JP6431052B2 - 液中燃焼溶融炉及びそのバーナー - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年6月13日出願の米国特許出願第61/834581号の優先権を主張するものであって、参照により、全内容を本明細書に援用するものである。
本開示は液中燃焼溶融に関するものである。より具体的には、本開示は外側に広がる火炎を生成するノズルを採用した、液中燃焼溶融用バーナーに関するものである。
従来のガラス溶融炉においては、溶融炉内のガラス材料(例えば、ガラス・バッチ材料であって、その後の溶融ガラス材料、又は総称して“ガラス融液”)の表面の上方にバーナーが配置され、ガラス融液の上面に向かって下方に向けられている。液中燃焼溶融又は液中燃焼溶融炉(SCM)と呼ばれる方法や装置において、ガラス溶融炉の熱効率を向上させることを目的として、ガラス融液の表面より下方にバーナーを配置し、上部のガラス融液内に向けて点火することもできる。
図1はガラス融液の溶融池74を含む溶融室72を有する従来のSCM装置71の概略図である。図1において、溶融室72は、ホッパー75からガラス・バッチ材料を溶融室72に供給するための供給ポート76を備えている。バッチ材料は液状、顆粒状、あるいは粉末状で供給することができる。溶融室72は、溶融室72から排気ガスを通過させて排出することができる排気ポート78も備えている。溶融装置71は出口又は流路82によって溶融室72に接続されている調整室80も備えている。溶融池74からの溶融材料が流路82を通して溶融室72から調整室80に流入し、その後溶融装置71から流出する。バーナー10によってガラス融液の溶融池74に火炎が注入される1つ以上の開口部を溶融室72の底壁88に形成することができる。別の構成において、溶融室72の1つ以上の側壁90に開口部86を設けると共に/又は溶融室72の壁に対し垂直又は傾斜させることができる。
SCM装置において、火炎及び燃焼生成物(数例を挙げれば、例えば、二酸化炭素と水)がガラス融液中を移動して直接接触し、ガラス融液に熱を直接伝達する結果、ガラス融液に対し、従来のガラス溶融炉よりも効率的に熱が伝達される。SCM装置は、従来のガラス溶融炉よりも多くの燃焼エネルギーをガラス融液に伝達することができる。更に、SCM装置において、ガラス融液中を移動する火炎及び燃焼生成物によってガラス融液が撹拌混合されるため、従来のガラス溶融炉において一般的に必要とされる機械的な混合器を使用しなくてもガラス融液を混合することができる。従来のガラス溶融炉におけるガラス融液は、バーナー及び火炎がガラス材料表面の上方にあるため、混合羽根等の機械的な混合器の支援がないと十分に撹拌されない。従来のガラス溶融炉において、このような機械的な混合器を使用することには問題がある。例えば、ガラス融液が高温度であると共に腐食性であるため、ガラス溶融炉の機械的な混合器の寿命が短くその交換には費用がかかる。従来のガラス溶融炉において、機械的な混合器が劣化するにつれ、混合器の材料によってガラス融液が汚染される可能性がある。
一部の実施の形態は液中燃焼溶融炉用のバーナーを備えている。本バーナーは密封された遠位端部を有する第1の管と、第1の管を受け入れるための開口部を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状の空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを備えることができる。本バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封された遠位端部に、第2のガスを環状の空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更に備えることができる。本ノズルはN個の第1のガス出口及びM個の第2のガス出口を有することができ、N個の第1のガス出口によって、第1のガス又は第2のガスがバーナーの外部の溶融ガラス環境中に供給され、M個の第2のガス出口によって、第2のガス又は第1のガスがバーナーの外部の溶融ガラス環境中に供給されることによって、溶融ガラス環境中において、第1のガスと第2のガスとが混合燃焼されるものである。
本開示の別の実施の形態は液中燃焼溶融炉用の別のバーナーを備えている。本バーナーは密封された遠位端部を有する第1の管と、第1の管を受け入れるための開口部を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状の空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを備えることができる。本バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封された遠位端部に、第2のガスを環状の空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更に備えることができる。例示的なノズルは、溶融環境中に燃料を供給する1つ以上のガス出口及び1つ以上の第2のガス出口を有することができ、少なくとも1つの第1のガス出口又は第2のガス出口が、第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜して成るものである。
本開示の別の実施の形態は液中燃焼溶融炉用の更に別のバーナーを備えている。本バーナーは密封された遠位端部を有する第1の管と、第1の管を受け入れるための開口部を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状の空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを備えることができる。本バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封された遠位端部に、第2のガスを環状の空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更に備えることができる。本ノズルは、溶融ガラス環境中に燃料を供給する第1の複数のガス出口と、溶融ガラス環境中に酸化剤を供給する第2の複数のガス出口とを有することができ、第1の複数のガス出口の各々が第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜し、第2の複数のガス出口の各々が第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜して成るものである。
本開示の更に別の実施の形態によって液中燃焼溶融炉システムが提供される。本システムは、ガラス融液の溶融池を有する溶融室と、ガラス材料を溶融室に供給するための供給ポートと、溶融室から排気ガスを通過させて排出することができる排気ポートと、出口通路によって溶融室に作動可能に接続され、溶融池からの溶融材料が出口通路を通して溶融室から流入し、その後溶融装置から流出する調整室と、溶融室の壁に拘束され、ガラス融液の溶融池に火炎を注入する1つ以上のバーナーとを備えることができる。例示的なバーナーは密封された遠位端部を有する第1の管、第1の管を受け入れるための開口部を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状の空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを有することができる。本バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封された遠位端部に、第2のガスを環状の空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更に備えることができる。例示的なノズルは、第1の複数のガス出口と第2の複数のガス出口とを有することができ、複数の第1のガス出口によって第1のガス又は第2のガスが供給され、複数の第2のガス出口によって第2のガス又は第1のガスが供給されることによって、第1のガスと第2のガスとが混合され、複数の第1のガス出口又は複数の第2のガス出口の少なくとも1つが、第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜して成るものである。
