JP7204627B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、無線通信装置に関する。
近年、通信の信頼性を向上させるための種々様々な技術が提案されている。その中の1つに、1台の無線端末が複数台の無線基地局に対して同時に1つのデータを送信する技術がある。これによれば、無線端末は、複数台の無線基地局からの応答を参照することが可能となるので、通信の信頼性を向上させることが可能となる。このため、上記した技術のさらなる進歩、これに伴う通信の信頼性のさらなる向上が望まれている。
特許第6308562号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、高信頼な無線通信を実現させることが可能な無線通信装置を提供することである。
一実施形態によれば、無線通信装置は、第1無線通信装置により送信される他装置宛ての第1フレームを受信する受信部と、前記第1フレームに基づいて、前記第1無線通信装置の発振器の発振周波数と、自装置の発振器の発振周波数との差分を推定する推定部と、前記第1無線通信装置が第2無線通信装置宛ての第2フレームを送信するタイミングと少なくとも一部が時間的に重なるタイミングで、前記差分に基づいて定められる周波数により第3フレームを送信する送信部と、を具備し、前記送信部は、前記第2無線通信装置により前記第2フレームの送信を要求する第6フレームが送信された場合であって、前記第6フレームが前記受信部により受信された場合、前記第6フレームの宛先が前記第1無線通信装置であることに基づき、前記第3フレームを送信する
第1実施形態に係る無線通信システムの概略構成例を示す図。 同実施形態において用いられるMACフレームのフォーマットの一例を示す図。 同実施形態において用いられるPHYフレームのフォーマットの一例を示す図。 同実施形態において用いられるAckフレームのフォーマットの一例を示す図。 同実施形態における無線通信装置の構成例を示す図。 同実施形態における無線通信システムの動作の概要を示す図。 同実施形態における無線通信装置の動作の一例を示すフローチャート。 同実施形態における無線通信装置の動作の別の一例を示すフローチャート。 第1変形例におけるCFO値の保持形式の一例を示す図。 同変形例における無線通信システムの動作の概要を示す図。 第2変形例における無線通信システムの動作の概要を示す図。 第3変形例における無線通信システムの動作の概要を示す図。 第2実施形態おいて用いられるトリガフレームのフォーマットの一例を示す図。 同実施形態における無線通信システムの動作の概要を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。
(第1実施形態)
図1は、実施形態に係る無線通信システムの概略構成例を示す。図1に示す無線通信システムには、既存の1つの無線基地局AP(Access Point)1と、無線基地局AP1が形成するネットワークに属する1つの無線端末STA(Station)とによって構成される無線LANシステムと、既存の無線基地局AP1と連携する目的で追加(新設)される少なくとも1つの無線基地局AP2と、が配置されている。本実施形態では、主に、無線基地局AP2について説明する。なお、無線基地局AP1およびAP2は、イーサネット(登録商標)を介して制御装置10と接続されていても良い。制御装置10は、無線基地局AP2に対する高信頼な無線通信を行うために必要な各種パラメータの設定、無線基地局AP1およびAP2から転送されて来る各種情報の取捨選択(例えば、無線基地局AP1およびAP2から同一のフレームが転送されて来る場合にはどちらか一方のフレームを廃棄する等)、等を行う。
なお、本実施形態においては、無線LANシステムが、1つの無線基地局APと、1つ以上の無線端末STAとによって構成されるインフラストラクチャモードのネットワークシステム(BSS: Basic Service Set)である場合を想定しているが、これに限定されず、無線LANシステムは、複数台の無線端末STAが無線基地局APを介さずに直接通信を行うアドホックモードのネットワークシステムによって構成され、いずれかの無線端末STAがこのアドホックネットワーク内のオーナーとして動作するとしても良い。また、無線LANシステムを構成する無線基地局APは、必ずしもある地点に固定されている必要はなく、例えば、動作モード設定を変更することによって簡易的な無線基地局APとして機能可能な無線端末STAが無線基地局APとなっても良い。
以上のように、本実施形態に係る無線通信システムに含まれる無線基地局APおよび無線端末STAは、ある場合においては無線基地局として機能し、別の場合においては無線端末として機能することがあり得るため、以下では、無線基地局APおよび無線端末STAを「無線通信装置」と総称し、その末尾に付す符号により、その無線通信装置が無線基地局APとして機能しているか、無線端末STAとして機能しているかを識別するものとする。
図2は、本実施形態において用いられるMAC(Media Access Control)フレームのフォーマットの一例を示す。なお、本実施形態においては、IEEE 802.11規格の無線LANシステムにおけるフレームが用いられる場合を想定している。IEEE 802.11規格としては、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11n、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11ax等に加え、今後規定されるIEEE 802.11規格も含む。但し、本実施形態に係る無線通信システムにおいて使用されるフレームは、上記したIEEE 802.11規格の無線LANシステムにおけるフレームに限定されず、任意の無線通信方式におけるフレームが使用されて構わない。
図2に示すように、MACフレームは、MAC Headerと、Frame Bodyと、FCS(Frame Check Sequence)とによって構成される。
MAC Headerには、MAC層における受信処理に必要な情報が設定される。Frame Bodyには、フレームの種類に応じた情報(上位レイヤからのデータ等)が設定される。FCSには、MAC HeaderとFrame Bodyとを正常に受信することができたか否かを判定するために計算される誤り検出コード(CRC: Cyclic Redundancy Code)が設定される。
図2に示すように、MAC Headerは、Frame Controlフィールドと、Duration/IDフィールドと、Address1フィールドと、Address2フィールドと、Address3フィールドと、Sequence Controlフィールドと、Address4フィールドと、QoS(Quality of Service) Controlフィールドと、等を含む。なお、MAC Headerに含まれる各種フィールドは、上記したフィールドに限定されず、例えば新規のフィールドがさらに追加されても良いし、一部のフィールドが削除されても良い。
Frame Controlフィールドには、フレームの種類に応じた値が設定される。
Duration/IDフィールドは、他の無線通信装置による無線信号の送信を待機させるための期間(NAV: Network Allocation Vector)、または、無線通信装置APに接続している無線通信装置STAに割り当てられた識別番号を示す。Duration/IDフィールドは16ビットの長さを有しており、最上位ビット(MSB: More Significant Bit)が0の場合、下位15ビットが上記したNAVを示し、最上位ビットが1の場合、下位15ビットの一部が上記した識別番号を示す。
Address1フィールドには、直接の受信局のMACアドレスが設定され、例えば、当該フレームが自装置宛てのフレームであるか否かを判断するために用いられる。
Address2フィールドには、直接の送信局のMACアドレスが設定される。
Address3フィールドには、アップリンクにおいては最終的な宛先となる装置のMACアドレスが設定され、ダウンリンクにおいては送信元である装置のMACアドレスが設定される。
Address4フィールドは、無線通信装置APが別の無線通信装置APにフレームを送信する場合にのみ設定され、送信元である装置のMACアドレスが設定される。
Sequence Controlフィールドには、送信するデータのシーケンス番号や、データをフラグメント化した場合のフラグメント番号、等が設定される。
QoS Controlフィールドの詳細については後述する。
ここで、Frame Controlフィールドについてより詳しく説明する。
図2に示すように、Frame Controlフィールドは、Protocol Versionフィールドと、Typeフィールドと、Subtypeフィールドと、To DSフィールドと、From DSフィールドと、More Fragmentフィールドと、Retryフィールドと、Protected Frameフィールドと、+HTC/Orderフィールドと、等を含む。なお、Frame Controlフィールドに含まれる各種フィールドは、上記したフィールドに限定されず、例えば新規のフィールドがさらに追加されても良いし、一部のフィールドが削除されても良い。
Protocol Versionフィールドには、使用するプロトコルバージョンを示す情報が設定される。
Typeフィールドには、フレームタイプを識別するためのビットパターンが設定され、このビットパターンによりフレームタイプが制御フレーム、管理フレームおよびデータフレームのうちのいずれに属しているかが示される。
