本発明は、無線通信システムに関し、さらに詳細に多重ユーザ(multi-user)のデータ送信を支援するためのデータ送信方法及びこれを支援する装置に関する。
ワイファイ(Wi-Fi)は、2.4GHz、5GHzまたは60GHz周波数帯域において機器がインターネットに接続可能なようにするWLAN(Wireless Local Area Network)技術である。
WLANは、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)802.11標準に基づく。IEEE 802.11のWNG SC(Wireless Next Generation Standing Committee)は、次世代WLAN(wireless local area network)を中長期的に悩むアドホック委員会(committee)である。
IEEE 802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増加させ、無線ネットワークの運営距離を拡張するのに目的をおいている。さらに具体的に、IEEE 802.11nでは、最大600Mbpsのデータ処理速度(data rate)を提供する高処理率(HT:High Throughput)を支援し、また送信エラーを最小化しデータ速度を最適化するために、送信部と受信部の両端ともに多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基盤をおいている。
WLANの補給が活性化され、またこれを利用したアプリケーションが多様化するにつれて、超高処理率(VHT:Very High Throughput)を支援する次世代WLANシステムは、IEEE 802.11n WLANシステムの次のバージョンとして、IEEE 802.11acが新しく制定された。IEEE 802.11acは、80MHz帯域幅送信及び/又はより高い帯域幅送信(例えば、160MHz)を介して、1Gbps以上のデータ処理速度を支援し、主に5GHz帯域で動作する。
最近では、IEEE 802.11acが支援するデータ処理速度よりさらに高い処理率を支援するための新しいWLANシステムに対する必要性が台頭しつつある。
一名IEEE 802.11axまたは高効率(HEW:High Efficiency)WLANと呼ばれる次世代WLANタスクグループで主に論議されるIEEE 802.11axの範囲(scope)は、1)2.4GHz及び5GHzなどの帯域で802.11 PHY(physical)階層とMAC(medium access control)階層の向上、2)スペクトル効率性(spectrum efficiency)と領域スループット(area throughput)向上、3)干渉ソースが存在する環境、密集した異種ネットワーク(heterogeneous network)環境及び高いユーザ負荷が存在する環境のような実際の室内環境及び室外環境での性能向上などを含む。
IEEE 802.11axにおいて主に考慮されるシナリオは、AP(access point)とSTA(station)が多い密集環境であり、IEEE 802.11axは、このような状況でスペクトル効率(spectrum efficiency)と空間送信率(area throughput)の改善について議論する。特に、室内環境だけでなく、従来のWLANで多く考慮されなかった室外環境での実質的性能改善に関心を有する。
IEEE 802.11axでは、無線オフィス(wireless office)、スマートホーム(smart home)、スタジアム(Stadium)、ホットスポット(Hotspot)、ビル/アパート(building/apartment)のようなシナリオに関心が大きく、当該シナリオに基づいてAPとSTAが多い密集環境でのシステム性能の向上についての議論が行われている。
今後、IEEE 802.11axでは、1つのBSS(basic service set)での単一リンク性能向上よりは、OBSS(overlapping basic service set)環境でのシステム性能の向上及び室外環境性能の改善、及びセルラオフロード(cellular offloading)などに対する議論が盛んになると予想される。このようなIEEE 802.11axの方向性は、次世代WLANがますます移動通信と類似の技術範囲を有するようになるのを意味する。最近、スモールセル(small cell)及びD2D(Direct-to-Direct)通信領域で移動通信とWLAN技術が共に論議されている状況を考慮すると、IEEE 802.11axに基づいた次世代WLANと移動通信の技術的及び事業的融合は、さらに盛んになると予測される。
本発明の目的は、無線通信システムにおける上向きリンク/下向きリンク多重ユーザ(multi−user)データ送受信方法を提案する。
また、本発明の目的は、無線通信システムにおける上向きリンク/下向きリンク多重ユーザ(multi−user)送受信に利用されるPPDUのHE(High Efficiency)フォーマットを提案する。特に、PPDUに含まれたデータフィールドのHEフォーマットを提案する。
また、本発明の目的は、DL/UL MU資源を効率的に使用するためのカスケード方式のDL/UL MU PPDUのHEフォーマットを提案する。
本発明でなそうとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないさらに他の技術的課題は、下記の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有した者に明確に理解されるであろう。
上述した技術的課題を解決するために、本発明の実施形態に係るWLANシステムのAP装置及びAP装置のデータ送信方法を提案する。
本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおけるAP(Access Point)下向きリンク(DL:Downlink)多重ユーザ(MU:Multi−User)送信方法において、DL MU PPDU(PPDU:Physical Protocol Data Unit)を送信するステップであって、前記DL MU PPDUは、上向きリンク(UL:Uplink)MU送信のためのトリガ情報を含むトリガフレーム及びDL MUフレームを含む、ステップと、前記DL MU PPDUに基づいて生成されたUL MU PPDUをUL MU受信するステップを含み、前記UL MU PPDUは、前記トリガフレームに基づいたUL MUフレーム及び前記DL MUフレームに対する応答であるACK(Acknowledge)フレームを含むことができる。
また、前記DL MUフレームを受信する受信STA(Station)に前記トリガフレームが共に送信される場合、前記DL MUフレームと前記トリガフレームとは、前記受信STAに割り当てられたデータフィールドにA−MPDU(Agrregated MAC Protocol Data Unit)フォーマットとして含まれることができる。
また、前記トリガフレームのMACヘッダ(MAC header)は、前記トリガフレームが前記トリガ情報を含んでいることを指示するトリガ指示子を含むことができる。
また、前記トリガフレームは、前記A−MPDUフォーマットに含まれたMPDU(MAC Protocol Data Unit)のうち、最初のMPDUに該当し得る。
また、前記DL MUフレームを受信する受信STA(Station)に前記トリガフレームが共に送信されない場合、前記トリガフレームは、前記DL MU PPDU内の予め設定されたデータフィールドにMPDUフォーマットとして含まれ、前記DL MUフレームは、前記DL MU PPDU内の他のデータフィールドに前記MPDUフォーマットまたはA−MPDUフォーマットとして含まれることができる。
また、前記DL MU PPDU内の物理プリアンブルは、前記DL MU PPDUが前記トリガフレームを含むか否かを指示するトリガ指示子、または、前記予め設定されたデータフィールドを受信するブロードキャストAID(Broadcast Association Identifier)情報を含むことができる。
また、前記トリガ指示子または前記ブロードキャストAID情報は、前記物理プリアンブルのHE−SIG(High Efficiency−Signal)フィールドに含まれることができる。
また、前記DL MUフレームを受信する受信STA(Station)に前記トリガフレームが共に送信される場合、前記ACKフレームは、前記UL MU PPDU内の予め設定されたデータフィールドにMPDUフォーマットとして含まれ、前記UL MUフレームは、前記UL MU PPDU内の他のデータフィールドに前記MPDUフォーマットまたはA−MPDUフォーマットとして含まれることができる。
また、前記DL MUフレームを受信する受信STA(Station)に前記トリガフレームが共に送信される場合、前記ACKフレームは、前記UL MUフレームにピギーバックされて前記UL MU PPDU内の予め設定されたデータフィールドに含まれることができる。
また、前記トリガフレームは、UL MU送信を行うSTAのAID(Association Identifier)情報、前記UL MU送信のための空間資源指示情報、及び前記UL MU送信のための周波数資源指示情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。
また、本発明の他の実施形態に係る無線通信システムのAP(Access Point)装置において、無線信号を送受信するRFユニット及び前記RFユニットを制御するプロセッサを備え、前記プロセッサは、DL MU PPDU(PPDU:Physical Protocol Data Unit)を送信し、前記DL MU PPDUは、上向きリンク(UL:Uplink)MU送信のためのトリガ情報を含むトリガフレーム及びDL MUフレームを含み、及び前記DL MU PPDUに基づいて生成されたUL MU PPDUをUL MU受信し、前記UL MU PPDUは、前記トリガフレームに基づいたUL MUフレーム及び前記DL MUフレームに対する応答であるACK(Acknowledge)フレームを含むことができる。
また、前記DL MUフレームを受信する受信STA(Station)に前記トリガフレームが共に送信される場合、前記DL MUフレームと前記トリガフレームとは、前記受信STAに割り当てられたデータフィールドにA−MPDU(Agrregated MAC Protocol Data Unit)フォーマットとして含まれることができる。
また、前記DL MUフレームを受信する受信STA(Station)に前記トリガフレームが共に送信されない場合、前記トリガフレームは、前記DL MU PPDU内の予め設定されたデータフィールドにMPDUフォーマットとして含まれ、前記DL MUフレームは、前記DL MU PPDU内の他のデータフィールドに前記MPDUフォーマットまたはA−MPDUフォーマットとして含まれることができる。
本発明の一実施形態によれば、トリガフレームとDL MUフレームとが1つのDL MU PPDUを介して同時に送信されるので、DL MU資源が節約され、通信性能が増加するという効果を有する。
また、本発明の一実施形態によれば、ACKフレームとUL MUフレームとが1つのUL MU PPDUを介して同時に送信されるので、UL MU資源が節約され、通信性能が増大するという効果を有する。
その他、本発明の他の効果については、以下の実施形態においてさらに説明する。
本発明に関する理解を助けるために、詳細な説明の一部として含まれる添付図面は、本発明に対する実施形態を提供し、詳細な説明とともに本発明の技術的特徴を説明する。
本発明が適用され得るIEEE 802.11システムの一例を示す図である。
本発明が適用され得るIEEE 802.11システムの階層アーキテクチャー(layer architecture)の構造を例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムのnon-HTフォーマットPPDU及びHTフォーマットPPDUを例示する。
本発明が適用され得る無線通信システムのVHTフォーマットPPDUフォーマットを例示する。
本発明が適用され得る無線通信システムのPPDUのフォーマットを区分するためのコンステレーション(constellation)を例示する図である。
本発明が適用され得るIEEE 802.11システムのMACフレームフォーマットを例示する。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるMACフレーム内のフレーム制御(Frame Control)フィールドを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるHT ControlフィールドのVHTフォーマットを例示する。
本発明が適用され得る無線通信システムにおける任意バックオフ周期とフレーム送信手順とを説明するための図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるIFS関係を例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるチャネルサウンディング(sounding)方法を概念的に示す図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるVHT NDPAフレームを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるNDP PPDUを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるVHT圧縮されたビームフォーミング(VHT compressed beamforming)フレームフォーマットを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるビームフォーミング報告ポール(Beamforming Report Poll)フレームフォーマットを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるGroup ID Managementフレームを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおける下向きリンク多重ユーザ(multi−user)PPDUフォーマットを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおける下向きリンク多重ユーザ(multi−user)PPDUフォーマットを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおける下向きリンクMU−MIMO送信過程を例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるACKフレームを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK要請(Block Ack Request)フレームを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK要請(Block Ack Request)フレームのBAR情報(BAR Information)フィールドを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK(Block Ack)フレームを例示する図である。
本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK(Block Ack)フレームのBA情報(BA Information)フィールドを例示する図である。
本発明の一実施形態に係るHE(High Efficiency)フォーマットPPDUを例示する図である。
本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDU検出のための位相回転(phase rotation)を例示する。
本発明の一実施形態に係る上向きリンク多重ユーザ(multi−user)送信手順を例示する図である。
本発明の一実施形態に係る上向きリンク多重ユーザ(multi−user)送信手順を例示する図である。
本発明の一実施形態に係るOFDMA多重ユーザ(multi−user)送信方式において資源割当単位を例示する図である。
本発明の一実施形態に係る上向きリンク多重ユーザ(multi−user)送信手順を例示する図である。本図面と関連して図31及び図32と重複する説明を省略する。
本発明の実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
本発明の第1実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
本発明の一実施形態に係るDL MU PPDU及びUL MU PPDUを示した図である。
本発明の他の実施形態に係るDL MU PPDU及びUL MU PPDUを示した図である。
本発明の第2−1実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
本発明の第2−2実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
第1及び第2実施形態の効果を比較した表である。
本発明の一実施形態に係るUL MU PPDUを示した図である。
本発明の一実施形態に係るSTA装置のUL MU送信方法を示した順序図である。
本発明の一実施形態に係る各STA装置のブロック図である。
発明を実施するための具体的な内容
以下、本発明に係る好ましい実施形態を添付された図面を参照して詳細に説明する。添付された図面とともに、以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明しようとするものであり、本発明が実施され得る唯一の実施形態を表そうとするものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者は、本発明がこのような具体的細部事項無しでも実施され得ることが分かる。
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心としたブロック図の形式で図示されることができる。
以下の説明において使用される特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更されることができる。
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)、NOMA(non-orthogonal multiple access)などのような様々な無線接続システムに利用されることができる。CDMAは、UTRA(universal terrestrial radio access)またはCDMA2000のような無線技術(radio technology)により実現化されることができる。TDMAは、GSM(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM evolution)のような無線技術により実現化されることができる。OFDMAは、IEEE(institute of electrical and electronics engineers)802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(evolved UTRA)などのような無線技術により実現化されることができる。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long term evolution)は、E-UTRAを使用するE-UMTS(evolved UMTS)の一部として、ダウンリンクでOFDMAを採用しアップリンクでSC-FDMAを採用する。LTE-A(advanced)は、3GPP LTEの進化である。
本発明の実施の形態は、無線接続システムであるIEEE 802、3GPP及び3GPP2のうち、少なくとも1つに開示された標準文書により裏付けられることができる。すなわち、本発明の実施の形態のうち、本発明の技術的思想を明らかに表すために説明しないステップまたは部分は、前記文書により裏付けられることができる。また、本文書において開示しているすべての用語は、前記標準文書により説明されることができる。
説明を明確にするために、IEEE 802.11システムを中心に述べるが、本発明の技術的特徴がこれに制限されるものではない。
システム一般
図1は、本発明が適用され得るIEEE 802.11システムの一例を示す図である。
IEEE 802.11構造は、複数の構成要素から構成されることができ、これらの相互作用により上位階層に対してトランスペアレントな(transparent)ステーション(STA:Station)移動性を支援する無線通信システムが提供されることができる。基本サービスセット(BSS:Basic Service Set)は、IEEE 802.11システムでの基本的な構成ブロックに該当できる。
図1では、3個のBSS(BSS1ないしBSS3)が存在し、それぞれのBSSのメンバーとして2個のSTAが含まれること(STA1及びSTA2は、BSS1に含まれ、STA3及びSTA4は、BSS2に含まれ、STA5及びSTA6は、BSS3に含まれる)を例示的に示す。
図1においてBSSを示す楕円は、当該BSSに含まれたSTAが通信を維持するカバレッジ領域を示すものと理解されることができる。この領域を基本サービス領域(BSA:Basic Service Area)と称することができる。STAがBSAの外に移動するようになると、当該BSA内の他のSTAと直接的に通信できなくなる。
IEEE 802.11システムにおいて最も基本的なタイプのBSSは、独立的なBSS(IBSS:Independent BSS)である。例えば、IBSSは、2個のSTAだけから構成された最小の形態を有することができる。また、最も単純な形態で他の構成要素が省略されている図1のBSS3がIBSSの代表的な例示に該当できる。このような構成は、STAが直接通信できる場合に可能である。また、このような形態のLANは、予め計画されて構成されることではなく、LANが必要な場合に構成されることができ、これをアドホック(ad-hoc)ネットワークと称することもできる。
STAのオンまたはオフ、STAがBSS領域に入ったり行く等により、BSSでのSTAのメンバーシップが動的に変更されることができる。BSSのメンバーになるためには、STAは、同期化過程を利用してBSSにジョインできる。BSS基盤構造のすべてのサービスにアクセスするためには、STAは、BSSに連係(associated)されなければならない。このような連係(association)は、動的に設定されることができ、分配システムサービス(DSS:Distribution System Service)の利用を含むことができる。
802.11システムにおいて直接的なSTA-対-STAの距離は、物理階層(PHY:physical)性能によって制限されることができる。ある場合には、このような距離の限界が十分でありうるが、場合によっては、より遠くの距離のSTA間の通信が必要でありうるときもある。拡張されたカバレッジを支援するために、分配システム(DS:Distribution System)が構成されることができる。
DSは、BSSが相互接続する構造を意味する。具体的に、図1のように、BSSが独立的に存在する代わりに、複数のBSSから構成されたネットワークの拡張された形態の構成要素としてBSSが存在することもできる。
DSは、論理的な概念であり、分配システム媒体(DSM:Distribution System Medium)の特性によって特定されることができる。これと関連して、IEEE 802.11標準では、無線媒体(WM:Wireless Medium)と分配システム媒体(DSM:Distribution System Medium)を論理的に区分している。各々の論理的媒体は、相違する目的のために使用され、相違する構成要素によって使用される。IEEE 802.11標準の定義では、このような媒体を同じことに制限することもせず相違することに制限することもしない。このように複数の媒体が論理的に相違するという点で、IEEE 802.11システムの構造(DS構造または他のネットワーク構造)の柔軟性が説明されることができる。すなわち、IEEE 802.11システム構造は、多様に実現化されることができ、各々の実現例の物理的な特性によって独立的に当該システム構造が特定されることができる。
DSは、複数のBSSの途切れない(seamless)統合を提供し、目的地へのアドレスを扱うのに必要な論理的サービスを提供することによって、移動装置を支援できる。
APは、関連したSTAに対してWMを介してDSへのアクセスを可能にし、STA機能性を有する個体を意味する。APを介してBSS及びDS間のデータ移動が行われることができる。例えば、図1に示すSTA2及びSTA3は、STAの機能性を有し、かつ関連したSTA(STA1及びSTA4)がDSにアクセスするようにする機能を提供する。また、すべてのAPは、基本的にSTAに該当するので、すべてのAPは、アドレス可能な個体である。WM上での通信のために、APによって使用されるアドレスとDSM上での通信のために、APによって使用されるアドレスは、必ず同一である必要はない。
APに関連したSTAのうちの1つからそのAPのSTAアドレスに送信されるデータは、常に非制御ポート(uncontrolled port)で受信され、IEEE 802.1Xポートアクセス個体によって処理されることができる。また、制御ポート(controlled port)が認証されると、送信データ(またはフレーム)は、DSに伝達されることができる。
任意の(arbitrary)サイズ及び複雑度を有する無線ネットワークがDS及びBSSから構成されることができる。IEEE 802.11システムでは、このような方式のネットワークを拡張されたサービスセット(ESS:Extended Service Set)ネットワークと称する。ESSは、1つのDSに接続したBSSの集合に該当できる。しかしながら、ESSは、DSを含まない。ESSネットワークは、論理リンク制御(LLC:Logical Link Control)階層でIBSSネットワークに見える点が特徴である。ESSに含まれるSTAは、互いに通信でき、移動STAは、LLCにトランスペアレント(transparent)に1つのBSSから他のBSSに(同じESS内で)移動できる。
IEEE 802.11システムでは、図1でのBSSの相対的な物理的位置に対してなんにも仮定せずに、次のような形態が全部可能である。
具体的に、BSSは、部分的に重なることができ、これは、連続的なカバレッジを提供するために一般に利用される形態である。また、BSSは、物理的に接続されていなくても良く、論理的には、BSS間の距離に制限はない。また、BSSは、物理的に同じ位置に位置でき、これは、リダンダンシー(redundancy)を提供するために利用されることができる。また、1つ(または1つ以上の)IBSSまたはESSネットワークが1つまたはそれ以上のESSネットワークとして同じ空間に物理的に存在できる。これは、ESSネットワークが存在する位置にad-hocネットワークが動作する場合、相違する機関(organizations)によって物理的に重なるIEEE 802.11ネットワークが構成される場合、または同じ位置で2つ以上の相違したアクセス及びセキュリティー政策が必要な場合などでのESSネットワーク形態に該当できる。
WLANシステムにおけるSTAは、IEEE 802.11の媒体接続制御(MAC:Medium Access Control)/PHY規定に従って動作する装置である。STAの機能がAPと個別的に区分されない限り、STAは、AP STAと非-AP STA(non-AP STA)を含むことができる。ただし、STAとAPとの間に通信が行われるとするとき、STAは、non-AP STAと理解されることができる。図1の例示において、STA1、STA4、STA5及びSTA6は、non-AP STAに該当し、STA2及びSTA3は、AP STAに該当する。
Non-AP STAは、ラップトップパソコン、移動電話機のように、一般にユーザが直接扱う装置に該当する。以下の説明において、non-AP STAは、無線装置(wireless device)、端末(terminal)、ユーザ装置(UE:User Equipment)、移動局(MS:Mobile Station)、移動端末(Mobile Terminal)、無線端末(wireless terminal)、無線送受信ユニット(WTRU:Wireless Transmit/Receive Unit)、ネットワークインタフェース装置(network interface device)、MTC(Machine-Type Communication)装置、M2M(Machine-to-Machine)装置などと呼ぶことができる。
また、APは、他の無線通信分野での基地局(BS:Base Station)、ノード-B(Node-B)、発展したノード-B(eNB:evolved Node-B)、基底送受信システム(BTS:Base Transceiver System)、フェムト基地局(Femto BS)などに対応する概念である。
以下、本明細書においてダウンリンク(DL:downlink)は、APからnon-AP STAへの通信を意味し、アップリンク(UL:uplink)は、non-AP STAからAPへの通信を意味する。ダウンリンクにおける送信機は、APの一部で、受信機は、non-AP STAの一部でありうる。アップリンクにおける送信機は、non-AP STAの一部で、受信機は、APの一部でありうる。
図2は、本発明が適用され得るIEEE 802.11システムの階層アーキテクチャー(layer architecture)の構造を例示する図である。
図2に示すように、IEEE 802.11システムの階層アーキテクチャーは、MAC副階層(MAC sublayer)とPHY副階層(PHY sublayer)を含むことができる。
PHY sublayerは、PLCP(Physical Layer Convergence Procedure)個体(entity)とPMD(Physical Medium Dependent)個体とに区分されることもできる。この場合、PLCP個体は、MAC sublayerとデータフレームとを接続する機能を果たし、PMD個体は、2個またはそれ以上のSTAとデータとを無線で送受信する機能を果たす。
