JP6442249B2 - 鉄道車両の電気接続箱 - Google Patents

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本発明は、鉄道車両の電気接続箱に関する。
鉄道車両において、車体から台車に設けられたモータへの給電や、台車に設けられた集電装置による第3軌条(給電用レール)からの車体への集電は、電気ケーブルを介して行われている。車体と台車は、メンテナンス時において分離されるため、電気ケーブルはコネクター又は電気接続箱において分離可能に構成されている。コネクター又は電気接続箱は通常、外部空間に露出している。
電気接続箱が外部空間に露出していると、雨水又は洗車時における洗車水等に電気接続箱が晒され、電気接続箱の内部に水が浸入する可能性がある。したがって、雨水又は洗車水等が、外部から電気接続箱の内部に浸入しないように、防水する必要がある。特に、電気接続箱においては、電気ケーブルが挿通されるケーブル導入部と電気ケーブルとの間の防水が不完全であると、外部から水が浸入しやすい。
そのため、電気接続箱のケーブル導入部から水が浸入しないように、電気ケーブルが貫通する貫通孔を有する弾性部材と、当該弾性部材に被せる分割押さえケーシングを用いて防水する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、弾性部材に被せた分割押さえケーシングを締結具により前後方向に締め付け、弾性部材を電気接続箱のケーブル導入部に向けて圧縮し、ケーブル導入部の前面に密着させることで防水すると共に、分割押さえケーシングを締結具により上下方向にも締め付け、弾性部材を圧縮し、弾性部材と電気ケーブルの外周面とを密着させることで防水し、水密性を確保する構成が開示されている。
特開2011−171617号公報
特許文献1では、弾性部材に、上下及び左右に分割された複数の分割押さえケーシングが被せられている。また、複数の締結具を用いて、各分割押さえケーシングを前後、上下及び左右方向に締め付けている。したがって、電気機器収納箱において水密性を確保するために、部品点数及び組立作業工数が増加するという課題があった。
そこで本発明は、鉄道車両の電気接続箱において、水密性を確保しつつ、部品点数及び組立作業工数を削減できる好適な構成を提供することを目的としている。
本発明の一形態に係る鉄道車両の電気接続箱は、電気機器及び前記電気機器に接続される電気ケーブルの端部が収納される第1収納部と、前記第1収納部と連続し、かつ、外部空間と連通するように側開口が形成される第2収納部とを有し、前記第1収納部及び前記第2収納部を上方に開放する上開口が形成された箱本体と、前記箱本体を上方から覆って前記上開口を閉鎖するカバーと、前記箱本体に前記カバーを固定する締結部材と、前記側開口を塞ぐように前記第2収納部に嵌合して収納される本体部を有し、前記電気ケーブルが挿通する挿通孔が形成された弾性部材と、を備え、前記カバーが前記箱本体に固定されることで、前記弾性部材の上面が前記カバーと接触する。
前記構成によれば、締結部材によりカバーを箱本体に上下方向に締め付けて固定する際に、弾性部材がカバーに押されて上下方向に圧縮されるため、挿通孔における弾性部材と電気ケーブルとの密着が強まる。さらに、弾性部材が圧縮されることにより、弾性部材の本体部と箱本体との密着又は弾性部材の本体部とカバーとの密着も強まる。そのため、外部から電気接続箱内に水が浸入しにくくなり、鉄道車両の電気接続箱における水密性を確保することができる。また、第2収納部に弾性部材の本体部が嵌合され、カバーを箱本体への固定する際の締結力を利用して水密性を確保しているので、箱本体の外側に弾性部材を配置し、別部材であるケーシング及びボルトで弾性部材を押さえていた構成と比べて、部品点数及び組立作業工数を削減することができる。
本発明によれば、鉄道車両の電気接続箱において、水密性を確保しつつ、部品点数及び組立作業工数を削減することができる。