本開示の1つの実施の形態によって、垂直に対し傾斜して穿設された、燃料を放出する一連の穴を有する液中燃焼溶融システム用のバーナー機構又は装置が提供される。本バーナーは、酸素流が各々の燃料ガス流に衝突することによって、燃料と酸素との混合が促進されるように穿設された別の一連の穴も有することができる。
本開示の別の実施の形態によって、内部より表面において実質的に大きくした穴を有する液中燃焼溶融システム用のバーナー機構又は装置が提供される。例示的な実施の形態において、これらの小さな穴によってガス(燃料又は酸素)の流量を制限することができ、ガスが大きな穴に到達したとき速度が低下する。
本開示の別の実施の形態において、例示的なバーナー機構の燃料穴及び酸素穴を、そこから流出するガスがバーナーの表面に到達する前に衝突混合されるように穿設することによって、燃料と酸素との混合を更に促進することができる。
本開示の実施の形態による例示的な液中燃焼溶融装置は、従来の機械的な混合器を使用せずに、ガラス融液を従来のガラス溶融炉よりも少量且つ短時間で溶融し均質化することができる。このようなSCM装置の熱伝達の向上及び小型化によって、従来のガラス溶融炉と比較して、エネルギー消費と資本コストを低下させることもできる。
従来の液中燃焼溶融システムの概略図。 本開示の実施の形態による液中燃焼溶融炉用の例示的なバーナーの断面図。 本開示の更に別の実施の形態による液中燃焼溶融炉用の例示的なバーナーの断面図。 図3のバーナーのノズルの斜視図。 図4のノズルの上面図。 図5のノズルのA−A線断面図。 本開示の更に別の実施の形態による例示的なノズルの斜視図。 図7のノズルの上面図。 図8のノズルのB−B線断面図。 本主題の更に別の実施の形態による例示的なノズルの斜視図。 図10のノズルの上面図。 図11のノズルのC−C線断面図。 本開示の更に別の実施の形態による例示的なノズルの斜視図。 図13のノズルの側面図。 図14のノズルのD−D線断面図。 図15のノズルのE−E線断面図。 本開示の更に別の実施の形態による例示的なノズルの上面図。 図17のノズルのF−F線断面図。 本開示の更に別の実施の形態による例示的なノズルの斜視図。 図19のノズルの側面図。 図20のノズルのG−G線断面図。 図21のノズルのH−H線断面図。 図21のノズルのI−I線断面図。 図21のノズルのJ−J線断面図。 本開示の更に別の実施の形態による例示的なノズルの斜視図。 図25のノズルの側面図。 図26のノズルのK−K線断面図。 図27のノズルのL−L線断面図。 図27のノズルのM−M線断面図。 図27のノズルのN−N線断面図。
本開示の理解を容易にするため、同様の要素には同じ数字符号を付した図面を参照しながら、液中燃焼溶融炉及びそのバーナーの様々な実施の形態について説明する。
本開示の以下の説明は、本開示の実施可能な教示内容及び現在知られているその最良の実施の形態として用意されたものである。本開示の有益な結果を引き続き得ながら、本明細書に記載の実施の形態に対し、様々な変更が可能であることが当業者に認識されるものと思われる。本開示の所望の利益の一部が、他の機能を使用せずに、本開示の一部の機能を選択することによって得られることも明らかである。従って、本開示を改良したり適応させたりすることが可能であると共に、特定の状況においては、それが望ましいことであり、本開示の一部であることが当業者に認識されるものと思われる。従って、以下の説明は本開示の原理の例示であって本開示を限定するものではない。
本開示の精神及び範囲を逸脱せずに、本明細書に記載の例示的な実施の形態に対し、多くの改良が可能であることが当業者は理解できるものと思われる。従って、本説明は以下の例に限定することを意図したものではなく、又そのように解釈されるべきものでもなく、添付の特許請求の範囲及びその均等物に与えられるすべての保護が付与されるべきものである。更に、他の機能を対応して使用せずに、本開示の一部の機能を使用することができる。従って、前述の例示的又は例証的な実施の形態の説明は、本開示の原理を説明するためのものであって、本開示を限定するものではなく、本開示に対する改良及び変形を含むことができる。
図2は本開示の実施の形態による液中燃焼溶融炉(SCM)用のバーナーの断面図である。例示的なSCMは、図1に示すガラス融液の溶融池を有する溶融室72を備えることができる。本溶融室72は、ホッパーからガラス・バッチ材料を溶融室に供給するための供給ポートを備えることができる。溶融室72は、溶融室から排気ガスを通過させて排出することができる排気ポートも備えることができる。SCM内には、図1に示す出口又は流路によって溶融室72に接続された調整室を設けることができ、溶融池からの溶融材料が流路を通して溶融室72から調整室に流入し、その後溶融装置から流出する。溶融室72の底壁及び/又は側壁に1つ以上の開口部を形成することによって、例示的なバーナーがガラス融液の溶融池に火炎を注入することができる。図2において、例示的なSCMバーナー10が、2つの同心の管、例えば、中央管12と外側管14とを備えることができる。中央管12はノズル18に燃料ガスGを供給することができ、外側管14はノズルから流出する燃料ガスGを燃焼させる酸素Oをバーナーに供給することができる。外側管14は中央管12及び外側管14を囲む冷却ジャケット13の一部を構成することができる。ノズル18は中央ガス出口22と中央ガス出口22の周囲に配置された複数の外側ガス出口24(例えば、6つの穴等)を有することができる。外側ガス出口24に通じる通路は中央管12の長手方向の中心軸からガス流出角度又はエグレス角度Aで外側に傾斜することができる。例示的なエグレス角度は約25°〜約65°とすることができるが、これに限定されない。次いで、外側管14の内側表面と中央管12の外側表面とによって形成された環状酸素出口26を通し、バーナーから酸素が流出することができる。外側ガス出口24から流出する燃料ガスGが、ガス出射角度Aに沿って酸素出口26から流出する酸素Oに向けられ、混合されるため、ガスが燃焼し、垂直上方に燃え立ち、ガラス融液(図示せす)中を通過する火炎(図示せず)が生成される。燃料ガスGがバーナーの上端に到達する前に酸素Oと混合されるように、ノズル18及び中央管12の頂部を外側管の頂部と同一平面又は外側管14(及びバーナーの上端28)から約1.5インチ(約3.81センチメートル)陥没させてバーナー10を動作させることができる。次に、冷却流体Fを冷却ジャケット13に循環させてバーナーを冷却することができる。
