JP6432408B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両に搭載される制御装置に関する。
内燃機関と回転電機の両方を備え、それぞれの駆動力によって走行することのできるハイブリッド車両が開発されており、既にその普及が始まっている。ハイブリッド車両では、制動時において生じた回生電力を蓄電装置に蓄えておき、当該電力を後の走行に利用することができる。つまり、制動時に蓄えられた運動エネルギーを、走行のために再利用することが可能となっている。このため、従来の車両に比べて高い燃費性能を実現することができる。
しかしながら、回転電機において回生電力を発生させる際には、どうしても電力の損失が生じてしまう。このため、ハイブリッド車両の走行状態によっては、上記のように回生電力を蓄えておくような制御を行うことが、燃費性能を向上させるための最良の手段ではない場合もある。
例えば、走行速度の変化が比較的緩やかとなるような状況においては、回生電力を生じさせて蓄えるよりも、コースティング制御を行った方が、燃費性能をより向上させることができる場合がある。コースティング制御とは、内燃機関における駆動力の発生を停止させた状態で、ハイブリッド車両を惰性で走行させる制御である(例えば、下記特許文献1を参照)。
コースティング制御が行われているときには、車両の運動エネルギー及び位置エネルギーが、車両の走行のために直接利用されることとなる。更に、内燃機関のアイドリングによる無駄な燃料の消費もなくなる。従って、コースティング制御を適切に実施することで、ハイブリッド車両の燃費性能をさらに向上させることができる。
特許第4079077号
ところで、コースティング制御が行われているときにおいても、ハイブリッド車両が備える各種補機(例えばエアコンやヘッドライト等の電力使用機器)では電力が消費される。このとき、内燃機関は停止した状態なので、発電機は駆動されず、発電機から蓄電装置への電力の供給は行われない。その結果、コースティング制御が行われている間は、補機の電力消費に伴い、蓄電装置の蓄電率(SOC)が次第に低下して行くこととなる。
蓄電装置の蓄電率が低下し過ぎてしまうのは好ましくない。このため、コースティング制御中において蓄電率が所定の下限値に到達した場合には、内燃機関を強制的に駆動させて、発電機から蓄電装置への電力供給を行わなければならない。この場合には、ハイブリッド車両の燃費性能は抑制されてしまうこととなる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハイブリッド車両に搭載される制御装置であって、走行中における蓄電装置の蓄電率の低下を防止することのできる制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る制御装置は、内燃機関と回転電機、及び当該回転電機に電力を供給する蓄電装置、を備えたハイブリッド車両に搭載される制御装置であって、回転電機で発生し蓄電装置に供給される回生電力、を調整する回生調整部を備え、回生調整部は、蓄電装置における蓄電率が一定に維持されるように回生電力を調整する。内燃機関における駆動力の発生を停止させ、ハイブリッド車両を惰性で走行させる制御であるコースティング制御が行われている時に、回生調整部が、蓄電率が一定に維持されるように回生電力を調整する。
このような制御装置では、回生調整部による回生電力の調整が、蓄電率が一定に維持されるように行われる。つまり、(回生制動時のように)蓄電率が上昇するような大きな回生電力を生じさせるのではなく、蓄電装置の蓄電率が減少しない程度の、比較的小さな回生電力のみを生じさせるような制御が行われる。
このような制御によって、ハイブリッド車両の走行に対する影響を最低限に抑制しながらも、蓄電率の低下を防止することができる。例えば、ハイブリッド車両のコースティング制御が行われている時においては、蓄電率の低下に伴う内燃機関の強制的な駆動を防止することができ、これによりハイブリッド車両の燃費性能を向上させることができる。
本発明によれば、ハイブリッド車両に搭載される制御装置であって、走行中における蓄電装置の蓄電率の低下を防止することのできる制御装置が提供される。
