JP6436452B2 - 食品中の豚肉を検出する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、食品中の豚肉を検出する方法に関する。
食品、特に挽肉中に、適正な原材料の表示がなく豚肉が加えられることがしばしば問題となっている。また、アレルギーや宗教上の理由から豚肉の入っていない食品を求める人が世界中に多く存在する。
食品中の豚肉を検出する従来の方法としては、豚に特異的なDNA配列を用いる豚肉の検出方法(特許文献1)や、抗原タンパク質を用いる豚肉の検出方法(特許文献2及び特許文献3)などが挙げられる。しかしながら、DNA配列を用いる方法や、抗原タンパク質を用いる方法では、試料からDNAや抗原タンパク質を抽出する操作が必要であり、この抽出操作は時間がかかる上、その抽出操作に習熟する必要がある。また、抽出操作を経るため、豚肉が混入した場所を特定することは困難である。さらに、食品の製造や保存の過程で、DNAやタンパク質の分解や変性が進むことが多く、検出の精度に問題が生じる。そのため、これらの技術では検査対象となる試料の状態、例えば生肉の状態か又は加熱済の肉の状態かが厳密に指定されていることが多い。
DNA配列やタンパク質を利用しない豚の検出方法として、豚の脂肪の化学組成を用いる方法がある(非特許文献1)。また、豚肉の脂肪の融点に関連したボーマー数を用いる方法がある(非特許文献2)。さらに、ラマン分光法を用いて豚肉を検出する方法がある(非特許文献3)。しかしながら、豚の脂肪の化学組成を用いる方法や豚の脂肪の融点に関連したボーマー数を用いる方法は、DNAやタンパク質を利用する方法とは異なり、豚を特異的にラベル化することができず少量の豚肉を検出することはできない。また、ラマン分光法を用いて豚の脂肪を検出するこれまでの方法では、豚の検出のためには、試料中に豚肉が50%以上含まれている必要がある。
特開2010−4773号公報 特開2011−169755号公報 特開2011−174836号公報
日本油化学制定基準油脂分析試験法、参1.3−1996 日本油化学制定基準油脂分析試験法、参2.7−1996 農研機構 成果情報2011年「ラマン分光による牛脂および豚脂の迅速判別法」
したがって、食品、例えば食肉、特には挽肉中に豚肉が混入している場合には、その食品中に存在する豚肉の量が少量であっても検出できる方法が望まれている。また、食品中の豚肉を簡易かつ迅速に検出できる方法、さらには食品中の豚肉の位置を特定して検出できる方法が、食品製造工程管理や監視の点から望まれている。加えて、食品中の豚肉を非破壊高感度で検出する方法が望まれている。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、食品中の豚肉を検出する方法であって、食品試料を厚さ30〜200μmで準備し、当該食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得、当該ラマンスペクトル中から所定の中心波数(ラマンシフト)a及びbのラマンバンドをそれぞれ選定し、ここで、中心波数aのラマンバンドは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドであり、そして、中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドであり、
食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、
以下の判別式
w = x − c
式中、cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、及び
xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、
x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0より大きい値である、を用いて、
w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定する、方法が上記の課題を解決できることを見出したものである。
また、本発明者らは、食品中の豚肉を検出する方法であって、食品試料を、当該食品試料がそのままの状態を保っている状態で準備し、当該食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得、当該ラマンスペクトル中から所定の中心波数(ラマンシフト)a及びbのラマンバンドをそれぞれ選定し、ここで、中心波数aのラマンバンドは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドであり、そして、中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドであり、食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、以下の判別式
w = x − c
式中、cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、及び
xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、
x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0より大きい値である、を用いて、
w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定する、方法が上記の課題を解決できることを見出したものである。
本発明においては、ラマン分光装置は好ましくはラマン顕微鏡である。また、好ましくは所定の中心波数(ラマンシフト)aが1412cm−1〜1422cm−1の範囲から選択され、および所定の中心波数(ラマンシフト)bが1292cm−1〜1302cm−1の範囲から選択される。豚とそれ以外の食肉の畜種により求まる閾値であるcは、好ましくは0〜0.5の範囲から選択される。ラマンスペストルを測定する食品試料の温度は好ましくは−10℃〜10℃である。食品試料の厚さは好ましくは50〜150μmである。IのIに対する強度補正係数1/r中のrは、好ましくは0.4〜0.6の範囲から選択される。
本発明では、食品試料の厚さを30〜200μmとし、当該食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得、当該ラマンスペクトル中から所定の中心波数(ラマンシフト)a及びbをそれぞれ選定し、ここで、中心波数aのラマンバンドは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドであり、そして、中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドであり、
食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、以下の判別式
w = x − c
式中、cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、及び
xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0より大きい値である、を用いて、w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定するので、豚肉を精度よく非破壊で、さらには高感度で検出できる。脂肪は変質しにくいので、加熱や凍結・融解の工程を経ても変化が少なく精度よく検出できる。また、測定対象である豚肉の細胞をほとんど潰すことなく細胞のレベルで測定できるので、検出精度を飛躍的に向上させることができる。本発明の高感度とは、脂肪細胞1個の混入を検出できることである。
また、本発明では、食品試料を、当該食品試料がそのままの状態を保っている状態で準備し、当該食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得、当該ラマンスペクトル中から所定の中心波数(ラマンシフト)a及びbをそれぞれ選定し、ここで、中心波数aのラマンバンドは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドであり、そして、中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドであり、
食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、以下の判別式
w = x − c
式中、cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、及び
xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0より大きい値である、を用いて、w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定するので、豚肉を、抽出処理等の特段の試料前処理をすること無く、食品試料をそのままの状態を保ったまま、詳細な位置を明らかにして精度よく非破壊で検出できる。
さらに、本発明では、ラマン分光装置としてラマン顕微鏡を使用することによりw>0の場所は豚肉であると特定できるので、食品中の豚肉の位置を特定して検出できる。加えて、合挽肉、たとえば牛肉と豚肉との合挽肉や鶏肉と豚肉との合挽肉において脂肪に占める豚肉の割合を特定することができる。