MAC sublayerとPHY sublayerとも、管理個体(Management Entity)を含むことができ、それぞれMACサブ階層管理個体(MLME:MAC sublayer Management Entity)とPHYサブ階層管理個体(PLME:Physical Sublayer Management Entity)と呼ぶことができる。これらの管理個体は、階層管理関数の動作を介して階層管理サービスインタフェースを提供する。MLMEは、PLMEに接続されてMAC sublayerの管理動作(management operation)を行うことができ、同様に、PLMEもMLMEに接続されてPHY sublayerの管理動作(management operation)を行うことができる。
正確なMAC動作を提供するために、SME(Station Management Entity)が各STA内に存在できる。SMEは、各階層と独立的な管理個体であって、MLMEとPLMEから階層基盤状態情報を収集するか、または各階層の特定パラメータの値を設定する。SMEは、一般システム管理個体の代わりに、このような機能を行うことができ、標準管理プロトコルを実現できる。
MLME、PLME及びSMEは、プリミティブ(primitive)に基づく様々な方法で相互作用(interact)できる。具体的に、XX-GET.requestプリミティブは、管理情報ベース属性(MIB attribute:Management Information Base attribute)の値を要請するために使用され、XX-GET.confirmプリミティブは、状態が「SUCCESS」であると、当該MIB属性値をリターン(return)し、その他の場合には、状態フィールドにエラー表示をしてリターンする。XX-SET.requestプリミティブは、指定されたMIB属性を与えた値に設定するように要請するために使用される。MIB属性が特定動作を意味している場合、この要請は、その特定動作の実行を要請する。そして、XX-SET.confirmプリミティブは、状態が「SUCCESS」であると、これは指定されたMIB属性が要請された値に設定されたことを意味する。その他の場合には、状態フィールドは、エラー状況を表す。このMIB属性が特定動作を意味する場合、このプリミティブは、当該動作が行われたことを確認してくれることができる。
各sublayerでの動作を簡略に説明すると、以下のとおりである。
MAC sublayerは、上位階層(例えば、LLC階層)から伝達されたMACサービスデータユニット(MSDU:MAC Service Data Unit)またはMSDUのフラグメント(fragment)にMACヘッダ(header)とフレームチェックシーケンス(FCS:Frame Check Sequence)を付着して、1つ以上のMACプロトコルデータユニット(MPDU:MAC Protocol Data Unit)を生成する。生成されたMPDUは、PHY sublayerに伝達される。
A-MSDU(aggregated MSDU)技法(scheme)が用いられる場合、複数のMSDUは、単一のA-MSDU(aggregated MSDU)に併合されることができる。MSDU併合動作は、MAC上位階層で行われることができる。A-MSDUは、単一のMPDU(フラグメント化(fragment)されない場合)でPHY sublayerに伝達される。
PHY sublayerは、MAC sublayerから伝達された物理サービスデータユニット(PSDU:Physical Service Data Unit)に物理階層送受信機により必要な情報を含む付加フィールドを付け加えて、物理プロトコルデータユニット(PPDU:Physical Protocol Data Unit)を生成する。PPDUは、無線媒体を介して送信される。
PSDUは、PHY sublayerがMAC sublayerから受信したものであり、MPDUは、MAC sublayerがPHY sublayerに送信したものであるから、PSDUは、実質的にMPDUと同一である。
A-MPDU(aggregated MPDU)技法(scheme)が用いられる場合、複数のMPDU(このとき、各MPDUは、A-MSDUを運ぶことができる。)は、単一のA-MPDUに併合されることができる。MPDU併合動作は、MAC下位階層で行われることができる。A-MPDUは、様々なタイプのMPDU(例えば、QoSデータ、ACK(Acknowledge)、ブロックACK(Block Ack)等)が併合されることができる。PHY sublayerは、MAC sublayerから単一のPSDUとしてA-MPDUを受信する。すなわち、PSDUは、複数のMPDUから構成される。したがって、A-MPDUは、単一のPPDU内で無線媒体を介して送信される。
PPDU(Physical Protocol Data Unit)フォーマット
PPDU(Physical Protocol Data Unit)は、物理階層から発生されるデータブロックを意味する。以下、本発明が適用されうるIEEE 802.11 WLANシステムに基づいてPPDUフォーマットを説明する。
図3は、本発明が適用されうる無線通信システムのnon-HTフォーマットPPDU及びHTフォーマットPPDUを例示する。
図3の(a)は、IEEE 802.11a/gシステムを支援するためのnon-HTフォーマットPPDUを例示する。non-HT PPDUは、レガシー(legacy)PPDUとも呼ばれることができる。
図3の(a)に示すように、non-HTフォーマットPPDUは、L-STF(Legacy(またはNon-HT)Short Training field)、L-LTF(Legacy(またはNon-HT)Long Training field)及びL-SIG(Legacy(またはNon-HT)SIGNAL)フィールドから構成されるレガシーフォーマットプリアンブルとデータフィールドとを含んで構成される。
L-STFは、短いトレーニングOFDM(short training orthogonal frequency division multiplexing symbol)を含むことができる。L-STFは、フレームタイミング取得(frame timing acquisition)、自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)、ダイバーシチ検出(diversity detection)、概略的な周波数/時間同期化(coarse frequency/time synchronization)のために使用されることができる。
L-LTFは、長いトレーニングOFDMシンボル(long training orthogonal frequency division multiplexing symbol)を含むことができる。L-LTFは、精密な周波数/時間同期化(fine frequency/time synchronization)及びチャネル推定(channel estimation)のために使用されることができる。
L-SIGフィールドは、データフィールドの復調及びデコードのための制御情報を送信するために使用されることができる。
L-SIGフィールドは、4ビットのレート(Rate)フィールド、1ビットの予備(Reserved)ビット、12ビットの長さ(Length)フィールド、1ビットのパリティビット、6ビットの信号テール(Signal Tail)フィールドから構成されることができる。
レートフィールドは、送信率情報を含み、長さフィールドは、PSDUのオクテットの数を指示する。
図3の(b)は、IEEE 802.11nシステム及びIEEE 802.11a/gシステムを全部支援するためのHT混合フォーマットPPDU(HT-mixed format PPDU)を例示する。
図3の(b)に示すように、HT混合フォーマットPPDUは、L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドから構成されるレガシーフォーマットプリアンブルとHT-SIG(HT-Signal)フィールド、HT-STF(HT Short Training field)、HT-LTF(HT Long Training field)から構成されるHTフォーマットプリアンブル及びデータフィールドを含んで構成される。
L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドは、下位互換性(backward compatibility)のためのレガシーフィールドを意味するので、L-STFからL-SIGフィールドまでnon-HTフォーマットと同一である。L-STAは、HT混合PPDUを受信してもL-LTF、L-LTF及びL-SIGフィールドを介してデータフィールドを解釈できる。ただし、L-LTFは、HT-STAがHT混合PPDUを受信しL-SIGフィールド及びHT-SIGフィールドを復調するために行うチャネル推定のための情報をさらに含むことができる。
HT-STAは、レガシーフィールドの後にくるHT-SIGフィールド利用して、HT-混合フォーマットPPDUであることが分かり、これに基づいてデータフィールドをデコードできる。
HT-LTFフィールドは、データフィールドの復調のためのチャネル推定に使用されることができる。IEEE 802.11nは、SU-MIMO(Single-User Multi-Input and Multi-Output)を支援するので、複数の空間ストリームに送信されるデータフィールドの各々に対して、チャネル推定のためにHT-LTFフィールドは、複数から構成されることができる。
HT-LTFフィールドは、空間ストリームに対するチャネル推定のために使用されるデータHT-LTF(data HT-LTF)とフルチャネルサウンディング(full channel sounding)のために追加的に使用される拡張HT-LTF(extension HT-LTF)から構成されることができる。したがって、複数のHT-LTFは、送信される空間ストリームの数と同じであるか、または多くありうる。
HT-混合フォーマットPPDUは、L-STAも受信してデータを取得できるようにするために、L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドが最も速く送信される。以後、HT-STAのために送信されるデータの復調及びデコードのためにHT-SIGフィールドが送信される。
HT-SIGフィールドまでは、ビーム形成を行わないで送信して、L-STA及びHT-STAが当該PPDUを受信してデータを取得できるようにし、以後に送信されるHT-STF、HT-LTF及びデータフィールドは、プリコーディングを介した無線信号送信が行われる。ここで、プリコーディングをして受信するSTAでプリコーディングにより電力が可変される部分を勘案できるように、HT-STFフィールドを送信し、その以後に複数のHT-LTF及びデータフィールドを送信する。
以下の表1は、HT-SIGフィールドを例示する表である。
図3の(c)は、IEEE 802.11nシステムのみを支援するためのHT-GFフォーマットPPDU(HT-greenfield format PPDU)を例示する。
図3の(c)に示すように、HT-GFフォーマットPPDUは、HT-GF-STF、HT-LTF1、HT-SIGフィールド、複数のHT-LTF2及びデータフィールドを含む。
HT-GF-STFは、フレームタイミング取得及びAGCのために使用される。
HT-LTF1は、チャネル推定のために使用される。
HT-SIGフィールドは、データフィールドの復調及びデコードのために使用される。
HT-LTF2は、データフィールドの復調のためのチャネル推定に使用される。同様に、HT-STAは、SU-MIMOを使用するので、複数の空間ストリームに送信されるデータフィールドの各々に対してチャネル推定を要するので、HT-LTF2は、複数から構成されることができる。
複数のHT-LTF2は、HT混合PPDUのHT-LTFフィールドと同様に、複数のData HT-LTFと複数の拡張HT-LTFから構成されることができる。
図3の(a)ないし(c)におけるデータフィールドは、ペイロード(payload)として、サービスフィールド(SERVICE field)、スクランブルされたPSDU(scrambled PSDU)フィールド、テールビット(Tail bits)、パディングビット(padding bits)を含むことができる。データフィールドのすべてのビットは、スクランブルされる。
図3(d)は、データフィールドに含まれるサービスフィールドを示す。サービスフィールドは、16ビットを有する。各ビットは、0番から15番まで付与され、0番ビットから順次に送信される。0番から6番ビットは、0に設定され、受信端内のデスクランブラー(descrambler)を同期化するために使用される。
IEEE 802.11ac WLANシステムは、無線チャネルを効率的に利用するために、複数のSTAが同時にチャネルにアクセスするダウンリンクMU-MIMO(Multi User Multiple Input Multiple Output)方式の送信を支援する。MU-MIMO送信方式によれば、APがMIMOペアリング(pairing)された1つ以上のSTAに同時にパケットを送信できる。
DL MU送信(downlink multi-user transmission)は、1つ以上のアンテナを介してAPが同じ時間資源を介してPPDUを複数のnon-AP STAに送信する技術を意味する。
以下、MU PPDUは、MU-MIMO技術またはOFDMA技術を利用して1つ以上のSTAのための1つ以上のPSDUを伝達するPPDUを意味する。そして、SU PPDUは、1つのPSDUのみを伝達できるか、またはPSDUが存在しないフォーマットを有したPPDUを意味する。
MU-MIMO送信のために、802.11n制御情報のサイズに比べてSTAに送信される制御情報のサイズが相対的に大きくありうる。MU-MIMO支援のために追加的に要求される制御情報の一例として、各STAにより受信される空間的ストリーム(spatial stream)の数を指示する情報、各STAに送信されるデータの変調及びコーディング関連情報などがこれに該当することができる。
したがって、複数のSTAに同時にデータサービスを提供するためにMU-MIMO送信が行われるとき、送信される制御情報のサイズは、受信するSTAの数に応じて増加されることができる。
このように増加される制御情報のサイズを効率的に送信するために、MU-MIMO送信のために要求される複数の制御情報は、すべてのSTAに共通的に要求される共通制御情報(common control information)と特定STAに個別的に要求される専用制御情報(dedicated control information)の2とおりのタイプの情報に区分して送信されることができる。
図4は、本発明が適用され得る無線通信システムのVHTフォーマットPPDUフォーマットを例示する。
図4(a)は、IEEE 802.11acシステムを支援するためのVHTフォーマットPPDU(VHT format PPDU)を例示する。
図4(a)に示すように、VHTフォーマットPPDUは、L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドから構成されるレガシーフォーマットプリアンブルとVHT-SIG-A(VHT-Signal-A)フィールド、VHT-STF(VHT Short Training field)、VHT-LTF(VHT Long Training field)、VHT-SIG-B(VHT-Signal-B)フィールドから構成されるVHTフォーマットプリアンブル及びデータフィールドを含んで構成される。
L-STF、L-LTF及びL-SIGは、下位互換性(backward compatibility)のためのレガシーフィールドを意味するので、L-STFからL-SIGフィールドまでnon-HTフォーマットと同一である。ただし、L-LTFは、L-SIGフィールド及びVHT-SIG-Aフィールドを復調するために行うチャネル推定のための情報をさらに含むことができる。
L-STF、L-LTF、L-SIGフィールド及びVHT-SIG-Aフィールドは、20MHzチャネル単位に繰り返されて送信されることができる。例えば、PPDUが4個の20MHzチャネル(すなわち、80MHz帯域幅)を介して送信されるとき、L-STF、L-LTF、L-SIGフィールド及びVHT-SIG-Aフィールドは、毎20MHzチャネルで繰り返されて送信されることができる。
VHT-STAは、レガシーフィールドの後にくるVHT-SIG-Aフィールド利用して、VHTフォーマットPPDUであることが分かり、これに基づいてデータフィールドをデコードできる。
VHTフォーマットPPDUは、L-STAも受信してデータを取得できるようにするために、L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドが最も速く送信される。以後、VHT-STAのために送信されるデータの復調及びデコードのために、VHT-SIG-Aフィールドが送信される。
VHT-SIG-Aフィールドは、APとMIMOペアリングされた(paired)VHT STAに共通する制御情報送信のためのフィールドであって、これは、受信されたVHTフォーマットPPDUを解釈するための制御情報を含んでいる。
VHT-SIG-Aフィールドは、VHT-SIG-A1フィールドとVHT-SIG-A2フィールドを含むことができる。
VHT-SIG-A1フィールドは、使用するチャネル帯域幅(BW:bandwidth)情報、時空間ブロックコーディング(STBC:Space Time Block Coding)の適用有無、MU-MIMOでグループ化されたSTAのグループを指示するためのグループ識別情報(Group ID:Group Identifier)、使用されるストリームの数(NSTS:Number of space-time stream)/部分AID(Partial AID(association Identifier))に関する情報及び送信パワーセーブ禁止(Transmit power save forbidden)情報を含むことができる。ここで、Group IDは、MU-MIMO送信を支援するために送信対象STAグループに対して割り当てられる識別子を意味し、現在使用されたMIMO送信方法がMU-MIMOであるか、またはSU-MIMOであるかを表すことができる。
表2は、VHT-SIG-A1フィールドを例示する表である。
VHT-SIG-A2フィールドは、短い保護区間(GI:Guard Interval)の使用有無に関する情報、フォワードエラー訂正(FEC:Forward Error Correction)情報、単一ユーザに対するMCS(Modulation and Coding Scheme)に関する情報、複数ユーザに対するチャネルコーディングの種類に関する情報、ビーム形成関連情報、CRC(Cyclic Redundancy Checking)のための冗長ビット(redundancy bits)と畳み込みデコーダ(convolutional decoder)のテールビット(tail bit)などを含むことができる。
表3は、VHT-SIG-A2フィールドを例示する表である。
VHT-STFは、MIMO送信においてAGC推定の性能を改善するために使用される。
VHT-LTFは、VHT-STAがMIMOチャネルを推定するのに使用される。VHT WLANシステムは、MU-MIMOを支援するから、VHT-LTFは、PPDUが送信される空間ストリームの数だけ設定されることができる。追加的に、フルチャネルサウンディング(full channel sounding)が支援される場合、VHT-LTFの数は、より多くなることができる。
VHT-SIG-Bフィールドは、MU-MIMOペアリングされた複数のVHT-STAがPPDUを受信してデータを取得するのに必要な専用制御情報を含む。したがって、VHT-SIG-Aフィールドに含まれた共通制御情報(common control information)が現在受信されたPPDUがMU-MIMO送信を指示した場合においてのみ、VHT-STAは、VHT-SIG-Bフィールドをデコード(decoding)するよう設計されることができる。これに対し、共通制御情報が現在受信されたPPDUが単一VHT-STAのためのもの(SU-MIMOを含む)であることを指示した場合、STAは、VHT-SIG-Bフィールドをデコードしないように設計されることができる。
VHT-SIG-Bフィールドは、VHT-SIG-B長さ(Length)フィールド、VHT-MCSフィールド、予備(Reserved)フィールド、テール(Tail)フィールドを含む。
VHT-SIG-B長さ(Length)フィールドは、A-MPDUの長さ(EOF(end-of-frame)パディング以前)を指示する。VHT-MCSフィールドは、各VHT-STAの変調(modulation)、エンコーディング(encoding)及びレートマッチング(rate-matching)に関する情報を含む。
VHT-SIG-Bフィールドのサイズは、MIMO送信の類型(MU-MIMOまたはSU-MIMO)及びPPDU送信のために使用するチャネル帯域幅に応じて異なりうる。
図4(b)は、PPDU送信帯域幅に応じるVHT-SIG-Bフィールドを例示する。
図4(b)に示すように、40MHz送信において、VHT-SIG-Bビットは、2回繰り返される。80MHz送信において、VHT-SIG-Bビットは、4回繰り返され、0にセットされたパッドビットが付着される。
160MHz送信及び80+80MHzにおいて、まず80MHz送信のようにVHT-SIG-Bビットは、4回繰り返され、0にセットされたパッドビットが付着される。そして、全体117ビットが再度繰り返される。
MU-MIMOを支援するシステムにおいて同じサイズのPPDUをAPにペアリングされたSTAに送信するために、PPDUを構成するデータフィールドのビットサイズを指示する情報及び/又は特定フィールドを構成するビットストリームサイズを指示する情報がVHT-SIG-Aフィールドに含まれることができる。
ただし、効果的にPPDUフォーマットを使用するために、L-SIGフィールドが使用されることができる。同じサイズのPPDUがすべてのSTAに送信されるために、L-SIGフィールド内に含まれて送信される長さフィールド(length field)及びレートフィールド(rate field)が必要な情報を提供するために使用されることができる。この場合、MPDU(MAC Protocol Data Unit)及び/又はA-MPDU(Aggregate MAC Protocol Data Unit)がMAC階層のバイト(またはオクテット(oct:octet))に基づいて設定されるので、物理階層で追加的なパディング(padding)が要求されることができる。
図4においてデータフィールドは、ペイロード(payload)として、サービスフィールド(SERVICE field)、スクランブルされたPSDU(scrambled PSDU)、テールビット(tail bits)、パディングビット(padding bits)を含むことができる。
上述のように、様々なPPDUのフォーマットが混合して使用されるから、STAは、受信したPPDUのフォーマットを区分できなければならない。
ここで、PPDUを区分するという意味(またはPPDUフォーマットを区分するという意味)は、様々な意味を有することができる。例えば、PPDUを区分するという意味は、受信したPPDUがSTAによりデコード(または解釈)が可能なPPDUであるかどうかに対して判断するという意味を含むことができる。また、PPDUを区分するという意味は、受信したPPDUがSTAにより支援可能なPPDUであるかどうかに対して判断するという意味でありうる。また、PPDUを区分するという意味は、受信したPPDUを介して送信された情報がいかなる情報であるかを区分するという意味としても解釈できる。
これについて下記の図面を参照してより詳細に説明する。
図5は、本発明が適用され得る無線通信システムのPPDUのフォーマットを区分するためのコンステレーション(constellation)を例示する図である。
図5(a)は、non−HTフォーマットPPDUに含まれるL−SIGフィールドのコンステレーション(constellation)を例示し、図5(b)は、HT混合フォーマットPPDU検出のための位相回転(phase rotation)を例示し、図5(c)は、VHTフォーマットPPDU検出のための位相回転(phase rotation)を例示する。
STAがnon−HTフォーマットPPDU、HT−GFフォーマットPPDU、HT混合フォーマットPPDU、及びVHTフォーマットPPDUを区分(classification)するために、L−SIGフィールド及びL−SIGフィールド以後に送信されるOFDMシンボルのコンステレーション(constellation)の位相(phase)が使用される。すなわち、STAは、受信したPPDUのL−SIGフィールド及び/又はL−SIGフィールド以後に送信されるOFDMシンボルのコンステレーションの位相に基づいてPPDUフォーマットを区分できる。
図5(a)に示すように、L−SIGフィールドを構成するOFDMシンボルは、BPSK(Binary Phase Shift Keying)が用いられる。
まず、HT−GFフォーマットPPDUを区分するために、STAは、受信したPPDUで最初のSIGフィールドが感知されれば、L−SIGフィールドであるか否かを判断する。すなわち、STAは、図5(a)の例示のようなコンステレーションに基づいてデコーディングを試みる。STAがデコーディングに失敗すれば、当該PPDUがHT−GFフォーマットPPDUであると判断することができる。
次に、non−HTフォーマットPPDU、HT混合フォーマットPPDU、及びVHTフォーマットPPDUを区分(classification)するために、L−SIGフィールド以後に送信されるOFDMシンボルのコンステレーションの位相が使用され得る。すなわち、L−SIGフィールド以後に送信されるOFDMシンボルの変調方法が互いに異なることができ、STAは、受信したPPDUのL−SIGフィールド以後のフィールドに対する変調方法に基づいてPPDUフォーマットを区分できる。
図5(b)に示すように、HT混合フォーマットPPDUを区分するために、HT混合フォーマットPPDUでL−SIGフィールド以後に送信される2個のOFDMシンボルの位相が使用され得る。
より具体的に、HT混合フォーマットPPDUでL−SIGフィールド以後に送信されるHT−SIGフィールドに対応するOFDMシンボル#1及びOFDMシンボル#2の位相は、両方とも反時計方向に90度だけ回転される。すなわち、OFDMシンボル#1及びOFDMシンボル#2に対する変調方法は、QBPSK(Quadrature Binary Phase Shift Keying)が用いられる。QBPSKコンステレーションは、BPSKコンステレーションを基準として反時計方向に90度だけ位相が回転したコンステレーションでありうる。
STAは、受信したPPDUのL−SIGフィールドの次に送信されるHT−SIGフィールドに対応する第1のOFDMシンボル及び第2のOFDMシンボルを、図5(b)の例示のようなコンステレーションに基づいてデコーディングを試みる。STAがデコーディングに成功すれば、当該PPDUがHTフォーマットPPDUであると判断する。
次に、non−HTフォーマットPPDU及びVHTフォーマットPPDUを区分するために、L−SIGフィールド以後に送信されるOFDMシンボルのコンステレーションの位相が使用され得る。
図5(c)に示すように、VHTフォーマットPPDUを区分(classification)するために、VHTフォーマットPPDUでL−SIGフィールド以後に送信される2個のOFDMシンボルの位相が使用され得る。
より具体的に、VHTフォーマットPPDUでL−SIGフィールド以後のVHT−SIG−Aフィールドに対応するOFDMシンボル#1の位相は回転されないが、OFDMシンボル#2の位相は反時計方向に90度だけ回転される。すなわち、OFDMシンボル#1に対する変調方法はBPSKが用いられ、OFDMシンボル#2に対する変調方法はQBPSKが用いられる。
STAは、受信したPPDUのL−SIGフィールドの次に送信されるVHT−SIGフィールドに対応する第1のOFDMシンボル及び第2のOFDMシンボルを、図5(c)の例示のようなコンステレーションに基づいてデコーディングを試みる。STAがデコーディングに成功すれば、当該PPDUがVHTフォーマットPPDUであると判断することができる。
それに対し、デコーディングに失敗すれば、STAは、当該PPDUがnon−HTフォーマットPPDUであると判断することができる。
MACフレームフォーマット
図6は、本発明が適用され得るIEEE 802.11システムのMACフレームフォーマットを例示する。
図6に示すように、MACフレーム(すなわち、MPDU)は、MACヘッダ(MAC Header)、フレーム本体(Frame Body)及びフレームチェックシーケンス(FCS:frame check sequence)から構成される。
MAC Headerは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続時間/識別子(Duration/ID)フィールド、アドレス1(Address1)フィールド、アドレス2(Address2)フィールド、アドレス3(Address3)フィールド、シーケンス制御(Sequence Control)フィールド、アドレス4(Address4)フィールド、QoS制御(QoS Control)フィールド及びHT制御(HT Control)フィールドを含む領域と定義される。
Frame Controlフィールドは、当該MACフレーム特性に関する情報を含む。Frame Controlフィールドに対するより詳細な説明は、後述する。
Duration/IDフィールドは、当該MACフレームのタイプ及びサブタイプに応じる他の値を有するように実現化されることができる。
仮に、当該MACフレームのタイプ及びサブタイプがパワーセーブ(PS:power save)運営のためのPS-ポール(PS-Poll)フレームの場合、Duration/IDフィールドは、フレームを送信したSTAのAID(association identifier)を含むように設定されることができる。その以外の場合、Duration/IDフィールドは、当該MACフレームのタイプ及びサブタイプに応じて特定持続時間値を有するように設定されることができる。また、フレームがA-MPDU(aggregate-MPDU)フォーマットに含まれたMPDUである場合、MACヘッダに含まれたDuration/IDフィールドは、全部同じ値を有するように設定されることもできる。
