以下、本発明の一実施形態による情報提供システムについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による情報提供システム100の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、情報提供システム100は、マスタ装置1と、複数の端末装置(2−1、2−2、・・・)と、サーバ装置3とを備える。マスタ装置1と、複数の端末装置(2−1、2−2、・・・)と、サーバ装置3とは、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100が、例えば、観劇などにおいて、演劇中の台詞や舞台の解説情報などを、観劇者(観客)に提供する場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2−1、2−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100が備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2として説明する。
マスタ装置1は、複数の端末装置2に情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1は、演劇の主催者(劇場のスタッフなど)によって使用される。また、マスタ装置1は、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部14と、マスタ制御部15とを備えている。
無線通信部11(通信部の一例)は、例えば、無線LAN(Local Area Network)や移動体通信などを利用して、ネットワークNW1に接続可能であり、例えば、サーバ装置3、又は端末装置2との間で通信を行う。
マスタ入力部12は、例えば、タッチパネルなどの入力装置であり、ユーザ(例えば、主催者)からの各種入力を受け付ける。マスタ入力部12は、例えば、端末装置2の画面表示のスクロール、ページ送り(ページめくり)や輝度調整の設定などの操作を受け付ける。
マスタ表示部13(表示部の一例)は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種操作画面や、後述する台詞や解説などの端末装置2を介して観劇者に提供するコンテンツ(情報)を表示する。マスタ表示部13は、例えば、台詞や解説などのコンテンツを、演劇の進行順に表示する。
マスタ記憶部14(記憶部の一例)は、マスタ装置1が利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部14は、コンテンツ記憶部141と、制御情報記憶部142と、表示位置記憶部143とを備えている。
コンテンツ記憶部141は、複数のコンテンツを演劇の進行順に記憶する。コンテンツには、例えば、台詞や舞台に関する解説などが含まれる。ここで、図2を参照して、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141のデータ例について説明する。
図2は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141のデータ例を示す図である。
図2に示すように、コンテンツ記憶部141は、「コンテンツNO」と、「コンテンツ」と、「画面輝度値」とを対応付けて記憶する。ここで、「コンテンツNO」は、例えば、コンテンツの進行順番(シーケンス番号)を示し、「コンテンツ」は、コンテンツの一例である台詞を示している。また、「画面輝度値」は、端末装置2の画面の輝度を調整(制御)する場合の輝度値(制御情報)を示している。
例えば、図2に示す例では、「コンテンツNO」が“1”の「コンテンツ」は、“台詞A”であり、「画面輝度値」は、“−”であり、端末装置2の画面の輝度の制御は行わないことを示している。また、「コンテンツNO」が“2”の「コンテンツ」は、“台詞B”であり、「画面輝度値」は、“0”であり、例えば、“台詞B”のシーンが、暗転などの暗いシーンであり、端末装置2の画面の輝度を暗くする制御を行うことを示している。このように、コンテンツ記憶部141は、複数のコンテンツの少なくとも1つに、端末制御情報を対応付けて記憶する。
図1の説明に戻り、制御情報記憶部142は、現在設定されている端末装置2の画面を制御するための端末制御情報を記憶する。ここで、端末制御情報には、端末装置2の画面の輝度設定(明るさの設定)などの情報が含まれる。
表示位置記憶部143は、設定されたコンテンツの表示位置(スクロール位置、ページ位置など)を示す表示位置情報を記憶する。
マスタ制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、マスタ装置1を統括的に制御する。マスタ制御部15は、制御情報生成部151と、端末制御部152と、表示位置選択部153と、表示制御部154と、コンテンツ制御部155とを備えている。
制御情報生成部151(生成部の一例)は、複数の端末装置2の画面の明るさを設定する端末制御情報を生成する。また、制御情報生成部151は、例えば、表示位置選択部153によって、コンテンツが選択された場合に、選択されたコンテンツに対応付けられた端末制御情報を生成(取得)する。制御情報生成部151は、生成した端末制御情報を制御情報記憶部142に記憶させる。
また、制御情報生成部151は、後述する端末装置2の解除モード(第1モード)と強制モード(第2モード)とを切り替えるモード切替情報を生成する。
ここで、端末装置2の解除モード(第1モード)において、端末装置2のユーザ(例えば、観劇者)が、画面の明るさの変更や、コンテンツの表示の操作が可能なモードである。また、端末装置2の強制モード(第2モード)は、強制的にマスタ装置1による設定に同期される同期モードであり、端末装置2のユーザ(例えば、観劇者)が、画面の明るさの変更や、コンテンツの表示の操作が不可能なモードである。
端末制御部152は、制御情報生成部151が生成した端末制御情報を含む同時通報を端末装置2に向けて送信させる制御を行う。端末制御部152は、例えば、無線通信部11に対して、端末制御情報を含む通報を、ネットワークNW1を介して、サーバ装置3に送信し、サーバ装置3に、端末制御情報を含む同時通報を複数の端末装置2へ送信させる。また、端末制御部152は、端末制御情報と同様に、制御情報生成部151が生成したモード切替情報を含む同時通報を複数の端末装置2へ送信させる。また、端末制御部152は、後述する表示位置選択部153によって選択されたコンテンツを示す情報と端末制御情報とを含む同時通報を複数の端末装置2へ送信させる。
表示位置選択部153(選択部の一例)は、マスタ表示部13に表示されたコンテンツを選択する。例えば、表示位置選択部153は、コンテンツ記憶部141が記憶する進行順の複数のコンテンツのうち、マスタ入力部12によって受け付けた(指定された)コンテンツ(表示位置)を選択する。ここで、選択されたコンテンツ(表示位置)には、選択されたコンテンツを表示するスクロール位置、選択されたコンテンツを表示するページ位置などが含まれる。表示位置選択部153は、選択されたコンテンツ(表示位置)を示す表示位置情報を表示位置記憶部143に記憶させる。
表示制御部154は、各種操作画面や、後述する台詞や解説などの端末装置2を介して観劇者に提供するコンテンツ(情報)などを、マスタ表示部13に表示させる。なお、表示制御部154は、例えば、端末装置2と同期させて、コンテンツのスクロールやページ送り(ページめくり)をするために、端末装置2と同様にコンテンツを、マスタ表示部13に表示させる。
コンテンツ制御部155は、マスタ入力部12による操作に応じて、端末装置2に表示させる(提供する)コンテンツの登録、編集、削除などの制御を行う。コンテンツ制御部155は、図2に示すように、「コンテンツNO」と、「コンテンツ」と、「画面輝度値」とを対応付けて記憶させる。
端末装置2は、例えば、タブレット端末装置などであり、観劇者(観客)によって使用される子機装置である。端末装置2は、演劇(講演)の間、例えば、観劇者(観客)に貸与され、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示する。なお、端末装置2は、専用アプリケーションを起動させることによって、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示するようにしてもよいし、ブラウザを起動させて、サーバ装置3にアクセスすることで、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示するようにしてもよい。本実施形態では、一例として、端末装置2が、専用アプリケーションを起動させることによって、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示する場合について説明する。
また、端末装置2は、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部24と、端末制御部25とを備えている。
無線通信部21(受信部の一例)は、例えば、無線LAN(Local Area Network)や移動体通信などを利用して、ネットワークNW1に接続可能であり、例えば、サーバ装置3、又はマスタ装置1との間で通信を行う。無線通信部21は、例えば、端末制御情報などを含む同時通報を受信する。
端末入力部22は、例えば、タッチパネルなどの入力装置であり、ユーザ(例えば、観劇者)からの各種入力を受け付ける。端末入力部22は、例えば、端末装置2の画面表示のスクロール、ページ送り(ページめくり)や輝度調整の設定などの操作を受け付ける。
端末表示部23(表示部の一例)は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種操作画面や、台詞や解説などのコンテンツ(情報)を表示する。端末表示部23は、例えば、台詞や解説などのコンテンツを、演劇の進行順に表示する。
端末記憶部24(記憶部の一例)は、端末装置2が利用する各種データを記憶する。端末記憶部24は、コンテンツ記憶部241と、制御情報記憶部242と、モード情報記憶部243と、表示位置記憶部244とを備えている。
コンテンツ記憶部241は、複数のコンテンツを演劇の進行順に記憶し、例えば、図2に示す、コンテンツ記憶部141と同様である。コンテンツ記憶部241が記憶する情報は、ネットワークNW1を介して、マスタ装置1のコンテンツ記憶部141から予め取得されているものとする。
制御情報記憶部242は、現在設定されている端末装置2の画面を制御するための端末制御情報を記憶する。ここで、端末制御情報には、端末装置2の画面の輝度設定などの情報が含まれる。
モード情報記憶部243は、端末装置2のモード情報の設定を記憶する。なお、端末装置2は、解除モード(第1モード)において、端末装置2のユーザ(例えば、観劇者)が、画面の明るさの変更や、コンテンツの表示の操作が可能である。また、端末装置2は、強制モード(第2モード)において、強制的にマスタ装置1による設定に同期され、端末装置2のユーザ(例えば、観劇者)が、画面の明るさの変更や、コンテンツの表示の操作が不可能である。例えば、端末装置2は、強制モードにおいて、端末装置2のユーザ(例えば、観劇者)が画面の明るさを変更不能にし、マスタ装置1からの同時通報に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
表示位置記憶部244は、設定されたコンテンツの表示位置(スクロール位置、ページ位置など)を示す表示位置情報を記憶する。なお、表示位置記憶部244には、端末装置2が解除モードである場合に、観劇者の操作により端末入力部22を介して設定された表示位置情報が記憶される。また、表示位置記憶部244には、端末装置2が強制モードである場合に、主催者の操作によりマスタ装置1により設定された表示位置情報が記憶される。
端末制御部25は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2を統括的に制御する。端末制御部25は、モード選択部251と、表示位置選択部252と、表示制御部253とを備えている。
モード選択部251は、解除モードと強制モードとのいずれかを選択する。モード選択部251は、例えば、観劇者の操作により端末入力部22を介して受け付けたモード情報に基づいて解除モードと強制モードとのいずれかを選択する。モード選択部251は、選択したモード情報をモード情報記憶部243に記憶させる。
表示位置選択部252は、解除モードである場合に、コンテンツ記憶部241が記憶する進行順の複数のコンテンツのうち、端末入力部22によって受け付けた(指定された)コンテンツ(表示位置)を示す表示位置情報を選択する。ここで、選択された表示位置情報には、選択されたコンテンツを表示するスクロール位置、選択されたコンテンツを表示するページ位置などが含まれる。表示位置選択部252は、選択された表示位置情報を表示位置記憶部244に記憶させる。
表示制御部253(変更部の一例)は、各種操作画面や、台詞や解説などのコンテンツ(情報)、等を、端末表示部23に表示させる。表示制御部253は、例えば、表示位置記憶部244が記憶する表示位置情報に基づいて、コンテンツのスクロール、又はページ送りを行って、端末表示部23に表示させる。
また、表示制御部253は、無線通信部21を介して受信した端末制御情報を含む同時通報に基づいて、端末表示部23の画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。例えば、表示制御部253は、解除モードにおいて、自装置(端末装置2)のユーザによって画面の明るさを変更可能とする。また、表示制御部253は、強制モードにおいて、自装置のユーザによる画面の明るさを変更不能にし、マスタ装置1からの同時通報に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
なお、表示制御部253は、例えば、コンテンツが、専用アプリケーションによって表示される場合に、画面のバックライト(端末表示部23のバックライト)の輝度を変更して、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
また、表示制御部253は、例えば、強制モードにおける端末制御情報が示す明るさと、解除モードで観劇者(ユーザ)に設定された明るさと、を比較し、端末制御情報が示す明るさが、解除モードで観劇者に設定された明るさよりも低い場合に、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更するようにしてもよい。
サーバ装置3は、例えば、マイクロサーバであり、無線LAN用の不図示のエアポートを介して、ネットワークNW1に接続可能である。サーバ装置3は、マスタ装置1からの要求により、複数の端末装置2に、同時通報(例えば、ブロードキャスト通信)を送信する。サーバ装置3は、NW(ネットワーク)通信部31と、サーバ記憶部32と、サーバ制御部33とを備えている。
NW通信部31は、ネットワークNW1に接続可能なインターフェース部であり、マスタ装置1及び複数の端末装置2との間で通信する。
サーバ記憶部32は、端末装置2が利用する各種データを記憶する。サーバ記憶部32は、例えば、マスタ装置1からNW通信部31を介して受信したデータを記憶する。
サーバ制御部33は、CPUなどを含むプロセッサであり、サーバ装置3を統括的に制御する。サーバ制御部33は、例えば、端末制御情報やモード切替情報を含むデータを、NW通信部31を介して受信した場合に、当該端末制御情報やモード切替情報を含む同時通報を、NW通信部31を介して、複数の端末装置2に送信する。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100の動作について説明する。
図3は、本実施形態による情報提供システム100の輝度調整処理及びコンテンツの表示処理の一例を示す図である。なお、図3に示す例では、端末装置2は、予め強制モードにされているものとする。
図3において、まず、主催者U1が、マスタ装置1に対して、端末装置2の画面の明るさの調整操作を行う(ステップS101)。すなわち、主催者U1が、マスタ装置1のマスタ入力部12を操作することにより、端末装置2の画面の明るさを設定する。
次に、マスタ装置1は、端末制御情報を生成する(ステップS102)。マスタ装置1の制御情報生成部151は、マスタ入力部12を介して主催者U1から指定された画面の明るさに対応する端末制御情報を生成する。制御情報生成部151は、生成した端末制御情報を制御情報記憶部142に記憶させる。
次に、マスタ装置1は、端末制御情報(輝度変更)をサーバ装置3に送信する(ステップS103)。マスタ装置1の端末制御部152は、無線通信部11を介して、サーバ装置3に端末制御情報(輝度変更)を送信し、サーバ装置3に、端末制御情報を含む同時通報を送信させる。
次に、サーバ装置3は、端末制御情報を保存する(ステップS104)。サーバ装置3のサーバ制御部33は、NW通信部31を介して、マスタ装置1から端末制御情報を受信し、受信した端末制御情報をサーバ記憶部32に記憶させる。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2に送信する(ステップS105)。サーバ制御部33は、サーバ記憶部32が記憶する端末制御情報を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2に送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2は、画面の明るさを変更する(ステップS106)。端末装置2の表示制御部253は、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれる端末制御情報(輝度値)に基づいて、端末表示部23の画面の明るさを変更する。すなわち、端末装置2は、主催者U1によって、マスタ装置1から設定された画面の明るさに変更する。
