ここで、各個別の無線ランプに無線インタフェースが含まれる場合を考える。典型的なオフィスアプリケーションでは、照明器具ごとに4つのTLEDが含まれている。インスタントフィットコネクテッドTLEDベースソリューションは、したがって、無線照明器具-リノベーションキット(例えばPhilps Evokit製品)又は新しい無線照明器具のいずれかを適用する競合のアプローチと比べて4倍多い数の無線ノードがある結果になる。したがって、コネクテッドTLEDに対する現在の最先端のソリューションは、空間当たり非常に多くの無線ノードに起因して非常に高いコミッショニング努力を招くであろう。すなわち、コミッショニング技術者は、各照明器具だけではなく、各ランプについて、各個々のランプの下に又は目に見える付近に立ち、点滅させてその同一性を確認し、その後、各ランプを制御ネットワークに個別に参加させることによって、上述のステップを実行しなければならない。コミッショニング技術者はまた、コミッショニングフェーズが終了した後にグループとして制御(例えば、調光)できるようにするため、どのランプが同じ照明器具の一部であるかを特定しなければならない。さらに、このようなプロセスは、典型的には、比較的高度に熟練したコミッショニング技術者を必要とする。
したがって、コミッショニングの負担を軽減するために、各ランプを個別にコミッショニングすることを必要としないコミッショニングプロセスを提供することが望ましい。例えば、これは、所与の照明器具内に設置された全てのTLED又は他のそのような後付け可能なランプを、グループとしてこれらをコミッショニングすることができ、その後、動作フェーズにおいて単一の無線アドレスを介してこれらを制御できるように、コミッショニングの開始時に先行して自動的に事前グループ化するために用いられることができる。
以下は、コミッショニングエージェント又は付加価値リセラー(value-added-reseller: VAR)等のユーザが、無線照明制御(例えば、無線制御されるLEDベースのランプ)に対する完全なエンドツーエンドマイグレーションをより容易に組織化(organize)することを可能にする、TLEDベースの無線システム又は無線通信可能なランプの他のそのようなシステム(例えば、会議室のダウンライト又はホテルのロビーのスポットライト等)の自動グループ化及びコミッショニングアプローチを提供する。ある実施形態では、ユーザの視点から、簡単な再ランピングしか必要としないため、設置は、低コストの従業員によってさえ行われてもよい。例えば、本明細書に開示されるコミッショニングプロセスは、"フローとストック(stock and flow)"ビジネスに用いられてもよい("フローとストック"は、卸売チャネルを介した販売、及び電気技師及び高度に訓練されたコミッショニング専門家ではなく"適度に訓練された"再ランピング労働者の使用の両方を伴う)。
新しいTLEDの設置プロジェクト又はそのようなプロジェクトだけでなく、ある実施形態では、本明細書で開示されるプロセスは、破損したTLED(又は他のそのようなランプ)の"箱から出してそのまま(out-of-the box)"の現場置換(field replacement) を可能にし、遠隔制御又はコミッショニング専門家の関与なく自動グループ化を可能にする。
さらに、TLED又は他の無線ランプを同じ照明器具内に設置又は置換するだけでなく、ある実施形態では、本明細書に開示されるコミッショニングプロセスは、ランプのクラスタをグループとして扱うことが適切である他の状況にも適用され得る。一例として、スポットライトの別個のクラスタ又は他のそのようなタスクライトのクラスタ、例えば、キャビネット下のスポットのクラスタ、作業面の島の上のスポットのクラスタ等を有する台所のような部屋が考えられる。他の例は、多くのキャンドルスタイルの電球を備えた大きなシャンデリアである。別の例として、オフィス等の部屋の異なるゾーンのランプが、グループとして、例えば1キュービクルあたり1つのグループとして扱われてもよい。
本明細書に開示される一態様によれば、複数の無線通信可能なコンポーネントの1つとして用いる第1のランプであって、これらランプの各々は、当該ランプがコミッショニングを待ち受けるものとしてコミッショニングツールに見える第1のモード及び当該ランプがコミッショニングを待ち受けるものとしてコミッショニングツールに見えない第2のモードで動作可能であり、これらランプの各々は、コミッショニングプロセスの一部として第1のモードで始まる(begin)よう構成される(すなわち、各ランプは、コミッショニングプロセスに参加するよう構成され、コミッショニングプロセへの自身の参加の開始時に、各ランプは、第1のモードでスタートする(start out)、第1のランプが提供される。例えば、第1のモードは、ZigBee Light Linkプロトコル又は他のそのようなZigBeeプロトコルのファクトリニュー(Factory New(FN))モードであってもよく、第2のモードは、ZigBee Light Linkプロトコル又は他のZigBeeプロトコルの非FNモードであってもよい。
第1のランプは、以下のステップを実行するよう構成される。初めに、第1のランプは、1つ以上の第2のランプが第2のモード(例えば、非FNモード)に切り替わるようトリガし、コミッショニングプロセス中に、1つ以上の第2のランプがコミッショニングを待ち受けるものとしてコミッショニングツールに見えないようにする。好ましくは、第1のランプは、第1のランプと同じ空間的に規定されたグループ、例えば同じ空間クラスタ内にあることに基づいて、このように扱われるべき1つ以上の第2のランプを選択するよう構成される。すなわち、1つ以上の第2のランプは、第1のランプとある所定の空間的関係を有することに基づいて、例えば、第1のランプに対して規定された同じ所定の空間領域内にある等のある所定の近接度テストに従って選択される。特に有利なアプリケーションにおいて、第1のランプは、第1のランプと同じ照明器具にあることに基づいて1つ以上の第2のランプを第2のモードに切り替える前記トリガを実行するよう構成される。すなわち、1つ以上の第2のランプは、第1のランプと同じ照明器具内にあるものとして第1のランプによって検出されるものである(下記参照)。
1つ以上の第2のランプを第2のモードに切り替える前記トリガの後に、第1のランプは、第1のモード(例えば、FNモード)で動作し、第1のランプが、コミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れ、それによって、第1のランプ及び第2のランプを合同でコミッショニングツールに表すようにする。次いで、第1のランプは、グループとして第1のランプ及び第2のランプをコミッショニングするために、前記1つ以上の第2のランプの代わりにコミッショニングツールとインタラクトする(ツールと第2のランプとの間のコミッショニングを開始するためツールに最初にだけコンタクトすることによる、又は第2のランプのコミッショニングを調整する上でより大きな役割を果たすことによる等、第1のランプによるこのインタラクションの様々なオプションがある)。
斯くして、ファクトリニューモード(又は同様のもの)を人為的に操作することによって、1つのランプ(第1のランプ)が他のランプの代表者として機能するように、これらランプが自動的にコミッショニングの目的のためのグループとして扱われる、自動"プレコミッショニング"を提供することができる。好都合なことに、同じグループ(例えば同じ照明器具)内の1つ以上の第2の発光体は、斯くしてコミッショニングツールから隠され、ユーザがコミッショニングを行うという観点からは、プロセスは、グループごとに(例えば照明器具ごとに) 進むことができる。
ある実施形態では、それぞれのランプは、所定の無線ネットワークプロトコル(例えば、ZigBee Light Linkプロトコル)の無線ネットワークに加わることに応じて、第2のモード(例えば、非FNモード)に切り替わるよう構成される。この場合、第1のランプは、第2のランプが無線ネットワーキングプロトコルに従って第1のランプにより築かれる第1の無線ネットワークに加わるようにする第1のメッセージを出すことにより、1つ以上の第2のランプを第2のモードに切り替え、これにより、第1のランプ及び第2のランプが第2のモード(例えば、非FNモード)に切り替わるようにするよう構成されてもよく、第1のランプを第1のモードで動作させるステップは、第1のモード(例えば、FNモード)に戻り、これにより、コミッショニングツールで発見できるように、第1のランプ及び第2のランプの第2のモードへの前記切り替えの後に、第1のランプが第1の無線ネットワークを出るステップを有してもよい。
ある実施形態では、第1のランプは、前記複数のランプのうちの1つ以上のランプの各々により出される第2のメッセージ(例えば、ZigBeeビーコン)を検出するよう構成され、各第2のメッセージは、当該ランプの属性(例えば、該ランプのアドレス等の識別子)を通知してもよく、第1のランプは、該第1のランプの対応する属性を検出された第2のメッセージの各々で受ける属性と比較することによりコミッショニングプロセスの目的のためのマスタとなるかどうか判断し、該マスタになることを条件として上述したプレコミッショニングステップを実行するよう構成されてもよい。すなわち、同じグループ内の1つ以上の第2のランプの代表として機能する第1のランプは、マスタとしても機能し、同じグループ(例えば、同じ照明器具)内の1つ以上の第2のランプをコミッショニングの目的のためのスレーブとして扱い、斯くして、第1のランプは、コミッショニングプロセスの一部として1つ以上のアクションを実行するように各第2のランプに指示する。第1のランプは、各ランプが自身に割り当てられた値とそれぞれのビーコンで受信される他のランプに割り当てられた同じ属性の値とを比較する、分散プロトコルに基づいてマスタとして自身を選択する。例えば、マスタは、検出されたランプの中で最も低いアドレスを持つランプであってもよい。
ある実施形態では、第1のランプは、さらなる照明器具又はグループの前記複数のランプをコミッショニングするために、前記第1のランプ及び第2のランプのコミッショニングの後に、さらなる照明器具又はグループ内の複数のランプのうちの次のランプがマスタになることを可能にするよう構成される。第1のランプは、第1のランプからのメッセージで、(第1のモードに戻ってビーコニングしているという事実にもかかわらず)第1のランプが既にマスタであったことを示すことによってこれを行う。斯くして、前記第1のランプは、次のマスタを選択するための分散プロトコルによって再度考慮されない。
グループ単位で実行されるコミッショニングは、多数の可能なコミッショニング動作のうちの1つ以上を含んでもよい。
例えば、第1のランプは、例えば第1の無線ネットワーク(例えば、第1のランプと第2のランプとの間に築かれたローカルZigBeeネットワーク)を介して、又は符号化光若しくは負荷変調(load modulation)(以下参照)等の他の手段を介して1つ以上の第2のランプの識別子を受信するよう構成されてもよい。この場合、コミッショニングツールとの前記インタラクトは、第1のランプが1つ以上の第2のランプの識別子をコミッショニングツールに報告することを含んでもよい。代替的に、前記インタラクトは、第1及び第2のランプに代わって、コミッショニングツールから要求(request)を受けるステップを有してもよく、第1のランプは、これに応答して、1つ以上の第2のランプが自身の識別子をコミッショニングツールに報告するようにするメッセージを第1の無線ネットワークを介して1つ以上の第2のランプに送るよう構成されてもよい。
別の例として、前記インタラクトは、第1及び第2のランプに代わって、コミッショニングツールから要求を受けるステップを有してもよく、第1のランプは、これに応答して、第1のランプ及び第2のランプのうちの1つ以上が、第1のランプ及び第2のランプのグループ化を集合的に示す視覚的インディケーション(visual indication)をコミッショニングツールのユーザにもたらす(例えば、第1のランプのみが点滅する、又は第1のランプが第1及び第2のランプを一緒に点滅させる)よう構成されてもよい。これにより、ユーザは、コミッショニングされているランプの照明器具又はグループが正にユーザが意図した照明器具又はユーザのグループであることを確認し、コミッショニングされているランプのグループの物理的位置を確認することができる。
別の例として、コミッショニングツールとの前記インタラクトは、第1のランプが第2の無線ネットワークに加わるステップを有し、また、第2の無線ネットワークに加えるため1つ以上の第2のランプが第1の無線ネットワークを出るようにするステップを有し、第2のネットワークは、コミッショニングプロセスが終了した後に前記ランプを制御するためのものであってもよい。第2のネットワークは、第1のネットワークと同じ無線ネットワークプロトコルを使用してもよく、例えばさらなるZigBeeネットワークであってもよい。この第2のネットワークは、複数の照明器具又はグループのランプを組み込んだより広いネットワークであってもよい。これは、ランプを制御する(例えば、照明コントローラからのコマンド及び/又は1つ以上の無線センサからのセンサ読取に基づいて調光する)ことを可能にする動作フェーズで後に使用される。
さらなる実施形態では、コミッショニングツールとの前記インタラクトは、コミッショニングツールによって、第2の無線ネットワークを介して第1のランプ及び1つ以上の第2のランプを共に制御するためのグループアドレスが割り当てられることを含んでもよい。