Address1フィールドないしAddress4フィールドは、BSSID、ソースアドレス(SA:source address)、目的アドレス(DA:destination address)、送信STAアドレスを表す送信アドレス(TA:Transmitting Address)、受信STAアドレスを表す受信アドレス(RA:Receiving Address)を指示するために使用される。
一方、TAフィールドにより実現化されたアドレスフィールドは、帯域幅シグナリングTA(bandwidth signaling TA)値に設定されることができ、この場合、TAフィールドは、当該MACフレームがスクランブリングシーケンスに追加的な情報を含んでいることを指示できる。帯域幅シグナリングTAは、当該MACフレームを送信するSTAのMACアドレスと表現されることができるが、MACアドレスに含まれた個別/グループビット(Individual/Group bit)が特定値(例えば、「1」)に設定されることができる。
Sequence Controlフィールドは、シーケンスナンバー(sequence number)及びフラグメントナンバー(fragment number)を含むように設定される。シーケンスナンバーを当該MACフレームに割り当てられたシーケンスナンバーを指示できる。フラグメントナンバーは、当該MACフレームの各フラグメントのナンバーを指示できる。
QoS Controlフィールドは、QoSと関連した情報を含む。QoS Controlフィールドは、サブタイプ(Subtype)のサブフィールドにおいてQoSデータフレームを指示する場合に含まれることができる。
HT Controlフィールドは、HT及び/またはVHT送受信技法と関連した制御情報を含む。HT Controlフィールドは、制御ラッパー(Control Wrapper)フレームに含まれる。また、オーダー(Order)サブフィールド値が1であるQoSデータ(QoS Data)フレーム、管理(Management)フレームに存在する。
Frame Bodyは、MACペイロード(payload)と定義され、上位階層で送信しようとするデータが位置するようになり、可変的なサイズを有する。例えば、最大MPDUのサイズは、11454オクテット(octets)で、最大PPDUのサイズは、5.484msでありうる。
FCSは、MACフッター(footer)と定義され、MACフレームのエラー探索のために使用される。
最初の3つのフィールド(Frame Controlフィールド、Duration/IDフィールド及びAddress1フィールド)と最も最後のフィールド(FCSフィールド)は、最小フレームフォーマットを構成し、すべてのフレームに存在する。その他のフィールドは、特定フレームタイプにおいてのみ存在できる。
図7は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるMACフレーム内のフレーム制御(Frame Control)フィールドを例示する図である。
図7に示すように、Frame Controlフィールドは、プロトコルバージョン(Protocol Version)サブフィールド、タイプ(Type)サブフィールド、サブタイプ(Subtype)サブフィールド、To DSサブフィールド、From DSサブフィールド、追加フラグメント(More Fragments)サブフィールド、リトライ(Retry)サブフィールド、パワー管理(Power Management)サブフィールド、追加データ(More Data)サブフィールド、保護されたフレーム(Protected Frame)サブフィールド、及びオーダー(Order)サブフィールドで構成される。
Protocol Versionサブフィールドは、当該MACフレームに適用されたWLANプロトコルのバージョンを指示できる。
Typeサブフィールド及びSubtypeサブフィールドは、当該MACフレームの機能を識別する情報を指示するように設定されることができる。
MACフレームのタイプは、管理フレーム(Management Frame)、制御フレーム(Control Frame)、データフレーム(Data Frame)の3つのフレームタイプを含むことができる。
そして、各フレームタイプは、さらにサブタイプに区分されることができる。
例えば、制御フレーム(Control Frames)は、RTS(request to send)フレーム、CTS(clear−to−send)フレーム、ACK(Acknowledgment)フレーム、PS−Pollフレーム、CF(contention free)−Endフレーム、CF−End+CF−ACKフレーム、ブロックACK要請(BAR:Block Acknowledgment request)フレーム、ブロックACK(BA:Block Acknowledgment)フレーム、制御ラッパー(Control Wrapper(Control+HTControl))フレーム、VHTヌルデータパケット公知(NDPA:Null Data Packet Announcement)、ビームフォーミング報告ポール(Beamforming Report Poll)フレームを含むことができる。
管理フレーム(Management Frames)は、ビーコン(Beacon)フレーム、ATIM(Announcement Traffic Indication Message)フレーム、連係解除(Disassociation)フレーム、連係要請/応答(Association Request/Response)フレーム、再連係要請/応答(ReAssociation Request/Response)フレーム、プローブ要請/応答(Probe Request/Response)フレーム、認証(Authentication)フレーム、認証解除(Deauthentication)フレーム、動作(Action)フレーム、動作無応答(Action No ACK)フレーム、タイミング広告(Timing Advertisement)フレームを含むことができる。
To DSサブフィールド及びFrom DSサブフィールドは、当該MACフレームヘッダに含まれたAddress1フィールドないしAddress4フィールドを解釈するために必要な情報を含むことができる。Controlフレームの場合、To DSサブフィールド及びFrom DSサブフィールドは、両方とも「0」に設定される。Managementフレームの場合、To DSサブフィールド及びFrom DSサブフィールドは、当該フレームがQoS管理フレーム(QMF:QoS Management Frame)であれば、順に「1」、「0」に設定され、当該フレームがQMFでなければ、順に全て「0」、「0」に設定されることができる。
More Fragmentsサブフィールドは、当該MACフレームに続いて送信されるフラグメント(fragment)が存在するか否かを指示できる。現在、MSDUまたはMMPDUのさらに他のフラグメント(fragment)が存在する場合、「1」に設定され、そうでない場合、「0」に設定されることができる。
Retryサブフィールドは、当該MACフレームが以前MACフレームの再送信によるものであるか否かを指示できる。以前MACフレームの再送信である場合、「1」に設定され、そうでない場合、「0」に設定されることができる。
Power Managementサブフィールドは、STAのパワー管理モードを指示できる。Power Managementサブフィールド値が「1」であれば、STAがパワーセーブモードに切り替えることを指示できる。
More Dataサブフィールドは、追加的に送信されるMACフレームが存在するか否かを指示できる。追加的に送信されるMACフレームが存在する場合、「1」に設定され、そうでない場合、「0」に設定されることができる。
Protected Frameサブフィールドは、フレームボディ(Frame Body)フィールドが暗号化されたか否かを指示できる。Frame Bodyフィールドが暗号化されたエンカプセレーションアルゴリズム(cryptographic encapsulation algorithm)により処理された情報を含む場合、「1」に設定され、そうでない場合、「0」に設定されることができる。
前述した各フィールドに含まれる情報は、IEEE 802.11システムの定義にしたがうことができる。また、前述した各フィールドは、MACフレームに含まれ得るフィールドの例示に該当し、これに限定されない。すなわち、前述した各フィールドが他のフィールドに代替されるか、追加的なフィールドがさらに含まれ得るし、全てのフィールドが必須的に含まれることではない。
図8は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるHT ControlフィールドのVHTフォーマットを例示する。
図8に示すように、HT Controlフィールドは、VHTサブフィールド、HT制御ミドル(HT Control Middle)サブフィールド、AC制限(AC Constraint)サブフィールド及び逆方向承認(RDG:Reverse Direction Grant)/追加PPDU(More PPDU)サブフィールドから構成されることができる。
VHTサブフィールドは、HT ControlフィールドがVHTのためのHT Controlフィールドのフォーマットを有するかどうか(VHT=1)またはHTのためのHT Controlフィールドのフォーマットを有するかどうか(VHT=0)を指示する。図8では、VHTのためのHT Controlフィールド(すなわち、VHT=1)を仮定して説明する。VHTのためのHT ControlフィールドをVHT Controlフィールドと呼ぶことができる。
HT Control Middleサブフィールドは、VHTサブフィールドの指示に従って他のフォーマットを有するように実現されることができる。HT Control Middleサブフィールドについてのさらに詳細な説明は後述する。
AC Constraintサブフィールドは、逆方向(RD:reverse direction)データフレームのマップされたAC(Access Category)が単一ACに限定されたことであるかどうかを指示する。
RDG/More PPDUサブフィールドは、当該フィールドがRDイニシエーター(initiator)またはRD応答者(responder)によって送信されるかどうかによって異なるように解釈されることができる。
RDイニシエーターによって送信された場合、RDGが存在する場合、RDG/More PPDUフィールドが「1」に設定され、RDGが存在しない場合、「0」に設定される。RD応答者によって送信された場合、当該サブフィールドを含むPPDUがRD応答者により送信された最後のフレームであると、「1」に設定され、さらに他のPPDUが送信されると、「0」に設定される。
上述のように、HT Control Middleサブフィールドは、VHTサブフィールドの指示に従って、他のフォーマットを有するように実現されることができる。
VHTのためのHT ControlフィールドのHT Control Middleサブフィールドは、予備ビット(Reserved bit)、MCSフィードバック要請(MRQ:MCS(Modulation and Coding Scheme)feedback request)サブフィールド、MRQシーケンス識別子(MSI:MRQ Sequence Identifier)/時空間ブロックコーディング(STBC:space-time block coding)サブフィールド、MCSフィードバックシーケンス識別子(MFSI:MCS feedback sequence identifier)/グループID最下位ビット(GID-L:LSB(Least Significant Bit)of Group ID)サブフィールド、MCSフィードバック(MFB:MCS Feedback)サブフィールド、グループID最上位ビット(GID-H:MSB(Most Significant Bit)of Group ID)サブフィールド、コーディングタイプ(Coding Type)サブフィールド、フィードバック送信タイプ(FB Tx Type:Feedback Transmission type)サブフィールド及び自発的MFB(Unsolicited MFB)サブフィールドから構成されることができる。
表4は、VHTフォーマットのHT Control Middleサブフィールドに含まれた各サブフィールドに対する説明を示す。
そして、MFBサブフィールドは、VHT空間-時間ストリーム数(NUM_STS:Number of space time streams)サブフィールド、VHT-MCSサブフィールド、帯域幅(BW:Bandwidth)サブフィールド、信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)サブフィールドを含むことができる。
NUM_STSサブフィールドは、推薦する空間ストリームの数を指示する。VHT-MCSサブフィールドは、推薦するMCSを指示する。BWサブフィールドは、推薦するMCSと関連した帯域幅情報を指示する。SNRサブフィールドは、データサブキャリヤ及び空間ストリーム上の平均SNR値を指示する。
上述の各フィールドに含まれる情報は、IEEE 802.11システムの定義に従うことができる。また、上述の各フィールドは、MACフレームに含まれることができるフィールドの例示に該当し、これに限定されない。すなわち、上述の各フィールドが他のフィールドに代替されるか、または追加的なフィールドがさらに含まれることができ、すべてのフィールドが必須的に含まれなくても良い。
媒体アクセスメカニズム
IEEE 802.11における通信は、共有された無線媒体(shared wireless medium)においてなされるから、有線チャネル(wired channel)環境とは根本的に異なる特徴を有する。
有線チャネル環境では、CSMA/CD(carrier sense multiple access/collision detection)に基づいて通信が可能である。例えば、送信端から一回シグナルが送信されると、チャネル環境が大きな変化がないから、受信端まで大きく信号が減衰されずに送信される。このとき、2つ以上のシグナルが衝突されると、感知(detection)が可能であった。これは、受信端で感知された電力(power)が瞬間的に送信端から送信した電力より大きくなるためである。しかしながら、無線チャネル環境は、様々な要素(例えば、距離に応じてシグナルの減衰が大きいか、または瞬間的に深いフェージング(deep fading)を経ることができる)がチャネルに影響を与えるから、実際に受信端で信号が正しく送信されたか、または衝突が発生したか、送信端で正確にキャリヤセンシング(carrier sensing)をすることができない。
これにより、IEEE 802.11に応じるWLANシステムにおいて、MACの基本アクセスメカニズムとしてCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)メカニズムを導入した。CAMA/CAメカニズムは、IEEE 802.11MACの分配調整機能(DCF:Distributed Coordination Function)とも呼ばれるが、基本的に「listen before talk」アクセスメカニズムを採用している。このような類型のアクセスメカニズムによると、AP及び/またはSTAは、送信を始めるに先立ち、所定の時間区間(例えば、DIFS(DCF Inter-Frame Space))の間に無線チャネルまたは媒体(medium)をセンシング(sensing)するCCA(Clear Channel Assessment)を行う。センシング結果、万が一、媒体がアイドル状態(idle status)であると判断されると、当該媒体を介してフレーム送信を始める。これに対し、媒体が占有状態(occupied status)であると感知されると、当該AP及び/またはSTAは、自分自分の送信を開始せずに、既に様々なSTAが当該媒体を使用するために待機しているという仮定下でDIFSに追加的に媒体アクセスのための遅延時間(例えば、任意のバックオフ周期(random backoff period))の間により待った後にフレーム送信を試みることができる。
任意のバックオフ周期を適用することによって、フレームを送信するための複数のSTAが存在すると仮定するとき、複数のSTAは、確率的に異なるバックオフ周期値を有するようになって、互いに異なる時間の間に待機した後にフレーム送信を試みることが期待されるので、衝突(collision)を最小化させることができる。
また、IEEE 802.11MACプロトコルは、HCF(Hybrid Coordination Function)を提供する。HCFは、前記DCFと支点調整機能(PCF:Point Coordination Function)に基づく。PCFは、ポーリング(polling)基盤の同期式アクセス方式ですべての受信AP及び/またはSTAがデータフレームを受信することができるように、周期的にポーリングする方式を称する。また、HCFは、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)とHCCA(HCF Controlled Channel Access)を有する。EDCAは、提供者が多数のユーザにデータフレームを提供するためのアクセス方式を競争基盤で行うことで、HCCAは、ポーリング(polling)メカニズムを利用した非競争基盤のチャネルアクセス方式を使用することである。また、HCFは、WLANのQoS(Quality of Service)を向上させるための媒体アクセスメカニズムを含み、競争周期(CP:Contention Period)と非競争周期(CFP:Contention Free Period)の両方でQoSデータを送信できる。
図9は、本発明が適用され得る無線通信システムにおける任意のバックオフ周期とフレーム送信手順を説明するための図である。
特定媒体が占有(occupyまたはbusy)状態からアイドル(idle)状態に変更されると、複数のSTAは、データ(またはフレーム)送信を試みることができる。このとき、衝突を最小化するための方案として、STAは、各々任意のバックオフカウント(random backoff count)を選択し、それに該当するスロット時間(slot time)分だけ待機した後に、送信を試みることができる。任意のバックオフカウントは、疑似-任意整数(pseudo-random integer)値を有し、0ないし競争ウィンドウ(CW:Contention Window)範囲で均一分布(uniform distribution)した値のうちのいずれか1つで決定されることができる。ここで、CWは、競争ウィンドウパラメータ値である。CWパラメータは、初期値としてCW_minが与えられるが、送信が失敗した場合(例えば、送信されたフレームに対するACKを受信していない場合)に2倍の値を取ることができる。CWパラメータ値がCW_maxになると、データ送信が成功するまでCW_max値を維持しながらデータ送信を試みることができ、データ送信が成功する場合には、CW_min値にリセットされる。CW、CW_min及びCW_max値は、2^n-1(n=0,1,2,...)に設定されることが好ましい。
任意のバックオフ過程が始まると、STAは、決定されたバックオフカウント値に応じてバックオフスロットをカウントダウンし、カウントダウンする間に媒体をモニタリングし続ける。媒体が占有状態であるとモニタリングされる場合、カウントダウンを中断し待機するようになり、媒体がアイドル状態になると、カウントダウンを再開する。
図9の例示においてSTA3のMACに送信するパケットが到達した場合に、STA3は、DIFS分だけ媒体がアイドル状態であることを確認し、直にフレームを送信できる。
一方、残りのSTAは、媒体が占有(busy)状態であることをモニタリングし待機する。その間にSTA1、STA2及びSTA5のそれぞれでも送信するデータが発生でき、それぞれのSTAは、媒体がアイドル状態であるとモニタリングされる場合、DIFSだけ待機した後に、各自が選択した任意のバックオフカウント値に応じてバックオフスロットをカウントダウンする。
図9の例示では、STA2が最も小さなバックオフカウント値を選択し、STA1が最も大きなバックオフカウント値を選択した場合を示す。すなわち、STA2がバックオフカウントを終えフレーム送信を始める時点においてSTA5の残余バックオフ時間は、STA1の残余バックオフ時間より短い場合を例示する。
STA1及びSTA5は、STA2が媒体を占有する間にカウントダウンを止め待機する。STA2の媒体占有が終了して媒体が再度アイドル状態になると、STA1及びSTA5は、DIFSだけ待機した後に、止めたバックオフカウントを再開する。すなわち、残余バックオフ時間ほどの残りのバックオフスロットをカウントダウンした後にフレーム送信を始めることができる。STA5の残余バックオフ時間がSTA1より短かったので、STA5のフレーム送信を始めるようになる。
一方、STA2が媒体を占有する間にSTA4でも送信するデータが発生できる。このとき、STA4の立場では、媒体がアイドル状態になると、DIFSだけ待機した後、自分が選択した任意のバックオフカウント値に応じるバックオフスロットのカウントダウンを行う。
図9の例示では、STA5の残余バックオフ時間がSTA4の任意のバックオフカウント値と偶然に一致する場合を示し、この場合、STA4とSTA5との間に衝突が発生できる。衝突が発生する場合には、STA4とSTA5ともがACKを受信できないから、データ送信を失敗するようになる。この場合、STA4とSTA5は、CW値を2倍に増やした後に、任意のバックオフカウント値を選択しバックオフスロットのカウントダウンを行う。
一方、STA1は、STA4とSTA5の送信により媒体が占有状態である間に待機している途中で、媒体がアイドル状態になると、DIFSだけ待機した後に、残余バックオフ時間が経過すると、フレーム送信を始めることができる。
CSMA/CAメカニズムは、AP及び/またはSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリヤセンシング(physical carrier sensing)の他に、仮想キャリヤセンシング(virtual carrier sensing)も含む。
仮想キャリヤセンシングは、非表示ノード問題(hidden node problem)などのように媒体接近上発生できる問題を補完するためのものである。仮想キャリヤセンシングのために、WLANシステムのMACは、ネットワーク割り当てベクトル(NAV:Network Allocation Vector)を利用する。NAVは、現在媒体を使用しているか、または使用する権限があるAP及び/またはSTAが、媒体が利用可能な状態になるまで残っている時間を他のAP及び/またはSTAに指示する値である。したがって、NAVに設定された値は、当該フレームを送信するAP及び/またはSTAによって媒体の使用が予定されている期間に該当し、NAV値を受信するSTAは、当該期間の間に媒体アクセスが禁止される。NAVは、例えば、フレームのMACヘッダ(header)の持続期間(duration)フィールドの値に応じて設定されることができる。
AP及び/またはSTAは、媒体に接近しようとすることを知らせるために、RTS(request to send)フレーム及びCTS(clear to send)フレームを交換する手順を行うことができる。RTSフレーム及びCTSフレームは、実質的なデータフレーム送信及び受信確認応答(ACK)が支援される場合、ACKフレームが送受信されるのに必要な無線媒体が接近予約された時間的な区間を指示する情報を含む。フレームを送信しようとするAP及び/またはSTAから送信されたRTSフレームを受信するか、またはフレーム送信対象STAから送信されたCTSフレームを受信した他のSTAは、RTS/CTSフレームに含まれている情報が指示する時間的な区間の間に媒体に接近しないように設定されることができる。これは、時間区間の間にNAVが設定されることにより実現されることができる。
フレーム間隔(interframe space)
フレーム間の時間間隔をフレーム間隔(IFS:Interframe Space)と定義する。STAは、キャリヤセンシング(carrier sensing)を介して、IFS時間区間の間にチャネルが使用されるかどうかを判断できる。802.11 WLANシステムにおいて無線媒体を占有する優先レベル(priority level)を提供するために、複数のIFSが定義される。
図10は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるIFS関係を例示する図である。
すべてのタイミングは、物理階層インタフェースプリミティブ、すなわち、PHY-TXEND.confirmプリミティブ、PHYTXSTART.confirmプリミティブ、PHY-RXSTART.indicationプリミティブ及びPHY-RXEND.indicationプリミティブを参照して決まることができる。
IFS種類に応じるフレーム間隔は、以下のとおりである。
a)縮小されたフレーム間隔(RIFS:reduced interframe space)
b)短いフレーム間隔(SIFS:short interframe space)
c)PCFフレーム間隔(PIFS:PCF interframe space)
d)DCFフレーム間隔(DIFS:DCF interframe space)
e)調整フレーム間隔(AIFS:arbitration interframe space)
f)拡張フレーム間隔(EIFS:extended interframe space)
互いに異なるIFSは、STAのビット率(bit rate)と無関係に物理階層により特定された属性から決定される。IFSタイミングは、媒体上での時間ギャップ(time gap)と定義される。AIFSを除いたIFSタイミングは、各物理階層別に固定される。
SIFSは、ACKフレーム、CTSフレーム、ブロックACK要請(BlockAckReq)フレームまたはA-MPDUに対する即刻な応答であるブロックACK(BlockAck)フレームを含むPPDU、フラグメントバースト(fragment burst)の第2番目または連続的なMPDU、PCFによるポーリング(polling)に対するSTAの応答の送信のために使用され、最も優先順位を有する。SIFSは、また非競争区間(CFP)時間の間にフレームのタイプと無関係にフレームの支点調整(point coordinator)のために使用されることができる。SIFSは、以前フレームの最後のシンボルの終了またはシグナル拡張(存在する場合)からつながる次のフレームのプリアンブルの第1番目のシンボルの開始までの時間を示す。
SIFSタイミングは、TxSIFSスロット境界から連続的なフレームの送信が始まるときに達成される。
SIFSは、互いに異なるSTAからの送信間のIFSのうち、最も短い。媒体を占有しているSTAがフレーム交換シーケンス(frame exchange sequence)が行われる区間の間に媒体の占有を維持する必要がある場合に使用されることができる。
フレーム交換シーケンス内の送信間に最も小さなギャップを使用することによって、より長いギャップの間に、媒体がアイドル状態になることを待つことが要求される他のSTAが媒体の使用を試みるのを防止できる。したがって、進行中のフレーム交換シーケンスが完了するのに優先権を付与できる。
PIFSは、媒体をアクセスするのに優先権を取得するために使用される。
PIFSは、次のような場合に使用されることができる。
-PCF下に動作するSTA
-チャネルスイッチ公知(Channel Switch Announcement)フレームを送信するSTA
-トラフィック指示マップ(TIM:Traffic Indication Map)フレームを送信するSTA
-CFPまたは送信機会(TXOP:Transmission Opportunity)を始めるハイブリッド調整者(HC:Hybrid Coordinator)
-CAP(controlled access phase)内の予想された受信の不在から復旧(recovering)するためのポーリングされたTXOPホルダー(holder)であるHCまたはnon-AP QoS STA
-CTS2の送信前にデュアルCTS保護を使用するHT STA
-送信失敗以後に送信し続けるためのTXOPホルダー(holder)
-エラー復旧(error recovery)を使用して送信し続けるためのRD(reverse direction)開始者
-PSMP(power save multi-poll)復旧フレームを送信するPSMPシーケンスの間にHT AP
-EDCAチャネルアクセスを使用する40MHzマスクPPDUを送信する前にセコンダリーチャネル(secondary channel)内のCCAを行うHT STA
先に羅列した例示の中でセコンダリーチャネル(secondary channel)でCCAを行う場合を除いて、PIFSを使用するSTAは、TxPIFSスロット境界から媒体がアイドル状態であることを決定するCS(carriersense)メカニズム以後に送信を始める。
DIFSは、DCF下にデータフレーム(MPDU)及び管理フレーム(MMPDU:MAC Management Protocol Data Unit)を送信するように動作するSTAにより使用されることができる。DCFを使用するSTAは、正確に受信されたフレーム及びバックオフタイムが満了した以後、CS(carrier sense)メカニズムを介して媒体がアイドル状態であると決定されると、TxDIFSスロット境界から送信できる。ここで、正確に受信されたフレームは、PHY-RXEND.indicationプリミティブがエラーを指示せず、FCSがフレームがエラーでないこと(error free)を指示するフレームを意味する。
SIFS時間(「aSIFSTime」)とスロット時間(「aSlotTime」)は、物理階層別に決定されることができる。SIFS時間は、固定された値を有するが、スロット時間は、無線遅延時間(aAirPropagationTime)変化に応じて動的に変化できる。
「aSIFSTime」は、以下の式1及び2のように定義される。
「aSlotTime」は、以下の式3のように定義される。
式3中、基本的な(default)物理階層パラメータは、1μsと同一または小さな値を有する「aMACProcessingDelay」に基づく。無線波は、自由空間(free space)で300m/μsで広がる。例えば、3μsは、BSS最大一方向(one-way)距離〜450m(往復時間(round trip)は、〜900m)の上限線でありうる。
PIFSとSIFSは、それぞれ以下の式4及び5のように定義される。
先の式1ないし5において括弧内の数値は、一般的な値を例示しているが、その値は、STA別に或いはSTAの位置別に変わることができる。
上述のSIFS、PIFS及びDIFSは、媒体と互いに異なるMACスロット境界(TxSIFS、TxPIFS、TxDIFS)に基づいて測定される。