このようなSCMにおいて、ガラス融液を通してバーナー10から縦方向に移動する火炎が大量のガラス融液を同伴し、溶融炉(図示せず)の側面に噴霧する可能性がある。同伴されたガラス融液の一部が溶融炉の排気システムにも噴霧されることもある。次に、同伴されたガラス融液が固着し、観察窓、センサー位置、排気ダクト等を含む溶融炉及び排気システムの上部壁を覆う可能性がある。また、同伴された溶融ガラス材料が、公害軽減システム(バッグ・ハウス、フィルター等)のフィルター・システムの内部及び表面に集まり、フィルター・システムを汚損する可能性がある。加えて、燃焼生成物が、大きな“げっぷ”となってガラス融液の表面を突破し、ガラス融液の一部を放り上げて未溶融及び/又は混合不足の溶融ガラス材料を溶融炉のガラス出口又は“タップ”(図示せず)に向けて、その近傍に、あるいはその上に堆積させる可能性がある。時折このような未溶融又は混合不足のガラス融液の一部が、完全に溶融混合された望ましいガラス融液と共にタップから流出するという望ましくないことが起きることがある。一般的なSCMバーナーにおいて、燃焼生成物の速度が速いことによって、融液中に多数のガス泡が生じる可能性もある。多くの用途では、これ等のガス泡を“清澄”段階において除去する必要がある。清澄時には、ガス泡がガラス融液中を上昇して除去されるように、ガラスを十分高温度に保持する必要がありエネルギー需要が高まる。このようなSCMバーナーは、特定のガラス組成物の処理において、非常に大きな甲高い音が生じ、雑音レベルが約90dB〜100dB、あるいはそれ以上に達することがあり、操作者の聴力にとって脅威となる。
図3は本開示の更に別の実施の形態による液中燃焼溶融炉用のバーナーの断面図である。図3において、例示的なSCM用の別のバーナー100は、中空第1の管又は中央管112と、中空第2の管又は外側管114とを備えることができる。中央管112と外側管114とによって環状空間116を画成することができる。一部の実施の形態において、中央管112と外側管114とを同心とすることができる。中央管112は遠位端部を密封する第1の閉塞底部又は遠位端部113を有し、外側管114は中央管112を受け入れるための開口部を備えた部分的に閉塞した底部又は遠位端部118を有することができる。従って、外側管114の部分的に閉塞した底部又は遠位端118が外側管114と中央管112との間に延びることによって、環状空間116の遠位端部を密封することができる。図3の実施の形態において、中央管112の底部が外側管114の遠位端118の下方に延びることができる。一部の実施の形態において、中央管112が外側管114の遠位端118の開口部に対しスライドすることができ、外側管114の縦方向の位置に対し、中央管114の縦方向の位置を調整することができる。中央管112の遠位端113における第1のガス・ポート117は中央管の内部と連通することができる。外側管114も外側管114の内部、例えば、中央管112と外側管114との間の環状空間116と連通している第2のガス・ポート119を備えることができる。冷却を目的とする冷却ジャケット213をバーナー100に備え、冷却流体Fを冷却ジャケット213に供給することができる。
一部の実施の形態において、中央管112及び/又は外側管114の頂部若しくは近位端部にノズル120を取り付けるか、あるいは形成することができる。図4は図3のバーナーのノズルの斜視図、図5は図4のノズルの上面図、また図6は図5のノズルのA−A線断面図である。図3〜6において、例示的なノズル120は、ノズル120内の複数の上部穴又はチャンネルによって構成される複数“n”個の上部ガス出口122(例えば、n=1、2、3、4、5、6、7、8、等の出口)を有することができる。上部ガス出口122は、中央管112の長手方向の中心軸の周囲に配置することができる。一部の実施の形態において、中央管112の長手方向の軸を中心に上部ガス出口122を同心に配置することができる。別の実施の形態において、長手方向の軸を中心に上部ガス出口122をそれぞれ高さが異なる1つ以上のリング状に配置することができる(図示せず)。これに替わる実施の形態において、上部ガス出口の配置をランダムとすることができる。例示的なノズル120の第1の中央供給チャンネル又は中央供給穴123によって、上部ガス出口122と中央管112の内部とを連通させることができる。複数“m”個の下部ガス出口124(例えば、m=1、2、3、4、5、6、7、8、等の出口)がノズル内の複数の下部穴又はチャンネルによって構成することができる。一部の実施の形態において、m=nである。別の実施の形態においては、m≠n、m≦n、m≧nである。下部ガス出口124も中央管112の長手方向の中心軸の周囲に配置することができる。一部の実施の形態において、中央管112の長手方向の軸を中心に、下部ガス出口124を同心に配置することができる。別の実施の形態において、長手方向の軸を中心に、下部ガス出口124をそれぞれ高さが異なる1つ以上のリングに配置することができる(図示せず)。これに替わる実施の形態において、下部ガス出口の配置をランダムとすることができる。更に別の実施の形態において、中央管112の長手方向の軸の周囲に、上部ガス出口122及び下部ガス出口124を隣接及び/又は交互のリングに配置することができる。1つ以上の第2の穴又は外側供給穴、又はチャンネル125によって下部ガス出口124と外側管114の環状空間116とを連通させることができる。
1つの実施の形態において、上部ガス出口122及び下部ガス出口を各々が上部ガス出口122と隣接する下部ガス出口124とを含む、複数のガス出口対(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、等の出口対)に配置することができる。別の実施の形態において、各対における上部出口と下部出口とを双方に向かう方向又は双方から離れる方向に傾斜させることができる。非限定的な実施例において、各上部下部ガス出口対を中央管112の長手方向の軸に平行な面内において互いに位置合わせすることができる。図4〜6に示す別の実施例において、各上部下部ガス出口対をノズル120及び中央管112の長手方向の軸からずれた、又はエグレス角度A1で傾斜した面内において、互いに位置合わせすることができる。非限定的な実施例において、A1を約60°とすることができる。下部ガス出口122もノズル120及び中央管112の長手方向の軸から外側にエグレス角度A2で傾斜させることができる。非限定的な実施例において、A2を約45°とすることができる。本開示の実施の形態においてエグレス角度A1、A2として任意の角度を想定しており、前述の角度は勿論単なる例示であって添付の特許請求の範囲を限定するものではない。しかし、上部ガス出口から流出するガスが、下部出口から流出するガスと収束角度C1で合流するようにA1及びA2を決定する必要があることに留意されたい。非限定的な実施例において、C1を約15°とすることができる。本開示の実施の形態においては任意の集束角度を想定しており、勿論、前述のC1の角度は単なる例示であって、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
動作において、第1のガス供給ライン又は導管(図示せず)によって、例えば、燃料ガス源、天然ガス源等の外部の加圧第1ガス源(図示せず)を第1のポート117に接続し、第1のガス流を中央管112に供給することができる。第2のガス供給管又は導管(図示せず)によって、例えば、酸化剤ガス、酸素等の外部加圧第2ガス源(図示せず)を第2のポート119に接続し、第2のガス流を外側管114に供給することができる。第1のガスGの流れが各々の上部ガス出口122から第1のエグレス角度A1に沿って流出することができ、第2のガスOが各々の下部ガス出口124から第2のエグレス角度A2に沿って流出することができる。従って、各々のガス出口対において、上部ガス出口122から流出する第1のガスGの流れが、下部ガス出口124から流出する第2のガスOの流れと合流混合することができる。次に、混合ガスに点火して燃焼させ、ノズル120から離間し上方に移動する火炎を形成することができる。一部の実施の形態において、このような火炎の方向を第1のエグレス角度A1と第2のエグレス角度A2との間の方向とすることができる。従って、ノズル120はノズルから外に広がる環状の火炎を生成することができる。この広がりによって、従来のSCMバーナーと比較して、燃焼ガスをより水平にし、ガラス溶液中に拡散させ広げる勢いが生じ、ガラス融液中を移動する燃焼ガスの縦方向の速度及び勢いを低減することができる。従って、このガラス融液中を移動する燃焼ガスの縦方向の速度及び勢いの低減によって、前述のガラスの放り上げを低減することができる。一部の実施の形態において、短い幅広の火炎によっても、ノズル直上の溶融池におけるコールド・スポットの形成の低減又は排除が支援され、この点におけるガラス融液の凝固を回避することができる。一部の実施の形態において、燃料の入口と酸素の入口とを交換又は交代させることが望ましい、即ち、第2のポート119を酸素の代わりに燃料に使用し、同時に第1のポート117を燃料の代わりに酸素に使用することができる。