さらに別の実施形態では、第1のランプは、コミッショニングプロセスの後に、同じ照明器具又はグループ内の1つ以上の第2のランプのうちの1つに対する置換を検出するステップ(置換ランプは、第2のランプの前記1つを置換した後第1のモードで始まる)、及び置換ランプが第2の無線ネットワークに加わるようにする(これにより、置換ランプが第2のモード、例えば、非FNモードに切り替わるようにもする)ステップを実行するよう構成されてもよい。好ましくは、第1のランプはまた、置換ランプがグループアドレスに追加されるよう構成される。斯くして、置換ランプは、用いられていたランプが属するグループと同じグループに割り当てられ、破損したランプの役割を完全に引き継ぐ。
任意の所与の実施形態において、(コミッショニングツールとのインタラクトに関与する)上述のグループコミッショニング動作のうちの任意の1つ以上は、単独で、又は組み合わせて適用され得ることに留意されたい。さらに、ある実施形態では、これらのうちのいずれかは、コミッショニングツールからの要求に応答して実行されてもよく、複数のそのようなコミッショニング動作が関与する場合、これらのうちのいずれかは、コミッショニングツールからの同じ要求メッセージ又はコミッショニングツールからの別個の要求に応答して実行されてもよい。
本明細書に開示される別の態様によれば、第1のランプ及び1つ以上の第2のランプを有する照明器具であって、これらランプの各々は、当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れる第1のモード及び当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れない第2のモードで動作可能であり、これらランプの各々は、第1のモードでコミッショニングプロセスを始めるよう構成され、第1のランプは、これらランプのうちの1つ以上の第2のランプが第2のモードに切り替わるようトリガし、コミッショニングプロセス中に、1つ以上の第2のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れないようにするステップ、1つ以上の第2のランプの第2のモードへの前記切り替えの後に、第1のモードで動作し、第1のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れるようにするステップ、及び第1のランプ及び1つ以上の第2のランプをグループとしてコミッショニングするために、1つ以上の第2のランプの代わりにコミッショニングツールとインタラクトするステップ、を実行するよう構成される、照明器具が提供される。
本明細書に開示される別の態様によれば、第1のランプ及び1つ以上の第2のランプを含む複数の無線通信可能なランプを有するシステムであって、これらランプの各々は、当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れる第1のモード及び当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れない第2のモードで動作可能であり、これらランプの各々は、第1のモードでコミッショニングプロセスを始めるよう構成され、第1のランプは、これらランプのうちの1つ以上の第2のランプが第2のモードに切り替わるようトリガし、コミッショニングプロセス中に、1つ以上の第2のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れないようにするステップ、1つ以上の第2のランプの第2のモードへの前記切り替えの後に、第1のモードで動作し、第1のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れるようにするステップ、及び第1のランプ及び1つ以上の第2のランプがグループとしてコミッショニングされるようにコミッショニングツールとインタラクトするステップ、を実行するよう構成される、システムが提供される。
本明細書で開示される別の態様によれば、複数の無線通信可能なランプを動作させる方法であって、これらランプの各々は、当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れる第1のモード及び当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れない第2のモードで動作可能であり、当該方法は、これらランプの各々が第1のモードでコミッショニングプロセスを始めるステップ、これらランプのうちの1つ以上の第2のランプが第2のモードに切り替わるようにし、コミッショニングプロセス中に、1つ以上の第2のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れないようにするステップ、1つ以上の第2のランプの第2のモードへの前記切り替えの後に、第1のランプを前記第1のモードで動作させ、第1のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れるようにするステップ、及び第1のランプを用いて、第1のランプ及び第2のランプがグループとしてコミッショニングされるようにコミッショニングツールとインタラクトするステップ、を有する、方法が提供される。
本明細書に開示される別の態様によれば、複数の無線通信可能なランプの1つとして第1のランプを動作させるためのコンピュータプログラムであって、これらランプの各々は、当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れる第1のモード及び当該ランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れない第2のモードで動作可能であり、これらランプの各々は、第1のモードで始まるようにコミッショニングプロセスに参加するよう構成され、当該コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体上に具現化された及び/又は該記憶媒体からダウンロード可能なコードであって、第1のランプで実行された場合、これらランプのうちの1つ以上の第2のランプが第2のモードに切り替わるようトリガし、コミッショニングプロセス中に、1つ以上の第2のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れないようにするステップ、1つ以上の第2のランプの第2のモードへの前記切り替えの後に、第1のランプを第1のモードで動作させ、第1のランプがコミッショニングを待っているようにコミッショニングツールに現れるようにするステップ、及び第1のランプ及び第2のランプがグループとしてコミッショニングされるようにコミッショニングツールとインタラクトするステップ、を実行するよう構成されるコードを含む、コンピュータプログラムが提供される。
ある実施形態では、第1のランプ、照明器具、システム、方法、及びコンピュータプログラムのいずれも、本明細書のいかなる教示による特徴をさらに含んでもよい。
本発明のさらなる態様によれば、ランプが同じ照明器具内にあるかどうかを検出し、それらのランプを識別するための装置、方法及びコンピュータプログラムが提供される。これは、コミッショニングの目的のために、及び/又は後の段階で置換ランプを検出する等の他の目的のために、同じ照明器具内のランプを検出するよう使用されてもよい。
したがって、本開示の一態様によれば、照明器具に用いる第1のランプであって、第1のランプは、1つ以上の信号を、該信号の伝搬が照明器具の物理的特性により拘束される拘束シグナリングチャネル(constrained signalling channel)を介して送信するよう構成される送信回路及び/又は受信するよう構成される受信回路、及び前記拘束シグナリングチャネルを介した前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて、1つ以上の他の、第2のランプが第1のランプと同じ照明器具内に存在することを検出し、前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて該1つ以上の第2のランプを識別するよう構成されるコントローラを有する、第1のランプが提供される。
すなわち、器具は、物理的な障壁又は障害として作用する信号に対する封じ込め又は閉じ込め効果を有し、これに基づいて、第1のランプ上のコントローラは、同じ照明器具内の1つ以上の第2のランプの存在を推論し、これらランプを識別するよう構成されることができる。
特に好ましい実施形態では、これは、照明器具内に組み込まれる電力供給回路(例えば、バラスト)を通したシグナリングによって達成される。すなわち、前記シグナリングチャンネルは、照明器具の電力供給回路であり、前記信号を制約する物理的特性は、信号が、照明器具内のローカルの電力供給回路(例えば、バラスト)しか通過せず、ゆえに、同じ電力供給回路を共有する他のランプにしか搬送されないという事実である。
しかしながら、代替的に、拘束シグナリングチャネルは、前記1つ以上の信号伝搬が、照明器具のハウジングの少なくとも一により拘束されるような、符号化光、超音波及び/又は無線チャネルを含んでもよい。
ある実施形態では、第1のランプは、1つ以上の第2のランプの各々に少なくとも前記信号のうちの対応する信号を送信するよう構成される送信回路を少なくとも有してもよく、コントローラは、対応する信号の送信に応答して第2のランプの各々から応答メッセージを受信することに基づいて1つ以上の第2のランプを検出するよう構成されてもよい。好ましくは、第1のランプは、前記拘束シグナリングチャネル以外の別の(例えば無線)チャネルを介してメッセージを受信するための代替インタフェース(例えば、無線インタフェース)を備え、コントローラは、前記他のチャネルを介して前記応答メッセージを受信するためように前記代替インタフェースを使用するよう構成されてもよい。この他のチャネルは、照明器具によって課せられた前記物理的制約の対象とならない(全く拘束されない、又は少なくともより小さい程度しか拘束されない)ものであってもよい。例えば、無線インタフェースは、ZigBee、Wi-Fi、802.15.4、又はBluetoothインタフェースであってもよい。
拘束シグナリングチャネルが、第1のランプ及び第2のランプに給電するための同じ照明器具内の電力供給回路を含む実施形態において、送信機は、電力供給回路により供給される電力を変調することにより前記送信を実行するよう構成され、それにより、1つ以上の信号の伝搬は、第1のランプ及び第2のランプと同じ照明器具内の電力供給回路に拘束される。
送信回路は、第1のランプによって電力供給回路上に置かれた負荷(load)を変調することによって変調を実行するよう構成されてもよい。例えば、この変調は、負荷が選択的に短絡されるか、又は電力供給回路から選択的にスイッチオン及びスイッチされるオン/オフキーイングを含んでもよい。
代替的な実施形態又は付加的な実施形態では、第1のランプは、前記拘束シグナリングチャネルを介して1つ以上の第2のランプの各々から少なくとも前記信号のうちの対応する信号を受信するよう構成される受信回路を少なくとも有してもよく、コントローラは、受信した対応する信号の各々において搬送されるメッセージに基づいて1つ以上の第2のランプを識別するよう構成されてもよい。
拘束シグナリングチャネルが、第1のランプ及び第2のランプに給電するための同じ照明器具内の電力供給回路を含む実施形態では、1つ以上の信号の伝播は、第1のランプ及び第2のランプと同じ照明器具内の電力供給回路に拘束され、受信回路は、照明器具の前記電力供給回路により供給される電力の変調を検出することにより前記信号を受信するよう構成される。
ある実施形態では、第1のランプは、2つ以上の方法の組み合わせを使用して、どのランプが同じ照明器具にあるかを検出するよう構成されてもよい。すなわち、送信回路は、各々、信号の伝搬が照明器具の物理的特性により拘束されるチャネルである、複数の異なるシグナリングチャネルの各々を介して対応する1つ以上の信号を送信するよう構成されてもよく、及び/又は受信回路は、当該信号を受信するよう構成されてもよく、コントローラは、前記複数のシグナリングチャネルの各々を介して送られる1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて、第1のランプと同じ照明器具内の1つ以上の他の、第2のランプを検出し、識別するよう構成されてもよい。
ある実施形態では、シグナリングに使用される電源はバラストである。ある実施形態では、第1のランプは、蛍光管のための後付け可能なLED置換品の形態を取り、前記バラストは、蛍光管に給電するためのバラストであってもよい。
ある実施形態では、第1のランプは、複数の他のランプの各々からビーコンを、前記拘束シグナリングチャネル以外の別の無線チャネルを介して受信するための無線インタフェース(例えば、ZigBee、Wi-Fi、802.15.4、又はBluetooth)を有してもよく(前記複数の他のランプは、前記1つ以上の第2のランプを含むが、これに限定されない)、コントローラは、前記複数の他のランプの各々からのビーコンの受信信号強度を測定するために無線インタフェースを使用し、受信した信号強度に基づいて前記複数のランプの中からランプのサブセットを決定し、前記サブセットの中から1つ以上の第2のランプを検出及び識別するために前記拘束シグナリングチャネルを介して送信及び/又は受信される1つ以上の信号を用いるよう構成されてもよい。例えば、サブセットは、ビーコンが信号強度閾値を超えて受信されるランプとして選択されてもよく、又はビーコンが最も強い信号強度で受信されるN個のランプ(Nは所定の整数)として選択されてもよい。