本実施形態に係る鉄道車両の電気接続箱を備えた鉄道車両用台車の側面図である。 図1の鉄道車両の電気接続箱を上方から見た斜視図である。 図2の鉄道車両の電気接続箱を車両長手方向に切断した断面図である。 図2の電気接続箱のカバーを取り外した状態で、上方から見た鉄道車両の電気接続箱の斜視図である。 図2のV−V線断面図である。 図3の鉄道車両の電気接続箱の弾性部材を分割した状態の斜視図である。 図3の鉄道車両の電気接続箱の弾性部材を分割した状態の断面図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。なお、同一の又は対応する要素には全ての図を通じて同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図1は、鉄道車両1の電気接続箱7を備えた鉄道車両用台車3の側面図である。図1に示すように、鉄道車両1は、車体2と、車体2を支持している台車3とを備えている。台車3は、空気バネ4を介して車体2を支持する台車枠5を備えている。台車3には、集電装置31が設けられている。車体2には、集電装置31から電気ケーブル6を介して給電されている。また、電気接続箱7には、その下部にヒューズ箱11が取り付けられている。ヒューズ箱11内のヒューズ17(図3参照)に接続するため、電気ケーブル6は、電気接続箱7の前後で分割されている。電気接続箱7は、受け座8を介して台車枠5の側ばり5aに取り付けられている。本実施形態では、電気接続箱7は、側ばり5aの外側面に取り付けられており、外部空間に露出している。
図2は、図1の鉄道車両1の電気接続箱7を上方から見た斜視図である。図2に示すように、電気接続箱7は、車両長手方向に長い略直方体形状を有している。台車枠5の側ばり5aは、その車幅方向外側の側面から受け座8側に突出する固定部材5b,5cを有している。固定部材5b,5cには、締結具50(例えば、ボルト)が挿通される挿通孔が形成されている。受け座8は、締結具50により、側ばり5aの固定部材5b,5cに取り付けられている。
受け座8に固定されている電気接続箱7は、電気ケーブル6の端部が収納される箱本体9と、箱本体9を上方から覆っているカバー10とを備えている。箱本体9には、車両長手方向両側から電気ケーブル6が挿通されている。カバー10は、複数の第1締結部材12及び第2締結部材13により箱本体9に固定されている。箱本体9及びカバー10は樹脂製である。なお、箱本体9及びカバー10を成型するにあたって、強度向上のために、炭素繊維等の強化繊維が樹脂に複合されていてもよい。箱本体9の車両長手方向両側には、電気ケーブル6の位置決めを行うガイド部材14が設けられている。本実施形態では、ガイド部材14は略直方体状であり、樹脂製である。なお、ガイド部材14を成型するにあたって、強度向上のために、炭素繊維等の強化繊維が樹脂に複合されていてもよい。
図3は、図2の電気接続箱7を車両長手方向に切断した断面図である。図4は、図2のカバー10を取り外した状態で、上方から見た電気接続箱7の斜視図である。図3及び4に示すように、ガイド部材14には、電気ケーブル6が挿通するように電気接続箱7の長手方向に貫通する貫通孔14aが形成されている。ガイド部材14は、貫通孔14aの中心位置において上下に分割されている。上下に分割されているガイド部材14は、第3締結部材15により固定されている。ここで、締結部材12,13,15は、例えば、ボルトである。
箱本体9は、一対の第1収納部9aと、一対の第2収納部9bとを有している。そして、箱本体9には、第1収納部9a及び第2収納部9bを上方に開放する上開口S1が形成されている。第1収納部9aには、電気機器16及び電気機器16に接続される電気ケーブル6の端部6aが収納されている。本実施形態では、電気機器16は、例えば、端子接続部品である。
電気機器16は、上下方向に延びる第1締結具(例えば、ボルト)41により、ヒューズ箱11に接続されている。第1締結具41は、電気機器16を上下方向に貫通している。電気ケーブル6を流れる電流は、電気機器(端子台)16を介して、ヒューズ箱11に収容されたヒューズ17に流れる。ヒューズ17は、ヒューズ箱11の内部にて第1締結具41に固定されている。これにより、電気ケーブル6に過電流が流れると、ヒューズ17が溶断することにより、車体2に設けられる電気機器に流れる電流を絶つ。ヒューズ箱11は、受け座8と第3締結具(例えば、ボルト)43によって固定されている。
台車3に設けられる集電装置31は車外から高電圧及び高電流の電気を集電するため、電気ケーブル6にも高電流が流れる。また、電気ケーブル6に高電流が流れるため、箱本体9の内部においては、電気ケーブル6の端子6bから周囲に対して、十分な沿面距離及び空隙距離を確保することが要求される。
第2収納部9bは、第1収納部9aと連続し、かつ、外部空間と連通するように側開口S2が形成されている。側開口S2は、上方に開放されている。第2収納部9bには、弾性部材20が配置されている。本実施形態では、弾性部材20の材質はゴムである。また、弾性部材20には、電気ケーブル6が挿通するように、電気接続箱7の長手方向に貫通する挿通孔20aが形成されている。また、箱本体9とカバー10との間には、パッキン18が設けられている。パッキン18の外形は、図4において二点鎖線で示されている。パッキン18は、箱本体9の上面9e及び弾性部材20の上面の一部を通っている。
