シール71は、一端側でシール固定部45に固定され、他端側ではフランジ81F,82Fにより単純支持されている。
以上をまとめると、機外の気圧降下時にシール71による気密を確保する必要があるとともに、空力荷重によりアーム30が変形した際に、アーム30から窓16に荷重を伝達しないで、アーム30と窓16との間の気密を確保する必要がある。そのため、窓16とアーム30との間に上述の間隙S1,S2を設定し、間隙S2を封止するシール71をリテーナ72で窓16とアーム30とに押圧するとともに、シール71を片側で固定している。
上述のように、シール71がリテーナ72で押さえられており、かつシール71がアーム30のシール固定部45に片側で固定されているので、空力荷重により変形したアーム30のシール固定部45の変位に伴って、シール71が窓16のフランジ81F,82Fとの摩擦力に抗してスライドする。
例えば、図9(b)および(c)は、シール71の上端および下端を示しており、シール71がシール固定部45の変位に追従するように、フランジ81F,82Fに沿って下方に向けてスライドする様子を示している(破線の矢印参照)。
このようにシール71をフランジ81F,82Fに沿ってスライド変位させることで、アーム30から窓16に直接的に荷重が入るのを避けることができる。
なお、シール71がフランジ81F,82F側に固定されており、シール固定部45より単純支持されるように構成することもできる。その場合も、シール71がシール固定部45に沿ってスライド変位することで、アーム30から窓16に直接的に荷重が入るのを避けることができる。
以上によれば、アーム30と窓16との間の気密を保持するシール71をリテーナ72により押さえる構造において、アーム30および窓16の一方にのみシール71が固定され、他方によりスライド可能に支持される構成により、アーム30と窓16との間の荷重伝達を避ける機構を実現することができる。この機構によれば、空力荷重によりアーム30が変形することで封止対象(アーム30および窓16)が相対変位するため気密保持が難しい箇所の気密を、シール71により確実に保持することができる。
次に、図10を参照し、航空機10の機体に計測装置20を取り付けるために行われる作業手順の一例について説明する。
機体への計測装置20の取り付けは、シートレール51,52および窓16を利用して行われる。
まず、キャビン18の複数の窓17のうち、気流条件などに基づいて窓16を選定し、窓16に対応するシートレール51,52上の箇所に架台60を設置する(ステップS11)。具体的には、シートレール51,52上の係合部53に固定されるテンション部材63(部品63Aからなる)を用いて、シートレール51,52に架台60を固定する。
次に、窓16の既設の樹脂パネルを窓枠162から取り外す(ステップS12)。続いて、シール71をアーム30の結合部43,44に通してから(S13)、窓16の開口に機外からアーム30を通し、アーム30の結合部43と架台60の結合受部603とをピンで結合する(ステップS14)。具体的には、アーム30の結合部43と架台60の結合受部603とを2つのピン57,58で結合し、アーム30の結合部44と架台60の結合受部604とを2つのピン57,58で結合する。
次いで、窓上部8Aと窓下部8Bとでアーム30を上下から挟み込み、アーム30の収容空間47内で窓上部8Aと窓下部8Bとを固定する。窓上部8Aおよび窓下部8Bをそれぞれクリップにより窓枠162に固定する(ステップS15)。ステップS12で取り外された樹脂パネルに用いていたガスケット163、クリップを金属パネル161に適用可能である。
さらに、上記のステップS13でアーム30の結合部43,44に通しておいたシール71をアーム30のシール固定部45と、窓16のフランジ81F,82Fとにを配置し、シール71をリテーナ72で押さえ、シール固定部45にシール71およびリテーナ72を締結する(ステップS16)。
そして、計測装置20をアーム30の先端30Aのフランジ371に固定する(ステップS17)。
以上で述べた作業のほか、電線の配線、ボンディングジャンパの取り付けを適時に行うことで、機体への計測装置20の取付作業が完了する。
計測装置20が機体に取り付けられた状態で、航空機10の飛行試験を行う。
上述したステップS11〜S17は、作業の効率等を考慮して、適宜な順序で行うことができる。
着氷状況を把握する飛行試験を終えると、計測装置20と計測装置20の取り付けに要した部材のうち、機体の標準設備ではなく、計測装置20を取り付けるためだけに設けられた部材をいずれ機体から撤去する必要がある。撤去する部材は、計測装置20、アーム30、架台60、窓上部8A、窓下部8B、および封止部70(シール71、リテーナ72)である。
図11を参照し、撤去に必要な作業手順の一例について説明する。
まず、計測装置20をアーム30から取り外す(ステップS21)。
次に、封止部70とシール固定部45とから、ファスナ73を取り外し、リテーナ72を取り外す(ステップS22)。
次いで、窓上部8Aおよび窓下部8Bを窓枠162に固定するクリップを取り外し、窓上部8Aおよび窓下部8Bを固定するファスナも取り外す。そして、窓上部8Aおよび窓下部8Bをアーム30に対して上下方向に分離し、窓上部8A、窓下部8Bを撤去する(以上、ステップS23)。
さらに、アーム30の結合部43と架台60の結合受部603、アーム30の結合部44と架台60の結合受部604から、それぞれ、ピン57,58を取り外し、アーム30を撤去する(ステップS24)。その後、シール71を取り外す(ステップS25)。
続いて、窓16の窓枠162に、本来の樹脂パネルを設置する(ステップS26)。
また、ファスナの取外しによってシートレール51,52から架台60を撤去する(ステップS27)。