本発明の方法により動物種が明らかな標準試料を判別した結果を示す図である。左列が牛−豚の標準試料であり、右列が鶏−豚の標準試料である。(a)は光学像であり、(b)は脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合、(すなわち判別式中のxに相当、rは0.493)であり、(c)は、食品試料中の豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であるcを、牛−豚の標準試料では0.355、鶏−豚の標準試料では0.301とした場合の、判別式による判別結果である。(c)において、豚の領域(w>0)が着色し(カラーで示す場合には赤色)正しく判別された。 本発明の方法による牛豚合挽肉中の豚脂肪細胞の特異的検出を示す図である。r=0.493、c=0.355である。左側は光学像であり、右側は判別式により豚と判定された領域(w>0)を着色(カラーで示す場合には赤色)して示したものである。 本発明の方法により豚と判定された脂肪細胞の割合と、合挽肉の脂肪に占める豚の割合との関係を示す図である。r=0.493であり、c=0.355である。回帰線y=−0.490+0.492x+0.00527xが得られ、決定係数rは0.975であり、非常に高い相関が得られた。実際に試料とした合挽肉の脂肪に占める豚の割合の値は、全て当該回帰線の95%信頼域内にあり、本発明の方法の有用性が実証された。なお、牛と豚の脂肪細胞には大きさに違いがある(牛の方が大きい)ため近似曲線は下に凸となる。 本発明の方法による牛豚合挽肉における豚脂肪の特異的検出を示す図である。r=0.493、c=0.355である。左側は試料の写真であり、右側は判別式により豚と判定された領域(w>0)を着色(カラーで示す場合には赤色)して示したものである。
本発明の食品中の豚肉を検出する方法をさらに説明する。
まず、食品試料中の豚肉を細胞のレベルで検出する場合には、食品試料を厚さ30〜200μmで準備する。準備する食品試料の厚さは、好ましくは50〜150μmである。食品試料の厚さが30μm未満であると、潰れる細胞(細胞のサイズは通常50〜150μm程度である)が多くなり検出精度が低下するため好ましくない。また、食品試料の厚さが200μmを超えると、細胞が重なって存在することが多くなり、検出感度が低下するため好ましくない。
食品試料をそのままの状態で豚肉を検出する場合には、食品試料をそのままの状態、すなわち食品試料の形態及び構造を保ったままで準備する。食品試料の形態及び構造を保ったままで食品試料を準備できる食品試料の厚さは、200μm以上であればよい。食品試料の厚さの上限は特にないが、食品試料の厚さは、例えば20cm以下である。食品試料の厚さは、ラマン顕微鏡のステージの作動距離を考慮すると好ましくは200μm〜10cmであり、より好ましくは1mm〜5cmである。例えば、牛豚合挽肉などの合挽肉を調製するのに用いられるグラインダーの穴の径である2mmを、食品試料の厚さとすることができる。
本発明の食品とは、食用の品物であり、具体的には、食肉、食肉製品などが挙げられる。食肉とは豚肉、牛肉、鶏肉、羊肉、又はこれらの肉のうち2種以上を混合した肉であり、混合した肉としては、例えば合挽肉が挙げられる。
次に、食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得る。食品試料に照射するレーザー光源としては、いずれのレーザー光源も使用できる。レーザー光源としては、ヘリウムネオンレーザー(632.8nm)などの気体レーザー、固体レーザー(532や1064nm)、及び半導体レーザー(785や830nm)などが挙げられる。本発明において使用するレーザー光の波長は、食品試料中への透過度、蛍光による妨害および得られるラマン散乱光の強度を考慮すると532〜1064nmであり、好ましくは785〜1064nmであり、より好ましくは785nmである。
ラマン分光装置により得られるラマンスペクトル中から、豚の検出のために用いる所定の中心波数a及びb、すなわちラマンシフトを中心波数に持つラマンバンドをそれぞれ選択する。豚肉の検出のために有効な所定の中心波数aは1412cm−1〜1422cm−1から選択され、好ましくは1417cm−1である。中心波数aのラマンバンドは豚肉に特有な結晶多形に特異的なラマンバンドである。中心波数bは、1292cm−1〜1302cm−1から選択され、好ましくは1297cm−1である。中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドである。中心波数aが1417cm−1であるラマンバンドは豚肉の脂肪に特有で多く含まれるβ´型結晶多形に由来するラマンバンドであるので好ましい。中心波数bが1297cm−1であるラマンバンドは、脂肪の結晶度に依存するラマンバンドであるため、結晶に占めるβ´型結晶多形の割合を求めるのに好ましい。
食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、
以下の判別式
w = x − c
式中、cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、及び
xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0より大きい値である、を用いて、w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定する。
x=(1/r)×(I/I)における1/rはIのIに対する強度補正係数であって、rは、試料中のβ´型結晶多形の量が増えてI(例えばI1297、Iは下付文字で示す数値を中心波数に持つラマンバンドの強度を示す)の面積強度が1増えたときのI(例えばI1417)の増加量として求めることができる。1/rにおいて、rは好ましくは0.4〜0.6であり、0.493がより好ましい。xは特定のrを与えること並びにI及びIを規定することにより決まる。
