JP6438997B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池システムに関する。
燃料電池システムの高効率化に向けて燃料利用率を向上させる手法として、燃料電池セルスタックを複数用い、前段のスタックで未反応の燃料ガスを後段のスタックで利用するスタック多段化に関する技術が提案されている。このようなスタック多段化においては、前段スタックから後段スタックに供給される燃料ガス中における水蒸気や二酸化炭素を取り除くことで、反応に寄与する水素や一酸化炭素の濃度が上がり、再利用された燃料ガスを用いて発電を行う後段スタックの性能を向上させることができる。
上記に関連して、例えば特許文献1には、熱交換器による水凝縮により水蒸気を除去すると共に、CO除去器が備える吸着剤により二酸化炭素を除去する技術が開示されている。また、特許文献2では、水蒸気分離膜を用いて水蒸気や二酸化炭素の除去を行う技術が開示されている。燃料電池セルスタックが多段化された燃料電池システムでは、上記技術を適用し、ユニット化させた燃料再生器を構成することができる。
特開2006−31989号公報 特開2016−115495号公報
ここで、燃料再生器が故障した場合は、発電を停止させると共に燃料再生器を停止させる必要がある。しかしながら、燃料電池システムとしての発電効率は低下しても運転を維持したい場合がある。一方、燃料再生器の故障により燃料再生が実施されない、又は燃料ガスがリークした状態で後段スタックの発電を継続した場合、ガス成分が変動して燃料ガス濃度が低下することに伴い、後段スタックでは所定の出力を得ようと電流値が上昇し、電圧が下降する。これにより、後段スタックが故障する場合が生ずる。
本発明は上記事実を考慮し、燃料再生器が故障した場合においても発電を継続可能な燃料電池システムの提供を目的とする。
請求項1記載の発明に係る燃料電池システムは、燃料ガスと空気とを反応させて発電する一次側燃料電池セルスタックと、空気と前記一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスとを反応させて発電する二次側燃料電池セルスタックと、前記一次側燃料電池セルスタックから排出された前記オフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去して前記二次側燃料電池セルスタックへ送出する燃料再生器と、前記燃料再生器を介さずに前記一次側燃料電池セルスタックと前記二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路と、前記短絡路と前記燃料再生器とを切り替え可能な切替手段と、前記燃料再生器の故障を検知する検知手段と、前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、燃料利用率が前記燃料再生器の正常時よりも低下するように前記燃料ガスの供給量を変更させ、かつ前記切替手段により前記燃料再生器を前記短絡路に切り替える制御部と、を備えている。
請求項1に係る燃料電池システムは、前段スタックとして一次側燃料電池セルスタックと、後段スタックとして二次側燃料電池セルスタックと、一次側燃料電池セルスタックと二次側燃料電池セルスタックとの間に燃料再生器とを備えている。ここで、一次側燃料電池セルスタック及び二次側燃料電池セルスタックは、それぞれ1つに限らない。一次側又は二次側における燃料電池セルスタックは、それぞれ複数配置してもよい。また、燃料再生器については、燃料電池セルスタックの個数に合わせて複数配置してもよい。
燃料再生器は、一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去するものである。また、一次側燃料電池セルスタックと二次側燃料電池セルスタックとの間には、燃料再生器を適用させず、一次側燃料電池セルスタックと二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路が設けられている。この短絡路は、燃料再生器が故障した場合に、燃料再生器から切り替え可能とされている。ここで、燃料再生器の「故障」としては、燃料ガスの外部リーク、空気の混入、燃料再生に分離膜を用いた場合は内部リークなど、燃料再生器の動作を妨げるすべて態様を含む。そして、燃料再生器が故障した場合、燃料再生器の正常時よりも燃料利用率が低下するように燃料ガスの供給量を変更し、かつ切替手段が燃料再生器を短絡路に切り替える。したがって、当該燃料電池システムによれば、燃料再生器が故障した場合であっても、二次側燃料電池セルスタックに供給される燃料ガス濃度の低下を抑制できるため、二次側燃料電池セルスタックの故障を抑制しつつ、発電を継続することができる。
請求項2記載の発明に係る燃料電池システムは、燃料ガスと空気とを反応させて発電する一次側燃料電池セルスタックと、空気と前記一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスとを反応させて発電する二次側燃料電池セルスタックと、前記一次側燃料電池セルスタックから排出された前記オフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去して前記二次側燃料電池セルスタックへ送出する燃料再生器と、前記燃料再生器を介さずに前記一次側燃料電池セルスタックと前記二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路と、前記短絡路と前記燃料再生器とを切り替え可能な切替手段と、前記燃料再生器の故障を検知する検知手段と、前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、前記一次側燃料電池セルスタック及び前記二次側燃料電池セルスタックのいずれか一方の出力を低下させると共に、前記一次側燃料電池セルスタック及び前記二次側燃料電池セルスタックのいずれか他方の出力を上昇させ、かつ前記切替手段により前記燃料再生器を前記短絡路に切り替える制御部と、を備えている。