以上で述べた作業のほか、計測装置20の電線やボンディングジャンパの取外しを適時に行うことで、航空機10の機体が、計測装置20を取り付ける前の状態に回復される。
上述したステップS21〜S27は、作業の効率等を考慮して、適宜な順序で行うことができる。
本実施形態では、標準設備である窓16およびシートレール51,52を利用しており、窓16を介してアーム30を機体に貫通させるとともに、アーム30および計測装置20に加えられる空力荷重をシートレール51,52に受け持たせる。そのため、機体の一部を損壊することでアーム30を貫通させる開口を設け、その開口の周囲で空力荷重を受け持つことができるように機体の構造部材を補強するといった大規模な改修が必要ない。本実施形態によれば、機体を改修することなく、窓16の樹脂パネルを窓代替部材(窓上部8Aおよび窓下部8B)に置き換え、架台60やアーム30を設置することにより、機体に計測装置20を容易に取り付けることができる。
そして、架台60、シートレール51,52、アーム30、および窓代替部材が、相互にファスナで着脱可能に結合されており、窓のパネル交換と同様に、クリップを用いて窓代替部材を本来の樹脂パネルに置き換えることができるので、機体を元の状態に容易に回復させることができる。
上述のように、計測装置20の取り付けにあたり機体を改修しないので、改修に伴う復元作業は発生しない。
以上によれば、計測装置20の設置のために要していた大規模な改修、および改修に伴う復元の作業を撤廃し、労力、コスト、作業時間を大幅に削減することができる。
さらに、本実施形態によれば、上述のように、架台60、シートレール51,52、アーム30、および窓代替部材が相互にファスナで着脱可能に結合されており、窓のパネル交換と同様に、クリップを用いて窓代替部材を本来の樹脂パネルに置き換えることができるので、アーム30や架台60、窓代替部材がそこに設けられていたことの痕跡が残らない。しかも、計測装置20を機体に取り付ける前と、飛行試験後、計測装置20および不要となった部材を撤去した後とで、機体の強度は何ら変わらない。
そのため、飛行試験に供した航空機10であっても、人、貨物を載せた運行用に十分に適合する。また、飛行試験は、通常は、運航する航空機とは別に製造された飛行試験機に対して行われるが、既に運行している航空機に対して、着氷状況を把握する試験の必要性が生じた場合にも、本実施形態で説明した、機体に装置を取り付けるための構造および方法を好ましく用いることができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、機体の右側に計測装置20を設置しているが、機体の左側や、機体の上側、下側等の任意の箇所に、機外に臨むアーム30を介して計測装置20を設置することができる。
また、計測装置20は、アーム30の下側や上側に設けることもできる。
計測装置20を機体の表面から離す必要がなければ、アーム30が窓16から長く突出している必要はなく、窓16の機外側の表面の近くでアーム30に計測装置20を設けることも許容される。
さらに、アーム30のサイズに適合する大きさの窓や扉が存在する場合は、窓や扉の開口そのものにアーム30を通すことができる。その場合、窓上部8Aおよび窓下部8Bのような代替部材を用いる必要はない。そして、窓や扉の開口の周縁部とアーム30の外周部との間を封止するとよい。
アーム30と架台60との結合部に関し、図12に示すように、アーム30が有する一対の結合部43,44(第1結合部)と、架台60が有する単一の結合受部605(第2結合部)とが結合されていてもよい。一対の結合部43,44は、前後方向に間隔をおいて配置されている。結合受部605は、一対の結合部43,44の間に配置されている。そして、結合部43と結合受部605とがピンで結合されるとともに、結合部44と結合受部605とがピンで結合される。各ピン(一点鎖線で示す)は前後方向に沿っている。
上記のように構成されていても、図5を参照して説明したように、アーム30の支持部のモーメントに基づいて結合部43,44に偶力F1,F2が生じるので、アーム30に加わる空力荷重を架台60に十分に流すことができる。
図12に示す例とは逆に、架台60が一対の第2結合部を有し、アーム30が、一対の第2結合部の間に配置される単一の第1結合部を有しており、一対の第2結合部がそれぞれ、第1結合部に結合されていてもよい。その場合は、アーム30の支持部のモーメントに基づいて第2結合部に偶力F1,F2が生じることにより、アーム30に加わる空力荷重を架台60に十分に流すことができる。
以上より、第1結合部および第2結合部のうちの少なくとも一方が前後方向に間隔をおいて配置される一対の部材から構成されており、それら一対の部材が、前後方向に沿ったピンにより、第1結合部および第2結合部のうちいずれかである結合相手と結合されているとよい。
10 航空機
11 胴体
12 主翼
13 垂直尾翼
14 水平尾翼
15 エンジン
16 窓
17 窓
18 キャビン
20 計測装置(装置)
30 アーム(貫通部材)
30A 先端
30B 基端
31,32 スキン
32A,32B パネル
33 前桁
34 後桁
35,36 リブ
37 エンドリブ
38 前縁
39 後縁
43,44 結合部(第1結合部)
45 シール固定部(受け部)
45U,45D 部品
46 電線引出部
47 収容空間
50 支持装置
51 シートレール(座席支持部材、第1レール部材)
52 シートレール(座席支持部材、第2レール部材)
53 係合部
55 天板
57 ピン(第1ピン)
58 ピン(第2ピン)
60 架台(荷重伝達部材)
60A 上端
61 第1支柱
62 第2支柱
63 テンション部材
