JP6439238B2 - 加水分解に安定なイオン交換固定相およびその使用 - Google Patents

加水分解に安定なイオン交換固定相およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は一般的に、イオン交換媒体に関する。より具体的には、本発明は、加水分解に安定なイオン交換組成物、ならびに、例えば、クロマトグラフィーの固定相としての、それらの調製および使用のための方法に関する。
イオン交換クロマトグラフィーは、イオンおよび極性の分子を、それらの荷電に基づいて分離する、頻繁に用いられるクロマトグラフィー技術である。これは、大型のタンパク質、ポリペプチド、核酸、ポリヌクレオチド、小型のヌクレオチドおよびアミノ酸を含む、ほぼあらゆる種類の荷電した分子に用いることができる。固定相の表面は、イオン性の官能基を示し、これは、クーロン(columbic)(イオン性)相互作用を通じて反対荷電の被分析物イオンと相互作用する。従って、イオン交換クロマトグラフィーは、陽イオン交換クロマトグラフィーおよび陰イオン交換クロマトグラフィーに分けられる。陽イオン交換クロマトグラフィーでは、固定相は負に荷電された官能基を示すので、正に荷電された官能基が保持されるが、陰イオン交換クロマトグラフィーでは、固定相の上の正に荷電された官能基によって陰イオンが保持される。
タンパク質は、それらが一般には、負の荷電および正の荷電の両方を有するという点で両性電解質である。例えば、アスパラギン酸残基およびグルタミン酸残基は、負の電荷を示すが、アルギニン残基、リジン残基およびヒスチジン残基は、正の電荷を示す。しかし、タンパク質上の正味の電荷は、荷電された残基の組成およびタンパク質が存在する環境のpHに依存する場合が多い。
非多孔性のポリマーおよびシリカ粒子は典型的には、表面積が小さく、これが、非多孔性粒子に基づいてイオン交換固定相を生じるために表面重合技術の使用を要する主な要因である。例えば、表面重合化が、多重イオン交換基の長いポリマー鎖(非多孔性粒子の表面に結合される)への組み込みを通じてカラムの能力を改変するために用いられてもよい。
非多孔性基質は、具体的には、非多孔性粒子の表面に位置するイオン交換部位に対する生体分子の無制限のアクセスに起因する、生体分子およびモノクローナル抗体の分離のために用いられてきた。しかし、重合化のような表面グラフティングを介した表面官能化は、温度、酸素の濃度、重合化過程の間の物質移動を含む、多くの要因によって影響される場合があり、これらの要因は、生成物の再現性に対して負の影響の一因となる場合がある。また、市販の非多孔性の材料は、すべての所望の粒子サイズでは利用できず、これによってそれらの用途は、特定の利用可能なカラム方式に限定される。
さらに不利なのは、非多孔性粒子(これは典型的には、粒子表面に結合された長いポリマー鎖とカップリングされる)を充填されたイオン交換カラムで高い背圧が発達するということである。高い背圧は、このような非多孔性粒子で充填されたカラム中で、特にそれらの粒子のサイズが小さい場合に、促進される場合がある。
分離特徴および有効性の改善をもたらし、同時により広範な適用を可能にする、固定相材料および組成物、ならびに関連のイオン交換クロマトグラフィー法に関して満たされていない要件がまだ存在する。
米国特許第4,477,492号明細書 米国特許出願公開第2010/0051877号明細書
「有機化学」Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999 Kirkland、2000 J.Chromatography A 965:25〜34 「現代液体クロマトグラフィー入門(An Introduction to Modern Liquid Chromatography)」、L.R.SnyderおよびJ.J.Kirkland、第7章、John Wiley and Sons、NY、New York(1979) 「多孔性シリカ(Porous Silica)」、K.K.Unger、第108頁、Elsevier Scientific Publishing Co.、NY、New York(1979) 「シリコーン類の化学および技術(Chemistry and Technology of Silicones)」、W.Noll、Academic Press、NY、New York(1968)
本発明は、新規なイオン交換材料および媒体、ならびにそれらの調製および使用に関する関連方法の予期されない発見に一部基づく。本発明によるイオン交換固定相は、種々の生体分子のクロマトグラフィー分離に適している。本発明によるイオン交換媒体の識別特徴としては、例えば、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを介するモノクローナル抗体の改変体をそれらが分離する能力が挙げられる。
本明細書に開示されるイオン交換固定相の固有の特徴は、加水分解に安定な単層を備えていることであり、この単層は、100%の水性媒体中で表面分解を阻害する。別の固有の特徴は、イオン交換基を用いて粒子を官能化するために用いられる低分子量構築ブロックである。後者のアプローチは、固定相の表面上に高分子量のイオン交換ポリマーをグラフトするという従来の方法とは正反対である。これらの特徴が一緒になって、大幅に改善された、かつ多用途の固定相をもたらす。
一側面では、本発明は一般的に、イオン交換媒体であって:直径で約0.5μmと約100μmとの間という平均粒子径を有する粒子状基質と;前記粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層と;二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な前記単層に対して共有結合された、1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層とを備える、イオン交換媒体に関する。このイオン交換層は、複数のイオン交換部位を示している。
前記二官能性または多官能性のオルガノシランは(I)の構造式を有し、かつ約20,000未満の分子量を有している。
Figure 0006439238
上記式中、
、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合であり、
およびQの各々は独立して、直鎖または分岐した、非環式または環状の、飽和脂肪族部分から選択され、酸素、窒素またはイオウによって置換される1つ以上の炭素原子を必要に応じて有しており、かつ
Zは、1つ以上の窒素原子を含んでいるアミノ官能化有機基である。
特定の実施形態では、前記粒子状基質は、多孔性である。特定の実施形態では、前記粒子基質は、非多孔性コアおよび多孔性のシェルを含む。特定の実施形態では、この粒子状基質は、非多孔性である。