Subtypeフィールドには、Typeフィールドによって識別されるフレームタイプ内のMACフレームの種類を識別するためのビットパターンが設定され、例えば、QoSデータフレームフレームであるか、non-QoSデータフレームであるか、等が示される。
To DSフィールドには、受信局に関する情報が設定され、受信局が無線通信装置APであるか、無線通信装置STAであるかを示す。具体的には、ビットが1の場合は受信局が無線通信装置APであることを示し、ビットが0の場合は受信局が無線通信装置STAであることを示している。
From DSフィールドには、送信局に関する情報が設定され、送信局が無線通信装置APであるか、無線通信装置STAであるかを示す。具体的には、ビットが1の場合は送信局が無線通信装置APであることを示し、ビットが0の場合は送信局が無線通信装置STAであることを示している。
More Fragmentフィールドは、データがフラグメント化された場合に設定され、後続するフラグメントフレームが存在するか否かを示す情報が設定される。具体的には、ビットが1の場合は後続にフラグメントフレームがあることを示し、ビットが0の場合は後続にフラグメントフレームがないことを示している。
Retryフィールドは、当該フレームが再送されるフレーム(再送フレーム)である場合に設定され、再送フレームであるか否かを示す情報が設定される。具体的には、ビットが1の場合は当該フレームが再送フレームであることを示し、ビットが0の場合は当該フレームが再送フレームでないことを示している。
Protected Frameフィールドには、当該フレームがプロテクトされているか(暗号化されているか)否かを示す情報が設定される。具体的には、ビットが1の場合は当該フレームが暗号化されていることを示し、ビットが0の場合は当該フレームが暗号化されていないことを示している。
+HTC/Orderフィールドは、non-QoSデータフレームが送信される場合は、フレームを中継する際に、フレームの順序を入れ替えてはいけないことを示し、IEEE 802.11n/ac/ax物理フレームでQoSデータフレームが送信される場合は、MAC Headerに、図示しないHT Controlフィールドが含まれることを意味する。HT Controlフィールドは、QoS ControlフィールドとFrame Bodyとの間に含まれ、IEEE 802.11n/ac/axで規定される機能の一部を通知するために用いられる。
データフレームの1つであるQoSデータフレームには、QoS Controlフィールドが付加される。一方で、non-QoSデータフレームには、QoS Controlフィールドは付加されない。つまり、QoS Controlフィールドは、Typeフィールドによって識別されるフレームタイプがデータフレームであり、かつ、Subtypeフィールドによって識別されるMACフレームの種類がQoSデータフレームである場合に付加される。
QoS Controlフィールドには、データのトラフィックに応じた識別子が設定されるTID(Traffic ID)フィールドや、送達確認方式が設定されるAck policyフィールド、等が含まれる。
TIDフィールドは、データのトラフィック種別を判断するために用いられる。Ack policyフィールドは、QoSデータがNormal Ack policy、Block Ack policyおよびNo Ack policyのうちのいずれにしたがって送信されているかを判断するために用いられ、例えば、Normal Ack policyの場合には、QoSデータを受信した受信局が即時に応答フレームを返信する必要があることが示される。
図3は、本実施形態において用いられるPHY(Physical)フレームのフォーマットの一例を示す。図3に示すように、PHYフレームは、PHY Headerと、PHY payloadとによって構成され、PHY Headerは、Legacy Preambleを含んでいる。PHY payloadには、OFDM(Orthogonal Frequency Divisional Multiplexing)変調処理が施された後のMACフレームを示す情報が含まれる。
Legacy Preambleは、IEEE 802.11aまたはIEEE 802.11gに規定される構成であり、L-STF(non-HT Short Training field)、L-LTF(non-HT Long Training field)およびL-SIG(non-HT Signal field)、等を含んでいる。
L-STFおよびL-LTFは、既知のビットパターンを示し、例えば、当該フレームを受信する受信局は、当該ビットパターンを参照して、受信電力調整やタイミング同期、チャネル推定、キャリア周波数オフセット推定、等を行う。
L-SIGには、PHY payloadの伝送レートを示す情報や、MACフレームのバイト長を示す情報、等が設定される。
なお、図3では、IEEE 802.11aに規定されるPHYフレームのフレームフォーマットを例示したが、その他のIEEE 802.11規格に規定されるPHYフレームのフレームフォーマットが本実施形態に係る無線通信システムにおいて用いられても構わない。
図4は、本実施形態において用いられるAckフレームのフォーマットの一例を示す。Ackフレームは応答フレームの一種であり、図4に示すように、Frame Controlフィールドと、Durationフィールドと、Address1フィールドと、FCSと、等を含む。
Frame Controlフィールド、Durationフィールド、および、Address1フィールドは、図2に示したMACフレームの場合と同様な役割を果たす。
例えば、Frame Controlフィールドに含まれる図示しないTypeフィールドおよびSubtypeフィールドには、Ackフレームであることを識別可能なビットバターンが設定される。具体的には、Typeフィールドには2ビットで「01」というビットパターンが設定され、Subtypeフィールドには4ビットで「1101」というビットパターンが設定される。
Address1フィールドには、Ackフレームの宛先を示す情報が設定される。
複数の無線通信装置が、あるMACフレームに対してAckフレームを返信する場合、Frame Controlフィールド、Durationフィールド、および、Address1フィールドには同一の値が設定される。このため、FCSに設定されるCRCも同一となり、複数の無線通信装置は同一のAckフレームを返信する。
Ackフレームに含まれる各フィールドのバイト長は、IEEE 802.11規格で規定されており、Frame Controlフィールドは2バイトであり、Durationフィールドは2バイトであり、Address1フィールドは6バイトであり、FCSは4バイトであり、Ackフレームのバイト長は合計14バイトである。
図5は、図1に示す無線通信装置AP2の構成例を示す。無線通信装置AP2は、他の無線通信装置(例えば図1に示す無線通信装置AP1)と連携する目的で追加される無線通信装置である。無線通信装置AP2は、例えば、IEEE 802.11規格に準拠する。
図5に示すように、無線通信装置AP2は、アンテナ101と、スイッチ部102と、無線部103と、ADC(Analog to Digital Converter)部104と、復調部105と、MAC層部106と、変調部107と、DAC(Digital to Analog Converter)部108と、基準信号生成部109と、等を備えている。
アンテナ101は、例えば2.4GHz帯や5GHz帯に送信されたアナログ無線信号を受信する。受信されたアナログ無線信号はスイッチ部102を介して無線部103に入力される。
スイッチ部102は無線部103に接続される。無線部103は、受信部103a、送信部103bおよび発振部103cを含んでおり、スイッチ部102は、無線部103の受信部103aおよび送信部103bのうちの一方に切り替え可能に接続される。スイッチ部102は、無線通信装置AP2が無線信号を送信する場合以外の場合においては受信部103aに接続される。一方で、スイッチ部102は、無線通信装置AP2が無線信号を送信する場合においては送信部103bに接続される。スイッチ部102が、受信部103aと接続するか、送信部103bと接続するかは、スイッチ部102自身が行うとしても良いし、別の回路によって制御されるとしても良い。例えば、変調部107が、無線通信装置AP2によって無線信号が送信される期間を認識し、当該期間においてはアンテナ101と送信部103bとが接続されるようにスイッチ部102を制御し、当該期間が終了した後においてはアンテナ101と受信部103aとが接続されるようにスイッチ部102を制御するとしても良い。
以下では、まず、無線信号を受信する受信処理時に動作する各部について説明する。
アンテナ101によって受信されたアナログ無線信号がスイッチ部102を介して受信部103aに入力されると、受信部103aは、発振部103cによって生成される搬送波信号と同一周波数の信号を用いて、当該アナログ無線信号を適切な周波数帯の信号(例えばベースバンド信号)に周波数変換(ダウンコンバート)し、これをADC部104に出力する。