ある実施形態では、拘束シグナリングチャネルは、置換されるランプの置換を検出するために用いられることもできる。すなわち、ある実施形態において、第1及び第2のランプの各々は、無線ネットワークを介して通信するよう構成されてもよく、第2のランプのうちの少なくとも1つは、照明器具で以前に用いられていた先例(previous instance)のランプの置換品である置換コンポーネントを含んでもよく、第1のランプのコントローラは、前記拘束シグナリングチャネルを介して前記信号の少なくとも1つの送信及び/又は受信に基づいて置換ランプが置換品であることを自動的に検出し、該置換ランプが置換の際に無線ネットワークに自動的に加えられるようにするよう構成されてもよい。
代替的に又は付加的に、第1のランプのコントローラは、前記拘束シグナリングチャネルを介した少なくとも1つのさらなる信号の送信及び/又は受信に基づいて、1つ以上の第2のランプの1つに対するさらなる置換品である置換ランプを照明器具内で自動的に検出し、これに応じて、該置換ランプが無線ネットワークに自動的に加えられるようにするよう構成されてもよい。
本明細書に開示される別の態様によれば、第1のランプ及び1つ以上の第2のランプを有する照明器具であって、第1のランプは、1つ以上の信号を、該信号の伝搬が照明器具の物理的特性により拘束される拘束シグナリングチャネルを介して送信するよう構成される送信回路及び/又は受信するよう構成される受信回路、及び前記拘束シグナリングチャネルを介した前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて、1つ以上の他の、第2のランプが第1のランプと同じ照明器具内に存在することを検出し、前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて該1つ以上の第2のランプを識別するよう構成されるコントローラを有する、照明器具が提供される。
本明細書で開示される別の態様によれば、照明器具内の第1のランプを動作させるためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体上に具現化されたコード及び/又は該記憶媒体からダウンロード可能なコードを含み、第1のランプで実行された場合、1つ以上の信号を、該信号の伝搬が照明器具の物理的特性により拘束される拘束シグナリングチャネルを介して第1のランプから送信する及び/又は第1のランプにおいて受信する動作、及び前記拘束シグナリングチャネルを介した前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて、1つ以上の他の、第2のランプが第1のランプと同じ照明器具内に存在することを検出し、前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて該1つ以上の第2のランプを識別する動作を実行するよう構成されるコントローラを有する、第1のランプが提供される。第1のランプからの信号及び/又は第1のランプでの受信信号を拘束シグナリングチャネルを介して送信し、それによって信号の伝播が照明器具の物理的特性によって制限される。前記拘束シグナリングチャネルを介した前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて、前記1つ以上の他の第2のランプが前記第1のランプと同じ照明器具に存在し、前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信を制御する。
本明細書に開示される別の態様によれば、第1のランプ及び1つ以上の第2のランプを有する照明器具をコミッショニングする方法であって、当該方法は、1つ以上の信号を、該信号の伝搬が照明器具の物理的特性により拘束される拘束シグナリングチャネルを介して第1のランプから送信する及び/又は第1のランプにおいて受信するステップ、及び前記拘束シグナリングチャネルを介した前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて、1つ以上の第2のランプが第1のランプと同じ照明器具内に存在することを検出し、前記1つ以上の信号の送信及び/又は受信に基づいて該1つ以上の第2のランプを識別するステップを有する、方法が提供される。
本明細書に開示される別の態様によれば、照明器具に用いる第2のランプであって、第2のランプは、第1のランプから信号を、該信号の伝搬が照明器具の物理的特性により拘束される拘束シグナリングチャネルを介して受信するよう構成される受信回路、及び前記信号の受信を検出し、前記信号に基づいて第1のランプを識別するよう構成されるコントローラを有する、第2のランプが提供される。ある実施形態では、第2のランプは、前前記拘束シグナリングチャネル以外の別の(例えば無線)チャネルを介してメッセージを受信するための代替インタフェース(例えば、ZigBeeインタフェース等の無線インタフェース)を備え、コントローラは、前記他のチャネルを介して第2のランプを第1のランプに識別させるメッセージを送ることにより、前記拘束シグナリングチャネル越しに受信される前記信号に応答するために前記代替インタフェースを用いるよう構成されてもよい。
ある実施形態では、第1のランプ、第2のランプ、システム、方法、及びコンピュータプログラムのいずれも、本明細書のいずれの教示による特徴をさらに含んでもよい。
さらに、本開示の範囲は、ランプだけでなく、他のコンポーネントのコミッショニング、及び/又は1つ以上の他のコンポーネントがランプと同じ照明装置内にあるかどうかを検出することにも及ぶことに留意されたい。従って、ランプに関して述べられた上記のいずれの態様の上記のいずれの実施形態、又はランプが言及されている本明細書のいずれにおいても、ランプは、より一般的にコンポーネントとして読み取られてもよい。任意の態様の実施形態では、第1のランプは正にランプであるが、1つ以上の第2のランプが列記されている場合、これらは、より一般的に1つ以上の第2のコンポーネントとして読み取られてもよい。例えば、1つ以上の第2のコンポーネントには、第1のランプと共に照明器具に収容されるように見つけられ得る1つ以上のコンポーネント、例えば、煙検出器コンポーネント、防犯カメラ、ランプを駆動するためのドライバ、及び/又は第1のランプに給電するための非常用バッテリ等のバッテリが含まれ得る。
本明細書に開示されるさらに別の態様によれば、照明器具内の複数の置換可能なコンポーネントの1つを置換する方法であって、これらコンポーネントは、少なくとも1つのランプを含み、無線ネットワークを介して通信するよう構成され、当該方法は、前記コンポーネントのうちの1つを用いて、前記コンポーネントの別のコンポーネントの置換を自動的に検出するステップ、及びこれに応答して、前記コンポーネントの前記1つが置換コンポーネントを無線ネットワークに自動的に加えさせるステップを有する、方法が提供される。
ある実施形態では、この後者の態様は、上記で開示されたいずれの他の態様又は実施形態のいずれの特徴と組み合わせて使用されてもよく、又はこれらとは独立して使用されてもよい。とりわけ、コンポーネントの置換に関連するこの態様は、本明細書に開示されるいずれの初期コミッショニング機能とも一緒に、又は異なるコミッショニングプロセスと共に用いられてもよく、及び/又は置換ランプの検出は、ランプ又はコンポーネントが同じ照明器具内にあるかどうかを検出するための本明細書に開示されるメカニズム、又は異なる検出メカニズム(例えば、照明器具へのランプの予め記憶されたマッピングに基づくルックアップ)と共に実施されてもよいことに留意されたい。
別の態様によれば、上記方法を実行するよう構成される第1のランプが提供される。別の態様によれば、この第1のランプ及び1つ以上の他のコンポーネントを有する照明器具が提供される。
以下は、同じ照明器具内にある、複数のコネクテッドTLEDチューブ、又は他のそのような無線ランプの自動グループ化のための自動コミッショニング方法を提供する。ある実施形態では、自動グループ化方法は、照明器具内に存在するTLEDが1つの共有蛍光灯バラストに配線されるという洞察に基づいている。これを利用するために、TLEDが同じバラストを共有しているという検証が、1つのマスタTLEDによりバラストに加えられる(imprinted)意図的な負荷変動パターン(intentional load change pattern)によって実行される。(バラストのタイプに依存して)蛍光灯バラストが受ける負荷変動は、照明器具内の他の、スレーブTLEDに向けて蛍光灯バラストにより供給されるランプ電流及び/又はバラスト周波数のシフトをもたらす。マスタTLEDによって引き起こされる周波数又は電流シフトパターンが検出されると、1つ以上のスレーブTLEDの各々は、同じバラストを共有し、したがって、マスタTLEDを有する照明器具内にあることを確実に結論付けることができる。
以下の開示はまた、TLEDに最適化されたネットワーク参加メカニズムを提供する。初めに、マスタのコネクテッドTLEDだけが、ファクトリニューランプとしてインストーラに見える。インストーラが、ライティングブリッジ又はリモコンにより設定される、ZigBeeネットワークにマスタTLEDを追加すると、同じ照明器具内に存在するスレーブTLEDは、任意の付加的な作業がインストーラから必要とされることなく同じZigBeeネットワークに加わることができる。本開示はさらに、インストーラの介入を必要とせずに、破損したコネクテッドTLEDの置換を目的とする"バラスト負荷ドロップベースの(ballast-load-drop-based)"自動グループ化方法を提供する。
TLED自動グループ化のスピードを上げるために、手順はより速く、それほど煩わしくない(しかし、それほど決定性でもない(less deterministic))評価方法から開始することが好ましい。すなわち、最初に、同じ照明器具内のTLEDは、最も近い近隣の照明器具への典型的な間隔と比較して、比較的小さい"無線"近傍範囲(vicinity)内にある可能性が高いと仮定されることができる。したがって、無線RSSI(又は代替的には、符号化光)に基づいて、TLEDは、"同じ照明器具内にある可能性が高い"、"恐らく同じ器具内にある"、"同じ照明器具内にある可能性が低い"といったバケットにグループ化されることができる。次いで、初期のRSSIベースのTLEDバケットから始まり、この方法は、どのTLEDが共有蛍光バラストに接続されているかどうか、ゆえに、同じ照明器具内に位置しているかどうかを確実に判定するために負荷変調を用いるよう進む。
提示される自動コミッショニングアプローチは、1つの照明器具内に位置するコネクテッドTLEDを自動的にグループ化するのにとりわけ適している。それにもかかわらず、実施形態は例示としてTLEDの観点から述べられるかもしれないが、本明細書に開示される技術は、他のタイプの無線ランプのグループ化、例えば、伝統的なフィラメント電球に対する後付け可能なLEDベースの置換品のグループ化、又は非LEDベースのランプのグループ化にさえも適用可能である。
いくつかの例示的な実施形態が、図1〜8に関連してより詳細に述べられる。
図1は、開示された技術が実施され得る照明システムの一例を示す。このシステムは、環境2内に照明を発するよう構成される、環境2内に設置された、又はさもなければ展開された1つ以上の照明器具4を有する。環境2は、建物の1つ以上の部屋及び/又は廊下等の屋内空間、又は公園、庭、道路、屋外の駐車場等の屋外空間、又はスタジアム、構造化された駐車施設、ガゼボ等の部分的に覆われた空間、又は船、列車、その他の車両の内部等の他の任意の空間、又はそのような可能性の任意の組合せであってもよい。
照明器具4の各々は、LEDベースのランプ、ガス放電ランプ又はフィラメント電球等の少なくとも1つのランプと、任意の関連する支持体、ケーシング又は他のそのようなハウジングとを備える。照明器具4の各々は、天井又は壁に取り付けられた照明器具、自立式の照明器具、ウォールウォッシャ、シャンデリア、又は家具内若しくは家具の表面、ガラスやコンクリート等の建築材料若しくは他の任意の表面に組み込まれた埋設照明等のそれほど伝統的ではない形態等の任意の適切な形態をとってもよい。一般に、照明器具4は、照明を環境2に放つための任意のタイプの照明デバイスであってよい。ある実施形態では、照明器具4は、環境2を照明するのに適した照明を発するように設計されたもの、すなわち、機能的照明(ユーザが環境2内で経路を見る及び探すことを可能にするよう設計され且つ用いられ、その目的に適したスケールでの照明を提供する又は実質的に貢献するデバイス)である。それにもかかわらず、機能的照明を提供することに代えて(又は機能的な照明を提供することに加えて)、照明器具4は、タスク照明、アクセント照明又はムード照明等の照明効果を生成するように設計されたデバイス、例えば、色を変化させる表面に埋め込まれた埋設照明器具であってもよい。