本発明の実施形態に係る制御装置、及び、当該制御装置を搭載した車両の構成を模式的に示す図である。 コースティング制御中における車両の状態変化を示すグラフである。 制御装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。 車両に搭載された蓄電装置の、蓄電率の変化を示すグラフである。 車両に搭載された蓄電装置の、蓄電率の変化を示すグラフである。 車両に搭載された蓄電装置の、蓄電率の変化を示すグラフである。 制御装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。 コースティング制御中における回生電力の変化を示すグラフである。 コースティング制御中における、本発明の比較例に係る車両の状態変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態に係る制御装置10は、車両HCに搭載されており、当該車両HCの走行を制御するための制御装置として構成されている。制御装置10の構成や実行される制御の説明に先立ち、車両HCの構成について先ず説明する。
図1に示されるように、車両HCは、エンジン110(内燃機関)とモーター150(回転電機)とを備えており、それぞれの駆動力によって走行することが可能となっている。すなわち、車両HCは所謂ハイブリッド車両として構成されている。
エンジン110の駆動力は、変速機120及びディファレンシャル130を介して駆動輪140に伝達され、車両HCの走行力となる。尚、図1においては、車両HCが備える車輪のうち2つの駆動輪140のみが図示されており、他の車輪については図示が省略されている。
モーター150は、3相の交流電力によって駆動される回転電機である。モーター150の駆動力は、やはり変速機120及びディファレンシャル130を介して駆動輪140に伝達され、車両HCの走行力となる。尚、モーター150は、上記のように駆動力を生じさせるほか、車両HCの運動エネルギーを回生電力に変換することも可能となっている。
車両HCは、エンジン110の駆動力のみにより走行することも、モーター150の駆動力のみにより走行することもできる。また、エンジン110の駆動力とモーター150の駆動力とを同時に生じさせ、これらの駆動力によって走行することもできる。
車両HCは、モーター150に電力を供給するための構成として、蓄電装置160と、インバータ170とを備えている。蓄電装置160は、モーター150に供給される電力を蓄えておくための装置であって、蓄電池(バッテリ)及び蓄電池の充放電を制御する制御回路を内部に備えている。
インバータ170は、蓄電装置160から出力された直流電力を3相の交流電力に変換し、モーター150に供給するための電力変換器である。また、インバータ170は、モーター150で生じた回生電力を直流電力に変換して、蓄電装置160に供給することも可能となっている。インバータ170の動作(電力変換)は、制御装置10によって制御される。
図1に示される補機180は、車両HCに搭載される電力消費機器のうち、比較的消費電力の大きいもの(例えばエアコン等)の一群を単一のブロックとして示したものである。蓄電装置160に蓄えられた電力は、補機180に対しても供給され消費される。
蓄電装置160と補機180とを繋ぐ電力経路の途中には、電流計181と、電圧計182が備えられている。電流計181は、補機180に供給される電力の電流を計測するためのセンサである。電圧計182は、補機180に供給される電力の電圧を計測するためのセンサである。電流計181で計測された電流値、及び電圧計182で計測された電圧値は、それぞれ制御装置10に入力される。
蓄電装置160に対する電力の供給は、モーター150からインバータ170を介して行われるほか、発電機190からも行われる。発電機190は、エンジン110の駆動力によって発電を行う装置である。発電機190で発電された電力は、蓄電装置160に供給され蓄えられる。また、発電機190で発電された電力を補機180に直接供給することも可能となっている。
図1に示される補機210は、車両HCに搭載される電力消費機器のうち、比較的消費電力の小さいもの(例えばヘッドライト等)の一群を単一のブロックとして示したものである。
車両HCは、補機210に電力を供給するための構成として、コンバータ200と、バッテリ220とを備えている。コンバータ200は、発電機190で発電された電力、又は蓄電装置160から出力された電力を、電圧変換して補機210に供給するための電力変換器である。バッテリ220は、補機210に対する電力供給を補助的に行うための蓄電池である。
コンバータ200と補機210とを繋ぐ電力経路の途中には、電流計211と、電圧計212が備えられている。電流計211は、補機210に供給される電力の電流を計測するためのセンサである。電圧計212は、補機210に供給される電力の電圧を計測するためのセンサである。電流計211で計測された電流値、及び電圧計212で計測された電圧値は、それぞれ制御装置10に入力される。