また、主催者U1が、マスタ装置1に対して、台詞(コンテンツ)の選択操作を行う(ステップS110)。すなわち、主催者U1が、マスタ装置1のマスタ入力部12を操作することにより、表示位置選択部153が、台詞の表示位置の選択を行う。
次に、マスタ装置1は、端末制御情報、及び表示位置情報を生成する(ステップS111)。制御情報生成部151は、表示位置選択部153によって、台詞が選択された場合に、選択された台詞に対応付けられた端末制御情報を生成(取得)する。すなわち、制御情報生成部151は、コンテンツ記憶部241を参照して、選択された台詞に対応付けられた端末制御情報を取得する。なお、表示位置情報は、例えば、図2に示す「コンテンツNO」などである。制御情報生成部151は、生成した端末制御情報を制御情報記憶部142に記憶させ、表示位置情報を表示位置記憶部143に記憶させる。
次に、マスタ装置1は、端末制御情報、及び表示位置情報をサーバ装置3に送信する(ステップS112)。端末制御部152は、無線通信部11を介して、サーバ装置3に端末制御情報及び表示位置情報を送信し、サーバ装置3に、端末制御情報及び表示位置情報を含む同時通報を送信させる。
次に、サーバ装置3は、端末制御情報、及び表示位置情報を保存する(ステップS113)。サーバ制御部33は、NW通信部31を介して、マスタ装置1から端末制御情報、及び表示位置情報を受信し、受信した端末制御情報、及び表示位置情報をサーバ記憶部32に記憶させる。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2に送信する(ステップS114)。サーバ制御部33は、サーバ記憶部32が記憶する端末制御情報、及び表示位置情報を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2に送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2は、台詞の表示位置を変更する(ステップS115)。表示制御部253は、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれる表示位置情報に基づいて、台詞の表示位置を変更する。すなわち、表示制御部253は、マスタ装置1の操作に合わせて、スクロール、ページ送り(ページめくり)などを行う。また、表示制御部253は、同時通報に含まれる端末制御情報(輝度値)に基づいて、台詞に対応付けられた画面の明るさに、端末表示部23を変更する。
次に、図4を参照して、本実施形態による情報提供システム100のモード切替処理について説明する。
図4は、本実施形態による情報提供システム100のモード切替処理の一例を示す図である。
図4において、まず、主催者U1が、マスタ装置1に対して、端末装置2のモード切替操作を行う(ステップS120)。すなわち、主催者U1が、マスタ装置1のマスタ入力部12を操作することにより、端末装置2のモード切替を設定する。
次に、マスタ装置1は、モード切替情報を生成する(ステップS121)。制御情報生成部151は、マスタ入力部12を介して主催者U1から指定されたモード切替の設定に対応するモード切替情報を生成する。
次に、マスタ装置1は、モード切替情報をサーバ装置3に送信する(ステップS122)。端末制御部152は、無線通信部11を介して、サーバ装置3にモード切替情報を送信し、サーバ装置3に、モード切替情報を含む同時通報を送信させる。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2に送信する(ステップS123)。サーバ制御部33は、サーバ記憶部32が記憶するモード切替情報を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2に送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2は、モードを変更する(ステップS124)。表示制御部253は、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれるモード切替情報に基づいて、解除モードと強制モードとのいずれかのモードに変更する。すなわち、端末装置2は、主催者U1によって、マスタ装置1から設定されたモードに変更する。
次に、図5を参照して、本実施形態の端末装置2におけるモード切替処理について説明する。
図5は、本実施形態による端末装置2の動作の一例を示すフローチャートである。
図5において、端末装置2の端末制御部25(モード選択部251)は、モード切替があるか否かを判定する(ステップS130)。モード選択部251は、端末入力部22によって、観劇者によるモード切替の操作があるか否か、及び、モード切替情報を含む同時通報受信したか否かを判定する。モード選択部251は、モード切替がある場合(ステップS130:YES)に、処理をステップS131に進める。また、モード選択部251は、モード切替がない場合(ステップS130:NO)に、処理をステップS130に戻す。
ステップS131において、モード選択部251は、強制モードが選択されたか否かを判定する。モード選択部251は、強制モードが選択された場合(ステップS131:YES)に、処理をステップS132に進める。また、モード選択部251は、強制モードが選択されていない場合(ステップS131:NO)に、処理をステップS133に進める。
ステップS132において、モード選択部251は、観劇者(観客)による端末装置2の操作を禁止する。すなわち、モード選択部251は、強制モードを選択したモード情報をモード情報記憶部243に記憶させて、観劇者による輝度調整や画面のスクロール、及びページ送りなどの端末装置2の操作を禁止にする。モード選択部251は、ステップS132の処理後に、処理をステップS130に戻す。
また、ステップS133において、モード選択部251は、解除モードが選択されたか否かを判定する。モード選択部251は、解除モードが選択された場合(ステップS133:YES)に、処理をステップS134に進める。また、モード選択部251は、解除モードが選択されていない場合(ステップS133:NO)に、処理をステップS130に戻す。
ステップS134において、モード選択部251は、観劇者(観客)による端末装置2の操作を許可する。すなわち、モード選択部251は、解除モードを選択したモード情報をモード情報記憶部243に記憶させて、観劇者による輝度調整や画面のスクロール、及びページ送りなどの端末装置2の操作を許可にする。モード選択部251は、ステップS134の処理後に、処理をステップS130に戻す。
なお、上述した本実施形態の一例では、専用アプリケーションを起動させることによって、表示制御部253は、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示する例を説明したが、ブラウザを起動させて、サーバ装置3にアクセスすることで、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示するようにしてもよい。この場合、サーバ装置3は、ウェブサーバとして機能し、例えば、WebSocketの双方向通信技術を利用して、マスタ装置1と複数の端末装置2との間の通信を行う。
また、表示制御部253は、例えば、コンテンツが、端末装置2で起動されるブラウザによって表示される場合に、スタイルシートの明るさを示す値(例えば、CSSの「brightness」の値)に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更するようにしてもよい。また、表示制御部253は、例えば、コンテンツが、専用アプリケーションによって表示される場合に、画面のバックライト(端末表示部23のバックライト)の輝度を変更して、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100は、複数の端末装置2とマスタ装置1とを備える。マスタ装置1は、制御情報生成部151(生成部)と、端末制御部152とを備える。制御情報生成部151は、複数の端末装置2の画面の明るさを設定する端末制御情報を生成する。端末制御部152は、端末制御情報を含む同時通報を送信させる。複数の端末装置2は、無線通信部21(受信部)と、表示制御部253(変更部)とを備える。無線通信部21は、端末制御情報を含む同時通報を受信する。表示制御部253(変更部)は、同時通報に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100は、演劇の主催者が、マスタ装置1の操作することによって、複数の端末装置2の画面の明るさを演劇のシーンに応じた適切な明るさに変更することができる。そのため、本実施形態による情報提供システム100では、端末装置2の画面の光が、舞台や他の観劇者の邪魔になることを低減することができ、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、表示制御部253は、解除モード(第1モード)において、自装置(端末装置2)のユーザ(例えば、観劇者)によって画面の明るさを変更可能とする。また、表示制御部253は、強制モード(第2モード)において、自装置のユーザによる画面の明るさを変更不能にし、マスタ装置1からの同時通報に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。制御情報生成部151は、解除モードと強制モードとを切り替えるモード切替情報を生成する。端末制御部152は、モード切替情報を含む同時通報を複数の端末装置2へ送信させる。
これにより、本実施形態による情報提供システム100は、強制モードにすることで、マスタ装置1から一斉に、複数の端末装置2の画面の明るさを変更することができるため、利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態による情報提供システム100は、解除モードにすることにより、観劇者が、台詞や解説のコンテンツを先読みしたり、既に終了した台詞や解説のコンテンツを見なおしたり(後戻り)することが可能になるため、利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、表示制御部253は、強制モードにおける端末制御情報が示す明るさと、解除モードでユーザに設定された明るさと、を比較し、端末制御情報が示す明るさが、解除モードでユーザ(観劇者)に設定された明るさよりも低い場合に、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更するようにしてもよい。
これにより、本実施形態による情報提供システム100は、複数の端末装置2のうちの、画面の明るさを低くする必要のある端末装置2のみの、画面の明るさを変更できるため、無駄な変更をする必要がない。
また、本実施形態では、マスタ装置1は、コンテンツ記憶部141(記憶部)と、マスタ表示部13(表示部)と、表示位置選択部153(選択部)とを備える。コンテンツ記憶部141は、複数のコンテンツを進行順に記憶する。マスタ表示部13は、コンテンツを進行順に表示する。表示位置選択部153は、マスタ表示部13に表示されたコンテンツを選択する。コンテンツ記憶部141は、複数のコンテンツの少なくとも1つに、端末制御情報を対応付けて記憶し、制御情報生成部151は、コンテンツが選択された場合に、選択されたコンテンツに対応付けられた端末制御情報を生成する。端末制御部152は、選択されたコンテンツを示す情報と端末制御情報とを含む同時通報を複数の端末装置2へ送信させる。
これにより、本実施形態による情報提供システム100は、演劇のシーンに応じて、台詞や解説のコンテンツに対応させて、画面の明るさを適切に変更することができる。本実施形態による情報提供システム100は、例えば、暗転のシーンでは、画面を消灯することが可能であり、演出に応じた適切な画面の明るさに変更することができる。
また、本実施形態では、表示制御部253は、コンテンツが、端末装置2で起動されるブラウザによって表示される場合に、スタイルシートの明るさを示す値に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100は、ブラウザを利用した場合であっても、端末装置2の画面の明るさを適切に変更することができる。
なお、端末装置2で起動されるブラウザを利用する場合には、端末装置2は、専用アプリケーションをインストールする必要がなく、さらに利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、表示制御部253は、画面のバックライトの輝度を変更して、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
これにより、専用アプリケーションを利用する場合など、簡易な手法により、端末装置2の画面の明るさを適切に変更することができる。
また、本実施形態による情報提供方法は、複数の端末装置2とマスタ装置1とを備える情報提供システム100の情報提供方法であって、生成ステップと、端末制御ステップと、受信ステップと、変更ステップとを含む。生成ステップにおいて、マスタ装置1が、複数の端末装置2の画面の明るさを設定する端末制御情報を生成する。端末制御ステップにおいて、マスタ装置1が、端末制御情報を含む同時通報を送信させる。受信ステップにおいて、複数の端末装置2が、同時通報を受信する。変更ステップにおいて、複数の端末装置2が、同時通報に基づいて、画面の明るさを、端末制御情報が示す明るさに変更する。
これにより、本実施形態による情報提供方法は、上述した情報提供システム100と同様の効果を奏し、端末装置2の画面の光が、舞台や他の観劇者の邪魔になることを低減することができ、利便性を向上させることができる。
なお、上記の実施形態において、マスタ装置1から複数の端末装置2への通信を行う際に、サーバ装置3を経由する例を説明したが、サーバ装置3を経由させずに、マスタ装置1から複数の端末装置2へ直接通信するようにしてもよい。この場合、マスタ装置1は、複数の端末装置2に同時通報を直接送信するようにしてもよい。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による情報提供システム100aについて説明する。
図6は、第2の実施形態による情報提供システム100aの一例を示すブロック図である。
図6に示すように、情報提供システム100aは、マスタ装置1aと、複数の端末装置(2a−1、2a−2、・・・)と、サーバ装置3とを備える。マスタ装置1aと、複数の端末装置(2a−1、2a−2、・・・)と、サーバ装置3とは、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100aが、例えば、観劇などにおいて、演劇中の台詞、英語の台詞、舞台の解説情報などの複数種類のコンテンツを、観劇者(観客)に提供する場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2a−1、2a−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100aが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2aとして説明する。
なお、図6において、上述した図1と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
マスタ装置1aは、複数の端末装置2aに情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1aは、演劇の主催者(劇場のスタッフなど)によって使用される。また、マスタ装置1aは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部14aと、マスタ制御部15aとを備えている。
マスタ記憶部14a(記憶部の一例)は、マスタ装置1aが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部14aは、コンテンツ記憶部141aと、制御情報記憶部142と、表示位置記憶部143とを備えている。
コンテンツ記憶部141aは、複数のコンテンツを演劇の進行順に記憶し、第1種類のコンテンツの各々と第2種類のコンテンツの各々とが進行順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、図7を参照して、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141aのデータ例について説明する。
図7は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141aのデータ例を示す図である。
図7に示すように、コンテンツ記憶部141aは、「コンテンツNO」と、「台詞」と、「解説」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、「コンテンツNO」は、例えば、コンテンツの進行順番(シーケンス番号)を示し、「台詞」は、コンテンツの一例である日本語の台詞、英語の台詞などを示している。また、「解説」は、舞台や演劇に関する解説を示している。
例えば、図7に示す例では、「コンテンツNO」が“1”の「台詞」は、“台詞A”であり、「解説」は、“解説A”であることを示している。また、「コンテンツNO」が“2”の「台詞」は、“台詞B”であり、「解説」は、“解説B”であることを示している。
このように、第1種類のコンテンツは、進行時点での状況を表すコンテンツ(例えば、「台詞」)であり、第2種類のコンテンツは、状況での解説を表すコンテンツ(例えば、「解説」)である。また、コンテンツ対応情報は、状況と解説とを、進行順に対応付けた情報である。
図6の説明に戻り、マスタ制御部15aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1aを統括的に制御する。マスタ制御部15aは、制御情報生成部151と、端末制御部152aと、表示位置選択部153と、表示制御部154aと、コンテンツ制御部155とを備えている。