xは食品中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、x=(1/r)×(I/I)である。Iは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドである中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドである中心波数bのラマンバンドの強度である。例えば、I/Iは好ましくはI1417/I1297であり、r=0.493の場合、xは、
x= (1/0.493)×(I1417/I1297
であり豚の細胞に含まれる脂肪がβ´型結晶多形に結晶化しやすい特性を表す変数である。
xは、β´型結晶多形の量を表す式(1)、(1/0.493)×I1417/(I1297+I1305) (1)を、脂肪が結晶として存在している割合を表す式(2)、I1297/(I1297+I1305) (2)で割ることで得られる。例えば、牛ではβ´型結晶多形の割合は少ないが、結晶の量が多いため相対的にβ´型結晶多形の量が多くなるので、この点を補正するために、式(1)のβ´型結晶多形の量を式(2)の結晶の量(結晶度)で割って、食品中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であるxを規定する。上記式(1)及び(2)中、I1305は、融液状態にある脂肪に特異的なラマンバンド(中心波数1305cm−1)の強度である。
判別式中cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、使用するラマン分光装置の性能(主には波数分解能)、ラマンスペクトル測定条件(主には入射レーザー強度)や試料の結晶化条件を固定し、豚であることが明らかな脂肪あるいは脂肪細胞の標準試料(標本数は100以上が好ましい)のラマンスペクトルを得、ラマンスペクトルより当該標準試料群の持つ変数x(判別式中のx)と、その他の畜種の標準試料群より同様にして得られた変数xの、群間の差の郡内の変動に対する比を最大にする(誤判別率を最も低くする)閾値として、統計学的に決めることができる。変数xを求める式中rが0.493の場合、cは、0〜0.5の範囲から選択することができる。例えば豚と牛の判別において、cは0.29〜0.4の範囲から選択することができ、0.355が好ましい。例えば豚と鶏の判別において、cは0.29〜0.4の範囲から選択することができ、0.301が好ましい。また、このように求めたcによる誤判別率が大きい場合や、豚を豚ではない他の畜種であると誤判別することが重大な問題となる場合は、判別を保留する(擬陽性とする)cの範囲を設定することで、誤判別の確率を小さくすることができる。判別を保留する(擬陽性とする)cの範囲としては、例えば豚と牛の判別において上の方法で求めたcが0.355の場合、μ−2.326×σ<c<0.355のとき判別を保留する(擬陽性とする)ことで、豚を誤って牛であると誤判別する確率を1%にすることができ、μ−3.09×σ<c<0.355のとき判別を保留することで、豚を誤って牛であると誤判別する確率を0.1%にすることができる。また、豚と鶏の判別において、μ−3.09×σ<c<0.301のとき判別を保留することで、豚を誤って鶏であると誤判別する確率を0.1%にすることができる。ここで、μとσはそれぞれ豚の標準試料より得られる母集団の平均値と分散であり、2.326は累積確率1%のパーセント点であり、3.09は累積確率0.1%のパーセント点である。
上記の判別式より得られる値wが、w>0の場合には豚肉である、すなわち食品試料が豚肉を含むと判定する。食品試料をラマン顕微鏡で解析する場合には、食品試料中の部分のうちw>0の部分が豚肉であると判定する。
上述したように、豚肉をその他の食肉であると誤判別する確率を低減することを目的として判別を保留するcの範囲を設けた場合、例えばw>−0.02の場合に豚肉であると判定する。
ラマン分光装置としては、ラマン分光計が使用され、例えばEnwave社製EZRaman―Iが使用される。ラマン分光装置としては、ラマン顕微鏡を使用することが好ましい。ラマン顕微鏡としては、例えばナノフォトン社製RAMANplusが使用される。ラマン顕微鏡を用いることにより、試料の空間情報とともにラマンスペクトルを得ることができるので、食品試料中の豚肉の部分を特定することができる。特に、食品試料中の豚肉の部分を細胞レベルで特定することができる。さらに、ラマン顕微鏡を用いることにより、食品試料中の豚肉の混入した場所を、精度よく検出することができる。
ラマンスペクトルを測定する食品試料の温度は−10℃〜10℃の範囲である。ラマンスペクトルを測定するときの食品試料の温度は、食品試料中の脂肪を結晶化させる温度(結晶状態にある温度)と同じ温度とすることができる。食品試料中の脂肪を結晶化させる温度は、検出すべき対象物となる豚肉とそれに混入されると予想される食肉の畜種によって適宜選択することができ、−10℃〜10℃の範囲が好ましく、−5℃〜5℃の範囲がより好ましく、0℃が最も好ましい。例えば豚肉(豚脂)と牛肉(牛脂)を判別するためには、−10℃〜10℃の範囲が豚肉(豚脂)と牛肉(牛脂)のラマンシフトのピーク強度の差が大きくなるため好ましく、−5℃〜5℃の範囲がより好ましく、0℃が最も好ましい。