制御装置10の構成について説明する。制御装置10は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースを備えたコンピュータシステムとして構成されている。制御装置10は、機能的な制御ブロックとして、蓄電率計測部11と、回生調整部12とを備えている。
蓄電率計測部11は、蓄電装置160の制御回路と通信を行うことにより、蓄電装置160におけるSOC(蓄電率)を計測する部分である。蓄電率計測部11は、現時点におけるSOCの値を、所定の周期で繰り返し計測している。
回生調整部12は、モーター150で発生し蓄電装置160に供給される回生電力を調整する部分である。回生調整部12は、インバータ170におけるスイッチング動作等を制御することにより、モーター150から取り出される回生電力の大きさを調整する。
制御装置10で実行される制御について説明する前に、本発明の比較例(従来例)に係る制御装置で実行されていた制御について、図9を参照しながら説明する。
尚、この場合の制御対象である車両の構成は、図1に示された車両HCの構成と同一である。従って、当該車両についても以下では「車両HC」と表記する。また、車両HCを構成する各装置(蓄電装置160など)についても、図1に示されたものと同一の符号を付して表記する。
図9(A)は、車両HCの走行速度(以下、「車速」という)の変化を示すグラフである。図9(B)は、エンジン110の回転数の変化を示すグラフである。図9(C)は、蓄電装置160におけるSOCの変化を示すグラフである。図9(D)は、補機180及び補機210で消費される電力の合計(以下、「補機電力」と称する)の変化を示すグラフである。図9(E)は、モーター150で生じ蓄電装置160に供給される回生電力の変化を示すグラフである。
図9に示される例では、時刻t10までの期間においては、車両HCではエンジン110の運転が行われており、車両HCはエンジン110の駆動力によって走行している。このとき、車速は概ね一定の速度V0となっており(図9(A))、エンジン110の回転数も一定の値R0となっている(図9(B))。
また、蓄電装置160に蓄えられた電力は補機180等により消費されるのであるが、時刻t10以前では発電機190による発電が行われ、当該発電による電力が蓄電装置160に供給されている。このため、蓄電装置160のSOCは概ね一定の値SC0となっている(図9(C))。
補機電力は、図9(D)に示される期間の全体において一定(値PA0)であるとする。また、モーター150においては回生電力が生じておらず、回生電力の値は常に0であるとする。
時刻t10以降においては、車両HCの燃費性能を向上させる(燃費を低減する)ためにコースティング制御が実行される。コースティング制御とは、エンジン110における駆動力の発生を停止させた状態で、車両HCを惰性で走行させる制御である。尚、コースティング制御は、本比較例に係る制御装置とは別のECU(不図示)によって実行されるのであるが、本比較例に係る制御装置で実行されてもよい。
このとき、回生電力は0であり、回生に伴う制動力は生じていないので、車両HCは惰性による走行を続けることができる。ただし、車両HCは路面からの抵抗力や空気抵抗を受けるので、車速は速度V0から次第に低下して行く(図9(A))。
エンジン110は停止しているので、時刻t10以降におけるエンジン110の回転数は0となっている(図9(B))。また、エンジン110の停止に伴い、発電機190による発電も停止した状態となっている。このため、補機180等の電力消費により、蓄電装置160のSOCは値SC0から次第に低下して行く(図9(C))。
蓄電装置160のSOCが低下し過ぎてしまうことは好ましくない。そこで、SOCについては下限値SCLが設定されており、SOCが下限値SCLを下回ることのないように制御が行われる。具体的には、SOCが低下して当該下限値SCLとなった場合には、停止していたエンジン110を強制的に駆動させ、発電機190による発電を開始するような制御が実行される。
図9に示される例では、時刻t16において、SOCが下限値SCLまで低下している(図9(C))。このため、時刻t16以降は、エンジン110が強制的に駆動された状態となっており、その回転数が再び値R0となっている(図9(B))。また、蓄電装置160には発電機190で発電された電力が供給されるので、蓄電装置160のSOCは次第に上昇していく(図9(C))。