別の側面では、本発明は一般に、イオン交換クロマトグラフィーによって生物学的被分析物を精製するための方法に関する。この方法は、以下:イオン交換媒体で充填されたイオン交換クロマトグラフィーカラムを提供する工程と;精製される生物学的被分析物が由来するサンプル溶液と、前記イオン交換クロマトグラフィー媒体とを接触させて、前記サンプル溶液とイオン交換クロマトグラフィー媒体との間のイオン交換を可能にする工程と;前記生物学的被分析物を前記イオン交換クロマトグラフィー媒体から溶出させて、生物学的分子を精製する工程と;を包含する。このイオン交換媒体は、直径で約0.5μm〜約100μmの平均粒子径を有する粒子状基質と、前記粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層と;二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な前記単層に対して共有結合された、1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層とを備える。このイオン交換層は、複数のイオン交換部位を示している。
前記二官能性または多官能性のオルガノシランは(I)の構造式を有し、かつ約20,000未満の分子量を有している。
Figure 0006439238
上記式中、
、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合であり、
およびQの各々は独立して、直鎖または分岐した、非環式または環状の、飽和脂肪族部分から選択され、酸素、窒素またはイオウのヘテロ原子によって置換される1つ以上の炭素原子を必要に応じて有しており、かつ
Zは、1つ以上の窒素原子を含んでいるアミノ官能化有機基である。
前記生物学的被分析物は、任意の適切な生物学的分子または材料、例えば、タンパク質、酵素、抗体、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド、DNA、RNAまたは多糖類であってもよい。
さらに別の側面では、本発明は、一般的に、陽イオン交換クロマトグラフィー固定相に関し、これは以下:直径で約0.5μm〜約100μmの平均粒子径を有する粒子状基質と;この多孔性粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層と;この加水分解に安定な単層に共有結合された、カルボン酸、スルホン酸およびホスホン酸から選択される1つ以上の二酸または多酸の陽イオン交換層とを備える。
この二官能性または多官能性のオルガノシランは(II)の構造式を有し、かつ約20,000未満の分子量を有している。
Figure 0006439238
上記式中、
、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子状基質の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合であり、
は、HまたはC−Cアルキル基であり、
m、nおよびkの各々は、約1〜約3の整数であり、
lは約3〜約6の整数であり、かつ Yは、−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUは−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjは約1〜約6の整数である。
本発明の化合物を調製するための実施形態を示す。 本発明の化合物を充填された2.1×150mmの弱陽イオン交換カラムを用いるリボヌクレアーゼAおよびBの分離を示す。 本発明の化合物を充填された2.1×150mmの弱陽イオン交換カラムを用いて分画されたヒト化IgGサンプルの質量分析を示す。このサンプルを分画する試みは、市販の非多孔性の弱陽イオン交換固定相を用いた場合には失敗した。 本発明の化合物を充填された2.1×150mmの弱陽イオン交換カラムを用いて分画されたヒト化IgGサンプルの質量分析を示す。このサンプルを分画する試みは、市販の非多孔性の弱陽イオン交換固定相を用いた場合には失敗した。
定義
化学的用語および官能基の定義は、下にさらに詳細に記載する。有機化学の一般的な原理、ならびに特定の官能部分および反応性は、非特許文献1に記載される。
本明細書に記載されるような化合物は、任意の数の置換基または官能部分で置換されてもよいことが理解される。
本明細書において用いる場合、「C−C」とは、一般に、x個からy個(包括的)の炭素原子を有する基を指す。従って、例えば、C−Cとは、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する基を指し、これには、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−Cおよびすべての同様の組み合わせを包含する。「C−C20」などは同様に、C−C、C−C12、およびC−C12などの1〜20個(包括的)の炭素原子の種々の組み合わせを包含する。
本明細書において用いる場合、「脂肪族」という用語は、非芳香族の、飽和または不飽和の、直鎖、分枝鎖、非環式、環状または多環式の炭化水素骨格であって、1つ以上の官能基で必要に応じて置換されている骨格を指す。例としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびシクロアルキニル部分が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「アルキル」という用語は、ヒドロカルビル基であって、指定された炭素原子数を有する飽和炭化水素基であり、直鎖、分岐鎖、環状および多環式の基を含む基を指す。「ヒドロカルビル」という用語は、水素および炭素原子のみを含む任意の部分を指す。ヒドロカルビル基としては、飽和基(例えば、アルキル基)、不飽和基(例えば、アルケン類およびアルキン類)、芳香族基(例えば、フェニルおよびナフチル)およびそれらの混合物が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「C−Cアルキル」という用語は、本質的にx個からy個の炭素原子からなる飽和の直鎖状または分岐した遊離基を指し、ここでxは、1〜約10の整数であり、かつyは約2〜約20の整数である。C−Cアルキル基としては、「C−C20アルキル」が挙げられ、これは、本質的に1〜20個の炭素原子および対応する数の水素原子からなる、飽和した、直鎖または分岐した遊離基を指す。C−C20アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ドデカニルなどが挙げられる。
本明細書において用いる場合、「C−Cアルコキシ」という用語は、酸素原子を介して主要な構造に結合されている、本質的にx個からy個の炭素原子からなる直鎖状または分岐した鎖のアルキル基を指し、ここでxは、1〜約10の整数であり、かつyは約2〜約20の整数である。例えば、「C−C20アルコキシ」とは、酸素原子を介して主要な構造に結合されている、1〜20個の炭素原子を有しており、従って、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、2−ペンチル、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシおよび3−メチルペントキシのような一般式アルキル−O−を有している、直鎖状または分岐した鎖のアルキル基を指す。