食品中の豚肉を検出する手順について説明する。
豚肉を含む食品試料はラマン分光装置、特にはラマン顕微鏡(例えば分散型顕微ラマン分光計ナノフォトン社製RAMANplus)を用いて豚肉の検出が行われる。
まず、食品試料を厚さ50〜150μmで準備する。この食品試料は、厚みが明らかなスペーサーなどを用いて食品試料を50〜150μmの範囲内の所定の厚さとする。
次に、食品試料に励起レーザー光を照射する。励起レーザー光の強度は30〜300mWの範囲であり、熱による結晶の融解を避けるため、好ましくは50mW以下、より好ましくは30mWである。励起レーザー光の照射により食肉、特に脂肪(特に脂肪細胞)よりラマン散乱光が生じ、このラマン散乱光を対物レンズで捕集し、ラマン分光器および検出器で検出する。この測定時間は、1スペクトルあたり5分以下、好ましくは3分以下、より好ましくは2分以下、よりさらに好ましくは1分以下である。また、この測定時間は5秒以上、好ましくは10秒以上、より好ましくは20秒以上、よりさらに好ましくは30秒以上である。
得られたラマンスペクトルのうち、所定の中心波数a及びbのラマンバンド、例えばそれぞれ1417cm−1および1297cm−1のラマンバンドを、多変量解析ソフトウェアを備えたコンピュータを用いてローレンツ関数を用いたバンドフィットにより決定する。バンドフィットの結果より得られたラマンバンド(1417cm−1および1297cm−1)の面積強度のデータから、以下の判別式
w = x − c
式中、cは豚とその他の食肉の畜種により求まる閾値であり、例えばc=0.355であり、及びxは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、
x=(1/r)×(I/I)、例えばr=0.493、及びI1417/I1297を用いて、
w>0の場合には、豚肉であると判断することにより、食品試料中に豚肉が存在しているか否かを判定する。ラマン分光装置としてラマン顕微鏡を用いる場合には、食品試料中の豚肉の分布、すなわち食品試料中の豚肉が存在する場所も特定できる。
本発明の方法は、食品試料中の豚肉の検出、特には食肉中の豚肉の検出、さらには合挽肉、例えば牛肉と豚肉の合挽肉、鶏肉と豚肉の合挽肉中の豚肉の検出に使用することができる。また、食品試料をそのままの状態、すなわち食品試料の形状及び構造を保ったまま、その食品試料の表面に存在する豚肉の検出に使用することができる。さらに、合挽肉中の豚肉と判定された部分(脂肪細胞)の割合を求めることにより、食品試料中の豚肉の割合、特には食品試料中の脂肪に占める豚の割合を推定することができる。さらに豚混入の迅速検出が必要な、食品の品質管理分野においても利用が可能である。加えて、アレルギーや宗教的観点から、検出精度が非常に重要な問題となる食品分野において、かかる問題を解決した検出精度が非常に高い豚肉の迅速な検出方法を提供できる。
[実施例1]
室温条件下で豚肉、牛肉、及び鶏肉であることが明らかな挽肉標準試料をそれぞれカバーガラスに挟み、食肉中の細胞を潰さないように注意して、100μmの厚さに調製した。
23℃の温度に保持した温度制御ステージ(Linkam社製型番10021)を設置したラマン顕微鏡(ナノフォトン社製型番RAMANplus)に試料を設置した。試料は乾燥窒素ガス雰囲気とした。23℃の温度にて5分間保持した後、毎秒−20℃の速度で0℃まで急速冷却し、0℃で5分間保持して食品試料中の脂肪を結晶化させた。
次いで、各動物種の挽肉試料中に観察された脂肪細胞を100個ランダムに選び、そのラマンスペクトルを以下の条件で取得した。
後方ラマン散乱光を計測した。X−Y方向空間分解能は6μm、Z方向空間分解能は180μm、波数分解能は1.1cm−1であり、測定時間は1分であった。
取得した脂肪細胞のラマンスペクトルのデータを多変量解析ソフトウェアを備えたコンピュータ解析装置に送り、ラマンスペクトルのうち1417cm−1および1297cm−1のラマンバンドを選定し、r=0.493と規定して、xを求めた。
当該標準試料群(豚肉、牛肉および鶏肉の脂肪細胞100個)の持つ変数x(判別式中のx)について、群間の差の郡内の変動に対する比を最大にする(誤判別率を最も低くする)閾値として、統計学的に判別式中cを求めた結果、豚と牛のcは0.355、豚と鶏のcは0.301であった。このときの誤判別率はそれぞれ、4%および1%であった。
豚と牛の判別において、0.335<c<0.355のとき判別を保留する(擬陽性とする)ことで、豚を誤って牛であると誤判別する確率を1%にすることができ、0.292<c<0.355のとき判別を保留することで、豚を誤って牛であると誤判別する確率を0.1%にすることができた。
また、豚と鶏の判別において、0.292<c<0.301のとき判別を保留することで、豚を誤って鶏であると誤判別する確率を0.1%にすることができた。
[実施例2]
