JP6429869B2 - セル状材料の制御された形成方法 - Google Patents

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Description

本発明はセル状材料ならびにそのような材料を形成するための方法および装置に関する。
セル状材料には様々な用途があり、航空、自動車、包装、建築や他の産業を含む多くの産業で有用である。セル状材料の一般的なタイプは、発泡プラスチックである。
セル状材料を製造する一般的な技術では、プラスチック材料が固化する前にそのプラスチック材料の内部に気体のセルが作られる。典型的な公知の発泡技術においては、材料製造プロセスの際に材料内部に気体のセルを作る発泡剤の使用を伴い、次いで、発泡された材料は熱成形等の成形プロセスに供されて、所望の製品の形状が得られる。
さらにセル状材料の形成技術はPCT国際公開第WO2012/162784号にも開示されており、その内容は引用によりここに加入する。開示されているとおり、セル状構造を有する材料は、プラスチック顆粒等の溶融延伸された材料から形成される。溶融延伸性材料は、延伸用表面の間で圧縮され、溶融されて、前記材料を前記表面に付着させる粘性溶融層を形成する。溶融された材料中央部は、両表面を互いに離すように動かすことで、延伸される。こうしてセル状構造が間に形成される。
結果として形成される構造は、概して不規則的な大きさ、形状、分布および位置のセルを有している。さらに、セルの大きさ、形状、分布および位置の1つ以上を制御することが望まれる。
国際公開第WO2012/162784号
本発明の実施形態の代表例として、軟化された延伸性材料に延伸用表面の開口部を通して流体を入れて、この開口部によって定められる位置で延伸性材料中の位置にある空隙の境界を定める。この延伸性材料は開口部によって制御された/定められた位置にある空隙とともに硬化される。典型的には、開口部と空隙との間には一対一の対応がある。
本発明の一態様によれば、セル状スラブの形成方法が提供される。この方法は、貫通して延びる開口部を少なくとも一方に備えた対向する二つの表面を用意すること、延伸性材料をこれら対向する二つの表面の間に用意すること、この延伸性材料全体をこれら対向する二つの表面の間で溶融させて、対向する二つの表面に接着される溶融した延伸性材料の均一な粘性溶融層を形成すること、これら対向する二つの表面の少なくとも一方を他方から離れる方に動かし、これら対向する二つの表面の間の溶融した延伸性材料を延伸し、その際にこの溶融した延伸性材料に開口部を通して流体を入れて、この開口部によって定められる位置で溶融した延伸性材料中に空隙の境界を定めること、この延伸性材料を固化してセル状スラブを形成すること、を含む。
本発明の参考例としての発明の参考態様によれば、貫通して延びる開口部を少なくとも一方に備えた対向する二つのプラテンと、これら対向する二つのプラテンの少なくとも一方を他方から離れる方に動かし、これら対向する二つのプラテンの間に置かれかつ接触する軟化された延伸性材料を延伸し、その際に開口部を通してこの軟化された延伸性材料に流体を入れて開口部によって定められる位置で延伸性材料中に空隙の境界を定める、リンク機構とを備える装置が提供される。
本発明の参考例としての発明の別の参考態様によれば、対向する第一および第二の表面と、これら対向する第一および第二の表面の間に延びる、固化され延伸されたポリマーコアと、この固化され延伸されたポリマーコア内部の定められた位置にある複数の空隙と、対向する第一および第二の表面の一方からこれら複数の空隙のうちの対応付けられた一つの中に各々が延びる穴とを備えるポリマースラブが提供される。
本発明の他の態様および特徴は、添付の図とともに以下の本発明の具体的な実施形態の説明を検討すれば当業者には明白となるであろう。
以下の図では、本発明の実施形態を例示のみによって図示する。
本発明の実施形態の代表例である、延伸によってセル状材料を形成するための装置の概略側面図である。 図1の装置の斜視図である。 図1の装置の一部を示す概略上面図である。 図1の装置の概略側面図であり、材料を溶融するための加熱を図示している。 本発明の実施形態の代表例である、バルクのセル状ボードを形成する作業中における図1から図4の装置の断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、バルクのセル状ボードを形成する作業中における図1から図4の装置の断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、バルクのセル状ボードを形成する作業中における図1から図4の装置の断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、バルクのセル状ボードを形成する作業中におけるバルブルプレートを備えた図1から図4の装置の断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、図1から図4の装置を用いて形成されるセル状スラブの斜視図である。 