請求項2に記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムと同様に、一次側燃料電池セルスタック、二次側燃料電池セルスタック、燃料再生器、及び短絡路を含んで構成されている。そして、燃料再生器が故障した場合、一次側燃料電池セルスタック及び二次側燃料電池セルスタックのいずれか一方の出力は低下されると共に、一次側燃料電池セルスタック及び二次側燃料電池セルスタックのいずれか他方の出力は上昇される。また、切替手段が燃料再生器を短絡路に切り替える。したがって、当該燃料電池システムによれば、燃料再生器が故障した場合でも、システム全体の出力をできるだけ維持しつつ発電を継続することができる。
請求項3記載の発明に係る燃料電池システムでは、前記制御部は、前記一方の燃料電池セルスタックの出力をゼロにすると共に、前記他方の燃料電池セルスタックの出力を当該他方の燃料電池セルスタックの定格出力の範囲内に制御する。
請求項3記載の発明に係る燃料電池システムによれば、一方の燃料電池セルスタックを完全に停止させると共に、他方の燃料電池セルスタックにより、発電を継続することができる。したがって、一方の燃料電池セルスタックが故障した場合にも対応することができる。
請求項4記載の発明に係る燃料電池システムでは、前記制御部は、前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、前記一次側燃料電池セルスタック及び前記二次側燃料電池セルスタックの出力を段階的に変動させる。
請求項4記載の発明に係る燃料電池システムによれば、急激な出力変動を抑制することにより、燃料電池セルスタックを保護することができる。
請求項5記載の発明に係る燃料電池システムは、前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、故障が生じた旨を報知する報知手段を備えている。
請求項5記載の発明に係る燃料電池システムによれば、燃料再生器が故障した場合、その旨を報知することにより、発電を継続している間に燃料再生器の修理又は交換等の措置を可能としている。
請求項6記載の発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料ガスと空気とを反応させて発電する一次側燃料電池セルスタックと、空気と前記一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスとを反応させて発電する二次側燃料電池セルスタックと、前記一次側燃料電池セルスタックから排出された前記オフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去して前記二次側燃料電池セルスタックへ送出する燃料再生器と、前記燃料再生器を介さずに前記一次側燃料電池セルスタックと前記二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路と、を備えた燃料電池システムにおいて、前記燃料再生器の稼働状態に係る情報を取得し、前記燃料再生器の故障が検知された場合に、前記燃料再生器を前記短絡路に切り替える。
請求項6記載の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、燃料再生器が故障した場合、燃料電池システムから燃料再生器を分離させて、発電を継続することができる。
本発明に係る燃料電池システムによれば、燃料再生器が故障した場合においても発電を継続することができる。
第1の実施形態及び第2の実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図であって、燃料再生器が適用される通常時発電モードのバルブ位置を示す図である。 第1の実施形態及び第2の実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図であって、燃料再生器が故障した際の故障時発電モードのバルブ位置を示す図である。 第1の実施形態における故障時発電モードの切り替え処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における故障時発電モードの切り替え処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における第2燃料電池セルスタック発電停止処理を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
図1及び図2には、本実施形態に係る燃料電池システム10の概略構成が示されている。本実施形態に係る燃料電池システム10は、主要な構成として、気化器12、改質器14、第1燃料電池セルスタック16、第2燃料電池セルスタック18、燃料再生器20、及び燃焼器40を備えている。
気化器12には、原料ガス管P1の一端が接続されており、原料ガス管P1の他端は図示しないガス源に接続されている。ガス源からは、ブロアB1によりメタンが気化器12へ送出される。ブロアB1は、制御部24と電気的に接続されており、制御部24によってメタンの供給量が制御される。
また、気化器12には、水供給管P2が接続されている。水供給管P2からは、ポンプPにより、水(液相)が気化器12へ送出される。ポンプPは、制御部24と電気的に接続されており、制御部24によって水の供給量が制御される。気化器12では、水が気化される。気化器12には、後述する燃焼排ガス管P10が導入されており、燃焼器40から排出された燃焼排ガスの熱が気化に用いられている。なお、本実施形態では、原料ガスとしてメタンを用いるが、改質が可能なガスであれば特に限定されず、炭化水素燃料を用いることができる。炭化水素燃料としては、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、本実施形態で用いるメタンが好ましい。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよい。
メタン及び水蒸気は、気化器12から配管P3を介して改質器14へ送出される。改質器14は、後述する燃焼器40との熱交換により加熱される。改質器14では、メタンを改質し、水素を含む600℃程度の温度の燃料ガスを生成する。改質器14には、燃料ガス管P4の一端が接続されている。燃料ガス管P4の他端は、燃料電池セルスタック16のアノード(燃料極)16Aと接続されている。改質器14で生成された燃料ガスは、燃料ガス管P4を介してアノード16Aに供給される。
一次側燃料電池セルスタックである第1燃料電池セルスタック16は、固体酸化物形の燃料電池セルスタックであり(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)、積層された複数の燃料電池セルを有している。第1燃料電池セルスタック16は、作動温度が650℃程度に設定されている。