ADC部104は、周波数変換されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、これを復調部105に出力する。復調部105は、ADC部104から出力されて来るデジタル信号に対して、所定の規格に準拠した復調処理および復号処理を含む受信処理を実行し、当該デジタル信号を当該所定の規格で規定されるMACフレームに変換する。ここでは、無線通信装置AP2がIEEE 802.11規格(なお、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11n、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11ax、IEEE 802.11be、等に加え、今後規定されるIEEE 802.11規格も含むものとする)に準拠している場合を想定しているので、復調部105は、入力されたデジタル信号に対して、IEEE 802.11規格に準拠した受信処理を実行し、当該デジタル信号をIEEE 802.11規格で規定されるMACフレームに変換する。このMACフレームはMAC層部106に転送される。
なお、復調部105においては、入力されたデジタル信号に対する受信処理として、OFDMシンボルタイミング同期処理、高速フーリエ変換(FFT: Fast Fourier Transform)処理、デインタリーブ処理、誤り訂正復号処理、等が実行される。また、復調部105においては、図3に示すPHY Headerに含まれる各種情報の抽出も実行される。復調部105は、抽出した各種情報を復調処理に使用したり、MAC層部106に転送したりする。
次に、無線信号を送信する送信処理時に動作する各部について説明する。なお、MAC層部106はMACフレームの生成等を行うが、このMAC層部106の詳細については後述するため、ここではその詳しい説明を省略する。
変調部107は、MAC層部106から転送されて来るMACフレームに対して、所定の規格に準拠した変調処理および符号処理を含む送信処理を実行し、当該MACフレームをデジタル信号に変換する。ここでは、無線通信装置AP2がIEEE 802.11規格(なお、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11n、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11ax、IEEE 802.11be、等に加え、今後規定されるIEEE 802.11規格も含むものとする)に準拠している場合を想定しているので、変調部107は、入力されたMACフレームに対して、IEEE 802.11規格に準拠した送信処理を実行し、当該MACフレームをデジタル信号に変換する。このデジタル信号はDAC部108に出力される。DAC部108は、変調部107から出力されて来るデジタル信号をアナログ信号(ベースバンド信号)に変換し、これを送信部103bに出力する。
送信部103bは、発振部103cによって生成される搬送波信号を用いて、DAC部108から出力されて来るベースバンド信号を所定の周波数帯(例えば2.4GHz帯や5GHz帯の周波数等)に周波数変換(アップコンバート)し、これをスイッチ部102を介してアンテナ101から無線信号として送信する。
ここで、無線信号の受信処理時および送信処理時に動作する発振部103cについて説明する。
発振部103cは、入力信号の位相に同期した一定周波数の搬送波信号を生成し、例えば、位相同期回路(PLL: Phase Locked Loop)により構成される。発振部103cへの入力信号は、基準信号生成部109によって生成される。基準信号生成部109は、例えば、水晶振動子または水晶発振器等により構成される。発振部103cは、基準信号生成部109からの入力信号(発振信号または基準信号と称しても良い)を分周または逓倍、あるいはこれら両方を行うことにより、発振信号の位相に同期した一定周波数の搬送波信号を生成する。発振部103cを構成するPLLは、電圧制御発振器(VCO: Voltage Controlled Oscillator)を備えており、基準信号生成部109からの発振信号に基づき、VCOを用いたフィードバック制御を行うことで、一定周波数の搬送波信号を生成する。これによれば、発振部103cは、低周波数(例えば40MHz等)の発振信号から、無線通信で用いる高周波数(例えば2.4GHzや5GHz等)の搬送波信号を生成する。
次に、MAC層部106について説明する。
図5に示すように、MAC層部106は、PHYパラメータ設定部106aと、送信判定部106bと、ID管理部106cと、フレーム解析部106dと、時間計測部106eと、情報保持部106fと、制御部106gと、を備えている。
PHYパラメータ設定部106aは、復調部105から転送されて来るMACフレームに対する応答フレームを送信する場合に、変調部107において必要となる伝送レート、送信フレームのバイト長、スクランブラー初期値、等を生成する。
送信判定部106bは、復調部105から転送されて来るMACフレームに対して応答フレームを返信するかどうかを判断する。
ID管理部106cは、連携対象の無線通信装置のMACアドレスの管理を行う。
フレーム解析部106dは、復調部105から転送されて来るMACフレームを解析し、当該MACフレームが応答フレームを要求するフレームであるか否かの判断、当該MACフレームのAddress1フィールドに設定されているMACアドレス(受信アドレス)の抽出、当該MACフレームのAddress2フィールドに設定されているMACアドレス(送信アドレス)の抽出、当該MACフレームのCRCのチェック(つまり、受信成功か否かの判断)、等を行う。
時間計測部106eは、復調部105から転送されて来るMACフレームに対して応答フレームを返信する場合に、SIFS(Short Inter-frame Spacing)と称される期間の計測を行う。なお、本実施形態では、上記したSIFSが例えば16μsecである場合を想定するが、これに限定されず、応答フレームの返信が他のフレームの送信よりも優先的に行われる値であれば、上記したSIFSは任意の値であって構わない。
情報保持部106fは、復調部105から転送されて来るMACフレームに対する応答フレームを返信する場合に必要となる周波数オフセット値、等を保持する。
制御部106gは、上記した各部106a~106fの動作を制御する。
ここで、図5に示す復調部105に含まれるCFO推定部105aと、変調部107に含まれるCFO補正部107aとを説明する前に、キャリア周波数オフセット(CFO: Carrier Frequency Offset)について説明する。
無線LANシステムにおいて、無線信号を送信する無線通信装置では、所定の周波数(発振周波数)の搬送波信号を用いてベースバンド信号をアップコンバートし、これを無線信号として送信する。上記した搬送波信号は、送信側の無線通信装置に実装される発振部(例えばPLL)によって生成される。一方で、無線信号を受信する無線通信装置では、上記した所定の周波数の搬送波信号と同一周波数で生成された信号を用いて、受信した無線信号をベースバンド信号にダウンコンバートした後に、復調処理を実行する。上記した信号は、受信側の無線通信装置に実装される発振部(例えばPLL)によって生成される。
ここで、一般的に、所定の無線通信装置(例えば送信側の無線通信装置)の発振部の発振周波数と、所定の無線通信装置とは別の無線通信装置(例えば受信側の無線通信装置)の発振部の発振周波数とは、基準信号生成部(例えば水晶振動子)の個体差に起因して、それぞれ周波数ずれ(例えば無線LAN用途では20ppm程度の誤差)を有している。このような無線通信装置間の発振周波数の誤差(周波数ずれ)は、キャリア周波数オフセットと称される。このキャリア周波数オフセットがあると、無線信号の伝送特性が劣化してしまうため、キャリア周波数オフセットはない方が好ましい。
このため、キャリア周波数オフセットを低減するために、無線通信装置間(例えば受信側の無線通信装置と送信側の無線通信装置との間)でどのような制御を実行するかを予め決めておき、無線信号の送受信時には、予め決められたこの制御方法にしたがってキャリア周波数オフセットを低減する処理を実行することが知られている。
しかしながら、本実施形態においては、既存の無線通信装置AP1と既存の無線通信装置STAとによって構成される無線LANシステムに、既存の無線通信装置AP1と連携する目的で無線通信装置AP2が追加(新設)される場合を想定しており、新設の無線通信装置AP2は既存の無線通信装置AP1と連携することを認識することができるものの、既存の無線通信装置AP1は新設の無線通信装置AP2と連携することを認識することができないため、無線通信装置AP1およびAP2の間でキャリア周波数オフセットを低減するためにどのような制御を実行するかを予め決めておくことができないという不都合がある。この不都合によれば、無線通信装置AP1およびAP2から同時に応答フレームを送信するような場合に、当該応答フレームの周波数にずれが生じてしまい、受信側の無線通信装置STAは、当該応答フレームを正常に受信することができない可能性がある。
図5に示すCFO推定部105aおよびCFO補正部107aは、上記した不都合を解消するために設けられる。
CFO推定部105aは、受信部103aによって受信された無線信号のPHY Headerに含まれるL-STFやL-LTFを参照して、当該無線信号を送信した無線通信装置に実装されている発振部と、自装置に実装されている発振部103cとのキャリア周波数オフセット(CFO)を推定する。CFO推定部105aは、推定したCFOに基づいてCFO値を算出し、これをMAC層部106に転送する。CFO値は、推定したCFOを所定の分解能で表した場合の値であり、例えば、分解能が70Hzであり、推定したCFOが7kHzである場合、CFO値は100(=7000/70)となる。