図1から図4の装置において用いられる交互プラテンの概略図である。 図1から図4の装置において用いられる交互プラテンの概略図である。 図1から図4の装置において用いられる交互プラテンの概略図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における別の装置の垂直断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における別の装置の垂直断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における代替装置の垂直断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における別の代替装置の垂直断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における別の代替装置の垂直断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における別の代替装置の垂直断面図である。 本発明の実施形態の代表例である、セル状スラブを形成する作業中における別の代替装置の垂直断面図である。 強化層を付着したスラブの側部概略図である。 プラテンの例示的配置を示す図である。 得られたスラブの写真を示す図である。 図12のプラテンを離すための力を示すグラフ図である。 図12の例における溶融延伸引張速度の関数として表されたピーク延伸力を示す図である。 不規則にセルが形成されたセル状材料および規則的なセル材料の一軸圧縮を示すグラフ図である。
図1から図4に図示されるように、本発明の代表的な実施形態はセル状材料を形成するためのセル状材料を形成する方法およびそのための装置10に関する。図6に示されるように、例示として形成されるセル状材料はバルクのセル状ボードまたはスラブ120の形態を取りうる。図1から図6の実施形態において、セル状材料は少なくとも一部が熱可塑材で形成されていてもよく、したがって溶融延伸されてもよい。
後に明示するとおり、例示としてのセル状材料は代替的に熱硬化性材料(例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、フェノール樹脂、エポキシ、合成ゴム等の、熱硬化性のポリマーまたはプラスチック)で形成されてもよい。
図1および2に例示されているように、延伸性材料100の塊が装置10に備えられた上表面104を有する下プラテン102と下表面108を有する上プラテン106との間に置かれる。表面104および106は概して平坦で実質的に平行であり、本書において延伸用表面とも呼ぶ。
延伸性材料100は、任意の適当な形状または大きさを有する。図3に例示されているように、延伸性材料100は例えば顆粒を含有する溶融した延伸性材料で形成されていてもよい。図3に例示されているように概略的に球状の顆粒が図示されているが、異なる実施形態において他の形状の顆粒や他の材料も適宜用いられる。例えば、立方体または不規則形状の顆粒を用いてもよい。代替的に、延伸性材料100はシート、パウダー、ゲルまたはバルクの材料の形態をとってもよい。
既述のように、延伸性材料100は熱可塑性ポリマーを含んでいてもよい。しかし、後述のように、延伸性材料とは相対的に粘性強度を有する材料のことなので、軟化された材料は延伸力下で破断せずに連続的かつ相当程度の変形をすることができる。溶融延伸性の好適な延伸性ポリマーとしては、ポリプロピレン(PP)およびポリエチレン(PE)が含まれる。以下において明示するとおり、溶融延伸性材料は室温よりも十分高い融点と、溶融状態における相対的に高い粘度、すなわち低メルトフローインデックス(MFI)、または高溶融強度、とを有するべきである。当業者には分かるように、メルトフローインデックス、メルトフローレートおよびメルトインデックスは、同じ特性に言及するためにしばしば互換可能に用いられる。
例えば、溶融強度が約0.31Nの溶融強度ポリプロピレン(PP)が適している。溶融強度はISO16790に従って測定することができる(ISO16790:2005、プラスチック−溶融状態にある熱可塑性樹脂の引抜き特性の測定(Plastics − Determination of drawing characteristics of thermoplastics in the molten state)、国際標準化機構、2005、参照)。
任意に、延伸性材料100は、短繊維、炭素繊維、鉄や鋼や他の合金の繊維、ガラス繊維、ナノ粒子等の強化用添加物を含有していてもよい。強化用添加物は、溶融前または後に延伸性材料100に添加してもよい。例えば、顆粒が、すでにそこに埋め込まれた強化用添加物を有していてもよい。代替的に、延伸性材料100を軟化させた後に強化用添加物を添加することもできる。