このように、図9に示される比較例においては、燃費性能を向上させるためにコースティング制御が行われるのであるが、蓄電装置160のSOCの低下に伴い、途中でエンジン110を強制的に駆動させる必要が生じている。時刻t16以降においてはエンジン110で燃料が消費されてしまうこととなるので、車両HCの燃費性能は抑制されてしまうこととなる。
以上に説明したような従来の問題点を解決するために、本実施形態に係る制御装置10では、回生電力の調整を行い、これにより蓄電装置160におけるSOCの低下を抑制することとしている。制御装置10で実行される制御、すなわち回生電力の調整について、図2を参照しながら説明する。尚、図2の各グラフに示されているそれぞれの項目(車速や回転数等)は、図9の各グラフに示されているそれぞれの項目と同じである。
図2に示される例、すなわち、本実施形態に係る制御装置10による制御が行われる場合の例でも、時刻t10までの期間においては、車両HCはエンジン110の駆動力によって走行している。このとき、車速は概ね一定の速度V0となっており(図2(A))、エンジン110の回転数も一定の値R0となっている(図2(B))。つまり、時刻t10までの期間においては、車両HCの状態は図9に示されたものと同一となっている。
時刻t10においてコースティング制御が開始されると、制御装置10(回生調整部12)はモーター150において回生電力を発生させている(図2(E))。図2の例は、この点において図9の例と異なっている。
モーター150で生じた回生電力は、蓄電装置160に供給されている。このときの回生電力の値PR0は、蓄電装置160のSOCを低下させることなく一定に維持するために必要な、最低限の値となっている。換言すれば、蓄電装置160のSOCが一定に維持される状態となるように、回生調整部12による回生電力の調整が行われている。
図2の例でも、時刻t10以降において車速は次第に低下して行く(図2(A))。モーター150で上記のような回生電力が生じていることにより、車速の低下速度は、図9(A)に示される場合よりも僅かに大きくなっている。図2(A)に示される点線DLは、図9(A)のグラフと同一形状の点線である。
ただし、このとき生じている回生電力の値PR0は、比較的小さい値であるから、車速に対する影響も僅かとなっている。コースティング制御が行われている際における減速度は、図2の場合でも十分に小さい。このため、車両HCの燃費性能は、回生による影響をほとんど受けない。
回生電力の供給により、蓄電装置160のSOCは一定に維持される(図2(C))。SOCが下限値SCLまで低下してしまうことはなく、エンジン110が強制的に駆動されてしまうこともないため、図9の例のように車両HCの燃費性能が抑制されてしまうことはない。
図3を主に参照しながら、制御装置10で実行される制御の具体的な処理内容について説明する。図3に示される処理は、制御装置10により所定の周期で繰り返し実行されている。
最初のステップS01では、車両HCでコースティング制御が行われているか否かが判定される。コースティング制御が行われていれば、ステップS02に移行する。コースティング制御が行われていなければ、図3に示される一連の処理を終了する。
ステップS02では、蓄電装置160のSOCを一定に維持するために必要な回生電力の値(以下、略して「必要電力値」とも表記する)が算出される。本実施形態では、補機180及び補機210で消費される電力の合計(補機電力)が、必要電力値として算出される。
補機電力のうち補機180で消費される電力は、電流計181と電圧計182のそれぞれの計測値から算出される。また、補機電力のうち補機210で消費される電力は、電流計211と電圧計212のそれぞれの計測値から算出される。
尚、本実施形態では、必要電力値は補機電力に等しい値として算出される。このような態様に替えて、必要電力値は、例えば補機電力に所定の係数を掛けることによって算出されてもよい。いずれの場合でも、必要電力値は補機電力に基づいて算出される。
ステップS02に続くステップS03では、回生電力の値、すなわち、モーター150で回生電力を生じさせる際の目標値が設定される。本実施形態では、ステップS02で算出された必要電力値と同一の値が目標値として設定される。