SIFS、PIFS及びDIFSに対した各MACスロット境界は、それぞれ以下の式6ないし8のように定義される。
チャネル状態情報(Channel State Information)フィードバック(feedback)方法
ビームフォーマ(Beamformer)が全てのアンテナを1つのビームフォーミー(Beamformee)に割り当てて通信するSU−MIMO技術は、時空間を用いたダイバシティ利得(diversity gain)とストリーム(stream)多重送信とを介してチャネル容量を増大させる。SU−MIMO技術は、MIMO技術を適用しないときに比べてアンテナの個数を増やすことにより、空間自由度を拡張させて物理階層の性能向上に寄与することができる。
また、Beamformerが複数のBeamformeeにアンテナを割り当てるMU−MIMO技術は、Beamformerに接続した複数のBeamformeeの多重接続のためのリンク階層プロトコルを介して、Beamformee当たり送信率を高めるか、チャネルの信頼度を高めることにより、MIMOアンテナの性能を向上させることができる。
MIMO環境では、Beamformerがチャネル情報をどれくらい正確に知っているのかが性能に大きい影響を及ぼすことができるので、チャネル情報取得のためのフィードバック手順が要求される。
チャネル情報取得のためのフィードバック手順は、大別して2つの方式が支援され得る。1つは、制御フレーム(Control Frame)を利用する方式であり、残りの1つは、データフィールドが含まれていないチャネルサウンディング(channel sounding)手順を利用する方式である。サウンディングは、プリアンブルトレーニングフィールド(training field)を含むPPDUのデータ復調以外の目的のために、チャネルを測定するために当該トレーニングフィールド(training field)を利用することを意味する。
以下、制御フレーム(Control Frame)を利用したチャネル情報フィードバック方法とNDP(null data packet)を利用したチャネル情報フィードバック方法についてより具体的に説明する。
1)制御フレーム(Control Frame)を利用したフィードバック方法
MIMO環境でBeamformerは、MACヘッダに含まれたHT Controlフィールドを介してチャネル状態情報のフィードバックを指示するか、Beamformeeは、MACフレームヘッダに含まれたHT Controlフィールドを介してチャネル状態情報を報告できる(図8参照)。HT Controlフィールドは、Control WrapperフレームやMACヘッダのOrderサブフィールドが1に設定されたQoS Dataフレーム、管理フレームに含まれることができる。
2)チャネルサウンディング(channel sounding)を利用したフィードバック方法
図11は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるチャネルサウンディング(sounding)方法を概念的に示す図である。
図11では、サウンディングプロトコル(sounding protocol)に基づいてBeamformer(例えば、AP)とBeamformee(例えば、non−AP STA)との間のチャネル状態情報(Channel State Information)をフィードバックする方法を例示する。サウンディングプロトコル(sounding protocol)は、チャネル状態情報に関する情報をフィードバックされる手順を意味できる。
サウンディングプロトコルに基づいたBeamformerとBeamformeeとの間のチャネル状態情報サウンディング方法を下記のようなステップで行うことができる。
(1)BeamformerでBeamformeeのフィードバックのためのサウンディング送信を知らせるVHT NDPA(VHT Null Data Packet Announcement)フレームを送信する。
VHT NDPAフレームは、チャネルサウンディングが開始され、NDP(Null data packet)が送信されることを知らせるために使用される制御フレーム(Control Frame)を意味する。言い替えれば、NDPを送信する前にVHT NDPAフレームを送信することにより、BeamformeeがNDPフレームを受信する前にチャネル状態情報をフィードバックするための準備をさせることができる。
VHT NDPAフレームは、NDPを送信するBeamformeeのAID(association identifier)情報、フィードバックタイプ情報などを含むことができる。VHT NDPAフレームに対するより詳細な説明は後述する。
VHT NDPAフレームは、MU−MIMOを使用してデータを送信する場合と、SU−MIMOを使用してデータを送信する場合とに互いに異なる送信方式で送信されることができる。例えば、MU−MIMOのためのチャネルサウンディングを行う場合、VHT NDPAフレームをブロードキャスト(broadcast)方式で送信するが、SU−MIMOのためのチャネルサウンディングを行う場合、1つの対象STAにVHT NDPAフレームをユニキャスト(unicast)方式で送信することができる。
(2)Beamformerは、VHT NDPAフレームを送信した後、SIFS時間後にNDPを送信する。NDPは、データフィールドを除いたVHT PPDU構造を有する。
VHT NDPAフレームを受信したBeamformeeは、STA情報フィールドに含まれたAID12サブフィールド値を確認し、自分がサウンディング対象STAであるか確認することができる。
また、Beamformeeは、NDPAに含まれたSTA Infoフィールドの順序を介してフィードバック順序を分かることができる。図11では、フィードバック順序がBeamformee1、Beamformee2、Beamformee3の順序で進められる場合を例示する。
(3)Beamformee1は、NDPに含まれたトレーニングフィールド(training field)に基づいて下向きリンクチャネル状態情報を取得して、Beamformerに送信するフィードバック情報を生成する。
Beamformee1は、NDPフレームを受信した後、SIFS以後にフィードバック情報を含むVHT圧縮されたビームフォーミング(VHT compressed beamforming)フレームをBeamformerに送信する。
VHT compressed beamformingフレームは、時空間ストリーム(space−time stream)に対するSNR値、サブキャリア(subcarrier)に対する圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列(compressed beamforming feedback matrix)に関する情報などが含まれ得る。VHT Compressed Beamformingフレームについてのより詳細な説明は後述する。
(4)Beamformerは、Beamformee1からVHT compressed beamformingフレームを受信した後、SIFS以後にBeamformee2からチャネル情報を得るために、ビームフォーミング報告ポール(Beamforming Report Poll)フレームをBeamformee2に送信する。
Beamforming Report Pollフレームは、NDPフレームと同じ役割を果たすフレームであって、Beamformee2は、送信されるBeamforming Report Pollフレームに基づいてチャネル状態を測定できる。
Beamforming Report Pollフレームについてのより詳細な説明は後述する。
(5)Beamforming Report Pollフレームを受信したBeamformee2は、SIFS以後にフィードバック情報を含むVHT Compressed BeamformingフレームをBeamformerに送信する。
(6)Beamformerは、Beamformee2からVHT Compressed Beamformingフレームを受信した後、SIFS以後にBeamformee3からチャネル情報を得るために、Beamforming Report PollフレームをBeamformee3に送信する。
(7)Beamforming Report Pollフレームを受信したBeamformee3は、SIFS以後にフィードバック情報を含むVHT Compressed BeamformingフレームをBeamformerに送信する。
以下、前述したチャネルサウンディング手順で使用されるフレームについて説明する。
図12は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるVHT NDPAフレームを例示する図である。
図12に示すように、VHT NDPAフレームは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続時間(Duration)フィールド、RA(Receiving Address)フィールド、TA(Transmitting Address)フィールド、サウンディングダイアログトークン(Sounding Dialog Token)フィールド、STA情報1(STA Info 1)フィールドないしSTA情報n(STA Info n)フィールド、及びFCSで構成されることができる。
RAフィールド値は、VHT NDPAフレームを受信する受信者住所(receiver address)またはSTA住所を表す。
VHT NDPAフレームが1つのSTA Infoフィールドを含む場合、RAフィールド値は、STA Infoフィールド内のAIDにより識別されるSTAの住所を有する。例えば、SU−MIMOチャネルサウンディングのために、1つの対象STAにVHT NDPAフレームを送信する場合、APは、VHT NDPAフレームを対象STAにユニキャスト(unicast)で送信する。
それに対し、VHT NDPAフレームが1つ以上のSTA Infoフィールドを含む場合、RAフィールド値は、ブロードキャスト住所(broadcast address)を有する。例えば、MU−MIMOチャネルサウンディングのために、少なくとも1つ以上の対象STAにVHT NDPAフレームを送信する場合、APは、VHT NDPAフレームをブロードキャスティングする。
TAフィールド値は、VHT NDPAフレームを送信する送信者住所(transmitter address)または送信するSTAの住所またはTAをシグナリングする帯域幅を表す。
Sounding Dialog Tokenフィールドは、サウンディングシーケンス(Sounding Sequence)フィールドと呼ばれることができる。Sounding Dialog Tokenフィールド内のサウンディングダイアログトークン番号(Sounding Dialog Token Number)サブフィールドは、VHT NDPAフレームを識別するために、Beamformerにより選択された値を含む。
VHT NDPAフレームは、少なくとも1つのSTA Infoフィールドを含む。すなわち、VHT NDPAフレームは、サウンディング対象STAに関する情報を含むSTA Infoフィールドを含む。STA Infoフィールドは、サウンディング対象STA毎に1つずつ含まれることができる。
各STA Infoフィールドは、AID12サブフィールド、フィードバックタイプ(Feedback Type)サブフィールド、及びNcインデックス(Nc Index)サブフィールドで構成されることができる。
表5は、VHT NDPAフレームに含まれるSTA Infoフィールドのサブフィールドを表す。
前述した各フィールドに含まれる情報は、IEEE 802.11システムの定義にしたがうことができる。また、前述した各フィールドは、MACフレームに含まれ得るフィールドの例示に該当し、他のフィールドに代替されるか、追加的なフィールドがさらに含まれ得る。
図13は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるNDP PPDUを例示する図である。
図13に示すように、NDPは、前述した図4のようなVHT PPDUフォーマットでデータフィールドが省略されたフォーマットを有することができる。NDPは、特定プリコーディング行列(precoding matrix)に基づいてプリコーディング(precoding)されてサウンディング対象STAに送信されることができる。
NDPのL−SIGフィールドでデータフィールドに含まれたPSDU長さを指示する長さフィールドは、「0」に設定される。
NDPのVHT−SIG−AフィールドでNDP送信のために使用された送信技法がMU−MIMOであるか、またはSU−MIMOであるか指示するGroup IDフィールドは、SU−MIMO送信を指示する値に設定される。
NDPのVHT−SIG−Bフィールドのデータビットは、帯域幅別に固定されたビットパターン(bit pattern)に設定される。
サウンディング対象STAは、NDPを受信すれば、NDPのVHT−LTFフィールドに基づいてチャネルを推定し、チャネル状態情報を取得する。
図14は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるVHT圧縮されたビームフォーミング(VHT compressed beamforming)フレームフォーマットを例示する図である。
図14に示すように、VHT compressed beamformingフレームは、VHT機能を支援するためのVHT動作(VHT Action)フレームであって、Frame BodyにActionフィールドを含む。Actionフィールドは、MACフレームのFrame Bodyに含まれて、拡張された管理動作を明示するためのメカニズムを提供する。
Actionフィールドは、カテゴリー(Category)フィールド、VHT動作(VHT Action)フィールド、VHT MIMO制御(VHT MIMO Control)フィールド、VHT圧縮されたビームフォーミング報告(VHT Compressed Beamforming Report)フィールド、及びMU専用ビームフォーミング報告(MU Exclusive Beamforming Report)フィールドで構成される。
Categoryフィールドは、VHTカテゴリー(すなわち、VHT Actionフレーム)を指示する値に設定され、VHT Actionフィールドは、VHT compressed beamformingフレームを指示する値に設定される。
VHT MIMO Controlフィールドは、ビームフォーミングフィードバックと関連した制御情報をフィードバックするために使用される。VHT MIMO Controlフィールドは、VHT Compressed Beamformingフレームに常に存在し得る。
VHT Compressed Beamforming Reportフィールドは、データを送信するのに使用される時空間ストリーム(space−time stream)に対するSNR情報が含まれたビームフォーミングマトリックスに関する情報をフィードバックするために使用される。
MU Exclusive Beamforming Reportフィールドは、MU−MIMO送信を行う場合、空間的ストリーム(spatial stream)に対するSNR情報をフィードバックするために使用される。
VHT Compressed Beamforming Reportフィールド及びMU Exclusive Beamforming Reportフィールドの存在可否及び内容(content)は、VHT MIMO Controlフィールドのフィードバックタイプ(Feedback Type)サブフィールド、残余フィードバックセグメント(Remaining Feedback Segments)サブフィールド、最初フィードバックセグメント(First Feedback Segment)サブフィールドの値に応じて決定されることができる。
以下、VHT MIMO Controlフィールド、VHT Compressed Beamforming Reportフィールド、及びMU Exclusive Beamforming Reportフィールドについてより具体的に説明する。
1)VHT MIMO Controlフィールドは、Ncインデックス(Nc Index)サブフィールド、Nrインデックス(Nr Index)サブフィールド、チャネル幅(Channel Width)サブフィールド、グルーピング(Grouping)サブフィールド、コードブック情報(Codebook Information)サブフィールド、フィードバックタイプ(Feedback Type)サブフィールド、残余フィードバックセグメント(Remaining Feedback Segments)サブフィールド、最初フィードバックセグメント(First Feedback Segment)サブフィールド、予備(reserved)サブフィールド、及びサウンディングダイアログトークン番号(Sounding Dialog Token Number)サブフィールドで構成される。
表6は、VHT MIMO Controlフィールドのサブフィールドを表す。
VHT Compressed BeamformingフレームがVHT Compressed Beamforming Reportフィールドの全部または一部を伝達しない場合、Nc Indexサブフィールド、Channel Widthサブフィールド、Groupingサブフィールド、Codebook Informationサブフィールド、Feedback Typeサブフィールド、及びSounding Dialog Token Numberサブフィールドは予備フィールドに設定され、First Feedback Segmentサブフィールドは「0」に設定され、Remaining Feedback Segmentsサブフィールドは「7」に設定される。
Sounding Dialog Token Numberサブフィールドは、サウンディングシーケンス番号(Sounding Sequence Number)サブフィールドと呼ばれることもできる。
2)VHT compressed beamforming reportフィールドは、送信Beamformerがステアリング行列(steering matix)「Q」を決定するために使用する圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列(comporessed beamforming feedback matrix)「V」を角度の形態で表した明示的なフィードバック情報を伝達するために使用される。
表7は、VHT compressed beamforming reportフィールドのサブフィールドを表す。
表7に示すように、VHT compressed beamforming reportフィールドでは、時空間ストリームの各々に対する平均SNRとそれぞれのサブキャリアに対する圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列(Compressed beamforming feedback matrix)「V」とが含まれ得る。圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列は、チャネル状況に関する情報を含む行列であって、MIMOを使用した送信方法でチャネル行列(すなわち、ステアリング行列(steering matix)「Q」)を算出するために使用される。
scidx()は、Compressed Beamforming Feedback Matrixサブフィールドが送信されるサブキャリアを意味する。Naは、Nr×Nc値により固定される(例えば、Nr×Nc=2×1である場合、Φ11、Ψ21、...)。
Nsは、Beamformerに圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列が送信されるサブキャリアの個数を意味する。Beamformeeは、グルーピング方法を使用して圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列が送信されるNsの数を減らすことができる。例えば、複数のサブキャリアを1つのグループに束ね、当該グループ別に圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列を送信することにより、フィードバックされる圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列の個数を減らすことができる。Nsは、VHT MIMO Controlフィールドに含まれたChannel WidthサブフィールドとGroupingサブフィールドから算出されることができる。
表8は、時空間ストリームの平均SNR(Average SNR of Space−Time)Streamサブフィールドを例示する。
表8に示すように、時空間ストリームの各々に対する平均SNRは、チャネルに含まれるサブキャリア全体に対する平均SNR値を算出して、その値を−128〜+128範囲にマッピングして算出される。
3)MU Exclusive Beamforming Reportフィールドは、デルタ()SNRの形態で表した明示的なフィードバック情報を伝達するために使用される。VHT Compressed Beamforming Reportフィールド及びMU Exclusive Beamforming Reportフィールド内の情報は、MU Beamformerがステアリング行列(steering matix)「Q」を決定するために使用され得る。
表9は、VHT compressed beamformingフレームに含まれるMU Exclusive Beamforming Reportフィールドのサブフィールドを表す。
表9に示すように、MU Exclusive Beamforming Reportフィールドでは、サブキャリア別に時空間ストリーム当たりSNRが含まれ得る。
各Delta SNRサブフィールドは、−8dBから7dBまでの間で1dBずつ増加される値を有する。
scidx()は、Delta SNRサブフィールドが送信されるサブキャリア(等)を意味し、Nsは、BeamformerにDelta SNRサブフィールドが送信されるサブキャリアの数を意味する。
図15は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるビームフォーミング報告ポール(Beamforming Report Poll)フレームフォーマットを例示する図である。
図15に示すように、Beamforming Report Pollフレームは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続時間(Duration)フィールド、RA(Receiving Address)フィールド、TA(Transmitting Address)フィールド、フィードバックセグメント再送信ビットマップ(Feedback Segment Retransmission Bitmap)フィールド、及びFCSを含んで構成される。
RAフィールド値は、対象受信者(intended recipient)の住所を表す。
TAフィールド値は、Beamforming Report Pollフレームを送信するSTAの住所またはTAをシグナリングする帯域幅を表す。
Feedback Segment Retransmission Bitmapフィールドは、VHT圧縮されたビームフォーミング報告(VHT Compressed Beamforming report)で要請されるフィードバックセグメントを指示する。
Feedback Segment Retransmission Bitmapフィールド値で位置nのビットが「1」であれば、(LSBである場合、n=0、MSBである場合、n=7)、VHT compressed beamformingフレームのVHT MIMO Controlフィールド内のRemaining Feedback Segmentsサブフィールドでnと相応するフィードバックセグメントが要請される。それに対し、位置nのビットが「0」であれば、VHT MIMO Controlフィールド内のRemaining Feedback Segmentsサブフィールドでnと相応するフィードバックセグメントが要請されない。
グループ識別子(Group ID)
VHT WLANシステムは、より高い処理率のために、MU−MIMO送信方法を支援するので、APは、MIMOペアリングされた少なくとも1つ以上のSTAに同時にデータフレームを送信できる。APは、自分と結合(association)されている複数のSTAのうち、少なくとも1つ以上のSTAを含むSTAグループにデータを同時に送信することができる。例えば、ペアリングされたSTAの数は、最大4個でありうるし、最大空間ストリーム数が8個であるとき、各STAには、最大4個の空間ストリームが割り当てられ得る。
また、TDLS(Tunneled Direct Link Setup)やDLS(Direct Link Setup)、メッシュネットワーク(mesh network)を支援するWLANシステムでは、データを送信しようとするSTAがMU−MIMO送信技法を使用してPPDUを複数のSTAに送信することができる。
以下、APが複数のSTAにMU−MIMO送信技法によってPPDUを送信することを例に挙げて説明する。
APは、ペアリングされた送信対象STAグループに属するSTAに互いに異なる空間ストリーム(spatial stream)を介してPPDUを同時に送信する。上述したように、VHT PPDUフォーマットのVHT−SIG Aフィールドは、グループID情報及び時空間ストリーム情報を含み、各STAは、自分に送信されるPPDUであるか確認することができる。このとき、送信対象STAグループの特定STAには空間ストリームが割り当てられず、データが送信されないこともある。
1つ以上のGroup IDに相応するユーザ位置(user position)を割当(assignment)したり、または変更(change)するために、グループID管理(Group ID Management)フレームが用いられる。すなわち、APは、MU−MIMO送信を行う前に、Group ID Managementフレームを介して特定グループIDと連結されたSTAを知らせることができる。
図16は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるGroup ID Managementフレームを例示する図である。
図16に示すように、Group ID Managementフレームは、VHT機能を支援するためのVHT動作(VHT Action)フレームであって、Frame BodyにActionフィールドを含む。Actionフィールドは、MACフレームのFrame Bodyに含まれて、拡張された管理動作を明示するためのメカニズムを提供する。
Actionフィールドは、カテゴリー(Category)フィールド、VHT動作(VHT Action)フィールド、メンバーシップ状態アレイ(Membership Status Array)フィールド、及びユーザ位置アレイ(User position Array)フィールドで構成される。
Categoryフィールドは、VHTカテゴリー(すなわち、VHT Actionフレーム)を指示する値に設定され、VHT Actionフィールドは、Group ID Managementフレームを指示する値に設定される。
Membership Status Arrayフィールドは、各グループ別に1ビットのメンバーシップ状態(Membership Status)サブフィールドで構成される。Membership Statusサブフィールドが「0」に設定されれば、STAが当該グループのメンバーでないことを表し、「1」に設定されれば、STAが当該グループのメンバーであることを表す。STAは、Membership Status Arrayフィールド内の1つ以上のMembership Statusサブフィールドが「1」に設定されることにより、1つ以上のグループが割り当てられ得る。
STAは、自分が属した各グループで1つのユーザ位置(user position)を有することができる。
User position Arrayフィールドは、各グループ別に2ビットのユーザ位置(User position)サブフィールドで構成される。自分が属したグループ内でSTAのユーザ位置(user position)は、User position Arrayフィールド内のUser positionサブフィールドにより指示される。APは、各グループで同じユーザ位置(user position)を互いに異なるSTAに割り当てることができる。
APは、dot11VHTOptionImplementedパラメータが「true」である場合のみに、Group ID Managementフレームを送信できる。Group ID Managementフレームは、VHT能力要素(VHT Capabilities element)フィールド内のMU Beamformee Capableフィールドが「1」に設定されたVHT STAのみに送信される。Group ID Managementフレームは、各STAにアドレスされた(addressed)フレームに送信される。
STAは、自分のMAC住所とマッチングされるRAフィールドを有するGroup ID Managementフレームを受信する。STAは、受信したGroup ID Managementフレームの内容に基づいてPHYCONFIG_VECTORパラメータであるGROUP_ID_MANAGEMENTをアップデートする。
STAへのGroup ID Managementフレームの送信及びそれに対するSTAからのACKの送信は、STAにMU PPDUを送信する前に完了する。
MU PPDUは、最も最近にSTAに送信され、ACKが受信されたGroup ID Managementフレームの内容に基づいてSTAに送信される。
ダウンリンクMU-MIMOフレーム(DL MU-MIMO Frame)
図17は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるダウンリンク多重ユーザ(multi-user)PPDUフォーマットを例示する図である。
図17に示すように、PPDUは、プリアンブル及びデータフィールド(Data field)を含んで構成される。データフィールドは、サービスフィールド(SERVICE field)、スクランブルされたPSDU(scrambled PSDU)フィールド、テールビット(Tail bits)、パディングビット(padding bits)を含むことができる。