更に別の実施の形態において、上部ガス出口のエグレス角度A1、下部ガス出口のエグレス角度A2、及びその結果生じる第2のガス出口に対する第1のガス出口の集束角度C1も変更可能である。図7は、本開示の更に別の実施の形態によるノズルの斜視図、図8は図7のノズルの上面図、また図9は図8のノズルのB−B線断面図である。図4〜9において、例示的な上部ガス出口の第1のエグレス角度A1、A3を約20°〜約80°の範囲とすることができる。下部ガス出口の第2のエグレス角度A2、A4を約10°〜約70°の範囲とすることができる。前述のA1、A2、A3、A4の範囲を用いると、上部ガス出口と下部ガス出口との集束角度C1、C2は約0°〜約60°の範囲となる。好ましい実施の形態において、上部ガス出口と下部ガス出口との集束角度C1、C2は約10°〜約40°である。更に別の実施の形態において、上部ガス出口と下部ガス出口との集束角度C1、C2は約15°〜約35°である。第1のガス出口及び第2のガス出口は、ノズルの長手方向の軸から横方向の角度、例えば、放出されるガスの推進力の垂直方向の成分を低減する水平方向の成分も有することができる。例えば、上部ガス出口と下部ガス出口のエグレス角度の横方向の双方からの又は双方に向かう角度を約10°とすることができる。
本開示の一部の実施の形態において、上部ガス出口及び/又は下部ガス出口の大きさを変更することができる。一部の実施の形態において、利用可能な燃料及び酸素のガス圧力と併せ、バーナーの発熱予定量に基づいて出口の大きさを選択することができる。本明細書に記載のバーナーの発熱量は、かなり広い範囲に及ぶことができ、例えば、最低と最高の実用的な単位発熱量との間が2倍であり、10〜20psig(約68.9〜137.9kPa(G))の天然ガス圧力、及び15〜35psig(約103.4〜約241.3kPa(G))の酸素圧力で、150〜450KW(例えば、約500,000〜1,500,000BTU/時)を発熱することができる。動作において、燃料を完全に酸化させるために、酸素を約15%多く用いることができる。例えば、図4〜6に示すノズル120は、各々の直径が約0.0995インチ(約2.53ミリメートル)の上部ガス出口122及び下部ガス出口124を有することができ、それによって約250KW有余の熱を発するバーナーが得られる。別の実施例において、図7〜9に示すノズル130は、直径約0.154インチ(約3.91ミリメートル)の上部ガス出口132及び直径約0.136インチ(約3.45ミリメートル)の下部ガス出口134を有することができ、それによって約350KW有余を発熱するバーナーが得られる。
図10は本主題の更に別の実施の形態によるノズルの斜視図、図11は図10のノズルの上面図、また図12は図11のノズルのC−C線断面図である。図10〜12には、直径約0.154インチ(約3.91ミリメートル)の上部ガス出口142及び直径約0.136インチ(約3.45ミリメートル)の下部ガス出口144を備えたノズル140を有し、それによって450KW有余を発熱するバーナーが示されている。一部の実施の形態において、図4〜12に示す上部ガス出口122、132、及び142とこれ等の図に示す下部ガス出口124、134、及び144の断面を比較的小さくして、それから流出する第1のガスG及び/又は第2のガスOの流速を高めることができる。別の非限定的な実施の形態において、上部ガス出口及び下部ガス出口122、124、132、134、142、144のうちの任意の1つ、若しくは幾つかの直径を個々の出口の長さを通して可変とすることができる。例えば、ノズルの長手方向の中心線に近いほど出口の直径を大きくし、長手方向の中心線から遠ざかるにつれて徐々に小さくして、そこから流出する任意のガスの速度を高めることができる。非限定的な実施例において、上部ガス出口及び下部ガス出口を直径約0.03インチ(約0.76ミリメートル)〜約0.3インチ(約7.62ミリメートル)の範囲で形成することによって、中央管及び外側管にガス(O又はG)を約5psig〜50psig(約34.5kPa(G)〜約344.7kPa(G))で供給したとき、約80m/s〜約330m/sのおおよその範囲のガス流出速度を得ることができる。勿論、例示的なガス出口の大きさ、数、直径、角度等はバーナーの望ましいエネルギー出力に応じて大きく変更することができ、本明細書に添付の特許請求の範囲は、そのように請求していない限り、特定の大きさ、数、直径、角度等に限定されるものではない。
一部の実施の形態において、各ガス出口対の上部ガス出口と下部ガス出口とを実質的に隣接配置することによって、流出するガスが十分接近し素早く混合され、ノズルの近傍で確実に燃焼させることができる。従って、ノズルから流出した混合ガスに点火し、ガラス融液中においてノズルから離れる方向に移動し、中央管の長手方向の軸から離れる方向に広がる火炎を生成することができる。この火炎の広がりによって、従来のSCMバーナーと比較して、燃焼ガスの勢いがより水平になり、ガラス溶液に拡散して広がることができる。また、この広がりによって、ガラス融液中を移動する燃焼ガスの縦方向の速度及び勢いも低減されるため、従来のSCMバーナーと比較して、ガラスの放り上げを低減することができる。更に別の実施の形態において、短い幅広の火炎によっても溶融池におけるコールド・フィンガーの形成を低減又は排除することができ、火炎が注入される点におけるガラス融液の凝固を回避することができる。本開示の実施の形態において、流量調整器(図示せず)を用いて、それぞれの供給管路における第1のガス及び第2のガスの流量を制御することができる(例えば、圧力の選択等)。
例示的な中央管112、外側管114、及びノズル120は、304、309、316あるいはその他の高温ステンレス鋼等のステンレス鋼、インコネル(登録商標)等のオーステナイト系ニッケルークロムー鉄合金、石英ガラス等の高温ガラス、高温セラミック、あるいはPVC(ポリ塩化ビニル)やポリイミド等の高温プラスチックを含みこれに限定されない、任意の適切な耐熱材料から成ることができる。別の実施の形態において、中央管112及び外側管114の側壁又は底壁に、第1のポート117及び第2のポート119を配置することができる。引き続き図4〜12において、上部ガス出口及び下部ガス出口の1つ以上が配置された面を有する円錐台部126、136、146に配置された、上部ガス出口122、132、142、及び下部ガス出口124、134、144を備えた例示的なノズル120、130、140が示されている。別の実施の形態において、ノズルを中央管112の円筒の延長とし、上部ガス出口及び下部ガス出口をノズル周囲の円筒壁に配置することができる。
