JP6448121B2 - 光無線通信装置、光無線通信方法および光無線通信システム - Google Patents

光無線通信装置、光無線通信方法および光無線通信システム Download PDF

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Description

本発明は、光無線通信装置、光無線通信方法および光無線通信システムに関し、特に通信状態が変化した場合においても、受信側から送信側への情報伝送速度の変更指示を要さずに、データの通信を可能にする技術に関するものである。
複数の送信装置が設置され、データを光無線で送信し、これを離隔した受信装置において受信する光空間通信を行うような場合、効率の良い通信を行うために、LEDなどを2次元に配列した発光手段をデータに対応して発光させる一方、受信装置側に設けた受光手段によりこれを受光することで送信対象データを通信することが有効となり得る。このような光無線通信方式の一例としては、特許文献1に開示されたものがある。同文献には、送信される情報については特に記載はないが、情報光を並列に発信する2次元配列されたLEDアレイを含む送信装置と、情報光を並列に受信する2次元受光部を含む受信装置とを備え、LEDアレイの発光パターンを変化させることによりデータを通信する一方、通信状態が悪化した場合には受信側から送信側にフィードバックし、近傍の複数個ずつのLEDを同期駆動するという、情報伝送の並列度を下げて通信を行う技術が開示されている。より具体的には、特許文献1では、2次元配列された8×8個のLED素子を有するLEDアレイが用いられ、通信状態が良好なときにはLEDの発光を個別に制御した発光パターンにてデータ送信を行う一方、通信状態が不良となったときには近傍にある2×2個のLED素子をグループとした発光パターンにてデータ送信を行うことが記載されている。そしてこれにより、通信状態悪化時には、並列度を下げることで並列送信できるデータは減少するものの、発光パターンは受光側で認識し易くなり、安定した通信が可能となるとされている。
特許文献1においては、通信状態の良否は送信装置と受信装置とのフィードバックを通じて並列化の程度を定める指示が送信装置側に伝達され、LEDアレイの駆動態様が設定されるようにしている。つまり、特許文献1に記載された構成では、送信装置と受信装置との双方向通信を通じて、送信装置の設定を通信状態に適応させるものである。しかしながら、送信装置が置かれる環境が悪く、また特に、複数の送信装置が用いられる場合には、並列化の程度を定める指示が受信装置から送信装置に個別に伝達されなかったり、送信装置を通信状態に個別に適応させる設定を行うことができなくなったりする恐れがある。さらに、送信側にも受信手段を配置する必要があるために、送信装置の回路規模が大きくなり、また消費電力の増大が生じる。
特開2006−191313号公報
本発明の目的は、光無線通信において、通信状態が変化した場合でも、受信側から送信側への情報伝送速度の変更指示を要さずに、安定した通信が可能となるようにすることにある。
また、本発明の他の目的は、複数の送信装置が設置され、それぞれの送信装置と受信装置との間の通信状態にばらつきがあっても、複数の送信装置からの情報を安定して通信できるようにすることにある。
さらに、本発明の別の目的は、使用済み核燃料プールの水中に設置されることを考慮し、水温,圧力等の送信対象データの通信のほか、受信側において積算放射線量の判定に供する情報を提示可能な構成を提供することにある。
そのために、本発明光無線通信装置は、情報を2次元コードに対応した光パターンで表示可能な表示手段と、測定した環境条件に対応した送信情報を前記パターンで表示させるための2次元符号化データに変換する手段と、前記送信情報を時系列データに変換する手段と、前記光パターンが前記時系列データに基づいて強度変調されるように、前記2次元符号化データと前記時系列データとを重畳する手段と、当該重畳されたデータに基づいて前記表示手段を駆動する手段と、を有する送信装置、および
前記表示手段を撮影するカメラと、該カメラが撮影した映像から前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する手段と、前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する手段と、を有し、前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する手段による前記送信情報の復元が不能である場合にも、前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する手段による前記送信情報の復元が可能であるように構成された受信装置、
を備えたことを特徴とする。
ここで、前記環境条件としての温度、圧力および音響の少なくとも1つを前記送信情報とするために、前記送信装置は、温度測定手段、圧力測定手段および音響処理手段の少なくとも1つを含むものとすることができる。
また、前記表示手段には、前記光パターンを長波長の可視光で表示する領域と、波長の異なる光源と、該光源の前面に配されたブラウニング現象を生じる部材と、を有する領域と、が設けられ、前記受信装置は、前記光源からの光の強度に基づいて積算放射線量を算出する手段をさらに有するものとすることができる。
さらに、本発明光無線通信方法は、情報を2次元コードに対応した光パターンで表示可能な表示手段と、前記表示手段を撮影するカメラと、を用い、
送信情報を前記パターンで表示させるための2次元符号化データに変換する工程と、
前記送信情報を時系列データに変換する工程と、
前記光パターンが前記時系列データに基づいて強度変調されるように、前記2次元符号化データと前記時系列データとを重畳する工程と、