照明器具4の1つの例が図2に示される。各照明器具4は、電力供給回路10、1つ以上のランプ12、及びハウジング14を備える。実際、照明器具4の少なくとも1つ、ある実施形態では、照明器具4のいくつか又は全ては、各々複数のランプ12を有する。この場合、照明器具4は、照明器具の内部電力供給回路10、及び複数のランプ12を電力供給回路10に接続しこれらのランプ12に給電するためのソケットを備える。例えば、例示として、図2は、同じ照明器具4内の4つのランプ12a、12b、12c、12dを示し、以下の実施例はこの例の観点で述べられるかもしれない、これは限定的なものではなく、照明器具4は、他の数のランプ12をサポートしてもよい。ここで、同じ照明器具4内にあるということは、当該ランプが同じ電力供給回路10及び同じハウジング14を共有していることを意味する。したがって、ランプ12a〜12dは、同じ照明器具4内で"共存(cohabiting)"すると述べられてもよい。一般に、"ハウジング"14は、器具の任意のケーシング及び/又は支持構造を称してもよい。例えば、ある実施形態において、ハウジング14は、天井に取り付けるための不透明な上部及び/又は側壁ケーシング、上部ケーシングに機械的に接続される複数のソケット、及び、環境2内にランプ12a〜12dによって下方に発せられる照明を拡散するための下方拡散要素を有してもよい。しかしながら、別の例では、"ハウジング"14は、複数のソケットを支持するシャンデリアスタイルの構造等の吊り構造(及びケーシング要素は必ずしも存在しない)の形態をとってもよい。
電力供給回路10は、例えば主電源等の上流電源16に接続し、これに基づいてランプに給電するのに適した電源を生成するよう構成される。例えば、典型的には、電力供給回路10は、バラスト、すなわち、照明器具4内のランプに供給される電流を制限するためのデバイスの形態をとる。
ある実施形態では、1つ以上の照明器具4は、各々、複数の蛍光管を受け入れるためのソケットを有する蛍光灯照明器具の形態をとってもよい。この場合、ランプ12a〜12dは、伝統的な蛍光管用に設計された従来の蛍光灯照明器具内の蛍光管を置き換えるように設計された"チューブLED"(TLED)、すなわち、後付け可能なLEDベースのランプの形態をとってもよい。例えば、ほとんどのオフィスの照明器具は、器具当たり2〜4本のTLEDチューブを使用する(しかしながら、照明器具の全てではないが、いくつかの他のものは1つのTLEDしか持たない可能性があることは除外されない)。
表1は、EMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカ)及びNAM(北米)地域用の照明器具4当たりのTLEDチューブ12及びバラスト10の典型的な数の概要を示す。ほぼ全ての状況において、照明器具4当たり1つのバラスト10のみが存在する。米国では、同じ照明器具内のTLED12a〜12dは、常に単一の蛍光灯バラスト10に接続される。
図3は、図2に関連して述べられた照明器具4に用いられるランプ12a〜12dのいずれを表してもよい個別のTLEDランプ12を示す。
示されているように、ランプ12は、LEDのストリング又は他のアレイ等の実際の照明要素18を含む。ランプ12はまた、少なくとも1つのエンドキャップ20を備え、TLEDが蛍光管を置換する場合、ランプ12は、実際には、2つのエンドキャップ20i、20iiを備える。各エンドキャップ20i、20iiは、照明器具4のソケットを介してランプ12をバラスト10に接続するためのコネクタ22を備え、これにより、照明要素18をバラスト10によって供給される電力に接続する。蛍光管の場合、各コネクタ22は、実際には、受け入れ可能なフィラメントのいずれかの端子である2つの端子(1対のピン)を有するが、TLEDが蛍光管を置き換える場合、各コネクタの2つの端子は、典型的には、一緒に短絡される、なぜなら、2つの端子の必要性は、蛍光管の特有の要件であり、LEDベースのランプに必ずしも関連しないからである(図4に関する後の説明を参照)。
さらに、ランプ12の少なくとも1つのエンドキャップ20iは、ランプ12が蛍光管又はフィラメント電球等のより伝統的なランプのための無線制御される及び/又はLEDベースの置換品であるという事実に特有のコンポーネントである、付加的なコンポーネントを収容するために用いられる。これらの追加のコンポーネントは、(蛍光管等の従来のランプに給電するように設計された)バラスト10によって供給される電力をLEDベースの照明要素18を駆動するのに適した電力に変換するための整流器23及びLEDドライバ24を含む。整流器23は、ランプ12のコネクタ22i、22iiに接続され、バラスト10によって供給されるAC電力を受け、DCに変換する。 LEDドライバ24は、整流器23に接続され、これをLEDベースの照明要素18(例えば、LEDストリング)に給電するためのほぼ一定の(しかし、ある実施形態では調整可能な)電流サプライにさらに変換し、これにより、所望の光出力が照明要素18から放射されるようにする。照明器具の電力供給回路10によって供給される電力が既にDCである場合、整流器23は必要ではないが、典型的には、後付け可能なLEDベースのランプのシナリオでは、照明器具自身の電力供給回路(例えば、バラスト)10からの電力は実際のところACであり、したがって整流する必要がある。
さらに、エンドキャップ20i内の追加のコンポーネントは、コントローラ26、ZigBee、Wi-Fi、802.15.4又はBluetoothトランシーバ等の無線トランシーバの形態の無線インタフェース28を備える。コントローラ26は、ランプ12の埋め込みメモリに格納され、ランプ12の埋め込み処理装置46上で動作するソフトウェアで実現されてもよく、又はコントローラ26は、専用ハードウェア回路、又は、PGA若しくはFPGA等のコンフィギュラブルな若しくはリコンフィギュラブルなハードウェア回路で実現されてもよい。ある実施形態では、コントローラは、ソフトウェアと専用ハードウェアM1(後でより詳細に述べられる図7参照)との組み合わせで実現される。
ある実施形態では、照明器具4内のランプ12間の最良の通信のための設置を補助するために、追加のコンポーネントを収容するエンドキャップ20iには、物理的な(例えば目に見える)マークが付されてもよい。例えば、物理的なマークは、無線がある端部に設けられてもよく、インストーラは、照明器具内でマークをグループ化するように指示されてもよい。代替的に、一方の端部20iにある色のマークを有し、他方の端部20iiに別の色のマークを有するカラーコードを使用することもできる。例えば、一方のキャップに赤い点(任意に、他方のキャップに青い点)を表示し、同じ色のキャップが一緒になるよう指示が与えられてもよい。
コントローラ26は、無線インタフェース28及びLEDドライバ24に接続される。コントローラ26は、無線インタフェース28を使用して、専用の遠隔制御装置、無線壁スイッチ若しくは壁パネル、又はスマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ若しくはデスクトップコンピュータ等のユーザ端末上で動作する照明制御アプリケーション等の手動又は自動の照明コントローラ(図示せず)から照明制御コマンドを受信するよう構成される(例えば、プログラムされる)。これに応答して、コントローラ26は、受信した制御コマンドに従って照明要素18の光出力を制御するためにドライバ24を制御する。例えば、これは、光をオン若しくはオフにすること、光出力を上下に調光すること、光出力の色を変えること、又は動的な(時間的に変化する(time-varying))照明効果を生成することを含んでもよい。例えば、コントローラ26は、光出力を調光するために照明要素18内のLEDに供給される電流レベルを調整することができ、及び/又は、光出力の全体的な色を調整するために照明要素18内のLEDの異なる色のLED又はサブアレイに供給される電流レベルを調整することができる。
代替的に又は付加的に、分散システムにおいて、各照明器具4は、周囲光センサ及び/又は占有センサ(図示せず)等の1つ以上のセンサを有してもよく、及び/又は、1つ以上の無線センサが、環境2内のどこかに置かれてもよい。この場合、コントローラ26は、無線インタフェース28を使用して、例えば同じ照明器具4及び/又は隣接する照明器具4内の1つ以上のセンサからセンサ読み取り値を受信するよう構成されてもよい。これに応答して、コントローラ26は、センサ読取値に従って照明要素18の光出力を制御すること、例えば、周囲光レベルが閾値を超えていること又は占有者が所定の近傍範囲内に存在しないことをセンサが検出した場合減光又は消灯する、又は、周囲光レベルが閾値より低いこと又は占有者が付近に存在することをセンサが検出した場合増光又は点灯することができる(又はより一般的には、制御は、複数のセンサからのセンサ読み取り値に基づいて調整を計算するより複雑な分散制御アルゴリズムに基づいてもよい)。
さらなる実施形態では、コントローラ26は、無線インタフェース28を使用して、例えば、現在までの点灯時間を報告する、ランプの動作温度を報告する、及び/又は、障害を報告するために、照明コントローラ(図示せず)にステータスレポートを送信するよう構成されてよい。
しかしながら、上述した又は同様の様々なアクティビティを行うことができるようにするためには、まず、ランプ12がコミッショニングされる必要がある。すなわち、ランプ12は、識別され、ZigBee、Wi-Fi、802.15.4又はBluetoothネットワーク等の無線ネットワークに加えられる必要がある。次いで、この無線ネットワークは、各ランプ12上の無線インタフェース28が、後で動作フェーズにおいて、照明コントローラ(図示せず)から照明制御コマンドを受信する、センサからセンサ読み取り値を受信する、及び/又は照明コントローラにステータスレポートを送信することを可能にする手段を提供する。以下は、ZigBeeに関して述べられるが、これは必ずしも限定的ではないことが理解されよう。
本明細書で開示される実施形態によれば、コントローラ26は、動作フェーズに先立って、コミッショニングプロセスに参加するよう構成される。コミッショニングは、1つ以上のランプ12が、コミッショニングを行っているユーザ8によって使用されるコミッショニングツール6とインタラクトすることを伴う。コミッショニングツール6は、専用リモートユニット、又はスマートフォン、タブレット若しくはラップトップコンピュータ等のユーザ端末上で動作するコミッショニングアプリケーション等の、任意の適切な形態をとることができる。コミッショニングツールは、典型的には、後で動作フェーズにおいてランプ12を制御する照明コントローラ(図示せず)と同じデバイスではないが、その可能性も排除されない。
ユーザ8は、コミッショニングツール6を使用して、制御ネットワークに加えることを望む各照明器具4のコミッショニングを少なくとも開始するが、本明細書の実施形態によれば、残りのプロセスの一部又は全部は、ランプ12とコミッショニングツール6との間の自動化された様式(automated fashion)で進むことができる。
各ランプ12上のコントローラ26は、ファクトリニュー(FN)モード又は非ファクトリニュー(非FN)モードのいずれかでそれぞれのランプ12を動作させ、これらのモードを切り替えることができるよう構成される。例えば、これらは、ZigBee Light LinkプロトコルのFNモード及び非FNモードであってもよい。FNモードでは、ランプ12は、コミッショニングを待っているようにコミッショニングツール6に現れる。例えば、これは、コントローラ26が、それぞれの無線インタフェース28を使用して、それぞれのランプ12がコミッショニングを待っていることを公表する(advertise)ビーコンを繰り返し(例えば周期的に)放射することによって達成されてもよい。代替的に、これは、コントローラ12が、ツール6からブロードキャストされるクエリに応答して、ランプ12がコミッショニングを待っていると応答するように自身を設定することによって達成されてもよい。非FNモードでは、ランプ12はそうしない。例えば、コントローラ26は、ビーコンを放射しないか、又は少なくともランプ12がコミッショニングを待っていることを公表するビーコンを放射しない(例えば、コントローラ26は、特定のビーコンの放射を止めることがえきる、又はランプがコミッショニングを待っていると宣言しないようにビーコンの内容を変更することができる)。代替的に、コントローラ26は、ツール6からブロードキャストされるクエリに応答しないモードに自身を設定してもよく、又はランプ12がコミッショニングを待っているという応答でもって応答するモードに自身を設定してもよい。
斯くして、ランプ12がFNモードにある場合、コミッショニングツール6は、コミッショニングを待つものとしてランプ12を検出し、コミッショニングツール6のユーザインタフェースを介してユーザ12にそういうものとしてランプ12を表示する。一方、非FNモードでは、コミッショニングツール6は、コミッショニングを待つものとしてランプ12を見ることはなく、したがって、コミッショニングツール6のユーザインタフェースを介してユーザ12にそういうものとしてランプ12を表示することはない。