端末制御部152aの基本的な機能は、上述した第1の実施形態の端末制御部152と同様であり、制御情報生成部151が生成した端末制御情報を含む同時通報を端末装置2aに向けて送信させる制御を行う。また、端末制御部152aは、表示位置を示す表示位置情報を含む同時通報を複数の端末装置2aへ送信させる。
なお、本実施形態における表示位置選択部153(位置選択部の一例)は、スクロールされた位置に基づいて、「台詞」(第1種類のコンテンツ)における表示位置を選択する。
表示制御部154aは、各種操作画面や、後述する台詞や解説などの端末装置2aを介して観劇者に提供するコンテンツ(情報)などを、マスタ表示部13に表示させる。なお、表示制御部154aは、例えば、端末装置2aと同期させて、コンテンツのスクロールやページ送り(ページめくり)をするために、端末装置2aと同様にコンテンツを、マスタ表示部13に表示させる。表示制御部154aは、例えば、「台詞」(第1種類のコンテンツ)又は「解説」(第2種類のコンテンツ)の各々を、進行順序に従った位置に並べて、スクロール可能にマスタ表示部13に表示させる。すなわち、マスタ表示部13は、例えば、「台詞」(第1種類のコンテンツ)又は「解説」(第2種類のコンテンツ)の各々を、進行順序に従った位置に並べて、スクロール可能に表示する。
端末装置2aは、例えば、タブレット端末装置などであり、観劇者(観客)によって使用される子機装置である。端末装置2aは、演劇(講演)の間、例えば、観劇者(観客)に貸与され、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示する。なお、端末装置2aは、専用アプリケーションを起動させることによって、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示するようにしてもよいし、ブラウザを起動させて、サーバ装置3にアクセスすることで、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示するようにしてもよい。本実施形態では、一例として、端末装置2aが、専用アプリケーションを起動させることによって、演劇の台詞や解説などのコンテンツを表示する場合について説明する。
また、端末装置2aは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部24aと、端末制御部25aとを備えている。
端末記憶部24a(記憶部の一例)は、端末装置2aが利用する各種データを記憶する。端末記憶部24aは、コンテンツ記憶部241aと、制御情報記憶部242と、モード情報記憶部243と、表示位置記憶部244と、選択コンテンツ記憶部245とを備えている。
コンテンツ記憶部241aは、複数のコンテンツを演劇の進行順に記憶し、例えば、図7に示す、コンテンツ記憶部141aと同様である。コンテンツ記憶部241aが記憶する情報は、ネットワークNW1を介して、マスタ装置1aのコンテンツ記憶部141aから予め取得されているものとする。
選択コンテンツ記憶部245は、複数種類のコンテンツのうちの選択されているコンテンツを示す情報を記憶する。
端末制御部25aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2aを統括的に制御する。端末制御部25aは、モード選択部251と、表示位置選択部252と、表示制御部253aと、コンテンツ選択部254とを備えている。
モード選択部251は、解除モードと強制モード(自動スクロールモード)とのいずれかを選択する。
表示制御部253aは、各種操作画面や、台詞や解説などのコンテンツ(情報)、等を、端末表示部23に表示させる。表示制御部253aは、例えば、表示位置記憶部244が記憶する表示位置情報に基づいて、コンテンツのスクロール、又はページ送りを行って、端末表示部23に表示させる。表示制御部253aは、例えば、自装置(端末装置2a)のユーザ(観劇者)が選択した「台詞」(第1種類のコンテンツ)と「解説」(第2種類のコンテンツ)とのいずれかを端末表示部23に表示させる。表示制御部253aは、ユーザが解説を選択している状態において、マスタ装置1aにおいて「台詞」の少なくとも1つが選択された場合、コンテンツ対応情報に基づいて、「解説」の少なくとも1つを、端末表示部23に表示させる。
また、表示制御部253aは、同時通報に基づいて、表示位置情報に応じた表示位置に、「台詞」又は「解説」をスクロールして端末表示部23に表示させる。なお、表示制御部253aは、解除モードにおいて、自装置のユーザのスクロール操作に基づいて、「台詞」又は「解説」を端末表示部23に表示させ、強制モード(自動スクロールモード)において、同時通報に基づいて、「台詞」又は「解説」をスクロールして端末表示部23に表示させる。
コンテンツ選択部254は、観劇者の操作により端末入力部22を介して、端末装置2aで表示させるコンテンツ(の種類)を選択する。コンテンツ選択部254は、複数種類のコンテンツのうちから選択されているコンテンツを示す情報を、選択コンテンツ記憶部245に記憶させる。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100aの動作について説明する。
図8は、本実施形態による情報提供システム100aのコンテンツの表示処理の一例を示す図である。ここで、端末装置2aでは、予めコンテンツの種類として、解説が選択されており、選択コンテンツ記憶部245は、解説を示す情報を記憶しているものとする。
図8において、まず、主催者U1が、マスタ装置1aに対して、「台詞」(第1種類のコンテンツ)の選択操作を行う(ステップS201)。すなわち、主催者U1が、マスタ装置1aのマスタ入力部12を操作することにより、表示位置選択部153が、「台詞」の表示位置の選択を行う。
次に、マスタ装置1aは、表示位置情報を生成する(ステップS202)。制御情報生成部151は、表示位置選択部153によって、「台詞」が選択された場合に、選択された「台詞」の位置情報を生成(取得)する。制御情報生成部151は、生成した表示位置情報を表示位置記憶部143に記憶させる。
次に、マスタ装置1aは、表示位置情報をサーバ装置3に送信する(ステップS203)。端末制御部152aは、無線通信部11を介して、サーバ装置3に表示位置情報を送信し、サーバ装置3に、表示位置情報を含む同時通報を送信させる。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2aに送信する(ステップS204)。サーバ制御部33は、マスタ装置1aから受信した表示位置情報を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2aに送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2aは、「台詞」に対応する「解説」の表示位置を変更する(ステップS205)。表示制御部253aは、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれる表示位置情報に基づいて、「台詞」に対応する「解説」の表示位置を変更する。すなわち、表示制御部253aは、選択コンテンツ記憶部245が記憶する選択されているコンテンツを示す情報に基づいて、現在選択されているコンテンツの種類を特定し、当該コンテンツの種類(ここでは、「解説」)のコンテンツの表示位置を変更する。
次に、図9を参照して、本実施形態による端末装置2aのコンテンツの選択処理について説明する。
図9は、本実施形態による端末装置2aのコンテンツの選択処理の一例を示すフローチャートである。
図9において、端末装置2aの端末制御部25a(コンテンツ選択部254)は、コンテンツ切替があるか否かを判定する(ステップS210)。コンテンツ選択部254は、端末入力部22によって、観劇者によるコンテンツ切替の操作があるか否かを判定する。コンテンツ選択部254は、コンテンツ切替がある場合(ステップS210:YES)に、処理をステップS211に進める。また、コンテンツ選択部254は、コンテンツ切替がない場合(ステップS210:NO)に、処理をステップS210に戻す。
ステップS211において、コンテンツ選択部254は、「台詞」が選択されたか否かを判定する。コンテンツ選択部254は、「台詞」が選択された場合(ステップS211:YES)に、処理をステップS212に進める。また、コンテンツ選択部254は、「台詞」が選択されていない場合(ステップS211:NO)に、処理をステップS213に進める。
ステップS212において、コンテンツ選択部254は、選択コンテンツ記憶部245に「台詞」を示す情報を記憶させる。コンテンツ選択部254は、ステップS212の処理後に、処理をステップS210に戻す。
また、ステップS213において、コンテンツ選択部254は、解説が選択されたか否かを判定する。コンテンツ選択部254は、「解説」が選択された場合(ステップS213:YES)に、処理をステップS214に進める。また、コンテンツ選択部254は、「解説」が選択されていない場合(ステップS213:NO)に、処理をステップS210に戻す。
ステップS214において、コンテンツ選択部254は、選択コンテンツ記憶部245に「解説」を示す情報を記憶させる。コンテンツ選択部254は、ステップS214の処理後に、処理をステップS210に戻す。
次に、図10を参照して、本実施形態による端末装置2aのスクロール処理について説明する。
図10は、本実施形態による端末装置2aのスクロール処理の一例を示すフローチャートである。
図10において、端末装置2aの端末制御部25a(表示位置選択部252)は、表示位置変更があるか否かを判定する(ステップS220)。表示位置選択部252は、例えば、表示位置情報を含む同時通報受信したか否かを判定する。表示位置選択部252は、表示位置変更がある場合(ステップS220:YES)に、処理をステップS221に進める。また、表示位置選択部252は、表示位置変更がない場合(ステップS220:NO)に、処理をステップS222に進める。
ステップS221において、表示位置選択部252は、受信した表示位置情報を表示位置記憶部244に記憶させる。
次に、ステップS222において、表示制御部253aは、選択コンテンツ記憶部245が記憶する情報が示すコンテンツ(の種類)を、表示位置情報に基づいて、端末表示部23に表示させる。表示制御部253aは、選択コンテンツ記憶部245が記憶する選択されているコンテンツを示す情報に基づいて、現在選択されているコンテンツの種類を特定し、当該コンテンツの種類のコンテンツの表示位置を、表示位置記憶部244が記憶する表示位置情報に基づいて変更する。ステップS222の処理後に、表示制御部253aは、処理をステップS220に戻す。
また、図11は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141aのデータ例の別の一例を示す図である。
図11に示すように、コンテンツ記憶部141aは、「コンテンツNO」と、「台詞」と、「解説」と、「表示制限情報」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、「表示制限情報」は、例えば、コンテンツを端末装置2aで表示可能であるか否かを示す情報である。例えば、「表示制限情報」が“0”である場合に、表示可能とし、「表示制限情報」が“1”である場合に、表示制限して表示禁止とする。
このように、マスタ記憶部14a(コンテンツ記憶部141a)は、マスタ装置1aで選択されるコンテンツ毎に、当該コンテンツを端末装置2aで表示可能であるか否かを示す表示制限情報を記憶する。そして、表示制御部253aは、自装置のユーザのスクロール操作、マスタ装置1aで選択されたコンテンツを示す情報、及び表示制限情報に基づいて、表示可能な「台詞」又は「解説」の各々を端末表示部23に表示させる。すなわち、端末表示部23は、自装置のユーザのスクロール操作、マスタ装置1aで選択されたコンテンツを示す情報、及び表示制限情報に基づいて、表示可能な「台詞」又は「解説」の各々を表示する。
なお、上述した本実施形態では、第1種類のコンテンツが「台詞」であり、第2種類のコンテンツが、「解説」である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1種類のコンテンツは、第1言語で記述されたコンテンツ(例えば、日本語の台詞など)であり、第2種類のコンテンツは、第2言語で記述されたコンテンツ(例えば、英語の台詞など)であってもよい。この場合、コンテンツ対応情報は、互いに翻訳された言語を、進行順に対応付けた情報である。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100aは、複数の端末装置2aとマスタ装置1aとを備える。なお、情報提供システム100aは、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)の各々と第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)の各々とが進行順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶するコンテンツ記憶部141a(記憶部)を備える。そして、複数の端末装置2aの各々は、端末表示部23を備える。端末表示部23は、自装置(端末装置2a)のユーザが選択した第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)と第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)とのいずれかを表示する。端末表示部23は、ユーザが第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)を選択している状態において、マスタ装置1aにおいて第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)の少なくとも1つが選択された場合、コンテンツ対応情報に基づいて、第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)の少なくとも1つを表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100aは、異なる種類のコンテンツ間で同期を取って、端末装置2aの端末表示部23にコンテンツを表示するため、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、マスタ装置1aは、マスタ表示部13と、表示位置選択部153(位置選択部)と、端末制御部152aと、を備える。マスタ表示部13は、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)又は第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)の各々を、進行順序に従った位置に並べて、スクロール可能に表示する。表示位置選択部153は、スクロールされた位置に基づいて、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)における表示位置を選択する。そして、端末表示部23は、同時通報に基づいて、表示位置情報に応じた表示位置に、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)又は第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)をスクロールして表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100aは、異なる種類のコンテンツ間で同期を取って、スクロールして表示することができ、さらに利便性を向上させる「ことができる。
また、本実施形態では、複数の端末装置2aの各々は、解除モード(第1モード)と強制モード(自動スクロールモード、第2モード)とのいずれかを選択するモード選択部251を備える。端末表示部23は、解除モードにおいて、自装置のユーザのスクロール操作に基づいて、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)又は第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)を表示する。また、端末表示部23は、強制モード(自動スクロールモード)において、同時通報に基づいて、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)又は第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)をスクロールして表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100aは、強制モードにすることで、マスタ装置1aから自動で、複数の端末装置2が表示するコンテンツをスクロール(ページめくり)することができるため、利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態による情報提供システム100aは、解除モードにすることにより、観劇者が、「台詞」や「解説」のコンテンツを先読みしたり、既に終了した「台詞」や「解説」のコンテンツを見なおしたり(後戻り)することが可能になるため、利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、第1種類のコンテンツは、進行時点での状況を表すコンテンツ(例えば、「台詞」)であり、第2種類のコンテンツは、状況での解説を表すコンテンツ(例えば、「台詞の解説」)である。そして、コンテンツ対応情報は、状況と解説とを、進行順に対応付けた情報である。