当該重畳されたデータに基づいて前記表示手段を駆動する工程と、
前記カメラが撮影した映像から前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する工程と、
前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する工程と、
を備え、
前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する工程による前記送信情報の復元が不能である場合にも、前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する工程による前記送信情報の復元が可能であることを特徴とする。
加えて、本発明は、上記光無線通信装置を用いる光無線通信システムであって、
少なくとも1台の前記送信装置が設置されるとともに、
前記受信装置は、
前記カメラにより撮影された映像に基づいて前記少なくとも1台の送信装置を特定する手段と、
当該特定された送信装置に送信情報を関連付ける手段と、
を備えることを特徴とする。
さらに加えて、本発明は、上記光無線通信装置を用いる光無線通信システムであって、
前記送信装置を撮影する少なくとも1台の前記カメラと、
前記少なくとも1台のカメラにより撮影された映像に基づいて前記送信装置を特定する手段と、
当該特定されたそれぞれの送信装置に送信情報を関連付ける手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、光無線通信において、通信状態が変化した場合でも、受信側から送信側への情報伝送速度の変更指示を要さずに、安定した通信が可能となるようになる。
また、複数の送信装置が設置される場合において、それぞれの送信装置と受信装置との間の通信状態にばらつきがあっても、複数の送信装置からの情報を安定して通信できるようにすることになる。すなわち、各送信装置に受信側から送信側への情報伝送速度の変更指示のフィードバックを要しないために複数の送信装置の受信手段に対応した多重化を必要とせず、且つ複数の送信装置が存在しても通信品質劣化の恐れもなくなる。
さらに、本発明によれば、使用済み核燃料プールの水中に設置されることを考慮した構成すなわち、水温,圧力等の送信対象データの通信のほか、受信側において積算放射線量の判定に供する情報を提示可能な構成が提供される。
本発明の一実施形態に係る送信対象データの光無線通信装置の概念を説明するための説明図である。 送信対象データの送信装置の外観構成を示す模式的斜視図である。 図2のLEDアレイにおけるLEDの配置例を示す模式的平面図である。 送信装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 送信装置の機能的な構成を説明するための機能ブロック図である。 送信装置におけるパターン表示/点滅制御手順の一例を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、送信対象データに応じた2次元コードの例を示す説明図である。 送信装置における2次元符号化データおよび時系列データの重畳の一態様を説明するためのタイミングチャートである。 受信装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 受信装置の機能的な構成を説明するための機能ブロック図である。 受信装置におけるデータ処理の一例を示すフローチャートである。 受信装置において行われる積算放射線量の算定を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書および図面に現れる用語を以下のように定義する。
「環境条件」とは、以下に述べる実施形態における送信装置が設置されている環境において、送信装置に付随するセンサ等の測定対象となる条件(温度、圧力その他)を言い、「送信対象データ」とは、環境条件の種類およびその測定値並びにIDなど、受信装置への送信が企図されているデータを言うものとする。「通信状態」とは、送受信装置間に介在する空間的要因に起因したものを言う。
「2次元コード」とは測定データを空間的な2次元データで表現したものを言い、「2次元符号化データ」とは送信対象データを2次元コードに対応した光のマトリクスパターンで表現するために生成される中間的なデータを言う。「パターン表示」とは、送信対象データが2次元コードに対応したパターンで表示されるようにLEDアレイを駆動することを言う。「時系列データ」とは、パターン表示全体を点灯/消灯(点滅)させる強度変調が行われるよう、送信対象データから作成された時間軸方向に1次元のデータを言う。「強度変調」とは、時系列データ化された送信対象データに基づき、パターン表示を点滅させることを言う。「重畳」とは、パターン表示を行うための2次元符号化データに対し、時系列データに基づいて点滅を行わせるための強度変調信号を重ね合わせることを言う。
1.光無線通信システムの構成
図1は、本発明の一実施形態に係る光無線通信システムを示し、概して送信対象データの送信装置100および受信装置200を備えるものである。なお、以下では使用済み核燃料プール(以下、単に燃料プールという)等の環境条件(放射線(ガンマ線)がある場合を含む)を測定する環境条件の通信システムに具現化し光通信システムについて説明するが、本発明はこれに限られないことは勿論である。
送信装置100は、燃料プール10に複数個が分散配置され、配置箇所における環境条件として、水温,水圧,音響その他を測定するとともに、当該送信対象データを2次元符号化データに変換し、2次元配列されたLEDアレイに2次元コードに対応したパターンにて表示させる機能を有する。