63A 部品
64 縦補強材
65 横補強材
66 板材
67,68 結合部材
69 枠体
70 封止部
71 シール
72 リテーナ(弾性体)
73 ファスナ
8A 窓上部(窓代替部材、開口を形成する部材)
8B 窓下部(窓代替部材、開口を形成する部材)
81 上サポート
81F フランジ(受け部)
82 下サポート
82F フランジ(受け部)
83 サポート開口(開口)
160 パネル開口(開口)
161 金属パネル
162 窓枠
163 ガスケット
311,321 機内端部
350,360,370 開口
371 フランジ
381,391 機内端部
431,432 孔
441,442 孔
451 上端
452 下端
460 開口
600 骨組
603,604 結合受部(第2結合部)
611 横支柱
621 支持部
721〜724 部品
811 固定部
821 固定部
F1,F2 偶力
S1 間隙
S2 間隙

Claims (12)

  1. 航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための構造として、
    前記機体に備わる開口を介して前記機体を内外に貫通し、前記装置が設けられる部位、および機内に位置する部位を有する貫通部材と、
    機内に配置される座席を支持する第1および第2のレール部材を有する座席支持部材と、
    前記貫通部材と機内で結合され、前記貫通部材から入力された荷重を前記座席支持部材へと伝達する荷重伝達部材と、を備え
    前記荷重伝達部材は、前記第1および第2のレール部材からそれぞれ立ち上がる支柱を含み、前記支柱は、前記貫通部材から入力された荷重を前記第1および第2のレール部材へとそれぞれ伝達する、
    ことを特徴とする航空機。
  2. 前記開口は、前記機体にある窓の窓枠に、本来の窓パネルに代えて設けられる窓代替部材に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機。
  3. 前記貫通部材は、横断面が翼形に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の航空機。
  4. 前記装置は、機外の大気に含まれる水滴についての物理量を計測する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の航空機。
  5. 前記第1および第2のレール部材は、互いに平行に配置され
    前記荷重伝達部材は、
    前記第1レール部材から前記貫通部材に向けて立ち上がる2本の前記支柱、および前記第2レール部材から前記貫通部材に向けて立ち上がる2本の前記支柱を含む骨組を備える、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機。
  6. 前記荷重伝達部材は、
    前記骨組に設けられる側壁を構成する板材をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項5に記載の航空機。
  7. 前記貫通部材は、第1結合部を有し、
    前記荷重伝達部材は、前記第1結合部に結合される第2結合部を有し、
    前記第1結合部および前記第2結合部のうちの少なくとも一方は、
    前後方向に間隔をおいて配置される一対の部材から構成されており、
    前記一対の部材は、
    前後方向に沿ったピンにより、前記第1結合部および前記第2結合部のいずれかである結合相手と結合される、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  8. 前記貫通部材は、横断面が翼形に形成されるとともに、第1結合部を有し、
    前記荷重伝達部材は、前記第1結合部に結合される第2結合部を有し、
    前記第1結合部と前記第2結合部とは、
    いずれも前後方向に沿っていて、上下方向に並んで配置される第1ピンおよび第2ピンにより、結合される、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  9. 前記貫通部材と、前記開口を形成する開口形成部材との間に設定された間隙を封止するシールと、
    前記シールを前記貫通部材と前記開口形成部材とに対して押さえるリテーナと、
    を備え、
    前記貫通部材および前記開口形成部材は、
    前記シールを受ける受け部をそれぞれ有し、
    前記受け部はいずれも、前記間隙を挟んで前記間隙の一方側と他方側とを結ぶ方向に沿って配置され、
    前記シールは、
    前記貫通部材の前記受け部および前記開口形成部材の前記受け部のうちの一方のみに固定されている、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  10. 航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法であって、
    前記機体にある窓に設けられた窓パネルを窓枠から取り外すステップと、
    前記機体を内外に貫通する貫通部材を前記窓枠の内側に通すステップと、
    機内に配置される座席を支持する第1および第2のレール部材を有する座席支持部材に、前記第1および第2のレール部材からそれぞれ立ち上がり、前記貫通部材から入力された荷重を前記第1および第2のレール部材へとそれぞれ伝達する支柱を含む荷重伝達部材を設置するステップと、
    前記荷重伝達部材と前記貫通部材とを機内で結合するステップと、
    前記貫通部材を貫通させる開口を形成する窓代替部材を前記窓枠に設けるステップと、
    前記貫通部材に前記装置を設けるステップと、を備える、