延伸性材料100をプラテン102,106の間で圧縮してもよい。図2において最も良好に図示されているように、延伸性材料100を形成するために、プラテン102,106の間に最初に顆粒を密にまたは粗に充填してもよい。充填の性質および程度は、所望される製品に依存してもよい。例えば、粗に充填された顆粒は、より密度の低い最終製品を与えるであろう。一体性のある最終製品が得られるような延伸性材料100とするためには、顆粒を互いに十分に密接させるべきである。
当業者には明らかなように、延伸性材料100も得られる製品が用いられる特定の用途に所望される性質を有するべきである。後にさらに述べるとおり、異なる添加物を延伸性材料100に任意に加え入れてもよい。
プラテン102,106は、任意の適当な材料からなるものでよい。例えば、アルミニウムのような材料を用いてもよい。用いられる延伸性材料100によってプラテン102,106の表面104,108が選択され、それにより、後述する明らかな理由で、材料の溶融した表層が表面104,108に対して十分に接着性を有するようになる。固体状態の延伸性材料が表面104,108から容易に剥がれれば好都合であろう。必要または要望に応じて、表面104,108に表面処理(形削りおよび輪郭削りを含む)を施して、溶融延伸性材料に所望の接着性および親和性を与えてもよい。
図2にさらに図示するように、少なくとも一つのプラテン102,106は、複数の孔を有する。すなわち、開口部107が上プラテン102上に図示されている。開口部107は、プラテン102を貫通して延び、プラテン102,106が離れるように動かされて溶融延伸性材料100が延伸されるにつれて、プラテン102の上表面から、定められた位置にあるプラテン102,106の間の領域に空気が注入されるようになっている。孔107を通って導入される流体(例えば空気)によって、得られる延伸され硬化された溶融延伸性材料100の定められた位置においてセルが画定される。
後に明示するとおり、開口部107のパターン、対向するプラテンの開口部に対する開口部107の相対的な並び方(後述)、開口部107の形状(例えば断面)のすべてを、得られるセル状材料に影響をあたえるよう選択/制御してもよい。以下でさらに詳述する。
リンク機構(図示略)によって、典型的には表面104,106の略法線方向に、プラテン106に対して相対的にプラテン102を動かしてもよく、それによってプラテン102,106の間の垂直方向距離、すなわちプラテン102,106の間の間隙を変えることができる。リンク機構は機械的なものであってもよく、そしてウォーム歯車、ウォーム駆動、可動アーム、ピストンまたはプラテン102,106の間の他の連結を含んでもよく、これらはプラテンの間の距離を調整するように互いに相対的に動くようになっている。
図4および図5Aから図5Cに示されているように、作業の際には、延伸性材料が軟化される。これは、粘性溶融層110(図4)が表面104に形成されかつ粘性溶融層112が表面108に形成されるように、延伸性材料100を構成する溶融延伸性材料に熱を加えて熱可塑性材料を十分に難化し溶融することによって達成してもよい。
例えば電気、ガスまたは他の熱源を用いて、プラテン102,106を介して熱を加えてもよい。表面104,108の間の空間を介して溶融延伸性材料100に熱ガスまたは熱空気を送給し、顆粒を加熱してもよい。加えられた熱および溶融延伸性材料100内の温度は、延伸性材料100の中央部114も軟化され溶融されるものの破断(分裂)したり延伸性を損なったりしないように制御されるべきである。実質的な空隙のない溶融した塊の連続シートを形成するように、軟化された延伸性材料100を圧縮してもよい。
いくつかの実施形態において、延伸性材料100をまず軟化し、次いで圧縮してもよい。他の実施形態においては、延伸性材料100をまず延伸用表面104,108の間で圧縮し、次いで圧縮圧力を連続的に加えながら軟化してもよい。延伸性材料100が軟化するように、延伸性材料100に加えられる圧縮圧力を調整してもよい。
場合によっては、プラテン106なしで延伸性材料100を溶融/軟化することもできる。そうすることにより、上述の繊維等の強化材料の添加を容易にすることができる。
溶融した表層110,112は、表面104,108に対して接着性を有する。すなわち、溶融した層110により溶融延伸性材料100の下端が表面104に付着し、溶融した層112により溶融延伸性材料100の上端が表面108に付着する。溶融した層110,112の厚みを成形または制御するために、延伸性材料100に熱を加え溶融する前、間または後に、表面104,108の間の距離を調整してもよい。
図4および図5Aから図5Cに示されるように、次にプラテン106をプラテン102と相対的に上方に動かして、延伸性材料100の溶融した中央部を延伸し、延伸用表面104,108の間にセル状構造116を形成してもよい。プラテン106が上げられる際に、プラテン102は位置を固定されるかまたは同時に下げられてもよい。溶融した延伸性材料100を延伸するために、例えば上述のリンク機構を用いて、プラテン102,106を互いに離れるような適当な方法で動かしてもよい。延伸用表面104,108の間の最終的な距離を、得られるスラブ120の所望の厚さを定めるように選択してもよい。