本明細書において用いる場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
本明細書において用いる場合、脂肪族基に関して「飽和した」という用語は、その脂肪族基における炭素−炭素間の結合のすべてが炭素−炭素の単結合であることを指す。
本明細書において用いる場合、「置換された」という用語は、ある基、例えば、ヒドロカルビル基に結合された水素原子が、別の原子で、例えば、Clまたは原子のグループ、例えばCHで置換されたことを意味する。アリール基およびヘテロアリール基に関して、「置換された」という用語は、任意のレベルの置換、例えば、一置換、二置換、三置換、四置換または五置換を指す。置換は、独立して選択され、置換は、化学的にかつ立体的にアクセス可能な任意の位置であってよい。
本明細書において用いる場合、「オルガノシラン」という用語は、塩類の誘導体である有機化合物を指す。この有機化合物は、ケイ素結合に対する少なくとも1つの炭素を含む。
本明細書において用いる場合、「固定相材料」(または時には「固定相」)という用語は、クロマトグラフィー使用を意図する疎性の(loose)粒子状材料を指す。一旦、物質が、カラムに充填されて、移動相と接触されれば、これは典型的には、「固定相」と呼ばれ、移動相によってクロマトグラフィーシステムを通じて行われている、被分析物の保持を担うクロマトグラフィーシステムの一部である。
本発明は、種々のクラスの生体分子の分離における使用に適した、新規なイオン交換媒体を提供する。本明細書に開示されるイオン交換固定媒体の固有の特徴としては、(1)加水分解に安定な単層(100%の水性媒体における表面分解を阻害する)、および(2)イオン交換基で粒子を官能化するために用いられる比較的低分子量の構築ブロックが挙げられる。
本発明は、新規な多用途の固定相を提供する。本明細書に開示されるイオン交換媒体の際立った特徴としては、例えば、5μm未満の粒径を有する多孔性基質を用いる陽イオン交換液体クロマトグラフィーを介してモノクローナル抗体の改変体を分離する能力が挙げられる。
イオン交換媒体は、表面重合化なしに合成される。低分子量の、構造的に規定された、加水分解に安定な表面化学によって、ある場合には、カラム能力における劇的な改善が可能になる。例えば、本発明によって調製された小さい直径(例えば、3μm、300Åの細孔)の陽イオン交換多孔性シリカ粒子を充填されたカラムは、高い背圧を生じない。この特徴は、それらを超高圧のクロマトグラフィーで用いること、ならびにモノクローナル抗体および生理活性タンパク質のような生体分子の迅速な分析を可能する。
一側面では、本発明は一般に、以下:直径で約0.5μm〜約100μmという平均粒子径を有する粒子状基質と;この粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層と;二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層に対して共有結合された、1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層と;を含むイオン交換媒体に関する。このイオン交換層は、複数のイオン交換部位を示している。
この二官能性または多官能性のオルガノシランは、(I)の構造式を有し、かつ約20,000未満の分子量を有している。
Figure 0006439238
上記式中、
、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、またはオルガノシランと前記粒子の表面との間に、および/またはオルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合であり、
およびQの各々は独立して、直鎖または分岐した、非環式または環状の、飽和脂肪族部分から選択され、酸素、窒素またはイオウのヘテロ原子によって置換される1つ以上の炭素原子を必要に応じて有しており、かつ
Zは、1つ以上の窒素原子を含んでいるアミノ官能化有機基である。
特定の実施形態では、この粒子状基質は、多孔性である。特定の実施形態では、この粒子状基質は、非多孔性コアおよび多孔性のシェルを含む。特定の実施形態では、この粒子状基質は、非多孔性である。
多孔性の粒子状基質に関して、この粒子は好ましくは、約60Å〜約2,000Åの平均細孔径を有する(例えば、約60Å〜約1,500Å、約60Å〜約1,000Å、約60Å〜約500Å、約60Å〜約400Å、約60Å〜約300Å、約100Å〜約2,000Å、約100Å〜約1,500Å、約100Å〜約1,000Å、約100Å〜約500Å、約100Å〜約400Å、約100Å〜約300Å、約300Å〜約2,000Å、約300Å〜約1,500Å、約300Å〜約1,000Å、約300Å〜約500Å)。この細孔サイズの分布は(1標準偏差)は、任意の適切な数、例えば、細孔サイズ中央値の40%以下(例えば、30%以下、20%以下、10%以下)であってもよい。
特定の好ましい実施形態では、この粒子は、約5m/g〜約300m/gの表面積を有する(例えば、約5m/g〜約200m/g、約5m/g〜約100m/g、約5m/g〜約50m/g、約10m/g〜約300m/g、約10m/g〜約200m/g、約10m/g〜約100m/g)。
この粒子が非多孔性のコアを有する場合、このコアは、粒子全体の容積の約10%〜約90%、より好ましくは粒子全体の容積の約50%〜約80%(例えば、約50%〜約90%、約50%〜約80%、約50%〜約70%、約60%〜約90%、約60%〜約80%、約70%〜約90%)の範囲の容積を有することができる。
この粒子が非多孔性のコアを有する場合、このコアは、粒子全体の重量の約10%〜約90%、より好ましくは粒子全体の重量の約50%〜約80%(例えば、約50%〜約90%、約50%〜約80%、約50%〜約70%、約60%〜約90%、約60%〜約80%、約70%〜約90%)の範囲の重量を有することができる。
この粒子サイズの分布(1標準偏差)は、所望のユーティリティ次第で、狭くてもよいし、広くてもよいし、中央値の粒子サイズの約40%以下、好ましくは中央値の粒子サイズの約30%以下、さらに好ましくは中央値の粒子サイズの約20%以下、そしてそれよりさらに好ましくは中央値の粒子サイズの約10%以下であることができる。
特定の好ましい実施形態では、前記の二官能性または多官能性のオルガノシランは1分子あたり、2つ以上の共有結合を介して粒子状基質の表面に共有結合される(例えば、1分子あたり平均して2つの共有結合を介して、1分子あたり平均で2つを超える共有結合を介して)。
特定の実施形態では、Qは−(CH−CH−または−(CHG−(CH−であり、Qは−(CH−CH−または−(CH−G’−(CH−であり、mおよびnの各々は、約1〜約6の整数(例えば、1、2、3、4、5、6)であり、GおよびG’は独立して、−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、Zは、
Figure 0006439238
である。