    ことを特徴とする航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法。
  11. 前記貫通部材と前記開口を形成する部材との間を封止するステップを備える、
    ことを特徴とする請求項10に記載の航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法。
  12. 鉄道車両の車外に設置される装置を構体に取り付けるための構造として、
    前記構体に備わる開口を介して前記構体を内外に貫通し、前記装置が設けられる部位、および車内に位置する部位を有する貫通部材と、
    車内に配置される座席を支持する第1および第2のレール部材を有する座席支持部材と、
    前記貫通部材と車内で結合され、前記貫通部材から入力された荷重を前記座席支持部材へと伝達する荷重伝達部材と、を備え
    前記荷重伝達部材は、前記第1および第2のレール部材からそれぞれ立ち上がる支柱を含み、前記支柱は、前記貫通部材から入力された荷重を前記第1および第2のレール部材へとそれぞれ伝達する、
    ことを特徴とする鉄道車両。
JP2014162162A 2014-08-08 2014-08-08 航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法 Expired - Fee Related JP6450108B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014162162A JP6450108B2 (ja) 2014-08-08 2014-08-08 航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法
US14/638,020 US9617008B2 (en) 2014-08-08 2015-03-04 Aircraft and method for mounting device to be installed outside aircraft onto airframe

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014162162A JP6450108B2 (ja) 2014-08-08 2014-08-08 航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016037189A JP2016037189A (ja) 2016-03-22
JP6450108B2 true JP6450108B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=55266857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014162162A Expired - Fee Related JP6450108B2 (ja) 2014-08-08 2014-08-08 航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9617008B2 (ja)
JP (1) JP6450108B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8807482B2 (en) * 2007-10-15 2014-08-19 1281329 Alberta Ltd. Temporarily installed aircraft observer door plug, chair, sonotube ejection and control system
US9567058B2 (en) * 2007-10-15 2017-02-14 1281329 Alberta Ltd. Temporarily-installed aircraft observer door plug, chair, sonotube ejection and control system
WO2009061347A1 (en) * 2007-10-17 2009-05-14 Woodland Richard L K Aircraft based non-dedicated special mission pod mounting apparatus
US10112695B2 (en) * 2015-08-20 2018-10-30 Georgian Aerospace Llc Receptacle, payload assembly and related methods for an aircraft
US10737793B2 (en) * 2015-12-02 2020-08-11 The Boeing Company Aircraft ice detection systems and methods
DE102017204904B4 (de) * 2017-03-23 2020-04-09 Lufthansa Technik Ag Positioniervorrichtung
CN108528758B (zh) * 2018-05-04 2023-08-15 中电科芜湖钻石飞机制造有限公司 通用飞机力学性能试验系统
IT201800006499A1 (it) * 2018-06-20 2019-12-20 Procedimento per la diagnostica di una struttura sottoposta a carichi basato sulla misura di spostamenti, e sistema per l'attuazione di detto procedimento.