さらに、プラテン102,106が互いに相対的に離される際に、流体(例えば空気)が開口部107を通って延伸性材料100に入る。図5Bから図5Cに最も良好に図示されているように、延伸性材料100、また従ってスラブ120、の中の空隙の形態のセル128が空気によって画定される。図示されるとおり、プラテン106のみに開口部があることで、延伸性材料100に入る空気はスラブ120中のポケット117を画定する(図6および図7)。
ポケット117の形態のセル128の大きさ、形状および位置は、開口部107から広がる各セル128/ポケット117と、形成されたスラブ120(図7に図示)の上表面に得られる穴131とを伴って、開口部107の位置に依存する。
各セル128の大きさは、加熱時の延伸性材料100の粘度と、延伸性材料100が延伸される速度(すなわち、プラテン106がプラテン102から離れるように動かされる速度)と、注入される流体/空気の周囲圧力、温度、速度および密度と、重力に対するプラテン102,106の方向付けと、他の要因とに更に依存していてもよい。
図6に図示されるように、任意に、開口部107への流体の流れをさらに制御してもよい。図示された実施形態においては、さらなるプラテン118がプラテン106上に摺動可能に載せられ、各開口部107への流体の流れを制御するバルブとして作動する。プラテン118はプラテン106の開口部107と一直線上に並ぶ開口を有している。プラテン118がプラテン106上を横方向に動くと、開口部107への流体の流れが開閉される。プラテン106およびプラテン118の開口の並び方の度合いによって、材料100への流体の流れの度合いが制御される。この方法において、プラテン102,106を最初に動かしている際に、開口部107への流体の流れを制限してもよい。こうすることは、より高い粘度の延伸性材料100を得るために有利となりうる。他の実施形態において、プラテン102,106を互いに相対的に動かす際に、流体の流れを増減させてもよい。後述のように、プラテン118を用いずに他の方法で開口部107への流体の流れを制限してもよい。例えば、当業者には容易に分かるように、開口のないプラテン(図示略)をプラテン106に対して進退させる方法、開口部107に流体を送給するための個別のバルブ/チューブ(図示略)を設ける方法、または開口部107への送給を行う(開閉してもよい)マニホールド(図示略)を設ける方法である。
後述のように、開口部107の形状は容易に変更されうる。必要ではないが、典型的には、プラテン106を貫通する開口部107の断面形状は均一である。例えば、代替的な実施形態において、プラテン106の代わりに用いられうる代替的プラテン106’における開口部107’を正方形としてもよく(例えば図9A)、プラテン106’’における山形の開口部107’’としてもよく(図9B)、プラテン106’’’における長方形/スロット状の開口部107’’’としてもよい(図9C)。開口部の形状は、最終的にセル128/ポケット117の形状および大きさに影響を及ぼす。開口部107の他の形状は、当業者に明らかとなるであろう。
場合によっては、プラテン102,106がさらに離れるように動かされるにつれてポケット117の間の材料が薄い追加的な空隙を有していてもよい。それは、ポケット117から延びる紐(webbing)(具体的には図示略)によって画定される第二の空隙が形成しうる形態である。場合によっては、この追加的な空隙はポケット117を接続し、接続されたセルを形成してもよい。しかし、典型的には、ポケット117は閉じたセル材料を形成する。そこで各ポケット117はセル128を画定し、それは他のセルから隔絶している。
ここで分かるように、軟化された延伸性材料が粘着性を有しかつ延伸用表面に十分に接着性を有し、延伸用表面の表面処理が不要となるように、延伸性材料100およびプラテン材料が選択されれば、好都合であろう。例えば、溶融したPPがアルミニウム表面に対し十分に接着性を有することが分かっている。
ここでも明らかなように、中央部114が裂けることなく所望の程度まで延伸されるように、軟化された延伸性材料は十分な粘性または溶融強度を有していなければならない。同様に、延伸性材料は、その中にセル128が形成されるように、十分に粘性がなければならない。同様に、延伸性材料は1)延伸の際にプラテン102,106に付着し、2)延伸の際に連続性を維持し、3)延伸後に固化し、最終的な内部のセル状構造体を創出しなければならない。
いったん延伸用表面104,108を選択された距離まで離したら、その距離を維持し、延伸された材料100が固化してスラブ120が形成される冷却してもよい。延伸された材料は空冷されてもよい。大量生産のためには、製造サイクルタイムを改善するために冷却プロセスを加速してもよい。
代表的な方法のいくつかの実施形態においては、発泡剤、接着剤または他の添加物を用いる必要はない。発泡および成形プロセスを別々に提供する必要もない。従って、ここに記載されている代表的な方法は、実施に好都合で、簡単である。