第1燃料電池セルスタック16の個々の燃料電池セルは、電解質膜と、当該電解質膜の表裏面にそれぞれ積層されたアノード(燃料極)16A、及びカソード(空気極)16Bと、を有している。
第1燃料電池セルスタック16のカソード16Bには、空気管P5の一端が接続され、空気管P5の他端には、ブロアB2が接続されている。ブロアB2は、制御部24と電気的に接続されており、制御部24によって空気の供給量が制御される。ブロアB2から送出された空気は、空気管P5によって、カソード16Bへ供給される。なお、空気管P5を流通する空気は、後述する燃焼排ガスとの間で熱交換を行い加熱される。
カソード16Bでは、下記(1)式に示すように、空気中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。生成された酸素イオンは電解質膜を通って第1燃料電池セルスタック16のアノード16Aに到達する。
(空気極反応)
1/2O+2e →O2− …(1)
カソード16Bからは、カソードオフガスが排出される。このカソードオフガスは、カソードオフガス管P9−1を経てカソード18Bへ供給される。
一方、第1燃料電池セルスタック16のアノード16Aでは、下記(2)式及び(3)式に示すように、電解質膜を通ってきた酸素イオンが燃料ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)及び二酸化炭素と電子が生成される。アノード16Aで生成された電子がアノード16Aから外部回路を通ってカソード16Bに移動することで、各燃料電池セルスタックにおいて発電される。また、各燃料電池セルスタックは、発電時に発熱する。
(燃料極反応)
+O2− →HO+2e …(2)
CO+O2− →CO+2e …(3)
アノード16Aには、アノードオフガス管P7−1の一端が接続されている。アノード16Aからアノードオフガス管P7−1へ、第1アノードオフガスが排出される。第1アノードオフガスには、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素及び水蒸気等が含まれている。
アノードオフガス管P7−1の他端は、燃料再生器20と接続されている。燃料再生器20は、第1アノードオフガスから二酸化炭素及び水蒸気の内の少なくとも一方を除去するものであり、分離膜、凝縮器など公知の方法を採用することができる。燃料再生器20には、再生燃料ガス管P7−2の一端が接続され、アノード18Aには、再生燃料ガス管P7−2の他端が接続されている。燃料再生器20で第1アノードオフガスから二酸化炭素及び水蒸気の内の少なくとも一方が除去された再生燃料ガスは、再生燃料ガス管P7−2を通ってアノード18Aへ供給される。
二次側燃料電池セルスタックである第2燃料電池セルスタック18は、第1燃料電池セルスタック16と同様の構成を有しており、アノード16Aに対応するアノード18Aと、カソード16Bに対応するカソード18Bを備えている。第2燃料電池セルスタック18では、第1燃料電池セルスタック16と同様の反応により、発電される。
ここで、アノードオフガス管P7−1と再生燃料ガス管P7−2との間には、燃料再生器20を介さずに、アノードオフガス管P7−1と再生燃料ガス管P7−2とを直接連通させるバイパス管P11が設けられている。このバイパス管P11の途中にはショートパスバルブ30が設けられている。
また、アノードオフガス管P7−1におけるバイパス管P11との接続部よりも燃料再生器20側には、連通バルブ32Aが設けられている。さらに、再生燃料ガス管P7−2におけるバイパス管P11との接続部よりも燃料再生器20側には、連通バルブ32Bが設けられている。なお、燃料再生器20と連通バルブ32Bとの間には、検知手段としての圧力センサ34が設けられている。
ここで、ショートパスバルブ30、連通バルブ32A、及び連通バルブ32Bは、バイパス管P11と燃料再生器20とを切り替え可能な切替手段として機能している。また、これらのバルブ(30,32A,32B)は、制御部24と電気的に接続されており、制御部24によって各バルブ(30,32A,32B)の開閉が制御される。さらに、圧力センサ34は、制御部24と電気的に接続されており、制御部24によって再生燃料ガスの圧力を検知可能とされている。
カソード18Bには、カソードオフガス管P9−2の一端が接続されている。カソードオフガス管P9−2の他端は、燃焼器40と接続されている。カソード18Bから排出されたカソードオフガスは燃焼器40へ送出される。燃焼器40は、内部に燃焼空間Rが形成された金属製の箱体とされている。燃焼器40には、燃焼器40内へカソードオフガスを放出する放出部43が形成されている。
アノード18Aには、アノードオフガス管P8の一端が接続されている。アノードオフガス管P8の他端は、燃焼器40と接続されている。燃焼器40には、燃焼器40内へ第2アノードオフガスを放出する放出部42が形成されている。放出部42から放出された第2アノードオフガス中の未反応水素、一酸化炭素は、放出部42近傍で燃焼する。これにより、燃焼器40内の放出部42近傍が燃焼点となる。
燃焼器40には、燃焼排ガス管P10が接続されている。燃焼排ガス管P10は、燃焼器40の燃焼空間Rを挟んで放出部42、43と反対の他端側に接続されている。燃焼排ガス管P10は、熱交換器46、気化器12を経て、外部に排出されている。熱交換器46では、空気管P5を流れる空気(酸化ガス)と、燃焼排ガスとの間での熱交換が行われ、酸化ガスが加熱され、燃焼排ガスが冷却される。
次に、本実施形態に係る燃料電池システム10における電気系の構成について説明する。本実施形態の電気系は、主要な構成として、制御部24、第1電流制御器26、第2電流制御器28、パワーコンディショナ22を備えている。
制御部24は、燃料電池システム10の全体を制御するものであり、CPU、ROM、RAM、メモリ等を含んで構成されている。
第1燃料電池セルスタック16は、電気配線26Aを介して第1電流制御器26と接続されている。第1電流制御器26は、電気配線26Bを介してパワーコンディショナ22と電気的に接続されている。第1電流制御器26は、電気配線26A、26Bを流れる電流の大きさを制御可能とされている。