APは、MPDUを併合(aggregation)してA-MPDU(aggregated MPDU)フォーマットでデータフレームを送信できる。この場合、スクランブルされたPSDU(scrambled PSDU)フィールドは、A-MPDUから構成されることができる。
A-MPDUは、1つ以上のA-MPDUサブフレーム(A-MPDU subframe)の配列(sequence)から構成される。
VHT PPDUの場合、各A-MPDUサブフレームの長さが4オクテットの倍数であるから、A-MPDUは、PSDUの最後のオクテットにA-MPDUを合わせるために、最後のA-MPDUサブフレーム(A-MPDU subframe)以後に0ないし3オクテットのEOF(end-of-frame)パッド(pad)を含むことができる。
A-MPDUサブフレームは、MPDUディリミター(delimiter)から構成され、選択的にMPDUがMPDUディリミター(Delimiter)以後に含まれることができる。また、1つのA-MPDU内の最後のA-MPDUサブフレームを除いて、各A-MPDUサブフレームの長さを4オクテットの倍数にするために、パッドオクテットがMPDU以後に付着される。
MPDU Delimiterは、予備(Reserved)フィールド、MPDU長さ(MPDU Length)フィールド、CRC(cyclic redundancy check)フィールド、ディリミターシグネチャー(Delimiter Signature)フィールドから構成される。
VHT PPDUの場合、MPDU Delimiterは、EOF(end-of-frame)フィールドをさらに含むことができる。MPDU Lengthフィールドが0でパディングするために使用されるA-MPDUサブフレーム、またはA-MPDUが1つのMPDUだけから構成される場合、当該MPDUが載せられるA-MPDUサブフレームの場合、EOFフィールドは、「1」にセットされる。そうでない場合、「0」にセットされる。
MPDU Lengthフィールドは、MPDUの長さに対する情報を含む。
当該A−MPDUサブフレームにMPDUが存在しない場合、「0」にセットされる。MPDU Lengthフィールドが「0」値を有するA-MPDUサブフレームは、VHT PPDU内の可用オクテットにA-MPDUを合わせるために、当該A−MPDUにパディングする時に使用される。
CRCフィールドは、エラーチェックのためのCRC情報、Delimiter Signatureフィールドは、MPDUディリミターを検索するために使用されるパターン情報を含む。
そして、MPDUは、MACヘッダ(MAC Header)、フレーム本体(Frame Body)及びフレームチェックシーケンス(FCS)から構成される。
図18は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるダウンリンク多重ユーザ(multi-user)PPDUフォーマットを例示する図である。
図18は、当該PPDUを受信するSTAの数が3個であり、各STAに割り当てられる空間的ストリーム(spatial stream)の数が1であると仮定するが、APにペアリングされたSTAの数、各STAに割り当てられる空間的ストリームの数は、これに限定されない。
図18に示すように、MU PPDUは、L-TFsフィールド(L-STFフィールド及びL-LTFフィールド)、L-SIGフィールド、VHT-SIG-Aフィールド、VHT-TFsフィールド(VHT-STFフィールド及びVHT-LTFフィールド)、VHT-SIG-Bフィールド、Serviceフィールド、1つ以上のPSDU、paddingフィールド及びTailビットを含んで構成される。L-TFsフィールド、L-SIGフィールド、VHT-SIG-Aフィールド、VHT-TFsフィールド、VHT-SIG-Bフィールドは、先の図4の例示と同一なので、以下の詳細な説明は省略する。
PPDU持続期間を指示するための情報がL-SIGフィールドに含まれることができる。PPDU内で、L-SIGフィールドにより指示されたPPDU持続期間は、VHT-SIG-Aフィールドが割り当てられたシンボル、VHT-TFsフィールドが割り当てられたシンボル、VHT-SIG-Bフィールドが割り当てられたフィールド、Serviceフィールドを構成するビット、PSDUを構成するビット、paddingフィールドを構成するビット及びTailフィールドを構成するビットを含む。PPDUを受信するSTAは、L-SIGフィールドに含まれたPPDU持続時間を指示する情報を介して、PPDUの持続期間に対する情報を取得できる。
上述のように、VHT-SIG-Aを介してGroup ID情報、各ユーザ当たりの時空間ストリーム数情報が送信され、VHT-SIG-Bを介してコーディング(coding)方法及びMCS情報などが送信される。したがって、Beamformerは、VHT-SIG-AとVHT-SIG-Bを確認し、自身が属したMU MIMOフレームであるかどうかが分かる。したがって、当該Group IDのメンバーSTAでないか、または当該Group IDのメンバーであるが割り当てられたストリーム数が「0」であるSTAは、VHT-SIG-Aフィールド以後からPPDU終わりまで物理階層の受信を中断するように設定することによって、電力消費を低減することができる。
Group IDは、予めBeamformerが送信するGroup ID Managementフレームを受信することによって、BeamformerがどんなMUグループに属しているか、自身が属するグループの中で何番目のユーザであるか、すなわちどんなストリームを介してPPDUを受信しているかが分かる。
802.11acに基づくVHT MU PPDU内の送信されるすべてのMPDUは、A-MPDUに含まれる。図18のデータフィールドにおいて各VHTA-MPDUは、互いに異なるストリームに送信されることができる。
図18において、各STAに送信されるデータのサイズが相違することができるので、各々のA-MPDUは、互いに異なるビットサイズを有することができる。
この場合、Beamformerが送信する複数のデータフレームの送信が終了する時間は、最大区間送信データフレームの送信が終了する時間と同一になるように、ヌルパディング(null padding)を行うことができる。最大区間送信データフレームは、Beamformerにより有効ダウンリンクデータが最も長い間の区間の間に送信されるフレームでありうる。有効ダウンリンクデータは、ヌルパディングされないダウンリンクデータでありうる。例えば、有効ダウンリンクデータは、A-MPDUに含まれて送信されることができる。複数のデータフレームのうち、最大区間送信データフレームを除いた残りのデータフレームは、ヌルパディングを行うことができる。
ヌルパディングのために、Beamformerは、A-MPDUフレーム内の複数のA-MPDUサブフレームにおいて時間的に後順位に位置した1つ以上のA-MPDUサブフレームをMPDU Delimiterフィールドだけでエンコードして満たすことができる。MPDU長が0であるA-MPDUサブフレームをナルサブフレーム(Null subframe)と呼ぶことができる。
上述のように、ナルサブフレームは、MPDU DelimiterのEOFフィールドが「1」にセットされる。したがって、受信側STAのMAC階層では、1にセットされたEOFフィールドを感知すると、物理階層に受信を中断するように設定することによって、電力消費を低減できる。
ブロックACK(Block Ack)手順
図19は、本発明が適用され得る無線通信システムにおける下向きリンクMU−MIMO送信過程を例示する図である。
802.11acでは、MU−MIMOは、APからクライアント(すなわち、non−AP STA)に向ける下向きリンクで定義される。このとき、多重ユーザフレーム(multi−user frame)は、多重受信者に同時に送信されるが、受信確認(acknowledgement)は、上向きリンクで個別的に送信されなければならない。
802.11acに基づくVHT MU PPDU内の送信される全てのMPDUは、A−MPDUに含まれるので、VHT MU PPDUに対する即刻的な応答でない、VHT MU PPDU内のA−MPDUに対する応答は、APによるブロックACK要請(BAR:Block Ack Request)フレームに対する応答として送信される。
まず、APは、全ての受信者(すなわち、STA1、STA2、STA3)にVHT MU PPDU(すなわち、プリアンブル及びデータ)を送信する。VHT MU PPDUは、各STAに送信されるVHT A−MPDUを含む。
APからVHT MU PPDUを受信したSTA1は、SIFS以後にブロックACK(BA:Block Acknowledgement)フレームをAPに送信する。BAフレームについてのより詳細な説明は後述する。
STA1からBAを受信したAPは、SIFS以後にBAR(block acknowledgement request)フレームを次のSTA2に送信し、STA2は、SIFS以後にBAフレームをAPに送信する。STA2からBAフレームを受信したAPは、SIFS以後にBARフレームをSTA3に送信し、STA3は、SIFS以後にBAフレームをAPに送信する。
このような過程が全てのSTAに対して行われれば、APは、次のMU PPDUを全てのSTAに送信する。
ACK(Acknowledgement)/ブロックACK(Block Ack)フレーム
一般に、MPDUの応答としてACKフレームを使用し、A−MPDUの応答としてブロックACKフレームを使用する。
図20は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるACKフレームを例示する図である。
図20に示すように、ACKフレームは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続期間(Duration)フィールド、RAフィールド、及びFCSで構成される。
RAフィールドは、直前に受信されたデータ(Data)フレーム、管理(Management)フレーム、ブロックACK要請(Block Ack Request)フレーム、ブロックACK(Block Ack)フレーム、またはPS−Pollフレームの第2の住所(Address2)フィールドの値に設定される。
非QoS(non−QoS)STAによりACKフレームが送信される場合、直前に受信されたデータ(Data)フレーム、管理(Management)フレームのフレーム制御(Frame Control)フィールド内のモアフラグメント(More Fragments)サブフィールドが「0」であれば、持続期間(duration)値は、「0」に設定される。
非QoS(non−QoS)STAにより送信されないACKフレームでの持続期間(duration)値は、直前に受信されたデータ(Data)フレーム、管理(Management)フレーム、ブロックACK要請(Block Ack Request)フレーム、ブロックACK(Block Ack)フレーム、またはPS−PollフレームのDuration/IDフィールドでACKフレーム送信のために要求される時間及びSIFS区間を差し引いた値(ms)に設定される。計算された持続期間(duration)値が整数値でない場合、四捨五入される。
以下、ブロックACK(要請)フレームについて説明する。
図21は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK要請(Block Ack Request)フレームを例示する図である。
図21に示すように、ブロックACK要請(BAR)フレームは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続期間/識別子(Duration/ID)フィールド、受信住所(RA)フィールド、送信住所(TA)フィールド、BAR制御(BAR control)フィールド、BAR情報(BAR Information)フィールド、及びフレームチェックシーケンス(FCS)で構成される。
RAフィールドは、BARフレームを受信するSTAの住所で設定されることができる。
TAフィールドは、BARフレームを送信するSTAの住所で設定されることができる。
BAR controlフィールドは、BAR Ack政策(BAR Ack Policy)サブフィールド、多重−TID(Multi−TID)サブフィールド、圧縮ビットマップ(Compressed Bitmap)サブフィールド、予備(Reserved)サブフィールド、及びTID情報(TID_Info)サブフィールドを含む。
表10は、BAR controlフィールドを例示する表である。
BAR Informationフィールドは、BARフレームのタイプによって相違した情報が含まれる。これについて図22を参照して説明する。
図22は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK要請(Block Ack Request)フレームのBAR情報(BAR Information)フィールドを例示する図である。
図22(a)は、Basic BARフレーム及びCompressed BARフレームのBAR Informationフィールドを例示し、図22(b)は、Multi−TID BARフレームのBAR Informationフィールドを例示する。
図22(a)に示すように、Basic BARフレーム及びCompressed BARフレームの場合、BAR Informationフィールドは、ブロックACK開始シーケンス制御(Block Ack Starting Sequence Control)サブフィールドを含む。
そして、Block Ack Starting Sequence Controlサブフィールドは、フラグメント番号(Fragment Number)サブフィールド、開始シーケンス番号(Starting Sequence Number)サブフィールドを含む。
Fragment Numberサブフィールドは、0に設定される。
Basic BARフレームの場合、Starting Sequence Numberサブフィールドは、当該BARフレームが送信される最初のMSDUのシーケンス番号を含む。Compressed BARフレームの場合、Starting Sequence Controlサブフィールドは、当該BARフレームが送信されるための最初のMSDUまたはA−MSDUのシーケンス番号を含む。
図22(b)に示すように、Multi−TID BARフレームの場合、BAR Informationフィールドは、TID別情報(Per TID Info)サブフィールド及びブロックACK開始シーケンス制御(Block Ack Starting Sequence Control)サブフィールドが1つ以上のTID別に繰り返されて構成される。
Per TID Infoサブフィールドは、予備(Reserved)サブフィールド及びTID値(TID Value)サブフィールドを含む。TID Valueサブフィールドは、TID値を含む。
Block Ack Starting Sequence Controlサブフィールドは、上述したように、Fragment Number及びStarting Sequence Numberサブフィールドを含む。Fragment Numberサブフィールドは、0に設定される。Starting Sequence Controlサブフィールドは、当該BARフレームが送信されるための最初のMSDUまたはA−MSDUのシーケンス番号を含む。
図23は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK(Block Ack)フレームを例示する図である。
図23に示すように、ブロックACK(BA)フレームは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続期間/識別子(Duration/ID)フィールド、受信住所(RA)フィールド、送信住所(TA)フィールド、BA制御(BA control)フィールド、BA情報(BA Information)フィールド、及びフレームチェックシーケンス(FCS)で構成される。
RAフィールドは、ブロックACKを要請したSTAの住所で設定されることができる。
TAフィールドは、BAフレームを送信するSTAの住所で設定されることができる。
BA controlフィールドは、BA Ack政策(BA Ack Policy)サブフィールド、多重−TID(Multi−TID)サブフィールド、圧縮ビットマップ(Compressed Bitmap)サブフィールド、予備(Reserved)サブフィールド、及びTID情報(TID_Info)サブフィールドを含む。
表11は、BA controlフィールドを例示する表である。
BA Informationフィールドは、BAフレームのタイプによって相違した情報が含まれる。これについて図24を参照して説明する。
図24は、本発明が適用され得る無線通信システムにおけるブロックACK(Block Ack)フレームのBA情報(BA Information)フィールドを例示する図である。
図24(a)は、Basic BAフレームのBA Informationフィールドを例示し、図24(b)は、Compressed BAフレームのBA Informationフィールドを例示し、図24(c)は、Multi−TID BAフレームのBA Informationフィールドを例示する。
図24(a)に示すように、Basic BAフレームの場合、BA Informationフィールドは、ブロックACK開始シーケンス制御(Block Ack Starting Sequence Control)サブフィールド及びブロックACKビットマップ(Block Ack Bitmap)サブフィールドを含む。
Block Ack Starting Sequence Controlサブフィールドは、上述したように、Fragment Numberサブフィールド及びStarting Sequence Numberサブフィールドを含む。
Fragment Numberサブフィールドは、0に設定される。
Starting Sequence Numberサブフィールドは、当該BAフレームが送信されるための最初のMSDUのシーケンス番号を含み、直前に受信したBasic BARフレームと同じ値に設定される。
Block Ack Bitmapサブフィールドは、128オクテットの長さで構成され、最大64個のMSDUの受信状態を指示するために使用される。Block Ack Bitmapサブフィールドで「1」値は、当該ビット位置に対応するMPDUが成功裏に受信されたことを指示し、「0」値は、当該ビット位置に対応するMPDUが成功裏に受信されていないことを指示する。
図24(b)に示すように、Compressed BAフレームの場合、BA Informationフィールドは、ブロックACK開始シーケンス制御(Block Ack Starting Sequence Control)サブフィールド及びブロックACKビットマップ(Block Ack Bitmap)サブフィールドを含む。
Block Ack Starting Sequence Controlサブフィールドは、上述したように、Fragment Numberサブフィールド及びStarting Sequence Numberサブフィールドを含む。
Fragment Numberサブフィールドは、0に設定される。
Starting Sequence Numberサブフィールドは、当該BAフレームが送信されるための最初のMSDUまたはA−MSDUのシーケンス番号を含み、直前に受信したBasic BARフレームと同じ値に設定される。
Block Ack Bitmapサブフィールドは、8オクテットの長さで構成され、最大64個のMSDU及びA−MSDUの受信状態を指示するために使用される。Block Ack Bitmapサブフィールドで「1」値は、当該ビット位置に対応する単一MSDUまたはA−MSDUが成功裏に受信されたことを指示し、「0」値は、当該ビット位置に対応する単一MSDUまたはA−MSDUが成功裏に受信されていないことを指示する。
図24(c)に示すように、Multi−TID BAフレームの場合、BA Informationフィールドは、TID別情報(Per TID Info)サブフィールド、ブロックACK開始シーケンス制御(Block Ack Starting Sequence Control)サブフィールド、及びブロックACKビットマップ(Block Ack Bitmap)サブフィールドが1つ以上のTID別に繰り返されて構成され、TIDが増加される順に構成される。
Per TID Infoサブフィールドは、予備(Reserved)サブフィールド及びTID値(TID Value)サブフィールドを含む。TID Valueサブフィールドは、TID値を含む。
Block Ack Starting Sequence Controlサブフィールドは、上述したように、Fragment Number及びStarting Sequence Numberサブフィールドを含む。Fragment Numberサブフィールドは、0に設定される。Starting Sequence Controlサブフィールドは、当該BAフレームが送信されるための最初のMSDUまたはA−MSDUのシーケンス番号を含む。
Block Ack Bitmapサブフィールドは、8オクテットの長さで構成される。Block Ack Bitmapサブフィールドで「1」値は、当該ビット位置に対応する単一MSDUまたはA−MSDUが成功裏に受信されたことを指示し、「0」値は、当該ビット位置に対応する単一MSDUまたはA−MSDUが成功裏に受信されていないことを指示する。
アップリンク多重ユーザ送信方法
次世代WiFiに対した様々な分野のベンダーの高い関心と802.11ac以後の高いスループット(high throughput)及びQoE(quality of experience)性能向上に対する要求が高まっている状況において、次世代WLANシステムである802.11axシステムのための新しいフレームフォーマット及びヌメロロジー(numerology)に対する議論が盛んに進行中である。
IEEE 802.11axは、より高いデータ処理率(data rate)を支援し、より高いユーザ負荷(user load)を処理するための次世代WLANシステムとして最近に新しく提案されているWLANシステムのうちの一つであって、一名高効率WLAN(HEW:High Efficiency WLAN)と呼ばれる。
IEEE 802.11ax WLANシステムは、従来のWLANシステムと同様に、2.4GHz周波数帯域及び5GHz周波数帯域で動作できる。また、それより高い60GHz周波数帯域でも動作できる。
IEEE 802.11axシステムでは、平均スループット向上(average throughput enhancement)と室外環境でのシンボル間干渉(inter-symbol interference)に対する 強固な送信(outdoor robust transmission)のために、従来のIEEE 802.11 OFDM system(IEEE 802.11a、802.11n、802.11ac等)より各帯域幅において4倍大きいFFTサイズを使用することができる。これについて、以下の図面を参照して説明する。
以下、本発明にHEフォーマットPPDUに対した説明において、別の言及がなくても上述のnon-HTフォーマットPPDU、HT-mixedフォーマットPPDU、HT-greenfieldフォーマットPPDU及び/またはVHTフォーマットPPDUに対した説明がHEフォーマットPPDUに対した説明に併合されることができる。
図25は、本発明の一実施の形態にかかるHE(High Efficiency)フォーマットPPDUを例示する図である。
図25(a)は、HEフォーマットPPDUの概略的な構造を例示し、図25(b)ないし(d)は、HEフォーマットPPDUのより具体的な構造を例示する。
図25(a)を参照すると、HEWのためのHEフォーマットPPDUは、大きくレガシー部分(L-part )、HE部分(HE-part)及びデータフィールド(HE-data)から構成されることができる。
L-partは、従来のWLANシステムで維持する形態と同様に、L-STFフィールド、L-LTFフィールド及びL-SIGフィールドから構成される。L-STFフィールド、L-LTFフィールド及びL-SIGフィールドをレガシープリアンブル(legacy preamble)と呼ぶことができる。
HE-partは、802.11ax標準のために新しく定義される部分であって、HE-STFフィールド、HE-SIGフィールド及びHE-LTFフィールドを含むことができる。図25(a)では、HE-STFフィールド、HE-SIGフィールド及びHE-LTFフィールドの順序を例示しているが、これと相違する順に構成されることができる。また、HE-LTFは省略されうる。HE-STFフィールド及びHE-LTFフィールドだけでなく、HE-SIGフィールドを含んで、HE-preambleと通称することもできる。
HE-SIGは、HE-dataフィールドをデコードするための情報(例えば、OFDMA、UL MU MIMO、向上したMCS等)を含むことができる。
L-partとHE-partは、互いに異なるFFT(Fast Fourier Transform)サイズ(すなわち、サブキャリヤ間隔(spacing))を有することができ、互いに異なるCP(Cyclic Prefix)を使用することもできる。
802.11axシステムでは、レガシーWLANシステムに比べて4倍大きい(4×)FFTサイズを使用することができる。すなわち、L-partは、1×シンボル構造から構成され、HE-part(特に、HE-preamble及びHE-data)は、4×シンボル構造から構成されることができる。ここで、1×、2×、4×サイズのFFTは、レガシーWLANシステム(例えば、IEEE 802.11a、802.11n、802.11ac等)に対した相対的なサイズを意味する。
例えば、L-partに利用されるFFTサイズは、20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzにおいてそれぞれ64、128、256、512であると、HE-partに利用されるFFTサイズは、20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzにおいてそれぞれ256、512、1024、2048でありうる。
このようにレガシーWLANシステムよりFFTサイズが大きくなると、サブキャリヤ周波数間隔(subcarrier frequency spacing)が小さくなるので、単位周波数当たりのサブキャリヤの数が増加するが、OFDMシンボル長が長くなる。
すなわち、より大きなFFTサイズが使用されるということは、サブキャリヤ間隔が狭くなるという意味であり、同様にIDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)/DFT(Discrete Fourier Transform)周期(period)が増えるという意味である。ここで、IDFT/DFT周期は、OFDMシンボルにおいて保護区間(GI)を除いたシンボル長を意味できる。
したがって、HE-part(特に、HE-preamble及びHE-data)は、L-partに比べて4倍大きなFFTサイズが使用されるならば、HE-partのサブキャリヤ間隔は、L-partのサブキャリヤ間隔の1/4倍になり、HE-partのIDFT/DFT周期は、L-partのIDFT/DFT周期の4倍になる。例えば、L-partのサブキャリヤ間隔が312.5kHz(=20MHz/64、40MHZ/128、80MHz/256及び/または160MHz/512)であると、HE-partのサブキャリヤ間隔は、78.125kHz(=20MHz/256、40MHZ/512、80MHz/1024及び/または160MHz/2048)でありうる。また、L-partのIDFT/DFT周期が3.2μs(=1/312.5kHz)であると、HE-partのIDFT/DFT周期は、12.8μs(=1/78.125kHz)でありうる。
ここで、GIは、0.8μs、1.6μs、3.2μsのうちのいずれか一つが使用されることができるので、GIを含むHE-partのOFDMシンボル長(またはシンボル間隔(symbol interval))は、GIに応じて13.6μs、14.4μs、16μsでありうる。
図25(b)を参照すると、HE-SIGフィールドは、HE-SIG-AフィールドとHE-SIG-Bフィールドとに区分されることができる。
例えば、HEフォーマットPPDUのHE-partは、12.8μsの長さを有するHE-SIG-Aフィールド、1OFDMシンボルのHE-STFフィールド、一つ以上のHE-LTFフィールド、及び1OFDMシンボルのHE-SIG-Bフィールドを含むことができる。
また、HE-partにおいてHE-SIG-Aフィールドは除き、HE-STFフィールドからは、従来のPPDUより4倍大きなサイズのFFTが適用され得る。すなわち、256、512、1024及び2048サイズのFFTがそれぞれ20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzのHEフォーマットPPDUのHE-STFフィールドから適用され得る。
ただし、図25(b)のように、HE-SIGがHE-SIG-AフィールドとHE-SIG-Bフィールドに区分されて送信されるとき、HE-SIG-Aフィールド及びHE-SIG-Bフィールドの位置は、図25(b)と異なることができる。例えば、HE-SIG-Aフィールドの次にHE-SIG-Bフィールドが送信され、HE-SIG-Bフィールドの次にHE-STFフィールドとHE-LTFフィールドが送信されることができる。この場合にも同様に、HE-STFフィールドからは、従来のPPDUより4倍大きなサイズのFFTが適用され得る。
図25(c)を参照すると、HE-SIGフィールドは、HE-SIG-AフィールドとHE-SIG-Bフィールドに区分されなくても良い。
例えば、HEフォーマットPPDUのHE-partは、1OFDMシンボルのHE-STFフィールド、1OFDMシンボルのHE-SIGフィールド及び一つ以上のHE-LTFフィールドを含むことができる。
以上と類似に、HE-partは、従来のPPDUより4倍大きなサイズのFFTが適用され得る。すなわち、256、512、1024及び2048サイズのFFTがそれぞれ20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzのHEフォーマットPPDUのHE-STFフィールドから適用され得る。
図25(d)を参照すると、HE-SIGフィールドは、HE-SIG-AフィールドとHE-SIG-Bフィールドに区分されずに、HE-LTFフィールドは省略されることができる。