ES2899178T3 (es) * 2019-02-08 2022-03-10 Airbus Defence And Space Sau Conjunto que comprende una puerta de aeronave y un equipo auxiliar
CN110329538B (zh) * 2019-06-26 2022-05-06 中国飞机强度研究所 一种飞机机头雷达罩的加载装置
CN111762337A (zh) * 2020-07-06 2020-10-13 西安飞机工业(集团)有限责任公司 一种飞机发动机架疲劳试验的加载方法及加载装置
CN112093075A (zh) * 2020-08-06 2020-12-18 北京航空航天大学 一种扑翼微型飞行器平均升力和翼运动同步测量平台
GB2605595A (en) * 2021-04-06 2022-10-12 Bae Systems Plc Structural framework components
GB2625376A (en) * 2022-12-16 2024-06-19 Raytheon Systems Ltd Reconfigurable aperture

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3607085A (en) * 1969-08-29 1971-09-21 Gen Electric Method and apparatus for detecting gases or vapors
US4669843A (en) * 1984-12-21 1987-06-02 Agip, S.P.A. Rotatable heliborne beam for supporting metric photo-cameras suitable to industrial stereophotogrammetric surveys
IT1243012B (it) * 1990-09-18 1994-05-23 Agip Spa Trave ruotabile eliportata a piu' sezioni perfezionata, particolarmente adatta al supporto di fotocamere metriche e di telecamere di puntamento per rilievi stereofotogrammetrici.
US5531403A (en) * 1994-05-31 1996-07-02 Tyler; Nelson Attachment frame for mounting camera equipment to an aircraft
US6668640B1 (en) * 2002-08-12 2003-12-30 Rosemount Aerospace Inc. Dual-channel electronic multi-function probes and methods for realizing dissimilar and independent air data outputs
CA2535885C (en) * 2003-08-20 2014-04-15 The Boeing Company Methods and systems for detecting icing conditions
US7958813B1 (en) * 2008-05-14 2011-06-14 Contract Fabrication and Design, LLC Aircraft ordinance mounting system
ITTO20080445A1 (it) * 2008-06-09 2009-12-10 Agusta Spa Semiala per un aeromobile
JP4578557B2 (ja) * 2009-05-11 2010-11-10 東日本旅客鉄道株式会社 車両の移動禁止システム
WO2010149178A1 (de) * 2009-06-22 2010-12-29 Telair International Gmbh Funktionselement, verfahren zur herstellung eines funktionselements
EP2325083B1 (en) * 2009-11-24 2012-02-08 AGUSTAWESTLAND S.p.A. Aircraft with an ice detecting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016037189A (ja) 2016-03-22
US9617008B2 (en) 2017-04-11
US20160039527A1 (en) 2016-02-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6450108B2 (ja) 航空機、および航空機の機外に設置される装置を機体に取り付けるための方法
KR102385583B1 (ko) 비행 시험 장비 설치 시스템 및 방법
US7967251B2 (en) Truss network for aircraft floor attachment
RU2566179C1 (ru) Способ установки крепежного приспособления
EP2277773B1 (en) Aircraft with self-supporting cabin structural unit and method for installing a cabin structural unit in an aircraft
CN102530265B (zh) 一种飞机舱门锁可靠性试验装置
JP6411518B2 (ja) 荷物箱システム
US9182330B2 (en) Apparatus, system and method for compression testing of test specimens
CA3057669C (en) Wing join system and method for a wing assembly
US8740151B1 (en) Adjustable splice fitting for shimless connection of structual members
CN102239086B (zh) 贴在机身的侧向延伸部上以将其固定的飞行器吊架刚性结构
RU2651527C2 (ru) Монолитные композитные конструкции для транспортных средств
US9815544B2 (en) Modular replaceable slip joint intercostal
US20080172959A1 (en) Bonded aluminum window frame on fibre metal laminate fuselage skin
JP6382019B2 (ja) 航空機
US20190389555A1 (en) Aircraft module of a design that makes it easier to assemble in an interior space defined by the fuselage of the aircraft
CN202481325U (zh) 一种飞机舱门锁可靠性试验装置
EP3331757A1 (en) Installation system for an aircraft
EP4250271A1 (en) Ground based aircraft wing and nacelle mockup design for training
Howland et al. Ground shake test of the UH-60A helicopter airframe and comparison with Nastran finite element model predictions
Skorupa et al. Multiple-Site Damage in Riveted Lap Joints–Experimental Observations
Barker Joining, The Real Challenge in Use of Advanced Structures

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20170725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6450108

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees