JP6444832B2 - 光変調器のドライバ装置 - Google Patents
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Description
図11は両アームに屈折率変化部があり、ドライバが差動動作するMZMの例である。このMZMは、入力導波路1と、分岐部2と、上アーム3aと、下アーム3bと、合波部4と、出力導波路5を有している。上アーム3aには屈折率変化部6aが形成され、下アーム3bには屈折率変化部6bが形成されている。屈折率変化部6a,6bは、ドーピングした半導体や強誘電体などで構成されている。
屈折率変化部6a,6bには、ドライバ10から制御電圧(入力電圧)が印加される。
屈折率変化は光路長の変化となるため、屈折率変化部6a,6bの特性は、位相変化量を縦軸にとった図12(b)のように表すことができる。このとき、位相の変化量がπ(180°)になるときの電圧の値を半波長電圧と呼び、Vπで表す。
制御電圧(入力電圧)V0と制御電圧(入力電圧)V1の時のMZM出力をシンボル点とした変調方式がBPSK(Binary Phase Shift Keying)であり、多値化したものがASK(Amplitude Phase Shift Keying)になる(非特許文献1及び非特許文献2参照)。
なお、直交振幅光変調器と位相偏移光変調器は光変調器としては同じ構造であるが、入力される電気信号が直交振幅変調された変調電気信号であれば、光変調器は直交振幅光変調器として機能し、入力される電気信号が位相偏移変調された変調電気信号であれば、光変調器は位相偏移光変調器として機能する。
なお差動同相電気信号I1と差動同相電気信号I2は、振幅は同じであるが位相が180°ずれている。
なお差動直交電気信号Q1と差動直交電気信号Q2は、振幅は同じであるが位相が180°ずれている。
マッハツェンダ光変調器MZM1では、差動同相電気信号I1,I2により光信号が変調され、マッハツェンダ光変調器MZM2では、差動直交電気信号Q1,Q2により光信号が変調される。
マッハツェンダ光変調器MZM1の出力導波路15から出力された光出力(変調光信号)と、マッハツェンダ光変調器MZM2の位相回転部27により位相が90°回転して出力導波路25から出力された光出力(変調光信号)は、合波部33にて合波されて光出力(変調光信号)Poutとなり、出力導波路34から出力される。
しかし、プロセス誤差の影響により上下アームの屈折率変化部の特性が異なることがある。加えて屈折率変化部を非線形特性の強い材料で構成した時は、ドライバが印加した電圧に対して位相変化が非線形になる。これらの影響により、ドライバから差動信号が上下アームの屈折率変化部に入力されると、上下アームの位相変化量が異なってしまう。
図16(b),(c)に示すように、ドライバ10から入力される電圧値がV0からV1に変化したとき、上アーム3a側での位相変化量と下アーム3b側での位相変化量とが異なっている。
図15ではI信号とQ信号のシンボル点を結んだ線が直交しているのに対し、MZM上下アーム特性が異なる図18の場合、各MZMの出力が歪んだ軌跡を示すため、I信号とQ信号のシンボル点を結んだ線が直交せず歪みを見せている。従って上下アームが非対称のMZMを用いた場合、信号品質が著しく低下する。
第1のマッハツェンダ光変調器と第2のマッハツェンダ光変調器を備えた直交振幅光変調器または位相偏移光変調器を駆動するため、
第1の電気信号入力線(L10)を介して同相電気信号(I)が入力されると、第1の電気信号出力線(L11)を介して第1の差動同相電気信号(I1)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第2の電気信号出力線(L12)を介して第2の差動同相電気信号(I2)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第1のドライバ(D1)と、
第2の電気信号入力線(L20)を介して直交電気信号(Q)が入力されると、第3の電気信号出力線(L21)を介して第1の差動直交電気信号(Q1)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第4の電気信号出力線(L22)を介して第2の差動直交電気信号(Q2)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第2のドライバ(D2)と、
を備えたドライバ装置であって、
前記第1の電気信号入力線(L10)には、前記同相電気信号(I)の流れ方向に沿い第1の信号分岐部(101)と第1の遅延回路(102)と第1の加算回路(103)がこの順に備えられ、
前記第2の電気信号入力線(L20)には、前記直交電気信号(Q)の流れ方向に沿い第2の信号分岐部(104)と第2の遅延回路(105)と第2の加算回路(106)がこの順に備えられ、
更に、入力信号に対して偶数関数出力を出す回路からなり、前記第2の信号分岐部(104)にて分岐された直交電気信号(Qb)を基に、前記同相電気信号(I)を補償する参照電気信号(Qr)を発生して前記第1の加算回路(103)に送る第1の補償回路(110)と、
入力信号に対して偶数関数出力を出す回路からなり、前記第1の信号分岐部(101)にて分岐された同相電気信号(Ib)を基に、前記直交電気信号(Q)を補償する参照電気信号(Ir)を発生して前記第2の加算回路(106)に送る第2の補償回路(120)とを備え、
前記第1の遅延回路(102)における位相遅延量は、前記第1の補償回路(110)における位相遅延量と等しく、
前記第2の遅延回路(105)における位相遅延量は、前記第2の補償回路(120)における位相遅延量と等しく、
前記第1の加算回路(103)は、前記第1の信号分岐部(101)にて分岐されてから前記第1の遅延回路(102)を通過してきた同相電気信号(Ia)と前記参照電気信号(Qr)とを加算して、前記第1のドライバ(D1)に送り、
前記第2の加算回路(106)は、前記第2の信号分岐部(104)にて分岐されてから前記第2の遅延回路(105)を通過してきた直交電気信号(Qa)と前記参照電気信号(Ir)とを加算して、前記第2のドライバ(D2)に送ることを特徴とする。
前記第1の信号分岐部(101)と、前記第1の遅延回路(102)と、前記第1の加算回路(103)と、前記第2の信号分岐部(104)と、前記第2の遅延回路(105)と、前記第2の加算回路(106)と、前記第1の補償回路(110)と、前記第2の補償回路(120)とからなる非線形特性補正回路(130-1,130-2)を、複数段に配置していることを特徴とする。
第1のマッハツェンダ光変調器と第2のマッハツェンダ光変調器を備えた直交振幅光変調器または位相偏移光変調器を駆動するため、
第1の電気信号入力線(L10)を介して同相電気信号(I)が入力されると、第1の電気信号出力線(L11)を介して第1の差動同相電気信号(I1)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第2の電気信号出力線(L12)を介して第2の差動同相電気信号(I2)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第1のドライバ(D1)と、
第2の電気信号入力線(L20)を介して直交電気信号(Q)が入力されると、第3の電気信号出力線(L21)を介して第1の差動直交電気信号(Q1)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第4の電気信号出力線(L22)を介して第2の差動直交電気信号(Q2)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第2のドライバ(D2)と、
を備えたドライバ装置であって、
前記第1の電気信号出力線(L11)には、前記第1の差動同相電気信号(I1)の流れ方向に沿い第3の信号分岐部(201)と第3の遅延回路(202)と第3の加算回路(203)がこの順に備えられ、
前記第2の電気信号出力線(L12)には、前記第2の差動同相電気信号(I2)の流れ方向に沿い第4の信号分岐部(204)と第4の遅延回路(205)と第4の加算回路(206)がこの順に備えられ、
前記第3の電気信号出力線(L21)には、前記第1の差動直交電気信号(Q1)の流れ方向に沿い第5の信号分岐部(301)と第5の遅延回路(302)と第5の加算回路(303)がこの順に備えられ、
前記第4の電気信号出力線(L22)には、前記第2の差動直交電気信号(Q2)の流れ方向に沿い第6の信号分岐部(304)と第6の遅延回路(305)と第6の加算回路(306)がこの順に備えられ、
更に、前記第4の信号分岐部(204)にて分岐された差動同相電気信号(I2b)を基に、前記第1の差動同相電気信号(I1)を補償する参照電気信号(I2r)を発生して前記第3の加算回路(203)に送る第3の補償回路(210)と、
前記第3の信号分岐部(201)にて分岐された差動同相電気信号(I1b)を基に、前記第2の差動同相電気信号(I2)を補償する参照電気信号(I1r)を発生して前記第4の加算回路(206)に送る第4の補償回路(220)と、
前記第6の信号分岐部(304)にて分岐された差動直交電気信号(Q2b)を基に、前記第1の差動直交電気信号(Q1)を補償する参照電気信号(Q2r)を発生して前記第5の加算回路(303)に送る第5の補償回路(310)と、
前記第5の信号分岐部(301)にて分岐された差動直交電気信号(Q1b)を基に、前記第2の差動直交電気信号(Q2)を補償する参照電気信号(Q1r)を発生して前記第6の加算回路(306)に送る第6の補償回路(320)とを備え、
前記第3の遅延回路(202)における位相遅延量は、前記第3の補償回路(210)における位相遅延量と等しく、
前記第4の遅延回路(205)における位相遅延量は、前記第4の補償回路(220)における位相遅延量と等しく、
前記第5の遅延回路(302)における位相遅延量は、前記第5の補償回路(310)における位相遅延量と等しく、
前記第6の遅延回路(305)における位相遅延量は、前記第6の補償回路(320)における位相遅延量と等しく、
前記第3の加算回路(203)は、前記第3の信号分岐部(201)にて分岐されてから前記第3の遅延回路(202)を通過してきた差動同相電気信号(I1a)と前記参照電気信号(I2r)とを加算して出力し、
前記第4の加算回路(206)は、前記第4の信号分岐部(204)にて分岐されてから前記第4の遅延回路(205)を通過してきた差動同相電気信号(I2a)と前記参照電気信号(I1r)とを加算して出力し、
前記第5の加算回路(303)は、前記第5の信号分岐部(301)にて分岐されてから前記第5の遅延回路(302)を通過してきた差動直交電気信号(Q1a)と前記参照電気信号(Q2r)とを加算して出力し、
前記第6の加算回路(306)は、前記第6の信号分岐部(304)にて分岐されてから前記第6の遅延回路(305)を通過してきた差動直交電気信号(Q2a)と前記参照電気信号(Q1r)とを加算して出力することを特徴とする。
単相信号を2つの差動電気信号に変換する単相差動変換回路(111,121)と、
2つのトランジスタを有しており、前記2つの差動電気信号を差動増幅して前記参照電気信号(Qr,Ir,I1r,I2r,Q1r,Q2r)を発生する差動増幅回路と、で構成されていることを特徴とする。
前記2つのトランジスタは、MOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタであることを特徴とする。
第1のマッハツェンダ光変調器と第2のマッハツェンダ光変調器を備えた直交振幅光変調器または位相偏移光変調器を駆動するため、
第1の電気信号入力線(L10)を介して同相電気信号(I)が入力されると、第1の電気信号出力線(L11)を介して第1の差動同相電気信号(I1)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第2の電気信号出力線(L12)を介して第2の差動同相電気信号(I2)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第1のドライバ(D1)と、
第2の電気信号入力線(L20)を介して直交電気信号(Q)が入力されると、第3の電気信号出力線(L21)を介して第1の差動直交電気信号(Q1)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第4の電気信号出力線(L22)を介して第2の差動直交電気信号(Q2)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第2のドライバ(D2)と、
を備えたドライバ装置であって、
前記第1の電気信号出力線(L11)には、前記第1の差動同相電気信号(I1)の流れ方向に沿い第7の信号分岐部(401)と第7の遅延回路(402)と第7の加算回路(403)がこの順に備えられ、
前記第2の電気信号出力線(L12)には、前記第2の差動同相電気信号(I2)の流れ方向に沿い第8の信号分岐部(404)と第8の遅延回路(405)と第8の加算回路(406)がこの順に備えられ、
前記第3の電気信号出力線(L21)には、前記第1の差動直交電気信号(Q1)の流れ方向に沿い第9の信号分岐部(501)と第9の遅延回路(502)と第9の加算回路(503)がこの順に備えられ、
前記第4の電気信号出力線(L22)には、前記第2の差動直交電気信号(Q2)の流れ方向に沿い第10の信号分岐部(504)と第10の遅延回路(505)と第10の加算回路(506)がこの順に備えられ、
更に、前記第7の信号分岐部(401)にて分岐された差動同相電気信号(I1b)と前記第8の信号分岐部(404)にて分岐された差動同相電気信号(I2b)を基に、前記第1の差動直交電気信号(Q1)を補償する参照電気信号(I12r)を発生して前記第9の加算回路(503)に送ると共に前記第2の差動直交電気信号(Q2)を補償する参照電気信号(I21r)を発生して前記第10の加算回路(506)に送る第7の補償回路(410)と、
前記第9の信号分岐部(501)にて分岐された差動直交電気信号(Q1b)と前記第10の信号分岐部(504)にて分岐された差動直交電気信号(Q2b)を基に、前記第1の差動同相電気信号(I1)を補償する参照電気信号(Q12r)を発生して前記第7の加算回路(403)に送ると共に前記第2の差動同相電気信号(I2)を補償する参照電気信号(Q21r)を発生して前記第8の加算回路(406)に送る第8の補償回路(510)とを備え、
前記第7の遅延回路(402)における位相遅延量及び前記第8の遅延回路(405)における位相遅延量は、前記第8の補償回路(510)における位相遅延量と等しく、
前記第9の遅延回路(502)における位相遅延量及び前記第10の遅延回路(505)における位相遅延量は、前記第7の補償回路(410)における位相遅延量と等しく、
前記第7の加算回路(403)は、前記第7の信号分岐部(401)にて分岐されてから前記第7の遅延回路(402)を通過してきた差動同相電気信号(I1a)と前記参照電気信号(Q12r)とを加算して出力し、
前記第8の加算回路(406)は、前記第8の信号分岐部(404)にて分岐されてから前記第8の遅延回路(405)を通過してきた差動同相電気信号(I2a)と前記参照電気信号(Q21r)とを加算して出力し、
前記第9の加算回路(503)は、前記第9の信号分岐部(501)にて分岐されてから前記第9の遅延回路(502)を通過してきた差動直交電気信号(Q1a)と前記参照電気信号(I12r)とを加算して出力し、
前記第10の加算回路(506)は、前記第10の信号分岐部(504)にて分岐されてから前記第10の遅延回路(505)を通過してきた差動直交電気信号(Q2a)と前記参照電気信号(I21r)とを加算して出力することを特徴とする。
前記第7の補償回路(410)は、
2つのトランジスタ(411,412)を有する差動増幅回路を備えており、前記差動同相電気信号(I1b)と前記差動同相電気信号(I2b)を差動増幅して前記参照電気信号(I12r)と前記参照電気信号(I21r)を発生し、
前記第8の補償回路(510)は、
2つのトランジスタ(511,512)を有する差動増幅回路を備えており、前記差動直交電気信号(Q1b)と前記差動直交電気信号(Q2b)を差動増幅して前記参照電気信号(Q12r)と前記参照電気信号(Q21r)を発生することを特徴とする。
前記第7の補償回路(410)の前記トランジスタ(411,412)及び前記第8の補償回路(510)の前記トランジスタ(511,512)は、MOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタであることを特徴とする。
図1は本発明の実施例1に係る、光変調器のドライバ装置100を示すものである。
このドライバ装置100により駆動する光変調器は、図14に示す光変調器と同じであり、第1のマッハツェンダ光変調器MZM1と、位相回転部27を備えた第2のマッハツェンダ光変調器MZM2を有している。入力導波路31から入力された光入力Pinは分岐部32において分岐されて、第1のマッハツェンダ光変調器MZM1と第2のマッハツェンダ光変調器MZM2に入力される。第1のマッハツェンダ光変調器MZM1では、同相電気信号I(差動同相電気信号I1,I2)により変調動作が行われ、第2のマッハツェンダ光変調器MZM2では、直交電気信号Q(差動直交電気信号Q1,Q2)により変調動作が行われる。第1,第2のマッハツェンダ光変調器MZM1,MZM2により変調された光信号は、合波部33により合波され光出力(変調光信号)Poutとなり、出力導波路34から出力される。
ドライバD2では、直交電気信号Qが電気信号入力線L20を介して入力され、位相が相互に180°ずれている差動直交電気信号Q1,Q2を電気信号出力線L21,L22を介して出力する。差動直交電気信号Q1は屈折率変化部26aに入力され、差動直交電気信号Q2は屈折率変化部26bに入力される。
電気信号入力線L20には、直交電気信号Qの流れ方向に沿い、信号分岐部104、遅延回路105、加算回路106が、この順に備えられている。このため、直交電気信号Qは、信号分岐部104、遅延回路105及び加算回路106を通過してドライバD2に入力される(なおドライバD2に入力される電気信号の詳細については後述する)。
補償回路110は、単相差動変換回路111と、MOSトランジスタ112と、MOSトランジスタ113と、抵抗114を有している。トランジスタ112、113は、相互のドレインが接続された差動対(差動増幅回路)を構成している。トランジスタ112,113のドレインは抵抗114を介して高電位電源に接続され、トランジスタ112,113のソースは接地されている。トランジスタ112,113は、PMOSであってもNMOSであってもよい。
同相電気信号Iは、信号分岐部101により、同相電気信号Iaと同相電気信号Ibに分岐される。同相電気信号Iaは、遅延回路102により位相遅延されてから、加算回路103に送られる。遅延回路102における同相電気信号Iaの位相遅延量は、後述する直交電気信号Qbが補償回路110を通過する際の位相遅延量と等しくしている。
トランジスタ112,113による差動対(差動増幅回路)により増幅された電気信号は、トランジスタ112,113のドレインから取り出され、参照電気信号Qrとして出力されて加算回路103に送られる。
トランジスタ122,123による差動対(差動増幅回路)により増幅された電気信号は、トランジスタ122,123のドレインから取り出され、参照電気信号Irとして出力されて加算回路106に送られる。
ドライバD1は、位相同期した同相電気信号Iaと参照電気信号Qrが入力され、Ia+Qrの差動信号である差動同相電気信号I1,I2を出力する。この差動同相電気信号I1,I2は、直交電気信号Qの値を参照したものとなっている。
差動同相電気信号I1が屈折率変化部16aに入力され、差動同相電気信号I2が屈折率変化部16bに入力され、マッハツェンダ光変調器MZM1により光変調動作が行われる。
ドライバD2は、位相同期した直交電気信号Qaと参照電気信号Irが入力され、Qa+Irの差動信号である差動直交電気信号Q1,Q2を出力する。この差動直交電気信号Q1,Q2は、同相電気信号Iの値を参照したものとなっている。
差動直交電気信号Q1が屈折率変化部26aに入力され、差動直交電気信号Q2が屈折率変化部26bに入力され、マッハツェンダ光変調器MZM2により光変調動作が行われる。
図2は、上アーム13a,23aの屈折率変化部16a,26aの特性と、下アーム13b,23bの屈折率変化部16b,26bの特性が異なるマッハツェンダ光変調器MZM1,MZM2を用いて直交振幅光変調器を作り、16QAM信号を出力した時の軌跡を示す例である。
例えば(a)のシンボルは、本来あるべきポジション(a’)から実軸成分に(1)、虚軸成分に(2)分のズレを持っている。実軸成分のシンボルをI信号(同相電気信号I)、虚軸成分のシンボルはQ信号(直交電気信号Q)が決めるとすると、(2)のズレを補正するには、Q信号を調整する必要がある。
一方で、(b)のシンボルは本来あるべきポジション(b’)から実軸成分に(3)、虚軸成分に(4)分のズレを持っている。虚軸成分のズレ(4)は(2)に比べて小さい。
(a)と(b)はQ信号の値に違いは無く、I信号の値が異なるため、シンボルの位置が異なっている。すなわち、(2)と(4)のズレを補正するQ信号の調整はI信号の値によって変化する必要がある。
I信号の調整も同様にQ信号の値によって変化する必要があるため、図1の実施例では、I信号にはQ信号を参照した値(参照電気信号Qr)を入力するように配置してある。具体的には、ドライバD1には同相電気信号Iaと参照電気信号Qrを入力している。
図3に示すように補償回路110,120は、入力信号に対して、図3のような偶数関数出力を出す回路である。
両トランジスタ112,113のVin-Iout特性をテイラー展開すると、Iout=a0 + a1Vin + a2Vin2 + a3Vin3.....と多項式で表現できる。Xと−Xを入力し、出力を足し合わせると奇数次の項が打ち消しあいIout=2a0 + 2a2Vin2 + 2a4Vin4.....と偶関数の出力になる。
加算した電流は抵抗Rout(抵抗114)を用いて、電圧に変換でき、Vout=Rout×Ioutとなる。これが図3の出力を出す補償回路の動作原理となる。
第1の調整方法は、補償回路の入出力特性を変更できるような補償回路調整回路を接続し、図4に示すように測定部1001により変調器出力を測定してから、品質係数・符号誤り率計算部1002にて品質係数や符号誤り率を計算し、これが最小になるように補償回路調整回路1003により補償回路110,120の入出力特性を変更する方法である。
第2の調整方法は、変調器の上下アーム特性の測定結果から、図5(a),(b)に示すように出力がフラットになるような補償回路の入出力特性を計算によって求め、補償回路調整回路1003によって調整する方法である。
図7は本発明の実施例2に係る、光変調器のドライバ装置100Aを示している。なお図7ではマッハツェンダ光変調器MZM1,MZM2は図示省略している。
なお、非線形特性補償回路130−1による補償量と、非線形特性補償回路130−2による補償量は、同一であっても異なっていてもよい。
なお、非線形特性補償回路の段数を3段以上にしてもよく、段数が増えるほどシンボルの歪みは強く補正される。
実施例1,2で用いていた、補償回路110,120の差動対(差動増幅回路)を変形したものを、図8を参照しつつ実施例3としてまとめて説明する。
図8(b)に示す差動対(差動増幅回路)は、バイポーラトランジスタTr3,Tr4のコレクタ同士を接続し、このコレクタ側から参照電気信号Qr(Ir)を出力するものである。トランジスタTr3,Tr4のコレクタは抵抗R21を介して高電位電源に接続され、そのエミッタは接地されている。
図8(c)に示す差動対(差動増幅回路)は、バイポーラトランジスタTr5,Tr6のエミッタ同士を接続し、このエミッタ側から参照電気信号Qr(Ir)を出力するものである。トランジスタTr5,Tr6のコレクタは抵抗R31,R32を介して高電位電源に接続され、そのエミッタは抵抗R33を介して接地されている。
図9は本発明の実施例4に係る、光変調器のドライバ装置100Bを示している。このドライバ装置100Bでは、ドライバD1,D2の後段に、非線形特性補償回路130−3,130−4を配置している。
信号分岐部201は、差動同相電気信号I1を差動同相電気信号I1aと差動同相電気信号I1bに分岐し、信号分岐部204は、差動同相電気信号I2を差動同相電気信号I2aと差動同相電気信号I2bに分岐する。
補償回路210は、差動同相電気信号I2bを補償演算して参照電気信号I2rを加算回路203に送る。補償回路220は、差動同相電気信号I1bを補償演算して参照電気信号I1rを加算回路206に送る。
加算回路206では、遅延回路205にて位相遅延した差動同相電気信号I2aと参照電気信号I1rを加算して、これを屈折率変化部16bに入力する。なお、遅延回路205での差動同相電気信号I2aの位相遅延量は、補償回路220での差動同相電気信号I1bの位相遅延量と等しくなっている。
信号分岐部301は、差動直交電気信号Q1を差動直交電気信号Q1aと差動直交電気信号Q1bに分岐し、信号分岐部304は、差動直交電気信号Q2を差動直交電気信号Q2aと差動直交電気信号Q2bに分岐する。
補償回路310は、差動直交電気信号Q2bを補償演算して参照電気信号Q2rを加算回路303に送る。補償回路320は、差動直交電気信号Q1bを補償演算して参照電気信号Q1rを加算回路306に送る。
加算回路306では、遅延回路305にて位相遅延した差動直交電気信号Q2aと参照電気信号Q1rを加算して、これを屈折率変化部26bに入力する。なお、遅延回路305での差動直交電気信号Q2aの位相遅延量は、補償回路320での差動直交電気信号Q1bの位相遅延量と等しくなっている。
図10は本発明の実施例5に係る、光変調器のドライバ装置100Cを示している。このドライバ装置100Cでは、ドライバD1,D2の後段に、非線形特性補正回路130−5,130−6を配置している。
信号分岐部401は、差動同相電気信号I1を差動同相電気信号I1aと差動同相電気信号I1bに分岐し、信号分岐部404は、差動同相電気信号I2を差動同相電気信号I2aと差動同相電気信号I2bに分岐する。
信号分岐部501は、差動直交電気信号Q1を差動直交電気信号Q1aと差動直交電気信号Q1bに分岐し、信号分岐部504は、差動直交電気信号Q2を差動同相電気信号Q2aと差動直交電気信号Q2bに分岐する。
加算回路406では、遅延回路405にて位相遅延した差動同相電気信号I2aと参照電気信号Q21rを加算して、これを屈折率変化部16bに入力する。なお、遅延回路405での差動同相電気信号I2aの位相遅延量は、補償回路510での差動直交電気信号Q1b,Q2bの位相遅延量と等しくなっている。
加算回路506では、遅延回路505にて位相遅延した差動直交電気信号Q2aと参照電気信号I21rを加算して、これを屈折率変化部26bに入力する。なお、遅延回路505での差動直交電気信号Q2aの位相遅延量は、補償回路410での差動同相電気信号I1b,I2bの位相遅延量と等しくなっている。
101,104,201,204,301,304,401,404,501,504 信号分岐部
102,105,202,205,302,305,402,405,502,505 遅延回路
103,106,203,206,303,306,403,406,503,506 加算回路
110,120,210,220,310,320,410,510 補償回路
130,130−1,130−2,130−3,130−4,130−5,130−6 非線形特性補正回路
D1,D2 ドライバ
Claims (8)
- 第1のマッハツェンダ光変調器と第2のマッハツェンダ光変調器を備えた直交振幅光変調器または位相偏移光変調器を駆動するため、
第1の電気信号入力線(L10)を介して同相電気信号(I)が入力されると、第1の電気信号出力線(L11)を介して第1の差動同相電気信号(I1)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第2の電気信号出力線(L12)を介して第2の差動同相電気信号(I2)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第1のドライバ(D1)と、
第2の電気信号入力線(L20)を介して直交電気信号(Q)が入力されると、第3の電気信号出力線(L21)を介して第1の差動直交電気信号(Q1)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第4の電気信号出力線(L22)を介して第2の差動直交電気信号(Q2)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第2のドライバ(D2)と、
を備えたドライバ装置であって、
前記第1の電気信号入力線(L10)には、前記同相電気信号(I)の流れ方向に沿い第1の信号分岐部(101)と第1の遅延回路(102)と第1の加算回路(103)がこの順に備えられ、
前記第2の電気信号入力線(L20)には、前記直交電気信号(Q)の流れ方向に沿い第2の信号分岐部(104)と第2の遅延回路(105)と第2の加算回路(106)がこの順に備えられ、
更に、入力信号に対して偶数関数出力を出す回路からなり、前記第2の信号分岐部(104)にて分岐された直交電気信号(Qb)を基に、前記同相電気信号(I)を補償する参照電気信号(Qr)を発生して前記第1の加算回路(103)に送る第1の補償回路(110)と、
入力信号に対して偶数関数出力を出す回路からなり、前記第1の信号分岐部(101)にて分岐された同相電気信号(Ib)を基に、前記直交電気信号(Q)を補償する参照電気信号(Ir)を発生して前記第2の加算回路(106)に送る第2の補償回路(120)とを備え、
前記第1の遅延回路(102)における位相遅延量は、前記第1の補償回路(110)における位相遅延量と等しく、
前記第2の遅延回路(105)における位相遅延量は、前記第2の補償回路(120)における位相遅延量と等しく、
前記第1の加算回路(103)は、前記第1の信号分岐部(101)にて分岐されてから前記第1の遅延回路(102)を通過してきた同相電気信号(Ia)と前記参照電気信号(Qr)とを加算して、前記第1のドライバ(D1)に送り、
前記第2の加算回路(106)は、前記第2の信号分岐部(104)にて分岐されてから前記第2の遅延回路(105)を通過してきた直交電気信号(Qa)と前記参照電気信号(Ir)とを加算して、前記第2のドライバ(D2)に送ることを特徴とするドライバ装置。 - 請求項1において、
前記第1の信号分岐部(101)と、前記第1の遅延回路(102)と、前記第1の加算回路(103)と、前記第2の信号分岐部(104)と、前記第2の遅延回路(105)と、前記第2の加算回路(106)と、前記第1の補償回路(110)と、前記第2の補償回路(120)とからなる非線形特性補正回路(130-1,130-2)を、複数段に配置していることを特徴とするドライバ装置。 - 第1のマッハツェンダ光変調器と第2のマッハツェンダ光変調器を備えた直交振幅光変調器または位相偏移光変調器を駆動するため、
第1の電気信号入力線(L10)を介して同相電気信号(I)が入力されると、第1の電気信号出力線(L11)を介して第1の差動同相電気信号(I1)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第2の電気信号出力線(L12)を介して第2の差動同相電気信号(I2)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第1のドライバ(D1)と、
第2の電気信号入力線(L20)を介して直交電気信号(Q)が入力されると、第3の電気信号出力線(L21)を介して第1の差動直交電気信号(Q1)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第4の電気信号出力線(L22)を介して第2の差動直交電気信号(Q2)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第2のドライバ(D2)と、
を備えたドライバ装置であって、
前記第1の電気信号出力線(L11)には、前記第1の差動同相電気信号(I1)の流れ方向に沿い第3の信号分岐部(201)と第3の遅延回路(202)と第3の加算回路(203)がこの順に備えられ、
前記第2の電気信号出力線(L12)には、前記第2の差動同相電気信号(I2)の流れ方向に沿い第4の信号分岐部(204)と第4の遅延回路(205)と第4の加算回路(206)がこの順に備えられ、
前記第3の電気信号出力線(L21)には、前記第1の差動直交電気信号(Q1)の流れ方向に沿い第5の信号分岐部(301)と第5の遅延回路(302)と第5の加算回路(303)がこの順に備えられ、
前記第4の電気信号出力線(L22)には、前記第2の差動直交電気信号(Q2)の流れ方向に沿い第6の信号分岐部(304)と第6の遅延回路(305)と第6の加算回路(306)がこの順に備えられ、
更に、前記第4の信号分岐部(204)にて分岐された差動同相電気信号(I2b)を基に、前記第1の差動同相電気信号(I1)を補償する参照電気信号(I2r)を発生して前記第3の加算回路(203)に送る第3の補償回路(210)と、
前記第3の信号分岐部(201)にて分岐された差動同相電気信号(I1b)を基に、前記第2の差動同相電気信号(I2)を補償する参照電気信号(I1r)を発生して前記第4の加算回路(206)に送る第4の補償回路(220)と、
前記第6の信号分岐部(304)にて分岐された差動直交電気信号(Q2b)を基に、前記第1の差動直交電気信号(Q1)を補償する参照電気信号(Q2r)を発生して前記第5の加算回路(303)に送る第5の補償回路(310)と、
前記第5の信号分岐部(301)にて分岐された差動直交電気信号(Q1b)を基に、前記第2の差動直交電気信号(Q2)を補償する参照電気信号(Q1r)を発生して前記第6の加算回路(306)に送る第6の補償回路(320)とを備え、
前記第3の遅延回路(202)における位相遅延量は、前記第3の補償回路(210)における位相遅延量と等しく、
前記第4の遅延回路(205)における位相遅延量は、前記第4の補償回路(220)における位相遅延量と等しく、
前記第5の遅延回路(302)における位相遅延量は、前記第5の補償回路(310)における位相遅延量と等しく、
前記第6の遅延回路(305)における位相遅延量は、前記第6の補償回路(320)における位相遅延量と等しく、
前記第3の加算回路(203)は、前記第3の信号分岐部(201)にて分岐されてから前記第3の遅延回路(202)を通過してきた差動同相電気信号(I1a)と前記参照電気信号(I2r)とを加算して出力し、
前記第4の加算回路(206)は、前記第4の信号分岐部(204)にて分岐されてから前記第4の遅延回路(205)を通過してきた差動同相電気信号(I2a)と前記参照電気信号(I1r)とを加算して出力し、
前記第5の加算回路(303)は、前記第5の信号分岐部(301)にて分岐されてから前記第5の遅延回路(302)を通過してきた差動直交電気信号(Q1a)と前記参照電気信号(Q2r)とを加算して出力し、
前記第6の加算回路(306)は、前記第6の信号分岐部(304)にて分岐されてから前記第6の遅延回路(305)を通過してきた差動直交電気信号(Q2a)と前記参照電気信号(Q1r)とを加算して出力することを特徴とするドライバ装置。 - 請求項1に記載の前記第1及び第2の補償回路(110,120)、又は、請求項2に記載の前記第1及び第2の補償回路(110,120)、又は、請求項3に記載の前記第3から第6の補償回路(210,220,310,320)は、
単相信号を2つの差動電気信号に変換する単相差動変換回路(111,121)と、
2つのトランジスタを有しており、前記2つの差動電気信号を差動増幅して前記参照電気信号(Qr,Ir,I1r,I2r,Q1r,Q2r)を発生する差動増幅回路と、で構成されていることを特徴とするドライバ装置。 - 請求項4において、
前記2つのトランジスタは、MOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタであることを特徴とするドライバ装置。 - 第1のマッハツェンダ光変調器と第2のマッハツェンダ光変調器を備えた直交振幅光変調器または位相偏移光変調器を駆動するため、
第1の電気信号入力線(L10)を介して同相電気信号(I)が入力されると、第1の電気信号出力線(L11)を介して第1の差動同相電気信号(I1)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第2の電気信号出力線(L12)を介して第2の差動同相電気信号(I2)を前記第1のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第1のドライバ(D1)と、
第2の電気信号入力線(L20)を介して直交電気信号(Q)が入力されると、第3の電気信号出力線(L21)を介して第1の差動直交電気信号(Q1)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の一方の屈折率変化部に送ると共に、第4の電気信号出力線(L22)を介して第2の差動直交電気信号(Q2)を前記第2のマッハツェンダ光変調器の他方の屈折率変化部に送る第2のドライバ(D2)と、
を備えたドライバ装置であって、
前記第1の電気信号出力線(L11)には、前記第1の差動同相電気信号(I1)の流れ方向に沿い第7の信号分岐部(401)と第7の遅延回路(402)と第7の加算回路(403)がこの順に備えられ、
前記第2の電気信号出力線(L12)には、前記第2の差動同相電気信号(I2)の流れ方向に沿い第8の信号分岐部(404)と第8の遅延回路(405)と第8の加算回路(406)がこの順に備えられ、
前記第3の電気信号出力線(L21)には、前記第1の差動直交電気信号(Q1)の流れ方向に沿い第9の信号分岐部(501)と第9の遅延回路(502)と第9の加算回路(503)がこの順に備えられ、
前記第4の電気信号出力線(L22)には、前記第2の差動直交電気信号(Q2)の流れ方向に沿い第10の信号分岐部(504)と第10の遅延回路(505)と第10の加算回路(506)がこの順に備えられ、
更に、前記第7の信号分岐部(401)にて分岐された差動同相電気信号(I1b)と前記第8の信号分岐部(404)にて分岐された差動同相電気信号(I2b)を基に、前記第1の差動直交電気信号(Q1)を補償する参照電気信号(I12r)を発生して前記第9の加算回路(503)に送ると共に前記第2の差動直交電気信号(Q2)を補償する参照電気信号(I21r)を発生して前記第10の加算回路(506)に送る第7の補償回路(410)と、
前記第9の信号分岐部(501)にて分岐された差動直交電気信号(Q1b)と前記第10の信号分岐部(504)にて分岐された差動直交電気信号(Q2b)を基に、前記第1の差動同相電気信号(I1)を補償する参照電気信号(Q12r)を発生して前記第7の加算回路(403)に送ると共に前記第2の差動同相電気信号(I2)を補償する参照電気信号(Q21r)を発生して前記第8の加算回路(406)に送る第8の補償回路(510)とを備え、
前記第7の遅延回路(402)における位相遅延量及び前記第8の遅延回路(405)における位相遅延量は、前記第8の補償回路(510)における位相遅延量と等しく、
前記第9の遅延回路(502)における位相遅延量及び前記第10の遅延回路(505)における位相遅延量は、前記第7の補償回路(410)における位相遅延量と等しく、
前記第7の加算回路(403)は、前記第7の信号分岐部(401)にて分岐されてから前記第7の遅延回路(402)を通過してきた差動同相電気信号(I1a)と前記参照電気信号(Q12r)とを加算して出力し、
前記第8の加算回路(406)は、前記第8の信号分岐部(404)にて分岐されてから前記第8の遅延回路(405)を通過してきた差動同相電気信号(I2a)と前記参照電気信号(Q21r)とを加算して出力し、
前記第9の加算回路(503)は、前記第9の信号分岐部(501)にて分岐されてから前記第9の遅延回路(502)を通過してきた差動直交電気信号(Q1a)と前記参照電気信号(I12r)とを加算して出力し、
前記第10の加算回路(506)は、前記第10の信号分岐部(504)にて分岐されてから前記第10の遅延回路(505)を通過してきた差動直交電気信号(Q2a)と前記参照電気信号(I21r)とを加算して出力することを特徴とするドライバ装置。 - 請求項6において、
前記第7の補償回路(410)は、
2つのトランジスタ(411,412)を有する差動増幅回路を備えており、前記差動同相電気信号(I1b)と前記差動同相電気信号(I2b)を差動増幅して前記参照電気信号(I12r)と前記参照電気信号(I21r)を発生し、
前記第8の補償回路(510)は、
2つのトランジスタ(511,512)を有する差動増幅回路を備えており、前記差動直交電気信号(Q1b)と前記差動直交電気信号(Q2b)を差動増幅して前記参照電気信号(Q12r)と前記参照電気信号(Q21r)を発生することを特徴とするドライバ装置。 - 請求項7において、
前記第7の補償回路(410)の前記トランジスタ(411,412)及び前記第8の補償回路(510)の前記トランジスタ(511,512)は、MOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタであることを特徴とするドライバ装置。
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