これまで、本開示及び図面は、ガス出口対を縦方向又は長手方向に位置合わせした対として説明し図示してきたが、各々のガス出口対は、上部ガス出口及び下部ガス出口をノズル周囲の同一リング又は円に配置した、ノズル及び中央管の長手方向の軸に対して垂直、傾斜、あるいは平行な平面に沿って位置合わせすることができることが理解されると思われる。各々のガス出口対はノズル及び中央管の長手方向の軸に対し、平行から垂直までの間の任意の角度の平面に沿って交互に位置合わせすることができる。更に、ガス出口対の数を変更することができる。例えば、図10〜12に示すノズル140は、8対の上部ガス出口142及び下部ガス出口144を有している点を除き、図4〜6のノズルと同じである。尚、図4〜12に示すノズルの上部ガス出口及び下部ガス出口の対の数及び配置によって、本明細書に添付の特許請求の範囲が限定されるものではないことに留意すべきである。
図4〜12に関連してこれまで説明してきたノズルを備えた各種のバーナーを例示的なSCMにおいて試験した。試験したノズルのガス出口の寸法を下記表1に示す。
Figure 0006431052
表1において、実験中、上部ガス出口を使用して酸素を流し、下部ガス出口を使用して天然ガスを流した。15psig(約103.4kPa(G))の酸素供給圧力において、最も小さなガス出口を有するバーナー1の流量が1300SCFH(約0.65m/min)に制限された。バーナー1を通した流量約600SCFH(約0.3m/min)の天然ガスによって175KWの熱出力が得られた。これ等の条件下において、毎時約50ポンド(約22.68キログラム)のアルミノ・シリケート・ガラス、高粘性のガラス、または他の適切なガラス材料を溶融した。バーナー1の構成を用いて、ガラス融液の非常に良好な温度均一性が達成され、相当量のガラスがSCM側部に放り投げられなかったという点において、ガラス融液の挙動が良好であったと特徴付けられた。バーナー1は概してあまり大きな音を発せず、ほとんどの条件下において、発せられた音は背景雑音以上には聞こえなかった。SCMにおいてバーナー3についても試験し、16psig(約110.3kPa(G))の供給圧力において、上部ガス出口を通して1800SCFH(約0.9m/min)の酸素流量が達成された。下部ガス出口を通して約800SCFH(約0.4m/min)の天然ガス流量が達成された。この結果生じた火炎によって約235KWの熱出力が得られた。これ等の条件下において、毎時約75ポンド(約34.0キログラム)のガラスを溶融した。中央管の内部と上部ガス出口とを連通する穴の大きさが比較的小さいため、酸素の流量が幾分制限された。バーナー3も静かであり、SCMの周囲にガラスが投げ付けられることがなかった。炉のタップから放出されたガラス融液が均一に溶融され、バーナー3によってもたらされたガラス融液の温度の均一性は他の多くのバーナーと同様であった。バーナー3は、バーナー1より大きな穴のガス出口を有しているため、所定の圧力においてより多くの酸素を通過させることができるが、バーナーから流出する酸素の速度は、1800SCFH(約0.9m/min)において、僅か約196m/sであり、これは1300SCFH(約0.65m/min)においてバーナー1から流出する酸素の330m/sより小さい。バーナー1からのより速い酸素の速度が、恐らくより良好なガラスの混合に貢献したものと考えられ、その結果、より良好な温度の均一性が得られた。中央管の内部と上部ガス出口とを連通する穴がもっと大きく形成されていれば、バーナー3はより多くの最大酸素流量を通過させることができ、より速い酸素速度を有することができたものと考えられる。
1つの驚くべき結果は、バーナー1及び3には目立った問題が無かったことである。従来の常識からすれば、バーナー1及び3によって、バーナーの上端にガラスが堆積し、ノズル中央に垂直方向上方に流出させるガス出口を持たないバーナーが詰まる可能性があると予想されていた。このような縦型ガス出口を有すると、縦型ガス出口を通るガスの垂直流がガラス融液中を素早く移動して効率的な熱伝達が行われず、バーナーによってガラス融液及びバッチがSCM内において上方に投げ上げられる原因となる可能性があり、不利である。
中間の大きさのガス出口を有するバーナー2は、上部ガス出口を中央管の内部に連通させるそれぞれの中央供給穴を恐らく、0.397インチ(約1センチメートル)の内径を有する管を挿入することができる直径0.437インチ(約1.1センチメートル)に拡大することによって最適化することができる。この通路寸法を更に大きくするためにはバーナーの先端全体の外径を大きくする必要がある。表1に示すように、バーナー4は直径が比較的大きく、バーナー3に似た8対のガス出口を有している。バーナー4の試験は行わなかったが、計算によれば、このようなノズルは、16psig(約110.3kPa(G))の酸素供給圧力において、320KWを超える能力が得られ、35psig(約241.3kPa(G))の酸素供給圧力において、450KWを超える能力が得られる。
図13は本開示の別の実施の形態によるノズルの斜視図、図14は図13のノズルの側面図、図15は図14のノズルのD−D線断面図、また図16は図15のノズルのE−E線断面図である。図13〜16において、実質的に円筒状のノズル150の実施の形態が示されている。図示のノズル150は、前述したように、ノズル150から離間する方向に広がる火炎を生成するための8対の上部ガス出口152及び下部ガス出口154を備えている。上部ガス出口152は、中央管112の長手方向の軸から90°の第1のエグレス角度A5に沿って形成することができる。下部ガス出口154は、上部ガス出口と下部ガス出口とが約30°の収束角度で合流するように、ガス中央管112の長手方向の軸から60°の第2のエグレス角度A6に沿って形成することができる。勿論、前述のエグレス角度及び集束角度は単なる例示であって、本開示の実施の形態においてはエグレス角度A5、A6及び/又は集束角度について任意の角度を想定しており、本明細書に添付の特許請求の範囲を限定するものではない。上部ガス出口152及び下部ガス出口154は前述のノズルにおけるガス出口と同程度の直径/大きさを有しているが、図示のノズル150は円錐台部を有していない。むしろ、ノズル150における上部ガス出口及び下部ガス出口は、ノズルの円筒外面/壁に配置されている。別の実施の形態において、ノズル150はパイロット火炎を生成するための複数(この場合、16)対の上部パイロット穴156及び下部パイロット穴158を有することができる。
例示的な実施の形態において、パイロット穴156、158は、長さに沿って実質的に同様の直径を有することができるが、上部出口及び下部出口と比較して小さくてもよい。別の実施の形態において、パイロット穴156、158のうちノズルの長手方向の軸に最も近いものを小さな直径とし、ノズルの表面において徐々に(若しくは、段階的に)大きくすることによって、ノズルのガス速度を遅くしパイロット火炎をより効果的にすることができる。例えば、上部パイロット穴156から流出する第1のガスの速度を遅くするために、比較的小さな直径の内側穴部分156aと比較的大きな直径の外側穴部分156b(図15)とから上部パイロット穴156を構成することができる。内側穴部分156aの近位端部がノズル150の中央ガス供給穴153に連通し、中央ガス供給穴153が中央管112の内部と連通している。外側穴部分156bの近位端部が内側穴部分156aの遠位端部と連通し、外側穴部分156bの遠位端部によってノズル150から放出される。内側穴部分156aの直径が比較的小さいため、上部パイロット穴156を通る第1のガス流が制限され、上部パイロット穴156から流出する第1のガスの速度を遅くすることによって、第1のガスが小さな直径の内側穴部分156aから大きな直径の外側穴部分156bに移動する際、第1のガスの広がりを制限することができる。その結果、上部パイロット穴を通る第1のガスの速度が遅くなり、高流量の比較的高速の主火炎ガスより、パイロット火炎の方が吹消えに対する耐性が強い。ノズル150は第1のガス・トップ又は垂直パイロット出口157を更に有することができる。垂直パイロット出口157は、そこを通して、UVセンサー(図示せず)がノズルから発せられる火炎のUVエネルギーを検出し、バーナーの動作を監視することができるポートとして機能することができる。