第2燃料電池セルスタック18は、電気配線28Aを介して第2電流制御器28と接続されている。第2電流制御器28は、電気配線26Bを介してパワーコンディショナ22と電気的に接続されている。第2電流制御器28は、電気配線28A、28Bを流れる電流の大きさを制御可能とされている。
したがって、パワーコンディショナ22は、第1電流制御器26、第2電流制御器28を介して電気配線26A、26B、28A、28Bを流れる各々の電流の大きさを制御可能とされている。また、パワーコンディショナ22は、制御部24と電気的に接続されている。すなわち、電気配線26A、26B、28A、28Bを流れる各々の電流の大きさは、パワーコンディショナ22を介して制御部24によって制御されている。また、パワーコンディショナ22は、図示しない変電機器を介して図示しない電力負荷に接続されている。第1燃料電池セルスタック16、第2燃料電池セルスタック18で発電された電力は、直流→交流や電圧変換などの変電処理を経て電力負荷で消費される。
一方、上述のとおり、制御部24は、ブロアB1、ブロアB2、及びポンプPと電気的に接続されている。そして、制御部24は、燃料電池システム10に対して要求される負荷電力に応じて、定格出力を上限として出力を変化させつつ運転するように制御を行っている。具体的に制御部24は、ブロアB1、ブロアB2、及びポンプPを制御することにより出力を制御している。
また、上述のとおり、制御部24は、ショートパスバルブ30、連通バルブ32A、及び連通バルブ32Bと電気的に接続されている。これにより、制御部24は、各バルブを切り替え制御することができ、燃料再生器20を適用する場合と、燃料再生器20を適用しない場合とを切り替え可能としている。本実施形態の制御部24は、圧力センサ34により燃料再生器20の稼働状態に係る情報、すなわち、再生燃料ガスの圧力値を取得している。そして、圧力センサ34により検知される再生燃料ガスの圧力が所定の値を下回った場合に燃料再生器20に故障が発生したと判定すると共に、以下の制御を実行する。すなわち、燃料再生器20に故障が発生した場合、制御部24は、図2に示されるように、ショートパスバルブ30を開くと共に、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを閉じる。これにより、矢印に示されるように燃料再生器20に代えてバイパス管P11を第1アノードオフガスが通過するようになる。詳細な制御内容については後述する。
その他、燃料電池システム10には、報知手段としてスピーカ50や表示装置52が設けられている。これらのスピーカ50や表示装置52は、制御部24に電気的に接続されており、制御部24により燃料電池システム10の稼働状況や異常発生を報知することができる。本実施形態では、燃料再生器20に故障が発生した場合に、その旨が外部に報知される。
次に、本実施形態の燃料電池システム10の基本動作について説明する。
図1に示されるように、ブロアB2により所定の流量で送出された空気は、カソード16Bへ供給され、発電に供された後、カソードオフガス管P9−1を経てカソードオフガスがカソード18Bへ送出される。カソードオフガスは、カソード18Bで発電に供され、カソード18Bからカソードオフガスが排出される。カソードオフガスは、カソードオフガス管P9−2を経て燃焼器40へ送出される。
一方、ブロアB1により送出されたメタンは、気化器12へ供給される。また、気化器12には、ポンプPにより水(液相)が供給され、燃焼排ガスにより加熱される。これにより水は気化され、加熱されたメタンと水蒸気は配管P3を経て改質器14へ送出され、燃料ガスへ改質される。燃料ガスは、燃料ガス管P4を経てアノード16Aへ供給され、発電に供される。ここで、燃料再生器20が適用される通常時発電モードにおいて、制御部24は、ショートパスバルブ30を閉じると共に、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを開いている。したがって、アノード16Aから排出された未反応の水素等の燃料を含む第1アノードオフガスは、図1の矢印に示されるように、アノードオフガス管P7−1を経て、燃料再生器20へ送出される。第1アノードオフガスは、燃料再生器20で二酸化炭素及び水蒸気の内の少なくとも一方が除去されて、再生燃料ガスとなる。再生燃料ガスは、再生燃料ガス管P7−2を通ってアノード18Aへ供給される。再生燃料ガスは、アノード18Aで発電に供され、アノード18Aから第2アノードオフガスが排出される。
第2アノードオフガスは、アノードオフガス管P8を経て燃焼器40へ送出され、放出部42から燃焼器40内へ放出される。第2アノードオフガス中の未反応水素、一酸化炭素は、放出部42近傍で燃焼する。これにより、放出部42近傍の温度が最も上昇する。燃焼器40内の燃焼排ガスは、燃焼排ガス管P10から排出される。
続いて、本実施形態の燃料電池システム10において、燃料再生器20に不具合が発生した場合の動作について説明する。本実施形態では、燃料再生器20に故障が発生すると、燃料再生器20を適用しないように各バルブが切り替えられると共に、第1燃料電池セルスタック16及び第2燃料電池セルスタック18の発電効率・出力を下げつつ発電を継続する故障時発電モードが実行される。詳しくは、第1燃料電池セルスタック16及び第2燃料電池セルスタック18には、燃料再生器20を適用しないバイパス運転時の定格出力がそれぞれ予め設定されており、燃料再生器20に故障が発生すると、当該バイパス運転時の定格出力に向けて出力を下げる。ここで、バイパス運転時の定格出力は、燃料再生器20が適用される通常時発電モードの燃料利用率(Uf)よりも低いUfとなる出力値である。以下、図3のフローチャートを用いて、第1燃料電池セルスタック16及び第2燃料電池セルスタック18による燃料再生器20が故障した際の故障時発電モードへの切り替え処理について説明する。
まず、ステップS100において、制御部24は、燃料再生器20に故障が発生したか否かを判定する。具体的には、制御部24は、圧力センサ34により検知される再生燃料ガスの圧力をモニタし、当該圧力が所定の値を下回った場合に燃料再生器20に故障が発生したと判定する。燃料再生器20に故障が発生していると判定された場合は次のステップS101に進む。一方、燃料再生器20に故障が発生してはいないと判定された場合はステップS100に戻る。
ステップS101において、制御部24は、燃料再生器20に故障が発生している旨の警報を発報する。具体的に、制御部24は、スピーカ50からアラーム音を出力したり、表示装置52にエラーコードを表示したりする。そして、次のステップS102に進む。
ステップS102において、制御部24は、パワーコンディショナ22に対し、第1燃料電池セルスタック16の出力及び第2燃料電池セルスタック18の出力を共に削減するように制御信号を出力する。そして、次のステップS103に進む。
ステップS103において、制御部24は、通常時発電モードよりも燃料利用率が低下するように、メタン流量、水流量、空気流量を変更する。具体的には、通常時発電モードよりも燃料利用率を低下させるべく、ブロアB1の出力、ポンプPの出力、及びブロアB2の出力を調整する。これにより、燃料ガスの供給量が変更されて、燃料再生器20の故障時は正常時よりも燃料利用率が低下する。そして、次のステップS104に進む。
ステップS104において、制御部24は、第1燃料電池セルスタック16と第2燃料電池セルスタック18のそれぞれにおいて、現在の出力と燃料再生器20を適用しないバイパス運転時の定格出力とを比較し、現在の出力がバイパス運転時の定格出力以下であるか否かを判定する。現在の出力がバイパス運転時の定格出力以下ではない、すなわち定格出力以上であると判定された場合は、ステップS102に戻る。一方、現在の出力がバイパス運転時の定格出力以下であると判定された場合は、次のステップS105に進む。
以上のように、ステップS102からステップS104を繰り返すことにより、第1燃料電池セルスタック16の出力をバイパス運転時の定格出力に下げると共に、第2燃料電池セルスタック18の出力をバイパス運転時の定格出力に下げる。
ステップS105において、制御部24は、ショートパスバルブ30を開く。これにより、第1アノードオフガスはアノード18Aに直接供給される。そして、次のステップS106に進む。
ステップS106において、制御部24は、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを閉じる。連通バルブ32Aを閉じることにより、第1アノードオフガスの燃料再生器20への供給が遮断される。また、連通バルブ32Bを閉じることにより、第1アノードオフガスの再生燃料ガス管P7−2からの流入が防止される。すなわち、図2に示されるように、燃料電池システム10から燃料再生器20が切り離される。そして、故障時発電モードへの切り替え処理は終了する。
以上、第1の実施形態について、その特徴をまとめると次のとおりである。本実施形態に係る燃料電池システム10は、前段スタックとして第1燃料電池セルスタック16と、後段スタックとして第2燃料電池セルスタック18と、第1燃料電池セルスタック16と第2燃料電池セルスタック18との間に燃料再生器20とを備えている。この燃料再生器20は、第1燃料電池セルスタックのアノード16Aから排出された第1アノードオフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去するものである。また、第1燃料電池セルスタック16と第2燃料電池セルスタック18との間には、燃料再生器20を適用させず、第1燃料電池セルスタック16と第2燃料電池セルスタック18とを接続するバイパス管P11が設けられている。このバイパス管P11は、燃料再生器20が故障した場合に、燃料再生器20から切り替え可能とされている。
詳しくは、アノード16Aと燃料再生器20との間には連通バルブ32Aが設けられ、燃料再生器20とアノード18Aとの間には連通バルブ32Bが設けられ、バイパス管P11の途中にはショートパスバルブ30が設けられている。これらのバルブ(30,32A,32B)は制御部24と電気的に接続されている。また、制御部24は、再生燃料ガス管P7−2の途中に設けられた圧力センサ34と電気的に接続されている。例えば燃料再生器20において燃料ガスにリークが発生しているなど、燃料再生器20のガス圧が所定の閾値を下回ると、制御部24において燃料再生器20の故障が検知される。
ここで、本実施形態では、燃料再生器20が適用される通常時発電モードにおいて、制御部24は、ショートパスバルブ30を閉じると共に、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを開いている。これにより、第1アノードオフガスが燃料再生器20に導入され、二酸化炭素や水蒸気が除去されている(図1の矢印参照)。
一方、制御部24が燃料再生器20の故障を検知すると、故障時発電モードが実行される。すなわち、制御部24は、燃料再生器20の正常時よりも燃料利用率が低下するように燃料ガスの供給量を変更し、そして、ショートパスバルブ30を開き、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを閉じて、燃料再生器20をバイパス管P11に切り替える(図2の矢印参照)。
以上、本実施形態の燃料電池システム10によれば、燃料再生器20が故障した場合、故障した燃料再生器20をシステムから分離させつつ、燃料再生器20の正常時よりも燃料利用率を低下させることで、第2燃料電池セルスタック18に供給される燃料ガス濃度の低下を抑制することができる。すなわち、第2燃料電池セルスタック18における電圧降下を防ぐことができる。これにより、第2燃料電池セルスタック18の故障を抑制しつつ、発電を継続することができる。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、第1燃料電池セルスタック16及び第2燃料電池セルスタック18の出力を低下させる際、制御部24は、第1燃料電池セルスタック16及び第2燃料電池セルスタック18の出力を段階的に変動させる。具体的には、図3に示されるステップS102からステップS104を繰り返すことにより、第1燃料電池セルスタック16の出力及び第2燃料電池セルスタック18の出力をそれぞれバイパス運転時の定格出力まで段階的に下げる。これにより、本実施形態では、急激な出力変動を抑制することにより、燃料電池セルスタックを保護することができる。
さらに本実施形態では、制御部24にスピーカ50や表示装置52が接続されており、燃料再生器20に故障が発生している場合、制御部24は、スピーカ50からアラーム音を出力したり、表示装置52にエラーコードを表示したりする。すなわち、燃料再生器20が故障した場合、その旨を報知することにより、発電を継続している間に燃料再生器20の修理又は交換等の措置を可能としている。
(第1の実施形態の補足)
本実施形態では、2つの燃料電池セルスタック毎に電流制御器を設けて故障時発電モードを実行したが、この限りではない。本実施形態では、第1燃料電池セルスタック16の出力及び第2燃料電池セルスタック18の出力を同時に制御するため、これら2つの燃料電池セルスタックを1つの電流制御器で制御することが可能である。例えば、電気配線26Aのカソード16B側の配線と電気配線28Aのアノード18A側の配線を直列に接続すると共に、電気配線26Aのアノード16A側の配線と、電気配線28Aのカソード18B側の配線を1つの電流制御器に接続する。これにより、1つの電流制御器で第1燃料電池セルスタック16の出力及び第2燃料電池セルスタック18の出力を同時に制御することができる。
本実施形態では、燃料再生器20の故障を検知するための検知手段として、再生燃料ガス管P7−2における燃料再生器20と連通バルブ32Bとの間に圧力センサ34を設けたが、検知手段としてはこの限りではない。例えば、第2燃料電池セルスタック18において開回路電圧である起電力「OVC(Open Circuit Voltage)」を検出する手段を設けて、検出位置よりも上流側の燃料電池セルスタックや燃料再生器の故障を検知することができる。また、燃料ガスラインのリーク箇所を判定する手段を設けて、検知を行ってもよい。以下、検知手段の構成は第2の実施形態においても同様である。
なお、本実施形態の燃料電池セルスタックは、固体酸化物形の燃料電池セルスタック(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であるがこれは一例である。本実施形態のような燃料電池セルスタックの多段化は燃料電池の種類を問わず実施されているところ、一次側及び二次側の燃料電池セルスタックを共に高温作動型燃料電池である固体酸化物形燃料電池や溶融炭酸塩形燃料電池とすることができる。また、固体酸化物型燃料電池(SOFC)については酸化物イオン導電型・プロトン導電型のいずれの種類も利用可能である。さらに、一次側燃料電池セルスタックは高温作動型燃料電池、二次側燃料電池セルスタックは固体高分子型燃料電池にするなど多段化による燃料利用率向上が期待されるあらゆる形態が利用可能である。
また、本実施形態では、一次側燃料電池セルスタックとして第1燃料電池セルスタック16を、二次側燃料電池セルスタックとして第2燃料電池セルスタック18をそれぞれ設けたが、一次側燃料電池セルスタック及び二次側燃料電池セルスタックは、それぞれ1つに限らない。すなわち、一次側又は二次側における燃料電池セルスタックは、複数配置してもよい。また、燃料再生器については、燃料電池セルスタックの個数に合わせて複数配置してもよい。以下、一次側燃料電池セルスタック、二次側燃料電池セルスタック、及び燃料再生器の配置数は、第2の実施形態においても同様である。
また、開放系の燃料電池セルスタックを使用する場合は、排ガス用の配管を要しない。すなわち、空気の回収可否は問わない。
また、本実施形態の燃料ガスはメタンを水素に改質したガスであるが、燃料電池セルスタックにおいてメタンを直接改質する燃料電池システムにおいては、原料ガスであるメタンが燃料ガスに相当する。以下、燃料電池セルスタックの構成については、第2の実施形態においても同様である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態の燃料電池システム10は、その構成は第1の実施形態と同じであるが、燃料再生器20が故障した際の故障時発電モードの制御方法が相違する。以下、故障時発電モードにおける制御方法について説明する。
本実施形態では、燃料再生器20に故障が発生すると、燃料再生器20を適用しないように各バルブが切り替えられると共に、第2燃料電池セルスタック18の出力を下げ、第1燃料電池セルスタック16の出力を上げて発電を継続する故障時発電モードが実行される。詳しくは、第1燃料電池セルスタック16には、燃料再生器20を適用しないバイパス運転時の定格出力が予め設定されており、燃料再生器20に故障が発生すると、第2燃料電池セルスタック18の出力を0Wにすると共に、第1燃料電池セルスタック16では、バイパス運転時の定格出力を上回らない程度に出力を上げる。ここで、バイパス運転時の定格出力は、燃料再生器20が適用される通常時発電モードの燃料利用率(Uf)よりも低いUfとなる出力値である。以下、図4及び図5のフローチャートを用いて、故障時発電モードへの切り替え処理について説明する。
図4に示されるように、まず、ステップS200において、制御部24は、燃料再生器20に故障が発生したか否かを判定する。具体的には、制御部24は、圧力センサ34により検知される再生燃料ガスの圧力をモニタし、当該圧力が所定の値を下回った場合に燃料再生器20に故障が発生したと判定する。燃料再生器20に故障が発生していると判定された場合は次のステップS201に進む。一方、燃料再生器20に故障が発生してはいないと判定された場合はステップS200に戻る。
ステップS201において、制御部24は、燃料再生器20に故障が発生している旨の警報を発報する。具体的に、制御部24は、スピーカ50からアラーム音を出力したり、表示装置52にエラーコードを表示したりする。そして、次のステップS202に進む。
ステップS202において、制御部24は、第2燃料電池セルスタック18を停止させる第2燃料電池セルスタック発電停止処理を実行する。詳細は後述する。そして、次のステップS203に進む。
ステップS203において、制御部24は、ショートパスバルブ30を開く。これにより、第1アノードオフガスはアノード18Aに直接供給される。なお、第2燃料電池セルスタック18の停止後においては、第1アノードオフガスはアノード18Aにおいて燃料極反応を経ることなく通過して燃焼器40に供給される。そして、次のステップS204に進む。
ステップS204において、制御部24は、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを閉じる。連通バルブ32Aを閉じることにより、第1アノードオフガスの燃料再生器20への供給が遮断される。また、連通バルブ32Bを閉じることにより、第1アノードオフガスの再生燃料ガス管P7−2からの流入が防止される。すなわち、図2に示されるように、燃料電池システム10から燃料再生器20が切り離される。そして、故障時発電モードへの切り替え処理は終了する。
続いて、ステップS202の第2燃料電池セルスタック発電停止処理について図5を用いて説明する。
まず、ステップS210において、制御部24は、第2燃料電池セルスタック18の出力が0Wよりも大きいか否かを判定する。第2燃料電池セルスタック18の出力が0Wよりも大きいと判定された場合は、次のステップS211に進む。一方、第2燃料電池セルスタック18の出力が0Wよりも大きくない、すなわち0Wであると判定された場合、第2燃料電池セルスタック発電停止処理は終了し、前述のステップS203に戻る。
まず、ステップS211において、制御部24は、パワーコンディショナ22に対し、第2燃料電池セルスタック18の出力を削減するように制御信号を出力する。そして、次のステップS212に進む。
ステップS212において、制御部24は、パワーコンディショナ22に対し、第2燃料電池セルスタック18の出力削減幅に合わせて第1燃料電池セルスタック16の出力を増加させるように制御信号を出力する。そして、次のステップS213に進む。
ステップS213において、制御部24は、第1燃料電池セルスタック16の電圧が規定値以下であるか否かを判定する。ここで規定値は、第1燃料電池セルスタック16が故障しないように予め設定された電圧値である。現在の電圧が規定値以下ではないと判定された場合は、ステップS210に戻る。一方、現在の電圧が規定値以下であると判定された場合は、次のステップS214に進む。
ステップS214において、制御部24は、パワーコンディショナ22に対し、第2燃料電池セルスタック18の出力を削減するように制御信号を出力する。そして、次のステップS215に進む。
ステップS215において、制御部24は、第2燃料電池セルスタック18の出力削減幅に合わせてメタン流量、水流量、空気流量を削減する。具体的には、ブロアB1の出力を下げてメタンの供給量を削減し、ポンプPの出力を下げて水の供給量を削減し、ブロアB2の出力を下げて空気の供給量を削減する。そして、次のステップS216に進む。
ステップS216において、第2燃料電池セルスタック18の出力が0Wであるか否かを判定する。第2燃料電池セルスタック18の出力が0Wではないと判定された場合は、ステップS214に戻る。一方、第2燃料電池セルスタック18の出力が0Wであると判定された場合、第2燃料電池セルスタック発電停止処理は終了し、前述のステップS203に戻る。
以上のように、本実施形態では、ステップS210からステップS213を繰り返すことにより、第1燃料電池セルスタック16が故障しない限度において、第2燃料電池セルスタック18の出力は第1燃料電池セルスタック16に移し替えられる。そして、ステップS214からステップS216を繰り返すことにより、第2燃料電池セルスタック18の出力を0Wに、すなわち第2燃料電池セルスタック18停止させる。
以上、第2の実施形態について、その特徴をまとめると次のとおりである。すなわち、本実施形態に係る燃料電池システム10は、第1の実施形態の燃料電池システム10と同様に、第1燃料電池セルスタック16、第2燃料電池セルスタック18、燃料再生器20、及びバイパス管P11を含んで構成されている。そして、燃料再生器20が故障した場合、第2燃料電池セルスタック18の出力は低下され、第1燃料電池セルスタック16の出力は上昇されると共に、バルブ(30,32A,32B)が燃料再生器20をバイパス管P11に切り替え可能とされている。
ここで、本実施形態では、第1の実施形態と同様に燃料再生器20が適用される通常時発電モードにおいて、制御部24は、ショートパスバルブ30を閉じると共に、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを開いている。これにより、第1アノードオフガスが燃料再生器20に導入され、二酸化炭素や水蒸気が除去されている。
一方、制御部24が燃料再生器20の故障を検知すると、故障時発電モードが実行される。すなわち、本実施形態では、第2燃料電池セルスタック18の出力を下げ、第1燃料電池セルスタック16の出力を上げて発電を継続する。具体的に制御部24は、原則、第2燃料電池セルスタック18の出力削減幅に合わせて、第1燃料電池セルスタック16の出力を増加させるように制御する。ただし、第1燃料電池セルスタック16の電圧を監視することにより過負荷とならないように制御している。そして、第2燃料電池セルスタック18の出力を0Wにすると、ショートパスバルブ30を開き、連通バルブ32A及び連通バルブ32Bを閉じて、燃料再生器20をバイパス管P11に切り替える。
以上、本実施形態の燃料電池システム10によれば、燃料再生器20が故障した場合、第2燃料電池セルスタック18を停止させると共に故障した燃料再生器20をシステムから分離することにより、第2燃料電池セルスタック18の故障を抑制しつつ、発電を継続することができる。また、第2燃料電池セルスタック18の減少分の出力を第1燃料電池セルスタック16に付加することで、燃料電池システム10の全体の出力をできるだけ維持しつつ発電を継続させることができる。
また、第2燃料電池セルスタック18の出力が0となることから、燃料再生器20の故障時のみならず、第2燃料電池セルスタック18の故障時においても発電を継続することができる。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、第1燃料電池セルスタック16の出力を増加させ、第2燃料電池セルスタック18の出力を低下させる際、制御部24は、第1燃料電池セルスタック16及び第2燃料電池セルスタック18の出力を段階的に変動させる。具体的には、図5に示されるステップS210からステップS213を繰り返すことにより、第1燃料電池セルスタック16の出力を段階的に上げると共に、第2燃料電池セルスタック18の出力を段階的に下げる。また、ステップS212からステップS214を繰り返すことにより、第2燃料電池セルスタック18の出力を段階的に0まで引き下げる。これにより、本実施形態では、急激な出力変動を抑制することにより、燃料電池セルスタックを保護することができる。
さらに本実施形態では、第1の実施形態と同様に制御部24にスピーカ50や表示装置52が接続されており、燃料再生器20に故障が発生している場合、制御部24は、スピーカ50からアラーム音を出力したり、表示装置52にエラーコードを表示したりする。すなわち、燃料再生器20が故障した場合、その旨を報知することにより、発電を継続している間に燃料再生器20の修理又は交換等の措置を可能としている。