図5は、図2のV−V線断面図である。図5に示すように、弾性部材20は、挿通孔20aの中心を通り、カバー10と平行に延びる分割線Pにより上下に分割されている。弾性部材20は、上側弾性部材21と下側弾性部材22とを有している。上側弾性部材21及び下側弾性部材22の詳細な形状については、後述する。
図4に示すように、箱本体9の上面9eからは、電気接続箱7の幅方向外側に一対のフランジ部9fが突出している。一対のフランジ部9fにはそれぞれ、第2締結部材13が挿通される複数の挿通孔9gが形成されている。さらに、箱本体9は、その内部に電気接続箱7の幅方向に延びる一対の壁部9hを備えている。一対の壁部9hにより、一対の第1収納部9a同士が隔離されているため、第1収納部9aに収納されている電気ケーブル6の端部6a同士で短絡しないように絶縁されている。また、上述の通り、カバー10は、複数の第2締結部材13により、箱本体9のフランジ部9fに締結される。一対の壁部9hはそれぞれ、一対のフランジ部9fが対向する領域に設けられ、電気接続箱7の幅方向に延びている。
一対の壁部9hと外側面9cで囲まれた空間Sの底壁部には、外部空間と連通するドレイン孔9iが形成されている。また、一対の壁部9hにはそれぞれ、第1収納部9aと空間Sとを連通する連通孔9jが形成されている。箱本体9にドレイン孔9i及び連通孔9jが形成されていることにより、万一、箱本体9の内部に水が浸入したとしても、連通孔9j及びドレイン孔9iを介して、水が外部空間へと出ていき、箱本体9の内部に水が溜まることを防止することができる。
図3に示すように、カバー10は、箱本体9を上方から覆って、箱本体9の上開口S1を閉鎖する。上述の通り、カバー10は、第1締結部材12及び第2締結部材13により箱本体9に固定されている。図5に示すように、カバー10と箱本体9との境界線Lは、分割線Pよりも上方に設けられている。第1締結部材12は、弾性部材20を上下方向に貫通している。また、第1締結部材12は、カバー10の上面に重ねられた金属板30を貫通しており、金属板30とともにカバー10を箱本体9に固定している。更に、第1締結部材12は、箱本体9を貫通しており、受け座8に締結されている。すなわち、第1締結部材12によりカバー10を箱本体9に固定する際に、受け座8も共締めされている。また、第1締結部材12の外周には、スペーサ19が配置されている。スペーサ19は、第2収納部9bに配置され、カバー10と箱本体9とで挟まれている(図4及び5参照)。
図6は、図3の弾性部材20を分割した状態の斜視図である。図7は、図3の弾性部材20を分割した状態の断面図である。図4,6及び7に示すように、弾性部材20は、上側弾性部材21と下側弾性部材22とを突き合わせることにより構成される。上側弾性部材21は、本体部21aと、第1突出部21bと、第2突出部21cとを有している。本体部21aは、側開口S2を塞ぐように第2収納部9bに嵌合して収納されている。また、本体部21aには、第1締結部材12が上下方向に貫通する貫通孔21dが形成されており、本体部21aの外面(本実施形態では、上面)には、複数の凹部21eが形成されている。
第1突出部21bは、本体部21aから突出して側開口S2に嵌合されている。第1突出部21bの上面には、パッキン18が通っている(図4参照)。パッキン18は、カバー10を箱本体9に固定する際にカバー10により押圧される。また、第1突出部21bの幅方向寸法は、本体部21a及び第2突出部21cの幅方向寸法よりも小さい。これにより、上側弾性部材21には、箱本体9の側開口S2の縁部9kが嵌まり込む切欠部21fが形成される。
第2突出部21cは、第1突出部21bから側開口S2よりも外側に突出している。第2突出部21cのうち第1突出部21bとは反対側の外面は、ガイド部材14により覆われている(図4参照)。また、第2突出部21cは、箱本体9の外側面に接触するように突出した先細り形状のリップ部21gを含んでいる。本実施形態では、側開口S2の縁部9kの長手方向の厚みを厚くすることにより、リップ部21gの先端が箱本体9と接触する。そして、上側弾性部材21の下面には、本体部21a,第1突出部21b及び第2突出部21cにわたって、電気接続箱7の長手方向に延びる半円状の溝部21hが形成されている。溝部21hの内周面には、周方向に延びる複数のリブ部21iが、電気接続箱7の長手方向に間隔をあけて形成されている(図7参照)。