上述の実施の形態と同様に、上部ガス出口152のエグレス角度、下部ガス出口154のエグレス角度、及びその結果生じるガス出口双方の集束角度を変更することができる。非制限的な実施例において、上部ガス出口の第1のエグレス角度A5を約45°〜約90°の範囲とすることができる。下部ガス出口の第2のエグレス角度A6を約40°〜約90°の範囲とすることができる。上記A5、A6の範囲を用いると、上部ガス出口と下部ガス出口との集束角度は約0°〜約50°の範囲となる。好ましい実施の形態において、上部ガス出口と下部ガス出口との集束角度を約10°〜約45°とすることができる。更に別の実施の形態において、上部ガス出口と下部ガス出口との集束角度を約15°〜約45°とすることができる。第1のガス出口及び第2のガス出口はノズルの長手方向の軸から横方向の角度、例えば、放出されるガスの推進力の垂直方向の成分を低減する水平方向の成分も有することができる。例えば、上部ガス出口と下部ガス出口のエグレス角度の横方向の双方からの若しくは双方に向けた角度を約10°とすることができる。上述の実施の形態と同様に、上部ガス出口、下部ガス出口、上部パイロット穴、及び下部パイロット穴の大きさを変更することができ、本開示の実施の形態は任意の適切な数及び大きさのガス出口及びパイロット穴を想定している。
図17は、本開示の更に別の実施の形態によるノズルの上面図、また図18は図17のノズルのF−F線断面図である。図17及び18において、図13〜16に示した前述の実施の形態のノズル150に類似した例示的なノズル160が示されているが、ノズル160は、上端又は端面の中心からずれた穴で構成される垂直パイロット穴167を更に有している。中央の第1のガス供給穴163によって、追加の垂直パイロット穴167が中央管112と連通している。ノズル160の第2のガス供給穴又はチャンネル169aと連通している、ノズル160の上端又は端面の穴によって更に別の垂直パイロット穴169も構成することができる。第2のガス供給チャンネル169aによって、追加の垂直パイロット穴169が外側管114内部の環状空間116と連通している。第1の垂直パイロット穴167から流出する第1のガス流が、第2の垂直パイロット穴169から流出する第2のガスと衝突混合し、燃焼してノズル160の上端、端部、あるいは面から流出するパイロット火炎を生成するように、第2のガス・トップ・パイロット穴169及び第1の垂直パイロット穴167を構成する穴を双方に向けて傾斜させることができる。垂直パイロット穴167はそこを通してUVセンサー(図示せず)がノズルから発せられる火炎のUVエネルギーを検出し、バーナーの動作を監視することができるポートとして機能することもできる。
図19は本開示の別の実施の形態によるノズルの斜視図、また図20は図19のノズルの側面図である。図21は図20のノズルのG−G線断面図、図22は図21のノズルのH−H線断面図、図23は図21のノズルのI−I線断面図、また図24は図21のノズルのJ−J線断面図である。図19〜24において、図17〜18に示したノズル160に類似した例示的なノズル170が示されているが、ノズル170は円筒ノズル170の外周面に8対の上部ガス出口172及び下部ガス出口174と7対の第1のガス・パイロット穴176及び第2のガス・パイロット穴178とを有している。図23に示すように、第1のガス・パイロット穴176及び第2のガス・パイロット穴178を構成する穴がノズルの周辺/外側面において完全に交じわっている。本例示的な実施の形態を用いてノズル170に近接かつ外面に実質的に隣接して、第1及び第2のガスを混合燃焼させることができる。本開示の更に別の実施の形態において、第1のガス・パイロット穴177及び第2のガス・パイロット穴179を構成する穴が、そこからの第1及び第2のガスがバーナー内部、若しくは少なくとも前述の実施の形態よりもノズル170の外面の近くで素早く混合されるように、ノズル170外面のすぐ内側において交わっている(図24)。このような実施の形態において、製造を容易にするために、第2のガス垂直パイロット穴179を構成する穴を縦穴177aと横穴177bの2つの穴で構成することができる。プラグ177cを用いて水平穴177bの外側端部を密封することもできる。第1のガス垂直パイロット穴177から流出する第1のガスの速度を遅くするために、比較的直径の小さな穴部177aと比較的直径の大きな穴部177b(図24)とによって、追加の第1のガス垂直パイロット穴177を構成することができる。内側から外側に向けて、穴径を適宜段階的若しくは徐々に大きくすることができる。同様に、第1の比較的径の小さな内側穴部分176aと比較的径の大きな外側穴部分176b(図23)とによって、上部パイロット穴176を構成することができる。内側から外側に向けて、穴径を適宜段階的若しくは徐々に大きくすることができる。このような実施の形態によるパイロット火炎は吹消えに対する耐性を有し、再点火によって、主火炎が吹き消されることを確実に防止することができる。
図25は、本開示の更に別の実施の形態によるノズルの斜視図、図26は図25のノズルの側面図、図27は図26のノズルのK−K線断面図、図28は図27のノズルのL−L線断面図、図29は図27のノズルのM−M線断面図、また図30は図27ノズルのN−N線断面図である。図25〜30において、図17〜18に示したノズル170に類似した例示的なノズル180が示されているが、ノズル180は8対の上部ガス出口182及び下部ガス出口184と7対の第1のガス・パイロット穴186及び第2のガス・パイロット穴188とを有している。図26及び28に示すように、上部ガス出口182を構成する穴が、ノズル180の外面において、下部ガス出口184を構成する穴と部分的に交わっている。そのような実施の形態により、第1のガス及び第2のガスが素早く混合燃焼され、ノズル180の近傍において火炎が生成される。同様に、図29に示すように、第1のガス・パイロット穴186を構成する穴が、ノズル180の側面において、第2のガス・パイロット穴188と完全に交じわっている。そのような実施の形態により、第1のガス及び第2のガスが素早く混合燃焼され、ノズル180の近傍において火炎が生成される。このような実施の形態は、再点火を通して、主火炎が吹き消されるのを確実に防止するパイロット火炎をもたらす。図30に示すように、ノズル180の中央穴183と連通する、ノズル180の上端又は端面の中心からずれた位置に形成された穴によって、追加の第1のガス・トップ又はエンド・パイロット穴187を構成することができる。中央供給穴183によって、第1のガス・トップ・パイロット穴が中央管112と連通している。外側管114の内部と連通しているノズル180の供給チャンネル187と連通している、ノズル180の上端又は端面の中心の穴によって、追加の第2のガス・トップ・パイロット穴189を構成することができる。
前述のように、図13〜30の前述の実施の形態のガス出口及びパイロット穴の大きさを変更することができる。図13〜30のノズルのガス出口の例示的な直径及び構成を下記の表2に示す。図13〜30のノズルのパイロット穴の例示的な直径及び構成を下記の表3に示す。
Figure 0006431052