CFO補正部107aは、MAC層部106から転送されて来るCFO値に基づき、無線通信装置AP2が無線信号を送信する際に生成される発振周波数を補正するためのCFO補正値を算出する。算出されたCFO補正値が発振部103cに適用されることにより、CFO補正値を算出するために利用した無線信号を送信した無線通信装置とのキャリア周波数オフセットはゼロになる、あるいは、所定の許容誤差範囲内(例えば2kHz以内)に収まるように発振部103cが制御される。なお、ここでは、CFO補正値が発振部103cに適用されることにより、キャリア周波数オフセットを低減することが実現される場合を例示しているが、これに限定されず、CFO補正値は基準信号生成部109に適用されても良く、これにより、キャリア周波数オフセットを低減することが実現されるとしても良い。
キャリア周波数オフセットを補正して送信する別の方法としては、送信時のベースバンド信号処理を行う際に、キャリア周波数オフセットの差分に応じて、ベースバンド信号にキャリア周波数オフセットの差分を相殺する処理を施しても良い。
例えば、ベースバンド信号をx(t)とする場合、アンテナから送信される信号s(t)は、
s(t)=Re[x(t)*exp(j2π*fc*t)]
と表すことができる。
なお、上記したfcは搬送波信号周波数であり、上記したtは時間である。
ここで、キャリア周波数オフセットの差分Δfがあると、上記したs(t)は、
s’(t)=Re[x(t)*exp(j2π*(fc+Δf)*t)]
と表すことができる。
したがって、ベースバンド信号処理の段階で、x(t)に対して、x(t)*exp(-j*2*π*Δf*t)となる処理を行うことで、s’(t)を、s(t)として送信させることが可能である。
図5に示す無線通信装置AP2に含まれる各部は、図示しないプロセッサによりソフトウェアが実行されることで実現されるとしても良いし、アナログ回路またはデジタル回路といったハードウェアによって実現されても良いし、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって実現されても良い。
ここで、図6を参照して、第1実施形態における無線通信システムの動作の概要について説明する。図6では、無線通信装置AP2が、連携対象の無線通信装置AP1により送信される他装置宛てのデータフレームに基づいてCFOを推定し、かつ、連携対象の無線通信装置AP1宛てのデータフレームに対して当該無線通信装置AP1と同時に応答フレームを返信する動作について説明する。なお、図6では、応答フレームがAckフレームである場合を想定する。
まず、時刻t1に、既存の無線通信装置AP1により、無線通信装置STA宛てのデータフレームD0が送信され、当該データフレームD0が、無線通信装置STAにより受信される。無線通信装置STAは、受信したデータフレームD0のAddress1フィールドを参照し、当該データフレームD0の宛先が自装置であることを認識すると、当該データフレームD0に含まれるデータを誤りなく受信できたかを確認し、受信成功の場合に、無線通信装置AP1を宛先としたAckフレームを返信する。
一方で、無線通信装置AP2は、連携対象の無線通信装置AP1が送信した他装置宛てのデータフレームD0を受信する。そして、無線通信装置AP2は、受信したデータフレームD0を利用して、連携対象の無線通信装置AP1に実装されている発振部と、自装置に実装されている発振部103cとのCFOを推定する。その後、無線通信装置AP2は、推定したCFOに基づいてCFO値を算出し、算出したCFO値と、連携対象の無線通信装置AP1のMACアドレスと、現在時刻(時刻t1)とを対応づけて保持する。
続いて、時刻t2に、無線通信装置STAにより、無線通信装置AP1宛てのデータフレームD1が送信され、当該データフレームD1が、無線通信装置AP1により受信される。無線通信装置AP1は、受信したデータフレームD1のAddress1フィールドを参照し、当該データフレームD1の宛先が自装置であることを認識すると、当該データフレームD1に含まれるデータを誤りなく受信できたかを確認し、受信成功の場合に、無線通信装置STAを宛先としたAckフレームを返信する。なお、Ackフレームの返信は、受信したデータフレームD1の終端からSIFSが経過した後の時刻t3に行われる。
一方で、無線通信装置AP2は、連携対象の無線通信装置AP1宛てのデータフレームD1を受信し、当該データフレームD1に含まれるデータを誤りなく受信できたかを確認し、受信成功の場合に、当該データフレームD1の宛先が連携対象の無線通信装置AP1であるかを確認する。無線通信装置AP2は、受信したデータフレームD1の宛先が連携対象の無線通信装置AP1であることを確認すると、無線通信装置STAを宛先としたAckフレームを返信する。無線通信装置AP2は、Ackフレームを返信するにあたって、データフレームD1の宛先である無線通信装置AP1のMACアドレスと対応づけて保持されているCFO値を取得し、取得したCFO値に基づいてCFO補正値を算出し、算出したCFO補正値を発振部103cに適用する。これによれば、無線通信装置AP2は、無線通信装置AP1とのキャリア周波数オフセットをゼロ、あるいは、許容誤差範囲内に収めた上で、Ackフレームを返信することが可能である。
なお、Ackフレームの返信は、無線通信装置AP1と同様に、データフレームD1の終端からSIFSが経過した後の時刻t3に行われる。これによれば、無線通信装置AP1およびAP2は、無線通信装置STAに対して同時にAckフレームを返信することが可能である。
無線通信装置AP2が返信するAckフレームは、無線通信装置AP1の送信時刻と同じであっても良いし、Ackフレームのガードインターバル(Guard Interval)時間(例えば、0.8μsec)未満で時間的なずれがあっても良い。ガードインターバルとは、無線機が遅延して受信する無線信号と、それより先に受信した無線信号とが重なることにより復調が困難となることを回避する目的で付加される時間である。無線LAN規格では、OFDM変調により送信される信号に適用され、例えば、0.8μsec、1.6μsec、3.2μsec等が用いられる。
図6では、無線通信装置AP2が、連携対象の無線通信装置AP1とのCFOを推定するために、無線通信装置AP1により送信された無線通信装置STA宛てのデータフレームD0を利用する場合を想定したが、これに限定されず、無線通信装置AP2は、別の無線通信装置宛てのフレームや、自装置宛てのフレームを利用してCFOを推定しても良いし、無線通信装置AP1により送信されるグループキャストのフレーム(例えばビーコンフレーム)を利用してCFOを推定しても良い。
また、図6では、無線通信装置AP2が、連携対象の無線通信装置AP1とのCFOを推定するために、無線通信装置AP1により送信された無線通信装置STA宛ての1つのデータフレームD0を利用する場合を想定したが、これに限定されず、無線通信装置AP2は、無線通信装置AP1により送信される上記したデータフレームD0に相当するフレームを複数回受信し、これらフレームを受信する度に無線通信装置AP1とのCFOを推定し、複数回に亘って推定されたCFOの平均値を算出することで、無線通信装置AP1との正確なCFOを推定しても良い。
図7は、無線通信装置AP2が連携対象の無線通信装置から送信されるデータフレームを利用して、当該連携対象の無線通信装置とのCFOを推定する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、無線通信装置AP2は無線信号を受信する(ステップS1)。続いて、無線通信装置AP2のCFO推定部105aは、受信された無線信号のPHY Headerを参照して、当該無線信号を送信した無線通信装置に実装されている発振部と、自装置に実装されている発振部103cとのCFOを推定し、当該推定したCFOに基づいてCFO値を算出する。そして、復調部105は、CFO推定部105aにより算出されたCFO値と共に、復調したMACフレームをMAC層部106に転送する(ステップS2)。
無線通信装置AP2のフレーム解析部106dは、復調部105から転送されて来たMACフレームのMAC Headerを解析し、Address2フィールドに設定されているMACアドレス(送信アドレス)を確認する(ステップS3)。
次に、無線通信装置AP2の情報保持部106fは、確認された送信アドレスがCFO値を保持すべき無線通信装置のMACアドレスであるか否か、つまり、連携対象の無線通信装置のMACアドレスであるか否かを判定する(ステップS4)。情報保持部106fは、例えば、制御装置10により予め通知された、連携対象の無線通信装置のMACアドレスのリストを参照して、確認された送信アドレスがCFO値を保持すべき無線通信装置のMACアドレスであるか否かを判定する。あるいは、情報保持部106fは、無線通信装置AP2により受信されるビーコンフレームの送信アドレスを収集することによって予め生成された、連携対象の無線通信装置のMACアドレスのリストを参照して、確認された送信アドレスがCFO値を保持すべき無線通信装置のMACアドレスであるか否かを判定する。
上記したステップS4の処理において、確認された送信アドレスがCFO値を保持すべき無線通信装置のMACアドレスでないと判定された場合(ステップS4のNo)、情報保持部106fは、復調部105からMACフレームと共に転送されて来たCFO値を廃棄し(ステップS5)、ここでの一連の処理を終了させる。
一方で、上記したステップS4の処理において、確認された送信アドレスがCFO値を保持すべき無線通信装置のMACアドレスであると判定された場合(ステップS4のYes)、情報保持部106fは、当該MACアドレスと対応づけて既に保持されているCFO値があるか否かを判定する(ステップS6)。
上記したステップS6の処理において、既に保持されているCFO値がないと判定された場合(ステップS6のNo)、情報保持部106fは、復調部105からMACフレームと共に転送されて来たCFO値と、上記処理において確認された送信アドレス(連携対象の無線通信装置のMACアドレス)と、時間計測部106eにより示される現在時刻とを対応づけた上で保持して(ステップS7)、ここでの一連の処理を終了させる。