これにより、本実施形態による情報提供システム100aは、状況と解説とを同期を取って、端末装置2aの端末表示部23にコンテンツを表示するため、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、マスタ記憶部14a(コンテンツ記憶部141a)は、マスタ装置1aで選択されるコンテンツ毎に、当該コンテンツを端末装置2aで表示可能であるか否かを示す表示制限情報を記憶する。そして、端末表示部23は、自装置のユーザのスクロール操作、マスタ装置1aで選択されたコンテンツを示す情報、及び表示制限情報に基づいて、表示可能な第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)又は第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)の各々を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100aは、例えば、「台詞」や「解説」のコンテンツを先読みやネタばれなど、舞台の演出上、観劇者に読ませたくない内容を、非表示にすることができる。よって、本実施形態による情報提供システム100aは、さらに利便性を向上させることができる。
また、本実施形態による情報提供方法は、複数の端末装置2aと、マスタ装置1aと、第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)の各々と第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)の各々とが進行順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶するコンテンツ記憶部141aと、を備える情報提供システム100aの情報提供方法あって、端末表示ステップを含む。端末表示ステップにおいて、複数の端末装置2aの各々が、自装置のユーザが選択した第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)と第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)とのいずれかを表示する。そして、端末表示ステップにおいて、複数の端末装置2aの各々が、ユーザが第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)を選択している状態において、マスタ装置1aにおいて第1種類のコンテンツ(例えば、「台詞」)の少なくとも1つが選択された場合、コンテンツ対応情報に基づいて、第2種類のコンテンツ(例えば、「解説」)の少なくとも1つを表示する。
これにより、本実施形態による情報提供方法は、上述した情報提供システム100aと同様の効果を奏し、異なる種類のコンテンツ間で同期を取って、端末装置2aの端末表示部23にコンテンツを表示するため、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1種類のコンテンツは、第1言語で記述されたコンテンツ(例えば、日本語の台詞など)であり、第2種類のコンテンツは、第2言語で記述されたコンテンツ(例えば、英語の台詞など)であってもよい。この場合、コンテンツ対応情報は、互いに翻訳された言語を、進行順に対応付けた情報である。
これにより、本実施形態による情報提供システム100aは、互いに翻訳された異なる言語のコンテンツ間で同期を取って、端末装置2aの端末表示部23にコンテンツを表示するため、利便性を向上させることができる。
なお、上述した本実施形態では、状況を表すコンテンツが、台詞である例を説明したが、これに限定されるものではなく、特殊な衣装や小道具などであってもよい。
また、上述した本実施形態において、日本語の台詞と英語の台詞との2か国の言語で記述されたコンテンツを同期させる例を説明したが、3か国以上の言語で記述されたコンテンツを同期させるようにしてもよい。
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による情報提供システム100bについて説明する。
図12は、第3の実施形態による情報提供システム100bの一例を示すブロック図である。
図12に示すように、情報提供システム100bは、マスタ装置1bと、複数の端末装置(2b−1、2b−2、・・・)と、サーバ装置3とを備える。マスタ装置1bと、複数の端末装置(2b−1、2b−2、・・・)と、サーバ装置3とは、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100bが、例えば、観光などにおいて、観光地や観光地に関する解説などの複数種類のコンテンツを、利用者に提供する場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2b−1、2b−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100bが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2bとして説明する。
なお、図12において、上述した図6と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
マスタ装置1bは、複数の端末装置2bに情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1bは、観光ガイドや添乗員などによって使用される。また、マスタ装置1bは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部14bと、マスタ制御部15bと、位置検出部16とを備えている。
位置検出部16(測位部の一例)は、例えば、GPS(Global Positioning System)などの測位システムであり、マスタ装置1bの位置情報を検出する。すなわち、位置検出部16は、自装置の位置を示す測位情報を生成する。
マスタ記憶部14b(記憶部の一例)は、マスタ装置1bが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部14bは、コンテンツ記憶部141bと、制御情報記憶部142と、表示位置記憶部143と、観光地情報記憶部144とを備えている。
コンテンツ記憶部141bは、複数のコンテンツを観光の進行順に記憶し、第1種類のコンテンツの各々と第2種類のコンテンツの各々とが進行順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶する。なお、本実施形態において、第1種類のコンテンツは、地点に対応するコンテンツ(例えば、観光地名などの情報)であり、第2種類のコンテンツは、地点の付加情報を表すコンテンツ(例えば、観光案内情報など)である。また、コンテンツ対応情報は、地点と当該地点の付加情報とを、経路順に対応付けた情報である。ここで、図13を参照して、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141bのデータ例について説明する。
図13は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141bのデータ例を示す図である。
図13に示すように、コンテンツ記憶部141bは、「経路番号」と、「観光地」と、「付加情報」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、「経路番号」は、例えば、観光の進行順番(シーケンス番号)を示し、「観光地」は、コンテンツの一例である観光地名を示している。また、「付加情報」は、観光地に対応したガイド情報を示している。
例えば、図13に示す例では、「経路番号」が“1”の「観光地」は、“金閣寺”であり、「付加情報」は、“ガイド情報A”であることを示している。また、「経路番号」が“2”の「観光地」は、“二条城”であり、「付加情報」は、“ガイド情報B”であることを示している。
図12の説明に戻り、観光地情報記憶部144は、測位情報と、観光地とを対応付けて記憶する。ここで、図14を参照して、本実施形態における観光地情報記憶部144のデータ例について説明する。
図14は、本実施形態における観光地情報記憶部144のデータ例を示す図である。
図14に示すように、観光地情報記憶部144は、「測位情報」と、「観光地」とを対応付けた観光地情報を記憶する。ここで、「測位情報」は、例えば、観光地の緯度、経度の値であり、「観光地」は、観光地名を示している。
図14に示す例では、「測位情報」が、“北緯XX、東経YY”の地点に対応する「観光地」が、“金閣寺”であることを示している。
再び、図12の説明に戻り、マスタ制御部15bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1bを統括的に制御する。マスタ制御部15bは、制御情報生成部151と、端末制御部152bと、表示位置選択部153aと、表示制御部154bと、コンテンツ制御部155とを備えている。
端末制御部152bの基本的な機能は、上述した第2の実施形態の端末制御部152aと同様であり、制御情報生成部151が生成した端末制御情報を含む同時通報を端末装置2bに向けて送信させる制御を行う。また、端末制御部152bは、表示位置を示す表示位置情報を含む同時通報を複数の端末装置2bへ送信させる。
表示位置選択部153a(位置選択部の一例)は、スクロールされた位置に基づいて、「観光地」(第1種類のコンテンツ)における表示位置を選択する。また、表示位置選択部153aは、位置検出部16が検出した測位情報に基づいて、表示位置を決定する。例えば、表示位置選択部153aは、位置検出部16が検出した測位情報を取得し、上述した観光地情報記憶部144を参照して、測位情報が示す地点に応じた表示位置(「観光地」)を決定(選択)する。
表示制御部154bは、各種操作画面や、観光ガイド情報などの端末装置2bを介して観光客に提供するコンテンツ(情報)などを、マスタ表示部13に表示させる。なお、表示制御部154bは、例えば、端末装置2bと同期させて、コンテンツのスクロールやページ送り(ページめくり)をするために、端末装置2bと同様にコンテンツを、マスタ表示部13に表示させる。表示制御部154bは、例えば、「観光地」(第1種類のコンテンツ)又は「付加情報」(第2種類のコンテンツ)の各々を、進行順序に従った位置に並べて、スクロール可能にマスタ表示部13に表示させる。すなわち、マスタ表示部13は、例えば、「観光地」(第1種類のコンテンツ)又は「付加情報」(第2種類のコンテンツ)の各々を、進行順序に従った位置に並べて、スクロール可能に表示する。
端末装置2bは、例えば、タブレット端末装置などであり、観光客によって使用される子機装置である。端末装置2bは、例えば、観光ツアーの間、観光客に貸与され、観光地名やガイド情報などのコンテンツを表示する。
また、端末装置2bは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部24bと、端末制御部25bとを備えている。
端末記憶部24b(記憶部の一例)は、端末装置2bが利用する各種データを記憶する。端末記憶部24bは、コンテンツ記憶部241bと、制御情報記憶部242と、モード情報記憶部243と、表示位置記憶部244と、選択コンテンツ記憶部245とを備えている。
コンテンツ記憶部241bは、複数のコンテンツを演劇の進行順に記憶し、例えば、図13に示す、コンテンツ記憶部141bと同様である。コンテンツ記憶部241bが記憶する情報は、ネットワークNW1を介して、マスタ装置1bのコンテンツ記憶部141bから予め取得されているものとする。
端末制御部25bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2bを統括的に制御する。端末制御部25bは、モード選択部251と、表示位置選択部252と、表示制御部253bと、コンテンツ選択部254とを備えている。
表示制御部253bは、各種操作画面や、観光地名やガイド情報などのコンテンツ(情報)、等を、端末表示部23に表示させる。表示制御部253bは、例えば、表示位置記憶部244が記憶する表示位置情報に基づいて、コンテンツのスクロール、又はページ送りを行って、端末表示部23に表示させる。すなわち、表示制御部253bは、測位情報が示す地点に応じた表示位置に、地点に対応するコンテンツ、又は、地点の付加情報を表すコンテンツを、スクロールして端末表示部23に表示させる。なお、表示制御部253bは、コンテンツの種類が、「観光地」及び「ガイド情報」に代わっている点を除いて、上述した表示制御部253bと同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100bの動作について説明する。
図15は、本実施形態による情報提供システム100bのコンテンツの表示処理の一例を示す図である。ここでは、位置検出部16が検出した測位情報に基づいて、観光案内のコンテンツを表示する場合の一例について説明する。
図15において、まず、マスタ装置1bが、測位情報を取得する(ステップS301)。すなわち、マスタ装置1bの表示位置選択部153aは、位置検出部16が検出した測位情報を取得する。
次に、マスタ装置1bは、観光地と、対応する付加情報とをサーバ装置3に送信する(ステップS302)。表示位置選択部153aは、取得した測位情報に対応する「観光地」(表示位置)を、観光地情報記憶部144を参照して、決定(選択)する。端末制御部152bは、無線通信部11を介して、「観光地」と、対応する「付加情報」とを含む案内情報をサーバ装置3に送信する。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2bに送信する(ステップS303)。サーバ制御部33は、マスタ装置1bから受信した案内情報を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2bに送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2bは、「観光地」と「付加情報」とを含む案内情報を表示する(ステップS304)。表示制御部253bは、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれる案内情報に基づいて、「観光地」と「付加情報」とを端末表示部23に表示させる。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100bでは、第1種類のコンテンツは、地点に対応するコンテンツ(例えば、「観光地」)であり、第2種類のコンテンツは、地点の付加情報を表すコンテンツ(例えば、「ガイド情報」)である。また、コンテンツ対応情報は、地点(例えば、「観光地」)と当該地点の付加情報(例えば、「ガイド情報」)とを、経路順に対応付けた情報である。マスタ装置1bは、自装置の位置を示す測位情報を生成する位置検出部16(測位部)を備え、端末表示部23は、測位情報が示す地点に応じた表示位置に、地点に対応するコンテンツ(例えば、「観光地」)、又は、地点の付加情報(例えば、「ガイド情報」)を表すコンテンツを、スクロールして表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100bは、マスタ装置1bが観光地に近づくと、自動で端末装置2bに、地点に対応するコンテンツ(例えば、「観光地」)であり、第2種類のコンテンツは、地点の付加情報を表すコンテンツ(例えば、「ガイド情報」)を表示させるため、利便性を向上させることができる。また、端末装置2bは、マスタ装置1bが観光地に近づくと、自動で表示位置をスクロールして表示するので、さらに利便性を向上させることができる。
なお、上述した本実施形態による情報提供システム100bでは、マスタ装置1bからサーバ装置3を介して端末装置2bに、測位情報に基づく観光地と付加情報とを送付する例を説明したが、経路番号などの表示位置情報を送付して、端末装置2bに観光地と付加情報とを表示させるようにしてもよい。
また、上述した本実施形態による情報提供システム100bでは、マスタ装置1bを添乗員が携帯して観光案内に使用する例を説明したが、路線バスなどの交通機関などにおいて、車内にマスタ装置1bを設置することにより、端末装置2bに自動で観光案内のコンテンツを提供するようにしてもよい。
[第4の実施形態]
次に、図面を参照して、第4の実施形態による情報提供システム100cについて説明する。
図16は、第4の実施形態による情報提供システム100cの一例を示すブロック図である。
図16に示すように、情報提供システム100cは、マスタ装置1cと、複数の端末装置(2c−1、2c−2、・・・)と、サーバ装置3とを備える。マスタ装置1cと、複数の端末装置(2c−1、2c−2、・・・)と、サーバ装置3とは、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100cが、例えば、相撲などスポーツ観戦において、技や競技ルールに関する解説などの複数種類のコンテンツを、利用者に提供する場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2c−1、2c−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100cが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2cとして説明する。
なお、図16において、上述した図6と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
マスタ装置1cは、複数の端末装置2cに情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1cは、スポーツ観戦の主催者や解説員などによって使用される。また、マスタ装置1cは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部14cと、マスタ制御部15cとを備えている。