受信装置200はカメラ210およびデータ処理装置220を備える。カメラ210は、送信装置100から所定の高さに設置され、複数の送信装置100を破線で示す視野に捉えるようにして燃料プール10内を撮影する。データ処理装置220は、カメラ210によって撮影された映像から、各送信装置100の位置等を特定するとともに、各送信装置100から得たLEDアレイの発光状態に基づき、燃料プール10の環境条件(水温,水圧,音響等)を計測および表示するためのデータの作成を行う。なお、図1においては、2台の送信装置100および1台のカメラ210が示されているが、それらの台数は燃料プール10の大きさ、送信装置100を設置すべき範囲およびカメラ210の視野角に応じて適宜定め得るものである。
本発明は、通信効率を重視するというよりもむしろ、受信装置200の側でのみ通信状態の変化に適応する動作を行うことに重点を置き、且つ送受信側双方の構成の簡略化、送信装置側の省電力化および耐環境性の向上に資することのできる通信システムを提供するものである。すなわち、受信側から送信側への情報伝送速度の変更指示を行う光無線通信装置の構成では、受信装置への送信手段の配設および送信装置への受信手段の配設が必須となるが、本実施形態の通信システムの適用対象となる燃料プール10のように、放射線、特にガンマ線の存在する環境下では、受信部の雑音が大きく、微弱な光の受信が困難となる。従って、受信側からの情報伝送速度の変更指示の送信パワーを大とする必要が生じるが、送信装置が水中に投入される構成では、水の濁りや気泡による散乱、また異物の存在を考慮して、受信装置の送信手段および送信装置の受信手段を構成する必要が生じる。また、複数の送信装置が設置される構成では、それぞれの送信装置に対し個別に情報伝送速度の変更指示を行うための構成も考慮しなければならない。
そこで本発明は、それらのような構成を要することなく、またこれにより送信装置には小型の電源部(電池など)の使用もしくは長時間の動作を保証しつつ、通信状態の変化に対処することができるようにするものである。特に本実施形態においては、送信装置100は、2次元コード化された情報通信速度の高い信号と時系列データ化された情報通信速度の低い信号とを重畳してLEDアレイの発光制御を行う一方、受信装置では2次元コードおよび/または時系列信号から送信対象データを認識するという自己適応型の動作を行う。これにより、送受信装置間では、双方向通信によって通信状態の変化に適応する制御を必要とせずに、所要の情報の送受信が可能となる。
つまり、受信装置200は本来、カメラ210の視野にある各送信装置100のLEDアレイによる表示パターンに基づいて2次元コードを認識できることが好ましいが、送信装置100がカメラ210の視野の端に存在している場合や、水の濁りや著しいゆらぎが生じていたり、気泡や障害物が介在していたりする場合などはその認識が困難ないしは不能となる。しかし最低限、LEDが発光しているか否かは認識できる蓋然性が高いので、時系列データに基づく強度変調を行い、2次元コードに対応した表示パターン全体が点滅するようにすることで、2次元コードデータおよび時系列データがともに送信されるようにする。一方、受信装置200では、カメラ210を介して取り込んだ2次元コードに対応した表示パターンおよび時系列信号に対応した点滅状態の少なくとも一方に基づいて燃料プール10内の環境条件を計測する。
以下、送信装置および受信装置のより具体的な構成および機能について説明する。
2.送信装置
図2は、送信対象データの送信装置の外観構成を示す模式的斜視図である。本実施形態の送信装置100は、水中に投入されることを考慮して防水構造を有し、且つ電池156を電源として作動するものである。送信装置には、その設置箇所における燃料プール10の水温を検出する温度センサ110および水圧を検出する圧力センサ120が設けられる。また、送信装置100には、燃料プール10内の音響をピックアップするマイクロフォンを有し、ピックアップされた音響を解析していくつかの周波数帯域に分け、さらに帯域毎に周波数のレベル化を行う音響処理部130が設けられる。音の波形は情報量が多いので、ピックアップされた音響を音響処理部130によりIIRやFFTなどのフィルタを通して分析し、スペクトルとして送信することで、圧縮できる。さらに送信装置100の一側面141には、LEDが2次元配列されたLEDアレイ140が配置されており、送信装置100は当該側面141を上に向けた状態(すなわちカメラ210に向く状態)として燃料プール10内に設置される。なお、送信装置の外観形状は、直方体、円柱、円錐台、角錘台など適宜のものとすることができる。但し、設置されたときにカメラが捉えやすい側面141を有するものであることが好ましい。
図3はLEDアレイ140におけるLEDの配置例であり、それぞれの丸が個々のLED143を示している。本実施形態におけるLEDアレイ140は、概して、送信対象データに基づいてパターン表示/点滅を行うための送信対象データ領域142と、積算放射線量算出用の情報を提供する積算線量情報提示領域146(一点鎖線の枠内に示される)とを有している。
送信対象データ領域142は、本実施形態ではマトリクス状にM×N個(M,N≧2)のLED143を配列した矩形の領域であり、送信対象データは2次元コードの形態にてパターン表示される。図3では丸で示す各LEDが2次元コードのセルに対応しており、黒丸が点灯しているLEDを、白丸が消灯しているLEDを表わすものとする。送信対象データ領域142は、表示パターンによらず全LEDを同期させて消灯させることで時系列データを提示するためにも用いられる。なお、各LED143が矩形の反射板で囲まれるようなフレーム部材を配設することで、丸ではなく矩形のセルが認識されるようにしてもよい。
なお、2次元コードとしては、独自コードとすることもできるし、例えば送信対象データ領域142に切り出しシンボル用の領域144(図3中の破線で示される)が設けられているマイクロQRコード(登録商標)を用いることもできる。しかし2次元コードは適宜定め得るものであることは勿論である。また、これに応じ、領域142の形状は、矩形(正方形あるいは長方形)であってもよいし、三角形、円形、長円形、多角形その他であってもよい。さらに、2次元コードで表現する情報の大きさなどに応じ、LEDの配列個数や配列態様についても適宜定め得るものである。
また、受信装置200側では、点灯しているLEDを黒セル、消灯しているLEDを白セルに置き換えて判定することが、送信対象データに対応した表示パターンを明確に認識する上で好ましい。さらに、2次元符号化は、点灯するLEDと消灯するLEDとの比率がほぼ同数となるように規定されることが好ましい。全点灯または全消灯に近くなるような符号化率では表示パターンを認識しにくくなるからである。また、ほぼ50%の符号化率とすれば、時系列データに基づく強度変調時の輝度差も認識し易くなる。
送信対象データ領域142に配置されるLED143は、水の濁り等による減衰の影響を受けにくいことから、長波長の可視光、例えば赤色光を発する赤色ダイオードとされる。これに対し、図3に示す積算線量情報提示領域146には、送信対象データ領域142の一辺に沿って、波長の異なるLED、例えば赤色ダイオード146R、緑色ダイオード146Gおよび青色ダイオード146Bの形態のLEDが配置されている。そして、これらのLEDには、積算放射線量によりブラウニング現象を生じるプラスチックモールド品を使用することができる。特にLEDチップを封入部材によって封入したLEDであって、当該封入部材がブラウニング現象を生じる樹脂またはガラス製であるLEDを使用することで、後述するように波長毎に受光した光の強度比の変化から積算線量を算定することが可能となる。しかし積算放射線量の算定を行う上でブラウニング化が不十分であったり、あるいはブラウニング現象を生じない材質を含んだLEDが使用されたりする場合には、例えば積算線量情報提示領域146の前面(図3において一点差線で示す部位)に、ブラウニング現象を生じる樹脂またはガラス製のフィルタを介挿すればよい。
なお、図3のように、積算線量情報提示領域146が送信対象データ領域140の一辺の近傍に配置され、送信対象データ領域140と積算線量情報提示領域146とが排他的に(例えば交互に)駆動される構成では、送信対象データ領域140におけるLEDの個数M×Nと積算線量情報提示領域146におけるLEDの個数P(本実施形態では各色2個の計6個)との関係を次のように定めることが好ましい。すなわち、送信対象データ領域140における2次元コードの符号化率が50%(=1/2)であること、および、コントラストを良好にして受信装置での判別に供するために送信対象データ領域140と積算線量情報提示領域146とのコントラスト比を10:1とすることを考慮して、M×N>20×Pとすることが有用である。
図4は送信装置100のハードウェア構成の一例を示す。図4において、制御部150は各センサからそれぞれ増幅器113、123および133を介して入力される送信対象データを処理し、LEDドライバ154を介してLEDアレイ140の送信対象データ領域142のパターン表示/点滅を制御する。この制御部としては、例えば、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、D/A変換器およびインターフェースなどを実装した1チップのマイクロコントローラ形態のものとすることができる。
図5は送信装置100の機能的な構成を説明するための機能ブロック図である。ここで、データ取込ブロック161は、各センサからの測定信号を後述のタイミングで取り込み、入力データバッファ163に格納する。入力データバッファ163に展開された送信対象データは、2次元符号化ブロック169および時系列データ化ブロック167によりそれぞれ2次元符号化データおよび時系列データに変換され、出力データバッファ169および171にそれぞれ格納される。これらの情報はデータ転送ブロック170により適時読み出され、データ重畳ブロック175による重畳処理を経て、LEDアレイ140に出力される。従って、送信対象データ領域140では、2次元コードに対応したパターン表示が行われるとともに、表示されたパターンの強度変調(具体的には、点灯しているLEDを同期させて消灯させる動作)が行われる。
なお、積算線量情報提示領域146に関しては、後述するように受信装置200側で各色LEDの光強度を計測することで積算放射線量の算出を行うので、特別な駆動制御は基本的には不要である。例えば、積算線量情報提示領域146のLEDが常時点灯しているようにしてもよく、送信対象データ領域142と同時に点灯するようにしてもよいが、それらの場合には、水の濁りや気泡その他による光の散乱に起因した誤認識が生じない所定距離だけ、積算線量情報提示領域146が送信対象データ領域142から離隔して配置されているべきである。また、積算線量情報提示領域146のLED群と送信対象データ領域140のLED群とが排他的に(例えば交互に)駆動される構成とすれば、すなわちパターン表示/点滅の動作を行う際には積算線量情報提示領域146の全LEDを消灯させておく構成とすれば、離隔させる距離の制限がない分、送信装置100の小型化に資することができる。
データ転送ブロック170は、2次元符号化データについての所要の転送処理が終了するとデータ取込ブロック161に指示を送り、そのタイミングで次の送信対象データの取り込み、入力データバッファ163への格納、2次元符号化、2次元符号化データの出力バッファ169への格納およびデータ重畳ブロック175への転送が行われる。一方、2次元コードに比べて時系列データは情報伝送速度が低い。このため、データ転送ブロック173は、時系列データの転送が終了するまでは時系列データ化ブロック167を非作動状態としておく。従って、送信対象データの取り込みに応じて入力データバッファ163が更新されても、時系列データの出力データバッファ171の内容は変化しない。つまり、2次元コードに相当するパターン表示と時系列データに対応した点滅とは非同期に行われる。この詳細については後述する。
なお、具体的には、データ取込ブロック161はゲート回路を有するインターフェース、入力データバッファ163および出力データバッファ171はRAMに設けられる一時記憶領域である。各ブロックの動作は、ROMに格納されたプログラムに従って、CPUが自ら行う処理またはCPUの指示に基づき所定のハードウェアが行う処理である。
図6は上記プログラムに対応した送信手順の一例を示す。本手順が起動されると、まず送信対象データの取り込みを行い(ステップS101)、2次元符号化データの作成および記憶領域への格納が行われる(ステップS103)。次に、その時点で時系列データの転送が終了しているか否かを判定し(ステップS105)、肯定判定であれば今回取り込んだ送信対象データについて新たな時系列データの作成および記憶領域への展開が行われる(ステップS107)。ここで、本手順の起動直後にはステップS105では肯定判定がなされ、2次元符号化データおよび時系列データは同じ時点で取り込まれた送信対象データに対応したものとなる。
次に、2次元符号化データおよび時系列データを転送し、これらを重畳させつつLEDアレイ140に出力する(ステップS109)。これに応じて、送信対象データ領域140ではパターン表示/点滅の動作が行われる。
ステップS111では、2次元符号化データの所要の転送処理が完了したか否か、すなわち、送信対象データ領域140でのパターン表示とカメラ210の撮影タイミングのずれを考慮して、各送信対象データの2次元符号化データをカメラ210の所定フレーム数に相当するn回分転送したか否かを判定する。ここで肯定判定された場合にはステップS101に復帰し、送信対象データの取り込みを行って以降の手順を繰り返す。一方、否定判定された場合には現在実行している時系列データの転送が完了したか否かを判定し(ステップS113)、肯定判定された場合にはステップS107へ、一方否定判定された場合にはステップステップS109に移行する。
本手順においては、2次元符号化データの所要の転送処理が完了した場合にはステップS101にて新たな送信対象データの取り込みが行われ、それに基づいて2次元符号化データの作成および格納が行われる。しかしこの時点で前回の送信対象データから作成した時系列データの転送・出力が完了していなければステップS105で否定判定がなされ、ステップS107がスキップされることで新たな送信対象データに基づく時系列データの作成および格納は行われず、現在の(すなわち前回の)時系列データの転送・出力が継続されることになる。また、ステップS113で否定判定された場合にも同様に現在の時系列データの転送・出力が継続される。新たな時系列データが作成および格納されるのはステップS113で肯定判定された場合であり、新たな時系列データはその時点で取り込まれている送信対象データに基づいて作成される。従って、本実施形態の場合、2次元符号化データと時系列データとは、同じ時点で取り込まれた送信対象データに基づいて作成されたものではない。つまり両者は非同期であり、表示パターンを強度変調する時系列データは、その表示パターンとは測定時点がずれたものとなる。
図7および図8を用い、2次元符号化データと時系列データとの関係について説明する。
図7(a)、(b)および(c)は、それぞれ、水温、水圧および音響に関する送信対象データを16進情報として2次元コード化した例を示す。例えば、水温に関する送信対象データは、種類に関する情報を「1」とし、00.0℃〜99.9℃を表わす3桁の数値「000」〜「999」のいずれかを付加した4桁の数値情報に対応したものとすることができる。また、水圧に関する送信対象データは、種類に関する情報を「2」とし、想定される範囲の水圧を表わす3桁の数値を付加した4桁の数値情報に対応したものとすることができる。さらに音響に関する送信対象データについては、種類に関する情報を「3」とし、100Hz〜1kHzの周波数を9帯域に分けた場合の各帯域を示す1桁の数値と、帯域内での周波数レベルを表わす2桁の数値とを付加した4桁の数値情報に対応したものとすることができる。なお、これらのような送信対象データの表現はあくまでも例示である。
図8は送信装置における2次元符号化データおよび時系列データの重畳の一態様を説明するためのタイミングチャートである。(a)は2次元コードに対応した2次元符号化データを示し、1つの升目が受信装置200側のカメラ210の1フレームに対応している。「T1」、「P1」および「A1」は、それぞれ、ある時点t1で測定した水温、水圧および音響の送信対象データを表わし、「T2」は次の時点t2で測定した水温についての送信対象データを表わす(時点t2以降の水圧および音響の送信対象データについては省略)。図8の(b)は、送信対象データの上記4桁の数値を最上位桁から順に単純にバイナリコード化した各桁4ビットのデータを示し、破線の左側には水温に関する送信対象データの種類に関する情報「1」に対応した「0001」が示されている。図8の(c)は当該バイナリコード化データをさらに、送受信装置間の伝送エラーに配慮してCMI符号化した時系列データを表わし、強度変調に関与する。図8の(d)は、2次元符号化データをCMI符号化データによって変調した結果のデータ、すなわち2次元符号化データおよび時系列データが重畳されたデータを示し、CMI符号化データが「0」であるときの2次元符号化データは「0」となっている。
ここで、送信装置100側のパターン表示と受信装置200のカメラ210側とは非同期であるが、一送信対象データについて最低3フレーム分の2次元コードを連続して送信できれば受信装置200ではこれを認識できる。一方、2次元コードに対応した表示パターンは、時系列信号に基づいて点滅することになる。CMI符号化は、バイナリコード「0」を「01」、「1」を「11」と「00」とで交互に表現する方式であるので、「1」または「0」の最大連続長は3ビットである。従って、CMI符号化データにおける「0」の最大連続長+1=4(ビット)以上のビット長があれば、必ず「1」が出現する。そこで、本実施形態では、当該ビット長を「4」とし、一送信対象データについて3フレーム分の2次元コードを連続して送信することを考慮して、一送信対象データについて12フレーム分の2次元符号化データを連続して出力することで、最低でもその送信対象データに対応した2次元コードを送信できるようにした。つまり、本実施形態の場合、水温、水圧および音響の送信対象データ「T1」、「P1」および「A1」に対応した2次元符号化データをそれぞれ12フレーム分連続して出力することで、ある時点t1で測定した送信対象データに対応する2次元コードをすべて送信できることになる。
なお、符号化方式はCMIに限らず適宜のものを採用できる。また、送信対象データの2次元符号化データの連続出力フレーム数も適宜定め得るものである。但し、符号化方式によっては送信対象データに応じて「1」が出現しにくい場合もあることは考慮すべきである。
また、上例では2次元符号化データの連続出力数を規定し、その中で2次元コードを送信できるようにした。しかし逆に、図8(e)に示すように、CMI符号化データに出現する「1」を認識し、そこに各送信対象データの2次元符号化データを順次3フレーム分ずつ当て嵌めて行くようにしてもよい。この場合、いくつかの時点での各送信対象データもしくはその2次元符号化データを記憶しておき、「1」が出現する毎に順次当て嵌めを行うようにすればよい。この場合、記憶領域が増大し、また2次元符号化データを読み出す管理が必要となるが、図8(e)から明らかなように、2次元コード送信効率が向上するという利点がある。
さらに、上例では水温、水圧および音響の各送信対象情報について個別の2次元コードを用いるものとした。しかしLED141の配設個数および配設態様など送信対象情報領域142の構成にもよるが、2以上の送信対象情報を表現する2次元コードが用いられてもよい。しかし受信装置側での確実なデータ復元を期する上では各送信対象情報について個別の2次元コードを用いることが好ましく、図8について説明したような重畳処理を行うことが好ましい。
3.受信装置
図9は受信装置200のハードウェア構成の一例を示す。図9においては、燃料プール10の異なる位置に設置された2台の送信装置100を2台のカメラ210で撮影する構成が例示されており、各カメラ140はその視野の中心に一方の送信装置100を捉えるとともに、視野の端で他方の送信装置100を捉えるように配置されている。なお、送信装置100およびカメラ210の台数および配置箇所はあくまでも例示であって、それらは適宜定め得るものである。また、カメラとしては、CCDまたはCMOSなどを利用した2次元センサで構成されたものとすることができる。
受信装置200のデータ処理装置220はコンピュータの形態であり、CPU221、メインメモリ223、ハードディスク装置225、表示装置227、入力部229およびインターフェース(I/F)231〜233等で構成されている。CPU221はコンピュータ本体の主制御部をなす。メインメモリ223は、CPU221の基本プログラムを格納したROMのほか、オペレーティングシステムおよびタスクないしアプリケーションプログラム(図11について後述する)の展開や、各種データの一時保存その他ワーク用に使用されるRAM等により構成される。また、ハードディスク装置225はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムやデータの保存に用いられる。表示装置227はCRTあるいはLCDなどの形態であり、送信装置10の測定環境データその他をユーザに呈示する。入力部229はキーボードのほかマウスなどのポインティングデバイスを有し、ユーザが所用の情報を入力するために用いられる。
図10を用いて受信装置200の機能的な構成を説明する。
カメラ210で撮影された燃料プール10内の映像は、映像解析ブロック241で解析され、カメラ210自体の動作確認および各送信装置100ないしはその設置箇所の特定が行われた後、送信情報取得ブロック243で各送信装置100から送信された光情報(LEDの発光状態)が抽出される。通信状態判定ブロック225は取得されたLEDアレイ140の送信対象データ領域142の表示状態を判定する。一方、積算放射線量判定ブロック249は積算線量情報提示領域146の各色LEDに由来する光の強度を観測し、積算放射線量を判定する。これらの確定データおよび判定データはデータ加工ブロック251にて加工され、表示処理ブロック253にてユーザに呈示される。
図11は受信装置200のデータ処理装置220で行われる処理手順をフローチャートで表わしたものである。
まず、映像の取り込みを行い(ステップS201)、取り込んだ映像から各送信装置100の映像の切り出しないしはその設置位置の特定が行われる(ステップS205)。
次に、これ以降処理する内容が送信対象データの復元に係るものか、あるいは積算放射線量の算定に係るものかを判定する(ステップS207)。この判定は、例えばデータ測定領域142のLED群と積算線量情報提示領域146のLED群とが排他的に(例えば交互に)駆動されるものであれば、いずれの領域が駆動されているかに基づいて行うことができる。
