JP6439162B2 - 受動型赤外線センサー - Google Patents

Description

本発明は、物体が放射する赤外線エネルギーを検出する赤外線検出素子とその検知信号に応答して警報を発生する警報回路手段を備えた受動型赤外線センサーに関するものである。

受動型赤外線センサー設置時には検知エリアを考慮し予めセンサーのエリア設定を決定し、設置後に正しく検知できるかを確認する必要があり、同様にセンサー点検時にも正しく検知できるかを確認する必要がある。その検知エリアの確認方法として、ウォークテストや照準機能を有するセンサーの場合はその機能を使用する方法がある。

ウォークテストとは、実際に作業者が検知エリア内を歩き回り、人体を検知するかどうかを確認する方法である。

照準を用いた検知エリア確認とは、赤外線検出素子の前面に配置されたLED等発光部が検知エリアを構成するミラー部で反射した光を、目視で確認できればその位置には検知エリアが存在すると判断する方法である。（例えば、特許文献１参照）また、前記照準とは異なり、赤外線検出素子の前面に強力な光源を配置し、検知エリアを構成するミラーによって反射されて投影されたエリアを検知エリアとする確認方法もあるが、このような強力な光源をセンサー内部に設けることは一般に少ない。

実開平５−２７６３４号公報

センサーで検知させようとする場所には机や棚など様々なものが存在するため、どこにどのように検知エリアが配置されているかを確認することは困難である。ウォークテストの場合、単に検知するかどうかを確認するだけであるので、詳細な検知エリアを把握することができない。そのため思わぬところに検知エリアが存在し、誤報の原因となることがある。

照準を用いた確認の場合、目視で確認できるので検知エリアの配置を確認することができるが、実際に検知できるかを確認するにはウォークテストで確認する必要がある。ウォークテストをするには赤外線検出素子の前面からLED等の発光部を排除し、センサーが検知できる状態にする必要があり、この時、赤外線検出素子や検知エリアを構成するミラー部近傍を操作する必要があるため、設定検知エリアを誤操作する可能性もある。

また、ウォークテストや照準での検知エリア確認において、検知エリアを確認でき、検知することが確認できたとしても、センサーの感度やカウント設定などの検知性能に関する設定が正しく設定されているかを確認するには、その設定を都度変えてウォークテストを繰り返す必要があり、多大な労力が必要になる。

上記課題を解決するため、本発明は、受動型赤外線センサーに、スマートフォンやタブレット端末などの多機能携帯端末装置と無線通信可能な機能を内蔵もしくは外付け可能とし、特定の多機能携帯端末装置で赤外線検出素子からの電気信号波形と警報状態とを確認できるようにする。

本発明により、ウォークテスト中に多機能携帯端末装置に表示された、赤外線検出素子からの電気信号波形の大きさや、警報状態の情報を確認することで、検知エリアの詳細を把握することができる。また、検知エリアの詳細を確認できるだけでなく、必要な感度を電気信号波形の大きさにより確認できるので、より少ない回数のウォークテストで適正な検知エリアを実現できる。

本発明の１実施形態の構成を示した図である。 本発明の多機能携帯端末装置の１実施例を示した図である。

以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。図１は本発明の実施形態の構成を示した図である。受動型赤外線センサー１にブルートゥース（登録商標）モジュール２とブルートゥースモジュール２のペアリング開始用スイッチ（図示せず）を内蔵する。受動型赤外線センサー１のペアリング開始用スイッチを押すことによりブルートゥースモジュール２がペアリング可能な状態となる。

次に多機能携帯端末装置５でブルートゥース機器を探索し、ブルートゥースモジュール２を発見しペアリング処理を行い、多機能携帯端末装置５とブルートゥースモジュール２でデータ通信可能な状態とする。ブルートゥースモジュール２から、赤外線検出素子からの電気信号波形と警報状態と感度設定やカウント数などの各種設定を送信し、多機能携帯端末装置２で図２に示すように表示される。

人４が検知エリア３を歩くことにより、多機能携帯端末装置２には例えばオシロスコープのように赤外線検出素子からの電気信号波形６が表示される。ウォークテスト時に電気信号波形６とともにセンサー情報７に表示される警報状態と感度設定やカウント数などの各種設定を確認することにより検知エリアの詳細を確認できる。

また、ペアリング開始用スイッチを受動型赤外線センサー運用時には閉められているカバー内に配置することや、一定時間経過すると自動的にデータ通信を停止したりペアリングを削除したりすることでセキュリティ性が高まる。

図１ではブルートゥースモジュールを受動型赤外線センサーに内蔵したが外付けにできるようにしてもよく、また、異なる無線通信モジュールとしてもよい。

１・・・受動型赤外線センサー
２・・・ブルートゥースモジュール
３・・・検知エリア
４・・・人
５・・・多機能携帯端末装置
６・・・電気信号波形
７・・・センサー情報

Claims (1)

1. 物体が放射する赤外線エネルギーを検出する赤外線検出素子、及びその検知信号に応答して警報を発生する警報回路手段を備えた受動型赤外線センサーにおいて、多機能携帯端末装置と無線通信可能な機能を内蔵し、前記多機能携帯端末装置で赤外線検出素子からの電気信号波形と警報状態とを確認できるようにし、
   前記受動型赤外線センサーに無線通信モジュールと前記無線通信モジュールのペアリング開始用スイッチを内蔵し、
   前記ペアリング開始用スイッチを受動型赤外線センサー運用時には閉められているカバー内に配置し、
   ペアリング後一定時間経過するとデータ通信の停止、またはペアリングの削除、またはその両方を行う機能を備えた受動型赤外線センサー。