(第2の実施形態の補足)
本実施形態では、第1燃料電池セルスタック16の出力を上げる際、電圧を監視することで第1燃料電池セルスタック16が故障しない程度まで上昇させているが、これに限らず、予め定められたバイパス運転時の定格出力と比較することで、第1燃料電池セルスタック16の出力を上げることができる。すなわち、図5のステップS213において、第1燃料電池セルスタック16の現在の出力と燃料再生器20を適用しないバイパス運転時の定格出力とを比較し、現在の出力がバイパス運転時の定格出力以下であるか否かを判定することで、同様の制御を実現できる。
また、本実施形態では、第1燃料電池セルスタック16の出力を増加させると共に、第2燃料電池セルスタック18の出力を0Wとしたが、これに限らない。例えば、第2燃料電池セルスタック18の出力を増加させると共に、第1燃料電池セルスタック16の出力を0Wとしてもよい。この場合は、燃料ガスはアノード16Aにおいて燃料極反応を経ることなく通過してアノード18Aに供給される。つまり、燃料電池システム10では、第2燃料電池セルスタック18のみで発電がおこなわれる。そのため、燃料再生器20の故障時のみならず、第1燃料電池セルスタック16の故障時においても発電を継続することができる。
10 燃料電池システム
16 第1燃料電池セルスタック(一次側燃料電池セルスタック)
16A アノード(燃料極)
18 第2燃料電池セルスタック(二次側燃料電池セルスタック)
18A アノード
20 燃料再生器
24 制御部
30 ショートパスバルブ(切替手段)
32A 連通バルブ(切替手段)
32B 連通バルブ(切替手段)
34 圧力センサ(検知手段)
50 スピーカ(報知手段)
52 表示装置(報知手段)
P11 バイパス管(短絡路)

Claims (6)

  1. 燃料ガスと空気とを反応させて発電する一次側燃料電池セルスタックと、
    空気と前記一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスとを反応させて発電する二次側燃料電池セルスタックと、
    前記一次側燃料電池セルスタックから排出された前記オフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去して前記二次側燃料電池セルスタックへ送出する燃料再生器と、
    前記燃料再生器を介さずに前記一次側燃料電池セルスタックと前記二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路と、
    前記短絡路と前記燃料再生器とを切り替え可能な切替手段と、
    前記燃料再生器の故障を検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、燃料利用率が前記燃料再生器の正常時よりも低下するように前記燃料ガスの供給量を変更させ、かつ前記切替手段により前記燃料再生器を前記短絡路に切り替える制御部と、
    を備えた燃料電池システム。
  2. 燃料ガスと空気とを反応させて発電する一次側燃料電池セルスタックと、
    空気と前記一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスとを反応させて発電する二次側燃料電池セルスタックと、
    前記一次側燃料電池セルスタックから排出された前記オフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去して前記二次側燃料電池セルスタックへ送出する燃料再生器と、
    前記燃料再生器を介さずに前記一次側燃料電池セルスタックと前記二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路と、
    前記短絡路と前記燃料再生器とを切り替え可能な切替手段と、
    前記燃料再生器の故障を検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、前記一次側燃料電池セルスタック及び前記二次側燃料電池セルスタックのいずれか一方の出力を低下させると共に、前記一次側燃料電池セルスタック及び前記二次側燃料電池セルスタックのいずれか他方の出力を上昇させ、かつ前記切替手段により前記燃料再生器を前記短絡路に切り替える制御部と、
    を備えた燃料電池システム。
  3. 前記制御部は、
    前記一方の燃料電池セルスタックの出力をゼロにすると共に、前記他方の燃料電池セルスタックの出力を当該他方の燃料電池セルスタックの定格出力の範囲内に制御する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御部は、
    前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、前記一次側燃料電池セルスタック及び前記二次側燃料電池セルスタックの出力を段階的に変動させる請求項1〜3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記検知手段により前記燃料再生器の故障が検知された場合に、故障が生じた旨を報知する報知手段を備えている請求項1〜4の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 燃料ガスと空気とを反応させて発電する一次側燃料電池セルスタックと、
    空気と前記一次側燃料電池セルスタックの燃料極から排出されたオフガスとを反応させて発電する二次側燃料電池セルスタックと、
    前記一次側燃料電池セルスタックから排出された前記オフガスから二酸化炭素及び水蒸気の少なくとも一方を除去して前記二次側燃料電池セルスタックへ送出する燃料再生器と、
    前記燃料再生器を介さずに前記一次側燃料電池セルスタックと前記二次側燃料電池セルスタックとを接続する短絡路と、を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料再生器の稼働状態に係る情報を取得し、
    前記燃料再生器の故障が検知された場合に、前記燃料再生器を前記短絡路に切り替える燃料電池システムの制御方法。
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