図7に示されるように、セル状コア126によって接続された表皮122,124を有するスラブ120が、固化された材料によって形成される。表皮122,124は層110,112から形成(固化)され、セル状コア126はセル状構造116から形成(固化)される。セル状コア126は、空気から形成されるセル128を画定する。セル128は、開口部107の位置の周りに形成され、先にプレート106の表面108に接していたスラブ120の表面に形成された穴131から広がっている。セル128が開口部107の位置から広がっているので、空隙は所定の位置に規則的に間隔をおいて配置され、制御された大きさを有することができる。例えば、開口部107を正方形、長方形または他の格子状に配置してもよい。セル128はコア126内に同様に配置される。従って、後述のように、セル128の特定の配置、例えば特定の位置、が望まれる場合は、それにしたがって開口部107を配置してもよい。
表皮122,124は、セル状コア126より高密度でかつ低多孔性であってもよい。例えば、表皮122,124は多孔度が約2%以下でよく、セル状コア126は多孔度が約10%以上でよい。選択された実施形態では、コアの多孔度は約20%以上でもよい。いくつかの実施形態において、コアの多孔度は約50%以上でもよい。ある実施形態においては、コアの多孔度が約85%から約95%またはそれ以上でもよい。好都合な例において、得られるセル状スラブ120は、所望の強度を含む予期される構造的特徴を備えている一方で、非常に低密度で、非常に軽量となりうる。好都合な例において、固化された熱可塑性材料は、表面104,108から容易に剥がれうる。いくつかの実施形態において、表皮122,124は、延伸用表面104,108から自発的に剥がれうる。
場合によっては、開口部107/107’/107’’の内壁が、溶融した延伸性材料の少量の残余で被覆され、それを、スラブ120の表面の研磨、やすり仕上げまたは他の方法による平滑化または機械加工により、最終的な固化したスラブ120から除去する必要がありうる。
明らかなように、スラブ120の厚さは、材料が固化する際に延伸用表面104,108の間の最終的な距離を調整することにより、調整されうる。そして、セル状コア126の多孔度または相対密度は、開口部107の分布および位置ならびに延伸用表面104,108の間の最終的な距離を調整することにより、制御されうる。
国際公開第WO2012/162784号に詳述されているように、スラブ120をさらに加工してもよい。例えば、外側の表面板(図示略)をスラブ120の片側または各側に付着または接合してもよい。この表面板は、ポリマー、金属等のいかなる材料から作られていてもよい。熱可塑性ポリマーの表面板を、外的な接着剤を用いずにスラブ120に付着させてもよい。当業者には明らかなように、スラブ120を強化もしくは保護するため、最終製品の外見を改変するため、または他の機能を付与するために、表面板を設けるか、またはボードの処理を行ってもよい。選択される実施形態において、延伸プロセスの際に、予備成形された表面板の間に顆粒を挟み、一体化されたボードを形成してもよい。選択される実施形態においては、別の表面板を延伸プロセス後のボードに付着させてもよい。
加熱または封止用シートもしくはフィルム等の外的材料を貼ることによって、スラブ120の縁または開放側をさらに形作るか封止してもよい。
スラブ120は、所望の製品形状または大きさとするために、切断や再成形をするなどしてスラブ120の形を変えてもよい。例えば、標準的な大きさのボードを形成して最終消費者に供給し、その最終消費者がボードを所望の大きさに切断してもよい。
好都合な例において、スラブ120は高多孔度(従って軽量)および高機械的強度を有するように作製することができる。いくつかの実施形態において、開口部107の分布/配置によって、セル状コアの多孔度は約10%から約95%の範囲またはそれ以上でもよい。多孔度は、全孔体積と全体積の比として計算してもよく、顆粒材料の密度に対するスラブ120の密度の割合から計算される相対密度によって示してもよい。材料の密度は、当業者に公知の適当な方法で測定してもよい。例えば、当該材料に関し、質量と体積を測定し、測定された質量を測定された体積で割ることにより、密度を決定してもよい。選択される実施形態において、セル状材料の相対密度は、約10%から約95%の範囲内としてもよい。
スラブ120は、熱を加えるか当業者に公知の適当なプラスチックの再成形技術を用いる等によって、好都合に再成形しうる。例えば、本書に記載のセル状ボードを熱間金型を用いて型押しし、所望の形状を有する部品を得てもよい。好都合な例において、ボードから型押しされた部品や再成形されたボードは、初期のボードの多孔度および機械的強度を実質的に維持しうる。少なくともいくつかの実施形態においては、スラブ120が機械的に損傷したときに、表面修理、再成形または新しい部品の融合によって好都合に修繕されうる。例えば、損傷部分を加熱し、損傷部分の表皮を二つの延伸用表面に付着し、これら延伸用表面を互いから離して損傷部分のコアを延伸することにより、ボードの損傷部分を再延伸することも可能である。例えば縁を熱間金型で挟み潰すことによって、スラブ120の縁も封止してもよい。すべての縁が封止される場合、封止されたスラブは水に浮きうる。ボード(シート)またはボードから得られた金型で型押しされた部品のいずれかが完全に封止され、浮くようにすることもできる。封止されたボードまたは部品は、空気、水分および汚れがボードや部品内部のセル状構造中に浸入することを防ぐこともできる。金型の型押しプロセスの際等に、多数のボードを互いに融合し、一体製品を成形してもよい。例えば、多数のボードを用いて金型のキャビティを充填してもよい。ボードの縁またはボードが金型で十分圧縮される他の位置で、ボードが融合しうる。