例えば、HEフォーマットPPDUのHE-partは、1OFDMシンボルのHE-STFフィールド及び1OFDMシンボルのHE-SIGフィールドを含むことができる。
以上と同様に、HE-partは、従来のPPDUより4倍大きなサイズのFFTが適用され得る。すなわち、256、512、1024及び2048サイズのFFTがそれぞれ20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzのHEフォーマットPPDUのHE-STFフィールドから適用され得る。
本発明に係るWLANシステムのためのHEフォーマットPPDUは、少なくとも一つの20MHzチャネルを介して送信されることができる。例えば、HEフォーマットPPDUは、総4個の20MHzチャネルを介して40MHz、80MHzまたは160MHz周波数帯域で送信されることができる。これについて、以下の図面を参照してさらに詳細に説明する。
本発明が適用され得るWLANシステムのためのHEフォーマットPPDUは、少なくとも1つの20MHzチャネルを介して送信されることができる。例えば、HEフォーマットPPDUは、総4個の20MHzチャネルを介して40MHz、80MHz、または160MHz周波数帯域で送信されることができる。これについて下記の図面を参照してより詳細に説明する。
以下、説明するPPDUフォーマットは、説明の都合上、前述した図25(b)に基づいて説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。
図26は、本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
図26では、1つのSTAに80MHzが割り当てられた場合(または、80MHz内の複数のSTAにOFDMA資源ユニットが割り当てられた場合)、或いは、複数のSTAに各々80MHzの互いに異なるストリームが割り当てられた場合のPPDUフォーマットを例示する。
図26に示すように、L−STF、L−LTF、及びL−SIGは、各20MHzチャネルで64FFTポイント(または、64サブキャリア)に基づいて生成されたOFDMシンボルで送信されることができる。
HE−SIG Aフィールドは、PPDUを受信するSTAに共通に送信される共通制御情報を含むことができる。HE−SIG Aフィールドは、1個ないし3個のOFDMシンボルで送信されることができる。HE−SIG Aフィールドは、20MHz単位で複写されて同じ情報を含む。また、HE−SIG−Aフィールドは、システムの全体帯域幅情報を知らせる。
表12は、HE−SIG Aフィールドに含まれる情報を例示する表である。
表12に例示される各フィールドに含まれる情報は、IEEE 802.11システムの定義にしたがうことができる。また、前述した各フィールドは、PPDUに含まれ得るフィールドの例示に該当し、これに限定されない。すなわち、前述した各フィールドが他のフィールドに代替されるか、追加的なフィールドがさらに含まれ得るし、全てのフィールドが必須的に含まれないこともある。
HE−STFは、MIMO送信においてAGC推定の性能を改善するために使用される。
HE−SIG Bフィールドは、各STAが自分のデータ(例えば、PSDU)を受信するために要求されるユーザ特定(user−specific)情報を含むことができる。HE−SIG Bフィールドは、1つまたは2つのOFDMシンボルで送信されることができる。例えば、HE−SIG Bフィールドは、当該PSDUの変調及びコーディング技法(MCS)及び当該PSDUの長さに関する情報を含むことができる。
L−STF、L−LTF、L−SIG、及びHE−SIG Aフィールドは、20MHzチャネル単位で繰り返されて送信されることができる。例えば、PPDUが4個の20MHzチャネル(すなわち、80MHz帯域)を介して送信されるとき、L−STF、L−LTF、L−SIG、及びHE−SIG Aフィールドは、20MHzチャネル毎に繰り返されて送信されることができる。
FFTサイズが大きくなると、既存のIEEE 802.11a/g/n/acを支援するレガシーSTAは、当該HE PPDUをデコーディングできないこともある。レガシーSTAとHE STAとが共存(coexistence)するために、L−STF、L−LTF、及びL−SIGフィールドは、レガシーSTAが受信できるように、20MHzチャネルで64FFTを介して送信される。例えば、L−SIGフィールドは、1つのOFDMシンボルを占有し、1つのOFDMシンボル時間は、4μsであり、GIは、0.8μsでありうる。
各周波数単位別のFFTサイズは、HE−STF(または、HE−SIG A)からさらに大きくなることができる。例えば、256FFTが20MHzチャネルで使用され、512FFTが40MHzチャネルで使用され、1024FFTが80MHzチャネルで使用されることができる。FFTサイズが大きくなると、OFDMサブキャリア間の間隔が小さくなるので、単位周波数当たりOFDMサブキャリアの数が増加されるが、OFDMシンボル時間は長くなる。システムの効率を向上させるために、HE−STF以後のGIの長さは、HE−SIG AのGIの長さと同様に設定されることができる。
HE−SIG Aフィールドは、HE STAがHE PPDUをデコーディングするために要求される情報を含むことができる。しかし、HE−SIG Aフィールドは、レガシーSTAとHE STAとを共に受信できるように、20MHzチャネルで64FFTを介して送信されることができる。これは、HE STAがHEフォーマットPPDUだけでなく、既存のHT/VHTフォーマットPPDUを受信することができ、レガシーSTA及びHE STAがHT/VHTフォーマットPPDUとHEフォーマットPPDUとを区分しなければならないためである。
図27は、本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
図27に示すように、HE−SIG BフィールドがHE−SIG Aフィールドの次に位置する点を除いては、前述した図26の例示と同様である。この場合、単位周波数当たりFFTサイズは、HE−STF(または、HE−SIG B)以後からさらに大きくなることができる。例えば、HE−STF(または、HE−SIG B)から256FFTが20MHzチャネルで使用され、512FFTが40MHzチャネルで使用され、1024FFTが80MHzチャネルで使用されることができる。
図28は、本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
図28では、20MHzチャネルが各々互いに異なるSTA(例えば、STA1、STA2、STA3、及びSTA4)に割り当てられる場合を仮定する。
図28に示すように、HE−SIG BフィールドがHE−SIG Aフィールドの次に位置する。この場合、単位周波数当たりFFTサイズは、HE−STF(または、HE−SIG−B)からさらに大きくなることができる。例えば、HE−STF(または、HE−SIG−B)から256FFTが20MHzチャネルで使用され、512FFTが40MHzチャネルで使用され、1024FFTが80MHzチャネルで使用されることができる。
PPDUに含まれる各フィールドで送信される情報は、前述した図26の例示と同様であるから、以下、説明を省略する。
HE−SIG−Bフィールドは、各STAに特定された情報を含むことができるが、全体バンド(すなわち、HE−SIG−Aフィールドで指示)にわたってエンコーディングされることができる。すなわち、HE−SIG−Bフィールドは、全てのSTAに関する情報を含み、全てのSTAが受信されるようになる。
HE−SIG−Bフィールドは、各STA別に割り当てられる周波数帯域幅情報及び/又は当該周波数帯域でストリーム情報を知らせることができる。例えば、図28においてHE−SIG−Bは、STA1が20MHz、STA2がその次の20MHz、STA3がその次の20MHz、STA4がその次の20MHzを割り当てることができる。また、STA1とSTA2とは、40MHzを割り当て、STA3とSTA4とは、その次の40MHzを割り当てることができる。この場合、STA1とSTA2とは、互いに異なるストリームを割り当て、STA3とSTA4とは、互いに異なるストリームを割り当てることができる。
また、HE−SIG−Cフィールドを定義し、図28の例示にHE−SIG Cフィールドが追加され得る。この場合、HE−SIG−Bフィールドでは、全帯域にわたって全てのSTAに関する情報が送信され、各STAに特定の制御情報は、HE−SIG−Cフィールドを介して20MHz単位で送信されることもできる。
また、図26〜図28の例示において、HE−SIG−Bフィールドは、全帯域にわたって送信せずに、HE−SIG−Aフィールドと同様に20MHz単位で送信されることができる。これについて下記の図面を参照して説明する。
図29は、本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDUを例示する図である。
図29では、20MHzチャネルが各々互いに異なるSTA(例えば、STA1、STA2、STA3、及びSTA4)に割り当てられる場合を仮定する。
図29に示すように、図28と同様に、HE−SIG BフィールドがHE−SIG Aフィールドの次に位置する。ただし、HE−SIG Bフィールドは、全帯域にわたって送信されず、HE−SIG Aフィールドと同様に20MHz単位で送信される。
この場合、単位周波数当たりFFTサイズは、HE−STF(または、HE−SIG B)からさらに大きくなることができる。例えば、HE−STF(または、HE−SIG B)から256FFTが20MHzチャネルで使用され、512FFTが40MHzチャネルで使用され、1024FFTが80MHzチャネルで使用されることができる。
PPDUに含まれる各フィールドで送信される情報は、前述した図26の例示と同様であるから、以下、説明を省略する。
HE−SIG Aフィールドは、20MHz単位で複写されて(duplicated)送信される。
HE−SIG Bフィールドは、各STA別に割り当てられる周波数帯域幅情報及び/又は当該周波数帯域でストリーム情報を知らせることができる。
HE−SIG Bフィールドは、HE−SIG Aフィールドと同様に、20MHz単位で送信されることができる。この場合、HE−SIG Bフィールドは、各STAに関する情報を含むので、20MHz単位の各HE−SIG Bフィールド別に各STAに関する情報が含まれ得る。このとき、図29の例示では、各STA別に20MHzが割り当てられる場合を例示しているが、例えば、STAに40MHzが割り当てられる場合、20MHz単位でHE−SIG−Bフィールドが複写されて送信されることもできる。
また、HE−SIG Bフィールドに全てのSTAに関する情報(すなわち、各STAに特定された情報が全て合わせられる)が含まれて、HE−SIG Aフィールドと同様に、20MHz単位で複写されて(duplicated)送信されることもできる。
図27〜図29の例示のように、HE−SIG−BフィールドがHE STFフィールド及びHE−LTFフィールドの前に位置する場合、20MHzで64FFTを用いることによってシンボルの長さを短く構成し、図26の例示のように、HE−SIG−BフィールドがHE STFフィールド及びHE−LTFフィールドの後に位置する場合、20MHzで256FFTを用いることによってシンボルの長さを長く構成することができる。
各BSS別に互いに異なる帯域幅を支援する状況で隣接したBSSからの干渉レベルが少ない一部の帯域幅をSTAに割り当てる場合に、上記のようにHE−SIG−Bフィールドを全帯域にわたって送信しないことがより好ましい。
図26〜図29においてデータフィールドは、ペイロード(payload)であって、サービスフィールド(SERVICE field)、スクランブリングされたPSDU、テールビット(tail bits)、パディングビット(padding bits)を含むことができる。
図30は、本発明の一実施形態に係るHEフォーマットPPDU検出のための位相回転(phase rotation)を例示する。
HEフォーマットPPDUを区分(classification)するために、HEフォーマットPPDUでL−SIGフィールド以後に送信される3個のOFDMシンボルの位相が使用され得る。
図30に示すように、HEフォーマットPPDUでL−SIGフィールド以後に送信されるOFDMシンボル#1及びOFDMシンボル#2の位相は回転されないが、OFDMシンボル#3の位相は反時計方向に90度だけ回転されることができる。すなわち、OFDMシンボル#1及びOFDMシンボル#2に対する変調方法はBPSKが利用され、OFDMシンボル#3に対する変調方法はQBPSKが利用され得る。
STAは、受信したPPDUのL−SIGフィールドの次に送信される第1のOFDMシンボルないし第3のOFDMシンボルを図30の例示のようなコンステレーションに基づいてデコーディングを試みる。STAがデコーディングに成功すれば、当該PPDUがHEフォーマットPPDUであると判断することができる。
ここで、L−SIGフィールド以後にHE−SIG Aフィールドが3個のOFDMシンボルで送信されるならば、これは、OFDMシンボル#1ないしOFDMシンボル#3が共にHE−SIG Aフィールドを送信するために使用されることを意味する。
以下、WLANシステムにおいて多重ユーザ(multi-user)アップリンク送信方法について説明する。
WLANシステムで動作するAPが同じ時間資源上において複数のSTAへデータを送信する方式をDL MU送信(downlink multi-user transmission)と呼ぶことができる。反対に、WLANシステムで動作する複数のSTAが同じ時間資源上においてAPにデータを送信する方式をUL MU送信(uplink multi-user transmission)と呼ぶことができる。
このようなDL MU送信またはUL MU送信は、周波数ドメインまたは空間ドメイン(spatial domain)上において多重化されることができる。
周波数ドメイン上において多重化される場合、OFDMA(orthogonal frequency division multiplexing)に基づいて複数のSTA各々に対して互いに異なる周波数資源(例えば、サブキャリヤまたはトーン(tone))がダウンリンクまたはアップリンク資源に割り当てられることができる。このような同じ時間資源で互いに異なる周波数資源を介した送信方式を「DL/UL MU OFDMA送信」と呼ぶことができる。
空間ドメイン(spatial domain)上において多重化される場合、複数のSTA各々に対して互いに異なる空間ストリームがダウンリンクまたはアップリンク資源に割り当てられることができる。このような同じ時間資源で互いに異なる空間的ストリームを介した送信方式を「DL/UL MU MIMO」送信と呼ぶことができる。
現在WLANシステムでは、以下のような制約事項によりUL MU送信を支援できない。
現在WLANシステムでは、複数のSTAから送信されるアップリンクデータの送信タイミングに対する同期化が支援されない。例えば、従来のWLANシステムにおいて複数のSTAが同じ時間資源を介してアップリンクデータを送信する場合を仮定すると、現在WLANシステムでは、複数のSTA各々は、他のSTAのアップリンクデータの送信タイミングが分からない。したがって、APは、複数のSTA各々から同じ時間資源上においてアップリンクデータを受信し難い。
また、現在WLANシステムでは、複数のSTAによりアップリンクデータを送信するために使用される周波数資源間の重複が発生できる。例えば、複数のSTA各々のオシレ−タ(oscillator)が異なる場合、周波数オフセット(frequency offset)が異なるように現れることができる。仮に、周波数オフセットが異なる複数のSTA各々が互いに異なる周波数資源を介して同時にアップリンク送信を行う場合、複数のSTA各々により使用される周波数領域のうちの一部が重なることができる。
また、従来のWLANシステムでは、複数のSTA各々に対するパワー制御が行われない。複数のSTA各々とAP間の距離とチャネル環境に従属的にAPは、複数のSTA各々から互いに異なるパワーの信号を受信することができる。このような場合、弱いパワーで到着する信号は、強いパワーで到着する信号に比べて相対的にAPにより検出され難い。これにより、本発明は、WLANシステムでのUL MU送信方法を提案する。
図31は、本発明の一実施形態に係る上向きリンク多重ユーザ(multi−user)送信手順を例示する図である。
図31に示すように、APがUL MU送信に参加するSTAにUL MU送信を準備することを指示し、当該STAからUL MUデータフレームを受信し、UL MUデータフレームに対する応答としてACKフレーム(BA(Block Ack)フレーム)を送信する。
まず、APは、UL MUトリガフレーム(UL MU Trigger frame、3110)を送信することにより、UL MUデータを送信するSTAにUL MU送信を準備することを指示する。ここで、UL MUスケジューリングフレームは、「UL MUスケジューリング(scheduling)フレーム」の用語で呼ばれることもできる。
ここで、UL MUトリガフレーム3110は、STA識別子(ID:Identifier)/住所(address)情報、各STAが使用する資源割当情報、持続期間(duration)情報などのような制御情報を含むことができる。
STA ID/住所情報は、上向きリンクデータを送信する各STAを特定するための識別子または住所に関する情報を意味する。
資源割当情報は、各STA別に割り当てられる上向きリンク送信資源(例えば、UL MU OFDMA送信の場合、各STAに割り当てられる周波数/サブキャリア情報、UL MU MIMO送信の場合、各STAに割り当てられるストリームインデックス)に関する情報を意味する。
持続期間(duration)情報は、複数のSTAの各々により送信される上向きリンクデータフレームの送信のための時間資源を決定するための情報を意味する。
例えば、持続期間情報は、各STAの上向きリンク送信のために割り当てられたTXOP(Transmit Opportunity)の区間情報、或いは上向きリンクフレーム長さ(frame length)に関する情報(例えば、ビットまたはシンボル)を含むことができる。
また、UL MUトリガフレーム3110は、各STA別にUL MUデータフレーム送信の際に使用しなければならないMCS情報、コーディング(Coding)情報などのような制御情報をさらに含むこともできる。
上記のような制御情報は、UL MUトリガフレーム3110を伝達するPPDUのHE−part(例えば、HE−SIG AフィールドまたはHE−SIG Bフィールド)やUL MUトリガフレーム3110の制御フィールド(例えば、MACフレームのFrame Controlフィールドなど)で送信されることができる。
UL MUトリガフレーム3110を伝達するPPDUは、L−part(例えば、L−STFフィールド、L−LTFフィールド、L−SIGフィールドなど)から始まる構造を有する。これにより、レガシーSTAは、L−SIGフィールドからL−SIG保護(L−SIG protection)を介してNAV(Network Allocation Vector)セッティングを行うことができる。例えば、レガシーSTAは、L−SIGでデータ長さ(length)及びデータ率(data rate)情報に基づいてNAVセッティングのための区間(以下、「L−SIG保護区間」)を算出できる。そして、レガシーSTAは、算出されたL−SIG保護区間の間には自分に送信されるデータがないと判断することができる。
例えば、L−SIG保護区間は、UL MUトリガフレーム3110のMAC durationフィールド値とUL MUトリガフレーム3110を運ぶPPDUのL−SIGフィールド以後の残余区間の合計で決定されることができる。これにより、L−SIG保護区間は、UL MUトリガフレーム3110のMAC duration値に応じて各STAに送信されるACKフレーム3130(または、BAフレーム)を送信する区間までの値に設定されることができる。
以下、各STAへのUL MU送信のための資源割当方法をより具体的に説明する。説明の都合上、制御情報が含まれるフィールドを区分して説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。
第1のフィールドは、UL MU OFDMA送信とUL MU MIMO送信とを区分して指示することができる。例えば、「0」であれば、UL MU OFDMA送信を指示し、「1」であれば、UL MU MIMO送信を指示できる。第1のフィールドのサイズは、1ビットで構成されることができる。
第2のフィールド(例えば、STA ID/住所フィールド)は、UL MU送信に参加するSTA ID或いはSTA住所を知らせる。第2のフィールドのサイズは、STA IDを知らせるためのビット数×UL MUに参加するSTA数で構成されることができる。例えば、第2のフィールドが12ビットで構成される場合、4ビット別に各STAのID/住所を指示できる。
第3のフィールド(例えば、資源割当フィールド)は、UL MU送信のために、各STAに割り当てられる資源領域を指示する。このとき、各STAに割り当てられる資源領域は、前述した第2のフィールドの順序によって各STAに順次指示されることができる。
仮りに、第1のフィールド値が「0」である場合、第2のフィールドに含まれたSTA ID/住所の順にUL MU送信のための周波数情報(例えば、周波数インデックス、サブキャリアインデックス等)を表し、第1のフィールド値が「1」である場合、第2のフィールドに含まれたSTA ID/住所の順にUL MU送信のためのMIMO情報(例えば、ストリームインデックス等)を表す。
このとき、1つのSTAに複数個のインデックス(すなわち、周波数/サブキャリアインデックスまたはストリームインデックス)を知らせることができるので、第3のフィールドのサイズは、複数のビット(或いは、ビットマップ(bitmap)形式で構成されることができる)×UL MU送信に参加するSTA個数で構成されることができる。
例えば、第2のフィールドが「STA1」、「STA2」の順序で設定され、第3のフィールドが「2」、「2」の順序で設定されると仮定する。
この場合、第1のフィールドが「0」である場合、STA1は、上位(または、下位)周波数領域から周波数資源が割り当てられ、STA2は、その次の周波数資源が順次割り当てられ得る。一例として、80MHz帯域で20MHz単位のOFDMAを支援する場合、STA1は、上位(または、下位)40MHz帯域、STA2は、その次の40MHz帯域を使用できる。
それに対し、第1のフィールドが「1」である場合、STA1は、上位(または、下位)ストリームが割り当てられ、STA2は、その次のストリームが順次割り当てられ得る。このとき、各ストリームによるビームフォーミング方式は、予め指定されていたり、第3のフィールドまたは第4のフィールドでストリームによるビームフォーミング方式に対するより具体的な情報が含まれることもできる。
各STAは、APにより送信されるUL MUトリガーフレーム3110に基づいてUL MUデータフレーム(UL MU Data frame)3121、3122、3123をAPに送信する。ここで、各STAは、APからUL MUトリガーフレーム3110を受信した後、SIFS以後にUL MUデータフレーム3121、3122、3123をAPに送信できる。
各STAは、UL MUトリガーフレーム3110の資源割り当て情報に基づいて、UL MU OFDMA送信のための特定の周波数資源またはUL MU MIMO送信のための空間的ストリームを決定できる。
具体的に、UL MU OFDMA送信の場合、各STAは、互いに異なる周波数資源を介して同じ時間資源上においてアップリンクデータフレームを送信できる。
ここで、STA1ないしSTA3のそれぞれは、UL MUトリガーフレーム3110に含まれたSTA ID/アドレス情報及び資源割り当て情報に基づいて、アップリンクデータフレーム送信のための互いに異なる周波数資源を割り当てられることができる。例えば、STA ID/アドレス情報がSTA1ないしSTA3を順次に指示し、資源割り当て情報が周波数資源1、周波数資源2、周波数資源3を順次に指示できる。この場合、STA ID/アドレス情報に基づいて順次に指示されたSTA1ないしSTA3は、資源割り当て情報に基づいて順次に指示された周波数資源1、周波数資源2、周波数資源3をそれぞれ割り当てられることができる。すなわち、STA1は、周波数資源1、STA2は、周波数資源2、STA3は、周波数資源3を介してアップリンクデータフレーム3121、3122、3123をAPに送信できる。
また、UL MU MIMO送信の場合、各STAは、複数の空間的ストリームのうち、少なくとも一つの互いに異なるストリームを介して同じ時間資源上においてアップリンクデータフレームを送信できる。
ここで、STA1ないしSTA3のそれぞれは、UL MUトリガーフレーム3110に含まれたSTA ID/アドレス情報及び資源割り当て情報に基づいてアップリンクデータフレーム送信のための空間的ストリームを割り当てられることができる。例えば、STA ID/アドレス情報がSTA1ないしSTA3を順次に指示し、資源割り当て情報が空間的ストリーム1、空間的ストリーム2、空間的ストリーム3を順次に指示できる。この場合、STA ID/アドレス情報に基づいて順次に指示されたSTA1ないしSTA3は、資源割り当て情報に基づいて順次に指示された空間的ストリーム1、空間的ストリーム2、空間的ストリーム3をそれぞれ割り当てられることができる。すなわち、STA1は空間的ストリーム1、STA2は空間的ストリーム2、STA3は空間的ストリーム3を介してアップリンクデータフレーム3121、3122、3123をAPに送信できる。
アップリンクデータフレーム3121、3122、3123を伝達するPPDUは、L-partなくても新しい構造にも構成が可能である。
また、UL MU MIMO送信または20MHz未満のサブバンド形態のUL MU OFDMA送信の場合、アップリンクデータフレーム3121、3122、3123を伝達するPPDUのL-partは、SFN形態(すなわち、すべてのSTAが同一なL-part構成と内容を同時に送信)で送信されることができる。これに対し、20MHz以上のサブバンド形態のUL MU OFDMA送信の場合、アップリンクデータフレーム3121、3122、3123を伝達するPPDUのL-partは、各STAが割り当てられた帯域で20MHz単位に各々L-partが送信されることができる。
UL MUトリガーフレーム3110の情報でアップリンクデータフレームを十分に構成できるならば、アップリンクデータフレーム3121、3122、3123を伝達するPPDU内のHE-SIGフィールド(すなわち、データフレームの構成方式に対する制御情報を送信する領域)も要らなくなりうる。例えば、HE-SIG-Aフィールド及び/またはHE-SIG-Bが送信されなくても良い。また、HE-SIG-AフィールドとHE-SIG-Cフィールドは送信され、HE-SIG-Bフィールドは送信されなくても良い。
APは、各STAから受信したアップリンクデータフレーム3121、3122、3123に対した応答として、ACKフレーム(ACK frame)3130(またはBAフレーム)を送信できる。ここで、APは、各STAからアップリンクデータフレーム3121、3122、3123を受信し、SIFS以後にACKフレーム3130を各STAに送信できる。
万が一、従来のACKフレームの構造を同様に利用するならば、6オクテット大きさを有するRAフィールドにUL MU送信に参加するSTAのAID(或いは、部分AID(Partial AID))を含んで構成できる。
または、新しい構造のACKフレームを構成する場合、DL SU送信またはDL MU送信のための形態で構成できる。
APは、受信に成功したUL MUデータフレームに対するACKフレーム3130だけを当該STAに送信できる。また、APは、ACKフレーム3130を介して受信に成功したかどうかをACKまたはNACKに知らせることができる。仮りに、ACKフレーム3130がNACK情報を含むならば、NACKに対した理由またはその後の手順のための情報(例えば、UL MUスケジューリング情報等)も含むことができる。
または、ACKフレーム3130を伝達するPPDUは、L-part無しで新しい構造から構成することもできる。
ACKフレーム3130は、STA ID或いはアドレス情報を含むことができるが、UL MUトリガーフレーム3110で指示されたSTAの順序を同一に適用するならば、STA ID或いはアドレス情報を省略しても良い。
また、ACKフレーム3130のTXOP(すなわち、L-SIG保護区間)を延長して次のUL MUスケジューリングのためのフレーム、または次のUL MU送信のための補正情報などを含む制御フレームがTXOP内に含まれることができる。
一方、UL MU送信のためにSTA同士に同期を合わせる等の補正(adjustment)過程を追加することができる。
図32は、本発明の一実施形態に係る上向きリンク多重ユーザ(multi−user)送信手順を例示する図である。
以下、説明の都合上、前述した図31の例示と同じ説明を省略する。
図32に示すように、APがUL MUに使用するSTAにUL MUを準備することを指示し、UL MUのためのSTA間に同期を合わせるなどの補正(adjustment)過程を経た後、UL MUデータフレームが送信され、ACKを送信できる。
まず、APは、UL MUトリガフレーム(UL MU Trigger frame、3210)を送信することにより、UL MUデータを送信するSTAにUL MU送信を準備することを指示する。
APからUL MUトリガフレーム3210を受信した各STAは、同期信号(Sync signal、3221、3222、3223)をAPに送信する。ここで、各STAは、UL MUトリガフレーム3210を受信し、SIFS以後に同期信号3221、3222、3223をAPに送信することができる。
そして、各STAから同期信号3221、3222、3223を受信したAPは、各STAに補正フレーム(Adjustment frame、3230)を送信する。ここで、APは、同期信号3221、3222、3223を受信し、SIFS以後に補正フレーム3230を送信できる。
同期信号3221、3222、3223及び補正フレーム3230を送受信する手順は、UL MUデータフレームの送信のために、各STA間の時間/周波数/パワーなどを補正するための手順である。すなわち、STAが各自の同期信号3221、3222、3223を送信し、APは、その値に基づいて時間/周波数/パワーなどの誤差を補正する補正情報を補正フレーム3230を介して各STAに知らせることにより、次に送信されるUL MUデータフレームでその値を補正して送信できるようにするための手順である。また、このような手順がUL MUトリガフレーム3210後に行われることにより、STAは、スケジューリングによってデータフレーム構成を準備する時間を有することができる。