一方で、上記したステップS6の処理において、既に保持されているCFO値があると判定された場合(ステップS6のYes)、情報保持部106fは、当該CFO値を更新する必要があるか否かを判定する(ステップS8)。情報保持部106fは、既に保持されているCFO値に対応づけられている時刻(保持時刻)と、現在時刻とを比較し、当該保持時刻から一定時間以上(例えば1sec以上)経過している場合には、既に保持されているCFO値を更新する必要があると判定する。
上記したステップS8の処理において、CFO値を更新する必要がないと判定された場合(ステップS8のNo)、情報保持部106fは、上記したステップS5の処理を実行し、ここでの一連の処理を終了させる。
一方で、上記したステップS8の処理において、CFO値を更新する必要があると判定された場合(ステップS8のYes)、情報保持部106fは、上記したステップS7の処理を実行し、ここでの一連の処理を終了させる。
図8は、無線通信装置AP2が連携対象の無線通信装置宛てのデータフレームを受信し、当該連携対象の無線通信装置と同時に応答フレームを返信する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、無線通信装置AP2は無線信号(フレーム)を受信する(ステップS11)。続いて、無線通信装置AP2のフレーム解析部106dは、復調部105から転送されて来たMACフレームのMAC Headerを解析し、当該MACフレームが応答フレームを要求するフレームであるか否かを判定する(ステップS12)。フレーム解析部106dは、Frame Controlフィールドに含まれるTypeフィールドおよびSubtypeフィールドを参照して、応答フレームを要求するフレームであるか否かを判定する。あるいは、フレーム解析部106dは、QoS Controlフィールドを参照して、応答フレームを要求するフレームであるか否かを判定する。
上記したステップS12の処理において、転送されて来たMACフレームが応答フレームを要求しないフレームであると判定された場合(ステップS12のNo)、無線通信装置AP2の送信判定部106bは、当該MACフレームに対する応答フレームの送信を行わずに(ステップS13)、ここでの一連の処理を終了させる。
一方で、上記したステップS12の処理において、転送されて来たMACフレームが応答フレームを要求するフレームであると判定された場合(ステップS12のYes)、フレーム解析部106dは、当該MACフレームのMAC Headerを解析し、当該MACフレームのCRCが正常であるか否かを判定し、正常である場合に(受信成功の場合に)、Address1フィールドに設定されているMACアドレス(受信アドレス)を抽出する(ステップS14)。
次に、無線通信装置AP2のID管理部106cは、フレーム解析部106dにより抽出された受信アドレスが、連携対象の無線通信装置のMACアドレスと一致するか否かを判定する(ステップS15)。
上記したステップS15の処理において、抽出された受信アドレスが連携対象の無線通信装置のMACアドレスと一致しないと判定された場合(ステップS15のNo)、送信判定部106bは、上記したステップS13の処理を実行し、ここでの一連の処理を終了させる。
一方で、上記したステップS15の処理において、抽出された受信アドレスが連携対象の無線通信装置のMACアドレスと一致すると判定された場合(ステップS15のYes)、無線通信装置AP2の情報保持部106fは、当該MACアドレスに対応づけて保持されているCFO値があるか否かを判定する(ステップS16)。
上記したステップS16の処理において、CFO値が保持されていないと判定された場合(ステップS16のNo)、送信判定部106bは、キャリア周波数オフセットを低減しないで応答フレームを送信したとしても、当該応答フレームが宛先において正常に受信されない可能性があると判断し、上記したステップS13の処理を実行して、ここでの一連の処理を終了させる。
一方で、上記したステップS16の処理において、CFO値が保持されていると判定された場合(ステップS16のYes)、送信判定部106bは、復調部105から転送されて来たMACフレームに対する応答フレームを返信することを決定する。
上記したように、送信判定部106bは、(1)転送されて来たMACフレームが応答フレームを要求するフレームであること、(2)当該MACフレームの宛先のMACアドレスが連携対象の無線通信装置のMACアドレスと一致すること、(3)当該MACフレームの宛先のMACアドレスに対応するCFO値を保持していること、これら(1)~(3)の条件が成立した場合に、応答フレームを返信することを決定する。
送信判定部106bにより応答フレームを返信することが決定されると、情報保持部106fは、対応するCFO値を取得し、これをPHYパラメータ設定部106aに通知する。また、フレーム解析部106dは、復調部105から転送されて来たMACフレームのMAC Headerを解析し、応答フレームを返信する宛先のMACアドレスとして、Address2フィールドに設定されているMACアドレスを抽出し、これを返信フレームの宛先アドレスとしてAddress1フィールドに適用する。
送信判定部106bは、応答フレームを返信することを決定してからSIFSが経過すると、応答フレームを構成する各フィールドの値を変調部107に通知する。また、PHYパラメータ設定部106aは、応答フレームを返信することが決定されてからSIFSが経過すると、応答フレームの伝送レートを示す情報やバイト長を示す情報、CFO値、等を変調部107に通知する(ステップS17)。
無線通信装置AP2のCFO補正部107aは、MAC層部106より転送されて来たCFO値に基づいて、無線通信装置AP2が無線信号を送信する際に生成される発振周波数を補正するためのCFO補正値を算出し、これを発振部103cに適用する(ステップS18)。これによれば、無線通信装置AP2と、連携対象の無線通信装置との間におけるキャリア周波数オフセットがゼロ、あるいは、許容誤差範囲内に収まるように、発振部103cを制御することが可能である。
無線通信装置AP2の送信部103bは、CFO補正値が適用された発振部103により生成される発振周波数を用いて、応答フレームを返信し(ステップS19)、ここでの一連の処理を終了させる。
以上説明した第1実施形態によれば、既存の無線通信装置AP1と無線通信装置STAとによって構成される無線LANシステムに、既存の無線通信装置AP1と連携することを目的として追加される無線通信装置AP2は、既存の無線通信装置AP1とのCFOを予め推定しておき、既存の無線通信装置AP1との連携送信を行う際には、推定したCFOに基づくCFO補正値により、既存の無線通信装置AP1とのキャリア周波数オフセットが低減されるように発振部103cを制御することが可能である。これによれば、既存の無線通信装置AP1と新設の無線通信装置AP2とによって連携送信される無線信号がその宛先において正常に受信される確率を上昇させることが可能となる。
また、上記したように、無線通信装置AP2は、既存の無線通信装置AP1との連携送信を実現することが可能であるため、既存の無線通信装置AP1と無線通信装置STAとによって構成される無線LANシステムにおける通信の信頼性を向上させることが可能である。
以下に、第1実施形態の各種変形例について説明する。
(第1変形例)
第1変形例は、無線通信装置AP2が、既存の1つの無線通信装置AP1ではなく、既存の複数の無線通信装置AP1-1~AP1-3(ここでは3台の無線通信装置)と連携する点で、上記した第1実施形態と相違している。この場合、無線通信装置AP2の情報保持部106fは、連携対象の無線通信装置AP1-1~AP1-3のそれぞれに対応するCFO値を保持する。
図9は、連携対象である複数の無線通信装置AP1-1~AP1-3のCFO値の保持形式の一例を示す図である。図9に示すように、無線通信装置AP2の情報保持部106fは、連携対象の無線通信装置に対して割り当てられた識別番号と、連携対象の無線通信装置のMACアドレスと、CFO値と、対応づけられたCFO値の保持時刻と、を対応づけて保持している。例えば、連携対象の無線通信装置AP1-1については、図9に示すように、識別番号「AP1-1」と、MACアドレス「AA:BB:CC:00:00:01」と、CFO値「100」と、保持時刻「X」とが対応づけて保持されている。同様に、連携対象の無線通信装置AP1-2については、図9に示すように、識別番号「AP1-2」と、MACアドレス「AA:BB:CC:00:00:02」と、CFO値「50」と、保持時刻「Y」とが対応づけて保持されている。さらに、連携対象の無線通信装置AP1-3については、図9に示すように、識別番号「AP1-3」と、MACアドレス「AA:BB:CC:00:00:03」と、CFO値「-100」と、保持時刻「Z」とが対応づけて保持されている。なお、CFO値には、MACアドレスが対応づけられていれば、当該CFO値が連携対象のどの無線通信装置に対応するものであるかを一意に特定可能であるため、上記した識別番号は適宜省略されても構わない。
ここで、図10を参照して、第1変形例における無線通信システムの動作の概要について説明する。図10では、無線通信装置STA1~STA4がそれぞれ無線通信装置AP1-1~AP1-4に無線接続している場合を想定する。換言すると、図10では、既存の無線通信装置AP1-1~AP1-4と、無線通信装置STA1~STA4とにより複数の無線LANシステムが構成されている場合を想定する。また、図10では、無線通信装置AP2が、既存の無線通信装置AP1-1~AP1-3と連携することを目的として、これらに対応するCFO値を既に保持している場合を想定する。なお、図10では、応答フレームがAckフレームである場合を想定する。