ここで分かるように、上述の代表的な方法の変形例を行ってもよい。一般的に、本書に記載された方法を変形して、延伸性材料から形成されたセル状構造を有する他のセル状材料を提供しうる。例えば、異なる材料を用い、かつ異なる延伸用装置またはプロセスを採用してもよい。さらに、異なる形状のセル状材料を形成してもよい。用いられる材料によっては、溶融した延伸性材料の軟化は、加熱以外の方法によって影響を受けうる。そして、固化は冷却以外の方法によって影響を受けうる。
例えば、既述のように、延伸およびセル形成の技術は、熱硬化性材料に等しく適用されうる。このような実施形態において、延伸性材料100は、プラテン102,106に接着する熱硬化性の延伸性材料の形態を取りうる。熱硬化性材料の例としては、エポキシ類、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、フェノール樹脂、エポキシ、合成ゴム等が含まれうる。
熱硬化性材料は最初に柔らかい/粘性のある形態になり、加熱/冷却というよりはむしろ化学反応の結果として活性化されるので、典型的な熱硬化性材料のためにプラテン102,106を加熱する必要はない。粘性がある延伸性熱硬化性材料は、プラテン102,106を互いから離すことによって延伸される。ここでもまた、空気が開口部107を通って導入され、延伸性熱硬化性材料中にセルを形成することができる。仕上がった延伸された材料は、キュアリングによって硬化され、スラブ120のような最終のスラブが形成される。しかしこの最終のスラブは、硬化された熱延伸材料というよりはむしろ、キュアされた熱硬化性材料から形成されている。任意に、プラテン102,106を加熱して、延伸後の熱硬化性材料のキュアリングを補助することもできる。
いくつかの実施形態において、適当な特徴を有する材料であれば、延伸に適する他の材料で延伸性材料100を作製してもよい。第一に、材料は延伸用表面(表面104,108等)に対して粘性および接着性を持つようにでき、中央部が裂けたり溶失したりすることなく所望の長さまで延伸される状態の十分な強度または粘性を有することができる。この点に関し、粘性、べたつきまたは他の特性を改善するために添加剤を材料に加えてもよい。いくつかの実施形態においては、延伸用下表面上の異なる点に材料の液滴を個々につけるなどして、予備溶融した顆粒を用いてもよい。ただし、このようなプロセスは、個体の顆粒を延伸用表面上に分散するのと比べてより不都合であるかもしれない。第二に、材料は固化され、通常の使用条件で固体状態を維持することができる。この点に関し、上述の熱可塑性および熱硬化性材料は使用に好都合である。しかし、他の材料もまた有用である場合がある。既述のように、樹脂を用い、これをキュアリングによって固化してもよい。軟化すると粘着性を有し、固化すると非接着性を有する延伸性材料は、使用に好都合でありうる。なぜなら、溶融層と延伸用表面との間の接着性により延伸用表面によって表面溶融層どうしが好都合に引き剥がされうる一方で、固化した表皮は、一旦冷却された延伸用表面から好都合に分離することができるからである。
全体的に均一な厚さの表皮層の形成を補助するために、延伸用表面104/108を横方向(延伸用表面に平行な方向)に振動させてもよい。
延伸用表面104/108を異なる形態で提供してもよい。例えば、プラテン102および106を他の適当な引張部材または装置と置き換えてもよい。得られる延伸用表面は、製品材料が所望の表面形状を有するように湾曲していてもよい。対向する二つの延伸用表面は、製品材料の厚さが変化するように、制限された角度で傾けられていてもよい。二つ以上の分離した延伸用装置を片側(例えば上側)に配し、表面108の異なる部分を異なる高さまで上げて、段階的な厚さを有するボードを製造するようにしてもよい。ここでもまた、スラブが形成される際に、スラブ内に空隙を画定するために、延伸用表面を貫通する開口部が空気/流体の注入を許容してもよい。
軟化された延伸性材料100は垂直に延伸されるのが好都合であるが、異なる実施形態においては、中央部の望ましくないダマ形成、滴下または折れを防ぐように十分な溶融強度または粘性および延伸用表面に対する十分な接着性を軟化された材料が有する場合は、材料を他の方向に延伸することもできる。