より具体的に、UL MUトリガフレーム3210で指示されたSTAは、各自指示された或いは指定された資源領域に同期信号3221、3222、3223を送信する。ここで、各STAから送信される同期信号3221、3222、3223は、TDM(time division multiplexing)、CDM(code division multiplexing)、及び/又はSDM(spatial division multiplexing)方式で多重化されることができる。
例えば、UL MUトリガフレーム3210で指示されたSTAの順序がSTA1、STA2、STA3であり、CDMで各STAの同期信号3221、3222、3223が多重化されるならば、指定されたSTAの順に各々割り当てられたシーケンス1(Sequence1)、シーケンス2(Sequence2)、シーケンス3(Sequence3)をAPに送信することができる。
ここで、各STAの同期信号3221、3222、3223がTDM、CDM、及び/又はSDMに多重化されて送信されるために、各STAが使用する資源(例えば、時間/シーケンス/ストリームなど)は、予め各STAに指示されたり、定義されることができる。
また、同期信号3221、3222、3223を伝達するPPDUは、L−partを含まないか、MACフレームの構成無しで物理階層信号のみで送信されることができる。
各STAから同期信号3221、3222、3223を受信したAPは、補正(adjustment)フレーム3230を各STAに送信する。
このとき、APは、補正フレーム3230をDL SU送信方式で各STAに送信するか、DL MU送信方式で各STAに送信することができる。すなわち、DL SU送信の場合、補正フレーム3230は、UL MU送信に参加する各STAに順次送信されることができ、DL MU送信の場合、補正フレーム3230は、各STAに割り当てられた資源(すなわち、周波数或いはストリーム)を介してUL MU送信に参加する各STAに同時に送信されることができる。
補正フレーム3230は、STA ID或いは住所情報を含むことができ、UL MUトリガフレーム3210で指示されたSTAの順序を同様に適用するならば、STA ID或いは住所情報を省略することもできる。
また、補正フレーム3230は、補正(adjustment)フィールドを含むことができる。
adjustmentフィールドは、時間/周波数/電力などの誤差を補正するための情報を含むことができる。ここで、補正情報は、APが受信するSTAの信号が時間/周波数/電力などの誤差を発生できるが、その誤差ギャップ(gap)を補正するように知らせる情報を意味する。その他にも、APが受信する同期信号3221、3222、3223に基づいて各STAの時間/周波数/電力などの誤差をより正確に補正できる情報であれば、どの情報でも補正フレーム3230に含まれることができる。
補正フレーム3230を伝達するPPDUは、L−part無しで新しい構造で構成されることができる。
一方、同期信号3221、3222、3223及び補正フレーム3230を送受信する手順は、各STAのUL MUトリガフレーム3210を送信する前に行われることもできる。
また、同期信号3221、3222、3223の送信を省略し、暗黙的(implicit)な測定を介してAPがUL MUトリガフレーム3210に補正情報を含んで送信することもできる。例えば、後述する事前手順(pre−procedure)でAPは、各STAから送信されるNDPまたはバッファ状態(buffer status)/サウンディング(sounding)フレームを介して各STA間の時間/周波数/パワーなどの誤差を補正する補正情報を生成し、補正情報をUL MUトリガフレーム3210を介して各STAに送信することもできる。
また、補正する必要がないSTAであれば(例えば、以前にUL MU送信を行う各STA間に補正手順が完了した場合など)、同期信号3221、3222、3223及び補正フレーム3230を送受信する手順は省略されることもできる。
また、一部の補正手順だけ必要であれば、その手順だけ補正することがる。例えば、UL MUデータフレームのCP(cyclic prefix)長さがSTA間の外れた同期が問題にならない程度に長い場合、時間差を補正するための手順は省略されることができる。或いは、UL MU OFDMA送信をするとき、STA間にガードバンド(Guard band)が十分であれば、周波数差を補正するための手順は省略されることができる。
各STAは、APにより送信されるUL MUトリガフレーム3210及び補正フレーム3230に基づいてUL MUデータフレーム(UL MU Data Frame、3241、3242、3243)をAPに送信する。ここで、各STAは、APから補正フレーム3230を受信した後、SIFS以後にUL MUデータフレーム3241、3242、3243をAPに送信することができる。
APは、各STAから受信した上向きリンクデータフレーム3241、3242、3243に対する応答としてACKフレーム(ACK frame、3250)(または、BA(Block Ack)フレーム)を送信できる。ここで、APは、各STAから上向きリンクデータフレーム3241、3242、3243を受信し、SIFS以後にACKフレーム3250を各STAに送信することができる。
図33は、本発明の一実施形態に係るOFDMA多重ユーザ(multi−user)送信方式で資源割当単位を例示する図である。
DL/UL OFDMA送信方式が使用されるとき、PPDU帯域幅内でn個のトーン(tone)(または、サブキャリア(subcarrier))単位で複数個の資源ユニット(Resource Unit)が定義され得る。
資源ユニットは、DL/UL OFDMA送信のための周波数資源の割当単位を意味する。
1つのSTAにDL/UL周波数資源として1つ以上の資源ユニットが割り当てられて、複数個のSTAに各々互いに異なる資源ユニットが割り当てられ得る。
図33では、PPDU帯域幅が20MHzである場合を例示する。
図33のように、資源ユニットを構成するトーンの個数は様々でありうる。
例えば、図33(a)のような資源ユニット構成方式によれば、1つの資源ユニットは、26個のトーンで構成されることができる。また、図33(b)のような資源ユニット構成方式によれば、1つの資源ユニットは、52個のトーンで構成されるか、26個のトーンで構成されることができる。また、図33(c)のような資源ユニット構成方式によれば、1つの資源ユニットは、106個のトーンで構成されるか、26個のトーンで構成されることができる。また、図33(d)のような資源ユニット構成方式によれば、1つの資源ユニットは、242個のトーンで構成されることができる。
図33(a)のように資源ユニットが構成される場合、20MHz帯域でDL/UL OFDMA送信のために、最大9個のSTAまで支援することができる。また、図33(b)のように資源ユニットが構成される場合、20MHz帯域でDL/UL OFDMA送信のために、最大5個のSTAまで支援することができる。また、図33(c)のように資源ユニットが構成される場合、20MHz帯域でDL/UL OFDMA送信のために、最大3個のSTAまで支援することができる。また、32(d)のように資源ユニットが構成される場合、20MHz帯域は、1つのSTAに割り当てられることができる。
DL/UL OFDMA送信に参加するSTAの数及び/又は当該STAが送信する或いは受信するデータの量等に基づいて、図33(a)〜図33(d)のうち、いずれか1つの資源ユニット構成方式が決定され得る。
図33(a)〜図33(c)のような資源ユニット構成方式によって決定された全体資源ユニットのうち、DL/UL OFDMA送信のために、一部の資源ユニットだけが用いられ得る。例えば、20MHz内で図33(a)のように資源ユニットが構成される場合、9個未満のSTAに各々1つずつ資源ユニットが割り当てられ、残りの資源ユニットは、どのSTAにも割り当てられないことがある。
DL OFDMA送信の場合、PPDUのデータフィールドは、各STAに割り当てられた資源ユニット単位で周波数領域(frequency domain)で多重化されて送信される。
それに対し、UL OFDMA送信の場合、各STA別に各々自分が割当られた資源ユニット単位でPPDUのデータフィールドを構成し、同時にAPに送信することができる。このように、各STAが同時にPPDUを送信するので、受信端であるAPの立場では、各STAから送信されるPPDUのデータフィールドが周波数領域(frequency domain)で多重化されて送信されることと認識されることができる。
また、DL/UL OFDMA送信とDL/UL MU−MIMO送信とが同時に支援される場合、1つの資源ユニットは、空間領域(spatial domain)において複数のストリームで構成されることができる。そして、1つのSTAにDL/UL空間資源(spatial resource)として1つ以上のストリームが割り当てられて、複数個のSTAに各々互いに異なるストリームが割り当てられ得る。
例えば、図33(c)において106トーンで構成される資源ユニットまたは図33(d)のように242トーンで構成される資源ユニットは、空間領域(spatial domain)において複数のストリームで構成されて、DL/UL OFDMAとDL/UL MU−MIMOとを同時に支援することができる。
40MHz以上の帯域幅での資源ユニット構成方式は、20MHz帯域単位で上述した20MHz帯域の資源ユニット構成方式が同様に適用され得る。また、追加で帯域幅中心に最も小さい資源ユニット(すなわち、26トーンで構成される資源ユニット)がさらに設定されることもできる。
図34は、本発明の一実施形態に係る多重ユーザ(multi−user)送信手順を例示する図である。本図面と関連して図31及び図32と重複する説明を省略する。
APは、DL MUフレームを少なくとも1つのSTAに送信することができ、DL MUフレームを受信した少なくとも1つのSTAは、受信したDL MUフレームに対する応答としてACKフレーム(または、BA(Block Ack)フレーム)をAPに送信することができる。また、APは、UL MUトリガフレームを送信することにより、UL MUデータを送信するSTAにUL MU送信を準備することを指示し、UL MU送信に関する情報(すなわち、トリガ情報)を提供できる。
この場合、APは、図34(a)に示したように、DL MUフレームとトリガフレームとを互いに異なる時間資源を利用して(または、互いに異なる時点に)送信することができる。これは、図31及び図32と関連して上述した内容と重複するので、詳細な説明を省略する。
または、APは、図34(b)に示したように、DL MUフレームとトリガフレーム(または、トリガ情報)(図示せず)とを同じ時間資源を利用して(または、同時に)送信することができる。この場合、DL MUフレームとトリガフレームとは、同じDL MU PPDUに含まれて同時にDL MU送信されることができる。このように、DL MUフレームとトリガフレームとが1つのDL MU PPDUに含まれて送信される方式を「カスケード方式」と呼ぶことができる。APからトリガフレーム及びDL MUフレームを共に受信したSTAは、前記トリガフレームに対応するUL MUフレーム及び前記DL MUフレームに対する応答であるACKフレームを1つのUL MU PPDUを用いてUL MU送信することができる。すなわち、STAは、受信したDL MU PPDUに対応してUL MUフレームとACKフレームとが含まれた1つのUL MU PPDUをUL MU送信することができる。
上述した実施形態にしたがうとき、トリガフレーム、SIFS、及び物理プリアンブルによるオーバーヘッドが減るようになるので、時間資源が節約され、データ送信効率が増加するという効果が生じる。
以下では、上述した内容に基づいてDL MUフレームとトリガフレームとを1つのDL MU PPDUを用いてDL MU送信する本発明の様々な実施形態に関して詳細に説明する。
図35は、本発明の実施形態に係るトリガ情報を運ぶPPDU構造を例示した図である。本実施形態でのPPDUは、説明の都合上、DL MUフレームは運ばないと仮定する。
UL MU送信のためのトリガ情報は、下記のように大きく2つの方式でDL MU PPDUに含まれてDL MU送信されることができる。
1.トリガ情報がNDPフォーマットに送信される場合
第1実施形態としてのトリガ情報は、図35(a)に示したように、DL MU PPDUの物理プリアンブルに含まれているHE−SIG Bフィールド(または、HE−SIGフィールド)に含まれてDL MU送信されることができる。このように、HE−SIG Bフィールドにトリガ情報が追加される場合、HE−SIG Bフィールドの長さが長過ぎるようになり、通信性能が低下し得る。したがって、本明細書では、DL MU送信のための第1のHE−SIG Bフィールドの他に、UL MU送信のための第2のHE−SIG Bフィールドが追加で定義され得るが、これに関しては、図36〜図38と関連して以下において詳細に説明する。
2.トリガ情報がMACフレームフォーマットに送信される場合
第2実施形態としてのトリガ情報は、図35(b)に示したように、DL MU PPDUのデータフィールドに含まれているHEフォーマットのMACフレームに含まれてDL MU送信されることができる。その他にも、本図面には図示していないが、トリガ情報は、レガシーフォーマットのMACフレームに含まれてDL MU送信されることもできる。したがって、以下において説明するMACフレームは、HEフォーマット及びレガシーフォーマットのMACフレームを通称する意味でありうる。このとき、トリガ情報を含むMACフレームを「トリガフレーム」と呼ぶことができる。トリガフレームは、実施形態によって1つのMPDUまたはA−MPDUフォーマットで構成されることができ、これに関するより詳細な説明は、図39及び図40と関連して以下において説明する。
上述した第1実施形態の場合、オーバーヘッドが少ないという効果を有する。第2実施形態の場合、トリガフレームをレガシーフォーマットを利用して構成するか、HEフォーマットを利用して構成できるという柔軟性(flexibility)を有する。
図36は、本発明の第1実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
図36に示すように、本発明の第1実施形態に係るDL MU PPDUは、レガシープリアンブル(L−STFフィールド、L−LTFフィールド、及びL−SIGフィールドを含む)、前記レガシープリアンブルに後続するHE−SIG Aフィールド、前記HE−SIG Aフィールドに後続する第2のHE−SIG Bフィールド(または、HE−SIG B for UL)3620、前記第2のHE−SIG Bフィールドに後続する第1のHE−SIG Bフィールド(または、HE−SIG−B)3610、前記第1のHE−SIG Bフィールド3610に後続するHEプリアンブル(HE−STFフィールド及びHE−LTFフィールドを含む)、及び前記HE−プリアンブルに後続するデータフィールドで構成されることができる。上述したフィールドの順序は例示に過ぎず、実施形態によって様々な順序で構成されることができ、上述したフィールドは、実施形態によって選択的にDL MU PPDUに含まれることができる。
第1のHE−SIG Bフィールド3610には、DL MU PPDUのデータフィールドを受信する(または、データフィールドが割り当てられた)STA別のユーザ特定情報(User specific information)が含まれ得る。ここで、ユーザ特定情報は、前記第1のHE−SIG Bフィールドにより資源(周波数資源及び空間資源を含む)が割り当てられたSTAのうち、特定STAに個別的に要求される制御情報を意味する。ユーザ特定情報は、DL MU資源(周波数/空間資源)が割り当てられたSTA(または、受信(Receiving)STA)別の識別情報(例えば、AID、PAID(Partial AID)、GID(Group Identifier)など)、STA別の空間資源割当情報、STA別に割り当てられたデータフィールドのMCS情報、ビームフォーミング(beamforming)送信可否を指示するビームフォーミング情報、時空間ブロックコーディング適用可否を指示するSTBC(Spce Time Block Coding)情報、及びエラー訂正コード情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。
第2のHE−SIG Bフィールド3620は、UL MU送信のためのトリガ情報を含むことができる。トリガ情報は、UL MU送信を行うSTA(または、受信(Receiving)STA)別の識別情報、UL MU送信のための空間資源/周波数資源指示情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。このとき、第2のHE−SIG Bフィールド3620に含まれるSTA別の識別情報に含まれる識別子(ID:Identifier)フォーマットは、第1のHE−SIG Bフィールド3610のSTA別の識別情報に含まれる識別子(ID:Identifier)フォーマットと相違することができる。例えば、第2のHE−SIG Bフィールド3620のSTA別の識別情報に含まれる識別子は、第1のHE−SIG Bフィールド3610で使用されるAID、PAID、GIDなどを使用せずに、新しく定義されたIDフォーマットを使用できる。
第1のHE−SIG Bフィールド3610と第2のHE−SIG Bフィールド3620とは、各フィールドに含まれている指示ビット(indication bit)を介して区別されることができる。例えば、第1のHE SIG Bフィールド3610及び第2のHE−SIG Bフィールド3620は、各々1−bitサイズの指示ビットを含むことができる。
仮に、特定HE−SIG Bフィールド内の指示ビット値が「1」に設定されている場合、当該HE−SIG Bフィールドは、UL MU送信のためのトリガ情報を含む第2のHE−SIG Bフィールド3620であり、後続する第1のHE−SIG Bフィールド3610が追加で存在することを意味できる。逆に、特定HE−SIG Bフィールド内の指示ビット値が「0」に設定されている場合、当該HE−SIG Bフィールドは、DL MU送信のためのユーザ特定情報を含む第1のHE−SIG Bフィールド3610であり、後続する第2のHE−SIG Bフィールド3620が追加で存在しないことを意味できる。その他にも、様々な方式で第1のHE−SIG Bフィールド3610と第2のHE−SIG Bフィールド3620とは区別されることができ、上述した実施形態に限定されるものではない。
DL MU PPDUが第1のHE−SIG Bフィールド3610及び第2のHE−SIG Bフィールド3620を含む場合(すなわち、HE−SIG Bフィールドを複数個含む場合)、HE−SIG Aフィールドで第1のHE−SIG Bフィールド3610及び第2のHE−SIG Bフィールド3620の各々に適用されたMCSレベルに関する情報を全て提供することができる。また、HE−SIG AフィールドでHE−SIG Bフィールドの個数、機能、タイプ及び/又は用途などに関する情報も共に提供することができる。
図36において第2のHE−SIG Bフィールド3620→第1のHE−SIG Bフィールド3610の順に構成されたDL MU PPDUを例示して図示したが、これに限定されるものではなく、2つのHE−SIG Bフィールド3610、3620のうち、より低いMCSレベルを有するHE−SIG Bフィールドが先に位置し得る。ここで、より高い/低いMCSレベルとは、シンボル当たりデータビット数がより高い/低い変調方式を指示するMCSレベルを意味するか、または変調方式が同じである場合、より高い/低いコードレートを指示するMCSレベルを意味できる。MCSレベルが低いほど、強固な(robust)送信に有利である。
例えば、第1のHE−SIG Bフィールド3610がBPSK変調及び1/2コードレートを指示するMCSレベルを有し、第2のHE−SIG Bフィールド3620がQPSK変調及び1/2コードレートを指示するMCSレベルを有する場合を仮定することができる。この場合、第1のHE−SIG Bフィールド3610が第2のHE−SIG Bフィールド3620に比べてより低いMCSレベルを有するので、第1のHE−SIG Bフィールド3610→第2のHE−SIG Bフィールド3620の順にDL MU PPDUが構成され得る。
この場合、先行するHE−SIG Bフィールドは、後続するHE−SIG Bフィールドの存在可否に関する情報、構成情報、及びMCS情報を提供することもできる。すなわち、本図面(図36)の場合、第2のHE−SIG Bフィールド3620は、後続する第1のHE−SIG Bフィールド3610の存在可否に関する情報、構成情報、及びMCS情報を提供できる。
データフィールドは、第1のHE−SIG Bフィールド3610に含まれた資源割当情報に応じて周波数多重化または空間多重化されて資源を割り当てられた少なくとも1つのSTAに割当及び送信されることができる。
APは、上述したフィールドを含むDL MU PPDUを少なくとも1つのSTAにDL MU送信することができる。DL MU PPDUを受信した少なくとも1つのSTAは、受信したDL MU PPDUに基づいてUL MU PPDUをAPに送信することができる。この場合、1つのDL MU PPDUを介して同時に送信されるDL MUフレーム及びトリガフレームと同様に、UL MUフレームとACKフレーム(または、BAフレーム(frame))も1つのUL MU PPDUを介して同時にAPに送信されることができる。すなわち、UL MUフレーム及びACKフレームもカスケード方式で1つのUL MU PPDUに含まれて同時に送信されることができる。これに関し、図37及び図38と関連して詳細に後述する。
図37は、本発明の一実施形態に係るDL MU PPDU及び前記DL MU PPDUに対する応答として送信されるUL MU PPDUを示した図である。本実施形態においてDL MU PPDUのHE−SIG Bフィールドは、第1のHE−SIG Bフィールド3710→第2のHE−SIG Bフィールド3720の順に構成されることができる。また、DL MU資源は、STA1〜4に、UL MU資源は、STA5、6に各々割り当てられた場合を仮定して説明する。すなわち、DL MUフレームを受信するSTA(STA1〜4)とトリガ情報を受信するSTA(STA5、6)とが相違した場合を仮定して説明する。
図37(a)に示すように、第1のHE−SIG Bフィールド3710は、STA1〜4に対するDL MU資源の割当情報(または、ユーザ特定情報)を含むことができる。例えば、第1のHE−SIG Bフィールド3710は、STA1〜4に対する識別情報、周波数資源割当情報、及び空間資源割当情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。第2のHE−SIG Bフィールド3720は、STA5、6に対するUL MU資源の割当情報(または、UL MU送信のためのトリガ情報)を含むことができる。例えば、第2のHE−SIG Bフィールド3720は、STA5、6に対する識別情報、UL MU送信のための空間資源/周波数資源指示情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。STA1〜4に各々割り当てられたデータフィールドは、STA1〜4に各々受信されるDL MUフレームを含むことができる。データフィールドは、周波数多重化及び/又は空間多重化されてDL MU送信されることができる。
APは、上述したフィールドを含むDL MU PPDUをDL MU送信することができる。DL MU PPDUを受信したSTA1〜6は、受信したDL MU PPDUに基づいて生成したUL MU PPDUを送信できる。
より詳細には、図37(b)に示すように、DL MUフレームを受信した各STA1〜4は、受信したDL MUフレームに対する応答としてACKフレーム(または、BAフレーム(frame))を、トリガ情報を受信したSTA5、6は、トリガ情報に基づいて生成したUL MUフレームを1つのUL MU PPDUに含めてUL MU送信することができる。この場合、STA1のACKフレーム(または、BAフレーム(frame))とSTA5のUL MUフレームとは、UL MU送信STAが相違し、送信の際に利用するUL MU資源も相違するので、STA1のACKフレームは、STA5のUL MUフレームにピギーバックされて送信されることができない。また、STA1〜4別に送信するACKフレームの長さも相違することができる。すなわち、1つのDL MU PPDUを介してDL MUフレームを受信するSTAとトリガ情報を受信するSTAとが相違した場合、受信STAがACKフレームとUL MUフレームとを1つのUL MU PPDUを用いてUL MU送信することは困難でありうる。
また、仮に、STA1〜4のDL MUフレームの受信失敗などの様々な原因のため、STA1〜4がACKフレーム(または、BAフレーム(frame))をUL MU送信しない場合、ACKフレーム(または、BAフレーム(frame))送信不在による所定の空いた時間区間(time hole)が発生するようになる。競争基盤のチャネルアクセス方式を採用するシステムでは、前記所定の時間間隔の間、他のSTAにより媒体が占有され得るし、その結果、トリガ情報を受信したSTA5、6のUL MU送信が失敗することがある。
したがって、このような問題を防止するための新しいDL MU PPDU及び前記DL MU PPPDUに対する応答として送信されるUL MU PPDUの構成を、以下、図38を参照して提案しようとする。
図38は、本発明の他の実施形態に係るDL MU PPDU及びUL MU PPDUを示した図である。本実施形態においてDL MU PPDUのHE−SIG Bフィールドは、第1のHE−SIG Bフィールド3810→第2のHE−SIG Bフィールド3820の順に構成されることができる。また、DL MU資源は、STA1〜4に、UL MU資源は、STA1、2に各々割り当てられた場合を仮定して説明する。すなわち、トリガ情報を受信するSTA(STA1、2)がDL MUフレームを受信するSTA(STA1〜4)のサブセットである場合を仮定して説明する。
図38(a)に示すように、第1のHE−SIG Bフィールド3810は、STA1〜4に対するDL MU資源の割当情報(または、ユーザ特定情報)を含むことができる。例えば、第1のHE−SIG Bフィールド3810は、STA1〜4に対する識別情報、周波数資源割当情報、及び空間資源割当情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。
第2のHE−SIG Bフィールド3820は、STA1、2に対するUL MU資源の割当情報(または、UL MU送信のためのトリガ情報)を含むことができる。例えば、第2のHE−SIG Bフィールド3820は、STA1、2に対する識別情報、UL MU送信のための空間資源/周波数資源指示情報のうち、少なくとも1つを含むことができる。
データフィールドは、DL MU資源が割り当てられたSTA1〜4に各々受信されるDL MUフレームを含むことができる。データフィールドは、周波数多重化及び/又は空間多重化されてDL MU送信されることができる。
APは、上述したフィールドを含むDL MU PPDUをDL MU送信することができる。DL MU PPDUを受信したSTA1〜4は、受信したDL MU PPDUに基づいて生成したUL MU PPDUをUL MU送信することができる。
より詳細には、図38(b)に示すように、DL MUフレームとトリガ情報とを共に受信したSTA1、2は、受信したDL MUフレームに対する応答であるACKフレーム(または、BAフレーム(frame))を、受信したトリガ情報に基づいて生成したUL MUフレームにピギーバック(piggy−back)してUL MU送信することができる。以下では、説明の都合上、ACKフレーム(または、BAフレーム(frame))がUL MUフレームにピギーバックされたフレームを「カスケードUL MUフレーム」と呼ぶことができる。このようなカスケードUL MUフレームは、各STA1、2に受信されたDL MUフレームの送信の際に使用されたDL MU資源を同様に使用してUL MU送信されることができる。
また、DL MUフレームだけを受信したSTA3、4は、受信したDL MUフレームに対する応答であるACKフレーム(または、BAフレーム(frame))をUL MU送信することができる。この場合にも、ACKフレーム(または、BAフレーム(frame))は、各STA3、4に受信されたDL MUフレームの送信の際に使用されたDL MU資源を同様に使用してUL MU送信されることができる。
各STAは、1つのDL MU PPDUを介して受信されたDL MUフレームの送信資源と同じ資源を利用してUL MU送信を行うので、上述したカスケードUL MUフレームとACKフレーム(または、BAフレーム(frame))とは、1つの同じUL MU PPDUを介してUL MU送信されることができる。このとき、各ACKフレーム(または、BAフレーム(frame))は、UL MUフレームの最大ビットサイズと同じビットサイズを有するようにパディングされることができる。
図38(c)に示すように、STA1、2によりUL MU送信されたUL MU PPDUを受信したAPは、受信したUL MUフレームに対する応答であるACKフレーム(または、BAフレーム(frame))をSTA1、2にDL SU送信することができる。この場合、APは、受信したUL MU PPDUの帯域幅と同じ帯域幅を有するDL SU PPDUを用いてACKフレーム(または、BAフレーム(frame))をDL SU送信することができる。また、ACKフレーム(または、BAフレーム(frame))は、DL MU PPDU内で20MHz単位で複写されてDL SU送信されることができる。
本実施形態の場合、STA1〜4のACKフレーム(または、BAフレーム(frame))送信失敗による所定の空いた時間区間(time hole)が発生しなくなるので(同じUL MU PPDUを介して送信されるので)、他のSTAの媒体占有のため、STA1、2のUL MUフレーム送信が失敗するという問題が生じない。
図37及び38と関連して上述した内容を考慮するとき、トリガ情報を受信するSTAがDL MUフレームを受信するSTAのサブセットである場合に、STAのUL MUフレーム送信が失敗しないことが確認できる。言い替えれば、DL MUフレームを受信するSTAのうちの一部がUL MUフレームの送信を行う場合に、当該UL MUフレーム送信が失敗しないことが確認できる。