ある実施形態では、コミッショニングを待つことは、動作フェーズにおける後の制御の目的のために無線ネットワーク(例えば、ZigBeeネットワーク)に加えられることを少なくとも待つことを意味する。したがって、ある実施形態では、各ランプ12上のコントローラ26は、FNモードの場合には上述のビーコンを放射するが、非FNモードの場合はビーコンの放射を停止するよう構成され、又は代替的な実施形態では、コミッショニングを待つランプ12を探索するコミッショニングツールからブロードキャストされるクエリに応答するやり方に変更するよう構成される。説明として、以下の例は、FNモードが、それぞれのランプ12がビーコンを放射するか否か(又は少なくとも、該ランプ12がコミッショニングを待っていることを公表する特定のタイプのビーコンを放射するかどうか)を制御する前者の実施形態の観点で述べられる。後者の実施形態では、コミッショニングツール6がオープンネットワークのオファーを送る場合、マスタランプのコントローラ26はオファーに反応するが、スレーブランプはそれを無視する。
本明細書の実施形態によって利用される別の特性は、ZigBee Light Link規格等のZigBee規格に従って構成されるランプが、ZigBeeネットワーク に加わる場合に自動的にFNモードから非FNモードに切り替わることである。したがって、本明細書の実施形態によれば、ランプを一時的なネットワークに加える及び離脱させることが、人為的にFNモードを操作するために用いられることができる。
本明細書に開示される例示的な技術によれば、各ランプ12上のコントローラ26は、分散マスタスレーブプロトコルに従うよう構成され、それにより、コミッショニングの目的のためにマスタ又はスレーブになるかどうかを分散型で(中央コントローラによる調整(coordination)を伴わずに)決定する。プロトコルは、照明器具4当たり1つのランプ12aのみがマスタになり、同じ照明器具14内の他の全てのランプ12b、12c、12dがそれぞれのマスタ12aへのスレーブになるよう構成される(本明細書では、単なる例示として、12aで示されるランプ1がマスタとして述べられているが、一般に、マスタは、同じ照明器具4のランプ12a〜12dのいずれもなり得ることに留意されたい)。どのランプ12a〜12dが同じ照明装置内にあるかを検出する技術は、後により詳細に述べられる。
マスタとなるランプ12aのコントローラ26は、マスタ12aを除く全てがコミッショニングツール6のユーザインタフェースでユーザ8に示されるのを隠すように、スレーブ12b〜12dのFNモードを人為的に操作する。これは、マスタ12aがスレーブランプ12b〜12dに、マスタによって作成された一時的な無線(例えば、ZigBee)ネットワークに参加させることによって達成される。さらに、マスタランプ12aのコントローラ26は、それ自体及びそのスレーブ12b〜12dに代わって1つ以上のコミッショニング動作をグループとして実行する。したがって、ユーザの視点から見ると、コミッショニングは、該コミッショニングが、スレーブ12b〜12dの識別子をコミッショニングツール6に報告することを伴い、これらスレーブをネットワークに加えることが、完全に"舞台裏"で行われるように、個々のランプ12ではなく、各照明器具4に対してしか実行されない。
以下、自動グループ化の開始前に、照明器具4内の全てのTLEDチューブ12a〜12dが新たに設置される、すなわち、ファクトリニュー(Factory New)(FN)の場合の例示的なワークフローを述べる。これは、例示として、ZigBeeネットワークにコミッショニングされる、4つのTLEDチューブ12a〜12dを各々有するN個の器具4を有する部屋について示されている。ランプ12がある動作を実行することが以下に記載される場合、これは、適切な場合にはそれぞれの無線インタフェース28を使用して、それぞれのコントローラ26の制御下で実行されると見なされてもよい。
まず、N個のファクトリニュー(FN)TLEDチューブ12が、N個の照明器具4のそれぞれに4回挿入される。最初に、各FN TLED12は、ZigBeeネットワークを検出しない(又は、別の照明器具又は別の部屋からのものに違いないと見なし得る、受信強度の閾値を下回るネットワークに過ぎないと検出する( 後で述べる"バケット(bucketing)"機能を参照))。
その後、環境2内の全てのTLED12は、FNモードで始まる新しいZigBeeネットワークを開始する(その時点でシステム内にブリッジ又は遠隔制御コミッショニングデバイス6は存在していなくてもよい)。これは、環境2内の各ランプ12が、近隣のものを探索する新しいランプであるという事実を伝達するビーコンを送信することを意味する。これらのビーコンは、一意の識別番号(TLEDの64ビットZigBeeアドレス等)を含む。全てのTLEDs 12はまた、これらのビーコンをリッスンし、自身のアドレスに対して、他のTLEDs 12のアドレスを分析する。最低アドレスを有する単一のTLED12aは、(後でより詳細に述べられるように)バラストに置く負荷を変調することにより、その64ビットZigBeeアドレスをバラスト10に接続するバラスト線に変調することによって、自動コミッショニングの第2フェーズを開始する。他の全てのTLED12は、バラスト10から受ける電力が変調されているかどうかをチェックする。そうであれば、これらTLED12b〜12dは各々、バラスト負荷変調を介して受信した64ビットアドレスを取得する。この64ビットアドレスは、自身の照明器具4内のマスタTLED12aのZigBeeアドレスである。ランプ12は、全てがオンにならず、正確に同時にプロセスを開始しなくてもよいことに留意されたい。法的に言うと、照明器具4の電力は、再ランピングの間オフであるべきであり、ゆえに、この規則に従う場合、ランプは、再ランピングの後に全て一緒にオンされ、したがって、同時にプロセスを開始するであろう。実際には、この規則は常に従われるものではないが、それにもかかわらず、ランプ4がパワーアップ後のある有限のウィンドウについて潜在的なマスタ又はスレーブの検索を継続するよう構成される限り、上述のプロセスは依然として機能する。
マスタを選択する代替的なアプローチは、その前に各TLED12が自身の無線機28を始動することが可能とされる、主電源16のパワーアップ後のランダムタイムアウトを使用することである。無線機28が最初にアクティブであるTLED12がマスタになり、ネットワークを始動する。TLEDチューブ12のランダムタイムアウト機能は、TLED12が依然としてコミッショニングされていない場合、ある期間、例えば1ヶ月後に無効にされる 。しかしながら、このランダムタイムアウトアプローチはあまり好ましくない。なぜなら、プロセスに時間がかかり、さらに、小型ネットワークと大規模ネットワークの両方でディメンション化するのが難しいである(ネットワークが大きくなればなるほど、必要とされる始動遅延が長くなる)。一方、負荷変調は直接的に、また任意のネットワークサイズで機能する。
どのような手段によってマスタ及びスレーブが選択されたとしても、各スレーブTLED12b〜12dはその後、ZigBeeマスタTLEDデバイス12aのZigBeeネットワークに参加する(これにより、各スレーブは、非FNモードに切り替わり、ビーコニングを停止する)。マスタTLED 12aは、1つ以上のTLED 12b〜12dがそのネットワークに加わったことに気付く。このネットワークは、スレーブ12b〜12dから固有の番号(例えば、6桁のリモートリセットコード)を取得するためにマスタ12aによって使用され、これらの番号は、スレーブTLED12b〜12dをインストーラの遠隔装置(コミッショニングツール)6により設定されるZigBeeネットワークに加えるためにコミッショニングプロセス中に後ほど用いられる。
TLED12のどれが同じ照明器具4内に位置するかが決定された後、マスタTLED12aは、ネットワークパラメータ及びキーと共に、そのスレーブTLEDネイバー12b〜12dの固有アドレスを保存する。マスタTLED12aは、そのスレーブ12b〜12dに対して作成したネットワークを出て、コミッショニングを待っているようにコミッショニングツール6に現れるようにFNモードに戻る。しかしながら、マスタTLED12aは、スレーブTLED12b〜12dをこの新規に作成されたネットワークに残して、コミッショニングツール6に現れないようにする。したがって、マスタ12aは、そのスレーブ12b〜12dの代表として機能する。
マスタ12aがFNモードに戻ったので、これは、再びビーコニングを開始することを意味する。次のマスタを選択するため分散プロトコルにおいて考慮されるのを回避するために、マスタ12aは、自身がすでにマスタとして機能していることを1つ以上のビーコンにおいて示す。
一般的にビーコニングに関して、TLED12は、ある固有のID、それらの存在、及び照明器具4ごとに既にグループ化されているかどうかを伝達するメカニズムを必要とする。通常のZigBeeビーコンは、とりわけ、ネットワークの拡張PAN IDを含むが、TLED12が交換する必要があるかもしれない他の情報を含む空間又はメカニズムを提供しない。それゆえ、以下の代替的な方法の1つが、FNモードに復帰するマスタ12aがすでにマスタであるかどうか(対応する照明器具においてランプ12b〜12dをグループ化しているかどうか)を示すために用いられてもよい。
第1の可能性は、個人的に定義されたアナウンスメッセージをZigBee上で使用することである。このアプローチによれば、各ランプ12は、他のデバイスがそのネットワークに参加するために開かれることなく自身のZigBeeネットワークを開始する。(初期ビーコニング及び/又はそれ以降の)コミッショニングプロセス全体にわたって1回又は複数回、各TLED12は、定期的に(ある所定の間隔で)現在の目的のために関連する情報(例えば、MACアドレス、照明器具内のマスタTLED及びスレーブTLEDの指示、照明器具内のスレーブTLEDとの自動グループ化がすでに起こっているかどうか等)を含むPAN間アナウンスメッセージ(inter-PAN announcement message)を自身のネットワーク上に送信する。残りの時間は、他のTLEDからの同様のメッセージについて自身のチャネル又は全てのチャネル(以下の注を参照)でリッスンする。各ファクトリニューTLEDは、自身の無線範囲内で全ての斯かるメッセージをリッスンし、それに応じて動作する(テキストの残りを参照)。TLED12がすでに自動グループ化を実行している場合、該TLED12は、それに応じてアナウンスメッセージの内容を調整する。コミッショニングが完了した後、アナウンスメッセージを送信することは、(後で詳細に述べられる)TLEDの1つを置換する等のユースケースのために継続されてもよい。
上記のことは、全てのTLED12に知られているZigBeeチャネル上で全てのTLED12により実行されることができ(デバイスは1つのチャネルでリッスンする必要しかないので最も簡単である)、又は各TLEDは、ランダムなZigBeeチャネルを選択することができる(これは、各デバイスは全てのチャネルでリッスンする必要があり、ある程度より関与を伴うが、全てのZigBeeチャンネルにわたる良好な広がり(good spread)を可能とすることを意味する)。
第2の可能性は、修正されたビーコンを使用することである。これは、上記の第1の可能性に似ているが、ZigBee仕様で定義されたビーコンを使用するアナウンスメッセージに代えて、プロトコルバイトが、(00 = ZigBee Pro等の)既存のシステムに用いられる値とは異なる値に設定される。ペイロードにおいて、(上記の第1の可能性に関して述べたのと同じ)様々な情報が担持される。
第3の可能性は、ZigBee以外の別のプロトコルの、ZigBeeビーコン以外の代替的なタイプのビーコンを使用することである。これは、上記の第1及び第2の可能性のバリエーションであるが、当該情報は、代替的なビーコン、例えばBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコン(iBeacon)で送信される。
第1のマスタ12aがそれが既にマスタであることを指示するどのような手段によっても、まだ自動グループ化されていない他の照明装置4内の他のTLED12は、この指示が与えられることなく、第1の照明器具内のマスタTLED12aからのビーコンをもはや受信しないことに気づく。これは、別のTLED12が、一番低い固有番号を持ち、その照明器具4内のマスタ役割を自身に割り当て、この照明器具に対して上記のプロセスを繰り返すことを意味する。全ての照明器具4の各マスタTLED 12がこれらのステップを完了するまで全体のプロセスが繰り返される。
注:随意的に、上述のプロセスフローは、ビーコンの受信信号強度の測定値、例えば、受信信号強度インジケータ(RSSI)を使用し、信号強度が十分に高いものを検出することにより照明器具4内の近隣の管12b〜12dを選択するのを助けることによって増強されてもよい。すなわち、RSSIを使用して、TLED自動コミッショニングプロセスをスピードアップすることができる。所定の閾値より低いRSSIを有するビーコンは、無視することができるので、(例えば、大規模なオープン・プラン・オフィス内の)複数の照明器具4は、同時に上述した自動グループ化プロセスを実行し、TLEDが確かに同じ照明器具4内に収容されているかどうかを個別に検証することができる。RSSIだけでは、同じ照明器具4内に存在するTLED12を確実に識別するために必ずしも十分信頼できるものではない。したがって、ある実施形態では、RSSIは、TLED12のRSSIベースのバケット(すなわち、候補サブセット)、例えば、同じ照明器具にある可能性が高いもの又は同じ照明器具にある可能性のあるもの等を作成するためにのみ使用される。バケットに基づいて、第2の識別メカニズムが、例えば、1つのマスタTLED 12aの電気的負荷を短絡し、照明器具内の他のスレーブTLED 12b〜12dにおいてバラスト負荷変動化を検出して、どのTLED12が確かに同じ照明器具4内に収容されているかより信頼性を持って判断するために用いられる。
コミッショニングフローの次のフェーズでは、設置ユーザ(人)8がコミッショニングに関与する。設置ユーザ8は、照明器具4ごとに表示される1つのFNランプ12(すなわちマスタTLED)のみをコミッショニングツール6上に見る。ユーザ8が、目に見えるFNランプ12aのうちの1つの照明器具4を、自身が作成しているネットワークに含めることを望む場合、ユーザは、そのランプ12aをコミッショニングツール6のユーザインタフェースで選択する。これにより、コミッショニングツール6は、選択されたランプ12aにコミッショニング要求を送信する。これに応答して、このランプ12aは、例えばその照明要素18を点滅させることによって、ユーザ8に視覚的インディケーションを提供する。したがって、ユーザ8は、自分が選択したランプ12aが、自分がコミッショニングを意図している照明器具4内に確かにあることを見ることができる。そうである場合、ユーザは、コミッショニングツール6のユーザインタフェースを介してこれを確認し、コミッショニングツール6がそのZigBeeネットワーク(すなわち、後の動作フェーズでランプ12を制御する目的のために作成されるより広いZigBeeネットワーク)にマスタTLEDを含むようにする。マスタTLED 12aはまた、その3つの非FN TLEDスレーブ12b〜12dについて(それらの固有ID、例えば、ZigBeeアドレスを含め)コミッショニングツール6に通知する。その後、スレーブTLED12b〜12dは、コミッショニングツール(又は照明ブリッジ)によってセットアップされるZigBeeネットワークに加わる。これには少なくとも3つのオプションがある。
第1のオプションは、コミッショニングツール6が、スレーブTLEDの固有のIDを使用して、6桁のリセットコードを使用しそのネットワークにスレーブランプ12b〜12dを加えることである。これらは、コミッショニングツール6によってブロードキャストされて、スレーブTLED12b〜12dを再びFNにして、コミッショニングツールのリモートネットワークに参加させることができる。
第2のオプションとして、マスタTLED12aは、一時的に古いネットワーク(スレーブ12b〜12dと共に作成したネットワーク)に戻り、これを使用して、スレーブTLED12b〜12dに新しいネットワーク(コミッショニングツール6によって作成されるネットワーク)のパラメータを送信する。その後、スレーブTLEDチューブ12b〜12dは新しいネットワークに切り替わり、マスタTLEDチューブ12aもまた、コミッショニングツール6の新しいネットワークに戻る。
第3のオプションでは、コミッショニングツール6は、マスタTLED12aに、そのスレーブTLED12b〜12dに"リモートリセット"を送信するよう指示する。マスタTLED 12aは、一時的に古いネットワークに戻り、そのスレーブTLED 12b〜12dに"リモートリセット"を送信し、スレーブTLED 12b〜12dを再びFNにする。その後、マスタTLEDチューブ12aは、コミッショニングツール6のネットワークに戻る。コミッショニングツール6は、新しいデバイスを探索し、3つのスレーブTLED12b〜12dを見つける。
斯くして、マスタ及びスレーブランプ12a〜12dは全て、コミッショニングツール6によって作成された無線ネットワーク(例えば、ZigBeeネットワーク)に集合的に加えられ、その後、ランプ12a〜12dは、動作フェーズにおいて該ネットワークを介して制御されることができる。どのオプションが用いられても、コミッショニングツール6は、同じ器具4内のランプ12a〜12dにグループアドレス(例えばZigBeeグループアドレス)を割り当てる(各照明器具に異なるそれぞれのグループアドレスを割り当てる)ことが好ましい。その後、このグループアドレスは、制御装置(図示せず)が、(各ランプの個別のアドレスに別個のメッセージを送信するのではなく)単一のグループアドレスのみを宛先アドレスとして1つ以上の制御メッセージをブロードキャストすることによってランプ12a〜12dを一緒に制御することを可能にする。例えば、ZigBeeメッセージによれば、グループ識別子でブロードキャストされることができ、それによって、この識別子を含む(すなわち、このグループにある)ランプ12のみが反応する。割り当てられると、コミッショニングツール6は、グループアドレスをマスタ12a及び各スレーブに伝える。動作時に、各ランプ12a〜12dは、グループアドレスを有するメッセージをリッスンし、それに応じて反応する。しかしながら、照明器具内の全てのTLEDのためのグループアドレスを持つことは必ずしも必要ではないことに留意されたい。代替的に、コミッショニングプロセスが終了した場合、個々のTLEDを個別のアドレスで簡単にアドレス指定することも可能である。
斯くして、上記は、新しく設置される照明器具4の配列をコミッショニングすることができるメカニズムを述べている。自動グループ化が使用され得るさらなる状況は、初期コミッショニングフェーズが終了し、動作フェーズが開始された後の時点において、所与の照明器具4内の個々のTLED12の1つが置換される場合である。以下、照明器具4内の非FN TLEDチューブ12のうちの1つを置換するためのワークフローを述べる。このコネクテッドTLEDの現場置換は、遠隔制御又はコミッショニング専門家の関与なしに、置換TLED12の"箱から出してそのまま"の自動コミッショニングを目的とする。自動グループ化プロセスは、ファクトリニューのコネクテッドTLEDチューブ12及びスイッチを介した一度の主電圧16のパワーサイクリングの組み合わせによりトリガされることができる。代替的は、再ランピングする人は、置換チューブの自動コミッショニングを能動的にトリガすることができる(例えば、10秒以内に5回メインスイッチをトグルする)。
置換TLEDの自動コミッショニングは以下のように進む。新しく設置されるTLED、例えば、12bに対する置換品は、それがバラスト10に置く負荷を変調することにより、バラスト10に信号を送る。同じ照明器具4内の他のTLED12a、12c、12dは、このメッセージをバラスト10によって供給される電力で聴く。これらTLED12a、12c、12dのうちの1つは、そのネットワークを開く(例えば、最低固有アドレスを有するもの、又は照明器具4のマスタになったTLED12a)。その後、新しいTLEDがネットワークに加わる。マスタTLED12aは、置換されたTLED12bと同じように機能するように新しいTLED内の適切なZigBeeグループをプログラムする。
これは、コミッショニングツール6が照明器具4内の全てのTLED12a〜12dを単一のZigBeeグループに割り当てたと仮定している。照明器具4内の全てのTLED12a〜12dを同じグループにすることは、この置換ユースケースにとって非常に有利である。なぜなら、この場合、残りの古いTLED12a、12c、12dのZigBeeグループ番号が新しい置換TLEDに直接再利用され得るからである。 ZigBeeグループアドレスとは異なり、通常のZigBeeアドレスはこの特性を持たず、新しい置換TLEDは、常に古いものとは異なる16ビットアドレスを持つであろう。
上記のメカニズムは、誰も要求に答えない場合のタイムアウトを含んでもよい。あるいは、代替例として、新しいTLEDは、ZigBee上のネットワークに対する要求を送信してもよく、これは、他のTLED12a、12c、12d又は少なくとも照明器具4のマスタ12aによって監視され、答えられる。ここでも、バラストラインを介したシグナリングが、両方が同じ照明器具4内にあることを検証するために用いられることができる(好ましくは用いられる)。TLEDの現場置換のために、照明ネットワークに加わることを望む"アスピラント(aspirant)"無線ノードが確かに蛍光管バラスト10に接続されているかどうかに関するこの検証は、セキュリティメカニズムとしても機能する。すなわち、ネットワークの既存のメンバ12aと同じ照明器具4内に物理的にある場合しか加わることができず、斯くして、不正なデバイスが、照明を中断させる等の悪意のある目的のために参加してくることを回避する。同じ蛍光管バラスト10を共有することは、幾つかの点で、消費者アプリケーションに用いられるタッチリンクメカニズムとのTLED市場の類似性がある。消費者アプリケーションでは、ペアリングプロシージャは、例えばハウジング14の外部からの悪意のある新しいネットワークコンポーネントとランプとのペアリングを防止するために、電球との遠隔制御のための物理的近接度を必要とする。同様に、本開示の実施形態は、既存のランプ12aが、TLEDであると主張する新しい無線コンポーネントが確かに既存のコネクテッドTLED12aと同じバラスト10上に配線され、ゆえに、確かに置換TLEDであり、別の悪意のある無線デバイスではないことを検証することによって、ネットワークに加えるために新しいZigBeeコンポーネントの認可を評価することを可能にする。
上記を要約すると、図9は、本開示の実施形態によるランプ12の可能な様々な状態を示す状態図を示す。全てのランプは、初めて電源投入された場合、先に述べたように、分散型ネゴシエーションプロトコルを実行してマスタかスレーブになるかを決定する"箱から出してそのまま"の状態54で始動する。そして、これに基づいて、ランプ12aの1つがマスタ状態56に移行し、同じ照明器具内の他のランプがスレーブ状態58に移行する。第1のランプ12aがマスタ状態56にあり、第2のランプ12b〜12dがスレーブ状態58にある間、マスタ12aは、それらのランプ12a〜12dをグループとしてコミッショニングする1つ以上のステップを開始するために、第1及び第2のランプ12a〜12dに代わって集合的にコミッショニングツールとインタラクトする。最後に、コミッショニングが終了した後、マスタランプ12aとスレーブランプ12b〜12dの両方が動作状態(動作フェーズ)60に移行し、最終的な目的、すなわち、環境2を照明するために用いられ、ZigBeeネットワーク又はコミッショニングツールによって確立される他のそのような無線ネットワークを介して制御するために(例えば、調光される、カラー照明シーンを設定するために使用される等)使用可能である。動作状態60では、各ランプ12は、上述したような潜在的な置換ランプの信号を監視する。
(a)ランプがFN(ファクトリニュー)モードであるかどうかは、(b)ランプが"箱から出してそのまま"、マスタ、スレーブ又は最終動作状態にあるかどうかとは別個の変数であることに留意されたい。これは、ランプがマスタである間に、FNと非FNとの間で切り替わり、また、ランプがスレーブである間に、FNと非FNとの間でも切り替わることができることを考慮することによって分かる。従って(a)及び(b)は別々に制御可能なファクタである。斯くして、本明細書で開示される技術は、FN状態を意図的にかつ人為的に操作することを伴い、新しく"箱から出してそのまま"かどうかをただ示すだけでなく、同じ照明器具4内の複数のランプ12のどれがコミッショニングツール6に現れるかを制御する追加の目的のために用いられる。
バラストを介してシグナリングするために負荷変調を使用することは、RSSIベースの自動グループ化 と比較して特に有利であり得る 。例えば米国では、照明器具は、常に照明器具4の上部及び側壁の両方のための連続的な金属ハウジングを有している。照明器具の金属側壁 は、異なる照明器具4に収容されたTLED12間の(同じ平面内の)直接無線経路を遮断する。その結果、2つの異なる照明器具4に収容されたTLED12間の無線減衰は、典型的には、同じ照明器具4内に収容された15〜20cmの距離の2つの隣接するTLEDよりも強い。しかしながら、隣接する照明器具4間の通常の設置距離よりも小さい場合、照明器具の金属側壁によって引き起こされる減衰は、ある場合には、異なる照明器具からのコネクテッドTLEDチューブ12の偶発的な自動グループ化を防止するには不十分である(例えば、照明器具の金属側壁のパンチアウトホールが、TLEDの無線機28のすぐ隣に位置する場合等)。さらに、TLEDチューブ12の各々は、チューブ12のエンドキャップチューブ20iの一方のみに位置する無線機28を持つ可能性がある。したがって、同じ照明器具4内に位置する2つの隣接するTLEDチューブ12a、12bが、インストーラによって、チューブ12の両端に無線機28を持って取り付けられる可能性は50%である。アンテナ28をTLEDの中央に配置することは、この問題を解決し得る。しかしながら、TLEDハードウェアの観点からは、コネクテッドTLEDにおける好ましい無線機の位置はエンドキャップ20内である。
したがって、十分な堅牢性を保証するために、RSSIの助けを借りてTLED12を"バケット"し、どのTLED12が同じ照明器具4内に配置されているかを確実に判定するために第2のグループ化方法を使用することが好ましい。
第2の自動グループ化方法には、少なくとも2つのオプションがある。一実施形態では、上述のように、マスタTLEDチューブ12aは、それがバラスト10上に置く負荷を変調することによってバラスト10を介してシグナリングする(例えば、その固有のIDを通知する)ことである。そして、他のTLED12b〜12dは、同じ照明器具4内のそれらの姉妹(sister)TLEDによって引き起こされる負荷遷移(load transition)を検出しようとする。これについては後ほど詳しく述べる。