下側弾性部材22は、本体部22aと、第1突出部22bと、第2突出部22cと、を有している。本体部22aは、挿通孔20aの中心を基準に本体部21aと略対称な形状である。また、本体部22aは、本体部21aと同様に、側開口S2を塞ぐように、第2収納部9bに嵌合して収納されている。本体部22aには、第1締結部材12が、上下方向に貫通するように貫通孔22dが形成されている。また、本体部22aの外面(本実施形態では、下面)には、複数の凹部22eが形成されている(図7参照)。
第1突出部22bは、本体部22aから突出して側開口S2に嵌合される。第1突出部22bの幅方向寸法は、本体部22a及び第2突出部22cそれぞれの幅方向寸法よりも小さい。また、第1突出部22bの上下方向寸法は、本体部22a及び第2突出部22cの上下方向寸法よりも小さい。これにより、下側弾性部材22には、側開口S2の縁部9kが嵌まり込む切欠部22fが形成されている。
第2突出部22cは、第1突出部22bから側開口S2よりも外側に突出する。また、第2突出部22cは、箱本体9の外側面に接触するように突出した先細り形状のリップ部22gを含んでおり、ガイド部材14が第2突出部22cと接触することにより、リップ部22gの先端が箱本体9と接触する。そして、下側弾性部材22にも、本体部22a,第1突出部22b及び第2突出部22cにわたって、電気接続箱7の長手方向に延びる半円状の溝部22hが形成されており、溝部22hの内周面には、周方向に延びる複数のリブ部22iが、電気接続箱7の長手方向に間隔をあけて形成されている。弾性部材20の挿通孔20aは、上側弾性部材21の溝部21hと下側弾性部材22の溝部22hとを対向させて合致させることにより形成される。これにより、弾性部材20の挿通孔20aの内周面には、上側弾性部材21のリブ部21iと下側弾性部材22のリブ部22iとを繋げてなる環状の複数のリブ部が形成される。
上側弾性部材21と下側弾性部材22とを突き合わせることにより構成した弾性部材20は、箱本体9の第2収納部9bに配置される(図4,5参照)。図4に示すように、箱本体9は、その外側面9cから突出する突起部9dを有している。突起部9dは、ガイド部材14の貫通孔14aの軸線に直交する方向から第2突出部21c,22cの端面21j,22jに対向するように外側面9cから突出している。即ち、突起部9dは、電気接続箱7の幅方向(短手方向)から第2突出部21c,22cの端面21i,22iに近接対向することで、第2突出部21c,22cと箱本体9との境界を覆い隠している。
上述したように、電気ケーブル6の端部6aには、電気機器16と接続する端子6bが取り付けられているが、端子6bは、弾性部材20の挿通孔20aの外径よりも大きい。ここで、弾性部材20が上下に分割された構成であるため、端子6bが取り付けられた電気ケーブル6を下側弾性部材22の溝部22hに嵌合した後、上側弾性部材21を下側弾性部材22に重ね合わせることにより、電気ケーブル6を弾性部材20の挿通孔20aに挿通させることができる。
電気ケーブル6を弾性部材20の挿通孔20aに挿通させた後、電気ケーブル6及び弾性部材20を箱本体9の上開口S1より、弾性部材20の本体部20aが第2収納部9bに収まるように挿入される。カバー10が取り付けられる前の状態では、弾性部材20の上面は、箱本体9の上面9eより突出している。カバー10を箱本体9の上方から覆い、第1締結部材12により固定する。その際、上側弾性部材21の貫通孔21d及び下側弾性部材22の貫通孔22dにはそれぞれスペーサ19が挿入されている。そして、第1締結部材12が、貫通孔21d,22d及び箱本体9を上下方向に貫通することで、受け座8も共締めされる。
以上に説明した構成によれば、第1締結部材12によりカバー10を箱本体9に上下方向に締め付けて固定する際に、弾性部材20がカバー10に押されて上下方向に圧縮されるため、挿通孔20aにおける弾性部材20と電気ケーブル6との密着が強まる。さらに、弾性部材20が圧縮されることにより、弾性部材20の本体部21a,22aと箱本体9との密着及び弾性部材20の本体部21a,22aとカバー10との密着も強まる。そのため、外部から電気接続箱7の内部に水が浸入しにくくなり、電気接続箱7における水密性を確保することができる。また、第2収納部9bに弾性部材20の本体部21a,22aが嵌合され、カバー10を箱本体9への固定する際の締結力を利用して水密性を確保しているので、箱本体の外側に弾性部材を配置し、別部材であるケーシング及びボルトで弾性部材を押さえていた構成と比べて、部品点数及び組立作業工数を削減することができる。