牛および豚からなることが明らかな標準試料を使用し、実施例1と同様の条件で、試料の結晶化とラマンスペクトル測定をおこない、ラマンスペクトルより各測定点のxの値をr=0.493と規定して求めた。測定点は、試料のX−Y同一平面内の25μm間隔の点とした。判別式中cには実施例1で牛と豚の判別の閾値として得た0.355を用いてwを求め、w>0の場合には豚であると判定した。
[実施例3]
鶏−豚の標準試料を使用した以外は、実施例2と同様の方法で、xの値を求めた。判別式中cには実施例1で鶏と豚の判別の閾値として得た0.301を用いてwを求め、w>0の場合には豚であると判定した。
これら実施例2及び実施例3の結果を図1に示す。図1の左列が実施例2の食品試料の測定結果であり、図1の右列が実施例3の食品試料の測定結果である。図1の(a)は光学像、(b)は脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合、すなわち判別式中のxの値、及び(c)は判別式による判別結果であるw、すなわち(b)の値であるxよりc値(0.355)を減じた値を二値化してそれぞれ表すものである。図1の左列の(c)より、w>0で示される部分は着色で表される(カラーで示す場合には赤色)豚肉の部分(右側)であり、牛肉の部分(左側)と明確に区別できた。
また、図1の右列の(c)より、判別式の値がw>0(c=0.301)で示される部分は着色して表される(カラーで示す場合には赤色)豚肉の部分(右側)であり、鶏肉の部分(左側)と明確に区別できた。よって、判別式wの値が、w>0の場合には豚肉であると判別できる。
また、細胞を潰すことなく、試料を100μmの薄層として結晶化したので、食品試料中の豚の部分(場所)を細胞レベルで検出できた。
[実施例4]
牛と豚の合挽肉の食品試料を使用した以外は、実施例2と同様の方法で、食品試料の結晶化を行い、ラマンスペクトルを得て、c=0.355と規定して食品試料中の各部位のwの値を求めた。
その結果を図2に示す。図2の左側が光学像であり、右側は判別式wにより求めた判別結果を表すものである。右側の図より、牛と豚の合挽肉の食品試料を使用した場合であっても、w>0で示される部分は着色で表される(カラーで示す場合には赤色)豚肉の部分であり、牛肉の部分と明確に区別できた。
よって、合挽肉の場合であっても、判別式wを用いることで豚肉が位置を明らかにして検出できる。
[実施例5〜11]
豚肉(脂肪29重量%)と牛肉(脂肪25重量%)とを、以下の所定の比率(重量%)、0:100(実施例5)、20:80(実施例6)、35:65(実施例7)、50:50(実施例8)、65:35(実施例9)、80:20(実施例10)及び100:0(実施例11)で混合して調製した合挽肉の試料をそれぞれ使用した以外は、実施例2と同様の方法で、試料の結晶化を行い、試料に含まれる約100個の脂肪細胞のラマンスペクトルを得て、各細胞のwの値を求めた。判別式中、cは実施例1で得た0.355を用いた。w>0の場合には豚の細胞であると判定した。
その結果を図3に示す。図3は、本発明の方法により豚と判定された脂肪細胞の割合(%)(横軸)と合挽肉の脂肪に占める豚の割合(重量%)(縦軸)との関係を示す。本発明の方法により豚と判定された脂肪細胞の割合(%)は、0%(実施例5)、37%(実施例6)、56%(実施例7)、57%(実施例8)、76%(実施例9)、92%(実施例10)及び96%(実施例11)であった。これに対し、合挽肉の脂肪に占める豚の割合(重量%)は、0%(実施例5)、22%(実施例6)、38%(実施例7)、54%(実施例8)、68%(実施例9)、82%(実施例10)及び100%(実施例11)であった。
図3より、本発明の方法により豚と判定された脂肪細胞の割合(%)と、合挽肉の脂肪に占める豚の割合(重量%)とは、2次関数y=a+ax+aを用いて回帰分析をおこなうと、回帰線y=−0.490+0.492x+0.00527xが得られ、決定係数Rは0.975であり、非常に高い相関が得られた。合挽肉の脂肪に占める豚の割合を求めることのできる新しい方法として、活用が期待できる。また、実施例8の豚肉(脂肪29重量%):牛肉(脂肪25重量%)=50:50の試料中の脂肪細胞101個のwの値を以下の表に示す。
Figure 0006436452
表1から、合挽肉の脂肪に占める豚の割合が54重量%である試料を用いた実施例8の場合には、本発明の方法により豚と判定された脂肪細胞の割合が57.4%(101個中58個)であり、本方法により豚と判定された脂肪細胞の割合(%)から予測される合挽肉の脂肪に占める豚の割合(重量%)は35〜55重量%(回帰線95%信頼域)となり、実際の値54重量%は当範囲内となり、本発明の方法により合挽肉の脂肪に占める豚の割合を推定できることが明らかになった。
[実施例12]
食品試料の厚さを、食品試料の形態及び構造を保ったままで測定できる厚さである2mmとする以外は、実施例4と同じ食品試料及び同じ方法で、食品試料の結晶化を行い、ラマンスペクトルを得て、c=0.355と規定して、食品試料中の表面の各部位のwの値(縦方向1.2cm×横方向1.2cmの試料範囲においてそれぞれ1mm単位の幅で測定)を求めた。その結果を図4及び表2に示す。
Figure 0006436452