ステップS03に続くステップS04では、モーター150から回生電力が取り出され、当該回生電力が蓄電装置160に供給される。このときの回生電力の値は、ステップS03で設定された目標値と一致するよう、回生調整部12によって調整される。このような調整が行われる結果、図2を参照しながら説明したように、コースティング制御の実行中における蓄電装置160のSOCが一定に維持される。
尚、以上の例では、コースティング制御が行われている時においてのみ、回生調整部12による回生電力の調整が実行される。しかしながら、本発明の実施態様としてはこのようなものに限定されない。例えば、コースティング制御が行われておらず、通常の走行時(例えば図2の時刻t10以前)においても、回生調整部12による回生電力の調整が行われ、これによりSOCが一定に維持されることとしてもよい。
本実施形態においては、ステップS02において算出される必要電力値が、補機電力に基づいて算出される。このような方法に替えて、蓄電率計測部11の計測値(蓄電装置160のSOC)に基づいて、必要電力値が算出されることとしてもよい。
図4を参照しながら、蓄電率計測部11の計測値(SOC)に基づいて必要電力値を算出する方法について説明する。図4のグラフは、図2(A)に示されるグラフのうち、時刻t10の近傍の部分を拡大して示したものである。
既に述べたように、コースティング制御が開始された時刻t10以降においては、蓄電装置160のSOCは次第に低下して行く。ここで、時刻t10よりも後の時刻t11における蓄電率計測部11の計測値を値SC1とする。また、時刻t11よりも更に後の時刻t12における蓄電率計測部11の計測値を値SC2とする。
制御装置10は、これら二つの計測値(値SC1、値SC2)を取得した後、値SC1から値SC2を差し引くことにより差分ΔSを算出する。差分ΔSは、時刻t11から時刻t12までの期間における、SOC(計測値)の減少量である。
制御装置10は、差分ΔSに対して所定の換算係数を掛け合わせることにより、上記の差分ΔSを電流値に変換する。当該電流値は、時刻t11から時刻t12までの期間において、蓄電装置160から補機(180、210)に供給された電流の積算値に相当する。
更に制御装置10は、上記のように差分ΔSを電流値に変換した後、当該電流値に対して、蓄電装置160の出力端子間電圧(電圧計182の測定値)を掛け合わせる。これにより、時刻t11から時刻t12までの期間において、蓄電装置160から補機(180、210)に供給されている電力の値が算出される。当該電力の値は、補機電力に相当するものである。
このため、上記のように算出された電力の値を必要電力値とし(ステップS02)、これに等しい値が回生電力の目標値として設定されれば(ステップS03)、コースティング制御中における蓄電装置160のSOCを一定に維持することができる。
以上のような必要電力値の算出方法は、SOCの減少速度を常に監視し、現時点における減少速度に基づいて必要電力値を算出するもの、ということができる。このような方法によれば、SOCを比較的短時間のうちに収束させ、一定に維持することができる。
図5を参照しながら、蓄電率計測部11の計測値に基づいて必要電力値を算出する方法の、他の例について説明する。図5のグラフは、図2(A)に示されるグラフのうち、時刻t10の近傍の部分を拡大して示したものである。
既に述べたように、コースティング制御が開始された時刻t10以降においては、蓄電装置160のSOCは次第に低下して行く。蓄電率計測部11は、現時点におけるSOCの値を繰り返し計測している。
図5では、蓄電率計測部11でSOCが取得された時刻(つまり現時点の時刻)を、時刻t13として示している。また、この時取得されたSOCの値を、値SC3として示している。
制御装置10は、コースティング制御が開始された時刻t10におけるSOCの値SC0から、現時点のSOCの値SC3を差し引くことにより、偏差DSを算出する。かかる偏差DSの値は、蓄電率計測部11でSOCが取得される毎に算出され、更新される。
偏差DSが算出されると、制御装置10は、当該偏差DSを0に近づけるために、蓄電装置160に供給すべき電力の値を算出する。具体的には、偏差DSと当該電力の値との関係を示すマップが、予め作成されており、制御装置10に記憶されている。制御装置10は、当該マップを参照することにより、算出された偏差DSを電力の値に変換する。
上記のように算出された電力の値を必要電力値とし(ステップS02)、これに等しい値が回生電力の目標値として設定されても(ステップS03)、コースティング制御中における蓄電装置160のSOCを一定に維持することができる。