ここで、ステップS207にて処理内容が送信対象データの復元に係るものであると判定された場合には、各送信装置100の送信対象データ領域142の画像について以下の処理が行われる。送信対象データを2次元コードとして認識できるか否かを判定する(ステップS209)。この判定にあたり、鮮明な画像が捉えられている場合には問題はなく、手順はステップS213に進む。しかし水の濁りやゆらぎが生じていると、画像が不鮮明となっていることがある。また、カメラ210と送信装置100との間に気泡や異物が介在していた場合には、画像の一部が欠損していることもある。これらの画像不良に対しては誤り訂正技術を適用して画像の復元を行い、その結果2次元コードが認識可能であれば直ちにステップS213に進む一方、画像の復元ないし2次元コードの認識が不能であれば、処理対象の送信装置100からの2次元コードの認識が不能である旨のエラー設定(ステップS211)を行ってからステップS213に進む。
ステップS213では時系列データが認識できるか否かを判定する。ここで肯定判定された場合にはステップS215に進み、送信対象データの復元を行う。ここでの復元は、認識された2次元コードおよび時系列データの少なくとも一方に基づいて行われるものとなる。ステップS213で否定判定された場合には、処理対象の送信装置100からの時系列データの認識が不能である旨のエラー設定(ステップS217)を行う。
上記ステップ207にて、処理する内容が積算放射線量の算定に係るものであることが判定された場合にはステップS219に進み、積算線量情報提示領域146から入来する光に基づいて積算放射線量の算定が可能であるか否かを判定する。ここで肯定判定された場合にはステップS221に進み、LED146R,146G,146Bに由来する光の強度に基づいて積算放射線量の算定を行う。この算定は次のように行うことができる。
図12は、放射線未照射の状態から積算線量が増大するにつれ、受信側の光強度比が変化することを示すグラフであり、横軸は積算線量を、縦軸は受信装置側で観測される光強度を示している(但し横軸は対数軸)。受信装置側で観測される光強度は、放射線の照射によってブラウニング化するプラスチックやガラスを含むLEDが用いられている場合や、ブラウニング化する樹脂製のフィルタが積算線量情報提示領域146の前面に介挿されている場合、積算線量が増大するにつれて減少して行く。そして、その減少の度合いは光の波長により異なり、図12に示すように、R,G,Bの順に大きくなる傾向にある。そこで本実施形態では、各色LED146R,146G,146Gからの光強度または相互間の強度比率に基づいて積算線量を算定するものとする。但し、赤色ダイオード146R、緑色ダイオード146Gおよび青色ダイオード146Bのすべての配設が必須であるわけではなく、波長の異なる光を発する少なくとも2つの光源が設けられていればよい。例えば、青色光は特に減衰しやすいので、赤色ダイオード146Rおよび緑色ダイオード146Gのみが配設されていてもよい。
なお、ステップS219にて積算放射線量の算定が不能であると判定された場合には、ステップS223にてその旨のエラー設定を行う。
再び図11を参照するに、ステップS215、S217、S221またはS223の処理が終了すると、ステップS225にて全送信装置についての処理が終了したか否かを判定する。ここで否定判定されればステップS207に復帰し、処理内容に応じた手順を繰り返す一方、肯定判定がなされた場合には表示装置227に表示させるデータの作成(ステップS225)およびそれに基づく表示処理(ステップS227)を行って本手順を終了する。
なお、表示内容としては、例えば、送信装置の識別情報や設置位置などの送信装置に関する情報に対し、送信装置による環境条件の測定時刻または受信装置による受信時刻、積算放射線量、各送信対象データおよびその由来(2次元コードか時系列データかなど)、並びに上記のエラー情報を関連付けたものとすることができる。
また、表示の態様としては、上記の内容が表の形式で表示されるものでもよいし、グラフの形式で表示されるものでもよい。また、ユーザの指示に応じてそれらが切り替え表示されるものでもよい。さらに、表示装置227にカメラ210の撮影画像そのものを映し、またはモデル化して描画したものを表示し、各送信装置に送信対象データ等をスーパーインポーズして関連付ける態様とすることもできる。加えて、カメラを選択して映像の切り替えを行うようにしてもよい。
また、異常なデータが認識された場合には、警告が表示されるようにしてもよく、さらにこれに代えて、もしくはこれとともに、音声等による警告を発するようにすることも可能である。異常なデータが認識された場合とは、例えば、水温センサ110によって予期せぬ、または異常な昇温が測定された場合、水圧センサ120によって予期せぬ、または異常な水位低下が測定された場合、音響センサ130によってサブクール沸騰時に発生する音の周波数が測定された場合、および積算、線量情報提示領域146の各色LEDの光強度の観測に基づいて異常な積算線量が算出された場合などである。
4.その他
なお、本発明は、以上説明した実施形態および随所で述べた変形例に限らず、種々の変更が可能である。
例えば、送信装置は、水温、水圧および音響の測定を行う各種センサや、積算線量情報の提示領域を含んだものに限られない。送信装置が設置される目的や測定もしくは提示すべき環境条件に応じて適宜の測定機器を使用するものとすることができ、それらは送信装置に一体に内蔵されているものであるか否かを問わない。また、送信装置はそのように測定機器と関連付けられたものに限らず、すなわち環境条件の送信対象データを送信するものに限らず、適宜の形態を取り得るものである。例えば、自己の状態などを送信するものであってもよい。さらに、上記実施形態では光通信を行うためにLED群を用いるものとしたが、2次元コードと時系列データとを重畳した送信が可能なものであれば、液晶パネルなど適宜の表示手段を用いることができる。液晶パネルなど面状の表示手段が用いられる場合、カラー表示を行うものでもモノクローム表示を行うものでもよい。前者の場合には、送信対象データ領域142および積算線量情報提示領域146にそれぞれ対応した発色を行えばよく、後者の場合には適宜の色のフィルタを配置すればよい。