図10に示すように、まず、無線通信装置STA1により、無線通信装置AP1-1宛てのデータフレームD1が送信され、当該データフレームD1が、無線通信装置AP1-1により受信される。無線通信装置AP1-1は、受信したデータフレームD1のAddress1フィールドを参照し、当該データフレームD1の宛先が自装置であることを認識すると、当該データフレームD1に含まれるデータを誤りなく受信できたかを確認し、受信成功の場合に、無線通信装置STAを宛先としたAckフレームA1を返信する。なお、AckフレームA1の返信は、受信したデータフレームD1の終端からSIFSが経過した後に行われる。
一方で、無線通信装置AP2は、連携対象の無線通信装置AP1-1と同様にデータフレームD1を受信すると、当該データフレームD1のAddress1フィールドに設定されたMACアドレスに対応づけられたCFO値が保持されているか否かを確認する。
ここでは、無線通信装置AP2が無線通信装置AP1-1~AP1-3に対応するCFO値を保持している場合を想定しているため、データフレームD1のAddress1フィールドに設定されたMACアドレスに対応づけられたCFO値が保持されていることが確認され、無線通信装置AP2は、当該データフレームD1に対するAckフレームA1を返信することを決定する。なお、AckフレームA1の返信は、無線通信装置AP1-1と同様に、受信したデータフレームD1の終端からSIFSが経過した後に行われる。これによれば、無線通信装置AP2は、既存の無線通信装置AP1-1と連携して、無線通信装置STA1を宛先としたAckフレームA1を返信することが可能である。
無線通信装置STA2およびSTA3により、データフレームD2およびD3が無線通信装置AP1-2およびAP1-3に送信された場合についても同様に、無線通信装置AP2は、無線通信装置AP1-2およびAP1-3のMACアドレスに対応づけられたCFO値を保持しているため、無線通信装置AP1-2およびAP1-3と連携して、無線通信装置STA2およびSTA3を宛先としたAckフレームA2およびA3を返信することが可能である。
一方で、無線通信装置STA4により、データフレームD4が無線通信装置AP1-4に送信された場合、無線通信装置AP2は、無線通信装置AP1-4のMACアドレスに対応づけられたCFO値を保持していないため、無線通信装置AP1-4との連携送信を行うことができないと判断し、無線通信装置STA4を宛先としたAckフレームの返信を行わない。このため、無線通信装置STA4には、図10に示すように、無線通信装置AP1-4からのAckフレームA4のみが返信されることになる。
以上説明した第1変形例によれば、無線通信装置AP2は、複数の無線通信装置AP1との連携送信も実現することが可能である。
(第2変形例)
第2変形例は、無線通信装置AP2が、連携対象の無線通信装置AP1に送信されたデータフレームを受信して、これに対する応答フレームを返信するのではなく、図11に示すように、連携対象の無線通信装置AP1に送信されたRTS(Request to Send)フレームを受信して、これに対するCTS(Clear to Send)フレームを返信する点で相違している。RTSフレームおよびCTSフレームは共に、次にデータフレームを送信するための通信期間を予約するためのフレームである。この場合においても、上記した第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
(第3変形例)
第3変形例は、無線通信装置AP2が、連携対象の無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持している場合に連携送信を行うのではなく、連携対象の無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持する場合であって、当該CFO値を保持し始めてからの経過時間が一定時間(例えば1sec等)未満の場合に連携送信を行う点で上記した第1実施形態と相違している。この場合、無線通信装置AP2は、連携対象の無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持し始めてからの経過時間が一定時間以上になると、この無線通信装置AP1に対応するCFO値を廃棄するとしても良い。
ここで、図12を参照して、第3変形例における無線通信システムの動作の概要について説明する。なお、ここでは、図12に示す経過時間taが上記した一定時間未満であり、図12に示す経過時間tbが上記した一定時間以上である場合を想定する。図12では、経過時間の起点が、データフレームD0の終端であるとしたが、これに限定されず、経過時間の起点は、データフレームD0を受信し始めた時点であっても構わない。また、図12では、上記した起点からデータフレームD1およびD2の終端までが経過時間であるとしたが、これに限定されず、上記した起点からデータフレームD1およびD2を受信し始めた時点までが経過時間とされても構わない。あるいは、上記した起点からデータフレームD1およびD2に対するAckフレームを返信する直前までが経過時間とされても構わない。図12では、応答フレームがAckフレームである場合を想定する。
図12に示すように、無線通信装置AP2は、連携対象の無線通信装置AP1により送信されたデータフレームD0を受信すると、無線通信装置AP1とのCFOを推定し、推定したCFOに基づくCFO値を時刻t1から保持し始める。
その後、無線通信装置AP2は、時刻t2に連携対象の無線通信装置AP1宛てのデータフレームD1を受信すると、無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持しているか否かの判断と、無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持し始めてからの経過時間ta(=t2-t1)が上記した一定時間未満であるか否かの判断とを行う。図12では、期間taが一定時間未満である場合を想定しているので、無線通信装置AP2は、受信したデータフレームD1に対するAckフレームの返信を行う。
一方で、図12に示すように、無線通信装置AP2は、時刻t3に連携対象の無線通信装置AP1宛てのデータフレームD2を受信すると、無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持しているか否かの判断と、無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持し始めてからの経過時間tb(=t3-t1)が上記した一定時間未満であるか否かの判断とを行う。図12では、期間tbが一定時間以上である場合を想定しているので、無線通信装置AP2は、受信したデータフレームD2に対するAckフレームの返信を行わない。
なお、無線通信装置AP2が、無線通信装置AP1に対応するCFO値を一定時間毎に廃棄する場合であっても、上記したデータフレームD2を受信した時点で、無線通信装置AP1に対応するCFO値は既に廃棄されており、無線通信装置AP2は、無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持していないため、当該データフレームD2に対するAckフレームの返信は行われないことになる。
以上説明した第3変形例によれば、無線通信装置AP2は、連携対象の無線通信装置AP1に対応するCFO値を保持してからの経過時間が一定時間以上である場合には、当該無線通信装置AP1とのCFO値に変化が生じている可能性があることを考慮して、当該CFO値を用いた連携送信を行わないことが可能であり、通信の信頼性をより向上させることが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態に係る無線通信システムは、宛先となる無線通信装置STAに対して、複数の無線通信装置APを連携させて同時に無線信号を送信する点については上記した第1実施形態と同様であるが、複数の無線通信装置APが互いに連携することを予め認識し、かつ、複数の無線通信装置APの一方がマスターとして機能し、もう一方がスレーブとして機能する点で上記した第1実施形態と相違している。
本実施形態において、マスターとして機能する無線通信装置APとは、所定の無線信号を無線通信装置STAに送信するにあたって、スレーブとして機能する他の無線通信装置APに対してトリガフレームを送信し、スレーブとして機能する他の無線通信装置APと連携して、無線通信装置STAに対して当該所定の無線信号を送信する無線通信装置である。
また、本実施形態において、スレーブとして機能する無線通信装置APとは、マスターとして機能する無線通信装置APからのトリガフレームを受信し、当該トリガフレームの宛先に自装置が含まれる場合には、マスターとして機能する無線通信装置APからの指示にしたがって、無線通信装置STAに対して上記した所定の無線信号を送信する無線通信装置である。
ここで、図13を参照して、本実施形態において用いられるトリガフレームのフォーマットの一例について説明する。図13に示すように、トリガフレームは、Frame Controlフィールドと、Durationフィールドと、Address1フィールドと、Address2フィールドと、Common Infoフィールドと、User Infoフィールドと、FCSと、等を含む。なお、User Infoフィールドは、スレーブとして機能する無線通信装置APと同数だけ設定され、図13では、スレーブとして機能する無線通信装置APがn台である場合のトリガフレームのフォーマットが例示されている。