以上のような方法によれば、蓄電装置160のSOCを単に一定に維持するのみならず、コースティング制御の開始直前におけるSOC(値SC0)のままで一定に維持することができる。また、偏差DSを0に近づけるような制御が行われるので、蓄電装置160の蓄電性能等が変化した場合(つまり外乱が生じた場合)であっても、SOCを一定に維持する制御を安定して行うことができる。
尚、上記の偏差DSは、所定の目標値SCTから、現時点のSOCの値SC3を差し引くことにより算出されてもよい(図6を参照)。この場合には、偏差DSを0に近づけるような制御が行われる結果、SOCは値SC0に維持されるのではなく、目標値SCTに維持されることとなる。
このような目標値SCTは、例えば、コースティング制御の開始時におけるSOC(値SC0)よりも小さく、且つ、下限値SCLよりも大きな値として設定されることが望ましい。目標値SCTがこのような値に設定されていれば、SOCが目標値SCTよりも大きいときには回生電力が0とされ、SOCが目標値SCTを下回った時点から回生電力が取り出されることとなる。
このような制御が行われれば、SOCが下限値SCLまで低下することを防止しながらも、回生電力の取出しに伴う車速の低下を可能な限り抑制することができる。
制御装置10によって実行される制御の他の例について、図7を参照しながら説明する。図7に示される処理は、制御装置10により所定の周期で繰り返し実行されるものである。尚、図7に示される処理のうち、ステップS11以降の処理は、図3におけるステップS01以降の処理と同じである。
最初のステップS10では、蓄電率計測部11で取得された現在のSOCが、所定の閾値SCH以下であるか否かが判定される。SOCが閾値SCH以下であれば、ステップS11に移行する。以降は、図3を参照しながら説明したものと同一の処理が実行される。
ステップS10において、現在のSOCが閾値SCHを超えている場合には、図7に示される一連の処理を終了する。
このように、図7に示される例では、蓄電率計測部11による計測値(SOC)が閾値SCH以下である時にのみ、蓄電装置160のSOCを一定に維持するための制御(回生調整部12による回生電力の調整)が行われる。
例えば、SOCが下限値SCLまで低下する可能性が低いときには回生電力の取出しが行われないように、閾値SCHが設定されればよい。閾値SCHが適切に設定されれば、SOCが下限値SCLまで低下することを防止しながらも、回生電力の取出しに伴う車速の低下を可能な限り抑制することができる。
図2(E)を参照しながら説明したように、制御装置10では、コースティング制御が実行される時刻t10になると、当該時点からモーター150において回生電力を発生させ始める。回生電力の値PR0は、時刻t10から一定の値とされている。
このような態様に替えて、時刻t10以降において回生電力の値が徐々に増加するように調整されてもよい。図8のグラフには、このように回生電力の値を変化させる例が示されている。
図8の例では、コースティング制御が開始される時刻t10なると、回生調整部12が行う調整により、モーター150において回生電力が発生し始める。ただし、その時の回生電力の値PR1は、最終的な目標値(図3のステップS03で設定される目標値)である値PR0よりも(絶対値において)小さくなっている。その後、時間が経過するに従って回生電力の値(絶対値)は次第に大きくなり、時刻t10よりも後の時刻t15において値PR0となる。つまり、モーター150から取り出される回生電力の値(又は回生トルクの値)が当初は制限されており、当該制限が徐々に解除されている。
回生電力の値がこのように変化するように調整されることにより、車両HCの運転者に違和感を与えることなく、回生電力を発生させることが可能となる。
時刻t10における回生電力の値PR1、及び、回生電力が値PR1からPR0となるまでに要する時間の長さは、それぞれ運転者に違和感を与えることのない適切な値となるよう、調整されることが望ましい。尚、時刻t10における回生電力の値PR1は、0であってもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:制御装置
11:蓄電率計測部
12:回生調整部
HC:車両
110:エンジン
150:モーター
160:蓄電装置
180,210:補機

Claims (8)

  1. 内燃機関(110)と回転電機(150)、及び当該回転電機に電力を供給する蓄電装置(160)、を備えたハイブリッド車両(HC)に搭載される制御装置(10)であって、
    前記回転電機で発生し前記蓄電装置に供給される回生電力、を調整する回生調整部(12)を備え、