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例示的なノズルから流出する混合ガスに点火し、ガラス融液中においてノズルから離れ第1のエグレス角度と第2のエグレス角度との間の方向に移動し、中央管の長手方向の軸から広がる火炎を生成することができる。この広がりによって、従来のSCMバーナーと比較して、燃焼ガスの勢いがより水平になり、ガラス融液中に拡散して広げることができるため、ガラス融液中を移動する燃焼ガスの縦方向の速度及び勢いが低減され、前述のガラスの放り上げも低減される。前述のように、ノズルに近接して火炎を生成するために、上部ガス出口、下部ガス出口、及びパイロット穴は、前述の任意実施の形態に用いることができると共に、ノズルの外面若しく外面のすぐ内側において重複若しくは交差するガス出口対及びパイロット穴対も前述の任意実施の形態に用いることができる。従って、図示した実施の形態は単なる例示であって、本明細書に添付の特許請求の範囲がそのように限定されるものではない。
本開示の一部の実施の形態は、液中燃焼溶融炉用のバーナーを備えている。バーナーは密封された遠位端部を有する第1の管と、第1の管を受け入れるための開口部を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状の空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを備えている。バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封された遠位端部に、第2のガスを環状空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更に備えることができる。例示的な第1のガスを燃料とし、例示的な第2のガスを酸化剤とすることができる。ノズルは円錐台形、円筒形、あるいはその他の適切な幾何学的形状を有することができる。前述のように、ノズルは内部に形成された1つ以上のパイロット穴を有することもできる。第1のガスは第2のガスと異なる流量若しくは同じ流量で供給することができる。
ノズルはN個の第1のガス出口とM個の第2のガス出口とを有することができ、N個の第1のガス出口によって、第1のガス又は第2のガスがバーナー外部の溶融ガラス環境中に供給され、M個の第2のガス出口によって、第2のガス又は第1のガスがバーナー外部の溶融ガラス環境中に供給されることによって、溶融ガラス環境中において、第1のガスと第2のガスとが混合燃焼される。一部の実施の形態において、NはMに等しくても異なっていてもよい。N及びMの例示的な整数には1、2、3、4、5、6、7、及び8が含まれるが、これに限定されない。別の実施の形態において、第1のガス出口と第2のガス出口とを、各々が第1のガス出口と第1のガス出口の遠位近傍の第2のガス出口とを含む複数のガス出口対に配置することができる。第1のガス出口を第1の管の長手方向の軸から約20°〜約80°傾斜させることができると共に/又は第2のガス出口を第1の管の長手方向の軸から約10°〜約70°傾斜させることができる。更に、第1のガス出口と第2のガス出口との双方に向かう、若しくは双方から離れる集束角度を約0°〜約60°とすることができる。前述のように、例示的なN個の第1のガス出口及びM個の第2のガス出口はノズルを貫通したそれぞれの穴によって構成することができ、少なくとも1つの穴の遠位端部が同じ穴の近位端部と異なる直径を有している。更に、前述したように、第1の管の長手方向の軸を中心に、第1のガス出口と第1のガス出口の遠位の第2のガス出口とを同心に配置することができる。一部の実施の形態において、N個の第1のガス出口の幾つかの直径がそれぞれ異なると共に/又はM個の第2のガス出口の幾つかの直径がそれぞれ異なっている。別の実施の形態において、M個の第2のガス出口の幾つかの直径がN個の第1のガス出口の直径と異なっている。更に別の実施の形態において、供給された第1のガスの略中心線と供給された第2のガスの略中心線とを加重平均した中心線が、第1の管の長手方向の軸から少なくとも20°、40°、あるいは60°傾斜している。
本開示の別の実施の形態は、液中燃焼溶融炉用の別のバーナーを備えている。バーナーは密封された遠位端部を有する第1の管と、第1の管を受け入れるための開口を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを有している。バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封遠位端部に、第2のガスを環状空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更に備えることができる。一部の実施の形態において、酸化剤と異なる流量で燃料を供給することができる。別の実施の形態において、供給された燃料の略中心線と供給された酸素の略中心線とを加重平均した中心線が、第1の管の長手方向の軸から少なくとも20°傾斜している。
例示的なノズルは、溶融ガラス環境に燃料を供給する1つ以上の第1のガス出口と溶融ガラス環境に酸化剤を供給する1つ以上の第2のガス出口とを有することができ、少なくとも1つの第1のガス出口又は第2のガス出口が第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜している。一部の実施の形態において、第1のガス出口と第1のガス出口の遠位の第2のガス出口とを第1の管の長手方向の中心軸の周りに配置することができる。別の実施の形態において、第1のガス出口と第2のガス出口とを、各々が第1のガス出口と第1のガス出口の遠位近傍の第2のガス出口とを含む複数のガス出口対に配置することができる。第1のガス出口を第1の管の長手方向の軸から約20°〜約80°傾斜させることができると共に/又は第2のガス出口を第1の管の長手方向の軸から約10°〜約70°傾斜させることができる。更に、第1のガス出口と第2のガス出口との双方に向かう、若しくは双方から離れる集束角度を約0°〜約60°とすることができる。別の実施の形態において、ガス出口対の第1のガス出口及び第2のガス出口は互いに約0.1インチ(2.54ミリメートル)の範囲内にある。更に、一部の実施の形態において、燃料及び/又は酸化剤が、100m/s、200m/s、あるいは250m/sの速度でそれぞれの第1ガス出口及び第2のガス出口から流出することができる。各々の第1のガス出口及び第2のガス出口はノズルを貫通したそれぞれの穴によって構成することができ、少なくとも1つの穴の遠位端部が同じ穴の近位端部と異なる直径を有している。
本開示の更に別の実施の形態は、液中燃焼溶融炉用の別のバーナーを備えている。本バーナーは密封された遠位端部を有する第1の管、第1の管を受け入れるための開口を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状の空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを備えることができる。バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封遠位端部に、第2のガスを環状空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管及び第2の管の近位端部に更備えることができる。