本書に記載された代表的な実施形態に従って、異なる厚さと大きさを有するセル状材料を製造してもよい。ボード状材料に代えて、シート状材料、ブロック状材料、球状材料、環状材料等の他のバルクのセル状材料を延伸によって製造してもよい。本書において「スラブ」の語は、用いられているとおり、このようなすべてのバルク材料を表現することを意図している。
代替的な実施形態において、対向する両方のプラテンを通る流体の導入によってセル/空隙を画定してもよい。例えば、図1から図4の底部プラテン102をプラテン102’(図8Aから図8C)またはプラテン102’’(図10Aから図10D)に置き換えてもよい。
図9Aから図9Cおよび図10Aから図10Cは、それぞれ開口部107/109’/109’’を有し、機械的または他のリンク機構によって離される、対向するプラテン106/102’,106/102’’を、概略的に図示している。
プラテン102’/102’’の各々は、セル128の形成において開口部107と協働する開口部109’/109’’(プラテン106における開口部107と同様)を有していてもよい。この方法において、図9Aから図9Cおよび図10Aから図10Dに図示されているように、延伸性材料を延伸するようにプラテン102’/102’’およびプラテン106が互いから離される際に、開口部107および109’/109’’を同時に通して注入される空気または他の流体によって、に底部プラテン102からおよび頂部プラテン106から延伸性材料100中にセル128を形成してもよい。
開口部107は、プラテン102’の開口部109’と略一直線上に並んでいてもよく(図9Aから図9Cに図示)、あるいは開口部107は、プラテン102’’の開口部109’’と重なり合わなくてもよい(図10Aから図10Dに図示)。
重なり合わない開口部107,109’’は、例えば、セル128が図10Dに図示されているようなセル128を画定するように配置されるように形成される。
代替的に、プラテン106の開口部107とプラテン102の開口部109’とが一直線上に並ぶことによって、セル128が延伸性材料100中のコラムおよび得られるスラブを画定しうる。図示されているように、得られるコラム/セル128の各々は、得られる材料の対向する各表面の穴から延びる。
ここでもまた、延伸性材料100が溶融延伸性または熱硬化性であってもよい。
別の代替的実施形態において、得られるスラブの穴131は、図11に図示されているように、スラブ120の付着点を提供しうる。図示されているように、穴131は、強化、保護または美観用の層140の付着穴として供されてもよく、さもなければ使用される別の構造物にスラブ120,120’を付着するのに供されてもよい。このように、穴131は、スラブ120を構造物に付着したり、層140をスラブ120の表面に貼り付けたりするのに用いてもよい。
さらに別の代替的実施形態において、スラブ120を形成する際に、多孔性シート等の形態の強化材料をプラテン102,106と延伸性材料100との間に挟んでもよい。強化材料は、多孔性のマイクロファイバ材料の形態をとっていてもよく、スラブ120の頂部および/または底部の表面近傍で、得られるスラブ120に埋め込まれていてもよい。強化材料の多孔性によって、延伸の際にも流体(例えば空気または他の気体)の導入が可能となり、ポケット117が形成される。
実施例1:力―変位作製曲線
図12は、例示的底部プラテン102の概略平面図である。頂部プラテン106(具体的には図示略)には1個の直径1.6mmの中央穴を設け、底部プラテン106には一辺の長さが60mmの正六角形のパターンに配置された6個の直径1.6mmの穴106を設けた。図13は、対向するプラテン102’,106を離すのに必要な力を、図13の写真図に示された例示的なセル状スラブ120を作製するときの引張速度の関数として示している。
上下のアルミニウムプラテン102’,106を、直径100mm、厚さ100mmのポリマーのディスク(ボレアリス(Borealis)社、ダプロイ(Daploy)HMS WB135ポリプロピレン、溶融温度165℃)を間に挟んだ状態で、175℃まで加熱した。
プラテン102’,106が所望の温度である175℃に達し、延伸性材料100が溶融したところで、溶融した延伸性材料100が高さ9mmまで延伸される前に確実に良好な接着がされるように、200Nの小さい予備的圧縮荷重をプラテン102’,106にかけた。
1mm/分 (最低ピーク)から25mm/分(最高ピーク)までの引張速度を反映した4本の力−変位曲線を図14に示す。図15のグラフに示された最大ピークの力は、引張速度が1mm/分から25mm/分に増すにつれて約160Nから500Nに増した。
実施例2:一軸圧縮時の応力−ひずみ曲線
図16は、上述のような規則的な(閉じた)セルのセル状材料および国際公開第WO2012/162784号に開示されているような不規則的に分布したセルの材料に関する、測定された圧縮応力―ひずみ曲線を図示している。図16の黒の実線はプレート(図12)の穴の六角形配列を用いて作られた規則的な(かつ閉じたセルの)構造に関する測定された圧縮応力―ひずみ曲線を示し、それに対し破線は穴のないプラテンを用いて作られた確率論的な(かつ開いたセルの)構造(例えば、国際公開第WO2012/162784号に開示されているもの)に関する場合を示している。両方のサンプルを同じ高溶融強度ポリプロピレン開始材料(ボレアリス(Borealis)社、ダプロイ(Daploy)HMS WB135ポリプロピレン)から形成した。