マスタ記憶部14c(記憶部の一例)は、マスタ装置1cが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部14cは、コンテンツ記憶部141cと、制御情報記憶部142と、表示位置記憶部143と、競技解説記憶部145とを備えている。
コンテンツ記憶部141cは、複数のコンテンツを観光の進行順に記憶し、第1種類のコンテンツの各々と第2種類のコンテンツの各々とが進行順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶する。なお、本実施形態において、第1種類のコンテンツは、実況を表すコンテンツ(例えば、競技の実況)であり、第2種類のコンテンツは、解説を表すコンテンツ(例えば、競技の解説など)である。また、コンテンツ対応情報は、実況を表すコンテンツ(例えば、競技の実況)と解説を表すコンテンツ(例えば、競技の解説など)とを、時刻の順に対応付けた情報である。ここで、図17を参照して、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141cのデータ例について説明する。
図17は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141cのデータ例を示す図である。
図17に示すように、コンテンツ記憶部141cは、「実況時刻」と、「実況」と、「解説」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、「実況時刻」は、競技を実行した時刻を示し、「実況」は、例えば、相撲の実況内容を示している。また、「解説」は、実況に関連した解説(例えば、技や競技ルールの解説)を示している。
例えば、図17に示す例では、「実況時刻」が“17:00”の「実況」は、“下手投げで○○山の勝ち”であり、「解説」は、“解説A”(例えば、下手投げの解説など)であることを示している。
図16の説明に戻り、競技解説記憶部145は、例えば、技名と、技の解説とを対応付けて記憶する。ここで、図18を参照して、本実施形態における競技解説記憶部145のデータ例について説明する。
図18は、本実施形態における競技解説記憶部145のデータ例を示す図である。
図18に示すように、競技解説記憶部145は、「技名」と、「解説」とを対応付けた観光地情報を記憶する。ここで、「技名」は、例えば、相撲の技の名前であり、「解説」は、相撲の技の解説を示している。
図18に示す例では、「技名」が、“下手投げ”に対応する「解説」が、“解説A”であることを示している。
このように、競技解説記憶部145は、競技に関する競技情報(例えば、技名、競技ルールなど)と、当該競技情報の解説を表す解説コンテンツと、が対応付けられた競技解説情報を記憶する。
再び、図16の説明に戻り、マスタ制御部15cは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1cを統括的に制御する。マスタ制御部15cは、制御情報生成部151と、端末制御部152cと、表示位置選択部153と、表示制御部154cと、コンテンツ制御部155とを備えている。
端末制御部152c及び表示制御部154cの基本的な機能は、コンテンツの種類が異なる点を除いて、上述した第2の実施形態の端末制御部152a及び表示制御部154aと同様であり、ここではその説明を省略する。
なお、本実施形態によるコンテンツ制御部155(取得部の一例)は、入力された実況を表すコンテンツに対応する解説を表すコンテンツを取得し、実況を表すコンテンツと解説を表すコンテンツとを、時刻の順に対応付けて、コンテンツ対応情報としてコンテンツ記憶部141cに記憶させる。すなわち、コンテンツ制御部155は、競技解説記憶部145が記憶する競技解説情報を参照し、実況を表すコンテンツに含まれる競技情報に対応する解説コンテンツを取得する。
端末装置2cは、例えば、タブレット端末装置などであり、観客によって使用される子機装置である。端末装置2cは、例えば、スポーツ(例えば、相撲)の観戦の間、観客に貸与され、実況や解説などのコンテンツを表示する。
また、端末装置2cは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部24cと、端末制御部25cとを備えている。
端末記憶部24c(記憶部の一例)は、端末装置2cが利用する各種データを記憶する。端末記憶部24cは、コンテンツ記憶部241cと、制御情報記憶部242と、モード情報記憶部243と、表示位置記憶部244と、選択コンテンツ記憶部245とを備えている。
また、端末制御部25cは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2cを統括的に制御する。端末制御部25cは、モード選択部251と、表示位置選択部252と、表示制御部253cと、コンテンツ選択部254とを備えている。
本実施形態におけるコンテンツ記憶部241c及び表示制御部253cは、コンテンツの種類が、「実況」及び「解説」に代わっている点を除いて、上述した第2の実施形態のコンテンツ記憶部241a及び表示制御部253aと同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100cの動作について説明する。
図19は、本実施形態による情報提供システム100cのコンテンツの表示処理の一例を示す図である。ここでは、主催者U1が実況情報をマスタ装置1cに入力することにより、「実況」及び「解説」のコンテンツを表示する場合の一例について説明する。
図19において、まず、主催者U1が、実況情報を入力すると(ステップS310)、マスタ装置1cが、実況に対応する解説を取得する(ステップS311)。すなわち、マスタ装置1cのコンテンツ制御部155は、競技解説記憶部145が記憶する競技解説情報を参照し、実況を表すコンテンツに含まれる競技情報に対応する解説コンテンツを取得する。
次に、コンテンツ制御部155は、実況と解説とを対応付けて記憶する(ステップS312)。コンテンツ制御部155は、例えば、図17に示すように、「実況時刻」と、「実況」と、「解説」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。
次に、端末制御部152cは、無線通信部11を介して、実況及び解説をサーバ装置3に送信する(ステップS313)。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2cに送信する(ステップS314)。サーバ制御部33は、マスタ装置1cから受信した実況及び解説を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2cに送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2cは、実況及び解説を表示する(ステップS315)。表示制御部253cは、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれる実況及び解説を端末表示部23に表示させる。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100cでは、第1種類のコンテンツは、実況を表すコンテンツ(例えば、競技の実況)であり、第2種類のコンテンツは、解説を表すコンテンツ(例えば、競技の解説など)である。マスタ装置1cは、マスタ入力部12(入力部)と、コンテンツ制御部155(取得部)とを備える。マスタ入力部12は、マスタ装置1cのユーザ(例えば、主催者U1)が、実況を表すコンテンツを入力する。コンテンツ制御部155(マスタ制御部15c)は、入力された実況を表すコンテンツに対応する解説を表すコンテンツを取得し、実況を表すコンテンツと解説を表すコンテンツとを、時刻の順に対応付けて、コンテンツ対応情報としてマスタ記憶部14c(コンテンツ記憶部141c)に記憶させる。
これにより、本実施形態による情報提供システム100cは、スポーツ観戦において、実行及び解説を端末装置2cに適切に表示させるため、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、マスタ記憶部14c(競技解説記憶部145)は、競技に関する競技情報(例えば、技名、競技ルールなど)と、当該競技情報の解説を表す解説コンテンツと、が対応付けられた競技解説情報を記憶する。そして、コンテンツ制御部155(取得部)は、競技解説記憶部145が記憶する競技解説情報を参照し、実況を表すコンテンツに含まれる競技情報に対応する解説コンテンツを取得する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100cは、実況に含まれている競技に関する競技情報から、有用な解説(解説コンテンツ)を適切に取得することができる。
[第5の実施形態]
次に、図面を参照して、第5の実施形態による情報提供システム100dについて説明する。
図20は、第5の実施形態による情報提供システム100dの一例を示すブロック図である。
図20に示すように、情報提供システム100dは、マスタ装置1dと、複数の端末装置(2d−1、2d−2、・・・)と、サーバ装置3と、複数のカメラ(4−1、4−2、・・・)とを備える。マスタ装置1dと、複数の端末装置(2d−1、2d−2、・・・)と、サーバ装置3と、複数のカメラ(4−1、4−2、・・・)は、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100dが、例えば、料理教室などの授業や講演において、料理に関する解説や映像データなどの複数種類のコンテンツを、利用者に提供する場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2d−1、2d−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100dが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2dとして説明する。また、複数のカメラ(4−1、4−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100dが備える任意のカメラを示す場合、又は特に区別しない場合には、カメラ4として説明する。
なお、図20において、上述した図6と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
カメラ4は、例えば、CCD撮像装置であり、複数のカメラ4のそれぞれは、様々な角度及び視点により授業や講演を撮像可能なように配置されている。カメラ4は、例えば、料理をしている講師の手元の映像を撮像したり、鍋やフライパンの様子の映像を撮像したりするように配置されている。複数のカメラ4は、撮像した映像データをマスタ装置1dに、ネットワークNW1を介して送信する。
マスタ装置1dは、複数の端末装置2dに情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1dは、授業又は講演の主催者(例えば、料理教室のスタッフなど)によって使用される。また、マスタ装置1dは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部14dと、マスタ制御部15dとを備えている。
マスタ記憶部14d(記憶部の一例)は、マスタ装置1dが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部14dは、コンテンツ記憶部141dと、映像情報記憶部146と、選択情報記憶部147とを備えている。
映像情報記憶部146は、複数のカメラ4が撮像した映像データを記憶する。ここで、図21を参照して、本実施形態における映像情報記憶部146のデータ例について説明する。
図21は、本実施形態における映像情報記憶部146のデータ例を示す図である。
図21に示すように、映像情報記憶部146は、「カメラID」と、「映像開始時刻」と、「映像データ」とを対応付けた映像情報を記憶する。ここで、「カメラID」は、カメラ4を識別するための識別情報である。また、「映像開始時刻」は、映像データの撮像開始時刻を示し、「映像データ」は、撮像された映像データを示している。
図20の説明に戻り、選択情報記憶部147は、選択された映像データを示す選択映像情報を記憶する。選択情報記憶部147は、例えば、選択されたカメラ4のカメラIDなどを選択映像情報として記憶する。
コンテンツ記憶部141d(記憶部の一例)は、解説コンテンツと、解説コンテンツが決定されたときに配信されていた映像の再生時点を示す再生時点情報と、を対応付けて、コンテンツ対応情報として記憶する。ここで、図22を参照して、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141dのデータ例について説明する。
図22は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141dのデータ例を示す図である。
図22に示すように、コンテンツ記憶部141dは、「実演時刻」と、「解説」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、「実演時刻」は、例えば、講演を実演した時刻であり、配信されていた映像の再生時点を示す再生時点情報である。また、「解説」は、解説コンテンツを示している。
例えば、図22に示す例では、「実演時刻」が“10:00”における「解説」は、“解説A”であることを示している。
再び、図20の説明に戻り、マスタ制御部15dは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1dを統括的に制御する。マスタ制御部15dは、端末制御部152dと、表示制御部154dと、コンテンツ制御部155と、映像取得部156と、表示選択部157とを備えている。
映像取得部156は、複数のカメラ4が撮像した映像データを取得する。映像取得部156は、例えば、カメラ4−1の映像データ(第1の映像)と、カメラ4−2の映像データ(第2の映像)とを取得する。映像取得部156は、取得した映像データを、上述した図21に示すように、映像情報記憶部146に記憶させる。
表示選択部157(マスタ選択部の一例)は、マスタ装置1dのユーザからの要求に基づいて、カメラ4−1の映像データ(第1の映像)又はカメラ4−2の映像データ(第2の映像)を選択する。表示選択部157は、例えば、ユーザによるマスタ入力部12の操作により、複数の映像データのうちの1つの映像データを選択する。表示選択部157は、選択された映像データを示す選択映像情報を選択情報記憶部147に記憶させる。
コンテンツ制御部155(決定部の一例)は、ユーザによるマスタ入力部12の操作に基づいて、解説を表す解説コンテンツを決定する。コンテンツ制御部155は、決定した解説コンテンツと、解説コンテンツが決定されたときに配信されていた映像の再生時点を示す再生時点情報と、を対応付けて、コンテンツ対応情報としてコンテンツ記憶部141dに記憶させる。コンテンツ制御部155は、例えば、図22に示すように、「実演時刻」と、「解説」とを対応付けたコンテンツ対応情報をコンテンツ記憶部141dに記憶させる。
端末制御部152dは、選択された映像データを示す選択映像情報を含む通報を端末装置2dへ送信させる。端末制御部152dは、例えば、選択情報記憶部147が記憶する選択映像情報により、選択映像情報を含む通報を生成し、当該通報を、無線通信部11及びサーバ装置3を介して、端末装置2dへ送信させる。なお、通報は、複数の端末装置2dの各々に同時に通報する同時通報であってもよい。
表示制御部154dは、各種操作画面や、選択した解説及び映像データなどの端末装置2dを介して講演の参加者に提供するコンテンツ(情報)などを、マスタ表示部13に表示させる。
端末装置2dは、例えば、タブレット端末装置などであり、講演や料理教室の参加者によって使用される子機装置である。端末装置2dは、講演や料理教室の間、例えば、参加者に貸与され、解説や映像データなどのコンテンツを表示する。なお、端末装置2dは、専用アプリケーションを起動させることによって、解説や映像データなどのコンテンツを表示するようにしてもよいし、ブラウザを起動させて、サーバ装置3にアクセスすることで、解説や映像データなどのコンテンツを表示するようにしてもよい。
また、端末装置2dは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部24dと、端末制御部25dとを備えている。
端末記憶部24d(記憶部の一例)は、端末装置2dが利用する各種データを記憶する。端末記憶部24dは、コンテンツ記憶部241dと、モード情報記憶部243と、選択情報記憶部247とを備えている。
コンテンツ記憶部241dは、例えば、図22に示す、コンテンツ記憶部141dと同様情報を記憶する。コンテンツ記憶部241dが記憶する情報は、ネットワークNW1を介して、マスタ装置1dから配信されたコンテンツ対応情報である。
映像情報記憶部246は、例えば、図21に示す、映像情報記憶部146と同様情報を記憶する。映像情報記憶部246が記憶する映像情報は、端末装置2dが複数のカメラ4から直接取得してもよいし、マスタ装置1d又はサーバ装置3を介して所得してもよい。
選択情報記憶部247は、受信した通報に含まれる選択映像情報、又は、端末装置2dのユーザによって選択された映像を示す選択映像情報を記憶する。
端末制御部25dは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2dを統括的に制御する。端末制御部25dは、モード選択部251と、表示位置選択部252と、表示制御部253dと、コンテンツ選択部254とを備えている。
モード選択部251は、解除モードと強制モード(自動選択モード)とのいずれかを選択する。