したがって、このようなUL MUフレームの送信失敗を防止するために、APは、トリガ情報を受信するSTAとDL MUフレームを受信するSTAとの間にサブセット条件を満たす場合に、トリガ情報及びDL MUフレームが含まれたDL MU PPDUをDL MU送信することができる。その結果、DL MU PPDUに対応してUL MU送信されるUL MU PPDUには、カスケードUL MUフレームが少なくとも1つ存在し得る。
その他にも、UL MUフレームの送信失敗を防止し、資源(周波数、時間、空間資源)を効率的に使用するために、ACKフレーム(または、BAフレーム(frame))とUL MUフレームとを1つのUL MU PPDUを用いてUL MU送信するさらに他のUL MU PPDUの構造が提案され得る。この場合、DL MU受信STAとUL MU送信STAとの間にサブセット条件が満たされなくてもよい。これに関しては、図42と関連して以下において詳細に説明する。
一方、本実施形態においてACKフレーム(または、BAフレーム(frame))は、802.11aシステムまたは802.11axシステムで定義されたACKフレーム(または、BAフレーム(frame))フォーマットが適用され得る。ただし、UL MUフレームとともに送信される場合には、802.11axシステムで定義されたACKフレーム(または、BAフレーム(frame))フォーマットが適用され得る。
以下では、説明の都合上、ACKフレームとBAフレームとを通称して「ACKフレーム」と呼ぶことにする。
上述した実施形態では、1つのDL MU PPDUを介して受信されたDL MUフレームの送信資源と同じ資源を利用してUL MU送信する実施形態を基準として説明した。しかし、カスケードUL MUフレーム及び/又はUL MUフレームは、DL MUフレームのDL MU送信資源と異なる資源を利用してUL MU送信されることができる。この場合、HE−SIG Bフィールドは、STAがUL MU送信するフレームのフォーマットと各STAに割り当てられたUL MU送信資源などの指示情報などを別に提供することもできる。これに関する詳細な説明は、後述する。
1)第1オプション
第1のHE−SIG Bフィールド3810には含まれるが、第2のHE−SIG Bフィールド3820に含まれないSTA(または、ACKフレームだけをUL MU送信するSTA)に先にUL MU資源を割り当て、残ったUL MU資源を、カスケードUL MUフレーム及び/又はUL MUフレームを送信する資源として割り当てる方法が提案され得る。このとき、各ACKフレームに先に割り当てられるUL MU資源の種類及びサイズは、予め設定されていることができ、第1のHE−SIG Bフィールド3810に含まれたDL MUフレーム受信STA IDの順に予め設定されたUL MU資源を割り当てられることができる。
例えば、第1のHE−SIG Bフィールド3810にSTA1〜4が順次含まれ、ACKフレームだけをUL MU送信するSTAがSTA2、3である場合を仮定することができる。また、ACKフレーム送信のために割り当てられるUL MU資源は、1つの26−トーン資源ユニットで予め設定されていると仮定することができる。この場合、ACKフレームを送信する資源として最初の26−トーン資源ユニットからSTA2→STA3の順に1つずつ割り当てられることができる。各STAに割り当てられて残った資源ユニットは、第2のHE−SIG Bフィールド3820に含まれた受信STA IDに割り当てることができる。
2)第2オプション
第1のHE−SIG Bフィールド3810でDL MUフレームの受信STA別のACKフレームフォーマットと送信資源を指示する方法が提案され得る。例えば、第1のHE−SIG Bフィールド3810は、受信STA別にACKフレームフォーマットと送信資源を指示するACKフレーム指示子を含むことができる。ACKフレーム指示子は、対応するSTAがACKフレームを送信しなければならないSTAであるか、カスケードUL MUフレーム(ACKフレーム+UL MUフレーム)を送信しなければならないSTAであるかを指示できる。仮に、対応するSTAがACKフレームを送信しなければならないSTAである場合、ACKフレーム指示子は、ACKフレームを送信するのに使用するUL MU送信資源に関する情報も追加で指示することができる。
例えば、ACKフレーム指示子のビットサイズが1−bitである場合を仮定することができる。
このとき、仮に、ACKフレーム指示子のビット値が「0」に設定された場合、当該ACKフレーム指示子は、対応するSTAがカスケードUL MUフレームを送信しなければならないSTAであるか、ACKフレームを送信する必要がないSTAである(DL MUフレームがNo ACKフレームである場合)ことを指示できる。
逆に、ACKフレーム指示子のビット値が「1」に設定された場合、当該ACKフレーム指示子は、対応するSTAがACKフレームを送信しなければならないSTAであることを指示できる。
ACKフレームを送信しなければならないSTAは、第1オプションのように、第1のHE−SIG Bフィールド3810に含まれた受信STA IDの順に割り当てられた予め設定されたサイズのUL MU資源を利用してACKフレームを送信できる。または、前述したように、ACKフレーム指示子がACKフレームを送信するのに使用するUL MU資源に関する情報を追加で指示することもできる。この場合、STAは、ACKフレーム指示子が指示するUL MU資源を利用してACKフレームをUL MU送信することができる。
3)第3オプション
第2のHE−SIG Bフィールド3820でSTA別にUL MU送信するフレームのフォーマットと当該フレームのUL MU送信資源に関する情報を提供する方法が提案され得る。第2のHE−SIG Bフィールド3820は、第1のHE−SIG Bフィールド3810に含まれた受信STA(または、DL MUフレームを受信する受信STA)別にフレームフォーマットとしてACKフレーム、カスケードUL MUフレーム、またはUL MUフレームを送信するか否かを指示できる。この場合、第2のHE−SIG Bフィールド3820は、第1のHE−SIG Bフィールド3810に含まれた受信STA IDを参照して(例えば、第1のHE−SIG Bフィールド3810に含まれた受信STA IDの順に)、各受信STAに対応するフレームフォーマットを指示できる。さらに、第2のHE−SIG Bフィールド3820は、各フレーム(ACKフレーム、カスケードUL MUフレーム、またはUL MUフレーム)をUL MU送信するのに使用するUL MU資源の割当情報もSTA別に共に提供することができる。
4)第4オプション
カスケードUL MUフレームまたはUL MUフレームを送信するSTAに対して先にUL MU資源を割り当て、残ったUL MU資源をACKフレームを送信するSTAに割り当てる方法が提案され得る。このようなSTA別の資源割当情報は、第2のHE−SIG Bフィールド3820を介して提供されることができる。
5)第5オプション
第2のHE−SIG Bフィールド3820でトリガ情報とともにDL MUフレームを受信する受信STAをビットマップ形式で指示する方法が提案され得る。例えば、第2のHE−SIG Bフィールド3820のトリガ情報を受信するSTA数がNであるとすれば、第2のHE−SIG Bフィールド3820内にN−bitsを構成した後、N−bits内でDL MUフレームを追加で受信するSTAに対応する位置のビット値を「1」に設定することができる。この場合、第2のHE−SIG Bフィールド3820は、「1」値を有するビット位置に対応するSTAにカスケードUL MUフレームを送信するためのUL MU資源割当情報も追加で指示することができる。逆に、「0」値を有するビット位置に対応するSTAには、ACKフレームを送信するためのUL MU資源割当情報を第1ないし第4オプションで提案された方式で指示することができる。
その他に、第2のHE−SIG Bフィールド3820は、UL MUフレームのみを送信するSTAが存在する場合、当該STAのSTA IDと各STAに割り当てられたUL MU資源を指示できる。
以上のように、トリガ情報がDL MU PPDUの物理プリアンブル(特に、物理プリアンブルのHE−SIG Bフィールド)に含まれて送信される実施形態に関して詳細に説明した。以下では、トリガ情報が含まれたトリガフレーム(すなわち、トリガ情報のMACフレームフォーマット)がDL MU PPDUのデータフィールドに含まれて送信される実施形態に関して詳細に後述する。
トリガフレームがMACフレームの構造で構成される場合、トリガフレームは、1つのMPDUで構成されることができる。この場合、トリガフレームは、MAC制御フレーム(Control Frame)またはMAC管理フレーム(Management Frame)のタイプに該当することができ、これとは異なり、トリガフレームタイプが新しく定義されることもできる。
または、トリガフレームは、MACヘッダ内のHT制御(HT−Control)フィールドを含むフレーム(例えば、HT−Controlラッパー(warpper)フレーム)で構成されることができる。
この場合、UL MU送信のための情報(すなわち、トリガ情報)は、当該フレーム内のHT−Controlフィールドに含まれることができる。または、トリガ情報は、802.11axシステムでHEフォーマットに新しく定義されたHE−Controlフィールドに含まれることもできる。HE−Controlフィールドは、既存のHTフォーマットで定義されたHT−Controlフィールドと類似した方式で802.11axシステムで新しく定義されることができる。したがって、HE−Controlフィールドは、前述した図6において例示したHT−ControlフィールドがMACヘッダに含まれる方式と類似した方式でMACヘッダに含まれることができる。
トリガフレームは、DL MU PPDUに含まれる方式によって次のように大きく2つの構造に区分されることができる。
1)第2−1実施形態
DL MUフレームを受信するSTAのうちの一部がUL MU送信を行う場合(すなわち、UL MU送信STAがDL MACフレーム受信STAのサブセットである場合)、DL MU PPDUは、データフィールド内でA−MPDUを含むことができ、当該A−MPDUは、トリガフレームに該当する少なくとも1つのMPDUとDL MUフレームに該当する残りのMPDUで構成されることができる。このとき、UL MU送信のための情報(すなわち、トリガ情報)は、当該A−MPDU内のMACヘッダまたはMACフレームボディに含まれることができる。これに関するより詳細な説明は、図39と関連して後述する。
2)第2−2実施形態
または、DL MUフレームを受信するSTAがUL MU送信を行わない場合(すなわち、UL MU送信STAがDL MACフレーム受信STAのサブセット(subset)でない場合)、DL MU PPDUは、データフィールド内のトリガフレームに該当するMPDUだけを含むことができる。このとき、UL MU送信のための情報(すなわち、トリガ情報)は、当該MPDU内のMACヘッダ、またはMACフレームボディに含まれることができる。これに関するより詳細な説明は、図40と関連して後述する。
図39は、本発明の第2−1実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
図39に示すように、DL MUフレームを受信するSTAのうちの一部がUL MU送信を行う場合(または、DL MUフレームとトリガフレームとを共に受信するSTAが存在する場合)、前記一部STA別に割り当てられたデータフィールドは、図17の例示のように、A−MPDUフォーマットで構成されることができる。このとき、A−MPDUを構成する複数のMPDUのうち、少なくとも1つのMPDUは、トリガフレームに該当し、残りのMPDUは、DL MUフレームに該当し得る。
このとき、トリガ情報を含むMPDUの位置が予め指定され得る。例えば、A−MPDUを構成する複数のMPDUのうち、最初のMPDUは、トリガフレームに該当し、残りのMPDUは、DL MUフレームに該当し得る。この場合、APは、ビーコンフレーム(beacon frame)などを介して予め指定されたMPDU位置をSTAに知らせることができる。
そして、前記一部STAを除いた残りのSTAに割り当てられたデータフィールドは、MPDUまたはA−MPDUフォーマットで構成されることができ、当該MPDUまたはA−MPDUは、DL MUフレームに該当し得る。
1つのA−MPDUに含まれたトリガフレームとDL MUフレームとの受信STAは同様であるため、トリガフレームに対する受信STA情報は別に要求されないことがある。したがって、トリガフレームは、UL MU送信を行うSTAに関する情報は別に含まないことがある。トリガフレームに対応するMPDUは、当該MPDUがトリガ情報を含んでいることを指示するための指示子を含むことができる。例えば、トリガ情報を含むMPDUは、MACヘッダに含まれているフレームサブタイプを利用して当該MPDUがトリガフレームに該当することを知らせることができる。
上述した第2−1実施形態は、UL MU送信STAがDL MUフレーム受信STAのサブセットである場合に適用されるので、UL MUスケジュールリングにおいて一定の制限が存在し得る。
一方、本実施形態においてDL MU送信に参加するSTAに送信されるトリガフレームを「ユニキャストトリガフレーム」と呼ぶこともできる。
図40は、本発明の第2−2実施形態に係るDL MU PPDUの構造を示した図である。
図40に示すように、DL MUフレームを受信するSTAがUL MU送信を行わない場合(または、トリガフレームとDL MUフレームとを共に受信するSTAが存在しない場合)、DL MUフレームを運ぶDL MU PPDUのデータフィールドのうち、特定データフィールドにトリガフレームが含まれ得る。より詳細には、DL MUフレームを運ぶDL MU PPDUのデータフィールドの送信資源は、DL OFDMA及び/又はDL MU−MIMO方式によって多重化されることができ、多重化されたデータフィールドのうち、特定データフィールドを用いてトリガフレームを運ぶことができる。例えば、トリガフレームを伝達するために、予め決められたサブバンドに対応するデータフィールド内にトリガフレームが含まれ得る。
DL MUフレームを運ぶDL MU PPDUのデータフィールドのうち、特定データフィールドにトリガフレームが含まれる場合、当該特定データフィールドは、トリガフレームに該当する1つのMPDUだけを含むことができる。このとき、UL MU送信のための情報(すなわち、トリガ情報)は、当該MPDU内のMACヘッダ、またはMACフレームボディに含まれることができる。特に、本実施形態でUL MU送信STAとDL MU受信STAとが相違するので、HE−SIG Bフィールドに含まれているDL MU受信STA情報の他に、トリガ情報を受信するSTA情報が追加で要求されることができる。したがって、第2−1実施形態とは異なり、第2−2実施形態では、トリガフレームに対応するMPDU内にトリガ情報としてトリガフレームを受信するSTA情報(または、UL MU送信を行うSTA情報)と各STAに割り当てられたUL MU資源割当情報とが全て含まれていることができる。
トリガフレームを含む特定データフィールドは、ブロードキャストに送信されることができる。したがって、特定データフィールドのAIDは、ブロードキャストAIDで設定されることができ、特定データフィールドのトリガフレームには、UL MU送信がトリガされるSTAのAIDが含まれ得る。したがって、特定データフィールドに含まれた1つのMPDU(または、当該MPDUに含まれたトリガフレーム)を「ブロードキャストトリガフレーム」と呼ぶこともできる。言い替えれば、DL MU送信に参加しないSTAに送信されるトリガフレームを「ブロードキャストトリガフレーム」と呼ぶことができる。
DL MU PPDUの特定データフィールドにトリガフレームに対応する1つのMPDUだけが含まれている場合、STAにトリガフレームを含む特定データフィールドが存在することを知らせる必要がある。
この場合、当該データフィールドと対応するHE−SIG Bフィールドに、当該データフィールド内にトリガフレームが含まれていることを指示するトリガ指示子が含まれていることができる。例えば、トリガ情報が含まれた特定データフィールドが含まれているか否かを指示する1−bitサイズのトリガ指示子が特定データフィールドのユーザ特定情報を提供するHE−SIG Bフィールド内に含まれていることができる。
または、前述したように、HE−SIG Bフィールドは、特定データフィールドのブロードキャスト送信のために、当該データフィールドに対する識別情報としてブロードキャストAIDを含むことができる。したがって、STAは、HE−SIG Bフィールドに含まれたブロードキャスト識別情報を介してトリガフレームが含まれた特定データフィールドが存在することを認識できる。
DL MUフレームを運ぶDL MU PPDUのデータフィールドのうち、特定データフィールドにトリガフレームが含まれる場合、トリガフレームを含むデータフィールドの位置(例えば、サブバンドの位置、DL MU STAインデックスなど)は、予め指定されることができる。この場合、APは、ビーコンフレーム(beacon frame)などを介して予め指定された特定データフィールドの位置をSTAに知らせることができる。
1つのMPDUを含んでいる特定データフィールドは、他のデータフィールド(例えば、A−MPDUを含むデータフィールド)よりビットサイズが小さいことがある。したがって、特定データフィールドは、最大ビットサイズを有する他のデータフィールドと同じビットサイズを有するように(または、DL MU PPDUの長さと同様になるように)パディングされてDL MU PPDUに含まれることができる。
第2−2実施形態は、UL MU送信STAがDL MUフレーム受信STAのサブセットでない場合に適用され得るので、UL MUスケジューリングがより有利な効果を有する。
以上で、本発明の第2実施形態に係るDL MU PPDUの構造に関して上述した。上述した第2−1及び第2−2実施形態は、状況に応じて独立的に適用されるか、組み合わせられて適用され得る。第2−1及び第2−2実施形態が互いに組み合わせられて適用される場合、DL MU PPDUの特定データフィールドは、トリガフレームに対応する1つのMPDUだけを含むことができ、他のデータフィールドは、トリガフレーム及びDL MUフレームをA−MPDUフォーマットとして含むことができる。
例えば、DL MU受信STAがSTA1、2であり、UL MU送信STAが2、3である場合、STA3に対するトリガフレームは、1つのMPDUとして最初のデータフィールドに含まれることができ、STA2に対するトリガフレーム及びDL MUフレームは、A−MPDUフォーマットとして2番目のデータフィールドに含まれることができ、STA1に対するDL MUフレームは、MPDUフォーマットまたはA−MPDUフォーマットとして3番目のデータフィールドに含まれることができる。
図41は、第1及び第2実施形態の効果を比較した表である。
図41に示すように、第1実施形態は、以下のような長所及び効果を有する。
・UL MUスケジューリングの柔軟性(Flexibility of UL MU scheduling)
・UL MU STA及び他のSTAの資源及びパワー節約の側面で有利(Resource saving/Power saving of other STAs/UL MU STAs)
ただし、第1実施形態の場合、HE−SIG Bフィールド内にACKフレームを指示するためのビットが追加で要求されるという問題点が存在し得る(第2オプションを参照)。また、第1実施形態の場合、UL MU資源割当情報を指示する新しいHE−SIG Bフィールド(すなわち、第2のHE−SIG Bフィールド)が追加で要求されるという短所が存在し得る。
第2−1実施形態の場合、以下のような長所及び効果を有する。
・UL MU STA及び他のSTAの資源及びパワー節約の側面で有利(Resource saving/Power saving of other STAs/UL MU STAs)
・既存のDL MUフレームフォーマットをそのまま使用可能(Use
DL MU frame format as it is)
ただし、第2−1実施形態の場合、UL MU送信STAがDL MUフレーム受信STAのサブセットである場合に適用され得る実施形態であるから、UL MUスケジューリングに一定の制約があるという問題点が存在する。
第2−2実施形態の場合、以下のような長所及び効果を有する。
・UL MUグループを自由に形成可能(Free to make UL MU group)(または、UL MUスケジューリングの柔軟性)。
ただし、第2−2実施形態の場合、トリガフレームの存在可否を指示するためのビットがHE−SIG Bフィールド内に追加で要求されるという問題点が存在し得る。また、UL MU送信STAと異なるSTAの資源及びパワーが浪費され得るという問題点が存在し得る。これは、トリガフレームに該当するMPDUだけを含む特定データフィールドの場合、他のデータフィールドと同じ長さを有するようにパディングされて送信されるためである。したがって、DL MU資源が浪費され、802.11axシステムによるSTAは、トリガフレームをデコーディングするために、DL MU PPDUの長さの間、スリップ(sleep)できない(パワー浪費)という問題点を有する。
以下では、上述した第1及び第2実施形態(第2−1、及び第2−2実施形態を含む)のDL MU PPDUに対応してUL MU送信されるUL MU PPDUの構造に関して説明する。
図42は、本発明の一実施形態に係るUL MU PPDUを示した図である。本実施形態においてDL MUフレームは、STA1、2に受信され、トリガフレームは、STA2、3に受信された場合を仮定して説明する。
DL MU PPDUを受信したSTAは、受信したDL MU PPDUに基づいてUL MU PPDUを生成してAPにUL MU送信することができる。この場合、各STAは、DL MU PPDUに含まれたトリガフレームに基づいてUL MUフレームを送信でき、DL MUフレームに対する応答としてACKフレームを送信できる。この場合、UL MUフレーム及びACKフレームをUL MU送信する方式は、実施形態によって異なることができる。
一実施形態として図42(a)に示すように、UL MUフレームとACKフレームを別のUL MU資源を利用して各々UL MU送信することができる。例えば、周波数資源は、大きく2つの領域に分離されることができ、そのうち、第1の領域は、ACKフレーム送信のための周波数資源として、第2の領域は、UL MUフレーム送信のための周波数資源として使用されることができる。さらに、第1の領域は、再度ACKフレームを送信するSTAに分離割り当てられることができ、第2の領域もUL MUフレームを送信するSTAに分離割り当てられることができる。
したがって、ACKフレーム送信のための第1の領域は、STA1及び2に各々割り当てられることができ、UL MUフレーム送信のための第2の領域は、STA2及び3に各々割り当てられることができる。その結果、STA1のACKフレーム、STA2のACKフレーム、STA2のUL MUフレーム、及びSTA3のUL MUフレームは、各々互いに異なるUL MU資源を利用して1つのUL MU PPDUを介してUL MU送信されることができる。
本実施形態の場合、各フレームのUL MU送信方式が単純であるという長所を有する。ただし、ACKフレームとUL MUフレームとを同時に送信できるSTA(上述した実施形態の場合、STA2)の場合、別のUL MU資源を利用して各フレームを送信するので、UL MU資源が浪費されるという問題点が存在する。また、当該UL MU PPDUを受信したAPは、2個のOFDMAパケット(STA2のACKフレームを含むOFDMAパケットとSTA2のUL MUフレームを含むOFDMAパケット)を別にデコーディングしなければならないという点で資源が浪費されるという問題点が存在する。このような問題点を解決するために、以下のようなUL MU送信方式が提案され得る。
他の実施形態として図42(b)に示すように、同じSTAにより送信されるACKフレームは、UL MUフレームにピギーバックされて送信されることができる。例えば、DL MUフレームとトリガフレームとを共に受信したSTA2の場合、当該DL MUフレームに対するACKフレームを当該トリガフレームに対するUL MUフレームにピギーバックしてUL MU送信することができる。この場合、STA2にUL MU送信のために割り当てられたデータフィールドは、A−MPDUフォーマットで構成されることができ、A−MPDUを構成する複数のMPDUのうち、少なくとも1つは、ACKフレームに対応することができ、残りのMPDUは、UL MUフレームに対応することができる。
本実施形態の場合、STA2のACKフレームを送信するためのUL MU資源割当情報が別に要求されない。STA2は、UL MUフレームにACKフレームをピギーバックして送信すればよいからである。したがって、APは、DL MU送信の際、STA2のACKフレームのためのUL MU資源割当情報は、DL MU PPDUのHE−SIG Bフィールドに別に含ませないことがある。また、ACKフレームに適用されるMCSレベルの場合にも、UL MUフレームと同じMCSレベルが適用され得る。
一方、STA別のUL MU資源の割当方式は、図37及び図38に上述した実施形態が同様に適用されることができ、重複する説明を省略する。
本実施形態の場合、資源が節約されるという効果がある。ただし、UL MU送信方式が上述した送信方式に比べて複雑であり、ピギーバックされたACKフレームには、強固な送信に適したMCSレベル(または、より低いMCSレベル)を適用できないという問題点が存在する(同じデータフィールド内でUL MUフレームと同じMCSレベルが適用され得るので)。
図43は、本発明の一実施形態に係るAPのDL MU送信方法を示した順序図である。上述した実施形態は、本順序図と関連した説明に同様に適用され得る。したがって、以下では、重複する説明を省略する。
図43に示すように、APは、DL MU PPDUを送信できる(S4310)。より詳細には、APは、物理プリアンブル及びデータフィールドを含むDL MU PPDUをDL MU送信することができる。このとき、DL MU PPDUは、受信STAのUL MU送信をトリガするためのトリガ情報を含むトリガフレームとDL MUフレームとを含むフィールドでありうる。
次に、APは、DL MU PPDUに基づいて生成されたUL MU PPDUをUL MU受信することができる(S4320)。このとき、UL MU PPDUは、トリガフレームに基づいたUL MUフレーム及びDL MUフレームに対する応答であるACKフレームを含むことができる。
図44は、本発明の一実施の形態にかかる各STA装置のブロック図である。
図44において、STA装置4410は、メモリ4412、プロセッサ4411及びRFユニット4413を備えることができる。そして、上述のようにSTA装置は、HE STA装置であって、APまたはnon-AP STAになることができる。
RFユニット4413は、プロセッサ4411に接続されて無線信号を送信/受信することができる。RFユニット4413は、プロセッサ4411から受信されたデータを送受信帯域にアップコンバートして信号を送信できる。
プロセッサ4411は、RFユニット4413に接続されてIEEE 802.11システムによる物理階層及び/またはMAC階層を実現できる。プロセッサ4411は、上述の図面及び説明による本発明の多様な実施の形態にかかる動作を行うように構成されることができる。また、上述の本発明の多様な実施の形態にかかるSTA4410の動作を実現するモジュールがメモリ4412に格納され、プロセッサ4411によって実行されることができる。
メモリ4412は、プロセッサ4411に接続されて、プロセッサ4411を駆動するための多様な情報を格納する。メモリ4412は、プロセッサ4411の内部に含まれるか、またはプロセッサ4411の外部に設置されて、プロセッサ4411と公知の手段により接続されることができる。
また、STA装置4410は、一個のアンテナ(single antenna)または多重アンテナ(multiple antenna)を備えることができる。
図44のSTA装置4410の具体的な構成は、上述の本発明の多様な実施の形態で説明した事項が独立的に適用されるか、または2以上の実施の形態が同時に適用されるように実現されることができる。
以上で説明された実施形態は、本発明の構成要素と特徴が所定の形態で組み合わせられたものである。各構成要素または特徴は、別の明示的言及がない限り、選択的なことと考慮されなければならない。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と組み合わせられていない形態で実施されることができる。また、一部構成要素及び/又は特徴を組み合わせて本発明の実施形態を構成することも可能である。本発明の実施形態で説明される動作等の順序は変更されることができる。ある実施形態の一部構成や特徴は、他の実施形態に含まれることができ、または、他の実施形態の対応する構成若しくは特徴と交替されることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係がない請求項を組み合わせて実施形態を構成するか、出願後の補正により新しい請求項に含めることができることは自明である。
本発明に係る実施形態は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせなどにより実現されることができる。ハードウェアによる実現の場合、本発明の一実施形態は、1つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより実現されることができる。
ファームウェアやソフトウェアによる実現の場合、本発明の一実施形態は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で実現されることができる。ソフトウェアコードは、メモリに格納されてプロセッサにより駆動されることができる。前記メモリは、前記プロセッサの内部または外部に位置して、既に公知された様々な手段により前記プロセッサとデータをやり取りできる。
本発明は、本発明の必須的特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態で具体化され得ることは当業者に自明である。したがって、上述した詳細な説明は、あらゆる面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものと考慮されるべきである。本発明の範囲は、添付された請求項の合理的解釈により決定されなければならず、本発明の等価的範囲内でのあらゆる変更は、本発明の範囲に含まれる。
産業上利用可能性
本発明の無線通信システムにおけるフレーム送信方案は、IEEE 802.11システムに適用される例を中心として説明したが、IEEE 802.11システムの他にも、様々な無線通信システムに適用することが可能である。