サンプルは、(国際公開第WO2012/162784号に開示されているように)開口部のない金属プレートを用いて作製したが、他の場合においては。サンプルは図12に示されたものと同じ穴のパターンを用いて作製される。
両方のサンプルとも全体の相対密度(セル状材料の密度をバルクのポリマーの密度で割ったもの)が14%であった。金属プラテンの穴によってセル状構造体の幾何学的形状を制御することができ、それによって機械的特性の向上ができるようになる。
注目すべきは、ピーク強度(初期の最大応力)および谷となる強度(その後の最小応力)のいずれもが規則的セル状構造に関するもの(下記表Iに要約された値)より高いことである。初期ピーク後の荷重の落ち込みは、規則的な(閉じたセルの)セル状材料に関するもののほうが、確率論的な(開いたセルの)セル状材料に関するものより深刻だったが、このことは、圧縮の際に規則的なセル状構造のほうがより大きなエネルギーを吸収しうることを示唆している。
Figure 0006429869
本書において項目を列記し最後の項目の前に「または」と記載している場合は、列記中のいかなる項目またはいかなる適当な組み合わせも選択し採用することが可能である。本明細書において提示された取りうる構成要素または特徴のいかなる列記に関しても、与えられた列記の範疇にある下位の列記も意図される。同様に、提示されたいかなる範囲に関しても、与えられた範囲の範疇にある下位の範囲も意図される。
当然ながら、上述の実施形態は単に説明のためのものであり、決して限定的なものではない。上述の実施形態は、形態、部品の配置、細部および作業の順序の多くの変形が可能である。本発明はむしろこのような変形のすべてを特許請求の範囲により規定されたその範囲に含むことを意図している。

Claims (18)

  1. 貫通して延びる開口部を少なくとも一方に備えた対向する二つの表面を用意し、
    延伸性材料を対向する二つの前記表面の間に用意し、
    対向する二つの該表面の間で前記延伸性材料全体を溶融させて、対向する二つの前記表面に接着される溶融した前記延伸性材料の均一な粘性溶融層を形成し、
    対向する二つの前記表面の少なくとも一方を他方から離れる方向に動かし、対向する二つの該表面の間の溶融した前記延伸性材料を延伸し、その際に溶融した前記延伸性材料に前記開口部を通して流体を入れて、該開口部によって定められる位置で溶融した前記延伸性材料中に空隙の境界を定め、
    前記延伸性材料を固化してセル状スラブを形成するセル状スラブの形成方法。
  2. 溶融した前記延伸性材料が熱延伸性材料を含請求項1に記載の方法。
  3. 前記熱延伸性材料が熱可塑材を含む請求項2に記載の方法。
  4. 溶融した前記延伸性材料が熱硬化性延伸性材料を含む請求項1に記載の方法。
  5. 前記熱硬化性材料がエポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、フェノール樹脂、合成ゴムの少なくとも一つを含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記流体が空気である請求項1に記載の方法。
  7. 対向する二つの前記表面が互いに実質的に平行である請求項1に記載の方法。
  8. 前記表面が実質的に平面である請求項1に記載の方法。
  9. 対向する二つの前記表面が溶融した前記延伸性材料の表層に付着する請求項1に記載の方法。
  10. 前記延伸性材料が前記熱延伸性材料の顆粒を含む請求項2に記載の方法。
  11. 前記開口部が対向する二つの前記表面の一方のみに形成されている請求項1に記載の方法。
  12. 前記開口部が対向する二つの前記表面のうちの上の表面に形成されている請求項1に記載の方法。
  13. 前記開口部が対向する二つの前記表面の両方に形成されている請求項1に記載の方法。
  14. 対向する二つの前記表面の一方にある前記開口部の各々が、対向する二つの前記表面の他方にある対応する開口部と略一直線上に並んでいる請求項13に記載の方法。
  15. 前記延伸性材料が強化材料を含む請求項1に記載の方法。
  16. 前記強化材料が炭素繊維、鉄繊維、合金繊維およびナノ粒子の少なくとも一つを含む請求項15に記載の方法。
  17. 対向する前記延伸性材料と二つの前記表面の少なくなくとも一つとの間に強化層を介在させることをさらに含む請求項1に記載の方法。
  18. 対向する二つの前記表面の離れていく少なくとも一方が、他方から動かされるにつれて前記開口部の少なくともいくつかを通る前記流体の流れを制限することをさらに含む請求項1に記載の方法。
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