図4の左側が試料の光学写真であり、右側は判別式wにより求めた判別結果を表すものである。右側の図より、食品試料、すなわち牛と豚の合挽肉の形態及び構造を保ったままの厚さであっても、表2より求められたw>0で示される部分は、着色(カラーで示す場合には赤色)で示される豚肉の部分であり、牛肉とはその表面上の場所を含め明確に区別できた。
よって、食品試料の形態及び構造を保ったままで測定できる厚さの食品試料の場合であっても、抽出処理等の特段の試料前処理をすること無く、判別式を用いることで食品試料の表面における豚肉の詳細な位置を明らかにして感度良く検出できる。

Claims (9)

  1. 食品中の豚肉を検出する方法であって、
    食品試料を厚さ30〜200μmで準備し、
    当該食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得、
    当該ラマンスペクトル中から所定の中心波数(ラマンシフト)a及びbのラマンバンドをそれぞれ選定し、ここで、中心波数aのラマンバンドは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドであり、そして、中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドであり、
    食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、
    以下の判別式
    w = x − c
    式中、cは豚肉とその他の畜種の食肉とを判別する閾値であり、かつ、0〜0.5の範囲から選択され、ここで、当該その他の畜種の食肉は、牛肉、鶏肉及び羊肉から選択される1種以上の食肉であり、
    及び
    xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、
    x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0.4〜0.6の範囲から選択される値である、を用いて、
    w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定する、
    方法。
  2. 食品中の豚肉を検出する方法であって、
    食品試料を、当該食品試料がそのままの状態を保っている状態で準備し、
    当該食品試料にレーザー光を照射して、ラマン分光装置によりラマンスペクトルを得、
    当該ラマンスペクトル中から所定の中心波数(ラマンシフト)a及びbのラマンバンドをそれぞれ選定し、ここで、中心波数aのラマンバンドは豚肉に特異的な結晶多形のラマンバンドであり、そして、中心波数bのラマンバンドは結晶状態にある脂肪に特異的なラマンバンドであり、
    食品試料中の脂肪が結晶状態にある温度において、
    以下の判別式
    w = x − c
    式中、cは豚肉とその他の畜種の食肉とを判別する閾値であり、かつ、0〜0.5の範囲から選択され、ここで、当該その他の畜種の食肉は、牛肉、鶏肉及び羊肉から選択される1種以上の食肉であり、
    及び
    xは食品試料中の脂肪細胞に含まれる脂肪の結晶に占めるβ´型結晶多形の割合により求まる変数であって、
    x=(1/r)×(I/I)であり、ここでIは当該中心波数aのラマンバンドの強度であり、Iは当該中心波数bのラマンバンドの強度であり、そして1/rはIのIに対する強度補正係数であって、かつrは0.4〜0.6の範囲から選択される値である、
    を用いて、
    w>0の場合には、食品が豚肉を含むと判定する、
    方法。
  3. 前記その他の畜種の食肉は、牛肉及び/又は鶏肉であり、及び前記cは0.29〜0.4の範囲から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記その他の畜種の食肉は牛肉であり、及び前記cは0.335<c≦0.355の範囲から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記その他の畜種の食肉は鶏肉であり、及び前記cは0.292<c≦0.301の範囲から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. ラマン分光装置が、ラマン顕微鏡である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 所定の中心波数aが1412cm−1〜1422cm−1の範囲から選択され、および所定の中心波数bが1292cm−1〜1302cm−1の範囲から選択される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. ラマンスペクトルを測定する食品試料の温度が−10℃〜10℃である、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  9. 食品試料の厚さが、200μm〜20cmである、請求項2に記載の方法。
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