しかしながら、代替的な実施形態として、コネクテッドTLED12の各々は、スレーブ12b〜12dが、同じ照明器具4内に位置するマスタTLED12aによって放射される光変調パターン(及び/又はスレーブ12b〜12dがマスタ12aによって検出される光パターンを放射する)を検出することを可能にするために使用され得る組込光センサを備えてもよい。光センサは、既存の昼光センサ、又は本明細書に開示される検出の目的のための専用の光センサであってもよい。マスタ12aは、照明器具4内の光を選択的にスイッチオフして、該マスタTLEDチューブが、自身の光からの外乱なしにその近傍12b〜12dから符号化光メッセージを受信するのを助ける。照明器具4のハウジング14が、符号化光信号を少なくとも部分的に阻止するように働く(ゆえに、同じ照明器具4内のランプ12a〜12dは、他の照明器具4内のランプ12からの信号ではなく、互いの信号を受信する)ので、符号化光を用いてどの照明器具12が同じ照明器具にあるかを検出することができる。これを容易にするために、光センサ及び/又はランプ12の位置は、所与の照明器具4内の所与のランプ12の光センサのみが、又は少なくとも優先的に、同じ照明器具4内のランプからの光を受け取るように特に配設されてもよい。例えば、光センサは、それぞれの照明器具ハウジング14の内部の上部反射要素から反射された光を検出するように上向きに配設されてもよい。同様の原理は、ランプ12が同じ照明装置内にあるかどうかを検出する手段として他の媒体を用いて適用されることもできる。例えば、(信号が照明器具4の下のコントローラ又はコミッショニングツール6から受信され得るが、同じ天井に取り付けられた他の照明器具からは受信され得ないように)各ランプ12は、照明器具ハウジング14の側面の周りの金属要素によって阻止される無線信号を放射してもよく、又は各ランプ12は、ハウジング14によって阻止される超音波信号を放射してもよい。
さらなるフィーチャとして、ある実施形態では、TLED12ごとに光センサを使用することによって、照明器具4内のTLEDチューブ12a〜12dの相対的な位置を特定することが可能である。これは、(左から右へ、又は右から左へ)照明器具4内の4つのTLED12a〜12dを横切る指向性照明スイープを可能にする。この動的なスイベル(swiveling)光ビームは、隣接する照明器具4の間で指向性を識別することを可能にし、これにより、部屋レベルでの自動コミッショニングを可能にする。このアプローチでは、同じ照明器具4内に収容されたTLED12は、順次照明器具の左側から右側へそれらの光を切り替える。同時に、隣接する照明器具内のTLEDのLEDはスイッチオフされたままであるが、光検知手段を用いて、隣接する照明器具内のTLEDチューブの順次スイッチオンの間にもたらされる床上の光束レベルを検出する。ライトアップされたTLEDチューブが受信TLEDに物理的に近いほど、床の光は多くなる。チューブの段階的切り替えの間に検出される床上の光束レベルに基づいて、(ライトオフモードにある)TLEDチューブは、光のスイープを実行する隣接する照明器具が実際にその右側又は左側に位置しているかどうかを推定することができる。
ここで、同じ照明器具4内のランプ12a〜12dにバラスト10によって供給される電力のパターンを信号送信するために、マスタ12aによってバラスト10に置かれる負荷を意図的に変調する技術の例示の実施例を述べる。
上述したように、蛍光照明器具4は、典型的には、単一のバラスト10に配線されたいくつかのTLチューブ12a〜12dを有する。インスタントスタート(IS)バラスト10の典型的な配線図が図4に示される。TLチューブ12の各端部において、二つのピン22は、分流ランプホルダによって短絡される。照明器具4の第1のランプ12aの一端のピン22a, iは、第1の青線30aを介してバラスト10に接続され、第2のランプ12bの一端のピン22b, i、第2の青線30bによってバラスト10に接続される(以下、照明器具に3つ以上のランプがある場合も同様である)。他端では、ピン22a, ii、22b, ii(等)は全て一緒に接続され、同じ赤線32を介してバラスト10に接続される。バラスト10自体は、黒線34及び白線36を介して主電源16に接続される。
図5及び図6は、蛍光管に給電するための異なるタイプのバラスト10の例を示す。例示として、自己発振(SO)回路(図5参照)及び電流供給ハーフブリッジ共振回路(図6参照)のインスタントスタート(IS)バラスト用のNAM領域の優勢トポロジがある 。
図5は、典型的な高周波(HF)蛍光バラストを示す。このバラスト10は、上流の主電源16を受け、これをフィルタリングしてフィルタリングされたパワーサプライを生成し、バラストによって生成された干渉を主電源に戻すよう構成されるEMI(電磁干渉)フィルタ38からなる。バラスト10はまた、EMIフィルタ38からフィルタリングされたパワーサプライを受け、フィルタリングされたパワーサプライに対して力率補正を実行して、力率補正されたパワーサプライを生成するように接続されたPFC(力率補正)入力段40を有する。回路はさらに、力率補正段40からの力率補正されたパワーサプライを受けるように接続された共振}出力段42を有する。この回路は、受信した力率補正されたパワーサプライに基づいて、蛍光管(又はそのTLED置換品12)に給電するために使用される最終的なパワーサプライを生成するために、自己発振モードで動作する。共振回路42内の2つのトランジスタは、変圧器T1の補助巻線によって駆動される。出力は、典型的には、主電源16から絶縁されている。斯くして、バラスト10は、T1の二次巻線に約600Vの高周波電圧を発生させる 。コンデンサC1、C2が、それぞれ、ランプ12a、12bと直列に接続される。コンデンサC1、C2は、バラスト要素として作用し、ランプ電流を制御する。
最近の製品では、コスト節約のためにハーフブリッジ(HB)共振回路が普及している。典型的なHB蛍光灯バラストトポロジーが図6に示されている。この回路は、図5のものと同様であるが、SO共振回路42がHB回路44に置き換えられている。HB回路44は、典型的には、集積回路(IC)によって制御される。出力は、主電源16から絶縁されていない。
例えば図5及び図6等に示されるようなバラスト10を介して信号を送信及び受信するためのいくつかの例示的な技術の詳細が、図7に関連してより詳細に述べられる。
図7は、バラスト10を介して信号を送り、また、バラスト10から受けるパワーサプライを介して他のランプ12から斯かる信号を検出するために負荷変調を行う例示的なランプ12を示す。ある実施形態では、照明器具4の1つ、いくつか又は全てのランプ12の各々は、図7に従って構成されてもよい。
図7に示されるように、ランプ12は、ランプ12のピン22を介してバラスト10からACパワーサプライを受け、これをDCパワーサプライに変換するよう構成されたダイオードD1、D2、D3、D4の配列を含む整流器23を備える。様々な形式の整流器自体が当業者に知られており、整流器23は、(それが良いものではあるかもしれないが)必ずしも図7に示された形態をとる必要はない。ランプ12はさらに、整流器23からDC電力を受け、これに基づいてLEDベースの照明要素18(LEDストリング又はアレイ)に一定又はほぼ一定の電流を生成するように構成されたLEDドライバ24を備える。しかしながら、本明細書で言及する定電流は、電流が調節可能でないことを必ずしも意味しないことに留意されたい。むしろ、ランプ24は、例えば、ランプ12の埋込みファームウェアを実行するよう構成されたマイクロコントローラ46を含むコントローラ26を備える。さらに、ランプ12は、例えばZigBee、Wi-Fi、802.15.4又はBluetoothインタフェース(上記はZigBeeの例に関して主に述べられた)等の無線インタフェース28を含む。マイクロコントローラ46は、無線インタフェース28及びLEDドライバ24に接続されている。マイクロコントローラ46は、例えば、照明コントローラ又は1つ以上の無線センサ(図示せず)に由来する、無線インタフェース28を介したメッセージを受信し、これに基づいて、照明要素18が光を放射する光出力レベルを決定するよう構成される。次に、マイクロコントローラ46は、この光出力レベルをLEDドライバ24に示し、これに応答して、LEDドライバ24は、所望の光出力を達成するために電流を適切なレベルに設定する。したがって、LEDドライバ24によって供給される電流は、コントローラ26によって示される所与の光出力に対して、LEDドライバ24が電流がほぼ一定であることを保証する点で一定である。また、PWM(Pulse Width Modulation)調光等が用いられる場合、定電流は平均電流をいうことにも留意されたい。さらに、ある実施形態では、LEDベースの照明要素28は、異なる色の、個別に制御可能なLED又はLEDのサブアレイを備えることができる。この場合、コントローラ26及びLEDドライバ24は、光出力の色を制御するために、異なる色のLED又はサブアレイの各々の出力レベルを個別に設定することもできる。
バラスト10を介してシグナリングするために、ランプ12の内部コントローラ26はさらに、マイクロコントローラ46の制御下で、それぞれのランプ12によってバラスト10に置かれる負荷を変調できるように接続される、トランジスタスイッチM1の形態の送信回路を有する。図示の例示の実施形態では、これは、トランジスタM1のソースとドレイン(又はコレクタとエミッタ)を、負荷の両端に、例えばLEDドライバ24又は照明要素18の両端に並列に接続し、トランジスタM1のゲート(又はベース)はコントローラ26に接続されることにより達成される。これにより、コントローラ26は、トランジスタM1のゲート(又はベース)を制御することによって負荷を選択的に短絡させることができる。そうすると、これは、同じ照明器具4内の他のランプ12によって受けられる電力で検出可能な、バラスト10を介してフィードバックされる"ヒカップ(hiccough)"をもたらす。斯くして、適切な所定のコード(以下参照)に従って短絡を制御することにより、バラスト10を介して同じ照明器具4内の他のランプ12にシグナリングすることができる。
同じ照明器具4内の他の同様のランプ12からのそのような信号を検知することができるように、図7のランプ12はさらに、(潜在的には回路の他の部分に接続されることも可能であるが)整流器23とLEDドライバ24との間に接続される検知回路50を有する。この回路50は、バラスト10によって供給される電力における"ヒカップ"の信号パターンを検出し、検出信号を復号のためコントローラ26に供給するよう構成される。検知回路50は、受信電力の電流、電圧及び/又は周波数における変調を検知することによって、受信電力における変調を検知するよう構成されてもよい。例えば、ある実施形態では、検知回路50は電流検知回路である。
斯くして、コントローラ26は、同じ照明器具4内のランプ12a〜12dの自動グループ化を実行するために、バラスト10を介して信号を送信することができ、また、本明細書に開示される様々なコミッショニングフローステップに従って斯かる信号に作用することができる。
TLEDグループ化方法を開始するために、(例えば、TLEDのバケットのうち、同じ照明器具4を共有する可能性が高いものである)1つのマスタTLEDランプ12aが自動グループ化プロセスを開始する。自動グループ化プロセスの間、このマスタTLEDランプ12aは、LED負荷シャントプロセス(LED load shunting process)を開始し、(マイクロコントローラ46によって決定されるような)所定の周波数及びデューティサイクルでスイッチM1を開閉する。スレーブTLEDランプ12b〜12dの各々は、その内部電流検出ユニット50を介してランプ電流の変化を検知する。マスタTLEDランプ12aがこの符号化シャント動作を実行した場合、バラスト10の負荷状態が変化し、バラストはその通常の動作点からずれる。その結果、グループ内の残りのTLEDランプ12b〜12dは、バラスト10から多かれ少なかれ電力を受ける。変化の大きさ及び方向は、蛍光灯バラストトポロジーに依存するが、いずれの場合にも、変化は、スレーブTLED12b〜12dにとって容易に気付くものである。スレーブTLEDランプは、ランプ内部の検出ユニット50によってこの変化を検知する。 バラスト10は電流源であるので、マスタTLEDランプ12aによって実行される符号化短絡(coded shorting)は安全な動作であり、バラスト10又はTLEDランプ12a〜12dのいずれも損傷しない。
負荷短絡機能は、TLED12内で、例えば、図7に示されるシャントスイッチM1を用いて、低コストで実施されることができる。各TLED12において、このシャントスイッチM1のインスタンスは、整流器23の後に置かれる(このスイッチM1は実際にはパルス幅変調調光目的のために既存のTLED12に既に存在し得る)。M1が閉じると、ランプ入力が短絡され、バラスト10からの電流は、LED負荷18に給電することなくバイパスされる。他のTLED12によって送信されたコードを検出するために、電流検出ブロック50のインスタンスが、各TLEDランプ12の主電流ループに挿入される。バラスト電流及び周波数の符号化される変化は、この検出ブロック50を介して検知され、抽出された信号は、TLED12内のオンボードマイクロコントローラ46に供給される。同じマイクロコントローラ26はまた、シャントスイッチM1を制御する。