上記式中、Lは脂肪族スペーサー基であり、酸素、窒素またはイオウのヘテロ原子で置換される1つ以上の炭素原子を必要に応じて有し、Rは、HまたはC−Cアルキル基であり、Rは、2つ以上の窒素原子を有するポリアミン基である。
Lは、例えば、−(CH−であってもよく、kは約1〜約6の整数(例えば、1、2、3、4、5、6)であり、RはHであり、R
Figure 0006439238
である。
上記式中、RはHまたはアルキル基であり、lは約1〜約12の整数であり、かつYは−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10であり、ここでR10がHであり、かつUは−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjは約1〜約6の整数(例えば、1、2、3、4、5、6)である。
特定の好ましい実施形態では、前記二官能性または多官能性のオルガノシランは、(II)の構造式を有している。
Figure 0006439238
上記式中、R、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、またはオルガノシランと前記粒子状基質の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合である。RはH、またはC−Cアルキル基(例えば、1、2、3)である。m、nおよびkの各々は、約1〜約3の整数(例えば、1、2、3)である。lは、約1〜約12の整数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12)である。Yは、−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUは−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjは約1〜約6の整数(例えば、1、2、3、4、5、6)である。
二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層は、粒子状基質の表面に共有結合される。ここで、「単層」という用語は、この粒子状基質の表面に対して垂直な寸法で、単一分子(ポリマー分子の対語として)を有する層を指す。二機能性または多機能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層は、単一の分子層の架橋されていない網目状構造であってもよいし、または架橋された網目状構造(粒子状基質の表面に延びている)であってもよい。
陽イオン交換の用途では、加水分解に安定な単層に共有結合した1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層は、加水分解に安定な単層に共有結合した1つ以上の陽イオン交換有機化合物を有する。陰イオン交換の用途では、加水分解に安定な単層に共有結合された1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層は、加水分解に安定な単層に共有結合された1つ以上の陰イオン交換有機化合物を有する。
陽イオン交換有機化合物とは、陽イオン交換基、例えば、二酸または多酸(遊離、活性または保護)を有する任意の適切な化合物であってもよい。二酸または多酸の例としては、カルボン酸、スルホン酸およびホスホン酸が挙げられる。
陰イオン交換有機化合物は、陰イオン交換基、例えば、二塩基または多塩基(遊離、活性または保護)を有する任意の適切な化合物であってもよい。二塩基または多塩基の例としては、一級アミン、二級アミン、三級アミンおよび四級アミンが挙げられる。
粒子状基質は、任意の適切な材料から調製されてもよい。例えば、粒子状基質は、シリカベースの固体材料(例えば、シリカゲルから調製)であってもよい。この粒子状基質はまた、アルミナ(酸化アルミニウム)、チタニア(酸化チタン)、ジルコニア(二酸化ジルコニウム)またはハイブリッドの有機/無機材料から調製されてもよい。
この粒子状基質は、例えば、直径で約1μm〜約50μm(例えば、直径で約1μm〜約20μm、直径で約1μm〜約10μm、直径で約1μm〜約5μm、直径で約3μm〜約20μm、直径で約3μm〜約15μm、直径で約3μm〜約10μm、直径で約5μm〜約20μm、直径で約5μm〜約10μm)の平均サイズを有する、設計された用途に適した任意の粒子サイズを有してもよい。
特定の実施形態では、オルガノシランの分子量は好ましくは、10,000未満(例えば、約9,000未満、約8,000未満、約7,000未満、約6,000未満、約5,000未満、約4,000未満、約3,000未満、約2,000未満)である。
別の側面では、本発明は一般に、イオン交換クロマトグラフィーによって生物学的被分析物を精製するための方法に関する。この方法は、以下:イオン交換媒体で充填されたイオン交換クロマトグラフィーカラムを提供する工程と;精製される生物学的被分析物が由来するサンプル溶液と、前記イオン交換クロマトグラフィー媒体とを接触させて、前記サンプル溶液とイオン交換クロマトグラフィー媒体との間のイオン交換を可能にする工程と;前記生物学的被分析物を前記イオン交換クロマトグラフィー媒体から溶出させて、生物学的分子を精製する工程と;を包含する。このイオン交換媒体は、直径で約0.5μm〜約100μmの平均粒子径を有する粒子状基質と、前記粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層と、二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な前記単層に対して共有結合された、1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層とを備える。このイオン交換層は、複数のイオン交換部位を示している。
前記二官能性または多官能性のオルガノシランは(I)の構造式を有し、かつ約20,000未満の分子量を有している。
Figure 0006439238
上記式中、
、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合であり、
およびQの各々は独立して、直鎖または分岐した、非環式または環状の、飽和脂肪族部分から選択され、酸素、窒素またはイオウのヘテロ原子によって置換される1つ以上の炭素原子を必要に応じて有しており、かつ
Zは、1つ以上の窒素原子を含んでいるアミノ官能化有機基である。
前記生物学的被分析物は、任意の適切な生物学的分子または材料、例えば、タンパク質、酵素、抗体、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド、DNA、RNAまたは多糖類であってもよい。
イオン交換クロマトグラフィー媒体は、適切なイオン交換基を組み込むことによって、陽イオン交換クロマトグラフィー媒体または陰イオン交換クロマトグラフィー媒体として設計されてもよい。
このイオン交換方法を行って、例えば、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の純度を有する、実質的に精製された生物学的被分析物を得てもよい。