また、第1締結部材12が弾性部材20を貫通して締結されるため、弾性部材20に作用する圧縮力が高まり、電気ケーブル6、箱本体9及びカバー10に対する弾性部材20の密着をより強めることができ、防水性を向上することができる。しかも、第1締結部材12がスペーサ19を介して締結されるので(図5参照)、第1締結部材12の締結時に箱本体9又はカバー10に過剰な力が負荷されるのを防ぎながらも、作業者の熟練によらずに弾性部材20に適切な圧力を付与することができる。
また、樹脂製のカバー10が第1締結部材12を介して箱本体9に固定される際に、第1締結部材12をカバー10の上面に設けられた金属板30と共に締結することで、第1締結部材12からカバー10に伝わる締結力が金属板30により分散されるので、締結時において樹脂製のカバー10に締結力が局所集中してカバー10が割れる又は反る現象を防止することができる。
また、弾性部材20の第1突出部21b,22bが側開口S2に嵌合されているため、外部からの水が弾性部材20の本体部21a,22aに達する前に止水できるとともに、電気接続箱7の外部から内部への水の浸入経路を長くすることができる。
弾性部材20の第2突出部21c,22cが側開口S2よりも外側で箱本体9の外側面9cに接触するため、電気接続箱7の外部から内部への水の浸入経路が長くなる。また、ガイド部材14が第2突出部21c,22cを覆うため、弾性部材20の第2突出部21c,22cに水が直接当たることも抑制され、水密性を向上することができる。
弾性部材20が上下に分割される構造を採用した場合に、箱本体9とカバー10との境界線Lが弾性部材20の分割線Pよりも上方であるため、カバー10を箱本体9に取り付ける前において、弾性部材20の分割された各部分を箱本体9に収容させることができるため、電気接続箱7の組立性を向上することができる。
また、箱本体9の外側面9cから突出する突起部9dが第2突出部21c,22cの端面に対向しているので、弾性部材20の第2突出部21c,22cに側方から水が当たることが抑制され、電気接続箱7の外部から水が浸入しにくくなり、水密性をより向上することができる。
上側弾性部材21の第2突出部21cのリップ部21g及び下側弾性部材22の第2突出部22cのリップ部22gが箱本体9と接触することによって、第2突出部21c,22cと箱本体9との間を介して水が浸入しにくくなり、水密性を向上することができる。
また、弾性部材20の挿通孔20aの内周面に、上側弾性部材21のリブ部21iと下側弾性部材22のリブ部22iとを接合したリブが複数形成されることにより、電気ケーブル6は、挿通孔20aのリブと接触することにより、電気ケーブル6と弾性部材20との接触面積が小さくなる。これにより、電気ケーブル6と弾性部材20との接触圧力が大きくなるので、水密性を更に向上することができる。
また、カバー10と箱本体9との間にパッキン18が設けられ、パッキン18が、第1突出部21bの上面を通ってカバー10により押圧されることで、パッキン18により箱本体9とカバー10との間の水密性を確保するとともに、弾性部材20が配置された側開口S2の近傍の水密性も向上することができる。
また、電気接続箱7が高温の環境下におかれた場合に、弾性部材20が熱膨張しても、上側弾性部材21の本体部21aに設けられた凹部21e及び下側弾性部材22の本体部22aに設けられた凹部22eが逃げ代として機能し、カバー10又は箱本体9に作用する弾性部材20の熱膨張に伴う圧力を軽減でき、カバー10又は箱本体9の長寿命化を図ることができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。前述の実施形態では、弾性部材20が上下に分割されており、上側弾性部材21の溝部21hと下側弾性部材22の溝部22hとを合致させることにより挿通孔20aを形成し、当該挿通孔20aに電気ケーブル6が挿通されていたが、弾性部材20を上下に分割せず、弾性部材において、その上面又は下面から挿通孔に至る直線状の切れ目を入れることで、電気ケーブル6を当該切れ目から挿通孔に挿通してもよい。また、前述の実施形態では、ガイド部材14は、樹脂により成型されていたが、その材質は、弾性部材20と同様に弾性部材、例えばゴムであってもよい。