Frame Controlフィールド、Durationフィールド、Address1フィールド、および、Address2フィールドは、図2に示したMACフレームの場合と同様な役割を果たす。
例えば、Frame Controlフィールドに含まれる図示しないTypeフィールドおよびSubtypeフィールドには、トリガフレームであることを識別可能なビットバターンが設定される。具体的には、Typeフィールドには2ビットで「01」というビットバターンが設定され、Subtypeフィールドには4ビットで「0010」というビットパターンが設定される。
Address1フィールドには、マスターとして機能する無線通信装置APが連携送信を要求する無線通信装置APのMACアドレス(つまり、スレーブとして機能する無線通信装置APのMACアドレス)が設定される。なお、スレーブとして機能する無線通信装置APが複数台存在する場合、つまり、トリガフレームが複数のUser Infoフィールドを含む場合、Address1フィールドには、グループアドレス(例えば、ブロードキャストアドレスやマルチキャストアドレス等)が設定されても良い。
Address2フィールドには、マスターとして機能する無線通信装置APのMACアドレスが設定される。
Common Infoフィールドは、例えば、スレーブとして機能する無線通信装置APが複数台存在する場合に付加されるフィールドであり、スレーブとして機能する複数の無線通信装置APに対して共通に通知する情報が設定される。
Common Infoフィールドは、図13に示すように、Trigger Typeフィールドと、UL Lengthフィールドと、Common PHY parameterフィールドと、等を含む。
Trigger Typeフィールドには、トリガフレームの種別を示す情報が設定される。例えば、スレーブとして機能する無線通信装置APに対して連携送信を要求する場合には、トリガフレームの種別としてCoordinateタイプを示す情報が設定される。一方で、スレーブとして機能する無線通信装置APに対してUL MU(Uplink Multi-User)送信を要求する場合には、トリガフレームの種別としてBasicタイプを示す情報が設定される。
UL Lengthフィールドには、スレーブとして機能する無線通信装置APが連携送信するフレームの送信時間を示す情報、または、当該送信時間を計算可能な情報(例えばバイト数)、等が設定される。これによれば、マスターとして機能する無線通信装置APが送信するフレームの終端と、スレーブとして機能する無線通信装置が連携送信するフレームの終端とを揃えることが可能である。つまり、マスターとして機能する無線通信装置APと、スレーブとして機能する無線通信装置APとは、所定のフレームを同時に送信することが可能である。
Common PHY parameterフィールドには、スレーブとして機能する複数の無線通信装置APが所定のフレームを連携送信する場合にPHY層で共通に使用されるパラメータが設定される。具体的には、周波数帯域幅を示す情報(例えば、周波数帯域幅が20MHz、40MHz、80MHz幅、等であることを示す情報)や、PHY payloadのGuard Intervalの長さを示す情報、等が設定される。
User Infoフィールドには、スレーブとして機能する複数の無線通信装置APに対して個別に通知する情報が設定される。
User Infoフィールドは、図13に示すように、AIDフィールドと、RU positionフィールドと、User PHY parameterフィールドと、等を含む。
AIDフィールドには、マスターとして機能する無線通信装置APがそのネットワークでローカルに生成し、スレーブとして機能する無線通信装置APに割り当てたID(AID)が設定される。この情報は、マスターとして機能する無線通信装置APと、スレーブとして機能する無線通信装置APとの間で予め共有される。スレーブとして機能する無線通信装置APは、このAIDフィールドを参照することによって、当該User Infoフィールドが自装置宛てのUser Infoフィールドであるか否かを判断することが可能である。
RU positionフィールドには、対応するAIDによって識別される無線通信装置APが所定のフレームを連携送信するにあたって使用することが許可されたRU(Resource Unit)の位置を示す情報が設定される。このRUの位置を示す情報は、周波数位置と周波数帯域幅とで一意に決定されるRUに対して予め割り当てられた識別番号であり、この情報は、マスターとして機能する無線通信装置APと、スレーブとして機能する無線通信装置APとの間で予め共有される。このため、マスターとして機能する無線通信装置APがRU positionフィールドに所定の識別番号を設定した場合、スレーブとして機能する無線通信装置APは、当該識別番号を参照することにより、どの周波数位置で、いくつの周波数帯域幅のフレームを送信すれば良いかを認識することが可能である。
User PHY parameterフィールドには、対応するAIDによって識別される無線通信装置APが所定のフレームを連携送信する場合にPHY層で使用するパラメータが設定される。具体的には、対応するAIDによって識別される無線通信装置APのMCS(Modulation and Code Scheme)Indexやストリーム数(Nsts: number of space time streams)等を示すPHY伝送速度情報や、対応するAIDによって識別される無線通信装置APに適用される誤り訂正符号の種類(LDPC: Low Density Parity Check)を示す情報、等が設定される。
ここで、図14を参照して、第2実施形態における無線通信システムの動作の概要について説明する。図14に示す時刻t11~t14では、無線通信装置AP2がスレーブとして機能する場合の動作を示し、時刻t15~t18では、無線通信装置AP2がマスターとして機能する場合の動作を示している。
以下では、まず、無線通信装置AP2がスレーブとして機能する場合の動作について説明する。
まず、時刻t11に、マスターとして機能する無線通信装置AP1により、連携送信を要求する無線通信装置AP2宛てのトリガフレームT1が送信され、当該トリガフレームT1が、無線通信装置AP2により受信される。
無線通信装置AP2は、受信したトリガフレームT1の宛先に自装置が含まれていることを認識する。トリガフレームT1の宛先に自装置が含まれていることは、例えば、トリガフレームT1のAddress1フィールドを参照し、自装置のMACアドレスが設定されていることを確認することで認識するとしても良いし、トリガフレームT1のAddress1フィールドを参照し、ブロードキャストアドレスが設定されていることを確認した上で、User Infoフィールドを参照し、自装置のAIDが設定されていることを確認することで認識するとしても良い。
また、無線通信装置AP2は、受信したトリガフレームT1のCommon Infoフィールドを参照し(例えばTrigger Typeフィールドを参照し)、当該トリガフレームT1を送信した無線通信装置AP1により連携送信が要求されていること、あるいは、スレーブとして機能することが要求されていること、を認識する。さらに、無線通信装置AP2は、受信したトリガフレームT1により、データフレームD1の送信が要求されていることを認識する。また、無線通信装置AP2は、受信したトリガフレームT1のCommon Infoフィールドを参照して、連携送信が要求されているデータフレームD1のTIDを示す情報、シーケンス番号を示す情報、宛先に関する情報、等を認識する。
無線通信装置AP2は、受信したトリガフレームT1を利用して、連携送信を要求されている無線通信装置AP1に実装されている発振部と、自装置に実装されている発振部103cとのCFOを推定し、推定したCFOに基づいてCFO値を算出すると、これを保持しておく。
受信したトリガフレームT1の終端(時刻t12)からSIFSが経過した後の時刻t13になると、無線通信装置AP2は、保持されているCFO値に基づくCFO補正値を算出し、算出したCFO補正値を発振部103cに適用した上で、連携送信が要求されているデータフレームD1を無線通信装置STA1に対して送信する。これによれば、データフレームD1の宛先である無線通信装置STA1において、当該データフレームD1が正常に受信される確率を上昇させることが可能となる。
なお、無線通信装置AP2は、無線通信装置STAからデータフレームD1に対するAckフレームが返信される時刻t14までは、無線通信装置AP1のスレーブとして機能している。
次に、無線通信装置AP2がマスターとして機能する場合の動作について説明する。
まず、時刻t15に、無線通信装置AP2は、無線通信装置STA2宛てのデータフレームD2の連携送信を要求するためのトリガフレームT2を無線通信装置AP3に対して送信する。無線通信装置AP2は、トリガフレームT2を送信する場合には、自装置の発振部103cにCFO補正値を適用する処理を実行せずに、トリガフレームT2を無線通信装置AP3に送信する。但し、トリガフレームT2には、上記したトリガフレームT1と同様な各種情報が設定される。
無線通信装置AP2は、送信したトリガフレームT2の終端(時刻t16)からSIFSが経過した後の時刻t17になると、無線通信装置STA2宛てのデータフレームD2を送信する。この時、無線通信装置AP2は、トリガフレームT2と同様の制御方法により、データフレームD2を送信する。つまり、トリガフレームT2の送信時に、自装置の発振部103cにCFO補正値を適用する処理を実行していない場合、無線通信装置AP2は、データフレームD2の送信時も、自装置の発振部103cにCFO補正値を適用する処理を実行せずに、当該データフレームD2を送信する。