さらに別の側面では、本発明は一般に、陽イオン交換クロマトグラフィー固定相に関し、これは以下:直径で約0.5μm〜約100μmの平均粒子径を有する粒子状基質と;この多孔性粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層と;加水分解に安定な単層に共有結合されたカルボン酸、スルホン酸およびホスホン酸から選択される1つ以上の二酸または多酸の陽イオン交換層とを備える。
この二官能性または多官能性のオルガノシランは(II)の構造式を有し、かつ約20,000未満の分子量を有している。
Figure 0006439238

上記式中、
、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子状基質の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるSi−O−Si結合であり、
は、HまたはC−Cアルキル基であり、
m、nおよびkの各々は、約1〜約3の整数であり、
lは約3〜約6の整数であり、かつ
Yは、−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10であり、ここで、R10がHであり、かつUは−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjは約1〜約6の整数である。
本発明のイオン交換媒体を調製するための方法は典型的には、2つ(またはそれ以上)の表面官能化工程を包含する。第一の工程は、粒子状基質(シリカのような無機の酸化物)の表面と多官能性シランとの間のケイ素−酸素結合の形成を介して、加水分解に安定な層を構築する工程を包含する。多官能性シランを、無機酸化物の表面官能化の間に種々のシランと混合して、加水分解に安定な層へ追加の官能性を導入してその特性を修飾できる。
第二の工程は、加水分解に安定な層のアミノ基と、二官能性または多官能性の化合物(1または複数)の活性型のカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸との間の反応を介する共有結合を形成するために、加水分解に安定な層の遊離のアミノ基と、活性型のカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸を有する二官能性または多官能性の化合物(1または複数)(例えば、無水物、エステル類、アシルハライド類、スルホニル類、またはホスホリルハライド類)との間の反応を包含する。この反応の間に、加水分解に安定な層の遊離のアミノ基は、無機酸化物の表面上に遊離型、保護型または活性型のいずれかで陽イオン交換部位を導入するための結合ポイントとして機能することができる。
二官能性または多官能性の化合物(1または複数)のカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸基の一部のみが、加水分解に安定な層においてアミン基との反応の間に消費される場合、残りの酸基は、加水分解または他の化学的/物理的過程の結果として、陽イオン交換部位に変換されることができる。二官能性または多官能性の化合物は、1分子あたり1〜約20,000個の陽イオン交換基を遊離型、活性型または保護型で含むことができる。二官能性または多官能性の化合物の各々の分子はまた、陽イオン交換基の残りの遊離型、保護型または活性型とは異なる1つ以上の反応性の官能基を有してもよい。
例えば、二官能性または多官能性の化合物は、ハロゲン化アルキル/塩化アシルまたはイソシアネート/エステル官能基の組み合わせを有してもよい。二官能性または多官能性の化合物の分子としては、活性化されたカルボン酸基(例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸;塩化アシル類、エステル類、ジカルボン酸およびポリカルボン酸のNHSエステル類、ならびにそれらの誘導体または組み合わせ)が挙げられる。
陽イオン交換基はまた、加水分解に安定な層のアミノ基と、活性型のカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸以外の官能基を担持する二官能性または多官能性の化合物とを反応させることによって、無機酸化物の表面上に導入できる。活性型のカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸以外の官能基は、アミンとの共有結合を形成できる。このような基の例としては、エポキシド類、アルキルハライド類および活性化された二重結合が挙げられる。加水分解に安定な層のアミノ基との反応の間に消費されない、二官能性または多官能性の化合物のエポキシド類、アルキルハライド類および活性化された二重結合はさらに、陽イオン交換基へと直接または間接的に変換されてもよい。
直接変換の例としては、表面のエポキシド類とチオカルボン酸のエステル類との反応、それに続くエステル基の加水分解が挙げられる。間接的な変換の例としては、表面エポキシド類とポリエチレンイミンとの反応、それに続く加水分解に安定な層のアミノ基と二官能性または多官能性の化合物との間の反応が挙げられる。
任意の工程とは、二官能性または多官能性の化合物の残りの活性化されたカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸の基の共有結合的修飾であり、これは、上述した反応によって無機酸化物の表面上に導入される。共有結合的修飾は、二官能性または多官能性の化合物(1または複数)の残りの活性化されたカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸基と、例えば、約200〜約50,000、好ましくは約200〜約2,000の分子量のオリゴマーまたはポリマーとの相互作用の結果であり、アミノ基を遊離型でまたは部分的に保護された型で有する。
これらの反応は、最終生成物に対して繰り返し、無作為に、または規則的に影響するように、例えば、表面上に導入された陽イオン交換部位または陰イオン交換部位の数を増加させるように設計されてもよい。
本明細書に開示される組成物および方法は、親水性の高い被分析物のクロマトグラフィー分離のための多重官能性を担持する、制御された、加水分解に安定な表面構造を構築する際に大きな可塑性を提供する。本発明は、陽イオン交換、陰イオン交換、水素結合、金属キレート化を含む、種々の保持方式および種々の分離技術に適用することができる。結果として、陽イオン交換、陰イオン交換、親水性相互作用液体クロマトグラフィー(HILIC)および固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー(IMAC)用のカスタマイズされた固定相は、適切な官能性表面基を用いて、本明細書の技術に基づいて設計できる。
例えば、加水分解に安定な層のアミノ基とクロロアセトアミド(2−クロロアセトアミド)との反応によって、一級アミド基で官能化されたHILIC固定相を創出できる。加水分解に安定な層のアミノ基とポリエポキシ化合物との反応と、それに続くその加水分解によって、架橋された水酸化表面がもたらされる。リガンドの金属キレート化は、例えば、表面ポリエポキシドとイミノ二酢酸の誘導体(HN(CHCOH)またはIDA)との相互作用を用いて同様に導入できる。
上で考察されるとおり、粒子状基質は、コア中で、および/またはシェル中で多孔性であってもよく、コア中で、および/またはシェル中で、非多孔性であってもよい。
非多孔性コアを有する多孔性シェルを有する粒子状基質を調製するための一般的な方法は、Bergnaの特許文献1に、および非特許文献2に記載されており、その各々が、すべての目的についてその全体が参照によって本明細書に明確に組み込まれる。さらに、特許文献2は、固体コアおよび外側多孔性シェルを有する、表面が多孔性の粒子を調製するための方法を提供する。
シラン類とシリカ系支持体材料との反応の一般的考察は、非特許文献3に示されており、これは、すべての目的についてその全体が参照によって本明細書に明確に組み込まれる。個々のシラン類と多孔性シリカとの反応の考察は、非特許文献4に見ることができ、これは、すべての目的についてその全体が参照によって本明細書に明確に組み込まれる。個々のシラン類と種々の支持体材料との反応の詳細は、非特許文献5に見られ、これは、すべての目的についてその全体が参照によって本明細書に明確に組み込まれる。
一般には、本発明による組成物は、クロマトグラフィーによって広範な種類の化学種を分離する方法に使用されてもよい。クロマトグラフィーでの使用のため、本発明による組成物は、粒子の形状で、クロマトグラフィーカラム中に充填されてもよい。クロマトグラフィーカラムは、特定のカラムが用いられる用途に基づく種々の寸法で製造される。本発明の実施形態による組成物を充填されたクロマトグラフィーカラムは、適切な担体相を含むリザーバーに対して、およびポンプ、例えば、メカニカルポンプまたはシリンジポンプ(クロマトグラフィーカラムを通じて担体相をポンピングできるもの)に対して、およびインジェクター(クロマトグラフィーカラム中に1つ以上の化学種を導入できるもの)に対して操作可能に接続されてもよい。本発明による組成物を含むクロマトグラフィーカラムはさらに、検出器、例えば、紫外分光光度計(クロマトグラフィーカラムから溶出する分離された化学種を検出しかつ必要に応じて分析できるもの)に対して操作可能に接続されてもよい。本発明による組成物を含むクロマトグラフィーカラムは、さらに、分離された種を別々に取り扱えるように、分離された種を複数の別の容器中に含む、担持相を収集できるフラクションコレクターに対して操作可能に接続されてもよい。
本発明による組成物は、粒子の形状で、クロマトグラフィープレート、例えば、薄層クロマトグラフィープレートまたは分取薄層クロマトグラフィープレート上に交互に沈着されてもよい。クロマトグラフィープレートは、材料の層、例えば、ガラスまたはポリマーフィルムを備え、その上にクロマトグラフィーの固定相の組成物が沈着される。本発明による組成物を含んでいるクロマトグラフィープレートは、適切な移動相のリザーバーに対して、およびクロマトグラフィープレート上へ化学種を導入できるインジェクターに対して操作可能に接続されてもよい。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、フラッシュクロマトグラフィー、固相抽出および他の形態のクロマトグラフィー分離を含むクロマトグラフィー分離のための本発明による組成物を用いるための装置および技術を、当業者は理解し、使用するであろう。
本明細書において、および添付の特許請求の範囲において、不定冠詞の単数形「a、an」および定冠詞の単数形「the」は、文脈上、明確に他を示すのでない限り、複数のものへの言及も包含する。
他に定義しない限り、本明細書に用いられるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと同様かまたは等価な任意の方法および材料はまた、本開示の実施または試験でも用いることができ、好ましい方法および材料はここに記載される。本明細書に引用される方法は、開示される特定の順序に加えて、理論上可能である任意の順序で行われてもよい。
加水分解に安定なシリカ粒子(例えば、3μm、300Åの細孔サイズ)を調製し、モノクローナル抗体を含む生体分子の分離のための陽イオン交換固定相として用いた。粒子の表面は、低分子量の、カラム製造の高再現性を可能にする、構造的に規定されたリガンドで官能化される。「中間の」細孔サイズ(約300〜500Å)のシリカ粒子を用いることの利点は、イオン交換カラムを充填するための(a)表面積、(b)表面イオン交換基のアクセス性、および(c)多孔性基質の小さな(例えば、5μm未満)粒子の使用の組み合わせである。
陽イオン交換基で官能化された、加水分解に安定なシリカ粒子(例えば、3μm、300Åの細孔サイズ)は、生体分子のクロマトグラフィー分離に必要な条件下で100%の水性媒体中で操作されてもよい。例えば、短い(2.1×100mm)のカラム中に充填された陽イオン交換媒体では、市販の弱陽イオン交換非多孔性ポリマー粒子を充填された長い(2.1×250mm)のカラムと比較した場合、ヒト化IgGの優れたピーク分離度を示した。
<実施例1>
弱陽イオン交換シリカゲルの合成
(a)15gの300A、3μmのシリカ粒子を、50mLの乾燥1,4−ジオキサンおよび10gのN,N’−Bis[(3−トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、95%(Gelest社製)と混合した。反応混合物を、25℃で15分間超音波処理し、次いで、メカニカルスターラーを備えた250mLの丸底フラスコ中で、窒素下で24時間還流した。シリカ粒子は、ガラスフィルターを用いてろ過し、高温の1,4−ジオキサンおよびメタノールで洗浄し、風乾させた。
(b)パート(a)から得られた表面官能化シリカ粒子を、250mLの丸底フラスコ中に入れて、50mLの乾燥アセトニトリルと混合した。この混合物に、8gの塩化ジグリコリルを、10mLの乾燥アセトニトリル中に添加した。反応混合物を、15分間超音波処理し、25℃で一晩静置させた。表面官能化シリカゲルを、ガラスフィルターを用いてろ過して、無水アセトニトリルを用いて洗浄し、その洗浄工程の間の全時点で、少量の乾燥アセトニトリルで覆ってシリカ表面を保持した。得られたシリカ粒子を、250mLの丸底フラスコに移して、50mLの乾燥メタノールおよび5mLの無水トリエチレンアミンと化合させた。反応混合物を、25℃で一晩静置させた。シリカ粒子をろ過して、風乾させた。
(c)パート(b)から得られた表面官能化シリカ粒子を、60mLの乾燥アセトニトリルおよび10gのペンタエチレンヘキサミンと化合させた。この反応混合物を25℃で15分間超音波処理し、次いでメカニカルスターラーを備えた250mLの丸底フラスコ中で、窒素下で24時間還流させた。シリカ粒子を、ガラスフィルターを用いてろ過して、高温の無水アセトニトリルおよびメタノールを用いて洗浄して、風乾させた。
(d)パート(c)から得られた表面官能化シリカ粒子を、250mLの丸底フラスコ中に入れて、50mLの乾燥アセトニトリル、12gの無水コハク酸および8mLの無水トリエチルアミンと混合した。得られた懸濁物を、15分間超音波処理し、25℃で一晩静置させた。シリカ粒子を、ガラスフィルターを用いてろ過して、高温のアセトニトリル、5%のトリエチルアミン水溶液、水、5%のギ酸水溶液、水、およびアセトンを用いて段階的に洗浄した。生成された陽イオン交換シリカの14gのバッチを、真空オーブン中で、50℃で乾燥させた。
<実施例2>
弱陽イオン交換シリカゲルの合成
実施例1のパート(a)〜(c)を繰り返した。パート(c)から得られた表面官能化シリカ粒子を、250mLの丸底フラスコ中に入れて、50mLの乾燥アセトニトリルと混合した。10gの塩化ジグリコリルおよび5mLのトリエチルアミンを、5℃でこの懸濁物に添加した。得られた懸濁物を、15分間超音波処理し、25℃で一晩静置させた。シリカ粒子を、ガラスフィルターを用いてろ過して、高温のアセトニトリル、5%のトリエチルアミン水溶液、水、5%のギ酸水溶液、水、およびアセトンを用いて段階的に洗浄した。生成された陽イオン交換シリカの14.5gのバッチを、真空オーブン中で、50℃で乾燥させた。
<実施例3>
実施例1のパート(a)および(b)を繰り返した。
パート(b)から得られた表面官能化シリカ粒子を、250mLの丸底フラスコ中に入れて、20mLの乾燥DMFおよび20mLの乾燥アセトニトリルと混合した。5gのPAMAMデンドリマー(エチレンジアミンコア、128表面アミノ基)、20重量%のメタノール溶液を、得られた懸濁物に添加した。反応混合物を、25℃で15分間超音波処理し、次いで、メカニカルスターラーを備えた250mLの丸底フラスコ中で、窒素下で24時間還流させた。シリカ粒子を、ガラスフィルターを用いてろ過して、高温のメタノールを用いて洗浄して、風乾させた。得られた表面官能化シリカ粒子を、250mLの丸底フラスコ中に入れて、50mLの乾燥アセトニトリル、12gの無水コハク酸および8mLの無水トリエチルアミンと混合した。得られた懸濁物を、15分間超音波処理し、25℃で一晩静置させた。シリカ粒子を、ガラスフィルターを用いてろ過して、高温のアセトニトリル、5%のトリエチルアミン水溶液、水、5%のギ酸水溶液、水、およびアセトンを用いて段階的に洗浄した。生成された陽イオン交換シリカの14.3gのバッチを、真空オーブン中で、50℃で乾燥させた。
参照による組み込み
特許、特許出願、特許刊行物、雑誌、本、論文、ウェブコンテンツなどの他の文献に対する参照および引用が、本開示中でなされた。そのような文献のすべてが、ここで、すべての目的についてその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書において参照によって組み込まれるとされているものであっても、本明細書に明確に示される既存の定義、言明または他の開示材料と矛盾する任意の材料またはその一部は、その組み込まれる材料と本開示の材料との間で矛盾が生じない限りにおいて組み込まれる。矛盾が生じた場合には、かかる矛盾は、好ましい開示として本開示を支持して解決されるべきである。
等価物
本明細書に開示されている代表的な実施例は、本発明の例示の補助を意図しているものであって、本発明の範囲を限定するよう意図されているものでもなく、限定するものであると解釈されるべきでもない。実際、本発明の種々の改変およびその多くのさらなる実施形態は、本明細書に示され記載される実施形態に加えて、本明細書に引用される科学文献および特許文献による実施例ならびにそれに対する引用文献を含めて、本明細書の内容全体から当業者に明らかになるであろう。以下の実施例は、本発明の実施に対して、その種々の実施形態および等価物において適合できる重要な追加の情報、例証および手引きを含む。

Claims (13)

  1. イオン交換媒体であって:
    直径で0.5μmと100μmとの間という平均粒子径を有する粒子状基質と;
    前記粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層であって、前記二官能性または多官能性のオルガノシランが(I)の構造式を有し、かつ20,000未満の分子量を有する単層と;
    Figure 0006439238
    (上記式中、R、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるO−Si結合である。)
    二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な前記単層に対して共有結合された、1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層であって、複数のイオン交換部位を示しているイオン交換層と;
    を備え、
    が−(CH−CH−または−(CH−G−(CH−であり、Qが−(CH−CH−または−(CH−G’−(CH−であり、mおよびnの各々が、1〜6の整数であり、GおよびG’が独立して、−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、Zが、
    Figure 0006439238
    である、イオン交換媒体。
    (上記式中、Lが脂肪族スペーサー基であり、酸素、窒素またはイオウのヘテロ原子で置換される1つ以上の炭素原子を有し、Rが、HまたはC−Cアルキル基であり、Rが、2つ以上の窒素原子を有するポリアミン基である。)
  2. 前記粒子状基質が、多孔性であり、非多孔性コアおよび多孔性のシェルを含むか、または非多孔性である、請求項1に記載のイオン交換媒体。
  3. 前記粒子状基質が、60Å〜2,000Åという平均細孔径を有する、請求項1〜2のいずれか1項に記載のイオン交換媒体。
  4. Lが−(CH−であり、kが1〜6の整数であり、RがHであり、R
    Figure 0006439238
    である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオン交換媒体。
    (上記式中、RがHまたはアルキル基であり、lが1〜12の整数であり、Yが−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUが−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjが1〜6の整数である。)
  5. 前記二官能性または多官能性のオルガノシランが、(II)の構造式を有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン交換媒体。
    Figure 0006439238
    (上記式中、
    、R、R、R、RおよびRの各々が独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子状基質の表面との間に、および/またはオルガノシランの分子の間に形成されるO−Si結合であり、
    がH、またはC−Cアルキル基であり、
    m、nおよびkの各々が、1〜3の整数であり、
    lが1〜12の整数であり、かつ
    Yが、−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUが−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjが1〜6の整数である。)
  6. 前記加水分解に安定な単層に共有結合した前記1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層が、前記加水分解に安定な単層に共有結合した1つ以上の陽イオン交換有機化合物または陰イオン交換有機化合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のイオン交換媒体。
  7. イオン交換クロマトグラフィーによって生物学的被分析物を精製するための方法であって:
    イオン交換媒体で充填されたイオン交換クロマトグラフィーカラムを提供する工程であって、このイオン交換媒体は:
    直径で0.5μm〜100μmの平均粒子径を有する粒子状基質と、
    前記粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層であって、前記二官能性または多官能性のオルガノシランが(I)の構造式を有し、かつ20,000未満の分子量を有する単層と、
    Figure 0006439238
    (上記式中、
    、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるO−Si結合であり、
    が−(CH−CH−または−(CH−G−(CH−であり、Qが−(CH−CH−または−(CH−G’−(CH−であり、mおよびnの各々が、1〜6の整数(例えば、1、2、3、4、5、6)であり、GおよびG’が独立して、−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、Zが、
    Figure 0006439238
    であり、
    上記式中、Lが脂肪族スペーサー基であり、酸素、窒素またはイオウのヘテロ原子で置換される1つ以上の炭素原子を有し、Rが、HまたはC−Cアルキル基であり、Rが、2つ以上の窒素原子を有するポリアミン基である。)
    二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な前記単層に対して共有結合された、1つ以上のイオン交換有機化合物のイオン交換層であって、複数のイオン交換部位を示している、イオン交換層とを備える工程と;
    精製される生物学的被分析物が由来するサンプル溶液と、前記イオン交換クロマトグラフィー媒体とを接触させて、前記サンプル溶液とイオン交換クロマトグラフィー媒体との間のイオン交換を可能にする工程と;
    前記生物学的被分析物を前記イオン交換クロマトグラフィー媒体から溶出させて、生物学的分子を精製する工程と;
    を含む、方法。
  8. 前記粒子状基質が、多孔性であり、非多孔性コアおよび多孔性のシェルを含むか、または非多孔性である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記生物学的被分析物が、タンパク質、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドおよび多糖類から選択される、請求項7〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. Lが−(CH−であり、kが1〜6の整数であり、RがHであり、R
    Figure 0006439238
    である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
    (上記式中、
    がHまたはアルキル基であり、
    lが3〜12の整数であり、
    Yが−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUが−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjが1〜6の整数である。)
  11. 前記二官能性または多官能性のオルガノシランが、(II)の構造式を有している、請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法。
    Figure 0006439238
    (上記式中、
    、R、R、R、RおよびRの各々が独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子状基質の表面との間に、および/または前記オルガノシラン(I)の分子の間に形成されるO−Si結合であり、
    がH、またはC−Cアルキル基であり、
    m、nおよびkの各々が、1〜3の整数であり、
    lが3〜6の整数であり、かつ
    Yが、−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUが−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjが1〜6の整数である。)
  12. 前記加水分解に安定な単層に共有結合された1つ以上の前記イオン交換有機化合物のイオン交換層が、前記加水分解に安定な単層に共有結合した1つ以上の陽イオン交換有機化合物または1つ以上の陰イオン交換有機化合物を含む、請求項7〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 陽イオン交換クロマトグラフィー固定相であって:
    直径で0.5μm〜100μmの平均粒子径を有する粒子状基質と;
    前記多孔性の粒子状基質の表面に共有結合された二官能性または多官能性のオルガノシランを含む加水分解に安定な単層であって、前記二官能性または多官能性のオルガノシランが(I)の構造式を有し、かつ20,000未満の分子量を有する単層と;
    Figure 0006439238
    (上記式中、
    、R、R、R、RおよびRの各々は独立して、H、C−Cアルキル基、または前記オルガノシランと前記粒子状基質の表面との間に、および/または前記オルガノシランの分子の間に形成されるO−Si結合であり、
    は、HまたはC−Cアルキル基であり、
    m、nおよびkの各々が、1〜3の整数であり、
    lが3〜6の整数であり、かつ
    Yが、−(C=O)−(CH−(C=O)−OR10または−(C=O)−(CH−U−(CH−(C=O)−OR10である。ここで、R10がHであり、かつUが−NH−、酸素またはイオウのヘテロ原子であり、かつjが1〜6の整数である。)
    前記加水分解に安定な単層に共有結合されたカルボン酸、スルホン酸およびホスホン酸から選択される1つ以上の二酸または多酸の陽イオン交換層と;
    を備える、陽イオン交換クロマトグラフィー固定相。
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