    前記回生調整部は、前記蓄電装置における蓄電率が一定に維持されるように前記回生電力を調整し、
    前記内燃機関における駆動力の発生を停止させ、前記ハイブリッド車両を惰性で走行させる制御であるコースティング制御が行われている時に、
    前記回生調整部が、前記蓄電率が一定に維持されるように前記回生電力を調整することを特徴とする制御装置。
  2. 前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記ハイブリッド車両に搭載された補機(180、210)の消費電力に基づいて算出されることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記蓄電装置における蓄電率を計測する蓄電率計測部(11)を更に備え、
    前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記蓄電率計測部による計測値に基づいて算出されることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記蓄電率計測部による計測値と、所定の目標値との偏差(DS)に基づいて算出されることを特徴とする、請求項に記載の制御装置。
  5. 内燃機関(110)と回転電機(150)、及び当該回転電機に電力を供給する蓄電装置(160)、を備えたハイブリッド車両(HC)に搭載される制御装置(10)であって、
    前記回転電機で発生し前記蓄電装置に供給される回生電力、を調整する回生調整部(12)を備え、
    前記回生調整部は、前記蓄電装置における蓄電率が一定に維持されるように前記回生電力を調整し、
    前記蓄電装置における蓄電率を計測する蓄電率計測部(11)を更に備え、
    前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記蓄電率計測部による計測値に基づいて算出され、
    前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記蓄電率計測部による計測値と、所定の目標値との偏差(DS)に基づいて算出され、
    前記目標値は、
    前記内燃機関における駆動力の発生を停止させ、前記ハイブリッド車両を惰性で走行させる制御であるコースティング制御が開始された時点における、前記蓄電率計測部による計測値(SC0)、に等しい値であることを特徴とする制御装置。
  6. 内燃機関(110)と回転電機(150)、及び当該回転電機に電力を供給する蓄電装置(160)、を備えたハイブリッド車両(HC)に搭載される制御装置(10)であって、
    前記回転電機で発生し前記蓄電装置に供給される回生電力、を調整する回生調整部(12)を備え、
    前記回生調整部は、前記蓄電装置における蓄電率が一定に維持されるように前記回生電力を調整し、
    前記蓄電装置における蓄電率を計測する蓄電率計測部(11)を更に備え、
    前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記蓄電率計測部による計測値に基づいて算出され、
    前記蓄電率が一定に維持されるために必要な前記回生電力の大きさが、前記蓄電率計測部による計測値と、所定の目標値との偏差(DS)に基づいて算出され、
    前記目標値は、
    前記内燃機関における駆動力の発生を停止させ、前記ハイブリッド車両を惰性で走行させる制御であるコースティング制御が開始された時点における、前記蓄電率計測部による計測値、よりも低い値(SCT)であることを特徴とする制御装置。
  7. 前記蓄電装置における蓄電率を計測する蓄電率計測部を更に備え、
    前記蓄電率計測部による計測値が所定の閾値以下である時にのみ、
    前記回生調整部が、前記蓄電率が一定に維持されるように前記回生電力を調整することを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  8. 前記回生調整部による前記回生電力の調整は、
    前記回生電力の大きさが、前記蓄電率が一定に維持されるために必要な大きさとなるまで、前記回生電力を徐々に大きくして行くことにより行われることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
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