さらに受信装置において、上述の実施形態では、2次元コードに基づいて復元した送信対象データと時系列データに基づいて復元した送信対象データとの双方が表示できる手順を採用した。しかし2次元コードが認識できる場合には2次元コードに基づいて復元した送信対象データのみを表示する一方、当該認識が不能である場合に限り時系列データに基づいて復元した送信対象データを表示するようにしてもよい。
加えて、本発明光通信システムは種々の応用が可能である。例えば災害現場もしくは災害の発生が予測されるに送信装置を設置し、これが送信する光信号をヘリコプタなどの移動体に搭載したカメラで受信するような応用も可能である。また、2次元コードについても適宜のものを採用できるのは勿論である。
10 使用済み核燃料プール
100 送信装置
110 水温センサ
120 水圧センサ
130 音響処理部
140 LEDマトリクス
142 送信対象データ領域
143 LED
146 積算線量情報提示領域
200 受信装置
210 カメラ
220 データ処理装置
227 表示装置

Claims (6)

  1. 情報を2次元コードに対応した光パターンで表示可能な表示手段と、
    測定した環境条件に対応した送信情報を前記パターンで表示させるための2次元符号化データに変換する手段と、
    前記送信情報を時系列データに変換する手段と、
    前記光パターンが前記時系列データに基づいて強度変調されるように、前記2次元符号化データと前記時系列データとを重畳する手段と、
    当該重畳されたデータに基づいて前記表示手段を駆動する手段と、
    を有する送信装置、および
    前記表示手段を撮影するカメラと、
    該カメラが撮影した映像から前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する手段と、
    前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する手段と、
    を有し、
    前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する手段による前記送信情報の復元が不能である場合にも、前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する手段による前記送信情報の復元が可能であるように構成された受信装置、
    を備えたことを特徴とする光無線通信装置。
  2. 前記環境条件としての温度、圧力および音響の少なくとも1つを前記送信情報とするために、前記送信装置は、温度測定手段、圧力測定手段および音響処理手段の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の光無線通信装置。
  3. 前記表示手段には、
    前記光パターンを長波長の可視光で表示する領域と、
    波長の異なる光源と、該光源の前面に配されたブラウニング現象を生じる部材と、を有する領域と、
    が設けられ、
    前記受信装置は、前記光源からの光の強度に基づいて積算放射線量を算出する手段をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光無線通信装置。
  4. 情報を2次元コードに対応した光パターンで表示可能な表示手段と、前記表示手段を撮影するカメラと、を用い、
    測定した環境条件に対応した送信情報を前記パターンで表示させるための2次元符号化データに変換する工程と、
    前記送信情報を時系列データに変換する工程と、
    前記光パターンが前記時系列データに基づいて強度変調されるように、前記2次元符号化データと前記時系列データとを重畳する工程と、
    当該重畳されたデータに基づいて前記表示手段を駆動する工程と、
    前記カメラが撮影した映像から前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する工程と、
    前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する工程と、
    を備え、
    前記光パターンを読取って前記送信情報を復元する工程による前記送信情報の復元が不能である場合にも、前記光パターンの強度変調状態から前記送信情報を復元する工程による前記送信情報の復元が可能であることを特徴とする光無線通信方法。
  5. 請求項2または3に記載の光無線通信装置を用いる光無線通信システムであって、
    少なくとも1台の前記送信装置が設置されるとともに、
    前記受信装置は、
    前記カメラにより撮影された映像に基づいて前記少なくとも1台の送信装置を特定する手段と、
    当該特定された送信装置に送信情報を関連付ける手段と、
    を備えることを特徴とする光無線通信システム。
  6. 請求項2または3に記載の光無線通信装置を用いる光無線通信システムであって、
    前記受信装置は、
    前記送信装置を撮影する少なくとも1台の前記カメラと、
    前記少なくとも1台のカメラにより撮影された映像に基づいて前記送信装置を特定する手段と、
    当該特定されたそれぞれの送信装置に送信情報を関連付ける手段と、
    を備えることを特徴とする光無線通信システム。
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