表示制御部253dは、無線通信部21が受信した通報に基づいて、当該通報に含まれる選択映像情報が示す映像を端末表示部23に表示させる。なお、表示制御部253dは、無線通信部21が選択映像情報を含む通報を受信した場合に、当該選択映像情報を選択情報記憶部247に記憶させる。表示制御部253dは、例えば、選択映像情報に対応する映像データを映像情報記憶部246から取得して、端末表示部23に表示させる。
また、表示制御部253dは、解除モード(第1モード)において、自装置のユーザが選択した映像を端末表示部23に表示させる。また、表示制御部253dは、強制モード(第2モード)において、受信した通報に基づいて、選択映像情報が示す映像を端末表示部23に表示させる。
なお、表示制御部253dは、自装置のユーザが解説コンテンツを選択した場合、例えば、コンテンツ記憶部241dが記憶するコンテンツ対応情報に基づいて、対応する再生時点情報が示す再生時点の映像を端末表示部23に表示させる。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100dの動作について説明する。
図23は、本実施形態による情報提供システム100dのコンテンツの表示処理の一例を示す図である。ここでは、主催者U1が解説及び映像を選択する場合の一例について説明する。
図23において、まず、カメラ4が、マスタ装置1d及び端末装置2dに映像データを配信する(ステップS401)。なお、この映像データの配信は、継続されるものとする。また、映像データは、映像情報記憶部146及び映像情報記憶部246に記憶される。
次に、主催者U1が、解説を決定するとともに、映像を選択すると(ステップS402)、マスタ装置1dが、解説と再生時点情報とを対応付けて記憶する(ステップS403)。すなわち、マスタ装置1dのコンテンツ制御部155は、解説と再生時点情報とを対応付けたコンテンツ対応情報を、コンテンツ記憶部141dに記憶させる。
次に、マスタ装置1dは、コンテンツ対応情報、及び選択映像情報を送信する(ステップS404)。すなわち、端末制御部152dは、無線通信部11を介して、コンテンツ対応情報、及び選択映像情報をサーバ装置3に送信する。
次に、サーバ装置3は、同時通報を端末装置2dに送信する(ステップS405)。サーバ制御部33は、マスタ装置1dから受信したコンテンツ対応情報、及び選択映像情報を含む同時通報を生成し、当該同時通報を、NW通信部31を介して、全ての端末装置2dに送信(例えば、ブロードキャスト通信により送信)する。
次に、端末装置2dは、解説及び選択映像情報が示す映像を表示する(ステップS406)。表示制御部253dは、無線通信部21を介して、同時通報を受信し、当該同時通報に含まれる選択映像情報が示す映像データを、映像情報記憶部246から取得し、解説とともに端末表示部23に表示させる。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100dは、複数の端末装置2dとマスタ装置1dとを備える。マスタ装置1dは、映像取得部156と、表示選択部157(マスタ選択部)と、端末制御部152dとを備える。映像取得部156は、第1の映像と第2の映像とを取得する。表示選択部157は、マスタ装置1dのユーザからの要求に基づいて、第1の映像又は第2の映像を選択する。端末制御部152dは、選択された映像を示す選択映像情報を含む通報を端末装置2dへ送信させる。また、複数の端末装置2dは、無線通信部21(受信部)と、端末表示部23とを備える。無線通信部21は、通報を受信する。端末表示部23は、通報に基づいて、選択映像情報が示す映像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100dは、マスタ装置1dのユーザによって、複数の映像を適切に切り替えて端末装置2dに表示させることができるため、利便性を向上させることができる。なお、本実施形態による情報提供システム100dでは、例えば、拡大した映像や、端末装置2dのユーザとは異なる視点及び角度からの映像を提供することが可能になる。
また、本実施形態では、複数の端末装置2dの各々は、解除モード(第1モード)と自動選択モード(第2モード)とのいずれかを選択するモード選択部251を備える。端末表示部23は、解除モード(第1モード)において、自装置のユーザが選択した第1の映像又は第2の映像を表示し、自動選択モード(第2モード)において、通報に基づいて、選択映像情報が示す映像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100dは、必要に応じて、解除モード(第1モード)と自動選択モード(第2モード)とを切り替えて使用することができるため、さらに利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上述した通報は、複数の端末装置2dの各々に同時に通報する同時通報である。
これにより、本実施形態による情報提供システム100dは、複数の端末装置2dに表示する映像を短時間で一斉に切り替えることができる。
また、本実施形態では、コンテンツ制御部155が、解説を表す解説コンテンツを決定し、解説コンテンツと、解説コンテンツが決定されたときに配信されていた映像の再生時点を示す再生時点情報と、を対応付けて、コンテンツ対応情報としてコンテンツ記憶部141d(記憶部)に記憶させる。端末表示部23は、自装置(端末装置2d)のユーザが解説コンテンツを選択した場合、コンテンツ対応情報に基づいて、対応する再生時点情報が示す再生時点の映像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100dは、解説コンテンツと、映像とを同期させて、端末装置2dに表示させることができる。
また、本実施形態による情報提供方法は、複数の端末装置2dとマスタ装置1dとを備える情報提供システム100dの情報提供方法であって、映像取得ステップと、マスタ選択ステップと、受信ステップと、端末表示ステップとを含む。映像取得ステップにおいて、マスタ装置1dが、第1の映像と第2の映像とを取得する。マスタ選択ステップにおいて、マスタ装置1dが、マスタ装置1dのユーザからの要求に基づいて、第1の映像又は第2の映像を選択する。通信ステップにおいて、マスタ装置1dが、選択された映像を示す選択映像情報を含む通報を送信する。受信ステップにおいて、複数の端末装置2dが、通報を受信する。端末表示ステップにおいて、複数の端末装置2dが、通報に基づいて、選択映像情報が示す映像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供方法は、上述した情報提供システム100dと同様の効果を奏し、複数の映像を適切に切り替えて端末装置2dに表示させることができるため、利便性を向上させることができる。
なお、上述した本実施形態では、複数の端末装置2d及びマスタ装置1dは、カメラ4が撮像した映像を、カメラ4から直接取得する例を説明したが、これに限定されるものではなく、サーバ装置3を経由して取得するようにしてもよい。
[第6の実施形態]
次に、図面を参照して、第6の実施形態による情報提供システム100eについて説明する。
図24は、第6の実施形態による情報提供システム100eの一例を示すブロック図である。
図24に示すように、情報提供システム100eは、マスタ装置1eと、複数の端末装置(2e−1、2e−2、・・・)と、サーバ装置3と、複数のカメラ(4−1、4−2、・・・)とを備える。マスタ装置1eと、複数の端末装置(2e−1、2e−2、・・・)と、サーバ装置3と、複数のカメラ(4−1、4−2、・・・)は、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100eが、例えば、レストランなどの飲食店において、料理に関する解説や映像データなどの複数種類のコンテンツを、利用者に提供する場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2e−1、2e−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100eが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2eとして説明する。
なお、図24において、上述した図20と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
マスタ装置1eは、複数の端末装置2eに情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1eは、例えば、飲食店のスタッフなどによって使用される。また、マスタ装置1eは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部14eと、マスタ制御部15eとを備えている。
マスタ記憶部14e(記憶部の一例)は、マスタ装置1eが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部14eは、コンテンツ記憶部141eと、映像情報記憶部146と、選択情報記憶部147と、注文情報記憶部148とを備えている。
注文情報記憶部148は、注文に関する情報を示す注文情報と、端末装置2eを識別する端末識別情報とが対応付けられた注文端末情報を記憶する。ここで、図25を参照して、本実施形態による注文情報記憶部148のデータ例について説明する。
図25は、本実施形態における注文情報記憶部148のデータ例を示す図である。
図25に示すように、注文情報記憶部148は、「注文NO」と、「注文情報」と、「端末ID」とを対応付けた注文端末情報を記憶する。ここで、「注文NO」は、例えば、注文の識別情報の一例であり、「注文情報」は、例えば、メニュー名を示している。また、「端末ID」は、端末装置2eを識別する識別情報である。
例えば、図25に示す例では、「注文NO」が“001”の「注文情報」が“コース料理A”であり、「端末ID」が、“T001”であることを示している。
図24の説明に戻り、コンテンツ記憶部141e(記憶部の一例)は、注文情報が示す注文品の生産工程の各々と、生産工程の解説コンテンツと、が生産工程の順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、図26を参照して、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141eのデータ例について説明する。
図26は、本実施形態におけるコンテンツ記憶部141eのデータ例を示す図である。
図26に示すように、コンテンツ記憶部141eは、「料理名」と、「調理工程NO」と、「調理方法」と、「解説」とを対応付けたコンテンツ対応情報を記憶する。ここで、「料理名」は、例えば、メニュー名であり、「調理工程NO」は、調理工程番号を示し、生産工程の一例である。また、「調理方法」は、各調理工程の調理方法を示し、「解説」は、各調理工程に対する解説コンテンツを示している。
例えば、図26に示す例では、「料理名」が“料理B”である「調理工程BO」が“1”に対応する「調理方法」は、“調理法A”であり、「解説」は、“解説A”であることを示している。
このように、コンテンツ記憶部141eは、生産工程の各々と、生産方法を示す生産方法コンテンツと、解説コンテンツとが対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶する。
再び、図24の説明に戻り、マスタ制御部15eは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1eを統括的に制御する。マスタ制御部15eは、端末制御部152eと、表示制御部154eと、コンテンツ制御部155と、映像取得部156と、表示選択部157とを備えている。
端末制御部152eは、マスタ装置1eのユーザが注文情報を示す操作子(例えば、操作ボタンなど)を選択した場合、注文端末情報(例えば、端末ID)に基づいて、当該注文情報に対応する端末識別情報(例えば、端末ID)を抽出し、抽出した端末識別情報が示す端末装置2eへ、選択映像情報を含む通報を送信させる。端末制御部152eは、例えば、注文情報記憶部148を参照して、注文情報に対応する端末IDを抽出する。
表示制御部154eは、各種操作画面や、選択した注文情報、調理工程、及び映像データなどの端末装置2eを介してレストランの顧客に提供するコンテンツ(情報)などを、マスタ表示部13に表示させる。
本実施形態における表示選択部157(工程選択部の一例)は、マスタ装置1eのユーザからの要求に基づいて、調理工程(生産工程)を選択する。また、表示選択部157は、調理工程(生産工程)を選択することにより、調理工程に対応するカメラ4−1の映像データを選択してもよい。なお、表示選択部157は、選択された映像データを示す選択映像情報を選択情報記憶部147に記憶させる。
端末装置2eは、例えば、タブレット端末装置などであり、例えば、レストランの顧客によって使用される子機装置である。端末装置2eは、レストランにいる間、例えば、顧客に貸与され、食材や調理方法の解説や映像データなどのコンテンツを表示する。なお、端末装置2eは、専用アプリケーションを起動させることによって、解説や映像データなどのコンテンツを表示するようにしてもよいし、ブラウザを起動させて、サーバ装置3にアクセスすることで、解説や映像データなどのコンテンツを表示するようにしてもよい。
また、端末装置2eは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部24eと、端末制御部25eとを備えている。
端末記憶部24e(記憶部の一例)は、端末装置2eが利用する各種データを記憶する。端末記憶部24eは、コンテンツ記憶部241eと、モード情報記憶部243と、選択情報記憶部247とを備えている。
コンテンツ記憶部241eは、例えば、図26に示す、コンテンツ記憶部141eと同様情報を記憶する。コンテンツ記憶部241eが記憶する情報は、ネットワークNW1を介して、マスタ装置1eから配信されたコンテンツ対応情報である。
端末制御部25eは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2eを統括的に制御する。端末制御部25eは、モード選択部251と、表示位置選択部252と、表示制御部253eと、コンテンツ選択部254とを備えている。
表示制御部253eの基本的な機能は、上述した第5の実施形態の表示制御部253dと同様である。表示制御部253eは、無線通信部21が受信した通報に基づいて、当該通報に含まれる選択映像情報が示す映像を端末表示部23に表示させる。また、表示制御部253eは、コンテンツ対応情報に基づいて、表示選択部157によって選択された調理工程に対応する解説コンテンツを端末表示部23に表示させる。
また、表示制御部253eは、自装置(端末装置2e)のユーザ(例えば、レストランの顧客)が解説コンテンツを選択している状態において、マスタ装置1eにおいて調理方法(生産方法コンテンツ)の少なくとも1つが選択された場合、コンテンツ対応情報に基づいて、解説コンテンツの少なくとも1つを端末表示部23に表示させる。
本実施形態による情報提供システム100eの動作は、基本的には、上述した第5の実施形態と同様であるが、マスタ装置1eからの通報に基づいて、調理の映像の他に、調理工程、食材、調理方法などの解説を表示する点が異なる。その他の点は、第5の実施形態と同様であるため、ここでは、本実施形態による情報提供システム100eの動作の説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100eは、注文に関する情報を示す注文情報(例えば、オーダ、メニュー名、注文者、座席など)と、端末装置2を識別する端末識別情報(例えば、端末ID)とが対応付けられた注文端末情報を記憶する注文情報記憶部148を備える。端末制御部152eは、マスタ装置1eのユーザが注文情報を示す操作子(例えば、操作ボタン)を選択した場合、注文端末情報に基づいて、当該注文情報に対応する端末識別情報(例えば、端末ID)を抽出する。端末制御部152eは、抽出した端末識別情報(例えば、端末ID)が示す端末装置2eへ、選択映像情報を含む通報を送信させる。端末識別情報が示す端末装置2eの端末表示部23は、当該通報に基づいて、選択映像情報が示す映像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100eは、注文情報に応じた端末装置2eに、選択した映像を表示することができるので、利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、マスタ装置1eは、注文情報が示す注文品の生産工程の各々と、生産工程の解説コンテンツと、が生産工程(例えば、調理工程)の順に対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶するコンテンツ記憶部141eと、生産工程を選択する表示選択部157(工程選択部)と、を備える。そして、端末装置2eの端末表示部23は、コンテンツ対応情報に基づいて、表示選択部157によって選択された生産工程(例えば、調理工程)に対応する解説コンテンツを表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100eは、生産工程(例えば、調理工程)に対応した解説コンテンツを端末装置2eに適切に表示することができるので、利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、コンテンツ記憶部141eは、生産工程(例えば、調理工程)の各々と、生産方法を示す生産方法コンテンツ(例えば、調理方法)と、解説コンテンツとが対応付けられたコンテンツ対応情報を記憶する。そして、端末装置2eの各々の端末表示部23は、自装置のユーザが解説コンテンツを選択している状態において、マスタ装置1eにおいて生産方法コンテンツ(例えば、調理方法)の少なくとも1つが選択された場合、コンテンツ対応情報に基づいて、解説コンテンツの少なくとも1つを表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100eは、生産方法コンテンツと解説コンテンツとの異なる種類のコンテンツ間で同期を取って、端末装置2eの端末表示部23にコンテンツを表示するため、利便性を向上させることができる。