あるいは、無線通信装置AP2が、トリガフレームT2を送信する場合、特定のCFO補正値、もしくは、特定の搬送波周波数に近づく処理を実行して、トリガフレームT2を無線通信装置AP3に送信しても良い。この場合には、無線通信装置AP2は、データフレームD2の送信時も、自装置の発振部103cにトリガフレームT2の送信時に用いたCFO補正値を適用する処理、もしくは、特定の搬送波周波数に近づく処理を実行し、当該データフレームD2を送信する。
一方で、無線通信装置AP2により連携送信が要求された無線通信装置AP3は、無線通信装置AP2がスレーブとして機能した場合と同様に動作する。つまり、無線通信装置AP3は、トリガフレームT2の受信時に、無線通信装置AP2に対応するCFO値を算出し、当該トリガフレームT2により送信を指示されたデータフレームD2の連携送信時に、無線通信装置AP2に対応するCFO値に基づいたCFO補正値を算出し、これを自装置の発振部に適用する。これによれば、マスターとして機能する無線通信装置AP2においてキャリア周波数オフセットを小さくするような制御が実行されなくても、スレーブとして機能する無線通信装置AP3においてキャリア周波数オフセットを小さくするような制御が実行されるため、データフレームD2の宛先である無線通信装置STA2においてデータフレームD2が正常に受信される確率を上昇させることが可能である。
なお、無線通信装置AP2は、無線通信装置STA2からデータフレームD2に対するAckフレームが返信される時刻t18までは、無線通信装置AP3のマスターとして機能している。
以上説明した第2実施形態によれば、無線通信装置AP2は、マスターまたはスレーブとして機能可能であり、スレーブとして機能する場合には、受信したトリガフレームを利用して当該トリガフレームの送信元の無線通信装置APとのCFOを推定し、当該送信元の無線通信装置APとのキャリア周波数オフセットを小さくするような制御を実行することが可能である。また、無線通信装置AP2は、マスターとして機能する場合には、送信したトリガフレームにより宛先の無線通信装置APに自装置とのキャリア周波数オフセットを小さくするような制御を実行するよう指示することが可能である。これによれば、トリガフレームにより送信を指示されたフレーム、あるいは、トリガフレームにより送信を指示したフレームが、その宛先において正常に受信される確率を上昇させることが可能である。
以上説明した各実施形態においては、無線通信装置AP2が、連携送信を行う他の無線通信装置APとのキャリア周波数オフセットを小さくするように発振部103cを制御する場合、あるいは、連携送信を要求する他の無線通信装置APに自装置とのキャリア周波数オフセットを小さくするような制御を実行するよう指示する場合について説明したが、例えば、同一の宛先に対する連携送信時に、無線通信装置AP2と他の無線通信装置APとの間でどのような制御を実行するかを予め決めておくことが可能な場合は、無線通信装置AP2と他の無線通信装置APとは共に、当該宛先とのキャリア周波数オフセットを小さくするような制御をそれぞれ実行し、無線通信装置AP2と他の無線通信装置APとの間でどのような制御を実行するかを予め決めておくことができない場合は、上記各実施形態において説明した制御が実行されるとしても良い。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、無線通信装置AP2は、他の無線通信装置APとの連携送信を実現することが可能であるため、高信頼な無線通信を実現させることが可能である。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
AP2…無線通信装置、101…アンテナ、102…スイッチ部、103…無線部、103a…受信部、103b…送信部、103c…発振部、104…ADC部、105…復調部、105a…CFO推定部、106…MAC層部、106a…PHYパラメータ設定部、106b…送信判定部、106c…ID管理部、106d…フレーム解析部、106e…時間計測部、106f…情報保持部、106g…制御部、107…変調部、107a…CFO補正部、108…DAC部、109…基準信号生成部。

Claims (13)

  1. 第1無線通信装置により送信される他装置宛ての第1フレームを受信する受信部と、
    前記第1フレームに基づいて、前記第1無線通信装置の発振器の発振周波数と、自装置の発振器の発振周波数との差分を推定する推定部と、
    前記第1無線通信装置が第2無線通信装置宛ての第2フレームを送信するタイミングと少なくとも一部が時間的に重なるタイミングで、前記差分に基づいて定められる周波数により第3フレームを送信する送信部と、
    を具備
    前記送信部は、
    前記第2無線通信装置により前記第2フレームの送信を要求する第6フレームが送信された場合であって、前記第6フレームが前記受信部により受信された場合、前記第6フレームの宛先が前記第1無線通信装置であることに基づき、前記第3フレームを送信する、無線通信装置。
  2. 第1無線通信装置により送信される第1フレームを受信する受信部と、
    前記第1フレームに基づいて、前記第1無線通信装置の発振器の発振周波数と、自装置の発振器の発振周波数との差分を推定する推定部と、
    前記第1無線通信装置が第2無線通信装置宛ての第2フレームを送信するタイミングと少なくとも一部が時間的に重なるタイミングで第3フレームを送信する送信部と、
    前記差分が保持されるか否かに基づいて、前記第3フレームを送信するか否かを判定する送信判定部と、
    を具備する、無線通信装置。
  3. 第1無線通信装置により送信される第1フレームを受信する受信部と、
    前記第1フレームに基づいて、前記第1無線通信装置の発振器の発振周波数と、自装置の発振器の発振周波数との差分を推定する推定部と、
    前記第1無線通信装置が第2無線通信装置宛ての第2フレームを送信するタイミングと少なくとも一部が時間的に重なるタイミングで、前記差分に基づいて定められる周波数により第3フレームを送信する送信部と、
    を具備し、
    前記送信部は、
    第3無線通信装置に対して前記第1フレームに相当する第4フレームを、前記自装置の発振器の発振周波数により送信した場合、第4無線通信装置に対して第5フレームを前記自装置の発振器の発振周波数により送信
    前記第3無線通信装置に対して前記第4フレームを、前記自装置の発振器の発振周波数とは異なる特定の周波数により送信した場合、前記第4無線通信装置に対して前記第5フレームを前記特定の周波数により送信する、無線通信装置。
  4. 前記差分が保持されるか否かに基づいて、前記第3フレームを送信するか否かを判定する送信判定部をさらに具備する、請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記第1フレームは、他装置宛てのフレームである、請求項2に記載の無線通信装置。
  6. 前記送信部は、
    前記第2無線通信装置により前記第2フレームの送信を要求する第6フレームが送信された場合であって、前記第6フレームが前記受信部により受信された場合、前記第6フレームの宛先が前記第1無線通信装置であることに基づき、前記第3フレームを送信する、請求項2に記載の無線通信装置。
  7. 1以上の前記第1無線通信装置を識別するための識別情報と、前記各第1無線通信装置のそれぞれに対応する差分と、を対応づけて保持する情報保持部をさらに具備し、
    前記送信部は、
    前記第6フレームの宛先として示される前記識別情報に対応づけて保持される前記差分に基づいて前記第3フレームを送信する、請求項1または請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 前記送信部は、
    前記第6フレームの終端から所定の期間が経過した後に前記第3フレームを送信する、請求項1、請求項6または請求項7のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  9. 前記送信部は、
    前記第1無線通信装置との前記差分が小さくなるように補正された周波数により前記第3フレームを送信する、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  10. 前記第3フレームは、前記第2フレームが送信される周波数と少なくとも一部が重なる周波数により送信される、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  11. 前記推定部は、前記差分を推定した時刻を示す第1時刻を保持し、
    前記送信部は、前記第1時刻からの経過時間が第1時間未満の場合に、前記第3フレームを送信する、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  12. 前記推定部は、
    前記第1時刻からの経過時間が前記第1時間以上となった場合、前記差分を廃棄する、請求項11に記載の無線通信装置。
  13. 前記第3フレームの宛先は、前記第2無線通信装置である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
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