ノズルは、溶融ガラス環境に燃料を供給する第1の複数のガス出口と溶融ガラス環境に酸化剤を供給する第2の複数のガス出口とを有することができ、第1の複数のガス出口の各々が第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜し、第2の複数のガス出口の各々が第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜している。一部の実施の形態において、第1の複数のガス出口及び第2の複数のガス出口の各々を、各々が第1の複数のガス出口からのガス出口と第2の複数のガス出口からのガス出口とを含むガス出口対に配置される。別の実施の形態において、酸化剤と異なる流量で燃料を供給することができる。更に、ガス出口対が異なる流量で燃料と酸化剤とを供給することができる。別の実施の形態において、各々の第1のガス出口及び第2のガス出口はノズルを貫通したそれぞれの穴によって構成することができ、少なくとも1つの穴の遠位端部が同じ穴の近位端部と異なる直径を有している。別の実施の形態において、バーナーがノズル上に火炎センサーを備えることができる。更に別の実施の形態において、供給された燃料の略中心線と供給された酸素の略中心線とを加重平均した中心線が、第1の管の長手方向の軸から少なくとも20°傾斜している。
本開示の更に別の実施の形態により、液中燃焼溶融炉システムが供給される。システムはガラス融液の溶融池を有する溶融室と、ガラス材料を溶融室に供給する供給ポートと、溶融室から排気ガスを通過させて排出することができる排気ポートと、出口通路によって溶融室に動作可能に接続され、溶融池からの溶融材料が出口通路を通して溶融室から流入し、次いで溶融装置から流出する溶融室と、溶融室の壁に拘束され、ガラス融液の溶融池に火炎を注入する1つ以上のバーナーとを備えることができる。例示的なバーナーは密封された遠位端部を有する第1の管と、第1の管を受け入れるための開口を備えた部分的に密封された遠位端部を有し、第1の管と環状空間を画成する、第1の管と同心の第2の管とを有している。バーナーは、第1のガスを供給する第1のガス・ポートを第1の管の密封された遠位端部に、第2のガスを環状空間に供給する第2のガス・ポートを第2の管の遠位端部に、またノズルを第1の管と第2の管の近位端部に更に備えることができる。例示的なノズルは、第1の複数のガス出口と第2の複数のガス出口とを有することができ、複数の第1のガス出口によって第1のガス又は第2のガスが供給され、複数の第2のガス出口によって第2のガス又は第1のガスが供給されることによって、第1のガスと第2のガスとが混合され、複数の第1のガス出口又は複数の第2のガス出口の少なくとも1つが、第1の管の長手方向の軸から30°を超える角度で傾斜している。
本説明には多くの詳細が含まれているが、これ等はその範囲に限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ特定の実施の形態に特有であると思われる機能の説明であると解釈されるべきものである。これまで別々の実施形態の文脈で説明してきた特定の機能を組み合わせて1つの実施の形態で実施することができる。反対に、1つの実施形態の文脈で説明した様々な機能を複数の実施の形態で別々に、又は任意に適切に小結合して実施することもできる。更に、機能を特定の組合せで動作させることができると上述し、当初そのように特許請求することができるが、場合により、特許請求した組合せにおける1つ以上の機能を組合せから削除して、特許請求した組合せを小組合せ若しくは小組合せの変形とすることができる。
同様に、動作が特定の順序で描画若しくは図示されているが、これは、所望の結果を得るためには、そのような動作が図示した特定の順序又は順番に実施する必要があると解釈されるべきではなく、又図示したすべての動作を行う必要があると解釈されるべきではない。特定の状況において、マルチタスク及び並列処理が有益であり得る。
図1〜30に示す種々の構成および実施の形態に示したように、液中燃焼溶融炉及びそのバーナーの様々な実施の形態について説明してきた。
本開示の好ましい実施の形態について説明してきたが、これ等の実施の形態は単なる例示であって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ規定されると解釈されるべきであり、あらゆる均等が認められるとき、本明細書を熟読することによって、当然多くの変形及び修正が当業者に思い浮べられる。
10、100 バーナー
12、112 中央管
13、213 冷却ジャケット
14、114 外側管
18、120 ノズル
22 中央ガス出口
24 外側ガス出口
116 環状空間
117 第1のガス・ポート
119 第2のガス・ポート
122 上部ガス出口
123 中央供給穴
124 下部ガス出口
125 外側供給穴
156 上部パイロット穴
157、167第1の垂直パイロット穴
158 下部パイロット穴
169 第2の垂直パイロット穴

Claims (8)

  1. 液中燃焼溶融炉用のバーナーにおいて、
    密封された遠位端部を有する第1の管と、
    前記第1の管を受け入れるための開口部を備えた部分的に密封された遠位端部を有する、該第1の管と同心の第2の管であって、前記第1の管と該第2の管との間に実質的に環状の空間が画成された、第2の管と、
    第1のガスを供給する、前記第1の管の密封された遠位端部の第1のガス・ポートと、
    第2のガスを前記実質的に環状の空間に供給する、前記第2の管の遠位端部の第2のガス・ポートと、
    N個の第1のガス出口及びM個の第2のガス出口を有する、前記第1の管及び前記第2の管の近位端部のノズルと、
    を備え、
    前記ノズルは、前記第1のガス出口及び前記第2のガス出口への経路のため前記第1の管の長手方向の軸について傾斜された部分を有し、
    前記N個の第1のガス出口によって、前記第1のガス又は前記第2のガスが前記バーナーの外部の溶融ガラス環境中に供給され、
    前記M個の第2のガス出口によって、前記第2のガス又は前記第1のガスが前記バーナーの外部の前記溶融ガラス環境中に供給されることによって、該溶融ガラス環境中において、前記第1のガスと前記第2のガスとが混合燃焼されることを特徴とするバーナー。
  2. N=Mであることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
  3. N及びMの各々が1、2、3、4、5、6、7、及び8から成る群の整数から選択されることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
  4. 前記第1のガスが燃料であり、前記第2のガスが酸化剤であることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
  5. 前記第1のガス出口が、前記第1の管の長手方向の軸から20°〜80°傾斜して成ることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
  6. 前記第2のガス出口が、前記第1の管の長手方向の軸から10°〜70°傾斜して成ることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
  7. 前記第2のガス出口が、前記第1の管の長手方向の軸から10°〜70°傾斜して成り、前記第1のガス出口と前記第2のガス出口との双方に向かう、若しくは双方から離れる集束角度が0°〜60°であることを特徴とする請求項6記載のバーナー。
  8. 前記供給された第1のガスの略中心線と前記供給された第2のガスの略中心線とを加重平均した中心線が、前記第1の管の長手方向の軸から少なくとも20°傾斜して成ることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
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