[第7の実施形態]
次に、図面を参照して、第7の実施形態による情報提供システム100fについて説明する。
図27は、第7の実施形態による情報提供システム100fの一例を示すブロック図である。
図27に示すように、情報提供システム100fは、マスタ装置1fと、複数の端末装置(2f−1、2f−2、・・・)と、サーバ装置3とを備える。マスタ装置1fと、複数の端末装置(2f−1、2f−2、・・・)と、サーバ装置3とは、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100fが、例えば、スポーツ競技場などの客席において、コレオグラフィー(人文字)を実施するためのコレオグラフィー支援システムとして使用される場合の一例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2f−1、2f−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100fが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2fとして説明する。
なお、図27において、上述した図1と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
マスタ装置1fは、複数の端末装置2fに情報を提供する親機装置であり、例えば、タブレット端末装置などである。マスタ装置1fは、応援グループのリーダなどのコレオグラフィーの主催者によって使用される。また、マスタ装置1fは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部17と、マスタ制御部18とを備えている。
マスタ記憶部17(記憶部の一例)は、マスタ装置1fが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部17は、席画像情報記憶部171と、分割画像記憶部172と、端末情報記憶部173と、画像情報記憶部174とを備えている。
席画像情報記憶部171は、席を示す席情報と、画像上の領域とが対応付けられた席画像情報を記憶する。ここで、図28を参照して、本実施形態における席画像情報記憶部171のデータ例について説明する。
図28は、本実施形態における席画像情報記憶部171のデータ例を示す図である。
図28に示すように、席画像情報記憶部171は、「席情報」と、「分割画像領域」とを対応付けた席画像情報を記憶する。ここで、「席情報」は、席を示す情報であり、例えば、席に付与されたシート番号(席番号)である。また、「分割画像領域」は、画像上の領域を示している。なお、画像上の領域とは、コレオグラフィーを行う席の全体領域を1つの画像とした場合に、画像を形成する1画素の領域であり、例えば、席の全体領域を横X個×縦Y個の領域に分割した領域である。「分割画像領域」における(x,y)は、横x番目、縦y番目の分割画像領域を示している。
図28に示す例では、「席情報」が“A−1”である席は、「分割画像領域」の“(1,1)”(横1番目、縦1番目の分割画像領域)に対応することを示している。
なお、1画素の領域を複数の席で構成する場合について説明したが、1画素の領域を1つの席で構成するようにしてもよい。
図27の説明に戻り、分割画像記憶部172は、コレオグラフィーを行う画像を分割した分割画像を示す分割画像情報を記憶する。ここで、図29を参照して、本実施形態における分割画像記憶部172のデータ例について説明する。
図29は、本実施形態における分割画像記憶部172のデータ例を示す図である。
図29に示すように、分割画像記憶部172は、「画像名」と、「席情報」と、「分割画像」とを対応付けた分割画像情報を記憶する。ここで、「画像名」は、コレオグラフィーを行う画像名を示し、分割画像を画像として同期させる画像同期情報の一例である。また、「席情報」は、上述した席に付与されたシート番号(席番号)である。「分割画像」は、分割画像の画像情報を示している。
図29に示す例では、「画像名」が“画像A”において、「席情報」が“A−1”の「分割画像」が“分割画像A1”であることを示している。
このように、分割画像記憶部172は、画像ごとに、席情報と、分割画像とを対応付けて記憶する。
再び、図27の説明に戻り、端末情報記憶部173は、席情報と端末装置2fを識別する端末識別情報とを対応付けた端末情報を記憶する。ここで、図30を参照して、本実施形態における端末情報記憶部173のデータ例について説明する。
図30は、本実施形態における端末情報記憶部173のデータ例を示す図である。
図30に示すように、端末情報記憶部173は、「席情報」と、「端末ID」とを対応付けた端末情報を記憶する。ここで、「端末ID」は、端末装置2fを識別する識別情報である。
図30に示す例では、「席情報」の“A−1”に「端末ID」が“T0001”の端末装置2fが対応付けられていることを示している。
再び、図27の説明に戻り、画像情報記憶部174は、コレオグラフィーを行う画像データ(元画像データ)を記憶する。画像情報記憶部174が記憶する画像データは、予め作成されて記憶されているものとする。
マスタ制御部18は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1fを統括的に制御する。マスタ制御部18は、コレオグラフィーを行うための各種処理を実行する。また、マスタ制御部18は、無線通信部11を介して、複数の端末装置2fの各々から、席情報と、端末IDとを取得し、取得した席情報と、端末IDとを対応付けて端末情報記憶部173に記憶させる。
また、マスタ制御部18は、分割画像生成部181と、端末制御部182と、表示画像選択部183と、表示制御部184とを備えている。
分割画像生成部181(生成部の一例)は、席画像情報に基づいて、席情報ごとに、画像を分割した分割画像と、当該分割画像を画像として同期させる画像同期情報と、を生成する。分割画像生成部181は、例えば、席画像情報記憶部171が記憶する席画像情報と、画像情報記憶部174が記憶する画像データとに基づいて、分割画像を生成する。分割画像生成部181は、図29に示すように、「画像名」と、「席情報」と、生成した「分割画像」とを対応付けて、分割画像記憶部172に記憶させる。
なお、画像同期情報は、例えば、画像(元画像)を識別する画像識別情報(例えば、画像名、画像ID、表示番号など)であってもよいし、コレオグラフィーにより画像を表示させる時刻を示す情報や、何分後などのタイミングを同期させる情報などであってもよい。また、分割画像は、単色の画面であってもよいし、複数色の画面であってもよい。
また、分割画像生成部181は、分割画像記憶部172に既に分割画像情報が記憶されている画像に対して、分割画像情報を再度実行しないようにしてもよい。
端末制御部182は、画像ごとに、席情報の分割画像と画像同期情報とを端末装置2fへ送信させる。端末制御部182は、例えば、席情報の各々について、画像ごとに、当該席情報に対応付けられた端末装置2へ、当該席情報の分割画像と画像同期情報とを送信させる。すなわち、端末制御部182は、分割画像生成部181から取得した画像ごとの席情報の分割画像と画像同期情報とを、無線通信部11を介して、サーバ装置3に送信し、サーバ装置3から複数の端末装置2fの各々に、各端末装置2fに対応する分割画像と、画像同期情報とを送信させる。
表示画像選択部183(変更部の一例)は、マスタ装置1fのユーザによるマスタ入力部12の操作によって、コレオグラフィーを行う画像を選択する。表示画像選択部183は、例えば、画像情報記憶部174が記憶する画像データのうちから、コレオグラフィーを行う画像を選択する。表示画像選択部183は、分割画像生成部181に対して、選択した画像(画像データ)から分割画像及び画像同期情報を生成させるとともに、端末制御部182に、各端末装置2fに送信させる。
また、表示画像選択部183は、マスタ装置1fのユーザによって、複数の画像が選択された場合には、複数の画像を変更して、分割画像生成部181に対して、複数の画像(画像データ)から分割画像及び画像同期情報を生成させる。
なお、この場合、分割画像生成部181は、複数の画像のうちの第1画像を分割した第1分割画像及び第1画像として同期させる第1画像同期情報と、複数の画像のうちの第2画像を分割した第2分割画像及び第2画像として同期させる第2画像同期情報と、を生成する。
表示制御部184は、各種操作画面や、コレオグラフィーを行う画像などを、マスタ表示部13に表示させる。
端末装置2fは、例えば、タブレット端末装置などであり、コレオグラフィーを行う観客によって使用される子機装置である。端末装置2fは、例えば、スポーツ観戦している間、観戦している観客に貸与され、コレオグラフィー用の画面を表示する。なお、端末装置2fは、専用アプリケーションを起動させることによって、コレオグラフィー用の画面を表示するようにしてもよいし、ブラウザを起動させて、サーバ装置3にアクセスすることで、コレオグラフィー用の画面を表示するようにしてもよい。
また、端末装置2fは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部26と、端末制御部27と、スピーカ28とを備えている。
無線通信部21は、例えば、マスタ装置1fから送信された分割画像及び画像同期情報を受信する。また、無線通信部21(送信部の一例)は、席情報をマスタ装置1fに送信する。
端末表示部23は、自装置に対応する席情報の分割画像を表示する。
端末記憶部26は、端末装置2fが利用する各種データを記憶する。端末記憶部26は、席情報記憶部261と、表示画像記憶部262とを備えている。
席情報記憶部261は、端末装置2fに対応付けられている席情報を記憶する。ここで、席情報は、上述したように席を示す情報であり、例えば、席に付与されたシート番号(席番号)である。
表示画像記憶部262は、端末表示部23に表示する分割画像を記憶する。表示画像記憶部262は、例えば、無線通信部21を介して、マスタ装置1fから受信した分割画像と、画像同期情報とを対応付けて記憶する。
端末制御部27は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2fを統括的に制御する。端末制御部27は、例えば、コレオグラフィーを行う際に、マスタ装置1fからの指示に従って、端末表示部23に、コレオグラフィー用の分割画像を表示させる。
また、端末制御部27は、席情報取得部271と、表示制御部272とを備えている。
席情報取得部271は、自装置の席情報を取得する。席情報取得部271は、例えば、座席やチケットに記載されている座席のシート番号を、端末装置2fのユーザが、端末入力部22を介して取得することで、自装置の席情報を取得する。なお、席情報取得部271は、例えば、自装置の位置を示す測位情報に基づいて、自装置の席情報を取得するようにしてもよい。ここで、測位情報には、例えば、GPSなどの測位システムにより取得された位置情報、公衆無線LANや移動体通信の複数の基地局からの電波強度情報に基づいて検出される位置情報、及び複数のビーコンからの電波強度情報に基づいて検出される位置情報などが含まれる。
また、席情報取得部271は、取得した自装置の席情報を席情報記憶部261に記憶させる。また、席情報取得部271は、取得した席情報と、自装置の端末IDとを、無線通信部21を介して、マスタ装置1fに送信する。
表示制御部272は、各種操作画面や、分割画像、等を、端末表示部23に表示させる。表示制御部253は、例えば、画像同期情報で同期して、自装置に対応する席情報の分割画像を端末表示部23に表示させる。表示制御部253は、例えば、表示画像記憶部262が記憶する分割画像を、画像同期情報で同期して、端末表示部23に表示させる。
なお、第1画像と第2画像との複数の画像の分割画像を表示する場合には、表示制御部272は、第1画像同期情報で同期して、自装置に送信された第1画像の分割画像を端末表示部23に表示させ、第2画像同期情報で同期して、自装置に送信された第2画像の分割画像を端末表示部23に表示させる。
また、表示制御部272は、上述した席情報取得部271が席情報を取得した際に、席情報取得部271が取得した第1席情報と、自装置に対応付けられた席を示す第2席情報とが一致しない場合に、第2席情報を端末表示部23に表示させるようにしてもよい。ここで、自装置に対応付けられた席を示す第2席情報は、例えば、席情報記憶部261に記憶されている席情報である。
スピーカ28(出力部の一例)は、端末制御部27の制御に基づいて、音を出力する。スピーカ28は、例えば、表示制御部272によって、端末表示部23への分割画像の表示が終了した場合に、分割画像の表示が終了したことを示す出力(例えば、音の出力)を行うようにしてもよい。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100fの動作について説明する。
図31は、本実施形態による情報提供システム100fのコレオグラフィーの表示処理の一例を示す図である。
図31において、まず、端末装置2fは、席情報を取得する(ステップS501)。端末装置2fの席情報取得部271は、例えば、座席やチケットに記載されている座席のシート番号を、端末装置2fのユーザが、端末入力部22を介して取得することで、自装置の席情報を取得する。席情報取得部271は、取得した自装置の席情報を席情報記憶部261に記憶させる。
次に、端末装置2fは、取得した席情報と、自装置の端末IDとをサーバ装置3に送信する(ステップS502)。端末装置2fの無線通信部21は、サーバ装置3に、席情報と、自装置の端末IDとを送信する。
次に、サーバ装置3は、端末装置2fから受信した席情報と、自装置の端末IDとをマスタ装置1fに送信する(ステップS503)。
次に、マスタ装置1fは、席情報を記憶する(ステップS504)。マスタ装置1fのマスタ制御部18は、無線通信部11を介して、席情報と、端末IDとを受信し、受信した席情報と、端末IDとを対応付けて端末情報記憶部173に記憶させる。
次に、主催者U1が、マスタ装置1fに対して、コレオグラフィーを行う画像の選択操作を行う(ステップS505)。すなわち、主催者U1が、マスタ装置1fのマスタ入力部12を操作することにより、表示画像選択部183は、画像情報記憶部174が記憶する画像の中から画像を選択する。
次に、マスタ装置1fは、分割画像と画像同期情報とを生成する(ステップS506)。マスタ装置1fの分割画像生成部181は、例えば、席画像情報記憶部171が記憶する席画像情報と、画像情報記憶部174が記憶する選択された画像データとに基づいて、分割画像と、画像同期情報とを生成する。
次に、マスタ装置1fは、分割画像に対応する端末装置2fを検索する(ステップS507)。マスタ装置1fの端末制御部182は、端末情報記憶部173を参照して、各席情報に対応する端末IDを抽出して、分割画像の送信先の端末装置2fを特定する。
次に、マスタ装置1fは、分割画像と、画像同期情報とをサーバ装置3に送信する(ステップS508)。端末制御部182は、各分割画像及び画像同期情報を、無線通信部11を介して、サーバ装置3に送信して、各分割画像に対応する端末装置2fに転送させる。
次に、サーバ装置3は、分割画像と、画像同期情報とを端末装置2fに送信する(ステップS509)。サーバ制御部33は、マスタ装置1fから受信した各分割画像及び画像同期情報を、各分割画像に対応する端末装置2fに送信する。
次に、端末装置2fは、分割画像を表示する(ステップS510)。端末装置2fの表示制御部272は、受信した自装置用の分割画像を、画像同期情報で同期して、端末表示部23に表示させる。これにより、端末表示部23は、自装置の席情報に対応する分割画像を表示する。
以上説明したように、本実施形態による情報提供システム100fは、複数の端末装置2fとマスタ装置1fとを備える。マスタ装置1fは、席画像情報記憶部171(記憶部)と、画像を表示するマスタ表示部13と、分割画像生成部181(生成部)と、端末制御部182と、を備える。席画像情報記憶部171は、席を示す席情報と画像上の領域とが対応付けられた席画像情報を記憶する。分割画像生成部181は、席画像情報に基づいて、席情報ごとに、画像を分割した分割画像と、当該分割画像を画像として同期させる画像同期情報と、を生成する。端末制御部182は、画像ごとに、席情報の分割画像と画像同期情報とを端末装置2fへ送信させる。複数の端末装置2fは、画像同期情報で同期して、自装置に対応する席情報の分割画像を表示する端末表示部23を備える。
これにより、本実施形態による情報提供システム100fは、席画像情報に基づいて容易に分割画像を生成できる上、各分割画像を端末装置2の端末表示部23に表示させるため、コレオグラフィーを行うための表示パネルを用意する必要がなく、利便性を向上させることができる。また、端末表示部23は、画像同期情報で同期して、分割画像を表示するため、端末装置2fのユーザは、分割画像の切り替えを行う必要がない。そのため、本実施形態による情報提供システム100fは、コレオグラフィーを行う際のミスを低減することができる。
また、本実施形態による情報提供システム100fは、マスタ装置1fが席画像情報に基づいて分割画像を生成するため、応援の規模(観客の数)に応じて、柔軟にコレオグラフィーを行うことができる。また、本実施形態による情報提供システム100fでは、マスタ装置1fに同期させて、端末装置2fの各々に分割画像を表示してコレオグラフィーを行うため、マスタ装置1fのユーザ(主催者)の操作により、様々な画像のコレオグラフィーを柔軟に行うことができる。
また、本実施形態では、複数の端末装置2fは、自装置の席情報を取得する席情報取得部271と、席情報をマスタ装置1fに送信する無線通信部21(送信部)とを備える。端末制御部182は、席情報の各々について、画像ごとに、当該席情報に対応付けられた端末装置2fへ、当該席情報の分割画像と画像同期情報とを送信させる。