ある実施形態では、フィラメント回路52i、52iiが、実際の蛍光管ランプのフィラメントをエミュレートするために、TLED12の2つの側の入力22i、22iiにそれぞれ含められてもよいことに留意された。この回路52は、例えば、電力抵抗であってもよいし、インスタントスタートバラストのために開いたままにしてもよい。したがって、フィラメント回路52は、信号に影響を与えることなく、シグナリングされたコードを通す。
図8は、本明細書で開示される実施形態によるスレーブランプ12b〜12dが受ける(調整後の)時間領域tにおけるバラスト電流Iの例示的な形状を示す。上側のスケッチは、通常動作中の電流を示し、スレーブTLED12a〜12dが受けるバラスト電流は安定したレベルにある。次いで、マスタTLEDランプ12aは、グループ化プロセスから始まり、符号化パターンをバラスト10上に強いる。その結果、図8の下側のスケッチに示されるように、スレーブTLED 12b〜12dが受ける電流は、マスタランプのシャント周波数に等しい周波数で変調された信号パターンを含む。シャント周波数は、例えば、1〜10Hzの範囲、又は数百Hz〜数kHzの範囲であり得る(好ましくは、主電源周波数成分による望ましくない干渉を最小限に抑えるため主電源周波数は避けられる)。
電流検出ユニット50が符号化変調パターンを検出するいくつかの方法がある。第1のオプションでは、平均電流値の変化を検知することによって検出が行われる。まず、検知された信号はローパスフィルタを介して平均化される。次に、その値がマイクロコントローラ46によって読み取られ、公称値と比較される。次いで、マイクロコントローラ46は、これが、自身のランプ12と共通バラスト10を共有する別のランプ12からの信号を表すかどうか判断する。例えば、各スレーブランプ12b〜12dは、マスタ12aからのマスタを識別する信号をバラスト10上でリッスンすることができ、スレーブ12b〜12dがこれを検出すると、当該スレーブ12b〜12dは、該スレーブのアイデンティティ(例えば、アドレス)をマスタ12aに通知するように無線インタフェース28を介してマスタ12aに答える。又は、逆のやり方で動作する場合、マスタ12aは、スレーブ12b〜12dから受信する、バラスト10上でマスタ12aにそれらを識別する信号をバラスト10上でリッスンすることができる。
検出のための第2の代替的又は付加的なオプションとして、受信した変調の周波数を測定することによって検出が行われてもよい。必要に応じて、マスタTLEDランプ12aは、周波数、デューティサイクル等を変調することによってスレーブランプ12b〜12dに何らかの基本メッセージを送信することさえできる。この第2のオプションは、異なるバラスト回路トポロジの結果、TLED電流の変調深度が異なるので、上記の第1のオプションよりも正確である。したがって、第1のオプションで使用される平均値検出方法は、第2のオプションよりエラーを起こしやすい(が必ずしもそれゆえ使用できないわけではない)。
上述のバラスト負荷修正スキームを介して情報を伝えるために使用される符号化スキームに関して、様々な符号化スキームが可能である。例えば、マスタとスレーブのTLED12a〜12dの間のバラストベースの通信チャネルは、モールス符号、マンチェスタ符号化、又はパルス位置変調等のバイナリ符号化スキームを利用することができる。通知される情報は、送信ランプ64の一部又は全部の64ビットの固有ZigBeeアドレス(又は他の固有識別子)を、任意選択的に、ヘッダビット、スタート及びストップビット、並びに/又は可能な誤り検出又は訂正ビット等のいくつかの他のビットと共に、含んでもよい。特定の実施形態では、この通信チャネルは、例えば、"オペコード(opcode)"のバイトの追加を介して、追加の情報を送ることを可能にすることもできる。スレーブランプ12b〜12dは、これらが、バラスト10を介して又は無線インタフェース28を介して、信号を受信したことをマスタにアクノレッジすることを可能にされることもできる。シグナリングの後、マスタ12はFNモードに戻り、前に述べたようにコミッショニングツール6と関与する。
バラスト10上のシグナリングは、LED18の完全な100%〜0%(消灯)変調ではなく、輝度範囲の一部のみ(例えば、100%と80%の間の光出力)を変調することによっても実施され得ることに留意されたい。符号化光タイプの符号化と同様に、この100%〜80%変調は、通常の照明動作中にエンドユーザには見えない、バラスト−負荷−変化に基づく"サイドチャネル"に後で動作フェーズにおいてさえも利用され得る。
自動グループ化が完了した後、マスタTLEDランプ12a及びスレーブTLEDランプ12b〜12dの両方とも、インストーラ8によってコミッショニングされるまで制御されることはできない。TLED12a〜12dが自動グループ化されているがまだコミッションされていない状態の間どの光レベルを選択するかについてのいくつかのオプションがある。一実施形態では、マスタランプ12aとスレーブランプ12b〜12dは、自動ペアリングが正しく行われたかどうかについて(第1の)インストーラ8が素早く視覚的にチェックできるように異なる光レベルで自動的に設定される。
上記の実施形態は例としてのみ記載されていることが理解されよう。
例えば、上記に開示したコミッショニングフローは、ZigBee又はZigBee Light Linkだけでなく、他のプロトコルで用いられることもできる。最も基本的には、ファクトリニューモードは、ランプ12がコミッショニングツール6に新しいものとして現れるモード、すなわち、コミッショニングを待っているように見えるモードであり、非ファクトリニューモードは、ランプ12がコミッショニングツール6に新しいものとして見えないモードである。他のプロトコルは、同様のモードのペアを組み込んでいてもよく、そのように修正されてもよく、コミッショニングプロセスの一部として同じ照明器具4内のランプ12a〜12dを一緒に表すためファクトリニューモード(又は同様のもの)を人為的に操作する原理を用いることにより利を得ることができる。
さらに、上記では、マスタ12aが、バラスト10上で信号を送り、次いで、無線ネットワーク(例えば、ZigBeeネットワーク)の形態の他の媒体を介して他のランプ12b〜12dの識別子を受けることによって、同じ照明器具4内の他のランプ12b〜12dを検出することが述べられた。しかしながら、代替的に、スレーブ12b〜12dが、代わりに、バラスト10を介して応答することもできる(例えば、各々が、ランダムな時間に応答を送信する、又はキャリアセンス多重アクセス技術を使用する)。あるいは、別の方法として、スレーブ12b〜12dは、(マスタからの信号を最初に待つことなしに)バラスト10を介してマスタにそれらの識別子を最初に知らせることができる。また、どのランプをマスタにするかを決定するためのプロトコルは、無線ビーコンだけでなく、他の手段を介して、例えば、バラスト10を介して、又は符号化光若しくは超音波を介して実現されることもできる。さらに、マスタを選択するための代替的なプロトコルが用いられることもできる。例えば、マスタは必ずしも最も低いアドレスを有するランプである必要はなく、代わりに、最も高いアドレス又は何らかの他の規則に従って選択されるアドレス(より一般的にはID)を有するランプであることも可能である。あるいは、選択はアドレス又は識別子に基づいている必要さえなく、代わりに、各ビーコン内の別個の優先インジケータ等のビーコン内の他の何らかの他の属性(最優先レベルのランプがマスタになる等)に基づくこともできる。
さらに、コミッショニングフローは、同じ照明器具4内のランプ12a〜12dをグループ化することに限定されない。より一般的には、開示されたコミッショニングフローは、同じ照明器具4内にあるかどうかを検出することに基づくだけでなく、グループ化されるべきランプ12を決定する他の方法と共に用いられることもできる。例えば、ランプをグループ化する他の理由は、部屋内のランプのゾーン又はクラスタをグループ化することを含むことができる。このような場合、それぞれのランプ12の識別子を含む符号化光信号、無線信号又は超音波信号等の信号を放射するようにランプ12を構成することが可能であり(その信号は、必ずしもそれぞれのハウジング14によって妨害される必要はない)、受信信号強度(例えば、RSSI)又は飛行時間(ToF)を測定するために、ランプ12の各々が隣接する他のランプからの信号をリッスンするよう構成することも可能である。(ランプ12のうちのマスタ又はコミッショニングツール6若しくは照明ブリッジ等の中央装置のいずれかにおいて)これらの測定値を一緒に収集することによって、異なるランプ12間の相対距離を検出することができ、それによって、どれが同じクラスタ内で考慮されるべきかを検出するために、環境2内のランプ12のトポロジを推論することが可能である。
逆に、ランプが同じ照明器具内にあるかどうかを検出するための開示された技術は、ファクトリニューモード等の操作を必ずしも伴わない他のコミッショニングフローと共に、又は実際には(例えば、監査目的のために、又は特定のコミッショニングフェーズなしに臨機応変にグループとして制御するために)ランプが同じ照明器具4であることを検出することが望ましいような任意の他の状況において用いられてもよい。
さらに、スイッチM1を使用してゼロ負荷又は全負荷の間で切り替える、図7に示されるオン/オフ(イン/アウト)アプローチ以外に、負荷を変調する他の可能性がある。例えば、代替的に、LED18及び/又はドライバ24は、回路に接続されたままであって完全に短絡されなくてもよいが、切り替え可能な又は可変の抵抗又はインピーダンスが、LED18及び/又はドライバ24と直列又は並列に含められてもよく、マイクロコントローラ46は、負荷を変調するために、この切り替え可能な又は可変の抵抗又はインピーダンスを制御してもよい。あるいは、より一般的には、他の電力線通信技術が当業者に利用可能であり得る。さらに、電力を変調する開示された技術は、バラスト10の文脈だけでなく、任意の他の電力供給回路、例えば変圧器を含む回路に適用されてもよい。
本明細書で使用される用語"無線ランプ"又は同様のものは、ランプが電力にプラグインされる必要がないということではなく、無線で通信することができることを意味することを疑うこともないことにも留意されたい。一般に、無線ランプは、主電源又はバッテリ等の任意の手段によって電力供給されてもよく、例えば、TLEDチューブは、照明器具内に収容された非常用照明バッテリによって電力供給されてもよい。
さらに、本明細書における用語ビーコンは、ZigBeeビーコンであることに限定されるものではなく、ランプによって繰り返し送出される任意のメッセージ、例えば、オープンネットワークを探しているメッセージ(又はオープンネットワークに曝すメッセージ)であることもできる。他の代替的な方法は、デバイスがそのマスタ/スレーブ状態に応じてオープンネットワークのオファーに応答するか、応答しないことである。この場合、ランプはリッスンするだけで、ビーコン自体を送信しない。むしろ、コミッショニングツールがオープンネットワークのオファーを送信する場合、マスタデバイスは、オファーに反応するが、スレーブデバイスはそれを無視する。
さらに、本開示の範囲は、ランプだけでなく、他のコンポーネントのコミッショニングにも及ぶことができることに再度留意されたい。従って、本明細書においてランプが言及されているところであれば、これは一般的にコンポーネントとしてさらに読むことができる。例えば、所与の照明器具内であっても、コンポーネント間で通信するために、ZigBee等の無線手段を使用する人々がますます増えている。これらのコンポーネントは、例えば、煙検知器コンポーネント、防犯カメラ、照明器具のランプを駆動するためのドライバ、及び/又は第1ランプ(及び/又は他のコンポーネント)に給電する緊急バッテリ等のバッテリのうちの任意の1つ又は複数、又は任意の他の様々な可能性を含んでもよい。本明細書のいずれの教示も、例えば、どのコンポーネントがランプと同じ照明器具にあるかを検出するために、少なくとも1つのランプ及び1つ以上の他のタイプのコンポーネントを有するコンポーネントのグループのコミッショニングに及ぶことができ、各コンポーネントは、(少なくともコミッショニングプロトコルが動く限り)上述したランプ12a〜12dと同様にして構成されてもよい。
開示された実施形態に対する他の変更は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の研究から、クレームされた発明を実施する際の当業者によって理解され得、達成され得る。特許請求の範囲において、「含む(comprising)」という単語は他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に列挙されたいくつかの項目の機能を果たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は他のハードウェアの一部として供給される光学記憶媒体又は固体媒体のような適切な媒体上に記憶/分配され得るが、インターネット又は他の有線又は無線の電気通信システム等の他の形態で分配されてもよい。特許請求の範囲における参照符号は、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。