JP6449699B2 - 環境認識システム - Google Patents
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Description
図1に示されている環境認識システム1は、交通参加者の1つである移動体としての四輪自動車、二輪自動車および自転車などの自車両に搭載されているコンピュータ(CPU(演算処理装置),ROM,RAM(記憶装置),I/O回路等により構成されている。)により構成されている。環境認識システム1は、歩行者のほか、車両の運転者または乗員により携帯されるスマホまたはタブレットなどの携帯情報端末によって構成されてもよい。移動体は、車両脚式移動ロボットなど自律的に移動しうる装置であってもよい。自車両には、外界センサ21および内界センサ22のほか、操舵装置31および制動装置32が、環境認識システム1と有線または無線通信可能な形態で搭載されている。
図3Aには、走行車線および対向車線を含む直線道路の中央分離帯(レーンマーク)に跨るように走行している移動体(自車両)の左前方において、停止している乗用車の右側をすり抜けるように自転車が走行している参照シーンが示されている。この参照シーンに応じて、前記様式にしたがって、図3Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。
図4Aには、走行車線を走行している移動体(自車両)の左前方において自転車が走行し、かつ、対向車線を乗用車(対向者)が走行している参照シーンが示されている。この参照シーンに応じて、前記様式にしたがって、図4Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。
図5Aには、中央分離帯(レーンマーク)に跨るように走行している移動体(自車両)の左前方にバスが停止し、移動体の右前方であって対向車線の外側で歩行者が前方に移動している参照シーンが示されている。この参照シーンに応じて、前記様式にしたがって、図5Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。
図6Aには、交差路(または十字路)の付近にいる移動体(自車両)からみて、当該交差路をまっすぐ渡った先の道路における対向車線をトラックが走行している参照シーンが示されている。この参照シーンに応じて、前記様式にしたがって、図6Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。
前記構成を有する環境認識システム1の機能について説明する。第1演算処理要素11によって当該移動体の周囲のシーンが検知される(図2/STEP02)。
たとえば図7Aに示されているシーンに応じて、前記様式にしたがって、図7Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。
図8Aに示されているシーンに応じて、前記様式にしたがって、図8Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。図8Aのシーンでは、図7Aのシーンと比較して、対向車線を走行する乗用車が現われているなどの相違があるため、当該相違に応じて図8Bのうち太枠で囲まれた箇所の記述が、図7Bの記述とは異なっている。
図9Aに示されているシーンに応じて、前記様式にしたがって、図9Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。図9Aのシーンでは、図8Aのシーンと比較して、走行車線を走行する移動体および自転車(交通参加者その1)が右に寄ったことに応じて図9Bのうち太枠で囲まれた箇所の記述が、図8Bの記述とは異なっている。
図10Aに示されているシーンに応じて、前記様式にしたがって、図10Bに示されているように各小項目に対応する環境要素が記述されている記号列が生成される。図10Aのシーンでは、図9Aのシーンと比較して、移動体が減速して停止したことに応じて図10Bのうち太枠で囲まれた箇所の記述が、図9Bの記述とは異なっている。
÷Max(環境認識結果サイズ,参照シーンサイズ)
(「サイズ」はテキスト総数を意味する。) ‥(1)。
本発明の環境認識システム1によれば、環境認識結果としての記号列との類似度の評価結果に応じて、複数の参照記号列によって記述されている複数の参照シーンのそれぞれが出現した蓋然性の高低が検知される(表1および図2/STEP06参照)。これにより、移動体の周辺において出現した蓋然性がある参照シーンを構成する環境要素としての交通参加者などの状態に鑑みて、移動体と当該交通参加者との接触などのリスクの確実な低減が図られる。複数の参照シーンのうち、検知されたシーンに鑑みて移動体の周辺において出現した蓋然性が相対的に高い参照シーンに応じて当該移動体の潜在的リスクが評価されるので、当該評価結果の利用によって移動体のリスクの確実な低減が図られる(図2/STEP08参照)。移動体の潜在的リスクの高低に応じて、移動体の操縦者もしくは移動体としての人間または移動体の周辺に存在する交通参加者に対する報知、および移動体の速度変更のうち少なくとも1つの実行指令が生成されることにより、移動体が他の交通参加者と接触する等のリスクのさらに確実な低減が図られる(図2/STEP10参照)。環境変化、たとえば、明るさの変化により交通参加者の認識が確実でない場合、「種類」が未知でも、全体的に参照シーンとの類似性から潜在的リスクを測ることができる。参照シーンに登場する交通参加者の数が異なっても、環境認識システムの環境認識結果内に参照シーンが部分集合として存在することが分かれば、あるいは、逆に参照シーンの部分集合として、環境認識結果が存在することが分かれば、少なくとも潜在的リスクがあり得ることを接触可能性を検知するよりも早い時点で操作者に通知でき、危険な状況に近づかないようにできる。
データベース10には参照記号列が多数記憶されているため、記号列が生成されるたびに当該記号列とすべての参照記号列との類似度が算出されると、当該算出のための第2演算処理要素12の演算処理負荷および時間が多大になり、後述する実行指令の生成に遅れが生じる可能性がある。そこで、データベース10に記憶されているすべての参照記号列の中から、前回の記号列との類似度が所定値以上であるまたは類似度に鑑みた順位が所定順位以内である所定数の参照記号列のみについて、今回の記号列との類似度が算出されてもよい。たとえば、環境認識結果1との編集距離が短い順で2位以内であった参照記号列1および2についてのみ、環境認識結果2との編集距離が算出されてもよい(表1参照)。
Claims (3)
- 移動体の周辺において想定される複数のシーンのそれぞれを構成する環境要素を記述する複数の参照記号列のそれぞれを記憶するデータベースと、
前記移動体の周囲のシーンを検知したうえで、前記シーンを構成する環境要素を記述する記号列を生成する第1演算処理要素と、
前記第1演算処理要素により生成された記号列と、前記データベースに記憶されている前記複数の参照記号列のそれぞれとの類似度を評価する第2演算処理要素と、を備え、
前記環境要素には、前記移動体の周辺に存在する複数の交通参加者のうち一の交通参加者の、前記複数の交通参加者のうち他の交通参加者を基準とした相対位置、行動および向きが含まれていることを特徴とする環境認識システム。 - 請求項1記載の環境認識システムにおいて、
前記第2演算処理要素が、前記複数の参照記号列のうち、前記第1演算処理要素により生成された前回の記号列との類似度が所定値以上または所定順位以内である一部の参照記号列についてのみ、前記第1演算処理要素により生成された今回の記号列との類似度を評価することを特徴とする環境認識システム。 - 請求項1または2記載の環境認識システムにおいて、
前記第2演算処理要素が、前記複数の参照記号列のうち、前記第1演算処理要素により生成された記号列との類似度が第1位である第1参照記号列と、当該類似度が第2位である第2参照記号列との当該類似度の差が閾値以下である場合、前記第1参照記号列および前記第2参照記号列のうち、最近の指定回数にわたる選定履歴の中で選定回数が最多である参照記号列または前回選定された参照記号列を選定することを特徴とする環境認識システム。
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