これにより、本実施形態による情報提供システム100fは、席情報に対応付けられた端末装置2fに対して、当該席情報の分割画像と画像同期情報とを送信するため、各端末装置2fに送信するデータ量を低減しつつ、各端末装置2fに分割画像を適切に表示させることができる。
また、本実施形態では、席情報取得部271は、自装置の位置を示す測位情報に基づいて、自装置の席情報を取得する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100fでは、端末装置2fの席情報を、自動で取得及び設定することができ、さらに利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、端末表示部23は、席情報取得部271が取得した第1席情報と、自装置に対応付けられた席を示す第2席情報とが一致しない場合に、第2席情報を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100fは、観客の座席間違いを低減することができる。
また、本実施形態では、マスタ装置1fは、複数の画像を変更する表示画像選択部183(変更部)を備える。分割画像生成部181は、複数の画像のうちの第1画像を分割した第1分割画像及び第1画像として同期させる第1画像同期情報と、複数の画像のうちの第2画像を分割した第2分割画像及び第2画像として同期させる第2画像同期情報と、を生成する。そして、端末表示部23は、第1画像同期情報で同期して、自装置に送信された第1画像の分割画像を表示し、第2画像同期情報で同期して、自装置に送信された第2画像の分割画像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100fは、コレオグラフィーを行う画像を適切に変更することができる。
また、本実施形態では、複数の端末装置2fは、画像の表示が終了したことを示す出力を行うスピーカ28(出力部)を備える。
これにより、端末装置2fのユーザは、コレオグラフィーを行うための画像の表示が終了したことを認知することでき、さらに利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、端末装置2fは、マスタ装置1fと通信不能になった場合に、特定の出力又は機能停止を行うようにしてもよい。
これにより、本実施形態による情報提供システム100fは、端末装置2fの持ち去り(盗難)を防止することができる。
また、本実施形態による情報提供方法は、複数の端末装置2fと、席を示す席情報と画像上の領域とが対応付けられた席画像情報を記憶する席画像情報記憶部171(記憶部)を有するマスタ装置1fとを備える情報提供システム100fの情報提供方法であって、マスタ表示ステップと、生成ステップと、通信ステップと、端末表示ステップとを含む。マスタ表示ステップにおいて、マスタ装置1fが、画像を表示する。生成ステップにおいて、マスタ装置1fが、席画像情報に基づいて、席情報ごとに、画像を分割した分割画像と、当該分割画像を画像として同期させる画像同期情報と、を生成する。通信ステップにおいて、マスタ装置1fが、画像ごとに、席情報の分割画像と画像同期情報とを端末装置2fに送信する。端末表示ステップにおいて、複数の端末装置2fが、通信ステップによって送信された画像同期情報で同期して、自装置に対応する席情報の分割画像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供方法は、上述した情報提供システム100fと同様の効果を奏し、コレオグラフィーを行うための表示パネルを用意する必要がなく、利便性を向上させることができる。
なお、上述した本実施形態において、同一の画像に対してコレオグラフィーを行う場合には、マスタ装置1fは、分割画像を送付せずに、画像同期情報及び画像を識別する情報(例えば、画像名、画像ID、表示番号など)を端末装置2fに送付するようにしてもよい。この場合、端末装置2fは、表示画像記憶部262が記憶する分割画像のうちの、画像を識別する情報に対応する分割画像を抽出して、端末表示部23に表示させるようにしてもよい。
[第8の実施形態]
次に、図面を参照して、第8の実施形態による情報提供システム100gについて説明する。
図32は、第8の実施形態による情報提供システム100gの一例を示すブロック図である。
図32に示すように、情報提供システム100gは、マスタ装置1fと、複数の端末装置(2g−1、2g−2、・・・)と、サーバ装置3とを備える。マスタ装置1gと、複数の端末装置(2g−1、2g−2、・・・)と、サーバ装置3とは、ネットワークNW1に接続可能である。
本実施形態では、情報提供システム100gが、例えば、スポーツ競技場などの客席において、コレオグラフィー(人文字)を実施するためのコレオグラフィー支援システムとして使用される場合の一例であり、上述した第7の実施形態の変形例について説明する。
また、本実施形態において、複数の端末装置(2g−1、2g−2、・・・)のそれぞれは、同様の構成であり、情報提供システム100gが備える任意の端末装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、端末装置2gとして説明する。
なお、図32において、上述した図27と同一の構成は、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
マスタ装置1gは、無線通信部11と、マスタ入力部12と、マスタ表示部13と、マスタ記憶部17aと、マスタ制御部18aとを備えている。
マスタ記憶部17a(記憶部の一例)は、マスタ装置1gが利用する各種データを記憶する。マスタ記憶部17aは、席画像情報記憶部171と、分割画像記憶部172と、画像情報記憶部174とを備えている。マスタ記憶部17aは、端末情報記憶部173を備えていない点を除いて、上述したマスタ記憶部17と同様である。
マスタ制御部18aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、マスタ装置1gを統括的に制御する。マスタ制御部18aは、分割画像生成部181と、端末制御部182aと、表示画像選択部183と、表示制御部184とを備えている。マスタ制御部18aは、端末制御部182aによる処理が異なる点を除いて、上述したマスタ制御部18と同様である。
表示制御部184aは、画像ごとに、席情報の分割画像と画像同期情報とを端末装置2gへ送信させる。端末制御部182aは、例えば、画像ごとに、席情報の分割画像と画像同期情報とを含む同時通報(例えば、ブロードキャスト通信)を複数の端末装置2gへ送信させる。なお、本実施形態における表示制御部184aは、席情報に対応する端末装置2gを特定せずに、全分割画像を席情報と対応付けて、全ての端末装置2gへ同時に送信させる。
端末装置2gは、無線通信部21と、端末入力部22と、端末表示部23と、端末記憶部26aと、端末制御部27aと、スピーカ28とを備えている。
端末記憶部26aは、端末装置2gが利用する各種データを記憶する。端末記憶部26aは、席情報記憶部261と、表示画像記憶部262と、分割画像記憶部263とを備えている。端末記憶部26aは、分割画像記憶部263を備えている点を除いて、上述した端末記憶部26と同様である。
分割画像記憶部263は、マスタ装置1gが送信した画像ごとの全分割画像を記憶する。分割画像記憶部263は、例えば、上述した図29に示す分割画像記憶部172と同様に、分割画像を記憶する。
端末制御部27aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、端末装置2gを統括的に制御する。端末制御部27aは、席情報取得部271と、表示制御部272aとを備えている。端末制御部27aは、表示制御部272aによる処理が異なる点を除いて、上述した端末制御部27と同様である。
表示制御部272aは、同時通報により受信した席情報に対応付けた分割画像のうちの、自装置に対応する席情報の分割画像を、画像同期情報で同期して、端末表示部23に表示させる。表示制御部272aは、席情報記憶部261が記憶する席情報に対応する分割画像を抽出し、当該分割画像を端末表示部23に表示させる。
次に、図面を参照して、本実施形態による情報提供システム100gの動作について説明する。
図33は、本実施形態による情報提供システム100gのコレオグラフィーの表示処理の一例を示す図である。
図33において、まず、端末装置2gは、席情報を取得する(ステップS520)。端末装置2gの席情報取得部271は、例えば、座席やチケットに記載されている座席のシート番号を、端末装置2gのユーザが、端末入力部22を介して取得することで、自装置の席情報を取得する。席情報取得部271は、取得した自装置の席情報を席情報記憶部261に記憶させる。
次に、主催者U1が、マスタ装置1gに対して、コレオグラフィーを行う画像の選択操作を行う(ステップS521)。すなわち、主催者U1が、マスタ装置1gのマスタ入力部12を操作することにより、表示画像選択部183は、画像情報記憶部174が記憶する画像の中から画像を選択する。
次に、マスタ装置1gは、分割画像と画像同期情報とを生成する(ステップS522)。マスタ装置1gの分割画像生成部181は、例えば、席画像情報記憶部171が記憶する席画像情報と、画像情報記憶部174が記憶する選択された画像データとに基づいて、分割画像と、画像同期情報とを生成する。
次に、マスタ装置1gは、分割画像と、画像同期情報とをサーバ装置3に送信する(ステップS523)。端末制御部182aは、席情報に対応付けた全分割画像及び画像同期情報を、無線通信部11を介して、サーバ装置3に送信して、全端末装置2gに転送させる。
次に、サーバ装置3は、分割画像と、画像同期情報とを含む同時通報を端末装置2gに送信する(ステップS524)。サーバ制御部33は、席情報に対応付けた全分割画像及び画像同期情報を含む同時通報(例えば、ブロードキャスト通信)を、全端末装置2gに送信する。
次に、端末装置2gは、自装置の分割画像を抽出する(ステップS525)。端末装置2gの表示制御部272aは、同時通報により受信した席情報に対応付けた分割画像のうちの、自装置に対応する席情報の分割画像を抽出する。
次に、端末装置2gは、分割画像を表示する(ステップS526)。表示制御部272aは、抽出した自装置用の分割画像を、画像同期情報で同期して、端末表示部23に表示させる。これにより、端末表示部23は、自装置の席情報に対応する分割画像を表示する。
以上説明したように、本実施形態では、端末制御部182aは、画像ごとに、席情報に対応付けた分割画像と画像同期情報とを含む同時通報を複数の端末装置2gへ送信させる。また、複数の端末装置2gは、自装置の席情報を取得する席情報取得部271を備える。端末表示部23は、画像同期情報で同期して、同時通報により受信した席情報に対応付けた分割画像のうちの、自装置に対応する席情報の分割画像を表示する。
これにより、本実施形態による情報提供システム100gは、同時通報により、分割画像を複数の端末装置2gに一斉に送付することができるため、分割画像の送付の処理を簡略化することができる。
なお、上述した本実施形態において、同一の画像に対してコレオグラフィーを行う場合には、マスタ装置1gは、分割画像を送付せずに、画像同期情報及び画像を識別する情報(例えば、画像名、画像ID、表示番号など)を端末装置2gに送付するようにしてもよい。この場合、端末装置2gは、分割画像記憶部263が記憶する分割画像のうちの、画像を識別する情報に対応する分割画像を抽出して、端末表示部23に表示させるようにしてもよい。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態では、各実施形態を単独で実施する例を説明したが、上記の各実施形態の一部の機能、又は全部の機能を組み合わせて実施するようにしてもよい。
例えば、上記の第2〜第4の実施形態において、マスタ装置1a〜1cが備える制御情報生成部151が、第1の実施形態と同様に、複数の端末装置2a〜2cにおける解除モード(第1モード)と強制モード(第2モード)とを切り替えるモード切替情報を生成し、端末制御部152a〜152cが、当該モード切替情報を含む同時通報を複数の端末装置2a〜2cへ送信させてもよい。これにより、情報提供システム100a〜100cは、マスタ装置1a〜1cから、複数の端末装置2a〜2cを強制モードに変更することが可能になる。
また、上記の第5、及び第6の実施形態において、マスタ装置1d(1e)は、上述した第2〜第4の実施形態と同様の制御情報生成部151を備え、端末制御部152d(152e)が、当該モード切替情報を含む同時通報を複数の端末装置2d(2c)へ送信させてもよい。
また、上記の第1〜第6の実施形態において、モード選択部251は、マスタ装置1(1a〜1e)によって、強制モード(第2モード)に切り替えられた場合に、強制モード(第2モード)から解除モード(第1モード)にする選択、及び解除モード(第1モード)から強制モード(第2モード)に戻す選択を許可するようにしてもよい。また、この場合、モード選択部251は、マスタ装置1(1a〜1e)によって、解除モードに切り替えられた場合に、当該モードの選択を禁止するようにしてもよい。
上記の第7、及び第8の実施形態において、マスタ装置1f(1g)は、上述した第2〜第4の実施形態と同様の制御情報生成部151を備え、端末制御部182(182a)が、上述したモード切替情報を含む通報を複数の端末装置2f(2g)へ送信させてもよい。この場合、表示制御部272(272a)は、解除モード(第1モード)において、自装置のユーザによって変更可能な画像(例えば、競技の解説などの表示画像)を端末表示部23に表示させる。また、表示制御部272(272a)は、強制モード(第2モード)において、表示する画像を、自装置のユーザにより変更不能にし、マスタ装置1f(1g)からの画像同期情報で同期して、自装置に対応する席情報の分割画像を端末表示部23に表示させる。すなわち、端末表示部23は、解除モード(第1モード)において、自装置のユーザによって変更可能な画像を表示し、強制モード(第2モード)において、表示する画像を、自装置のユーザにより変更不能にし、マスタ装置1f(1g)からの画像同期情報で同期して、自装置に対応する席情報の分割画像を表示する。
また、上記の第7、及び第8の実施形態において、席情報取得部271は、種類の異なる複数の取得手段(測位システムなど)により測位情報を取得可能であり、端末装置2f(2g)は、測位情報の取得手段の種類に応じて、表示する画像を変更するなどの処理を変更してもよい。すなわち、端末表示部23は、席情報を取得するための測位情報の取得手段の種類に応じて、異なる画像を分割した分割画像を、自装置に対応する席情報の分割画像として表示するようにしてもよい。
例えば、公衆無線LANによる位置情報と、ビーコンによる位置情報とで、測位情報の検出範囲が異なる場合など、公衆無線LANによって位置情報が検出される場合と、ビーコンによって位置情報が検出された場合とで、端末装置2f(2g)が表示する画像を変更するようにしてもよい。例えば、ビーコンによって位置情報が検出された場合には、競技場の中央部分であり、マスタ装置1f(1g)は、頻繁に変更される文字などの分割画像を、端末装置2f(2g)の端末表示部23に表示させる。
また、例えば、公衆無線LANよって位置情報が検出された場合には、競技場の外周部分であり、マスタ装置1f(1g)は、背景画像などの分割画像を、端末装置2f(2g)の端末表示部23に表示させる。なお、公衆無線LANよって位置情報が検出された場合には、端末装置2f(2g)をコレオグラフィーに参加させずに、ユーザが選択した情報(例えば、解説などのコンテンツ)を表示させるようにしてもよい。この場合、マスタ装置1f(1g)は、上述した解除モード(第1モード)と強制モード(第2モード)との切り替えを行うようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、マスタ記憶部14(14a〜14e)及びマスタ記憶部17(17a)が記憶する情報の一部、又は全部を、外部装置(例えば、サーバ装置3)が備えるようにしてもよい。また、端末記憶部24(24a〜24e)及び端末記憶部26(26a)が記憶する情報の一部、又は全部を、外部装置(例えば、サーバ装置3)が備えるようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、マスタ装置1(1a〜1g)と端末装置2(2a〜2g)とは、サーバ装置3を介して通信する例を説明したが、これに限定されるものではなく、マスタ装置1(1a〜1g)と端末装置2(2a〜2g)とは、サーバ装置3を介さずに通信するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、端末装置2(2a〜2g)の機能は、専用アプリケーションにより実現されてもよいし、ブラウザによって実現されてもよい。なお、ブラウザによって実現される場合には、特別なソフトウェアをインストールする必要がないため、情報提供システム100(100a〜100g)は、さらに利便性を高めることができる。この場合、例えば、端末装置2(2a〜2g)は、専用の端末装置である必要はなく、例えば、スマートフォンやモバイルPCなどであってもよい。
なお、上述した情報提供システム100(100a〜100g)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した情報提供システム100(100a〜100g)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報提供システム100(100a〜100g)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報提供システム100(100a〜100g)が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。