また、前述した実施形態では、車体2に台車3に設けられた集電装置31から電気ケーブル6を介して給電していたが、台車3にモータが取り付けられてもよく、車体2から電気ケーブルを介して当該モータに給電してもよい。また、前述した実施形態では、電気接続箱7が台車枠5の側ばり5aに受け座8を介して固定される構成を例示したが、電気接続箱7は、台車枠5の端ばり(図示せず)又は車体2の床下に固定されていてもよい。例えば、電気接続箱7が車体2の床下に固定されている場合、電気機器16は、鉄道車両1を制御するインバータ、制御基板又は検出器等であってもよい。
1 鉄道車両
6 電気ケーブル
7 電気接続箱
9 箱本体
9a 第1収納部
9b 第2収納部
9d 突起部
10 カバー
12,13 締結部材
14 ガイド部材
18 パッキン
19 スペーサ
20 弾性部材
20a 挿通孔
21 上側弾性部材
22 下側弾性部材
21a,22a 本体部
21b,22b 第1突出部
21c,22c 第2突出部
21e,22e 凹部
21g,22g リップ部
30 金属板
L 境界線
P 分解線
S1 上開口
S2 側開口

Claims (9)

  1. 電気機器及び前記電気機器に接続される電気ケーブルの端部が収納される第1収納部と、前記第1収納部と連続し、かつ、外部空間と連通するように側開口が形成される第2収納部とを有し、前記第1収納部及び前記第2収納部を上方に開放する上開口が形成された箱本体と、
    前記箱本体を上方から覆って前記上開口を閉鎖するカバーと、
    前記箱本体に前記カバーを固定する締結部材と、
    前記側開口を塞ぐように前記第2収納部に嵌合して収納される本体部を有し、前記電気ケーブルが挿通する挿通孔が形成された弾性部材と、を備え、
    前記カバーが前記箱本体に固定されることで、前記弾性部材の上面が前記カバーと接触し、
    前記弾性部材は、前記本体部から突出して前記側開口に嵌合される第1突出部と、前記第1突出部から前記側開口よりも外側に突出し、前記箱本体の外側面に接触する第2突出部とを有する、鉄道車両の電気接続箱。
  2. 前記箱本体の外側で、前記電気ケーブルの位置決めを行い、前記電気ケーブルが挿通される貫通孔が形成されたガイド部材を更に備え
    前記ガイド部材は、前記第2突出部のうち前記第1突出部とは反対側の外面を覆う、請求項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
  3. 前記箱本体は、前記貫通孔の軸線に直交する方向から前記第2突出部の端面に対向するように前記箱本体の外側面のうち前記第2突出部より外側の部分から突出する突起部を更に有する、請求項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
  4. 前記第2突出部は、前記箱本体の外側面に接触するように突出した先細り形状のリップ部を含む、請求項又はに記載の鉄道車両の電気接続箱。
  5. 前記カバーと前記箱本体との間に設けられるパッキンを更に備え、
    前記側開口は、上方に開放されており、
    前記パッキンは、前記第1突出部の上面を通って前記カバーにより押圧される、請求項乃至のいずれか1項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
  6. 前記弾性部材の前記本体部の外面には、凹部が設けられる、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
  7. 前記第2収納部に配置され、前記カバーと前記箱本体とで挟まれるスペーサを更に備え、
    前記締結部材は、前記弾性部材の前記本体部を貫通して前記カバーを前記箱本体に固定し、前記スペーサは、前記締結部材の外周に配置されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
  8. 前記カバーの上面に設けられる金属板を更に備え、
    前記カバーは、樹脂製であり、
    前記締結部材は、前記金属板を貫通し、前記金属板とともに前記カバーを前記箱本体に固定する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
  9. 前記弾性部材は、上下に分割されており、 前記箱本体と前記カバーとの境界線は、前記弾性部材の分割線よりも上方に設けられている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鉄道車両の電気接続箱。
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